JP6560855B2 - 暖房便座 - Google Patents

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Description

本発明は、洋式便器に取り付けられる洋式便器用の便座に関し、特に使用者の着座面を加温する構造の技術分野に属するものである。
従来より、洋式便器には、使用者の着座面を加温することができる暖房便座が取り付けられていることが多い。暖房便座の熱源としては、電熱線等で構成された電気ヒーターが用いられる場合と、温水が用いられる場合とがある。温水を熱源として用いた暖房便座は、例えば特許文献1、2に開示されているように、便座の内部に温水の流路を形成したものが知られている。
特許文献1の暖房便座は、使用者の着座面を構成する便座表面部材と、便座表面部材が取り付けられるガイド部材と、ガイド部材を支持する芯部材とを備えている。そして、ガイド部材と芯部材との間に形成された空間に、円管状に形成された便座内配管部材が配設されていて、この便座内配管部材に外部から温水を供給することで温水の熱が便座表面部材に伝達されて着座面が加温される。
特許文献2の暖房便座は、使用者の着座面を構成する便座筐体と、便座筐体の空洞部分に収容される温水タンク及び仕切板とを備えている。温水タンクは、袋状部材からなるものであり、温水タンクに温水を供給することで膨らむようになっている。このことに対応するように、仕切板は便座筐体とは別体とされて便座筐体の内部で上下方向に移動可能となっている。
特開2008−307216号公報 特開2008−86384号公報
ところで、暖房便座の使用状態を想定すると、使用者の臀部が暖房便座の着座面の内側から外側に亘って広い範囲に接触する。しかしながら、特許文献1では円管状の便座内配管部材に温水を流すようにしているので、便座内配管部材と便座表面部材との接触面積は狭くなり、したがって着座面の広い範囲を加温するには便座表面部材の熱伝達を利用するしかなく、時間がかかる恐れがある。
そこで、特許文献2のように袋状部材からなる温水タンクを便座筐体の内部に配設することで、温水タンクと便座筐体との接触面積を拡大させて着座面の広い範囲を素早く加温することが考えられるが、温水タンクが袋状部材からなる場合には、温水の供給によって温水タンクが上下方向にも膨らんで温水の供給量が増大し、温水の供給量に対する着座面の加温効果が低い、言い換えると加温効率が悪いことが考えられる。
また、暖房便座には使用者の体重がかかることになるので高い強度が必要であるが、特許文献1では円管状の便座内配管部材は単に暖房便座内に配設されているだけで強度向上に作用していない。また、特許文献2では、温水タンクが袋状部材からなるので、これも強度向上には作用していない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、温水を熱源とした暖房便座において、加温効率を高めるとともに、温水流路を構成する部材によって暖房便座の強度を高めることができるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、
外部から供給される温水によって使用者の着座面(11)を加温する暖房便座(1)において、
上記暖房便座(1)の上側に配置されて着座面(11)を構成する着座面構成部材(10)と、
上記着座面構成部材(10)との間に空間を形成するように上記暖房便座(1)の下側に配置されて該着座面構成部材(10)に接合される下側部材(20)と、
上記空間に配置されて上記着座面構成部材(10)との間に、上記着座面(11)の幅方向に延びる断面を持った温水流路(R)を区画形成するとともに、該着座面構成部材(10)に接合される温水流路形成部材(30)とを備え、
上記着座面構成部材(10)は環状をなす部材からなり、該着座面構成部材(10)の内側には下方へ延びる内側周壁部(12)が形成され、該着座面構成部材(10)の外側には下方へ延びる外側周壁部(13)が形成され、
上記下側部材(20)は環状をなす部材からなり、該下側部材(20)の内側には上方へ延びて上記着座面構成部材(10)の上記内側周壁部(12)と接合される内側周壁部(22)が形成され、該下側部材(20)の外側には上方へ延びて上記着座面構成部材(10)の上記外側周壁部(13)と接合される外側周壁部(23)が形成され、
上記温水流路形成部材(30)は環状をなす部材からなり、上記着座面構成部材(10)の裏面に接近するように凸状に形成され、
上記温水流路形成部材(30)の内側には、上記着座面構成部材(10)の上記内側周壁部(12)との間に上記温水流路(R)に連通する隙間をあけた状態で上記下側部材(20)へ向けて延びる内側周壁部(32)が形成され、
上記内側周壁部(32)の先端部には、上記着座面構成部材(10)の上記内側周壁部(12)と上記下側部材(20)の上記内側周壁部(22)との接合部分に向かって延出し、該両内側周壁部(12、22)に挟まれる内側延出壁部(33)が形成され、
上記温水流路形成部材(30)の外側には、上記着座面構成部材(10)の上記外側周壁部(13)との間に上記温水流路(R)に連通する隙間をあけた状態で上記下側部材(20)へ向けて延びる外側周壁部(34)が形成され、
上記外側周壁部(34)の先端部には、上記着座面構成部材(10)の上記外側周壁部(13)と上記下側部材(20)の上記外側周壁部(23)との接合部分に向かって延出し、該両外側周壁部(13、23)に挟まれる外側延出壁部(34)が形成され、
上記温水流路(R)の断面積は、上記空間における上記温水流路(R)外に形成されている空洞部(S)の断面積よりも小さく設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、温水流路が着座面構成部材の下側に形成され、その温水流路の断面が着座面の幅方向に延びているとともに、空洞部よりも小さな断面積であるため、少ない温水量で着座面の広い範囲が加温されることになり、加温効率が高まる。
また、着座面構成部材に温水流路形成部材を接合しているので、温水流路形成部材によって着座面構成部材が補強されて暖房便座の強度が高まる。
第2の発明は、第1の発明において、
この構成によれば、温水の流れが偏るのを抑制して着座面の広い範囲を均一に加温することが可能になる。また、仕切壁によって暖房便座の強度を高めることが可能になる。
第1の発明によれば、着座面の幅方向に延びる断面を持った温水流路を区画形成する温水流路形成部材を着座面構成部材に接合し、温水流路の断面積を、温水流路外に形成されている空洞部の断面積よりも小さく設定したので、着座面の加温効率を高めることができるともに、温水流路形成部材によって暖房便座の強度を高めることができる。
第2の発明によれば、温水流路に仕切壁を設けたので、着座面の広い範囲を均一に加温することができるとともに、暖房便座の強度を高めることができる。
実施形態1に係る暖房便座の平面図である。 図1のII−II線断面図である。 下側部材及び断熱材を分離した状態を示す図2相当図である。 着座面構成部材と温水流路形成部材とを分離した状態を示す図2相当図である。 着座面構成部材と温水流路形成部材の成形後の状態を示す成形型の断面図である。 型開き状態の図5相当図である。 第2型を上方へ移動させた状態の図5相当図である。 第2型を上方へ移動させて型閉じした状態の図5相当図である。 接合用樹脂材を供給した状態の図5相当図である。 実施形態1の変形例1に係る図3相当図である。 実施形態1の変形例2に係る図3相当図である。 実施形態2に係る図2相当図である。 実施形態2に係る図3相当図である。 実施形態2に係る図4相当図である。 実施形態2の変形例に係る図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係る暖房便座1の平面図である。暖房便座1は、図示しない洋式便器の上部に載置されて使用されるものである。暖房便座1は、図示しない回動機構を介して洋式便器に取り付けられ、上方に回動して跳ね上げられた状態と、下方に回動して洋式便器の上部に載置された状態とに切り替えられる。この実施形態の説明では、洋式便器の上部に載置された状態を基準として上側及び下側を規定する。また、洋式便器の上部に載置された状態で、使用者が暖房便座1に向かって見た時に右となる側を右側といい、左となる側を左というものとする。
暖房便座1は、平面視で環状をなすように形成されている。暖房便座1の奥側の左側には温水供給管2が設けられ、右側には温水排出管3が設けられている。温水供給管2には温水供給装置4の吐出管4aが接続され、温水排出管3には温水供給装置4の吸入管4bが接続されている。温水供給装置4は従来から周知の構造のものであり、例えば水等の熱媒体となる流体を電気ヒーター(図示せず)等で加温してポンプ(図示せず)によって暖房便座1の外部から送給するように構成されている。温水は循環させるようにするのが好ましいが、途中で排水することもできる。
暖房便座1は、温水供給装置4から供給される温水によって使用者の着座面11を加温するように構成されている。すなわち、図2〜図4に示すように、暖房便座1は、該暖房便座1の上側に配置されて着座面11を構成する着座面構成部材10と、着座面構成部材10との間に空間を形成するように暖房便座1の下側に配置されて該着座面構成部材10に接合される下側部材20と、上記空間に配置されて着座面構成部材10との間に、着座面11の幅方向に延びる断面を持った温水流路Rを区画形成するとともに、該着座面構成部材10に接合される温水流路形成部材30とを備えている。温水流路Rに、温水供給管2及び温水排出管3が接続されている。
着座面構成部材10は、平面視で暖房便座1の外形状を形成するように環状をなす硬質樹脂製の部材であり、射出成形法によって成形された一体物である。着座面構成部材10の着座面11は、該着座面構成部材10の上端部に位置しており、左右方向に延びている。着座面11は、例えば図2において暖房便座1の内側へ行くほど下に位置するように傾斜させてもよいし、緩やかに湾曲した形状であってもよい。
着座面11における暖房便座1の内側には、下方へ延びる内側周壁部12が形成されている。内側周壁部12は、暖房便座1の周方向に連続して形成されている。着座面11と内側周壁部12との境界部分は滑らかに湾曲している。内側周壁部12の下端部には、図4にも示すように内側溝部12aが、上方へ窪むように、かつ、下方に開放するように形成されている。
着座面11における暖房便座1の外側には、下方へ延びる外側周壁部13が形成されている。外側周壁部13は、内側周壁部12と同様に暖房便座1の周方向に連続して形成されている。着座面11と外側周壁部13との境界部分は滑らかに湾曲している。外側周壁部13の下端部には、図4にも示すように外側溝部13aが、上方へ窪むように、かつ、下方に開放するように形成されている。
温水流路形成部材30は、平面視で着座面構成部材10と同様な環状をなす硬質樹脂製の部材であり、射出成形法によって成形された一体物である。温水流路形成部材30の幅方向中間部には、上壁部31が形成されている。この実施形態では、温水流路形成部材30の上壁部31が、着座面構成部材10の着座面11と略平行に延びるように形成されているが、これに限らず、上壁部31を傾斜させてもよいし、湾曲させてもよい。温水流路形成部材30の上壁部31は、着座面構成部材10の着座面11から下方に離れて配置されており、温水流路形成部材30の上壁部31と着座面構成部材10の着座面11との間に温水流路Rが形成されている。
温水流路形成部材30の上壁部31における暖房便座1の内側には、下方へ延びる内側周壁部32が形成されている。内側周壁部32は、着座面構成部材10の内側周壁部12と同様に暖房便座1の周方向に連続して形成されている。温水流路形成部材30の内側周壁部32と、着座面構成部材10の内側周壁部12との間には隙間が形成されており、この隙間は温水流路Rの一部となる。
温水流路形成部材30の内側周壁部32の下端部には、暖房便座1の内側へ向けて延びる内側延出壁部33が形成されている。内側延出壁部33の延出方向先端部は、着座面構成部材10の内側周壁部12の下端部に達している。内側延出壁部33の延出方向先端部の上面には、暖房便座1の周方向に連続する内側段部33aが形成されている。内側段部33aと、着座面構成部材10の内側周壁部12の溝部12aの開放側とが一致するように配置される。内側段部33aと溝部12aとの間に、着座面構成部材10と温水流路形成部材30とを接合するための接合用樹脂材A(図2、図3に示す)が充填される。つまり、着座面構成部材10の内側周壁部12の下端部と、温水流路形成部材30の内側延出壁部33の延出方向先端部は、着座面構成部材10と温水流路形成部材30との接合部分である。
また、内側延出壁部33の延出方向先端部の下面には、下方へ突出する内側凸部33bが形成されている。内側凸部33bは、暖房便座1の周方向に連続している。
温水流路形成部材30の上壁部31における暖房便座1の外側には、下方へ延びる外側周壁部34が形成されている。外側周壁部34は、着座面構成部材10の外側周壁部13と同様に暖房便座1の周方向に連続して形成されている。温水流路形成部材30の外側周壁部34と、着座面構成部材10の外側周壁部13との間には隙間が形成されており、この隙間も温水流路Rの一部となる。したがって、温水流路Rは、着座面11の下方において該着座面11の内側の端部から外側の端部に亘る断面形状を有することになる。
温水流路形成部材30の外側周壁部34の下端部には、暖房便座1の外側へ向けて延びる外側延出壁部35が形成されている。外側延出壁部35の延出方向先端部は、着座面構成部材10の外側周壁部13の下端部に達している。外側延出壁部35の延出方向先端部の上面には、暖房便座1の周方向に連続する外側段部35aが形成されている。外側段部35aと、着座面構成部材10の外側周壁部13の溝部13aの開放側とが一致するように配置される。外側段部35aと溝部13aとの間に、着座面構成部材10と温水流路形成部材30とを接合するための接合用樹脂材A(図2、図3に示す)が充填される。つまり、着座面構成部材10の外側周壁部13の下端部と、温水流路形成部材30の外側延出壁部35の延出方向先端部は、着座面構成部材10と温水流路形成部材30との接合部分である。
また、外側延出壁部35の延出方向先端部の下面には、下方へ突出する外側凸部35bが形成されている。外側凸部35bは、内側凸部33bと同様に暖房便座1の周方向に連続している。
温水流路形成部材30は、上述したように上壁部31が最も上に位置していて、この上壁部31から内側周壁部32及び外側周壁部34が下方へ延び、これら内側周壁部32及び外側周壁部34に内側延出壁部33及び外側延出壁部35が連なる形状となっている。このため、温水流路形成部材30の形状は、全体的に幅方向中間部が着座面構成部材10の裏面に接近するように凸状に形成されることになる。これにより、着座面構成部材10と温水流路形成部材30との間の温水流路Rの上下寸法が短くなって断面が扁平になり、その結果、温水流路Rの断面積を小さくすることが可能になる。
下側部材20は、平面視で環状をなす硬質樹脂製の部材であり、射出成形法によって成形された一体物である。下側部材20は、底壁部21と、底壁部21における暖房便座1の内側から上方へ延びる内側周壁部22と、底壁部21における暖房便座1の外側から上方へ延びる外側周壁部23とを備えている。底壁部21は、暖房便座1の最も下に位置している。図2に示すように、下側部材20の底壁部21と、温水流路形成部材30の上壁部31との離間寸法H1と、温水流路形成部材30の上壁部31と、着座面11との離間寸法H2とを比較した際、寸法H2の方が短くなっている。下側部材20の底壁部21と温水流路形成部材30の上壁部31との間の空洞部Sは、暖房便座1内部において温水流路R外に形成されている空洞の部分である。温水流路Rの断面積は空洞部Sの断面積よりも小さく設定されている。空洞部Sには、断熱材40が配設される。断熱材40は、例えば繊維や発泡材等で構成されており、下側部材20の底壁部21に沿って延び、該底壁部21に固着される。断熱材40は、温水流路形成部材30に固着してもよい。尚、断熱材40は、空洞部S内全体に配置されていてもよい。また、断熱材40は、空洞部S内に複数個配置されていてもよい。
図4にも示すように、下側部材20の内側周壁部22の上端部22bには内側段部22aが形成されている。この内側周壁部22の内側段部22aに、温水流路形成部材30の内側凸部33bが嵌まるようになっている。内側段部22aに内側凸部33bが嵌まった状態で接合され、下側部材20の内側周壁部22の上端部22bは、着座面構成部材10の内側周壁部12の先端部12bと接合されて、内側周壁部12は着座面構成部材10と温水流路形成部材30との内周側の接合部分を覆うように配置されて、該接合部分に対して例えば振動溶着法等により接合される。
下側部材20の外側周壁部23の上端部には外側段部23aが形成されている。この外側周壁部23の外側段部23aに、温水流路形成部材30の外側凸部35bが嵌まるようになっている。外側段部23aに外側凸部35bが嵌まった状態で、下側部材20の外側周壁部23の上端部23bは、着座面構成部材10の外周側周壁部13の先端部13bと接合されて、外側周壁部23は着座面構成部材10と温水流路形成部材30との外周側の接合部分を覆うように配置されて、該接合部分に対して例えば振動溶着法等により接合される。
次に、上記のように構成された暖房便座1を製造する要領について説明する。図5に示すような射出成形装置50を用意する。この射出成形装置50は、ダイスライドインジェクション(DSI)工法によって2つの部材を射出成形し、型内で2つの部材を接合することができるように構成されている。ダイスライドインジェクション工法自体は、周知のものであるため、詳細な説明は省略する。
射出成形装置50は、第1型51及び第2型52と、図示しないが溶融樹脂材を射出する射出機とを備えている。第1型51と第2型52とは対向するように配置されており、第2型52は第1型51に対して接離する方向(水平方向)と上下方向とに移動可能となっている。第2型52を移動させる装置は一般の流体圧シリンダ等が用いられる。
第1型51の上側には、着座面構成部材10の表側を成形する上側成形面51aが形成され、下側には、温水流路形成部材30の上側を成形する下側成形面51bが形成されている。また、第2型52の上側には、着座面構成部材10の裏側を成形する上側成形面52aが形成され、下側には、温水流路形成部材30の下側を成形する下側成形面52bが形成されている。第1型51の上側成形面51aと、第2型52の上側成形面52aとは対向し、第1型51の下側成形面51bと、第2型52の下側成形面52bとも対向するようになっている。
図5に示すように、第1型51の上側成形面51aと、第2型52の上側成形面52aとを対向させ、第1型51の下側成形面51bと、第2型52の下側成形面52bとを対向させた状態で型閉じしてキャビティに溶融樹脂材を射出すると、着座面構成部材10と温水流路形成部材30とが成形される。
その後、図6に示すように型開きするとともに、着座面構成部材10を第1型51の上側成形面51aに保持させ、温水流路形成部材30を第2型52の下側成形面52bに保持させる。
次いで、図7に示すように第2型52を上方へ移動させて、第2型52の温水流路形成部材30と第1型51の着座面構成部材10とを対向させる。そして、図8に示すように第1型51と第2型52を型閉じする。この状態で、図4に示す着座面構成部材10の内側溝部12aと、温水流路形成部材30の内側延出壁部33の先端部との間に接合用樹脂材Aが充填される空間T1(図8に示す)が形成され、また、着座面構成部材10の外側溝部13aと、温水流路形成部材30の外側延出壁部35の先端部との間に接合用樹脂材Aが充填される空間T2(図8に示す)が形成される。
しかる後、図9に示すように、上記空間T1、T2に接合用樹脂材Aを充填する。これにより、着座面構成部材10と温水流路形成部材30とが接合される。その後、下側部材20を着座面構成部材10と温水流路形成部材30に振動溶着する。
この実施形態1に係る暖房便座1によれば、温水流路Rが着座面構成部材10の下側に形成され、その温水流路Rの断面が着座面11の幅方向に延びているとともに、空洞部Sよりも小さな断面積であるため、少ない温水量で着座面11の広い範囲が加温されることになり、加温効率が高まる。また、着座面構成部材10に温水流路形成部材30を接合しているので、温水流路形成部材30によって着座面構成部材11が補強されて暖房便座1の強度が高まる。したがって、着座面11の加温効率を高めることができるともに、暖房便座1の強度を高めることができる。
また、温水流路形成部材30を着座面構成部材10の裏面に接近するように凸状に形成したので、温水流路Rの断面積をより一層小さくすることができ、着座面11の加温効率をさらに高めることができる。
また、着座面構成部材10と温水流路形成部材30との接合部分を覆うように下側部材20を接合したので、温水流路Rのシール構造が、着座面構成部材10と温水流路形成部材30との接合によるシール構造と、下側部材20の接合によるシール構造との2重のシール構造となる。よって、温水流路Rからの温水の漏れを防止できる。
尚、図10に示す実施形態1の変形例1のように、着座面構成部材10の内側周壁部12の先端部12bと、温水流路形成部材30の内側延出壁部33の内側凸部33bとが同一平面上に位置するように形成し、下側部材20の内側周壁部22の上端部22bも平面に形成し、平面部分同士を接合してもよい。同様に、着座面構成部材10の外側周壁部13の先端部13bと、温水流路形成部材30の外側延出壁部35の外側凸部35bとが同一平面上に位置するように形成し、下側部材20の外側周壁部23の上端部23bも平面に形成し、平面部分同士を接合してもよい。
また、図11に示す実施形態1の変形例2のように、温水流路Rには、該温水流路Rを複数の流路に仕切るための仕切壁37を設けてもよい。仕切壁37は、温水流路形成部材30の上壁部31から上方へ延びており、仕切壁37の上端部が着座面構成部材10に達しており、仕切壁37が着座面構成部材10の着座面11を下方から支持している。図14では、仕切壁37を温水流路形成部材30に一体成形する場合を記載しているが、これに限らず、仕切壁37を着座面構成部材10に一体成形するようにしてもよい。また、仕切壁37を、着座面構成部材10や温水流路形成部材30とは別体にし、着座面構成部材10と温水流路形成部材30との一方または両方に溶着してもよいし、接着してもよい。
この変形例では、温水流路Rに仕切壁37を設けたので、温水の流れが偏るのを抑制して着座面11の広い範囲を均一に加温することができるとともに、暖房便座1の強度をより一層高めることができる。仕切壁37の数は特に限定されるものではなく、例えば1つであってもよい。また、仕切壁37の厚みは、温水流路形成部材30の上壁部31の厚みより薄くしてもよい。
(実施形態2)
図12〜図14は、本発明の実施形態2に係る暖房便座1の断面を示すものである。
この実施形態2の暖房便座1は、実施形態1のものに対し、温水流路Rの形状が異なっており、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
実施形態2の温水流路形成部材30は、内側周壁部32及び外側周壁部33が上方へ延びるように形成されている。内側周壁部32及び外側周壁部33の上端部は、着座面構成部材10の着座面11の裏面に接合されるようになっている。内側周壁部32の上端部には、上方に開放する溝部32cが全周に亘って形成されている。また、外側周壁部33の上端部にも、上方に開放する溝部33cが全周に亘って形成されている。溝部32c、33cに接合用樹脂材Aが充填されるようになっている。また、実施形態2では、着座面構成部材10の内側周壁部12及び外側周壁部13の下端部を、下側部材20の内側周壁部22及び外側周壁部23の上端部にそれぞれ突き合わせて振動溶着している。
この実施形態2の暖房便座1においても、実施形態1と同様に、着座面11の加温効率を高めることができるともに、暖房便座1の強度を高めることができる。
尚、着座面構成部材10と温水流路形成部材30とを、接着材を用いて接合してもよいし、振動溶着方法を用いて接合してもよい。
着座面構成部材10と温水流路形成部材30とを下側部材20で接合する場合も接着剤を用いて接合してもよい。
尚、図15に示す実施形態2の変形例のように、温水流路Rには、該温水流路Rを複数の流路に仕切るための仕切壁38を設けてもよい。この仕切壁38は実施形態1の変形例の仕切壁37と同様な作用効果を奏するものである。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る暖房便座は、例えば洋式便器に載置して使用することができる。
1 暖房便座
10 着座面構成部材
11 着座面
20 下側部材
30 温水流路形成部材
R 温水流路
S 空洞部

Claims (2)

  1. 外部から供給される温水によって使用者の着座面(11)を加温する暖房便座(1)において、
    上記暖房便座(1)の上側に配置されて着座面(11)を構成する着座面構成部材(10)と、
    上記着座面構成部材(10)との間に空間を形成するように上記暖房便座(1)の下側に配置されて該着座面構成部材(10)に接合される下側部材(20)と、
    上記空間に配置されて上記着座面構成部材(10)との間に、上記着座面(11)の幅方向に延びる断面を持った温水流路(R)を区画形成するとともに、該着座面構成部材(10)に接合される温水流路形成部材(30)とを備え、
    上記着座面構成部材(10)は環状をなす部材からなり、該着座面構成部材(10)の内側には下方へ延びる内側周壁部(12)が形成され、該着座面構成部材(10)の外側には下方へ延びる外側周壁部(13)が形成され、
    上記下側部材(20)は環状をなす部材からなり、該下側部材(20)の内側には上方へ延びて上記着座面構成部材(10)の上記内側周壁部(12)と接合される内側周壁部(22)が形成され、該下側部材(20)の外側には上方へ延びて上記着座面構成部材(10)の上記外側周壁部(13)と接合される外側周壁部(23)が形成され、
    上記温水流路形成部材(30)は環状をなす部材からなり、上記着座面構成部材(10)の裏面に接近するように凸状に形成され、
    上記温水流路形成部材(30)の内側には、上記着座面構成部材(10)の上記内側周壁部(12)との間に上記温水流路(R)に連通する隙間をあけた状態で上記下側部材(20)へ向けて延びる内側周壁部(32)が形成され、
    上記内側周壁部(32)の先端部には、上記着座面構成部材(10)の上記内側周壁部(12)と上記下側部材(20)の上記内側周壁部(22)との接合部分に向かって延出し、該両内側周壁部(12、22)に挟まれる内側延出壁部(33)が形成され、
    上記温水流路形成部材(30)の外側には、上記着座面構成部材(10)の上記外側周壁部(13)との間に上記温水流路(R)に連通する隙間をあけた状態で上記下側部材(20)へ向けて延びる外側周壁部(34)が形成され、
    上記外側周壁部(34)の先端部には、上記着座面構成部材(10)の上記外側周壁部(13)と上記下側部材(20)の上記外側周壁部(23)との接合部分に向かって延出し、該両外側周壁部(13、23)に挟まれる外側延出壁部(3)が形成され、
    上記温水流路(R)の断面積は、上記空間における上記温水流路(R)外に形成されている空洞部(S)の断面積よりも小さく設定されていることを特徴とする暖房便座(1)。
  2. 請求項1に記載の暖房便座(1)において、
    上記温水流路(R)には、該温水流路(R)を複数の流路に仕切るための仕切壁(37、38)が設けられていることを特徴とする暖房便座(1)。
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