以下、本発明における好ましい調理器の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、これらの全図面にわたり、共通する部分には共通する符号を付すものとし、重複する説明は極力省略する。
図1〜図6は、本発明の調理器を炊飯器に適用した第1の実施形態を示している。図1は炊飯器1の外観図である。炊飯器1は、上方から見て前面と後面,左側面と右側面が対向する略矩形状をなし、上面が開口された炊飯器1の本体2および本体2の上面開口部を開閉自在に覆う蓋に相当する蓋体3により全体が構成される。図示しないが、本体2は有底状の鍋収容部を有し、蓋体3を開けたときに、被調理物である水や米を収容する容器としての有底状の鍋が、その鍋収容部に着脱自在に収容される構成となっている。
蓋体3は、炊飯器1の上部外観として、ほぼ平坦な上面3Aと、この上面3Aの周縁から下方に延びる帯状の側面3Bとを有し、上面3Aの前側中央には、上面3Aと面一な操作表示パネル5が設けられ、上面3Aの後側中央には、鍋内の被調理物から発生する蒸気を炊飯器1の外部に排出する蒸気口ユニット6が着脱可能に装着される。操作表示パネル5は、LCD(液晶表示)パネルによる表示手段7上に、タッチパネルによる操作手段8を重ねて構成され、ここでは人体感知により表示手段7の中の全ての表示部が点灯し、その後の操作手段8へのキータッチにより、操作が可能な表示部だけが点灯するスマートタッチパネルとしての機能を備えている。また、蓋体3の側面3B前部には、本体2に対し蓋体3を自動的に開けるための手動操作可能なフックボタン9が設けられる。
表示手段7は、複数の表示部が個々に点灯または消灯するように構成され、当該表示部は、例えば現在時刻や予約炊飯の予約時刻や炊き上がりまでの時間などを表示する時刻表示部と、「予約中」,「炊飯中」,「真空」,「圧力」,「保温中」などの動作状態を示す動作状態表示部と、「白米」,「無洗米」,「玄米」,「麦ご飯」,「雑穀米」などのお米の種類を設定するためのお米設定表示部と、「そくうま」,「炊込み」,「おこげ」,「ecoモード」,「おかゆ」,「かまど名人」などの炊き方を設定するための炊き方設定表示部と、最初のホーム状態を呼び出すためのホーム表示部と、炊飯の開始を指示するための炊飯表示部と、現在時刻や予約時刻を調整するための時刻合わせ表示部と、動作を中止する切状態を指示するための切表示部と、予約炊飯を指示するための予約表示部と、切状態からの保温や、保温中における被調理物の再加熱を指示するための保温再加熱表示部とからなる。この中で、時刻表示部と動作状態表示部は、単に表示を行なうだけで、その上に位置する操作手段8をタッチしても何等変化しない表示ランプとして機能する。残りの動作状態表示部や、お米設定表示部や、炊き方設定表示部や、ホーム表示部や、炊飯表示部や、時刻合わせ表示部や、切表示部や、予約表示部や、保温再加熱表示部は、その上に位置する操作手段8の操作部と合せてキーとして機能し、当該操作部をタッチすると、その直下の表示部に対応した設定や、呼び出しや、指示が行われる構成となっている。なお図1は、操作表示パネル5の表示手段7の全ての表示部が点灯した状態を示している。
11は、前記表示手段7とは別体に、発光する色で炊飯器1の動作状況を表示する光表示手段である。光表示手段11は、操作表示パネル5の周囲、すなわち蓋体3の上面3Aの周囲に配置される側面発光型の光ファイバー12と、光ファイバー12の一端部12Aに配置される光源ユニット13とにより構成される。図2は、光表示手段11単独の構成を示しているが、光源ユニット13は複数の発光素子、すなわちここでは波長の異なる例えば赤(R)色,緑(G)色,青(B)色の光を発する3個のLED(発光ダイオード)15a〜15cや、これらのLED15a〜15cへ個別に電力を供給するLED駆動部16などを内蔵し、LED15a〜15cから発した単色または混色の光を、光源ユニット13から光ファイバー12の一端部12Aに導くように構成される。発光素子は消費電力低減のためにLEDとするのが好ましいが、他にレーザなどを用いてもよい。またLED15a〜15cは、各々が異なる色を発する少なくとも2個以上あればよく、それぞれの色はRGBに限定されない。
光ファイバー12は屈折率の異なるコアとクラッドからなる2層構造の可撓性チューブであり、光ファイバー12の一端部12AからLED15a〜15cの発した光を入れると、周囲に拡散発光しながら他端部12Bに向けて光が進むように構成される。特に本実施形態では、炊飯器1の前面側からだけでなく、左面側や右面側からも光ファイバー12の発光を視認できるように、蓋体3の上面3Aの前縁と左右縁に沿って、側面発光型の光ファイバー12が配設される。これにより、炊飯器1の上方から覗き込まなくても、炊飯器1の中心から約270°の視界範囲で、蓋体3の透明な外郭部材を通して、光ファイバー12の周囲に拡散する光をすぐに確認できる。
LED駆動部16は、後述する制御手段31からのRGB24bitの制御信号を受けて、LED15a〜15cの駆動を個々に制御することにより、光源ユニット13でフルカラーの光を生成できる構成になっている。この場合、光源ユニット13にLED駆動部16を組み込むのではなく、光源ユニット13の外部にLED駆動部16を配置してもよい。
変形例として、図3に示すように、光ファイバー12で回転をイメージした発光を行なわせるために、光ファイバー12の一端部12Aに光源ユニット13を配置するだけでなく、光ファイバー12の他端部12Bにも別な光源ユニット23を配置してもよい。光源ユニット23は部品の共通化のために、光源ユニット13と同一構成とするのが好ましく、上述した赤色,緑色,青色の光を発する3個のLED25a〜25cや、これらのLED25a〜25cへ個別に電力を供給するLED駆動部26などを内蔵し、LED25a〜25cから発した単色または混色の光を、光源ユニット23から光ファイバー12の他端部12Bに導くように構成される。また制御手段31は、光源ユニット13からの発光色と、光源ユニット23からの発光色が異なるようにし、かつ光源ユニット13から発する光量と、光源ユニット23から発する光量が、時間と共に変化するような制御信号を、LED駆動部16,26にそれぞれ送出する構成とする。光ファイバー12からの具体的な発光の特徴については、後程詳しく説明する。
次に、炊飯器1の電気的な概要構成を図4に基づいて説明する。同図において、31は炊飯器1の内部に搭載されたマイクロコンピュータなどの制御手段であり、この制御手段31の入力ポートには、前述の操作手段8の他に、鍋の温度を検知する鍋温度検知手段32と、鍋の上面開口に対向する蓋体3の下面部材の温度を検知する蓋温度検知手段33と、炊飯器1の周辺温度を検知する赤外線センサなどの周辺温度検知手段34が電気的に接続される。また、制御手段31の出力ポートには、前述した表示手段7や光表示手段11の他に、鍋や蓋体3の下面部材を加熱させる加熱手段35と、ブザーや音声などの音報知手段36が電気的に接続される。
制御手段31の記憶装置(図示せず)には、調理としての炊飯や保温に関する所定の制御シーケンスを実行するプログラムが記憶されており、このプログラムを読み取ることで、炊飯時に鍋内の被調理物を炊飯加熱する炊飯制御手段37と、保温時に鍋内のご飯を所定の保温温度に保温加熱する保温制御手段38と、表示手段7や光表示手段11に対する表示出力を制御する表示制御手段39として、制御手段31を機能させる構成となっている。
前記炊飯制御手段37による炊飯時には、鍋温度検知手段32と蓋温度検知手段33からの各検知温度に基づき、鍋内の被調理物がご飯として炊き上がるように、加熱手段35による鍋や蓋体3の下面部材への加熱制御が行なわれる構成にする。また、炊飯制御手段37による炊飯が終了し、鍋内の被調理物がご飯として炊き上がった後は、保温制御手段38による保温に自動的に移行し、鍋温度検知手段32の検知温度に基づき、加熱手段35による鍋への加熱を調節することで、ご飯を所定の保温温度(約70℃〜76℃)に保温するように構成している。炊飯制御手段37は、操作手段8からの予約炊飯開始の指令を受けて、予め記憶装置に記憶された所定時間に鍋内の被調理物が炊き上がるように、加熱手段34を制御する予約炊飯コースとしての機能も備えている。
こうした炊飯制御手段37や保温制御手段38による加熱手段34への制御とは別に、表示制御手段39は、操作表示パネル5を構成する表示手段7と、操作表示パネル5の周囲に設けられた光表示手段11の表示動作を各々制御し、操作手段8へのキータッチによる操作信号に応じた画面を表示手段7に表示させる。その他に制御手段31は、音報知手段36の報知動作を制御するようになっている。
上記構成の炊飯器1について、その動作の詳細について説明すると、表示制御手段39は、炊飯や保温が行われていない切状態で、表示手段7の中の全ての表示部を消灯させているときに、周辺温度検知手段34からの検知信号に基づき、炊飯器1の周辺での温度変化を監視する。この監視結果により、例えば炊飯器1の周辺での温度変化が所定レベル以上になると、炊飯器1に人が近付いたと判断して、表示手段7の中の全ての表示部を点灯させて、その存在を使用者に知らせる。
次に、蓋体3を開けて本体1から鍋を取り出し、その鍋に被調理物となる米や水などを入れて、再び本体1に鍋を収容して蓋体3を閉じた後、表示手段7のホーム表示部上に位置する操作手段8をタッチすると、表示手段7は操作が可能な表示部だけが点灯する。これを受けて、お米設定表示部や炊き方設定表示部に対応したキーを利用して、お米の種類や炊き方を設定・確認した後、炊飯表示部に対応したキーをタッチすると、炊飯制御手段37による炊飯動作が開始する。
炊飯制御手段37が炊飯動作を開始してから、被調理物がご飯として炊き上がる完了までの間、表示制御手段39は表示手段7の中で、「炊飯中」の動作状態表示部を点灯させると共に、図5の(a)に示すように、光ファイバー12の一端部12Aから他端部12Bにかけて全体が赤色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。その後、炊飯動作が完了して、保温制御手段38による保温動作に移行すると、表示制御手段39は表示手段7の中で、「保温中」の動作状態表示部を点灯させると共に、図5の(b)に示すように、光ファイバー12の全体が炊飯動作時とは別な色の黄色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。これは、表示手段7の中の切表示部に対応したキーをタッチして、保温動作を中止する切状態になるまで継続する。
また、前述の炊飯表示部に対応したキーをタッチする前に、表示手段7の中で予約表示部に対応したキーをタッチして予約炊飯を指示し、必要に応じて時刻合わせ表示部に対応したキーをタッチして、設定した予約時刻を調整した後に、炊飯表示部に対応したキーをタッチすると、炊飯制御手段37は予約の完了を受け付けて、設定した予約時刻に被調理物がご飯として炊き上がるように、加熱手段35の動作を制御する。炊飯制御手段37が予約の完了を受け付けると、表示制御手段39は表示手段7の中で、「予約中」の動作状態表示部を点灯させると共に、図5の(c)に示すように、光ファイバー12の全体が炊飯動作時や保温動作時とは別な色の緑色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。これは炊飯動作が開始するまで継続し、炊飯動作が開始すると、上述のように「炊飯中」の動作状態表示部が点灯し、光ファイバー12の全体が赤色に発光する。
図5の(a)〜(c)に示す光表示手段11の表示形態は、光ファイバー12の全体を一つの色で発光させるものであるため、光ファイバー12の一端部12Aにのみ光源ユニット13を配置することで実現可能である。なお、炊飯器1が炊飯,保温,予約のいずれの動作も行っていない場合は、光源ユニット13に組み込まれた全てのLED15a〜15cを消灯する。
ここでの光表示手段11は、表示制御手段39からの制御信号を受けて、光ファイバー12の全体から発光する色の違いで、炊飯器1の動作状況を表示するように構成される。そのため、使用者は炊飯器1から比較的離れた場所から、光ファイバー12の発光する色で、炊飯器1がどのような動作を行なっているかを一目で理解できる。また、光源ユニット13から光ファイバー12の長手方向に導かれた光は、光ファイバー12の外周側面を通して発光されるので、恰もネオン管のような優しい光で炊飯器1の動作状況を表示できる利点もある。光表示手段11と別な表示手段7には、現在の動作状態を動作状態表示部により文字で併せて表示するので、この動作状態表示部の表示内容を視認すれば、光ファイバー12で発光する色が、炊飯器1のどの動作に対応するのかを容易に理解できる。
さらに応用例として、光ファイバー12の一端部12Aと他端部12Bに光源ユニット13,23を各々配置することで、光表示手段11の表示形態をより複雑なものとすることができる。例として、図5(d)に示すように、一方の光源ユニット13から光ファイバー12の一端部12Aに向けて赤色の光を導き、他方の光源ユニット23から光ファイバー12の他端部12Bに向けて別な色である黄色の光を導くようにすると、光ファイバー12の長手方向に沿って、赤色から黄色に色が連続的に変化するグラデーション部Gが形成される。この状態で、光源ユニット13からの赤色の光量と、光源ユニット23からの黄色の光量との割合を、時間と共に変化させると、光ファイバー12に形成されるグラデーション部Gを、光ファイバー12の長手方向に沿って移動させることができ、その変化が短時間であるほどグラデーション部Gの移動速度も速くなる。
またグラデーション部Gは、光源ユニット13から発する色と光源ユニット23から発する色(色相、明度、彩度)を、時間と共に変化させることでも、光ファイバー12の長手方向に沿って移動させることができる。この場合も、色の変化の度合いが短時間であるほどグラデーション部Gの移動速度が速くなる。
これを利用して本実施形態では、例えば炊飯制御手段37が行なう炊飯動作中の各工程に応じて、グラデーション部Gの移動速度を変化させるように、表示制御手段39が各光源ユニット13,23に適切な制御信号を送出する。ここで炊飯動作は、開始後に鍋内の米に対する吸水を促進させるために、鍋温度検知手段32による温度検知に基づいて、加熱手段35で鍋を加熱し、鍋内の水温を約45〜60℃で一定時間保持する「ひたし」と、加熱手段35により鍋内の水が沸騰するまで鍋を強加熱し、温度検知手段32と蓋温度検知手段33で鍋内の沸騰を検知すると、それまでよりも加熱量を低減して沸騰状態を維持する「沸騰」と、鍋温度検知手段32による温度検知に基づいて、鍋内がドライアップしたと判断すると、鍋内のご飯が焦げない程度に高温(98〜100℃)を所定時間維持する「むらし」の工程が順に行われる。そこで、例えばひたし工程時には光ファイバー12に形成されるグラデーション部Gがゆっくりと移動するようにし、沸騰工程時にはグラデーション部Gがそれまでよりも速く移動するようにし、むらし工程時にはグラデーション部Gがさらに速く移動するようにして、各工程でグラデーション部Gの移動速度が異なるように、表示制御手段39が各光源ユニット13,23を制御してもよい。これにより、グラデーション部Gの動きを利用した炊飯器1の動作状況の確認が可能となり、単に光ファイバー12全体の発光色を工程毎に代えるものよりも、光表示手段11による視認性をさらに向上させることができる。
また別な応用例として、例えば図6に示すように、炊飯器1としての動作状況を順に示した目盛41を有する表示体42を、光ファイバー12の長手方向に沿って蓋体3の上面3Aに併設し、目盛41に上述した「ひたし」と「沸騰」と「むらし」の各工程を順に記載して、炊飯動作の進行具合に合せてグラデーション部Gを移動させるように、表示制御手段39が各光源ユニット13,23を制御してもよい。こうすれば、光ファイバー12に形成される異なる色によるグラデーション部Gが、表示体42に記された目盛41のどの位置にあるかによって、炊飯器1の動作状況を容易に理解することができる。
以上のように、本実施形態の調理器としての炊飯器1は、被調理物を加熱する加熱手段35と、その加熱手段35を制御する制御手段31とを備えたものであって、制御手段31の中の表示制御手段39からの制御信号を受けて、光ファイバー12などの発光体からの発光する色で炊飯器1の動作状況を表示する光表示手段11を、炊飯器1の上面となる蓋体3の上面3Aに設けている。
そのため、炊飯器1に近づいて表示手段7の表示内容をわざわざ確認しなくても、光表示手段11の発光する色の特徴を手掛かりにして、炊飯器1がどのような動作を行なっているかが一目で分かり、インジケータとなる光表示手段11により、離れたところからでも確実に炊飯器1の動作状況を確認することができる。
また、本実施形態の光表示手段11は、各々が異なる色を発する複数の発光素子として、赤色,緑色,青色の光を発する3個のLED15a〜15cを含む光源ユニット13と、その光源ユニット13を少なくとも一方の端部である一端部12Aに配置した側面発光型の光ファイバー12とにより構成される。発光素子の色は、赤色,緑色,青色に限定されない。
こうすると、一つ以上の光源ユニット13から発する光が光ファイバー12の長手方向に導かれ、光ファイバー12の外周側面を通して発光されるので、恰もネオン管のような優しい光で炊飯器1の動作状況を表示でき、光表示手段11をリラクゼーションライトとしてキッチンに活用することができる。また、製品としての炊飯器1の販売時に、光ファイバー12からの発光が店頭で目立つため、店頭訴求力も向上する効果も発揮される。
また、図3で示したように、一つ以上の第1発光素子となるLED15a〜15cを含む第1光源ユニット13と、一つ以上の第2発光素子となるLED25a〜25cを含み、第1光源ユニット13とは異なる色を発することが可能な第2光源ユニット23と、第1光源ユニット13を一端部12Aに配置し、第2光源ユニット23を他方の端部である他端部12Bに配置した側面発光型の光ファイバー12と、により光表示手段11を構成してもよい。
この場合、光ファイバー12の一端部12Aと他端部12Bで、外周側面から異なる色を発光させることで、一つの光ファイバー12で色の違いを利用した炊飯器1の動作状況の確認が可能となり、光表示手段11としての視認性をさらにアップさせることが可能になる。
また、図5(d)や図6で示したように、制御手段31の中の表示制御手段39は、第1光源ユニット13から発する光出力である光量や色と、第2光源ユニット23から発する光出力である光量や色を変化させるように、光表示手段11に対して制御信号を送出する構成となっている。
この場合、光ファイバー12の一端部12Aと他端部12Bに向けて異なる色を発しながら、それらの光量や色を時間と共に変化させることで、光ファイバー12に形成される発光色のグラデーション部Gを、光ファイバー12の長手方向に沿って所定の速度で移動させることができる。そのため、このグラデーション部Gの動きを利用した炊飯器1の動作状況の確認が可能となり、光表示手段11としての視認性をさらにアップさせることが可能になる。
さらに、図6で示したように、光ファイバー12の長手方向に沿って、炊飯器1の動作状況に応じた目盛41を有する表示体42を備えるのが好ましい。
この場合、光ファイバー12に形成される発光色のグラデーション部Gが、表示体42に記された目盛41のどの位置にあるかによって、炊飯器1の動作状況を容易に理解することができる。
本実施形態のように、発光素子は発光ダイオードであるLED15a〜15cやLED25a〜25cであることが好ましく、これにより炊飯器1としての消費電力を少なくすることができる。また、広い面積を明るく照らして、電気代節約の証明とすることができる。
さらに、本実施形態の光ファイバー12は、炊飯器1を中心とした270°の範囲で光ファイバー12からの発光を確認できるように、少なくとも炊飯器1の左右側面から発光する構成とするのが好ましい。
こうすれば、炊飯器1の上方からわざわざ覗かなくても、炊飯器1の左面側や右面側から見て、光表示手段11の発光する色をすぐに確認できるため、光表示手段11としての視認性をさらにアップさせることが可能になる。
なお、光表示手段11が表示する炊飯器1ひいては調理器の動作状況とは、炊飯,保温,予約などの動作だけでなく、例えば調理中や調理後に被調理物を取り出す目安として示す取り出しサインや、調理の残時間を示すキッチンタイマーや、設定時刻に達したことを示すタイムアップサインなどの動作の状況も含む。また、本体1が熱くなるときの注意喚起を表現するのに、光表示手段11を利用することもできる。
図7〜図9は、本発明の調理器を電磁誘導加熱調理器51に適用した第2の実施形態を示している。図7は加熱調理器51の外観図である。ここでの加熱調理器51は上方から見て略方形のケース状をなす樹脂製の本体52の上部に、耐熱強化ガラス製の天板53を設け、この天板53の下方には、天板53の下から発光する光表示手段11’と、磁性部材からなる鍋54を電磁誘導加熱する誘導加熱コイルなどの加熱手段55(図8を参照)が設けられている。鍋54は被調理物Sを収容するのに有底状に形成され、天板53の略中央に鍋54を載せた状態で加熱手段55に高周波電流を供給すると、加熱手段55から発生する磁力線により鍋54の内部で渦電流が生じ、鍋54ひいては被調理物Sが加熱される構成となっている。
光表示手段11’の細部構成は、第1の実施形態の光表示手段11と共通するが、ここでは天板53に鍋54を載せた状態でも加熱調理器21の側方および後方から光ファイバー12の発光を視認できるように、天板53の上面53Aの左右側部から後部にかけて、側面発光型の光ファイバー12が逆U字状に配設される。これにより、加熱調理器51の上方から覗き込まなくても、加熱調理器51の中心から約270°の視界範囲で、透明な天板53を通して光ファイバー12の周囲に拡散する光をすぐに確認できる。
天板53の前方には、操作表示パネル56が設けられており、操作表示パネル56は、光表示手段11’とは別体の表示手段57と、複数の操作可能なキーからなる操作手段58とを備えている。表示手段57は、被調理物Sの設定温度や、加熱が完了するまでの残り時間や、選択した調理コースや、加熱手段55の加熱量に相当する火力等を表示する液晶表示部、および加熱中に点灯するLED等の表示ランプからなり、操作手段58は、最初にタッチして調理を開始するスタートキー、調理コース選択時に使用する調理コースキー、加熱手段55の加熱量や被調理物Sの設定温度を調節する時に使用する火力・温度調節キー、タイマーの設定時に使用する時間キーと分キー、および調理を終了するのに加熱手段55をオフにして切状態にする切キー等の各種キーからなる。なお、図7の加熱調理機51は切状態を示している。
次に、加熱調理器51の電気的な概要構成を図8に基づいて説明する。同図において、61は加熱調理器51の内部に搭載されたマイクロコンピュータなどの制御手段であり、この制御手段61の入力ポートには、前述の操作手段58の他に、天板53を通して鍋54の温度を検知する鍋温度検知手段62が電気的に接続される。また、制御手段61の出力ポートには、前述した光表示手段11’や加熱手段55や表示手段57の他に、ブザーや音声などの音報知手段63が電気的に接続される。制御手段61の記憶装置(図示せず)には、調理に関する所定の制御シーケンスを実行するプログラムが記憶されており、このプログラムを読み取ることで、加熱手段55を制御して鍋54内の被調理物Sを加熱調理する加熱制御手段64と、表示手段57や光表示手段11’に対する表示出力を制御する表示制御手段65として、制御手段61を機能させる構成となっている。
加熱制御手段64は、操作手段58の中でスタートキーが操作されると、加熱手段55への通電を開始して鍋54に収容した被調理物Sを加熱調理するものである。また、予め操作手段58の調理コースキーを操作して、「揚げ物」,「煮込み」,「保温」,「加熱」の各調理コースの中で特定の調理コースを選択した後に、前述のスタートキーを操作すると、その選択された調理コースの設定条件に従って加熱手段55の動作が制御され、鍋54に収容した被調理物Sが加熱調理される。
例えば、「揚げ物」の調理コースを選択した場合、スタートキーを操作した後に、火力・温度調節キーを操作すると、被調理物Sとなる油の予熱温度が加熱制御手段64で可変設定される。加熱制御手段64は、鍋温度検知手段62からの検知温度が設定した予熱温度に達するように加熱手段55を制御し、鍋54内の油温を設定した予熱温度に維持する。
また、「加熱」や「煮込み」の調理コースを選択した場合、スタートキーを操作した後に、火力・温度調節キーを操作すると、加熱手段55の目標とする電力(火力)が加熱制御手段64で可変設定される。加熱制御手段64は、加熱手段55の加熱量に対応した実際の電力が、設定した電力に達するように加熱手段55を制御し、鍋54内の被調理物Sを設定した電力で加熱調理する。これらの「加熱」や「煮込み」の調理コースでは、時間キーと分キーを操作することで、加熱を終了するまでのオフタイマー時間を加熱制御手段64で設定することができる。これにより加熱制御手段64は、設定したオフタイマー時間になると、切キーを操作することなく加熱手段55を自動的にオフに制御することが可能になる。
こうした加熱制御手段64による加熱手段55への制御とは別に、表示制御手段65は、操作表示パネル56を構成する表示手段57と、天板53の周囲に設けられた光表示手段11’の表示動作を各々制御する。ここでは切状態の場合を含めて、選択された調理コースが表示手段57の液晶表示部に表示される。また、特定の調理コースを選択して、スタートキーを操作した後に、火力・温度調節キーの操作に伴う設定した予熱温度やオフタイマー時間が表示手段57の液晶表示部に表示される構成となっている。その他に制御手段61は、音報知手段60の報知動作を制御するようになっている。
ここで図9を参照しながら、上記光表示手段11’の表示動作について説明すると、切状態から操作手段58の調理コースキーを操作して、特定の調理コースを選択した後、スタートキーを操作すると、加熱制御手段64は加熱手段55への通電を開始して、天板53に置かれた鍋54内の被調理物Sに対する調理加熱を開始する。特に、「加熱」や「煮込み」の調理コースを選択した場合に、火力・温度調節キーを操作して加熱手段55の目標とする電力を設定すると、加熱手段55の実際の電力が設定した電力に達するような電力設定加熱が行われる。これを受けて、表示制御手段65は図8の(a)に示すように、光ファイバー12の一端部12Aから他端部12Bにかけて全体が赤色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。
また、「揚げ物」の調理コースを選択した場合に、火力・温度調節キーを操作して油の予熱温度を設定すると、鍋温度検知手段62からの検知温度が予熱温度に達するような温度設定加熱が行われる。これを受けて、表示制御手段65は図8の(b)に示すように、光ファイバー12の一端部12Aから他端部12Bにかけて全体が黄色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。
さらに、「加熱」や「煮込み」の調理コースを選択した場合に、時間キーと分キーを操作して、加熱を終了するまでのオフタイマー時間を設定すると、表示制御手段65は図8の(c)に示すように、光ファイバー12の全体が緑色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。
このように、本実施形態の光表示手段11’でも、表示制御手段65からの制御信号を受けて、光ファイバー12の全体から発光する色の違いで、加熱調理器51の動作状況を表示する構成となっている。そのため、使用者は加熱調理器51から比較的離れた場所から、光ファイバー12の発光する色で、加熱調理器51がどのような動作を行なっているかを一目で理解できる。
また、光ファイバー12の一端部12Aと他端部12Bに光源ユニット13,23を各々配置する応用例として、ここでも光ファイバー12の長手方向に沿ってグラデーション部Gを形成した光表示手段11’の表示形態を利用できる。例えば上述の電力設定加熱において、表示制御手段65は図8の(d)に示すように、設定した電力に応じて、グラデーション部Gの移動速度を変化させるように、各LED15a〜15cの動作を制御してもよい。ここで設定できる電力は複数段階あるため、設定された加熱ワット数が高くなるにつれて、グラデーション部Gの移動速度を速くするように表現すれば、グラデーション部Gの動きを利用した加熱調理器51の動作状況の確認が可能となり、光表示手段11’としての視認性がさらにアップする。また、ここでは図示しないが、図6で示したような表示体42を光ファイバー12の長手方向に沿って配設してもよい。
以上のように、本実施形態の調理器としての加熱調理器51は、被調理物を加熱する加熱手段55と、その加熱手段55を制御する制御手段61とを備えたものであって、制御手段61の中の表示制御手段65からの制御信号を受けて、光ファイバー12などの発光体からの発光する色で加熱調理器51の動作状況を表示する光表示手段11’を、加熱調理器51の上面となる天板53の周囲に設けている。
そのため、加熱調理器51に近づいて表示手段57の表示内容をわざわざ確認しなくても、光表示手段11’の発光する色の特徴を手掛かりにして、加熱調理器51がどのような動作を行なっているかが一目で分かり、離れたところからでも確実に加熱調理器51の動作状況を確認することができる。
また、本実施形態の光ファイバー12は、加熱調理器51を中心とした270°の範囲で光ファイバー12からの発光を確認できるように、少なくとも加熱調理器51の左右側面から発光する構成となっている。
こうすれば、加熱調理器51の上方からわざわざ覗かなくても、加熱調理器51の左面側や右面側から見て、光表示手段11’の発光する色をすぐに確認できるため、光表示手段11’としての視認性をさらにアップさせることが可能になる。
その他、光表示手段11’の特徴については、第1の実施形態における光表示手段11と共通であるので、説明は省略する。
図10〜図13は、本発明の調理器をオーブンレンジ71に適用した一実施形態を示している。図10はオーブンレンジ71の外観図である。オーブンレンジ71は矩形箱状に形成されており、製品となるオーブンレンジ71の外郭を覆う部材として、金属製のキャビネット72を備えている。また73は、オーブンレンジ71の前面の開口に設けられる開閉自在な扉である。そしてオーブンレンジ71は、この開口を通じて被加熱物Sを出し入れ可能な調理室(図示せず)を備えている。
扉73の上部には、縦開きの扉73を開閉するときに手をかける開閉操作用のハンドル74を備え、ハンドル74の前面には光表示手段11’’が設けられている。光表示手段11’’の細部構成は、他の実施形態で説明した光表示手段11,11’と共通するが、ここではオーブンレンジ71の側方および前方から光ファイバー12の発光を視認できるように、光ファイバー12を好ましくはハンドル74の両側面および前面に亘って配設する。これにより、オーブンレンジ71の上方から覗き込まなくても、オーブンレンジ71を中心とした約270°の範囲で、ハンドル74の透明な外郭部材を通して光ファイバー12の周囲に拡散する光をすぐに確認できる。
扉73の下部には、表示や報知や操作のための操作表示パネル75を備えている。操作表示パネル75は、光表示手段11’’とは別に、調理の設定内容や進行状況などを表示する表示手段76の他に、加熱調理に関する各種の操作入力を可能にする操作手段77が配設される。本実施形態において、操作手段77は各々が独立した「あたため/スタート」兼用のスタートキー77aや「とりけし」用の取消キー77bと、タッチパネル77cの入力部からなり、このタッチパネル77cの入力部は、LCD表示器による表示手段76上に重ね合わせて配置される。また本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、人体感知により表示手段76の中の全ての表示部が点灯するように構成されている。操作パネル75の後側には、図示しないが、表示手段76や操作手段77などの制御を行なうために、操作パネルPC(印刷回路)板が配置される。
図11はハンドル74の内部構造を示す図であり、この例では側面発光型の光ファイバー12がハンドル74内部の前面にのみ対向して設けられ、その一端部12Aに光源ユニット13が装着される。また、図3で示したように、光ファイバー12の他端部12Bに別な光源ユニット23を装着した構成としてもよい。
次に、オーブンレンジ71の電気的な概要構成を図12に基づいて説明する。同図において、81は加熱調理器51の内部に搭載されたマイクロコンピュータなどの制御手段であり、この制御手段81の入力ポートには、前述の操作手段77の他に、調理室内の雰囲気温度を検知するサーミスタや、被調理物Sの温度を検知する赤外線センサなどを組み合わせた庫内温度検知手段82と、扉73の開閉を検知する扉開閉検知手段83と、オーブンレンジ71の周辺温度を検知する赤外線センサなどの周辺温度検知手段84が電気的に接続される。また、制御手段81の出力ポートには、前述した表示手段76や光表示手段11’’の他に、被調理物Sをオーブン加熱するために、調理室内に熱風を供給するオーブン調理機構85と、被調理物Sを高周波加熱するために、調理室内にマイクロ波を供給するレンジ調理機構86と、被調理室Sをスチーム加熱するために、調理室内に飽和蒸気や過熱蒸気を供給する蒸気調理機構87と、ブザーや音声などの音報知手段88が電気的に接続される。
制御手段81の記憶装置(図示せず)には、調理に関する所定の制御シーケンスを実行するプログラムが記憶されており、このプログラムを読み取ることで、オーブン調理機構85や、レンジ調理機構86や、蒸気調理機構87を制御して、調理室内の被調理物Sを加熱調理する加熱制御手段91と、表示手段76や光表示手段11’’に対する表示出力を制御する表示制御手段92として、制御手段91を機能させる構成となっている。
加熱制御手段91は、予め操作手段77のタッチパネル77cを操作して、調理の種類を例えば「オーブン」,「レンジ」,「スチーム」の何れかに選択した後に、スタートキー77aを操作すると、その選択された調理の種類に従って、「オーブン」の場合にはオーブン調理機構85の動作を制御し、「レンジ」の場合にはレンジ調理機構86の動作を制御し、「スチーム」の場合には蒸気調理機構87の動作を制御して、調理室に入れた被調理物Sを加熱調理するものである。
こうした加熱制御手段91によるオーブン調理機構85や、レンジ調理機構86や、蒸気調理機構87への制御とは別に、表示制御手段92は、操作表示パネル75を構成する表示手段76と、ハンドル74に設けられた光表示手段11’’の表示動作を各々制御する。その他に制御手段81は、音報知手段88の報知動作を制御するようになっている。切状態から操作手段77のタッチパネル77cを操作して、「オーブン」調理を選択した後、スタートキー77aを操作すると、加熱制御手段91はオーブン調理機構85に対する制御を開始して、調理室に入れた被調理物Sに対するオーブン調理加熱を開始する。これを受けて、表示制御手段92は図13の(a)に示すように、光ファイバー12の一端部12Aから他端部12Bにかけて全体が赤色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。
また、「レンジ」調理を選択した後、スタートキー77aを操作すると、加熱制御手段91はレンジ調理機構86に対する制御を開始して、調理室に入れた被調理物Sに対するレンジ調理加熱を開始する。これを受けて、表示制御手段92は図13の(b)に示すように、光ファイバー12の一端部12Aから他端部12Bにかけて全体が緑色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。
さらに、「スチーム」調理を選択した後、スタートキー77aを操作すると、加熱制御手段91はスチーム調理機構87に対する制御を開始して、調理室に入れた被調理物Sに対するスチーム調理加熱を開始する。これを受けて、表示制御手段92は図13の(c)に示すように、光ファイバー12の一端部12Aから他端部12Bにかけて全体が青色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。
その他、切状態で上述した調理加熱を開始するまでの待機時において、表示制御手段92は図13の(d)に示すように、光ファイバー12の一端部12Aから他端部12Bにかけて全体が白色に発光するように、LED駆動部16に制御信号を送出して各LED15a〜15cの動作を制御する。
このように、本実施形態の光表示手段11’’でも、表示制御手段92からの制御信号を受けて、光ファイバー12の全体から発光する色の違いで、オーブンレンジ71の動作状況を表示する構成となっている。そのため、使用者はオーブンレンジ71から比較的離れた場所から、光ファイバー12の発光する色で、オーブンレンジ71がどのような動作を行なっているかを一目で理解できる。また、ハンドル74に色のアクセントを設けることで、オーブンレンジ71を革新的なデザインにすることが可能になる。
また、光ファイバー12の一端部12Aと他端部12Bに光源ユニット13,23を各々配置する応用例として、ここでも光ファイバー12の長手方向に沿ってグラデーション部Gを形成した光表示手段11’の表示形態を利用できる。例えば加熱調理の進行度合に応じて、グラデーション部Gの移動速度を変化させるように、各LED15a〜15cの動作を制御してもよく、加熱調理が進むにつれてグラデーション部Gの移動速度を速くするように表現すれば、グラデーション部Gの動きを利用したオーブンレンジ71の動作状況の確認が可能となり、光表示手段11’’としての視認性がさらにアップする。また、ここでは図示しないが、図6で示したような表示体42を光ファイバー12の長手方向に沿って配設してもよい。
以上のように、本実施形態の調理器としてのオーブンレンジ71は、被調理物を加熱する加熱手段としてのオーブン調理機構85や、レンジ調理機構86や、蒸気調理機構87と、これらの加熱手段を制御する制御手段81とを備えたものであって、制御手段81の中の表示制御手段92からの制御信号を受けて、光ファイバー12などの発光体からの発光する色でオーブンレンジ71の動作状況を表示する光表示手段11’’を、オーブンレンジ71の前面部となるハンドル74に設けている。
そのため、オーブンレンジ71に近づいて表示手段76の表示内容をわざわざ確認しなくても、光表示手段11’の発光する色の特徴を手掛かりにして、オーブンレンジ71がどのような動作を行なっているかが一目で分かり、離れたところからでも確実にオーブンレンジ71の動作状況を確認することができる。
また、本実施形態の光ファイバー12は、オーブンレンジ71を中心とした270°の範囲で光ファイバー12からの発光を確認できるように、少なくともオーブンレンジ71の左右側面から発光する構成となっている。
こうすれば、オーブンレンジ71の上方からわざわざ覗かなくても、オーブンレンジ71の左面側や右面側から見て、光表示手段11’’の発光する色をすぐに確認できるため、光表示手段11’’としての視認性をさらにアップさせることが可能になる。
その他、光表示手段11’’の特徴については、第1の実施形態における光表示手段11と共通であるので、説明は省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば第1の実施形態では、鍋温度検知手段12や蓋温度検知手段13からの温度検知信号に基づき、炊飯器1が所定の状態よりも熱いときに注意喚起表現として光表示手段11を発光させるように構成してもよい。
また、第3の実施形態においても、第1および第2の実施形態と同様に、光ファイバー12の一端部12Aと他端部12Bに光源ユニット13,23を各々配置する構成としてもよい。この場合、一方の光源ユニット13には、発光素子として赤色のLED15aだけを配置し、他方の光源ユニット23には、発光素子としてLED15aとは異なる黄色のLED25aだけを配置する構成として、各LED15a,LED25aからの光量を時間と共に変化させれば、上述したグラデーション部Gを同様に形成できる。さらに、グラデーション部Gの移動速度などは、適宜変更が可能である。