JP6581447B2 - 自動クラッチ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンのクランクシャフトから出力される動力を変速機のインプットシャフトに対して断続する自動クラッチ装置に関する。
マニュアル・トランスミッション(MT)やオートメーテッド・マニュアル・トランスミッション(AMT)におけるクラッチを自動断続する自動クラッチ装置として、特許文献1および特許文献2に記載されたものが従来から知られている。
特許文献1に記載された自動クラッチ装置においては、クラッチペダルの踏み込みにより、そのクラッチペダルに機械的連結されたマスタシリンダで油圧を発生させ、その油圧をクラッチレリーズシリンダに送り、そのクラッチレリーズシリンダによりレリーズフォークを揺動させてレリーズ軸受を押圧し、そのレリーズ軸受からプレシャープレートに負荷される押し込み力により、そのプレシャープレートをフライホイールに圧接させてクラッチを入り状態としている。
一方、特許文献2に記載された自動クラッチ装置は、上記特許文献1と同様に、クラッチペダルの踏み込みによりクラッチマスタシリンダを作動させて油圧を発生させ、その油圧をクラッチレリーズシリンダに送り、そのクラッチレリーズシリンダによりレリーズフォークを揺動させて、そのレリーズフォークによりレリーズ軸受を押圧してクラッチを切り状態としている。
特開2010-78156号公報 特開2014-202238号公報
ところで、上記特許文献1および2のいずれも、クラッチレリーズシリンダの作動によりレリーズフォークを揺動させてクラッチを断続するものであるため、自動クラッチ装置が大型化し、しかも、油圧ポンプを必要とし、その油圧ポンプとクラッチレリーズシリンダを管路で接続する必要があるため、組み付けに大きなスペースを確保しなければならないという不都合がある。
また、クラッチレリーズシリンダを作動させる油圧は、低温時、油の粘度が高くなって油圧管路内での流動性が悪くなり、クラッチレリーズシリンダの応答性が低下するという不都合もある。
この発明の課題は、レリーズ軸受に対する押し込み力の負荷によってエンジンから変速機のインプットシャフトへの動力の断続を行う自動クラッチ装置の小型化と応答性の向上を図ることである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、エンジンのクランクシャフトの軸端部に取付けられたフライホイールと、変速機のインプットシャフトの軸端部に設けられて前記フライホールに対向配置されたクラッチディスクと、そのクラッチディスクを前記フライホイールに向けて付勢するプレッシャプレートと、そのプレッシャプレートに対して進退自在に設けられたレリーズ軸受と、前記レリーズ軸受を前記プレッシャプレートに向けて加圧移動させる軸力発生機構とを有してなり、前記レリーズ軸受によりプレッシャプレートを押圧して、前記フライホイールとクラッチディスクとのクラッチ結合を解除する自動クラッチ装置において、前記軸力発生機構が、電動モータと、その電動モータにおけるロータの回転運動を前記レリーズ軸受の直線運動に変換する回転/直動運動変換機構とを有してなり、その回転/直動運動変換機構が、前記インプットシャフト上において伸縮筒を形成する複数の径の異なる筒体と、スライド自在に嵌合された一対の筒体の相互間に設けられて大径側筒体の回転を小径側筒体の直線運動に変換するカム機構とからなり、前記複数の筒体のうち、最大径の筒体が前記電動モータからの回転が入力される入力側筒体とされ、最小径の筒体が前記レリーズ軸受を押圧する出力側筒体とされ、前記電動モータから出力側筒体に至るトルク伝達系に前記レリーズ軸受側からの逆入力を遮断する逆入力遮断機構が設けられてなる構成としたのである。
上記の構成からなる自動クラッチ装置において、電動モータの停止状態においては、プレッシャプレートの弾性力によりクラッチディスクがフライホイールに圧接されてクラッチが入り状態にあり、エンジンのクランクシャフトの回転は変速機のインプットシャフトに入力される。
電動モータを駆動すると、その電動モータのロータの回転は回転/直動運動変換機構を構成する伸縮筒の入力側筒体に入力され、その入力側筒体が回転する。このとき、伸縮筒を形成する複数の筒体の相互間には大径側筒体の回転を小径側筒体の直線運動に変換するカム機構が設けられているため、入力側筒体の回転運動は出力側筒体の直線運動に変換されて伸縮筒が伸長し、出力側筒体がレリーズ軸受を押圧する。
レリーズ軸受は出力側筒体の押圧により軸方向に移動してプレッシャプレートを押圧し、その押圧によりプレッシャプレートが弾性変形してクラッチディスクの押圧を解除し、フライホイールに対するクラッチディスクの圧接解除によってクラッチが切り状態となり、クランクシャフトからインプットシャフトへの動力伝達が遮断される。
上記のように、電動モータの駆動、停止によってクラッチが入り切りするため、クランクシャフトから出力される動力をインプットシャフトに対して断続することができる。
ここで、電動モータのロータの回転運動を直動運動に変換する回転/直動運動変換機構は、伸縮筒を形成する径の異なる複数の筒体と、複数の筒体の相互間に設けられたカム機構とで形成され、上記伸縮筒がインプットシャフト上に設けられ、その伸縮筒の周囲に電動モータが配置されるものであるため、小型の自動クラッチ装置とすることができ、しかも、電動モータを駆動源とするため、組み付けに際しては配線の取り回しをするのみでよいため、大きな組込みスペースを確保する必要がない。
また、温度変化等の周囲の環境の変化に左右されることなく電動モータの駆動を迅速に制御することができ、応答性に優れた自動クラッチ装置を得ることができる。
この発明に係る自動クラッチ装置において、複数の筒体の相互間に設けられたカム機構として、互いに嵌合された一対の筒体の、一方の筒体に形成された傾斜状のカム溝と、他方の筒体に設けられて上記カム溝にスライド自在に挿入されたピンとからなるものを採用することができる。
上記カム機構の採用において、カム溝の一端に円周方向に延びる周方向溝を形成すると、その周方向溝にピンが嵌まり込むことによって回転方向分力の発生が防止されるため、ピンとの間でレリーズ軸受からの逆入力を遮断する逆入力遮断機構を形成することができる。
この発明に係る自動クラッチ装置において、電動モータは、ロータが筒状とされた中空モータであってもよく、ロータが中実軸からなる電動モータであってもよい。中空モータの採用においては、その中空モータを伸縮筒の入力側筒体に外嵌合する組み込みとして、上記入力側筒体を直接駆動することができるため、自動クラッチ装置をより小型化することができる。
中実軸からなる電動モータの採用においては、その電動モータをインプットシャフトと直交する配置としてもよく、あるいは、インプットシャフトと平行する配置としてもよい。
電動モータをインプットシャフトと直交する配置とする場合には、電動モータのロータと伸縮筒の入力側筒体との間にウォームおよびウォームホイールからなる回転伝達機構を設けて電動モータのロータの回転を入力側筒体に入力する。この場合、ウォームおよびウォームホイールは、回転伝達機構としての機能の他、レリーズ軸受側からの逆入力を遮断する逆入力遮断機構としての機能を発揮する。
一方、電動モータをインプットシャフトと平行する配置とする場合は、電動モータのロータと伸縮筒の入力側筒体との間に一対の互いに噛合する平歯車からなる回転伝達機構を設けて電動モータのロータの回転を入力側筒体に入力する。この場合、入力側平歯車の歯車軸と電動モータのロータ間に逆入力遮断クラッチを組み込んで、歯車軸側からの逆入力を遮断するようにしてもよい。
この発明においては、上記のように、電動モータの駆動によりインプットシャフト上に設けられた伸縮筒を伸長させてレリーズ軸受をプレッシャプレートに向けて直線運動させるようにしたので、クラッチレリーズシリンダによりレリーズフォークを揺動させてレリーズ軸受をプレッシャプレートに向けて移動させるようにした従来の自動クラッチ装置に比較して、大きな組込みスペースを確保する必要のない小型の自動クラッチ装置を得ることができる。
また、駆動源となる電動モータはスイッチ操作によって駆動が制御されるものであって、温度変化等の周囲の環境の変化によって動作が左右されることがないため、応答性に優れた自動クラッチ装置を得ることができる。
さらに、電動モータから伸縮筒の出力側筒体に至るトルク伝達系に逆入力遮断機構を設けたことにより、レリーズ軸受側からの逆入力を遮断することができる。このため、電動モータへの通電を遮断する状態で自動クラッチ装置をクラッチ解除状態に確実に保持することができ、電流の消費や電動モータの発熱を抑えることができる。
この発明に係る自動クラッチ装置の実施の形態を示す断面図 図1のレリーズ軸受部を拡大して示す断面図 図2のIII−III線に沿った断面図 図2の入力側筒体の一部を外径で示す横断面図 図4に示す伸縮筒の伸長状態を示す断面図 図2に示す回転/直動運動変換機構の分解斜視図 カム機構の他の例を示す断面図 カム機構のさらに他の例を示す断面図 この発明に係る自動クラッチ装置の他の実施の形態を示す断面図 図9のX−X線に沿った断面図 この発明に係る自動クラッチ装置のさらに他の実施の形態を示す断面図 (a)は逆入力遮断機構の他の例を示す断面図、(b)は(a)のXII−XII線に沿った断面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、エンジンのクランクシャフト10と、平行軸歯車式の変速機11におけるインプットシャフト12は同軸上の配置とされている。
クランクシャフト10のインプットシャフト12に対する軸端部にはフライホイール13が固定され、そのフライホイール13が変速機11に設けられたクラッチハウジング14内において回転自在とされている。
フライホイール13の変速機11と対向する外側面の外周部にはクラッチカバー15が取り付けられ、そのクラッチカバー15内にクラッチディスク16が組み込まれている。
クラッチディスク16のフライホイール13に対する対向面の外周部にはフェーシング17が固着されている。このクラッチディスク16はインプットシャフト12の軸端部外周に形成されたセレーション18に嵌合されて回り止めされ、かつ、軸方向にスライド自在とされている。
また、クラッチカバー15の内部にはプレッシャプレート19が組み込まれている。プレッシャプレート19はダイヤフラムスプリングからなる。ダイヤフラムスプリング19は環状をなし、その内周部には複数のスロット20が放射状に形成され、隣接するスロット20間にばね片21が設けられている。
ダイヤフラムスプリング19には、上記スロット20の閉塞端を通る外接円と外径面間に複数のピン孔22が周方向に等間隔に形成され、各ピン孔22に余裕をもって挿入された支持ピン23がクラッチカバー15に取り付けられている。
複数の支持ピン23の周囲には、ダイヤフラムスプリング19を挟む両側に一対のリング24が掛け渡され、その一対のリング24と支持ピン23とでダイヤフラムスプリング19が支持されている。
ダイヤフラムスプリング19はクラッチディスク16の外周部に設けられた突起部25をフライホイール13に向けて押圧してフェーシング17をフライホイール13に圧接しており、そのダイヤフラムスプリング19の内周部をフライホイール13に向けて押し込むことにより、フライホイール13に対するフェーシング17の圧接が解除して、クラッチが切り状態とされる。
図2に示すように、クラッチハウジング14には、インプットシャフト12を覆うガイド筒26が設けられ、そのガイド筒26の外側にスリーブ27が嵌合されている。スリーブ27はガイド筒26に対して回り止めされ、かつ、軸方向には移動自在に支持されている。
スリーブ27の外周囲にはレリーズ軸受30が設けられている。レリーズ軸受30は、外輪31、内輪32およびボール33を有し、上記内輪32がダイヤフラムスプリング19の内周部に接続されている。
外輪31は、ガイド筒26の外周囲に設けられた軸力発生機構40によってダイヤフラムスプリング19に向けて押圧される。
軸力発生機構40は、電動モータ41と、その電動モータ41のロータ42の回転をレリーズ軸受30の直線運動に変換する回転/直動運動変換機構50からなる。
電動モータ41は中空モータからなる。中空モータ41はクラッチハウジング14で支持され、図示省略した円筒状のロータの回転を回転/直動運動変換機構50に直接入力している。
図2乃至図6に示すように、回転/直動運動変換機構50は、径の異なる複数の筒体としての外筒51、中間筒52および内筒53のそれぞれをスライド自在に嵌合して伸縮筒54を形成し、その伸縮筒54を形成する外筒51と中間筒52の相互間および中間筒52と内筒53の相互間に相対的な回転運動を直線運動に変換するカム機構60を設けた構成とされている。
カム機構60は、外筒51および中間筒52のそれぞれに傾斜状のカム溝61、62を形成し、中間筒52に設けられたピン63を外筒51のカム溝61内にスライド自在に挿入し、内筒53に設けられたピン64を中間筒52に形成されたカム溝62内にスライド自在に挿入し、上記内筒53をガイド筒26に対して回り止めし、かつ、スライド自在に支持している。
上記の構成からなる回転/直動運動変換機構50においては、中空モータ41により入力側筒体としての外筒51を直接に回転駆動し、その外筒51に形成されたカム溝61と中間筒52に設けられたピン63の関係により、中間筒52を回転させつつ軸方向に移動させ、その中間筒52に設けられたカム溝62と内筒53に設けられたピン64の関係により内筒53を軸方向に移動させ、その内筒53でレリーズ軸受30の外輪31を押圧するようにしている。
実施の形態においては、外筒51、中間筒52および内筒53の3本の筒体をスライド自在に嵌合して伸縮筒54を形成しているが、伸縮筒54を形成する筒体の数は3本に限定されるものではなく、少なくとも2本以上あればよい。
また、内筒53をガイド筒26に対して回り止めし、かつ、スライド自在に支持するため、ここでは、図2および図3に示すように、内筒53の内径面にキー溝55を形成し、ガイド筒26に取り付けたキー56をそのキー溝55にスライド自在に嵌合しているが、これに限定されるものではない。例えば、セレーションやスプラインの嵌合としてもよい。
ここで、回転/直動運動変換機構50の内筒53でレリーズ軸受30の外輪31が軸方向に押圧付勢されるようにするため、図2に示すように、外輪31とスリーブ27を連結プレート34で連結して外輪31を回り止めし、その連結プレート34を内筒53で押すようにしている。
図5および図6に示すように、カム機構60には、ダイヤフラムスプリング19からの反力によって回転/直動運動変換機構50が作動するのを防止する逆入力遮断機構70が設けられている。
逆入力遮断機構70は、外筒51に形成されたカム溝61および中間筒52に形成されたカム溝62の一端部に円周方向に延びる周方向溝71、72を設け、外筒51と中間筒52の相対回転および中間筒52と内筒53の相対回転による伸縮筒54の伸長時、ピン63、64を周方向溝71、72に嵌合させることにより回転方向分力の発生を阻止し、レリーズ軸受30からの逆入力を遮断するようにしている。
実施の形態で示す自動クラッチ装置は上記の構造からなり、図1および図2は、回転/直動運動変換機構50を形成する伸縮筒54の収縮状態を示す。その収縮状態において、クラッチディスク16はダイヤフラムスプリング19によりフライホイール13に圧接されてクラッチは入り状態にある。このため、クランクシャフト10の回転はインプットシャフト12に伝達される。
上記のようなクラッチの入り状態において、中空モータ41の駆動により回転/直動運動変換機構50の外筒51を回転させると、図3および図4に示すように、外筒51に形成されたカム溝61に中間筒52に設けられたピン63が挿入されているため、中間筒52が回転しつつ軸方向に移動する。また、中間筒52に形成されたカム溝62に内筒53に設けられたピン64が挿入されているため、上記中間筒52の回転により内筒53が軸方向に移動して伸縮筒54が伸長する。
図5は伸縮筒54の伸長状態を示し、その伸縮筒54の伸長により、レリーズ軸受30が押されて軸方向に移動し、そのレリーズ軸受30でダイヤフラムスプリング19の内周部が押圧されてクラッチディスク16の押圧が解除され、クラッチが切り状態とされる。そのため、図1に示すクランクシャフト10からインプットシャフト12への動力伝達が遮断される。
また、中間筒52に対する外筒51の相対回転により、図5に示すように、外筒51の周方向溝71に中間筒52に設けられたピン63が係合し、また、内筒53に対する中間筒52の相対回転により、中間筒52の周方向溝72に内筒53に設けられたピン64が係合し、その係合によって回転方向分力の発生が防止されるため、レリーズ軸受30側からの逆入力が遮断され、自動クラッチ装置はクラッチ解除状態に保持される。
このため、中空モータ41に対する通電を遮断してもクラッチを切り状態に保持することができ、電流の消費および中間モータ41の発熱を抑えることができる。
図1乃至図6に示す実施の形態の電動クラッチ装置においては、回転/直動運動変換機構50を形成する伸縮筒54がインプットシャフト12上に設けられ、また、中空モータ41が伸縮筒54の外側に設けられているため、極めて小型の自動クラッチ装置を得ることができる。しかも、電動モータ41を駆動源とするため、組み付けに際しては配線の取り回しをするのみでよいため、大きな組込みスペースを確保する必要がない。
図7に示すように、カム溝61の内面およびキー溝55の内面に低摩擦の表面処理層65を設けておくと、伸縮筒54を円滑に伸縮させることができる。また、図8に示すように、ピン63、64の外側にすべり軸受または転がり軸受66を設けておくと、上記と同様に、伸縮筒54を円滑に伸縮させることができる。
図1および図2では、電動モータ41として中空モータを採用したが、図9乃至図11に示すように、ロータ42(図10参照)が中実軸からなる電動モータ41を採用してもよい。
図9および図10においては、ブラケット43を介してクラッチハウジング14に支持された電動モータ41をインプットシャフト12と直交する配置とし、電動モータ41のロータ42に設けられたウォーム45および外筒51に設けられたウォームホイール46からなる回転伝達機構44を介してロータ42の回転を外筒51に入力している。
図11においては、ブラケット43を介してクラッチハウジング14に支持された電動モータ41をインプットシャフト12と平行する配置とし、電動モータ41のロータ42に設けられた平歯車47および外筒51に設けられた平歯車48からなる回転伝達機構44を介してロータ42の回転を外筒51に入力している。
図11に示す自動クラッチ装置においては、電動モータ41のロータと平歯車47の歯車軸47a間に逆入力遮断機構70としての逆入力遮断クラッチを組み込んで、レリーズ軸受30からの逆入力を遮断している。
図9および図11に示す回転伝達機構44の採用においては、例えば、図9に示すように、外筒51をクラッチハウジング14との間に組み込んだスラスト軸受57により軸方向への移動を規制する状態で回転自在に支持する。
ここで、逆入力遮断クラッチ70は、図12(a)、(b)に示すように、電動モータ41のロータ42および歯車軸47aの双方に嵌合された軸受73によって円筒状のクラッチ外輪74を相対的に回転自在に支持し、歯車軸47aにはそのクラッチ外輪74内で回転可能なクラッチ内輪75を設け、そのクラッチ内輪75の外周に、相反する方向に傾斜する一対の傾斜面76a、76bで形成される複数のカム面76を周方向に間隔をおいて設けている。
また、電動モータ41のロータ42の端部にはクラッチ外輪74とクラッチ内輪75間で回転可能な保持器77を設け、その保持器77にはクラッチ内輪75に形成された複数のカム面76のそれぞれと対向する位置にポケット78を設け、各ポケット78内に一対のローラ79と、そのローラ79間に弾性部材80を組み込んで、一対のローラ79をクラッチ外輪74の円筒形内面81およびカム面76に係合する方向に付勢している。
さらに、クラッチ内輪75の端面に径方向溝82を形成し、ロータ42の端面には上記径方向溝82に余裕をもって挿入されるトルク伝達ピン83を設けている。
上記構成からなる逆入力遮断クラッチ70においては、クラッチ外輪74を固定とする使用状態で電動モータ41の駆動によりロータ42が回転すると、そのロータ42と共に保持器77が回転し、その保持器77のポケット78の一端面がその回転方向前側のローラ79を押圧して円筒形内面81およびカム面76の係合を解除する。その係合解除後、トルク伝達ピン83が径方向溝82の一側面に当接して押圧し、ロータ42の回転が歯車軸47aに伝達され、一対の平歯車47、48を介して回転/直動運動変換機構50の外筒51に入力される。
このため、図2に示すレリーズ軸受30から歯車軸47aに逆入力が負荷された場合、その逆入力は係合状態にあるローラ79によって遮断され、図2に示す回転/直動運動変換機構50は作動することはない。
上記のような逆入力遮断クラッチ70は、図9および図10に示すように、電動モータ41をインプットシャフト12に対して直交する配置とした場合にも採用することができ、その逆入力遮断クラッチ70を採用することで、図5および図6に示す周方向溝71、72を省略することができる。
10 クランクシャフト
11 変速機
12 インプットシャフト
13 フライホイール
16 クラッチディスク
19 ダイヤフラムスプリング(プレッシャプレート)
30 レリーズ軸受
40 軸力発生機構
41 電動モータ
42 ロータ
44 回転伝達機構
45 ウォーム
46 ウォームホイール
47 平歯車
48 平歯車
50 回転/直動運動変換機構
51 外筒(筒体)
52 中間筒(筒体)
53 内筒(筒体)
54 伸縮筒
60 カム機構
61 カム溝
62 カム溝
63 ピン
64 ピン
70 逆入力遮断機構(逆入力遮断クラッチ)
71 周方向溝
72 周方向溝

Claims (7)

  1. エンジンのクランクシャフトの軸端部に取付けられたフライホイールと、変速機のインプットシャフトの軸端部に設けられて前記フライホールに対向配置されたクラッチディスクと、そのクラッチディスクを前記フライホイールに向けて付勢するプレッシャプレートと、そのプレッシャプレートに対して進退自在に設けられたレリーズ軸受と、前記レリーズ軸受を前記プレッシャプレートに向けて加圧移動させる軸力発生機構とを有してなり、前記レリーズ軸受によりプレッシャプレートを押圧して、前記フライホイールとクラッチディスクとのクラッチ結合を解除する自動クラッチ装置において、
    前記軸力発生機構が、電動モータと、その電動モータにおけるロータの回転運動を前記レリーズ軸受の直線運動に変換する回転/直動運動変換機構とを有してなり、
    その回転/直動運動変換機構が、前記インプットシャフト上において伸縮筒を形成する複数の径の異なる筒体と、スライド自在に嵌合された一対の筒体の相互間に設けられて大径側筒体の回転を小径側筒体の直線運動に変換するカム機構とからなり、
    前記伸縮筒を形成する複数の径の異なる筒体が外筒、中間筒および内筒であり、前記カム機構が、スライド自在に嵌合された一対の筒体である前記外筒と前記中間筒の相互間、およびスライド自在に嵌合された一対の筒体である前記中間筒と前記内筒の相互間に設けられ、
    前記複数の筒体のうち、最大径の筒体が前記電動モータからの回転が入力される入力側筒体とされ、最小径の筒体が前記レリーズ軸受を押圧する出力側筒体とされ、前記電動モータから出力側筒体に至るトルク伝達系に前記レリーズ軸受側からの逆入力を遮断する逆入力遮断機構が設けられていることを特徴とする自動クラッチ装置。
  2. 前記カム機構が、互いに嵌合された一対の筒体の、一方の筒体に形成された傾斜状のカム溝と、他方の筒体に設けられて前記カム溝にスライド自在に挿入されたピンとからなる請求項1に記載の自動クラッチ装置。
  3. 前記カム溝の一端に、円周方向に延びて前記ピンとの間で前記逆入力遮断機構を形成する周方向溝が設けられた請求項2に記載の自動クラッチ装置。
  4. 前記電動モータが、ロータを筒状とする中空モータからなり、その中空モータのロータが入力側筒体に嵌合されて、ロータの回転が入力側筒体に直接入力されるようにした請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動クラッチ装置。
  5. 前記電動モータが、前記インプットシャフトと直交する配置とされ、その電動モータの中実軸からなるロータと前記入力側筒体との間にウォームおよびウォームホイールからなる回転伝達機構が設けられた請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動クラッチ装置。
  6. 前記電動モータが、前記インプットシャフトと平行する配置とされ、その電動モータの中実軸からなるロータと前記入力側筒体との間に一対の互いに噛合する平歯車からなる回転伝達機構が設けられた請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動クラッチ装置。
  7. 前記逆入力遮断機構が、前記ロータと前記回転伝達機構との間に組み込まれて、ロータの回転を回転伝達機構に伝達し、回転伝達機構側からの逆入力を遮断する逆入力遮断クラッチからなる請求項5又は6に記載の自動クラッチ装置。
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