JP6537240B2 - 被覆処理具 - Google Patents

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Description

本発明は、被覆処理具に関する。
従来、ケーブル同士を直線接続する箇所のケーブル接続部や、ケーブルの端末で終端接続する箇所のケーブル接続部を防水、絶縁するための被覆処理具として、全長にわたって壁面上に形成された解体線を有する管状中空のコア部材と、コア部材の外周側に拡径された状態で保持されたゴム等の弾性材料からなるチューブ部材と、を備えた被覆処理具が知られている(例えば特許文献1参照)。
特公昭49−46190号公報
ここで、被覆処理具に対して所定の性質を付加、向上等させるために、チューブ部材とコア部材との間に、特定の材料を配置する場合がある。この場合、ケーブル等を良好に被覆することが困難となり、無理にその材料を配置すると、ケーブル等を被覆する機能が低下してしまう虞がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ケーブル等を被覆する機能を維持しつつ所定の性質を付加することができる被覆処理具を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る被覆処理具は、引き抜き可能な管状中空の拡径保持部材と、拡径保持部材の外周側に拡径された状態で保持された弾性管状部材と、拡径保持部材と弾性管状部材の間に保持された中間層と、を有し、拡径保持部材が引き抜かれることによって弾性管状部材が収縮し、収縮された弾性管状部材によってケーブル及び/又はコネクタを被覆する被覆処理具であって、中間層は、流動性を有する第1の層と、第1の層のさらに外周側に形成される第2の層と、を有する。
このような形態によれば、内周側に形成される第1の層が流動性を有しているため、弾性管状部材が収縮した際に、第1の層がケーブル等の形状に合わせて追従することで、第1の層によってケーブル等を良好に被覆することができる。また、第2の層が、流動性を有する第1の層の外周側に配置されるため、弾性管状部材が収縮した際に、第2の層の形状の変形に第1の層が追従することができる。そのため、第2の層として、所定の性質を有する材料を選択することができる。したがって、ケーブル等を被覆する機能を維持しつつ所定の性質を付加することができる。
別の形態に係る被覆処理具では、中間層は、20g/m・24h以下の水蒸気透過度を有してもよい。
別の形態に係る被覆処理具では、第2の層は、シートによって形成されてもよい。
別の形態に係る被覆処理具では、シートは、樹脂層を含んでもよい。
別の形態に係る被覆処理具では、シートは、金属層を含んでもよい。
別の形態に係る被覆処理具では、第2の層は、流動性を有する部材によって形成されてもよい。
別の形態に係る被覆処理具では、中間層は、第2の層の外周側に、流動性を有する第3の層を更に備えてもよい。
別の形態に係る被覆処理具では、第1の層は、第2の層よりも拡径保持部材から剥離しやすい。
別の形態に係る被覆処理具では、第1の層はシリコーンゴムを含む複合合成ゴム材によって形成され、第2の層はブチルゴムを含む複合合成ゴム材によって形成されてもよい。
本発明によれば、ケーブル等を被覆する機能を維持しつつ所定の性質を付加することができる被覆処理具を提供することができる。
第1の実施形態に係る被覆処理具を示す部分縦断面図である。 第1の実施形態に係る被覆処理具の横断面図である。 第1の実施形態に係る被覆処理具を用いてコネクタを被覆した状態を示す図である。 被覆処理具の変形例を示す横断面図である。 第2の実施形態に係る被覆処理具を示す部分縦断面図である。 第2の実施形態に係る被覆処理具を用いてケーブル同士の接続部を被覆した状態を示す図である。 被覆処理具の変形例を示す部分縦断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1の実施形態]
図1及び図2は、本実施形態に係る被覆処理具1を示す図である。図3は、被覆処理具1を用いてケーブル10のコネクタ側を被覆した状態を示す図である。図1及び図3では、被覆処理具1における弾性管状部材3の内部が見えるように、弾性管状部材3の一部(軸線Lの左側)を剥がした図を示している。図3に示すケーブル10は、例えば、無線機等の通信装置(不図示)における通信ケーブルである。絶縁被覆されたケーブル10の終端側には、コネクタ12が接続されており、コネクタ12の端部には接続用ナット13が設けられている。本実施例では、ケーブル10のコネクタ12と、通信装置のコネクタ20とが接続用ナット13によって固定される。被覆処理具1が被覆する対象としては、図3に示される通信装置のコネクタ20とケーブル10のコネクタ12との接続部を被覆する態様以外に、ケーブル10同士の接続部を被覆する態様などが想定される。
本実施形態において「ケーブル」という語は、通信ケーブルだけでなく、CATV用ケーブルなどの同軸ケーブルや、光通信ケーブル、電源ケーブル等を含むものである。なお、図1の紙面における下方側(終端3a側)が終端側、図1の紙面における上方側(終端3aの反対側)が基端側となっている。
被覆処理具1は、屋内用途及び屋外用途の両方に用いられるものであるが、本実施形態では、屋外用途として説明する。図1に示されるように、被覆処理具1は、管状に形成されたコア部材(拡径保持部材)2と、コア部材2の外周に拡径された状態で保持された弾性管状部材3と、コア部材2と弾性管状部材3との間に保持された中間層8と、を有している。そして、中間層8は、流動性を有する第1の層5と、第1の層5の外周に設けられる第2の層6と、を含んで構成されている。
コア部材2は、全長に亘って壁面上に形成された解体線を有する円筒形の管状中空の部材である。解体線は、コア部材2の軸線Lの回りを周回、又は、周回及び反転をしながら、軸線L方向に漸進していくように設けられている。なお、本実施形態では、解体線として、コア部材2の軸線L回りを周回しながら、軸線L方向(拡径保持部材の軸方向)に漸進していくように設けられる連続螺旋溝2aが設けられている。以下では、「解体線」を連続螺旋溝2aであるものとして説明する。コア部材2の材料としては、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等の樹脂が用いられる。コア部材2は、連続螺旋溝2aに沿って、紐状体であるコアリボン2bとして引き抜くことが可能となっている。連続螺旋溝2aが形成された部分は連続螺旋溝2aの周囲よりも厚みが小さく、破断しやすい部分となっている。また、解体線は、連続螺旋溝2aのような螺旋状に形成される態様に限られず、例えばSZ状に形成されていてもよく、引き抜き可能であれば如何なる形状とすることも可能である。
したがって、コアリボン2bを引っ張ると、コア部材2は、連続螺旋溝2aの部分で順次破断し、新たなコアリボン2bとして連続的に引き抜かれる。連続螺旋溝2aは一定のピッチで形成されているため、引き抜かれるコアリボン2bの幅も一定となる。ただし、一定でなくてもよい。連続螺旋溝2aは、コア部材2の内周面のみに形成されていてもよく、外周面のみに形成されていてもよく、内周面と外周面の両方に形成されていてもよい。また、連続螺旋溝2aを有するコア部材2の製造は、例えばコアリボン2bを螺旋状に旋回させると共に隣接するコアリボン2b同士を接着、溶着、係合、又はこれらの組み合わせ等によって固定することにより行われてもよく、円筒状の部材に連続螺旋溝2aを直接形成することによって行われてもよい。また、引き抜き可能な管状中空の拡径保持部材としては、上記のように拡径保持部材がリボン状でありリボンを解くことにより弾性管状部材3が順次縮径していく態様もあれば、拡径保持部材が弾性管状部材に対して摺動し弾性管状部材から引き抜かれることによって離脱する態様もある。
コア部材2は、コアリボン2bとして引き抜かれる始端側となる第1の端部2cと、コアリボン2bとして引き抜かれる終端側となる第2の端部2dとを有している。第1の端部2c付近には、弾性管状部材3が巻かれずコア部材2の外周面が露出する露出部2eが形成され、第2の端部2d付近にも、弾性管状部材3が巻かれずコア部材2の外周面が露出する露出部2fが形成される。
第1の端部2cから解体したコアリボン2bは、コア部材2の内側に通されると共に第2の端部2d側から引き抜かれる。第2の端部2d側でコアリボン2bが引き抜かれることにより、コア部材2は第1の端部2cから第2の端部2dに向かって順次解体されていく。なお、本実施形態では、連続螺旋溝2aがコア部材2の全長に亘って形成されているので、第1の端部2cから第2の端部2dに至るまで完全にコア部材2を解体することが可能である。ただし、コア部材2のうち、少なくとも弾性管状部材3を拡径して保持している部分に連続螺旋溝が形成されていればよく、例えば、第2の端部2d側の所定の範囲において連続螺旋溝が形成されていない部分があってもよい。
弾性管状部材3は、拡径された状態でコア部材2の外周側に保持された部材であり、ケーブル10及びコネクタ12の所定部分を被覆する外被となるよう管状に形成されている。弾性管状部材3は、拡径された状態でコア部材2に保持されているが、コア部材2のコアリボン2bが引き抜かれコア部材2が順次解体されることによって、当該解体された部分でのコア部材2による保持が徐々に解除されていく。そして、当該部分において弾性管状部材3が収縮及び縮径することにより、弾性管状部材3は、ケーブル10及びコネクタ12の所定部分を被覆していく。
弾性管状部材3の終端3a側には、周囲より厚みが大きくなっているダンパー部3bが、軸線L方向に等間隔で複数形成されている。ダンパー部3bは、弾性管状部材3に対して外部から衝撃が加わった場合に、弾性管状部材3の内側に伝わる衝撃を低減させるとともに、弾性管状部材3自体が破損することを抑制する。本実施形態では、弾性管状部材3におけるダンパー部3bが形成されている領域の内側にケーブル10及びコネクタ12が被覆されることで、ケーブル10及びコネクタ12に対する外部からの衝撃が低減されるとともに、弾性管状部材3が破損してコネクタ12等が露出してしまうことが抑制される。
弾性管状部材3は、例えば、常温で収縮し伸縮特性に優れたゴムで構成される常温収縮チューブである。本実施形態では屋外用途が想定されているため、弾性管状部材3の材料としては、防水性及び耐候性に優れたシリコーンゴムが用いられる。ここで、弾性管状部材3を形成するシリコーンゴムは、水蒸気を透過しやすい性質(透湿性)を有している(例えば水蒸気透過度が約60g/m・24hである)。なお、水蒸気透過度の詳細な説明は後述する。そのため、長期間の使用等によって、コネクタ12等の金属部分に錆びが発生する虞がある。金属部品であるコネクタ12の防錆のためには、水分(水蒸気)又は酸素を遮断すればよい。そこで、本実施形態では、防錆性(耐腐食性)を向上させるために、被覆処理具1のコア部材2と弾性管状部材3との間に、水蒸気透過度の低い中間層8を設けている。なお、弾性管状部材3は、常温で収縮し伸縮特性に優れた弾性材料であればシリコーンゴムに限定されず、例えばエチレンプロピレンゴム、天然ゴムであってもよい。
中間層8を構成する第1の層5は、流動性を有するパテ状の材料によって形成されており、コア部材2の外周面において周方向に延在している。本実施形態では、弾性管状部材3におけるダンパー部3bが形成された範囲によって金属製のコネクタ12が被覆されるため、ダンパー部3bが形成されている範囲に亘って第1の層5が形成されている。また、第1の層5の縁は、弾性管状部材3の終端3aの縁と一致するように形成されている。ただし、第1の層5を配置する範囲は特に限定されず、被覆対象となるケーブルやコネクタの位置関係や大きさに応じて適宜変更してよい。例えば、被覆対象物としてコネクタ12及びコネクタ12付近における防水性を確保しようとする場合、第1の層5の軸線L方向に沿った大きさは、少なくともコネクタ12全体及び当該コネクタ12付近のケーブル10の一部を覆うことが出来る程度の大きさに設定される。第1の層5の材料としては、例えば、シリコーンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ヒドリンゴム等を用いた複合合成ゴム材を用いることができる。これにより、防水性を備え、コア部材と離型しやすく、流動性を有する層を形成することができる。また、第1の層5の水蒸気透過度は、例えば約10〜100g/m・24hとなっている。また、第1の層5の厚さは、被覆時におけるシート状の第2の層6の皺を吸収できる厚さであればよく、例えば0.8mm〜1.6mm程度となっている。
ここで、「流動性を有する材料」とは、弾性管状部材3を構成する材料のように、外力が作用して一度変形しても外力の作用が無くなると元の形状に戻る弾性材料とは異なり、外力が作用するとそれに従って変形して外力の作用が無くなっても変形後の形状を維持できる材料である。流動性を有する材料は、形状追従性を有しており、所定の表面形状を有する剛性部材に押圧された場合、当該剛性部材の表面形状に追従して変形して剛性部材の表面に密着することができる。従って、被覆前の状態において、流動性を有する第1の層5は、コア部材2と弾性管状部材3に挟まれることで、コア部材2の外周面に沿って円筒状の形状をなす。一方、被覆時において、流動性を有する第1の層5は、収縮した弾性管状部材3によって外周側からコネクタ12及びケーブル10に押圧されるため、コネクタ12及びケーブル10の表面形状に追従して変形し、コネクタ12及びケーブル10の表面を覆うように密着することができる。流動性を有する第1の層5は、例えばコネクタ12の入隅部などにも流れ込むことができる。また、収縮した弾性管状部材3によって第2の層6が流動性を有する第1の層5に押圧されることで、第1の層5の外周側の表面は第2の層6の形状に追従して変形する。第1の層5を形成する材料の流動性を示す値として、例えばムーニー粘度(JIS K6300)が10〜40ML(1+4)100℃又は20〜25ML(1+4)100℃である材料を採用することで、十分な形状追従性を確保することができる。また、第1の層5を形成する材料のコア部材2に対する離型し易さを示す値として、例えばポリエチレン及びポリプロピレンに対する剥離力(剥離に必要な力)が1〜8N/cmである材料を採用することで、被覆時の作業性を確保することができる。
第2の層6は、第1の層5の外周面全体において周方向に延在することで、コア部材2と弾性管状部材3との間に保持されている。なお、第2の層6を配置する範囲は特に限定されず、第1の層5と同様に、被覆対象となるケーブルやコネクタの位置関係や大きさに応じて適宜変更してよい。本実施形態における第2の層6は、シートによって形成されている。シートとは、流動性を有しない薄膜状の部材である。第2の層6の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の水蒸気透過度の低い樹脂を用いることができる。第2の層6の水蒸気透過度は、例えば30g/m・24h以下となっていてよく、更に20g/m・24h以下となっていてよい。第2の層6の厚さは、例えば約10〜50μmとなっており、これによって加工作業性を確保することができる。
中間層8は、第1の層5及び第2の層6が積層されて構成されている。そのため、中間層8の水蒸気透過度は、第1の層5又は第2の層6の水蒸気透過度のいずれか小さい値よりさらに小さな値となる。本実施形態では、中間層8の水蒸気透過度は、例えば20g/m・24h以下となっていてよく、または10g/m・24h以下となっていてもよく、または5g/m・24h以下となっていてよい。
ここで、水蒸気透過度(透湿度)は、JIS Z0208に準拠したカップ法を用いて測定された。水蒸気透過度は、一定時間に単位面積の膜状物質を通過する水蒸気の量をいい、温度25℃又は40℃において防湿包装材料を境界面とし、一方の側の空気を相対湿度90%、他の側の空気を吸湿剤によって乾燥状態に保ったとき、24時間にこの境界面を通過する水蒸気の質量(g)を、その材料1m当たりに換算した値、と定義される。
次に、本実施形態に係る被覆処理具1の作用・効果について説明する。
上記のような構成を備えた被覆処理具1によって、ケーブル10及びコネクタ12の所定部分の被覆が行われる。ケーブル10のコネクタ12が通信装置のコネクタ20に固定された状態で、内側にケーブル10が挿通された被覆処理具1のコアリボン2bが引き抜かれることで、弾性管状部材3によってケーブル10及びコネクタ12の所定部分が被覆される。このとき、弾性管状部材3の収縮及び縮径によって、第1の層5に対してケーブル10側に押圧する力が加わり、コア部材2から離型した第1の層5が、内側に位置するコネクタ12やケーブル10の形状に合わせて追従して変形する。これにより、第1の層5によってコネクタ12やケーブル10を隙間なく良好に被覆することができる。
また、第2の層6が、流動性を有する第1の層5の外周側に配置されるため、弾性管状部材3が収縮した際に、第2の層6の形状の変形に第1の層5が追従することができる。そのため、第2の層6として、所定の性質(本実施形態では、ガスバリア性)を有する材料を選択することができる。すなわち、第2の層6の材料が、所定の性質と同時に、被覆対象物と接触させるのに適さない性質(例えば、シートのように皺ができやすい性質)や、弾性管状部材3とコア部材2との間に配置するのに適さない性質(例えば、コア部材2に対する粘着力が強すぎる性質)などを有していたとしても、第1の層5を内周側に配置することによって、中間層8がガスバリア層として機能する部材として適用することが可能となる。したがって、被覆処理具1に対して、ケーブル10等を被覆する機能を維持しつつ所定の性質を付加することができる。
本実施形態においては、第2の層6がシートによって形成されているため、弾性管状部材3の収縮及び縮径によって、第2の層6に皺が形成される。ここで、コア部材2と弾性管状部材3との間に形成される層が、第2の層6のみである場合や、第2の層6と第2の層6の外周側に形成される流動性を有する層のみである場合を考えてみる。この場合、第2の層6に形成された皺によって、第2の層6とケーブル10等との間に隙間が形成される虞がある。この場合、隙間から水が浸入することによって防水性が低下する虞がある。
しかし、本実施形態では、第2の層6が、流動性を有する第1の層5の外周に配置されており、第2の層6に対して第1の層5が十分厚く形成されている(本実施形態では、第2の層6に対して第1の層5が20倍以上となっている)。そのため、第2の層6に形成される皺に合わせて第1の層5の外周側が変形し、第2の層6に形成された皺が第1の層5に吸収される(第2の層の皺が第1の層に包み込まれる)。これにより、第2の層6に形成された皺がケーブル10等に到達してしまうことがなく、ケーブル等の周囲は第1の層5によって被覆された状態が維持される。したがって、被覆処理具1に対して、防水性を維持しつつ、第2の層が有するガスバリア性を付加することができる。
また、中間層8の水蒸気透過度は、弾性管状部材3の水蒸気透過度より低く、約20g/m・24h以下である。弾性管状部材3を透過した水蒸気は、中間層8によってその多くが遮断される。そのため、水蒸気がケーブル10等まで到達することが抑制される。これにより、被覆処理具の防錆性が向上する。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、第2の層6が1種類の樹脂によるシートで形成されている例を示したが、これに限定されない。例えば、アルミ箔のような金属箔によって形成されるシートでもよい。また、異なる2種類以上の樹脂によるシートを積層させた複数の樹脂層を含んだシートでもよい。また、樹脂によって形成されるシートに金属を蒸着等させた金属層を含んだシートでもよい。また、シートを第1の層に複数回巻き付ける等によって、シートを重ね合わせてもよい。
また、第2の層6がシートによって形成されている例を示したが、これに限定されない。例えば、第2の層として、流動性を有する部材を採用してもよい。例えば、コア部材と弾性管状部材との間に、流動性を有し、コア部材と離型し難い材料による層が配置された場合、コア部材の引き抜き作業中に、当該層がコアリボンに付着して弾性管状部材の内側から剥離する虞がある。しかしながら、このような層であっても第1の層5の外周に形成されることによって、コア部材と直接接触しないため、好適に利用することができる。なお、このように第2の層として流動性を有する部材が採用される場合、第1の層及び第2の層の厚さは特に限定されるものではない。このような流動性を有した第2の層の材料としては、例えば、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ヒドリンゴム等を用いた複合合成ゴム材を用いることができる。このように、第2の層として用いられる流動性を有する材料は、流動性があれば特に限定されるものではない。また、コア部材2に対する離型し易さを考慮する必要もないため、粘着度に対する制限もない。そのため、第1の層5として利用するのが困難な粘着度が高く離型し難いような材料(例えば、剥離力10N/cm以上)でも、第2の層6として採用することができる。第2の層6を形成する材料の流動性を示す値として、例えばムーニー粘度(JIS K6300)が10〜40ML(1+4)100℃又は16〜22ML(1+4)100℃である材料を採用してよい。なお、第2の層6が流動性を有する部材である場合、シートのように皺を吸収する必要がないので、第1の層5の厚さは前述のものに限定されず、例えば0.4mm〜1.2mm程度となっている。
また、コア部材2と弾性管状部材3との間に形成される中間層8が、第1の層5と第2の層6である例を示したが、これに限定されない。例えば、図4に示されるように、コア部材2と弾性管状部材3との間に配置される中間層9として、第2の層6の外周側に、流動性を有する第3の層7を更に備えてもよい。この場合、特に、第2の層6がシートによって形成されるときには、第2の層6に形成される皺が第1の層5のみならず第3の層7によっても吸収されることになる。これによって、第2の層6と弾性管状部材3との間に隙間が形成されることがなく、より良好にケーブル10の被覆を行うことができる。このように、第3の層7を更に設ける場合、第1の層5に用いる材料と第3の層7に用いる材料とは、同じであっても異なっていてもよい。
また、第1の層5及び第2の層6が、弾性管状部材3の終端3a側に配置されている例を示したが、これに限定されない。第1の層及び第2の層は、これらの層が有する性質が必要となる任意の位置に配置されるものであり、例えば、弾性管状部材の長手方向全体に亘って配置されてもよい。
[第1の試験例]
シリコーンゴムによって形成された弾性管状部材を備えた被覆処理具を用いて、鉄棒を被覆し、水に浸した状態で屋外に3日間放置し、その後、温度85℃、湿度85%のオーブンに3日間放置し、錆びの発生を試験した。第1の層と第2の層の組み合わせを変えて、実施例1〜実施例5とした。また、比較例1〜比較例8を準備した。なお、実施例及び比較例では、弾性管状部材として、シリコーンゴム製の常温収縮チューブを用いた。
実施例1では、第1の層として、厚さ1mmのブチルシートを用い、第2の層として、ポリエチレンフィルムを用いた。
実施例2では、第1の層として、シリコーンゴムを用いた複合合成ゴム材(パテ材)を0.8mmの厚さに形成したものを用い、第2の層として、ポリエチレンテレフタレートを厚さ25μmのシート状に形成したものを用いた。
実施例3では、第1の層として、シリコーンゴムを用いた複合合成ゴム材を0.8mmの厚さに形成したものを用い、第2の層として、1周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。
実施例4では、第1の層として、シリコーンゴムを用いた複合合成ゴム材を0.8mmの厚さに形成したものを用い、第2の層として、ブチルゴムを用いた複合合成ゴム材を厚さ0.8mmに形成したものを用いた。
実施例5では、第1の層として、シリコーンゴムを用いた複合合成ゴム材を0.8mmに形成したものを用い、第2の層として、アルミ蒸着フィルムシートを用いた。
比較例1では、第1の層及び第2の層を備えない構成とした。
比較例2では、第1の層を設けず、第2の層として、1周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。
比較例3では、第1の層として、両端部にのみシリコーンゴムを用いた複合合成ゴム材(パテ材)を配置し、第2の層として、1周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。
比較例4では、第1の層を設けず、第2の層として、2周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。
比較例5では、第1の層として、両端部にのみシリコーンゴムを用いた複合合成ゴム材(パテ材)を配置し、第2の層として、2周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。
比較例6では、第1の層を設けず、第2の層として、1周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。ただし、両端部は巻いていない。
比較例7では、第1の層を設けず、第2の層として、2周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。ただし、両端部は巻いていない。
比較例8では、第1の層を設けず、第2の層として、1周巻のポリ塩化ビニリデン(サランラップ:登録商標)を用いた。ただし、収縮した状態を模擬するために、ポリ塩化ビニリデンに十分に皺を寄せた状態で巻いた。
比較例1〜比較例8では、いずれも錆びが発生したが、実施例1〜実施例5では錆の発生は認められなかった。
[第2の実施形態]
次に図5及び6を参照して、第2の実施形態に係る被覆処理具について説明する。本実施形態に係る被覆処理具は、ケーブル同士の接続部を被覆するものであり、例えば、常時水に浸かるような環境下での使用も想定される。このような環境下において、特許文献1に記載の被覆部材によってケーブル同士の接続部を被覆した場合、被覆部材が透湿性を備えていると、接続部に錆びが生じる虞がある。また、ケーブルシース上に傷があるときには、被覆部材では傷を埋めることができず、被覆部材と傷との隙間から接続部に水が浸入する虞がある。本実施形態では、流動性を有する中間層を備えることで、常時水に浸かるような環境下であっても水の浸入等を抑制するものである。以下、主として第1の実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図5は、本実施形態に係る被覆処理具1Bを示す部分断面図である。図6は、被覆処理具1Bを用いてケーブル10Bを被覆した状態を示す断面図である。図5に示されるように、被覆処理具1Bは、コア部材2と、コア部材2の外周に拡径された状態で保持された弾性管状部材3Bと、コア部材2と弾性管状部材3Bとの間に保持された中間層8Bと、を有している。図6に示すケーブル10Bは、例えば、電力ケーブルである。ケーブル10Bは、導体11Bと、導体11Bを被覆する絶縁体14Bと、絶縁体14Bを被覆するシース12Bとを備えている。絶縁被覆されたケーブル10B同士は、先端の絶縁体14Bとシース12Bとが剥がされた状態で、互いの導体11Bがスリーブ13Bによって電気的に接続される。本実施形態における被覆処理具1Bでは、このような電力用のケーブル10B同士の接続部にも対応できるように、弾性管状部材3B及び中間層8Bの体積固有抵抗が高い値(例えば、1TΩ・m以上)になっている。
図5に示されるように、弾性管状部材3Bは、第1の実施形態における弾性管状部材3と同様に、拡径された状態でコア部材2の外周側に保持された管状の部材である。弾性管状部材3Bは、拡径された状態でコア部材2に保持されており、コア部材2の解体により、ケーブル10B同士の接続部(スリーブ13B)周辺を被覆する外被となる。
弾性管状部材3Bは、例えば、常温で収縮し伸縮特性に優れたゴムで構成される常温収縮チューブである。本実施形態では常時水に浸かるような環境下での使用も想定されているため、弾性管状部材3Bの材料としては、防水性、非透湿性及び耐候性に優れたエチレンプロピレンゴム(EPDM)が用いられる。ここで、弾性管状部材3Bを形成するエチレンプロピレンゴムの水蒸気透過度は、例えば約2.0g/m・24hである。なお、弾性管状部材3Bは、常温で収縮し伸縮特性に優れた弾性材料であればエチレンプロピレンゴムに限定されず、例えばシリコーンゴム、天然ゴムであってもよい。
中間層8Bは、第1の層5Bと、第1の層5Bの外周に設けられる第2の層6Bと、を含んで構成されている。本実施形態における中間層8Bでは、第1の層5B及び第2の層6Bがいずれも流動性を有するパテ状の材料によって形成される。第1の層5Bは、コア部材2の外周面において周方向に延在している。また、第2の層6Bは、第1の層5Bの外周面全体に重なるように周方向に延在することで、コア部材2と弾性管状部材3Bとの間に保持されている。本実施形態では、第1の層5Bと第2の層6Bとで、軸線L方向における端縁が略揃っているが、例えば、第1の層5Bの縁端が第2の層6Bの縁端よりも突出していたり、第2の層6Bの縁端が第1の層5Bの縁端よりも突出していたりしてもよい。また、軸線L方向における中間層8Bの幅は、弾性管状部材3Bの幅よりも狭く形成されている。これにより、中間層8Bは、弾性管状部材3Bの外側にはみ出ることなく、弾性管状部材3Bによって全体を被覆されている。また、弾性管状部材3Bの両端部の内周面は、コア部材2の外周面に接している。
第1の層5Bの材料は、第1の実施形態の第1の層5と同様に、例えば、シリコーンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ヒドリンゴム等を用いた複合合成ゴム材を用いることができる。これにより、防水性を備え、コア部材2と離型しやすく、流動性を有する層を形成することができる。また、第1の層5Bの水蒸気透過度は、例えば約10〜100g/m・24hとなっているが、これに限定されるものではない。また、第1の層5Bの厚さは、例えば0.4mm〜1.2mm程度となっているが、これに限定されるものではない。第1の層5Bを形成する材料の流動性を示す値として、例えばムーニー粘度(JIS K6300)が10〜40ML(1+4)100℃又は20〜25ML(1+4)100℃である材料を採用することで、十分な形状追従性を確保することができる。また、第1の層5Bを形成する材料のコア部材2に対する離型し易さを示す値として、例えばポリエチレン及びポリプロピレンに対する剥離力(剥離に必要な力)が1〜8N/cmである材料を採用することで、被覆時の作業性を確保することができる。この第1の層5Bの剥離力は、第2の層6Bの剥離力より小さくなっている。すなわち、第1の層5Bは、第2の層6Bよりもコア部材2から剥離しやすい。
第2の層6Bは、例えば、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ヒドリンゴム等を用いた複合合成ゴム材を用いることができる。第2の層6Bとして用いられる流動性を有する材料は、コア部材2に対する離型し易さを考慮する必要がなく、粘着度に対する制限もない。そのため、第1の層5Bとして利用するのが困難な、粘着度が高く離型し難いような材料(例えば、剥離力10N/cm以上)でも、第2の層6Bとして採用することができる。第2の層6Bを形成する材料の流動性を示す値として、例えばムーニー粘度(JIS K6300)が10〜40ML(1+4)100℃又は16〜22ML(1+4)100℃である材料を採用してよい。また、第2の層6Bの水蒸気透過度は、例えば30g/m・24h以下となっていてよく、更に20g/m・24h以下となっていてよい。また、第2の層6Bの厚さは、例えば0.4mm〜2.0mm程度となっているが、これに限定されるものではない。
中間層8Bは、第1の層5B及び第2の層6Bが積層されて構成されている。そのため、中間層8Bの水蒸気透過度は、第1の層5B又は第2の層6Bの水蒸気透過度のいずれか小さい値よりさらに小さな値となる。本実施形態では、中間層8Bの水蒸気透過度は、例えば20g/m・24h以下となっていてよく、または10g/m2・24h以下となっていてもよく、または5g/m・24h以下となっていてよい。
次に、本実施形態に係る被覆処理具の作用・効果について説明する。
上記のような構成を備えた被覆処理具1Bによって、ケーブル10B同士の接続部分の被覆が行われる。ケーブル10B同士がスリーブ13Bによって接続された状態で、内側にケーブル10Bが挿通された被覆処理具1Bのコアリボン2bが引き抜かれることで、弾性管状部材3Bによってケーブル10B同士の接続部分が被覆される。このとき、弾性管状部材3Bの収縮及び縮径によって、第1の層5B及び第2の層6Bに対してケーブル10B側に押圧する力が加わり、コア部材2から離型した第1の層5B及び第2の層6Bが、内側に位置するケーブル10Bの形状に合わせて追従して変形する。また、このとき、ケーブル10Bに傷がついていたとしても、この傷を埋めるように第1の層5Bが変形する。これにより、第1の層5B及び第2の層6Bによってケーブル10B同士の接続部分周辺を隙間なく良好に被覆することができ、防水性を備えることができる。特に、第1の層5B及び第2の層6Bが、いずれも流動性を有するため、ケーブル10B側及び弾性管状部材3B側の双方が中間層8Bと密着することになる。
また、従来、常時水に浸かるような環境下においては、レジン工法が用いられることがあった。この工法は、ケーブル10Bの接続部周辺に対して、プラスチック製のモールドケースを被せ、当該モールドケース内に例えばエポキシ樹脂及びウレタン樹脂からなる二液性常温硬化型のレジンを注入し、レジンを硬化させることでケーブル10B接続部を被覆するものである。このようなレジン工法では、レジンの硬化を待つ必要があり、作業に時間が掛かっていた。また、レジン工法を用いない場合には、予めケーブル10Bの接続部周辺に対して防水テープを巻き付けてから被覆部材で被覆することがあった。本実施形態では、コア部材2の引き抜きによってケーブル10B接続部の被覆が完了する。そのため、被覆処理具1B以外の部材(防水テープなど)が不要であり、また、レジンの硬化に掛かる時間が不要であるため、作業が簡便であり、作業時間が短縮される。
また、第1の層5Bは、第2の層6Bよりもコア部材2から剥離しやすい性質を備える。この場合、第2の層6Bがコア部材2に対して剥離しにくい性質を備えていたとしても、第2の層6Bは、コア部材2と直接接触しないため、好適に利用することができる。
また、本実施形態では、一例として、シリコーンゴムを含む複合合成ゴム材によって第1の層5Bを形成している。この場合、第1の層5Bに比べてコア部材2から剥離しにくいブチルゴムを含む複合合成ゴム材を、第2の層6Bとして用いることができる。シリコーンゴムを含む複合合成ゴム材に比べて、水蒸気透過度の低いブチルゴムを含む複合合成ゴム材を用いることで、中間層8Bの水蒸気透過度を小さくすることができる。これにより、被覆処理具1Bは、防水性のみならず防錆性も備えることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、図7に示される被覆処理具1Cのように、弾性管状部材3Bの外周に、さらに別の弾性管状部材3Cを装着してもよい。この場合、弾性管状部材3Bと弾性管状部材3Cとは、同じ材料によって形成されてもよいし、異なる材料によって形成されてもよい。このような構成とすることで、被覆処理具1Cの外層部の強度を高めることができる。なお、弾性管状部材3Bと弾性管状部材3Cとの間に、例えばポリエチレンテレフタレート等からなるフィルム層を設けることで、さらに強度を高めてもよい。
[第2の試験例]
第2の実施形態に基いて形成された被覆処理具を用いて、防水性を確認するための試験を行った。スリーブによって接続された電力ケーブルを被覆処理具で被覆し、水温40℃、水深1mの水槽内で1kVの電圧を印加し、3000時間経過後に絶縁抵抗を測定した。試験は、シースに対して絶縁体まで到達する傷がつけられた電力ケーブルと、傷のない電力ケーブルとの2種類で行った。
弾性管状部材として、エチレンプロピレンゴムを使用し、第1の層として、シリコーンゴムを用いた複合合成ゴム材を0.5mmの厚さに形成したものを使用し、第2の層として、ブチルゴムを用いた複合合成ゴム材を厚さ0.5mmに形成したものを使用した。試験に先立ち、JIS Z0208に準拠したカップ法を用いて水蒸気透過度(透湿度)を測定したところ、弾性管状部材を形成するエチレンプロピレンゴムの水蒸気透過度は、2.0g/m・24hであり、第1の層を形成するシリコーンゴムを含む複合合成ゴム材の水蒸気透過度は、50g/m・24hであり、第2の層を形成するブチルゴムを用いた複合合成ゴム材の水蒸気透過度は、0.1g/m・24hであった。
試験の結果、傷のあるケーブルと傷のないケーブルとのいずれにおいても、3000時間経過後の絶縁抵抗は、2000MΩ以上であり、異常は認められなかった。
1,1B…被覆処理具、2…コア部材(拡径保持部材)、3,3B,3C…弾性管状部材、5,5B…第1の層、6,6B…第2の層、7…第3の層、8,8B,9…中間層、10,10B…ケーブル、12…コネクタ。

Claims (4)

  1. 引き抜き可能な管状中空の拡径保持部材と、前記拡径保持部材の外周側に拡径された状態で保持された弾性管状部材と、前記拡径保持部材と前記弾性管状部材の間に保持された中間層と、を有し、
    前記拡径保持部材が引き抜かれることによって前記弾性管状部材が収縮し、収縮された前記弾性管状部材によってケーブル及び/又はコネクタを被覆する被覆処理具であって、
    前記中間層は、流動性を有する第1の層と、前記第1の層のさらに外周側に形成される第2の層と、を有し、
    前記第2の層は、流動性を有する部材によって形成される、被覆処理具。
  2. 前記中間層は、20g/m2・24h以下の水蒸気透過度を有する、請求項1に記載の被覆処理具。
  3. 前記第1の層は、前記第2の層よりも前記拡径保持部材から剥離しやすい、請求項1又は2に記載の被覆処理具。
  4. 前記第1の層はシリコーンゴムを含む複合合成ゴムによって形成され、前記第2の層はブチルゴムを含む複合合成ゴム材によって形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の被覆処理具。
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