JP6578854B2 - 画像読取装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、読取装置によって生成された画像データを補正するプログラムに関する。
従来より、原稿の表面に記録された画像を読み取って画像データを生成する画像読取装置が知られている。このような画像読取装置は、原稿の表面に記録された画像に加えて、原稿の表面の汚れ、原稿の裏面に記録された画像(以下、「裏写り」と表記する。)、或いは読取面の汚れ等(以下、「不要画像」と表記する。)をさらに読み取って、画像データを生成してしまう場合がある。
特開平11−224339号公報 特開2005−11375号公報
そこで、画像読取装置によって読み取られた画像データから不要画像を取り除く技術が求められている。画像データに含まれる不要画像の位置を特定する技術としては、例えば特許文献1、2に記載されているように、K平均アルゴリズムが知られている。しかしながら、K平均アルゴリズムは処理量が多いので、近年の画像データの高解像度化に伴って、処理時間が長くなるという課題を生じる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、読取装置によって読み取られた画像データから不要画像を取り除くプログラムであって、処理精度の低下を抑制しつつ処理時間を短縮したプログラムを提供することにある。
(1) 本明細書に記載のプログラムは、原稿に記録された画像を読み取って元画像データを生成する読取装置に接続されたコンピュータによって読み取り可能である。該プログラムは、前記読取装置から前記元画像データを取得する取得処理と、前記元画像データに含まれる各画素を、N(Nは2以上の整数)個のグループのいずれか1つに属させる組分処理と、N個の前記グループそれぞれに属する画素の画素値を用いて、k(kは2以上の整数)個の中心画素の画素値を決定する決定処理と、前記元画像データに含まれる各画素を、前記決定処理で画素値が決定された複数の前記中心画素のうち、画素値が最も近い前記中心画素に関連づけるクラスタリング処理と、最大中心画素に関連づけられた各画素に対応する前記元画像データの各画素の画素値を、当該最大中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値に置換して補正画像データを生成する補正処理とを前記コンピュータに実行させる。前記最大中心画素は、k個の前記中心画素のうちで最も多くの画素が関連づけられた前記中心画素である。該プログラムは、前記決定処理において、前記グループに属する各画素を画素値が最も近い前記中心画素に関連づけ、且つ各中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値で当該中心画素の画素値を更新する更新処理を繰り返し前記コンピュータに実行させ、n(nは1以上の整数)回目の前記更新処理で更新された前記中心画素の画素値と、n回目の前記更新処理と異なる前記グループに属する画素の画素値とを用いて、(n+1)回目の前記更新処理を前記コンピュータに実行させる。
上記の処理によれば、背景画像及び不要画像を構成する画素が最大中心画素に関連づけられるとの前提のもとで、これらの画素を平均画素値で置換することによって、不要画像を目立たなくすることができる。そして上記構成によれば、1回の更新処理で処理すべき画素数が削減されるので、処理時間を短縮することができる。一方、サンプル画像を用いて行ったシミュレーションの結果では、処理精度の目立った低下は確認されていない。すなわち、上記構成のプログラムによれば、元画像データから不要画像を取り除く処理において、処理精度の低下を抑制しつつ処理時間を短縮することができる。
(2) 好ましくは、該プログラムは、前記決定処理において、前記更新処理の前後の前記中心画素の画素値の変化量が閾値未満になるまで、或いは前記更新処理の実行回数が閾値回数に達するまで、前記更新処理を繰り返し前記コンピュータに実行させる。
上記構成によれば、処理精度の低下の抑制及び処理時間の短縮を、バランス良く両立させることができる。
(3) 好ましくは、該プログラムは、前記組分処理において、前記元画像データに含まれる画素のうち、第1方向に隣接する画素を異なる前記グループに属させ、前記第1方向に直交する第2方向に隣接する画素を異なる前記グループに属させる。
上記構成によれば、背景画像、前景画像、及び不要画像を構成する画素がバランス良く各グループに分配される。これにより、中心画素の画素値を精度良く決定することができる。また、更新処理の回数が削減されるので、処理時間を短縮することができる。
(4) 好ましくは、該プログラムは、前記組分処理において、前記元画像データに含まれる画素のうち、第1方向に隣接する画素を同一の前記グループに属させ、前記第1方向に直交する第2方向に隣接する画素を異なる前記グループに属させる。
(5) さらに好ましくは、前記読取装置は、原稿を前記第2方向に搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送された原稿が通過する読取位置に配置されており、当該原稿に記録された画像を読み取って前記元画像データを生成する読取部とを備える。
上記構成の読取装置において、読取位置が汚れているとすると、第2方向に直線的に延びる不要画像が元画像データに含められる。そこで、上記構成のように、第2方向に隣接する画素を異なるグループに属させることにより、不要画像を構成する画素がバランス良く各グループに分配される。
(6) 好ましくは、前記コンピュータは、表示装置と、操作装置と接続されている。該プログラムは前記元画像データで示される画像を前記表示装置に表示させる表示処理と、前記補正処理の実行を指示する指示操作を前記操作装置を通じて受け付ける受付処理とを前記コンピュータに実行させる。該プログラムは、前記受付処理で前記指示操作を受け付けたことに応じて、前記クラスタリング処理及び前記補正処理を前記コンピュータに実行させる。
上記構成によれば、表示画像を見て不要画像の存在を認識したユーザの指示によって、補正処理を実行することができる。
(7) 好ましくは、前記コンピュータは、複数の処理を並行して実行することが可能である。該プログラムは、前記元画像データの画素数が閾値以上である場合に、前記決定処理及び前記表示処理を並行して前記コンピュータに実行させ、前記受付処理で前記指示操作を受け付け、且つ前記決定処理が終了したことに応じて、前記クラスタリング処理を前記コンピュータに開始させる。
上記構成によれば、ユーザが表示画像を確認している間に決定処理の少なくとも一部が実行されるので、処理速度をさらに短縮することができる。
(8) 好ましくは、前記コンピュータは、複数の処理を並行して実行することが可能である。該プログラムは、並行して実行される処理の数が閾値以上である場合に、前記受付処理で前記指示操作を受け付けたことに応じて、前記決定処理を前記コンピュータに開始させる。
上記構成によれば、コンピュータが並列して実行すべきスレッドが多い場合に、不要になるかもしれない決定処理が事前に実行されないので、コンピュータの負荷を削減することができる。
(9) 例えば、該プログラムは、前記元画像データの画素数が多いほど、グループ数Nを増加させる。
(10) 例えば、前記画素値は、複数の色値{RGB}の組み合わせで表現される。
(11) 本明細書に記載の画像読取装置は、原稿に記録された画像を読み取って元画像データを生成する読取装置と、制御部とを備える。前記制御部は、前記読取装置から前記元画像データを取得する取得処理と、前記元画像データに含まれる各画素を、N(Nは2以上の整数)個のグループのいずれか1つに属させる組分処理と、N個の前記グループそれぞれに属する画素の画素値を用いて、k(kは2以上の整数)個の中心画素の画素値を決定する決定処理と、前記元画像データに含まれる各画素を、前記決定処理で画素値が決定された複数の前記中心画素のうち、画素値が最も近い前記中心画素に関連づけるクラスタリング処理と、最大中心画素に関連づけられた各画素に対応する前記元画像データの各画素の画素値を、当該最大中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値に置換して補正画像データを生成する補正処理とを実行する。前記最大中心画素は、k個の前記中心画素のうちで最も多くの画素が関連づけられた前記中心画素である。前記制御部は、前記決定処理において、前記グループに属する各画素を画素値が最も近い前記中心画素に関連づけ、且つ各中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値で当該中心画素の画素値を更新する更新処理を繰り返し実行し、n(nは1以上の整数)回目の前記更新処理で更新された前記中心画素の画素値と、n回目の前記更新処理と異なる前記グループに属する画素の画素値とを用いて、(n+1)回目の前記更新処理を実行する。
図1は、実施形態に係るシステム100の概略構成図である。 図2は、スキャンデータ補正処理のフローチャートである。 図3は、表示部53の表示例であって、(A)はスキャン指示画面を、(B)はプレビュー画面を示す。 図4は、(A)がスキャナ部12が読み取る原稿80の例を、(B)がスキャンデータに含まれる画素のグループ分けの一例を、(C)がスキャンデータに含まれる画素のグループ分けの他の例を示す。 図5は、第1グループに属する画素“○”と、中心画素C、C、CとをRG平面にプロットした図である。 図6は、第2グループに属する画素“□”と、中心画素C’、C’、C’とをRG平面にプロットした図である。 図7は、スキャンデータに含まれる画素“○”、“□”と、中心画素C”、C”、C”とをRG平面にプロットした図である。 図8は、補正処理を実行した後に表示されるプレビュー画面の一例である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、実施形態1におけるシステム100の概略図である。図1に示されるシステム100は、複合機10と、携帯端末50とで構成されている。複合機10及び携帯端末50は、通信ネットワーク101を通じて通信可能に構成されている。通信ネットワーク101は、例えば、有線LAN(Local Area Networkの略)、無線LAN、或いはこれらの組み合わせであってもよい。
[複合機10]
複合機10は、図1に示されるように、プリンタ部11と、スキャナ部12と、表示部23と、操作部24と、通信部25と、CPU(Central Processing Unitの略)31と、記憶部32と、通信バス33とを主に備える。複合機10を構成する各構成要素は、通信バス33を通じて相互に接続されている。複合機10は、画像読取装置の一例である。
[プリンタ部11、スキャナ部12]
プリンタ部11は、画像データで示される画像を記録用紙に記録するプリント動作を実行する。記録用紙は、シート或いは被記録媒体の一例である。プリンタ部11の記録方式として、インクジェット方式や電子写真方式などの公知の方式を採用することができる。スキャナ部12は、原稿に記録されている画像を読み取って画像データを生成するスキャン動作を実行する。スキャナ部12は、読取装置の一例である。
なお、複合機10は、FAXプロトコルに準拠した方式で画像データを送受信するFAX動作、スキャナ部12に生成させた画像データで示される画像を記録用紙に対してプリンタ部11に記録させるコピー動作等をさらに実行可能であってもよい。一方、画像読取装置は、複数の動作を実行可能な複合機10に限定されず、スキャン動作のみを実行可能な所謂スキャナ単能機であってもよい。
[表示部23]
表示部23は、各種情報を表示する表示画面を備える。表示部23としては、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Displayの略)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Displayの略)等を採用することができる。表示部23は、表示装置の一例である。
[操作部24]
操作部24は、表示部23の表示画面に表示されたオブジェクトを指定するユーザの操作を受け付ける。具体的には、操作部24はボタンを有しており、押下されたボタンに対応づけられた各種の操作信号をCPU31へ出力する。さらに、操作部24は、表示部23の表示画面に重畳された膜状のタッチセンサを有していてもよい。すなわち、表示部23がタッチパネルディスプレイとして構成されてもよい。操作部24は、操作装置の一例である。
なお、「オブジェクト」とは、ユーザが操作部24を操作することによって指定可能な画像を指す。一例として、オブジェクトは表示部23に表示された文字列であって、操作部24の方向キーを押下することによってオブジェクトの1つがハイライト表示され、操作部24の決定ボタンを押下することによってハイライト表示されたオブジェクトが指定されてもよい。他の例として、操作部24がタッチパネルである場合のオブジェクトは表示部23に表示されたアイコン、ラジオボタン、チェックボックス、プルダウンメニュー、リンク等であって、タッチ位置に表示されたオブジェクトが指定されてもよい。
タッチパネルとして実現される操作部24は、表示部23の表示画面をタッチするユーザ操作を受け付ける。また、操作部24は、ユーザがタッチした表示画面上の位置を示す位置情報を出力する。位置情報は、例えば、表示画面の左上端を原点とし、右向きをx軸の正の向き、下向きをy軸の正の向きとしたx−y平面上の座標(x,y)として表現できる。タッチセンサには、静電容量方式、抵抗膜方式等の周知の方式を採用することができる。
なお、本明細書中における「タッチ」とは、入力媒体を表示画面に接触させる操作全般を含む。すなわち、タッチした入力媒体を所定時間内に表示画面から離間させるタップ操作、タッチした入力媒体を表示画面上で静止させるロングタッチ操作、タッチした入力媒体を表示画面上でスライドさせるスライド操作、表示画面上をスライドする入力媒体の加速度が閾値以上であるフリック操作、表示画面上の異なる位置にタッチした2つの入力媒体を互いに近づける向きにスライドさせるピンチイン操作、表示画面上の異なる位置にタッチした2つの入力媒体を互いに離れる向きにスライドさせるピンチアウト操作等は、タッチの一例である。
また、入力媒体が表示画面に触れていなくても、表示画面との間の距離がごく僅かな位置まで入力媒体を近接させることを、前述の「タッチ」の概念に含めてもよい。さらに入力媒体とは、ユーザの指であってもよいし、タッチペン等であってもよい。以下、表示部53に表示されたアイコンの位置のタップを、当該アイコンを指定するユーザ操作の一例として説明する。
[通信部25]
通信部25は、通信ネットワーク101を通じて外部装置と通信を行うためのインタフェースである。すなわち、複合機10は、通信部25を通じて携帯端末50に各種データ又は各種情報を出力し、通信部25を通じて携帯端末50から各種データ又は各種情報を受信する。通信部25の具体的な通信手順は特に限定されないが、例えば、Wi−Fi(Wi−Fi Allianceの登録商標)を採用することができる。但し、画像読取装置と情報処理端末とを接続する方法はこれに限定されず、例えばUSB(Universal Serial Bus略)ケーブル等で接続してもよい。すなわち、通信部25は、USBケーブルを着脱可能なUSBインタフェースであってもよい。
[CPU31]
CPU31は、複合機10の全体動作を制御するものである。CPU31は、操作部24から出力される各種情報、及び通信部25を通じて外部装置から取得した各種情報等に基づいて、後述する各種プログラムを記憶部32から取得して実行する。すなわち、CPU31及び記憶部32は、制御部の一例を構成する。
[記憶部32]
記憶部32は、プログラム記憶領域32Aと、データ記憶領域32Bとを有する。プログラム記憶領域32Aには、OS(Operating Systemの略)34と、装置プログラム35とが格納される。なお、装置プログラム35は、単一のプログラムであってもよいし、複数のプログラムの集合体であってもよい。データ記憶領域32Bには、装置プログラム35の実行に必要なデータ或いは情報が記憶される。
なお、本明細書中の「データ」と「情報」とは、コンピュータによって取り扱い可能なビット或いはビット列である点において共通する。「データ」とは、各ビットが示す意味内容をコンピュータが考慮することなく取り扱えるものを指す。これに対して、「情報」とは、各ビットが示す意味内容によってコンピュータの動作が分岐するものを指す。さらに、「指示」は、送信先の装置に対して次の動作を促すための制御信号であって、情報を含んでいることもあるし、それ自体が情報としての性質を有していることもある。
また、「データ」及び「情報」は、形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)がコンピュータ毎に変更されたとしても、同一の意味内容と認識される限り、同一のデータ及び情報として取り扱われる。例えば、「2つ」であることを示す情報が、あるコンピュータではASCIIコードで”0x32“というテキスト形式の情報として保持され、別のコンピュータでは二進数表記で”10“というバイナリ形式の情報として保持されてもよい。
但し、上記の「データ」及び「情報」の区別は厳密なものではなく、例外的な取り扱いも許容される。例えば、データが一時的に情報として扱われてもよいし、情報が一時的にデータとして扱われてもよい。また、ある装置ではデータとして扱われるものが、他の装置では情報として扱われてもよい。さらには、データの中から情報が取り出されてもよいし、情報の中からデータが取り出されてもよい。
記憶部32は、例えば、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memoryの略)、HDD(Hard Disk Driveの略)、CPU31が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成される。
なお、記憶部32は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non−transitoryな媒体である。non−transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体も含まれる。また、non−transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non−transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、CPU31によって実行される。しかしながら、本明細書では、CPU31を省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムAが処理Aを実行する」という趣旨の記述は、「CPU31がプログラムAに記述された処理Aを実行する」ことを指してもよい。後述する携帯端末50についても同様である。
また、プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、事象を判断し、判断結果に応じて動作する。しかしながら、本明細書では、判断することを省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムが条件Aに応じて、処理Aを実行する」という趣旨の記述は、「プログラムは条件Aであるか否かを判断する。プログラムは、肯定判断であることに応じて、処理Aを実行する」ことを指してもよい。後述する携帯端末50についても同様である。
また、プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、データ等を特定し、取得し、抽出し、或いは選択する。プログラムがデータ等を特定するとは、例えば、複数のデータ等のうちから条件に合致するデータを特定し、当該データ等そのもの或いは当該データ等を識別するための情報を、予め定められた記憶領域に記憶させる処理を指す。データ等を識別するための情報とは、例えば、当該データ等を識別するための識別情報、当該データ等が記憶された配列のインデックス、当該データ等が記憶された記憶領域のポインタ等である。プログラムがデータ等を取得し、抽出し、或いは選択する処理も同様である。後述する携帯端末50についても同様である。
OS34は、複合機10を構成するハードウェアであるプリンタ部11、スキャナ部12、表示部23、操作部24、及び通信部25等を制御するためのAPI(Application Programming Interfaceの略)を提供する基本プログラムである。すなわち、上記の各プログラムは、OS34が提供するAPIを呼び出すことによって、各ハードウェアを制御する。しかしながら、本明細書では、OS34を省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記述は、「プログラムBがOS34のAPIを通じてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。後述する携帯端末50についても同様である。
OS34は、複数のプログラム或いは複数の処理を並行して実行することができる。複数のプログラム或いは複数の処理は、例えば、時分割多重方式によって仮想的に並行して実行される。すなわち、OS34は、所謂マルチスレッド或いは所謂マルチタスクに対応したものである。後述する携帯端末50についても同様である。
[携帯端末50]
携帯端末50は、図1に示されるように、表示部53と、操作部54と、通信部55と、CPU61と、記憶部62と、通信バス63とを主に備える。携帯端末50に含まれる表示部53、操作部54、通信部55、CPU61、記憶部62、及び通信バス63は、複合機10に含まれる表示部23、操作部24、通信部25、CPU31、記憶部32、及び通信バス33と基本的な構成が共通するので、説明は省略する。CPU61及び記憶部62は、制御部の一例である。携帯端末50は、情報処理端末の一例である。但し、情報処理端末は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、或いはPC(Personal Computerの略)等であってもよい。
[システム100の動作]
次に、図2を参照して、本実施形態に係るシステム100の動作を説明する。本実施形態に係るシステム100は、複合機10にスキャン動作を実行させ、当該スキャン動作で生成された画像データを携帯端末50で補正する処理を実行する。携帯端末50の端末プログラム65は、OS64によって起動されたことに応じて、図2に示されるスキャンデータ補正処理を実行する。
まず、端末プログラム65は、スキャン指示画面を表示部53に表示させる(S11)。図3(A)は、スキャン指示画面の一例である。図3(A)に示されるスキャン指示画面は、複合機10のスキャナ部12に実行させるスキャン動作の実行条件(例えば、読取色、読取解像度)をユーザに指定させる画面である。より詳細には、スキャン指示画面は、読取色“カラー”、“グレースケール”それぞれに対応するラジオボタンと、読取解像度“100×100dpi”、“300×300dpi”、“600×600dpi”それぞれに対応するラジオボタンと、[スキャン]アイコン111とを含む。
次に、端末プログラム65は、ラジオボタンの位置をタップするユーザ操作と、[スキャン]アイコン111の位置をタップするユーザ操作とを、操作部54を通じて受け付ける(S12)。そして、端末プログラム65は、[スキャン]アイコン111の位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S12:Yes)、通信部55を通じて複合機10にスキャン指示情報を送信する(S13)。
スキャン指示情報は、スキャン動作の実行を複合機10に指示するための情報である。スキャン指示情報は、例えば、スキャン指示画面を通じてユーザに指定させたスキャン動作の実行条件を示す条件情報を含む。本実施形態に係るスキャン指示情報は、読取色“カラー”及び読取解像度“300×300dpi”を示す条件情報を含むものとする。また、端末プログラム65は、スキャン指示情報に含めた条件情報を、データ記憶領域62Bに一時記憶させる。
一方、図示は省略するが、複合機10の装置プログラム35は、通信部25を通じて携帯端末50からスキャン指示情報を受信する。そして、装置プログラム35は、スキャン指示情報に含まれる条件情報に従って、スキャナ部12にスキャン動作を実行させる。すなわち、スキャナ部12は、不図示のコンタクトガラス或いはADF(Auto Document Feederの略)にセットされた原稿に記録された画像を読み取って、当該画像を示す画像データ(以下、「スキャンデータ」と表記する。)を形成する。スキャンデータは、元画像データの一例である。
本実施形態では、図4(A)に示される原稿80がスキャナ部12によって読み取られたものとする。原稿80には、白色の用紙81に黒色の文字“A”が記録されており、且つ文字“A”と異なる位置に文字色より薄い色の汚れ82が付加されている。そして、装置プログラム35は、スキャン動作によって生成したスキャンデータを、通信部25を通じて携帯端末50に送信する。以下、スキャンデータで示される画像を「スキャン画像」と表記し、スキャン画像のうちの文字“A”の部分を「前景画像」と表記し、汚れ82の部分を「不要画像」と表記し、前景画像及び不要画像以外の部分を「背景画像」と表記することがある。
次に、携帯端末50の端末プログラム65は、スキャン動作によって生成されたスキャンデータを、通信部55を通じて複合機10から受信する(S14:Yes)。そして、端末プログラム65は、受信したスキャンデータをデータ記憶領域62Bに一時記憶させる。次に、本実施形態に係る端末プログラム65は、ステップS15、S16の処理と、ステップS17〜S24の処理とを並行して実行する。より詳細には、端末プログラム65は、ステップS15を実行する前、或いはステップS15を実行した後で且つステップS16でユーザ操作を受け付ける前に、ステップS17〜S24の処理を開始する。
ステップS15、S16の処理は、スキャン動作の結果をユーザに確認させると共に、後述するステップS25〜S28の処理を携帯端末50に実行させるか否かを、携帯端末50のユーザに選択させる処理である。まず、端末プログラム65は、プレビュー画面を表示部53に表示させる(S15)。そして、端末プログラム65は、プレビュー画面に含まれるアイコンをタップするユーザ操作を、操作部54を通じて受け付ける。ステップS14の処理は取得処理の一例であり、ステップS15の処理は表示処理の一例であり、ステップS16の処理は受付処理の一例である。
図3(B)は、プレビュー画面の一例である。図3(B)に示されるプレビュー画面は、プレビュー画像115と、[補正]アイコン116と、[保存]アイコン117とを含む。プレビュー画像115は、ステップS14で受信したスキャンデータで示されるスキャン画像である。[補正]アイコン116は、後述するステップS25〜S28の処理を実行する指示に対応する。[保存]アイコン117は、後述するステップS25〜S27の処理を実行せずに、ステップS28の処理を実行する指示に対応する。
一方、ステップS25〜S27の処理は、ステップS14で取得したスキャンデータで示される画像から汚れ82に相当する画像を除去する処理である。まず、端末プログラム65は、クラスタ数Kと、クラスタ中心値Cと、ステップ上限値Smaxと、グループ数Nとを決定する(S17)。クラスタ数Kは、後述する中心画素の数を指す。クラスタ中心値Cは、中心画素の画素値を指す。ステップ上限値Smaxは、後述するステップS20の最大実行回数を指す。グループ数Nは、スキャンデータに含まれる画素が属するグループの数を指す。クラスタ数K、ステップ上限値Smax、グループ数Nは、全て2以上の整数である。また、クラスタ中心値Cの数は、クラスタ数Kに一致する。
なお、ステップS17で決定される値は、予め定められた固定値であってもよいし、スキャン指示情報に含めた条件情報、或いはステップS14で受信したスキャンデータに応じて変化する値であってもよい。例えば、クラスタ数Kは、読取色が多いほど、大きな値となってもよい。また、グループ数Nは、読取解像度が高いほど、換言すれば、スキャンデータに含まれる画素数が多いほど、大きな値となってもよい。さらに、ステップ上限値Smaxは、グループ数N以上の値となってもよい。
本実施形態では、K=3、C=(R,G)、C=(R,G)、C=(R,G)、Smax=10、N=2とする。なお、画像を構成する画素の画素値は、複数の色値(例えば、赤色“R”、緑色“G”、青色“B”)の組み合わせで表現される。本実施形態では単純化のために、赤色の色値Rと、緑色の色値Gとで画素値が表現されているものとする。但し、画素値の表現方法はこれに限定されず、例えば、輝度値Yと、複数の色差値Cb、Crとで画素値が表現されてもよい。
次に、端末プログラム65は、スキャンデータに含まれる複数の画素を、N個のグループにグループ分けする(S18)。本実施形態では、スキャンデータに含まれる複数の画素それぞれを、2つのグループのいずれか1つに属させる。ステップS18は、組分処理の一例である。スキャンデータに含まれる画素をグループ分けする具体的な方法は特に限定されないが、例えば以下の方法が考えられる。
端末プログラム65は、例えば図4(B)或いは図4(C)に示されるように、スキャンデータに含まれる複数の画素のうち、ハッチングされた画素を第1グループに属させ、ハッチングされていない画素を第2グループに属させてもよい。図4(B)の例において、端末プログラム65は、スキャンデータに含まれる画素のうち、第1方向5に隣接する画素を異なるグループに属させ、且つ第1方向5に直交する第2方向6に隣接する画素を異なるグループに属させる。図4(C)の例において、端末プログラム65は、スキャンデータに含まれる画素のうち、第1方向5に隣接する画素を同一のグループに属させ、第2方向6に隣接する画素を異なるグループに属させる。
次に、端末プログラム65は、変数nに1を設定する(S19)。また、端末プログラム65は、スキャンデータ補正処理で最初に実行されるステップS19において、変数sに1を設定する。変数nは、後述するステップS20の処理の対象となるグループを特定する変数である。変数sは、後述するステップS20の実行回数を示す変数である。そして、端末プログラム65は、第nグループに属する複数の画素を、中心画素C、C、Cのいずれか1つに関連づけ、且つ関連づけられた画素の画素値を用いて中心画素C、C、Cの画素値を更新する(S20)。ステップS20の処理は、更新処理の一例である。図5を参照して、第1グループに属する画素を用いて中心画素C、C、Cの画素値を更新する方法を説明する。
図5は、赤色の色値Rを縦軸とし且つ緑色の色値Gを横軸とするRG平面に、第1グループに属する画素“○”と、中心画素C、C、Cとをプロットした図である。まず、端末プログラム65は、第1グループに属する各画素の画素値と、中心画素C、C、Cの画素値とを比較する。そして、端末プログラム65は、第1グループに属する各画素を、画素値が最も近い中心画素C、C、Cの1つに関連づける。図5において、中心画素C、C、Cと、中心画素C、C、Cに関連づけられた画素“○”とは、破線で結ばれている。
次に、端末プログラム65は、中心画素Cに関連づけられた全画素の画素値の平均値(以下、「平均画素値」と表記する。)を算出し、算出した平均画素値で中心画素Cの画素値を更新する。換言すれば、端末プログラム65は、中心画素Cに関連づけられた全画素の画素値の平均画素値を、新たな中心画素C’の画素値とする。中心画素C、Cについても同様の演算を行うことによって、新たな中心画素C’、C’の画素値を算出する。
次に、端末プログラム65は、ステップS20の前後でクラスタが更新されたか否かを判断する(S21)。より詳細には、端末プログラム65は、ステップS20の前後において、中心画素の画素値の変化量が閾値未満か否かを判断する。本実施形態に係る端末プログラム65は、中心画素C、C’の画素値の変化量、中心画素C、C’の画素値の変化量、及び中心画素C、C’の画素値の変化量の少なくとも1つが閾値以上であることに応じて、クラスタが更新されたと判断する(S21:Yes)。一方、端末プログラム65は、3つの変化量の全てが閾値未満であることに応じて、クラスタが更新されていないと判断する(S21:No)。
次に、端末プログラム65は、クラスタが更新されたと判断したことに応じて(S21:Yes)、変数sとステップ上限値Smaxとを比較する(S22)。次に、端末プログラム65は、変数sがステップ上限値Smax未満と判断したことに応じて(S22:No)、変数n、sを1だけインクリメントして(S23)、変数nとグループ数Nとを比較する(S24)。そして、端末プログラム65は、変数nがグループ数Nを超えたと判断したことに応じて(S24:Yes)、ステップS19以降の処理を再び実行する。但し、スキャンデータ補正処理で2回目以降に実行されるステップS19において、変数sは初期化されない。一方、端末プログラム65は、変数nがグループ数N以下だと判断したことに応じて(S24:No)、ステップS20以降の処理を再び実行する。図6を参照して、第2グループに属する画素を用いて中心画素C’、C’、C’の画素値を更新する方法を説明する。
図6は、第2グループに属する画素“□”と、中心画素C’、C’、C’とを、RG平面にプロットした図である。まず、端末プログラム65は、第2グループに属する各画素の画素値と、中心画素C’、C’、C’の画素値とを比較する。そして、端末プログラム65は、第2グループに属する各画素を、画素値が最も近い中心画素C’、C’、C’に関連づける。図6において、中心画素C’、C’、C’と、中心画素C’、C’、C’に関連づけられた画素“□”とは、破線で結ばれている。そして、端末プログラム65は、中心画素C’に関連づけられた全画素の平均画素値を、新たな中心画素C”の画素値とする。中心画素C’、C’についても同様の演算を行うことによって、新たな中心画素C”、C”の画素値を算出する。
このように、繰り返し実行されるステップS19〜S24の処理は、N個のグループそれぞれに属する画素の画素値を用いて、k個の中心画素の画素値を決定する決定処理の一例である。そして、一方、端末プログラム65は、クラスタが更新されていないと判断したことに応じて(S21:No)、或いは変数sがステップ上限値Smaxに達したと判断したことに応じて(S22:Yes)、決定処理を終了してステップS25以降の処理を実行する。
すなわち、端末プログラム65は、クラスタが更新されなくなるまで、或いは変数sがステップ上限値Smaxに達するまで、更新処理(S20)の処理を繰り返し実行する。また、端末プログラム65は、n回目の更新処理で更新された中心画素の画素値と、n回目の更新処理と異なるグループに属する画素の画素値とを用いて、(n+1)回目の更新処理を実行する。すなわち、グループ数N=2で実行される決定処理では、中心画素C、C、Cと第1グループの画素とを用いて1回目の更新処理が実行され、1回目の更新処理で更新された中心画素C’、C’、C’と第2グループの画素とを用いて2回目の更新処理が実行され、2回目の更新処理で更新された中心画素C”、C”、C”と第1グループの画素とを用いて3回目の更新処理が実行される。本実施形態に係る決定処理では、2回目の更新処理で中心画素C”、C”、C”に決定されたものとして、後述の処理を説明する。
次に、端末プログラム65は、[補正]アイコン116の位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付け(S16:補正アイコン)、且つ決定処理が終了したことに応じて、中心画素C”、C”、C”の画素値を用いて、スキャンデータをクラスタリングする(S25)。[補正]アイコン116のタップは、後述する補正処理(S26、S27)の実行を指示する指示操作の一例である。ステップS25の処理は、クラスタリング処理の一例である。
図7は、スキャンデータに含まれる画素“○”、“□”と、中心画素C”、C”、C”とを、RG平面にプロットした図である。まず、端末プログラム65は、スキャンデータに含まれる各画素の画素値と、中心画素C”、C”、C”の画素値とを比較する。そして、端末プログラム65は、スキャンデータに含まれる各画素を、画素値が最も近い中心画素C”、C”、C”に関連づける。図7において、中心画素C”、C”、C”と、中心画素C”、C”、C”に関連づけられた画素“○”、“□”とは、破線で結ばれている。
次に、端末プログラム65は、図7に示される中心画素C”、C”、C”のうち、最も多くの画素が関連づけられた中心画素C”(以下、「最大中心画素」と表記する。)を特定する。次に、端末プログラム65は、最大中心画素C”に関連づけられた全ての画素(以下、「最大クラスタ」と表記する。)の平均画素値を算出する(S26)。そして、端末プログラム65は、最大クラスタの画素に対応するスキャナデータの画素の画素値を、ステップS26で算出した平均画素値に置換することによって、補正画像データを生成する(S27)。ステップS26、S27の処理は、補正処理の一例である。
そして、端末プログラム65は、ステップS14で受信したスキャンデータに代えて、ステップS27で生成した補正画像データをデータ記憶領域62Bに記憶させる(S28)。一方、端末プログラム65は、[保存]アイコン117の位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S16:保存アイコン)、ステップS25〜S27の処理を実行せずに、ステップS14で受信したスキャンデータをデータ記憶領域62Bに記憶させる(S28)。
[本実施形態の作用効果]
繰り返し実行されるステップS20の処理は、所謂K−means法を用いて、中心画素の画素値の更新する処理である。そして、上記の実施形態によれば、背景画像及び不要画像を構成する画素が最大クラスタを構成するとの前提のもとで、これらの画素を平均画素値で置換することによって、不要画像を目立たなくすることができる。なお、上記の実施形態に係るステップS20の処理は、スキャンデータに含まれる画素の一部を用いて実行される点において、一般的なK−means法と異なる。
これにより、1回の更新処理で処理すべき画素数が削減されるので、処理時間を短縮することができる。一方、サンプル画像を用いて行ったシミュレーションの結果では、処理精度の目立った低下は確認されていない。すなわち、上記の実施形態に係る端末プログラム65によれば、スキャンデータから不要画像を取り除く処理において、処理精度の低下を抑制しつつ処理時間を短縮することができる。
また、上記の実施形態によれば、中心画素の画素値の変化量が閾値未満になるか(S21:No)、ステップS20の実行回数sがステップ上限値Smaxに達したことに応じて(S22:Yes)、決定処理が終了される。これにより、ステップS20の実行回数が多くなり過ぎることが抑制される。その結果、処理精度の低下の抑制及び処理時間の短縮を、バランス良く両立させることができる。但し、ステップS21、S22の処理の一方が省略されてもよい。
また、上記構成によれば、スキャンデータに含まれる画素を、図4(B)に示される格子状、或いは図4(C)に示されるライン状にグループ分けするので、背景画像、前景画像、及び不要画像を構成する画素がバランス良く各グループに分配される。これにより、中心画素の画素値を精度良く決定することができる。また、更新処理の回数が削減されるので、処理時間を短縮することができる。但し、グループ分けの方法はこれに限定されず、例えば、スキャン画像を長手方向の中央で分割し、分割された画像の一方に含まれる画素を第1グループに、他方に含まれる画素を第2グループに属させてもよい。
なお、スキャナ部12は、原稿80を第2方向6に搬送する搬送部と、搬送部によって搬送された原稿80が通過する読取位置に配置された読取部とを備えてもよい。そして、読取部は、搬送部によって搬送された原稿80を読取位置で読み取ってスキャンデータを生成してもよい。読取部は、例えば、CIS(Contact Image Sensorの略)であってもよい。搬送部は、例えば、ADFであってもよい。このような構成のスキャナ部12において、例えば読取部を保護するガラスが汚れているとすると、第2方向6に直線的に延びる不要画像がスキャンデータに含められる。そこで、上記の実施形態のように、第2方向6に隣接する画素を少なくとも異なるグループに属させることにより、不要画像を構成する画素がバランス良く各グループに分配される。
また、上記の実施形態によれば、プレビュー画像115を見たユーザに補正処理の要否を判断させるので、不要画像が含まれていないスキャンデータに対して補正処理が実行されることが抑制される。なお、端末プログラム65は、例えばステップS27、S28の間において、図8に示されるプレビュー画面を表示部53に表示させてもよい。図8に示されるプレビュー画面は、プレビュー画像121と、[保存]アイコン122と、[キャンセル]アイコン123とを含む。プレビュー画像121は、ステップS27で生成された補正画像データで示される画像である。[保存]アイコン122は、補正画像データを保存する指示に対応する。[キャンセル]アイコン123は、補正処理をキャンセルする指示に対応する。
そして、端末プログラム65は、[保存]アイコン122の位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付けたことに応じて、補正画像データをデータ記憶領域62Bに記憶させてもよい(S28)。一方、端末プログラム65は、[キャンセル]アイコン123の位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付けたことに応じて、ステップS15の処理に戻ってもよい。または、端末プログラム65は、[キャンセル]アイコン123の位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付けたことに応じて、ステップS14で取得したスキャンデータをデータ記憶領域62Bに記憶させてもよい(S28)。
また、上記の実施形態によれば、ステップS15、S16の処理と、ステップS17〜S24の処理とが並行して実行されるので、ユーザがプレビュー画像115を確認している間に決定処理の少なくとも一部が実行される。その結果、スキャンデータ補正処理の処理速度をさらに短縮することができる。但し、端末プログラム65は、ステップS15、S16の処理と、ステップS17〜S24の処理とを並行して実行するか否かを、スキャンデータ補正処理を実行する度に判断してもよい。
一例として、端末プログラム65は、スキャンデータに含まれる画素の数が閾値以上である場合に、ステップS15、S16の処理と、ステップS17〜S24の処理とを並行して実行してもよい。一方、端末プログラム65は、スキャンデータに含まれる画素の数が閾値未満である場合に、[補正]アイコンの位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付けたことに応じて、ステップS17以降の処理を開始してもよい。
他の例として、端末プログラム65は、OS64が並行して実行している処理或いはプログラムの数をOS64から取得し、並行して実行される処理或いはプログラムの数が閾値未満である場合に、ステップS15、S16の処理と、ステップS17〜S24の処理とを並行して実行してもよい。一方、端末プログラム65は、並行して実行される処理或いはプログラムの数が閾値以上である場合に、[補正]アイコンの位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付けたことに応じて、ステップS17以降の処理を開始してもよい。上記構成によれば、携帯端末50が並列して実行すべきスレッドが多い場合に、不要になるかもしれない決定処理が事前に実行されないので、携帯端末50の負荷を削減することができる。
なお、スキャンデータ補正処理を実行するコンピュータは、携帯端末50のCPU61に限定されず、複合機10のCPU31であってもよい。すなわち、装置プログラム35によってスキャンデータ補正処理が実行されてもよい。すなわち、スキャナ部12に接続されたコンピュータとは、複合機10のスキャナ部12と通信ネットワーク101を通じて接続された携帯端末50のCPU61に限定されず、スキャナ部12と通信バス33を通じて接続された複合機10のCPU31をも含むものとする。
また、上記の実施形態の複合機10及び携帯端末50において、記憶部32、62のプログラム記憶領域32A、62Aに記憶された各種プログラムがCPU31、61によって実行されることによって、本発明の制御部が実行する各処理が実現される例を説明した。しかしながら、制御部の構成はこれに限定されず、その一部又は全部を集積回路(IC(Integrated Circuitの略)とも言う。)等のハードウェアで実現してもよい。
さらに、本発明は、複合機10及び携帯端末50として実現できるだけでなく、複合機10及び携帯端末50に処理を実行させるプログラムとして実現してもよい。そして、当該プログラムは、non−transitoryな記録媒体に記録されて提供されてもよい。non−transitoryな記録媒体は、CD−ROM、DVD−ROM等の他、通信ネットワーク101を通じて複合機10及び携帯端末50に接続可能なサーバに搭載された記憶部を含んでもよい。そして、サーバの記憶部に記憶されたプログラムは、当該プログラムを示す情報或いは信号として、インターネット等の通信ネットワーク101を通じて配信されてもよい。
10・・・複合機
11・・・プリンタ部
12・・・スキャナ部
25,55・・・通信部
31,61・・・CPU
35・・・装置プログラム
65・・・端末プログラム
50・・・携帯端末
53・・・表示部
54・・・操作部
62・・・記憶部

Claims (11)

  1. 原稿に記録された画像を読み取って元画像データを生成する読取装置に接続されたコンピュータによって読み取り可能なプログラムであって、
    該プログラムは、
    前記読取装置から前記元画像データを取得する取得処理と、
    前記元画像データに含まれる各画素を、N(Nは2以上の整数)個のグループのいずれか1つに属させる組分処理と、
    N個の前記グループそれぞれに属する画素の画素値を用いて、k(kは2以上の整数)個の中心画素の画素値を決定する決定処理と、
    前記元画像データに含まれる各画素を、前記決定処理で画素値が決定された複数の前記中心画素のうち、画素値が最も近い前記中心画素に関連づけるクラスタリング処理と、
    最大中心画素に関連づけられた各画素に対応する前記元画像データの各画素の画素値を、当該最大中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値に置換して補正画像データを生成する補正処理とを前記コンピュータに実行させ、前記最大中心画素は、k個の前記中心画素のうちで最も多くの画素が関連づけられた前記中心画素であり、
    該プログラムは、前記決定処理において、
    前記グループに属する各画素を画素値が最も近い前記中心画素に関連づけ、且つ各中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値で当該中心画素の画素値を更新する更新処理を繰り返し前記コンピュータに実行させ、
    n(nは1以上の整数)回目の前記更新処理で更新された前記中心画素の画素値と、n回目の前記更新処理と異なる前記グループに属する画素の画素値とを用いて、(n+1)回目の前記更新処理を前記コンピュータに実行させるプログラム。
  2. 該プログラムは、前記決定処理において、前記更新処理の前後の前記中心画素の画素値の変化量が閾値未満になるまで、或いは前記更新処理の実行回数が閾値回数に達するまで、前記更新処理を繰り返し前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
  3. 該プログラムは、前記組分処理において、前記元画像データに含まれる画素のうち、第1方向に隣接する画素を異なる前記グループに属させ、前記第1方向に直交する第2方向に隣接する画素を異なる前記グループに属させる請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 該プログラムは、前記組分処理において、前記元画像データに含まれる画素のうち、第1方向に隣接する画素を同一の前記グループに属させ、前記第1方向に直交する第2方向に隣接する画素を異なる前記グループに属させる請求項1又は2に記載のプログラム。
  5. 前記読取装置は、
    原稿を前記第2方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送部によって搬送された原稿が通過する読取位置に配置されており、当該原稿に記録された画像を読み取って前記元画像データを生成する読取部とを備える請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記コンピュータは、表示装置と、操作装置と接続されており、
    該プログラムは
    前記元画像データで示される画像を前記表示装置に表示させる表示処理と、
    前記補正処理の実行を指示する指示操作を前記操作装置を通じて受け付ける受付処理とを前記コンピュータに実行させ、
    前記受付処理で前記指示操作を受け付けたことに応じて、前記クラスタリング処理及び前記補正処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
  7. 前記コンピュータは、複数の処理を並行して実行することが可能であり、
    該プログラムは、
    前記元画像データの画素数が閾値以上である場合に、前記決定処理及び前記表示処理を並行して前記コンピュータに実行させ、
    前記受付処理で前記指示操作を受け付け、且つ前記決定処理が終了したことに応じて、前記クラスタリング処理を前記コンピュータに開始させる請求項6に記載のプログラム。
  8. 前記コンピュータは、複数の処理を並行して実行することが可能であり、
    該プログラムは、並行して実行される処理の数が閾値以上である場合に、前記受付処理で前記指示操作を受け付けたことに応じて、前記決定処理を前記コンピュータに開始させる請求項6に記載のプログラム。
  9. 該プログラムは、前記元画像データの画素数が多いほど、グループ数Nを増加させる請求項1から8のいずれかに記載のプログラム。
  10. 前記画素値は、複数の色値の組み合わせで表現される請求項1から9のいずれかに記載のプログラム。
  11. 原稿に記録された画像を読み取って元画像データを生成する読取装置と、
    制御部とを備える画像読取装置であって、
    前記制御部は、
    前記読取装置から前記元画像データを取得する取得処理と、
    前記元画像データに含まれる各画素を、N(Nは2以上の整数)個のグループのいずれか1つに属させる組分処理と、
    N個の前記グループそれぞれに属する画素の画素値を用いて、k(kは2以上の整数)個の中心画素の画素値を決定する決定処理と、
    前記元画像データに含まれる各画素を、前記決定処理で画素値が決定された複数の前記中心画素のうち、画素値が最も近い前記中心画素に関連づけるクラスタリング処理と、
    最大中心画素に関連づけられた各画素に対応する前記元画像データの各画素の画素値を、当該最大中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値に置換して補正画像データを生成する補正処理とを実行し、前記最大中心画素は、k個の前記中心画素のうちで最も多くの画素が関連づけられた前記中心画素であり、
    前記制御部は、前記決定処理において、
    前記グループに属する各画素を画素値が最も近い前記中心画素に関連づけ、且つ各中心画素に関連づけられた全画素の平均画素値で当該中心画素の画素値を更新する更新処理を繰り返し実行し、
    n(nは1以上の整数)回目の前記更新処理で更新された前記中心画素の画素値と、n回目の前記更新処理と異なる前記グループに属する画素の画素値とを用いて、(n+1)回目の前記更新処理を実行する画像読取装置。
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