JP6553334B2 - シート処理装置及びこれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Description
この為、一旦折り処理をした二つ折りシートの折り目に対して再度シート束をその表裏から押圧する、いわゆる増し折り処理が広く知られている。
これによれば、最初のシート折り目の厚さ方向からの押圧は、シート押圧部材を離間した状態でシート幅方向に移動して折り目をつくり、次の押圧はシート押圧部材の離間間隔を狭めて幅方向に移動して最初の位置とは異なる新たな折り目を作るようにしているので、折りシートの折り目はシート厚さ方向の内側に向くようになる。従って、シート束みずからが閉じ方向に向くことになり折りの完了後シート束が開くことが少なくなる。これにより折りシート束の集積量が多くでき整列性も安定させることができる。
また、最初のシート幅方向にからのシート押圧部材の搬入は相互が最も離間しているので、シートの端部のダメージも極力抑えることができるシート処理装置及びこれを備える画像形成装置並びにシート増し折り方法の提供をその課題している。
請求項1に記載の発明は、折り処理が施されたシートの折り目に沿って複数列設けられ、前記折り目を厚さ方向から押圧して増し折り処理を施す押圧ローラ対と、前記複数列設けられた押圧ローラ対を各々独立して支持する複数の支持部材と、前記支持部材を前記折り目に沿った所定の移動方向に各々独立して移動する移動手段と、前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を前記移動方向の下流側の列から上流側の列に向かって段階的に狭くし、且つ前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を無くす間隔規制部材と、前記最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士を圧接する弾性部材とを備えたシート処理装置である。
これによれば、最初のシート折り目の厚さ方向からの押圧は、一対の押圧ローラを離間した状態でシート幅方向に移動して折り目を作り、次の押圧は押圧ローラの離間間隔を狭めて幅方向に移動して新たな折り目を作るようにしているので、折りシートの折り目は折りシートの内側に向くようになる。従って、シート束みずからが綴じ方向に向き折りの完了後シート束が開くことが少なくなり、これらをより整列よく、より多く集積することができる。また、最初のシート幅方向にからの押圧ローラの搬入は相互が最も離間しているので、シートの端部のダメージも極力抑えることができる処理装置が提供できる。
これによれば、押圧ローラの対ごとに折り目を中央として略等しい間隔に構成されているので、各押圧ローラはシートの厚さ方向に等しく間隔を狭くすることになり、この押圧部材により付与される折り線も折り目を挟んで等しく形成され見栄えの良いシート束冊子が作成できるシート処理装置が提供可能となる。
これによれば、各移動手段がシート幅方向より長い距離を移動しながら順次折り目を構成できるので、より増し折り効果のあるシート束冊子が製作できるシート処理装置が提供可能となる。
これによれば、折り目に対して増し折り処理を2度実施するので、更に折り効果を高めることができる。
これによれば、支持部材をホームポジションに戻すという必然の動作によって、2度目の増し折り処理を実施することができるので動作に無駄がない。
これによれば、最初のシート折り目の厚さ方向からの押圧は、押圧ローラ間を離間した状態でシート幅方向に移動手段が移動して折り目をつくり、次の押圧は次の移動手段の押圧ローラ間の離間間隔を狭めて幅方向に移動して新たな折り目を作るようにしているので、折りシートの折り目は束の内側に向くようになる。従って、シート束みずからが閉じる方向に向き、折りの完了後シート束が開くことが少なくなり、より整列性よく、より多く集積することができる。また、最初の移動手段の移動によるシート幅方向にからの押圧ローラのシート端部への搬入も相互が最も離間しているので、シートの端部のダメージが極力抑えることができる処理装置が提供できる。
さらに、請求項9の発明は、前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート束端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を移動する請求項7又は8に記載のシート処理装置である。これによれば、各移動部材がシート幅方向より長い距離を移動しながら順次折り目を構成できるので、より増し折り効果のあるシート束冊子が製作できるシート処理装置が提供可能となる。
これによれば、折り目に対して増し折り処理を2度実施するので、更に折り効果を高めることができる。
請求項11の発明は、前記移動手段は、前記往移動により前記支持部材をホームポジションから移動し、前記復移動により前記支持部材をホームポジションに移動する請求項10記載のシート処理装置。
これによれば、支持部材をホームポジションに戻すという必然の動作によって、2度目の増し折り処理を実施することができるので動作に無駄がない。
これによれば、比較的厚い、例えば20枚から30枚のシートの折りシートを増し折りしても、間隔が段階的に狭くなる押圧ローラ対を支持する各移動手段を移動して増し折りするので、折りシートの折り合せが開いて広がってしまうことが軽減でき、整列性や集積性が向上できるシート処理装置が提供できる。
請求項13の発明は、シート上に画像形成する画像形成手段と、前記画像形成手段からのシートに所定のシート処理を施すシート処理装置とを備え、前記シート処理装置は上記請求項1ないし請求項12の何れかに記載のシート処理装置を含む画像形成装置である。
これによれば、上記各項に記載した作用効果を持つシート処理装置を含む画像形成装置が提供できる。
本発明は、最初に移動した移動部材に支持された押圧部材によるシート折り目の厚さ方向からの押圧は、押圧部材を離間した状態でシート幅方向に移動して折り目をつくる。次に、次段の移動部材に支持された押圧部材が離間間隔を狭めている。これが幅方向に移動して新たな折り目を作るようにしているので、折りシートの折り目は折りシートの内側を向くようになる。従って、シート束みずからが複数の折り目位置で閉じ方向に向くことになり、折りの完了後シート束が開いて広がることが少なくなり、これらを整列性よく、より多く集積することができる。また、最初のシート幅方向にからの押圧部材の搬入は最も相互が離間しているので、シートの端部のダメージも極力抑えることができる処理装置、及びこれを備えるシート処理装置並びに画像形成装置を提供することがでる。
そこで、図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aとシート処理装置Bで構成され、シート処理装置Bにはシート増し折り装置50が組み込まれている。
図1に示す画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排紙口3からシートを搬出する。給紙部1は複数のサイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置され、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着する。このように画像形成されたシートは本体排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、本体スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートは本体スイッチバック経路10で表裏反転された後、本体排紙口3から搬出される。
上述の画像形成装置Aに連結されたシート処理装置Bは、画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ下記のシート処理が可能なように設定されている。
まず、(1)画像形成がされたシートを第1排紙トレイ21に収容する(前述の「プリントアウトモード」)。(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃えして、端面綴じステープル装置33で綴じ後第1排紙トレイ21に収納する(前述の「ステープル綴じモード」)。(3)本体排紙口3からのシートを第2の処理トレイであるスタッカ部35で束状に部揃えしてこのシート束の中程を中綴じステープラ40で綴じ後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する(前述の「シート束中綴じ束折りモード」)。(4)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目でシートループを増し折りして、第2排紙トレイに22に収納する(前述の「折りシート増し折りモード」。)などが指定可能なように構成されている。
図2に示されるようにシート搬入経路P1の下流側(装置後端部)に配置された第1スイッチバック搬送路SP1は次のように構成されている。シート搬入経路P1にはその出口端に排紙ローラ25が設けられ、この排紙ローラ25のシートを積載支持する処理トレイ29が設けられている。この処理トレイ29の上方には正逆転ローラ30がトレイ上のシートと接する位置と離間した待機位置との間で昇降自在に配置されている。この正逆転ローラ30が連結され処理トレイ29上にシートが進入する際は同図時計方向に回転し、シート後端が排紙ローラ25から排紙されトレイ上に進入した後は反時計方向に回転するように制御される。従って処理トレイ29上に第1スイッチバック搬送路SP1が構成されている。
前記シート搬入経路P1から分岐された第2スイッチバック搬送路SP2の構成について説明する。この第2スイッチバック搬送路SP2は、図2に示すようにシートが排紙ローラ25にニップされた状態で正転から逆転してスイッチバック搬送されてくるシートを案内する搬送路である。この搬送路は、図2に示すようにケーシング20に略々鉛直方向に配置され、経路入口に搬送ローラ36が、経路出口に出口搬送ローラ37が配置されている。また第2スイッチバック搬送路SP2の下流側にはこの搬送路から送られたシートを部揃えし一時集積する第2の処理トレイを構成するスタッカ部35が設けられている。図示のスタッカ部35はシートを移送する搬送ガイドで構成されている。このスタッカ部35には中綴じステープラ40と折りローラ45が配置されている。以下順次これらの構成について説明する。
まずスタッカ部35はシートの搬送をガイドするガイド部材で形成され、このガイド上にシートを積載収納するように構成されている。図示のスタッカ部35は第2スイッチバック搬送路SP2に連なり、ケーシング20の中央部に略々鉛直方向に配置されている。これによって装置を小型コンパクトに構成している。このスタッカ部35は内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成され、特に図示のものは後述する中綴じステープラ40と折りローラ45を配置する側に突出するように湾曲又は屈曲した形状に構成されている。
次に、このスタッカ部35の上方に位置する中綴じステープラ40は、ステープル針をシート束に打ち込むドライバーユニット41と打ち込まれたステープル針の脚部を互いに向き合う方向に折り曲げるクリンチャユニット42で構成され、それぞれのユニットはスタッカ部35を挟んで対向する位置に構成され、通常シート長さの2分の1となる図示Xの綴じ位置でシートを綴じる。尚、この中綴じステープラはシート束の綴じるスープル針として金属の針を用いるほか紙製からなる紙製針や針を使用しない圧着や切り込みをシートに入れて綴じてもよい。
次に、折りローラ45の構成について説明する。上述の中綴じステープラ40の下流側に配置された折位置Yには、図2に示すようにシート束を折り合わせる折りローラ45とこの折りローラ45のニップ位置にシート束を挿入する折りブレード46が備えられている。図3も参照すると、折りローラ45は互いに圧接した上圧接ローラ45aと下圧接ローラ45bで構成され、この上圧接ローラ45a下圧接ローラ45bは略々最大シートの幅長さより多少長く形成されている。この折りローラ45は、図示されていない圧縮スプリングで互いに圧接方向に付勢されている。上記一対の折りローラ45はゴムローラなどの比較的摩擦係数の大きい材料で形成されている。
ところで、折り目でのループの発生は、シート束自らが折り目位置で外側に開こうする力が働くためである。従って、折りシート束BSの枚数が多ければ多いほど開いて広がろうとする力が強く、このままは排出するとシート束が開いてしまうことになるので、本願のものは以下に述べる増し折りを行っている。
尚、この折りローラ45はシートを折りこまない状態と折りシート束BSを折り込んだ状態とで、互いに圧接する上圧接ローラ45aと下圧接ローラ45bの軸間を測定することで折りシート束BSの厚さを検知することにも利用してもよい。
ここから、折り処理をおこなった折りシート束BSが開いてしまうのを防止するための本発明に係わるシート増し折り装置をこの装置の排出側から見た斜視図である図4、装置内部の増し折りユニットの駆動系の説明図である図5、折りローラ側から見た斜視図である図6、また、装置内部の増し折りユニットについて折りローラからの斜視図である図7、その正面図である図8を参照してその構成について説明する。その後に図9から図13までによりその動作を説明する。
シート増し折り装置50は、図2に示す様に上述した折りローラ45の下流側の折りシート搬送パスBPを横断するように配置されている。より詳しくは、このシート増し折り装置50は、折りローラ45が折りシート束BSを二つ折り状態で搬送して折り処理する。このシート増し折り装置50は、シート幅方向に折り目を有し一定のループを有する折りシート束BSの折り目に対峙している。
なお、図2の増し折り装置50は折りローラ45と機外に排出する束排出ローラ49の間に設置しているが、折りシート搬送パスBPを横切るようにすれば、束排出ローラ49の下流側に装置することもできる。
従って、第1移動ベルト65aを移動して第1移動ベルト固定部65f1を装置奥側(右側)から手前側(左側)に移動すると、第1増し折りユニット56aも上ガイドレール57及び下ガイドレール58に沿って図5の装置奥側(右側)から手前側(左側)に移動することになる。図5のものは第1増し折りユニット56aが折り返しポジションである最も左側板54側に寄った位置に位置している。そしてこの第1移動ベルト65aを逆方向に移動すると第1移動ベルト固定部65f1も逆方向に移動し、第1増し折りユニット56aも逆方向に移動する。この構成は第2増し折りユニット56bも第3増し折りユニット56cも同様に構成されている。
また、第2移動ベルト65bを巻回する第2左プーリ64bには、正逆転可能な駆動モータ69bが左側板54に設けられたモータギアユニット68に取り付けてある。この駆動モータ69bの回転駆動は、モータ出力ギア67bからモータギアユニット68に設けられた第2伝達ギア66bを介して第2移動ベルト65bの左プーリ64bに連結してある。
さらに、第3移動ベルト65cを巻回する第3左プーリ64cには、正逆転可能な駆動モータ69cが左側板54に設けられたモータギアユニット68に取り付けてある。この駆動モータ69cの回転駆動は、モータ出力ギア67cからモータギアユニット68に設けられた第3伝達ギア66cを介して第3移動ベルト65cの左プーリ64cに連結してある。
このように各駆動モータ69は各移動ベルト65を折りシートの幅方向に移動可能に連結されている。
また、この折り返しポジションでは第1増し折りユニット56a、第2増し折りユニット56b、第の増し折りユニット56cが位置した後、今度は第3増し折りユニット56c、第2増し折りユニット56b、第1増し折りユニット56aの順に各駆動モータ69を逆回転させて、今度はホームポジションに向かって移動するように制御する。従って、第1増し折りユニット56a、第2増し折りユニット56b、第3増し折りユニット56cは、移動ベルト65等によって移動される移動部材となる。
次に、折りローラ45側から見た図7と図8に図示の左右に移動する増し折りユニット56について説明する。本願の増し折りユニット56は、既に説明しているように第1増し折りユニット56a、第2増し折りユニット56b、第3増し折りユニット56cの3つにユニット化した3列の複数設けた構成からなっている。この3つのユニットはその内部で支持する押圧ローラの間隔が異なるのみなので、第1増し折りユニットについてその構成を説明する。
第1増し折りユニット56aは、このユニットの背面側を構成する第1ユニットベース板62a1と上下に分割された第1フロント上ベース板62b1と第1フロント下ベース板62c1と、この側方を第1先行ユニット側板95aと第1後行ユニット側板96aと、その上下を第1ユニット天板59a1と、第1ユニット底板59b1でフレームが構成されて囲われている。尚、先行ユニット側板95aには比較的大きく開口してある。この開口はシートの折り目を増し折りユニット56が挟んで移動するために設けられている。
第1上押えローラ71とこれに対向して所定間隔離れた位置に第1下押えローラ72が配置されている。このローラはそれぞれ第1上押えローラ軸78aと第1下押えローラ軸78bを有し、これらの軸は第1上押えローラブラケット86aと第1下押えローラブラケット86bによって支持されている。そして、第1上押えローラブラケット86aは第1ユニット天板59a1に昇降可能に、第1下押えローラブラケット86bは第1ユニット底板59b1に昇降可能に支持されている。
一方、第1上押えローラ軸78aを支持する第1ユニットベース板62a1と第1フロント上ベース板62b1には第1上押えローラ軸長穴82aがそれぞれ設けられている。従って、第1上押えローラ押圧バネ91aの付勢力は、この第1上押えローラ軸長穴82aによって規制され、第1上押えローラ71の下方への移動も規制されている。また、第1下押えローラ押圧バネ91bの付勢力も、第1下押えローラ軸長穴82bで規制され、第1下押えローラ72の上方への移動も規制されている。これにより図8によく示されているように、第1上押えローラ71と第1下押えローラ72との間隔L1は常時一定に保たれている。本実施例においては、このL1は、略14ミリメートルに設定してある。また、第1上押えローラ押圧バネ91a及び第1下押えローラ押圧バネ91bは両ローラが接触時に各4.0キログラムの荷重が与えられるように設定されている。
すなわち、2列目のローラは第2上押えローラ73とこれに対向して所定間隔離れた位置に第2下押えローラ74が配置されている。このローラはそれぞれ第2上押えローラ軸79aと第2下押えローラ軸79bを有し、これらの軸は第2上押えローラブラケット87aと第2下押えローラブラケット87bによって支持されている。そして、第2上押えローラブラケット87aは、第2ユニット天板59a2に昇降可能に、第2下押えローラブラケット87bは第2ユニット底板59b2に昇降可能に支持されている。
これによって、第2上押えローラ73と第2下押えローラ74は常時近づく方向の付勢力が働いている。一方、第2上押えローラ軸79aを支持する第2ユニットベース板62a2と第2フロント上ベース板62b2には第2上押えローラ軸長穴83aがそれぞれ設けられている。従って、第2上押えローラ押圧バネ92aの付勢力は、この第2上押えローラ軸長穴83aによって位置規制され、第2上押えローラ73の下方への移動も位置規制されている。また、第2下押えローラ押圧バネ92bの付勢力も、第2下押えローラ軸長穴83bで規制され、第2下押えローラ74の上方への移動も規制されている。これにより図8によく示されているように、第1上押えローラ73と第1下押えローラ74との間隔L1は常時一定に保たれている。本実施例においては、このL2は、略7ミリメートルに設定してある。また、第2上押えローラ押圧バネ92a及び第2下押えローラ押圧バネ92bは両ローラ接触時に各4.0キログラムの荷重が与えられるように設定されている。
ここからは図9から図13によりシート増し折り装置50のへの折りシート束BSの搬入、段階的な押圧の動作工程と方法について説明する。
図9は、第1増し折りユニット56a、第2増し折りユニット56b、第3増し折りユニット56cがホームポジションに位置し折りシート束BSの搬入に備え待機している状態を示している。この位置は、幅方向のシート端部(図示右側の一方端部)から最初に移動する第1増し折りユニット56aが離れた位置となっている。図10は、第1増し折りユニット56aが折りシート束BSの幅方向中程まで移動し1段目の増し折りを行っている状態を示している。図11は、第1増し折りユニット56aの増し折り動作が完了して折り返しポジションで待機しているとともに第2増し折りユニット56bが折りシート束BSの幅方向中程まで移動し2段目の増し折りを行っている状態を示している。図11は、第2増し折りユニット56bの増し折り動作が完了して折り返しポジションで待機しているとともに第3増し折りユニット56cが折りシート束BSの幅方向中程まで移動し最終段の増し折りを行っている状態を示している。図12は、第1増し折りユニット56a、第2増し折りユニット56b、第3増し折りユニット56cが折り返しポジションに位置し折りシート束BSの排出されるのを待機している状態を示している。以下各状態について説明する。
この図9では、第1増し折りユニット56aの第1ユニットフラグ107aが連結アングルに設けられた第1ホームポジションセンサ108aに検出され、第2増し折りユニット56bの第2ユニットフラグ107bが第2ホームポジションセンサ108bに検出され、第3増し折りユニット56cの第3ユニットフラグ107cが第3ホームポジションセンサ108cに検出されて、各ユニットがホームポジションに位置し折りシート束BSの搬入に備え待機している状態を示している。
この位置で、先に述べた「折りシート増し折りモード」が設定されている場合は、折りローラ45の折り処理され折りシート搬送パスBPを搬送されてくる折りシート束BSの搬入を待つ。
ところで、このホームポジションに位置する増し折りユニット56にそれぞれ支持した押圧ローラ70は、移動方向から順に相互の間隔が狭くなり、最終列は圧接可能に設けられている。既に説明しているように本実施例にあっては、1列目は第1増し折りユニットに支持された第1上押えローラ71と第1下押えローラ72が略14ミリメートルの間隔を持って配置されている。また、2列目の第2増し折りユニット56bに支持された第2上押えローラ73と第2下押えローラ74が略7ミリメートルの間隔を有している。さらに3列目の第3増し折りユニット56cに支持された第3上押えローラ75と第3下押えローラ76は相互に弾性圧接している。さらにこれらのローラ相互の離間及び圧接の中心は折りシート束BSの中心である折りシートループ先端(折り目)BL1に一致するように配置されている。
次に、増し折りされた折りシート束BSの排出完了が、図示されないシートセンサーで検出されると、折り返しポジションからホームポジションに今度は、第3増し折りユニット56c、第2増し折りユニット56b、第1増し折りユニットの順に復帰させ、図9の位置で次の折りシート束BSの搬入に備える。
これまで説明してきたように、本発明のシート押圧部材としての押圧ローラ70は、最初に上押えローラ71と下押えローラ72で折りシート束BSの折り目厚さ方向(折り目で折りシート束BS搬送方向と交差する上下方向)から、折りローラ45で折り目がつけられループ生じた箇所を折り目方向に移動して複数の折り目を付けている。すなわち、最初の第1段階は第1増し折りユニット56aの上押えローラ71と下押えローラ72との間隔をループよりもやや狭い間隔 (本実施例にあってはループ高さ略22ミリメートルに対して略14ミリメートル) に規定して、折りローラ45によって付けられた折り目に沿って移動して第1段階の折り目をつける。これが、図14では折りシート束BSに薄いラインで第1折り線100として表れている。
なお、折りシート束BSの幅方向端部には、折りローラ45及び押圧ローラ70の圧接状態からシートに乗り上げる際の端部折り目103が形成されている。
これまで、説明したシート増し折り装置50を備えるシート処理装置B及びこのシート処理装置を含む画像形装置Aの制御構成を図15のブロック図により説明する。画像形成手段を備える画像形成装置制御部110は、コントロールパネルに設けられた入力手段111から所望の処理を入力する。この入力はモード設定手段によって、シート処理装置Bのシート処理装置制御部115を制御する。
すなわち、(1)画像形成がされたシートを第1排紙トレイ21に収容する「プリントアウトモード」。(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃ええしてー端面綴じステープル装置33で綴じ後第1排紙トレイ21に収納する「ステープル綴じモード」(3)本体排紙口3からのシートを第2の処理トレイであるスタッカ部35で束状に部揃えしてこのシート束の中程を中綴じステープラ40で綴じ後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する「シート束中綴じ折りモード」。(4)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目のループを増し折りして、第2排紙トレイに22に収納する「折りシート増し折りモード」。これらのモードが指定可能なように構成されている。
本発明に特に関連する、折りシート増し折り制御については、これまで各機構の説明及び図9から図13までの各動作状態説明図で説明したので、ここでの説明は省略するが、特に第1増し折りユニット56a、第2増し折りユニット56b、第3増し折りユニット56cの移動を中心にこれまでに説明した内容でシート増し折り装置50を制御する。
B シート処理装置
X 中綴じ位置
Y 折り位置
BS 折りシート束
BL 折りシート束ループ
BL1 折りシート束ループ先端(折り目)
35 スタッカ部
40 中綴じステープラ
45 折りローラ
49 束排出ローラ
50 シート増し折り装置
53 右側板
54 左側板
55 連結アングル
56 増し折りユニット(移動部材)
56a 第1増し折りユニット
56b 第2増し折りユニット
56c 第3増し折りユニット
57 上ガイドレール
58 下ガイドレール
59a1 第1ユニット天板
59a2 第2ユニット天板
59a3 第3ユニット天板
60 上スライドブロック
60a 第1上スライドブロック
60b 第2上スライドブロック
60c 第3上スライドブロック
61 下スライドブロック
61a 第1下スライドブロック
61b 第2下スライドブロック
61c 第3下スライドブロック
62 ユニットベース板
62a1 第1ユニットベース板
62a2 第2ユニットベース板
62a3 第3ユニットベース板
62b フロント上ベース板
62b1 第1フロント上ベース板
62b2 第2フロント上ベース板
62b3 第3フロント上ベース板
62c フロント下ベース板
62c1 第1フロント下ベース板
62c2 第2フロント下ベース板
62c3 第3フロント下ベース板
63 右プーリ
63a 第1右プーリ
63b 第2右プーリ
63c 第3右プーリ
64 左プーリ
64a 第1左プーリ
64b 第2左プーリ
64c 第3左プーリ
65 移動ベルト
65a 第1移動ベルト
65b 第2移動ベルト
65c 第3移動ベルト
66 伝達ギア
66a 第1伝達ギア
66b 第2伝達ギア
66c 第3伝達ギア
67 モータ出力ギア
67a 第1モータ出力ギア
67b 第2モータ出力ギア
67c 第3モータ出力ギア
68 モータギアユニット
69 駆動モータ
69a 第1駆動モータ
69b 第2駆動モータ
69c 第3駆動モータ
70 押圧ローラ(シート押圧部材)
71 第1上押えローラ
72 第1下押えローラ
73 第2上押えローラ
74 第2下押えローラ
75 第3上押えローラ
76 第3下押えローラ
77 押えローラ軸
78a 第1上押えローラ軸
78b 第1下押えローラ軸
79a 第2上押えローラ軸
79b 第2下押えローラ軸
80a 第3上押えローラ軸
80b 第3下押えローラ軸
81 ローラ軸長穴
82a 第1上押えローラ軸長穴
82b 第1下押えローラ軸長穴
83a 第2上押えローラ軸長穴
83b 第2下押えローラ軸長穴
84a 第3上押えローラ軸長穴
84b 第3下押えローラ軸長穴
85 押えローラブラケット
86a 第1上押えローラブラケット
86b 第1下押えローラブラケット
87a 第2上押えローラブラケット
87b 第2下押えローラブラケット
88a 第3上押えローラブラケット
88b 第3下押えローラブラケット
90 押えローラ押圧バネ
91a 第1上押えローラ押圧バネ
91b 第1下押えローラ押圧バネ
92a 第2上押えローラ押圧バネ
92b 第2下押えローラ押圧バネ
93a 第3上押えローラ押圧バネ
93b 第3下押えローラ押圧バネ
95 先行ユニット側板
95a 第1先行ユニット側板
95b 第2先行ユニット側板
95c 第3先行ユニット側板
96a 第1後行ユニット側板
96b 第2後行ユニット側板
96c 第3後行ユニット側板
97 先行側板開口
97a 第1先行側板開口
97b 第2先行側板開口
97c 第3先行側板開口
98 後行側板開口
98a 第1後行側板開口
98b 第2後行側板開口
98c 第3後行側板開口
100 第1折り線
101 第2折り線
102 最終折り線
103 端部折り目
107 ユニットフラグ
107a 第1ユニットフラグ
107b 第2ユニットフラグ
107c 第3ユニットフラグ
108 ホームポジションセンサ
108a 第1ホームポジションセンサ
108b 第2ホームポジションセンサ
108c 第3ホームポジションセンサ
123 折りシート増し折り制御部(制御手段)
Claims (13)
- 折り処理が施されたシートの折り目に沿って複数列設けられ、前記折り目を厚さ方向から押圧して増し折り処理を施す押圧ローラ対と、
前記複数列設けられた押圧ローラ対を各々独立して支持する複数の支持部材と、
前記支持部材を前記折り目に沿った所定の移動方向に各々独立して移動する移動手段と、
前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を前記移動方向の下流側の列から上流側の列に向かって段階的に狭くし、且つ前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を無くす間隔規制部材と、
前記最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士を圧接する弾性部材と、
を備えたシート処理装置。 - 前記間隔規制部材は、前記複数列配列された押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士を、前記折り目を中央としてほぼ等しく対向する位置に規制する請求項1記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラ対が他方のシート端部を乗り越えるまで前記支持部材を移動する請求項1又は2に記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向に往移動した後、
前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対が前記他方のシート端部を乗り越えてから最初の列の押圧ローラが前記一方のシート端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向と逆の方向に復移動する請求項1又は2に記載のシート処理装置。 - 前記移動手段は、前記往移動により前記支持部材をホームポジションから移動し、前記復移動により前記支持部材をホームポジションに移動する請求項4記載のシート処理装置。
- 前記複数の支持部材は、少なくとも3列設けられている前記押圧ローラ対の各々を独立して支持する請求項1乃至5のいずれかに記載のシート処理装置。
- シートを集積してシート束を形成するスタッカ部と、
前記スタッカ部で形成された前記シート束に所定の折り処理を施す折りローラ対と、
前記折りローラ対によって前記折り処理を施された前記シート束の折り目に沿って複数列設けられ、前記折り目を厚さ方向から押圧して増し折り処理を施す押圧ローラ対と、
前記複数列設けられた前記押圧ローラ対を各々独立して支持する複数の支持部材と、
前記支持部材を前記折り目に沿った所定の移動方向に各々独立して移動する移動手段と、
前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を前記移動方向の下流側の列から上流側の列に向かって段階的に狭くし、且つ前記移動方向の最終列の前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を無くす間隔規制部材と、
前記最終列の前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士を圧接する弾性部材と、
を備えたシート処理装置。 - 前記間隔規制部材は、前記複数列配列された押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士を、前記折り目を中央としてほぼ等しく対向する位置に規制する請求項7記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート束端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を移動する請求項7又は8に記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート束端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向に往移動した後、
前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対が前記他方のシート束端部を乗り越えてから最初の列の押圧ローラが前記一方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向と逆の方向に復移動する請求項7又は8に記載のシート処理装置。 - 前記移動手段は、前記往移動により前記支持部材をホームポジションから移動し、前記復移動により前記支持部材をホームポジションに移動する請求項10記載のシート処理装置。
- 前記支持部材は、少なくとも3列の前記押圧ローラ対を支持する請求項7乃至11のいずれかに記載のシート処理装置。
- シート上に画像形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段からのシートに所定のシート処理を施すシート処理装置とを備え、
前記シート処理装置は上記請求項1乃至12の何れかに記載のシート処理装置を含む画像形成装置。
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