JP6545266B2 - 17β‐HSD1抑制剤のプロドラッグ - Google Patents

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Description

本発明は新規な化合物、薬学的に許容される塩、および17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを阻害するための治療におけるそれらの使用に関する。本発明はさらに、これらの化合物を含む医薬組成物に関する。
17−ケトステロイドレダクターゼ(17−KSR)としても知られている17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(17β−HSDs)は、全てのエストロゲンおよびアンドロゲンの形成において最後および重要な段階を触媒するNAD(H)−および/またはNAPD(H)依存性アルコールオキシドレダクターゼ酵素である。より特には、17β−HSDsは17−ヒドロキシステロイドを対応する17−ケトステロイドへの脱水素化(酸化)または、非活性17−ケトステロイドを対応する活性な17−ヒドロキシステロイドへの水素化(還元)を触媒する。
エストロゲンおよびアンドロゲンは、17β−ヒドロキシ形態において、それらの受容体に対して最大の親和性を有するので、17β−HSD/KSRsは、性ホルモンの生物学的活性を調節する。現在、17β−HSDsの15のヒトメンバーが記載されている(タイプ1−15)。17β−HSD/KSRsの異なるタイプは、それらの基質および補因子特異性において異なる。17KSR活性は低活性前駆体をより強力な形態に変換する一方で、17β−HSD活性はエストロゲンおよびアンドロゲンの効力を減少させ、その結果、過剰なホルモン作用から組織を保護することができる。
17β−HSDの各タイプは、選択的基質親和性および幾つかの場合において重複するものの、特有の組織分布を有する。
タイプ1の17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(17β−HSD1)は、何れもエストロゲン生合成組織である、卵巣中およびヒト胎盤中における発生卵胞の卵巣顆粒膜細胞において最も豊富に発現される。加えて、17β−HSD1は、胸部、子宮内膜および骨を含むエストロゲン標的組織中で発現される。ヒトの17β−HSD1は、エストロゲン性基質に特異的であり、インビボにおいてエストロンのエストラジオールへの還元を触媒する。
他方、タイプ2の17βヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(17β−HSD2)は、エストラジオール、テストステロンおよび5a−ジヒドロテストステロンをそれらの低活性形態のエストロン、アンドロステンジオンおよび5a−アンドロスタンジオンにそれぞれ変換する。子宮、胎盤、肝臓並びに胃腸管および尿路などの様々なエストロゲンおよびアンドロゲン標的組織の多くにおけるその広範囲でかつ豊富な発現に起因して、タイプ2酵素は組織を過度のステロイド作用から保護することが示唆されてきた。
エストラジオール(E2)はそのエストロゲン性効果において、エストロン(E1)の約10倍強力であり、エストラジオール(E3)の約80倍強力である。ある種の他のエストロゲンとは対照的に、エストラジオールはエストロゲン受容体ERαおよびERβの両方によく結合し、したがって種々の遺伝子の発現を調節する。
17β−HSD1と17β−HSD2の両方が健康な閉経前のヒトに存在するが、ホルモン依存性乳がんを有する閉経後の患者の腫瘍における17β−HSD2に対する17β−HSD1の比率の増加が幾つかの研究で示されている。17HSD1遺伝子の増幅およ
び17HSD2対立遺伝子のヘテロ接合の喪失は、***腫瘍における還元的エストロゲン合成経路の増加に関与する潜在的な機構である。タイプ1酵素のタイプ2酵素に対する増加した比率は、後にエストロゲン受容体(ER)を介してがん組織の増殖を促進する、エストラジオールの増加したレベルを結果として生じる。したがって、エストロゲンの高レベルは、乳がんおよび子宮の内壁のがん、即ち、子宮内膜がんおよび子宮がんなどのある種のがんを支持する。
同様に、17β−HSD2は子宮内膜症において下方制御され、一方でアロマターゼおよび17β−HSD1の両方が、正常な子宮内膜と比較して発現されるかまたは上方制御されることが示唆されてきた。これは再び、組織の増殖を促進するエストラジオール(E2)の高濃度の存在を結果として生じる。子宮平滑筋腫(子宮筋腫)および子宮内膜増加症においても同様のメカニズムが解明されてきた。
罹患組織における内因性エストラジオール濃度の減少は、結果として前記組織における17β−エストラジオール細胞の減少または障害された増殖を生じ、したがって、悪性および良性エストラジオール依存性病状の予防および治療に利用され得る。多くの悪性および良性の病状における提案されている17β-エストラジオールの関与に起因して、エストロンからのエストラジオールの内因性産生を減じるのに使用できる17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤は、そのような障害または疾患の予防または治療における治癒的価値において多大な需要がある。
17β−HSD1酵素の幾つかの小分子阻害剤がPoirier D. (2003
年)Curr Med Chem 10:453−77頁およびPoirier D. (
2010年)Expert Opin. Ther. Patents 20(9):1123−1145頁で認定および概説された。さらに17β−HSDの小分子阻害剤は、国際公開第2001/42181号パンフレット、国際公開第2003/022835号パンフレット、国際公開第2003/033487号パンフレット、国際公開第2004/046111号パンフレット、国際公開第2004/060488号パンフレット、
国際公開第2004/110459号パンフレット、国際公開第2005/032527号パンフレット、および国際公開第2005/084295号パンフレットにおいて開示されている。
国際公開第2004/085457号パンフレットは、17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを阻害することができるステロイド化合物を開示している。国際公開第2006/003012号パンフレットは、17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ タイプ1の阻害によって影響され得るエストロゲン依存性疾患の治療に適した2−置換D−ホモ−エストリエン誘導体を開示している。同様に国際公開第2006/00
3013号パンフレットは、17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ タイプ1の阻害することによって影響を受けるエストロゲン依存性疾患の予防および治療のために使用可能な2−置換エストラトリエノンを提示している。
局所的に活性なエストロゲンとして作用する15−置換エストラジオール類似体は、国際公開第2004/085345号パンフレット中提示されている。国際公開第2006/027347号パンフレットは、エストロゲン受容体関連疾患および生理学的状態の治療または予防のための選択的エストロゲン活性を有する15b−置換エストラジオール誘導体を開示する。さらに、国際公開第2005/047303号パンフレットは、17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ タイプ1を阻害することができる3,15置換エストロン誘導体を開示している。
国際出願である国際公開第2008/034796号パンフレットは、17β−HSDのタイプ1、タイプ2またはタイプ3酵素のような17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害を必要とするステロイドホルモン依存性疾患または障害の治療および予防における使用に適したエストラトリエントリアゾールに関する。17β−HSDのタイプ3酵素の阻害剤は、国際公開第99/46279号パンフレット中に開示されている。
国際公開第2001/42181号パンフレット 国際公開第2003/022835号パンフレット 国際公開第2003/033487号パンフレット 国際公開第2004/046111号パンフレット 国際公開第2004/060488号パンフレット 国際公開第2004/110459号パンフレット 国際公開第2005/032527号パンフレット 国際公開第2005/084295号パンフレット 国際公開第2004/085457号パンフレット 国際公開第2006/003012号パンフレット 国際公開第2006/003013号パンフレット 国際公開第2004/085345号パンフレット 国際公開第2006/027347号パンフレット 国際公開第2005/047303号パンフレット 国際公開第2008/034796号パンフレット 国際公開第99/46279号パンフレット
Poirier D. (2003年)Curr Med Chem 10:453−77頁 Poirier D. (2010年)Expert Opin. Ther. Patents 20(9):1123−1145頁
本発明の目的は、エストラジオールの増加したレベルに関連するおよび/または17β−HSD1酵素の阻害によって治療可能な障害および疾患の治療に有用な改善された治療特性を有する新規な化合物を提供することである。本発明のさらなる目的は、17β−HSD2酵素に対する阻害効果をほとんどまたは全く示さない化合物を提供することである。
本発明の化合物は、プロドラッグとして作用することができる。マスキング部分の性質の効力により、本発明の化合物に含まれる場合、マスキングされた生物活性物質は、それを必要とする患者に送達され得る。さらに、本発明の化合物は、対応するありのままの生物学的活性実体よりも良好な溶解性および結果としてインビボでの良好な生物学的利用能を有利に示す。
本発明は、従って、式(I)の新規化合物を提供し、R1、R2、R3およびR4は、請求項に定義される通りである。
本発明は、式(I)で表される化合物の1種以上の有効量を含む医薬組成物にも関する。
さらに、本発明は、医薬としての用途のための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。
本発明はまた、エストラジオール依存性の悪性または良性の疾患および障害の治療に使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩にも関する。
最後に、本発明は、式(I)の化合物の調製方法を提供する。
本発明の詳細な記載
本発明の化合物は、エストロゲンの天然立体配置である、規定された立体化学を有するステロイド核構造を含有する。
本発明の化合物は、C15にβ−配置でメチルチアゾリル側鎖を有し、A環の特定の置換様式と一緒になって、本発明の化合物の独創的な特性を提供する。同様に、天然のエストロン核のC−17カルボニル基は、C−17ケチミンとしてマスクされる。この特定のC−17部分は、本発明の化合物の代謝特性および/または阻害特性を高める。そして特に、活性実体のC−3 OH部分は、毒性のない保護基でマスクされて、化合物の溶解性を有利に変化させる。
本発明者らは、PCT/FI2014/050518に開示されている化合物、全体の
内容および開示が参照により本明細書に組み込まれる、がエストラジオールのレベルの増加に関連する、および/または17β−HSD1酵素の阻害によって治療可能な障害および疾患の治療に有用であることを以前に示した。これらの化合物は、17β−HSD2酵素に対する阻害効果をほとんどまたは全く示さない。PCT/FI2014/050518に開示されたそのような化合物の特定の例は、式(VIV)の化合物であり、
ここで
R1が炭素原子数1ないし6のアルキル基であり;
R3はHまたはハロゲン原子であり;および
R4はHまたは炭素原子数1ないし3のアルキル基である。
しかし、PCT/FI2014/050518に開示されている化合物は、水に難溶性または不溶性のいずれかであり、したがって投与経路および/または薬剤処方を制限する。例えば、経口投与の場合、PCT/FI2014/050518に開示されている化合物は、一部の患者に深刻な副作用を引き起こす可能性のある界面活性剤で投与されなければならない。従って、生物学的利用能を改善するために水溶性化合物の開発が非常に望まれている。
本発明の目的は、式(VIV)の治療効果のある活性実体を含む化合物を提供することである。本発明の一態様では、本発明の化合物は、水溶性プロドラッグ化合物である。特定の水溶性化合物は、望ましくない溶解助剤なしで経口投与することができる。
本発明の化合物は、被験者への投与後に実質的に水不溶性の選択的17β−HSD1阻害化合物に変換する。本発明の化合物は、インビボでエステラーゼによって加水分解されて活性成分を送達する。化合物はまた、そのような生物学的活性を有することもできる。したがって、本発明の化合物は、生物学的に活性な親分子を送達するだけでなく、活性実体であってもよい。以下の構造式(I)を有する本発明の化合物それ自体は17β−HSD1に対して弱いまたは強いインビトロ阻害活性を示す一方で、マスクされた活性物質(VIV)は17β−HSD1に対して強い阻害活性を有するが、17β−HSD2に対する阻害効果はほとんどまたは全く示さなかった。
それ自体としてまたはハロアルキル基、ペルハロアルキル基若しくはアルコキシ基の一部として、ここでおよび以下に使用される用語“アルキル基”は、脂肪族の直鎖、分岐状もしくは環状特に、直鎖または分岐状の、指定された数の炭素原子を有する炭化水素基、例えば、炭素原子数1ないし6のアルキル基は、アルキル部分中に1ないし6個の炭素原子を有し、したがって、たとえば、炭素原子数1ないし3のアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルを含み、炭素原子数1ないし6のアルキル基はさらに分
岐鎖および直鎖であるn−ブチル、sec−ブチル、イソ-ブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。
ここでおよび以下に使用される用語“ハロアルキル基”は、1つ以上の水素原子がハロゲン原子:特にI、Br、FまたはClで置き換えられている上記アルキル基のいずれかを言及する。ハロアルキル基の例としては、クロロメチル、フルオロメチルおよび−CH2CF3が挙げられるが、これらに限定されない。“ペルハロアルキル基”という用語は、すべての水素原子がハロゲン原子で置換されているアルキル基を指すと理解される。好ましい例としては、トリフルオロメチル(−CF3)およびトリクロロメチル(−CCl3)が挙げられる。
それ自身でまたは他の基の一部として、ここでおよび以下に使用される用語“ハロゲン原子”は、第VIIa族の元素を言及し、F、Cl、BrおよびIを意味する。
ここでおよび以下に使用される用語“炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基”は、3ないし6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味し、したがってシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
ここでおよび以下に使用される用語“アルケニル基”は、任意の2つの炭素原子間に少なくとも1つのオレフィン性二重結合を有し、示された数の炭素原子を有する不飽和の直鎖または分岐炭化水素基であり、例えば、炭素原子数2ないし6のアルケニル基は、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルおよびヘキセニルのようなアルケニル部分中に2ないし6の炭素原子を有する。好ましいアルケニル基の例には、ビニルおよびアリル基のような末端二重結合を有する線状アルケニル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フェニル基に関連してここでおよび以下に使用される“任意に置換された”という用語は、未置換であるか、またはあらゆる利用可能な原子において結合して安定な化合物を提供する1個以上の、特に、1、2または3個の置換基で独立して置換されたフェニル基を表し、たとえば、フェニル基は、フェニル環のo−、p−またはm−位に結合した示された置換基で一度置換されていてもよい。一般に、“置換された”とは、特に断らない限り、その中に含まれる水素原子への1つ以上の結合が非水素原子への結合で置き換えられた、本明細書で定義される置換基を言及する。該置換基は、ハロゲン原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル;OH;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、特にメトキシ;CN;NO2;およびアセトキシ基からなる群からそれぞれ独立して選択される。好ましくは、前記フェニル基はアセトキシ基で任意に置換される。
“任意の”または“任意に”は、以降に記載された事象または状況が生じ得るが、必ずしもそうである必要はないことを意味し、該記載は、該事象または状況が起こる場合および起こらない場合を含む。 “含む”または“から成る”は、以降に記載される集合が他の要素を含むことができるが、必ずしも含む必要はないことを示す。
“薬学的に許容される”という表現は、一般的に安全であり、非毒性であり、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない医薬組成物の調製において有用であることを意味し、家畜への使用およびヒト医薬用途の両方に有用であることを含む。
“薬学的に許容される塩”という用語は、非毒性であることが知られており、医薬文献に一般に使用されている塩を言及する。典型的には、これらは、関連した化合物の酸付加塩または塩基付加塩である。
“酸付加塩”という表現は、式(I)の化合物が形成することができる任意の非毒性の有機および無機酸付加塩を含む。適切な塩を形成する無機酸の事例には、塩化水素、臭化水素、硫酸およびリン酸が挙げられるが、これらに限定されない。適切な塩を形成する有機酸の事例としては、酢酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、メタンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ここで使用される“酸付加塩”という用語はまた、化合物およびその塩が形成することができる溶媒和物、例えば、水和物、アルコラートなどを含む。これらの塩は、ラセミ化合物のキラル分割に有用な塩も含む。
“塩基付加塩”という表現は、式(I)の化合物が形成することができる任意の非毒性塩基付加塩を含む。適切な塩基塩には、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩および亜鉛塩、特にナトリウム塩およびアンモニウム塩のような無機塩基から誘導される塩が挙げられるが、これらに限定されない。有機塩基付加塩のさらなる例としては、トリエチルアミン塩およびトリメチルアミン塩並びにコリン塩のようなトリアルキルアミンの塩が挙げられる。
本発明の目的は、式(I)
[式中
R1が炭素原子数1ないし6のアルキル基であり;
R2はSO2OH、SO2R’’、SO2N(R’)2、(CH2O)mPO(OR’)2、COOR’’’、C(O)N(R’)2、C(O)(CH2nN(R’)2
C(O)CH2NR’C(O)R’、C(O)CH2NR’C(O)OR’’
およびC(O)R’’’からなる群から選択され;
R3はHまたはハロゲン原子であり;
R4はHまたは炭素原子数1ないし3のアルキル基であり;
これにより
R’はHまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、もしくは炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基であるか、またはいずれかのN(R’)2の部分である場合、両方のR’はそれらが結合する窒素と一緒になって、それぞれ独立してNおよびOから選択される1または2個のヘテロ原子を含む5ないし6の脂肪族または芳香族の複素環を形成し得るか、またはR’が上記の通りである荷電したN(R’)3 +基を形成し得;
R’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基、または任意に置換されたフェニル基であ
り;
R’’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数2ないし6のアルケニル基;‐(CH2n‐炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;窒素原子はR’が上記の通りであるC(O)R’によって任意のN原子において任意に置換され、NおよびOからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む5ないし6の脂肪族または芳香族の複素環;または任意に置換されたフェニル基であり;
mは0または1であり;
nは1または2である]で表される新規な化合物およびそれらの薬学的に許容される塩によって達成することができる。
本発明の一態様では、R1はt−Bu基である。R1がt−Bu基である式の化合物(I)は、特に良好な17β−HSD1阻害を示す。
本発明のさらなる態様において、R4はメチル基またはエチル基であり、特にメチル基である。R4がメチル基またはエチル基、特にメチル基である式(I)の化合物は17β−HSD2酵素に対する阻害効果をほとんどまたは全く示さないことを特徴とする
本発明のさらなる態様では、R3はHである
発明の特定の態様では、式(Ia)で表される式(I)の化合物
[式中
R2は、SO2OH、SO2R’’、SO2N(R’)2、(CH2O)mPO(OR’)2、COOR’’’、C(O)N(R’)2、C(O)(CH2nN(R’)2
C(O)CH2NR’C(O)R’、C(O)CH2NR’C(O)OR’’
およびC(O)R’’’からなる群から選択され;
R3はHまたはハロゲン原子であり;
R4はHまたは炭素原子数1ないし3のアルキル基であり;
これにより
R’はHまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、もしくは炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基であるか、
またはいずれかのN(R’)2の部分である場合、両方のR’はそれらが結合する窒素と一緒になって、それぞれ独立してNおよびOから選択される1または2個のヘテロ原子を含む5ないし6の脂肪族または芳香族の複素環を形成し得るか、またはR’が上記の通りである荷電したN(R’)3 +基を形成し得;
R’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基、または任意に置換されたフェニル基であり;
R’’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数2ないし6のアルケニル基;‐(CH2n‐炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;窒素原子はR’が上記の通りであるC(O)R’によって任意のN原子において任意に置換され、NおよびOからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む5ないし6の脂肪族または芳香族の複素環;または任意に置換されたフェニル基であり;
mは0または1であり;
nは1または2である]またはそれらの薬学的に許容される塩が提供される。
本発明のさらなる態様では、(CH2O)mPO(OR’)2、C(O)(CH2nN(R’)2、C(O)CH2NR’C(O)R’およびC(O)CH2NR’C(O)OR’’からなる群から選択されるR2である式(I)および(Ia)の化合物が提供される。
好ましくは、R2がC(O)(CH2nN(R’)2である式(I)と(Ia)の化合物である。これらの化合物は、水溶性を示す。
さらに好ましくは、R2が(CH2O)mPO(OR’)2、R’がHまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、もしくは炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基であり、かつ、mは0または1である式(I)および(Ia)の化合物である。これらの化合物は、以下に示すように、特に良好な水溶性を示す。
本発明の1つの態様において、
化合物1 リン酸モノ−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−[2−(5−メチルチアゾール−2−イルカルバモイル)エチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル}エステル;
化合物2 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル (tert−ブトキシカルボニル)グリシン酸塩;
化合物3 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル グリシン酸塩;
化合物4 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル ジメチルグリシン酸塩;
化合物5 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル N−tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシン酸塩;
化合物6 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル メチルグリシン酸塩;
化合物7 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)
−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 2−モルホリノ酢酸塩;
化合物8 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル トリエチルグリシン酸塩,塩化物塩;
化合物9 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル イソプロピルグリシン酸塩;
化合物10 酢酸(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−13−メチル−17[(E)−メトキシイミノ]−15−[2−(5−メチル−チアゾール−2−イルカルバモイル)−エチル]−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル エステル;
化合物11 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 硫酸水素塩;
化合物12 (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル スルファミン酸塩;
化合物13 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 3−シクロペンチルプロピオン酸塩;
化合物14 ジ−tert−ブチル((((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチル)リン酸塩;
化合物15 (((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチルリン酸二水素塩;
化合物16 tert−ブチル((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)炭酸塩;
化合物17 1−(tert−ブチル)2−((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸塩;
化合物18 (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル プロリン酸塩;
からなる群から選択される式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩に関する。
本発明の好ましい態様では、
化合物1 リン酸モノ−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−[2−(5−メチルチアゾール−2−イルカルバモイル)エチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル}エステル;
化合物2 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル (tert−ブトキシカルボニル)グリシン酸塩;
化合物3 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル グリシン酸塩;
化合物4 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル ジメチルグリシン酸塩;
化合物5 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル N−tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシン酸塩;
化合物6 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル メチルグリシン酸塩;
化合物7 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 2−モルホリノ酢酸塩;
化合物8 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル トリエチルグリシン酸塩,塩化物塩;
化合物9 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル イソプロピルグリシン酸塩;
化合物14 ジ−tert−ブチル((((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチル)リン酸塩;
化合物15 (((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチルリン酸二水素塩;
化合物17 1−(tert−ブチル)2−((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸塩;
化合物18 (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル プロリン酸塩;
からなる群から選択される式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩に関する。
本発明の別の態様は、
化合物1 リン酸モノ−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−[2−(5−メチルチアゾール−2−イルカルバモイル)]エチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル}エステル;
化合物1a リン酸モノ−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−[2−(5−メチルチアゾール−2−イルカルバモイル)]エチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル}エステル二ナトリウム塩;
化合物2 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル (tert−ブトキシカルボニル)グリシン酸塩;
化合物3a (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル グリシンエステルトリフルオロ酢酸塩;
化合物3b (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル グリシンエステル塩酸塩;
化合物4 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デ
カヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル ジメチルグリシン酸塩;
化合物4a (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル ジメチルグリシンエステル塩酸塩;
化合物5 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル N−tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシン酸塩;
化合物6a (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル メチルグリシンエステル塩酸塩;
化合物7 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 2−モルホリノ酢酸塩;
化合物8 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル トリエチルグリシン酸塩,塩化物塩;
化合物9 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル イソプロピルグリシン酸塩;
化合物9a (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル イソプロピルグリシンエステル塩酸塩;
化合物10 酢酸(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−13−メチル−17[(E)−メトキシイミノ]−15−[2−(5−メチル−チアゾール−2−イルカルバモイル)−エチル]−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル エステル;
化合物11a(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 硫酸水素塩、トリエチルアンモニウム塩;
化合物12 (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル スルファミン酸塩;
化合物13 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 3−シクロペンチルプロピオン酸塩;
化合物14 ジ−tert−ブチル((((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチル)リン酸塩;
化合物15 (((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチルリン酸二水素塩;
化合物15a (((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチル二水素リン酸二ナトリウム塩;
化合物16 tert−ブチル((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)炭酸塩;
化合物18a (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル プロリンエステル2,2,2−トリフルオロ酢酸塩;および
化合物18b (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル プロリンエステル塩酸塩;
からなる群から選択される式(I)の化合物に関する。
式(VIV)の治療効果のある活性実体の例
式(I)の化合物から遊離される活性種の代表的な例を第1表に示す。
本発明の実施例
式(I)の化合物の代表例を第2表に示す。
一般的調製方法
本発明の化合物は、当該技術分野で公知の方法によって調製することができる。以下の実施例は、式(I)の化合物の調製を説明する。
一般情報
市販グレードの試薬および溶媒は、さらに精製することなく使用された。薄層クロマトグラフィー(TLC)をMerck−plate;事前に被覆されたアルミニウムシートで実施した。プレートの可視化は以下の技術で行われた:1)紫外線照射(254nm)、2)プレートをアニスアルデヒドまたはバニリン溶液に浸漬してから加熱する。示された溶媒を用いてBruker DPX(200MHz)分光計で1H−NMRスペクトルは測定された。
本発明の化合物は、R2がHである対応するC−17カルボニル誘導体を、次いでR2をアルキル基に必要な誘導体化およびC3−OH基の修飾から製造することができる。
合成出発物質および前駆体の調製
化合物VII
化合物VIIは、Messinger et al.Mol Cell Endocrinol。 2009 (301)216−224.に開示されているように合成することができる。エストロンから出発する化合物VIIの詳細な合成は、Solvay PharmaceuticalsのPCT出願 国際公開第2005/047303号パンフレットおよび国際公開第2006/125800号パンフレットに記載されている。
ベンジル−C15−C16−デヒドロエストロンIIを以前に記載された方法に従ってエストロンから5段階で調製した。化合物IIを−78℃中、ヨウ化第一銅および塩化リチウムの存在下、アリル系グリニャール試薬で処理した。化合物IIIへのボランテトラヒドロフラン錯体による室温でのヒドロホウ素化、それに続いてアルカリ条件下での過酸化水素の酸化は、ジオールIVを90%以上の収率で生成した。アセトン-水中でのジョーンズ酸化により、酸Vが得られ、触媒としてPd/Cを使用した水素化による脱ベンジル化されることで化合物VIになった。最後の工程は、β-チアゾールVIIを与えるアミド形成であった。鍵前駆体、すなわちエストロンからのフェノール性チアゾールVII
の合成を下記に示す。
化合物VIII−1
3−((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−13−メチル−17−オキソ−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−15−イル)−N−(5−メチルチアゾール−2−イル)プロパンアミド;
乾燥ジクロロメタン中の化合物VII(2.0g、100mol‐%)の撹拌懸濁液に、tert−ブタノール(1.5ml)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(3.2ml)が室温で加え、反応をTLCで追跡した。混合物を室温で一晩撹拌し、追加量の三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1ml)およびtert−ブタノール(500μl)を添加した。得られたオレンジ色の溶液を3時間撹拌した後、水(40ml)およびDCM(40ml)を注意深く添加した。層を分離し、水層をDCM(3×30ml)で抽出した。合一した有機層を水(3×30ml)、飽和NaHCO3水溶液(30ml)および食塩水(3×30ml)で洗浄した。溶媒を蒸発させ、沈殿物をヘプタンで洗浄して1.8gの生成物VIII−1を得た(収率80%)。
1H−NMR(DMSO−d6):0.97(s,3H),1.2−1.45(m,12H),1.5−2.4(m,16H),2.6−2.95(m,2H),6.47(s,1H),7.01(s,1H),7.11(s,1H),8.97(s,1H),11.92(s,1H、−NH)。MSm/z(TOF ES+):517(M+Na)。
C−17(アルキル)オキシムの合成
C−17メチルオキシムの調製のための一般的な方法:
窒素雰囲気下、エタノール(3ml)とTHF(2ml)の混合物にケトン(0.3mmol)を溶解した。ピリジン(1.5mmol)およびメトキシルアミン塩酸塩(0.9mmol)をこの溶液に添加した。反応混合物を1ないし2時間還流した。溶媒を蒸発させた。水を加え、生成物をろ過するか、または酢酸エチルで抽出し、希塩酸で洗浄し、
最後に水で洗浄した。必要であれば、フラッシュクロマトグラフィーによりオキシムをさらに精製した。
化合物VIV−1
3−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−17−[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−15−イル}−N−(5−メチルチアゾール−2−イル)プロパンアミド
化合物VIII−1を出発物質として使用し、C−17メチルオキシムの調製で記載した方法によって調製することでVIVを定量的収率で与えた。
1H−NMR(CDCl3+MeOH−d4):1.09(s,3H),1.3−2.9(m,33H),3.85(s,3H),6.43(s,1H),7.07(s,1H),7.17(s,1H),12.34(br,1H)。MS m/z(TOF ES+):546(M+Na)。
化合物VIV−2
3−((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−4−ヨード−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−15−イル)−N−(5−メチルチアゾール−2−イル)プロパンアミド
化合物VIV−1(100mg、0.191mmol、100mol‐%)およびp−TsOH(33mg、100mol%)を乾燥ACN(2ml)に溶解し、室温で15分間撹拌した。N−ヨードスクシンイミド(52mg、0.229mmol、120mol%)を少しずつ加えた。反応物を室温で2.5時間撹拌し、追加量のN−ヨードスクシンイミド(24mol%)を添加した。攪拌を室温で一晩続けた。水を添加し(5ml)、pHが8になるまで10%Na2CO3を添加した。生成物をEtOAc(3×10ml)
で抽出した。合一した有機層を10%Na2SO3、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させた。粗生成物(123mg)をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。化合物VIV−2の収量は80mgであった。
1H−NMR(DMSO−d6):1.02(s,3H),1.33(s,9H),1.20−2.80(m,21H),3.73(s,3H),7.11(s,1H),7.14(s,1H),7.97(s,1H),11.90(br s,1H)。
化合物VIV−3
3−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−17−[(E)−エトキシイミノ]−13−メチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−15−イル}−N−(5−メチルチアゾール−2−イル)プロパンアミド
化合物VIII−1を出発物質として、ヒドロキシルアミン塩酸塩を試薬として使用し、上記の一般的な方法を用いて95%の収率で調製した。
1H−NMR(CDCl3+MeOH−d4):1.11(s,3H),1.3−3.1(m,34H),6.46(s,1H),7.05(s,1H,),7.15(s,1H).MS m/z(TOF ES+):532(M+Na)。
化合物VIV−4
3−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17−[(E)−エトキシイミノ]−3−ヒドロキシ−13−メチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−15−イル}−N−(5−メチルチアゾール−2−イル)プロパンアミド
VIII−1(700mg、100mol%)およびEtOH(無水)(30ml)の懸濁液に、エチルヒドロキシルアミン塩酸塩(670mg、500mol%)、続いてピリジン(1.52g、1200mol%)を加えた。得られた溶液を3時間還流し、溶媒
を蒸発させた。残渣に水を加えた。水層をEtOAcで抽出した。合一した有機層を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物をヘプタンで粉砕した。生成物の収率は87%であった。
1H−NMR(DMSO−d6):1.03(s,3H),1.17(t,3H),1.31(s,9H),1.2−2.8(m,18H),2.33(s,3H),3.99(q,2H),6.46(s,1H),7.00(s,1H),7.11(s,1H),8.97(s,1H),11.91(s,1H)。MS m/z(TOF ES+):560(M+Na),538(M+1)。
C−3誘導体の合成
化合物1
リン酸モノ−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−[2−(5−メチルチアゾール−2−イルカルバモイル)エチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル}エステル
VIV−1(5.0g、100mol%)を乾燥THF(75ml)に溶解した。そこにピリジン(800mol‐%)を加えた後、オキシ塩化リン(800mol‐%)を滴下した。反応が完了するまで、溶液を窒素下室温で一晩撹拌した。翌日、溶液を冷却し、200mlの水を注意深く加えた。撹拌を一晩続けた。THFを蒸発させた。THF蒸発後の沈殿溶液を水(〜200ml)で希釈し、白色リン酸塩沈殿が完了するまで6N HCl溶液(〜20ml)を添加した。固体物質を濾過し、濾液が中性になるまで多量の水で注意深く洗浄した。粗生成物をトルエンおよびエタノールと共蒸発させた。リン酸エステルを真空中で注意深く乾燥させた。1の収率は2.6gであった。収率90%。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.04(s,3H),1.31(s,9H),1.48−2.90(m,23H),3.73(s,3H),7.11−7.15,3H).11.92(br s,1H).31P−NMR(DMSO−d6):−7.04.MS m/z(TOF ES+):604(M+H)。
化合物1a
リン酸モノ−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−[2−(5−メチルチアゾール−2−イルカルバモイル)]エチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル}エステル二ナトリウム塩
乾燥した1(2.2g、3.6mmol)を無水エタノール(35ml)に溶解し、次いで無水エタノール(5ml)に溶かしたNaOH(400mol‐%)の濾液を添加した。窒素下室温で2時間撹拌した後、溶媒を蒸発させた。沈殿物をEt2OおよびEt2O:EtOH(4:1)で数回洗浄した。1aの収量は2.31g;収率98%。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.11(s,3H)、1.43(s,9H),1.60−2.95(m,22H),3.79(s,3H),7.05(d,2H),7.49(s,1H).31P−NMR(MeOH−d4):−0.41.MS m/z(TOF ES+):604[(M−2Na)+H]+。
化合物2
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル (tert−ブトキシカルボニル)グリシン酸塩
VIV−1(500mg、0.95mmol、100mol‐%)を乾燥DCM(10ml)に室温で溶解した。ピリジン(154μl、1.91mmol、200mol‐%)、BOC−グリシン(184mg、1.05mmol、110mol‐%)およびDCC(236mg、1.15mmol、120mol‐%)を加えた。反応物を窒素雰囲気下、室温で3時間攪拌した。さらにDCC(59mg、30mol%)を加え、撹拌を一晩続けた。さらに追加でBOC−グリシン(184mg、110mol%)およびDCC(177mg、90mol%)を添加し、撹拌を7時間続けた。DHUを濾過し、DCMで洗浄した。水(30ml)を加え、層を分離した。水層をDCM(3×20ml)で洗浄した。合一した有機層を1N HCl(5×20ml)、水(3×30ml)および食塩水(2×30ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。粗生成物(1.0g)を、溶離液としてDCM:MeOH 99:1を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精
製した。 生成物の量は670mgであった。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.26(s,9H),1.39(s,9H),1.10−2.90(m,22H),3.73(s,3H),3.95−3.98(m,2H),6.68(s,1H),7.11(s,1H),7.23(s,1H),11.90(br s,1H)。
化合物3a
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル グリシンエステルトリフルオロ酢酸塩
2(450mg)を乾燥DCM(6ml)に溶解した。TFA(1.2ml)を氷冷した反応混合物に窒素雰囲気下で注意深く添加した。反応物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、トルエンとの共蒸発を2回行った。粗生成物をEt2O(5ml)で粉砕した。沈殿物を濾過し、Et2O(2×2ml)で洗浄して400mgの生成物を得た。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.06(s,3H),1.28(s,9H),1.10−2.90(m,21H),3.74(s,3H),4.19(m,2H),6.76(s,1H),7.12(s,1H),7.28(s,1H),8.42(br s,2H),11.92(br s,1H)。
化合物3b
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル グリシンエステル塩酸塩;
2(300mg、0.52mmol)を、20滴のMeOHを含む無水EtOH(10ml)に溶解した。2M HCl(430μl)を窒素雰囲気下で加え、反応を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、トルエンと共蒸発させた。粗生成物をEtOAc(3×1ml)で粉砕し、濾過し、EtOAc(1ml)で洗浄した。生成物の量は160mgであった
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.06(s,3H),1.28(s,9H),1.10−2.90(m,21H),3.74(s,3H),4.17(m,2H),6.77(s、1H),7.12(s,1H),7.27(s,1H),8.53(br s,2H),11.93(br s,1H).MS m/z(TOF ES+):603(−HCl+Na),581(−HCl;M+H)。
化合物4
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル ジメチルグリシン酸塩
4は、DMAP(30mol‐%)を添加したVIV−1を出発物質として使用し、化合物2で記載したDCC法を用いて調製した。反応混合物をシュウ酸で処理し、沈殿したDHUを濾別した。生成物は、2で記載した抽出後に定量的収率で単離した。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.04(s,3H),1.22(s,9H),1.40−2.90(m,27H),3.46(s,2H),3.72(s,3H),6.70(s,1H),7.09(s,1H),7.10(s,1H),11.89(br s,1H)。
化合物4a
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−1
3−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル ジメチルグリシンエステル塩酸塩
ジメチルグリシン誘導体4(2.9g、4.8mmol)をEtOAc(20ml)に溶解した。EtOAc(10ml)に濃HCl(1.5ml)を溶かし、窒素雰囲気下で反応混合物に滴下し、室温で10分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、トルエンと共蒸発させた。粗生成物をEtOAc(3×1ml)で粉砕し、濾過し、少量のEtOAcで数回洗浄した。生成物の量は2.53gであった;収率82%。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.27(s,9H),1.48−2.45(m,18H),2.60−2.82(m,3H),2.92(s,6H),3.78(s,3H),4.59(m,2H),6.89(s,1H),7.12(s,1H),7.27(s,1H),10.70(br,1H),11.98(br s,1H)。MS m/z(TOF ES+):609[(M−HCl)+H]+。
化合物5
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル N−tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシン酸塩
5は、DMAP(30mol‐%)を添加したVIV−1を出発物質として使用し、化合物2で記載したDCC法を用いて調製した。反応混合物をシュウ酸で処理し、沈殿したDHUを濾別した。抽出後、生成物を収率74%で単離した。
1H−NMR(DMSO−d6):1.04(s,3H),1.26(s,9H),1.37(s,3H),1.47−2.93(m,22H),3.73(s,3H),4.
28(d,2H),6.74(s,1H),7.10(s,1H),7.24(s,1H),11.90(br s,1H)。
化合物6a
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル メチルグリシンエステル塩酸塩
塩酸塩調製のためにHCl−EtOAc溶液を用いることにより化合物3bに使用された方法に従って73%の収率で調製した。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.27(s,9H),1.60−2.45(m,21H),3.73(s,3H),4.01(m,2H),4.32(br s,2H),6.80(s,1H),7.12(s,1H),7.27(s,1H),9.44(br s,1H),11.96(br s,1H)。
C3C(O)(CH2)N(R’)2−誘導体の合成
化合物VV−1
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7、8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル2−クロロ酢酸塩
VIV−1(500mg、0.95mmol、100mol‐%)を乾燥DCM(5ml)に溶解し、窒素雰囲気下でピリジン(230μl、2.9mmol、300mol‐%)を加えた。反応混合物を氷浴で冷却し、乾燥DCM(2ml)に溶解したクロロアセチルクロリド(230μl、2.9mmol、300mol%)を滴下した。氷浴中で撹拌を2.5時間続けた。反応混合物をDCM(10ml)および水(20ml)で希釈し、生成物を有機相中に抽出した。水相をDCM(3×5ml)で抽出した。有機相を合一し、1N HCl(30ml)、1N NaOH(3×20ml)、水(3×50ml)、最後に食塩水(30ml)で洗浄した。粗生成物550mg(96%)を精製せずにさらなる反応に使用した。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.25(s,9H),1.40−2.80(m,21H),3.74(s,3H),4.72(s,2H),6.80(s,1H),7.11(s,1H),7.25(s,1H),11.91(br s,1H)。
化合物7
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 2−モルホリノ酢酸塩
VV(200mg、0.33mmol、100mol‐%)を乾燥THF(4ml)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(150mg、1.0mmol、300mo.%)を加え、室温、窒素下で1時間撹拌した。次に、反応混合物を氷浴で冷却し、モルホリン(43μL、0.50mmol、150mol%)をTHF(1ml)に溶解して滴下した。氷浴で1時間、次いで室温で2時間撹拌を続けた。溶媒を蒸発させ、沈殿物をEtOAc(10ml)に溶解し、反応混合物を氷冷した0.1N HCl溶液に注いだ。相を分離した。水相をEtOAc(3×5ml)で抽出した。有機相を合一し、水(3×30ml)、最後に食塩水(3×20ml)で洗浄した。MgSO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させて、
生成物192mgを得た;収率は89%であった。
1H NMR(200MHz、DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.27(s,9H),1.40−2.92(m,28H),3.73(s,3H),4.59(s,2H),6.89(s,1H),7.12(s,1H),7.27(s,1H),10.67(br s,1H),11.96(br s,1H)。
化合物8
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル トリエチルグリシン酸塩,塩化物塩
トリエチルグリシン酸塩は、VVを出発物質、トリエチルアミン(150mol‐%)を試薬として使用し、化合物7について記載したのと同じ方法によって調製した。生成物をクロマトグラフィーで精製した。
1H NMR(200MHz、DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.27(m,18H),1.48−2.81(m,21H),3.57(q,6H),3.73(s,3H),4.80(s,2H),6.89(s,1H),7.11(s,1H),7.28(s,1H),11.91(br s,1H)。
化合物9
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル イソプロピルグリシン酸塩
VV(100mg,0.17mmol,100mol‐%)を乾燥THF(4ml)に溶解し、NaI(125mg、0.83mmol、500mol‐%)を加えた。反応物を室温で0.5時間撹拌した。反応物を氷浴で0℃に冷却し、乾燥THF(1ml)に溶
解したイソプロピルアミン(165μl、2.01mmol、1200mol‐%)を滴下した。反応物を0℃で5時間撹拌した。EtOAc(5ml)を加え、反応混合物を氷冷水(5ml)に注いだ。層を分離し、水層をEtOAc(3×5ml)で抽出した。合一した有機層を水(3×5ml)および食塩水(3×5ml)で抽出し、MgSO4で乾燥させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。生成物の量は35mgであった。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 0.98(s,3H),1.01(s,3H),1.05(s,3H),1.26(s,9H),1.12−2.90(m,23H),3.62(br s,2H),3.73(s、3H),6.71(s,1H),7.11(s,1H),7.23(s,1H),11.90(br s,1H)。
化合物9a
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル イソプロピルグリシンエステル塩酸塩
9(300mg、0.52mmol)を乾燥EtOAc(1ml)に溶解した。乾燥EtOAc(0.2ml)に溶解したHCl(34μl)を添加し(pH〜1)、反応物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、トルエンと共蒸発させた。粗生成物をEtOAc(3×1ml)およびEt2O(5×1ml)で粉砕した。生成物の量41mg。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.29(s,9H),1.31(s,6H),1.49−2.90(m,17H),3.41(m,1H),3.73(s,3H),4.34(t,2H),6.80(s,1H),7.11(s,1H),7.28(s、1H),9.35(br s,2H),11.94(s,1H),11.90(br s,1H)。
他のC3誘導体の合成
化合物10
酢酸(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−13−メチル−17[(E)−メトキシイミノ]−15−[2−(5−メチル−チアゾール−2−イルカルバモイル)−エチル]−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル エステル
VIV−1(500mg、0.95mmol、100mol‐%)を乾燥DCM(10ml)に溶解した。ピリジン(930μl、〜11mmol、〜1200mol‐%)および無水酢酸(450μl、4.8mmol、500mol‐%)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。DCM(10ml)で希釈した後、生成物を2N HCl溶液(3×20ml)、水(3×30ml)、最後に食塩水(3×20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.27(s,9H),1.29−1.47(m,3H),1.79−2.10(m,6H),2.23−2.44(m,13H),2.67−2.83(m,2H),3.73(s,3H),6.71(s,1H),7.11(d,1H),7.23(s,1H),11.90(br s,1H)。MS m/z(TOF ES+):588(M+Na)+。
化合物11a
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 硫酸水素塩、トリエチルアンモニウム塩
VIV−1(0.4g、0.76mmol、100mol‐%)を乾燥DMF(10ml)に溶解した。三酸化硫黄トリエチルアミン錯体(415mg、2.3mmol、300mol‐%)を反応混合物に添加した。2時間後に追加量の試薬(140mg、0.76mmol、100mol‐%)を添加した。反応混合物を週末にかけて室温で撹拌した。シリカゲル(5グラム)を加え、溶媒を蒸発させた(浴温は+35℃未満)。生成物を、トルエン−エタノール−トリエチルアミン(v/v 3:1:0.05)を用いてシリカから溶出し、溶媒を蒸発させた。沈殿物を少量のエタノールで数回粉砕した。トリエチルアンモニウム塩の収量は288mgであった;収率は53%であった。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6)δppm 1.05(s,3H),1.17(t,9H),1.30(s,9H),1.40−2.81(m,22H),3.0
9(q,6H),3.73(s,3H),7.08(s,1H),7.11(s,1H),7.31(s,1H),11.91(br s,1H)。MS m/z(TOF ES+):705M+。
化合物12
(13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル スルファミン酸塩
VIV−1(100mg、0.191mmol、100mol‐%)およびトリエチルアミン(240μl、1.72mmol、900mol‐%)を乾燥DCM(3ml)に溶解した。反応物を氷浴で0℃に冷却した。塩化スルファモイル(199mg、1.72mmol、900mol‐%)を乾燥DCM(3ml)に溶解し、反応物に加えた。反応物を室温で2日間撹拌し、その間に塩化スルファモイル試薬を2回(2×90mol%)添加した。DCM(10ml)を加え、水(2×10ml)および食塩水(10ml)で抽出した。粗生成物(110mg)をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。 生成物の量は25mgであった。HPLC(218nm)9%.
1H−NMR(DMSO−d6):1.04(s,3H),1.33(s,9H),1.20−2.90(m,21H),3.72(s,3H),7.11(s,1H),7.23(s,2H),8.13(br s,2H),11.90(br s,1H)。
化合物13
(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 3−シクロペンチルプロピオン酸塩
VIV−1(0.4g、0.76mmol)を乾燥DCM(10ml)に溶解した。ピリジン(620μL、7.6mmol)およびシクロペンタンプロピオニルクロリド(590μL、3.8mmol)を窒素雰囲気下で加えた。反応が完了するまで反応混合物を還流させた(約6時間)。反応混合物をDCM(10ml)で希釈し、水および1N HClで数回洗浄し、続いて水および食塩水で洗浄した。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製して、生成物254mgを得た;収率は51%であった。
1H NMR(200MHz、DMSO−d6)δppm 1.04(s,3H),1.25(s,9H),1.44−2.70(m,32H),2.67−2.83(m,2H),3.72(s,3H),6.68(s,1H),7.10(d,1H)、7.22(s,1H),11.89(br s,1H)。
化合物14
ジ−tert−ブチル((((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)メチル)リン酸塩
VIV−1(400mg、0.764mmol、100mol‐%)を乾燥DMF(10ml)に溶かした。ジ−tert−ブチルクロロメチルホスホナート[85%](300μL、30mol‐%)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(Bu4NI)(56mg,20mol‐%)を加えた。反応物を0℃に冷却した。NaH[60%](68mg、1.68mmol、220mol%)を注意深く加えた。反応物を最初に0℃で30分間、次いで室温で5時間攪拌した。反応が完了するまで少量(33mol‐%)のジ−tert−ブチルクロロメチルリン酸試薬を追加で加えた。反応を10%クエン酸(20ml)でクエンチし、EtOAc(3×20ml)で抽出した。合一した有機層を10%クエン酸(1×20ml)、水(2×30ml)および食塩水(2×30ml)で抽出し
、Na2SO4で乾燥させた。生成物をヘプタン:EtOAc(8:2)で粉砕して310mgの生成物を得た。
1H NMR(DMSO−d6):1.04(s,3H),1.10−2.90(m,21H),1.32(s,9H),1.41(s,18H),3.73(s,3H),5.57−5.63(d,2H),6.83(s,1H),7.11−7.13(m,2H),11.91(br s,1H)。
化合物15
(((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチルリン酸二水素塩
14(300mg)を乾燥DCM(3ml)に溶解した。反応物を0℃に冷却した。トリフルオロ酢酸(62μl)を乾燥DCM(300μl)に溶解し、反応に加えた。反応物を最初に0℃で数時間、次いで室温で一晩撹拌した。追加量のTFA(111μl)を加え、撹拌を続けた。総反応時間は3日間だった。溶媒を蒸発させた。粗生成物をEtOAcおよびEt2Oを用いて粉砕することにより精製し、81mgの量の生成物を得た。
1H NMR(DMSO−d6):1.04(s,3H),1.10−2.90(m,23H),1.31(s,9H),3.73(s,3H)、5.53−5.59(d,2H),6.84 (s,1H),7.11(m,2H),11.91(br s,1H).
化合物15a
(((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチル二水素リン酸二ナトリウム塩
二ナトリウム塩15aを、1aについて記載した方法と同じ方法によって調製した。
1H−NMR(D2O):0.90(s,3H),0.90−2.80(m,21H),1.30(s,9H),3.75(s,3H),5.44−5.47(d,2H),6.99−7.15(m,3H)。31P−NMR(D2O):1.38。 MS m/z(TOF ES+):634[(M−2Na)+H]+。
化合物16
tert−ブチル((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,
17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)炭酸塩
VIV−1(100mg、0.191mmol、100mol‐%)を乾燥DCM(2ml)に溶解した。トリエチルアミン(133μL、0.955mmol、500mol‐%)を加えた。反応物を氷浴で0℃に冷却した。二炭酸ジ−tert−ブチル(175μL、0.763mmol、400mol‐%)およびDMAP(4mg、0.033mmol、17mol‐%)を加えた。反応物を0℃で30分間撹拌し、次いで室温で約25時間撹拌した。二炭酸ジ−tert−ブチル(175μl)およびDMAP(4mg)を添加し、3時間撹拌を続けた。反応物を氷水に注ぎ、DCM(3×10ml)で抽出した。合一した有機層を水(2×20ml)および食塩水(2×20ml)で抽出した。粗生成物(165mg)をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。生成物の量は114mgであった。
1H−NMR(DMSO−d6):1.04(s,3H),1.26(s,9H),1.46(s,9H),1.10−2.90(m,21H),3.73(s,3H),6.73(s,1H),7.10(s,1H),7.21(s,1H),11.90(br s,1H)。
化合物17
1−(tert−ブチル)2−((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸塩
窒素雰囲気下、VIV−1(500mg、0.955mmol、100mol‐%)を乾燥DCM(10ml)に溶かした。反応混合物にピリジン(616μl、800mol‐%)、BOC−Pro−OH(411mg、200mol‐%)およびDCC(787
mg、400mol‐%)を加えた。反応物を室温で4時間、40℃で2時間、室温で一晩撹拌した。DMAP(30mol‐%)を加え、室温で3時間撹拌を続けた。MeOH(1ml)に溶解したシュウ酸(340mg、395mol‐%)を加え、撹拌を室温で一晩続けた。沈殿したDHUを濾別し、溶媒を蒸発させた。残渣をDCMに溶解し、0.5N HCl(3×20ml)、水(3×20ml)および食塩水(2×20ml)で洗浄した。粗生成物をクロマトグラフィーで精製し、ヘプタンで粉砕した。生成物の量は467mgであった。
1H−NMR(CDCl3):1.12(s,3H),1.34(s,9H),1.48(s,9H),1.10−2.90(m,25H),3.40−3.65(m,2H),3.85(s,3H),4.50−4.60(m,1H),6.74−6.77(m,1H),7.05(s,1H),7.29(s,1H),11.58(br s,1H)。
化合物18a
(13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル プロリンエステル2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
17(450mg、0.624mmol)を乾燥DCM(5ml)に溶解し、氷浴で冷却した。トリフルオロ酢酸(1.2ml)を滴下し、反応混合物を氷浴中で4.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、最後にトルエンと共蒸発させた。沈殿物をEt2Oで粉砕して、TFA塩365mgを得た。収率80%。
1H−NMR(CDCl3):1.10(s,3H),1.30(s,9H),1.10−2.90(m,25H),3.40−3.60(m,2H),3.85(s,3H),4.60−4.80 (m,1H),6.68(s,1H),7.05(s,1H),7.29(s,1H)。
化合物18b
(13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル プロリンエステル塩酸塩
TFA‐塩18a(60mg、0.082mmol、100mol‐%)をEtOAc(1ml)に溶解し、4M HCl溶液(45μl)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、続いてトルエンと共蒸発させた。残渣をEtOAcで粉砕した。沈殿物を濾過し、EtOAcで洗浄してHCl‐塩(48mg)を得た。収率88%。
1H−NMR(DMSO−d6):1.05(s,3H),1.27(s,9H),1.10−2.90(m,25H),3.15−3.40(m,2H),3.73(s,3H),4.60−4.80(m,1H),6.90(s,1H),7.11(s,1H),7.27(s,1H),9.27(br s,1H),10.36(br s,1H),11.95(br s,1H).MS m/z(TOF ES+):621(−HCl;M+1).
薬理試験
以下の試験は、実例として本発明を実証するために提供され、本発明の範囲を限定するものとみなすべきではない。さらに、アッセイにおける化合物の濃度は例示的なものであり、限定的であると解釈されるべきではない。当業者は、当該分野で公知の方法を用いて、薬学的に関連する濃度を規定し得る。
17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ タイプ1酵素の阻害
17β−HSD1の製造および単離:組み換えバキュロウイルスを、“Bac to B
ac Expression System”(インビトロゲン(Invitrogen))により発生させた。組み換えバクミドを“Cellfection Reagent”(インビトロゲン(Invitrogen))を使用してSd9昆虫細胞に導入した。60時間後に細胞を採取した;ミクロソーム画分を、Puranen,T.J.,Poutanen,M.H.,Peltoketo,H.E.,Vihko,P.T.およびVihko,R.K.(1994)Site−directed mutagenesis
of the putative active site of human 17
β−hydroxysteroid dehydrogenase type 1. Biochem.J.304:289−293に記載されているようにして単離した。アリコートを酵素活性の決定まで凍結保存した。
アッセイ−組み換えヒト17β−HSD1の阻害:タンパク質ホモジネート(0.1μg/ml)を1μMまたは0.1μMの濃度で潜在的阻害剤の存在下、30nMエストロン(3H−エストロンを800000cpm/ml含む)を伴う20mM KH2PO4
pH7.4およびおよび1mMのNADPH中、室温で30分間インキュベートした。阻害剤貯蔵液をDMSO中で調製した。全ての試料において、DMSOの最終濃度を1%に調整した。該酵素反応を10%トリクロロ酢酸(最終濃度)の添加により停止させた。
試料を4000rpmで10分間、マイクロタイタープレート中で遠心分離した。上澄みを、Waters Sentry Guardカラムを備えた、Waters Symmetry C18カラムで逆相HPLCにかけた。イソクラティックHPLCの移動を、室温で、1mL/分の流速で、移動溶媒としてのアセトニトリル:水 48:52において実施した。放射活性を、Packard Flow Scintillation Analyzerにより、溶出液において測定した。エストロンおよびエストラジオールについての全放射活性を各サンプルで決定し、エストロンのエストラジオールへの転換パーセントを以下の式に従って計算した:
阻害パーセントを以下のように計算した:阻害%=100−転換%
阻害%値を親化合物について測定し、結果を第3表にまとめた。
17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ タイプ2酵素の阻害
17β−HSD2の製造および単離:17β−HSD1と同様に、組み換えバキュロウイルスを、“Bac to Bac Expression System”(インビトロゲン(Invitrogen))により発生させた。組み換えバクミドを“Cellfection Reagent”(インビトロゲン(Invitrogen))を使用してSd9昆虫細胞に導入した。60時間後に細胞を収集し、上澄みを以下のプロトコルにより、分画した:
−細胞を40mlのA−緩衝液(40mM TRIS、pH8.0、20%グリセロール、20μM NAD、0.4mM PMSF、150mM NaCl、0.5%ドデシル−β−マルトシド+プロテアーゼ阻害剤カクテル)中に溶解した
−細胞を超音波処理した
−溶解物を氷上で15分間インキュベートした
−溶解物を、+4℃で15分間、5000rpmで遠心分離した
−上澄み180000gを、+4℃で30分間、遠心分離
−ペレットを8mlのA−緩衝液中に溶解した
−再懸濁しない物質を、+4℃で15分、5000rpmでの遠心分離により取り除いた
−透明な上澄みを100μlアリコートに分割し、酵素活性の測定まで凍結保存した。
17β−HSD2の量を、免疫ブロット法により分析し、各抽出バッチの総タンパク質濃度を決定した。
アッセイ−組み換えヒト17β−HSD2の阻害:タンパク質ホモジネート(4μg/ml)を、1μMまたは0.1μMの濃度での潜在的阻害剤の存在下、50nMエストラジオール(3H−エストラジオールを800000cpm/ml含む)を伴う20mM KH2PO4 pH8.5および1mM NADH中、室温で30分間インキュベートし
た。
阻害剤貯蔵液をDMSO中で調製した。全ての試料において、DMSOの最終濃度を1%に調整した。該酵素反応を10%トリクロロ酢酸(最終濃度)の添加により停止させた。試料を4000rpmで10分間、マイクロタイタープレート中で遠心分離した。上澄みを、Waters Sentry Guardカラムを備えた、Waters Symmetry C18カラムで逆相HPLCにかけた。イソクラティックHPLCの移動を、室温で、1mL/分の流速で、移動溶媒としてのアセトニトリル:水 48:52において実施した。放射活性を、Packard Flow Scintillation Analyzerにより、溶出液において測定した。エストロンおよびエストラジオールについての全放射能を各サンプルで決定し、エストロンのエストラジオールへの転換パーセントを以下の式に従って計算した:
阻害パーセントを以下のように計算した:阻害%=100−転換%
阻害%値を活性実体について測定し、結果を第3表にまとめた。
エストロゲン受容体結合アッセイ
エストロゲン受容体a(ERα)に対する親化合物の結合親和性は、Koffm
ann等REFにより記載されたインビトロのER結合アッセイに従って、決定され得る。さもなくば、エストロゲン受容体結合アッセイは、国際特許出願である国際第2000/07996号パンフレットに従って、遂行され得る。
エストロゲン受容体転写促進アッセイ
エストロゲン受容体に対する結合親和性を示す親化合物は、それらの個々のエス
トロゲン性または抗−エストロゲン性の潜在力(ERαまたはERβへのアゴニスト性またはアンタゴニスト性の結合)に関して更に試験され得る。エストロゲン受容体のアンタゴニスト活性の測定は、例えば、米国特許出願であるUS2003/0170292において記載されている、MMTV−ERE−LUCレポーターシステムを使用するインビト
ロアッセイシステムに従って、遂行され得る。
代謝安定性アッセイ
親化合物のインビトロ代謝安定性は、ヒト肝ミクロソームおよびホモジネートインキュベーションを用いて例示化合物について測定した。適当な補因子を用いるかまたは用いずに使用されたインキュベーションの時点は、0分および60分であった。
試料を両方の時点において収集し、基質をLC/PDA/TOF−MSを使用して検出
した。化合物のインビトロ代謝安定性(ヒト肝臓ホモジネートまたはミクロソームにおける60分後の残量%)を計算し、結果を第4表にまとめた。
式(I)の化合物の酵素加水分解
実施例1,3a、4aおよび15aの化合物の親化合物VIV−1への加水分解を試験した。ウシ腸粘膜由来のアルカリホスファターゼVIIS型の単位量は、供給業者(SigmaAldrich)によって規定された通りに使用した。適切な量の化合物(最終濃縮物、典型的には50μM)を予熱した緩衝液(pH7.4)に溶解し、溶液を37℃の恒温調節された水浴中に置いた。酵素反応は、酵素を溶液に加えることによって開始した。ブランク溶液では、加水分解が明らかに酵素によるものであることを確実にするために、酵素を同じ容量の水で置換した。所定の時間間隔で、200μlの試料を取り出し、200μlのよく冷やしたアセトニトリルを各試料に加えて酵素加水分解を停止させた。試料を氷上に置き、14000rpmで10分間遠心分離し、上澄みをHPLCで分析した。化合物の加水分解のための擬一次半減期(t1/2)は、時間に対する残りの化合物のプロット対数の直線部分の勾配から計算した。
全ての試験化合物は、約3‐8分以内にそれらの対応する親分子に加水分解された。
水溶性試験
親化合物VIV−1、VIV−2、VIV−3およびVIV−4ならびに実施例1、1a、3a、4aおよび15aの化合物の水溶性を、適切な緩衝液(0.16M リン酸緩衝液、またはpH7.4の0.05mM トリス−HCl緩衝液、pH5.0の0.05M酢酸緩衝液、pH1.0の50mM(イオン強度0.15)HCl緩衝液)で測定した。混合物のpHを研究の間一定に保った。過剰量または既知量の各成分を1または0.5mlの緩衝液に加え、混合物を室温で48時間またはそれ以下で撹拌し、ろ過し(0.45um Millipore)、HPLCで分析した。結果を第5表に示す。
第5表から、実施例1、1a、3a、4aおよび15aは改善された水溶性を示し、リン酸誘導化合物1aおよび15は顕著な水溶性を示すことが分かるだろう。
生物学的利用能の測定
この研究は、インビボでの本化合物の生物学的利用能を測定するために行った。すべての動物実験は、倫理的行為と適切な制度上の動物保護および使用方針の基準に従って行われた。
親化合物VIV−1および本発明の化合物の薬物動態研究を、カニクイザルにおいて評価した。研究化合物は、親薬物10mg/kgに相当する用量レベルで経口投与された。共通の水性製剤、水中の0.5%カルボキシメチルセルロースを賦形剤として使用した。血液サンプルは、投与前の直接的な静脈穿刺、および経口投与後に10の順次時点で得られた。
血漿サンプルの定量的生物分析は、ガイダンスBioanalytical Method Validation(FDA,2001)およびBioanalytical Method Validationガイドライン(European Medicines Agency,2011)に従って実施した。分析方法は、適切なクロマトグラフィー(ピーク形状、保持)および質量分析(イオン化効率)の特性について最適化された。
WinNonlin(登録商標)プロフェッショナルバージョン6.3(Pharsight Corporation):Cmax(最大観察濃度)およびtmax(最大観察濃度に達するのに要した時間)値を用いて、個々の血漿濃度−時間曲線を用いて非コンパートメント薬物動態解析を行った。0から最後の測定可能な濃度(AUCt)までの濃度−時間曲線下面積を、線形対数台形規則を用いて計算した。
研究化合物の得られたCmaxおよびAUCt値は、第6表に示された。
第6表から、本発明の全ての試験化合物は、それ自体で投与される活性実体と少なくとも同等の生物学的利用能を提供することが分かるであろう。しかしながら、リン酸誘導化合物は生物学的利用能において有意な改善を示す。
発明の有用性
本発明の化合物は、親化合物および/またはそれ自体に代謝される時、17β−HSD1酵素の選択的な阻害性潜在力および、17β−HSD2酵素に対する阻害活性がほとんどまたは全くないことを示し、そのため、ステロイドホルモン依存性の悪性または良性の疾患または障害、特にいくつかのエストロゲン依存性の疾患および障害の治療および予防について有用であり得る。さらに、本発明の化合物は、エストラジオールの増加したレベルと関連する疾患および障害の治療のために有用であり得るが、それは17β−HSD1酵素の阻害剤により予防、治療および/または改善され得る。
炎症性疾患および症状の例としては、乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮がん、子宮内膜がん、子宮内膜増加症、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮平滑筋腫、腺筋症、月経困難症、月経過多症、子宮出血、前立腺炎、良性前立腺過形成、膀胱機能障害、多嚢胞性卵巣症候群、下部尿路症候群、多発性硬化症、肥満、慢性関節リウマチ、結腸がん、組織創傷、皮膚のしわ、および白内障が挙げられるが、これらに限定されない。
ここで使用される“治療または予防”は、いったん確立された該障害の緩和、改善、除去もしくは治癒または、指定された障害もしくは症状に罹患する個人のリスクを低減するだけでなく予防または病気の予防法が挙げられる。
したがって、本発明の化合物は、17β−HSD酵素の阻害を必要とする疾患または障害の治療または予防のための医薬組成物における有効成分として有用であり得る。
本発明の化合物は、体重の約0.1μg/kgないし約300mg/kg、好ましくは1.0μg/kgないし10mg/kgの投与範囲内の有効量で投与することができる。本発明の化合物は、1日1回投与で投与してもよく、または毎日2回、3回または4回に分割して投与してもよい。
“有効量”とは、治療を受けた対象に治療効果を与える化合物の量を言及する。この治療効果は、客観的(すなわち、何らかの試験またはマーカーによって測定可能)または主観的(すなわち、被験体が効果の兆候を示すかまたは感じる)であり得る。そのような治療は、必ずしも疾患の状態を完全に改善する必要はない。さらに、このような治療または予防は、症状を軽減するために当業者に知られている他の従来の治療法と併せて使用することができる。
本発明の化合物は、最も好ましくは、単独でまたは他の有効成分中で使用される。本発明の化合物は、種々の経路、例えば、非経口、皮下、静脈内、関節内、髄腔内、筋肉内、腹腔内、および皮内注射により、経皮、直腸、口腔、口腔粘膜、鼻腔、眼内経路を介して、吸入を介しておよび移植を介して投与することができる。本発明の化合物を有効成分として含む医薬組成物は、薬学的に許容される添加物をさらに含んでもよい。
化合物は、適切な組成物に調合され得る;適切な投与形態は、例えば、溶液、分散液、懸濁液、粉末、カプセル、錠剤、丸剤、放出制御カプセル、放出制御錠剤および放出制御丸薬が挙げられる。薬理学的に活性な化合物に加えて、該化合物の医薬組成物は、活性化合物の薬学的に使用され得る調製物への加工を容易にする、賦形剤および助剤を含む、好適な薬学的に許容される担体を含み得る。
さらに、式(I)の化合物は、他の化合物、特に、他の薬学的に活性な成分の調製のための合成中間体として使用され得るが、それは、例えば、官能基の置換または修飾の導入により、式(I)で表される化合物から得ることができる。
技術が進歩するにつれて、本発明の概念は様々な方法で実施できることは、当業者には明らかであろう。本発明およびその実施形態は、上記の例に限定されず、特許請求の範囲内で変更することができる。

Claims (19)

  1. 式(I)
    [式中
    R1が炭素原子数1ないし6のアルキル基であり;
    R2はSOOH、SOR’’、SON(R’)、(CHO)PO(OR’)、COOR’’’、C(O)N(R’)、C(O)(CHN(R’)
    C(O)CHNR’C(O)R’、C(O)CHNR’C(O)OR’’
    およびC(O)R’’’ からなる群から選択され;
    R3はHまたはハロゲン原子であり;
    R4はHまたは炭素原子数1ないし3のアルキル基であり;
    これにより
    R’はHまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、もしくは炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基であるか、またはいずれかのN(R’)の部分である場合、両方のR’はそれらが結合する窒素と一緒になって、それぞれ独立してNおよびOから選択される1または2個のヘテロ原子を含む5ないし6の
    脂肪族または芳香族の複素環を形成し得るか、またはR’が上記の通りである荷電したN(R’) 基を形成し得;
    R’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基、または任意に置換されたフェニル基であり;
    R’’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数2ないし6のアルケニル基;‐(CH‐炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;窒素原子はR’が上記の通りであるC(O)R’によって任意のN原子において任意に置換され、NおよびOからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む5ないし6の脂肪族または芳香族の複素環;または任意に置換されたフェニル基であり;
    mは0または1であり;
    nは1または2である]で表される化合物、または、それらの薬学的に許容される塩。
  2. R1がt−Bu基である、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. R4がメチル基である、請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
  4. R3がHである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
  5. 式(Ia)
    [式中
    R2は、SOOH、SOR’’、SON(R’)、(CHO)PO(OR’)、COOR’’’、C(O)N(R’)、C(O)(CHN(R’)
    C(O)CHNR’C(O)R’、C(O)CHNR’C(O)OR’’
    およびC(O)R’’’ からなる群から選択され;
    R3はHまたはハロゲン原子であり;
    R4はHまたは炭素原子数1ないし3のアルキル基であり;
    これにより
    R’はHまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、もしくは炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基であるか、
    またはいずれかのN(R’)の部分である場合、両方のR’はそれらが結合する窒素と一緒になって、それぞれ独立してNおよびOから選択される1または2個のヘテロ原子を含む5ないし6の脂肪族または芳香族の複素環を形成し得るか、またはR’が上記の通りである荷電したN(R’) 基を形成し得;
    R’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基、または任意に置換されたフェニル基であり;
    R’’’は炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数2ないし6のアルケニル基;‐(CH‐炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;窒素原子はR’が上記の通りであるC(O)R’によって任意のN原子において任意に置換され、NおよびOからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む5ないし6の脂肪族または芳香族の複素環;または任意に置換されたフェニル基であり;
    mは0または1であり;
    nは1または2である]で表される請求項1に記載の式(I)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩。
  6. R2が(CHO)PO(OR’)、C(O)(CHN(R’)、C(O)CHNR’C(O)R’、およびC(O)CHNR’C(O)OR’’からなる群から選択される、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
  7. R2がC(O)(CHN(R’)である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
  8. R2が(CHO)PO(OR’)の場合、R’はH、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、もしくは炭素原子数1ないし3のペルハロアルキル基であり、かつ、mは0もしくは1である、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
  9. mが1である、請求項8に記載の式(I)の化合物。
  10. 化合物1 リン酸モノ−{(13S,15R)−2−tert−ブチル−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−[2−(5−メチルチアゾール−2−イルカルバモイル)エチル−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル}エステル;
    化合物2 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル (tert−ブトキシカルボニル)グリシン酸塩;
    化合物3 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル グリシン酸塩;
    化合物4 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル ジメチルグリシン酸塩;
    化合物5 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル N−tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシン酸塩;
    化合物6 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル メチルグリシン酸塩;
    化合物7 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシ
    イミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 2−モルホリノ酢酸塩;
    化合物8 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル トリエチルグリシン酸塩,塩化物塩;
    化合物9 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル イソプロピルグリシン酸塩;
    化合物10 酢酸(13S,15R)−2−(tert−ブチル)−13−メチル−17[(E)−メトキシイミノ]−15−[2−(5−メチル−チアゾール−2−イルカルバモイル)−エチル]−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル エステル;
    化合物11 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 硫酸水素塩;
    化合物12 (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル スルファミン酸塩;
    化合物13 (13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル 3−シクロペンチルプロピオン酸塩;
    化合物14 ジ−tert−ブチル((((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチル)リン酸塩;
    化合物15 (((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)オキシ)−メチルリン酸二水素塩;
    化合物16 tert−ブチル((13S,15R)−2−(tert−ブチル)−17[(E)−メトキシイミノ]−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル)炭酸塩;
    化合物17 1−(tert−ブチル)2−((13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−
    3−イル)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸塩;
    化合物18 (13S,15R,E)−2−(tert−ブチル)−17−(メトキシイミノ)−13−メチル−15−(3−((5−メチルチアゾール−2−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル プロリン酸塩;
    およびそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選ばれる化合物。
  11. 医薬としての用途のための、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. ステロイドホルモン依存性の悪性または良性の疾患または障害の治療または予防に使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 前記疾患または障害がエストラジオール依存性疾患または障害である、請求項12に記載のステロイドホルモン依存性の悪性または良性の疾患または障害の治療または予防に使用するための化合物。
  14. 17β‐HSD酵素の阻害を必要とする疾患または障害の治療または予防に使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮がん、子宮内膜がん、子宮内膜増加症、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮平滑筋腫、腺筋症、月経困難症、月経過多症、子宮出血、前立腺炎、良性前立腺過形成、膀胱機能障害、多嚢胞性卵巣症候群、下部尿路症候群、多発性硬化症、肥満、慢性関節リウマチ、結腸がん、組織創傷、皮膚のしわ、および白内障からなる群から選択される疾患または障害の治療または予防に使用するための請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物。
  16. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の1つ以上の有効量の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と一緒に含む医薬組成物。
  17. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の1つ以上の化合物を1つ以上の他の有効成分と組み合わせて含む、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. ステロイドホルモン依存性の悪性もしくは良性の疾患または障害の治療に使用するための医薬の製造のための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の1つ以上の化合物の使用。
  19. 乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮がん、子宮内膜がん、子宮内膜増加症、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮平滑筋腫、腺筋症、月経困難症、月経過多症、子宮出血、前立腺炎、良性前立腺過形成、膀胱機能障害、多嚢胞性卵巣症候群、下部尿路症候群、多発性硬化症、肥満、慢性関節リウマチ、結腸がん、組織創傷、皮膚のしわ、および白内障からなる群から選択されるステロイドホルモン依存性の悪性もしくは良性の疾患または障害の治療に使用するための医薬の製造のための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の1つ以上の化合物の使用。
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