JP6534200B2 - 基準信号発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、恒温槽で覆われた発振部を有する基準信号発生装置に関する。
従来から、携帯電話の基地局やデジタル放送の送信局等では、信号を送信するタイミングや周波数の同期を行うために、基準信号発生装置が発生させた基準信号が用いられる。基準信号発生装置は、発振器が出力した信号と、GNSS受信機等から得られる高精度なリファレンス信号と、を比較して位相差を求める。基準信号発生装置は、この位相差をゼロに近づけるように発振器を制御することで高精度な基準信号を発生させる。
基準信号発生装置には、例えば特許文献1に示すように、電圧制御発振器が用いられる。電圧制御発振器は、入力される制御電圧に応じて発振周波数が異なるように構成されている。また、電圧制御発振器は、制御電圧が同一であっても、周囲の温度や時間の経過等に伴って、発振周波数が変化する。
このように発振周波数は変動するため、上記のようにリファレンス信号に基づく制御を行っている場合であっても、基準信号の周波数が一時的に安定しないことがある。また、リファレンス信号を用いずに発振器を制御する自走制御を行う場合についても、基準信号の周波数が安定しないことがある。この点を考慮し、従来から、発振器を恒温槽で覆い、恒温槽内が一定の温度となるように制御を行う構成の恒温槽付水晶発振器(OCXO)が知られている。
OCXOは、恒温槽内に温度センサとヒータとを備え、温度センサが検出した温度と目標温度との差がゼロになるようにヒータを制御する。これにより、恒温槽内を目標温度に維持することができる。
特許第4050618号公報
しかし、OCXOは、温度差が生じてからヒータを加熱させるため、特に外部の温度変化が大きい環境では、恒温槽内の温度が目標温度から数度ズレてしまうことが考えられる。この場合、リファレンス信号に基づく制御又は自走制御を行っていても、基準信号の周波数が安定しないことがある。
また、外部の温度が目標温度に近い又は超えている場合、ヒータを制御しても目標温度に近づけることができない。従って、このような環境では基準信号発生装置を利用することができなかった。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、恒温槽内の温度の変化に起因する基準信号の精度の低下を防止した基準信号発生装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の基準信号発生装置が提供される。即ち、この基準信号発生装置は、発振部と、加熱部と、内部温度センサと、外部温度センサと、加熱制御部と、制御部と、を備える。前記発振部は、恒温槽内に配置される。前記加熱部は、恒温槽内を加熱する。前記内部温度センサは、恒温槽内の温度である内部温度を検出する。前記外部温度センサは、恒温槽外の温度である外部温度を検出する。前記加熱制御部は、前記内部温度センサが検出した前記内部温度と、設定された目標温度と、を比較して温度差を求め、当該温度差に基づいて前記加熱部を制御する。前記制御部は、リファレンス信号と、前記発振部が出力する信号と、を比較して位相差又は周波数差を求め、当該位相差又は周波数差と、前記内部温度センサが検出した前記内部温度と、前記外部温度センサが検出した前記外部温度と、に基づいて、前記位相差又は周波数差をゼロに近づけるように前記発振部を制御する。前記制御部は、前記目標温度と前記内部温度の温度差を考慮して、前記発振部を制御する。前記制御部は、前記外部温度センサが検出した前記外部温度の上昇変化量が所定の基準を超えた場合、前記位相差又は周波数差をゼロに近づける速度である追従速度を上昇させる。
これにより、恒温槽の外部に温度センサを設置する構成と比較して、発振部の周囲の温度を正確に取得できるので、発振部をより的確に制御して、発振部が出力する周波数の精度を向上させることができる。
前記の基準信号発生装置においては、恒温槽内には目標温度が設定されており、前記制御部は、前記目標温度と、前記内部温度センサが検出した前記内部温度と、の差を考慮して、前記発振部を制御することが好ましい。
一般的に、ヒータ等により内部温度を目標温度に近づけるように制御されている場合であっても、制御の遅れ等により内部温度は目標温度からズレてしまう。そのため、このズレを考慮して発振部を制御することで、発振部が出力する周波数の精度を向上させることができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記制御部は、前記リファレンス信号と、前記発振部が出力する信号と、が同期しているときに、前記内部温度の変化に基づく前記発振部の周波数の変化である温度特性を求めることが好ましい。
これにより、内部温度を検出することで、発振部の周囲の温度を的確に取得できる。また、リファレンス信号と発振部が出力する信号とが同期している場合は、正確な周波数を把握することができる。以上により、正確な温度特性を求めることができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記制御部は、求めた前記温度特性に基づいて、前記温度特性を示す関数が極値をとるときの温度である頂点温度を求めることが好ましい。
これにより、正確な頂点温度を求めることができる。また、この頂点温度を用いて発振部を制御することで、周波数変化の少ない安定な温度で発振部を動作させることができるので、周波数の変化を小さくすることができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記制御部は、前記内部温度の時間変化率に基づく周波数の変化が除去されるように、前記発振部を制御することが好ましい。
これにより、時間変化に基づく周波数の変化は発振部の周囲の温度を精度良く取得する必要があるが、上記の構成では外部温度ではなく内部温度を検出可能であるので、時間変化に基づく周波数の変化を適切に除去することができる。
前記の基準信号発生装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この基準信号発生装置は、恒温槽外の温度である外部温度を検出する外部温度センサを備える。前記制御部は、前記外部温度センサが検出した前記外部温度を取得するとともに、前記内部温度センサが検出した前記内部温度を取得し、前記外部温度の変化に基づく前記内部温度の変化を考慮して、前記発振部を制御する。
これにより、外部温度の変化に基づいて内部温度の変化を見積もることができるので、例えば外部温度が急激に変化した場合であっても、発振部を適切に制御することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の基準信号発生装置が提供される。即ち、この基準信号発生装置は、発振部と、加熱部と、内部温度センサと、外部温度センサと、加熱制御部と、制御部と、を備える。前記発振部は、恒温槽の内部に配置される。前記加熱部は、恒温槽の内部を加熱する。前記内部温度センサは、恒温槽内の温度である内部温度を検出する。前記外部温度センサは、恒温槽外の温度である外部温度を検出する。前記加熱制御部は、前記内部温度センサが検出した前記内部温度と、設定された目標温度と、を比較して温度差を求め、当該温度差に基づいて前記加熱部を制御する。前記制御部は、リファレンス信号と、前記発振部が出力する信号と、を比較して位相差又は周波数差を求め、当該位相差又は周波数差に基づいて前記発振部を制御する。前記加熱制御部は、前記外部温度センサが検出した前記外部温度が閾値以上となったときに、前記目標温度を上昇させる。
これにより、例えば外部温度が高くなって内部温度が正確に制御できなくなった場合であっても、目標温度を上げることで、内部温度を一定に保つことができる。従って、周波数の変化の発生を防止することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記閾値は、前記目標温度よりも高い温度であることが好ましい。
これにより、外部温度が目標温度を超えると内部温度を目標温度に合わせることが困難となるので、上記の方法を有効に活用することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記制御部は、前記外部温度センサが検出した前記外部温度を取得するとともに、前記内部温度センサが検出した前記内部温度を取得し、前記外部温度の変化に基づく前記内部温度の変化を考慮して、前記発振部を制御することが好ましい。
これにより、外部温度の変化に基づいて内部温度の変化を見積もることができるので、例えば外部温度が急激に変化した場合であっても、発振部を適切に制御することができる。
第1実施形態に係る基準信号発生装置の構成を示すブロック図。 水晶の温度特性を示すグラフ。 第2実施形態に係る基準信号発生装置の構成を示すブロック図。 第3実施形態に係る基準信号発生装置の構成を示すブロック図。 第4実施形態に係る基準信号発生装置の構成を示すブロック図。
次に発明の実施の形態について説明する。初めに、図1を参照して、第1実施形態に係る基準信号発生装置10の全体構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る基準信号発生装置10の構成を示すブロック図である。
本実施形態の基準信号発生装置10は、携帯電話の基地局、地上デジタル放送の送信局及びWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の通信設備等に用いられるものであり、接続されるユーザ側の機器に基準タイミング信号や基準周波数信号を提供するものである。以下に、基準信号発生装置10の各部の構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の基準信号発生装置10は、GPS受信部21と、制御部22と、VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator、電圧制御発振器、発振部)23と、内部温度センサ24と、ヒータ(加熱部)25と、加熱制御部26と、分周部27と、を備える。また、制御部22、VCXO23、及び分周部27は、PLL回路44を構成している。
基準信号発生装置10の入力部41には、GPSアンテナ(GNSSアンテナ)11が接続されている。GPSアンテナ11がGPS衛星(GNSS衛星)から受信した測位用信号は、この入力部41を介して、GPS受信部21へ入力される。GPS受信部21は、この測位用信号に基づいて測位計算を行うことで、リファレンス信号(1秒に1回のパルス信号)を生成する。このリファレンス信号は、協定世界時(UTC)の1秒に正確に同期するように適宜較正されている。
VCXO23、内部温度センサ24、及びヒータ25は、恒温槽30の内部に配置されている。VCXO23は、外部から印加される電圧のレベルによって出力する周波数を変更可能な発振器である。VCXO23が出力する信号は、基準信号として出力部42から外部の機器へ供給される。
内部温度センサ24は、恒温槽30内の温度(内部温度)を検出するセンサである。ヒータ25は、電熱線等によって恒温槽30内を加熱する。
加熱制御部26は、目標温度を設定可能に構成されており、目標温度を設定することで、恒温槽30内が目標温度になるようにヒータ25を制御する。具体的には、加熱制御部26には、内部温度センサ24が検出した内部温度が入力される。加熱制御部26は、この内部温度と目標温度との差を求め、この温度差に応じてヒータ25を加熱する。以上の構成により、VCXO23の周囲を目標温度に保つことができる。
なお、VCXO等を恒温槽で覆い、恒温槽内を一定温度に保つ発振器はOCXOとして従来から知られている。しかし、本実施形態では、内部温度センサ24が検出した内部温度を制御部22へ出力する点で、従来のOCXOと異なる。なお、内部温度を利用して制御部22が行う制御については様々な制御について後述する。
分周部27は、VCXO23から入力される基準周波数信号を分周して高い周波数から低い周波数に変換し、得られた位相比較用信号を制御部22へ出力するように構成されている。また、この位相比較用信号は、基準タイミング信号(1PPS信号)として出力部43から外部のユーザ側のシステムに対しても出力される。例えば、VCXO23が出力する基準周波数が10MHzである場合、分周部27は、VCXO23が出力する10MHzの信号を分周比1/10000000で分周して、1Hzの位相比較用信号を生成する。
制御部22には、前記リファレンス信号と、この位相比較用信号と、が入力される。制御部22は、これらの信号の位相を比較して位相差を求め、その位相差に基づく信号(位相差信号、周波数制御量)を生成する。
また、制御部22は、この周波数制御量の高周波成分の遮断及び雑音の除去を行った後に、周波数制御量をVCXO23へ出力する。これにより、位相差をゼロに近づけるようにVCXO23を制御することができる。なお、制御部22は、VCXO23の出力信号又はそれに基づく信号とリファレンス信号の比較結果を出力する構成であれば良く、信号の処理方法は任意である。
以上に説明した構成によって、PLL回路44のループが構成され、リファレンス信号としての1PPS信号に出力信号が同期するようにVCXO23が制御される。従って、GPS受信部21が1PPS信号を生成して基準信号発生装置10に供給し、当該1PPS信号に対してPLLロックしている限り、経時変化や周囲の温度変化等に起因してVCXO23の特性の変動が生じたとしても、基準信号発生装置10の基準信号を高精度に保つことができる。
次に、恒温槽30内の目標温度を決定する方法について説明する。初めに、水晶発振器の一般的な特性について説明する。図2(a)は、水晶及びOCXOの温度特性を示すグラフである。
図2(a)に示すグラフは、横軸が発振器の周囲の温度を示しており、縦軸が温度変化による周波数の変化量を示している。図2(a)に示すように、水晶自体は一般的には3次関数に類似する温度特性を有しており、80℃から90℃位で極値(ゼロ温度係数点)をとる。以下では極値をとるときの温度を頂点温度と称する。
従って、発振器の周囲の温度が頂点温度の近傍である場合、温度変化に伴う周波数変化は小さい(温度特性が安定)。一方、発振器の周囲の温度が頂点温度から離れている場合、温度変化に伴う周波数変化は大きい(温度特性が不安定)。
以上により、この頂点温度を目標温度にすることで、恒温槽30内の温度(内部温度)が変化した場合であっても、周波数の変化を抑えることができる。
また、頂点温度は発振器毎に個体差があるため、発振器毎に頂点温度を求める必要がある。従来のOCXOでは、温度を変化させたときの発振周波数の変化をユニバーサルカウンタ等で測定し、その測定結果に基づいて頂点温度を求めている。この方法では、様々な検査装置が必要となる。
これに対し、本実施形態の基準信号発生装置10は、リファレンス信号に同期している間は高精度な周波数を出力することができる。従って、リファレンス信号に同期している間に頂点温度の近傍で温度を変化させ、そのときに制御部22が出力した制御電圧に基づいて、温度特性を求めることができる。
なお、基準信号発生装置10は、温度特性が安定している部分でVCXO23を使用するため、使用時には内部温度を頂点温度の近傍で維持する。従って、温度特性を求める際には、頂点温度の近傍の温度特性のみを求めれば良い。従って、使用可能温度の全体にわたって温度特性を求める方法と比較して、記憶部の記憶容量を抑える(又は同一の記憶部で詳細な温度特性を記憶させる)ことができる。
次に、内部温度センサ24が検出した内部温度に基づいて制御部22が行う制御について説明する。制御部22は、内部温度に基づいて、(1)内部温度と目標温度の差に基づく補正と、(2)温度の時間変化率を考慮した補正と、を行う。
上述のように、恒温槽30内は、ヒータ25と加熱制御部26とによって目標温度(頂点温度)に維持されているが、温度差が生じてからヒータ25による加熱が始まるまでの時間や、ヒータ25による加熱が始まってから恒温槽30内の温度が上昇するまでの時間等があるため、内部温度と目標温度とは数度ズレてしまう。
もちろん、VCXO23が出力する信号とリファレンス信号とが同期している場合は、この温度差に基づく周波数差を解消する方向に制御電圧が調整される。しかし、位相差を急激にゼロに近づけることは困難であり、一時的ではあるが基準信号の周波数の精度が低下してしまう。そのため、本実施形態の制御部22は、内部温度センサ24が検出した内部温度と、目標温度と、に差がある場合、この温度差を考慮して、制御電圧を作成する。これにより、基準信号の周波数の精度が低下することを抑制することができる。なお、同様の制御は自走制御中(詳細は後述の変形例を参照)においても実施することができる。
次に、温度の時間変化率を考慮した補正について説明する。水晶発振器は、ヒステリシスを有する周波数特性を有することが知られている。つまり、上記では、温度を変化させることで周波数が変動することを述べたが、詳細には、温度が同じであっても、温度を上昇させて当該温度に到達したか、温度を下降させて当該温度に到達したかで温度特性は微妙に異なる(図2(b)を参照)。なお、ヒステリシスを有する周波数特性を考慮した補正を行うためには、発振器の周囲の温度変化を詳細に把握する必要がある。そのため、本実施形態のように内部温度を正確に検出可能な構成は、この補正を適切に行うことができる。
このように、内部温度センサ24が検出した内部温度を利用して制御部22が制御を行うことで、より高精度な基準信号を出力することができる。なお、基準信号発生装置を製造するメーカは、OCXOを一体として購入することが多い。従って、OCXOの内部にある温度センサが検出した内部温度を取り出すことは困難であり、容易に想到し得ないことである。この点、本願の出願人は、恒温槽30及び内部温度センサ24等を自ら用意して組み立てることで、本願の構成に想到することができた。
次に、第2実施形態について図3を参照して説明する。図3は、第2実施形態に係る基準信号発生装置10の構成を示すブロック図である。なお、第2実施形態の基準信号発生装置10の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
第2実施形態の基準信号発生装置10は、第1実施形態と異なり、内部温度センサ24が検出した内部温度が制御部22へ出力されない。また、第1実施形態の構成に加え、新たに外部温度センサ28を備える構成である。
外部温度センサ28は、恒温槽30の外側の温度(外部温度)を検出する。外部温度センサ28が検出した外部温度は加熱制御部26へ出力される。
加熱制御部26は、外部温度に基づいて、目標温度を変更する制御を行う。以下、具体的に説明する。上述のように、加熱制御部26は、ヒータ25を制御して加熱を行うことで、内部温度を目標温度に近づけることができる。しかし、外部温度が目標温度と同等又は目標温度より高い場合、ヒータ25による加熱では内部温度の調整ができないため、内部温度を目標温度に近づけることができない。なお、ペルチェ素子等を用いて恒温槽30を冷却することは不可能ではないが、コストの観点から現実的ではない。そのため、このような高温環境では、内部温度が安定しないためVCXO23の発振周波数も安定しない。
この点、第2実施形態の基準信号発生装置10では、外部温度センサ28が検出した外部温度が閾値以上である場合に、目標温度を上昇させる制御を行う。閾値となる温度は任意だが、例えば頂点温度(目標温度)を閾値とすることができる。目標温度を上昇させることにより、ヒータ25及び加熱制御部26によって内部温度の変動を小さくすることができる。もちろん、図2(a)に示す温度特性の安定性は低下するが、内部温度の変動が小さいため、基準信号の周波数を比較的安定させることができる。
なお、自走制御を行っているときにも目標温度を上昇させる制御を行うことは可能だが、基準信号の精度の観点から、リファレンス信号と同期しているときにこの制御を行うことが好ましい。
次に、第3実施形態について図4を参照して説明する。図4は、第3実施形態に係る基準信号発生装置10の構成を示すブロック図である。
第3実施形態の基準信号発生装置10は、内部温度センサ24が検出した内部温度が制御部22へ出力される。また、外部温度センサ28が検出した外部温度が制御部22及び加熱制御部26へ出力される。
このように、制御部22に内部温度及び外部温度が出力されることで、制御部22は、詳細な制御を行うことができる。外部温度が変化した場合、その影響を受けてやや遅れて内部温度が変化する。つまり、外部温度を参照することで内部温度の変化を推測することができる。そのため、例えば外部温度が大きく上昇した場合は内部温度も大きく上昇して発振周波数の誤差が大きくなることが考えられる。この場合、制御部22は、追従速度を上昇させることで、発振周波数の誤差を素早くゼロにすることができる。
次に、第4実施形態について図5を参照して説明する。図5は、第4実施形態に係る基準信号発生装置10の構成を示すブロック図である。
第4実施形態の基準信号発生装置10は、自走制御(ホールドオーバー制御)を実行可能に構成されている。自走制御とは、GPS受信部21から適切なリファレンス信号が取得できない場合に行われ、リファレンス信号を利用せずに高精度な基準信号を出力する制御である。
基準信号発生装置10は、自走制御を行うための構成として、自走制御部(制御部)51と、スイッチ52と、を備えている。
自走制御部51には、制御部22が出力する周波数制御量が入力される。自走制御部51は、第1実施形態で制御部22が行ったように、同期状態である場合は、内部温度センサ24が検出した温度と、VCXO23が出力した信号の周波数と、の対応関係(温度特性)を記憶する。自走制御部51は、内部温度センサ24が検出した内部温度と、上記で求めた温度特性と、を考慮して、制御部22が出力した周波数制御量を補正する。このように、内部温度センサ24が検出した内部温度を用いることで、内部温度が目標温度からズレていた場合であっても、適切に周波数制御量を補正することができる。
スイッチ52には、制御部22が出力した周波数制御量と、自走制御部51が補正した周波数制御量と、が入力される。スイッチ52は、適切なリファレンス信号が利用できるときは、制御部22が出力した周波数制御量を出力し、適切なリファレンス信号が利用できないときは、自走制御部51が出力した周波数制御量を出力する。
自走制御部51が出力する周波数制御量は、環境の変化(具体的には温度の変化)を考慮して定められているので、自走状態において環境が変化した場合であっても、高精度な基準信号を出力し続けることができる。
また、本実施形態の自走制御部51は、第1実施形態で説明した、温度の時間変化率を考慮した補正を行うこともできる。また、本実施形態の加熱制御部26は、第2実施形態で説明した、外部温度に基づいて目標温度を上昇させる制御を行うこともできる。また、本実施形態の自走制御部51は、第3実施形態で説明した、外部温度に基づいて内部温度を予測して追従速度等を変化させる制御を行うことができる。
以上に説明したように、本実施形態の基準信号発生装置10はVCXO23と、内部温度センサ24と、制御部22と、を備える。VCXO23は、恒温槽30内に配置される。内部温度センサ24は、恒温槽30内の温度である内部温度を検出する。制御部22は、リファレンス信号と、発振部が出力する信号と、を比較して位相差を求め、当該位相差と、内部温度センサ24が検出した内部温度と、に基づいてVCXO23を制御する。
これにより、恒温槽30の外部に温度センサを設置する構成と比較して、VCXO23の周囲の温度を正確に取得できるので、VCXO23をより的確に制御して、VCXO23が出力する基準信号の周波数の精度を向上させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
基準信号発生装置10を構成する発振部は、VCXO23でなくても良い。例えば、TCXO(温度補償型水晶発振器)又はOCXOであっても良い。この場合、頂点温度に代えて性能上限温度を必要に応じて求め(又は仕様書等に基づいて性能上限温度を調べ)、加熱制御部26に目標温度として設定する。なお、発振部は、水晶以外の原子発振器(ルビジウム発振器)やNCO(数値制御発振器)等のDCO(デジタル制御発振器)であっても良い。
上記実施形態では、位相差を比較するPLL回路を用いているが、周波数差を比較するFLL回路を用いることもできる。この場合、追従速度とは周波数差をゼロに近づける速度を示すこととなる。
上記実施形態及び変形例は、GPS衛星からの信号に基づいてリファレンス信号を生成する構成であるが、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用する構成であれば、適宜変更することができる。例えば、GLONASS衛星やGALILEO衛星からの信号に基づいてリファレンス信号を生成する構成に変更することができる。また、外部装置からのリファレンス信号を取得する構成としても良い。
GPS受信部21は、1PPSに代えて、PP2S等の1Hz以外の信号をリファレンス信号として生成する構成に変更することができる。また、GPS受信部21は、基準信号発生装置10の内部ではなく外部に配置されていても良い。
基準信号発生装置10が備える各部は、ハードウェアとして構成することに代えて、ソフトウェアにより構成することもできる。
10 基準信号発生装置
21 GPS受信部
22 制御部
23 VCXO(発振部)
24 内部温度センサ
25 ヒータ(加熱部)
26 加熱制御部
27 分周部
28 外部温度センサ
30 恒温槽

Claims (4)

  1. 恒温槽内に配置される発振部と、
    恒温槽内を加熱する加熱部と、
    恒温槽内の温度である内部温度を検出する内部温度センサと、
    恒温槽外の温度である外部温度を検出する外部温度センサと、
    前記内部温度センサが検出した前記内部温度と、設定された目標温度と、を比較して温度差を求め、当該温度差に基づいて前記加熱部を制御する加熱制御部と、
    リファレンス信号と、前記発振部が出力する信号と、を比較して位相差又は周波数差を求め、当該位相差又は周波数差と、前記内部温度センサが検出した前記内部温度と、前記外部温度センサが検出した前記外部温度と、に基づいて、前記位相差又は周波数差をゼロに近づけるように前記発振部を制御する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記目標温度と前記内部温度の温度差を考慮して、前記発振部を制御し、
    前記制御部は、前記外部温度センサが検出した前記外部温度の上昇変化量が所定の基準を超えた場合、前記位相差又は周波数差をゼロに近づける速度である追従速度を上昇させることを特徴とする基準信号発生装置。
  2. 請求項1に記載の基準信号発生装置であって、
    前記制御部は、前記リファレンス信号と、前記発振部が出力する信号と、が同期しているときに、前記内部温度の変化に基づく前記発振部の周波数の変化である温度特性を求めることを特徴とする基準信号発生装置。
  3. 請求項に記載の基準信号発生装置であって、
    前記制御部は、求めた前記温度特性に基づいて、前記温度特性を示す関数が極値をとるときの温度である頂点温度を求めることを特徴とする基準信号発生装置。
  4. 請求項1からまでの何れか一項に記載の基準信号発生装置であって、
    前記制御部は、前記内部温度の時間変化率に基づく周波数の変化が除去されるように、前記発振部を制御することを特徴とする基準信号発生装置。
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