JP6555582B2 - 画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
しかし、像担持体に供給された潤滑剤への放電生成物の吸着の程度に関わらず、「空転動作モード」がプリント動作前に一様に実行されるため、プリント動作が開始されるまでの待ち時間が無駄にかかってしまう可能性があった。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は、実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。図2は、図1の画像形成装置1に設置されたイエロー用のプロセスカートリッジ10Y(作像部)の構成を示す断面図である。
なお、4つのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BK(作像部)は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、図2ではイエロー用のプロセスカートリッジ10Yのみを代表的に図示する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光Lが各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光Lは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11の表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部(1次転写ニップ)に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写バイアスローラ16が設置されている。そして、1次転写バイアスローラ16の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11の表面は、潤滑剤供給装置15、除電部(不図示である。)の位置を順次通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17の表面は、中間転写ベルトクリーニング部19の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部19に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体を収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体が、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9(タイミングローラ)に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体は、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体は、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ10Yは、像担持体としての感光体ドラム11と、帯電装置12(帯電部)と、現像装置13(現像部)と、クリーニング装置14(クリーニング部)と、潤滑剤供給装置15と、が一体的にユニットとして構成されている。プロセスカートリッジ10Yは、画像形成装置本体1に対して着脱可能(交換可能)に設置されていて、適宜に画像形成装置本体1から取り出されて新品のものに交換されたり修理がされたりすることになる。
図示は省略するが、感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、表面層(保護層)が順次積層されている。
感光体ドラム11は、不図示のモータ(メインモータ)によって図2の反時計方向に回転駆動される。
なお、本実施の形態において、帯電装置12として、スコロトロンによるコロナ放電方式を用いたグリッドを有する帯電チャージャを用いることもできるし、導電性芯金の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなる帯電ローラを用いることもできる。
また、帯電装置12に印加する帯電バイアスとして、DC電圧にAC電圧が重畳されたものとすることもできるし、DC電圧のみとすることもできる。
現像ローラ13aと2つの搬送スクリュ13b、13cとは、感光体ドラム11を回転駆動するモータとは別に設けられた現像駆動モータによって、回転駆動される。
クリーニングブレード14aは、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム11表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。これにより、感光体ドラム11上に付着する未転写トナー(記録媒体から生じる紙粉、帯電装置12による放電時に感光体ドラム11上に生じる放電生成物、トナーに添加されている添加剤、等の付着物も含むものとする。)が機械的に掻き取られてクリーニング装置14内に回収されることになる。なお、本実施の形態において、クリーニングブレード14aは、感光体ドラム11の走行方向(回転方向)に対してカウンタ方向にて感光体ドラム11に当接している。
クリーニングブラシローラ14bは、芯金の外周に、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、アクリル、ビニロン、塩化ビニル等の樹脂繊維からなる直毛状又はループ状のブラシ毛が巻装されたものであって、ブラシ毛が感光体ドラム11の表面に摺接する。クリーニングブラシローラ14bは、感光体ドラム11を回転駆動するモータからギア列を介して駆動力を受けて、図2の反時計方向に回転駆動される。これにより、感光体ドラム11上に付着する未転写トナー(記録媒体から生じる紙粉、帯電装置12による放電時に感光体ドラム11上に生じる放電生成物、トナーに添加されている添加剤、等の付着物も含むものとする。)が機械的に掻き取られてクリーニング装置14内に回収されることになる。
潤滑剤供給装置15は、クリーニング装置14(クリーニングブレード14a)に対して感光体ドラム11の回転方向下流側であって、帯電装置12に対して感光体ドラム11の回転方向上流側に配設されている。また、薄層化ブレード15fは、潤滑剤供給ローラ15aに対して感光体ドラム11の回転方向下流側に配設されている。
ここで、潤滑剤供給ローラ15aを回転駆動する駆動モータ45は、感光体ドラム11やクリーニングブラシローラ14bなどを回転駆動するモータ(メインモータ)や、現像装置13を駆動する現像駆動モータとは別に独立して設けられていて、潤滑剤供給ローラ15aのみを回転駆動するモータである。
また、潤滑剤供給ローラ15aは、固形潤滑剤15bと感光体ドラム11とに摺接するように配置されていて、潤滑剤供給ローラ15aが回転することによって固形潤滑剤15bから潤滑剤を掻き取り、その潤滑剤を感光体ドラム11上に塗布する。
また、固形潤滑剤15b(潤滑剤保持部材15e)の後方部には、潤滑剤供給ローラ15aと固形潤滑剤15bとの接触ムラをなくすために圧縮スプリング15cが配置されていて、固形潤滑剤15bを潤滑剤供給ローラ15aに付勢している。
ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。したがって、感光体ドラム11表面を低摩擦係化することができる。すなわち、せん断力を受けて均一に感光体ドラム11表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム11表面を覆うことができる。そして、感光体ドラム11表面を比較的均等に覆い帯電工程における電気的ストレスから良好に保護できることになる。
また、タルク、マイカ、窒化ホウ素のような板状構造を有する無機潤滑剤を使用することで、クリーニング装置14(クリーニングブレード14a)でのトナーや潤滑剤のすり抜けが生じにくくなり、帯電装置12を汚れにくくすることができる。
固形潤滑剤15bを潤滑剤供給ローラ15aを介して感光体ドラム11の表面に塗布すると、感光体ドラム11表面には粉体状の潤滑剤が塗布されるが、この状態のままでは潤滑性は充分に発揮されないため、薄層化ブレード15fが潤滑剤を薄層化・均一化する部材として機能することになる。薄層化ブレード15fにより、感光体ドラム11上での潤滑剤の皮膜化がおこなわれて、潤滑剤はその潤滑性を充分に発揮することになる。
なお、本実施の形態において、薄層化ブレード15fは、感光体ドラム11の走行方向(回転方向)に対してトレーディング方向にて感光体ドラム11に当接している。
現像ローラ13aは、図2中の矢印方向に回転している。現像装置13内の現像剤Gは、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b及び第2搬送スクリュ13cの矢印方向の回転によって、トナー補給部30からトナー補給口を介して補給されたトナーTとともに撹拌混合されながら長手方向(図2の紙面垂直方向である。)に循環する。
図2を参照して、本実施の形態における画像形成装置1(プロセスカートリッジ10Y)には、感光体ドラム11(像担持体)の表面電位を検知する表面電位検知手段としての表面電位センサ40が設置されている。表面電位センサ40(表面電位検知手段)は、帯電装置12に対して感光体ドラム11の回転方向下流側の位置であって現像装置13に対して感光体ドラム11の回転方向上流側の位置で、感光体ドラム11に対向するように配設されている。表面電位センサ40としては、公知のものを用いることができる。
放電生成物は、帯電装置12による帯電工程時に生成されるオゾンやNOxなどの公知の生成物であって、特に、本実施の形態のように、コロナ放電方式の帯電をおこなう場合に多く生成されてしまう。
そして、放電生成物は、感光体ドラム11上に塗布された潤滑剤に吸着しやすく、そのような状態で画像形成プロセス(プリント動作)が実行されると、感光体ドラム11上に形成されるトナー像にボケ画像(感光体ドラム11の帯電電位が周方向にわたって均一にならずに、周方向に画像ムラが生じて、にじんだような画像である。)が生じてしまうことになる。
このような制御をおこなうことにより、「制御モード(放電生成物除去モード)」を実行する必要がないときにまで、その制御モードが実行されてしまって、プリント動作が開始されるまでの待ち時間が無駄にかかってしまう不具合や、関連する部材が無駄に駆動されてしまう不具合を防止することができて、放電生成物によるボケ画像の発生を効率的に軽減することができる。
本実施の形態において、「制御モード(放電生成物除去モード)」は、通常のプリント動作がおこなわれる前に実行される。具体的には、プリント動作が開始される直前におこなわれるウォーミングアップ動作時に、感光体ドラム11を回転しながら帯電工程をおこなって表面電位センサ40による表面電位の測定がおこなわれ、その結果に基いて放電生成物除去モードが実行されることになる。
そして、「放電生成物除去モード」は、図3に示すようにおこなわれる。すなわち、メインモータが稼働(オン)されて感光体ドラム11やクリーニングブラシローラ14bが回転駆動されるとともに、現像駆動モータが稼働(オン)されて現像装置13(現像ローラ13a、搬送スクリュ13b、13c)が駆動される。このとき、現像ローラ13aには、現像バイアスが印加されているものの、感光体ドラム11上には現像ローラ13aから少量のトナーが移行して付着する(地肌汚れする)。
それと同時に、潤滑供給装置15用の駆動モータ45が間欠的に稼働(オン・オフ)されて、潤滑剤供給ローラ15aが間欠的に回転駆動されることになる。すなわち、「制御モード」は、潤滑剤供給ローラ15aを間欠的に回転駆動するように制御することになる。具体的に、図3に示すように、潤滑剤供給ローラ15aが時間t1だけ回転された後に時間t2だけ回転停止する周期tが繰り返される。
さらに、潤滑剤供給ローラ15aは、間欠的に駆動されているため、常時駆動されている場合に比べて、感光体ドラム11の表面において放電生成物が吸着した潤滑剤にさらに潤滑剤を供給してしまって感光体ドラム11から放電生成物を除去しにくくなる不具合が軽減される。また、潤滑剤供給ローラ15aは、完全に駆動停止されるのではなくて、間欠的に駆動されているため、感光体ドラム11上にはある程度の潤滑剤が供給されて、潤滑剤不足によるクリーニングブレード14aの破損などを防止することができる。
具体的に、図5(A)に示すような、感光体ドラム11の1周分の表面電位の変動が検知された場合には、その最大最小電位差は所定値(30V)よりも小さな20Vとなり、「制御モード(放電生成物除去モード)」はおこなわれないことになる。
これに対して、図5(B)に示すような、感光体ドラム11の1周分の表面電位の変動が検知された場合には、その最大最小電位差は所定値(30V)よりも大きな50Vとなり、「制御モード(放電生成物除去モード)」がおこなわれることになる。
図4に示すように、まず、ユーザーの操作パネルの操作によって制御部にプリント信号(印刷信号)が入力されると(ステップS1)、メインモータが稼働されて感光体ドラム11の回転駆動が開始されるとともに電源部から帯電装置12に帯電バイアスが印加される(ステップS2)。
そして、表面電位センサ40によって感光体ドラム11の表面電位が周方向にわたって測定される(ステップS3)。そして、表面電位センサ40によって検知された最大最小電位差(最大値と最小値との差異である。)が所定値(30V)以下であるかが判別される(ステップS4)。
その結果、最大最小電位差が所定値(30V)以下であるものと判別された場合には、放電生成物によるボケ画像は生じないものとして、そのままプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS6)。
これに対して、ステップS4にて、最大最小電位差が所定値(30V)を超えるものと判別された場合には、放電生成物によるボケ画像が生じるものとして、「制御モード(放電生成物除去モード)」を実行して(ステップS5)、その後にプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS6)。
これに対して、「制御モード(放電生成物除去モード)」は、表面電位センサ40(表面電位検知手段)によって検知された感光体ドラム11の表面電位のプロファイルと、感光体ドラム11が新品であるときに表面電位センサ40によって検知された感光体ドラム11の表面電位のプロファイルと、を比較して、双方のプロファイルにおける表面電位の差異が所定値を超える場合に、実行されるように制御することもできる。
これに対して、感光体ドラム11の新品時に図5(A)に示すような表面電位のプロファイルが測定されて、プリント動作前には図5(A)に示すような表面電位のプロファイルに対して全体的に50V上下方向にシフトしたようなプロファイルが測定された場合には、双方のプロファイルにおける表面電位の差異が所定値(例えば、周方向の平均で30Vである。)を超えるものとして、放電生成物除去モードを実行する。
具体的に、図6(A)に示すように、最大最小電位差が30V以下の場合には放電生成物除去モードは実行せずに、最大最小電位差が30〜50Vの場合には放電生成物除去モードを30秒だけ実行して、最大最小電位差が50〜80Vの場合には放電生成物除去モードを60秒だけ実行して、最大最小電位差が80V以上の場合には放電生成物除去モードを120秒だけ実行するように制御することができる。
これに対して、図6(B)に示すように、最大最小電位差が30V以下の場合には放電生成物除去モードは実行せずに、最大最小電位差が30〜50Vの場合には放電生成物除去モードを1回(1回を30秒とする。)だけ実行して、最大最小電位差が50〜80Vの場合には放電生成物除去モードを2回だけ実行して、最大最小電位差が80V以上の場合には放電生成物除去モードを4回だけ実行するように制御することもできる。
このような制御をおこなうことで、感光体ドラム11に供給された潤滑剤への放電生成物の吸着の程度に応じて、無駄なく効率的に放電生成物除去モードを実行して放電生成物を感光体ドラム11から除去することができる。
そして、そのような制御をおこなう場合に、「制御モード(放電生成物除去モード)」を所定回数まで繰り返して実行しても最大最小電位差(最大値と最小値との差異)が所定値(30V)以下にならない場合に、装置本体1の外装部に設置された不図示の表示パネルに「お客様が出力する画像に異常が生じる可能性が高いため、サービスマンに連絡してください」等の警告表示をおこなうように制御することもできる。
図7に示すように、まず、ユーザーの操作パネルの操作によって制御部にプリント信号(印刷信号)が入力されると(ステップS1)、メインモータが稼働されて感光体ドラム11の回転駆動が開始されるとともに電源部から帯電装置12に帯電バイアスが印加される(ステップS2)。
そして、表面電位センサ40によって感光体ドラム11の表面電位が周方向にわたって測定される(ステップS3)。そして、表面電位センサ40によって検知された最大最小電位差(最大値と最小値との差異である。)が所定値(30V)以下であるかが判別される(ステップS4)。
その結果、最大最小電位差が所定値(30V)以下であるものと判別された場合には、放電生成物によるボケ画像は生じないものとして、そのままプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS6)。
これに対して、ステップS4にて、最大最小電位差が所定値(30V)を超えるものと判別された場合には、放電生成物によるボケ画像が生じるものとして、「制御モード(放電生成物除去モード)」を実行して(ステップS5)、その後に制御モード(放電生成物除去モード)を実行した回数をカウントするカウンタをカウントアップする(ステップS10)。そして、再び表面電位センサ40によって感光体ドラム11の表面電位(帯電電位)が周方向にわたって測定される(ステップS11)。そして、表面電位センサ40によって検知された最大最小電位差(最大値と最小値との差異である。)が所定値(30V)以下であるかが判別される(ステップS12)。
これに対して、ステップS12にて、最大最小電位差が所定値(30V)を超えるものと判別された場合には、さらに放電生成物除去モード回数のカウンタ数が所定値A(例えば、5回である。)を超えていないかが判別される(ステップS14)。
その結果、放電生成物除去モード回数のカウンタ数が所定値Aを超えているものと判別された場合には、放電生成物を簡単に除去できない異常が生じているものとして、表示パネルに異常警告の表示をおこなう(ステップS15)。
これに対して、ステップS14にて、放電生成物除去モード回数のカウンタ数が所定値Aを超えていないものと判別された場合には、放電生成物を除去できる状態であるものとして、ステップS5以降のフローが繰り返される。
詳しくは、感光体ドラム・エンコーダ46(位置検知手段)は、感光体ドラム11の回転軸部に設けたスリット板におけるスリット位置をフォトセンサによって光学的に検知することで、感光体ドラム11の回転方向の姿勢を検知するものである。そして、表面電位センサ40の検知結果と、感光体ドラム・エンコーダ46の検知結果と、を対応させて、表面電位センサ40で検知された感光体ドラム11の表面電位がどの表面位置のものであるかを把握する。そして、感光体ドラム11の表面電位の変動が大きい表面位置に対して、積極的に放電生成物除去モードがおこなわれて、それ以外の表面位置には放電生成物除去モード積極的にがおこなわれないように制御する。
例えば、感光体ドラム11の表面電位の変動が大きい表面位置が、周方向の所定位置を基準にして回転方向30度〜120度の範囲であって、それ以外の範囲は表面電位の変動がほとんどないような場合には、感光体ドラム11や現像装置13の駆動が開始されて、前者の範囲にのみ潤滑剤供給ローラ15aの間欠的な駆動がされて、後者の範囲に達したときに感光体ドラム11や現像装置13や潤滑剤供給ローラ15aの駆動が停止される。
このような制御をおこなうことで、感光体ドラム11に供給された潤滑剤への放電生成物の吸着の程度が大きな範囲に応じて、無駄なく効率的に放電生成物除去モードを実行して放電生成物を感光体ドラム11から除去することができる。
これにより、プリント動作が開始されるまでの待ち時間が無駄にかかってしまうことなく、放電生成物によるボケ画像の発生を効率的に軽減することができる。
これに対して、これらの構成部材を、プロセスカートリッジの構成部材とせずに、それぞれ単体で装置本体1に交換可能に設置されるように構成することもできる。このような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部(現像装置)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部(クリーニング装置)と、のうち少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
また、本実施の形態では、クリーニング装置14に設置されるクリーニング部材として、クリーニングブレード14aとクリーニングブラシローラ14bとを用いたが、クリーニングブラシローラ14bを設置しないでクリーニング部材としてクリーニングブレード14aのみを用いることもできる。その場合、放電生成物除去モードにおいて、メインモータによって感光体ドラム11のみが回転駆動されて、現像駆動モータによって現像装置13が駆動されることになる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ、
11 感光体ドラム(像担持体)、
12 帯電装置、
13 現像装置、
14 クリーニング装置、
14a クリーニングブレード(クリーニング部材)、
14b クリーニングブラシローラ(クリーニング部材)、
15 潤滑剤供給装置、
15a 潤滑剤供給ローラ(潤滑剤供給部材)、
15b 固形潤滑剤、
15c 圧縮スプリング(付勢部材)、
40 表面電位センサ(表面電位検知手段)、
45 駆動モータ、
46 感光体ドラム・エンコーダ(位置検知手段)。
Claims (11)
- 所定方向に回転する像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電する帯電装置と、
前記像担持体に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像担持体に当接して前記像担持体の表面に担持された未転写トナーを除去するクリーニング部材を具備したクリーニング装置と、
前記像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置と、
前記帯電装置に対して前記像担持体の回転方向下流側の位置であって前記現像装置に対して前記像担持体の回転方向上流側の位置で前記像担持体に対向して、前記像担持体の表面電位を検知する表面電位検知手段と、
を備え、
非画像形成時に、前記像担持体を回転駆動した状態で前記帯電装置によって前記像担持体の表面を帯電して、前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位の変動に基いて、少なくとも前記像担持体と前記現像装置とを駆動した状態で、前記潤滑剤供給装置によって前記像担持体の表面に潤滑剤を間欠的に供給するように制御する制御モードが実行され、
前記制御モードは、前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位の最大値と最小値との差異の大きさに応じて、その実行時間又は実行回数が3段階以上で段階的に増加されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御モードは、前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位の最大値と最小値との差異が所定値を超える場合に実行されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御モードは、前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位のプロファイルと、前記像担持体が新品であるときに前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位のプロファイルと、を比較して、双方のプロファイルにおける表面電位の差異が所定値を超える場合に、実行されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記制御モードは、前記差異が前記所定値以下になるまで、繰り返して実行されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記制御モードを所定回数まで繰り返して実行しても前記差異が前記所定値以下にならない場合に、警告表示をおこなうことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の表面電位の最大値と最小値との差異として、前記差異が最も小さい第1の範囲と、前記第1の範囲よりも前記差異が大きい第2の範囲と、前記第2の範囲よりも前記差異が大きい第3の範囲と、前記第3の範囲よりも前記差異が大きい第4の範囲と、を予め設定して、
前記差異が前記第1の範囲である場合には前記制御モードを実行せずに、前記差異が前記第2の範囲である場合には第1所定時間だけ前記制御モードを実行して、前記差異が前記第3の範囲である場合には前記第1所定時間よりも長い第2所定時間だけ前記制御モードを実行して、前記差異が前記第4の範囲である場合には前記第2所定時間よりも長い第3所定時間だけ前記制御モードを実行することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記像担持体の表面電位の最大値と最小値との差異として、前記差異が最も小さい第1の範囲と、前記第1の範囲よりも前記差異が大きい第2の範囲と、前記第2の範囲よりも前記差異が大きい第3の範囲と、前記第3の範囲よりも前記差異が大きい第4の範囲と、を予め設定して、
前記差異が前記第1の範囲である場合には前記制御モードを実行せずに、前記差異が前記第2の範囲である場合には第1所定回数だけ前記制御モードを実行して、前記差異が前記第3の範囲である場合には前記第1所定回数よりも多い第2所定回数だけ前記制御モードを実行して、前記差異が前記第4の範囲である場合には前記第2所定回数よりも多い第3所定回数だけ前記制御モードを実行することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記像担持体の回転方向の表面位置を検知する位置検知手段を備え、
前記制御モードは、前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位の変動が大きい表面位置を前記位置検知手段によって検知して、その表面位置に対して実行されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記潤滑剤供給装置は、所定方向に回転して前記像担持体に摺接する潤滑剤供給ローラと、前記潤滑剤供給ローラに摺接する固形潤滑剤と、を具備し、
前記制御モードは、前記潤滑剤供給ローラを間欠的に回転駆動するように制御することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記制御モードは、プリント動作がおこなわれる前に実行されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
所定方向に回転する像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電する帯電装置と、
前記像担持体に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像担持体に当接して前記像担持体の表面に担持された未転写トナーを除去するクリーニング部材を具備したクリーニング装置と、
前記像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置と、
前記帯電装置に対して前記像担持体の回転方向下流側の位置で前記像担持体に対向して、前記像担持体の表面電位を検知する表面電位検知手段と、
を備え、
非画像形成時に、前記像担持体を回転駆動した状態で前記帯電装置によって前記像担持体の表面を帯電して、前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位の変動に基いて、少なくとも前記像担持体と前記現像装置とを駆動した状態で、前記潤滑剤供給装置によって前記像担持体の表面に潤滑剤を間欠的に供給するように制御する制御モードが実行され、
前記制御モードは、前記表面電位検知手段によって検知された前記像担持体の表面電位の最大値と最小値との差異の大きさに応じて、その実行時間又は実行回数が3段階以上で段階的に増加されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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