JP6535165B2 - ニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置 - Google Patents

ニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置 Download PDF

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Description

この発明は,例えば,4サイクルエンジンのコネクティングロッド大端部に組み込まれたニードルケージにおける保持器に施した表面処理の耐摩耗性を評価する保持器用耐摩耗試験装置に関する。
一般に,エンジン用のニードルケージは,コネクティングロッド大端部のエンジン実機内に組み込まれており,主として,複数個の針状ころと該針状ころを保持する保持器から構成されている。コネクティングロッドに組み込まれたニードルケージは,クランク軸の回転中に大きな遠心荷重を受けると,ころを保持している保持器が撓むことになる。保持器は,遠心荷重を受けながら回転し,例えば,コネクティングロッドの大端部の内周面とすべり接触することになるが,コネクティングロッドとの金属接触を避けるため,保持器には,その外周面に一般的に銅メッキ,銀メッキ等のメッキ層が施されている。
本出願人は,試料の軸受に遠心荷重を負荷する試験機を開発し,先に特許出願した。該試験機は,遠心荷重軸受試験機であり,主として,2サイクルエンジンの潤滑条件で保持器の耐久試験を行うものであり,エンジンのコネクティングロッドの大端部とクランクピンとの間に組み込まれたニードルケージに対する試験機であり,軸受自体が公転と自転とを行い大きな遠心力を受ける軸受であって,ニードルケージの保持器の外周面をすべり接触させる耐摩耗試験を行っていた(例えば,特許文献1参照)。
また,転がり軸受用試験装置として,例えば,転がり接触部にエッジロードを作用させずに,円筒ころ軸受の耐久性の寿命試験を行うものが知られている。該転がり軸受用試験装置は,回転軸の両端部をそれぞれサポート軸受である一対の自動調心ころ軸受により回転自在に支承し,回転軸の中間部周囲に配置した可動ハウジングの内周面と回転軸の中間部外周面との間に供試軸受である円筒ころ軸受を設ける。一対ずつ設けた第一調整ねじと第二調整ねじとにより,可動ハウジングの中心軸と回転軸の中心軸とを一致させるように構成し,加圧装置により円筒ころ軸受に付与するラジアル荷重を正確に把握し,エッジロードの発生を防止して円筒ころ軸受の耐久性の寿命試験を行うものである(例えば,特許文献2参照)。
また,ラジアル転がり軸受用試験装置として,固定ハウジングの剛性を十分に高くして信頼性の高い軸受寿命の試験を行うものが知られている。該ラジアル転がり軸受用試験装置は,軸受寿命の試験を行うものであって,固定ハウジングを炭素鋼製の素材に鍛造加工と切削加工を施して造ることにより,全体を一体形成し,固定ハウジングの内側に潤滑油溜まりを設け,該潤滑油溜まりの底部を回転軸の中心軸と同心の部分円筒状の凹曲面に形成している(例えば,特許文献3参照)。
また,より使用状態に近い条件での高精度で寿命評価を行う軸受の寿命評価装置が知られている。該軸受の寿命評価装置は,軸受試験用回転軸の回転体間に外嵌した試験用軸受を圧縮コイルばねで持ち上げられている軸受収容ケーシングに収容する。軸受収容ケーシングの下部にロードセルが回送された連結金具を連結し,その下端に荷重負荷シリンダの先端を枢着し,荷重負荷シリンダで試験用軸受に作用させるラジアル荷重を自在に変更可能にし,回転体の偏心重り用ねじを適宜数取り付けて変動荷重を発生させるように構成する。上記寿命評価装置は,試験用軸受にラジアル荷重を自在に変えて作用させ,変動荷重を作用させることができ,ロードセルの零点調整を行って,より実使用状態に近い条件で,高精度で寿命評価を行う(例えば,特許文献4参照)。
特開平4−24531号公報 特開2005−91212号公報 特開2014−202639号公報 特開平11−64167号公報
一般的に,ラジアル荷重試験機で行う保持器の耐摩耗試験は,試験機の回転軸に保持器を固定し,一体回転させて保持器に試験荷重を負荷し,保持器の外径面と試験機外輪の内周面とをすべり接触させることにより試験を行っている。保持器がエンジン実機内に組み込まれた場合のように撓まないと,保持器は外輪に非常に小さな面積で押接されることになる。保持器の外周面にエンジン実機内よりも高い接触面圧が作用して,そのため保持器の外周面の表面処理皮膜が剥がれ,エンジン実機の条件を想定した耐摩耗試験を行えなかった。また,上記特許文献1の試験機では,大きな遠心荷重を負荷するには,回転数を上げるとともに,公転速度を上げるため試料軸受を取り付ける支持ブラケットの腕の長さを長くして装置を大きくする必要があった。また,上記試験機では,ニードルケージの保持器の外周面をすべり接触させる耐摩耗試験を行ったが,試料軸受用の外輪が太陽輪の内周面に沿って転がり,公転運動しながら自転運動を行うので,保持器のすべり速度がエンジン実機と比べて非常に大きくなってしまう。すべり速度をエンジン実機と同程度まで下げながら,大きな遠心荷重を負荷するには支持ブラケットの腕の長さを短くして,主軸の回転数を上げる必要があった。また,上記特許文献1の試験機では,試料の軸受に遠心荷重を負荷しているが,主として,2サイクルエンジンの潤滑条件で耐久試験を行っていたものであり,公転と自転が複合した大きな遠心力をニードルケージに負荷していたが,保持器を試験機のトラック面(太陽輪の内周面)に押接できず,そのためエンジン実機に近い条件で,保持器の表面処理皮膜の耐摩耗試験が行えなかった。
しかしながら,大幅な試験機の改造は,大がかりな設計変更が必要となり,コストもかかって困難であった。また,ラジアル荷重試験機で行う保持器の耐摩耗試験は,上記のように,試験機の回転軸に保持器を固定し,一体回転させて試験荷重を負荷し,保持器の外周面と試験用外輪の内周面をすべり接触させる形式であった。保持器がエンジン実機内に組み込まれた場合のように撓まないと,保持器は試験用外輪に非常に小さな面積で押接されることになり,従って,保持器の外周面にエンジン実機内よりも高い接触面圧が作用して外周面の表面処理皮膜が剥がれ,エンジン実機の条件を想定した耐摩耗試験を行えなかった。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,回転すべり方式の耐摩耗試験で,ニードルケージにおけるローラを組み込まない保持器と回転軸との間にすきまを設けて両者を固定し,保持器の外周側に配設した外輪を介して保持器にラジアル荷重を負荷して保持器を撓ませることにより外輪の内周面と広い所定の面積で接触させて,ニードルケージにおける保持器がエンジン実機内で公転と自転の複合された遠心力を受けて保持器が撓む状態を創り出し,あたかも保持器とコネクティングロッドの大端部とのすべり接触状態に近づけて,保持器の耐摩耗試験を可能にしたものであり,保持器の表面処理皮膜の耐摩耗試験の他,種々の材料から構成されている保持器の耐摩耗試験を実現可能にしたエンジン用ニードルケージにおける保持器の耐摩耗試験装置を提供することである。
この発明は,ニードルケージにおける表面処理が施された試験用保持器,前記保持器がキーを介して取り付けられた回転軸,前記回転軸上で前記保持器の両端面から等距離にそれぞれ隔置配設されたサポートベアリングを介して前記回転軸を回転自在に支持するケース,前記保持器の外周に回転規制された状態に嵌合された第1外輪を取り付けたハウジング,前記ハウジングと前記第1外輪を介して前記保持器の外周面にラジアル荷重を付与する荷重付与手段,前記回転軸を回転駆動する駆動手段,及び前記ケース内を予め決められた所定の潤滑状態に維持するため潤滑油を循環させる潤滑油供給手段を備えており,前記キーは,前記回転軸に周方向120°の間隔で3個配設され,前記保持器に形成された第1キー溝と前記回転軸に形成された第2キー溝とに跨がって嵌合して前記保持器と前記回転軸とを回転方向に固定しており,前記駆動手段を駆動して前記荷重付与手段を付勢し,前記第1外輪を介して前記保持器に試験用の前記ラジアル荷重を負荷し,前記保持器を前記隙間の存在により隣り合う前記キー間で前記回転軸側に撓ませて前記保持器の前記外周面と前記第1外輪の内周面とをすべり接触させて試験することから成るニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置に関する。
このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置において,前記サポートベアリングは,ベアリングホルダに嵌合された第2外輪を介して前記ケースにそれぞれ取り付けられている。また,前記ハウジングは,前記ベアリングホルダ間で前記回転軸の軸方向に対して直交方向に可動に配設されている。また,前記荷重付与手段は,前記ハウジングにボールを介して前記ラジアル荷重を付与する負荷ロッドを備えている。
また,前記保持器は前記第1外輪からの抜け止めのため前記回転軸にそれぞれ嵌合して前記ハウジングに固定された第1側板で軸方向に保持されており,前記サポートベアリングは前記第2外輪からの抜け止めのため前記回転軸にそれぞれ嵌合して前記ベアリングホルダに固定された第2側板で軸方向に保持されている。
また,前記ケースの両端面にはキャップがそれぞれ取り付けられ,前記回転軸の端部に位置する前記キャップはボールベアリングを介して前記回転軸を回転自在に支持し,前記駆動手段側の前記キャップはシール部材を介して前記回転軸を回転自在に支持している。
また,このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置は,前記ケース内の前記潤滑油を循環させるため,前記ケースの一方側の前記キャップには前記潤滑油供給手段からの前記潤滑油を前記ケース内に供給するための給油口が形成され,他方側の前記キャップには前記ケース内の前記潤滑油を排出するための排出口が形成されている。
また,前記ニードルケージは,前記保持器及び前記保持器の周方向に複数形成されたポケットに保持されたローラから構成され,4サイクルエンジンのコネクティングロッド大端部に組み込まれる。更に,前記第1外輪の前記内周面は,前記4サイクルエンジンの前記コネクティングロッド大端部の内周面に相当しているものである。更に,前記荷重付与手段によって前記保持器に設定負荷される前記試験用の前記ラジアル荷重は,前記コネクティングロッド大端部に組み込んだ前記保持器に作用する遠心力と該遠心力によって前記コネクティングロッド大端部の前記内周面に接触する前記保持器の第1接触面積とで有限要素法で解析して接触面圧を求め,前記接触面圧と同じ接触面圧を得ることができるように,予め作成されている前記保持器の前記外周面と前記第1外輪の前記内周面との第2接触面積とラジアル荷重との近似曲線から,前記第1外輪と前記保持器との前記第2接触面積に応じて逆算して求めた荷重である。
この発明は,ニードルケージにおける保持器を撓ませた保持器用耐摩耗試験装置であり,保持器にラジアル荷重を負荷して撓ませて試験用外輪に接触させることによって,エンジン実機内で遠心力が作用して撓む保持器の状態を再現することができる。また,この耐摩耗試験機は,上記のように構成されているので,コンパクトでシンプルな構造であり,保持器に外輪を介して荷重を負荷すると,保持器が撓んで,エンジン実機内で保持器に遠心力が作用して保持器が撓む状態を再現でき,この時に試験荷重と回転軸の回転数を制御して様々なPV値条件の試験が可能になるものであり,保持器に負荷するラジアル荷重と,保持器の撓みによる接触面積の関係を解析し,様々なPV値条件で保持器の耐摩耗試験を行うことができる。このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置は,コンパクトな構造であってケース内の密封が容易に可能であり,潤滑油の油量と温度を管理でき,潤滑油管理が容易にでき,4サイクルエンジンのコネクティングロッド大端部の状態を再現できる。また,このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験機は,エンジン実機内での保持器の撓みの状況を具現することができ,即ち,保持器をコネクティングロッド大端部の内周面に押し付ける方向に作用する遠心力を保持器外側から中心に向かう方向のラジアル荷重に置き換えて耐摩耗試験を行うことができ,保持器の外周面の表面処理の摩耗状態を試験することができる。また,このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置は,負荷するラジアル荷重や回転数を調整制御できるので,例えば,荷重を小さくして接触面圧を小さくし,すべり速度を大きくしても,エンジン実機に近い運転条件での試験を行うことができ,保持器の接触面圧とすべり速度を独立して自在にコントロールすることができる。
この発明によるエンジン用ニードルケージの保持器の外周面の耐摩耗試験装置の外観を示す斜視図である。 図1のA−A位置における断面図である。 図2のB−B位置における断面図である。 図2の保持器用の耐摩耗試験装置から取り外したニードルケージを介してハウジングを回転軸に配設した組立体を示す斜視図である。 図4のC方向から見た回転軸とハウジングとを示す正面図である。 図5のD−D位置における断面図である。 キー溝加工した保持器を示す斜視図である。 図6の組立体からハウジングを取り外した状態を示し,回転軸に保持器を固定した状態を示す斜視図である。 図8の回転軸をE方向から見た一部断面を含み,説明を分かり易くするため保持器と回転軸との間に形成された隙間を誇張して拡大した状態を示す正面図である。 図9のF−F位置の一部断面を含む側面図である。 回転軸上に保持器を2個のキーで隙間を空けて支持され且つ保持器を試験用外輪内に配設された耐摩耗試験装置において,説明を分かり易くするため保持器と回転軸との間の隙間を誇張して拡大した状態を示すと共に外輪と回転軸との偏心状態を誇張して示し,保持器が2個のキーで支持された領域の中間位置で外方から試験荷重を受けて,保持器が撓んで外輪の内周面に接触した状態を示す説明図である。 保持器の内周面と回転軸の外周面とが密着した固定方法で保持器が撓まない状態で試験荷重を負荷したときの状態を示し,説明を分かり易くするため外輪と回転軸との偏心状態を誇張して拡大した状態を示す説明図である。 エンジン実機で使用する保持器がコネクティングロッド大端部の内周面に接触した時の変形状態を有限要素法で計算した解析モデルの一例を示す解析図である。 この発明によるニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置を用い試験方法で保持器にラジアル荷重を負荷して撓んだ状態を有限要素法で計算した解析モデルの一例を示す解析図である。 保持器の内周面が回転軸の外周面に密着した状態で,保持器がラジアル荷重を受けて変形状態を有限要素法で計算した解析モデルの一例を示す解析図である。 実機エンジンで撓んだ保持器の接触部分を表す解析モデルの一例を示す保持器の斜視図である。 この発明によるニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置を用いた試験方法で保持器と回転軸の間にすきまを設けたときの保持器の解析モデルの一例を示す保持器の斜視図である。 この発明によるニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置を用いた試験方法で保持器と回転軸が密着したときの保持器の解析モデルの一例を示す保持器の斜視図である。 この発明によるニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置を用いた試験方法における試験荷重の設定方法を示す処理フロー図である。
以下,図面を参照して,この発明によるニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置の実施例を説明する。このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置は,例えば,4サイクルエンジン用ニードルケージにおける表面処理された保持器の耐摩耗試験であり,該試験装置を構成するケース6を設置するベース41に駆動用の駆動手段であるモータを設置している。図示していないが,モータは,試験装置本体を設置するベース41の下側に設置されている。ニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置ではラジアル荷重F2(図11)を負荷する構造を備えている。ニードルケージは,外周面34に表面処理が施された保持器3及び保持器3の周方向に複数形成された窓部即ちポケット35に保持されたローラ(図示せず)から構成されている。このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置は,モータを駆動して,ばね(図示せず)を利用した荷重付与手段である負荷ロッド9及び外輪2(第1外輪)を介して試験用の保持器3にラジアル荷重F2を負荷するものであり,荷重付与手段を構成するケース6内の負荷ロッド9を介して保持器3にエンジン実機と同じ接触面圧を作用させることができるラジアル荷重を保持器3に負荷するものである。ニードルケージは,4サイクルエンジンのコネクティングロッド大端部2C(図13)に組み込んで使用するものである。このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置では,外輪2は,4サイクルエンジンのコネクティングロッド大端部2Cに相当するものである。また,保持器3は,図7に示すように,回転軸1に嵌挿可能に円筒形に形成されており,周方向に複数個配設されるローラを規制する柱部36,柱部36間にローラを配設する形成された周方向に複数のポケット35,ポケット35の両側に位置する円環部37,中央部に位置する柱部36の薄肉部40,及び薄肉部40の両側に位置する厚肉部39から構成されている。
また,保持器3は,その内周面38と回転軸1の外周面47にそれぞれ設けたキー溝24,25に跨がって配設されるキー7によって一体回転するように固定されている。保持器3と回転軸1とに形成されたキー溝24,25の位置は,円周方向に等間隔の位置で,例えば,3個の場合には120°毎に配置することが好ましい。保持器3は,試験用の外輪2を介してラジアル荷重F2を受けて,回転軸1側に撓むように負荷され,例えば,中央位置にラジアル荷重F2を負荷した時は,保持器3は,回転軸1側に撓むようになる。保持器3の外周面34の一部は,外輪の内周面33に密接するように接触することになる。例えば,4サイクルエンジンの実機において,コネクティングロッド大端部2Cに組み込まれたニードルケージの保持器3は,エンジン実機のコネクティングロッドの往復運動とクランクシャフトの回転運動によって自転しながら公転し,遠心荷重を受けることになるが,図13に示すように,保持器3はコネクティングロッド大端部2Cの内周面32に押接されて撓み,その内周面32と接触面S1ですべり接触する状態になる。この保持器用耐摩耗試験装置では,図14に示すように,保持器3はラジアル荷重F2を受けて試験用の外輪2の内周面33と一定範囲の接触面S2で密接するように接触し,半径方向内向きに圧縮された形状に撓むことになる。
この耐摩耗試験装置では,特に図1〜図3に示すように,ベース41に固定された中空状のケース6には,ハウジング5及びその両側にベアリングホルダ4が中空孔48に嵌合固定され,ハウジング5とベアリングホルダ4との中空孔には回転軸1が挿通されている。また,ケース6には,ケース6内の温度を測定するためセンサ挿入用孔29が形成されている。ハウジング5には,ケース6に形成したセンサ挿入用孔29に接続する後述の潤滑油の循環用の貫通孔28が形成されている。また,ハウジング5は,ベアリングホルダ4間でケース6の中空孔48の下面との間に,後述のベアリングホルダ4間で上下方向へに相対移動できるように隙間45を形成してケース6に配設されている。ハウジング5と一対のベアリングホルダ4の中空孔とには,外輪2,2A(第2外輪)が嵌合され,ハウジング5に嵌合した外輪2には試験用の保持器3を介しては回転軸1が挿通している。ハウジング5には,保持器3の外周に対して回転規制された状態に嵌合された外輪2が取り付けられている。回転軸1上には,保持器3の両端面から等距離にそれぞれ隔置して配設されたサポートベアリング14によって回転自在に支持された外輪2Aがベアリングホルダ4に嵌合されている。即ち,サポートベアリング14は,ベアリングホルダ4に嵌合された外輪2Aを介してケース6にそれぞれ取り付けられている。ハウジング5は,ベアリングホルダ4間でベアリングホルダ4に対してラジアル方向に可動に配設されている。外輪2,2Aは,その両側が側板10によって,ハウジング5とベアリングホルダ4との中空孔から抜け出さないようにボルト30で固定されている。また,保持器3は,外輪2からの抜け止めのため回転軸1にそれぞれ嵌合してハウジング5に固定された側板10(第1側板)で軸方向に保持されており,また,サポートベアリング14は,外輪2Aからの抜け止めのため回転軸1にそれぞれ嵌合してベアリングホルダ4に固定された側板10A(第2側板)で軸方向に保持されている。また,ケース6は,一端側には回転軸1との間を密封するシール部材18を固定ボルト31で取り付けた第1キャップ11が配置され,他端側にはボールベアリング15で支持された第2キャップ12が配置されている。第2キャップ12の端面には,潤滑油を耐摩耗試験装置内に供給するための給油口20が形成された第3キャップ13が固定ボルト16で固定されている。更に,第2キャップ12と第3キャップ13との当接面にはOリング17が配設され,また,ケース6と第1キャップ11及び第2キャップ12との当接面にはOリング17が配設され,ケース6内が密閉され,潤滑油の漏れを防止する構造に形成されている。一対のサポートベアリング14は,ラジアル荷重F2に対して回転軸1を支える支持ベアリングとして機能する。実施例では,第3キャップ13に給油口20が形成され,第1キャップ11に循環用の排出口22と第2キャップ12に循環用の排出口21とが形成されているので,ケース6内には潤滑油を循環させることができる。
この保持器用耐摩耗試験装置において,荷重付与手段としては,ハウジング5を介して外輪2にラジアル荷重F2を付与するために,ばね(図示せず)を利用してラジアル荷重F2が付与される負荷ロッド9がケース6の上部に形成された挿通孔42に移動可能に挿通されている。荷重付与手段は,ハウジング5と外輪2を介して保持器3の外周部即ち外周面34にラジアル荷重F2を付与するものであり,荷重付与手段を構成する負荷ロッド9は,ケース6の挿通孔42にガイドするケース6に固定ボルト23で固定された支持部材19で支持されている。この耐摩耗試験装置は,負荷点として,負荷ロッド9の下面に形成された凹部46とハウジング5の上面に形成された凹部44とに嵌合したボール8を介してハウジング5に負荷を付与するように構成されている。即ち,負荷ロッド9は,ハウジング5にボール8を介してラジアル荷重F2を付与するように構成されている。負荷ロッド9には,図示していないが,例えば,ばねを介して試験用荷重が負荷される。この時,負荷ロッド9にロードセルを取り付けて試験荷重を検知する。負荷ロッド9とハウジング5の間に設けたボール8は,ラジアル荷重F2が保持器3の外周面34に均一に負荷するために介在されている。保持器3の外周面34は,試験用の外輪2の内周面33に対して一定の面積の接触面で接触するように調整される。保持器3に予めラジアル荷重F2を負荷した時の撓み量を計算し,外輪2との接触面積を求めておく。保持器3に負荷するラジアル荷重F2の大きさを調整し,撓んだ保持器3と外輪2の接触面積を調節する。
この保持器用耐摩耗試験装置は,特に,図9及び図11に示すように,保持器3を予め決められた所定の隙間26を有して複数(図では3個)のキー7を介して取り付けた回転軸1に配設しており,保持器3に付与するラジアル荷重F2はキー7間の中央に位置するように負荷することを特徴としている。また,保持器3は,外輪2の内周面33と保持器3の外周面34との間に隙間27を形成して配設されている。この保持器用耐摩耗試験装置は,回転軸1と一体回転する保持器3の外周面34を,試験用外輪2の内周面33に押し当てながらラジアル荷重F2を保持器3に負荷する回転すべり方式の耐摩耗試験である。また,保持器3の内周面38は,周方向に120°隔置した3個の固定用のキー7によって回転軸1に回転方向に固定されて支持されており,キー7で直接支える箇所以外は,保持器3の内周面38と回転軸1の外周面47との間に隙間26を形成する。キー7は,保持器3に形成されたキー溝24(第1キー溝)と回転軸1に形成されたキー溝25(第2キー溝)とに跨がって嵌合して,保持器3と回転軸1とを回転方向に固定しており,図11に示すように,回転軸1に周方向120°の等間隔に3個配設されている。負荷ロッド9は,保持器3に配設した一対の即ち隣り合うキー7間の等間隔の中央位置で,保持器3にバランスよくラジアル荷重F2を付与するように構成されている。例えば,図12に示すように,保持器3の内周面38と回転軸1の外周面47との間に隙間を設けずに密接させた場合には,保持器3は試験用の外輪2を介してラジアル荷重F2が負荷されたとしても,図15に示すように,保持器3は回転軸1側に撓むことができないので,保持器3の外周面34の狭い範囲の接触面積S3が試験用の外輪2に内周面33に接触することになり,接触面圧が高くなり過ぎてエンジン実機での保持器3の状態とかけ離れたものになる。従って,このニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置では,保持器3をコネクティングロッド大端部2Cの実機に装着したコネクティングロッド大端部2Cと保持器3との接触状態に近づけるためには,保持器3の内周面38と回転軸1の外周面47との間に,予め決められた所定の隙間26を設けることが重要な要素になる。
また,この保持器用耐摩耗試験装置は,4サイクルエンジンと同等の環境にするため,ケース6内に潤滑油を循環させるものであり,ケース6内を予め決められた所定の潤滑状態に維持するため,潤滑油を循環させる潤滑油供給手段を備えている。この保持器用耐摩耗試験装置は,ケース6の両端面には第1キャップ11,第2キャップ12及び第3キャップ13がOリング17を配設してそれぞれ取り付けられている。回転軸1の端部43に位置する第2キャップ12は,ボールベアリング15を介して回転軸1を回転自在に支持しており,また,回転軸1の他端側即ち駆動手段側の第1キャップ11は,シール部材18を介して回転軸1を回転自在に支持している。従って,ケース6内は,密閉構造に形成されており,ケース6内に試料の保持器3を潤滑する潤滑油を溜める空間が隙間26,27を含めて形成されており,保持器3の内周面38側と回転軸1の外周面47側には,キー溝24,25が加工形成されている。更に,第2キャップ12に固定された第3キャップ13には,潤滑油供給手段(図示せず)からの潤滑油をケース6内に供給するため,給油口20が形成されており,他方の第1キャップ11には,ケース内の潤滑油を排出するための排出口22が形成されている。また,第2キャップ12にもケース内の潤滑油を排出するための排出口21が形成されている。
(1)エンジン実機で保持器3に作用する遠心力について:エンジン実機のコネクティングロッド大端部2Cに組み込むニードルケージの保持器3は,コネクティングロッドが往復運動してクランク軸が回転することによって自転しながら公転運動を行う。上記の公転運動によって保持器3に遠心力F1が作用する。遠心力F1は,保持器3の外周面34をコネクティングロッド大端部2Cの内周面32に押し付ける方向に作用する。遠心力F1は,保持器3の質量m1,保持器3に組み込まれた一部のニードルローラの質量m2,保持器3のクランク軸が回転する半径r,及び回転数nから求まる。即ち,回転数n(rpm)の角速度をω(rad/s)とすると,F=(m1+m2) ×r×ω2 で求まる。
(2)PV値について:通常,滑り接触する箇所はPV値を検討して使用可否を検討する。PV値は,単位面積あたりの荷重である接触面圧Pとすべり速度Vの積で表す値であり,すべり軸受等の使用可能な運転許容範囲を判定するために利用される。エンジン実機で使用する保持器3のすべり接触条件に合わせて,本試験装置での接触面圧P2とすべり速度V2をそれぞれ設定して耐摩耗試験を行う。
(3)保持器3の表面処理について:保持器3は鋼製で外径案内方式。コネクティングロッド大端部2Cの内周面32と滑り接触する。部品同士の金属接触を避けて摩耗や発熱を防止するために,保持器3には銅,銀等の非鉄金属の表面処理が施されている。
次に,この保持器用耐摩耗試験装置について,試験荷重の設定手順を説明する。
この保持器用耐摩耗試験装置を用いて,試験試料の保持器に負荷するラジアル荷重F2の設定手順を,図19を参照して説明する。例えば,一般的な4 サイクルエンジンを想定した場合に,この保持器用耐摩耗試験装置で保持器3に負荷するラジアル荷重F2の算出手順の一例を説明する。試験対象の保持器3は,コネクティングロッド大端部用ニードルケージに組み込まれたものである。大端部用ニードルケージは,高負荷高剛性形のものであり,外周側と内周側にローラ保持部のポケット35を設けたローラ保持タイプのものである。この保持器用耐摩耗試験装置では,荷重付与手段によって保持器3に負荷される設定試験荷重F2は,概して,コネクティングロッド大端部2Cに組み込んだ保持器3に作用する遠心力F1と該遠心力F1によってコネクティングロッド大端部2Cに接触する保持器3の第1接触面積S1とで有限要素法で解析して接触面圧P1を求め,該接触面圧P1と同じ接触面圧P2を得ることができるように,予め作成されている保持器3の外周面34と外輪2の内周面33との接触面積Sとラジアル荷重Fとの近似曲線から,外輪2と保持器3との接触面積Sに応じて逆算して求めたラジアル荷重Fである。
具体的には,図13及び図19に示すように,エンジン実機内の保持器3に作用する遠心力F1の値を求める。遠心力F1は,エンジンについて,予め決められた所定のエンジン回転数で回転させた時に,保持器3に作用する値とする。求めた遠心力F1を保持器3の解析モデルに負荷した時の撓み量を有限要素法で計算する(ステップS1)。負荷する遠心力F1の作用方向は,エンジン実機内で保持器3が遠心力F1を受ける時と同じ状態になるように,保持器3の解析モデルの内側から外向きに作用する方向に設定する。保持器3の外周面34が相手面即ちコネクティングロッド大端部2Cの内周面32に押し当てられて密着した状態を再現するため,解析モデルの保持器3の外周面34が相手面即ちコネクティングロッド大端部2Cの内周面32に密着する条件を与える。保持器3の解析モデルの外周面34の撓んだ箇所がコネクティングロッド大端部2Cの内周面32と当たっている接触部分として接触面積S1を求める(ステップS2)。エンジン実機の条件から求めた遠心力F1と有限要素法で試算した接触面積S1から接触面圧P1を求める(P1=F1/S1)(ステップS3)。エンジンの回転数(出力軸の回転数)とクランク半径からコネクティングロッド大端部2Cの内周面32に対する保持器3の外周面34のすべり速度V1を求める。求めた接触面圧P1とすべり速度V1からエンジン実機のPV値を求める(PV=P1/V1)。
次いで,この発明による保持器用耐摩耗試験装置の試験のPV値をエンジン実機のPV値と一致させる条件を決める。有限要素法を利用して,保持器3にラジアル荷重F2を負荷したときの接触面積S2を求める(ステップS4)。保持器3の解析モデルの形状は,図14及び図17に示すように,保持器3の内周面38にキー溝24を加工した形状である。ラジアル荷重Fと接触面積Sの近似曲線から関係式を求め,関係式から試験用の保持器3に必要な接触面圧P2が得られるラジアル荷重F2を逆算する(ステップS5)。接触面圧P2はエンジン実機の接触面圧P1と同じ値にしたいので,ラジアル荷重Fと接触面積Sとの関係を予め作成されているグラフ(図示せず)から求めた関係式から,試験用保持器3に負荷するラジアル荷重F2を決める(ステップS6)。エンジン実機は,遠心力F1により保持器3の全体が撓むが,この保持器用耐摩耗試験装置では,固定用キー7で支持された範囲だけが負荷により撓み回転軸1側に逃げるため接触面積はエンジン実機に比べ相対的に小さくなる。試験用の保持器3を支えるキー7の数によって,エンジン実機との接触面積の差は異なる。保持器3のすべり速度V2を設定する。この保持器用耐摩耗試験装置では,接触面圧P2とすべり速度V2を独立して自在にコントロールできる。
次に,この発明による保持器用耐摩耗試験装置を用いて,試験用の保持器3を試験する保持器用耐摩耗試験方法について説明する。保持器用耐摩耗試験方法は,上記の保持器用耐摩耗試験装置を用いて保持器3の表面処理の耐久性を試験するものである。まず,コネクティングロッドに組み込まれたニードルケージにおける保持器3に負荷される遠心力F1と遠心力F1によるコネクティングロッドの内周面33と保持器3の外周面34とが接触する接触面積S1とにより求められる接触面圧P1(=F1/S1),及びコネクティングロッドに接触する保持器3の外周面34のすべり速度V1から成る実機のPV値に基づき,上記の保持器用耐摩耗試験装置を用いて,保持器3の接触面圧P1に相当する接触面積S2,及び接触面積S2となるラジアル荷重F2を求めて上記の実機のPV値に相当するすべり速度V2を求めて,回転軸1の回転数Nを演算し,ラジアル荷重F2と回転数Nとで試験するものである。また,この保持器用耐摩耗試験方法は,上記の試験装置で求めた保持器3についてのPV値が予め決められた所定値の範囲内(即ち,隣り合う固定用キー7と固定用キー7とのそれぞれの間で保持器3が撓む範囲内)であれば,保持器3は表面処理が損傷されずに耐摩耗性を有していると評価されるものである。保持器3と試験用外輪2の接触面積S2を求めて,エンジン実機と同じすべり速度V1と接触面圧P1を与えて,すべり接触させて保持器3の外周面34に施した表面処理の耐摩耗試験を行える。
この発明による耐摩耗試験装置は,例えば,4サイクルエンジンのコネクティングロッド大端部に組み込まれたニードルケージにおける保持器に施した表面処理の耐摩耗性を評価する試験装置に利用して好ましいものである。
1 回転軸
2 外輪(第1外輪)
2A 外輪(第2外輪)
2C コネクティングロッド大端部
3 保持器
4 ベアリングホルダ
5 ハウジング
6 ケース
7 キー
8 ボール
9 負荷ロッド
10 側板(第1側板)
10A 側板(第2側板)
11,12,13 キャップ
14 サポートベアリング
15 ボールベアリング
18 シール部材
20 給油口
21,22 排出口
24 キー溝(第1キー溝)
25 キー溝(第2キー溝)
27 隙間
32,33 内周面
34 外周面
43 端部
44,46 凹部
F1,F2 ラジアル荷重
S1,S2 接触面

Claims (10)

  1. ニードルケージにおける表面処理が施された試験用保持器,前記保持器がキーを介して取り付けられた回転軸,前記回転軸上で前記保持器の両端面から等距離にそれぞれ隔置配設されたサポートベアリングを介して前記回転軸を回転自在に支持するケース,前記保持器の外周に回転規制された状態に嵌合された第1外輪を取り付けたハウジング,前記ハウジングと前記第1外輪を介して前記保持器の外周面にラジアル荷重を付与する荷重付与手段,前記回転軸を回転駆動する駆動手段,及び前記ケース内を予め決められた所定の潤滑状態に維持するため潤滑油を循環させる潤滑油供給手段を備えており,前記キーは,前記回転軸に周方向120°の間隔で3個配設され,前記保持器に形成された第1キー溝と前記回転軸に形成された第2キー溝とに跨がって嵌合して前記保持器と前記回転軸とを回転方向に固定しており,前記駆動手段を駆動して前記荷重付与手段を付勢し,前記第1外輪を介して前記保持器に試験用の前記ラジアル荷重を負荷し,前記保持器を前記隙間の存在により隣り合う前記キー間で前記回転軸側に撓ませて前記保持器の前記外周面と前記第1外輪の内周面とをすべり接触させて試験することから成るニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  2. 前記サポートベアリングは,ベアリングホルダに嵌合された第2外輪を介して前記ケースにそれぞれ取り付けられていることから成る請求項1に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  3. 前記ハウジングは,前記ベアリングホルダ間で前記回転軸の軸方向に対して直交方向に可動に配設されていることから成る請求項2に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  4. 前記荷重付与手段は,前記ハウジングにボールを介して前記ラジアル荷重を付与する負荷ロッドを備えていることから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  5. 前記保持器は前記第1外輪からの抜け止めのため前記回転軸にそれぞれ嵌合して前記ハウジングに固定された第1側板で軸方向に保持されており,前記サポートベアリングは前記第2外輪からの抜け止めのため前記回転軸にそれぞれ嵌合して前記ベアリングホルダに固定された第2側板で軸方向に保持されていることから成る請求項1〜のいずれか1項に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  6. 前記ケースの両端面にはキャップがそれぞれ取り付けられ,前記回転軸の端部に位置する前記キャップはボールベアリングを介して前記回転軸を回転自在に支持し,前記駆動手段側の前記キャップはシール部材を介して前記回転軸を回転自在に支持していることから成る請求項1〜のいずれか1項に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  7. 前記ケース内の前記潤滑油を循環させるため,前記ケースの一方側の前記キャップには前記潤滑油供給手段からの前記潤滑油を前記ケース内に供給するための給油口が形成され,他方側の前記キャップには前記ケース内の前記潤滑油を排出するための排出口が形成されていることから成る請求項1〜のいずれか1項に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  8. 前記ニードルケージは,前記保持器及び前記保持器の周方向に複数形成されたポケットに保持されたローラから構成され,4サイクルエンジンのコネクティングロッド大端部に組み込まれることから成る請求項1〜のいずれか1項に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  9. 前記第1外輪の前記内周面は,前記コネクティングロッド大端部の内周面に相当していることから成る請求項に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
  10. 前記荷重付与手段によって前記保持器に設定負荷される前記試験用の前記ラジアル荷重は,前記コネクティングロッド大端部に組み込んだ前記保持器に作用する遠心力と該遠心力によって前記コネクティングロッド大端部の前記内周面に接触する前記保持器の第1接触面積とで有限要素法で解析して接触面圧を求め,前記接触面圧と同じ接触面圧を得ることができるように,予め作成されている前記保持器の前記外周面と前記第1外輪の前記内周面との第2接触面積とラジアル荷重との近似曲線から,前記第1外輪と前記保持器との前記第2接触面積に応じて逆算して求めた荷重であることから成る請求項に記載のニードルケージにおける保持器用耐摩耗試験装置。
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