JP6583005B2 - 脱墨古紙パルプの製造方法及び製造システム - Google Patents

脱墨古紙パルプの製造方法及び製造システム Download PDF

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Description

本発明は、印刷古紙から再生パルプを得るための脱墨古紙パルプの製造方法及び製造システムに関する。
近年、地球資源保護の観点から古紙を再生した再生紙の需要が急速に伸びてきている。これに応えるためには優れた品質の脱墨パルプを製造すると共に製造時の環境負荷を低減させることが重要な課題となってくる。現在の古紙原料は新聞古紙、雑誌古紙、上質古紙、などに大別される。新聞古紙、雑誌古紙はパルプの白色度が比較的低い機械パルプや脱墨パルプを主体とし、更には非塗工紙に印刷処理をした古紙が多く含まれていることから、インキの少ない高品質の脱墨パルプを製造するには、より適切な製造フローでの処理が必要である。印刷された上質古紙をベースとする脱墨パルプの使用においてもNBKPやLBKPなどのバージンパルプとの置換えなどを目的とする場合、より適切な処理を行う必要がある。
脱墨パルプの製造において、パルプの白色度をより高くするためには、漂白薬品、アルカリ薬品各種界面活性剤の高添加や最終パルプの要求品質に応じて各種脱墨設備を最適化しているのが現状である。通常、脱墨パルプの製造工程では、離解処理工程においてアルカリ薬品(苛性ソーダ,珪酸ソーダ)、脱墨剤や浸透剤等の界面活性剤を使用し、パルプ繊維の膨潤とインキの剥離を行ったのち、各種分散処理、漂白処理、脱墨処理を行っている。この方法で脱墨パルプの白色度を高めることができる。また、通常の脱墨パルプ製造工程は、パルプの歩留を極力低下させないように用水の使用量を制御し、製造するパルプの品質に合わせて変更しているため、遊離しているインキ分を含んだ系内の循環白水(洗浄工程で発生するろ液)を有効に使う必要がある。
しかし、2006年頃を境にして、比較的パルプ繊維からのインキ剥離が容易であった酸性新聞から中性新聞に置き換わったため、インキを剥離させることが非常に困難になっている。そのため、インキ剥離用の界面活性剤やアルカリの大量使用、あるいは、分散工程でのインキ剥離強化などを積極的に行う必要が生じている。その結果、古紙パルプ製造工程内の白水中に微細なインキを大量に循環させる原因となっている。そのため、この白水により希釈された古紙パルプの白色度低下を余儀なくされている。
一般的に洗浄機から排出された白水をフローテーターなどで浮上処理し、パルプの洗浄希釈水として使用する方法はいくつか提案されている(例えば、特許文献1〜4)が、設備費、電力費、薬品費等が嵩む。
特許第2032977号公報 特開2004−68175号公報 特許第3618324号公報 特開2004−19025号公報
本発明は、インキが付着した紙から、高白色度でダートの少ないパルプを低コストで製造することを目的とするものである。
本発明者らは、インキが付着した紙から脱墨古紙パルプを製造する一連の工程において、漂白工程後、又は、連続する前記漂白工程及び分散工程後に、脱墨パルプ製造工程内で循環している水以外の非循環水(新水)を使用して、パルプ濃度が10質量%以下になるまで希釈することにより、上記の課題を解決できることを見出し、以下の発明を成すに至ったものである。
[1]
離解工程、フローテーション工程、分散工程、漂白工程、脱水工程、洗浄工程を少なくとも有している脱墨パルプの製造方法において、
前記漂白工程後、又は、前記分散工程後に、前記脱墨パルプ製造方法のいずれかの工程で循環している水以外の非循環水を使用して、パルプ濃度が10質量%以下になるまで希釈する第1希釈工程をさらに有し、
前記第1希釈工程後にフローテーション工程を少なくとも1回行うことを特徴とする脱墨古紙パルプの製造方法。
[2]
前記非循環水の少なくとも一部として、新水を使用する[1]に記載の脱墨古紙パルプの製造方法。
[3]
前記非循環水の少なくとも一部として、抄紙製造設備より発生する抄紙排水を使用する[1]又は[2]のいずれかに記載の脱墨古紙パルプの製造方法。
[4]
前記非循環水の少なくとも一部として、清水又は工業用水を使用する[1]〜[3]のいずれかに記載の脱墨古紙パルプの製造方法。
[5]
前記第1希釈工程後の脱墨工程を行う前に、脱墨工程で循環している白水を使用してさらにパルプを希釈する第2希釈工程を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の脱墨古紙パルプの製造方法。
[6]
離解手段、フローテーション手段、分散手段、漂白手段、脱水手段、洗浄手段を少なくとも有している脱墨パルプの製造システムにおいて、
前記漂白手段による漂白工程の後、又は、前記分散手段による分散工程の後に、前記脱墨パルプ製造システムで循環している水以外の非循環水を使用して、パルプ濃度が10質量%以下になるまで希釈する第1希釈手段をさらに有し、
前記第1希釈手段による希釈工程の後に前記脱墨手段によるフローテーション手段を少なくとも1回行うことを特徴とする脱墨古紙パルプの製造システム。
本発明の方法によれば、インキが付着した紙から、高白色度でダートの少ないパルプを低コストで製造することができる。
本発明の脱墨古紙パルプの製造方法の処理フローの一例を示す概略図。
本発明の脱墨パルプの製造方法は、離解工程(印刷古紙を離解する工程)、フローテーション工程(脱墨処理工程)、分散工程(インキを分散処理する工程)、漂白工程、脱水工程、洗浄工程を少なくとも有している古紙のパルプ化工程に従った方法である。そして、高濃度で処理する工程後(漂白工程後、又は、連続する漂白工程及び分散工程後)に新水(脱墨パルプ製造工程内で循環している水以外の非循環水)を使用して、パルプ濃度が10質量%以下になるまで希釈する。さらにパルプ濃度が10質量%以下になるまで希釈後、工程内の循環白水で希釈し、フローテーション工程で脱墨処理を行うことで、より高い白色度のパルプを得ることができる。
より具体的には、漂白工程後、又は、連続する漂白工程及び分散工程後の白色度が大幅に向上し、その後のフローテーション工程における遊離インキの除去率が向上する。その結果、脱墨古紙パルプの白色度を高い水準に維持させるとともに、ダートを低減させることで、漂白工程における薬品使用量を削減することが可能で、低コストでの脱墨古紙パルプの製造方法が提供される。本発明の方法で製造される脱墨古紙パルプは、白色度が50%〜85%程度、ダートが15000個/m〜25000個/mであり、特に高白色度が必要な上質系の紙用に適している。
このように、本発明は、印刷古紙から製造する脱墨古紙パルプの白色度を効率的に向上させるとともに、ダートを低減させることにより、製造コストを大幅に削減する方法を提供することができる。更に、本発明は、一般的な製造方法により製造される脱墨古紙パルプと遜色のない品質(白色度、ダート)の脱墨古紙パルプを提供することができる。
本発明において原料となる紙は、インキが付着した紙である。インキが付着した紙の好適な例は、印刷古紙である。印刷古紙の例としては、新聞紙、微塗工紙、高灰分の塗工紙、非塗工紙等、灰分を7%〜40%含む古紙が挙げられる。本発明の方法は、多量の表面処理剤を含む脱墨性が悪い一部の中性新聞紙を含む印刷古紙や高灰分の塗工紙の処理にも効果的である。
本発明における離解工程について特に制限は無い。離解工程における好ましい離解処理としては、原料印刷古紙を固形分濃度12〜18質量%になるように稀釈水に入れる。更にアルカリ薬品(水酸化ナトリウム等)を対パルプ0〜3.0質量%、好ましくは0.1〜2.5質量%添加して行う処理が挙げられる。
離解工程で脱墨剤を使用する場合には、パルプ繊維への浸透性が強く、インキの剥離性の強いものが好ましい。脱墨剤の添加量は対パルプで0.01〜0.5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.03〜0.3質量%である。離解時間は、10〜30分であることが好ましく、より好ましくは10〜25分、更に好ましくは10〜18分である。離解温度は10〜50℃であることが好ましく、より好ましくは30〜50℃である。
インキの剥離性の強い脱墨剤としては、高級アルコール系脱墨剤、両性脱墨剤、高級アルコールと脂肪酸のハイブリットタイプ 等があり、例えば、以下のものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
花王(株)社製のDI−7020、DI−7030、DI−767、DI−7282、DI−7300、DI−7250、日新化学研究所(株)社製のDIA−Z−100、DIA−Z−5000、東邦化学(株)社製のネオスコアFW−780、ネオスコアFW−790、ネオスコアFW−795、FT−467、FT−470、FT−487、FT−511、FT−513、FT−514、FT−515、FT−517、B−B剤、第一工業製薬(株)社製ダイホープ940、ダイホープ960、日華(株)社製リポブライトDP−810等。
本発明はスクリーニング工程をさらに含んでいてもよい。スクリーニング工程で使用する装置等について特に制限はない。スクリーン・クリーナーで原料中の異物を取り除くことが可能であればよいが、スリットスクリーン(1段目0.15mmスリット以下、2段目0.15mmスリット以下)を使用することが好ましい。クリーナーは重量異物を効率良く取り除くことが可能であればいずれでもよい。
本発明において、インキを分散処理する分散工程は分散機により分散処理する工程である。漂白工程の両方に配置してもよいし、漂白工程前後のいずれか一方に配置してもよい。分散機としては、低速・高濃度用軸タイプの分散機や、ディスクタイプの分散機が適している。低速・高濃度用軸タイプの分散機としては、一軸型又は二軸型のニーダータイプのディスパーザーが好ましい。このタイプのディスパーザーは、軸状のローターに取り付けられた回転刃と、ケーシングに取り付けられた固定刃を有し、回転数50〜300rpmの低速で、処理濃度20%〜50%(パルプ濃度で質量%)の高濃度であることが好ましく、より好ましくは、25%〜40%で分散処理する。処理温度は25℃〜100℃であることが好ましく、より好ましくは40〜90℃である。このような軸タイプの分散機では、繊維間の摩擦作用が主体となって、インキ剥離・ダートの分散が起こる。処理されるパルプの濃度が20%以上であると、機械的負荷がかかり易く、インキ剥離・ダートの分散性が向上低下する上、温度上昇に必要なエネルギーが節約できる。また、処理されるパルプの濃度が50%以下であると機械的に搾水するのが容易となる。
一般的には、一軸型ニーダーとして次のものが使用される。ニーディング・ディスパージャーKD(商品名:アイ・エイチ・アイ フォイト ペーパーテクノロジー社製)、ディスパーザー(商品名:相川鉄工社製)、ディスパーザー(商品名:アセック社製)、ディスパーザー(商品名:三栄レギュレーター社製)、CCE型ニーディングマシン(商品名:新浜ポンプ製作所社製)、ニーダー(商品名:山本百馬製作所社製)。また、二軸型ニーダーとしては、新浜ポンプ製作所社製、山本百馬製作所製のものなどが使用される。一方、ディスクタイプのディスパーザーとしては、ディスパージャーHTD(商品名:アイ・エイチ・アイ フォイト ペーパーテクノロジー社製)、KRIMAホットディスパージョン設備(商品名:Cellwood社製)、コニディスク(商品名:相川鉄工社製)、コニカルディスパージョンシステム/HIプリヒーター/OptiFinerディスパーザー(商品名:メッツォ SHI社製)などが使用される。ただし、これらの機種に限定されるものではない。
本発明において、漂白工程は、古紙再生のための漂白薬品を使用して漂白処理を行う工程である。漂白薬品としては過酸化水素、ハイドロサルファイド、二酸化チオ尿素、ハイポ等が使用される。本発明の方法では主に過酸化水素を使用してアルカリ過酸化水素漂白を行う。過酸化水素は対パルプ0.1〜5.0質量%添加することが好ましい。これ以上過酸化水素の添加量を増やしても白色度上昇はサチュレーションする傾向にある。
アルカリ過酸化水素漂白時には、苛性ソーダを対パルプ0.3〜3.0質量%、珪酸ソーダを対パルプ0.3〜3.5質量%添加することが好ましい。苛性ソーダ及び珪酸ソーダは、添加率の低い方が排水中へのCODの発生量を低減させることができるため、0.5〜2.0質量%とするのがより好ましい。
漂白時間は10分間〜5時間であることが好ましく、より好ましくは1.5〜3時間である。漂白時間が好ましい下限値以上であることにより、漂白薬品との反応が充分に進む。漂白時間が好ましい上限値以下であることにより、漂白薬品がなくなった時点から始まるパルプの黄色化を防止することができる。漂白処理時のパルプ濃度(質量%)は15〜35%であることが好ましく、より好ましくは25〜30%である。パルプ濃度が15%以上であることにより漂白薬品との反応性がより優れる。また、パルプ濃度が35%以下であることにより、ディスパーザーでの薬品との混合に斑が生じることを防止できる。
また、漂白処理時のpHは、10.5〜12.0が好ましい。この範囲内であると過酸化水素の漂白性が優れる。漂白温度は50〜120℃で行うことが効果的である。
本発明におけるフローテーション工程は、pHを6.0〜11.0の中性からアルカリ性で行うのが好ましく、pH7.0〜10.0で行うのがより好ましい。pHが6.0以上であると配管、設備の腐食を防止でき、設備費が低廉になる。また、pHが11.0以下であると脱墨パルプのインキ除去性がさらに優れる。フローテーション工程の処理pHを調整する酸性の薬剤としては、硫酸、塩酸、有機酸等を用いることができる。さらに、必要に応じて、アルカリ性の苛性ソーダ、ケイ酸ソーダ等の薬剤をpHの調整に用いてもよい。分散工程でのディスパーザー処理後に、パルプ濃度を新水にて10質量%以下まで希釈し、その後系内白水で0.7〜2.0質量%程度まで系内循環白水にて濃度調整し、剥離したインキを、上記pH領域に調整したフローテーション工程で除去することが特に効率的である。剥離したインキを脱水・洗浄工程で除去する方法を採用する場合には、インキ粒子が洗浄ろ液とともに白水中に含まれた状態で循環してパルプの完成白色度に悪影響を与える恐れがあるのであまり好ましくない。
フローテーション工程でのフローテーターの形式に制限はない。フローテーション工程におけるパルプ濃度は0.8〜1.5質量%であることが好ましい。フローテーション工程での処理温度は10〜55℃であることが好ましく、より好ましくは30〜50℃である。
脱墨処理を行うフローテーション工程ではインキ凝集性の脱墨剤を添加した処理が行われる。インキ凝集性の強い脱墨剤としては、脂肪酸系あるいは脂肪酸誘導体系の脱墨剤がある。脂肪酸系の脱墨剤としては、花王(株)社製のDI−254(オレイン酸)、DI−268、第一工業製薬(株)社製のK−4004−D等が挙げられる。また、脂肪酸誘導体系としては、花王(株)社製のDI−1120、DI−1121、DI−1050、日新化学研究所(株)社製のDIY−23543、第一工業製薬(株)社製のペーパーエイドW等がある。しかし、これらに限定されるものではない。
一方、フローテーション工程での処理の前に20〜35質量%のパルプから、10質量%以下まで希釈するために使われる希釈水としては、微細なインクをほとんど含まない水、いわゆる新水を使用することが好ましい。そのような新水としては、例えば、清水、工業用水、脱墨パルプ製造工程のいずれかの工程で循環している水以外の非循環水(例えば、抄紙機のクリア白水等)を用いることができる。パルプ濃度は10質量%以下、0.7質量%程度まで新水で希釈でき、その後は後段のフローテーター処理に適した濃度まで脱墨パルプ工程内、例えば、洗浄機のクリア白水等を用いてもよい。
フローテーション工程で脱墨処理を行なった後の工程として、フローテーターで取り除けなかった微細なインキを除去する脱水・洗浄工程を配置する。濃度0.6〜1.5質量%のパルプスラリーを清水又は抄紙機のクリア白水、脱墨パルプ工程内洗浄機のクリア白水等で希釈した後、15〜35質量%まで脱水して洗浄することが好ましい。
脱水・洗浄工程で使用する装置としては、エキストラクター、フォールウオッシャー(栄工機製)、ダブルニップシックナー(石川島産業機械製)等があるが、脱水・洗浄装置は、原料中のインキ分を優先的に除去し、繊維分、灰分のロスを最小限に止める装置であることが好ましい。中でもワイヤー洗浄機が好ましく、目穴は20〜200メッシュ程度までが考えられるが、好ましくは40〜100メッシュがよく、更に好ましくは50〜80メッシュが適している。
前記後段の工程における脱水・洗浄工程の直前のパルプスラリーに紙力剤、歩留剤、凝結剤等の薬剤を添加しても構わない。添加できる薬剤としては、灰分及び繊維分の歩留を向上させる薬剤が好適に使用できる。そのような薬剤としては次のようなものを挙げることができる。
ポリアクリルアミド、硫酸アルミニウム、ポリダドマック、ポリアミン、ポリエチレンイミン、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物、変性ポリエチレンイミン等が主材となっている薬剤から選択された何れか1つ若しくは複数の混合物から成るもの。(メタ)アクリルアミドと水溶性カチオン性モノマーと水溶性アニオン性モノマーを構成成分とした薬剤(総称して両性アクリルアミドであり、例えば、ハリマ化成社製ハリアップACが挙げられる。)。その他の市販の薬剤(例えば、荒川化学社製ポリストロン372、KW−387−20、MTアクアポリマー社製アキュラック208E、アキュラック100E、栗田工業社製フィクサージュ621、ハイモ社製ハイモロックNR−70、ソマール社製リアライザーR500、リアライザーR600、協和産業社製キースロックRP−532 等)等。中でも両性アクリルアミドを成分とする薬剤が歩留向上に特に有効である。
上記薬剤の添加量は、好ましくは1ppm〜3000ppmであり、より好ましくは1000ppm〜2000ppmである。薬剤の添加量が上記好ましい上限値以下であると、灰分、繊維分とともにインキもパルプスラリーに吸着されて白色度の低下が生じることを防止でき、経済的に有利でもある。薬剤がパルプに吸着しないで排水に流出すると排水CODの上昇を招くこととなるため、必要最小限の添加に留めることが好ましい。
本発明の脱墨古紙パルプの製造方法は、前記の印刷古紙の離解工程、脱墨処理するフローテーション工程、インキ分散処理する分散工程、漂白工程、脱水・洗浄工程を含む限り、通常の古紙パルプの製造方法で採用されるその他の処理工程をも含む一連の工程に従って実施することができる。一般的には、古紙に混入して脱墨古紙パルプの製造工程内に持ち込まれる異物の除去を目的とするスクリーンやクリーナーなどを使用した異物除去工程乃至除塵工程(スクリーニング工程)も採用できる。古紙には粘着剤、接着剤、粘着テープ、雑誌の背のり、ビニールテープ、ポリヒモ、フィルム等の異物が含まれているので異物除去に関しては特定の異物を除去するための装置に限定するものでなく、各種異物を除去する装置を組み合わせてもかまわない。本発明の方法においては、異物除去装置の設置場所は、前記前段の工程における離解工程の直後が好ましいが、前記後段の工程における脱水・洗浄工程の前に設置することもできるし、その両方に設置することもできる。また、スクリーンとしては0.15mmスリット以下のものとポリヒモ、フィルム等を取り除くための丸穴を組合せたものとすることが好ましい。クリーナーは重量異物を効率良く取り除くことが可能であれば形態は問わない。
前記の工程に、離解工程、スクリーニング工程等を経たパルプスラリーを希釈した後、脱墨処理するための前段のフローテーション工程を設けることもできる。この前段のフローテーション工程では前記離解工程で添加する脱墨剤によりインキを凝集させて分離できるが、前記後段の工程におけるフローテーション工程で使用されると同様のインキ凝集性の脱墨剤等を新たに添加してもよい。
以下の実施例及び比較例により本発明をより具体的に説明するが、もちろん、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における薬品の添加率は、特に断らない限り絶乾パルプ質量当たりの質量%を示す。
<白色度測定方法>
完成パルプを離解後、パルプスラリーに硫酸バンドを対絶乾パルプ20.0%加え、Tappi試験法T205os−71(JIS P 8209)に従って、坪量60g/mのシートを作製した。その後、パルプの白色度については、分光白色度測色計(スガ試験機製)で蛍光強度カットの白色度を測定した。ここでいう「白色度」は、主にフローテーションによる脱墨処理で除去できなかった遊離インキがどの程度残留しているかを示す指標となり、白色度が高いほど、残留している遊離インキが少ないことを意味する。
<ダート評価方法>
完成パルプを150メッシュワイヤー上に分取し、パルプ1g当たり約20リットルのフィルター通過清水を用いて、繊維から遊離しているインクを完全に洗浄後、坪量60g/mの手すき紙をJIS P 8222に示される試験用手すき紙の調製方法に準じて5枚作製した。手すき紙5枚中の中心10cm×10cm中に含まれる0.004〜5.0mmサイズのダート個数を王子計測機器社製ダートアナライザー(DIP−200)を用いて測定した。測定結果は、パルプ1mあたりの個数に換算し、ダート個数とした。
実施例1
新聞紙及びチラシを主体とする古紙(灰分含有量14.5質量%)の原料をパルパーに仕込み、原料濃度3.5質量%になるように希釈水を調整し、苛性ソーダ添加率0.6質量%、高級アルコール系脱墨剤(東邦化学社製、FT−517)添加率0.1質量%を添加して離解した。
離解後の原料スラリー(pH11.8)を濃度1.1質量%になるように希釈水で調整してフローテーター(王子エンジニアリング社製)に送り、温度40℃にて前段のフローテーション処理を行った。
フローテーション処理後の原料スラリーに対してエキストラクター、ディスクシックナーにて前段の脱水・洗浄処理をし(洗浄ろ液pH11.0)、スクリュープレスで原料濃度30質量%まで脱水濃縮した。
続いて、脱水濃縮原料に対して相川鉄工社製ディスパーザーを用いて一度目のインキ分散処理を行った。得られた分散処理液に、過酸化水素添加率(対パルプ)3.0質量%、水酸化ナトリウム添加率2.0質量%、珪酸ナトリウム添加率(対パルプ:水酸化ナトリウム換算)0.6質量%を添加し、漂白時間120分で漂白処理を行った。漂白処理直後のpHは10.9であった。次いで、該漂白処理液の温度、濃度を保持したまま、前記相川鉄工社製ディスパーザーを用いて二度目の分散処理をした。
その後、上記二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度10質量%相当になる量の清水を使用して希釈した。その後、脱水・洗浄工程の洗浄機洗浄白水で濃度1.0%になるように希釈した後、フローテーター(王子エンジニアリング社製)にて後段のフローテーション処理を行なった。後段のフローテーターによる脱墨処理は、特殊脂肪酸誘導体(花王社製、DI−1120)の添加率0.10質量%、フローテーターの処理温度40℃で行った。
エキストラクター、ディスクシックナーにて後段の脱水・洗浄処理を行い、15質量%まで濃縮し、完成の脱墨古紙パルプを得た。
以上に示した離解処理、フローテーション処理、脱水・洗浄処理、漂白処理、インキ分散処理には、通常の脱墨古紙パルプの製造に用いられる設備を使用した。この処理フローを図1に示した。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
実施例2
前記二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度4質量%相当になる量の清水を使用して希釈した以外は、実施例1と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
実施例3
前記二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度1質量%相当になる量の清水を使用し、脱水・洗浄工程の洗浄機洗浄白水を希釈水として使用しない以外は、実施例1と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
実施例4
過酸化水素添加率(対パルプ)を2.7質量%とした以外は、実施例3と同様の処理を行って脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
実施例5
二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度10質量%相当になる量の抄紙機クリア白水を使用して希釈する以外は、実施例1と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
実施例6 二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度4質量%相当になる量の抄紙機クリア白水を使用して希釈した以外は、実施例4と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
実施例7
前記二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度1質量%相当になる量の抄紙機クリア白水を使用し、脱水・洗浄工程の洗浄機洗浄白水を希釈水として使用しない以外は、実施例4と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
実施例8
過酸化水素添加率(対パルプ)を2.7質量%とした以外は、実施例7と同様の処理を行って脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
比較例1
前記二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度15質量%相当になる量の清水を使用して希釈した以外は、実施例1と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
比較例2
前記二度目の分散処理後のパルプにパルプ濃度15質量%相当になる量の抄紙機クリア白水を使用して希釈した以外は、実施例1と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
比較例3
前記二度目の分散処理後のパルプに対し、清水による希釈を行わず、パルプ濃度1質量%相当になる量の脱水・洗浄工程の洗浄機洗浄白水で希釈した以外は、実施例1と同様の処理を行なって脱墨古紙パルプを得た。得られた脱墨古紙パルプの白色度、ダート個数を表1に示す。
Figure 0006583005
表1の実施例1〜8及び比較例1〜3の結果から、分散処理後の高濃度パルプに対し、新水によりパルプ濃度10質量%以下になるまで希釈することで、後段のフローテーター工程、脱水・洗浄工程で遊離している微細なインキの除去効率が向上することにより、脱墨古紙パルプの白色度を高い水準に維持することができるとともに、ダートの除去効果も格段に向上することが明らかである。
本発明によれば、印刷古紙から高白色度でダートの少ない脱墨古紙パルプを低コストで製造できる。
(a):新水
(b):脱水・洗浄工程洗浄機洗浄白水

Claims (5)

  1. 離解工程、フローテーション工程、分散工程、漂白工程、脱水工程、洗浄工程を少なく
    とも有している脱墨パルプの製造方法において、
    前記漂白工程後、又は、前記分散工程後に、前記脱墨パルプ製造方法のいずれかの工程
    で循環している水以外の非循環水を使用して、パルプ濃度が10質量%以下になるまで希
    釈する第1希釈工程をさらに有し、
    前記第1希釈工程後にフローテーション工程を少なくとも1回行い、
    前記第1希釈工程後の脱墨工程を行う前に、脱墨工程で循環している白水を使用してさ
    らにパルプを希釈する第2希釈工程を有することを特徴とする脱墨古紙パルプの製造方法。
  2. 前記非循環水の少なくとも一部として、新水を使用する請求項1に記載の脱墨古紙パルプ
    の製造方法。
  3. 前記非循環水の少なくとも一部として、抄紙製造設備より発生する抄紙排水を使用する請
    求項1又は2のいずれか1項に記載の脱墨古紙パルプの製造方法。
  4. 前記非循環水の少なくとも一部として、清水又は工業用水を使用する請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の脱墨古紙パルプの製造方法。
  5. 離解手段、フローテーション手段、分散手段、漂白手段、脱水手段、洗浄手段を少なく
    とも有している脱墨パルプの製造システムにおいて、
    前記漂白手段による漂白工程の後、又は、前記分散手段による分散工程の後に、前記脱
    墨パルプ製造システムで循環している水以外の非循環水を使用して、パルプ濃度が10質
    量%以下になるまで希釈する第1希釈手段をさらに有し、
    前記第1希釈手段による希釈工程の後に前記脱墨手段によるフローテーション手段を少
    なくとも1回行い、
    前記第1希釈工程後の脱墨工程を行う前に、脱墨工程で循環している白水を使用してさ
    らにパルプを希釈する第2希釈工程を有することを特徴とする脱墨古紙パルプの製造システム。
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