JP6541535B2 - アルミナ−シリカ系れんが - Google Patents

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Description

本発明は高炉の環状管や熱風炉の熱風本管、特に熱風炉の熱風本管開口部に内張り耐火物として使用されるアルミナ−シリカ系れんがに関する。
高炉の環状管や熱風炉の熱風本管の内張り耐火物は耐クリープ性と耐熱衝撃性が要求されるため、一般的にアルミナ−シリカ系れんがが使用されている。中でも、熱風本管開口部の内張り耐火物は、高炉の操業過程で最高1300℃程度の高温熱風に常時晒されているが、炉修理等により冷風が通過する場合があり、特に耐熱衝撃性が要求されている。
従来、アルミナ−シリカ系れんがとしては、特許文献1に、コランダム、ムライト、シリマナイト、シリマナイト族鉱物、シャモット、珪石のうち1種又は2種類以上の耐火原料と粘土とを組み合わせて得られる、化学成分がSiO:30〜10wt%、Al:65〜80wt%のアルミナ−シリカ系れんがが開示されている。
また、特許文献2には、コランダム・シリマナイト質原料10〜40wt%、シリマナイト族鉱物40〜75wt%、ろう石3〜40wt%、粘土2〜10wt%よりなる配合物を混練、成形後、1000℃以上で焼成してなり、かつ、化学成分がAl:35〜70wt%、SiO:25〜60wt%、残部:7wt%以下のアルミナ−シリカ系れんがが開示されている。
しかし、上述の特許文献1及び特許文献2に開示されているアルミナ−シリカ系れんがは、高炉の環状管や熱風炉の熱風本管の内張り耐火物、特に熱風炉の熱風本管開口部に内張り耐火物として使用するには耐熱衝撃性がまだ不十分という問題がある。
特開昭59−39764号公報 特開昭59−227768号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、高炉の環状管や熱風炉の熱風本管の内張り耐火物として、特に熱風炉の熱風本管開口部の内張り耐火物として十分な耐熱衝撃性を備え、しかも耐クリープ性にも優れたアルミナ−シリカ系れんがを提供することにある。
本発明者等は、シリマナイト族鉱物、ムライト、シャモット、及び粘土などを配合した配合物を成形して焼成すると、シリマナイト族鉱物、ムライト、及びクリストバライトを主要鉱物とするれんがが得られるが、このれんがは焼成中にシリマナイト族鉱物とシリマナイト族鉱物以外の部分との熱膨張差に起因する微小な隙間がれんが組織内(シリマナイト族鉱物の周囲)に発生し(図1参照)、この微小な隙間によって弾性率が低下するとともに亀裂進展が阻止されるために、耐熱衝撃性に優れるれんがとなることを知見した。
すなわち、本発明のアルミナ−シリカ系れんがは、れんがを構成する鉱物組成において、シリマナイト族鉱物としてアンダルサイト、カイアナイト、及びシリマナイトのうち1種又は2種以上を20質量%以上62質量%以下、ムライトを20質量%以上50質量%以下、クリストバライトを3質量%以上15質量以下、並びにコランダムを29質量%以下(0を含む)を合量で90質量%以上含有することを特徴とするものである。
このように本発明においてれんが中のシリマナイト族鉱物は20質量%以上62質量%以下、好ましくは25質量%以上50質量%以下とする。20質量%未満では耐熱衝撃性が不十分となり、62質量%を超えると強度及び耐クリープ性が低下する。シリマナイト族鉱物としては、天然産であるアンダルサイト、カイアナイト、及びシリマナイトのうち1種又は2種以上を含有する。
なお、用途によって強度を優先したい場合には、シリマナイト族鉱物のうちカイヤナイトとシリマナイトを30質量%以下にすることができる。カイヤナイトとシリマナイトは熱膨張率が大きいためアンダルサイトと比べてれんがの強度が低くなるためである。
前述のシリマナイト族鉱物との熱膨張差に起因する微小な隙間による耐熱衝撃性向上効果を得るために、シリマナイト族鉱物以外の部分はムライトを含有することが好ましい。ムライトは熱膨張率が小さいため、適度な隙間が発生するため弾性率を下げ耐熱衝撃性の向上効果に優れている。れんが中のムライトは20質量%以上50質量%以下、好ましくは20質量%以上40質量%以下とする。20質量%未満では耐熱衝撃性が不十分となり、50質量%を超えると強度が不十分となる。
クリストバライトは、熱風炉の使用温度域では、熱膨張率が小さく比較的安定しているため、耐熱衝撃性向上効果を得るために3質量%以上15質量%以下、好ましくは7質量%以上11質量%以下で含有する。3質量%未満では耐熱衝撃性が不十分となり、15質量%を超えると耐クリープ性が低下する。
本発明においてコランダムは必ずしも含有しなくても良いが、より高い強度が必要な場合には強度向上効果を目的に含有することもできる。コランダムもムライトと同様に前述のシリマナイト族鉱物との熱膨張差に起因する微小な隙間による耐熱衝撃性向上効果を得ることができるが、コランダムの熱膨張率がムライトよりも大きいため含有量が多すぎる場合にはシリマナイト族鉱物に起因する隙間の形成が不十分になる。したがって、コランダムは29質量%以下で含有することができ、好ましくは20質量%以下である。29質量%を超えると耐熱衝撃性が不十分となる。
本発明のれんがの組織は骨材と、その骨材どうし結合する結合組織であるマトリックス部とからなる。そして図1に示すように、骨材とは原料として使用した耐火物粒子の原形をほぼ保った粒子であり、マトリックス部とは使用した原料微粒子どうしが焼結することで骨材と骨材の間に存在する連続した組織の部分である。
マトリックス部は、ムライト及びクリストバライトを主要鉱物組成とすることでシリマナイト族鉱物の粒子表面とマトリックス部との間に適度な隙間が形成され、マトリックス部自体も低膨張率となるためより耐熱衝撃性を高めることができる。この場合には隙間の幅は約10μm以下となる。なお、マトリックス部におけるムライトとクリストバライトは14質量%以上あれば十分である。ムライト及びクリストバライト以外のマトリックス部は、シリカガラス及びコランダム等を含むことができる。
本発明のアルミナ−シリカ系れんがは、シリマナイト族鉱物、ムライト、クリストバライト、及びコランダムを合量で90質量%以上含有するが、これら以外の成分は使用した原料に起因する不可避成分、並びに、ジルコニア、ジルコン、アルミナスピネル、石英、及び溶融シリカのうち1種又は2種以上である。これらの成分は10質量%未満、好ましくは5質量%以下であれば耐クリープ性及び耐熱衝撃性に悪影響を及ぼさずに使用することができる。
本発明によれば、れんがの鉱物組成としてシリマナイト族鉱物、ムライト、及びクリストバライトを特定範囲で含有することで、特に熱風炉の熱風本管開口部の内張り耐火物として十分な耐熱衝撃性を備え、しかも耐クリープ性にも優れたアルミナ−シリカ系れんがとなる。したがって、熱風炉の熱風本管開口部の長寿命化を図ることができる。また、熱風炉の操業条件を高温へ移行できることでエネルギー効率が向上し、地球環境負荷の低減に寄与することができる。
本発明のアルミナ−シリカ系れんがの組織写真の一例を示す。
本発明のアルミナ−シリカ系れんがは、シリマナイト族鉱物、ムライト、シャモット及び粘土等を主要成分とする配合物を混練し、成形後、焼成することで得ることができる。より具体的には、本発明のアルミナ−シリカ系れんがは、シリマナイト族鉱物を21質量%以上65質量%以下、ムライトを5質量%以上30質量%以下、シャモットを10質量%以上35質量%以下、粘土を1質量%以上10質量%以下、及びアルミナを30質量%以下(0を含む)を合量で90質量%以上含有する配合物を混練し、成形後、焼成することで製造することができる。
配合物中のシリマナイト族鉱物は21質量%以上65質量%以下、好ましくは30質量%以上50質量%以下で使用する。21質量%未満では耐熱衝撃性が不十分となり、65質量%を超えると強度及び耐クリープ性が低下する。
配合物中のムライトは前述のシリマナイト族鉱物との熱膨張差に起因する微小な隙間による耐熱衝撃性向上効果を得るため、さらにはムライトの熱膨張率が小さいことからより耐熱衝撃性を高めるために、5質量%以上30質量%以下、好ましくは15質量%以上25質量%以下で使用する。5質量%未満では耐熱衝撃性が不十分となり、30質量%を超えると強度が不十分となる。
配合物中のシャモットも前述のシリマナイト族鉱物との熱膨張差に起因する微小な隙間による耐熱衝撃性向上効果を得るためと、さらには焼成によってムライトやクリストバライトを含む結合組織(マトリックス部)を形成することでれんが自体の熱膨張率を低くし、しかもシリマナイト族鉱物によって発生する亀裂による強度低下を補うために使用する。このため、シャモットは10質量%以上35質量%以下、好ましくは20質量%以上30質量%以下で使用する。シャモットが10質量%未満では強度が不十分となり、35質量%を超えると焼成中に組織が緻密になりすぎるため耐熱衝撃性が不十分となる。
配合物中の粘土はより緻密な結合組織を形成するために1質量%以上10質量%以下で使用する。1質量%未満では強度が不十分となり、10質量%を超えると耐熱衝撃性が不十分となる。
配合物中のアルミナもムライトやシャモットと同様に前述のシリマナイト族鉱物との熱膨張差に起因する微小な隙間による耐熱衝撃性向上効果を得るために使用することができる。アルミナは、その熱膨張率がムライトやシャモットよりも大きいため、これらよりも耐熱衝撃性向上効果に劣るが、組織を緻密にし強度を高めることができる。したがって、アルミナはより高い強度が必要な用途の場合には30質量%以下、より好ましくは5質量%以上20質量%以下で使用することができる。
配合物中のシリマナイト族鉱物、ムライト、シャモット、粘土、及びアルミナの合量は90質量%以上、好ましくは95質量%以上とする。90質量%未満では耐クリープ性及び耐熱衝撃性が不十分となる。
配合物中のシリマナイト族鉱物、ムライト、シャモット、粘土、及びアルミナ以外の耐火原料としては、ジルコニア、ジルコン、スピネル、珪石、及び溶融シリカのうち1種又は2種以上を10質量%未満、好ましくは5質量%であれば耐クリープ性及び耐熱衝撃性に悪影響を及ぼさずに使用することができる。
そして、本発明のアルミナ−シリカ系れんがは、焼成後のれんが中のシリマナイト族鉱物の残存率を90%質量以上とすることでより耐熱衝撃性を向上させることができる。ここで、焼成後のれんが中のシリマナイト族鉱物の残存率とは[100×(焼成後のれんが中のシリマナイト族鉱物の割合(質量%)/配合物中のシリマナイト族鉱物の割合(質量%))](質量%)である。
その理由は次のとおりである。シリマナイト族鉱物は、高温になると鉱物組成がムライトとクリストバライトに変化する。本発明によるれんがの耐熱衝撃性と耐クリープ性の両立にはアルミナ、ムライト、及びシャモットとシリマナイト族鉱物との熱膨張差に起因する微小な隙間がれんが組織内に発生することが必須である。焼成過程でシリマナイト族鉱物がムライトとクリストバライトへ変化すると、前述のれんが組織内に発生する微小な隙間が不足して本発明による効果が不十分となる。したがって、焼成後のれんが中にシリマナイト族鉱物が多く残存するように焼成することでさらに耐熱衝撃性が向上する。この焼成後のれんが中のシリマナイト族鉱物の残存率を焼成温度の指標とすることで、より正確にれんが組成を制御することができる。そして、数回シリマナイト族鉱物の残存率を測定した後は、焼成温度でシリマナイト族鉱物の残存率を管理することができる。例えば、1600℃以下で焼成することでシリマナイト族鉱物の残存率を90質量%以上とすることができる。なお、焼成温度の下限は、焼成が実現できる限り制限はないが、一般的には1000℃程度である。
他の観点からいうと、焼成後のれんが中のシリマナイト族鉱物のX線最強回折強度と焼成前の配合物中のシリマナイト族鉱物のX線最強回折強度の比が0.9以上となるように焼成することで耐熱衝撃性が向上する。ここで、天然産シリマナイト族鉱物としてはアンダルサイト、カイアナイト、シリマナイトの3種類があり、これらのX線最強回折面は、アンダルサイトが(110)、カイアナイトが(0−21)、シリマナイトが(210)である。本発明でいうシリマナイト族鉱物のX線最強回折強度は、シリマナイト、アンダルサイト、カイアナイトそれぞれのX線最強回折面から生じる回折強度の和である。
本発明のアルミナ−シリカ系れんがは、前記のようにシリマナイト族鉱物の残存率が高い状態で使用されることで優れた熱衝撃性を維持できるため、最高使用温度が1300℃程度でしかも高い熱衝撃性が要求される熱風炉の熱風本管開口部に内張り耐火物として使用することが最適であり、その結果、耐火物の耐用性が大幅に伸びて熱風炉の寿命を延長することができる。
配合物に使用するシリマナイト族鉱物は、シリマナイト、アンダルサイト及びカイアナイトのうち1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのシリマナイト族鉱物の熱膨張率はいずれも、ムライト、シャモット、及びアルミナの熱膨張率より大きいので、これらの原料とシリマナイト族鉱物とを組み合わせて配合することにより得られる耐熱衝撃性向上という特徴は、シリマナイト族鉱物が1種の場合はもちろん、2種以上を組み合わせても同様に得られる。これらの原料は、天然から採掘される鉱物であり、それらを精製して使用することができる。より耐クリープ性を確保したい場合には、不純物としての酸化鉄が約2質量%以下、好ましくは1質量%以下とすることもできる。
配合物に使用するアルミナは通常の耐火物の原料として市販されているものを使用することができ、電融アルミナ、焼結アルミナ、仮焼アルミナ、又はボーキサイトなどを使用することができ、Al含有量として80質量%以上のものを使用することが好ましい。
配合物に使用するムライトは通常の耐火物の原料として市販されているものを使用することができ、電融ムライト、あるいは焼結ムライトなどを使用することができる。ムライトは、不純物としてコランダムあるいはクリストバライトを含むことがあり、ムライト純度が90%以上のものを使用することが好ましい。
配合物に使用するシャモットは、SiO含有量が60質量%以下のものを使用することが好ましい。
配合物に使用する粘土は通常の耐火物の原料として市販されているものを使用することができ、例えばSiO含有量が40〜70質量%、Al含有量が20〜30質量%のものなどを使用することができる。
配合物は、目的の粒度構成になるように整粒された耐火原料を使用するが、マトリックス部にムライト及びクリストバライトを生成させるためには粒度が0.1mm以下のシャモット及び粘土を使用することができる。
表1から表3に示す配合物に水系のバインダーを添加して混練し、プレス機で230mm×115mm×75mmのれんがを成形し、乾燥後、1500℃で焼成してアルミナ−シリカ系れんがを得た。なお、実施例15は1550℃、実施例16は1600℃、比較例8は1680℃で焼成したものである。
配合物には、アルミナはAl含有量が99.5質量%のものを、ムライトはAl含有量が71質量%、SiO含有量が27質量%のものを、シャモットFはAl含有量が33質量%、SiO含有量が64質量%のものを、シャモットSはAl含有量が38質量%、SiO含有量が55質量%のものを、粘土はAl含有量が25質量%、SiO含有量が55質量%のものを、シリマナイト族鉱物としてアンダルサイトはAl含有量が60質量%、SiO含有量が37質量%のものを、カイアナイトはAl含有量が58質量%、SiO含有量が39質量%のものを、シリマナイトはAl含有量が75質量%、SiO含有量が20質量%のものを使用した。
得られたアルミナ−シリカ系れんがについて、表1から表3に結果を示すように、X線最強回折強度、かさ比重、見掛け気孔率、圧縮強さ、クリープ及び耐熱衝撃性を測定した。
れんが中の鉱物組成及び配合物中のシリマナイト族鉱物の割合(質量%)は、内標準物質としてシリコンを使用した内部標準法によりX線最強回折強度から求めた。なお、内部標準法とは、内標準物質と試料を一定の割合で混合し、成分濃度と回折線強度比との間には直線比例関係が得られることを利用して、濃度が既知の標準試料で検量線を作成し分析する公知の方法である。
鉱物種の同定はX線回折法とEPMA法を使用して行い、マトリックス部に含まれるムライト及びクリストバライトの量はれんが切断面を撮影した画像から市販の画像解析ソフトを使った画像解析法により計測した。画像解析法としては、例えば粒子解析(NSST社)などの市販ソフトの他にEXCEL/VBAなどの簡易ツールを利用した方法がある。
X線最強回折強度とは、粉末X線解析法で得られたそれぞれの鉱物の回折パターンにおいて最も強い回折ピークの強度(cps)である。本実施例では、加速電圧が45kV、電流200mAで発生したX線をφ10mmの円盤面に照射したときに生じる回折X線をスキャンスピード8.0deg/minの条件で測定した。
かさ比重と見掛け気孔率はJIS−R2205、圧縮強さはJIS−R2206に従い測定した。クリープはJIS−R2658に従い1550℃で5時間、0.2MPaの条件で測定した。荷重軟化点はJIS−R2209に従い0.2MPaの条件で測定した。耐熱衝撃性はJIS−R2657に従い800℃加熱後の水冷法により、剥落発生までの回数を測定した。
実施例1から実施例4は、れんが中のシリマナイト族鉱物としてアンダルサイトの含有量が異なる例であるが、いずれも本発明の範囲内であり耐熱衝撃性及び耐クリープ性に優れている。
実施例5から実施例7は、れんが中のムライトの含有量が異なる例であるが、いずれも本発明の範囲内であり耐熱衝撃性及び耐クリープ性に優れている。
実施例8から実施例10は、れんが中のコランダムの含有量が異なる例であるが、いずれも本発明の範囲内であり耐熱衝撃性及び耐クリープ性に優れている。
実施例11から実施例14は、れんが中のクリストバライトの含有量が異なる例であるが、いずれも本発明の範囲内であり耐熱衝撃性及び耐クリープ性に優れている。
実施例17から実施例19は種類の異なるシリマナイト族鉱物を含有した例であるが、いずれも本発明の範囲内であり耐熱衝撃性及び耐クリープ性に優れている。
実施例20から実施例22は、シリマナイト族鉱物、コランダム、ムライト、及びクリストバライト以外の鉱物を含有した例であるが、耐熱衝撃性及び耐クリープ性に悪影響を与えることなく使用することができる。
比較例1は、れんが中のシリマナイト族鉱物が本発明の下限を下回っており、耐熱衝撃性が著しく劣ることから実用上問題となる。
比較例2は、れんが中のシリマナイト族鉱物が本発明の上限を上回っており、強度と耐クリープ性が実用上問題となる。
比較例3は、れんが中のムライトが本発明の下限を下回っており、耐熱衝撃性が実用上問題となる。
比較例4は、れんが中のムライトが本発明の上限を超えており、強度特性が劣っている。
比較例5が、れんが中のコランダムが本発明の上限を超えており、耐熱衝撃性が劣っている。
比較例6は、れんが中のクリストバライトが本発明の下限を下回っており、強度と耐熱衝撃性が実用上問題となる。
比較例7は、れんが中のクリストバライトが本発明の上限を上回っており、耐クリープ性が低下している。
実施例15は1550℃、実施例16は1600℃で焼成したものであり、シリマナイト族鉱物の残存率はそれぞれ93質量%及び92質量%と本発明の範囲内であるが、比較例8は焼成温度が1680℃と高いためシリマナイト族鉱物の残存率は30質量%となり、耐熱衝撃性が低下する結果となった。
本発明の実施例1のれんがを熱風炉の熱風本管開口部の内張りれんがとして使用した結果、れんがの脱落、損傷等の不具合は発生せず、順調に稼働中である。

Claims (4)

  1. れんがを構成する鉱物組成において、
    シリマナイト族鉱物としてアンダルサイト、カイアナイト、及びシリマナイトのうち1種又は2種以上を20質量%以上62質量%以下、
    ムライトを20質量%以上50質量%以下、
    クリストバライトを3質量%以上15質量以下、
    並びにコランダムを29質量%以下(0を含む)
    を合量で90質量%以上含有するアルミナ−シリカ系れんが。
  2. マトリックス部がムライト及びクリストバライトを主要成分とする請求項1に記載のアルミナ−シリカ系れんが。
  3. シリマナイト族鉱物とマトリックス部との間に隙間を有している請求項1又は請求項2に記載のアルミナ−シリカ系れんが。
  4. 熱風炉の熱風本管開口部に使用される請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のアルミナ−シリカ系れんが。
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