JP6566047B2 - 体温計 - Google Patents

体温計 Download PDF

Info

Publication number
JP6566047B2
JP6566047B2 JP2017558105A JP2017558105A JP6566047B2 JP 6566047 B2 JP6566047 B2 JP 6566047B2 JP 2017558105 A JP2017558105 A JP 2017558105A JP 2017558105 A JP2017558105 A JP 2017558105A JP 6566047 B2 JP6566047 B2 JP 6566047B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
user
main body
thermometer
body temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017558105A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017110718A1 (ja
Inventor
亨 志牟田
亨 志牟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2017110718A1 publication Critical patent/JPWO2017110718A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6566047B2 publication Critical patent/JP6566047B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01K7/00Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Description

本発明は、体温計に関し、特に、人の呼気の温度から体温を測定する体温計に関する。
従来から、人の体温を測定する多種多様な技術や方法が提案されている。そのような中で、近年、測定者の活動を阻害することなく(例えば日常生活の中で)、より簡便かつ正確に体温(特に深部体温)を測定する技術が望まれている。
ここで、特許文献1には、鼻又は口の呼吸気を検出するマスク型呼吸センサが開示されている。このマスク型呼吸センサは、鼻と口を被い、先端に穴の空いた略ロート状の支持体と、この支持体を顔面に保持する係留部材とを備え、口又は鼻と穴との間で呼吸気が流通する通路が支持体の内方に形成されている。この通路は、仕切り壁により、鼻の呼吸気が通る第1の通路と、口の呼吸気が通る第2の通路とに分離されている。そして、第1の通路には呼吸気の温度を検出するサーミスタからなる鼻息センサが配置され、第2通路には同様にサーミスタからなる口息センサが配置されており、鼻と口の呼吸の状態を独立に検出できる構成となっている。
特開平9−262224号公報
上述したマスク型呼吸センサを用いて、呼気の温度から体温を測定しようとした場合、外気温の影響を受けやすい構造なため、体温の測定値が不正確になるおそれがある。また、構造的に呼気が拡散しやすく、呼気温度がすぐに周囲(外気)の温度に近づくため、体温の測定を正確に行うことができないおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、呼気の温度から体温を測定する体温計において、測定者の活動を阻害することなく、より簡便かつ正確に体温を測定することが可能な体温計を提供することを目的とする。
本発明に係る体温計は、使用時に、使用者の口及び鼻孔を覆うマスク状の本体部と、本体部に取り付けられ、使用時に、使用者の口及び/又は鼻孔から吐き出される呼気の温度に応じた検出信号を出力する温度検出手段と、本体部の温度検出手段よりも外側に取り付けられた断熱性を有する断熱部材と、温度検出手段から出力される検出信号に応じて使用者の体温を求める体温取得手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る体温計によれば、使用者の口及び鼻孔を覆うマスク状の本体部に、使用者の口及び/又は鼻孔から吐き出される呼気の温度に応じた検出信号を出力する温度検出手段が取り付けられるとともに、該温度検出手段よりも外側(表面側/外気側)に断熱性を有する断熱部材が取り付けられている。そのため、外気の影響を受けにくく、マスク状の本体部内が呼気に近い温度に保たれることにより、呼気から正確な体温を測定することができる。また、本体部がマスク状に形成されているため、本体部(体温計)を頭部(顔面)に容易に装着することができ、体温計を装着した使用者(測定者)の活動(例えば日常生活など)を阻害しない。その結果、測定者の活動を阻害することなく、より簡便かつ正確に体温を測定することが可能となる。
本発明に係る体温計では、上記体温取得手段が、温度検出手段から出力された検出信号の出力値と変化率とに基づいて、使用者の体温を推定することが好ましい。
ところで、一度の呼気を吐き出す時間は数秒程度と比較的短いため、例えば、温度検出手段の熱容量が大きかったり、温度検出手段に到達する呼気量が少なかったりした場合には、温度検出手段の出力(検出信号)が実際の呼気の温度まで達しない場合もあり得る。しかしながら、この構成によれば、温度検出手段から出力された検出信号の出力値とその変化率とに基づいて使用者の体温が推定されるため、上述したような場合であっても、より正確に体温を測定(推定)することが可能となる。
本発明に係る体温計では、上記温度検出手段が、使用時に、使用者の鼻孔の前から上唇の前までの範囲に配置されるように、本体部に取り付けられた複数の温度センサを含み、体温取得手段が、複数の温度センサそれぞれの検出信号の出力値と変化率とに基づいて、使用者の体温を推定することが好ましい。
この場合、温度検出手段が、使用時(装着時)に、使用者の鼻孔の前から上唇の前までの範囲に配置されるように、本体部に取り付けられた複数の温度センサを含んでおり、該複数の温度センサそれぞれの検出信号の出力値とその変化率とに基づいて、使用者の体温が推定される。そのため、使用者が鼻呼吸と口呼吸のどちらで呼吸をしたとしても、正確に体温を測定(推定)することが可能となる。
本発明に係る体温計は、使用時に、少なくとも使用者の鼻と接触する箇所に配置されるように、本体部に取り付けられ、本体部の上縁部からの呼気の漏れを低減するシール部材をさらに備えることが好ましい。
ところで、鼻の形状や大きさは個人差が大きく、本体部をマスク状に形成した場合には、鼻から頬にかけての範囲で本体部との間に隙間が生じやすい。このような隙間が生じると、呼気(特に鼻孔からの呼気)が当該隙間を通ってマスク状本体部の外に出やすくなる。しかしながら、この構造によれば、少なくとも使用者の鼻と接触する範囲に配置されるように(すなわち、使用者の顔面と本体部との隙間を埋めるように)、本体部に取り付けられ、本体部の上縁部からの呼気の漏れを低減するシール部材を備えているため、呼気を温度検出手段に効率よく到達させることができ(すなわち、温度検出手段に到達する呼気の量を増大させることができ)、より正確に体温を測定することが可能となる。
本発明に係る体温計は、本体部に取り付けられ、使用時に、使用者の鼻頭が嵌まることにより、本体部の装着位置の位置決めを行う位置決め部材をさらに備えることが好ましい。
この場合、本体部に取り付けられ、使用時(装着時)に、使用者の鼻頭が嵌まることにより、本体部の装着位置の位置決めを行う位置決め部材をさらに備えているため、マスク状本体部の装着位置を一定にでき、すなわち、口や鼻孔に対する温度検出手段の位置のばらつきを低減でき、体温測定値のばらつきを低減することが可能となる。
本発明に係る体温計は、温度検出手段から出力された検出信号の出力変動に基づいて、使用者の呼吸数を推定する呼吸数取得手段をさらに備えることが好ましい。
この場合、温度検出手段から出力された検出信号の出力変動に基づいて、使用者の呼吸数を推定する呼吸数取得手段をさらに備えており、呼気による温度検出手段の周期的な出力変動から呼吸数を推定できるため、体温に加えて呼吸数を測定(推定)することが可能となる。
本発明によれば、呼気の温度から体温を測定する体温計において、測定者の活動を阻害することなく、より簡便かつ正確に体温を測定することが可能となる。
第1実施形態に係る体温計の構成を示す図(装着時)である。 第1実施形態に係る体温計を構成する体温演算処理ユニットの構成を示すブロック図である。 第1実施形態の変形例に係る体温計の構成を示す図(装着時)である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、図1及び図2を併せて用いて、第1実施形態に係る体温計1の構成について説明する。図1は、体温計1の構成を示す図(装着時)である。図2は、体温計1を構成する体温演算処理ユニット80の構成を示すブロック図である。
体温計1は、呼気の温度が肺の血液の終末温度と等しいことを利用し、呼気の温度を計測することによって体温(深部体温)を測定する体温計(呼気体温計)である。特に、体温計1は、測定者の活動を阻害することなく、より簡便かつ正確に体温を測定する機能を有している。
そのため、体温計1は、主として、マスク状の本体部10と、本体部10に取り付けられ、呼気の温度に応じた検出信号を出力する温度センサ20A,20Bと、温度センサ20A,20Bを覆うように配置された断熱部材30と、本体部10の上縁部からの呼気の漏れを低減する一対のシール部材40,40と、本体部10の装着位置の位置決めを行う位置決め部材50と、温度センサ20A,20Bから出力される検出信号に応じて体温を求める体温演算処理ユニット80とを備えて構成されている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
本体部10は、使用時(装着時)に、使用者の口及び鼻孔を覆うようにマスク状に形成されている。本体部10は、例えば、不織布やガーゼ等のマスク素地によって形成される。また、本体部10の左右両端部には、本体部10を使用者の顔面に固定するために耳に掛けられる左右一対の耳掛け部11(図1では右側の耳掛け部11のみを示した)が取り付けられている。各耳掛け部11は、例えば、熱可塑性合成樹脂材料により伸縮性の良い紐状に形成され、溶着などにより本体部10に接合されている。なお、長時間の装着などに伴ってずれることがないよう、また顔面への密着性を高めるために、耳掛け部11に代えて、後頭部に紐またはゴム紐をまわして装着する構成としてもよい。ここで、例えば額や胸部等の皮膚にテープ等で貼付けるタイプの連続体温計は、一般生活においてあまり行うことのない方法で装着する必要があるため、違和感が大きく、また周囲の人の視線が気になってしまうという問題があるが、マスク状とすることで装着に対する違和感が軽減され、またマスクをしている人は街中で一般的に目にする光景であるため、周囲の目が気になることも少ない。
温度センサ20A及び温度センサ20B(請求の範囲に記載の温度検出手段に相当)は、本体部10の内側の面(裏面側)に取り付けられ、使用時(装着時)に、使用者の口及び/又は鼻孔から吐き出される使用者の呼気の温度に応じた検出信号(電圧値)を出力する。温度センサ20A及び温度センサ20Bは、使用時に、使用者の鼻孔の前から上唇の前までの範囲(すなわち、呼気が温度センサ20A,20Bに直接当たる位置)に配置されるように、本体部10に取り付けられている。なお、温度センサの数は2個に限られることなく、1個でも、3個以上であってもよい。
温度センサ20A,20Bとしては、例えば、温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタや、測温抵抗体等を用いることができる。ただし、温度センサ20A,20Bには、呼気によって瞬時に温度が上昇することが求められる(高い応答性が求められる)ため、できるだけ熱容量が小さいことが好ましい。よって、温度センサ20A,20Bとしてはチップサーミスタが好適に用いられる。なお、温度センサ20A,20Bは体温演算処理ユニット80に接続されており、温度センサ20A,20Bから出力された検出信号は体温演算処理ユニット80に入力される。
断熱部材30は、断熱性を有し、本体部10の温度センサ20A,20Bよりも外側(表面側)に取り付けられる。断熱部材30としては、断熱性が高い(低熱伝導の)部材、例えば、ウレタンフォーム等のような発泡プラスチック系や、ウール等の繊維系のものをシート状に形成したものが好適に用いられる。なお、断熱部材30は、温度センサ20A,20Bと本体部10との間に配置してもよいし、本体部10の外側に配置してもよい。また断熱部材で本体部10を形成してもよい。
断熱部材30は、少なくとも鼻孔及び開いた状態の口部を覆うことができるように配置することが望ましい。そのため、断熱部材30は、例えば、6cm×6cm程度のサイズ(大きさ)に形成される。なお、できるだけ呼気を逃がさないようにするため(保温性を高めるため)には、さらに周囲2cm以上大きいサイズ(10cm×10cm)に形成することが望ましい。また、断熱部材30は、温度センサ20A,20B全体を覆う必要があるため、温度センサ20A,20Bは、断熱部材30の外縁部から、少なくとも1cm以上、より望ましくは2cm以上中心寄りに配設される。
ところで、通常、吸気は外気を吸い込むために比較的低温であり、呼気は体内の熱(体温の影響)を受けているために比較的高温である。温度センサ20A,20Bは、このような温度の変化に反応して出力値が変化する。そのため、断熱部材30がない場合には、呼気動作時には、出力値(温度)が略体温と同じ温度まで上昇し、吸気動作時には、出力値(温度)が外気温度近くまで降下する。一方、断熱部材30で温度センサ20A,20Bを覆った場合には、呼気動作後の温度の降下が抑制されるとともに、吸気動作時の温度が外気温よりも高い温度となる。
シール部材40は、使用時(装着時)に、少なくとも使用者の鼻と接触する箇所に配置されるように(すなわち、使用者の顔面と本体部10との隙間を埋めるように)、本体部10の内面(裏面)の上縁部に取り付けられ、本体部10の上縁部からの呼気の漏れを低減する。シール材40としては、例えば、塑性変形能の高いゲルやウール等を帯状のシートに形成したものが好適に用いられる。なお、シール部材40は、本体部10と顔面との間の隙間を埋めることにより、呼気が急速に抜けてしまうことを防止できればよく、呼気がゆっくりと抜けていく程度の通気性は有していてもよい。なお、シール部材40は少なくとも使用者の鼻と接触する箇所に配置されることが好ましいが、マスク状の本体部10の内面(裏面)の外縁部全体に配置してもよい。
位置決め部材50は、本体部10に取り付けられ、使用時(装着時)に、使用者の鼻頭が嵌まることにより、本体部10の装着位置の位置決めを行う(すなわち、温度センサ20A,20Bの鼻孔や上唇からの位置ずれを防止する)ものである。位置決め部材50は、例えば、図1に示されるように、略環状に形状されており、その環の内側に鼻頭が嵌まるように本体部10が装着される。なお、位置決め部材50の形状は、環状に限られることなく、例えば、円錐形の上部を切り取ったような形状(円錐台状)や、カップ形状のように鼻頭が嵌まる構造であればよい。マスクを装着する場合、マスクの装着位置については個人差が大きい。装着の仕方によっては、マスクの上端位置が目の直下から鼻の下まで、マスクの下端位置が顎の上から首元まで変動してしまう。そのように変動幅が大きいと温度センサ20A,20Bが鼻孔や口からずれてしまい、正確な体温を測定できなくなる。一方、鼻頭に対する鼻孔及び上唇の位置は個人差も大きくないため、鼻頭に嵌まる形状として鼻頭で位置決めを行うことにより、温度センサ20A,20Bが鼻孔や口から大きくずれることがなく、誰が装着しても安定して体温測定を行うことができる。
上述したように、温度センサ20A,20Bは、体温演算処理ユニット80に接続されており、温度センサ20A,20Bから出力された検出信号は体温演算処理ユニット80に入力される。体温演算処理ユニット80は、温度センサ20A,20Bから出力される検出信号から体温を求める。
体温演算処理ユニット80は、図2に示されるように、主として、温度計測回路81、演算処理回路82、メモリ83、薄型バッテリ84、及び無線通信モジュール85等を有して構成されている。なお、体温演算処理ユニット80は、例えば、断熱部材30の下側、すなわち、本体部10を装着したときに、使用者の下唇と顎との間あたりに位置するように、本体部10に取り付けることが好ましい。体温演算処理ユニット80は消費電力によって温度が上昇するため、温度センサ20A,20Bからは離れた位置に配置する必要があるためである。また、体温演算処理ユニット80は、演算処理回路82、メモリ83、薄型バッテリ84、及び無線通信モジュール85等を有しており、本体部10等と比較して重量があるため、本体部10の上部に配置すると体温演算処理ユニット80の重量によって本体部10が垂れ下がってしまう恐れがあるため、本体部10の下部、望ましくは使用者の下唇と顎との間あたりに位置するように配置する。
温度計測回路81は、例えば、増幅器とアナログ/デジタル(A/D)コンバータとによって構成され、各温度センサ20A,20Bから入力されるアナログ信号を増幅し、デジタル信号に変換して、演算処理回路82に出力する。
演算処理回路82は、例えばMCU(Micro Control Unit)等によって構成され、温度計測回路81で処理された各温度センサ20A,20Bの出力に基づいて体温を算出する。そのため、演算処理回路82は、体温取得部821を機能的に備えている。また、演算処理回路82は、呼吸数を求める呼吸数取得部822を備えている。なお、演算処理回路82は、薄型バッテリ84から電力を供給され、算出した体温情報等をメモリ83に記憶させる。
体温取得部821は、各温度センサ20A,20Bから出力された検出信号の出力値とその変化率とに基づいて、使用者の体温を推定する。すなわち、体温取得部821は、請求の範囲に記載の体温取得手段として機能する。より具体的には、体温取得部821は、センサ出力値と温度(体温)との変換式を用いて体温を算出する。また、体温取得部821は、計測開始から温度の上がり方(変化率)をリアルタイムに分析・演算し、体温を予測する。呼吸は数秒に1回程度の頻度で行われるため、呼気により温度センサ20A,20Bの温度が上昇してもすぐに吸気によって温度が低下してしまう。そのため温度センサ20A,20Bの熱容量が小さくないと呼気によって温度が上昇している途中に吸気によって温度低下が始まってしまい、体温を正確に測定できない。また、温度センサ20A,20Bの熱容量が小さくても呼気から吸気までの時間が短いと温度が上昇しきる前に温度低下が始まってしまう場合がある。その場合、上昇しきった場合の温度を推定することが必要になる。推定方法としては、温度の上がり方(変化率)をリアルタイムに測定・分析し、変化率の近似式を求め、その近似式から変化率が0になる温度を推定する方法等がある。この推定は体温取得部821で行ってもよいし、無線通信モジュール85でデータを送信した外部機器内で行ってもよい。なお、体温を算出する際に、体温取得部821は、温度センサ20Aと温度センサ20Bの出力値の平均値を用いてもよいし、より確からしいセンサの出力値を用いてもよい。この確からしさは、温度の変化率の近似式との相関係数や出力温度の値の高低で判定する。
呼吸数取得部822は、温度センサ20A,20Bから出力された検出信号の出力変動に基づいて、使用者の呼吸数を推定する。すなわち、呼吸数取得部822は、請求の範囲に記載の呼吸数取得手段として機能する。より具体的には、通常、吸気は外気を吸い込むために比較的低温であり、呼気は体内の熱(体温の影響)を受けているために比較的高温である。温度センサ20A,20Bは、このような温度の変化に反応して出力値が変化する。そのため、呼吸数取得部822は、この変動の時間(周期)を分析して、呼吸間隔を求め、1分間の呼吸数を推定する。呼吸間隔は出力信号のピーク(もしくはその他の特徴点)を検出してピーク(もしくはその他の特徴点)間隔を求めることで1呼吸毎の呼吸間隔を算出してもよいし、例えば1分間のデータを周波数解析して周波数ピークを求めて1分間の平均呼吸間隔を算出してもよい。また呼吸による温度変動のパターンを学習させてパターンマッチング法や自己相関法を用いて呼吸間隔を算出してもよい。呼吸間隔は心拍間隔等に比べると不規則になることが多く1呼吸毎に検出することが難しい場合があることと、1呼吸毎の呼吸間隔でなくて平均呼吸間隔でも有用な場合が多いことから、周波数解析やパターンマッチング法や自己相関法を用いることが望ましい。ここで、様々な疾患において発症時に呼吸が変化することが知られている。疾患としては、例えば喘息、肺炎、気管支炎、COPD(閉塞性肺疾患)、睡眠時無呼吸症候群、過換気症候群等を挙げることができるが、これらには限定されない。体温と呼吸数を連続的に測定することで、体温だけを測定するよりもこれらのような疾患を精度よく検出することができる。
無線通信モジュール85は、取得された体温や呼吸数などの情報を外部の機器に送信する。すなわち、取得された体温や呼吸数等の計測データは、無線通信モジュール85を介して、例えば、外部のPCや、ディスプレイを有するスマートフォン、又は携帯型音楽プレーヤ等に送信される。その場合には、計測結果に加えて、計測日時等のデータも送信することが好ましい。なお、取得されたデータは測定中にリアルタイムに無線通信モジュール85で送信してもよいし、測定中はメモリに保存しておいて、測定後に送信してもよい。無線通信モジュール85としては、例えばBluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、ANT(登録商標)、UWB、NFC(近距離無線通信)等がある。
次に、上述した構成からなる体温計1の使用方法について説明する。体温計1を用いて体温や呼吸数などを計測する際には、まず、左右一対の耳掛け部11が耳に掛けられ、マスク状の本体部10が、使用者の口及び鼻孔を覆うように顔面に装着される。その際に、使用者の鼻頭に位置決め部材50が嵌められて、本体部10の位置決めが行われる。また、本体部10の内面の上縁部に取り付けられたシール部材40によって、本体部10と顔面との間の隙間が埋められる。
その後、呼気の温度に応じた検出信号(電圧値)が温度センサ20A,20Bから出力され、体温演算処理ユニット80に読み込まれる。体温演算処理ユニット80では、温度センサ20A,20Bから出力される検出信号(出力値)とその変化率とに基づいて、使用者の体温が推定される。また、温度センサ20A,20Bから出力された検出信号の出力変動(周期)に基づいて、使用者の呼吸数が推定される。なお、体温及び呼吸数の推定方法については上述した通りであるので、ここでは詳細な説明を省略する。そして、取得された体温や呼吸数等の測定データが、無線通信モジュール85によって外部機器に出力される。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、使用者の口及び鼻孔を覆うように装着されるマスク状の本体部10に、使用者の口及び/又は鼻孔から吐き出される呼気の温度に応じた検出信号を出力する温度センサ20A,20Bが取り付けられるとともに、該温度センサ20A,20Bよりも外側(表面側)に断熱性を有する断熱部材30が取り付けられる。そのため、外気の影響を受けにくく、マスク状の本体部10内が呼気に近い温度に保たれることにより、呼気から正確な体温を測定することができる。また、本体部10がマスク状に形成されているため、本体部10(体温計1)を顔面に容易に装着することができ、体温計1を装着した使用者の活動(例えば日常生活など)を阻害しない。その結果、使用者の活動を阻害することなく、より簡便かつ正確に体温を測定することが可能となる。
本実施形態によれば、温度センサ20A,20Bから出力された検出信号の出力値とその変化率とに基づいて使用者の体温が推定されるため、温度センサ20A,20Bの出力値が実際の呼気温度まで達しない場合であっても、より正確に体温を測定(推定)することが可能となる。
本実施形態によれば、使用時(装着時)に、使用者の鼻孔の前から上唇の前までの範囲に配置されるように、複数(本実施形態では2個)の温度センサ20A,20Bが本体部10に取り付けられており、温度センサ20A,20Bそれぞれの検出信号の出力値とその変化率とに基づいて、使用者の体温が推定される。そのため、使用者が鼻呼吸と口呼吸のどちらで呼吸をしたとしても、正確に体温を測定(推定)することが可能となる。
本実施形態によれば、使用時(装着時)に、少なくとも使用者の鼻と接触する箇所に配置されるように(すなわち、使用者の顔面と本体部10との隙間を埋めるように)、本体部10に取り付けられ、本体部10の上縁部からの呼気の漏れを低減するシール部材40を有している。そのため、呼気を温度センサ20A,20Bに効率よく到達させることができ(すなわち、温度センサ20A,20Bに到達する呼気の量を増大させることができ)、より正確に体温を測定することが可能となる。
本実施形態によれば、本体部10に取り付けられ、使用時(装着時)に、使用者の鼻頭が嵌まることにより、本体部10の装着位置の位置決めを行う位置決め部材50を有しているため、マスク状本体部10の装着位置を一定にでき、すなわち、口や鼻孔に対する温度センサ20A,20Bの位置のばらつきを低減でき、体温測定値のばらつきを低減することが可能となる。
本実施形態によれば、温度センサ20A,20Bから出力された検出信号の出力変動に基づいて、使用者の呼吸数を推定する呼吸数取得部822を備えており、呼吸による温度センサ20A,20Bの周期的な出力変動から呼吸数を推定できるため、体温に加えて呼吸数を測定(推定)することが可能となる。
(第1実施形態の変形例)
次に、図3を用いて、第1実施形態の変形例に係る体温計1Bについて説明する。ここでは、上述した第1実施形態と同一・同様な構成については説明を簡略化又は省略し、異なる点を主に説明する。図3は、体温計1Bの構成を示す図(装着時)である。なお、図3において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
体温計1Bは、断熱部材30に代えて、断熱部材30Bを備えている点で、上述した第1実施形態に係る体温計1と異なっている。なお、その他の構成は、上述した体温計1と同一又は同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
ところで、断熱部材で鼻孔及び口を覆った場合、多少の通気性は有するものの通気性が悪化する。その結果、断熱部材で覆われた本体部10を装着すると、使用者が息苦しさを感じるおそれがあるため、呼吸気(空気)の出入り口を形成しておくことが望ましい。このような空気の出入り口は、例えば、断熱部材30B(本体部10B)の側方に設け、呼気が断熱部材30Bで覆われた領域に一旦溜まるように、そして、呼気が内側から断熱部材30Bにぶつかった後、側方に抜けるように形成することが好ましい。すなわち、呼気が断熱部材30B(本体部10B)の上方や下方から抜けるのではなく、側方に抜けるようにすることで、呼気が外部に直接抜けずに断熱部材30Bにぶつかって方向を変えた後抜けるようにすることが好ましい。
そのため、断熱部材30Bは、使用者の鼻孔又は口から吐き出される呼気を断熱部材30の側方に向けて案内するように構成されている。より具体的には、例えば、断熱部材30Bの両脇(本体部10の側方の一部)が、比較的通気性の高い布等によって形成される。なお、断熱部材30Bの側方端が使用者の頬と接触する部分の一部に隙間を形成して、呼吸気(空気)の出入り口としてもよい。
本変形例によれば、本体部10Bを装着したときの息苦しさを低減することができる。また、上述した第1実施形態に係る体温計1と同様に、測定者の活動を阻害することなく、より簡便かつ正確に体温を測定することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、温度センサ20A,20Bの出力を解析し、呼気と吸気による変動が検出できない場合、及び/又は、最高温度が体温に近い所定の温度に達しない場合には、装着エラーと判定して、アラートを出すようにしてもよい。
また、上述した断熱部材30(30B)、シール部材40、及び位置決め部材50それぞれの形状や、大きさ、素材、配置などは、上記実施形態には限られることなく、任意に設定することができる。また、駆動電源に薄型バッテリを用いる構成としたが、コイン電池やボタン電池を用いる構成としてもよいし、無線給電方式を用いた構成としてもよい。また、体温演算処理ユニット80は本体部10(10B)から着脱できる構造とすることが望ましい。マスク状の本体部10は感染防止のため使用毎に廃棄する必要があるが、体温演算処理ユニット80まで使い捨てにするとコストがかかる。そのため体温演算処理ユニット80を本体部10(10B)から着脱できる構造とすることで、使用後に本体部10(10B)から体温演算処理ユニット80を取り外して本体部10(10B)のみを廃棄し、体温演算処理ユニット80は新たな本体部10(10B)に取り付けて再使用することが望ましい。
1,1B 体温計
10,10B 本体部
20A,20B 温度センサ
30,30B 断熱部材
40 シール部材
50 位置決め部材
80 体温演算処理ユニット
81 温度計測回路
82 演算処理回路
821 体温取得部
822 呼吸数取得部
83 メモリ
84 バッテリ
85 無線通信モジュール

Claims (6)

  1. 使用時に、使用者の口及び鼻孔を覆うマスク状の本体部と、
    前記本体部に取り付けられ、使用時に、使用者の口及び/又は鼻孔から吐き出される呼気の温度に応じた検出信号を出力する温度検出手段と、
    前記本体部の前記温度検出手段よりも外側に取り付けられた断熱性を有する断熱部材と、
    前記温度検出手段から出力される検出信号に応じて使用者の体温を求める体温取得手段と、を備えることを特徴とする体温計。
  2. 前記体温取得手段は、前記温度検出手段から出力された検出信号の出力値と変化率とに基づいて、使用者の体温を推定することを特徴とする請求項1に記載の体温計。
  3. 前記温度検出手段は、使用時に、使用者の鼻孔の前から上唇の前までの範囲に配置されるように、前記本体部に取り付けられた複数の温度センサを含み、
    前記体温取得手段は、前記複数の温度センサそれぞれの検出信号の出力値と変化率とに基づいて、使用者の体温を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の体温計。
  4. 使用時に、少なくとも使用者の鼻と接触する箇所に配置されるように、前記本体部に取り付けられ、前記本体部の上縁部からの呼気の漏れを低減するシール部材をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の体温計。
  5. 前記本体部に取り付けられ、使用時に、使用者の鼻頭が嵌まることにより、前記本体部の装着位置の位置決めを行う位置決め部材をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の体温計。
  6. 前記温度検出手段から出力された検出信号の出力変動に基づいて、使用者の呼吸数を推定する呼吸数取得手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の体温計。
JP2017558105A 2015-12-22 2016-12-19 体温計 Active JP6566047B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015249376 2015-12-22
JP2015249376 2015-12-22
PCT/JP2016/087729 WO2017110718A1 (ja) 2015-12-22 2016-12-19 体温計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017110718A1 JPWO2017110718A1 (ja) 2018-10-11
JP6566047B2 true JP6566047B2 (ja) 2019-08-28

Family

ID=59090341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017558105A Active JP6566047B2 (ja) 2015-12-22 2016-12-19 体温計

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6566047B2 (ja)
WO (1) WO2017110718A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7470618B2 (ja) 2020-11-04 2024-04-18 綜合警備保障株式会社 マスク用通気装置及びスクリーニング方法
US20240197187A1 (en) * 2021-03-05 2024-06-20 Try and E Co., Ltd. Fever-Diagnostic Label and Fever-Diagnostic Mask
KR102563695B1 (ko) * 2021-05-11 2023-08-04 국민대학교산학협력단 개인의 냉온감 정도를 추정하는 장치 및 방법

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62268525A (ja) * 1986-05-16 1987-11-21 オムロン株式会社 呼気温度計
JPH09262224A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Ikyo Kk マスク型呼吸センサ
US7204250B1 (en) * 1999-12-16 2007-04-17 Compumedics Limited Bio-mask
US20070199567A1 (en) * 2006-01-25 2007-08-30 Kanzer Steve H Droplet collection devices and methods to detect and control airborne communicable diseases utilizing rfid
JP3142088U (ja) * 2008-03-19 2008-06-05 テルモ株式会社 呼気による体温測定器
KR20110039168A (ko) * 2009-10-09 2011-04-15 한국전자통신연구원 안면 마스크형 생체 신호 측정 장치 및 이를 이용한 생체 신호 관리 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017110718A1 (ja) 2017-06-29
JPWO2017110718A1 (ja) 2018-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3723602B1 (en) Nasal and oral respiration sensor
US8696588B2 (en) Device and method for determining a respiration rate
JP3737121B2 (ja) 圧力および温度波形解析のための装置および方法
US20120203128A1 (en) Respiratory rate detection device, system and method
US10568569B2 (en) Oral appliance for ventilation flow measurement
CN109937000A (zh) 便携式肺活量计
US20130226020A1 (en) Acoustic detection mask systems and/or methods
JP6566047B2 (ja) 体温計
KR101331092B1 (ko) 안경형태의 착용형 호흡 측정 장치
US20230218228A1 (en) Noninvasive Spontaneous Respiratory Monitoring Device with Micromachined Sensing Elements
CN111836581B (zh) 使用可穿戴设备量化呼吸的技术以及相关的***和方法
CN208319203U (zh) 一种用于睡眠呼吸暂停综合症监测的装置
CN110785124A (zh) 用于感测呼吸参数的非侵入式装置和方法
KR101332828B1 (ko) 수면패턴 검출장치를 이용한 수면장애 알림시스템
CN108523845B (zh) 便携式新陈代谢测量仪
GB2551768A (en) Method and apparatus for recording respiratory rate
EP3270782B1 (en) Ventilation measurement devices
US11622728B2 (en) Algorithm for breathing efficiency
CN209826731U (zh) 一种睡眠呼吸障碍检测装置
CN108814607A (zh) 一种临床呼吸检测装置及方法
US20230405374A1 (en) Methods, apparatuses, and systems for evaluating respiratory protective devices
CN109222987A (zh) 一种呼吸努力识别设备及其应用装置
CN209695189U (zh) 一种临床呼吸检测装置
KR20170059633A (ko) 수면무호흡 진단시스템
JP2023000401A (ja) 体温推定システム、及び体温推定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6566047

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150