JP6546194B2 - 眼性状態を処置するための前房内インプラント - Google Patents

眼性状態を処置するための前房内インプラント Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2013年12月06日出願の米国仮出願第61/912,867号、および2014年1月10日出願の米国仮出願第61/926,112号、および2014年5月02日出願の米国仮出願第61/987,902号の優先権を主張するものであり、それらの内容全体は、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本開示は、医薬組成物、医薬組成物から形成されたインプラント、インプラントを形成する方法、および眼性状態を処置する方法の分野に関する。
緑内障は、39歳をすぎた3百万人を超えるアメリカ人に影響を及ぼしている進行性視神経症であり、60歳をすぎた成人では失明の主な原因となる。National Eye Instituteによれば、120,000を超えるアメリカ人が、緑内障に起因して失明している(Quigley HA、Vitale S.「Models of open−angle glaucoma prevalence and incidence in the United States」、Invest Ophthalmol&Visual Sci.1997、38(1):83−91)。
眼内圧高眼圧症(IOP)は、緑内障の発症の最も重要な危険因子であり、内皮様細胞によって被覆されているコラーゲン束(collagen beam)の多層アレイである線維柱帯網(TM)を介して房水ドレナージに対して異常に高い抵抗性が生じた結果である。
緑内障の視神経症特徴の病態生理学への理解が限られていることから、現在の緑内障治療では、IOPの低減に焦点が合わされている。プロスタグランジン類似体(PGA)は、現在米国において、高眼圧症または緑内障のために最も処方されているクラスの局所治療である。しかし、それらの使用は、いくつかの短所によって制限されてきた。
第1に、既存の緑内障の局所治療による服薬遵守は、一般に低く、処置の最初の1年間に患者の30%〜60%が治療を中断してしまう。
第2に、現在使用されている局所点眼剤は、局所性および全身性の副作用を有する。例えば、これらの薬剤では、房水および周辺組織における薬物レベルピークおよびトラフに付随して、充血が相対的に高発生率で生じ、それによって影響を受けやすい患者において視野喪失の加速に寄与し得る24時間のIOPのゆらぎがもたらされる可能性がある(Caprioli J、Roht V.「Intraocular Pressure:Modulation as treatment for Glaucoma」Am J Ophthalmol.2011;152(3):340−344)。
最後に、これらの因子の組合せは、疾患の進行がより急速であることに起因して、患者のケアにかかる費用を増大させることが示されている。
したがって、医療分野では、安全性および有効性プロファイルが改善された徐放送達系を使用する代替処置への必要性が高い。現在まで、所望の作用部位に薬理学的薬剤の直接的な徐放を提供する、米国食品医薬局(FDA)によって承認された緑内障治療は存在していない。したがって、目の前眼房に直接投与される徐放医薬製剤は、服薬遵守および現在のIOP低減プロファイルの有害事象プロファイルの両方を改善する可能性が高いと思われる。さらに、任意の延長放出インプラントは、その薬物放出および分解特徴を提供するために、ポリマー、コポリマー、薬物とポリマーの相互作用、負荷均一性、多孔性、サイズ、表面積と体積の比等の選択に高度に依存しており、従来技術のインプラントで使用される製造技術が、これらのパラメータのそれぞれにおいて固有の欠点を誘発するおそれがある。
本開示は、目の前眼房に直接投与することができ、現在の技術の欠点を有していない徐放医薬製剤を提供することによって、当技術分野における極めて重要な必要性に対処する。
さらに、本開示は、所望の徴候を処置するのに適した所望の薬物延長放出プロファイルを有するインプラントを提供する、高度に均一な、調節可能な、再現可能なサイズ、形状、負荷、組成、および負荷分布を有するインプラントを提供する。特定の一実施形態では、インプラントを利用して、眼圧上昇の眼性徴候を処置する。
ある特定の実施形態では、本開示は、正確に設計された生分解性薬物送達系、およびこのような系を作り、利用する方法に関する。
本明細書で教示される生分解性薬物送達系は、一部の実施形態では、Non−wetting Template(PRINT(登録商標))技術によりParticle Replicationを使用して設計される。一部の実施形態で利用されるPRINT(登録商標)技術により、開示の薬物送達系において均一なサイズ、形状、および用量濃度が得られる。
さらに、本開示は、中でも目の状態を処置するために、教示される正確に設計された生分解性薬物送達系を利用する方法を提供する。
本開示に従って処置できる状態には、緑内障、眼圧亢進、および高眼圧症が含まれる。
ある特定の実施形態では、本開示は、生分解性ポリマーマトリックスおよび少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物に関する。
ある特定の実施形態では、本開示は、眼インプラントを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。いくつかの態様では、眼インプラントは、均一に分散した治療剤を含有する生分解性ポリマーマトリックスを含む。一部の実施形態では、眼インプラントは、例えば成型インプラントなどの「非押出し」眼インプラントである。
特定の一実施形態では、本開示は、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供し、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデ(Ubbelhode)サイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いて測定してCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
さらに、特定の実施形態では、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマーは、約73%〜約77%モルのD,L−ラクチドおよび約23%〜約27%モルのグリコリドを含む。
ある特定の実施形態では、生分解性ポリマーマトリックスは、医薬組成物の%w/wとして、医薬組成物の約10%〜約90%w/w、または約10%〜約80%、または約10%〜約70%、または約10%〜約60%、または約20%〜約90%、または約20%〜約80%、または約20%〜約70%、または約20%〜約60%、または約30%〜約90%、または約30%〜約80%、または約30%〜約70%、または約30%〜約60%、または約40%〜約90%、または約40%〜約80%、または約40%〜約70%、または約40%〜約60%、または約50%〜約90%、または約50%〜約80%、または約50%〜約70%、または約50%〜約60%、または約60%〜約90%、または約60%〜約80%、または約60%〜約75%、または約60%〜約70%、または約65%〜約75%、または約68%〜約71%、または約70%w/wを構成する。
一実施形態では、生分解性ポリマーマトリックスは、ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約10%〜約30%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約70%〜約90%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。
別の実施形態では、生分解性ポリマーマトリックスは、ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約10%〜約20%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約80%〜約90%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。
別の実施形態では、生分解性ポリマーマトリックスは、ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約15%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約85%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。
ある特定の態様では、医薬組成物の少なくとも1つの治療剤は、医薬組成物の約20%〜約50%w/w、または約20%〜約40%w/w、または約20%〜約30%、または約20%〜約35%w/w、または約25%〜約35%w/w、または約25%、または約26%、または約27%、または約28%、または約29%、または約30%、または約31%、または約32%、または約33%、または約34%、または約35%、または約29%〜約32%を構成する。
一部の実施形態では、少なくとも1つの治療剤は、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、およびプロスタミド、薬学的に許容されるその塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
特定の実施形態では、少なくとも1つの治療剤は、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、およびウノプロストンイソプロピルからなる群から選択される。
一実施形態では、少なくとも1つの治療剤は、トラボプロストを含む。
さらに、一部の実施形態では、医薬組成物は、眼インプラントを含み、前記眼インプラントは、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含み、生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いて測定しCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
一部の実施形態では、眼インプラントは、最短寸法約150〜約225μmおよび最長寸法約1,500〜約3,000μmの長さを含む桿状インプラントである。
他の実施形態では、眼インプラントは、約150μm×約150μm×約1,500μmの寸法を有する桿状インプラント、約160μm×約180μm×約3,000μmの寸法を有する桿状インプラント、および約225μm×約225μm×約2,925μmの寸法を有する桿状インプラントからなる群から選択される桿状インプラントである。
一部の態様では、本開示は、最短寸法約145〜245μmおよび最長寸法約1,500〜3,000μmの長さを含む桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一部の態様では、本開示は、各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±50μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±50μmの寸法を有する桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一部の態様では、本開示は、各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±40μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±40μmの寸法を有する桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一部の態様では、本開示は、各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±30μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±30μmの寸法を有する桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一部の態様では、本開示は、各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±20μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±20μmの寸法を有する桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一部の態様では、本開示は、各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±10μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±10μmの寸法を有する桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一部の態様では、本開示は、各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±5μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±5μmの寸法を有する桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一部の態様では、本開示は、約150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)の寸法を有する桿状眼インプラント、または約225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)の寸法を有する桿状眼インプラントとして作製される、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供する。
一実施形態では、眼インプラントは、1:1〜1:30超の幅と長さのアスペクト比を有することができる。一部の実施形態では、眼インプラントの幅と長さのアスペクト比は、1:2〜1:25である。一部の実施形態では、眼インプラントの幅と長さのアスペクト比は、1:5〜1:20である。一部の実施形態では、眼インプラントの幅と長さのアスペクト比は、1:10〜1:20である。一部の実施形態では、眼インプラントの幅と長さのアスペクト比は、1:15〜1:20である。
いくつかの実施形態では、PRINT(登録商標)粒子技術は、型穴に設計されたサイズに応じて、最も広範な寸法が10マイクロメータまたはそれを超えるサイズ範囲のインプラントを作製するために本開示で利用することができる(本明細書および参照によって本明細書に組み込まれる技術にさらに記載されている通り)。
重要なことに、眼窩内点眼用適用では、インプラントの密度は、インプラントが置かれる、例えば房水などの液体環境の密度を超えるように作製され、したがってインプラントは、患者の視野外に定着させられ、維持され、またインプラントは、目の中に残される。
さらに、より小さい全体的寸法を有する粒子の、例えば100ミクロンの立方体と比較して10ミクロンの立方体の、体積に対する表面積の比が大きいほど、より急速に分解する。同様に、例えば100×100×2000ミクロンのインプラント1つに等しい全体的総体積を有する、10ミクロンの立方体の複数粒子の収集物1つは、それが埋め込まれる空間の形状に、100×100×2000ミクロンのインプラントよりもかなりぴったりと適合する。
一部の実施形態では、インプラントは、10マイクロメータの最大横断面線寸法、および房水、硝子体液等の密度を超える密度を有し、したがってインプラントは、重力により定着する。一部の実施形態では、インプラントは、20マイクロメータの最大横断面線寸法、および房水、硝子体液等の密度を超える密度を有し、したがってインプラントは、重力により定着する。一部の実施形態では、インプラントは、50マイクロメータの最大横断面線寸法、および房水、硝子体液等の密度を超える密度を有し、したがってインプラントは、重力により定着する。一部の実施形態では、インプラントは、100マイクロメータの最大横断面線寸法、および房水、硝子体液等の密度を超える密度を有し、したがってインプラントは、重力により定着する。一部の実施形態では、インプラントは、200マイクロメータの最大横断面線寸法、および房水、硝子体液等の密度を超える密度を有し、したがってインプラントは、重力により定着する。一部の実施形態では、インプラントは、500マイクロメータの最大横断面線寸法、および房水、硝子体液等の密度を超える密度を有し、したがってインプラントは、重力により定着する。
眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された5個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された10個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された25個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された50個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された100個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された500個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された1,000個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された10,000個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された100,000個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。眼の状態を処置または予防するための本開示の方法は、2週間を超えて眼の状態を処置または予防するために、眼窩内に、徐放薬物が負荷された1,000,000個を超える生分解性ポリマーベースのインプラントを挿入するステップを含む。
小型インプラントのこれらの収集物における各インプラントのポリマーの組成および比は、単回投与内のインプラント間で変わる場合があり、したがってインプラントの収集物の凝集体分解プロファイルは、2週間超、1カ月超、3カ月超、4カ月超、6カ月超、9カ月超および12カ月超、活性薬剤の送達に合わせて達成される。
本明細書に開示のこのようなインプラントの送達は、27ゲージ針またはそれより小さい針を介する送達を含む。
具体化された一送達方法では、針は、28ゲージ、29ゲージ、30ゲージ、31ゲージ、32ゲージ、33ゲージ、または34ゲージ針である。
またさらに、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物が開示され、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの12〜32wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの35〜55wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの17〜27wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの40〜50wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの19〜25wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの42〜48wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの20〜24wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの42〜46wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの21〜23wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの43〜45wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの22+/−0.5wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの44.5+/−0.5wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの22.1wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの44.9wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。一部の実施形態では、ポリマーi)は、インプラントの21.8wt%を構成し、ポリマーii)は、インプラントの44.2wt%を構成し、インプラントの残りは、活性な薬物構成成分である。
一実施形態では、生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約15%〜約35%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約65%〜約85%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。
別の実施形態では、生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約25%〜約35%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約65%〜約75%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。別の実施形態では、インプラントマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびiii)33+/−3%の活性薬物であるトラボプロストを含む。さらに別の実施形態では、インプラントマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた44.5+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびiii)33+/−0.5%の活性薬物であるトラボプロストを含む。
特定の一実施形態では、生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約33%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約67%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。
一態様では、本開示は、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む眼インプラントを含む医薬組成物を提示し、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
ある特定の実施形態では、本開示は、少なくとも1つのポリマーを含むポリマーマトリックス、およびポリマーマトリックス内に均一に分散した治療剤を含む生分解性インプラントを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を提示し、ここでインプラントは、3000ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の長さ、160ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の幅、および180ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の高さを含む。一部の態様では、インプラントは、目の前眼房で90日以上かけて分解され、少なくとも90日間、治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を低減した状態に維持する。
本明細書に開示の別の実施形態は、少なくとも1つのポリマーを含むポリマーマトリックス、およびポリマーマトリックス内に均一に分散した治療剤を含む生分解性インプラントを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であり、ここでインプラントは、1500ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の長さ、150ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の幅、および150ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の高さを含む。一部の態様では、インプラントは、目の前眼房で90日以上かけて分解され、少なくとも90日間、治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を低減した状態に維持する。
別の態様では、本明細書では、少なくとも1つのポリマーを含むポリマーマトリックス、およびポリマーマトリックス内に均一に分散した治療剤を含む生分解性インプラントを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物が教示され、ここでインプラントは、2925ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の長さ、225ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の幅、および225ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の高さを含む。一部の態様では、インプラントは、目の前眼房で90日以上かけて分解され、少なくとも90日間、治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を低減した状態に維持する。
他の実施形態では、本開示は、少なくとも1つのポリマーを含むポリマーマトリックス、およびポリマーマトリックス内に均一に分散した治療剤を含む生分解性インプラントを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供し、ここでインプラントは、インプラント全重量の30%の10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の重量パーセントの治療剤、およびインプラント全重量の70%の10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の重量パーセントのポリマーマトリックスを含む。
本明細書で提供される別の実施形態は、少なくとも1つのインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法であり、ここで各インプラントは、86,400,000立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、0.1%以内の体積を有する。
一態様では、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、またはそれを超えるインプラントが、本方法において提供され、埋め込まれる。複数のインプラントは、患者の目に同時に、同じ処置の間に順次、または数回の処置の間のある期間にわたって順次、埋め込むことができる。一部の態様では、患者は、年1回インプラントを受ける。
別の実施形態は、少なくとも1つのインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法を提供し、ここで各インプラントは、33,750,000立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%または0.1%以内の体積を有する。別の実施形態は、少なくとも1つのインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法を提供し、ここで各インプラントは、40,500,000立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%または0.1%以内の体積を有する。
また、少なくとも1つのインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法が提供され、ここで各インプラントは、148,078,125立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%または0.1%以内の体積を有する。また、少なくとも1つのインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法が提供され、ここで各インプラントは、154,659,375立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%または0.1%以内の体積を有する。
さらに一態様では、本開示は、目の前眼房に挿入した後少なくとも90日間、眼圧亢進を有する目の眼内圧を低減するステップを含む、眼性状態を処置する方法を提供し、ここで1つのインプラントは、154,659,375立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%または0.1%以内の体積、および約20%〜約45%の治療剤含量を有し、または2つのインプラントは、それぞれ、86,400,000立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%または0.1%以内の体積、および約20%〜約40%の治療剤含量を有し、または3つのインプラントは、それぞれ、40,500,000立方ミクロンの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%または0.1%以内の体積、および約20%〜約40%の治療剤含量を有する。
いくつかの実施形態では、インプラントは、40,500,000立方ミクロン、または86,400,000立方ミクロン、または154,659,375立方ミクロンの体積を有することができる。一部の実施形態では、インプラントとインプラントの体積は、約0.1%〜約10%、0.1%〜約5%、0.5%〜約2%、または0.5%〜約1%変わり得る。本開示は、インプラントを含む組成物、インプラントを含むキット、および記載の立方ミクロン体積を有する前述のインプラントを利用する方法を提供する。
また、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物が提供され、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.25〜0.35dl/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で1.8〜2.2dl/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有し、ここでポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーi)およびポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーii)は、約1:2〜1:3の比で存在する。
ある特定の実施形態では、前述のポリマーマトリックスは、他のポリマーを、組成物中に存在するポリマーから除外する。例えば、一部の態様では、PEGは存在しない。一部の実施形態では、インプラントを作製するために、熱溶融押出法は使用されない。一部の実施形態では、インサイチュのゲル化は、インプラントを作製するために利用されない。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、以下の148,078,125±10%立方ミクロン、または86,400,000±10%立方ミクロン、または33,750,000±10%立方ミクロンの体積ではないインプラントを除外する。本発明の医薬製剤の一部の実施形態は、以下の225μm×225μm×2,925μm、または180μm×160μm×3,000μm、または150μm×150μm×1,500μmの寸法ではないインプラントを除外する。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、以下の体積225μm×235μm×2,925μmインプラントの154,659,375±10%立方ミクロンおよび150μm×180μm×1,500μmインプラントの40,500,000±10%立方ミクロンではないインプラントを除外する。本明細書で教示される一部の実施形態は、例えばPRINT(登録商標)技術による作製などによる成型ベースの方法で作製されないインプラントを除外する。
一部の態様では、組成物は、R203S/R208Sを約1:2〜約1:3の比で構成する2つのポリマーマトリックスを含む。一部の実施形態では、組成物は、R203Sを23.29±2.0wt%の量で含み、R208Sを47.30±2.0wt%の量で含む。
一実施形態では、ポリマーマトリックスは、i)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約25%〜約35%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約65%〜約75%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。
ある特定の実施形態では、医薬組成物のポリマーブレンドは、i)約33%のR203S、およびii)約67%のR208Sを含む。
本明細書では、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物がさらに提供され、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有し、73〜77mol%のD,L−ラクチドおよび23〜27mol%のグリコリドを含む、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびii)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
ある特定の実施形態では、前述のポリマーマトリックスは、他のポリマーを、組成物中に存在するポリマーから除外する。例えば、一部の態様では、PEGは存在しない。
一部の実施形態では、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマーおよびポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーは、約1:5〜1:6、または1:5〜1:7の比で存在する。
一部の態様では、組成物は、RG752S/R203Sを約1:5〜約1:6の比で構成する2つのポリマーマトリックスを含む。一部の実施形態では、組成物は、RG752Sを10.5±2.0wt%の量で含み、R203Sを59.5±2.0wt%の量で含む。
ある特定の実施形態では、医薬組成物のポリマーブレンドは、i)約15%のRG752S、およびii)約85%のR203Sを含む。
一部の実施形態では、ポリマーマトリックスは、CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有し、73〜77mol%のD,L−ラクチドおよび23〜27mol%のグリコリドを含む、約10%〜約20%のエステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、約80%〜約90%のエステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む。
本開示の別の態様は、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を伴い、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)a)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.25〜0.35dl/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた第1の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびb)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で1.8〜2.2dl/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた第2の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマーマトリックス(前記第1および第2のポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーは、約1:2〜1:3の比で存在する)、またはii)a)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有し、73〜77mol%のD,L−ラクチドおよび23〜27mol%のグリコリドを含む、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびb)CHCl中0.1%w/vにおいて25℃で0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマーマトリックス、ここで(ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマーおよびポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーは、約1:5〜1:6の比で存在する)から選択されるポリマー混合物を含有する。
一部の態様では、本開示は、前房内注射によって固体の生分解性桿状前房内インプラントを対象に投与することによって、ヒト対象における眼圧亢進を処置する方法を提供する。いくつかの態様では、インプラントは、対象の目の前眼房に直接送達され、そこで下方虹彩角膜角に留まる。一部の態様では、インプラントは、目の6:00時の位置に留まる。特定の一態様では、本開示のインプラントは、それらの初期位置から実質的に移動しない。他の態様では、インプラントは、それらの初期位置から実質的に移動し得る。開示の方法の実施形態では、ヒトの眼内圧は、前房内注射によって目1つ当たり約1〜500μg、目1つ当たり約1〜400μg、目1つ当たり約1〜300μg、目1つ当たり約1〜200μg、目1つ当たり約1〜150μg、目1つ当たり約1〜140μg、目1つ当たり約1〜130μg、目1つ当たり約1〜120μg、目1つ当たり約1〜110μg、目1つ当たり約1〜100μg、目1つ当たり約1〜90μg、目1つ当たり約1〜80μg、目1つ当たり約1〜70μg、目1つ当たり約1〜60μg、目1つ当たり約1〜50μg、目1つ当たり約1〜40μg、目1つ当たり約1〜30μg、目1つ当たり約1〜20μg、または目1つ当たり約1〜10μgの範囲の初期治療剤含量を有するインプラントを移植した後4〜6カ月間、制御される。一部の実施形態では、薬物は、トラボプロストである。トラボプロストは、インプラントから経時的に放出されて、眼性状態を処置する。
特定の実施形態では、3つのインプラントが患者の目1つに投与され、前記インプラントは、それぞれ148,078,125立方ミクロンの体積を有し、したがって目1つ当たり約130μgのトラボプロスト総投与量が、処置過程にわたって患者に与えられる。この実施形態では、148,078,125立方ミクロンの体積を有する各インプラントは、約43.3μgのトラボプロストを含む。
他の実施形態では、3つのインプラントが患者の目1つに投与され、前記インプラントは、それぞれ148,078,125立方ミクロンの体積を有し、したがって目1つ当たり約121μgのトラボプロスト総投与量が、処置過程にわたって患者に与えられる。この実施形態では、148,078,125立方ミクロンの体積を有する各インプラントは、約40.4μgのトラボプロストを含む。
特定の実施形態では、1つのインプラントが患者の目1つに投与され、前記インプラントは、148,078,125立方ミクロンの体積を有し、したがって目1つ当たり約40.4μgのトラボプロスト総投与量が、処置過程にわたって患者に与えられる。
さらなる他の実施形態では、3つのインプラントが患者の目1つに投与され、前記インプラントは、それぞれ33,750,000立方ミクロンの体積を有し、したがって目1つ当たり約24μgのトラボプロスト総投与量が、処置過程にわたって患者に与えられる。この実施形態では、33,750,000立方ミクロンの体積を有する各インプラントは、約8μgのトラボプロストを含む。
特定の実施形態では、1つのインプラントが患者の目1つに投与され、前記インプラントは、33,750,000立方ミクロンの体積を有し、したがって目1つ当たり約8μgのトラボプロスト総投与量が、処置過程にわたって患者に与えられる。
また、少なくとも1つの眼インプラントを含む医薬組成物が開示され、ここで前記少なくとも1つの眼インプラントは、33,750,000±10%立方ミクロンの体積を有し、A)生分解性ポリマーマトリックスおよびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含み、生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いて測定してCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
一部の実施形態は、33,750,000±10%立方ミクロンの体積を有する1つの眼インプラントを目に投与することを伴う。他の実施形態は、それぞれ33,750,000±10%立方ミクロンの体積を有する2つの眼インプラントを目に投与することを伴う。さらに他の実施形態は、それぞれ33,750,000±10%立方ミクロンの体積を有する3つの眼インプラントを目に投与することを伴う。さらに他の実施形態は、それぞれ33,750,000±10%立方ミクロンの体積を有する3つまたはそれを超える眼インプラントを目に投与することを伴う。
一部の実施形態では、33,750,000±10%立方ミクロンの体積を有する前述の眼インプラントのそれぞれは、1μg〜10μgのトラボプロスト含量を含有する。特定の一実施形態では、33,750,000±10%立方ミクロンの体積を有する前述の眼インプラントのそれぞれは、8μg±2μgのトラボプロスト含量を含有する。
さらに本開示では、少なくとも1つの眼インプラントを含む医薬組成物が提供され、ここで前記少なくとも1つの眼インプラントは、148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有し、A)生分解性ポリマーマトリックスおよびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含み、生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
一部の実施形態は、148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有する1つの眼インプラントを目に投与することを伴う。他の実施形態は、それぞれ148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有する2つの眼インプラントを目に投与することを伴う。さらに他の実施形態は、それぞれ148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有する3つの眼インプラントを目に投与することを伴う。さらに他の実施形態は、それぞれ148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有する3つまたはそれを超える眼インプラントを目に投与することを伴う。
一部の実施形態では、148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有する前述の眼インプラントのそれぞれは、1μg〜50μg、または20μg〜50μg、または30μg〜50μgのトラボプロスト含量を含有する。特定の一実施形態では、148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有する前述の眼インプラントのそれぞれは、43.3μg±2μgのトラボプロスト含量を含有する。別の特定の一実施形態では、148,078,125±10%立方ミクロンの体積を有する前述の眼インプラントのそれぞれは、40.4μg±2μgのトラボプロスト含量を含有する。
本明細書で教示される一部の実施形態は、生分解性ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む生分解性徐放眼インプラントを提供し、ここで前記生分解性徐放眼インプラントは、患者に投与されると、少なくとも約180日間、治療有効量の少なくとも1つの治療剤を放出するように処方され、前記少なくとも1つの生分解性徐放眼インプラントは、0日目〜160日目の期間中、少なくとも1つの治療剤の約1%〜最大約35%が放出されるインビトロ放出プロファイルを示す。一部の実施形態では、生分解性徐放眼インプラントは、0日目〜84日目の期間中、少なくとも1つの治療剤の約30%未満が放出されるインビトロ放出プロファイルを示す。一部の実施形態では、眼インプラントは、約25%〜約35%のポリ(D,L−ラクチド)R203S、および約65%〜約75%のポリ(D,L−ラクチド)R208Sを含む。
本明細書で教示される他の実施形態は、生分解性ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む生分解性徐放眼インプラントを提供し、ここで前記生分解性徐放眼インプラントは、患者に投与されると、最大約70〜90日間、治療有効量の少なくとも1つの治療剤を放出するように処方され、その時点で、少なくとも1つの治療剤のおよそ100%が、放出されていることになり、前記少なくとも1つの生分解性徐放眼インプラントは、0日目〜28日目の期間中、少なくとも1つの治療剤の約1%から最大約25%が放出されるインビトロ放出プロファイルを示す。一部の実施形態では、徐放眼インプラントは、0日目〜56日目の期間中、少なくとも1つの治療剤の約45%未満が放出されるインビトロ放出プロファイルを示す。一部の実施形態では、徐放眼インプラントは、56日目〜84日目の期間中、少なくとも1つの治療剤の少なくとも50%が放出されるインビトロ放出プロファイルを示す。一部の実施形態では、眼インプラントは、約10%〜約20%のポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)RG752S、および約80%〜約90%のポリ(D,L−ラクチド)R203Sを含む。
特定の実施形態では、本開示は、図2A〜2Fのインプラントによって図示されているインビトロ放出プロファイルに対応するインビトロ放出プロファイルを示す徐放眼インプラントを提供する。さらに本開示は、開示されている図もしくは表のいずれかに示されている放出プロファイル、または前記図および表のデータから数学的に導き出せる放出プロファイルを示すポリマーマトリックス組成物を提供する。
一部の態様では、眼インプラントは、眼圧亢進を特徴とする眼性状態を処置するために処方される。一部の態様では、眼インプラントは、緑内障を処置するために処方される。一部の態様では、眼インプラントは、高眼圧症を処置するために処方される。
一実施形態では、眼インプラントは、目の前眼房の下方虹彩角膜角にインプラントを移植できるようなサイズにされ、構造化される。
一部の態様では、眼インプラントは、患者への初期投与から患者への投与の180日後までの全期間中、5%を超えてサイズが増大しないように処方される。
一部の態様では、眼インプラントは、送達するための針を用いて投与できるようなサイズにされ、構造化される。一部の実施形態では、針は、27ゲージである。
本開示の一部の実施形態の重要な一態様は、全体的なサイズを、可能な限り最小の針ゲージを使用するために本明細書に論じられている許容度まで均一にし、制御することである。インプラントは、インプラントの全体的な最大断面幅と、針直径内側との間が、10〜50ミクロンの空間距離である。他の実施形態では、インプラントの全体的な最大断面幅と、針直径内側との間のインプラントと針の空間距離は、20〜40ミクロンにすべきである。他の実施形態では、インプラントの全体的な最大断面幅と、針直径内側との間のインプラントと針の空間距離は、40ミクロン以上にすべきである。他の実施形態では、インプラントの全体的な最大断面幅と、針直径内側との間のインプラントと針の空間距離は、30ミクロン以上にすべきである。他の実施形態では、インプラントの全体的な最大断面幅と、針直径内側との間のインプラントと針の空間距離は、20ミクロン以上にすべきである。他の実施形態では、インプラントの全体的な最大断面幅と、針直径内側との間のインプラントと針の空間距離は、10ミクロン以上にすべきである。インプラントの3次元形状は、針の内部開口部の容積を最大限にするように、またはインプラントもしくは処置の所望の負荷、挿入、組織沈着、もしくは他のパラメータを容易にするように設計され得ることを、当業者は理解されよう。一部の実施形態では、本開示の金型およびインプラントは、円筒インプラントとして設計される。一部の実施形態では、円筒インプラントは、針の内径よりも小さい30マイクロメータ以上の断面直径を備えて作製される。一部の実施形態では、インプラント、金型、または金型を作るマスターは、追加の製造技術を利用して作製される。
本開示の一実施形態では、本開示の150×150×1500マイクロメータのインプラントと共に、27ゲージ超薄壁針が利用される。針のサイズを小さくできることは、組織損傷を最小限に抑えるために、本開示の一部の実施形態の重要な特色であることが、当業者には理解されよう。
一実施形態では、眼インプラントは、i)約30%w/wの少なくとも1つの治療剤、およびii)約70%w/wの生分解性ポリマーマトリックスを含む。
特定の一実施形態では、眼インプラントは、i)活性薬剤であるトラボプロスト(30%w/w負荷)、およびii)R203SポリマーおよびR208Sポリマーのポリ(D,L−ラクチド)(PLA)ブレンドを含む生分解性ポリマーマトリックス(70%w/w)を含み、前記眼インプラントは、225μm×225μm×2,925μmの寸法および148,078,125±5%立方ミクロンの体積を有する。
一実施形態では、眼インプラントは、i)活性薬剤であるトラボプロスト(33%w/w負荷)、およびii)R203Sポリマー(22.11%w/w)およびR208Sポリマー(44.89%w/w)のポリ(D,L−ラクチド)(PLA)ブレンドを含む生分解性ポリマーマトリックスを含み、前記眼インプラントは、225μm×240μm×2,925μmの寸法を有する型穴から成型される。別の実施形態では、眼インプラントは、i)活性薬剤であるトラボプロスト(34%w/w負荷)、およびii)R203Sポリマー(21.78%w/w)およびR208Sポリマー(44.22%w/w)のポリ(D,L−ラクチド)(PLA)ブレンドを含む生分解性ポリマーマトリックスを含み、前記眼インプラントは、150μm×180μm×1,500μmの寸法を有する型穴から成型される。
別の実施形態では、眼インプラントは、i)活性薬剤であるトラボプロスト(30%w/w負荷)、およびii)RG752SポリマーおよびR203Sポリマー(70%w/w)のポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)/ポリ(D,L−ラクチド)(PLGA/PLA)ブレンドを含む生分解性ポリマーマトリックスを含み、前記眼インプラントは、150μm×150μm×1,500μmの寸法および33,750,000±5%立方ミクロンの体積を有する。
特定の一実施形態では、眼インプラントは、1)内部に形成された複数の陥凹領域を含む金型を準備するステップと、2)複数の陥凹領域内に大量の液体材料を堆積させるステップと、3)複数の実質的に均一なインプラントを形成するステップと、4)パターン化された鋳型からインプラントを回収するステップ(前記インプラントのそれぞれは、陥凹領域を実質的に模倣する)とを含むプロセスによって製造される。
一部の実施形態は、生分解性徐放眼インプラントを投与するためのキットを含み、このキットは、(a)生分解性ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む少なくとも1つの生分解性徐放眼インプラントと、(b)針または針のようなデバイスを含む単回使用の眼インプラントアプリケーターを含む。一部の実施形態では、針または針のようなデバイスは、22ゲージまたはそれよりも小さい。一実施形態では、針のようなデバイスは、インプラントの最大断面直径よりも40マイクロメータ以上大きい針内部直径を有する。一実施形態では、針のようなデバイスは、インプラントの最大断面直径よりも30マイクロメータ以上大きい針内部直径を有する。一実施形態では、針のようなデバイスは、インプラントの最大断面直径よりも20マイクロメータ以上大きい針内部直径を有する。
一部の態様では、本開示に従って生成されたインプラントは、非常に低いインプラント間可変性を有する治療剤放出プロファイルを示す。本開示のいくつかのインプラントによって示された治療剤放出プロファイルは、インプラントごとに一貫しており、統計的に有意でない変動を示す。結果的に、インプラントの実施形態によって示される薬物放出プロファイルは、信頼区間内にあり、生物学的には関連しない変動係数を示す。
一部の態様では、所与の立体構造のインプラント間の治療剤含量は、高度に一致している。特定の実施形態では、本開示のインプラントは、所与の立体構造のインプラント間で著しく変わらない治療剤含量を有する。一実施形態では、所与の立体構造を有するインプラントの治療剤含量は、互いに統計的に有意な様式では変わらない。特定の実施形態では、本開示のインプラントは、図3A〜3Cの治療剤含量の均一性グラフに示されている通り、所与の立体構造を有する部材間で治療剤含量の変動を有する。
ある特定の態様では、本開示は、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供し、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
ある特定の態様では、本開示は、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供し、ここで生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
ある特定の態様では、本開示は、A)生分解性ポリマーマトリックス、およびB)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物を提供し、生分解性ポリマーマトリックスは、i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−1%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−1%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含むポリマー混合物を含有する。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、65%±5%w/wの医薬組成物、または65%±3%w/wの医薬組成物、または65%±1%w/wの医薬組成物を含む生分解性ポリマーマトリックスを有する。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、プロスタミド、およびそれらの組合せからなる群から選択されるポリマーマトリックス内に均一に分散した少なくとも1つの治療剤を有する。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、ウノプロストンイソプロピル、およびそれらの組合せからなる群から選択されるポリマーマトリックス内に均一に分散した少なくとも1つの治療剤を有する。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、ポリマーマトリックス内に均一に分散したトラボプロストを少なくとも有する。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、眼インプラントとして作製される。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、眼インプラントとして作製され、前記作製は、熱溶融押出法を含まない。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、眼インプラントとして作製され、前記作製は、約340°F〜約350°Fの温度範囲で行われる。一部の態様では、眼インプラントの作製は、250°F〜300°Fの温度範囲では行われない。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、眼インプラントとして作製され、インプラントは、ヒトの目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて治療剤を放出する。
一態様では、本明細書で教示される眼性状態を処置するための医薬組成物は、眼インプラントとして作製され、緑内障、または眼圧亢進、または高眼圧症を処置するための方法において使用される。
図1は、目の虹彩角膜角に置かれたインプラントの模式図であり、目の虹彩角膜角に位置した房水流出も示している図である。 図2Aは、インビトロ研究に関する時間(日)関数としての、放出されたトラボプロストのパーセンテージを示す図である。 図2Bは、インビトロ研究に関する時間(日)関数としての、放出されたトラボプロストの量(μg)を示す図である。 図2Cは、時間(日)関数としての、トラボプロストのインビトロ放出速度(ng/日)を示す図である。 図2Dは、インビトロ研究に関する時間(日)関数としての、放出されたトラボプロストのパーセンテージを示す図である。 図2Eは、インビトロ研究に関する時間(日)関数としての、放出されたトラボプロストの量(μg)を示す図である。 図2Fは、時間(日)関数としての、トラボプロストのインビトロ放出速度(ng/日)を示す図である。 図3Aは、図2A〜2Fに示されているインプラントの治療剤含量の均一性グラフを示す。 図3Bは、R208S/R203Sポリマーマトリックスを利用する選択されたインプラントの治療剤含量の均一性グラフを示す。 図3Cは、R203S/RG752Sポリマーマトリックスを利用する選択されたインプラントの治療剤含量の均一性グラフを示す。 図4Aは、180日間にわたって経時的に放出された、インプラント515−55−8(2つのインプラント)および515−47−11(3つのインプラント)のトラボプロストのインビトロ%を示す図である。 図4Bは、180日間にわたって経時的に放出された、インプラント515−55−8(2つのインプラント)および515−47−11(3つのインプラント)のトラボプロストのインビトロ蓄積量(μg)を示す図である。 図4Cは、180日間にわたる経時的な、インプラント515−55−8(2つのインプラント)および515−47−11(3つのインプラント)のトラボプロストのインビトロ放出速度(ng/日)を示す図である。 図5は、224日間にわたるインビボ研究PRE004について、正常圧のビーグル犬の515−47−11(3つのインプラント)および515−55−8(2つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す図である。 図6は、84日間にわたるインビボ研究PRE004について、正常圧のビーグル犬の515−55−8(2つのインプラント)のIOP低減効果を示す図である。 図7は、84日間にわたるインビボ研究PRE004について、正常圧のビーグル犬のインプラント515−47−11(3つのインプラント)のIOP低減効果を示す図である。 図8は、168日間にわたるインビボ研究PRE006について、正常圧のビーグル犬の515−60−4(3つのインプラント)、515−60−5(1つのインプラント)、および515−60−5(3つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す図である。 図9は、84日間にわたるインビボ研究PRE006について、正常圧のビーグル犬の515−60−4(3つのインプラント)、515−60−3(1つのインプラント)、および515−60−3(3つのインプラント)のIOP低減効果を示す図である。 図10Aは、84日間にわたるインビボ研究PRE006について、正常圧のビーグル犬の515−60−5(1つのインプラント)および515−60−5(3つのインプラント)のIOP低減効果を示す図である(無鑑査の例示的なデータとして)。 図10Bは、280日間にわたるインビボ研究PRE006について、正常圧のビーグル犬の515−60−5(1つのインプラント)および515−60−5(3つのインプラント)のIOP低減効果を示す図である。 図11Aは、126日間にわたるインビボ研究PRE009(PLA/PLAマトリックス)について、正常圧のビーグル犬の003−001−6B(3つのインプラント)、003−001−6A(3つのインプラント)、および003−001−8A(3つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す図である(無鑑査の例示的なデータとして)。 図11Bは、126日間にわたるインビボ研究PRE009(PLA/PLAマトリックス)について、正常圧のビーグル犬の003−001−6B(1つのインプラント)、003−001−6A(1つのインプラント)、003−001−7A(1つのインプラント)、および003−001−8A(1つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す図である(無鑑査の例示的なデータとして)。 図11Cは、126日間にわたるインビボ研究PRE009(PLA/PLAマトリックス)について、正常圧のビーグル犬の003−001−14B(3つのインプラント)、003−001−14A(1つのインプラント)、003−001−4B(1つのインプラント)、および003−001−4B(3つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す図である(無鑑査の例示的なデータとして)。 図11Dは、189日間にわたるインビボ研究PRE009について、正常圧のビーグル犬の0003−001−6B(1つのインプラント)および0003−001−6B(3つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す図である。 図12は、ビーグル犬におけるインプラントの縮瞳効果を示す図である。図12A(PRE004研究)、図12B(PRE006研究)、図12Cおよび図12D(PRE009研究)。 図13は、140日間にわたるトラボプロストインプラントの眼の安全性指標を示す図であり、イヌに特異的な瞳孔対光反射の低下は除外されている。 図14は、前房内挿入の28日後および56日後における、トラボプロストのインビボ回収量(μg)を示す図である。 図15は、前房内挿入の28日後および56日後における、トラボプロストのインビボ回収率%を示す図である。 図16は、前房内挿入の28日後および56日後における、トラボプロストのインビボ放出率%を示す図である。 図17は、前房内挿入の28日後および56日後における、トラボプロストのインビボ放出速度(ng/日)を示す図である。 図18は、投与1カ月後のトラボプロストのインビボ放出速度対房水濃度の表示である。グラフは、x軸上にインビボ放出速度(ng/日)を示し、y軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示す。 図19は、投与2カ月後のトラボプロストのインビボ放出速度対房水濃度の表示である。グラフは、x軸上にインビボ放出速度(ng/日)を示し、y軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示す。 図20は、投与1カ月後および2カ月後のデータを組み合わせた、トラボプロストのインビボ放出速度対房水濃度の表示である。グラフは、x軸上にインビボ放出速度(ng/日)を示し、y軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示す。 図21は、投与1カ月後のIOP対トラボプロストの房水濃度の表示である。グラフは、x軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示し、y軸上にIOPに対する処置効果(mmHg)を示す。 図22は、投与2カ月後のIOP対トラボプロストの房水濃度の表示である。グラフは、x軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示し、y軸上にIOPに対する処置効果(mmHg)を示す。 図23は、投与1カ月後および2カ月後のデータを組み合わせた、IOP対トラボプロストの房水濃度の表示である。グラフは、x軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示し、y軸上にIOPに対する処置効果(mmHg)を示す。 図24Aは、27G薄壁針における150μm×150μm×1,500μmインプラントを示す電子顕微鏡写真である。図24Bは、27G超薄壁針における225μm×225μm×2,925μmインプラントを示す電子顕微鏡写真である。 図25は、27ゲージ超薄壁針に搭載されたインプラント、および針の内径とインプラントの間の空間距離の画像を示す。 図26は、27ゲージ超薄壁針に搭載されたインプラント、および針の内径とインプラントの間の空間距離の別の画像を示す。
(詳細な説明)
本明細書では、眼性状態を処置するための医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、生分解性ポリマーマトリックスおよびポリマーマトリックスに含まれる治療剤を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、ポリマーマトリックス中に均一に分散している。
本明細書に記載の通り、複数の医薬組成物は、インプラントの形態に作製され、かつ/またはインプラントの形態を企図され、徐放眼インプラントを含めた眼の治療処置を含む、高度に有効な薬学的に活性な生成物をもたらす。
様々な実施形態では、これらの医薬組成物は、眼インプラントに形成されたポリマーマトリックス中に分散した治療剤を含む。
特定の一実施形態では、本開示の医薬組成物は、i)生分解性ポリマーまたは生分解性ポリマーのブレンド、およびii)例えば、眼圧(IOP)亢進などの眼性状態の処置に使用するのに有効な薬物などの治療剤を含む。
定義
「約」は、その要件を満たす数、パラメータ、または特徴のパーセントプラスまたはマイナス(例えば、±5%)を意味し、それによって当業者は、この用語が利用される科学的状況を適切に理解し得る。さらに、本明細書で使用されるすべての数、値および量に言及する表現は、当技術分野で遭遇する測定の様々な不確実性を受けるので、別段指定されない限り、提示されているすべての値は、用語「約」によって修飾されると理解され得る。
本明細書で使用される場合、冠詞「a」、「an」および「the」は、1つの指示対象に明確に限定されない限り、または冠詞が単数の指示対象に言及していることが文脈から当業者に明らかにならない場合、複数の指示対象を含むことができる。
本明細書で数値範囲が開示されている場合、このような範囲は、その範囲の最小値および最大値の両端、ならびにこのような最小値と最大値の間のすべての値を連続的に含む。またさらに、ある範囲が整数を指す場合、このような範囲の最小値と最大値の間のすべての整数が含まれる。さらに、特色または特徴を説明するために、複数の範囲が提供される場合、このような範囲は、組み合わせることができる。換言すると、別段指定されない限り、本明細書に開示されているすべての範囲は、その範囲に組み込まれている任意のすべての下位範囲を包含すると理解されるべきである。例えば、「1〜10」と記載される範囲は、最小値1と最大値10の間の任意のすべての下位範囲を含むとみなされるべきである。範囲「1〜10」の例示的な下位範囲には、1〜6.1、3.5〜7.8、および5.5〜10が含まれる(それらに限定されない)。
本明細書で使用される場合、用語「ポリマー」は、ホモポリマー(1つのタイプの繰り返し単位だけを有するポリマー)およびコポリマー(2つ以上のタイプの繰り返し単位を有するポリマー)の両方を包含することを意味する。
「生分解性ポリマー」は、生理的条件下、インビボで分解する1つまたは複数のポリマーを意味する。治療剤の放出は、生分解性ポリマーの分解と同時に、またはその後に継時的に生じる。
用語「生分解性」および「生体内分解性」は、本明細書では交換可能に使用される。生分解性ポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、または2つを超える異なるポリマー単位を含むポリマーであり得る。
本明細書で使用される場合、用語「ポリマーマトリックス」は、ポリマーの均一混合物を指す。換言すれば、マトリックスは、その一部が、成分、密度等によって他の部分とは異なっている混合物を含まない。例えば、マトリックスは、コアおよび1つまたは複数の外層を含有する組成物を含まず、薬物リザーバーおよび薬物リザーバーを取り囲む1つまたは複数の部分を含有する組成物を含まない。ポリマーの混合物は、同じタイプの、例えば2つの異なるPLAポリマー、または異なるタイプの、例えばPLGAポリマーと組み合わされたPLAポリマーであり得る。
「眼性状態」は、眼の領域に影響を及ぼす、または眼の領域を含む疾患、病気または状態を意味する。
用語「熱溶融押出法」または「熱溶融押出し」は、本明細書では、ブレンドされた組成物を加熱および/または圧縮して、溶融(または軟化)状態にし、その後オリフィスを通過させて、押出し生成物(押出物)を、その最終的な形状に形成し、そこで冷却して固化させるプロセスを説明するために使用される。
用語「非押出しインプラント」または「非熱溶融押出しインプラント」は、例えば型穴で成型することによって、押出しステップを利用するプロセスでは製造されなかったインプラントを指す。
「徐放」または「制御放出」は、インプラントからの少なくとも1つの治療剤または薬物の持続的速度による放出を指す。徐放は、治療剤が、孤発的に予測不可能な方式ではインプラントから放出されないことを暗示している。用語「徐放」は、展開と関連する部分的な「バースト現象」を含み得る。一部の例示的な実施形態では、少なくとも1つの治療剤の初期バーストが生じ、その後より緩やかに放出されることが望ましい場合がある。放出速度は、定常状態であり得(一般に「時間放出」またはゼロ次動態と呼ばれる)、すなわち少なくとも1つの治療剤は、所定の時間にわたって等しい量で放出され(初期バースト相あり、またはなし)、または勾配放出であり得る。例えば徐放は、所与の期間にわたって、または局所投与と比較して、実質的に一定に放出され得る。
「治療有効量」は、眼性状態を処置するのに必要な治療剤のレベルまたは量を意味し、治療剤が投与された対象に治療応答または所望の効果をもたらす治療剤のレベルまたは量を意味する。したがって、治療有効量のトラボプロストなどの治療剤は、眼性状態の少なくとも1つの症候を低減するのに有効な量である。
眼の解剖
特定の実施形態では、本明細書に記載のインプラントは、ヒトの目の虹彩角膜角に、またはその中に置くために製造された前房内インプラントである。
これらの実施形態では、インプラントからの治療剤の徐放によって、徐放期間にわたってIOPを著しく低減する、患者の目の房水における薬物濃度が達成される。さらにいくつかの実施形態では、患者の目の虹彩角膜角に、またはその中に置かれる前房内インプラントは、インプラントの徐放期間にわたって48時間またはそれを超える任意の連続期間、治療レベル以下にゆらぐことなく、したがって局所投与パラダイムおよび従来技術のインプラントと関連する固有の問題を克服する、房水中の薬物濃度を達成する。
目の前房および後房は、血液に類似のイオン組成を有する、毛様体によって主に分泌される体液である房水で満たされている。房水の機能は、a)目の無血管構造、例えば水晶体および角膜に栄養分を供給すること、ならびにb)IOPを維持することである。
房水は、主に毛様体の毛様体突起によって目の後房に分泌され、副次的な房水生成機序は、動脈血管から限外濾過を介して生じる。房水は、瞳孔を横断することによって前眼房に到達し、虹彩に隣接する房水流が上方に向かい、角膜に隣接する房水流が下方に向かう対流が生じる(図1)。
2つの異なる房水流出経路があり、共に目の虹彩角膜角に位置している(図1)。ぶどう膜強膜路、または非従来型経路は、毛様体筋線維内の細胞間空間を介して拡散することによって、房水が前眼房から出ることを指す。これは、ヒトの少数流出経路であると思われるが、ぶどう膜強膜路は、降圧脂質などの特定の降圧薬の標的となる。
房水は、最初、ヒトの10〜30ミクロン以下の範囲の細孔径直径を有する線維柱帯網へと360°排水される。房水は、シュレム管を介して排水され、25〜30のコレクタチャネルを介して目を出て、房水静脈に入り、最終的に眼窩の強膜上脈管構造および静脈に入る。
本明細書に記載のインプラントから溶出する治療剤は、対流を介して前眼房の房水に入る。次に、治療剤は前眼房中に分散し、虹彩根部領域を介して線維柱帯網および毛様体領域などの標的組織に入る。
前述の線維柱帯網およびぶどう膜強膜組織の両方において、様々なプロスタノイド受容体が見出されており、そのことは、プロスタノイドが、房水の生成および/またはドレナージの調節に関与し、それによって眼圧内に影響を及ぼすことを示している。小柱網では、EP、FP、IP、DPおよびTP受容体ファミリーをコードする遺伝子が発現するが、ぶどう膜強膜組織ではEPおよびFP受容体ファミリーが優勢である(Torisら、Surv Ophthalmol.2008;53、Suppl.1、S107−S120)。
プロスタノイドは、エイコサノイドのサブクラスである生理的な脂肪酸誘導体である。プロスタノイドは、プロスタグランジン、プロスタミド、トロンボキサン、およびプロスタサイクリンを含み、これらの化合物のすべては、数々の生理的プロセスに関与するメディエーターである。天然のプロスタグランジン、例えばPGF2a、PGE、PGD、およびPGIは、それらのそれぞれの受容体(FP、EP、DP、IP)に特定の親和性を示すが、他のプロスタグランジン受容体に対していくらかの非選択的な親和性も有する。プロスタグランジンはまた、マトリックスメタロプロテアーゼに対して直接的な効果を有する。これらは、線維柱帯網に発現する中性プロテイナーゼであり、細胞外マトリックスを分解することによって、体液流出抵抗性を制御する上である役割を果たす。
いくつかのプロスタグランジン類似体は、ラタノプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、トラボプロスト、およびウノプロストンなどの、眼内圧を低減する局所投与される医薬品として有効であることが見出された。ある専門家によれば、ビマトプロストは、プロスタグランジン誘導体ではなくプロスタミドとして理解される。ラタノプロスト、トラボプロスト、タフルプロスト、および高い確実性でビマトプロストも、強力で選択的PGF2aアゴニストである。それらの正味の効果は、眼内圧の低減であり、これは、主にぶどう膜強膜路を介して房水ドレナージを実質的に増大することによって引き起こされる。それらはまた、高い確実性で小柱流出をある程度増大する。ウノプロストンは、その効力および選択性が、既に言及した化合物の場合よりもはるかに低いにもかかわらず、PGF2a類似体として分類されることもある。ウノプロストンは、PGF2aの肺代謝産物に最も密に関係している。またウノプロストンは、眼内圧を低減することができるが、主に小柱ドレナージ経路を刺激することによって作用するように見え、ぶどう膜強膜からの流出に対して効果はほとんどない。
本明細書に記載の生分解性インプラントの注射および前房内設置の利点は、前眼房が、体内の免疫特権的部位であり、ポリマー性治療剤送達系などの異物に反応する可能性が高くないということである。
生分解性ポリマー
ある特定の実施形態では、本明細書に記載のインプラントは、ヒトの目の虹彩角膜角に極めて近接してインプラントを提供するように、サイズ、形状、組成、およびそれらの組合せを設計される。ある特定の実施形態では、インプラントは、ポリマー材料から作られる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のインプラントを形成するために使用されるポリマー材料は、生分解性である。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、目に治療剤を経時的に徐放する、ポリ乳酸、グリコール酸、およびそれらのコポリマーの任意の組合せであり得る。
インプラントに使用するのに適したポリマー材料または組成物には、目の機能または生理に実質的な妨害を引き起こさないように、目と適合性のある、すなわち生体適合性のある材料が含まれる。このようなポリマー材料は、生分解性、生体内分解性、または生分解性と生体内分解性の両方であり得る。
特定の実施形態では、有用なポリマー材料の例として、分解されると生理的に許容される分解生成物をもたらす、有機エステルおよび有機エーテルから導出された材料ならびに/または有機エステルおよび有機エーテルを含むような材料が挙げられる(それらに限定されない)。また、無水物、アミド、オルトエステル等から導出されたポリマー材料および/または無水物、アミド、オルトエステル等を含むポリマー材料も、それら自体、または他のモノマーと組み合わせて、本開示で使用されることが見出され得る。ポリマー材料は、付加ポリマーまたは縮合ポリマーであり得る。ポリマー材料は、架橋されていてもよく、または架橋されていなくてもよい。一部の実施形態では、ポリマーは、炭素および水素以外では、酸素および窒素の少なくとも1つを含むことができる。酸素は、オキシ、例えばヒドロキシまたはエーテル、カルボニル、例えば非オキソ−カルボニル、例えばカルボン酸エステル等として存在することができる。窒素は、アミド、シアノおよびアミノとして存在することができる。
一実施形態では、ホモポリマーまたはコポリマーのいずれかのヒドロキシ脂肪族カルボン酸のポリマー、およびポリサッカライドは、インプラントにおいて有用である。ポリエステルには、D−乳酸、L−乳酸、ラセミ乳酸、グリコール酸、ポリカプロラクトンのポリマー、それらのコポリマー、およびそれらの組合せが含まれ得る。
本開示の実施形態において使用するためのポリマーまたはポリマー材料のいくつかの特徴には、生体適合性、選択された治療剤との適合性、本明細書に記載の治療剤送達系を作ることにおけるポリマーの使用し易さ、生理的環境における所望の半減期、および親水性が含まれ得る。
一実施形態では、インプラントを製造するために使用される生分解性ポリマーマトリックスは、合成脂肪族ポリエステル、例えば乳酸および/またはグリコール酸のポリマーであり、それには、ポリ−(D,L−ラクチド)(PLA)、ポリ−(D−ラクチド)、ポリ−(L−ラクチド)、ポリグリコール酸(PGA)、および/またはコポリマーであるポリ−(D、L−ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)が含まれる。
PLGAおよびPLAポリマーは、主鎖加水分解を介して分解することが公知であり(バルク浸食)、最終的な分解生成物は、乳酸およびグリコール酸であり、これらは非毒性であり、天然の代謝化合物であるとみなされる。乳酸およびグリコール酸は、クレブス回路を介して、二酸化炭素および水への変換によって安全に除去される。
PLGAは、グリコール酸および乳酸の環式二量体のランダム開環共重合によって合成される。グリコール酸または乳酸の連続モノマー単位は、エステル連結によって一緒になって連結している。ラクチドとグリコリドの比を変えて、生成物の生分解特徴を変更することができる。この比を変更することによって、ポリマーの分解時間を調整することが可能である。重要なことに、薬物放出特徴は、薬物送達系の生分解速度、分子量、および結晶化度によって影響を受ける。生分解性ポリマーマトリックスを変更し、カスタマイズすることによって、薬物送達プロファイルを変化させることができる。
PLA、PGAおよびPLGAは、主に、周辺組織に水が存在する状態で、ポリマーマトリックス中のそのエステル連結の非酵素的加水分解によって切断される。PLA、PGAおよびPLGAポリマーは、体内で加水分解を受けて、元のモノマー、乳酸および/またはグリコール酸を生成するので、生体適合性がある。乳酸およびグリコール酸は、非毒性であり、クレブス回路を介して、二酸化炭素および水への変換によって安全に除去される。PLA、PGAおよびPLGAポリマーの生体適合性は、動物およびヒトの眼以外の組織および眼組織の両方においてさらに調査されている。それらの知見によって、ポリマーは十分に許容されることが示されている。
本開示の一実施形態で利用できるPLAポリマーの例として、R207S、R202S、R202H、R203S、R203H、R205S、R208、R206、およびR104と識別されている、Evonik Industriesから利用可能なRESOMER(登録商標)製品ラインが挙げられる(それらに限定されない)。適切なPLAポリマーの例として、ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定しておよそ0.15〜およそ2.2dL/gの範囲の固有粘度を有する、酸およびエステル末端ポリマーの両方が挙げられる。
様々な分子量のPLAの合成が可能である。一実施形態では、PLA、例えばおよそ1.8〜およそ2.2dl/gの固有粘度を有するRESOMER(登録商標)R208Sを使用することができる。別の実施形態では、PLA、例えばおよそ0.25〜およそ0.35dl/gの固有粘度を有するRESOMER(登録商標)R203Sを使用することができる。
ResomerのR203SおよびR208Sは、一般構造(1)
Figure 0006546194
を有するポリ(D,L−ラクチド)またはPLAエステル末端ポリマーである。
本開示の一実施形態で利用できるPLGAポリマーの例として、RG502、RG502H、RG503、RG503H、RG504、RG504H、RG505、RG506、RG653H、RG752H、RG752S、RG753H、RG753S、RG755、RG755S、RG756、RG756S、RG757S、RG750S、RG858、およびRG858Sと識別されている、Evonik Industries製のRESOMER(登録商標)製品ラインが挙げられる(それらに限定されない)。このようなPLGAポリマーには、ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定しておよそ0.14〜およそ1.7dl/gの範囲の固有粘度を有する、酸およびエステル末端ポリマーの両方が含まれる。本開示の様々な実施形態で使用される例示的なポリマーには、D,L−ラクチドとグリコリドのモル比が、50:50、65:35、75:25、および85:15を含めた(それらに限定されない)およそ50:50〜およそ85:15での変動を含み得る。
様々なD,L−ラクチド−グリコリド比を有する様々な分子量のPLGAの合成が可能である。一実施形態では、PLGA、例えばおよそ0.16〜およそ0.24dl/gの固有粘度を有するRESOMER(登録商標)RG752Sを使用することができる。
ResomerのRG752Sは、一般構造(2)
Figure 0006546194
を有するポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)またはエステル末端PLGAコポリマー(ラクチド:グリコリド比は75:25)である。
本開示のインプラントを形成するために使用されるポリマーは、組み合わされると治療有効量の治療剤を徐放するのに必要な特性を提供する、それらと関連する独立な特性を有する。
治療剤の放出速度を制御する第1のポリマーの特徴のいくつかは、分子量分布、ポリマー末端基(すなわち、酸またはエステル)、ならびにポリマーマトリックスにおけるポリマーおよび/またはコポリマーの比である。本開示は、前述の特性の1つまたは複数を操作して、適切な眼インプラントを開発することによって、治療剤の望ましい放出特徴を有するポリマーマトリックスの例を提供する。
インプラントのポリマー性マトリックスを形成するために含まれる生分解性ポリマー材料は、しばしば酵素的または加水分解的に不安定である。水溶性ポリマーを、加水分解的または生分解的に不安定な架橋で架橋すると、有用な水不溶性ポリマーを提供することができる。安定性の度合いは、モノマーの選択、ホモポリマーまたはコポリマーのいずれが用いられるか、ポリマーの混合物を用いるか、およびポリマーが末端に酸基を含むかどうかに応じて、広く変わり得る。
ポリマーの生分解性、したがってインプラントの延長放出プロファイルを制御することと同様に重要なことは、インプラントに用いられるポリマー組成物の相対的平均分子量である。異なる分子量の同じまたは異なるポリマー組成物を含めて、少なくとも1つの治療剤の放出プロファイルをモジュレートすることができる。
本開示の一実施形態では、本発明のインプラントのポリマーは、房水が存在する状態で実質的に膨潤しない、本明細書に開示の生分解性ポリマーから選択される。例えばPLGAポリマーは(それに限定されない)、薬物送達インプラントのマトリックス材料として使用されると膨潤するが、PLAベースのポリマーブレンドは、房水が存在する状態で認識できるほどは膨潤しない。したがって、PLAポリマーマトリックス材料は、本開示の実施形態ではポリマーマトリックス材料である。
薬物放出プロファイル操作
生分解性インプラントからの薬物放出速度は、いくつかの因子に応じて変わる。例えばインプラント表面積、治療剤含量、および治療剤の水溶性、ならびにポリマー分解速度。PLAなどのホモポリマーでは、薬物放出は、(a)ラクチド立体異性組成(すなわちL−対D,L−ラクチドの量)および(b)分子量によっても決定される。PLGAコポリマーの分解速度を決定する3つの追加因子は、(a)ラクチド:グリコリド比、(b)ラクチド立体異性組成(すなわち、L−対DL−ラクチドの量)、および(c)分子量である。
ラクチド:グリコリドの比および立体異性組成は、一般に、ポリマーの親水性および結晶化度を決定付けるので、PLGAの分解にとって最も重要であるとみなされる。例えば、乳酸とグリコール酸が1:1比のPLGAは、PLAまたはPGAよりも急速に分解し、その分解速度は、ラクチドまたはグリコリドの含量を増大することによって低減することができる。数週から数年にわたる分解時間を有するポリマーは、単に、ラクチド:グリコリド比およびラクチド立体異性組成をカスタマイズすることによって製造することができる。
PGA、PLA、およびPLGAの多用途性によって、様々な眼疾患を処置するために、薬物放出を調整する送達系を構築することができる。
PGA、PLA、およびPLGAポリマーの多用途性を、本開示の製造技術、すなわちPRINT(登録商標)技術(Envisia Therapeutics Inc.)粒子作製と組み合わせると、特別注文の、高度に一貫した予測可能な多くの薬物放出プロファイルを作り出すことができ、それらは、例えば押出しなどの従来技術に基づいても不可能であった。
すなわち、本発明の金型ベースの粒子作製技術を用いると、インプラントごとに高度に再現性のある特徴を有する薬物放出プロファイルを示すインプラントを製造することができる。本開示の様々なインプラントによって示される薬物放出プロファイルは、インプラントごとに一貫しており、統計的に有意でない変動を示す。結果的に、インプラントの実施形態によって示される薬物放出プロファイルは、信頼区間内にあり、治療送達に影響を及ぼさない変動係数を示す。このように高い度合いの一貫した薬物負荷または放出を示すインプラントを生成する能力は、最新技術を上回る進歩である。
薬物放出動態
PLAベースおよびPLGAベースのポリマーマトリックス薬物送達系からの薬物放出は、一般に、疑一次動態または平方根動態に従う。
薬物放出は、わずか数例を上げると、ポリマー組成、治療剤含量、インプラントの形態、多孔性、ねじれ、表面積、製造方法、およびシンク条件からの偏差を含めた多くの因子によって影響を受ける。本開示の実施形態において利用される、本発明の金型ベースの製造技術は、従来技術による方法ではできなかった様式で、インプラントの形態、多孔性、ねじれ、および表面積を操作することができる。例えば、本発明の方法によって達成することができる、高度に一貫した薬物放出プロファイル、高度に一貫したインプラントの形態、および高度に一貫した均質な薬物分散は、押出しベースの製造方法を利用せざるを得なかった従来技術の技術者には得られなかったものである。
一般に、治療剤の放出は、(a)表面からの治療剤の初期バースト放出、(b)続いて、治療剤の固有の溶解によって制御される拡散放出期間(内部細孔を介して周囲媒体に拡散する)、および最後に(c)ポリマーマトリックスの生分解と関連する治療剤の放出の3つの相で生じる。高い治療剤濃度が急速に達成され、続いてより低い用量が連続的に放出される期間がより長いことによって、このような送達系は、ある負荷用量の治療剤を必要とし、続いて1カ月〜3カ月間にわたって漸減用量を必要とする急性発症疾患にとって、理想的に適したものになる。
PLGAベースの薬物送達系におけるごく最近の進歩によって、より長期間にわたって、治療剤の高い初期(バースト)放出速度に続いて実質的に持続性のゼロ次(線形)動態放出(すなわち、ポリマーマトリックスからの治療剤の放出速度は、一定であり、周囲環境の治療剤の濃度とは独立である)の二相性放出特徴が可能となっている。さらに、これらの治療剤送達系は、IOP亢進などの慢性疾患を処置するのに望ましい場合、開始からゼロ次動態で放出された後、実質的に定常状態で放出されるように設計することができる。
治療剤
本開示の様々な実施形態で使用するのに適した治療剤は、食品医薬局により刊行されているオレンジブックに見出すことができ、このオレンジブックは、緑内障を含めた眼疾患の処置および/またはIOPの低減に承認されている治療剤を一覧表にしたものである。
一部の実施形態では、本開示に従って使用することができる治療剤には、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、プロスタミド、薬学的に許容されるその塩、およびそれらの組合せが含まれる。
例として、プロスタグランジンE(アルプロスタジル)、プロスタグランジンE(ジノプロストン)、ラタノプロスト、およびトラボプロストを含めたプロスタグランジン受容体アゴニストが挙げられる。ラタノプロストおよびトラボプロストは、プロスタグランジンプロドラッグ(すなわちプロスタグランジンのI−イソプロピルエステル)であるが、1−カルボン酸に加水分解された後、プロスタグランジンF受容体に対して作用するので、プロスタグランジンと呼ばれる。
プロスタミド(プロスタグランジン−エタノールアミドとも呼ばれる)は、プロスタグランジン類似体であり、これはプロスタグランジンと比べて薬理学的に独特であり(すなわち、プロスタミドは、プロスタグランジンとは異なる細胞受容体[プロスタミド受容体]に対して作用するので)、内在性カンナビノイド(アナンダミドなど)のシクロ−オキシゲナーゼ−2(「COX−2」)酵素の酸素化生成物として形成される中性脂質である。さらにプロスタミドは、インサイチュでは1−カルボン酸に加水分解されない。プロスタミドの例は、ビマトプロスト(17−フェニルプロスタグランジンF2αの合成によって作られたエチルアミド)およびプロスタミドF2αである。治療剤として使用できる他のプロスタグランジン類似体には、ウノプロストン、およびEP/EP受容体アゴニストが含まれる(それらに限定されない)。
またプロスタグランジンには、本明細書で使用される場合、1つまたは複数のタイプのプロスタグランジン誘導体、プロスタミドおよびプロスタミド誘導体を含めたプロスタグランジン類似体、プロドラッグ、それらの塩、ならびにそれらの混合物が含まれる。
前述の薬物の適切な例として、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、およびウノプロストンイソプロピルが挙げられる(それらに限定されない)。
一実施形態では、本開示は、トラボプロスト、ラタノプロスト、およびビマトプロストを利用する。別の実施形態では、本開示は、トラボプロストおよびラタノプロストを利用する。
特定の一実施形態では、本開示は、トラボプロストを利用する。トラボプロストは、分子式C2635および分子量500.548g/molを有する。
トラボプロストの化学的構造(3)を、以下に示す。
Figure 0006546194
IUPAC名称:プロパン−2−イル7−[3,5−ジヒドロキシ−2−[3−ヒドロキシ−4−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ブタ−1−エニル]−シクロペンチル]ヘプタ−5−エノアート
活性部分である(+)−フルプロステノールのプロスタグランジン類似体エステルプロドラッグであるトラボプロストは、現在、周知の賦形剤を使用する、無菌の、保存された、または保存剤を含まない等張性の多回用量の0.004%点眼用溶液剤として市販されている。製剤は、溶液1mL当たり40μgのトラボプロストを含有し、原発開放隅角緑内障または高眼圧症を有する患者に、1日あたりおよそ1μgのトラボプロストを含む点眼を1日1回投与して、眼内圧を低減する(TRAVATAN Z(登録商標)、トラボプロスト点眼用溶液剤、添付文書。Alcon Laboratories、Inc.Fort Worth、TX 2004;およびTRAVATAN(登録商標)、トラボプロスト点眼用溶液剤、添付文書。Alcon Laboratories、Inc.Fort Worth、TX.2013)。トラボプロストは、最初、2001年にFDAによって商標TRAVATAN(登録商標)の局所点眼薬として承認され、ごく最近では、2006年に商標TRAVATAN Z(登録商標)が承認された。
トラボプロストは、合成プロスタグランジン類似体であり、その遊離酸活性形態のイソプロピルエステルプロドラッグであり、これは3.2nMのEC50を有する、プロスタグランジンFP受容体の選択的な強力なフルアゴニストである(Sharif NA、Kelly CR、Crider JY.「Agonist Activity of Bimatoprost、Travoprost、Latanoprost、Unoprostone Isopropyl Ester and Other Prostaglandin Analogs at the Cloned Human Ciliary Body FP Prostaglandin Receptor」、J Ocul Pharmacol Ther.2002;18:313−324)。
トラボプロストは、局所点眼薬として投与される場合、加水分解され、遊離酸として房水中に現れる。トラボプロストは、房水のぶどう膜強膜流出を増強することによってIOPを低減すると思われ、この効果について、サル、イヌ、およびネコを含めたいくつかの動物モデルにおいて研究されている(Gelatt KN、MacKay EO.「Effect of different dose schedules of travoprost on intraocular pressure and pupil size in the glaucomatous Beagle」、Vet Ophthalmol.2004;7(1):53−57;およびBean GW、Camras CB.「Commercially available prostaglandin analogs for the reduction of intraocular pressure:similarities and differences」、Surv Ophthalmol.2008;53 Suppl 1:S69−S84)。
眼組織において、トラボプロストは、遊離酸に急速に加水分解することが公知である。トラボプロスト遊離酸は、FP受容体にとって高度に強力であり、選択的であり、そのクラスにおいて最も強力である。上記Sharifらを参照されたい。
プロスタグランジン類似体クラスの異なるメンバーに関する、親および遊離酸の効力の相対的な比較を、表1に提示する。
Figure 0006546194
医薬組成物
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、生分解性ポリマーマトリックスおよび少なくとも1つの治療剤から構成される。
生分解性ポリマーマトリックスは、所望の特徴を満たすポリマーから構成される。例えば所望の特徴には、特定の治療剤放出速度または特定の作用期間が含まれ得る。生分解性ポリマーマトリックスは、1つのポリマー、2つのポリマー、または多くのポリマー、例えば3つ、4つ、5つのポリマーもしくはそれを超えるポリマーから構成され得る。
一部の実施形態では、様々なポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む組成物、または様々なポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマーを含む組成物などの組成物は、同じモノマーを利用するポリマーを含むことができる。しかし、たとえ組成物のポリマーが同じモノマーを利用するとしても、ポリマーは、例えば固有粘度またはD,L−ラクチドとグリコリドのモル比などの他の特徴が異なっていてもよい。
他の実施形態では、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマーおよびポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む組成物などの組成物は、異なるモノマーを利用するポリマーを含むことができる。しかし、たとえ組成物のポリマーが異なるモノマーを利用するとしても、ポリマーは、例えば固有粘度などの他の特徴が類似していてもよい。
一実施形態では、医薬組成物は、生分解性ポリマーマトリックス、およびポリマーマトリックス中に均一に分散した少なくとも1つの治療剤を含む。例えば、ポリマーマトリックスは、CHCl中0.1%w/vにおいて25℃でおよそ0.16〜およそ0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、およびCHCl中0.1%w/vにおいて25℃でおよそ0.25〜およそ0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む、ポリマー混合物を含有する。この実施形態では、D,L−ラクチドとグリコリドの比は、例えばおよそ73〜77モルパーセントのD,L−ラクチドおよび23〜27モルパーセントのグリコリドであり得る。この実施形態では、ポリマーマトリックスにおけるポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)とポリ(D,L−ラクチド)の比は、およそ15:85〜およそ30:70で変わり得る。さらに、本発明で論じられている、生分解性ポリマーマトリックスおよび少なくとも1つの治療剤を含む医薬組成物は、ある特定の実施形態では、他のポリマーを除外する場合もある。すなわち一部の実施形態では、前述のポリマーマトリックスは、前述のポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマーおよびポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーだけを含み、他のポリマーを含まない。
第2の実施形態では、医薬組成物は、生分解性ポリマーマトリックス、およびポリマーマトリックス中に均一に分散した少なくとも1つの治療剤を含む。例えば、ポリマーマトリックスは、CHCl中0.1%w/vにおいて25℃でおよそ0.25〜およそ0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、およびCHCl中0.1%w/vにおいて25℃でおよそ1.8〜およそ2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを含む、ポリマー混合物を含有する。ポリマーマトリックスにおけるホモポリマーの比は、およそ15:85〜およそ35:65で変わり得る(より低い固有粘度からより高い固有粘度)。さらに、本発明で論じられている、生分解性ポリマーマトリックスおよび少なくとも1つの治療剤を含む医薬組成物は、ある特定の実施形態では、他のポリマーを除外する場合もある。すなわち一部の実施形態では、前述のポリマーマトリックスは、前述の2つのポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーだけを含み、他のポリマーを含まない。
一実施形態では、医薬組成物は、生分解性ポリマーマトリックス、およびポリマーマトリックス中に均一に分散した少なくとも1つの治療剤を含む。例えば、ポリマーマトリックスは、R203SおよびR208Sの混合物を含有する。ポリマーマトリックスにおけるホモポリマーの比は、およそ15:85〜およそ35:65で変わり得る(より低い固有粘度からより高い固有粘度)。さらに、本発明で論じられている、生分解性ポリマーマトリックスおよび少なくとも1つの治療剤を含む医薬組成物は、ある特定の実施形態では、他のポリマーを除外する場合もある。一実施形態では、ポリマーマトリックスは、R203SおよびR208Sだけを含む。一実施形態では、眼インプラントは、i)活性薬剤であるトラボプロスト(33%w/w負荷)、およびii)R203Sポリマー(22.11%w/w)およびR208Sポリマー(44.89%w/w)のポリ(D,L−ラクチド)(PLA)ブレンドを含む生分解性ポリマーマトリックスを含み、前記眼インプラントは、225μm×240μm×2,925μmの寸法を有する型穴から成型される。別の実施形態では、眼インプラントは、i)活性薬剤であるトラボプロスト(34%w/w負荷)、およびii)R203Sポリマー(21.78%w/w)およびR208Sポリマー(44.22%w/w)のポリ(D,L−ラクチド)(PLA)ブレンドを含む生分解性ポリマーマトリックスを含み、前記眼インプラントは、150μm×180μm×1,500μmの寸法を有する型穴から成型される。
眼インプラントを作製するために使用される前述の型穴は、様々な態様において記載の寸法から±50μm、または±40μm、または±30μm、または±20μm、または±10μm、または±5μm、変わり得る。
いくつかの実施形態では、治療剤を、生分解性ポリマーマトリックスとブレンドして、医薬組成物を形成する。医薬組成物において使用される治療剤の量は、数例を挙げると、生分解性ポリマーマトリックスの選択、治療剤の選択、放出速度、所望の放出期間、医薬組成物の立体構造、および眼のPKなどのいくつかの因子に応じて変わる。
例えば、全体的なインプラントの治療剤含量は、インプラント医薬組成物全体のおよそ0.1〜およそ60.0重量パーセントを構成し得る。一部の実施形態では、治療剤は、医薬組成物のおよそ10.0〜およそ50.0重量パーセントを構成する。他の実施形態では、治療剤は、医薬組成物のおよそ20.0〜およそ40.0重量パーセントを構成する。他の実施形態では、治療剤は、医薬組成物のおよそ30.0〜およそ40.0重量パーセントを構成する。さらなる他の実施形態では、治療剤は、医薬組成物のおよそ30.0〜およそ35.0重量パーセントを構成する。またさらなる他の実施形態では、治療剤は、医薬組成物のおよそ30.0重量パーセントを構成する。あるいは他の実施形態では、治療剤は、医薬組成物のおよそ33.0重量パーセントを構成する。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、適切な溶媒に1つまたは複数のポリマーおよび治療剤を溶解して、均質な溶液を作り出すことによって調製される。例えば、アセトン、アルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、および酢酸エチルは、溶媒として使用することができる。当技術分野で公知の他の溶媒も、企図される。次に、溶媒を蒸発させて、均質なフィルムを残す。溶液を滅菌濾過した後に、溶媒を蒸発させることができる。
眼インプラントの作製
様々な方法を使用して、インプラントを生成することができる。その方法には、溶媒キャスト法、相分離、界面法、成型、圧縮成型、射出成型、押出し、共押出し、熱押出し、打抜き、熱圧縮、およびそれらの組合せが含まれる(それらに限定されない)。ある特定の実施形態では、インプラントは、好ましくはポリマー金型で成型される。
特定の実施形態では、本開示のインプラントは、PRINT(登録商標)技術(Liquidia Technologies、Inc.)粒子作製によって作製される。特に、インプラントは、型穴内でインプラントを作ることを企図した材料を成型することによって作られる。
金型は、ポリマーベースの金型であってもよく、型穴は、任意の所望の形状および寸法に形成され得る。独特なこととして、インプラントは、型穴内で形成されるので、インプラントは、形状、サイズ、および組成に関して高度に均一である。本開示の医薬組成物は、本発明の医薬組成物の各インプラントの物理的および組成的な構造の一貫性に起因して、高度に均一な放出速度および投与範囲を提供する。本開示のインプラントを作製するための方法および材料は、さらに、出願人らが発行した特許文書および同時係属の特許出願文書に記載され、開示され、それらのそれぞれは、それら全体が参照によって本明細書に組み込まれる。米国特許第8,518,316号、同第8,444,907号、同第8,420,124号、同第8,268,446号、同第8,263,129号、同第8,158,728号、同第8,128,393号、同第7,976,759号、米国特許出願第2013−0249138、同第2013−0241107、同第2013−0228950、同第2013−0202729、同第2013−0011618、同第2013−0256354、同第2012−0189728、同第2010−0003291、同第2009−0165320、同第2008−0131692号、ならびに同時継続の2013年3月28日出願の米国特許出願第13/852,683号、および2013年7月25日出願の同第13/950,447号。
型穴は、様々な形状およびサイズに形成することができる。例えば、角柱、四角柱、三角柱、錐体、四角錐体、三角錐体、円錐体、円柱、円環体、または桿状体として形づくることができる。金型の穴は、同じ形状であってもよく、または異なる形状であってもよい。本開示の特定の態様では、インプラントの形状は、円柱、四角柱、または桿状体である。特定の一実施形態では、インプラントは、桿状体である。
型穴は、ナノメータから、マイクロメータ、ミリメータ寸法およびそれを超える寸法にすることができる。本開示のある特定の実施形態では、型穴は、マイクロメータおよびミリメータ範囲の寸法にされる。例えば、穴は、およそ50ナノメータ〜およそ750μmの最小寸法を有することができる。一部の態様では、最小型穴寸法は、およそ100μm〜およそ300μmであり得る。他の態様では、最小型穴寸法は、およそ125μm〜およそ250μmであり得る。また型穴は、およそ750μm〜およそ10,000μmの最大寸法を有することができる。他の態様では、最大型穴寸法は、およそ1,000μm〜およそ5000μmであり得る。他の態様では、最大型穴寸法は、およそ1,000μm〜およそ3,500μmであり得る。
一実施形態では、一般に225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)の寸法を有する桿状形状を有する型穴を利用して、本開示のインプラントを作製する。
別の実施形態では、一般に150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)の寸法を有する桿状形状を有する型穴を利用して、本開示のインプラントを作製する。
さらなる一実施形態では、180μm×160μm×3,000μm(W×H×L)の寸法を有する桿状形状を有する型穴を利用して、本開示のインプラントを作製する。
インプラントは、作製されると、保存のためにアレイ上に維持することができ、または保存および/もしくは利用のためにすぐに回収することができる。インプラントは、滅菌プロセスを使用して作製することができ、または作製後に滅菌することができる。したがって、本開示は、作製されたインプラントが上に接着されている保存アレイを含むキットを企図する。これらの保存アレイ/インプラントキットは、製造されたインプラントの大量輸送および流通のための好都合な方法を提供する。
他の実施形態では、インプラントは、追加の製造技術を適用して作製することができる。米国特許出願第2013/0295212号等に開示のものなどの追加の製造を利用して、PRINTプロセスで使用されるマスター鋳型を作り、それ以外では本明細書に開示のPRINTプロセスに使用される金型を作り、またはインプラントを直接作製することができる。
特定の一実施形態では、インプラントは、i)ポリマーおよび活性薬剤を、溶媒、例えばアセトンに溶解するプロセスと、ii)溶液を薄フィルムに流延するプロセスと、iii)フィルムを乾燥させるプロセスと、iv)薄フィルムをそれ自体折り畳むプロセスと、v)折り畳んだ薄フィルムを基材上で加熱して、基材を形成するプロセスと、vi)基材上の薄フィルムを、型穴を有する金型上に配置するプロセスと、vii)成型された薄フィルムと基材の組合せに、圧力を適用し、一部の実施形態では熱を適用し、したがって薄フィルムを型穴に入れるプロセスと、ix)冷却するプロセスと、x)金型から基材を取り出して、型穴のサイズおよび形状を実質的に模倣するインプラントを提供するプロセスによって作製される。
送達デバイス
いくつかの実施形態では、眼疾患を処置するために、送達デバイスを使用してインプラントを1つまたは複数の目に挿入することができる。
適切なデバイスは、針または針のようなアプリケーターを含むことができる。一部の実施形態では、インプラントの最小寸法は、およそ50μm〜およそ750μmの範囲であってもよく、したがっておよそ22〜およそ30の範囲のゲージを有する針または針のようなアプリケーターを利用することができる。送達インプラントは、適切なサイズの針を有するシリンジであってよく、または針のようなアプリケーターを有するシリンジのようなインプラントであってもよい。一実施形態では、デバイスは、300+/−10マイクロメータの内径を有する27ゲージ超薄壁針を使用する。図24Aに示されている通り、インプラント2410は、針2400に搭載される。図24Aのインプラント2410は、150μm×150μm×1,500μmであり、インプラント2410と針2400の内径の間に、すべての方向に、50μmまたはそれを超える空間距離を有する。別の実施形態では、図24Bに示されている通り、27ゲージ針2450は、先端2480、および針2450の内側開口部に搭載されたインプラント2460を含む。インプラント2460は、225μm×225μm×2,925μmであり、インプラント2460と針2450の内径の間に、30+/−10μmの空間距離を有する。重要なことに、10マイクロメータ未満のインプラント内径の空間距離は、患者に異なる薬物投与量の送達または他の負の事象を引き起こす場合がある損傷をインプラントに引き起こすおそれがあることが見出されている。図25は、針2500に搭載され、インプラント2510の周囲長と針2500の内径の空間距離が35+/−5マイクロメータである、別のインプラント2510を示す。図26は、針2600に搭載され、インプラント2610の周囲長と針2600の内径の空間距離が40+/−2マイクロメータである、さらに別のインプラント2610を示す。
送達経路には、数例を挙げると、涙点(punctual)、硝子体内、結膜下、水晶体、強膜内、脳弓、前テノン嚢下、上脈絡膜、後テノン嚢下、網膜下、前眼房、および後眼房が含まれる。
いくつかの実施形態では、緑内障および/または眼圧亢進を処置するために、1つまたは複数のインプラントを患者の目の前眼房に送達する。
キット
いくつかの実施形態では、インプラントおよび送達デバイスを組み合わせ、使用するためのキットとして提示することができる。
インプラントは、送達デバイスとは別個にパッケージすることができ、使用直前に送達デバイスに搭載することができる。
あるいは、インプラントは、パッケージする前に送達インプラントに搭載することができる。この場合、キットを開けると、送達インプラントは、いつでも使用できる状態になっている。
構成成分は、個々に滅菌され、キットに組み合わせることができ、またはキットに組み合わせた後に滅菌することができる。
さらに前述の通り、キットは、上にインプラントが結合しているアレイを含むことができる。
処置するための眼インプラントの使用
本開示の一態様では、緑内障および/またはIOP亢進を処置する方法が提示される。この方法は、生分解性インプラントを目の中に置き、インプラントを分解させ、IOPを低減するのに有効な治療剤を放出させ、それによって緑内障および/または高眼圧症を処置することを含む。
本開示のいくつかの態様では、目は、動物の目である。例えば、イヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ(または任意の農業用家畜)、またはヒト。
処置過程
処置過程にわたって、生分解性ポリマーマトリックスは、分解して治療剤を放出する。治療剤が完全に放出されたら、ポリマーマトリックスは消失すると予測される。ポリマーマトリックスの完全な分解は、治療剤が完全に放出されるよりも長時間かかる場合がある。ポリマーマトリックスの分解は、治療剤の放出と同じ速度で生じ得る。
緑内障および/または眼圧亢進のための現在の処置では、患者が、毎日点眼する必要がある。本開示の医薬組成物は、有効量の治療剤を徐放するように設計され、したがって、毎日点眼する必要がなくなる。
例えば、医薬組成物は、有効量の治療剤を、およそ1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、12カ月、またはそれより長く放出するように設計することができる。いくつかの態様では、医薬組成物は、有効量の治療剤を、1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、または6カ月間放出するように設計される。他の態様では、医薬組成物は、有効量の治療剤を、3カ月、4カ月、5カ月、または6カ月間放出するように設計される。
一実施形態では、医薬組成物は、繰り返す方式で投与される。投与レジメンでは、医薬組成物インプラントの1回目の投与が、その薬物積荷を放出した後に、第2の用量が投与される。また投与レジメンでは、1回目の投与のインプラントのポリマーマトリックスが、十分に分解されるまで、医薬組成物インプラントの第4の用量は投与されない。一実施形態では、第1の用量のインプラントが完全に分解された後、第3の用量が投与される。
以下の非限定的な例は、本開示のある特定の態様を示す。
実施例1:ポリマーマトリックス/治療剤ブレンドの調製
一連のポリマーマトリックス/治療剤ブレンドを調製した後、インプラントを作製した。アセトンを使用してポリマーおよび治療剤を溶解して、均一な混合物を作り出した。すべてのブレンドは、治療剤としてトラボプロストを含有していた。得られた溶液を、滅菌濾過した。濾過した後、アセトンを蒸発させて、均質な材料の薄フィルムを残した。表2によって、様々なブレンドの組成物を詳説する。
Figure 0006546194
実施例2:金型の作製
様々な寸法の一連の金型を、Liquidia Technologies、Inc、North Carolinaから得た。
利用した金型には、a)寸法が225μm×225μm×2,925μmの桿状形状、b)寸法が150μm×150μm×1,500μmの桿状形状、およびc)寸法が180μm×160μm×3,000μmの桿状形状が含まれていた。
実施例3:インプラントの作製
一連のインプラントを、実施例1のポリマーマトリックス/治療剤ブレンドおよび実施例2の金型を利用して作製した。無菌条件下で、ポリマーマトリックス/治療剤ブレンドの一部を、PETシート上に広げ、液体になるまでおよそ30〜90秒間加熱した。ブレンドを加熱したら、所望の寸法を有する実施例2の金型で被覆した。ローラーを使用して、軽い圧力を適用して、ブレンドを金型領域上に広げた。次に、金型/ブレンドのラミネートを、以下の表3のパラメータを使用して、市販の熱ラミネーターに通過させた。ブレンドは、型穴に流れ込み、型穴の形状になると想定された。ブレンドを室温に冷却し、型穴で個々のインプラントを作り出した。次に、金型を除去して、フィルム上に置かれたインプラントの2次元アレイを残した。個々のインプラントを、ピンセットを利用してPETフィルムから取り出した。
Figure 0006546194
表4によって、実施例3の作製プロセスを使用して、実施例1のブレンドおよび実施例2の金型を用いて生成したインプラントを詳説する。ブレンドに使用した同じIDは、得られたインプラントに対しても使用した。
Figure 0006546194
実施例4:トラボプロスト含量の分析
個々のインプラントを2mLのHPLCバイアルに入れ、アセトニトリルを添加して、算出したトラボプロスト含量に基づいて200μg/mLのトラボプロストの近似濃度を達成した。溶液を同体積の水で希釈して、トラボプロストの濃度を、50/50v/vアセトニトリル/水中およそ100μg/mLまで低減した。トラボプロスト濃度を、以下の実施例5に記載した通り、HPLCを使用してトラボプロスト−イソプロピルエステルの検出によって決定した。合計10個のインプラントを、立体構造ごとに分析した。表5によって、試験結果を詳説する。
Figure 0006546194
実施例5:トラボプロスト−イソプロピルエステルを決定付けるためのHPLC方法
移動相Aを、水およそ900mL、アセトニトリルおよそ100mL、およびトリフルオロ酢酸およそ1mLを組み合わせることによって調製した。移動相Bを、アセトニトリルおよそ900mL、水およそ100mL、およびトリフルオロ酢酸およそ1mLを組み合わせることによって調製した。一連の標準を、USP標準であるトラボプロストを希釈することによって調製した。標準を、70/30水/アセトニトリル中およそ0.5mg/mLで供給し、したがって30/70アセトニトリル/水を使用して希釈して、50/50アセトニトリル/水の希釈を達成した。標準に適した範囲は、およそ0.1μg/mL〜およそ100μg/mLであった。
分析条件について、カラムは、Waters Symmetry C18、4.6×75mm、3.5μmであり、流速は、1分当たり1.5mLであり、波長は210nmであり、温度は30℃であり、注入量は80μLであり、実施時間は5分であった。勾配は、表6に詳説されている。バイアルのプリフェッチは、2.95分において可能であった。
Figure 0006546194
インプラントにおける治療剤含量を決定するために、標準曲線と関連する応答から決定された測定値(μg/mL)を、インプラントを溶解するために使用した体積で乗じた(アセトニトリルおよび水の総体積)。
実施例6:トラボプロストのインビトロ放出研究
トラボプロストのインビトロ放出を、実施例3のインプラントについて決定した。この研究では、単一のインプラントを、2mLのHPLCバイアルに入れ、1×PBS(リン酸緩衝食塩水)0.75mL中で0.1%w/w Triton X−100界面活性剤媒体と共に37℃でインキュベートした。対象となる各時点において、分析のために媒体を取り出した。次に、媒体を、新しい媒体0.75mLで置き換えた。取り出した媒体を、実施例5のHPLC方法によって、放出されたトラボプロストについて分析した。
図2A、2B、および2Cによって、PLGA/PLAポリマーマトリックスを利用してインプラントの研究から得られた、特定の結果を詳説する。図2D、2E、および2Fによって、PLA/PLAポリマーマトリックスを利用してインプラントの研究から得られた、特定の結果を詳説する。
図2Aは、時間(日)関数としての、放出されたトラボプロストのパーセント(%)を示す。図2Bは、時間(日)関数としての、放出されたトラボプロストの量(μg)を示す。図2Cは、時間(日)関数としての、トラボプロストの放出速度(ng/日)を示す。
研究のさらなる詳細を、図2D、2E、および2Fに示す。
図2Dは、時間(日)関数としての、放出されたトラボプロストのパーセント(%)を示す。図2Eは、経時的に(日)放出されたトラボプロストの量(μg)を示す。図2Fは、時間(日)関数としての、トラボプロストの放出速度(ng/日)を示す。
データは、調査するPLA/PLGAブレンド、例えば0003−001−14Aおよび0003−001−14Bについて、小さいインプラントの方が、大きいインプラントと比較した場合にパーセンテージベースでより急速に治療剤を放出することを示している。またデータは、PLGA含量が増大するにつれて、治療剤の放出速度が増大することを示している(例えば、0003−001−4Bおよび0003−001−14Bを参照)。同じ近似の治療剤負荷および同じインプラント立体構造についてPLA/PLGAマトリックスをPLA/PLAマトリックスと比較すると、PLA/PLGAマトリックスの方が、治療剤を急速に放出する(例えば、0003−001−6Aおよび0003−001−14Aを参照)。データは、治療剤の放出速度を調節できることを示している。
研究のさらなる詳細は、図3A、3B、および3Cから得ることができる。
図3A〜3Cは、先の図2A〜2Fから得たインプラントの治療剤用量含量の均一性グラフを示す。図3Aのデータは、本開示のインプラントを用いて達成できる高度に一貫した治療剤含量(可変性が低い)を示す。図3Bおよび3Cは、他の選択されたインプラントに関する治療剤含量の均一性グラフを示す。これらのグラフは、インプラントのサイズおよびポリマーマトリックスの組成の両方において、本発明のインプラントの治療剤含量の一貫性の度合いが高いことを示している。
また表7は、選択されたインプラントについて、263日間にわたってインビトロで放出されたトラボプロスト(μg)、放出されたトラボプロスト%、およびトラボプロスト放出速度(ng/日)を示す。またさらに表8は、選択されたインプラントについて、263日間にわたってインビトロで放出されたトラボプロスト(μg)、放出されたトラボプロスト%、およびトラボプロスト放出速度(ng/日)を示す。
さらなる放出速度データは、図4A〜4Cから確認することができる。
図4Aは、180日間にわたって経時的に放出された、インプラント515−55−8(2つのインプラント)および515−47−11(3つのインプラント)のトラボプロストのインビトロ%を示す。図4Bは、180日間にわたって経時的に放出された、インプラント515−55−8(2つのインプラント)および515−47−11(3つのインプラント)のトラボプロストのインビトロ蓄積量を示す。図4Cは、180日間にわたる経時的な、インプラント515−55−8(2つのインプラント)および515−47−11(3つのインプラント)のトラボプロストのインビトロ放出速度を示す。515−55−8インプラントのR203S/RG752Sポリマーマトリックスは、R208S/R203Sによる515−47−11インプラントよりもはるかにより急速に薬物放出を達成することが明白である。
Figure 0006546194
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Figure 0006546194
実施例7:インビボ研究で利用したインプラント
一連のインビボ研究を実施して、眼内圧に対する効果を決定した。表9によって、インプラントのID、投与に利用したインプラントの数、および研究のために投与を受けた目の数を詳説する。先の実施例の表は、インプラントの組成および寸法に関する情報を提供する。
Figure 0006546194
実施例8:正常圧のビーグル犬におけるインビボ研究
3つの別々の非GLP研究を実施して、様々な医薬組成物を評価した。純血種の正常圧のビーグル犬を、各研究で利用した。インプラントを、22ゲージ〜27ゲージの範囲の適切なサイズの針を利用して前眼房に挿入した。眼内圧を周期的にモニタした。インプラントの数を変更し、1つ、2つ、または3つのインプラントとした。
実施例8A:インビボ研究PRE004
図5は、224日間にわたるインプラント515−47−11(3つのインプラント)および515−55−8(2つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す。このデータは、22ゲージ〜27ゲージ針を用いる前眼房の穿刺だけで、IOP低減効果が得られ、この効果が、手順後の28日目までにはベースライン(プラセボのプロット)に戻ったことを示している。両方の医薬組成物によって、およそ84日間、ベースラインから30%超のIOP低減効果が得られた。515−47−11は、224日間(7カ月にわたって)、標準偏差内でおよそ30%のIOP低減効果をもたらした。
アプリケーション針を用いる前眼房の穿刺は、IOP低減効果をもたらし、その効果は28日目までにベースラインに戻ったので、IOP処置効果を、28日目〜84日目のベースラインからの平均IOP変化として算出し、または先の図5の場合には、28日目〜224日目のベースラインからの変化として算出した。
6カ月間にわたって515−55−8(2つのインプラント)および515−47−11(3つのインプラント)で観測された処置効果は、以下の表10に見ることができる。
Figure 0006546194
さらに、図6に示されている通り、サイズが225μm×225μm×2,925μmの2つのインプラントに含有されている用量80μgのトラボプロストの前房内単回投与は、強力なIOP低減効果をもたらした。図6のデータは、トラボプロスト用量80μgの515−55−8が、84日間にわたってIOPを7.9±1.4mmHg低減したことを示している。
さらに、図7は、トラボプロスト用量130μgの515−47−11(3つのインプラント)が、84日間にわたってIOPを8.8±1.3mmHg低減したことを示している。
実施例8B:インビボ研究PRE006
図8は、インプラント515−60−5(1つのインプラント)、515−60−5(3つのインプラント)、および515−60−4(3つのインプラント)に関する、時間関数としてのIOPを示す。対照として、寸法150μm×150μm×1,500μmおよび225μm×225μm×2,925μmを有する、20%w/wラクトースおよび80%w/w RG752Sを含む2つのプラセボインプラントも埋め込んだ。最初の研究と同様に、治療剤を含まないインプラントを用いる手順による、IOPの一過性の低減は、およそ28日目でベースラインに戻る。両方のプラセボに関するIOPは、収集したデータ(126〜140日)を通してベースラインに維持される。このデータは、調査したすべての3つの立体構造が、およそ84日を通してベースラインを30%超えるIOP低減効果をもたらしたことを示している。およそ84日後、515−60−4および515−60−5(1つのインプラント)の両方は、有効性が低いように見え、ベースラインに一過的に戻った。515−60−5(3つのインプラント)は、168日間(5カ月にわたって)収集したデータを通して、ベースラインからおよそ30%のIOP低減効果を維持するように見える。
5カ月間にわたって、515−60−4(3つのインプラント)、515−60−5(1つのインプラント)、および515−60−5(3つのインプラント)で観測された処置効果と共に、さらに試験したインプラント515−60−3(1つおよび3つのインプラント)は、以下の表11に見ることができる。
Figure 0006546194
さらに、図9は、84日間にわたって、総トラボプロスト用量19μgを有する515−60−4(3つのインプラント)がIOPを6.4±1.0mmHg低減し、トラボプロスト用量30μgを有する515−60−3(1つのインプラント)がIOPを7.6±1.1mmHg低減し、総トラボプロスト用量91μgを有する515−60−3(3つのインプラント)がIOPを8.9±0.6mmHg低減したことを示している。
また、図10Aは、84日間にわたって、トラボプロスト用量40μgを有する515−60−5(1つのインプラント)がIOPを6.8±1.6mmHg低減し、総トラボプロスト用量121μgを有する515−60−5(3つのインプラント)がIOPを7.8±1.2mmHg低減したことを示している。
図10Bは、目1つ当たり1つまたは3つのインプラントを投与した動物が、それぞれ単回投与後8カ月を通して、IOPをベースラインから平均26.0%および34.5%低減したことを示している。プラセボ投与では、注射手順に関してIOPが一過的に低減したが、その後IOPは28日目までにベースラインに戻った。
実施例8C:インビボ研究PRE009
この研究では、いくつかの医薬組成物を評価した。対照として、寸法180μm×160μm×3,000μmを有する、7%w/wラクトースおよび93%w/wポリマーマトリックス(70%のR203S/30%のRG752S)を含む1つのプラセボインプラントも埋め込んだ。
図11Aは、インプラント0003−001−6A(3つのインプラント)、0003−001−6B(3つのインプラント)、および0003−001−8A(3つのインプラント)に関して、時間関数としてのIOPを示す。このデータは、先の実施例に示されている通り、単一のインプラントと同じ総治療剤含量を含有する複数のインプラントを使用すると、等価なIOP低減効果が得られることを示している。
図11Bは、インプラント0003−001−6A(1つのインプラント)、0003−001−6B(1つのインプラント)、0003−001−7A(1つのインプラント)、および0003−001−8A(1つのインプラント)に関して、時間関数としてのIOPを示す。このデータは、所与の形状および近似の治療剤含量でPLGA/PLAブレンドにおけるPLA含量を増大すると、IOP低減効果が増大することを示している(0003−001−8Aを、0003−001−7A、0003−001−6Aと比較する)。しかし、所与のPLGA/PLAブレンドでは、より低い治療剤含量を有する小さい形状の方が、IOPの低減においてより有効または同程度有効となる場合がある(0003−001−6Aを0003−001−6Bと比較する)。
2.5カ月間にわたって図11Aおよび11Bのインプラントで観測された処置効果は、さらに試験されたインプラントと共に、以下の表12に見ることができる。
Figure 0006546194
図11Cは、インプラント0003−001−4B(1つのインプラント)、0003−001−4B(3つのインプラント)、0003−001−14A(1つのインプラント)、および0003−001−14B(3つのインプラント)に関して、時間関数としてのIOPを示す。このデータは、所与の量の治療剤を送達するのに1つのインプラントまたは3つのインプラントを利用すると、少なくともおよそ98日間、等しく有効であり得ることを示している(0003−001−14Aおよび0003−001−14Bを比較する)。
2.5カ月間にわたって図11Cのインプラントで観測された処置効果は、さらに試験されたインプラントと共に、以下の表13に見ることができる。
Figure 0006546194
図11Dは、インプラント0003−001−6B(1つのインプラント)および0003−001−6B(3つのインプラント)に関して、時間関数としてのIOPを示す。目1つ当たり1つまたは3つのインプラントを投与された動物は、単回投与後7カ月間、それぞれIOPをベースラインから平均19.8%および27.8%低減したことを示した。
実施例9:正常圧のビーグル犬の縮瞳
瞳孔に対して縮瞳をもたらすトラボプロストの薬理学的な効果は、既に説明されており、図12A〜12Dに示されている通り、本発明の製剤について観測された。
本開示のトラボプロスト前房内インプラントの安全性プロファイルは、正常圧のイヌモデルを使用して、非GLP評価で評価した。ビーグル犬は、目のサイズ、前眼房および前房隅角の解剖および生理、ならびにこの種類の薬剤に類似の薬理学的応答に起因して、前房内インプラントの安全性を評価するための許容されるモデルである(Dorairaj S、Liebmann JM、Ritch R.「Quantitative evaluation of anterior segment parameters in the era of imaging」、Trans Am Ophthalmol Soc.2007;105:99−108;discussion 108−10;およびTsai S、Almazan A、Lee SS、Li H、Conforti P、Burke J、Miller PE、Robinson MR.「The effect of topical latanoprost on anterior segment anatomic relationships in normal dogs」、Vet Ophthalmol.2013;16(5):370−376)。
各動物の両方の目を、手持ち式の細隙灯および間接的な検眼鏡を使用して、顕微鏡による眼の修正格付け系に従って調査した(Hackett RB、McDonald TO.「Ophthalmic Toxicology and Assessing Ocular Irritation」、Dermatoxicology、5th Edition.Ed.F.N.Marzulli and H.I.Maibach.Washington、DC:Hemisphere Publishing Corporation.1996、299−305 and 557−566;およびDraize JH.「Appraisal of the safety of chemicals in foods、drugs、and cosmetics」、Association of Food and Drug Officials of the United States、Austin、TX、1959:46−59;およびMcDonald TO、Shadduck JA.「Eye irritation in dermatoxicology」、Marzulli FN、Hemisphere Publishing corp.New York、NY、1977:579−582)。
複合的な眼の認容性スコアを、McDonald−Shadduck Scoring系を使用して評価した。眼の認容性を使用して、目の安全性の初期評価を行った。認容性は、すべてのドメインのすべてのスコアの総和である。「満点」は0に等しいが、0に等しくないスコアが、臨床的に許容されない医薬組成物を示すものではない。
様々な製剤の安全性および認容性を、先に説明した眼の安全性指標に従って、正常圧のビーグル犬で評価した。前房内トラボプロストインプラント製剤は、PRE004、PRE006、およびPRE009研究について先に説明した用量および放出速度で、1つ〜3つのインプラントを前眼房に単回挿入することによって投与した(研究PRE004、PRE006、およびPRE009)。対照として、プラセボインプラント製剤を使用し、インプラントを前房内に投与するために、22〜27ゲージ針を使用した。
トラボプロストおよび他のPGAは、ヒト対象には存在しない、イヌの種に特異的な虹彩縮瞳を誘発することが示されている。この現象は、本発明のインプラントでも示された(図12A(PRE004研究)、12B(PRE006研究)、12C&12D(PRE009研究)を参照)。
したがって、イヌに特異的な縮瞳は、顕微鏡による眼の修正格付け系において異常性として格付けられている瞳孔対光反射の低下をもたらす。この理由のために、安全性データは、瞳孔対光反射スコアを含まない複合指標として提示され、したがって瞳孔対光反射を低下するイヌに特異的な縮瞳は除外される(図13)。
正常圧のビーグル犬のPRE006研究では、トラボプロスト用量を、トラボプロスト19〜121μgの範囲とし、RG752S/R203SおよびR203S/R208Sインプラント製剤に製剤化した。インプラントは、全体的に良好な眼の安全性および認容性を示し、目の刺激スコアのピークは、1日目および3日目にインプラントを穿刺によって前眼房に挿入した直後に、プラセボおよびトラボプロストインプラントについて等しく生じた(図13、研究PRE006)。トラボプロストインプラントに関する複合的な眼の安全性および認容性スコアは、研究期間にわたって低いままであり、プラセボインプラントスコアと一般に等しくまたは同等であった。PRE004研究から得た安全性データは、類似の安全性および認容性プロファイルを示した(データ示さず)。また、PRE009研究のデータは示していないが、PRE006と類似の認容性スコアを示した。
最も一般的な知見は、結膜充血、結膜膨潤、および縮瞳に起因する瞳孔対光反射の障害であった。結膜充血および膨潤は、トラボプロスト用量とプラセボインプラントの間で同等であった。瞳孔対光反射の低下は、トラボプロストインプラントについて顕著ではなかった。先に論じた通り、後者の効果は、イヌの目において予測されるトラボプロストの薬理に直接起因する。トラボプロストおよび他のプロスタグランジン類似体の過去の研究に基づくと、これらの知見は、毒性事象ではなく、一過性の薬理学的応答であるとみなされる。
つまり、ビーグル犬の目の前眼房に挿入されたトラボプロスト前房内インプラントは、3カ月にわたって十分に忍容性があるように見える。眼の安全性スコアの一過性の増大は、インプラント挿入直後に観測されており、これは、穿刺手順だけによって引き起こされた可能性が高い。
実施例11:様々なインプラント製剤
様々な実験で利用した前述のインプラント製剤に加えて、表14に記載した通り、他の多くの製剤も導出し、分析した。
Figure 0006546194
Figure 0006546194
Figure 0006546194
実施例12:インビボ放出プロファイル
インビボ研究PRE008を行って、開示のインプラントのトラボプロスト放出プロファイルを直接測定した。
インプラントを、ニュージーランドホワイト(NZW)ウサギに前房内投与し、回収したインプラント内に含有されていた残留トラボプロストを分析するために、異なる間隔で取り出した。
放出されたトラボプロストの量は、インプラントに含有されていたトラボプロストの初期量から、回収されたインプラントに含有されていたトラボプロストの量を引いて算出した。
表15は、選択されたインプラントについて、実験中、28日目および56日目においてインビボで回収したトラボプロストを示している。図14は、経時的に回収されたトラボプロストμgを示す。図15は、経時的に回収されたトラボプロスト%を示す。図16は、経時的に放出されたトラボプロスト%を示す。図17は、経時的な放出速度を示す。
Figure 0006546194
実施例15:インビボおよびインビトロ投与後の薬物動態相関
前述のインビボおよびインビトロ実験から得られたデータを、統計的に分析して、インプラント薬物動態挙動の間の相関を決定した。
図18は、投与1カ月後のトラボプロストのインビボ放出速度対房水濃度の表示である。グラフは、x軸上にインビボ放出速度(ng/日)を示し、y軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示す。
図19は、投与2カ月後のトラボプロストのインビボ放出速度対房水濃度の表示である。グラフは、x軸上にインビボ放出速度(ng/日)を示し、y軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示す。
図20は、投与1カ月後および2カ月後のデータを組み合わせた、トラボプロストのインビボ放出速度対房水濃度の表示である。グラフは、x軸上にインビボ放出速度(ng/日)を示し、y軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示す。
図21は、投与1カ月後のIOP対トラボプロストの房水濃度の表示である。グラフは、x軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示し、y軸上にIOP処置効果(mmHg)を示す。
図22は、投与2カ月後のIOP対トラボプロストの房水濃度の表示である。グラフは、x軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示し、y軸上にIOP処置効果(mmHg)を示す。
図23は、投与1カ月後および2カ月後のデータを組み合わせた、IOP対トラボプロストの房水濃度の表示である。グラフは、x軸上に房水中のトラボプロスト遊離酸濃度(pg/mL)を示し、y軸上にIOP処置効果(mmHg)を示す。
実施例15:インビボ研究から得られた房水薬物動態データ
インビボビーグル犬実験PRE006Bから得られた房水データを収集し、分析した。表16は、14日目、28日目および60日目に得られた房水(エステル+酸)データの結果を示す。
Figure 0006546194
実施例16:前房内インプラント投与
前述の実験では、23ゲージ〜27ゲージの範囲の適切なサイズの針を利用した。図24Aは、27G薄壁針における150μm×150μm×1,500μmインプラントを示す電子顕微鏡写真である。図24Bは、27G超薄壁針における225μm×225μm×2,925μmインプラントを示す電子顕微鏡写真である。
225μm×225μm×2,925μmのインプラントは、27G超薄壁(UTW)針にぴったりとフィットしていることが観測された。
また、150μm×150μm×1,500μmのインプラントは、27G薄壁(TW)針にフィットしており、27GのUTW針にはゆるくフィットしている。
さらに、150μm×150μm×1,500μmのインプラントは、30GのUTW針にはフィットしていない。
したがって、ある特定の実施形態では、約200μm未満の限界寸法を有するインプラント設計は、特別注文の28Gまたは29GのUTW針にフィットすることができる。
一部の実施形態では、約200μmを超える限界寸法を有するインプラント設計は、特別注文の28Gまたは29GのUTW針にフィットしない可能性が高いと思われる。
本開示は、以下の実施形態を含む。
[1]
A)生分解性ポリマーマトリックスと、
B)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
とを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有する、医薬組成物。
[2]
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[3]
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[4]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の65%±5%w/wを構成する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[5]
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、プロスタミド、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[6]
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、ウノプロストンイソプロピル、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[7]
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含む、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[8]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の65%±3%w/wを構成し、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた45+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有し、
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含む、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[9]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の65%±3%w/wを構成し、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた22+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた44.5+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有し、
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、医薬組成物の33%±3%w/wの量で存在する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[10]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の約67%w/wを構成し、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約22.14%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約44.86%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、
を含むポリマー混合物を含有し、
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、医薬組成物の約33%w/wの量で存在する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[11]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の65%±3%w/wを構成し、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた21.5+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた44.5+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、
を含むポリマー混合物を含有し、
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、医薬組成物の34%±3%w/wの量で存在する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[12]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の約66%w/wを構成し、
iii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約21.83%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約44.21%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有し、
ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、医薬組成物の約34%w/wの量で存在する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[13]
眼インプラントとして作製される、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[14]
前記組成物が眼インプラントとして作製され、前記作製が熱溶融押出法を含まない、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[15]
前記組成物が眼インプラントとして作製され、前記作製が約340°F〜約350°Fの温度範囲で行われる、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[16]
最短寸法約145〜245μmおよび最長寸法約1,500〜3,000μmの長さを含む桿状眼インプラントとして作製される、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[17]
各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±50μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または
各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±50μmの寸法を有する桿状眼インプラント
として作製される、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[18]
約150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)の寸法を有する桿状眼インプラント、または
約225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)の寸法を有する桿状眼インプラント
として作製される、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[19]
前記組成物が桿状眼インプラントとして作製され、前記インプラントが、ヒトの目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて治療剤を放出する、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[20]
前記眼性状態が、緑内障、または眼圧亢進、または高眼圧症である、[1]に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
[21]
生分解性インプラントを送達するためのキットであって、
a)処置剤を患者に挿入するための針、および
b)針の内径よりも少なくとも10マイクロメータ小さい最大横断面線寸法を備えて構成される、患者を処置するための生分解性インプラント
を含む、キット。
[22]
インプラントの最大横断面線寸法が、針の内径よりも少なくとも20、30、40、または50マイクロメータ小さい、[21]に記載のキット。
[23]
A)生分解性ポリマーマトリックスと、
B)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
とを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いて測定してCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有する、医薬組成物。
[24]
ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマーが、73〜77モルパーセントのD,L−ラクチド、および23〜27モルパーセントのグリコリドを含む、[23]に記載の医薬組成物。
[25]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の約68%〜約71%w/wを構成する、[23]に記載の医薬組成物。
[26]
生分解性ポリマーマトリックスが、
ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約10%〜約30%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、および
ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約70%〜約90%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含む、[25]に記載の医薬組成物。
[27]
少なくとも1つの治療剤が、医薬組成物の約29%〜約32%w/wを構成する、[23]に記載の医薬組成物。
[28]
少なくとも1つの治療剤が、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、プロスタミド、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[23]に記載の医薬組成物。
[29]
少なくとも1つの治療剤が、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、およびウノプロストンイソプロピルからなる群から選択される、[23]に記載の医薬組成物。
[30]
少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含む、[23]に記載の医薬組成物。
[31]
A)生分解性ポリマーマトリックスと、
B)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
とを含む眼インプラントを含む医薬組成物であって、
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いて測定してCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.16〜0.24dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)コポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有する、医薬組成物。
[32]
眼インプラントが、最短寸法約150〜225μmおよび最長寸法約1,500〜3,000μmの長さを含む桿状インプラントである、[31]に記載の医薬組成物。
[33]
眼インプラントが、約150μm×150μm×1,500μmの寸法を有する桿状インプラント、約160μm×180μm×3,000μmの寸法を有する桿状インプラント、および約225μm×240μm×2,925μmの寸法を有する桿状インプラントからなる群から選択される桿状インプラントである、[31]に記載の医薬組成物。
[34]
A)生分解性ポリマーマトリックスと、
B)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
とを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有する、医薬組成物。
[35]
生分解性ポリマーマトリックスが、医薬組成物の約68%〜約71%w/wを構成する、[34]に記載の医薬組成物。
[36]
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約15%〜約35%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた約65%〜約85%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含む、[35]に記載の医薬組成物。
[37]
少なくとも1つの治療剤が、医薬組成物の29〜32%w/wを構成する、[34]に記載の医薬組成物。
[38]
少なくとも1つの治療剤が、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、プロスタミド、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[34]に記載の医薬組成物。
[39]
少なくとも1つの治療剤が、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、およびウノプロストンイソプロピルからなる群から選択される、[34]に記載の医薬組成物。
[40]
少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含む、[34]に記載の医薬組成物。
[41]
A)生分解性ポリマーマトリックスと、
B)ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
とを含む眼インプラントを含む医薬組成物であって、
生分解性ポリマーマトリックスが、
i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl 中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
を含むポリマー混合物を含有する、医薬組成物。
[42]
眼インプラントが、最短寸法約150〜225μmおよび最長寸法約1,500〜3,000μmの長さを含む桿状インプラントである、[41]に記載の医薬組成物。
[43]
眼インプラントが、約150μm×150μm×1,500μmの寸法を有する桿状インプラント、約160μm×180μm×3,000μmの寸法を有する桿状インプラント、および約225μm×225μm×2,925μmの寸法を有する桿状インプラントからなる群から選択される桿状インプラントである、[42]に記載の医薬組成物。
[44]
第1のポリマー、第2のポリマーを含む生分解性インプラントと、
第1および第2のポリマー内に均一に分散している治療剤
とを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
インプラントが、
3000μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の長さ、
160μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の幅、および
180μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の高さ
を含む、医薬組成物。
[45]
インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、[44]に記載の医薬組成物。
[46]
第1のポリマー、第2のポリマーを含む生分解性インプラント、ならびに
第1および第2のポリマー内に均一に分散している治療剤を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
インプラントが、
1500μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の長さ、
150μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の幅、および
150μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の高さ
を含む、医薬組成物。
[47]
インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、[46]に記載の医薬組成物。
[48]
第1のポリマー、第2のポリマーを含む生分解性インプラント、ならびに
第1および第2のポリマー内に均一に分散している治療剤
を含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
インプラントが、
2925μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の長さ、
225μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の幅、および
225μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の高さ
を含む、医薬組成物。
[49]
インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、[48]に記載の医薬組成物。
[50]
第1のポリマー、第2のポリマーを含む生分解性インプラントと、
第1および第2のポリマー内に均一に分散している治療剤
とを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
インプラントが、
インプラント全重量の30%の約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の重量パーセントの薬物、
インプラント全重量の70%の約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の重量パーセントの第1のポリマーおよび第2のポリマー
を含む、医薬組成物。
[51]
インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、[50]に記載の医薬組成物。
[52]
複数のインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法であって、
各インプラントが、86,400,000立方μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積を有する、方法。
[53]
複数のインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法であって、
各インプラントが、33,750,000立方μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積を有する、方法。
[54]
複数のインプラントを、眼圧亢進を有する患者の目に埋め込むステップを含む、眼性状態を処置する方法であって、
各インプラントが、148,078,125立方μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積を有する、方法。
[55]
目の前眼房に挿入した後90日間を超えて眼圧亢進を有する目の眼内圧を低減するステップを含む、眼性状態を処置する方法であって、
1つのインプラントが、148,078,125立方μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積、および約20%〜約40%の薬物負荷を有し、あるいは
2つのインプラントが、それぞれ、86,400,000立方μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積、および約20%〜約40%の薬物負荷を有し、あるいは
3つのインプラントが、それぞれ、33,750,000立方μmの約10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積、および約20%〜約40%の薬物負荷を有する、方法。
本明細書では、例示的な実施形態を記載してきた。これらの実施形態は、他所に記載され得る通り、単に例示目的で説明されており、限定的なものではない。他の実施形態も可能であり、本開示によって保護され、そのことは、本明細書に含有されている教示から明らかとなろう。したがって、本開示の広さおよび範囲は、前述の実施形態のいずれによっても制限されるべきではないが、本開示およびそれらの均等物によって支持される特色および特許請求の範囲に従ってのみ定義されるべきである。さらに、主題の開示の実施形態は、製剤、化合物、方法、系、およびデバイスを含むことができ、これらはさらに、製造およびその使用を含めた、開示されている任意の他の製剤、化合物、方法、系、およびデバイスの任意のおよびすべての要素/特色をさらに含むことができる。換言すれば、開示されている一実施形態および/または開示されている別の実施形態の特色は、開示されている他の実施形態の特色と交換可能な場合があり、それはさらに他の実施形態に相当する。開示されている実施形態の1つまたは複数の特色/要素は、除去することができ、特許を受けることができる主題をさらにもたらすことができる(したがって、主題の開示のまたさらなる実施形態をもたらす)。さらに、本開示の一部の実施形態は、従来技術に含まれているある特色、機能性、成分もしくは構造、および/または別の特色、機能性、成分もしくは構造が具体的に欠如していることによって、従来技術とは区別することができる(すなわち、このような実施形態を対象とする特許請求の範囲には、「否定による制限」または「否定による規定」が含まれ得る)。
参照による組み込み
本明細書に引用したすべての参考文献、論文、刊行物、特許文書、特許公開文書、および特許出願文書は、あらゆる目的でそれら全体が参照によって組み込まれる。しかし、本明細書に引用したいずれの参考文献、論文、刊行物、特許文書、特許公開文書、および特許出願文書への言及も、それらが妥当な従来技術を構成すること、または世界中の任意の国家において共通の一般知識の一部を形成することの承認ではなく、またはいかなる示唆形態でもなく、またそのように解釈されるべきではない。

Claims (42)

  1. A)生分解性ポリマーマトリックスと、
    B)前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
    とを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
    前記生分解性ポリマーマトリックスが、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて22+/−5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて45+/−5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
    を含むポリマー混合物を含有する、医薬組成物。
  2. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末
    端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて22+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて45+/−3%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
    を含むポリマー混合物を含有する、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  3. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて22+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて45+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
    を含むポリマー混合物を含有する、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  4. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、前記医薬組成物の65%±5%w/wを構成する、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  5. 前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、プロスタミド、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  6. 前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、ウノプロストンイソプロピル、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  7. 前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含む、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  8. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、前記医薬組成物の65%±3%w/wを構成し、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて22+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて45+/−1.0%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
    を含むポリマー混合物を含有し、
    前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含む、
    請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  9. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、前記医薬組成物の65%±3%w/wを構成し、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末
    端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて22+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて44.5+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
    を含むポリマー混合物を含有し、
    前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、前記医薬組成物の33%±3%w/wの量で存在する、
    請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  10. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、前記医薬組成物の67%w/wを構成し、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて22.14%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて44.86%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、
    を含むポリマー混合物を含有し、
    前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、前記医薬組成物の33%w/wの量で存在する、
    請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  11. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、前記医薬組成物の65%±3%w/wを構成し、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて21.5+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて44.5+/−0.5%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、
    を含むポリマー混合物を含有し、
    前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、前記医薬組成物の34%±3%w/wの量で存在する、
    請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  12. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、前記医薬組成物の66%w/wを構成し、
    )ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて21.83%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有、エステルで末端がキャップされた、前記医薬組成物の重量に基づいて44.21%の生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマー
    を含むポリマー混合物を含有し、
    前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含み、前記医薬組成物の34%w/wの量で存在する、
    請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  13. 眼インプラントとして作製される、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  14. 最短寸法145〜245μmおよび最長寸法1,500〜3,000μmの長さを含む桿状眼インプラントとして作製される、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  15. 各寸法150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)±50μmの寸法を有する桿状眼インプラント、または
    各寸法225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)±50μmの寸法を有する桿状眼インプラント
    として作製される、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  16. 150μm×180μm×1,500μm(W×H×L)の寸法を有する桿状眼インプラント、または
    225μm×240μm×2,925μm(W×H×L)の寸法を有する桿状眼インプラント
    として作製される、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  17. 前記組成物が桿状眼インプラントとして作製され、前記インプラントが、ヒトの目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて前記治療剤を放出する、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  18. 前記眼性状態が、緑内障、または眼圧亢進、または高眼圧症である、請求項1に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  19. 生分解性インプラントを送達するためのキットであって、
    a)処置剤を患者に挿入するための針、および
    b)前記針の内径よりも少なくとも10マイクロメータ小さい最大横断面線寸法を備えて構成される、患者を処置するための生分解性インプラント
    を含
    前記生分解性インプラントは請求項1〜18のいずれか一項に記載の医薬組成物である、
    キット。
  20. 前記インプラントの最大横断面線寸法が、前記針の内径よりも少なくとも20、30、40、または50マイクロメータ小さい、請求項19に記載のキット。
  21. A)生分解性ポリマーマトリックスと、
    B)前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
    とを含む、眼性状態を処置するための医薬組成物であって、
    前記生分解性ポリマーマトリックスが、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを15〜35%、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを65〜85%
    有する、
    医薬組成物。
  22. 前記生分解性ポリマーマトリックスが、前記医薬組成物の68%〜71%w/wを構成する、請求項21に記載の医薬組成物。
  23. 前記少なくとも1つの治療剤が、前記医薬組成物の29〜32%w/wを構成する、請求項21に記載の医薬組成物。
  24. 前記少なくとも1つの治療剤が、プロスタグランジン、プロスタグランジンプロドラッグ、プロスタグランジン類似体、プロスタミド、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項21に記載の医薬組成物。
  25. 前記少なくとも1つの治療剤が、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト、およびウノプロストンイソプロピルからなる群から選択される、請求項21に記載の医薬組成物。
  26. 前記少なくとも1つの治療剤が、トラボプロストを含む、請求項21に記載の医薬組成物。
  27. 眼インプラントとして作製される、請求項21に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  28. A)生分解性ポリマーマトリックスと、
    B)前記ポリマーマトリックス内に均一に分散している少なくとも1つの治療剤
    とを含む眼インプラントを含む医薬組成物であって、
    前記生分解性ポリマーマトリックスが、
    i)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して0.25〜0.35dL/gの固有粘度を有する、エステルで末
    端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを15〜35%、および
    ii)ウベローデサイズ0cガラス毛細管粘度計を用いてCHCl中0.1%w/vにおいて25℃で測定して1.8〜2.2dL/gの固有粘度を有する、エステルで末端がキャップされた生分解性ポリ(D,L−ラクチド)ホモポリマーを65〜85%
    有する、
    医薬組成物。
  29. 前記眼インプラントが、最短寸法150〜225μmおよび最長寸法1,500〜3,000μmの長さを含む桿状インプラントである、請求項28に記載の医薬組成物。
  30. 前記眼インプラントが、150μm×150μm×1,500μmの寸法を有する桿状インプラント、160μm×180μm×3,000μmの寸法を有する桿状インプラント、および225μm×225μm×2,925μmの寸法を有する桿状インプラントからなる群から選択される桿状インプラントである、請求項28に記載の医薬組成物。
  31. 前記インプラントが、
    3000μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の長さ、
    160μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の幅、および
    180μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の高さ
    を含む、請求項13または27に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  32. 前記インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて前記治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、請求項31に記載の医薬組成物。
  33. 前記インプラントが、
    1500μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の長さ、
    150μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の幅、および
    150μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の高さ
    を含む、請求項13または27に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  34. 前記インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて前記治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、請求項33に記載の医薬組成物。
  35. 前記インプラントが、
    2925μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の長さ、
    225μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の幅、および
    225μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の高さ
    を含む、請求項13または27に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  36. 前記インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて前記治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、請求項35に記載の医薬組成物。
  37. 前記インプラントが、
    前記インプラント全重量の30%の10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の重量パーセントの薬物、
    前記インプラント全重量の70%の10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の重量パーセントの第1のポリマーおよび第2のポリマー
    を含む、請求項13または27に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物。
  38. 前記インプラントが、目の前眼房で90日以上かけて分解され、90日間を超えて前記治療剤を放出し、それによって90日間にわたって眼内圧を20%超低減した状態に維持する、請求項37に記載の医薬組成物。
  39. 前記インプラントが、86,400,000立方μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積を有する、請求項13または27に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物
  40. 前記インプラントが、33,750,000立方μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積を有する、請求項13または27に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物
  41. インプラントが、148,078,125立方μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積を有する、請求項13または27に記載の眼性状態を処置するための医薬組成物
  42. 請求項13または27に記載の少なくとも1つの医薬組成物を含む眼インプラントセットであって、前記医薬組成物が、目の前眼房に挿入した後90日間を超えて、眼圧亢進を有する目の眼内圧を低減するためのものであり、
    前記眼インプラントセットは、
    48,078,125立方μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積、および20%〜40%の薬物負荷を有する1つの前記インプラント、あるいは
    れぞれ、86,400,000立方μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積、および20%〜40%の薬物負荷を有する2つの前記インプラント、あるいは
    れぞれ、33,750,000立方μmの10%、7.5%、5%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、0.25%、または0.1%以内の体積、および20%〜40%の薬物負荷を有する3つの前記インプラント
    を含む
    眼インプラントセット
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