本発明の実施形態を、図面を参照して以下に示す。本発明の第1の実施形態によれば、メッセージを通信するための方法が、図2に示されるようなネットワーク2で実現される。この第1の実施形態は、ZigBee(登録商標)メッシュネットワークを参照して説明するが、この実施形態は、本発明の他の実施形態の任意のものと同様に、ZigBee(登録商標)以外の環境でも、例えばプロプライエタリソリューションに基づいて実現され得る。このネットワーク2は、例えばZigBee(登録商標)メッシュネットワークであり、ノードの少なくとも幾つかが、ZigBee(登録商標) Green Power規格に適合する。ネットワーク2は、メッシュネットワークであり、複数の相互接続されたデバイス21、23、24、25、26、及び27を備える。ネットワーク2の実施例において、ワイヤレスデバイス21は、図1の実施例と同様に2つのボタンを備え、ボタンはそれぞれ、ノードデバイスによって駆動される異なる1組の照明器具を制御することができる。この実施例では、ボタン210は、ノード23によって駆動される照明器具を制御し、ボタン211は、ノード25によって駆動される照明器具を制御する。分かり易くするために、ボタンによって制御される各組にただ1つの照明器具が割り当てられるが、1つの組が照明器具(又は他のアクチュエータ)のリスト又はグループを含むこともできる。照明器具を制御するために、ユーザがボタンを作動するとき、ワイヤレスデバイス21は、ネットワーク内でコマンドを送信し、このコマンドは、宛先ノードがワイヤレスデバイス21の無線範囲内にない場合には転送され得る。
次に、図3を参照して、ワイヤレスデバイス21をより詳細に説明する。図3の実施例では、ワイヤレスデバイス21は、資源制約デバイス、例えばエネルギー採取デバイスであり、即ちその環境からそのエネルギーを取得するデバイスである。本特許出願の意味合いでの資源制約デバイスは、非常に低い電力で動作しており、電力貯蔵部を有さないことさえあるノードである。例えば、ZigBee(登録商標) Green Power Device(GPDとも呼ばれる)でよい。この種のデバイスは、幾つかの機会にのみ送信又は受信することが可能であることがあり、そのような機会は、例えば、(例えば動作のために太陽光電力を使用する光検出器の場合には)環境から、又は(例えばバッテリ不要スイッチの場合には)ユーザによる作動によってエネルギーを採取した後である。従って、そのような受信機会は、常に予めスケジュールされ得るわけではない。
図3の実施例では、エネルギー採取デバイス21は、2つのボタン31及び32を備え、各ボタン31及び32が電気機械変換器33〜34を作動し、それにより、ユーザによる一方のボタンの作動がデバイス21にエネルギーを提供する。電気機械変換器は、小さなダイナモ34でよく、これは、ボタン31が押下されるときには第1の方向に作動され、ボタン32が押下されるときには第2の方向に作動される。代替として、電気機械変換器は、電磁要素でよく、例えばコイルに対して移動する磁性要素や、圧電要素等でよい。代替として、押されている正確なボタンが、特定のボタンに対応する電気コンタクトの開/閉状態によって区別可能であり得る。ダイナモ34に接続された無線ノード35は、採取された電力を受信し、ボタン31の押下に対応するコマンドを含むメッセージを送信する。電力がハーベスタ33〜34から受信されるとき、無線ユニット35のマイクロコントローラ37は、メモリ38に記憶されている構成データに基づいて、トランシーバモジュール36によって送信されるべきメッセージを準備するように、通信ユニット39を制御する。この実施例では、複数のエネルギー入力(ここではボタン31及び32)のためにただ1つのハーベスタ33〜34が必要とされることに留意されたい。提案される構成は、例示的な実施例であり、任意のワイヤレスノードアーキテクチャで、例えばワンチップソリューションとして実現され得て、無線マイクロコントローラがフレーム準備も行うことに留意されたい。また、マイクロコントローラが存在せず、メッセージ送信を取り扱う単純な状態機械が存在することも可能である。各エネルギー入力31又は32は、ネットワークと独立して通信することが可能なそれぞれの論理エンティティに対応する。従って、特定のエネルギー入力に関係付けられる通信を区別することができるように、特にそれらがその他の点では同一である(即ち同じコマンドの発生をもたらす)場合には、単一の無線ユニットの上で複数の論理エンティティが動作する必要がある。次いで、ワイヤレスデバイスは、ZigBee(登録商標) Green Power規格に従って、コマンドメッセージ、例えばGreen Power Device Frame(GPDF)を送信する。
ワイヤレスデバイスの特定の論理エンティティから受信されるメッセージの区別は、以下の方法の1つ又は複数を使用して、ペアリングされたデバイス(シンク)によって行われ得る:受信時、メッセージイニシエータである論理エンティティによるフィルタリング、異なる受信モード(ワイヤレスデバイスからの直接の受信、又はプロキシによって転送されるワイヤレスデバイスコマンドの受信)、異なる通信モード(ユニキャスト、導出されたグループキャスト、プレコミッショニングされたグループキャスト、ブロードキャスト)、及びグループキャストに関しては、異なる導出されたグループ識別子(例えば、ZigBee(登録商標) Green Powerでは、GroupID導出メカニズムがエンドポイント値を含むことができ、それにより、異なる導出されたGroupIDが、異なる論理エンティティに関して使用される)。
Green Powerの双方向通信機能、即ちGPDにフレームを送信すること及びGPDによってフレームを受信することができる機能は、Green Power Deviceの限られたエネルギー資源に適合される。この機能をサポートするワイヤレスデバイスは、アプリケーション制御下で、その独自の送信後に短期間だけ受信窓を開く。現在のGP規格v1.0では、GPDの送信の開始とGPDの受信窓の開始との間の時間オフセットを定義するgpRxOffsetは、5msである。この期間は、規格の将来のリリースで増加され得るが、依然として限られている。
従って、Green Powerの通信機能に従ってGPDにメッセージを送信するために、特別な対策が取られる必要がある。GPDへの送信を行うことが可能なノードを、本文書では以下、プロキシと呼ぶ;ZigBee(登録商標) Green Power規格に関して、この役割は、様々なデバイスタイプによって行われ得て、そのようなデバイスタイプは、GPDとペアリングされたデバイス(シンク)、GPDの代わりに転送するデバイス(プロキシ)、又はGPDに直接通信しようとする任意のデバイス、例えばネットワークメンテナンスタスクに関わるデバイス、例えばコミッショニングツール、ネットワークコーディネータ、ネットワークマネージャ、又はトラストセンタである。これらの実施例では、プロキシ又はプロキシノードは、ワイヤレスデバイスに送信することができるノードである。同様に、ワイヤレスデバイスに関係付けられる情報を記憶するためのテーブルは、デバイスタイプに応じて、プロキシテーブル、シンクテーブル、又はこの目的を実現する任意の他の構造でよい。幾つかの実装形態でのそのようなワイヤレスデバイスは、連続的に受信することができず、スケジュールされない不規則な受信機会にしか受信することができないので、プロキシノードは、これらのワイヤレスデバイスにアドレス指定されるメッセージを受信し、このワイヤレスデバイスのための受信機会が生じるまで、これらのメッセージをバッファリングすることができる。更に、プロキシノードは、ワイヤレスデバイスからターゲットデバイスへのメッセージの転送、ワイヤレスデバイスからのメッセージの実行、ユーザとの通信等を含めた、プロキシの役割を実施するデバイスタイプに典型的な任意の他のタスクを行うことができる。従って、1つの物理的なネットワーク化されたデバイスが、プロキシの役割と、ワイヤレスデバイスへのメッセージ用のソースデバイスの役割との両方を行うことができる。非常に短い受信窓(ここでもGPDのエネルギーバジェットによって制限される)により、同じ受信機会中に異なるプロキシノードから送信が行われるのを避けるために、プロキシノードの1つがTempMasterとして選出される。実際、GPDに送信するデバイスは、CSMA/CA及び/又はGPDからの(MAC)肯定応答がないことに対する再試行を行うことができず、gpRxOffsetの満了直後に送信しなければならない。従って、システムは、システムワイドで、所与のGPDのための各受信機会に関して、このGPDに送信するためのフレームを有するデバイスが1つだけ(即ち、gpTxQueueエントリを有するデバイスが1つだけ)存在することを保証しなければならない。このTempMasterは、ある時点にGPDに送信する唯一のプロキシノードである。複数のデバイスがTempMasterを独立して選択する場合でさえ、TempMaster選出のための均一のプロセスが存在し、GPDによる受信確率を最大化するために1つの最良のTempMaster(即ちGPDからの最強の信号を有する送信元。複数ある場合には、最低のアドレスを有するもの)を取ることを可能にする。任意の所与の時点にGPD毎にただ1つのフレームが待ち状態であることを更に保証するために、選択されたTempMasterのアドレスがブロードキャストされ、前のTempMasterにそれらのgpTxQueueをパージさせる。
従って、GPD送信の準備を完了するために、GPDに送達されるべきコマンドは、TempMasterでバッファリングされる必要がある。Green Power規格は、その目的でgpTxQueueを定義する。GPDによる受信機会は稀であり得るので、gpRxOffsetの短い時間間隔にも関わらず、フレームは安全に送達されなければならない;即ち、GPDに送信するデバイスは、受信されるトリガフレームが適正にフォーマットされており、GPDとの事前の合意に従って保護されていることを検証し、次いで、送信されるべきフレームにセキュリティ処理を施さなければならない。
図6は、GPインフラストラクチャデバイス(TempMaster)によるGPDF送信に関する例示的なプロセスを示す。以下の図は、GP規格によって述べられているようにGPDへのGPDFの送信が取り扱われる様子を概念的に示す。
この図は、GPEP(Green Power EndPoint: Green Powerエンドポイント)、dGP(dedicated Green Power stub: 専用Green Powerスタブ)、及びcGP(common Green Power stub: 共通Green Powerスタブ)の間の相互作用を示す。
このプロセスは、図示されていないステップ−1によってトリガされ、このステップで、GPEPは、dGPへのGP-Data.requestを作成し、これにより、GPDに送信されるべきフレームをdGPのgpTxQueueに配置する。これは、無線通信ステップ−2、即ちGreenPowerクラスタのGP Responseコマンドの受信により生じ得る。エントリの寿命が満了するまで、フレームがGPEPによって待ち行列から除去されるまで、又は送信可能性が生じるまでのうち、何れか最初に来るものまで、フレームは待ち行列に留まる。
ステップ0で、フレーム受信標示がMACから渡される。
その後、フレームは、ステップ1によって示されるようにcGPによって前処理され(ApplicationID値、フレームDirection、重複フレームを含む基本設定に基づいてフレームをフィルタ除去し)、(dGP-DATA.indicationで)dGPに渡される(ステップ2)。
dGPは、使用されるセキュリティ設定を決定し(ステップ3)、GP-SEC.requestコールバックをGPEPに上げ(ステップ4)、この特定のGPD IDに関する(鍵値を含む)セキュリティ信任状のフルセットを要求する。ステップ5で、GPEPは、GPDに関係付けられるエントリに関して(GPDに通信し返すデバイスのタイプに応じて)Proxy/Sink Table(プロキシ/シンクテーブル)をチェックし、GP-SEC.requestによって提供される設定(セキュリティレベル、鍵タイプ、フレームカウンタ)が正しい場合、ステップ6で、対応するステータス値(MATCH、DROP、PASS UNPROCESSED)を所持するGP-SEC.response及び適切であればセキュリティ信任状によって応答する。
dGPは、フレームにセキュリティ処理を施すことを要求される場合、ステップ7に進む。セキュリティ処理が成功した場合、即ち、フレームのMIC(Message Integrity Code: メッセージ安全性符号)が正しく、入力フレームがRxAfterTxフラグセットを有し、GPDの受信機会を示す場合、dGPは、ステップ8で、このGPDに関する待ち状態のフレームがdGPのgpTxQueueに存在するかどうかチェックする。待ち状態のフレームが見つかった場合、そのフレームは保護され(ステップ8B)、送信のためにcGP及びMACに渡される(ステップ9)。
ステップAで、dGPは、受信されたフレームの内容全体を、受信メタデータと共に(GP-DATA.indicationによって)GPEPに渡す。ステップBとして、GPEPは、GP規格によって述べられているように入力フレームを取り扱う(例えば、ペアリングされたシンクである場合には、フレームが所持するコマンドを実行し、及び/又はプロキシ/コンボ最小値である場合には、ペアリングされたシンクにフレームを転送する)。
上で説明したワイヤレスデバイス21に関する通信メカニズムは、様々な目的で使用され得る。例示として、ZigBee(登録商標) Green Powerネットワークの実施例では、コミッショニング時点に、ネットワークの動作チャネルをGPDに提供するために使用され得る。その目的で、コミッショニング時点に、TempMasterがチャネルに一時的に置かれ、そこで、チャネルのGPDトグルが次の受信機会を提供して、ネットワーク動作チャネルの識別子をGPDに送信する。更に、コミッショニング時点に、ネットワーク識別子(PANId)やセキュリティ鍵等、他のネットワーク構成パラメータがGPDに送達され得る。また、この通信メカニズムは、それらのネットワーク構成パラメータの任意のものを更新するために動作時点に使用され得る。更に、この通信メカニズムは、GPDに任意のアプリケーションデータを提供する/GPDの任意のアプリケーションデータを更新するため、例えば属性を要求する/書き込むため、レポーティング頻度を変更するため、GPD動作に必要とされる属性更新を提供するために使用され得る。
現在、GPD規格は、(ボタンが押された及び解放されたという事実を示す)一般的なスイッチから、オン/オフ及び減光スイッチ、シーン及びカラー制御装置、ドアロック、様々なタイプのセンサまで、幾つかのデバイスを定義している。
指定されていないが、2ロッカスイッチの実施例によって示される図3に示されるようなワイヤレスデバイス21は、Green Power標準によっても実現可能でなければならない。これは現在、GP規格では特に詳細には述べられていない。
ZigBee(登録商標) Green Power規格は、ワイヤレスデバイス21(ここではGPD)に関する2つのアドレス指定方式を提供する。どちらのアドレス指定方式が使用されるかは、GPDFのネットワークヘッダフラグによって明らかに示される。GPDFネットワークヘッダでは、4バイトSrcID(SourceIdentifier: 送信元識別子)が送信される;これは、ZigBee(登録商標) Allianceによって管理され、よりコンパクトなフレームを可能にする。GPDF MACネットワークヘッダでは、8バイトIEEEアドレスが送信され、IEEEによって管理され、より長いが、ほぼ無制限のアドレス空間を提供する。
識別子SrcIDによって識別されるGPDに関して、GP規格は、同一機能の各インスタンスに1つずつ、複数のSrcIDを使用することを推奨する。従って、複数の識別子SrcIDによって複数の論理エンティティが識別される。注:機能が同一でない場合及び/又は異なるGPD要素が別々のグループを制御する必要がない場合、GPD全体に関して1つのSrcIDが使用され得る。更なる実装の詳細は、この使用例についてGP規格では現在言及されていない。
Green Power標準によって与えられている別のオプションは、エンドポイントフィールドをGPDF(Green Power Device Frame: Green Powerデバイスフレーム)のNWKヘッダに追加することによって、IEEEアドレス指定されたGPDに関して上記の使用例を解決することである(095499r24で提案されるソリューションに対する拡張として。ZigBee(登録商標)文書14-0203r01参照)。エンドポイントフィールドは、ワイヤレスデバイスの論理エンティティを識別するエンドポイント識別子を所持する。エンドポイントフィールドは、IEEEアドレス指定されたGPDへの及びそこからのGPDFに存在しなければならない。従って、エンドポイントフィールドは、Proxy/Sink Tableエントリに追加されなければならず、それにより、プロキシは、特定のエンドポイントからフレームを転送する先を知っており、シンクは、どのエンドポイントからのフレームが実行されるかを知っている;更に、エンドポイントフィールドは、GPD識別子を所持する任意のGreen Powerクラスタコマンドに追加されなければならない。全てのエンドポイントが、セキュリティ鍵及びフレームカウンタを含む同じセキュリティ信任状を共有するように提案される。
より一般的には、図2のワイヤレスデバイス21は、エネルギーハーベスタのための少なくとも1つのエネルギー入力(ロッカ、太陽電池)を備える。この場合、送信は、前記エネルギー入力によるエネルギーの採取によって少なくとも一部トリガされ得る又は使用可能にされ得る。例えば、ユーザによるロッカの作動が、ノードからの送信をトリガする。太陽電池で受光された光は、例えばエネルギーが電池で受け取られる期間全体にわたって定期的にトリガされる送信を可能にすることができる。次いで、ワイヤレスデバイスからのそのような送信期間後の所定の時点に、受信機会が生じる。前記エネルギー入力が論理エンティティに関連付けられることに留意されたい。例えば、個別に作動され得るロッカのボタン又は任意の部分が、エンドポイントに関連付けられる。次いで、送信期間及びそれに続く受信機会が、前記論理エンティティに関連付けられる。別の代替形態では、エネルギーハーベスタの1つのエネルギー入力が、複数の論理インスタンスのために使用され得る。例えば、(例えば湿度、温度、及びCO2濃度を検知する)マルチセンサワイヤレスデバイスが、太陽電池によって電力提供され得て、送信スケジュールは、アプリケーションによって、場合によっては各論理エンティティ毎に個別に決定される。一般に、エネルギー採取は、送信のための必要な実現因子に過ぎないことがあり、送信のための実際のトリガは独立したものでよく、例えば、ユーザアクション(例えば、ボタンプッシュ時にのみレポートする光電池によって電力提供されるセンサ)、タイムスケジュール、測定値、又は前の通信のやり取りの結果に基づいていてよい。
このソリューションは、IEEEで識別される無線及びネットワーキングスタックと、その上にあるエンドポイントとして識別されるアプリケーションとの間のOSI層による分離を伴うZED(ZigBee(登録商標) End Device: ZigBee(登録商標)エンドデバイス)でのエンドポイントのZigBee(登録商標)概念と同様と考えられるが、全く同じではない。
ZigBee(登録商標)では、ZEDは、1時点に1つのペアレントを有し、このペアレントは、この特定のZEDへの及びこの特定のZEDからの全ての通信、即ち、ZEDによって発せられるフレームの転送、及びスリープ中にはZEDのためのフレームのバッファリングを司る;これは、ZEDが有するエンドポイントの数、及び特定の通信のやり取りに関わるZEDのエンドポイントとは無関係である。Green Powerベースのマルチロッカスイッチの場合、使用されるアドレス指定モードとは無関係に、各エンドポイントからの通信、及び最も顕著には各エンドポイントへの通信が、異なるTempMasterノードによって取り扱われ得る。なぜなら、各エンドポイントが別の(組の)シンクを制御することがあり、各シンクがその独自のTempMasterを選択するからである。
図2の実施例には、エンドポイント毎に異なるTempMasterを有する場合が例示されている。ここでは、IEEEアドレス1を有するワイヤレスデバイス21の右のロッカ211(エンドポイントX)が、GPS(Green Power Sink: Green Powerシンク)25によって駆動される照明器具を制御し、ロッカ211は、GPP(Green Power Proxy: Green Power プロキシ)24を介してGPS25と通信しなければならない。プロキシノード26がIEEEアドレス1を有するワイヤレスデバイス21の範囲外にある場合、シンク25は、ロッカ211に関連付けられるエンドポイントXへの通信用のTempMasterとしてGPP24を選択する。IEEEアドレス1を有するワイヤレスデバイス21の左のロッカ210(エンドポイントY)は、その直接の範囲内でシンク23を制御する。従って、この通信に関する中継プロキシノードの必要はない。シンク23は、範囲内での双方向通信の機能(及びシンク23に転送する場合にはGPP1よりも良い信号強度)を有する場合、それ自体を、エンドポイントYへの通信用のTempMasterに指名する可能性が高い。従って、エンドポイントX及びYによって形成される2つの論理エンティティは、この実施例では、2つの異なるプロキシノードによって取り扱われ得る。シンク25が軽量ユニキャストモードを使用する場合、シンク23は、プロキシノード24によって発せられた任意の転送を認識しないことさえあり得る。また、グループキャスト転送の場合、シンク25がメンバーとなっているグループに転送されたメッセージは、シンク23が同じグループのメンバーでない場合には、シンク23のZigBee(登録商標)スタックのより下の層によって削除される。
異なるプロキシは、ターゲット(グループ)に応じて1つのGPDの異なるエンドポイントのトラフィックを取り扱う可能性が高いので、Green Power Deviceに返す通信、即ちGreen Power双方向コミッショニング又は操作は、特に異なるエンドポイントが等しい頻度で使用されない場合には、幾つかの問題を生じる。
1つの仮説的なソリューションにおいて、各TempMasterが、それがプロキシ設定しているエンドポイントの入力及び出力メッセージのみを取り扱う場合、これは以下の問題を生じる。まず、特定の論理エンティティにフレームを送達する機会を、正にこの論理エンティティからの送信後の受信機会のみに制限する。従って、エンドポイントXは、エンドポイントXに関する送信後、即ち右のロッカ211の作動後にしか受信することができない。
これは、エンドポイントが異なる頻度/強度で使用される(例えば、大抵は一方のエンドポイントが使用され、他方はほとんど使用されない)場合に特に問題となる。更に、ネットワーク構成パラメータ(PANId、チャネル、鍵)等、GPD全体に適用可能なパラメータの場合に特に問題となり得る。例えば、滅多に作動されないエンドポイントとペアリングされたシンクが、自己指名、ランダム選択、若しくは呼出しの命令によって、又は何らかのインテリジェント機能、例えばツール/マネージャノードによって、パラメータ更新を送達するように指名される場合、パラメータは、大きい遅延でGPDに送達され得るか、又は全く送達されず、他方の頻繁に使用されるエンドポイントの操作も中断する。
別の仮説的なソリューションでは、TempMasterが、そのGPDの任意の(ANY)エンドポイントからの送信時に待ち状態のフレームを送達する場合、これは以下の問題を生じる。まず、エンドポイントの数(及び従って関連のプロキシ/シンク)に関らず、GPD毎にただ1つのgpTxQueueエントリを大域的に作成し、これは、(特に、多くのエンドポイントが多くの異なる情報要素の受信を必要とする場合には)結局はGPDへのデータの送達を遅らせ、失敗した送達を再試行する責任を、ペアリングされたシンク又はGPDのための別の情報源のGPEP(Green Power End Point: Green Powerエンドポイント)に押し付け、これは、標準では今日指定されていないメカニズムである。更に、これは、何らかの不要な処理を引き起こす。なぜなら、図6のステップ7〜A(特に、計算コストがかかるステップ7)は、エンドポイントに関わらず、GPDから受信されたRxAfterTx=0b1を有する任意の(ANY)フレームに関して実施されなければならず、ペアリングされていないエンドポイントからのフレームのみがステップBで削除されるからである。
従って、本発明の第1の実施形態では、メッセージソースが、少なくとも第1の送信モード及び第2の送信モードを含む1組から送信モードを選択することが提案される。第1の送信モードは、特定の論理エンティティにアドレス指定されたメッセージを、単一の論理エンティティ(好ましくは、そのメッセージがアドレス指定されている論理エンティティ)に対応する受信機会中に送信することを示す。第2の送信モードは、単一のエンティティに関連する受信機会に送信時間を制限せず、複数の論理エンティティ、例えば全ての論理エンティティに対応する受信機会、即ち、受信機会が関連付けられる論理エンティティに関係なく任意の受信機会に送信を行う。
実際、例えば、メッセージが高速で送達されること、又はワイヤレスデバイスの異なる論理エンティティの受信機会の幾らかの不均等性を考慮に入れることが重要である場合、このソリューションは、受信機会がより多いという利益を実現する。
メッセージソースでのこの選択方法は、ワイヤレスデバイスが1組の少なくとも2つの異なる論理エンティティを含むという仮定に基づくことに留意されたい。従って、この方法は、ワイヤレスデバイスが単一の論理エンティティを有する場合でさえ機能し得る。
この実施形態を、図4を参照して以下により詳細に説明する。図4に示されるように、例えばデバイス25又は23等のメッセージソースがワイヤレスデバイス21に情報又はデータを送信する必要があるとき、まずステップS400で、メッセージソースが、メッセージのための送信モードを選択する。この選択は、1組の送信モード、例えば1組の所定の送信モードの中から行われる。送信モードの選択は、本明細書で以下に実施例で説明するように、様々な基準で行われ得る。
第1の送信モードは、メッセージのための受信機会を、ワイヤレスデバイス21の1つの論理エンティティに関連付けられる受信機会に限定する。例えば、第1の送信モードでは、ボタン210に関連付けられるエンドポイントXが選択される場合、このエンドポイントXに対応する受信窓内でのみメッセージが送信され得ることを意味する。これは、GPDの実施例において、この受信機会が、エンドポイントXに関連付けられた送信であって、ユーザによるボタン210の作動によってトリガされる送信に続くことを意味する。他の論理エンティティに関係付けられる受信機会は使用され得ない。
逆に、第2の送信モードは、複数の論理エンティティに対応する受信機会を使用することができる可能性を提供する。一例では、これは、ワイヤレスデバイス21の全ての論理エンティティに関連付けられる受信機会、又は更にはワイヤレスデバイス21の全ての受信機会に対応し得る。実際、この送信モードでは、高速の送信が行われ得て、従って、例えばネットワークパラメータ構成メッセージ等、より高い優先順位を有する又はワイヤレスデバイスの動作に重要であるメッセージの送信に適している。第2の送信モードは、ワイヤレスデバイスの任意の論理エンティティに関連付けられる受信機会に送信することができる可能性を含むことができる。ワイヤレスデバイスは、論理エンティティに関連付けられる受信機会に加えて、別の目的、例えば構成目的で予約済の受信機会を有することがある。これらの受信機会は、例えば、しばしば送信する又はN回の受信機会毎にパンクチャリングされる論理エンティティから取られた受信機会から取られ得る。代替として、これらは、予約済の論理エンティティに対応する論理エンティティの識別子を含む送信に続くことができる。
本発明のこの実施例では、2つの異なる送信モードのみが存在する。しかし、例えば、予約済の受信機会を排他的に使用して、更なる送信モードがあり得る。
ここでは第1の送信モードと第2の送信モードとの間での送信モードの選択は、ワイヤレスデバイス21の1つ又は複数の特性、例えばワイヤレスデバイスでの論理エンティティの数、又はワイヤレスデバイスのタイプに基づくことがある。例えば、特定のセンサ(例えばCO2センサ)が高信頼性で動作しなければならない場合、例えば動作チャネル又はネットワークの鍵更新等、このセンサの動作(信頼性)に影響を及ぼすメッセージのための送信モードは、メッセージが正常に送達される高い確率を有するように選択され得る。これは、ネットワークにとってそれほど動作が重要でないデバイスに関して、又は同じワイヤレスデバイスにとってあまり重要でないエンドポイント及び/又は更新メッセージに関しては、より信頼性の低い送信モードの選択を必要とすることがある。別の例では、ワイヤレスデバイスが、太陽電池によって採取されたエネルギーによって電力供給されるスイッチ及び光センサを備えるタイプのものである場合、光センサにリンクされた論理エンティティは、夜間には長期間にわたって動作しないことがあり、より早い受信機会に送信することが有益である。操作の特性、例えば論理エンティティの通信の頻度も考慮に入れられるべきである。2つのスイッチを有するワイヤレスデバイスに関して、廊下の照明器具を制御するスイッチが、小さい部屋を操作するスイッチよりも頻繁に使用されることがあり得る。この不均等性に鑑みて、第2の送信モードの選択は、小さな部屋を制御するスイッチがメッセージを迅速に受信することを保証するように行われ得る。更に、メッセージ自体の特性を考慮に入れることも可能であり、そのような特性は、例えば、通信される情報のタイプ(例えば、ネットワーク構成パラメータ、アプリケーションデータ、アプリケーションデータ要求)、メッセージでの情報の送達の緊急性、ワイヤレスデバイスの1つ又は複数の論理エンティティ若しくはワイヤレスデバイス全体へのメッセージで所持される情報の適用可能性、又はワイヤレスデバイスによる任意の種類の確認の必要性である。別の送信モード選択基準は、送達の望まれる信頼性であり得る;例えば、ワイヤレスノード全体に適用可能なメッセージのために第1の送信モードを選択することによって、ワイヤレスノードに送達されるべき複数のメッセージを作成することが可能である;更に、ソースノードの特性が、送信モードの選択に役割を果たすこともある。この特性は、例えば、ソースノードタイプ、プロキシとなることができるソースノードの機能、プロキシに関する知識の正確さ、特定の論理エンティティとペアリングされた若しくは通信するソースノードの数、又は前の送信の送達成功率である。別の例では、特に他のソースがほとんど通信しない論理エンティティに関してメッセージのための第1の送信モードを選択することは、このメッセージがgpTxQueue内で別のメッセージによって置換される機会を減少する。送信モード選択に関する更に別の基準は、送信モード、例えばそれらのそれぞれの優先順位及び調停規則の関係でよい。
ステップS400で送信モードが選択されると、プロセスはステップS401に進み、ステップS401で、メッセージソースは、メッセージ自体の送信を転送するためにどのプロキシノードが使用されるべきであるかをチェックする。どの論理エンティティにメッセージがアドレス指定されるか、及びどの送信モードが選択されているかがチェックされる。第1の送信モードが選択された場合、メッセージソースは、メッセージがアドレス指定される必要がある論理エンティティに関連付けられるTempMasterを選択し得る;これは、コミッショニングプロセスで、このワイヤレスデバイスの代わりに転送タスクを行うように指名されたプロキシでよい;又は、例えばGP規格で指定されているTempMaster選出規則に従って、ワイヤレスデバイスからのメッセージを転送したプロキシのうち最も適切なプロキシでよい;TempMasterアドレスは、永久的に(例えば不揮発性メモリに、例えばシンクテーブルの一部として)若しくは一時的に記憶されてよく、又は全く記憶されなくてもよい。第2の送信モードが選択される場合、ステップS401で、送信モードの選択が続き、ステップS401は、メッセージのための経路の選択を含む。特に、メッセージの送信を取り扱う特定のTempMasterノードが選択され得る。このTempMasterノードは、例示的実施形態では、ワイヤレスデバイスの論理エンティティの1つのために転送するプロキシノード、又はメッセージ自体のソースである。しかし、ワイヤレスデバイスへの通信を可能にする他のデバイス(例えば、ワイヤレスデバイスの近傍にあるが、任意の論理エンティティに関連付けられないGPイネーブルノード)の組からTempMasterノードを選択することも可能である。TempMasterノードのこの選択は、例えば、より良い送信信頼性(より少ない送信失敗)を有する、又はワイヤレスデバイスへの送信に専用のそのバッファでの空間の利益を得るためにはあまり使用されないTempMasterノードを選択することを可能にする。送信モードが選択されると、プロセスは、ステップS402に進む。このステップで、メッセージソースは、ワイヤレスデバイスへのメッセージの送信を指令するために制御メッセージを作成する。メッセージソースが、ステップS401で選択されたプロキシノードでもある場合、この制御メッセージは送信されないが、メッセージ自体の作成のための中間層プリミティブとして使用されることに留意されたい。そのような場合には、無線送信はないことがある。
従って、メッセージソースが専用のプロキシノードである場合、ステップS403での制御メッセージの送信は、より上の層からより下の層への内部通信として解釈される必要がある。この制御メッセージは、選択された送信モードを、メッセージ自体の送信を担当するプロキシノードに示すためのインジケータを含むことがある。プロキシノードによるメッセージの送信を示す図5に関連して説明するように、このプロキシノードは、選択された送信モードを表すインジケータ値に基づいてメッセージを送信する。
このインジケータは、論理エンティティ識別子のための予約済の値の使用に基づくことがある。論理エンティティ識別子は、メッセージがどのエンドポイントにアドレス指定される必要があるかを識別する制御メッセージ内のフィールドでよい。また、制御メッセージは、ワイヤレスデバイス自体の識別子を含むこともある。ステップS400で第1の送信モードが選択される場合、論理エンティティ識別子フィールドは、ワイヤレスデバイスの論理エンティティの1つの識別子を所持する。メッセージの送信のための受信機会は、この例では、この論理エンティティに関連付けられる受信機会に限定される。例えば、ワイヤレスデバイス21のエンドポイントXが識別される場合、これは、受信機会が、ボタン210の作動によってトリガされる送信期間に続くものであることを意味する。しかし、第2の送信モードが選択される場合、インジケータによって所持される値が予約済の値であり、これは、論理エンドポイントを識別するために使用されることを禁止される。
従って、インジケータは、論理エンティティ識別子フィールドの予約済の(「ワイルドカード」)値として実装され得る。しかし、エンドポイント指定とワイルドカード送達との両方を同時に示すことは可能でなく、従って、全てのエンドポイントに適用可能なネットワークパラメータ若しくはアプリケーション構成等、ワイヤレスデバイス全体若しくは(GPD)に関して興味深いデータにのみソリューションを適用可能にし、又は、特別な場合には、例えば特定のタイプ若しくはオブジェクトにより、エンドポイントの限定された組のみにデータが暗示的に宛てられるときにのみソリューションを適用可能にする。
代替のソリューションは、信号伝送される必要がある送信モードの数に応じて、フラグ、即ち1、2、又は3ビットの短いコードワードを所持する更なるフィールドを使用するものである。これは、選択された送信モードと、メッセージがアドレス指定される必要があるエンドポイントとの両方を信号伝送することを可能にする。実際、第2の送信モードでは、任意の受信機会(即ち任意の論理エンティティに関連付けられる)がメッセージの送信のために使用され得るが、実際には、メッセージは、1組の論理エンティティのうちの1つにアドレス指定され得る。前に見たように、第2の送信モードは、スイッチの2つのロッカの一方の使用があまり頻繁でないことによる受信機会の不均等性を補償するために使用され得る。それにも関わらず、メッセージターゲットを識別する必要がある。好ましくは、インジケータは明示的であり、フラグの変形形態と同様に、エンドポイントから独立して実装される。このようにして、送達のために使用されるエンドポイントから宛先エンドポイントアドレス指定をデカップリングすることを可能にする。
依然として、このソリューションは、好ましくは、例えば「全てのエンドポイント」(例えば0xff)又は「ノードワイドエンドポイント」(例えば0x00)を示すエンドポイントフィールドの幾つかの特別な予約済の値と組み合わされ得る。また、このようにすると、それらの特別なエンドポイント識別子への送達が、全く同じ論理エンティティ識別子を所持するワイヤレスデバイスからのフレームの受信時に生じるように、又は任意のエンドポイントからのフレームの受信時に生じるように注意深く選択され得る。前の変形形態に対する拡張形態では、任意の特別な予約済のエンドポイントへの送達は、任意の他の特別な予約済のエンドポイントの受信機会に発生することがあり、例えば、エンドポイント0x00又は0xffへの任意の通信は、それぞれエンドポイント0xff又は0x00を有するこのGPDからのフレームの受信時にも送達され得る。
一例として、ワイヤレスデバイス(GPD)は、特別なタイプの通信、例えばハートビートや肯定応答に関する特別な予約済の論理識別子(エンドポイント)を使用することができる。このようにして、特別な目的での(例えば、コミッショニング時点でワイヤレスデバイス全体に興味深いデータの)、又はワイヤレスデバイスでの特別なエンティティへの(例えば、アプリケーションレベル論理エンティティではなく、ワイヤレスデバイスのより下の層の1つ又は複数への)送信機会を提供し得る。プロキシは、それらの特別な予約済のエンドポイントから来るメッセージを特定の方法で送達すること、例えばメッセージを全てのペアリングされたシンクに送信すること、メッセージをブロードキャストでネットワーク全体に送信すること、又はメッセージを任意のシンクには送信せず、例えば管理デバイスに送信することを命令され得る。様々なケースを取り扱うために、そのような特別な予約済のエンドポイントの複数のクラスが存在し得る(例えば、0xffは、ブロードキャストをもたらすことがあり、0xfeは、管理エンティティへの転送をもたらすことがあり、0xfdは、例えばコミッショニング時点にのみコミッショニングツールと通信するために使用され得る)。特別な予約済のエンドポイントは、更に、コミッショニング時点に、及び/又は任意のメンテナンスフレーム、例えばGPD Decommissioningコマンド等に関して使用され得る。
最終的に、インジケータを有する制御メッセージが作成されると、ステップS403で、制御メッセージが、選択された専用プロキシノードに送信される。この実施例では、制御メッセージは、選択された送信モードを示すインジケータと、メッセージの送信を行う選択されたプロキシノード(TempMaster)識別子と、メッセージ自体とを単一の制御メッセージに含むことに留意されたい。しかし、これらの情報は、個々に、異なる通信タイプ(ユニキャスト/ブロードキャスト)を使用して送信されてもよい。制御メッセージ生成及び作成に関する更なる詳細を、Green Powerをサポートするデバイスを含むZigBee(登録商標)ネットワークの特定の実施例を参照して以下に説明する。この実施例では、制御メッセージは、(無線)GP Responseコマンドでよく、このコマンドは、メッセージ(ここではGPDコマンド)を送信するようにTempMasterに命令する。
前に見たように、インジケータは、Green PowerクラスタのGP Responseコマンドに実装される必要がある。これは、シンク(例えばノード25)から選択されたTempMasterへのメッセージであり、GPDに送達されるべきGPDコマンドの全体を通信すること、及び選択されたTempMasterを通知することという2つの目的を果たす。
ZigBee(登録商標) Green Power v1.0(095499r24, sec. A.3.3.5.4, page 106 line 24 - page 107 line 17)でのGP Responseコマンドが、以下に示されるようにフォーマットされた。
Endpointフィールドが、14-0203r01で述べられているような提案に従って、GP v1.0.1規格(14-0093, r03又はそれ以降)に追加される;このフィールドは、長さ1オクテットであり、OptionsフィールドのApplicationIDサブフィールドが0b010に設定されるときに現れ、以下に示されるように、GPD IEEEアドレスによって識別されるGPDを示す。
GP ResponseコマンドのOptionsフィールドの現行のフォーマット(ZigBee(登録商標) Green Powerv1.0,ZigBee(登録商標)文書095499r24, sec. A.3.3.5.4, page 106 line 27 - 28に従う)は以下の表に示される。
この実施例によれば、このOptionsフィールドは、提案されたときに変更され得る。
この提案では、フラグ「マッチングポイントを介する送達」が0b1に設定される場合、これは、このGP Responseで所持されるGPDコマンドが、全く同じエンドポイント識別子を有するRxAfterTx=0b1(即ち、RxAfterTxのこの値は、GPDからのこの送信後に受信機会があることを示す)を有するGPDFの受信時にのみGPDに送達されることを示す。これは、第1の送信モードに対応する。特別な予約済のエンドポイントがグループ化され得て、それにより、予約済のエンドポイントへのデータは、任意の予約済のエンドポイントからのフレームの受信時に送達され得る(例えば、エンドポイント0x00又は0xffへの任意の通信は、それぞれエンドポイント0xff又は0x00を有するこのGPDからのフレームの受信時にも送達され得る)。
フラグが0b0に設定される場合、このGP Responseで所持されるGPDコマンドが、任意のエンドポイント識別子を有するRxAfterTx=0b1を有するGPDFの受信時にのみGPDに送達されることを示す。これは、第2の送信モードに対応する。
更に、インジケータは、GP-DATA.requestプリミティブに実装される必要があり、それにより、TempMasterのGPEPは、これをTempMasterのdGPに通信することができる。以下の表は、Green Power規格v1.0(095499r24, sec. A.1.3.2, page 31 line 4 - page 32 line 1)と同様のGP-DATA.requestのパラメータを示す。
Endpointパラメータが、14-0203r01で述べられているような提案に従って、GP v1.0.1規格(14-0093, r03又はそれ以降)に追加される;このパラメータは、長さ1オクテットであり、ApplicationIDパラメータが0b010に設定されるときに有効であり、GPD IEEEアドレスによって識別されるGPDを示す。
インジケータは、好ましくは、現在予約済のフラグの1つとしてTxOptionsパラメータに追加され得る。代替として、インジケータは、GP-DATA.requestプリミティブの個別のパラメータでよい。インジケータは、上で提案されたブーリアン型「マッチングエンドポイント介する送達」フラグとしてフォーマットされ得る。
上で説明したように、これらの実施形態により、GPDに送信されるべきデータのメッセージソースは、送達されるべきデータのタイプ又は性質に基づいて、インジケータの値を選択することができ、及び/又はそのメッセージソースが通信している専用エンドポイントと、他のエンドポイント及び/又は予約済のエンドポイントの任意のものとの間で選択することができる。ソースは、特定のエンドポイントとの通信の頻度に応じてインジケータの値を選択することができる。又は、ソースが知識を有している場合には、このエンドポイントとの通信と他のエンドポイントとの通信との頻度の比である。これは特に、GPDの無線範囲内の管理デバイス又はシンクに関して当て嵌まることがある。ソースは、他のエンドポイントを認識した場合、そのソースがペアリングされているもの以外の別の特定のエンドポイントを介して送達することを選択し得る。これは特に、管理デバイスに関して当て嵌まることがある。これは、例えば、鍵、ネットワーク識別子、又はチャネル等の緊急のネットワークワイドの更新に関して使用され得る。これは特に、メッセージソースが管理デバイスである場合に当て嵌まることがある。
ソースは、ソースタイプに応じてインジケータを選択することができる。シンクは、(同じ又は異なるエンドポイントとペアリングされている)他のシンクの通信の必要性を認識しないことがあるので、それがペアリングされている/通常通信するエンドポイントを介する送達を選択する傾向があり得る。特定のデータアイテム(例えばチャネル又は鍵更新に関する情報)をGPDに通信する唯一のものである可能性が高い中央インテリジェント機能、例えば管理デバイス又はコミッショニングツールは、任意のエンドポイントを介する送達を選択し得る。
選択は、更に、関連のプロキシの数の知識(の正確さ)、ソースが(GPDの近傍で)TempMasterであるか否かの事実、又はこのGPDによって実装されるエンドポイントの総数に依存することがある;例えば、2エンドポイントデバイス(例えば2ロッカスイッチ)に鍵更新を送達するために、2つの専用エンドポイントを利用することが可能であり得る。64エンドポイントデバイス(例えば64ボタンリモートコントローラ)に鍵更新を送達するためには、任意の(ANY)エンドポイントを使用することがより良いことがある。
専用プロキシノードによる制御メッセージの受信は、選択された送信モードに対応する受信機会の1つの間にメッセージの送信を引き起こす。プロキシノードによるメッセージの送信を、図5を参照して説明する。
ステップS500でプロキシノードが制御メッセージを受信するとき、これは、送信プロセスをトリガする。前に示したように、この受信は、メッセージソースがメッセージ送信のための選択されたプロキシノードでもある場合には、メッセージの送信を要求するより上の層によって発生されたプリミティブを、より下の層によって受信することであり得る。メッセージソースと選択されたプロキシノードとが異なるデバイスである場合、この受信は、実際に、メッセージソースから選択されたプロキシへの無線送信によるものである;この受信に続いて、選択されたプロキシのスタック層間のプリミティブ交換が行われてもよい。ステップS501で、プロキシノードは、どの送信モードが制御メッセージに示されているかを検出する。第1の実施形態では、制御メッセージは、前に説明したような論理エンティティ識別子フィールドを更に備える。この実施形態では、送信モードは、論理エンティティ識別子での予約済の値(ワイルドカード)の存在に基づいて検出される。論理エンティティ識別子が、1組のうちの1つの論理エンティティを識別する場合、第1の送信モードが検出される。このとき、これは、第1の送信モードによって定義される受信機会が、識別子での論理エンティティに関連付けられる受信機会であることを意味する。しかし、論理エンティティ識別子が予約済の値を所持する場合、第2の送信モードが検出される。
別の実施形態では、制御メッセージが、前の実施形態の1つで述べたようにフラグ及び論理エンドポイント識別子を備える場合、プロキシノードは、フラグに基づいて送信モードを決定し、また、どの論理エンティティにメッセージがアドレス指定されているかを論理エンティティ識別子でチェックすることができる。ステップS502で、メッセージは、プロキシノードによって準備され、待ち行列にバッファリングされる。待ち行列は、複数のエントリを有する1つの待ち行列として実現され得て、各エントリは、(異なる)ワイヤレスデバイス及び論理エンティティに対応する;これは、幾つかの待ち行列として実現されてもよく、各待ち行列が、ワイヤレスデバイス、又はワイヤレスデバイスの論理エンティティに対応する。
ZigBee(登録商標) Green Power規格に関係して、個別のインジケータフラグを含む本発明の実施形態に対処するために、gpTxQueueのエントリは、インジケータも記憶するように修正されなければならない。GP v1.0規格(095499r24)は、gpTxQueueエントリの正確なフォーマットを規定していない。更に、このワイヤレスデバイスに関するエントリ及び選択された論理エンティティが待ち行列に既に存在した場合、前のエントリは、後述するように、調停ポリシーに応じて置換又は除去される必要があり得る。
次いで、ステップS503で、選択された送信モードによって定義される受信機会の要件に合致する受信機会を待機する。ZigBee(登録商標) Green Powerの実施例では、この受信機会は、受信されるメッセージのRxAfterTxフラグが設定された場合、ワイヤレスデバイスと、選択された送信モードに対応する論理エンティティとからの送信に続いて所定の期間後に生じる。受信機会が、選択された送信モードによって許可される受信機会の1つに対応する場合、ステップS504で、プロキシノードがメッセージを送信する。そうでない場合、プロキシノードは、有効な受信機会が生じるのを待機する、又はメッセージの満了まで待機する。図6を参照して述べたように、ステップS504は、受信されたメッセージの保護の検証、送信されるべきメッセージの保護、及びセキュリティ処理のためのセキュリティパラメータの取得を含めた追加のステップを含むことができる。
それに対処するために、図6を参照すると、ステップ6のGP-SEC.responseプリミティブは拡張され得て、もしあれば待ち状態のメッセージをGPDに送達するためにのみフレームが使用されるべきであり、その後、アプリケーションエンドポイント、即ちGPEPに渡される必要がないことを示す。
これは、プロキシに対する処理を更に効率的にすることを可能にする。以下の表は、Green Power規格v1.0(095499r24, sec. A.1.3.4, page 33 line 9 - page 34 line 1)におけるこのGP-SEC.responseプリミティブのパラメータを列挙する。Endpointパラメータが、14-0203r01で述べられているような提案に従って、GP v1.0.1規格(14-0093, r03又はそれ以降)に追加され得る;このパラメータは、長さ1オクテットであり、ApplicationIDパラメータが0b010に設定されるときに有効であり、GPD IEEEアドレスによって識別されるGPDを示す。
受信されたフレームが、受信機会が後に続く場合に、待ち状態のメッセージをGPDに送達するためにのみ使用されるべきであり、次いで削除され得るまたは削除され得ないことを示すために、好ましくは、目的インジケータ、例えばTX_THEN_DROPを有する更なるステータスコードが、ステータスパラメータの1つの追加の値として追加され得る。代替として、目的インジケータは、このプリミティブの個別のパラメータとして符号化され得る。
更に、図6のステップ4でEndpointパラメータがGP-SEC.requestに含まれている場合、このGPD ID+Endpointとペアリングされず、双方向通信をサポートしないデバイスのGPEP(それに関する情報は、そのデバイスタイプに応じて、GPEPのProxy/Sink Tableで見られ得る)は、パケットを削除することを既に決定することができる。
GP-SEC.requestがEndpointフィールドを含んでいなかった場合、この早期のフィルタリングは可能でない。このとき、エンドポイントがマッチングしないので後で削除されるフレームに関してでさえ、−2からBまでの全てのステップが完了されなければならない。
更なる拡張形態では、新たなTX_THEN_DROPステータスが返される場合、好ましくは、dGPは、このGPDFのRxAfterTxフラグが設定された場合にのみ、受信されたGPDFのセキュリティ処理を実施することを考慮することができる。代替として、GP-SEC.requestプリミティブは、Endpoint及びRxAfterTxフラグも含むように拡張され得て、正確なステータスコード(特にDROP又はTX_THEN_DROP)を返すことに関する決定は、GPEPにシフトされ得る。TX_THEN_DROPステータスは、関連のgpTxQueueエントリに記憶される必要があり得る。
本発明のこれらの実施形態の変形形態では、プロキシノードは、ワイヤレスデバイスに関する情報を記憶するプロキシテーブルを含む。このプロキシテーブルでは、単一のプロキシテーブルエントリは、ワイヤレスデバイスのただ1つの論理エンティティ、又はワイヤレスデバイスの1組の少なくとも2つの論理エンティティを表すことができる。これは、特にワイヤレスデバイスの複数の論理エンティティに関する情報が記憶される必要がある場合、プロキシテーブルエントリのメモリ効率の良い記憶を可能にする;特に、全ての論理エンティティに関係付けられる情報を記憶するために、論理エンティティに関する予約済の(「ワイルドカード」)値(例えば、任意/全てを示す0xff)が使用され得る。同じことが、ワイヤレスデバイスとペアリングされるシンクでのシンクテーブル、シンクデバイスでの翻訳テーブル、及びメッセージソースでのワイヤレスデバイスに関係付けられるデータを記憶するための任意の構成に適用可能である。
更に、2つのエンドポイントIDによって表される2つの論理エンティティを有するGPDを考える。上で論じたように、エンドポイントフィールドは、Proxy/Sink Tableエントリに追加されなければならず、それにより、プロキシは、特定のエンドポイントからフレームを転送する先を知っており、シンクは、どのエンドポイントからのフレームが実行されるかを知っている。シンクテーブルにエンドポイントフィールドを含めることにより、1つのシンクが、2つのエンドポイントのうちの1つに結合され、従って、異なるシンクが異なるエンドポイントに結合され、各エンドポイントは、通信を転送する先のシンク(グループ)のリストと共に、それ独自のプロキシテーブルエントリを有する;これは、プロキシが、選択されたエンドポイント(又はプロキシがそのために選択されたエンドポイント)の通信のみ転送できるようにし、従ってネットワークを介するトラフィックの減少を可能にする。2つのエンドポイントがどちらも同じシンクデバイス(でのクラスタ)に結合される場合を考える。これは、シンクデバイスが、ワイヤレスデバイスと、ワイヤレスデバイスでのエンドポイントの使用に反応する任意のデバイス(ボタン/センサ)との間の介在機構として作用するホーム制御ハブ(集線器/ゲートウェイ)である場合に生じ得る。その場合、現在書かれているGP規格は、各エンドポイントに関して1つずつ、2つのプロキシテーブルエントリが作成されることを必要とする。そうではなく、特別なタイプの単一のプロキシテーブルが関連の各プロキシに作成され、このテーブルエントリが両方のエンドポイントを網羅することも想定される。特別なフラグ又は値は、このプロキシテーブルエントリが特別なタイプである、好ましくはエンドポイントフィールドの予約済の値(例えば、任意/全てを表す0xff)であることを表すために使用され得る。次いで、プロキシテーブルエントリでの転送(結合)情報が、両方のエンドポイントからのメッセージに同様に適用され得る。
インジケータに関する更なる変形形態を以下に列挙する。
・送信モード選択方法は、送達成功率によって影響を及ぼされ得る。例えば、別のシンクからの上書き(例えば、この論理エンティティへ/を介して多くのシンクが通信することによって引き起こされる)又はメッセージタイムアウト(例えば、選択された論理エンティティからの頻度の少ない通信、又はこの特定のプロキシによる不十分な受信信頼性によって引き起こされる)により、TempMasterが、特定のワイヤレスデバイスと論理エンティティとの組合せに関するバッファリングされているメッセージを頻繁に削除する場合、インジケータを(例えばより雑多なものに)変えることができる。又は、信頼性情報(又はメッセージ置換)をメッセージソースに通信し返し、それにより、メッセージソースは、その送信モード(及び/又はプロキシ)選択ポリシーを適合させることができる。予約済のエンドポイントを介する送達の使用は、(それが、選択された調停ポリシーである場合には)待ち行列をパージし得るので、メッセージを重複除去する助けとなり得る;逆に、選択されたエンドポイントを介する送達の使用は、(論理エンティティにつき1つずつ)ワイヤレスデバイスに関する複数のメッセージをバッファリングするための空間を作成する;これは、例えば、(例えばチャネル又はセキュリティの鍵更新としての)高速で高信頼性の送達を必要とする送信のために使用され得て、ソースは、ワイヤレスデバイスへの同じメッセージの複数のコピーを作成し、それぞれをワイヤレスデバイスの論理エンティティの1つにアドレス指定する;複数のプロキシを介してコピーを送信することは、マルチパスフェーディング及び局所干渉に対して送達をより良く保護するので、送達成功率を更に高める。インジケータを変えるための決定は、TempMasterのdGPでローカルのものでよい。これはまた、GPEPによって行われてもよい。TempMasterプロキシ又はシンクの場合には、GP-DATA.requestの受信時及び任意の後続の待ち行列関連の動作時に返される、GP-DATA.confirmステータス(TX_QUEUE_FULL、ENTRY_REPLACED、ENTRY_ADDED、ENTRY_EXPIRED、ENTRY_REMOVED、GPDF_SENDING_FINALIZED)を解析するために幾つかのインテリジェント機能を追加することによって既に可能であり得る。TempMasterプロキシを介して通信するシンクのGPEPによって実施されるように、GreenPowerクラスタコマンドが追加又は延長される必要があり得る。
・制御メッセージのインジケータは、優先順位インジケータによって更に拡張され得て、特定のエントリが別のエントリによって置換され得るか否かを示す(例えば、送達されることによって、若しくはFALSE(即ち除去)に設定されたActionパラメータを有するGP-DATA.requestによって、及び/又はより低い優先順位ではなく、同じ若しくはより高い優先順位を有する別のメッセージによってのみ除去される)。これは、GP Responseコマンド、GP-DATA.requestプリミティブ、及びgpTxQueueエントリにこの優先順位インジケータを含めることを必要とする。このインジケータは、上で指定されるインジケータの任意のものと組み合わされてよく、又は別個のインジケータでよい。
・更に、gpTxQueueエントリ置換のための調停規則(今日使用されている、最も最近のメッセージによる置換よりも複雑)が、(上記の箇条書き項目に加えて、又はその代わりに)エントリ置換/保持に対するエンドポイント及び/又はインジケータの影響を決定するために必要とされ得る。例えば、「特定のエンドポイントへのメッセージは、予約済の特別なエンドポイントへのメッセージを置換することができない」(若しくは逆)、又は「任意のエンドポイントを介する送達のインジケータを有するメッセージは、特別なエンドポイントを介する送達のインジケータを有するメッセージによってしか置換され得ない」等の規則が指定される必要があり得る。
・連続するメッセージに関して同じプロキシノード(TempMaster)が選択される場合、調停は比較的容易である。異なるTempMasterが選択される場合、TempMaster間、及び/又はTempMasterとGP Responseメッセージのメッセージソース及び/又は拡張機能との間の追加の通信が必要とされ得る。一例として図2を見ると、プロキシノード(GPP)24が、置換したくないフレームをそのgpTxQueueに有し、より低い優先順位のフレームを通知するGP ResponseをメッセージソースGPS23から受信する場合、プロキシノード24(又はメッセージソースGPS25)自体がGP Responseによって応答することがあり、元のフレーム、及びTempMasterとしてのプロキシノードGPP24のアドレスを再び通知し直す。
・調停を行うために、一例では、プロキシノードは、ハンドリング命令をメッセージソースから受信する。このハンドリング命令は、制御メッセージ又は送信モードインジケータ自体で送信され得る。ハンドリング命令は、プロキシノードの送信バッファにバッファリングされているメッセージの取扱いに関する。
・上述した調停の必要性をなくすため、及び(例えば複数のエンドポイントを有するGPDの場合に)フレーム送達の重複をなくすために、より少数のエントリが、gpTxQueueに作成され得る。上述したように、これは、中央インテリジェント機能が情報のソースであり、インジケータをインテリジェントに取る場合には既に実現され得る。シンク及び/又はTempMasterと通信するために中央インテリジェント機能が使用し得る任意のメッセージは、エンドポイントインジケータによっても拡張される必要があり得る。しかし、他の場合を仮定する。例えば64ボタンリモートコントローラに関して、全てのペアリングされたシンクが、変化する動作チャネルに作用して、この情報をGPDに送達することを望むものとする。媒体を介するGP Responseメッセージの数を減少させるために、シンク(メッセージソース)は、可変遅延窓からのインターバルにわたって、GP Responseメッセージ(又はTempMasterに通信するためにソースが使用する任意の等価なメッセージ)の送信を遅延することができる。このインターバルは、ワイヤレスメッセージGPDとの通信の頻度に基づいて、シンクがどれほど前に最後にGPDと通信したかに基づいて、シンクアドレスに基づいて、又はシンクによって見られる最新のセキュリティフレームカウンタに基づいて、ランダムに選択され得る。別のGP Responseがこの期間内に受信される場合、独自のGP Responseが削除され得る。拡張形態として、GP Responseは、特定の基準を満たすかどうかチェックされ得て、例えば、シンクは、実際に同じメッセージが送信されているかどうかチェックし得る。チェックは、GPDコマンド全体、GPD CommandID、宛先エンドポイント、及び任意選択的にインジケータに基づいて行われ得る。代替として、エンドポイント及び関連のインジケータとは無関係に、送信されるデータが実際にGPD全体にとって全般的に重要であることを示すために、標示(例えば、GP Responseのoptionsフィールド内の別のフラグ)が追加され得る。
・このとき、GP規格は、プロキシノードでの送信待ち行列に関して、GPD毎にただ1つのエントリのみを許可する。GP Responseメッセージ(及びGP-DATA.requestプリミティブ)が、後続の受信機会のうちのどれでフレームをGPDに送達するかを指定するオーダー標示によって拡張される場合、GPD毎に複数のエントリを含むシステムワイドgpTxQueueが構築され得る。例えば、次の受信機会でGPD1に送達されるべきフレーム(例えば、分かりやすくするために、スロットフィールド=0x00として符号化され、セキュリティフレームカウンタ/シーケンス番号の値が含まれ得て、カウントを開始する時を示し、後続のGP Response送信間での調停を可能にする)を所持するGP Responseを見るシンクは、次の受信機会でGPD1に送達されるべきフレームを所持するGP Responseを送信することを選択することができる。明らかに、TempMasterは、受信可能性(即ちRxAfterTxを有するGPDF)を追跡し、それに従ってローカルカウントを更新しなければならない。特定数のGPDFを逃したTempMasterは、それらが記憶する幾つか又は全ての待ち行列エントリを削除する必要があり得る。
・上で提案されたエンドポイントに関する予約済の値への拡張形態として、予約済の値は、メッセージソースとTempMasterとの間の通信量を減少させるために使用され得る。即ち、1つのGP Response、即ちGP-DATA.requestが、エンドポイントフィールドに予約済の値(例えば0xfe)を有するプロキシに送信され、このプロキシは、(送信モード1で)幾つかの特定のエンドポイント、例えばこのプロキシに知られている全て又はこのプロキシが担当する全てのエンドポイントにアドレス指定された複数のメッセージを作成する。
・本文献で開示されるソリューションは、SrcIDによって識別されるGPDにも適用可能である。GP規格は、各論理エンティティ毎に個別のSrcIDの使用を推奨するので、複数のロッカ間の関係は、(それらが異なるので)SrcIDによっては与えられないが、それでも取得され得る。例えば、関連のSrcIDに関する情報は、GPD自体によってコミッショニング時点に送達され得る、ユーザによって構成され得る、又は例えばRSSIに基づいて動作時点でプロキシ/シンクノードによって発見され得る。場合によっては、情報のソースは、例えばGPDとソースが双方向通信をサポートする場合に、フレームを送信する先を知るために、(それがペアリングされる/通信するSrcIDに加えて)他のSrcIDの幾つか又は全てを記憶することもできる。記憶する他のSrcIDの選択は、特定のSrcIDによって符号化される論理エンティティのタイプ、特性、及び通信特性に基づいていてよい。選択されたソース、例えばCT/管理デバイスのみがこの知識を有することがあり、それにより、それらのデバイスに関する正常な送達の機会を高める。最も単純な実施形態では、プロキシは、異なるSrcIDによって識別される複数のエンドポイント間の関係を発見及び/又は記憶する機能を有さない。その単純性に加えて、このソリューションはまた、GPDに関する複数のメッセージを、それぞれが異なるSrcIDによってアドレス指定される限り、プロキシでバッファリングすることを可能にし、送達の機会を高める。
・別の実施形態では、プロキシは、異なるSrcIDによって識別される複数のエンドポイント間の関係を発見及び/又は記憶する機能を有することができる;また、対応する調停規則を適用することもある。これは、システム内でのGPDへのメッセージの重複除去を可能にする。
本発明及びその様々な実施形態を、ZigBee(登録商標) Green Powerネットワークの文脈で、スイッチ、減光器、リモートコントローラ、及びセンサ等の制御装置に関して例示したが、本発明はそのような実装形態に限定されず、複数の論理エンティティを含むワイヤレスデバイスにメッセージを送信する必要がある任意の種類のネットワーク又はエネルギー制限若しくはエネルギー採取デバイスに容易に適合され得ることに留意されたい。例えば、このネットワークは、Z-Waveネットワーク、又は別のプロプライエタリソリューションでよい。
開示される実施形態に対する他の変形形態は、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から当業者によって理解され、特許請求される発明を実施する際に実施され得る。特許請求の範囲において、用語「備える」は、他の要素又はステップを除外せず、「1つの」は、複数を除外しない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されていることだけでは、これらの手段の組合せが有利に使用され得ないことを示さない。
上記の説明は、本発明の特定の実施形態を詳述する。しかし、上述したことが本文にどれだけ詳細に現れていようと、本発明は多くの方法で実施され得て、従って開示される実施形態に限定されないことを理解されたい。本発明の特定の特徴又は態様を述べるときの特定の専門用語の使用は、その専門用語が関連付けられる本発明の特徴又は態様の任意の特定の特性を含むようにその専門用語が本明細書で再定義されて限定されることを示唆するものとみなすべきではないことに留意されたい。