JP6540172B2 - バスリングの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機おける複数相の巻線が巻かれる環状のステータに対し同心状に配置され、巻線への駆動電流が流れる環状のバスリングの製造方法に関する。
バスリングに巻線の端部となる引き出し線を接続するにあたり、バスリングを構成する金属導体に引き出し線挿通部を設ける技術が知られている(特許文献1)。引き出し線挿通部は、バスリングの環状部分に対して一対の折り曲げ部を形成してU字形状となっている。引き出し線挿通部に対し、引き出し線を挿入した状態で両側から加締めることで、バスリングと引き出し線とが接続される。
特許第5561415号公報
しかし、上記した従来のバスリングは、U字形状を形成するための一対の折り曲げ部が、互いに離間していて接触していない。このため、バスリングから引き出し線に向かう電流の流れが円滑になされず電流損失が多大となる。
そこで、本発明は、バスリングと巻線との間の電流の流れを円滑なものとすることを目的としている。
本発明は、バスリングを構成する線状部材に設けたU字形状部の一対の直線部に対し、挟持治具により両側から挟持することで互いに接触させて、巻線の端部が挿入される巻線挿入孔を形成することを特徴とする。
線状部材における複数の巻線挿入孔が形成された部位が、他の部位に対して折り曲げられた状態で、線状部材の全体を環状に形成される。線状部材を固定治具に固定する際に、固定治具から突出する固定用ピンを複数の巻線挿入孔のうちの一つの巻線挿入孔に挿入する。固定用ピンを一つの巻線挿入孔に挿入した状態で、曲げ治具本体を固定治具に接近移動させて曲げ治具本体と固定治具との間で線状部材を挟持して曲げ成形する。
本発明によれば、U字形状部の一対の直線部が互いに接触しているので、バスリングから、巻線挿入孔に端部が挿入された状態の巻線に向かう電流の流れが円滑となる。
本発明の一実施形態に係わるバスリングを備える回転電機の斜視図である。 図1の回転電機に使用されるバスリングの斜視図である。 図2のバスリングのクリップ及び取付部付クリップを含む分解斜視図である。 (a)はクリップの二つの分割体を分解した状態を示す分解斜視図、(b)はクリップの二つの分割体を結合した状態を示す斜視図である。 (a)は取付部付クリップの二つの分割体を分解した状態を示す分解斜視図、(b)は取付部付クリップの二つの分割体を結合した状態を示す斜視図である。 図1のA部の拡大された斜視図である。 図2のバスリングの給電部周辺を示す斜視図である。 バスリングのU字形状部を成形する作業を示す製造工程図である。 図8に続くバスリングのU字形状部を成形する作業を示す製造工程図である。 図9で成形したU字形状部の一対の直線部相互を接合する作業を示す製造工程図である。 図10に続くU字形状部の一対の直線部相互を接合する作業を示す製造工程図である。 (a)は図11で形成される直線部の先端側の巻線挿入部に対して折り曲げ加工する状態を示す正面図、(b)は(a)の右側面図である。 図12(b)に対して折り曲げ加工した後の状態を側面図である。 (a)は図13で折り曲げ加工した後の線状部材の全体を円形に曲げ加工するにあたり、線状部材の一部を円弧状に加工する状態を示す平面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 (a)は図14(a)に対し、線状部材の一部を円弧状に加工した後の状態を示す平面図、(b)は(a)のC−C断面図である。 バスリングの成形から成形後のバスリングのハウジングへの組み付けまでを含む製造工程図である。 バスリングの巻線挿入孔に巻線の端部を挿入した状態で加締め作業を行う状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わるバスリングを備える電動機あるいは発電機を構成する回転電機の斜視図である。大略円筒形状のハウジング1の内面には、環状のステータ3が取り付けられている。磁性材料からなるステータ3には、円周方向に沿って複数のティースが形成され、各ティースにU相、V相、W相の各巻線がそれぞれ複数巻かれてコイル5を構成している。
コイル5を備えるステータ3の内側には、ロータ7が回転自在に収容される。ロータ7は、中心にロータ軸9を備え、ステータ3のコイル5に対向する外周部に、図示しない永久磁石が設けられている。
ハウジング1の図1中で上端には、開口部の周縁に沿って環状の配電部材10が取り付けられている。図2に示すように、配電部材10は、U相、V相、W相の各巻線に対応して三つの環状のバスリング11(11U,11V,11W)及び、一つの環状の中性線となるバスリング11(11G)を備えている。
バスリング11U,11V,11Wは、電源接続端子としての給電部11Ua,11Va,11Waが、それぞれの環状部分11Ub,11Vb,11Wbから外側(環状部分の内側と反対の外側)に向けて突出するように引き出されている。給電部11Ua,11Va,11Waは、外部の図示しない電源からの駆動電流の供給を受ける。四つのバスリング11は、銅製であり、直径が3mm程度である。
バスリング11U,11V,11W,11Gの各環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbは、ほぼ円形の環状であり、各環状部分の直径は、バスリング11Uが最も大きく、バスリング11W,11V,11Gの順に小さい。つまり、各環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbは、バスリング11Uの内側にバスリング11Wが隣接して位置し、バスリング11Wの内側にバスリング11Vが隣接して位置し、バスリング11Vの内側にバスリング11Gが隣接して位置する。
これにより、巻線の複数相に対応して複数設けられたバスリング11U,11V,11W,11Gは、同心状または同心円状に配置される。上記各環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbは、隣接するもの同士がほぼ接触しており、この状態で環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbを、いずれも樹脂製の複数のクリップ13及び複数の取付部付クリップ15により互いに固定する。
クリップ13は、図4に示すように、一対の分割体13a,13bでそれぞれ構成している。分割体13a及び13bの互いの対向部位には、各環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbが整合するほぼ半円形の四つの凹部13a1,13a2,13a3,13a4及び13b1,13b2,13b3,13b4がそれぞれ形成されている。一対の分割体13a,13bを、四つの環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbに対し両側(図2では上下両側)から挟むようにして互いに結合する。
分割体13aには、凹部13a1〜13a4の配列方向両端に、分割体13bに向けて突出する一対の係合爪13atを備え、分割体13bには、係合爪13atが係合する係合凹部13btを備えている。したがって、一対の分割体13a,13bを互いに突き合わせて結合することで、係合爪13atが係合凹部13btに係合して両者がバスリング11を挟持固定した状態で一体化する。
取付部付クリップ15は、図5に示すように、一対の分割体15a,15bでそれぞれ構成している。分割体15a及び15bの互いの対向部位には、各環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbが整合する半円形の四つの凹部15a1,15a2,15a3,15a4及び15b1,15b2,15b3,15b4がそれぞれ形成されている。一対の分割体15a,15bを、四つの環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbに対し両側(図2では上下両側)から挟むようにして互いに結合する。
分割体15aには、凹部15a1〜15a4の配列方向両端に下部の分割体15bに向けて突出する一対の係合爪15atを備え、分割体15bには、係合爪15atが係合する係合凹部15btを備えている。したがって、一対の分割体15a,15bを互いに突き合わせて結合することで、係合爪15atが係合凹部15btに係合して両者がバスリング11を挟持固定した状態で一体化する。
取付部付クリップ15は、図5中で上部に位置する分割体15aが、バスリングの環状部分の直径方向外側に突出する取付部15afを備えている。取付部15afは、全体として外形がほぼ円形であり、中心に取付孔15af1が形成されている。
一方、図1及び図1のA部を拡大した図6に示すように、ハウジング1の上端面には、上側及び内側が開放する切欠凹部1aが、円周方向に沿って複数形成されている。切欠凹部1aには、図1に示されるねじ孔1ahが形成されている。ハウジング1の切欠凹部1aに、取付部付クリップ15の取付部15af周辺を載せた状態で、ボルト17を、取付孔15af1に挿入してねじ孔1ahに締結する。ボルト17の締結によって、配電部材10はハウジング1に固定される。
上記したクリップ13及び取付部付クリップ15は、複数のバスリング11を互いに固定する固定具を構成している。また、取付部付クリップ15は、ステータ3を収容するハウジング1に取り付ける取付部を、取付部15afとして備えている。
図2に示すように、複数のクリップ13及び複数の取付部付クリップ15からなる複数の固定具は、バスリング11の円周方向に沿ってほぼ等間隔となるよう配置している。その際、複数の取付部付クリップ15のうち二個は、後述する図7にも示すように、給電部11Ua及び11Vaの円周方向両側近傍に配置している。その他の複数の取付部付クリップ15は、円周方向ほぼ等間隔となるよう配置している。
図2、図3に示すように、四つのバスリング11(11U,11V,11W,11G)は、いずれも環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbから環状の内側に向けて突出するように屈曲形成した巻線接続部11Uc,11Vc,11Wc,11Gcをそれぞれ備えている。巻線接続部11Uc,11Vc,11Wcには、三相の各巻線の引き出し線の一方の端部がそれぞれ接続される。巻線接続部11Gcには、三相の各巻線の引き出し線の他方の端部が接続される。
巻線接続部11Uc,11Vc,11Wc,11Gcは、いずれも円周方向に沿って複数設けられている。図2、図3の例では、巻線接続部11Uc,11Vc,11Wcが、それぞれ円周方向等間隔に8個設けられている。巻線接続部11Gcは、巻線接続部11Uc,11Vc,11Wcを全部合わせた24個に対応して、円周方向等間隔に24個設けられている。
巻線接続部11Uc,11Vc,11Wc,11Gcは基本的な形状は同じなので、代表して巻線接続部11Ucについて説明する。
巻線接続部11Ucは、環状部分11Ubから環状の中心軸線方向に沿って立ち上がる一対の立ち上がり部Pと、立ち上がり部Pから環状の中心に向けて環状の直径方向に延設される巻線挿入部Qとを備えている。立ち上がり部Pは環状部分11Ubに対してほぼ90度屈曲し、巻線挿入部Qは立ち上がり部Pに対してほぼ90度屈曲している。
一対の立ち上がり部Pは、後述するU字形状部21b(図9(c))における一対の直線部21b1に相当し、互いに接触して接合されている。巻線挿入部Qは、接合されている立ち上がり部Pの端部から、互いに離間してリングを形成するようにして巻線挿入孔Qhを備える。巻線挿入孔Qhは、巻線の引き出し線となる端部が、図2中で下方から上方に向けて挿入される。巻線挿入孔Qhは、巻線の端部が挿入された状態で巻線挿入部Qを両側から加締めることで、巻線の端部に接続固定される。
図2に示すように、巻線挿入孔Qhの環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbの中心からの位置は、四つのバスリング11(11U,11V,11W,11G)相互間でほぼ同等である。つまり、四つのバスリング11(11U,11V,11W,11G)における複数の巻線挿入孔Qhの中心を結ぶと、一つの円が形成される。
このため、巻線挿入孔Qhを有する巻線挿入部Qは、環状部分の直径が最も大きいバスリング11Uが、環状部分の中心へ向けての突出長さが最も長く、かつ、巻線挿入孔Qhが最も細長くなる。逆に、環状部分の直径が最も小さいバスリング11Gは、巻線挿入部Qの環状部分の中心へ向けての突出長さが最も短く、かつ、巻線挿入孔Qhが最も円に近い形状となる。つまり、四つのバスリング11(11U,11V,11W,11G)における巻線挿入部Qの環状部分の中心へ向けての突出長さは、環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbの直径が大きいほど長く、直径が小さいほど短い。
図2、図7に示す、三つのバスリング11U,11V,11Wの給電部11Ua,11Va,11Waは、基本的な形状は同じなので、代表して給電部11Uaについて説明する。
給電部11Uaは、環状部分11Ubから、環状部分11Ubの内側と反対の外側に向けてほぼ90度屈曲して延出される直線状の一対の延出部Rと、延出部Rの先端から図2、図7中で下方に90度よりやや大きな角度で屈曲部Sにて屈曲して形成される端子部Tと、を有する。一対の延出部Rは互いに接触または接合している。端子部Tは、銅線を潰して偏平の円形となっており、中心に端子孔Thが形成される。
図7に示すように、最も外側のバスリング11U及びその内側のバスリング11Wは、環状部分11Ub及び11Wbが、他のバスリングとの干渉を避けるために、逃げ部となる逃げ屈曲部11Ud及11Wdを備えている。
具体的には、最も外側に位置するバスリング11Uの逃げ屈曲部11Udは、二つのバスリング11V,11Wの給電部11Va,11Waの基部周辺に対し、離間して避けるように、図7中で上方に突出するように屈曲している。バスリング11Uの内側に位置するバスリング11Wは、バスリング11Vの給電部11Vaの基部周辺に対し、離間して避けるように、図7中で上方に突出するように屈曲している。最も内側に位置するバスリング11G及びその外側のバスリング11Vには、逃げ屈曲部を設けていない。
すなわち、同心状に配置される複数のバスリング11は、外側に位置するものが、内側に位置するものの給電部11Va,11Waに対して離間するように屈曲する逃げ部としての逃げ屈曲部11Ud及11Wdを備えている。
次に、バスリングの製造方法について、図8〜図15を参照しながら説明する。
図8(a),(b)に示すように、バスリング11を製造するに際しては、バスリング11の素材となる銅製の線状部材21を使用する。線状部材21は、図示しない送り装置によって図8中で右から左に向けて搬送され移動するものとする。
線状部材21の送り方向前方側の端部21aの近傍を一対の把持具23により把持する。さらに、把持具23に対し、線状部材21の長さ方向の一定間隔をおいた位置で他の一対の把持具25により把持する。すなわち、バスリング11の素材となる線状部材21に対し、長さ方向の一定間隔をおいた二箇所を二つの把持具23,25よりそれぞれ把持する。
二つの把持具23,25で線状部材21を把持した状態で、図8(b)に示すように、把持した二箇所相互間を押し付け治具27によって、一方側から他方側に向けて移動して押し付けることで屈曲させる。このとき、押し付け治具27は、線状部材21の送り方向に向けて移動する。すなわち、押し付け治具27は、図8中で上方に移動しながら左方向に移動する。その際、線状部材21の端部21aから離れた位置にある把持具25は、押し付け治具27の線状部材21に対する押し付け動作に追随するように、線状部材21の移動に伴って、把持具23に向けて移動する。
押し付け治具27は、ロッド部27の先端に球状となる押圧部27を備え、押圧部27を線状部材21に押し付ける。これにより、図8(c)に示すようなU字形状部21bが、線状部材21の一部に直線状の線状部21cに対して屈曲して形成される(U字形状部成形工程)。なお、図8(c)ではU字形状部の「U字」が上下逆となっている。
次に、図8(c)に示すように、二つの把持具23,25による線状部材21に対する把持を解除した状態で、線状部材21を図8中で左方向へ移動させ、U字形状部21bが把持具23を超えた時点で線状部材21の移動を停止させる。このとき、把持具25は、把持を解除した状態で把持具23から離れる方向に移動し、把持具23との位置関係が図8(a)の初期状態に戻る。
続いて、図9(a)に示すように、再度二つの把持具23,25により線状部材21を把持し、その後は、図8(b)と同様にして図9(b)のように押し付け治具27を利用して、図9(c)のように二つ目のU字形状部21bを形成する。以後、図8(c)から図9(b)の動作を繰り返し行うことで、U字形状部21bを線状部材21に沿って複数成形する。
図9(c)に示すように、U字形状部21bは、線状部材21の直線状の線状部21cに対し、ほぼ90度屈曲して立ち上がる一対の直線部21b1と、直線部21b1の線状部21cと反対側の端部同士が繋がるほぼ半円形状の円弧部21b2とを備える。なお、直線部21b1は、製造後のバスリング11Uを示す図2、図3での立ち上がり部Pにほぼ対応している。
なお、複数のU字形状部21bを順次成形するにあたり、図2、図3に示すバスリング11U,11V,11Wの給電部11Ua,11Va,11Waを成形できるように、図9(c)に示されているU字形状部21b相互の間隔を一箇所だけ他の箇所よりも広くしておく。給電部11Ua,11Va,11Waの成形については後述する。
次に、U字形状部21bに対し、図10、図11に示す一対の挟持治具29を使用して巻線挿入孔成形工程を実施する。一対の挟持治具29は、一対の電極を兼ねており、図10、図11中で下部側の端部に、互いに対向する側に向けて突出する挟持用突起29aを備えている。
図10(a)は、一対の挟持治具29の成形前の初期位置を示す。挟持治具29の初期位置は、挟持用突起29a相互間にU字形状部21bが位置し、かつ挟持治具29全体がU字形状部21bの上方に位置する。
図10(a)の状態から、図10(b)に示すように、挟持治具29を線状部材21に接近させるよう下方に移動させ、下端をU字形状部21b相互間の線状部21cに接触させる。このとき、挟持用突起29aの先端は、直線部21b1に近接またはほぼ接触した位置にある。
図10(b)の状態から、図10(c)に示すように、一対の挟持治具29を互いに接近させて、直線部21b1を両側から加圧しつつ挟持する。この状態で、一対の挟持治具29に通電する抵抗溶接によって、一対の直線部21b1相互を接合固定し、接合部Xが形成される。接合部Xが形成されることで、円弧部21b2の内側には、前述した巻線挿入部Qの巻線挿入孔Qhが形成される。
巻線挿入孔Qhが形成された図10(c)の状態から、図10(d)に示すように、一対の挟持治具29を、図10(b)とほぼ同様な位置となるよう互いに離反移動させる。その後、図11(a)に示すように、一対の挟持治具29を、図10(a)の初期位置と同様な位置まで上昇させる。
続いて、図11(a)の状態から、図11(b)の状態となるように線状部材21を移動させる。図11(b)は、一対の挟持治具29が、巻線挿入部Qに隣接するU字形状部21bに対応する位置にある。図11(b)の状態から一対の挟持治具29を、図11(c)に示すように、図10(b)と同様に下降させ、さらに図11(d)に示すように、図10(c)と同様に互いに接近させて、直線部21b1を両側から加圧して挟持し、通電により接合固定する。
以後、上記した作業を繰り返すことで、すべてのU字形状部21bに、巻線挿入孔Qhを備える巻線挿入部Qを成形する。
次に、図12に示す折り曲げ治具31を使用して、巻線挿入孔Qhが形成された部位である巻線挿入部Qを、他の部位に対してほぼ90度折り曲げる工程について説明する。
折り曲げ治具31は、図12(b)に示すように、線状部材21の線状部21c及び直線部21b1に対応する立ち上がり部Pを、両側から挟持固定する一対の挟持固定具33,35と、挟持固定具35の上方に位置する回転押圧治具37とを有する。回転押圧治具37は、巻線挿入部Qの側部に接触した図12の状態から、図13の状態へと回転移動変位することで、巻線挿入部Qを、他の部位である立ち上がり部Pに対してほぼ90度折り曲げる。この折り曲げ作業は、線状部材21の全長を一度に行う。
次に、図15に示す曲げ治具39を使用して、線状部材21の全体を円形に曲げる曲げ成形工程について説明する。
曲げ治具39は、図12、図13の折り曲げ治具31により巻線挿入部Qが折り曲げられた状態の線状部材21を固定する固定治具41と、固定治具41に対して接近移動して線状部材21の一部を、固定治具41との間で円弧形状に折り曲げる曲げ治具本体43とを備えている。
固定治具41及び曲げ治具本体43は、ベース板45上に設置されている。図14(a)では、ベース板45を省略している。曲げ治具本体43は、固定治具41と反対側のベース板45上に設置された油圧シリンダなどのアクチュエータ47によって、固定治具41に対して接近離反移動する。固定治具41は外形が円形の円板形状であり、曲げ治具本体43は、固定治具41に対向する面が、固定治具41の円形に対応する円弧形状の凹んだ凹円弧部43aを備えている。
固定治具41の曲げ治具本体43に対向する側の外周縁部の上面には、1本の固定用ピン49がベース板45と反対の上方に向けて突出している。図14(a)に示すように、一つの巻線挿入部Qの巻線挿入孔Qhに固定用ピン49を挿入した状態で、図14(b)に示すように巻線挿入部Qが固定治具41上に載置される。図14(b)に示すように、曲げ治具本体43の上面は、固定治具41上に載置された巻線挿入部Qの上面よりも上方に位置している。
固定用ピン49を挿入した巻線挿入部Qが固定治具41上に載置された状態で、線状部材21は、図14(a)のように上下方向に延在する。このとき、固定用ピン49を挿入した巻線挿入部Qに対応する立ち上がり部Pが、図14(b)のように固定治具41の外周面にほぼ接触する。
すなわち、線状部材21は、固定用ピン49を挿入した巻線挿入部Qの両側の線状部21c相互を結ぶ直線(線状部材21の図14(a)中で上下方向に延びる中心軸線)が、固定治具41の外形の円形部分の円にほぼ接する接線となるように配置される。なお、図14の例では、固定用ピン49を挿入する巻線挿入部Qは、線状部材21の端部21aから三つ目としている。
図14(b)において、固定治具41の固定用ピン49を設けた部位付近の上方には、押さえ治具51を設けている。押さえ治具51は、図14(a)中で左右方向に延設される凹溝51aを固定治具41に対向する面に備えている。
押さえ治具51を、図14(b)の状態から下降させて、固定治具41上に載置した状態で、凹溝51aは、巻線挿入部Qの図14(a)中で上下両側部に側壁がほぼ接触する。さらに、押さえ治具51を固定治具41上に載置した状態で、凹溝51aは、底壁が巻線挿入部Qの固定治具41と反対側の上面にほぼ接触する。これにより、線状部材21は、図14(a)中で上下方向の移動及び、図14(a)中で紙面に直交する方向の移動が規制される。
凹溝51aの曲げ治具本体43側の端部付近には、固定用ピン49の先端が挿入される挿入孔51bを形成している。挿入孔51bに、巻線挿入孔Qhから突出している固定用ピン49の先端を挿入することで、押さえ治具51の固定治具41に対する位置ずれを抑える。
押さえ治具51で固定治具41上の線状部材21を押さえた状態から、アクチュエータ47を作動させて曲げ治具本体43を固定治具41に向けて接近移動させる。これにより、図15に示すように、線状部材21は、線状部21c及び立ち上がり部Pが、固定治具41と曲げ治具本体43との間に挟持されて、一部が円弧形状に曲げ成形される。
図15(a)に示すように、1回の曲げ成形加工では、固定用ピン49を挿入した巻線挿入部Qを中心として、その両側二つずつ、全部で五つの巻線挿入部Qを含む部分の線状部材21が、円弧形状に曲げ成形される。このような曲げ成形加工を、線状部材21に対して繰り返し行うことで、線状部材21の全体をほぼ円形の環状に曲げ加工する。
次に、図2、図3、図7に示すバスリング11U,11V,11Wの給電部11Ua,11Va,11Waの成形加工について説明する。三つの給電部11Ua,11Va,11Waの形状はほぼ同等なので、代表して給電部11Uaについて説明する。給電部11Uaの成形加工は、先端の端子孔Thを有する端子部Tを除き、図8〜図11に示した成形加工とほぼ同様な方法で行う。
給電部11Uaは、図2、図3、図7に示すように、環状部分11Ubに対し屈曲して突出する方向が、巻線挿入部Qとほぼ逆方向となるよう異なっている。巻線挿入部Qは、環状部分11Ubの内側に突出しているのに対し、給電部11Uaは、環状部分11Ubの外側に突出している。
このため、給電部11Uaの成形作業は、図8〜図11のようにして巻線挿入部Qの成形が線状部材21の全長にわたりすべて完了した後に、巻線挿入部Qと成形治具(押し付け治具27や挟持治具29)との位置関係が、線状部21cを境にしてほぼ反対側となるようにして行う。例えば、図8、図9でのU字形状部の成形では、押し付け治具27側に巻線挿入部Qが位置する状態で、給電部11Uaに対応するU字形状部を成形する。
給電部11Uaの形状は、環状部分11Ubからの突出長さに関し、巻線挿入部Qに比較して長い。このため、給電部11UaのU字形状部を成形する際には、給電部11Uaの形状に対応した、図9で示す押し付け治具27よりもロッド部が長い押し付け治具を使用する。
給電部11Uaに対応するU字形状部を形成した後は、図10、図11とほぼ同様にして、U字形状部における一対の直線部相互をほぼ接触させるか抵抗溶接によって接合する。これにより、図7に示す直線状の一対の延出部Rが形成される。一対の直線部相互がほぼ接触または接合した部分より先端側は、図10(c),(d)に示す巻線挿入部Qとほぼ同様な形状となる。
給電部11Uaにおける一対の直線部相互をほぼ接触または接合させる作業では、図10、図11で使用した挟持治具29よりも、挟持用突起29aの図10中で上下方向の長さが長い挟持治具を使用する。
挟持治具によって、給電部11Uaにおける一対の直線部相互をほぼ接触または接合させた後は、先端の巻線挿入部Qとほぼ同形状部を含む部分を、図2、図3に示すように、90度よりやや大きい角度となるように、屈曲部Sにて屈曲させる。その後、屈曲部Sより先端側の端部を潰し、端子孔Thを有する端子部Tを形成する。
なお、給電部11Uaの成形作業は、図14、図15の曲げ成形工程前に行っておく。曲げ成形工程で、給電部11Uaが曲げ治具本体43と干渉する恐れのある場合には、曲げ治具本体43との干渉を避けるような切欠凹部を設けるか、あるいは、屈曲部Sの屈曲形成作業及び端子部Tの潰す作業を、曲げ成形工程後に行う。また、図7に示す逃げ屈曲部11Ud及11Wdの成形作業は、図12、図13の巻線挿入部Qを折り曲げる工程と図14、図15の全体を円形に曲げる曲げ成形工程との間に行う。
上記のようにして、図3に示すバスリング11Uの成形による製造が完了する。
図2に示すようにバスリング11Uの内側に位置するバスリング11W,11V,11Gは、バスリング11Uに対し、環状部分11Wb,11Vb,11Gbの直径が順次小さくなっている。このため、バスリング11W,11V,11Gの巻線挿入部Qは、環状部分11Wb,11Vb,11Gbの内側へ向けての延出長さが、バスリング11Uに比較して順次短く、それぞれ形状が異なる。
巻線挿入部Qの形状の相異に対応するために、バスリング11W,11V,11Gの巻線挿入部Qを成形する際には、使用する治具の寸法を変更するなどで、バスリング11Uと同様な方法で製造できる。バスリング11Uの給電部11Uaに対し、環状部分11Wb,11Vbの外側へ向けての延出長さが異なる給電部11Va,11Waについても同様である。
図16は、上記した四つのバスリング11の成形工程101を含む製造工程を示す工程図である。成形工程101が終了したら、四つのバスリング11の各部寸法や欠陥の有無などに関する検査を実施した後、各バスリング11に対する絶縁処理工程102、サブアセンブリ行程103、ハウジングへの組付行程104を順次実施する。
絶縁処理工程102は、表面活性化、絶縁塗装、メッキが順次なされる。表面活性化は、ウェットブラスト処理を行うことで、酸化膜を除去し、かつ洗浄も行う。絶縁塗装は、巻線が接続される端子部(巻線挿入部Q及び端子部T)をマスキングした状態で塗装を行い、その後乾燥させる。メッキは、絶縁塗装時でのマスキングを外した状態の端子部(巻線挿入部Q及び端子部T)に対してスズメッキを施す。
サブアセンブリ行程103は、図3のように、バスリング11Gを最下部としてその上にバスリング11V、バスリング11W、バスリング11Uの順に重ね合わせる。これにより、図2に示すように、最も大径のバスリング11Uの環状部分11Ubが最も外側で、その内側にバスリング11Wの環状部分11Wb、バスリング11Vの環状部分11Vb、バスリング11Gの環状部分11Gbが順次配置される。
四つのバスリング11を重ね合わせた状態では、図2に示すように、三つの給電部11Ua,11Va,11Waが、図2中で反時計回り方向に給電部11Ua,11Wa,11Vaの順に円周方向に沿って近接した状態とする。
その際、図7に示すように、バスリング11Wの逃げ屈曲部11Wdが、バスリング11Vの給電部11Vaの基部付近に対応する上方位置となるようにして、給電部11Vaとの干渉を避ける。また、バスリング11Uの逃げ屈曲部11Udが、バスリング11V,11Wの給電部11Va,11Waの各基部付近に対応する上方位置となるようにして、給電部11Va,11Waとの干渉を避ける。
次に、上記のようにした重ね合わせた四つのバスリング11を、図4、図5に示す複数のクリップ13及び複数の取付部付クリップ15によって固定し、図2の状態とする。図2に示す状態のサブアセンブリ部品は、各部の寸法関係や電気的絶縁状態などが適正であるかどうかの性能検査を実施する。
ハウジングへの組付行程104は、上記した性能検査を実施した後の図2のサブアセンブリ部品を、環状の配電部材10として、図1に示すようにハウジング1の上端の開口部周縁に沿ってセットする。このとき、給電部11Ua,11Wa,11Vaを、ハウジング1に設けてある給電部引き出し孔1bに内側から挿入してハウジング1の外側に引き出した状態とする。
さらに、取付部付クリップ15の取付部15afを、図6に示すように、ハウジング1の切欠凹部1a上に載置して、ボルト17により締結固定する。また、サブアセンブリ部品である配電部材10を、ハウジング1にセットする際には、複数のクリップ13及び複数の取付部付クリップ15が、ハウジング1の内周部及びステータ3の外周部との間に位置して位置決めされる。
サブアセンブリ部品である配電部材10を、ハウジング1にセットする際には、図6に示すように、ステータ3におけるコイル5を構成する巻線の引き出し線の端部Ceが、バスリング11における巻線挿入部Qの巻線挿入孔Qhに挿入された状態とする。なお、図1では、引き出し線の端部Ceを省略している。
図17に示すように、引き出し線の端部Ceを巻線挿入孔Qhに挿入した状態で、電極を兼ねた一対の加締め治具53により、巻線挿入部Qに対して両側から挟持して加圧し加締め固定する。加締め固定した状態で一対の加締め治具53に通電することで、引き出し線の端部Ceと巻線挿入部Qとが溶着接合される。
上記のように構成した本実施形態の四つのバスリング11を備える配電部材10は、各バスリング11の環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbを同心円状に同一平面上に配置できるので、より偏平化できコンパクト化を達成できる。また、給電部11Ua,11Va,11Waは、巻線挿入部Qと共に環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbに一体化されているので、製品としての耐久性向上が期待できる。
本実施形態は、図8、図9に示すように、バスリング11の素材となる線状部材21に対し、U字形状部21bを形成してから一対の直線部21b1を互いに接触させている。このため、図2、図3に示してある、一対の直線部21b1に対応する一対の立ち上がり部Pが互いに接触した状態となる。
この場合、バスリング11に対し、外部電源から給電部11Ua,11Vb,11Waを経て供給される電流は、環状部分11Ub,11Vb,11Wbから一対の立ち上がり部P及び巻線挿入部Qに向けて流れる。一対の立ち上がり部Pは互いに接触しているので、立ち上がり部Pから巻線挿入部Qへ向かう電流は、より抵抗の小さい状態で円滑に流れる。このため、バスリング11の巻線挿入部Qから、巻線挿入孔Qhに端部Ceが挿入された状態の巻線に向かう流れが円滑となる。バスリング11Gの巻線挿入部Qと巻線の端部Ceとの間の電流の流れも同様の理由で円滑となる。
一対の立ち上がり部Pにて電流が流れやすくなって電気抵抗が小さくなるので、バスリング11を構成する線状部材21の線径(断面積)をより小さくでき、軽量化に寄与することができる。また、一対の立ち上がり部Pが互いに接触することで巻線挿入孔Qhが形成されるので、巻線の端部Ceを巻線挿入孔Qhに挿入して容易に位置決めすることができ作業性が向上する。
上記一対の立ち上がり部Pの互いに接触する部位は、図10(c)、(d)に示す接合部Xで接合固定されている。このため、図12、図13での巻線挿入部Qに対する折り曲げ加工時及び、図14、図15での線状部材21を円形に曲げる曲げ成形加工時に、一対の立ち上がり部P相互が離間するように変形してしまうことを抑制できる。また、接合部Xを有することによって、一対の立ち上がり部Pを流れる電流はより流れやすくなる。
本実施形態は、挟持治具29は、通電されることで、一対の立ち上がり部Pの接触した部位を接合する。このため、一対の立ち上がり部P相互を接触させる作業と接合する作業とを一種類の治具で行え、作業性が向上する。
本実施形態のU字形状部成形工程は、二つの把持具23,25のうち少なくとも一方が、押し付け治具27による押し付け動作に追随して他方側に向けて移動する。これにより、線状部材21のU字形状部21bを効率よく成形することができる。
本実施形態は、巻線挿入孔Qhが形成された巻線挿入部Qを、他の部位である線状部21cに対して90度曲げる工程を備える。この場合、線状部材21を円形に成形して環状部分を形成し、巻線挿入部Qを環状部分の内側に90度折り曲げることで、環状部分の中心軸方向に延びる巻線の引き出し線の端部を、巻線挿入孔Qhに容易に挿入することができる。なお、巻線挿入部Qの折り曲げ角度は90度に限ることはない。
本実施形態は、図7に示すように、バスリング11Uの環状部分11Ubは、他のバスリング11V,11Wの給電部11Va,11Waの基部周辺と離間するように屈曲する逃げ屈曲部11Udを備えている。また、バスリング11Wの環状部分11Wbは、他のバスリング11Vの給電部11Vaの基部周辺と離間するように屈曲する逃げ屈曲部11Wdを備えている。
このため、バスリング11同士が、環状部分から外側へ突出するようにして形成される給電部11Ua,11Va,11Waによって互いに干渉することを抑制でき、信頼性の高い配電部材10を構成することができる。
本実施形態は、四つのバスリング11は、各環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbが、複数のクリップ13及び複数の取付部付クリップ15により互いに固定されている。このため、四つのバスリング11で構成される配電部材10をハウジング1にセットするときの作業性が向上する。
また、環状部分11Ub,11Vb,11Wb,11Gbを固定しているクリップ13及び取付部付クリップ15を外すことで、四つのバスリング11の素材である銅線の再利用が容易となる。
上記複数の取付部付クリップ15は、ステータ3を収容するハウジング1に取り付ける取付部15afを備えている。このため、別途専用の取付具を用いる必要がなく、部品点数を削減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含む。
例えば、上記した実施形態では、バスリング11が四つの場合を説明したが、四つ以外の複数であっても本発明を適用することができる。複数のクリップ13及び複数の取付部付クリップ15の数も図2に示した例に限るものではない。
また、クリップ13及び取付部付クリップ15は、いずれも二つに分割して一対の分割体13a,13b及び一対の分割体15a,15bとしているが、一対の分割体同士の一端側を接続したヒンジ構造としてもよい。
図8におけるU字形状部21bを成形する際に、押し付け治具27が把持具23に近い位置にあるために、把持具25を把持具23に向けて移動させている。これとは逆に、押し付け治具27が把持具25に近い位置にある場合には、把持具23を把持具25に向けて移動させる。
押し付け治具27が、把持具23と把持具25との間の中間位置にある場合には、把持具23と把持具25とを互いに接近する方向に移動させる。すなわち、U字形状部成形工程は、二つの把持具23,25のうち少なくとも一方が、押し付け治具27による押し付け動作に追随して他方側に向けて移動する。
3 ステータ
11(11U,11V,11W,11G) バスリング
11Ua,11Va,11Wa バスリングの給電部(電源接続端子)
11Ub,11Vb,11Wb バスリングの環状部分
11Ud,11Wd バスリングの逃げ屈曲部(逃げ部)
13 クリップ(固定具)
15 取付部付クリップ(固定具)
15af 取付部付クリップの取付部
21 線状部材
21b 線状部材のU字形状部
21b1 U字形状部の直線部
23,25 把持具
27 押し付け治具
29 挟持治具
39 曲げ治具
Ce 巻線の端部
Qh 巻線挿入孔

Claims (4)

  1. 複数相の巻線が巻かれる環状のステータに対し同心状に配置され、前記巻線への駆動電流が流れる環状のバスリングの製造方法であって、
    前記バスリングの素材となる線状部材に対し、長さ方向の一定間隔をおいた二箇所を二つの把持具よりそれぞれ把持した状態で、前記二箇所相互間を押し付け治具により一方側から他方側に向けて押し付けることで屈曲させてU字形状部を形成するU字形状部成形工程と、
    前記U字形状部の一対の直線部を、挟持治具により両側から挟持して互いに接触させることで、前記巻線の端部が挿入される巻線挿入孔を形成する巻線挿入孔成形工程と、
    前記巻線挿入孔成形工程で前記巻線挿入孔が前記線状部材の長さ方向に沿って複数形成された状態で、当該複数の巻線挿入孔が形成された部位を、前記線状部材の他の部位に対して折り曲げる工程と、
    前記折り曲げる工程で複数の巻線挿入孔が他の部位に対して折り曲げられた状態で、曲げ治具により前記線状部材の全体を環状に形成する曲げ成形工程と、を有し、
    前記曲げ成形工程は、前記線状部材を固定治具に固定する際に、固定治具から突出する固定用ピンを前記複数の巻線挿入孔のうちの一つの巻線挿入孔に挿入し、前記固定用ピンを前記一つの巻線挿入孔に挿入した状態で、曲げ治具本体を前記固定治具に接近移動させて前記曲げ治具本体と前記固定治具との間で前記線状部材を挟持して曲げ成形することを特徴とするバスリングの製造方法。
  2. 前記一対の直線部の前記接触した部位を接合することを特徴とする請求項1に記載のバスリングの製造方法。
  3. 前記一対の直線部の前記接触した部位の接合は、前記挟持治具が通電されることでなされることを特徴とする請求項2に記載のバスリングの製造方法。
  4. 前記U字形状部成形工程は、前記二つの把持具のうち少なくとも一方が、前記押し付け治具による押し付け動作に追随して他方側に向けて移動することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のバスリングの製造方法。
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