JP6554974B2 - キャブロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キャブオーバ型トラック等の車両においてチルト可能なキャブをシャシにロックするためのキャブロック装置に関する。
キャブオーバ型トラック等の車両において、シャシに対しチルト可能なキャブを備えたものが数多く見受けられる。エンジンの点検整備等に際し、キャブは前方にチルトされた状態に保持される。他方、キャブがチルトされてない通常状態であるとき、キャブはシャシに強固に固定される必要があり、このためキャブをシャシにロックするキャブロック装置が設けられている。
特開2006−347444号公報
キャブは、その前端部かつ下端部に旋回軸を有し、その旋回軸回りに、シャシに対し旋回可能、すなわちチルト可能である。キャブロック装置は、キャブの後端部かつ下端部に取り付けられたロックアセンブリと、シャシに取り付けられたストライカとを備える。ロックアセンブリをストライカに係合およびロックさせるとキャブがロックされ、ロックアセンブリをストライカから係合解除するとキャブが旋回可能となる。
一方、ロックアセンブリのロックを解除するため、キャブロック装置にはリリース機構も設けられる。リリース機構は、典型的にはユーザーにより手動操作されるリリースロッドを有する。リリースロッドが、ロックアセンブリのロック位置に対応した第1位置から、ロックアセンブリのロック解除位置に対応した第2位置に操作されると、ロックアセンブリのロックが解除される。またリリース機構は、リリースロッドが第2位置に不用意に移動されることを防止するため、ストッパ部材が設けられる。
ところで、リリースロッドが第1位置と第2位置の間を移動する際、リリースロッドがストッパ部材に引っ掛かり、リリースロッドが傷付くことがある。そしてこの傷付きに起因して傷付き箇所が錆びることがある。
そこで本発明は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、リリースロッドの傷付きを抑制することができるキャブロック装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
車両においてチルト可能なキャブをシャシにロックするためのキャブロック装置であって、
前記シャシに取り付けられたストライカと、
前記キャブに取り付けられ、ロック位置とロック解除位置との間で動作可能なロックアセンブリと、
前記ロックアセンブリを前記ロック位置から前記ロック解除位置に動作させるためのリリース機構と、
を備え、
前記リリース機構は、
前記ロックアセンブリに連結される遠位端部と、前記遠位端部から近位方向に離間された近位端部とを有するリリースロッドであって、前記ロック位置に対応した第1位置と、前記ロック解除位置に対応した第2位置との間で長手方向に移動可能なリリースロッドと、
前記リリースロッドの前記第1位置から前記第2位置への移動を規制するためのストッパ部材と、
前記ストッパ部材を前記リリースロッドに向けて付勢する付勢部材と、
を備え、
前記リリースロッドの近位端部は、前記リリースロッドの長手方向に延びる第1部分と、前記長手方向に直角な方向に延びる第2部分とを有し、
前記ストッパ部材は、本体部と、前記本体部から前記第2部分に接触するように延びる規制部と、前記本体部から前記第1部分に接触するように延びる操作部とを有し、
前記操作部は、前記規制部より長く延ばされると共に、前記第1部分と接触する曲面を有する
ことを特徴とするキャブロック装置が提供される。
好ましくは、前記操作部は、前記第2部分の伸長方向の所定の幅を有し、かつ先端部が湾曲された板状部材からなる。
好ましくは、前記規制部は、前記長手方向に平行でかつ前記第2部分の伸長方向に交差する板状部材からなる。
好ましくは、前記リリース機構は、前記ストッパ部材を旋回可能に支持するベース部材をさらに備える。
本発明によれば、リリースロッドの傷付きを抑制することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係るキャブロック装置の後方斜視図である。 キャブロック装置の分解斜視図である。 キャブロック装置のロック位置を示す後面図である。 キャブロック装置のロック解除位置を示す後面図である。 キャブロック装置の係合解除過程を示す後面図である。 リリース機構の斜視図である。 リリース機構の後面図である。 リリース機構の作動を説明するための後面図である。 リリース機構の作動を説明するための後面図である。 リリース機構の作動を説明するための後面図である。 リリース機構の作動を説明するための後面図である。 リリース機構の作動を説明するための後面図である。 比較例の後面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1に本実施形態に係る車両の一部を示す。車両は、フレームもしくはシャシ1と、シャシ1に対しチルト可能なボディもしくはキャブ2とを備える。車両の前後方向、左右方向および上下方向をそれぞれ図中に矢印で示す。図はキャブ2の左側の後面下端部付近を示す。図示しないが、キャブ2はその前端部かつ下端部に旋回軸を有し、その旋回軸回りにシャシ1に対し旋回可能、すなわちチルト可能である。
図示の如きキャブ2の後面部2Aかつ下端部をシャシ1にロックするため、キャブロック装置3が設けられている。キャブロック装置3は、キャブ2の後面部2Aかつ下端部に取り付けられたロックアセンブリ4と、シャシ1に取り付けられたストライカ5とを備える。ロックアセンブリ4をストライカ5に係合およびロックさせるとキャブ2がロックされ、ロックアセンブリ4をストライカ5から係合解除するとキャブ2が旋回可能もしくはチルト可能となる。
本実施形態において、キャブ2は、その後面部2Aかつ下端部に、ロックアセンブリ4を収容するボックス状のキャブマウント6を有する。シャシ1は、キャブ2がロックされたときにキャブマウント6を受けるシャシマウント7を有する。シャシマウント7上にストライカ5が固定される。
キャブマウント6はキャブ2に一体的に形成され、後面部が開放されたボックス状に形成される。キャブマウント6は、水平な底面部6Aと、底面部6Aの左右両側に位置する傾斜面部6B,6Bとを有する。これら底面部6Aおよび傾斜面部6B,6Bの形状に符合するよう、シャシマウント7にも底面部7Aおよび傾斜面部7B,7Bが形成される。傾斜面部7B,7Bにはゴム等からなる弾性部材7C,7Cが設けられる。シャシマウント7上にキャブマウント6が載せられたとき、傾斜面部7B,7Bが弾性部材7C,7Cを介して傾斜面部6B,6Bを防振支持する。キャブマウント6の底面部6Aには、ストライカ5が余裕を持って通過できるよう比較的大きめに形成された穴6Cが設けられている。シャシマウント7はシャシ1と別体とされ、シャシ1にボルト等によって取り付けられる。
これらキャブロック装置3、キャブマウント6およびシャシマウント7の組み合わせは、図外の車両右側にも設けられる。つまり本実施形態では当該組み合わせが車両の左右両側に一つずつ、計二つ設けられる。なおこの数は任意であり、一つまたは三つ以上とすることもできる。左右両側のロックアセンブリ4は、コネクティングロッド8により互いに連結され、同時に且つ同様の方法で動作するようになっている。
ストライカ5は、前後方向に延びるストライカピン11と、ストライカピン11をシャシ1の上方に離間して支持するストライカブラケット12とを備える。ストライカブラケット12は、シャシマウント7上に固定される底面部12Aと、底面部12Aの前端および後端から一体的に上方に延びる前面部12Bおよび後面部12Cとを有する。ストライカピン11は、前面部12Bおよび後面部12Cの上端部同士を連結する。前面部12Bおよび後面部12Cは、上部に至るほど前方に向かうように略クランク状に曲げられている。
好ましくは、ストライカブラケット12に、キャブ2の下降時にキャブ2を前後方向に案内するためのストライカガイド部材が設けられる(図示省略)。
次に、図2を参照してロックアセンブリ4について説明する。ロックアセンブリ4は、フレーム20と、フック部材40と、作動レバー60とを主に備える。
フレーム20は、金属板からなる前プレート21と後プレート22を有する。図1にも示すように、前プレート21と後プレート22は、互いに前後方向に離間して配置され、キャブマウント6もしくはキャブ2に固定されている。前プレート21はキャブマウント6内の前端壁に重ねて取り付けられる。後プレート22はキャブマウント6の後端フランジ6Dに重ねて取り付けられる。フック部材40と作動レバー60は両プレート21,22の間の空間に配置されている。
図2に示すように、前プレート21は、鉛直方向に延びる鉛直板23と、鉛直板23の下端部(特に下端縁部)に接続され後方に向かって水平方向に延びる底板24とを有する。本実施形態において、鉛直板23と底板24は、1枚の金属板を折り曲げることにより一体に形成されている。鉛直板23および底板24には、キャブ2の下降時にストライカ5をフック部材40に向けて左右方向に案内するためのガイド穴が設けられている。このガイド穴は、底板24に設けられ前後方向に延びる第1ガイド穴25と、鉛直板23に設けられ、第1ガイド穴25に連続して上方に延びる第2ガイド穴26とから構成される。
前プレート21の鉛直板23には、フック部材40を旋回可能に支持する軸27と、作動レバー60を旋回可能に支持する軸28との前端部が取り付けられる。これら軸27,28の後端部は後プレート22の穴29,30に挿通支持される。軸27,28は前後方向に延び、中間部がフック部材40および作動レバー60の円筒ボス41,61に回転可能に挿通されている。なお前プレート21からは軸38も延びており、この軸38は後プレート22の穴39に挿通支持される。
後プレート22の前面部には、キャブ2の下降時にキャブ2を前後方向に案内するためのフレームガイド部材31がネジ32により取り付けられている。フレームガイド部材31は、金属製基材31Aの表面に樹脂製カバー31Bを被せて構成されている。後プレート22の後面部には、フック部材40のロック・ロック解除に応じてオン・オフされるスイッチ33が、スタッドボルト34およびナット35により取り付けられる。
フック部材40は、比較的厚肉の金属板からなり、二股状に形成された先端部を有し、その先端部にストライカピン11を挿通させるためのフック穴42と、フック穴42を間に挟んで上下に形成された上フック部45および下フック部46とを有する。またフック部材40の上面部にはリンクレバー62を嵌合させるための溝43が形成されている。円筒ボス41の周囲に、フック部材40を図示する回転方向Aに付勢するスプリング(コイルスプリング)44が配置されている。
作動レバー60は、比較的薄肉の金属板からなり、フック部材40の前方に重ねて且つ相対移動可能に配置される。作動レバー60の先端部(上端部)には、前述のコネクティングロッド8に連結されるシャフト63が固定されている。また作動レバー60の先端部において、シャフト62の取付位置よりやや下方の位置に、プレート状リンク64の左端部が、ピン65を介して回転可能に取り付けられている。リンク64の右端部に前述のリンクレバー62が固定される。
図1に示すように、シャフト63は、後プレート22の上方にて後プレート22よりも後方に突出される。他方、リンクレバー62の後端部は、後プレート22に形成されたレバーガイド穴36に挿通された後、後プレート22よりも後方に突出される。この突出部において、リンクレバー62にリリースロッド13が連結される。リリースロッド13はキャブ2の左側面の位置まで延び、ユーザーにより長手方向に手動操作される。
図2に示すように、リンクレバー62の中間部には皿状のワッシャ66が固定して設けられる。ワッシャ66は、リンクレバー62がレバーガイド穴36に沿って移動するとき、レバーガイド穴36に隣接した後プレート22の前面部上をスライドする。
また作動レバー60は、その基端部付近の後面部に、フック部材40の旋回を規制するための規制部材67を有する。規制部材67は比較的厚肉の金属板からなり、作動レバー60の後面部に重ねて取り付けられる。円筒ボス61の周囲に、作動レバー60を図示する回転方向Bに付勢するスプリング(コイルスプリング)68が配置されている。作動レバー60は、後方に延出するスイッチ操作プレート69をも有し、スイッチ操作プレート69は、後プレート22の窓37を通過し、作動レバー60の回転位置に応じてスイッチ33をオン・オフする。
次に、図3〜5を参照してキャブロック装置3の基本的作動を説明する。図3は、キャブロック装置3の要部を後方から見た図である。シャシ側に関し、11はストライカピンを示し、Zはシャシ1の基準面(基準水平面)を示す。ストライカピン11と基準面Zの相対位置は変化しない。他方、キャブ側に関し、軸27,28とレバーガイド穴36の相対位置は変化しない。
図3は、フック部材40がストライカピン11に完全に係合されているロック位置を示す。このとき、キャブ2はシャシ1にロックされ、チルト不可であり、キャブ2は通常状態にある。ストライカピン11は横向きのフック穴42に完全に挿入されている。
ロックを解除するには、フック部材40を回転方向Aに回転もしくは旋回させる必要がある。しかしこのロック位置では、規制部材67の頭部がフック部材40に当接もしくは係合され、且つ作動レバー60が回転方向Bに付勢されているため、フック部材40は回転方向Aの回転が規制された状態に保持される。従ってロックが解除されることが確実に防止される。
ロックを解除するため、リンクレバー62に連結されたリリースロッド13(図3〜5では省略)がユーザーにより左方に引かれる。すると図4に示すように、リンクレバー62がレバーガイド穴36に沿って左側にスライドし、レバーガイド穴36の左端部の下降部36Aに落ち込むと共に、フック部材40の溝43に嵌合される。このリンクレバー62の移動により、リンク64を介して、作動レバー60が回転方向Bの逆方向に回転もしくは旋回され、規制部材67とフック部材40の係合が解除される。これによりフック部材40は回転方向Aに回転可能となる。リンクレバー62への操作力(左方に引く力)が解除された場合、リンクレバー62は、回転方向Bの付勢力により溝43に押し付けられるが、リンクレバー62と軸27の相対位置の関係、およびフック部材40が依然としてストライカピン11に係合していることなどから、フック部材40が回転方向Aの逆方向に回転されることはない。これによりロックが解除され、リンクレバー62への操作力が解除されてもロック解除状態が保持される。図4はロック解除位置を示す。
なお、作動レバー60がロック位置からロック解除位置に移動すると、これに応じてスイッチ操作プレート69がスイッチ33をオフからオンに切り換える。このスイッチ33からの信号を受けて制御ユニット(図示せず)は、例えばキャブ内の警告灯を点灯するなどして、キャブ2がロックされていない事実をユーザーに知らせる。
かかるロック解除状態から、キャブ2が上昇されると、図5に示すように、フック部材40がストライカピン11に係合しながら、回転方向Aに回転される。すると、リンクレバー62がレバーガイド穴36に案内されながら、徐々に溝43から外れ、やがてフック部材40の上面部に乗り上げる。これによりフック部材40の回転方向Aの回転を阻害するものは無くなり、フック部材40はキャブ2の上昇に応じて徐々に回転方向Aに回転され、フック穴42は徐々に下向きに向きを変える。そしてやがてフック部材40とストライカピン11の係合が外れる。
図示しないが、フック部材40とストライカピン11の係合が外れると、フック部材40は回転方向Aの付勢力により、作動レバー60は回転方向Bの付勢力により、それぞれ回転され、両者が互いに近づくよう回転される。そしてフック部材40が規制部材67の右側面部に当接した状態に維持される。これをキャブロック装置3の初期位置ないし初期状態とする。
このように本実施形態では、キャブロック装置3のロックをユーザー操作により一旦解除してしまえば、キャブ2の上昇により、ストライカ5に対するロックアセンブリ4の係合を自動的に解除できる。
他方、図示しないが、キャブロック装置3の初期位置からロック位置への作動は、上記と逆の手順で行われる。特に本実施形態の場合、チルトされたキャブ2を下降させるだけで、キャブロック装置3を自動的にロック位置に作動させられるようになっている。すなわち、初期位置に待機するフック部材40に対し相対的に上昇してくるストライカピン11が、フック部材40を押し上げることにより、フック部材40が回転方向Aの逆方向に回転される。これによりフック穴42にストライカピン11が完全に挿入、すなわち係合され、下フック部46がストライカピン11の下側に移動し、キャブロック装置3(ロックアセンブリ4)は自動的に図3に示したようなロック状態(ロック位置)に移行される。このように本実施形態ではキャブ2を下降させるだけでその自重により自動ロックを達成することができ、非常に実用的である。なおキャブロック装置3がロック状態にあるとき、キャブマウント6はシャシマウント7の弾性部材7C,7Cに密着して安定的に保持される。
さて、前述したように、ロックアセンブリ4のロックを解除するため、キャブロック装置3には後述するリリース機構も設けられる。リリース機構は、ユーザーにより手動操作される前述のリリースロッド13を有する。リリースロッド13が、ロックアセンブリ4のロック位置に対応した第1位置から、ロックアセンブリ4のロック解除位置に対応した第2位置に引かれると、ロックアセンブリ4のロックが解除される。またリリース機構は、リリースロッド13が第2位置に不用意に移動されることを防止するため、ストッパ部材が設けられる。
リリースロッド13が第1位置と第2位置の間を移動する際、リリースロッド13がストッパ部材に引っ掛かり、リリースロッド13が傷付くことがある。そしてこの傷付きに起因して傷付き箇所が錆びることがある。
そこでこの課題を解決すべく、本実施形態では以下の構成を採用している。
図6は、本実施形態のリリース機構70の要部を左斜め後から見たときの斜視図である。また図7は、リリース機構70の要部の後面図である。図示される要部は、キャブ2の後面左端部付近に配置され、車両の左側に位置するユーザーにより手動操作可能である。
リリース機構70は、主にロックアセンブリ4をロック位置からロック解除位置に動作させるためのものである。リリース機構70は、前述のリリースロッド13と、ストッパ部材71と、スプリング72と、ベース部材73とを備える。
リリースロッド13は、ロックアセンブリ4、特にそのリンクレバー62に連結された遠位端部74と(図1参照)、遠位端部74から近位方向に離間された近位端部75とを有する。ここで「遠位」とは、使用時にリリースロッド13を操作するユーザーからより遠い位置を意味し、「近位」とは、ユーザーからより近い位置を意味する。リリースロッド13は、リンクレバー62に連動して長手方向(左右方向)に移動可能であり、特にロックアセンブリ4のロック位置に対応した第1位置と、ロックアセンブリ4のロック解除位置に対応した第2位置との間で長手方向に移動可能である。前述したように、リリースロッド13がユーザーによって第1位置から第2位置に、すなわち左方に(ユーザーにとっては手前に)引かれると、ロックアセンブリ4はロック位置からロック解除位置に動作される。ユーザーはリリースロッド13の近位端部75を持ってかかる引張り動作を行う。
ベース部材73は、ボルト76によりキャブ2に固定され、リリースロッド13を長手方向スライド自在に保持すると共に、ストッパ部材71の遠位端部71Aを軸77回りに旋回可能に支持する。スプリング72は、コイルスプリングからなり、ベース部材73とストッパ部材71の間に伸長状態で掛け渡され、ストッパ部材71を図示する回転方向Y、すなわちリリースロッド13に向かう方向に付勢する。
リリースロッド13の近位端部75は、リリースロッド13の長手方向に延びる第1部分78と、長手方向に直角な方向に延びる第2部分79とを有する。また近位端部75はさらに、長手方向と第2部分79の伸長方向とに直角な方向に延びる第3部分80をも有する。本実施形態の場合、断面円形の金属管または金属棒からなるリリースロッド13を第1部分78に対し後向きに直角に曲げることで第2部分79が形成され、さらにリリースロッド13を第2部分79に対し下向きに直角に曲げることで第3部分80が形成される。第1部分78、第2部分79および第3部分80は一体に形成される。
ストッパ部材71は、遠位端部71Aおよび近位端部71Bを有する本体部81と、近位端部71Bから第2部分79に接触するよう下向きに延びる規制部82と、近位端部71Bから第1部分78に接触するよう下向きに延びる操作部83とを有する。規制部82は、隙間84を隔てて操作部83の後方に配置される。第3部分80は規制部82よりも後方に配置される。
本実施形態の場合、ストッパ部材71は板状部材、特に金属板をプレス加工することにより一体に形成される。規制部82は、リリースロッド13の長手方向に平行でかつ第2部分79の伸長方向(前後方向)に交差する略三角形の金属板からなる。本実施形態において規制部82は第2部分79の伸長方向と直角に交差するが、その交差角は必ずしも直角でなくてもよい。このように規制部82を設けた結果、規制部82には遠位エッジ82Aおよび近位エッジ82Bが形成される。
操作部83は、第2部分79の伸長方向の所定の幅Wを有し、かつ先端部が遠位側に向かって湾曲された略四角形の金属板からなる。
ベース部材73には、ストッパ部材71の旋回範囲を規定する遠位係合部85および近位係合部86が設けられる。遠位係合部85および近位係合部86は、ストッパ部材71の遠位端部71Aに設けられた係合部87に係合可能である。
特に、図7に示すように操作部83は、規制部82よりも下向きに長く延ばされる。そして操作部83は、その先端部下面に、第1部分78と接触する曲面88を有する。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
図7は、リリースロッド13が、ロックアセンブリ4のロック位置に対応した第1位置にあるときの状態を示す。このとき、リリースロッド13の近位端部75は、ストッパ部材71の規制部82および操作部83よりも遠位側に位置される。ストッパ部材71は、スプリング72により回転方向Yに付勢されるが、係合部87が遠位係合部85に係合することによりその旋回が停止され、図示するような規制位置にある。このとき、規制部82および操作部83の下端は、第1部分78および第2部分79の下端よりも下方に位置される。
ストッパ部材71が規制位置にあるとき、仮にリリースロッド13が不用意に近位側(左方)に引かれても、第2部分79が規制部82に当たるので、リリースロッド13の第2位置への移動が規制される。そしてロックアセンブリ4がロック解除位置に動作し、不用意にロックアセンブリ4のロックが解除されてしまうことが防止される。
図8に示すように、ユーザーがロックアセンブリ4のロックを解除するとき、ユーザーは、左手でストッパ部材71の近位端部71Bもしくは操作部83を矢示の如く持ち上げ、スプリング72の付勢力に逆らってストッパ部材71を回転方向Yの逆方向に旋回させる。これによりストッパ部材71は、リリースロッド13の第2位置への移動を許容する解放位置に移動される。係合部87が近位係合部86に係合することによりその旋回量が規制される。このとき、規制部82および操作部83の下端は、第1部分78および第2部分79の上端よりも上方に位置される。
次に図9に示すように、ユーザーは、左手でストッパ部材71を解放位置に保持したまま、右手で第3部分80を掴み、手前(近位側)に引っ張る。これによりリリースロッド13は第2位置に移動され、ロックアセンブリ4がロック解除位置に動作され、ロックアセンブリ4のロックが解除される。
この後図10に示すように、ユーザーは、ストッパ部材71を解放する。するとストッパ部材71がスプリング72により回転方向Yに旋回されると共に、操作部83の曲面88が第1部分78の上端面に接触することによって旋回が停止される。操作部83の曲面88が第1部分78に面接触に近い形で接触するので、第1部分78の傷付きおよびこれに伴う錆び付きが抑制される。
この後、キャブ2の上昇によりロックアセンブリ4が係合解除され、ロックアセンブリ4は初期位置に動作される。この初期位置にあるとき、リリースロッド13は図10に示すような第2位置とほぼ同様の位置に位置される。従って便宜上、ロックアセンブリ4が初期位置にあるときリリースロッド13は第2位置にあるものとする。
次に、キャブ2が下降されてロックアセンブリ4が自動的にロックされるとき、ロックアセンブリ4の初期位置からロック位置への動作はほぼ瞬間的に起こり、リリースロッド13も第2位置から第1位置にほぼ瞬間的に移動される。このときのリリース機構70の動作を以下に説明する。
ロックアセンブリ4のロック位置への動作が開始すると、リリースロッド13はロックアセンブリ4(リンクレバー62)により遠位側に引かれ、初期位置である第2位置から、遠位側の第1位置に向かって移動を開始する。
図11に示すように、リリースロッド13が第1位置に移動する途中、第2部分79が規制部82を通過する。しかしこのとき、操作部83が規制部82よりも下方に長く延ばされ、かつ、操作部83の曲面88に接触しつつ第1部分78がスライド移動するため、第2部分79が規制部82に引っ掛かることなく、リリースロッド13がスムーズに移動される。これにより、第2部分79が規制部82に引っ掛かることによる第2部分79の傷付き、およびこれに伴う錆び付きが抑制される。
図12は、図11の時点よりも僅かに後の時点の状態を示す。操作部83が、第1部分78の遠位端上を滑り落ちることにより、ストッパ部材71は徐々に回転方向Yに、すなわち規制位置に向かって旋回される。このときも操作部83が第1部分78に面接触に近い形で接触するので第1部分78の傷付きが抑制される。
さらにリリースロッド13が遠位側に移動され、最終的に第1位置に移動されると、リリース機構70は図7に示した状態に戻る。
このように本実施形態によれば、操作部83を規制部82よりも長く延ばし、かつ操作部83に曲面88を設けたので、リリースロッド13の傷付きおよびこれに伴う錆び付きを抑制することができる。
ここで、図13に示すような本発明の着想前の比較例と比較して、本実施形態の利点を説明する。なお対応部分には同一符号を用いる。図示される比較例においては、操作部83が規制部82よりも短く延ばされていた。しかしこうすると、例えば図示のような第1位置への移動途中で、規制部82の近位エッジ82Bが第2部分79に引っ掛かり、第2部分79の傷付きおよび錆び付きが発生する。図示しないが、リリースロッド13の第1位置から第2位置への移動途中でも、ユーザーによるストッパ部材71の解放量が不足すると、規制部82の遠位エッジ82Aが第2部分79に引っ掛かり、第2部分79の傷付きおよび錆び付きが発生する。本実施形態はこうした課題を解決し、第2部分79の規制部82への接触ないし引っ掛かり、およびこれに伴う第2部分79の傷付き等を確実に抑制するものである。しかもこれを、操作部83を規制部82より長く延長するだけで達成することができる。
なお、本実施形態のスプリング72が本発明の「付勢部材」に相当する。
以上、本発明の実施形態を詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。
(1)例えばリリースロッド13の第3部分80を省略してもよい。この場合、例えば第2部分79を延長し、その延長部分を掴んでリリースロッド13を操作してもよい。
(2)ストッパ部材71は旋回動作でなく直線動作するものであってもよい。
(3)第2部分79は前後以外の方向に延びるものであってもよい。
(4)リリース機構70の設置位置は任意であり、例えば車両の右側に設けることもできる。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 シャシ
2 キャブ
3 キャブロック装置
4 ロックアセンブリ
5 ストライカ
13 リリースロッド
70 リリース機構
71 ストッパ部材
72 スプリング
73 ベース部材
74 遠位端部
75 近位端部
78 第1部分
79 第2部分
82 規制部
83 操作部
88 曲面
W 幅

Claims (4)

  1. 車両においてチルト可能なキャブをシャシにロックするためのキャブロック装置であって、
    前記シャシに取り付けられたストライカと、
    前記キャブに取り付けられ、ロック位置とロック解除位置との間で動作可能なロックアセンブリと、
    前記ロックアセンブリを前記ロック位置から前記ロック解除位置に動作させるためのリリース機構と、
    を備え、
    前記リリース機構は、
    前記ロックアセンブリに連結される遠位端部と、前記遠位端部から近位方向に離間された近位端部とを有するリリースロッドであって、前記ロック位置に対応した第1位置と、前記ロック解除位置に対応した第2位置との間で長手方向に移動可能なリリースロッドと、
    前記リリースロッドの前記第1位置から前記第2位置への移動を規制する規制位置と、前記リリースロッドの前記第1位置から前記第2位置への移動を許容する解放位置との間で動作可能なストッパ部材と、
    前記ストッパ部材を前記規制位置に向けて付勢する付勢部材と、
    を備え、
    前記リリースロッドの近位端部は、前記リリースロッドの長手方向に延びる第1部分と、前記長手方向に直角な方向に延びる第2部分とを有し、
    前記ストッパ部材は、本体部と、前記本体部から延び、前記ストッパ部材が前記規制位置にあるときに前記第2部分に接触可能に配置された規制部と、前記本体部から前記規制部と同じ方向に延びる操作部であって、前記リリースロッドが前記第2位置にあり前記ストッパ部材が前記解放位置から解放されたときに、前記第1部分に接触するように配置された操作部とを有し、
    前記操作部は、前記規制部より長く延ばされると共に、前記第1部分との接触時に前記第1部分と接触する曲面を有し、
    前記リリースロッドが前記第2位置にあり前記ストッパ部材が前記解放位置から解放された状態から、前記リリースロッドが前記第1位置に移動するとき、前記第1部分が前記曲面に接触しつつスライド移動し、前記第2部分が前記規制部に引っ掛からずに前記規制部を通過するように構成された
    ことを特徴とするキャブロック装置。
  2. 前記操作部は、前記第2部分の伸長方向の所定の幅を有し、かつ先端部が湾曲された板状部材からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のキャブロック装置。
  3. 前記規制部は、前記長手方向に平行でかつ前記第2部分の伸長方向に交差する板状部材からなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のキャブロック装置。
  4. 前記リリース機構は、前記ストッパ部材を旋回可能に支持するベース部材をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のキャブロック装置。
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