JP6562970B2 - 予後予測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、テロメア短縮を含むかまたはテロメア短縮を特徴とする疾患を呈する患者の初回治療までの時間、治療に対する応答、または全生存期間の少なくとも一または何れかの組み合わせを決定するための新規の予後予測方法であって、テロメア端−端融合事象が検出される最も長い平均テロメア長の評価、および次いで、融合範囲における平均テロメア長(すなわち、テロメア端−端融合事象が検出される平均テロメア長以下の範囲)の測定、およびその後の、融合範囲における平均テロメア長の予後指標としての使用を含む、予後予測方法に関する。また、本発明は、治療投薬方法における前記方法の使用に関する。
慢性リンパ性白血病(CLL)は、免疫欠損、モノクローナルCD5+ Bリンパ球の蓄積を特徴とする最も一般的な成人白血病である。CLLは、非常に不均一な臨床経過であり、生存率は数か月から数十年に及ぶ。治療戦略は、病期および疾患の進行に伴って変わり、化学療法、放射線療法、モノクローナル抗体療法または骨髄移植等があり、初期段階の患者は治療を受けていないことが多い。侵攻型の病型を持つ患者には早期の臨床介入が必要であるのに対して、比較的良性型の患者は、適切な治療が投与される疾患の進行について単にモニタリングすることが必要である。この後者の場合、早期のCLL介入は生存率を改善しないことが示されている。ゆえに、生命を脅かす可能性が低い疾患を呈する者を危険性が高い化学療法薬に最大30年間曝すことは不適切である。よって、疾患の種々の形態を区別するための信頼できる方法が望まれている。ビネーとライ病期分類システムは病期群間の臨床結果を予測する信頼できる予測因子であるが、それらは、各ステージ内で予後の良と不良のサブセットを識別することができない。ほとんどの患者は診断時に初期の疾患を呈するので、実験室試験の数、中でも、免疫グロブリン可変重鎖体細胞突然変異状態、CD38発現、T細胞チロシンキナーゼ(ZAP−70)の発現および細胞遺伝学的異常の試験を行い、これら患者の臨床経過を予測した。突然変異していないIGHV遺伝子、高CD38発現、高ZAP−70発現および17pと11q欠損の存在は、すべて予後不良と関連している。予後アッセイを提供するためのこの種の実験データの利用は米国公開特許2008/0026383に記載されている。しかしながら、これらの個々のマーカーはいずれも単独で決定的な予後情報を提供することができず、組み合わせて使用される場合にのみ妥当な予後予測を提供する。
乳癌は、西欧諸国では非常に一般的な腫瘍の種類である。***の腫瘍は、外科的に切除することができるが、腫瘍が残存すると病気が再発しうる。ゆえに、患者が毒性がある副作用を有するアジュバント治療を受けることとなり、多くの患者が彼らにとって有益ではない処置を受けている疑いがある。通常のアプローチは、再発のリスクに対して化学療法の積極性を調整することです。標準的な化学療法と比較して、積極的な化学療法は有益性と相関するが、白血病や心不全などのより深刻かつ長期的な毒性作用がある。よって、CLLの場合と同様に、乳癌の手術後の予後判定を可能にするマーカーが必要とされている。遺伝子発現アレイを用いて、予後の指標である特異的遺伝子発現シグネチャーが同定されているが、これらは、リンパ節陰性乳癌患者の全体的な生存について最大3.4のハザード比となる。遺伝子発現アレイは、乳癌のために現在利用可能な最良の予後マーカーの一つである。
骨髄異形成症候群(MDS)は、最終的には骨髄不全に至る、造血不全を特徴とする骨髄の造血幹細胞の障害の不均一な集団である。患者の3分の1は、急性骨髄性白血病(AML)に進行するので、この病状は既に「前白血病」として知られている。ゆえに、AMLに進行するので、良性型の疾患を表すものから治療を必要とする患者を区別することが臨床上必要とされている。CLLと同様に、MDSは、大規模な不平衡染色体再編成により特徴付けられ、この種の再編成はテロメア機能不全と一致する。さらに、MDSにおいてテロメア浸食が見られ、テロメラーゼRNA成分中の変異により子どもがMDSになる。
上記のことから、比較的早い段階の予後判定が有利となる疾患の範囲があることになる。さらに、これらの疾患の多くは、遺伝的異常、具体的にはテロメア短縮を特徴とする。これらの疾患には、アルツハイマー病、脳梗塞、心疾患、慢性HIV感染、慢性肝炎、皮膚疾患、潰瘍性大腸炎などの慢性炎症性腸疾患、貧血、アテローム性動脈硬化症、バレット食道、および前癌性状態を含む癌等がある。したがって、本発明はこれら疾患すべてに適用される。
テロメアは、線形の真核細胞性染色体の末端をキャップする反復DNA配列からなる核タンパク質構造であり、染色体を劣化または隣接する染色体との融合から守る。DNAの複製の間、染色体の末端が処理されず、結果として、細胞***の間に染色体の末端が失われる。しかしながら、テロメアは、細胞***の各段階に自身が消耗することでこれを防ぎ、染色体を本質的に「キャップする」。しかしながら、テロメア末端は、テロメア反復のRNA鋳型付加を触媒する逆転写酵素であるテロメラーゼによって、生殖細胞、幹細胞および特定の白血球などの特定の細胞種内で維持される。テロメアの長さは、テロメア機能の重要な決定因子であり、マウスモデルでは短い機能不全のテロメアがゲノム不安定性および腫瘍形成を起こしうることが示されている。さらに、テロメラーゼの脱制御は腫瘍形成を起こすことが示されている。また、体細胞におけるテロメア欠損は、ゲノム不安定性と癌を予防する複製老化と関連している。逆に言えば、それはまた、悪性細胞がこの老化を無視し、テロメラーゼの異常な活性化によるテロメア延長によって不死化しうることも示唆される。
腫瘍の進行におけるテロメア生態の役割と一致して、テロメアの長さはCLLを含む多くのヒト悪性腫瘍において予後情報を提供することができることを示す証拠が現在ある2−9。しかし、現在利用可能な技術において解像度が足りないため、臨床実務にテロメアアッセイを転換する発展の妨げとなっている。例えば、乳癌進行中のテロメア機能不全の役割が推定されており10、低解像度のテロメア長は限られた予後情報を提供するのみであることが示されている11、12。これらの技術に伴う重要な問題は、この技術がテロメア反復単位に対するDNAプローブのハイブリダイゼーションに基づいていることである。その結果、テロメアが短くなるにつれ、プローブ標的も少なくなるので、短いテロメアは検出することができない13、14。機能不全となり、融合の対象となることにより、ヒトの癌の進行を作動させうるゲノム不安定性を引き起こすのが最短のテロメアであるので、これは重要である15−17。また、Q−PCRに基づく方法はテロメア反復量の推定に関して記載されており(国際公開公報2004068110US)、これによりハイスループット分析が可能になる。しかしながら、短いテロメア(4kb未満)を検出するための方法の線形性は確立されておらず18、最大28%の報告された高CV値と組み合わせるQ−PCR法は、短いテロメアの検出および臨床決定を行う際の予後予測手段としてこの情報を用いるためには不適切である19。これまで、既存の低解像度技術を用いたテロメア分析は十分に有益な予後予測マーカーではない。
この問題に対処するために、発明者等は既に、非常に短縮化したテロメアの存在を検出することが可能となり20、21、テロメアの末端−末端融合を特徴付けることが可能である16、17単一分子技術を開発した。単一テロメア長分析(STELA)により、テロメアの末端−末端融合が生じるテロメア長範囲を含み、特定の染色体末端でのテロメア長の完全な解析が可能となる16、20。ゆえに、潜在的に機能不全であり融合しうる短いテロメアの検出が可能となる。本研究の一部では、13q、6q、17pおよび11qと対比してXpYpテロメアをSTELAに使用するために選択したので、特にCLLの病態におけるテロメア欠損を示唆する証拠は得られなかった。さらに、発明者等の以前のデータは、XpYpテロメア長がゲノム全体のテロメア長を表すこと20、22、テロメラーゼ発現細胞が異なる染色体末端でのテロメア長を均質化しうること15、23を示している。これらのツールを使用して、発明者等は、限定するものではないがCLL、乳癌およびMDSなどの疾患における短いテロメアと、テロメアの末端−末端融合事象と、およびゲノム不安定性との関連を示した。
発明者等の研究では、テロメア長および融合分析を用いてテロメア機能不全の定義を得、次いで予後予測ツールとしてこれを使用した。具体的には、テロメアの末端−末端融合事象が選択した染色体に検出されるときの最長の平均テロメア長を同定した。その例を表1に示す。融合事象検出の上限を用いて、発明者等は、融合範囲内での平均テロメア長(すなわち、上限以下)が、初回治療までの時間、治療に対する応答および全生存期間の少なくとも一を高く予測する生物学的パラメータとなることを示すことができた。さらに、この生物学的パラメータを用いて、初回治療までの時間、治療に対する応答または全生存期間について初期疾患患者に優れた予後解析を提供するもできる。実際、長いテロメアサブセットの患者は10年の全生存期間が96%を示した。ゆえに、テロメアの末端−末端融合事象が検出されうる最長の平均テロメア長は、テロメアが機能不全となり融合できる時の平均テロメア長を示す。個々のテロメアの長さとそれによる末端−末端融合事象の可能性を知ることは、個体が疾患進行のどのステージにいるのかを予測することを可能にし、それにより彼らは彼らの需要にちょうど見合った治療を受けることが可能となる。さらに、個体のテロメアの長さを評価する試験は定期的に繰り返して疾患の進行をモニタリングすることができる。
発明者等は、テロメア機能不全に基づいたテロメア長閾値を応用することによって、驚くべきことに、テロメア長分析の予後予測力を変換することができることを示すことができた。よって、低解像度テロメア長分析(すなわち、4kbのテロメア長を測定する上記した方法)を用いた以前の報告と対比して、発明者等のデータは、テロメア機能不全の定義または発明者等の生物学的パラメータの知識と組み合わせた高解像度テロメア長分析(すなわち、例えばSTELA法や、1つのTTAGGGリピートから25kbを超えるテロメア長まで全範囲のテロメア長を測定することができる任意の他の方法を用いたもの)は癌等のテロメア短縮化に特徴を有する様々な疾患において正確な予測をするために十分であることを示す。
本発明の第一の形態によると、テロメア短縮化を含むまたはテロメア短縮化に特徴がある疾患の進行を決定するための予後予測方法であって、
i)テロメアが機能不全および融合可能となる時の平均テロメア長の指標を表す閾値指数を同定するために、高解像度テロメア長分析を用いて、同じ疾患を呈する多くの個体からの組織試料においてテロメアの末端−末端融合事象が検出される時の最長の平均テロメア長を決定すること、
ii)平均テロメア長が前記閾値未満である試料を用い、これら試料の平均テロメア長の平均値を求めることによって、前記疾患を呈する多くの個体から組織試料の予後予測平均テロメア長を決定すること、
iii)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測平均テロメア長未満である場合に、初回治療までの時間が不良である、および/または治療に対する応答が不良である、および/または全生存期間が不良であることが結論付けられること、または、
iv)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測平均テロメア長より大きい場合に、初回治療までの時間が良好である、および/または治療に対する応答が良好である、および/または全生存期間が良好であることが結論付けられること
を含む予後予測方法が提供される。
したがって、本発明は、臨界テロメアパラメータが特定の疾患または典型的には悪性腫瘍について定義される特定の方法論を同定することを伴う。これらパラメータは、上記のi)にあるように末端−末端融合事象の上限テロメア閾値、および上記のii)にあるように前記閾値未満または融合範囲内の予後予測平均テロメア長である。さらに、本発明はまた、上記のiii)またはiv)にあるように患者のテロメア分布の分析も伴い、この分析を決定した閾値および前記の予後予測手段と関連づけることによって、本発明は、患者が治療を必要とするか否かを予測し、該方法が行われるときに各患者の無進行または全生存期間を予測するものである。
本発明の好適な方法では、上記i)の融合事象は、関連するデータが該方法に含まれる前に直接DNA配列決定分析によってそうであることが確認される。
加えてまたはあるいは、本発明の更なる好適な方法では、前記疾患を呈する多くの個体から得た組織試料の予後予測平均テロメア長は、テロメア融合を表す試料を用い、これら試料の平均テロメア長を平均化することによって決定される。ゆえに、この好適な方法には、平均テロメア長が前記閾値未満である試料と、平均テロメア長が前記閾値より大きい試料が含まれるが、この事実にかかわらず、融合を表す試料を用いて平均テロメア長を求める。当業者が理解するように、本方法はこの付加的または代替的試料群を用いて行うことができるという事実は、前記閾値未満の任意のテロメア長が予後予測的であり、それによる方法も特にそうであることを示す。
本発明の更なる好適な方法では、テロメア短縮化を含むかまたはテロメア短縮化を特徴とする疾患には、本明細書中に記載されるように、テロメアが短縮化されている、特に、テロメラーゼの活性が不死化細胞株の平均活性に比して低減している(P<0.05レベルで統計学的に有意)疾患が含まれ、最も好ましくは、老化、アルツハイマー病、脳梗塞、心臓疾患、慢性HIV感染、慢性肝炎、皮膚疾患、慢性炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、貧血、アテローム性動脈硬化症、バレット食道、および前癌状態を含む癌の一または複数が含まれる。
好ましくは、前記癌は血液学的悪性腫瘍または固形腫瘍のいずれかである。
更により好ましくは、前記癌はCLL、MDSまたは乳癌である。
より好ましくは、テロメア末端−末端融合事象が検出される前記テロメア長は、選択された単一染色体について決定されることが理想ではあるが必須ではない。この分析を行った染色体の例を、各染色体について末端−末端融合検出の上限の値と共に表1に示す。5つの例を用いて、発明者等は、異なる染色体における末端−末端融合事象を検出するための上限は非常に類似している、すなわち3.81〜5.01kbであることを示した。この平均は4.52kbであり、標準偏差はたった0.46kbである。同様に、発明者等は、これら5つの染色体についての融合範囲内の平均テロメア長も非常に類似している、すなわち2.26〜3.01kbであることも示した。この平均は2.69kbであり、標準偏差はたった0.30kbである。
本発明の他の好適な方法では、テロメアの末端−末端融合事象が検出されるテロメア長は、多くの異なる染色体について決定される。実際、高解像度テロメア長分析を行うことができる任意の染色体を用いることができる。例として、異なる染色体で末端−末端融合事象を検出するための平均上限値を上記のi)に用い、これら異なる染色体についての融合範囲内の平均テロメア長を上記のii)に用いる。
本発明の好適な方法では、前記疾患がCLLである場合、初回治療までの時間が不良であるとは、個体が治療までの平均期間を2年未満(すなわち1.84年)、23.2のハザード比を有することを意味し、このハザード比は閾値を上回るテロメア長を有する個体と比して単位時間当たり23.2倍治療を必要する可能性があることを示す。治療への応答が不良であるとは、初回治療から死までの平均期間が5年未満(すなわち4.1年)であり、ハザード比が6.4であることを意味し、全生存期間が不良であるとは、診断からの平均生存期間が8年未満(すなわち7.49年)であり、ハザード比が71.3であることを意味する。
本発明の好適な方法では、前記疾患がCLLである場合、初回治療までの時間が良好であるとは、個体が治療を必要としておらず、従来通りモニタリングされうることを意味する。治療への応答が良好であるとは、治療までの平均時間が10年以内にないことを意味し、全生存期間が良好であるとは、平均生存率が10年を上回り、検定時点にコホート生存が96%となり、従来通りモニタリングされうることを意味する。
本発明の好適な方法では、前記疾患がMDSである場合、全生存期間が不良であるとは、診断からの平均生存期間が1.5年未満(すなわち1.15年)であり、ハザード比が9.5であることを意味する。
本発明の好適な方法では、前記疾患がMDSである場合、全生存期間が良好であるとは、平均生存期間が4.9年であり、従来通りモニタリングされうることを意味する。
本発明の好適な方法では、前記疾患が乳癌である場合、全生存期間が不良であるとは、平均生存期間が1年未満(すなわち0.95年)であり、ハザード比が87080であることを意味する。
本発明の好適な方法では、前記疾患が乳癌である場合、全生存期間が良好であるとは、平均生存期間が6年を上回り、従来通りモニタリングされうることを意味する。
本発明の第二の形態によると、テロメア短縮化を含むまたはテロメア短縮化に特徴がある疾患の進行を決定するための予後予測方法であって、
i)高解像度テロメア長分析を用いて、平均テロメア長が前記癌性疾患においてテロメアの末端−末端融合事象が検出される時に4.52kbテロメア長閾値未満である、前記疾患を呈する多くの個体からの組織試料において、平均テロメア長が前記閾値未満である試料を用いて、その試料の平均テロメア長を平均化することによって、予後予測的平均テロメア長を決定すること、
ii)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測的平均テロメア長未満である場合に、初回治療までの時間が不良である、および/または治療に対する応答が不良である、および/または全生存期間が不良であることが結論付けられること、または、
iii)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測的平均テロメア長より大きい場合に、初回治療までの時間が良好である、および/または治療に対する応答が良好である、および/または全生存期間が良好であることが結論付けられること
を含む予後予測方法が提供される。
本発明の第二の実施形態では、好ましくは、前記の予後予測的平均テロメア長は、テロメアの末端−末端融合事象が検出されうる4.06kb閾値(すなわち4.52−0.46kb)または4.98kb閾値(すなわち4.52+0.46kb)を用いて決定される。
本発明の第二の形態の好適な実施形態では、前記疾患は癌であり、典型的には、癌はCLL、乳癌またはMDSであり、理想的には、2.26kbの予後予測的平均テロメア長の値はCLLおよび乳癌に用いられ、前記2.5kbの予後予測的平均テロメア長の値はMDSに用いられる。
更により好ましくは、本発明のこの第二の形態では、テロメアの末端−末端融合事象が検出されうるテロメア長は多くの染色体について決定される。理想的には、染色体はXpYp、17p、2p、16pおよび18qであるが、他の染色体の任意の組み合わせが用いられてよく、テロメアの末端−末端融合事象が検出されるこれらの平均上限閾値が上記方法に用いられる。
本発明の第三の形態によると、テロメア短縮化を含むまたはテロメア短縮化に特徴がある疾患の進行を決定するための予後予測方法であって、
1.前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が2.69kbの予後予測的平均テロメア長未満である場合に、初回治療までの時間が不良である、および/または治療に対する応答が不良である、および/または全生存期間が不良であることが結論付けられること、または、
2.前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が2.69kbの予後予測的平均テロメア長より大きい場合に、初回治療までの時間が良好である、および/または治療に対する応答が良好である、および/または全生存期間が良好であることが結論付けられること
を含む予後予測方法が提供される。
本発明の第三の実施態様では、好ましくは、前記の予後予測的平均テロメア長は、2.39kb(すなわち2.69−0.3kb)または2.99kb(すなわち2.69+0.3kb)である。
本発明の第三の形態の好適な実施形態では、前記疾患は血液癌であり、典型的には、癌はCLLまたはMDSであり、より理想的には、予後予測的平均テロメア長は、前者には2.26kbで、後者には2.5kbである。
本発明の第三の形態の好適な実施態様では、前記疾患は乳癌であり、より理想的には、前記予後予測的平均テロメア長は2.26kbである。
更により好ましくは、本発明のこの第三の形態では、前記予後予測的平均テロメア長は多くの染色体について決定される。理想的には、染色体はXpYp、17p、2p、16pおよび18qであるが、他の染色体の任意の組み合わせが用いられてよく、これらの平均予後予測的平均テロメア長は上記方法に用いられる。
本発明の更なる形態によると、本明細書中に記載のプライマーの一または複数、これらの組み合わせなどが提供される。
本発明の更なる形態によると、本発明のいずれかの形態または実施形態による前記の予後予測方法を含むかまたは包含する治療投薬計画が提供される。
以下に続く特許請求の範囲において、および本発明の先の記載において、文脈上、明確な言語または必然的な含意により他の意味に解すべき場合を除き、「含む(comprises)」なる言葉、または「含む(comprises)」もしくは「含むこと(comprising)」などの変形形態は、包括的な意味で用いられ、すなわち、述べられた特徴の存在を特定するために用いられるが、本発明の様々な実施形態においてさらなる特徴の存在または追加を排除するために用いるのではない。
本明細書に引用されたいかなる特許または特許出願も含む全ての参考文献は、参照により本明細書に組み入れられている。いかなる参考文献も先行技術を構成するということを認めるものではない。さらに、その先行技術のいずれも、当技術分野における共通した一般的な知識の一部を構成するということを認めるものではない。
本発明の各形態の好ましい特徴は、他の形態のいずれかと関連して記載される場合がある。
本発明の他の特徴は、以下の例から明らかになるであろう。一般的に言えば、本発明は、(添付の特許請求の範囲および図面を含む)本明細書に開示された特徴の任意の新規な1つ、または任意の新規な組合せにまで及ぶ。したがって、本発明の特定の態様、実施形態、または実施例に関連して記載された特徴、整数、特質、化合物または化学的部分は、本明細書に記載された任意の他の態様、実施形態または実施例に、それらと適合しないことがない限り、適用できることは理解されているはずである。
さらに、他の記述がない限り、本明細書に開示された任意の特徴は、同じまたは類似した目的を果たす代替の特徴に置き換えられてもよい。
本発明を、以下の表および図面を参照としてのみ用いて実施例により記載する。
表1は、テロメアの末端−末端融合事象が様々な染色体で検出されうる最長の平均テロメア長(その平均を含む)と、前記染色体それぞれの予後予測的平均テロメア長(その平均を含む)とを示す。
表2は、初回治療までの時間および全生存期間についての単変量分析における予後予測因子の比較を示す。
表3は、184人のCLL患者コホートの臨床的な特徴を示す。
表4は、既知の予後予測マーカーとテロメア長分析を組み合わせた調和データセットの分析を示す。
CLLにおける予後予測についてのテロメアパラメータを定義する。[A]融合があったかまたは検出されなかった12人のCLL患者におけるXpYpテロメアでのSTELAの例。平均と標準偏差を下に示し、平均はゲル画像に赤で表示する。[B]4人のCLL患者における融合分析の例。 [C]パネルBで示した融合事象のDNA配列の例。矢印は融合結合部を示し、加わったテロメアと各テロメアの始まりからの欠損を共に示す。融合したテロメア間の相同性は下線を付して示す。 [D]平均XpYpのテロメア長のデータは、ビネーステージ分類に応じてプロットした。黒い四角は融合について試験されていないもの、白の四角は融合現象が陰性であったもの、印を付した四角は融合事象について陽性であったものを示している。[E]全コホートからのテロメア長データであって、融合事象について陽性であったものと共に示す。融合が検出された最長の平均XpYpテロメアは破線(3.81kb)で示し、融合が検出された試料の平均XpYpテロメア長は2.26kbであった。 平均テロメア長はCLLにおいて予後予測的である。パネルAおよびBは、初回治療までの時間(上方のグラフ)および全生存期間(下方のグラフ)についての全コホートから得たカプランマイヤー曲線を示す。P値、ハザード比(HR)は各治療群において数字と共にグラフ上に示す。 融合によって定義されるように、テロメア長はCLLにおいて非常に予後予測的であることを示す。[A−B]初回治療までの時間および全生存期間についての全コホートから得たカプランマイヤー曲線。P値およびハザード比(HR)は各治療群において数字と共にグラフ上に示す。 [C−D]ビネーステージAのみのコホートについてのカプランマイヤー曲線。 [E]初回治療までの時間および全生存期間についての全コホートから得たカプランマイヤー曲線。 [F−G]データセットの再帰分割は、2.26kbが全データセットおよび2母集団コホートにおいて生存率を定義するための予後予測ツールとしての適切なテロメア閾値であることを示す。 パネルAは、ビネーステージ分類に応じてプロットした平均17pテロメア長データを示す。黒い四角は融合について試験しなかったもの、白の四角は融合事象について陰性であったもの、印を付けた四角は融合事象について陽性であったものを示す。パネルBは、全コホートから得たテロメア長データを、融合事象について陽性であったものと共に示す。融合が検出された最長平均XpYpテロメア(4.81kb)は波線で示し、17pのテロメアについての融合範囲の上限を示す。融合が検出された試料の平均テロメア長は2.57kbであった。 パネルCおよびDは、それぞれデータの再帰分割から得た2.5kbのカットオフに基づいた、初回治療までの時間および全生存期間についてのカプランマイヤー曲線を示す。 パネルEおよびFは、データの再帰分割から得た2.5kbのカットオフに基づいた、ステージAの患者のみの初回治療までの時間および全生存期間それぞれについてのカプランマイヤー曲線を示す。 パネルGは、全生存期間についてハザード比に対する17pテロメアの平均テロメア長のプロットを示す。再帰分割は、2.5kbがこのテロメアを用いた予後予測を定義するための好適な閾値であることを示す。 テロメア長が既知の他の予後予測パラメータよりも優れていることを示す。細胞遺伝学[A−B]と共に、初回治療までの時間および全生存期間に応じたテロメア長を示すカプランマイヤー曲線。 テロメア長が既知の他の予後予測パラメータよりも優れていることを示す。IGHV状態[C−D]と共に、初回治療までの時間および全生存期間に応じたテロメア長を示すカプランマイヤー曲線。 テロメア長が既知の他の予後予測パラメータよりも優れていることを示す。CD38状態[E−F]と共に、初回治療までの時間および全生存期間に応じたテロメア長を示すカプランマイヤー曲線。 テロメア長が既知の他の予後予測パラメータよりも優れていることを示す。ZAP−70状態[G−H]と共に、初回治療までの時間および全生存期間に応じたテロメア長を示すカプランマイヤー曲線。 XpYp染色体から得た2.26kbのテロメア閾値は、治療に対するCLL患者応答について非常に予後予測的であることを示す。治療を受けたCLL患者(n=75)のサブセットについてのカプランマイヤー曲線。生存期間は初回治療までの時間から算出した。P値およびハザード比(HR)は各治療群において数字と共にグラフ上に示す。 融合によって定義されるように、テロメア長は乳癌においても予後予測的であることを示す。[A−D]全生存期間についての全コホートから得たカプランマイヤー曲線。P値およびハザード比(HR)は各治療群において数字と共にグラフ上に示す。 融合によって定義されるように、テロメア長は乳癌においても予後予測的であることを示す。[A−D]全生存期間についての全コホートから得たカプランマイヤー曲線。P値およびハザード比(HR)は各治療群において数字と共にグラフ上に示す。 融合によって定義されるように、テロメア長は乳癌においても予後予測的であることを示す。[E]データセットの再帰分割は、2.26kbが全データセットにおいて生存率を定義するための予後予測ツールとしての好適なテロメア閾値であることを示す。 MDS指数は、2.26kbテロメア閾値はMDSにおいて限定的な予後予測効果を与えることを示す。[A−D]全生存期間についての全コホートから得たカプランマイヤー曲線。P値およびハザード比(HR)は各治療群において数字と共にグラフ上に示す。Dは2.5kbテロメア閾値がMDSにおいて良好な予後予測効果を与えることを示す。 MDS指数は、2.26kbテロメア閾値はMDSにおいて限定的な予後予測効果を与えることを示す。[A−D]全生存期間についての全コホートから得たカプランマイヤー曲線。P値およびハザード比(HR)は各治療群において数字と共にグラフ上に示す。Dは2.5kbテロメア閾値がMDSにおいて良好な予後予測効果を与えることを示す。 MDS指数は、2.26kbテロメア閾値はMDSにおいて限定的な予後予測効果を与えることを示す。[E]データセットの再帰分割は、2.5kbが全データセットにおいて生存率を定義するための予後予測ツールとしての好適なテロメア閾値であることを示す。
方法
CLL患者
ヘルシンキ宣言に従って、ウェールズ地方東南部の研究倫理委員会(LREC#02/4806)によって承認されるように、184人の同意患者CLLから末梢血試料を得た。CLLは、臨床基準並びに、細胞形態、および軽鎖再構成の制限を同時に表示するリンパ球におけるCD19およびCD5の共発現によって定義した。総合的な臨床情報は、5.8年の追跡期間中央値を持つすべての患者について利用可能であった。すべての試料は、カーディフおよびバーミンガムの2つのセンターから診断時または診断時に近い時に採取し、ステージ分類はビネー分類システム24に基づいた。CLL患者コホートの臨床的特徴を表2に示す。
乳癌患者
ウェールズMRECの承認の下、28の侵襲的乳管癌パネルからゲノムDNAと共に臨床追跡データをウェールズセンターバンクから入手した。
MDS患者
フランス・アメリカ・イギリスのシステムに従って分類される、骨髄異形成症候群(MDS)と診断された63人の患者から骨髄試料を得た。これらのうち、40人の患者は男性で23人は女性であり、診断時の平均年齢は67.5歳であり、コホート当たりの追跡期間中央値は5.6年であった。IPSS基準は、63人中55人の患者に利用可能であり、15人は高、20人は中間、20人は低であった。
CLL患者からの末梢血中単核細胞の単離
末梢血中単核細胞(PBMC)は、フィコール−ハイパック(Invitrogen)を用いた密度遠心分離によって184人のCLL患者のEDTA静脈血から単離した。B細胞は、その後CD19標識ダイナビーズ(Invitrogen)を用いて陽性を単離した25。細胞はDNAの抽出まで−20℃に乾燥ペレットとして保存した。
DNA抽出およびPCR
DNAは、標準的なプロテイナーゼK、リボヌクレアーゼA、フェノール/クロロホルムプロトコルを用いてヒト細胞から抽出した26。XpYp、17p、2p、16pおよび18qのテロメアでのテロメア長分析のために、発明者等は、既に記載されているように1620、単一テロメア長分析(STELA)アッセイの改変を用いた。簡単にいうと、ゲノムDNAを、10mMのトリス−HCl(pH7.5)で希釈することにより可溶化し、ヘキスト33258蛍光法(バイオラッド、ハーキュリーズ、米国)を用いて定量し、そして10mMのトリス−HCl(pH7.5)中10ng/μlに希釈した。DNA(10ng)をさらにTelorette2リンカー(1μM)およびトリス−HCl(1mM、pH7.5)を含む40μl体積中250pg/μlに希釈した。各試験DNAについて並列PCR反応(典型的には、1試料あたり6反応)を10μl体積で行った。反応混合物は、DNA(250pg)、テロメア隣接およびTeltailプライマー(0.5μM)、トリス−HCl(75mM、pH8.8)、(NHSO(25mM)、0.01%Tween−20、MgCl(1.5mM)、および0.5UのTaq(ABGene、エプソム、英国)とPwoポリメラーゼ(ロシュ・ダイアグノスティックス、ルイス、英国)を10:1の割合で含んでなる。反応は、MJ PTC−225サーモサイクラー(MJリサーチ、ウォータータウン、米国)にて行った。DNA断片を0.5%TAEアガロースゲル電気泳動によって分離し、ランダムプライムα−33P標識した(アマシャム・バイオサイエンス、リトルチャルフォント、英国)TTAGGGリピートプローブおよびテロメア隣接プローブを、1kb(ストラタジーン、ラ・ホーヤ、米国)および2.5kb(バイオラッド)分子量マーカーを検出するためのプローブと共に用いて、2つの別々のサザンハイブリダイゼーションによって検出した。ハイブリダイズした断片は、モリキュラーダイナミクスストーム860ホスフォイメージャ(アマシャム・バイオサイエンス、リトルチャルフォント、英国)を用いたホスフォイメージングにより検出した。DNA断片の分子量は、Phoretix1D定量化(ノンライナーダイナミクス、ニューカッスル・アポン・タイン、英国)を用いて算出した。
テロメア融合は、既に記載されている単一分子テロメア融合アッセイ16、17を用いて検出した。それぞれXpYpM、17p6及び21q1のPCRプライマーを含有し、100ngのDNAを含有するPCR反応を行った。融合分子を検出し、頻度を、既に記載されているようにXpYpのテロメア隣接プローブによるハイブリダイゼーションおよびサザンブロッティングによって定量化した15。その後の配列特徴化のために融合事象に関与する染色体を決定するために、17pおよび21qテロメア隣接プローブを用いて更なるハイブリダイゼーションを行い、21qプローブから非特異的な産物が生じるので、定量化には用いなかった。次いで、任意の融合産物を入れ子状態のPCRプライマー(XpYpO、17p7および21qseq1)を用いて直接配列分析のために再増幅した。
融合PCRのためにXpYpM(5′-ACCAGGTTTTCCAGTGTGTT-3′)、17p6 (5′-GGCTGAACTATAGCCTCTGC-3′)、21q1(5′-CTTGGTGTCGAGAGAGGTAG-3′);融合産物の再増幅のためにXpYpO(5′-CCTGTAACGCTGTTAGGTAC-3′)、17p7(5′-CCTGGCATGGTATTGACATG-3′)、21qseq1(5′-TGGTCTTATACACTGTGTTC -3′);21qseq1(5′-TGGTCTTATACACTGTGTTC -3′)、21qseq1rev(5′-AGCTAGCTATCTACTCTAACAGAGC-3′)、XpYpO(5′-CCTGTAACGCTGTTAGGTAC-3′)、XpYpB2(5′-TCTGAAAGTGGACC(A/T)ATCAG-3′)、17p7(5′-CCTGGCATGGTATTGACATG-3′)、17pseq3(5′- AGAATCCTGTCCTCAACAAGT-3′)のオリゴヌクレオチドを用いて、融合分析のためにハイブリダイゼーションプローブを生成した。
STELA分析に用いられうるプライマー(一般的に用いられるものを強調した):
統計的方法
統計分析は、Prism3.0(Graphpad)およびSASバージョン9.1.3ソフトウエア(SAS Institute)を用いて行った。
テロメア長、既知の予後予測因子、初回治療までの時間(TTFT)および全生存期間(OS)の関係は、カテゴリ変数のビネー分類、CD38、ZAP−70、IGHV遺伝子変異状態、β2−ミクログロブリンおよびFISH細胞遺伝学のためにウィルコクソン順位和検定にて調査した。予後の部分集合間の生存の無層型単変量比較はログランク検定を用いて行い、生存データはカプラン・マイヤー曲線を用いて表した。他の予後予測の特徴について調整した多変量解析は前進選択を用いて行い、コックス回帰で有意な共変数を定義した。P値<0.05を有意とみなした。
結果
テロメア長と融合分析
発明者等は、XpYpテロメアでの単一テロメア長分析(STELA)を用いて184人のCLL患者におけるテロメア長分布を分析した(図1A)。短いテロメアを有するCLL患者においてテロメア末端−末端融合事象を検出することができることを既に示しており15、発明者等は、最短平均テロメア長を有するCLL試料(n=88)においてテロメア融合を体系的に調べた。発明者らは、直接DNA配列分析によって完全に特徴付けられる場合にのみ、融合事象を真正とみなした(図1B、1C)。テロメア融合がすべてのビネー分類に由来する試料において検出可能であったことから、それらが進行性疾患の特徴ではないことを示唆している(図1D、印を付けた四角で示す融合)。しかしながら、3.81kb以下の平均テロメア長を有する試料においてのみ融合が検出された。したがって、発明者等はこのテロメア長を閾値として用い、この染色体を用いたコホートについての「融合」範囲の上限を定義した。図1Eは、98/184(53.5%)のCLL試料が3.81kb以下の平均XpYpテロメア長と、2.26kbの平均融合テロメア長を有していたことを示す。したがって、発明者等は、本コホートのCLL患者試料の2つのサブセットを定義する方法として2.26kbを用い、本コホートにおいてこの平均テロメア長閾値の予後予測値を決定した。合計33/184(17.9%)の試料が2.26kb以下の平均テロメア長を有していた。
テロメア機能不全はCLLにおいて高い予後予測性がある。
これまでの研究を踏まえて、平均テロメア長は、TTFT(P<0.001、HR=5.5)およびOS(P=0.0017、HR4.2)について本患者コホートにおいて予後予測的であった(図2)。しかしながら、テロメア機能不全(2.26kbテロメア長以下のXpYpテロメア)に基づいた試料の分類は予後予測識別能を顕著に改善した。図3Aおよび3Bは、2.26kb以下の平均テロメア長がTTFTおよびOSについて高い予後予測性があったことを示す。TTFT中央値は1.8年(P<0.0001、HR=23.2)であり、OS中央値は7.5年(P<0.0001、HR=71.3)であった。これとは対照的に、長いテロメアサブセットにおいて中央値TTFTおよびOSが達していなかった。特に本コホートのOSに対するテロメア長の影響は顕著であり、2.26kbテロメア長を超える患者のカプランマイヤー曲線は、10年間の追跡調査期間中ほとんど浸食を示さず、5年で98%の生存率および10年で96%の生存率であった。一方、短いテロメア群のたった36%が10年の検定時に生存していることから、2.26kb以下の患者は一定期間中に死亡する可能性が70倍多いことを示す。これらのデータを表2にまとめる。
短いテロメアを有するステージA患者は侵攻性が高い疾患を有する
大多数のCLL患者は初期疾患を呈し、この群は予後予測に関して最大の課題を表すので、発明者等は、ビネーステージA患者のみのサブセット分析を行った。本コホートの130/184(70.6%)がビネーステージAであり、その診断時にはXpYpテロメアについて15(11.5%)が2.26kb以下のテロメア長を有していた。図3Cおよび3Dは、初期疾患において短いテロメアの予後予測効果を示す。TTFT中央値は2.1年(P<0.0001、HR=33.0)であり、OS中央値は9.0年(P<0.0001、HR=994.2)であった。今回も、長いテロメア群においては中央値TTFTおよびOSは達しなかった。OSについての顕著なハザード比は、これら患者が、長いテロメアを有する患者に比して一定期間においてその疾患で死亡する可能性がおよそ1000倍であることを示す。今回も、優れたカプランマイヤー曲線は、長いテロメアを有する患者の10年生存率が96%であったことを表す。
144のステージA患者へデータセットを拡張し、2.26kbの特定のテロメア長がCLLにおける本アッセイについて最大の予後予測効果を示し、全生存期間についてのHRが1353に増大したことを更に確認した(図3E)。
再帰分割により2.26kbの閾値が生存期間について最も予後予測性があることを示す
発明者等は、CLLにおけるテロメア機能不全についてのテロメア長を実験的に決定し、これが非常に予後予測的であることを示したが、これが本コホートの生存を予測するための最適なテロメア長のカットオフを表すか否かを確立することを試みた。発明者等のデータセットに再帰分割を行うことにより、発明者等は2.26kbが最適なテロメア長を表し、総コホートとステージAコホートの最も予後予測的な閾値であったことを発見した(図3E)。本コホートは、2つの異なるセンター(カーディフ、バーミンガム)から得た試料からなるので、発明者等はこれら2つの異なる集団での分析を繰り返し、本質的に同じ結果を導出した(図3F)。このアプローチにより、2.26kbがテロメア安定性の生物学的限界を表すことが裏付けられ、CLLにおけるこの平均融合テロメア長の臨床的重要性が確認される。
発明者等は、この平均融合テロメア長が他の染色体末端でも保存されていると考え、149/184(81%)の患者コホートにおいて17pでのテロメア長を分析した(図4A)。発明者等が融合を検出することができた試料の平均17pテロメア長は、XpYpで観察されたものと類似していた(2.57kb、±0.79、P=0.21;図4B)。再帰分割により、予後を予測するための最適なテロメア長が2.5kbであることが明らかとなり、これは全コホート(OS P<0.0001、HR=72)およびステージA患者(OS P=0.009、HR=71、図4C−G)において高い予後予測性があった。
テロメア長は他の予後予測パラメータよりも優れている
発明者等は次に、細胞遺伝学、IGHV突然変異状態、CD38発現、ZAP−70発現およびβ−2ミクログロブリン(β2M)を含む、CLLにおける他の既知の予後予測マーカーに対するテロメア機能不全の影響を調べた。FISHの細胞遺伝学、IGHV突然変異状態、CD38発現、ZAP−70発現とテロメア長との組み合わせ分析を図5に示す。示されたように、短いテロメア長は、TTFTおよびOSに関して、細胞遺伝学的リスク群、IGHV非変異および変異群、CD38およびCD38群、ZAP−70およびZAP−70群、および高および低β2M群内において患者の予後不良サブセットを定義する。テロメア長とこれらマーカーを組み合わせると更に予後予測効果が高まる。例えば、一致するデータセットの分析により、2.26kb以下のテロメア長と同時に高いCD38発現はHRが2915であったことが明らかとなった(P<0.0001、図4)。
テロメア長は多変量解析における主要な共変数である
多変量解析において、前進選択はテロメア機能不全(2.26kb以下)をTTFT(HR=4.2;CI 1.9−8.8、P=0.0002)およびOS(HR=10.9、CI 3.8−31.2、P<0.0001)の最も重要なパラメータと定義した。IGHV突然変異状態およびビネー分類のみはTTFTのモデルにおいて、CD38のみはOSについて、共変数として独立した予後予測の重要性があった。IGHV突然変異状態と「ハイリスク」細胞遺伝学がOSにおいて単独で予後予測性が無かったことは特に興味深い。発明者等が知る限り初めて、これらパラメータがこの疾患においてOSについて重要であることが証明できなかった。
テロメア長はCLLにおける治療への応答性を定義する
発明者等はテロメア長がCLLにおいて有効な予後情報を提供することが示されたので、さらに、テロメア長は、治療に応答する患者の能力に関する情報も提供することができると考えた。したがって、発明者等は、治療を受けた患者について本CLL患者コホートのサブセット解析(n=75)を行った。テロメア長は治療に対する応答について高い予後予測性を有し、HRが6.4であった(P=0.0002)(図6)。
CLLにおいて定義されるテロメアパラメータは他の指標において予後予測性である
発明者等は、***の浸潤性乳管癌を有する28人の患者のコホートを調査した。発明者等は、STELAを用いてXpYpのテロメア長を分析し、CLLで定義されている2.26kbのテロメア長カットオフに基づいて患者を分類した。4.6年という限定した追跡調査期間にもかかわらず、2.26kbの平均融合テロメア長は、本疾患における全生存期間の優れたレベルの予後を提供し、ハザード比が112(P=0.0056)であり、予後不良群の生存期間中央値が301日であった(図7A−C)。データセットを120乳癌患者に拡張したところ、2.26kbという特定のテロメア長が乳癌における本アッセイについて最大の予後予測効果を示し、全生存期間のHRが87080に増加したことを更に確認した(図7D)。
CLLと同様に、乳癌コホートデータの再帰分割も、HRによって定義される最適テロメア長が2.26kbであったことを示した(図7E)。
また、発明者等は、STELAを用いてMDSのテロメア長を調査し、CLLにて定義される平均融合テロメア長を用いてMDSにおける予後情報を得た。発明者等は、生存データがある63人のMDS患者のパネルを分析した。CLLにおいて定義されるように、2.26kbの平均融合テロメア長は、全生存期間についてMDSにおいてもいくらかの予後予測効果を示し、HRが4.7であった(P=0.09)(図8A−C)。CLLおよび乳癌試料とは異なり、MDS試料は精製せず、さまざまな未同定の割合の非罹患細胞を含んでいた。発明者等は、罹患していない正常細胞の存在は、本コホートにおける予後判定の最適テロメア長の閾値をゆがめるであろうと考えた。これは再帰分割により明らかであり、最適テロメア長は2.5kbであり(HR=9.5、P=0.026)、240bpの違いであった(図8E)。データセットを78MDS患者に拡張したところ、2.5kbという特定のテロメア長がMDSにおける本アッセイの最大の予後予測効果を示し、全生存期間についてのHRが10.45に増加したことを更に確認した(図7D)。CD34を用いたMDS細胞の精製により、MDSにおけるテロメアに基づく予後予測の精度が改善されるであろう。
要約
本研究の主な発見を以下のとおりに要約することができる。
テロメア長分析は、テロメア機能不全によって定義されるように、CLLや他のヒト悪性腫瘍などのヒトの疾患において重要な予後予測ツールを提供し、治療後の臨床結果にかなりの違いを生じさせうる。予後予測効果は、臨床医がこれら異種疾患の臨床経過を自信をもって予測することを可能にするであろう。
さらに、テロメア機能不全は初期疾患段階の優れた予後予測を提供する。
長さ分布プロファイルの低い部分にあるテロメアのみが末端−末端融合の傾向がある。XpYp染色体を用いた場合、2.26kb以下のテロメア長は初期ヒト腫瘍においてテロメア機能不全の平均融合テロメア長であり、それより短ければヒト悪性腫瘍患者は予後不良の結果を示す。多くの染色体を用いた場合、2.69kb以下のテロメア長がテロメア機能不全の予測因子である。
2.26kbよりも長いXpYpテロメアを有する患者は、顕著に安定した遅発性疾患を有する(5年検定時には患者の98%が生存、10年検定時には96%が生存)。
MDSおよび乳癌においた一貫したテロメア分析は、高解像度のテロメア長分析が他の血液学的悪性腫瘍において非常に予後予測性があるが、固形腫瘍でも重要性がある可能性を示す。
テロメア機能不全に基づいたテロメア長閾値を用いることにより、テロメア分析の予後予測効果を、単変量および多変量分析の両方において記載されているパラメータを最も予後予測性が高いものに転換する。
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表1 テロメアの末端−末端融合事象が5つの異なる染色体で検出されうる上限と平均テロメア長
表2 初回治療までの時間および全生存期間についての単変量分析における予後予測因子の比較
TL(融合平均):融合事象が検出された試料の平均テロメア長
IGHV状態:最も近い生殖系配列(突然変異型)との配列相同性98%未満;最も近い生殖系配列(非変異型)との配列相同性98%以上
β2-M:β2ミクログロブリン
11qおよび17p:11qまたは17pの任意のFISHまたは核型異常
N:FISHによる細胞遺伝学的逸脱が検出されない
O:他の細胞遺伝学的異常(11qおよび17pを除く)
HR=ハザード比
95%CI=95%信頼区間
表3 184人のCLL患者コホートの臨床的特徴
表4 既知の予後予測マーカーとテロメア長分析を組み合わせた調和データセットの分析
*分析は一致した例のみについて示す。例えば、2.26kb以下のTL/IGHV非変異型と2.26kbより大きいTL/IGHV変異型。一致しないデータセットは本分析に含めなかった。
TL=テロメア長
UM=IGHV非変異型例:最も近い生殖系配列との配列相同性98%以上
M=IGHV突然変異型例:最も近い生殖系配列との配列相同性98%未満
例示的実施形態
1.テロメア短縮化を含むまたはテロメア短縮化に特徴がある疾患の進行を決定するための予後予測方法であって、
i)テロメアが機能不全および融合可能となる時の平均テロメア長の指標を表す閾値指数を同定するために、高解像度テロメア長分析を用いて、同じ疾患を呈する多くの個体からの組織試料においてテロメアの末端−末端融合事象が検出される時の最長の平均テロメア長を決定すること、
ii)平均テロメア長が前記閾値未満である試料を用い、これら試料の平均テロメア長の平均値を求めることによって、前記疾患を呈する多くの個体から組織試料の予後予測平均テロメア長を決定すること、
iii)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測平均テロメア長未満である場合に、初回治療までの時間が不良である、および/または治療に対する応答が不良である、および/または全生存期間が不良であることが結論付けられること、または、
iv)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測平均テロメア長より大きい場合に、初回治療までの時間が良好である、および/または治療に対する応答が良好である、および/または全生存期間が良好であることが結論付けられること
を含む、予後予測方法。
2.前記i)の融合事象が、直接DNA配列分析によってそうであることが確認される、実施形態1に記載の方法。
3.さらにまたはあるいは、前記疾患を呈する多くの個体から得た組織試料の予後予測平均テロメア長が、テロメア融合を表す試料を用いて、それら試料の平均テロメア長を平均化することによって決定される、実施形態1または2に記載の方法。
4.前記疾患が、老化、アルツハイマー病、脳梗塞、心臓疾患、慢性HIV感染、慢性肝炎、皮膚疾患、慢性炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、貧血、アテローム性動脈硬化症、バレット食道、および前癌状態を含む癌のうちの一つである、実施形態1から3のいずれか一項に記載の方法。
5.前記癌が血液学的悪性腫瘍または固形腫瘍のいずれかである、実施形態4に記載の方法。
6.前記癌がCLL、MDSまたは乳癌である、実施形態5に記載の方法。
7.テロメアの末端−末端融合事象が検出される前記テロメア長が単一の染色体について決定される、実施形態1から6のいずれか一項に記載の方法。
8.テロメアの末端−末端融合事象が検出されるテロメア長が多くの異なる染色体について決定される、実施形態1から6のいずれか一項に記載の方法。
9.異なる染色体で末端−末端融合事象を検出するための平均上限値を実施形態1のi)に用い、これら異なる染色体についての融合範囲内の平均テロメア長を実施形態1のii)に用いる、実施形態8に記載の方法。
10.テロメア短縮化を含むまたはテロメア短縮化に特徴がある疾患の進行を決定するための予後予測方法であって、
i)高解像度テロメア長分析を用いて、平均テロメア長が前記癌性疾患においてテロメアの末端−末端融合事象が検出される時の4.52kbテロメア長閾値より小さい、前記疾患を呈する多くの個体からの組織試料において、平均テロメア長が前記閾値未満である試料を用いて、その試料の平均テロメア長を平均化することによって、予後予測的平均テロメア長を決定すること、
ii)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測的平均テロメア長未満である場合に、初回治療までの時間が不良である、および/または治療に対する応答が不良である、および/または全生存期間が不良であることが結論付けられること、または、
iii)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測的平均テロメア長より大きい場合に、初回治療までの時間が良好である、および/または治療に対する応答が良好である、および/または全生存期間が良好であることが結論付けられること
を含む、予後予測方法。
11.前記疾患がCLL、乳癌またはMDSなどの癌である、実施形態10に記載の方法。
12.前記予後予測平均テロメア長が2.26kbである、実施形態11に記載の方法。
13.テロメアの末端−末端融合事象が検出されるテロメア長が、多くの異なる染色体について決定される、実施形態10または11に記載の方法。
14.染色体がXpYp、17p、2p、16pおよび18qである、実施形態13に記載の方法。
15.i)において、さらにまたはあるいは、前記疾患を呈する多くの個体から得た組織試料の予後予測平均テロメア長が、テロメア融合を表す試料を用いて、それら試料の平均テロメア長を平均化することによって決定される、実施形態10から14のいずれか一項に記載の方法。
16.テロメア短縮化を含むまたはテロメア短縮化に特徴がある疾患の進行を決定するための予後予測方法であって、
i)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が2.69kbの予後予測的平均テロメア長未満である場合に、初回治療までの時間が不良である、および/または治療に対する応答が不良である、および/または全生存期間が不良であることが結論付けられること、または、
ii)前記疾患を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料の平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が2.69kbの予後予測的平均テロメア長より大きい場合に、初回治療までの時間が良好である、および/または治療に対する応答が良好である、および/または全生存期間が良好であることが結論付けられること
を含む、予後予測方法。
17.前記疾患がCLLまたはMDSなどの血液癌である、実施形態16に記載の方法。
18.前記予後予測平均テロメア長が2.26kbである、実施形態17に記載の方法。
19.前記予後予測平均テロメア長が、多くの異なる染色体について決定される、実施形態15から18のいずれか一項に記載の方法。
20.染色体がXpYp、17p、2p、16pおよび18qである、実施形態19に記載の方法。
21.i)において、さらにまたはあるいは、前記疾患を呈する多くの個体から得た組織試料の予後予測平均テロメア長が、テロメア融合を表す試料を用いて、それら試料の平均テロメア長を平均化することによって決定される、実施形態16から20のいずれか一項に記載の方法。

Claims (6)

  1. テロメア短縮化を含むまたはテロメア短縮化に特徴がある癌または前癌状態の進行を決定するための予後予測方法であって、
    i)高解像度テロメア長分析を用いて、染色体XpYp、17p、2p、16pおよび18qの平均テロメア長が前記癌または前癌状態においてテロメアの末端−末端融合事象が検出される時の4.52kbテロメア長閾値より小さい、前記癌または前癌状態を呈する多くの個体からの組織試料において、平均テロメア長が前記閾値未満である試料を用いて、その試料の平均テロメア長を平均化することによって、染色体XpYp、17p、2p、16pおよび18qの予後予測平均テロメア長を決定すること、
    ii)前記癌または前癌状態を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料において染色体XpYp、17p、2p、16pおよび18qの平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測平均テロメア長未満である場合に、初回治療までの時間が不良である、および/または治療に対する応答が不良である、および/または全生存期間が不良であることが結論付けられること、または、
    iii)前記癌または前癌状態を有するまたは呈すると疑われる患者から得た試料において染色体XpYp、17p、2p、16pおよび18qの平均試験テロメア長を決定し、このとき該平均試験テロメア長が前記予後予測平均テロメア長より大きい場合に、初回治療までの時間が良好である、および/または治療に対する応答が良好である、および/または全生存期間が良好であることが結論付けられること
    を含む、予後予測方法。
  2. 前記癌がCLL、乳癌またはMDSである、請求項1に記載の方法。
  3. i)において、さらにまたはあるいは、前記癌または前癌状態を呈する多くの個体から得た組織試料の予後予測平均テロメア長が、テロメア融合を表す試料を用いて、それら試料の平均テロメア長を平均化することによって決定される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記予後予測平均テロメア長が2.69kbである、請求項1に記載の予後予測方法。
  5. 前記癌がMDSまたはCLLなどの血液癌である、請求項4に記載の方法。
  6. i)において、さらにまたはあるいは、前記癌または前癌状態を呈する多くの個体から得た組織試料の予後予測平均テロメア長が、テロメア融合を表す試料を用いて、それら試料の平均テロメア長を平均化することによって決定される、請求項4または5に記載の方法。
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