JP6535435B2 - プロセッサ及び内視鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、特定の生体構造を術者に観察させることが可能なプロセッサに関する。
病変部等の被写体を観察するための電子内視鏡システムが医療現場にて使用されている。医用の電子内視鏡システムの一例として、特定の生体構造を術者に観察させることが可能なものが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の電子内視鏡システムをはじめとするこの種の電子内視鏡システムは、特定の生体構造に対して高い吸収特性を持つ波長域の光によって被写体を照射し、照射された被写体からの戻り光を受光し、受光された戻り光を用いて特定の生体構造を強調する分光画像を生成する。
特許第3607857号公報
特許文献1に記載の電子内視鏡システムは、特定の生体構造(例えば血管構造)の分光画像を生成するため、光源より照射された白色の照射光を所定の狭帯域フィルタを介して狭帯域化し、狭帯域化された照射光によって生体を照射する。この種の狭帯域フィルタには、血管強調に適した波長域の光だけを透過させる特性を持つものが理想的である。しかし、実際の狭帯域フィルタは、血管強調に適した波長域に透過ピークを持つと共にある程度の半値幅を持つものとなっており、血管強調に適した波長域以外の波長域の光も透過させる。そのため、画像全体が明るくなり、血管構造とそれ以外の構造(例えば粘膜構造など)とのコントラストが低下するという問題が指摘される。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分光画像内における特定の生体構造とそれ以外の構造とのコントラストを向上させるのに好適なプロセッサを提供することである。
本発明の実施形態に係るプロセッサは、所定のカラー配列を持つ画素群内の注目画素の輝度値を取得する輝度値取得手段を備える。輝度値取得手段は、注目画素の周辺に位置する周辺画素のうち特定の生体構造を強調するための特定波長域にピーク感度を持つ画素の信号を用いて注目画素の信号を演算することにより、注目画素での特定波長域の感度を上昇させ、特定波長域の感度が上昇された信号を用いて注目画素の輝度値を取得する。
本実施形態によれば、例えば、特定の生体構造以外が写る画素での輝度が増加することにより、特定の生体構造が写る画素(暗部)と特定の生体構造以外が写る画素(明部)とのコントラストが向上する。
特定波長域は、例えばヘモグロビンの吸収が大きい波長域である。
プロセッサは、可視光領域を含む光を射出する光源と、光源より照射された照射光を特定波長域に対応する狭帯域光にフィルタリングする光学フィルタとを備えた構成としてもよい。この構成において、輝度値取得手段は、狭帯域光によって照射された被写体を撮像した所定の外部装置から、所定のカラー配列を持つ画素群を構成する各画素の信号が入力される。
プロセッサは、光源の照射光路に対して光学フィルタを挿入し又は退避させる光学フィルタ切替手段と、ユーザによる入力操作を受け付ける操作手段とを備えた構成であってもよい。この構成において、光学フィルタ切替手段は、操作手段が受け付けた入力操作に従って光学フィルタを照射光路に挿入し又は照射光路から退避させる。
輝度値取得手段は、光学フィルタが照射光路から退避されている期間中、上記の感度を上昇させる処理を行うことなく画素群内の注目画素の輝度値を取得し、光学フィルタが照射光路に挿入されている期間中、上記の感度を上昇させる処理を行ったうえで画素群内の注目画素の輝度値を取得する構成としてもよい。
プロセッサは、各画素の信号に対するマトリックス演算を行うマトリックス演算手段を備えた構成としてもよい。この構成において、マトリックス演算手段は、光学フィルタが照射光路から退避されている期間中、第一のマトリックス係数を用いてマトリックス演算を行い、光学フィルタが照射光路に挿入されている期間中、第一のマトリックス係数と異なる第二のマトリックス係数を用いてマトリックス演算を行う。
本発明の実施形態によれば、分光画像内における特定の生体構造とそれ以外の構造とのコントラストを向上させるのに好適なプロセッサが提供される。
本発明の実施形態の電子内視鏡システムの外観図である。 本発明の実施形態の電子内視鏡システムのブロック図である。 本発明の実施形態のプロセッサに備えられた光学フィルタの分光特性例を示す図である。 ヘモグロビンの吸収特性を示す図である。 本発明の実施形態の電子スコープに備えられた固体撮像素子の画素配置を示す図である。 混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)の分光特性を示す図である。 本発明の実施形態のプロセッサに備えられた第二の前段処理回路による輝度補正処理を説明するための図である。 表層付近及び深層の血管構造を模式的に示す模式図と、モニタの表示画面に表示される分光画像例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下においては、本発明の一実施形態として電子内視鏡システムを例に取り説明する。
[電子内視鏡システム1の全体構成]
図1は、本実施形態の電子内視鏡システム1の外観図である。図1に示されるように、本実施形態の電子内視鏡システム1は、電子スコープ100及びプロセッサ200を備えている。プロセッサ200は、電子スコープ100からの信号を処理する信号処理装置と、自然光の届かない体腔内を電子スコープ100を介して照射する光源装置とを一体に備えた装置である。別の実施形態では、信号処理装置と光源装置とを別体で構成してもよい。
図1に示されるように、電子スコープ100は、可撓性を有するシースによって外装された挿入部可撓管11を備えている。挿入部可撓管11の先端部分(屈曲部14)は、挿入部可撓管11の基端に連結された手元操作部13からの遠隔操作に応じて屈曲する。屈曲機構は、一般的な内視鏡に組み込まれている周知の機構であり、手元操作部13の湾曲操作ノブの回転操作に連動した操作ワイヤの牽引によって屈曲部14を屈曲させる。屈曲部14の先端には、硬質性を有する樹脂製筐体によって外装された先端部12の基端が連結している。先端部12の方向が湾曲操作ノブの回転操作による屈曲動作に応じて変わることにより、電子スコープ100による撮影領域が移動する。
プロセッサ200には、電子スコープ100の基端に設けられたコネクタ部10に対応する連結構造を持つコネクタ部20が設けられている。コネクタ部20は、コネクタ部10と機械的に接続されることにより、電子スコープ100とプロセッサ200とを電気的にかつ光学的に接続する。
図2は、本実施形態の電子内視鏡システム1の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、電子内視鏡システム1には、モニタ300がプロセッサ200に接続されている。
図2に示されるように、プロセッサ200は、システムコントローラ202、タイミングコントローラ204を有している。システムコントローラ202は、メモリ222に記憶された各種プログラムを実行することにより、電子内視鏡システム1の全体を統括的に制御する。また、システムコントローラ202は、操作パネル218に入力されるユーザ(術者又は補助者)による指示に応じて電子内視鏡システム1の各種設定を変更する。タイミングコントローラ204は、各部の動作のタイミングを調整するクロックパルスを電子内視鏡システム1内の各回路に出力する。
ランプ208は、ランプ電源イグナイタ206による始動後、主に可視光領域から不可視である赤外光領域に広がるスペクトルを持つ光(又は少なくとも可視光領域を含む光)を射出する。ランプ208には、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等の高輝度ランプが適している。ランプ208より射出された照射光は、集光レンズ210によって集光されつつ絞り212を介して適正な光量に制限される。
絞り212には、図示省略されたアームやギヤ等の伝達機構を介してモータ214が機械的に連結している。モータ214は例えばDCモータであり、ドライバ216のドライブ制御下で駆動する。絞り212は、モニタ300の表示画面に表示される映像を適正な明るさにするため、モータ214により動作され開度が変えられる。ランプ208より照射された光の光量は、絞り212の開度に応じて制限される。適正とされる映像の明るさの基準は、術者による操作パネル218の輝度調節操作に応じて設定変更される。なお、ドライバ216を制御して輝度調整を行う調光回路は周知の回路であり、本明細書においては省略することとする。
操作パネル218の構成には種々の形態がある。操作パネル218の具体的構成としては、例えば、プロセッサ200のフロント面に実装された機能毎のハードウェアキーやタッチパネル式GUI(Graphical User Interface)、ハードウェアキーとGUIとの組合せ等が考えられる。
絞り212を通過した照射光は、光学フィルタ213により分光される。光学フィルタ213により分光された照射光は、LCB(Light Carrying Bundle)102の入射端に入射される。図3(a)、図3(b)のそれぞれに、光学フィルタ213の分光特性を例示する。図3(a)、図3(b)の各図中、縦軸は透過率を示し、横軸は波長(単位:nm)を示す。また、図4に、ヘモグロビンの吸収特性を示す。図4中、縦軸は吸収率を示し、横軸は波長(単位:nm)を示す。図3及び図4から判るように、光学フィルタ213は、ヘモグロビンに対する吸収特性の高い波長域(420nm付近や550nm付近の波長域)に透過ピークを持つ。420nm付近の波長域の光は表層付近の血管構造を観察するのに適しており、550nm付近の波長域の光は深層の血管構造を観察するのに適している。
光学フィルタ213には、ドライバ216のドライブ制御下で駆動するモータ215が、図示省略されたアームやギヤ等の伝達機構を介して機械的に連結している。モータ215は、術者による操作パネル218のモード切替操作(後述)に応じて光学フィルタ213を光路に挿入し又は光路から退避させる。光学フィルタ213が光路から退避している期間は、絞り212を通過した照射光がLCB102の入射端に直接入射される。モータ215は、例えばガルバノモータやサーボモータである。
入射端よりLCB102内に入射された照射光は、LCB102内を全反射を繰り返すことによって伝播する。LCB102内を伝播した照射光は、電子スコープ100の先端部12内に配置されたLCB102の射出端より射出され、配光レンズ104を介して被写体を照射する。
被写体からの戻り光は、対物レンズ106を介して固体撮像素子108の受光面上の各画素で光学像を結ぶ。図5は、固体撮像素子108の画素配置を示す図である。図5に示されるように、固体撮像素子108は、補色市松型画素配置を有するインターレース方式の単板式カラーCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。固体撮像素子108は、受光面上の各画素で結像した光学像を光量に応じた電荷として蓄積して、イエローYe、シアンCy、グリーンG、マゼンタMgの各補色信号を得る。
固体撮像素子108は、実質的な感度向上やフレームレート向上のため、垂直方向に隣接する2つの画素の補色信号を加算し混合して出力する。混合信号は4通り(Wr、Gb、Wb、Gr)あり、それぞれ次のように定義される。
Wr=Mg+Ye
Gb=G+Cy
Wb=Mg+Cy
Gr=G+Ye
固体撮像素子108は、奇数フィールドではN1ラインから混合信号Wr、Gbを出力し、N2ラインから混合信号Wb、Grを出力する。偶数フィールドにおいては、混合する組合せを変更して、N1ラインから1ラインずれたN1’ラインから混合信号Wb、Grを出力し、N2ラインから1ラインずれたN2’ラインから混合信号Wr、Gbを出力する。混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)は、プリアンプ110による信号増幅後、ドライバ信号処理回路112を介して信号処理回路220に入力される。なお、固体撮像素子108のカラー配列は、例えばベイヤ型であってもよい。また、固体撮像素子108は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサに置き換えてもよい。
電子スコープ100には、ドライバ信号処理回路112及びメモリ14が備えられている。ドライバ信号処理回路112は、メモリ114にアクセスして電子スコープ100の固有情報を読み出す。メモリ114に記録される電子スコープ100の固有情報には、例えば、固体撮像素子108の画素数や感度、動作可能なフレームレート、型番等が含まれる。ドライバ信号処理回路112は、メモリ114より読み出された固有情報をシステムコントローラ202に出力する。
システムコントローラ202は、電子スコープ100の固有情報に基づいて各種演算を行い、制御信号を生成する。システムコントローラ202は、生成された制御信号を用いて、プロセッサ200に接続中の電子スコープに適した処理がされるようにプロセッサ200内の各種回路の動作やタイミングを制御する。
タイミングコントローラ204は、システムコントローラ202によるタイミング制御に従って、ドライバ信号処理回路112及び信号処理回路220にクロックパルスを供給する。ドライバ信号処理回路112は、タイミングコントローラ204から供給されるクロックパルスに従って、固体撮像素子108をプロセッサ200側で処理される映像のフレームレートに同期したタイミングで駆動制御する。
図2に示されるように、信号処理回路220は、セレクタ220a、第一の前段処理回路220b1、第二の信号処理回路220b2、マトリックス回路220c及び画像信号処理回路220dを有している。
電子内視鏡システム1の動作モードは、術者による操作パネル218のモード切替操作に従い、通常観察モード又は特殊観察モードに切り替わる。以下に、各モードにおける電子内視鏡システム1の動作を説明する。
[通常観察モード]
通常観察モードは、通常のカラー画像をモニタ300の表示画面に表示させるモードである。電子内視鏡システム1の動作モードが通常観察モードに設定されると、光学フィルタ213が光路から退避される。そのため、被写体には白色の照射光が照射される。固体撮像素子108は、白色の照射光により照射された被写体からの戻り光を受光し、受光された戻り光を元に混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)を生成し出力する。固体撮像素子108より出力された混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)は、プリアンプ110による信号増幅後、ドライバ信号処理回路112を介して信号処理回路220に入力される。
通常観察モードへの設定時には、光学フィルタ213の切替動作だけでなくセレクタ220aの出力が第一の前段処理回路220b1に切り替わる。そのため、信号処理回路220に入力された混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)は、セレクタ220aを介して第一の前段処理回路220b1に入力される。第一の前段処理回路220b1は、入力された混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)に対して信号処理を施す。具体的には、第一の前段処理回路220b1は、入力された混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)に対し、Y/C分離、色補間等の所定の信号処理を施し、色補間後の信号をマトリックス回路220cに出力すると共に、混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)から輝度信号(Y)を生成して画像信号処理回路220dに出力する。マトリックス回路220cは、入力された色補間後の信号に対して所定のカラーマトリックス演算を行う。カラーマトリクス演算では、第一の前段処理回路220b1より入力される色補間後の信号が通常のカラー画像に適したカラーマトリクス係数(第一の係数)と乗算されることにより、原色信号(R、G、B)に変換される。変換後の原色信号(R、G、B)は、画像信号処理回路220dに入力される。画像信号処理回路220dは、マトリックス回路220cより入力される原色信号(R、G、B)に対してホワイトバランス調整、γ補正等の所定の信号処理を施した後、色差信号(R−Y、B−Y)を生成する。画像信号処理回路220dは、生成された色差信号(R−Y、B−Y)及び輝度信号(Y)をNTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternating Line)等の所定の規格に準拠したビデオ信号に変換し、変換されたビデオ信号をモニタ300に出力する。ビデオ信号がモニタ300に順次入力することにより、被写体の通常のカラー画像がモニタ300の表示画面に表示される。
[特殊観察モード]
特殊観察モードは、特定の生体構造を強調する分光画像をモニタ300の表示画面に表示させるモードである。電子内視鏡システム1の動作モードが特殊観察モードに設定されると、光学フィルタ213が光路に挿入される。そのため、被写体には光学フィルタ213による狭帯域光(図3参照)が照射される。固体撮像素子108は、狭帯域光により照射された被写体からの戻り光を受光し、受光された戻り光を元に混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)を生成し出力する。固体撮像素子108より出力された混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)は、プリアンプ110による信号増幅後、ドライバ信号処理回路112を介して信号処理回路220に入力される。
特殊観察モードへの設定時には、光学フィルタ213の切替動作だけでなくセレクタ220aの出力が第二の前段処理回路220b2に切り替わる。そのため、信号処理回路220に入力された混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)は、セレクタ220aを介して第二の前段処理回路220b2に入力される。
第二の前段処理回路220b2は、分光画像内における特定の生体構造とそれ以外の構造とのコントラストが向上するように、各画素の輝度値を生成する。本実施形態において、特性の生体構造は、表層付近や深層の血管構造である。以下、表層付近や深層の血管構造を強調するための波長域を「特定波長域」と記す。特定波長域は、420nm付近や550nm付近の波長域である。第二の前段処理回路220b2は、混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)を演算して各画素での特定波長域の感度を上昇させることにより、分光画像内における特定の生体構造とそれ以外の構造とのコントラストを向上させるような輝度を生成する。
図6は、混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)の分光特性を示す図である。図6中、縦軸は感度を示し、横軸は波長(単位:nm)を示す。図6に示されるように、混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)のうち混合信号Wbは、特定波長域(420nm付近の波長域)の感度が最も高い信号であり、特定波長域(420nm付近の波長域)にピーク感度を持つ。また、混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)のうち混合信号Gbは、2つの特定波長域(420nm付近及び550nm付近の波長域)に高いピーク感度を持つ。
図7(a)及び図7(b)は、第二の前段処理回路220b2による輝度生成処理を説明するための図である。図7(a)に、固体撮像素子108より奇数フィールドに出力される混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)を画素配置に従って並べた配置図を示す。図7(a)の配置図には、説明の便宜上、縦列、横列の各列に序数1〜4を付す。また、図7(b)に、輝度生成のための混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)を演算する際に用いられる式(1)〜(4)を例示する。式(1)〜(4)の各符号には2つの下付き文字が付される。各符号の左側の下付き文字は配置図の縦列の序数を表し、右側の下付き文字は配置図の横列の序数を表す。式(1)は混合信号Wr22の演算式を示し、式(2)は混合信号Gb23の演算式を示し、式(3)は混合信号Gr32の演算式を示し、式(4)は混合信号Wb33の演算式を示す。
式(1)に例示されるように、第二の前段処理回路220b2は、注目画素(混合信号Wr)を隣接する左右の画素(混合信号Gb)を用いて演算する。また、式(2)に例示されるように、第二の前段処理回路220b2は、注目画素(混合信号Gb)を隣接する上下の画素(混合信号Wb)を用いて演算する。また、式(3)に例示されるように、第二の前段処理回路220b2は、注目画素(混合信号Gr)を隣接する左右の画素(混合信号Wb)を用いて演算する。また、式(4)に例示されるように、第二の前段処理回路220b2は、注目画素(混合信号Wb)を隣接する斜め四方向の画素(混合信号Wr)を用いて演算する。このように、第二の前段処理回路220b2は、注目画素をその周辺に位置する周辺画素のうち特定波長域にピーク感度を持つ画素を用いて演算する。式(1)〜(4)を用いて混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)の演算が行われることにより、各画素において特定波長域(420nm付近及び550nm付近の少なくとも一方の波長域)の感度が上昇する。
第二の前段処理回路220b2は、特定波長域の感度上昇後の混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)に対して第一の前段処理回路220b1と同様の信号処理を施し、色補間後の信号をマトリックス回路220cに出力すると共に、混合信号(Wr、Gb、Wb、Gr)から輝度信号(Y)を生成して画像信号処理回路220dに出力する。マトリックス回路220cは、入力された色補間後の信号に対して所定のカラーマトリックス演算を行う。カラーマトリクス演算では、第二の前段処理回路220b2より入力される色補間後の信号が特定の生体構造の分光画像に適したカラーマトリクス係数(第一の係数と異なる第二の係数)と乗算されることにより、原色信号(R、G、B)に変換される。変換後の原色信号(R、G、B)は、画像信号処理回路220dに入力される。画像信号処理回路220dは、輝度信号Y及び原色信号(R、G、B)より生成される色差信号(R−Y、B−Y)を所定のビデオ信号に変換する。変換されたビデオ信号がモニタ300に順次入力されることにより、被写体の特定の生体組織を強調する分光画像がモニタ300の表示画面に表示される。
図8(a)に、表層付近及び深層の血管構造を模式的に示す。また、図8(b)及び図(c)に、モニタ300の表示画面に表示される分光画像を例示する。
第二の前段処理回路220b2による輝度生成処理により、各画素での420nm付近の波長域の感度を上昇させた場合を考える。この場合、表層付近の血管構造が写る画素は、ヘモグロビンによる吸収の情報が支配的であるため暗いままである。一方、それ以外の構造(例えば粘膜構造など)が写る画素は、感度の上昇に伴い輝度が増加するため明るくなる。その結果、表層付近の血管構造が写る画素(暗部)と粘膜構造等が写る画素(明部)とのコントラストが向上する(図8(b)参照)。
第二の前段処理回路220b2による輝度生成処理により、各画素での550nm付近の波長域の感度を上昇させた場合を考える。この場合、深層の血管構造が写る画素は、ヘモグロビンによる吸収の情報が支配的であるため暗いままである。一方、それ以外の構造(例えば粘膜構造など)が写る画素は、感度の上昇に伴い輝度が増加するため明るくなる。その結果、深層の血管構造が写る画素(暗部)と粘膜構造等が写る画素(明部)とのコントラストが向上する(図8(c)参照)。なお、図8(c)の分光画像例では、420nm付近の波長域にもある程度の感度が確保されているため、表層付近の血管構造が低コントラストながらも写っている。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
変形例として、固体撮像素子108のカラー配列がベイヤ型(原色系)である場合を考える。この場合、第二の前段処理回路220b2は、分光画像内における特定の生体構造とそれ以外の構造とのコントラストを向上させるような輝度を生成するため、各画素において例えばB(Blue)光など、特定波長域に近い波長域の感度を上昇させる。これにより、本実施形態と同様の効果が得られる。
1 電子内視鏡システム
100 電子スコープ
200 プロセッサ

Claims (6)

  1. 所定のカラー配列を持つ画素群内の注目画素の輝度値を、前記注目画素の周辺に位置する周辺画素の信号を用いて演算することにより生成する輝度値生成手段と、
    前記輝度値に基づいて表示装置に表示させるための画像を生成する画像生成手段と、
    を備え、
    前記周辺画素は、
    血管を強調するための特定波長域にピーク感度を持つ画素であるピーク感度画素と、前記特定波長域以外にピーク感度を持つ画素である非ピーク感度画素を含み、
    前記ピーク感度画素及び前記非ピーク感度画素は、少なくとも420nm〜550nmを含む波長域において感度を持っており、
    前記輝度値生成手段は、
    前記注目画素での、前記血管を強調するための特定波長域の感度が上昇するように、前記周辺画素のうち、前記ピーク感度画素の信号を用いて前記注目画素の信号を演算し、前記特定波長域の感度が上昇した前記信号を用いて前記注目画素の輝度値を生成する、
    プロセッサ。
  2. 前記特定波長域は、ヘモグロビンの吸収が大きい波長域である、
    請求項1に記載のプロセッサ。
  3. 可視光領域を含む光を射出する光源と、
    前記光源より照射された照射光を前記特定波長域に対応する狭帯域光にフィルタリングする光学フィルタと、
    を備え、
    前記輝度値生成手段は、
    前記狭帯域光によって照射された被写体を撮像した所定の外部装置から、前記所定のカラー配列を持つ画素群を構成する各画素の信号が入力される、
    請求項1又は請求項2に記載のプロセッサ。
  4. 動作モードを、通常のカラー画像を前記表示装置に表示させる通常観察モード又は前記血管を強調する画像を前記表示装置に表示させる特殊観察モードに切り替える切替手段
    を備え、
    前記輝度値生成手段は、
    前記動作モードが前記特殊観察モードに切り替えられると、前記周辺画素のうち、前記ピーク感度画素の信号を用いて前記注目画素の信号を演算し、前記特定波長域の感度が上昇した前記信号を用いて前記注目画素の輝度値を生成する、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載のプロセッサ。
  5. 前記各画素の信号に対するマトリックス演算を行うマトリックス演算手段
    を備え、
    前記マトリックス演算手段は、
    前記通常観察モード中、第一のマトリックス係数を用いてマトリックス演算を行い、前記特殊観察モード中、第一のマトリックス係数と異なる第二のマトリックス係数を用いてマトリックス演算を行う、
    請求項4に記載のプロセッサ。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載のプロセッサと、
    前記画像生成手段によって生成された画像を表示する表示装置と、
    を備える、
    内視鏡システム。
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