JP6579815B2 - サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法 - Google Patents

サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6579815B2
JP6579815B2 JP2015122389A JP2015122389A JP6579815B2 JP 6579815 B2 JP6579815 B2 JP 6579815B2 JP 2015122389 A JP2015122389 A JP 2015122389A JP 2015122389 A JP2015122389 A JP 2015122389A JP 6579815 B2 JP6579815 B2 JP 6579815B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
thickness
rotation angle
target
arrangement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015122389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017007129A (ja
Inventor
小林 光一
光一 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roland DG Corp
Original Assignee
Roland DG Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Roland DG Corp filed Critical Roland DG Corp
Priority to JP2015122389A priority Critical patent/JP6579815B2/ja
Publication of JP2017007129A publication Critical patent/JP2017007129A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6579815B2 publication Critical patent/JP6579815B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法に関する。
従来から、所定の断面形状の樹脂材料を順次積層し、樹脂材料を硬化させることによって所望の3次元造形物(以下、対象造形物という。)を造形する3次元造形装置が知られている。この種の3次元造形装置では、まず、CAD装置などを用いて対象造形物の断面形状のデータを用意する。次に、この断面形状のデータを用いて、光硬化性樹脂を硬化させて、断面形状に対応した形状の樹脂層を造形する。そして、断面形状に対応した樹脂層を順次積層することによって、対象造形物を造形する。
3次元造形装置は、例えば特許文献1に示すように、開口が形成された台と、台の上に載置され、光硬化性樹脂を収容する槽と、槽の上方に配置された昇降自在なホルダと、台の下方に配置され、光を照射する光学装置とを備えている。光学装置から照射された光は、台の開口を通じて槽内の光硬化性樹脂に照射される。槽内に収容された光硬化性樹脂のうち、光が照射された部分は硬化する。光の照射位置を制御することによって、硬化する樹脂の位置を適宜変更することができ、所望の断面形状を有する樹脂層を形成することができる。そして、ホルダを順次上昇させることによって、樹脂層が下方に向かって連続的に形成される。このようにして、所望の対象造形物が造形される。
ところで、ホルダを順次上昇させる際に、既に造形された樹脂層は、当該樹脂層よりも下方に造形される全樹脂層の荷重を支持することになる。そのため、例えば、断面積の小さな樹脂層があった場合、当該樹脂層よりも下方の全樹脂層の荷重を支えきれない場合がある。その結果、対象造形物を造形する途中に、対象造形物の一部が破損してしまうことがある。そのような破損を防止するため、図22に示すように、CAD装置などの専用の装置によって演算することで、対象造形物170の一部とホルダ113との間に、造形時に対象造形物170の一部の荷重を支持するための複数のサポート造形物130を追加し、対象造形物170とサポート造形物130とを造形することが行われる。以下、サポート造形物を単に「サポート」と称する。
特開2003−39564号公報
ところで、サポート130は、例えば、対象造形物170のうちホルダ113と対向する面に追加および配置される。しかし、ホルダ113に対する対象造形物170の向きによっては、対象造形物170におけるホルダ113に対する投影面、すなわち、対象造形物170に対向するホルダ113の面に対して対象造形物170を投影した際に得られる対象造形物170の外周形状を示す投影面の面積が小さくなってしまう。その結果、対象造形物170に追加および配置するサポート130の数が少なくなり、造形中、サポート130が対象造形物170の荷重を十分に支持することができない場合がある。また、例えば、対象造形物170のうち厚みが厚い箇所170aと、厚みが薄い箇所170bにおいて、厚みが薄い箇所170bでは、厚みが厚い箇所170aに比べて、太さが細いサポート130で支持することができる。しかし、従来では、対象造形物170のどの箇所にどのような太さのサポート130を追加および配置するかは、ユーザの経験則に基づいて行われていた。そのため、ユーザによっては、サポート170を最適な位置に追加および配置することができないことがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、対象造形物およびサポートを造形する3次元造形装置において、最適な太さのサポートを最適な位置に追加および配置することが可能なサポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法を提供することである。
本発明に係るサポートの配置決定装置は、造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの配置位置を決定する配置決定装置である。前記サポートは、第1の太さの第1サポートと、第1の太さよりも細い第2の太さの第2サポートとを有している。前記配置決定装置は、記憶部と、基準部と、重心算出部と、主軸設定部と、回転角度候補生成部と、配置面決定部と、基準点設定部と、領域分割部と、第1太さ候補生成部と、数算出部と、決定部と、を備えている。前記記憶部は、前記対象造形物の3次元モデルのデータを記憶する。前記基準部は、所定の基準の位置および向きとなるように、前記記憶部に記憶された前記3次元モデルを移動および回転させる。前記重心算出部は、前記3次元モデルの重心を算出する。前記主軸設定部は、前記3次元モデルの外周面上の点のうち前記3次元モデルの前記重心から最も離れた最遠点を算出し、前記3次元モデルの前記重心と前記最遠点とを結ぶ主軸を設定する。前記回転角度候補生成部は、前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準にして、前記主軸を軸にして前記3次元モデルを回転させる回転角度の候補を複数生成する。前記配置面決定部は、複数生成された前記回転角度に基づいて回転させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記サポートを追加および配置する配置面を決定する。前記基準点設定部は、前記重心から前記配置面に向かう垂線を引き、前記垂線と前記配置面とが交わる基準点を設定する。前記領域分割部は、それぞれの前記配置面において、前記基準点設定部によって設定された前記基準点を含む所定の範囲内の領域であって、前記第1サポートが所定の数追加および配置される第1の領域と、前記第1の領域を除く領域であって、前記第2サポートが追加および配置される第2の領域とに分割する。前記第1太さ候補生成部は、前記第1サポートの太さである前記第1の太さの候補を複数作成する。前記数算出部は、前記配置面決定部によって決定されたそれぞれの前記配置面において、前記第2の領域に追加および配置される前記第2サポートの数を所定のルールに基づいて算出する。前記決定部は、前記回転角度候補生成部によって生成された複数の前記回転角度、および、前記第1太さ候補生成部によって生成された複数の前記第1サポートの前記第1の太さのうち、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する。
上記配置決定装置によれば、配置面の第1の領域は、配置面の領域のうち重心から近い領域である。そのため、第1の領域に追加および配置される第1サポートの太さを、第2の領域に追加および配置される第2サポートの太さよりも太くすることで、サポートは、対象造形物の重心を中心にして対象造形物の荷重を支持することができる。よって、サポートは、対象造形物の荷重を安定して支持することができる。本発明では、サポートが対象造形物の荷重を支持することが可能であって、かつ、配置面の第2の領域に追加および配置される第2サポートの数が最小となるような回転角度を、所定の基準の向きおよび位置に配置された3次元モデルの主軸を軸にして回転させる角度としている。よって、このように決定した向きで対象造形物を造形することによって、サポートが対象造形物の荷重を支持することができる。また、第2サポートの数を少なくすることができるため、サポートを造形する際に必要な材料を少なくすることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記決定部は、前記回転角度候補生成部によって生成された前記回転角度と、前記第1太さ候補生成部によって生成された前記第1の太さとを遺伝子とする個体を生成し、遺伝的アルゴリズムを利用して、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度および前記第1の太さを決定する。
例えば、回転角度と第1サポートの太さとの取り得る全ての組み合わせを求めて、対象造形物の最適な向き、および、最適な第1サポートの太さを求める場合、演算処理が膨大となり、演算負荷が大きくなる。しかし、上記態様によれば、最適な回転角度、および、第1サポートの太さとの組み合わせを、遺伝的アルゴリズムを適用することで決定している。よって、遺伝的アルゴリズムを適用することで、回転角度と第1サポートの太さとの取り得る全ての組み合わせを求める場合と比較して、演算時間が膨大となることを防止することができる。その結果、演算負荷を小さくすることができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記第1サポートの数をp、前記第1サポートの太さをx、前記第2サポートの数をq、前記第2サポートの太さをβ、1つの前記サポートの引張強度をk、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
J=(x・k・p+β・k・q)/S−max(Gt,As)
で表される。前記決定部は、前記回転角度候補生成部によって生成された複数の前記回転角度と、前記第1太さ候補生成部によって生成された複数の前記第1サポートの前記第1の太さとを組み合わせて複数の個体を生成し、生成した複数の前記個体についてそれぞれ前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きく、かつ、前記第2サポートの数が最小となるような前記個体を抽出し、前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する。
上記態様によれば、上述したような評価関数Jを用いることで、造形する対象造形物の荷重Gtおよび密着力Asの何れか大きいほうの荷重に耐えられるような向きに、対象造形物を設定することができると共に、最適な太さの第1サポートを追加および配置することができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有している。前記回転角度候補生成部は、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記回転角度を候補としない。
例えば、対象造形物が、地面に載置した際に露出する表面部と、地面と接する底部とに明確に識別できるような造形物であるとき、上記底部内に配置面を設定し、上記底部のみにサポートを追加および配置することが好ましい場合がある。すなわち、造形する対象造形物には、意匠的な理由などによりサポートを追加および配置したくない面がある場合がある。上記態様によれば、サポートを追加および配置したくない面を禁止面とする。そして、回転角度候補生成部は、禁止面にサポートを追加および配置しないような向きとなる回転角度のみを候補にすることができる。よって、禁止面にサポートが追加および配置されない傾斜角度を、所定の基準の向きから回転する角度にすることができる。したがって、禁止面にサポートが追加および配置されることなく、サポートは対象造形物の荷重を支持することができる。
本発明に係る3次元造形システムは、前記3次元造形装置と、上述した何れかに記載されたサポートの配置決定装置と、を備えている。
上記態様によれば、上述した何れかに記載されたサポートの配置決定装置を備えた3次元造形システムを提供することができる。
本発明に係るサポートの配置決定方法は、造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの配置位置を決定する配置決定方法である。前記サポートは、第1の太さの第1サポートと、第1の太さよりも細い第2の太さの第2サポートとを有している。前記配置決定方法は、基準工程と、重心算出工程と、主軸設定工程と、回転角度候補生成工程と、配置面決定工程と、基準点設定工程と、領域分割工程と、第1太さ候補生成と、数算出工程と、決定工程と、を包含する。前記基準工程では、所定の基準の位置および向きとなるように、前記3次元モデルを移動および回転させる。前記重心算出工程では、前記3次元モデルの重心を算出する。前記主軸設定工程では、前記3次元モデルの外周面上の点のうち前記3次元モデルの前記重心から最も離れた最遠点を算出し、前記3次元モデルの前記重心と前記最遠点とを結ぶ主軸を設定する。回転角度候補生成工程では、前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準にして、前記主軸を軸にして前記3次元モデルを回転させる回転角度の候補を複数生成する。前記配置面決定工程では、複数生成された前記回転角度に基づいて回転させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記サポートを追加および配置する配置面を決定する。前記基準点設定工程では、前記重心から前記配置面に向かう垂線を引き、前記垂線と前記配置面とが交わる基準点を設定する。前記領域分割工程では、それぞれの前記配置面において、前記基準点設定工程で設定した前記基準点を含む所定の範囲内の領域であって、前記第1サポートが所定の数追加および配置される第1の領域と、前記第1の領域を除く領域であって、前記第2サポートが追加および配置される第2の領域とに分割する。前記第1太さ候補生成工程では、前記第1サポートの太さである前記第1の太さの候補を複数作成する。前記数算出工程では、前記配置面決定工程で決定したそれぞれの前記配置面において、前記第2の領域に追加および配置される前記第2サポートの数を所定のルールに基づいて算出する。前記決定工程では、前記回転角度候補生成工程で生成した複数の前記回転角度、および、前記第1太さ候補生成工程で生成した複数の前記第1サポートの前記第1の太さのうち、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記決定工程では、前記回転角度候補生成工程で生成した前記回転角度と、前記第1太さ候補生成工程で生成した前記第1の太さとを遺伝子とする個体を生成し、遺伝的アルゴリズムを利用して、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度および前記第1の太さを決定する。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記第1サポートの数をp、前記第1サポートの太さをx、前記第2サポートの数をq、前記第2サポートの太さをβ、1つの前記サポートの引張強度をk、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
J=(x・k・p+β・k・q)/S−max(Gt,As)
で表される。前記決定工程では、前記回転角度候補生成工程で生成した複数の前記回転角度と、前記第1太さ候補生成工程で生成した複数の前記第1サポートの前記第1の太さとを組み合わせて複数の個体を生成し、生成した複数の前記個体のそれぞれ前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きく、かつ、前記第2サポートの数が最小となるような前記個体を抽出し、前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有している。前記回転角度候補生成工程では、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記回転角度を候補としない。
本発明によれば、対象造形物に対して最適な太さのサポートを最適な位置に追加および配置することができる。
本発明の実施形態に係る3次元造形システムの断面図である。 3次元造形システムの平面図である。 ホルダに全体造形物を造形する状態を示した模式図である。 図3のIV−IV断面における断面図である。 対象造形物にサポートを追加および配置した一例を示す斜視図である。 対象造形物にサポートを追加および配置した一例を示す斜視図である。 対象造形物の主軸の説明図である。 配置面を第1の領域と第2の領域とに分割することを説明する図であり、対象造形物の正面図である。 配置決定装置のブロック図である。 対象造形物モデルのどの面にどのようなサポートを追加および配置するかを決定する手順を示したフローチャートである。 対象造形物モデルを基準の位置および向きに設定する手順を示したフローチャートである。 対象造形物モデルの一例を示した斜視図である。 傾けた後の対象造形物モデルの一例を示した斜視図である。 回転させた後の対象造形物モデルの一例を示した斜視図である。 対象造形物モデルにサポートを追加および配置した状態の一例を示した対象造形物モデルの正面図である。 対象造形物モデルにサポートを追加および配置した状態の一例を示した対象造形物モデルの底面図である。 初期集団の個体を示す図である。 ソート後の個体を示す図である。 2点交叉により新たな個体が生成される一例を示す図である。 図20(a)〜(c)は、突然変異により新たな個体が生成される一例を示す図である。 禁止面を示す図であり、対象造形物の一例を示す斜視図である。 従来技術において、ホルダにサポートを追加した対象造形物サポートを造形する状態を示した模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るサポートの配置決定装置(以下、配置決定装置という。)を備えた3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る3次元造形システム10の断面図である。図2は、3次元造形システム10の平面図である。なお、図面中の符号F、Rr、L、Rは、それぞれ前、後、左、右を示している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、3次元造形システム10の設置態様を何ら限定するものではない。
3次元造形システム10は、サポートを用いて対象造形物を造形することができるシステムである。以下では、対象造形物およびサポートの全体を「全体造形物」と称することとする。3次元造形システム10では、全体造形物の複数の断面形状のデータを用いる。ここで、「断面形状」とは、全体造形物を複数の層に分割したときの各層の断面の形状のことである。3次元造形システム10では、液体の光硬化性樹脂を硬化させ、断面形状に対応した形状の樹脂層を造形する。そして、その樹脂層を順次積層することによって、全体造形物を造形する。なお、「光硬化性樹脂」とは、所定の波長を含む光が照射されると、硬化する樹脂である。
図1に示すように、3次元造形システム10は、3次元造形装置10Aと、3次元造形装置10Aにおいて全体造形物を造形する前に、対象造形物の向きを決定し、かつ、サポートの形状および配置位置を決定する配置決定装置100(図9参照)とを備えている。
3次元造形装置10Aは、台11と、槽12と、ホルダ13と、光学装置14と、制御装置16とを備えている。
台11は、ケース25に支持されている。台11には、光を通過させる開口21が形成されている。槽12は、液体の光硬化性樹脂23を収容する。槽12は、台11上に取り付け可能に載置されている。図2に示すように、槽12は、台11に載置された状態において、台11の開口21を覆う。槽12は、光を透過させることのできる材料、例えば、透明な材料によって形成されているとよい。
図1に示すように、ホルダ13は、槽12の上方、かつ、台11の開口21の上方に配置されている。ホルダ13は昇降自在に構成されている。ホルダ13は、下降したときに槽12内の光硬化性樹脂23に浸漬し、上昇するときに、光が照射されて硬化した光硬化性樹脂23を吊り上げる。ここでは、台11には、上下方向に延びた支柱41が設けられている。支柱41の前方には、スライダ42が取り付けられている。スライダ42は、支柱41に沿って昇降自在であり、モータ43によって上方または下方に移動する。ここでは、ホルダ13は、スライダ42に取り付けられている。ホルダ13は、モータ43によって上方または下方に移動する。
光学装置14は、台11の下方に配置されている。光学装置14は、槽12内に収容された液体の光硬化性樹脂23に所定の波長からなる光を照射する装置である。光学装置14は、台11の下方に設けられたケース25に収容されている。光学装置14は、プロジェクタ31と、ミラー32とを備えている。プロジェクタ31は、光を発する光源である。ミラー32は、プロジェクタ31から発せられた光を槽12に向かって反射させる部材である。ミラー32は、台11に形成された開口21の下方、かつ、プロジェクタ31の後方に配置されている。プロジェクタ31から発せられた光は、ミラー32によって反射され、台11の開口21を通じて槽12内の光硬化性樹脂23に照射される。ただし、光学装置14の配置および構成は特に限定される訳ではない。
制御装置16は、ホルダ13が取り付けられたスライダ42を昇降自在に制御するモータ43、および、光学装置14のプロジェクタ31に接続されている。制御装置16は、モータ43を駆動することによって、スライダ42およびホルダ13を上方または下方に移動させる。また、制御装置16は、プロジェクタ31から発せられる光のエネルギー、光度、光量、光の波長帯域、光の形状、光を照射させる位置および光を発するタイミングなどを制御する。なお、制御装置16の構成は特に限定されない。例えば、制御装置16は、コンピュータであり、中央演算処理装置(以下、CPUという。)と、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えていてもよい。
以上が3次元造形装置10Aの構成である。上述したように、3次元造形装置10Aは、サポートが追加および配置された対象造形物を造形するものである。次に、サポートについて説明する。
3次元造形装置10Aが対象造形物を造形する際、樹脂層が造形される毎にホルダ13が順次上昇し、当該樹脂層の下方に新たな樹脂層が造形される。ところが、例えば、断面積の大きな樹脂層が形成された後に、比較的小さな樹脂層、例えばホルダ13との接触面積が、大きな樹脂層の半分以下となるような大きさの小さな樹脂層があった場合、当該樹脂層がそれよりも下方に位置する大きな樹脂層を含む全樹脂層の荷重を支えきれない場合がある。その結果、造形の途中で対象造形物が破損するおそれがある。そのため、造形途中の対象造形物の荷重を十分に支持することができるように、対象造形物に対してサポートが追加および配置される。このことにより、対象造形物が造形途中に破損することを防止することができる。
例えば、3次元造形装置10Aがホルダ13に対象造形物を直接造形したとすると、造形後に対象造形物はホルダ13から引き剥がされる。その際、対象造形物のうちホルダ13と接触している部分をホルダ13から引き剥がす際、対象造形物が破損してしまう場合がある。そこで、図3に示すように、ホルダ13と対象造形物70aとの間にサポート30を追加および配置する。そして、造形完了後に全体造形物(対象造形物70aにサポート30が追加および配置された造形物)をホルダ13から引き剥がした後、サポート30を対象造形物70aから取り除く処理を行うことがある。このことにより、対象造形物70aが破損することを防止することができる。
なお、サポート30の形状は特に限定されない。図4は、図3のIV−IV断面における断面図である。本実施形態では、図4に示すように、サポート30として、複数本の円柱を用いることとする。ここでは、図3に示すように、サポート30の上端部はホルダ13に設けられ、下端部は対象造形物70aに設けられることとする。ただし、上記のサポート30の形状は一例に過ぎない。サポート30の形状は、例えば、断面形状が三角形または四角形の形状であってもよい。複数のサポート30の形状は、それぞれ同じ形状であってもよいし、一部が異なる形状であってもよい。隣り合うサポート30の間隔は特に限定されないが、図4に示すように、ここでは一定とする。本実施形態では、複数のサポート30は、等間隔で追加および配置されている。複数のサポート30は、左右方向および前後方向に揃った位置に追加および配置されている。ただし、上記のサポート30の配置位置は一例に過ぎない。隣り合うサポート30の間隔は、一定でなくてもよい。複数のサポート30は、例えば、千鳥状に追加および配置されていてもよい。
次に、サポート30が対象造形物の荷重を支持するための条件について説明する。まず、サポート30が対象造形物の荷重を支持するためには、サポート30の支持可能な荷重が対象造形物の荷重よりも大きくなければならない。また、3次元造形装置10Aでは、槽12の表面と樹脂層との間に密着力が生じているので、樹脂層を槽12から引き剥がすために、その密着力よりも大きな力で対象造形物を吊り上げる必要がある。その際、サポート30には上記密着力と同じ大きさの力が加わる。したがって、サポート30が破損しないためには、サポート30の支持可能な荷重が上記密着力よりも大きくなければならない。以上より、サポート30の支持可能な荷重(以下、支持荷重という。)をLs[gf]、対象造形物の荷重をGt[gf]、対象造形物の樹脂層と槽12との間の密着力(ここでは、密着力は、後述するように、樹脂層の荷重と、槽12の表面と樹脂層との間に発生する密着力とを合わせた力とする。)をAs[gf]、とすると、Lsは、GtおよびAsのうちの何れか大きい方よりも大きくなければならない。すなわち、Ls>max(Gt,As)でなければならない。
支持荷重Lsは、1つのサポート30における対象造形物と接触する面積をSp、1つのサポート30の引張強度をKp、サポート30の数をIとすると、以下の式(1)で表すことができる。
Ls=Sp×Kp×I・・・(1)
対象造形物の荷重Gtは、対象造形物の体積をVa、対象造形物の密度をDaとすると、以下の式(2)で表すことができる。
Gt=Va×Da・・・(2)
密着力Asは、1〜n層目まで積層した際の対象造形物の体積をVn、n層目の対象造形物の断面積をSn、対象造形物の引張係数(引張応力)をKとすると、以下の式(3)で表すことができる。
As=Vn×Da+Sn×K・・・(3)
ところで、論理的にはLs>max(Gt,As)であればサポート30が破損することはない。しかし、実際には、種々の不確定要因によって、Ls>max(Gt,As)であっても、サポート30が破損する場合がある。そこで、1よりも大きな実数からなる安全率Sを導入してもよい。安全率Sを導入する場合、サポート30が対象造形物の荷重を十分に支持するための条件を以下の式(4)のように設定してもよい。
Ls/S>max(Gt,As)・・・(4)
例えば、安全率S=3とした場合、サポート30は、対象造形物の荷重Gtおよび密着力Asのうちの何れか大きい方の力の3倍までの力に耐えることができる。よって、上記式(4)を満たすことにより、サポート30は対象造形物の荷重を十分に支持することができる。
上述の通り、3次元造形装置10Aはホルダ13を順次上昇させることによって、対象造形物を造形する。対象造形物は、上部から下部に向かって順に造形される。3次元造形装置10Aは、対象造形物の3次元モデル(以下、対象造形物モデルという。)のデータを受け、そのデータを利用して、対象造形物モデルと実質的に同一形状の対象造形物を造形する。
対象造形物モデルには、予め向きが定められている(以下、初期の向きという。)。この初期の向きは、通常、対象造形物モデルのデータ作成手順に従って定められる。例えば、対象造形物モデルが円錐形状の装飾品の場合、円錐の頂点が上、底面が下に位置するように初期の向きが定められている。ところが、以下に説明するように、対象造形物を初期の向きのまま造形することは必ずしも適切ではない。
対象造形物の向きによっては、対象造形物のうちホルダ13に対向する面の面積が小さくなり、十分な数のサポート30を追加および配置することができない場合がある。例えば、図5に示すような対象造形物70bの向きでサポート30を追加および配置する場合、サポート30を追加および配置する対象造形物70bの面71b1の面積が小さい。そのため、追加可能なサポート30の数が少なくなる。その結果、造形中、対象造形物70bの荷重によって、サポート30が対象造形物70bの荷重を支えることができないおそれがある。しかし、図6に示すような対象造形物70bの向きでサポート30を追加および配置する場合、サポート30を追加および配置する対象造形物70bの面71b2の面積が大きい。そのため、追加および配置するサポート30の数が図5の例に比べて多くなる。その結果、サポート30が対象造形物70bの荷重を支える力が強くなる。本願出願人は、図6に示すように、サポート30の追加が可能な対象造形物70bの面の面積を十分に確保することができる場合、サポート30が対象造形物70bの荷重を十分に支えることができることを見出した。
そこで、本願出願人は、図7に示すような対象造形物70cの主軸78cに着目した。ここで、「主軸」とは、対象造形物70cの重心74cと、対象造形物70cの外周面上の点のうち重心74cから最も離れた点76c(以下、最遠点76cという。)とを結ぶ線のことをいう。対象造形物70cの主軸78cと平行となる面、または主軸78cに対する傾斜角度が小さい面77では、他の面に比べて面積を十分に確保することができる。よって、例えば、面77をサポート30が追加および配置される配置面とすることで、サポート30が対象造形物70cの荷重を十分な支持荷重にて支持することができる。なお、対象造形物の重心および主軸を設定する詳細な手順は、後述する。
ところで、サポート30の数が少な過ぎると、対象造形物の荷重を十分な支持荷重にて支持することができない。一方、サポート30は、造形が完了した後、対象造形物から取り除かれる部材である。そのため、サポート30の数が多く、サポート30と対象造形物との単位面積当たりの接触面積が大き過ぎると、対象造形物からサポート30を取り除く際に多くの手間と時間を要する。また、無駄な光硬化性樹脂23が多くなる。以上の観点から、サポート30の数は少なくして、サポート30と対象造形物との単位面積当たりの接触面積は、小さくすることが好ましい。そこで、本願出願人は、サポート30が対象造形物の荷重を十分な支持荷重にて支持することができる程度であること、すなわち、上記式(4)を満たすことを前提に、対象造形物の面にどのようにサポート30を追加および配置することで、サポート30に使用される光硬化性樹脂23の量を減らすことができるかを検討した。
ここで、本願出願人は、図7に示すような対象造形物70cの重心74cに着目した。対象造形物70cの重心74cの直下にサポート30を追加および配置した場合、曲げモーメントが「0」になる。そのため、対象造形物70cの面のうち、対象造形物70cの重心74cの近くに位置する領域77aを中心にサポート30を追加および配置することで、サポート30は、対象造形物70cの荷重を支持し易いことを見出した。また、重心74cの近くに位置する領域77aに追加されるサポート30により対象造形物70cの荷重の大半が支持される。この場合、対象造形物70cの面のうち、対象造形物70cの重心74cから離れた箇所に位置する領域77bには、重心74cの近くに位置する領域77aに比べて、追加するサポート30の太さを細くしても、サポート30は対象造形物70cの荷重を安定して支持することができることを見出した。
そこで、例えば、図8に示すように、サポート30が追加および配置される対象造形物70dの面82d(以下、配置面82dという。)のうち、対象造形物70dの重心74dの近くに位置する領域を第1の領域91dとし、配置面82dのうち第1の領域91dを除いた領域を第2の領域92dとする。第2の領域92dは、第1の領域91dと比べて、対象造形物70dの重心74dから離れた領域である。ここでは、第1の領域91dに追加および配置されるサポート30を第1サポート30Lと称する。第2の領域92dに追加および配置されるサポート30を第2サポート30Sと称する。第1サポート30Lと第2サポート30Sは一定の等しい間隔で追加および配置されることとし、さらに、第1サポート30Lの太さ(第1の太さ)を、第2サポート30Sの太さ(第2の太さ)よりも太くする。このことによって、サポート30は、対象造形物70dの重心74dを中心にして、対象造形物70dの荷重を安定して支持することができる。
なお、第1の領域と第2の領域とにおいて、追加および配置するサポート30の太さが異なる場合、支持荷重Lsは、以下の式(5)で表すことができる。
Ls=x・k・p+β・k・q・・・(5)
上記式(5)において、xは第1サポート30Lの太さ、kは1つのサポート30の引張強度、pは第1サポート30Lの数を表している。βは第2サポート30Sの太さ、qは第2サポート30Sの数を表している。なお、第1サポート30Lの太さxは、第2サポート30Sの太さβに対する割合をc(以下、第1太さ係数cともいう。)とすると、x=β・cで表すことができる。
従来では、サポート30を対象造形物のどの面にどのような対応で造形するかの決定は、ユーザの経験則に基づいて行われることが多かった。そのため、ユーザの決定によっては、対象造形物の荷重によって、サポート30が対象造形物の荷重を支えることができないことがあった。そこで、本実施形態では、サポート30が対象造形物の荷重を十分に支えることができるようなサポート30の太さおよび配置位置を、配置決定装置100が決定する。
図9は、配置決定装置100のブロック図である。配置決定装置100は、3次元造形装置10Aと別体であってもよいし、3次元造形装置10Aに内蔵されていてもよい。例えば、配置決定装置100は、コンピュータであり、CPUと、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えていてもよい。ここでは、コンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、サポート30の配置位置を決定する。配置決定装置100は、3次元造形システム10のための専用のコンピュータであってもよく、汎用のコンピュータであってもよい。
配置決定装置100は、記憶部52と、前処理部54と、重心算出部56と、初期部57と、主軸設定部58と、基準部60と、回転角度候補生成部62と、第1太さ候補生成部63と、配置面決定部64と、基準点設定部65と、領域分割部66と、数算出部67と、決定部68とを備えている。なお、上述した各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。各部の詳細な説明は、後述のフローチャートに沿って行う。
図10は、対象造形物モデル72のどの面にどのようなサポート30を追加および配置するかを決定する手順を示したフローチャートである。図11は、対象造形物モデル72を基準の位置および向きに設定する手順を示したフローチャートである。図12〜図16は、対象造形物モデル72の斜視図である。ここでは、図12〜図16の対象造形物モデル72を用いて、対象造形物70の3次元モデルである対象造形物モデル72において、どのようなサポート30をどの面に追加および配置するかを決定する手順について図10および図11のフローチャートに沿って説明する。
ここでは、対象造形物モデル72の下面にサポート30が追加および配置されるものとする。ただし、サポート30が追加および配置される位置は特に限定されず、例えば、サポート30は対象造形物70の上面に追加および配置されるものであってもよい。
本実施形態では、配置決定装置100の記憶部52には、対象造形物70に対応する対象造形物モデル72のデータが予め記憶されているものとする。対象造形物モデル72のデータは、例えば、ユーザの操作によって、記録媒体または他のコンピュータ(図示せず)から記憶部52に読み込まれる。対象造形物モデル72のデータは、例えば、XYZ直交座標系の複数の点の集合で特定されるデータであり、3次元データである。対象造形物モデル72では、複数の三角形のポリゴンまたは三角錐のポリゴンを組み合わせることで対象造形物70を再現している。
まず、ステップS101では、前処理部54は、記憶部52に記憶された対象造形物モデル72に対して、前処理を行う。対象造形物モデル72は、対象造形物70の3次元形状を忠実に再現した詳細なデータであることが多い。対象造形物モデル72をそのまま用いると、配置決定装置100における配置決定処理に多大な時間を要することがある。そこで、前処理部54は、対象造形物モデル72に対して前処理を行い、対象造形物モデル72のデータ量を小さくすることが好ましい。ここでは、前処理部54は、対象造形物モデル72に対して平滑化処理を行う。例えば、平滑化処理として、対象造形物モデル72を構成する三角形のポリゴンの数を減少させ、データ量を小さくする処理を行えばよい。平滑化処理の方法は特に限定されず、例えば、従来公知の平滑化処理の方法を適用することができる。例えば、平滑化処理の方法として、ガウス関数を使用してもよい。ここでは、平滑化処理が行われた対象造形物モデル72のデータは、記憶部52に記憶される。なお、ステップS101の前処理は、省略することが可能である。
次に、ステップS102では、対象造形物モデル72の基準となる位置および向きを設定する。本実施形態では、対象造形物モデル72の初期の位置および向きを設定する。対象造形物モデル72の位置および向きは、3軸の直交座標によって特定される。ただし、他の座標系を用いて対象造形物モデル72の位置および向きを特定することも可能である。ここでは、対象造形物モデル72の初期の位置および向きから、基準の位置および向きを設定する。対象造形物モデル72を基準の位置および向きに設定する手順は、図11のステップS201〜ステップS205に沿って行われる。
まず、ステップS201では、重心算出部56は、対象造形物モデル72の重心を算出する。ここでは、対象造形物モデル72の重心を算出する方法として、従来公知の方法を用いることができる。例えば、対象造形物モデル72を構成する各三角錐のポリゴンの重心を利用して対象造形物モデル72の重心を算出することができる。なお、図12において、対象造形物モデル72の重心は、点74である。
例えば、重心算出部56によって、対象造形物モデル72の重心74は、以下のようにして算出することができる。例えば、対象造形物モデル72は、複数の三角錐のポリゴンA1、A2、・・・、Anを組み合わせて構成されているとする。ここでは、まず、重心算出部56は、対象造形物モデル72の体積Vallを算出する。次に、重心算出部56は、三角錐のポリゴンA1、A2、・・・、Anの重心G1、G2、・・・、Gn、および、三角錐のポリゴンA1、A2、・・・、Anの体積V1、V2、・・・、Vnを算出する。このとき、対象造形物モデル72の重心74は、以下の式(6)で算出される。
重心74=(V1×G1+V2×G2+・・・+Vn×Gn)/Vall・・・(6)
次に、ステップS202では、初期部57は、対象造形物モデル72の初期の位置および向きを設定する。詳しくは、初期部57は、ステップS201において算出した対象造形物モデル72の重心74が、平面視において、ホルダ13(図1参照)の中心の位置となるように初期の位置を設定する。また、対象造形物モデル72の初期の向きは、例えば、対象造形物モデル72を作成した際の向きである。なお、対象造形物モデル72の初期の位置および向きは特に限定されない。ここでは、初期部57は、初期の位置および向きとなるように、対象造形物モデル72を移動および回転させる。なお、初期の位置および向きに設定された対象造形物モデル72は、記憶部52に記憶される。
次に、ステップS203では、主軸設定部58は、対象造形物モデル72の主軸を設定する。上述したように、「主軸」とは、対象造形物モデル72の重心74と、対象造形物モデル72の外周面上の点の三角形のポリゴンの重心のうち、重心74から最も離れた三角形のポリゴンの重心(以下、最遠点という。)とを結ぶ線のことをいう。例えば、対象造形物モデル72の主軸は、以下の手順で設定することができる。まず、主軸設定部58は、対象造形物モデル72の重心74と、対象造形物モデル72を構成する各三角形のポリゴンの重心との距離をそれぞれ算出する。ここでは、対象造形物モデル72を構成する各三角形のポリゴンの重心は、ステップS201で算出したポリゴンの重心を利用することができる。そして、主軸設定部58は、上記で算出した距離のうち最も長い距離に対応した三角形のポリゴンの重心を求める。図12の対象造形物モデル72では、対象造形物モデル72の重心74から最も離れた三角形のポリゴンはポリゴン76aであり、最遠点は、ポリゴン76aの重心76である。ここでは、主軸設定部58は、対象造形物モデル72の重心74と最遠点76とが通る直線を主軸78に設定する。なお、厳密には、ポリゴン76aの重心76が、対象造形物モデル72の重心から最も離れた最遠点とは限らない。これは、ポリゴン76aが重心76を中心にある一定の面積を持つ平面であるからである。しかし、ポリゴン76aは、通常、対象造形物モデル72の表面積に対して十分に小さな面積であるため、重心76を最遠点とみなすことができる。
次に、ステップS204では、図13に示すように、基準部60は、対象造形物モデル72の主軸78が水平面Hに対して平行になるように、初期部57によって初期の位置および向きに設定された対象造形物モデル72を傾ける。ここでは、水平面Hとは、対象造形物70が造形されるホルダ13の面、すなわち、ホルダ13の下面(対象造形物70と対向する面)である。そのため、基準部60は、対象造形物モデル72の主軸78がホルダ13の下面に対して平行になるように、初期の位置および向きに設定された対象造形物モデル72を傾ける。なお、傾けた後の対象造形物モデル72は、記憶部52に記憶される。
次に、ステップS205では、基準部60は、対象造形物モデル72を回転させる。詳しくは、まず、基準部60は、ステップS204で傾けられた対象造形物モデル72に対して、対象造形物モデル72の外周面上における三角形のポリゴンの重心のうち、対象造形物モデル72の重心74から最も近い点である最近点を求める。図13では、最近点は対象造形物モデル72の上面上に位置する点80である。そして、基準部60は、平面視において、最近点80が主軸78と重なる位置であって、図14に示すように、主軸78よりも下方に位置するように、主軸78を軸にして対象造形物モデル72を回転させる。ここでは、基準部60は、最近点80が水平面H、すなわち、ホルダ13の面に対して、最も近い位置となるように、主軸78を軸にして、対象造形物モデル72を回転させる。回転させた後の対象造形物モデル72の下面には、最近点80が位置する。本実施形態では、基準部60によって回転させた後の対象造形物モデル72の位置および向きが、基準の位置および向きとなる。なお、回転させた後の対象造形物モデル72は、記憶部52に記憶される。
以上のようにして、基準の位置および向きに設定された対象造形物モデル72に対して、図10のステップS103以降のステップを行う。ステップS103以降のステップでは、基準の位置および向きに設定された対象造形物モデル72について、サポート30を追加および配置する配置面、第1サポート30Lの太さ、および、第2サポート30Sの数を決定する。なお、第1サポート30Lの数、および、第2サポート30Sの太さは予め決定されているものとする。ここでは、第2サポート30Sの数は、所定のルールに従って一様に求めることができる。
サポート30を追加および配置する配置面は、基準の位置および向きに設定された対象造形物モデル72に対して主軸78を軸にして回転させた後の対象造形物モデル72の下面である。このとき、主軸78を軸にして対象造形物モデル72を基準の位置および向きから回転させることが可能な角度(以下、回転角度θという。)は、複数存在する。また、第1サポート30Lの太さが取り得る値は複数存在する。そのため、回転角度θと第1サポート30Lの太さとが取り得る組み合わせの数は膨大になり、膨大な処理時間が必要となる。そこで、本実施形態では、最適な回転角度θと第1サポート30Lの太さとの組み合わせを、遺伝的アルゴリズムを適用して決定することとする。ここでは、遺伝的アルゴリズムを適用して対象造形物モデル72の最適な位置および向きを決定し、決定した最適な位置および向きの対象造形物モデル72に対して、最適な太さ、かつ、最適な数のサポート30を追加および配置する。
まず、図10のステップS103では、初期集団の生成を行う。ステップS103では、初めに、予め定められた数の個体(以下、個体数をnとする。)を生成する。例えば、第1サポート30Lの太さは、第2サポート30Sの太さに対する割合、すなわち、第2サポート30Sの太さ×第1太さ係数cで求めることができる。各個体は、対象造形物モデル72の主軸78を軸にして、基準の位置および向きから回転させた回転角度θ、および、第1太さ係数cを遺伝子とし、回転角度θ、第1太さ係数cを順に並べたものである。ここでは、回転角度候補生成部62は、基準の位置および向きとなるように配置した対象造形物モデル72を基準にして、主軸78を軸にして対象造形物モデル72を回転させる回転角度θの候補を複数作成する。第1太さ候補生成部63は、第1サポート30Lの太さを求める際に用いられる第1の太さ係数cの候補を複数作成する。そして、生成された複数の回転角度θと複数の第1太さ係数cとから各個体を生成することで、初期集団を生成する。
ところで、図11のステップS205において、基準部60によって回転させた後の対象造形物モデル72の下面は、重心74から近い面である(図14参照)。そのため、回転させた後の対象造形物モデル72の下面にサポート30を追加および配置すると、サポート30は、対象造形物70の荷重をより安定して支えることができる。そのため、ステップS205で回転させた後の対象造形物モデル72の下面の少なくとも一部には、サポート30を追加および配置することが好ましい。そこで、回転角度θの取り得る範囲は、基準の位置および向きに設定された対象造形物モデル72の下面の一部が、回転角度θに従って対象造形物モデル72を回転させた後であっても、下面に位置するような範囲であることが好ましい。対象造形物モデル72によって、回転角度θの範囲は異なるが、例えば、回転角度θの範囲は、−90°≦θ≦90°である。ここでは、各個体の遺伝子のうち回転角度θは、回転角度候補生成部62によって上記の範囲の中の乱数で決定される。
また、第1太さ係数cの範囲は、予め設定されているとよい。第1太さ係数cの下限値は1より大きいとよい。ここで、第1サポート30Lの太さの上限値をxMaxとし、第2サポート30Sの太さをβとすると、第2サポート30Sの太さβは、β<xMaxで表される。なお、第1太さ係数cの上限値は、特に限定されない。例えば、第1太さ係数cの上限値は、xMax/βより小さいとよい。すなわち、第1太さ係数cの範囲は、例えば、1<c<xMax/βである。ここでは、各個体の遺伝子のうち第1太さ係数cは、第1太さ候補生成部63によって、1<c<xMax/βの中の乱数で決定される。
以上のようにして、例えば、図17に示すようなn個の個体G0、G0、G0、・・・、G0が得られる。なお、図17〜図20において、括弧内の数値は、左が回転角度θ、右が第1太さ係数cを示している。
次に、ステップS104では、適応度の評価を行う。ここでは、まず、配置面決定部64は、各個体の遺伝子である回転角度θに従って、主軸78を軸にして対象造形物モデル72を回転させて対象造形物モデル72の向きをそれぞれ変更する。そして、配置面決定部64は、回転角度θに従って向きを変更した対象造形物モデル72に対して、サポート30を追加および配置する配置面を設定する。上述したように、図14に示すように、配置面は、回転角度θに従って向きを変更した後の対象造形物モデル72の下面82である。
次に、領域分割部66は、図16に示すように、配置面82を第1の領域91と第2の領域92とに分割する。例えば、以下のようにして、配置面82を第1の領域91と第2の領域92とに分割するとよい。まず、基準点設定部65は、図15に示すように、領域基準点86を設定する。「領域基準点」とは、配置面82上に位置し、配置面82を分割する際に使用する基準となる点のことである。本実施形態では、「領域基準点」は、本発明の「基準点」に対応する。領域基準点86は、以下のようにして設定することができる。まず、基準点設定部65は、重心算出部56によって算出された対象造形物モデル72の重心74から配置面82に向かって垂線84を引く。垂線84は、配置面82に対して直交する線である。そして、基準点設定部65は、垂線84と配置面82との交点を領域基準点86として設定する。ここでは、領域基準点86は、底面視において、対象造形物モデル72の重心74と重なるような点である。領域基準点86は、配置面82上の点のうち重心74に最も近い点である。本実施形態では、領域基準点86は、最近点80と一致する。
次に、領域分割部66は、配置面82を分割する。ここでは、領域分割部66は、基準点設定部65によって設定された領域基準点86を基準として、配置面82を第1の領域91と第2の領域92とに分割する。第1の領域91は、対象造形物モデル72の重心74から近い領域である。第1の領域91は、領域基準点86を含む所定の範囲内の領域である。領域基準点86を含む所定の範囲は、記憶部52に予め記憶されている範囲である。領域基準点86を含む所定の範囲は特に限定されず、例えば、領域基準点86を中心に、所定の距離離れた範囲である。例えば、所定の距離とは、領域基準点86を中心に、対象造形物モデル72の荷重の所定の割合分の荷重を含むような距離である。この所定の距離は、記憶部52に予め定められた数値である。ここでは、領域基準点86は、図16に示すように、第1の領域91の中心に位置している。第1の領域91の中心とは、領域内の真ん中に位置する点のことである。第1の領域91の中心は、従来公知の方法を利用して求めるとよい。第1の領域91における領域基準点86の位置は特に限定されない。例えば、領域基準点86は、第1の領域91の端に位置していてもよい。
第2の領域92は、配置面82において第1の領域91を除いた領域である。第2の領域92は、対象造形物モデル72の重心74を基準にして、第1の領域91よりも離れた位置の領域である。
以上のようにして、領域分割部66によって配置面82を第1の領域91と第2の領域92とに分割した後、数算出部67は、第2サポート30Sを所定のルールに従って第2の領域92に追加および配置し、対象造形物モデル72に追加および配置した第2サポート30Sの数を算出する。ここでは、上述のように、前後方向および左右方向に等間隔になるように複数の第2サポート30Sを第2の領域92に追加および配置する。その後、決定部68は、各個体について、第2サポート30Sの数、遺伝子である第1太さ係数cを用いて、評価関数Jの値を算出する。ここで、評価関数Jは、上述の式(1)〜(5)を用いて、以下の式(7)のように表すことができる。
J=Ls/S−max(Gt,As)
=(β・c・k・p+β・k・q)/S−max(Va・Da,Vn・Da+Sn・K)・・・(7)
なお、上述のように、Lsはサポート30の支持可能な荷重(支持荷重)、Sは安全率、Gtは対象造形物70の荷重、Asは対象造形物70の樹脂層と槽12との間の密着力を表している。βは第2サポート30Sの太さ、cは第1太さ係数、kは1つのサポート30の引張強度、pは第1サポート30Lの数を表している。qは第2サポート30Sの数を表している。ここでは、β・cは第1サポート30Lの太さを表している。また、Vaは対象造形物70の体積、Daは対象造形物70の密度、Vnは1〜n層目まで積層した際の対象造形物70の体積、Snはn層目の対象造形物70の断面積、Kは対象造形物70の応力(引張応力)を表している。
その後、決定部68は、算出したn個の個体G0、G0、G0、・・・、G0の評価関数Jの値を比較する。ここでは、決定部68は、評価関数Jの値が0よりも大きい個体の中で、第2サポート30Sの数が少ない程、優秀な個体と見なし、高い評価を与える。そして、決定部68は、高い評価が与えられた個体が上位となるようにn個の個体を並び替える。本実施形態では、評価関数Jは、第2サポート30Sの数そのものとなるように遺伝的アルゴリズムが設定されている。よって、並び替えた後のn個の個体を順に、G1、G1、G1、・・・、G1とすると、このときの各個体の評価関数J、J、J、・・・、Jは、図18のようになる。
次に、ステップS105では、決定部68は選択を行う。選択は集団の中から優秀な個体をn個選ぶステップである。換言すると、選択は、適応度の評価において評価が高かったn個の個体を選ぶものである。なお、1回目の選択では、集団に含まれる個体数はnであるので、全ての個体が選ばれる。
次に、ステップS106では、決定部68は交叉を行う。交叉の方法は特に限定されず、公知の各種の手法を用いることができる。公知の交叉の手法を組み合わせて適用してもよい。ここでは、2点交叉を用いることとする。2点交叉では、ステップS104の適応度の評価において最も評価が高かった個体(以下、最優秀個体という。)G1と、他の個体G1、G1、・・・、G1のうちの1つとをペアとする。次に、各ペアについて、最優秀個体G1の回転角度θの遺伝子と、他の個体の第1太さ係数cの遺伝子とを組み合わせた新たな個体、および、最優秀個体G1の第1太さ係数cの遺伝子と、他の個体の回転角度θの遺伝子とを組み合わせた新たな個体を生成する。例えば、図19に示すように、最優秀個体G1と個体G1とのペアから、新たな個体G112および個体G121が生成される。
次に、ステップS107では、決定部68は突然変異を行う。突然変異では、所定のルールに従って、新しい遺伝子の組み合わせを有する新たな個体を生成する。なお、突然変異の手法は何ら限定されず、公知の各種手法を用いることができる。ここでは、評価関数Jの値が0以下の個体からランダムで所定の数の個体を抽出する。そして、抽出した個体を対象として、回転角度θ、または、第1太さ係数cの値を、上述した範囲の中における乱数と入れ替える。例えば、抽出した個体を対象として、回転角度θ、第1太さ係数c、ならびに、回転角度θおよび第1太さ係数cのうち、何れかを一定の確率で選択し、選択した遺伝子に関して突然変異を行ってもよい。例えば、図20(a)〜(c)において、個体GSの評価関数Jの値が0以下とする。図20(a)に示すように、回転角度θに関して突然変異を行う場合、個体GSに対して、回転角度θの遺伝子を、−90°≦θ≦90°の範囲の中における乱数とする。そして、突然変異の結果として、新たな個体GSn’が生成される。図20(b)に示すように、第1太さ係数cに関して突然変異を行う場合、個体GSに対して、第1太さ係数cの遺伝子を、1<c<xMax/βの範囲の中における乱数とし、突然変異の結果として、新たな個体GSn’が生成される。図20(c)に示すように、回転角度θおよび第1太さ係数cに関して突然変異を行う場合、個体GSに対して、回転角度θの遺伝子を、−90°≦θ≦90°の範囲の中における乱数とし、第1太さ係数cの遺伝子を、1<c<xMax/βの範囲の中における乱数とする。そして、突然変異の結果として、新たな個体GSn’が生成される。
次に、ステップS108では、決定部68は適応度の評価を行う。ここでの適応度の評価では、決定部68は、ステップS105で選択されたn個の個体と、ステップS106およびステップS107で生成された新たな個体とについて、ステップS104の適応度の評価と同様に、それぞれの評価関数Jの値を算出する。そして、決定部68は、評価関数Jの値が0より大きい個体の中で、第2サポート30Sの数が少ない順にソートを行う。すなわち、決定部68は、評価関数Jの値が0よりも大きい個体の中で、第2サポート30Sの数が少ない程、優秀な個体として上位に位置づける。そして、最も上位の個体が最優秀個体となる。以下、ソート後の最優秀個体を個体G3とする。
次に、ステップS109では、決定部68は遺伝的アルゴリズムの終了判定を行う。ここでは、ステップS108において、決定部68は、最も評価が高かった最優秀個体G3の回転角度θを所定の角度の分、変更した個体を新たに作成する。この所定の角度は、記憶部52に予め記憶されているものである。所定の角度の値は特に限定されないが、例えば、+2°または−2°である。例えば、最優秀個体G3の回転角度を−2°ずらし、その個体を個体G31’とする。次に、個体G31’の第2サポート30Sの数を算出する。その後、決定部68は、個体G31’に対する評価関数Jの値を算出する。そして、個体G31’の評価関数Jの値が0より大きい場合、決定部68は、ステップS108における最優秀個体G3の第2サポート30Sの数と、個体G31’の第2サポート30Sの数とを比較する。
個体G31’の第2サポート30Sの数が個体G3の第2サポート30Sの数よりも少ない場合、決定部68は、判定結果をNOとし、ステップS105に戻り、再びステップS105以降のステップを行う。なお、このとき、ステップS105では、前回のステップS105で選択されたn個の個体と、ステップS106およびステップS107で生成された新たな個体と、ステップS108で生成された個体G31’との中から、評価が高いn個の個体を選択する。
一方、個体G31’の評価関数Jの値が0以下の場合、または、個体G31’の評価関数Jの値が0より大きく、個体G31’の第2サポート30Sの数が個体G3の第2サポート30Sの数以上の場合、決定部68は、判定結果をYESとし、最優秀個体G3を解とする。ここでは、最優秀個体G3で特定された回転角度θで主軸78を軸にして回転させた対象造形物モデル72の向きが対象造形物70の最適な向きと見なされる。そして、最優秀個体G3で特定された第1太さ係数cに第2サポート30Sの太さβを掛けた値が、第1サポート30Lの太さとなる。
本実施形態では、配置決定装置100によって決定した対象造形物70の位置および向き、第2サポート30Sの配置位置、および、第1サポート30Lの太さに従って、ホルダ13の下部に、全体造形物20を造形する。すなわち、ホルダ13の下部にサポート30を造形し、サポート30の下に対象造形物70を造形する。
以上、本実施形態では、図15に示すように、配置面82の第1の領域91は、配置面82のうち重心74から近い領域である。そのため、第1の領域91に追加および配置される第1サポート30Lの太さを、第2の領域92に追加および配置される第2サポート30Sの太さよりも太くすることで、サポート30は、対象造形物70の重心74を中心にして対象造形物70の荷重を支持することができる。よって、サポート30は、対象造形物70の荷重を安定して支持することができる。本実施形態では、サポート30が対象造形物70の荷重を支持することが可能であって、かつ、配置面82の第2の領域91に追加および配置される第2サポート30Sの数が最小となるような回転角度θを、基準の位置および向きに配置された対象造形物モデル72の主軸78を軸にして回転させる角度としている。このように決定した向きで対象造形物70を造形することによって、サポート30が対象造形物70の荷重を支持することができる。また、第2サポート30Sの数を少なくすることができるため、サポート30を造形する際に必要な材料を少なくすることができる。
例えば、回転角度θと第1太さ係数cとの取り得る全ての組み合わせを求めて、対象造形物70の最適な向き、および、最適な第1サポート30Lの太さを求める場合、演算処理が膨大となり、演算負荷が大きくなる。しかし、本実施形態では、回転角度θおよび第1太さ係数cとの組み合わせを、遺伝的アルゴリズムを適用することで決定している。よって、遺伝的アルゴリズムを適用することで、回転角度θと第1太さ係数cとの取り得る全ての組み合わせを求める場合と比較して、演算時間が膨大となることを防止することができる。その結果、演算負荷を小さくすることができる。
本実施形態では、決定部68は、上記式(7)に示すような評価関数Jを用いて、各個体における評価関数Jの値をそれぞれ算出している。そして、決定部68は、評価関数Jの値が0よりも大きく、かつ、第2サポート30Sの数が最小となるような個体を解として、最適な回転角度θおよび第1サポート30Lの太さを決定する。このように、上記式(7)に示すような評価関数Jを用いることで、造形する対象造形物70の荷重Gtおよび密着力Asの何れか大きいほうの荷重に耐えられるような向きに、対象造形物70を設定することができる。また、最適な第1サポート30Lの太さで、第1サポート30Lを第1の領域91に追加および配置することができる。
以上、第1実施形態に係る配置決定装置100を備えた3次元造形システム10について説明した。本発明に係る配置決定装置は、第1実施形態に係る配置決定装置100に限らず、他の種々の形態で実施することができる。次に、他の実施形態について簡単に説明する。なお、以下の説明では、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を使用し、その説明は省略することとする。
<第2実施形態>
図21は、対象造形物70eを示す斜視図であり、禁止面を示す図である。図21に示すように、対象造形物70eは、文字または模様などの装飾が施された装飾面71eを有することがある。このような対象造形物70eを造形する場合には、装飾面71eにサポート30を追加および配置しないことが好ましい。サポート30を対象造形物70eから引き剥がす際に、対象造形物70eの装飾面71eに傷が付くおそれがあるからである。このような対象造形物70eを造形する場合には、装飾面71eにサポート30が追加および配置されないことが好ましい。そこで、本実施形態では、対象造形物70eにおいて、サポート30を追加および配置すべきでない面(以下、禁止面という。)を有している場合、サポート30が対象造形物70eの荷重を十分に支持することができるということだけでなく、禁止面にサポート30が追加および配置されないように対象造形物70eの位置および向きを決定することが好ましい。図21では、装飾面71eが禁止面となる。
本実施形態では、禁止面を有する対象造形物70eであっても、上記実施形態と同様な手順で、遺伝的アルゴリズムを適用して、対象造形物70eに対応する対象造形物モデルのどの面にどのようなサポート30を追加および配置するかを決定することができる。ただし、遺伝的アルゴリズムにおいて、個体の遺伝子である回転角度θの範囲は、禁止面71eにサポート30が造形されないような範囲であるとよい。本実施形態では、例えば、図21に示すように、基準の位置および向きに設定された対象造形物モデル72eにおいて、禁止面71eは、対象造形物モデル72の上面に設定されているとする。また、配置面82eは対象造形物モデル72eの下面である。ここでは、回転角度θの範囲は、禁止面71eが配置面82と一致しないような範囲である。例えば、回転角度θの範囲は、−90°≦θ≦90°である。ここでは、各個体の遺伝子のうち回転角度θは、上記の範囲の中で乱数によって決定されるとよい。その他の決定の手順は、上記実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、回転角度候補生成部62は、サポート30を追加および配置したくない禁止面71eにサポート30を追加および配置しないような向きとなる回転角度θのみを候補としている。よって、禁止面71eにサポート30が造形されない回転角度θを、所定の基準の向きから回転する角度にすることができる。したがって、禁止面71eにサポート30が追加および配置されることなく、サポート30は対象造形物70eの荷重を支持することができる。
<第3実施形態>
上記各実施形態では、上記式(7)に示すように、第1サポート30Lの太さは、第2サポート30Sの太さに対する割合で表されていた。換言すると、第1サポート30Lの太さは、第2サポート30Sの太さβ×第1太さ係数cで表されていた。そのため、遺伝子アルゴリズムを適用する際、個体の遺伝子の1つを第1太さ係数cとしていた。しかし、個体の遺伝子の1つは、第1太さ係数cに限定されない。
例えば、遺伝子アルゴリズムを適用する際、個体の遺伝子は、回転角度θと、第1サポート30Lの太さであってもよい。このような場合であっても、図10に示すような手順で、遺伝的アルゴリズムを適用して最適となる回転角度θと、第1サポート30Lの太さとを決定することができる。
<変形例>
上記各実施形態では、主軸設定部58は、図12に示すように、対象造形物モデル72を構成する複数のポリゴンの重心を利用して対象造形物モデル72の主軸78を設定していた。主軸78は、対象造形物モデル72の重心74と、複数のポリゴンの重心の何れかの重心(ここでは、最遠点76)とを結ぶ線であった。しかし、主軸78は、対象造形物モデル72の重心74と、複数のポリゴンの頂点のうち重心74から最も離れた頂点とを結ぶ線であってもよい。この場合、主軸設定部58は、対象造形物モデル72の重心74と、対象造形物モデル72を構成する複数のポリゴンの頂点との距離をそれぞれ算出する。そして、主軸設定部58は、対象造形物モデル72の重心74と複数のポリゴンの頂点との間の複数の距離のうち、距離が最も長い距離に対応したポリゴンの頂点を最遠点とし、最遠点と対象造形物モデル72の重心74とを結ぶ線を主軸78として設定してもよい。
なお、上記各実施形態および変形例は、適宜に組み合わせてもよい。
上述したように、配置決定装置100の記憶部52、前処理部54、重心算出部56、初期部57、主軸設定部58、基準部60、回転角度候補生成部62、第1太さ候補生成部63、配置面決定部64、基準点設定部65、領域分割部66、数算出部67、および決定部68は、ソフトウェアにより構成されていてもよい。すなわち、上記各部は、コンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれることにより、当該コンピュータによって実現されるようになっていてもよい。本発明には、コンピュータを上記各部として機能させるためのコンピュータプログラムが含まれる。また、本発明には、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が含まれる。
10 3次元造形システム
10A 3次元造形装置
13 ホルダ
30 サポート(サポート造形物)
30L 第1サポート
30S 第2サポート
52 記憶部
56 重心算出部
58 主軸設定部
60 基準部
62 回転角度候補生成部
63 第1太さ候補生成部
64 配置面決定部
65 基準点設定部
66 領域分割部
67 数算出部
68 決定部
70 対象造形物
72 対象造形物モデル(3次元モデル)
74 重心
86 基準点
91 第1の領域
92 第2の領域
100 配置決定装置(サポートの配置決定装置)

Claims (9)

  1. 造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの配置位置を決定する配置決定装置であって、
    前記サポートは、第1の太さの第1サポートと、第1の太さよりも細い第2の太さの第2サポートとを有し、
    前記対象造形物の3次元モデルのデータを記憶する記憶部と、
    前記3次元モデルの重心を算出する重心算出部と、
    前記3次元モデルの外周面上の点のうち前記3次元モデルの前記重心から最も離れた最遠点を算出し、前記3次元モデルの前記重心と前記最遠点とを結ぶ主軸を設定する主軸設定部と、
    前記主軸が水平面に対して平行となる前記3次元モデルの位置および向きを所定の基準の位置および向きとしたとき、前記所定の基準の位置および向きとなるように、前記記憶部に記憶された前記3次元モデルを移動および回転させる基準部と、
    前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準にして、前記主軸を軸にして前記3次元モデルを回転させる回転角度の候補を複数生成する回転角度候補生成部と、
    複数生成された前記回転角度に基づいて回転させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記サポートを追加および配置する配置面を決定する配置面決定部と、
    前記重心から前記配置面に向かう垂線を引き、前記垂線と前記配置面とが交わる基準点を設定する基準点設定部と、
    それぞれの前記配置面において、前記基準点設定部によって設定された前記基準点を含む所定の範囲内の領域であって、前記第1サポートが所定の数追加および配置される第1の領域と、前記第1の領域を除く領域であって、前記第2サポートが追加および配置される第2の領域とに分割する領域分割部と、
    前記第1サポートの太さである前記第1の太さの候補を複数作成する第1太さ候補生成部と、
    前記配置面決定部によって決定されたそれぞれの前記配置面において、間隔を空けて前記第2サポートを前記第2の領域に追加および配置したときの前記第2サポートの数を算出する数算出部と、
    前記回転角度候補生成部によって生成された複数の前記回転角度、および、前記第1太さ候補生成部によって生成された複数の前記第1サポートの前記第1の太さのうち、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する決定部と、
    を備えた、サポートの配置決定装置。
  2. 前記決定部は、前記回転角度候補生成部によって生成された前記回転角度と、前記第1太さ候補生成部によって生成された前記第1の太さとを遺伝子とする個体を生成し、遺伝的アルゴリズムを利用して、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度および前記第1の太さを決定する、請求項1に記載されたサポートの配置決定装置。
  3. 前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記第1サポートの数をp、前記第1サポートの太さをx、前記第2サポートの数をq、前記第2サポートの太さをβ、1つの前記サポートの引張強度をk、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
    J=(x・k・p+β・k・q)/S−max(Gt,As)
    で表され、
    前記決定部は、前記回転角度候補生成部によって生成された複数の前記回転角度と、前記第1太さ候補生成部によって生成された複数の前記第1サポートの前記第1の太さとを組み合わせて複数の個体を生成し、生成した複数の前記個体についてそれぞれ前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きく、かつ、前記第2サポートの数が最小となるような前記個体を抽出し、前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する、請求項2に記載されたサポートの配置決定装置。
  4. 前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有し、
    前記回転角度候補生成部は、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記回転角度を候補としない、請求項1から3までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定装置。
  5. 前記3次元造形装置と、
    請求項1から4までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定装置と、
    を備えた、3次元造形システム。
  6. 造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの配置位置を決定する配置決定方法であって、
    前記サポートは、第1の太さの第1サポートと、第1の太さよりも細い第2の太さの第2サポートとを有し、
    3次元モデルの重心を算出する重心算出工程と、
    前記3次元モデルの外周面上の点のうち前記3次元モデルの前記重心から最も離れた最遠点を算出し、前記3次元モデルの前記重心と前記最遠点とを結ぶ主軸を設定する主軸設定工程と、
    前記主軸が水平面に対して平行となる前記3次元モデルの位置および向きを所定の基準の位置および向きとしたとき、前記所定の基準の位置および向きとなるように、前記3次元モデルを移動および回転させる基準工程と、
    前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準にして、前記主軸を軸にして前記3次元モデルを回転させる回転角度の候補を複数生成する回転角度候補生成工程と、
    複数生成された前記回転角度に基づいて回転させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記サポートを追加および配置する配置面を決定する配置面決定工程と、
    前記重心から前記配置面に向かう垂線を引き、前記垂線と前記配置面とが交わる基準点を設定する基準点設定工程と、
    それぞれの前記配置面において、前記基準点設定工程で設定した前記基準点を含む所定の範囲内の領域であって、前記第1サポートが所定の数追加および配置される第1の領域と、前記第1の領域を除く領域であって、前記第2サポートが追加および配置される第2の領域とに分割する領域分割工程と、
    前記第1サポートの太さである前記第1の太さの候補を複数作成する第1太さ候補生成工程と、
    前記配置面決定工程で決定したそれぞれの前記配置面において、間隔を空けて前記第2サポートを前記第2の領域に追加および配置したときの前記第2サポートの数を算出する数算出工程と、
    前記回転角度候補生成工程で生成した複数の前記回転角度、および、前記第1太さ候補生成工程で生成した複数の前記第1サポートの前記第1の太さのうち、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する決定工程と、
    を包含する、サポートの配置決定方法。
  7. 前記決定工程では、前記回転角度候補生成工程で生成した前記回転角度と、前記第1太さ候補生成工程で生成した前記第1の太さとを遺伝子とする個体を生成し、遺伝的アルゴリズムを利用して、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記第2サポートの数が最小となるような前記回転角度および前記第1の太さを決定する、請求項6に記載されたサポートの配置決定方法。
  8. 前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記第1サポートの数をp、前記第1サポートの太さをx、前記第2サポートの数をq、前記第2サポートの太さをβ、1つの前記サポートの引張強度をk、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
    J=(x・k・p+β・k・q)/S−max(Gt,As)
    で表され、
    前記決定工程では、前記回転角度候補生成工程で生成した複数の前記回転角度と、前記第1太さ候補生成工程で生成した複数の前記第1サポートの前記第1の太さとを組み合わせて複数の個体を生成し、生成した複数の前記個体のそれぞれ前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きく、かつ、前記第2サポートの数が最小となるような前記個体を抽出し、前記回転角度、および、前記第1サポートの前記第1の太さを決定する、請求項7に記載されたサポートの配置決定方法。
  9. 前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有し、
    前記回転角度候補生成工程では、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記回転角度を候補としない、請求項6から8までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定方法。
JP2015122389A 2015-06-17 2015-06-17 サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法 Expired - Fee Related JP6579815B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015122389A JP6579815B2 (ja) 2015-06-17 2015-06-17 サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015122389A JP6579815B2 (ja) 2015-06-17 2015-06-17 サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017007129A JP2017007129A (ja) 2017-01-12
JP6579815B2 true JP6579815B2 (ja) 2019-09-25

Family

ID=57762336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015122389A Expired - Fee Related JP6579815B2 (ja) 2015-06-17 2015-06-17 サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6579815B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6711394B2 (ja) * 2016-03-16 2020-06-17 株式会社リコー 情報処理装置、プログラム、情報処理方法、造形システム
JP7035453B2 (ja) * 2017-10-30 2022-03-15 株式会社ジェイテクト 積層造形物の製造方法
CN111037917B (zh) * 2019-12-25 2022-08-12 北京航天控制仪器研究所 一种基于模型拆分与拼接打印的fdm打印方法、***及介质
WO2021221443A1 (ko) * 2020-04-28 2021-11-04 주식회사 디오 서포트 생성 위치 산출 방법 및 장치

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09325949A (ja) * 1996-06-04 1997-12-16 Nissan Motor Co Ltd 遺伝的アルゴリズムの最適化方法及び遺伝的アルゴリズムの解析システム
US7403833B2 (en) * 2006-04-03 2008-07-22 Stratasys, Inc. Method for optimizing spatial orientations of computer-aided design models
JP5777136B2 (ja) * 2007-09-17 2015-09-09 スリーディー システムズ インコーポレーテッド 固体自由形状製作により製造されるパーツのための領域に基づくサポート
JP5615668B2 (ja) * 2010-11-01 2014-10-29 株式会社キーエンス 三次元造形装置用の設定データ作成装置、三次元造形装置用の設定データ作成方法及び三次元造形装置用の設定データ作成プログラム並びにコンピュータで読み取り可能な記録媒体
US20140303942A1 (en) * 2013-04-05 2014-10-09 Formlabs, Inc. Additive fabrication support structures

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017007129A (ja) 2017-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6579815B2 (ja) サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法
US11203162B2 (en) Additive fabrication support structures
JP6538435B2 (ja) サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法
JP2017007126A (ja) サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法
US9827719B2 (en) 3D printing with custom surface reflectance
JP5064486B2 (ja) コンピュータ支援設計モデルの空間位置姿勢を最適化する方法
JP6632530B2 (ja) 眼科用レンズを生成する方法及びシステム
JP2019531537A (ja) 3dモデルを印刷するシステムおよび方法
JP2011501251A (ja) ラピッドプロトタイプ製造方法によって製造される物体のための支持材を自動生成するための方法および装置
CN1916966A (zh) 由网格产生一组拓扑学同构参数化曲面的方法
JPH04505588A (ja) 3次元物体の形成方法
JP2006096047A (ja) ステレオリソグラフィーにおける高度な構成技術
CN110176073B (zh) 三维缺陷模型自动建模和自适应分层方法
CN109532006A (zh) 一种自适应层厚切片方法及打印***
JP6538434B2 (ja) サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法
Wang et al. Printing direction optimization through slice number and support minimization
JP6542038B2 (ja) スライス画像作成装置、3次元造形システム、および、スライス画像作成方法
CN109304870A (zh) 3d打印方法及设备
JP6538452B2 (ja) スライス画像作成装置、3次元造形システム、および、スライス画像作成方法
JP6646278B2 (ja) 立体物製造装置、立体物製造方法及びプログラム
JP6519756B2 (ja) ステレオリソグラフィによる三次元物体の作製への使用に適した三次元物体の数値表現を生成する方法及び機器
JP2001009920A (ja) 光造形法におけるサポート形成方法およびその設計装置
JP2017520812A (ja) ステレオリソグラフィプロセスによって作られる物体の支持要素の展開点を定義するための改良されたコンピュータ実施方法
WO2023073833A1 (ja) データ生成方法、クラウドシステム、加工装置、コンピュータプログラム及び記録媒体
JP2020524304A (ja) 光学要素、このような光学要素を含むアセンブリ、及び光学要素の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6579815

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees