JP6532337B2 - 原点検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば工作機械や精密測定機器等において相対変位する2部材間の相対変位量を検出するスケール装置に適用して好適な原点検出装置に関し、特に、温度変化による測定精度の劣化を防止するようにした原点検出装置に関するものである。
金属加工機械や精密測定機器等において相対変位する2部材間の相対変位量を検出するスケール装置では、相対変位量に応じた例えば位相変調信号を光学式インクリメンタルエンコーダや磁気式インクリメンタルエンコーダにより得て、上記位相変調信号の周期を基準信号の周期と比較することにより、相対変位量を表すインクリメンタル信号を生成し、このインクリメンタル信号をカウントすることにより変位量を求めるようにしており、上記変位量の検出精度を上げるために内挿処理が行われている。
また、従来よりインクリメンタルエンコーダには、高精度且つ信頼性の高い測定を実現するために絶対原点を表す信号(以下、原点信号という。)を出力する機能が備えられている。例えば、インクリメンタル信号用の目盛とは別に定点信号用の目盛を記録しておき、定点信号用の目盛から得られる定点信号そのものを原点信号として使用したり、定点信号をゲートとしてインクリメンタル信号を1つ選択することにより原点信号を得るようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
従来より、原点位置に配され永久磁石により得られたる原点磁界をホール素子で検出することにより原点信号を得るようにした磁気式の原点検出装置が知られている。
歯車を用いた角度検出機構では、例えば図17に示すように、原点位置に切欠部112が形成された原点歯車111とホール素子121により構成される原点検出部において、上記ホール素子121が原点歯車111の切欠部112と対向する角度位置(原点位置)近傍における該ホール素子121による図18に示すような検出出力信号について所定の閾値で判定することにより、原点信号を得ている。
しかしながら、ホール素子121による検出出力信号には、図19に示すように、温度の変化に伴い電圧DCレベルの変動があり、温度条件によっては、常に原点を示す状態や原点を認識しない状態になってしまい、上記原点検出部が正常に機能しない虞があった。
また、複数のホール素子の出力電圧の比をとることにより、温度特性のバラツキを解消するようにした位置検出装置及び位置検出方法が先に提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−239829号公報 特開2013−83597号公報
ところで、上述の如く1個のホール素子により原点検出を行うのでは、ホール素子の温度特性により、正常に原点検出を行うことができない虞があり、また、双方向の原点検出や一歯欠け原点歯車を用いた原点検出に対応することができないという問題点があった。
また、複数のホール素子の出力電圧の比をとることにより、温度特性のバラツキを解消するようにしたのでは、複数の磁気センサのうちの1つの磁気センサからの出力信号の正負を判定して、他の磁気センサからの出力信号を出力する比較判定手段や、該比較判定手段によって判定された正負の出力信号に応じて、前記1つの磁気センサの出力信号を他の磁気センサからの出力信号で除算する除算手段などを必要とする。
そこで、本発明は、上述の如き従来の実情に鑑み、簡単な構成で温度変化による測定精度の劣化を防止して、温度変動の影響受けることなく高精度に原点検出を行うことができ、また、双方向の原点検出や一歯欠け原点歯車を用いた原点検出にも対応することができる原点検出装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
本発明では、原点位置検出用の主位置検出素子を中心にしてインクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副位置検出素子を設け、上記主位置検出素子により得られる検出出力信号と上記少なくとも二個の副位置検出素子により得られる各検出出力信号の和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算することにより、温度変動に伴う位置検出素子による検出出力信号の電圧DCレベルの変動を相殺する。
すなわち、本発明は、インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置に位置検出素子の検出面と対向して設けられた原点信号発生手段を備え、上記原点信号発生手段に起因する原点位置における検出値の変化を上記位置検出素子で検出することにより原点信号を得る原点検出装置であって、原点位置検出用の主位置検出素子と、上記主位置検出素子を中心にして上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副位置検出素子と、上記主位置検出素子により得られる検出出力信号と上記少なくとも二個の副位置検出素子により得られる各検出出力信号の和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る原点検出装置において、上記位置検出素子はホール素子であると共に、上記原点信号発生手段に起因する原点位置における磁界の変化を検出するものとすることができる。
また、本発明に係る原点検出装置において、上記原点信号発生手段は、原点位置を凸状とした原点トラックからなるものとすることができる。
また、本発明に係る原点検出装置において、上記原点信号発生手段は、原点位置を凹状とした原点トラックからなるものとすることができる。
また、本発明に係る原点検出装置において、上記原点信号発生手段は、上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置におけるインクリメントトラックの磁性格子を除去してなるものとすることができる。
また、本発明に係る原点検出装置において、上記インクリメンタルエンコーダは、磁気式ロータリエンコーダであるものとすることができる。
さらに、本発明に係る原点検出装置において、上記インクリメンタルエンコーダは、磁気式リニヤエンコーダであるものとすることができる。
本発明では、原点位置検出用の主位置検出素子を中心にしてインクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副位置検出素子を設け、上記主位置検出素子により得られる検出出力信号と上記少なくとも二個の副位置検出素子により得られる各検出出力信号の和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算するので、温度変動に伴う位置検出素子による検出出力信号の電圧DCレベルの変動を相殺することができ、簡単な構成で温度変化による測定精度の劣化を防止して、温度変動の影響受けることなく高精度に原点検出を行うことができ、また、双方向の原点検出や一歯欠け原点歯車を用いた原点検出にも対応することができる。
本発明を適用したロータリーエンコーダの外観斜視図である。 上記ロータリーエンコーダにおけるインクリメンタルトラックとインクリメンタルおよび原点トラックと原点センサの位置関係を示す模式図である。 上記ロータリーエンコーダに搭載した原点検出装置の構成を示す模式図である。 上記原点検出装置に備えられる信号処理部の具体的な構成例を示す回路図である。 上記信号処理部における演算増幅器による演算処理の説明に供する図であり、(A)は原点歯車を示し、(B)は3個のホール素子から得られる各検出出力信号を示し、(C)は演算処理により得られる合成信号を示す。 上記信号処理部における演算増幅器による演算処理の説明に供する図であり、(A)は3個のホール素子から得られる各検出出力信号が温度変化により変動した状態を示し、(B)は上記温度変化による変動分が相殺された合成信号を示す。 上記信号処理部における演算増幅器による演算処理の説明に供する図であり、(A)は3個のホール素子から得られる各検出出力信号が温度変化により変動した状態を示し、(B)は上記温度変化による変動分が相殺された合成信号を示す。 主ホール素子により得られる検出出力信号と上記演算増幅器により得られる合成信号を比較して示す図であり、(A)は上記主ホール素子による検出出力信号を示し、(B)は上記演算増幅器による合成信号を示す。 上記原点検出装置に備えられる原点磁界発生手段の説明に供する図であり、(A)は突部が形成されている原点歯車を示し、(B)は3個のホール素子から得られる各検出出力信号を示し、(C)は演算処理により得られる合成信号を示す。 上記原点検出装置に備えられる原点磁界発生手段の説明に供する図であり、(A)は原点位置に1歯欠け部が形成された1歯欠け原点歯車を示し、(B)は1歯欠け原点歯車から1個のホール素子により得られる検出出力信号を示す。 上記原点検出装置に原点磁界発生手段として備えられる1歯欠け原点歯車に対する3個のホール素子の配置状態を示す模式図である。 上記原点検出装置に備えられる上記1歯欠け原点歯車から3個のホール素子により得られる各検出出力信号を示す波形図であり、(A)は主ホール素子による検出出力信号を示し、(B),(C)は各副ホール素子による各検出出力信号を示す。 (A)は上記1歯欠け原点歯車から3個のホール素子により得られる各検出出力信号を示し、(B)は演算処理により得られる合成信号を示す。 原点検出装置の他の構成例の説明に供する図であり、(A)は磁界強度が規則正しく強弱を繰り返す磁性面を持つ磁性格子を形成したインリメンメンタルトラックを示し、(B)は上記インリメンメンタルトラックと相対移動されるホール素子から得られるインクリメンタル信号を示す。 原点信号発生手段の他の構成例の説明に供する図であり、(A)は磁界強度が規則正しく強弱を繰り返す磁性面の持つ磁性格子を形成したインクリメンタルトラックの相対移動方向における原点位置の磁性格子を除去することにより一歯欠け原点歯車と同様に機能させることができる原点信号発生手段を示し、(B)は主ホール素子による検出出力信号を示し、(C),(D)は各副ホール素子による各検出出力信号を示す。 原点信号発生手段の他の構成例の説明に供する図であり、(A)は一カ所だけ磁力が弱い又は強いところがある原点トラックを用いた原点信号発生手段を示し、(B)は主ホール素子による検出出力信号を示し、(C),(D)は各副ホール素子による各検出出力信号を示す。 歯車を用いた角度検出機構における従来の原点検出部の構成を示す模式図である。 従来の原点検出部におけるホール素子による検出出力信号を示す図である。 温度変化に伴うホール素子に生じる直流レベル変動を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は、例えば図1に示すような構成のロータリーエンコーダ50に適用される。
このロータリーエンコーダ50は、歯車の回転角度を磁気センサによる検出信号に基づいて検出する角度検出機構であって、インクリメンタルトラックと原点トラックを歯車により形成した歯車部10とインクリメンタルトラックからインクリメント信号を検出するとともに原点トラックから原点信号を検出してするセンサヘッド20からなる。
図2に示すように、上記歯車部10は、インクリメンタルトラックが形成されたインクリメンタル歯車11と原点トラックが形成された原点歯車12からなり、上記センサヘッド20には、上記インクリメンタルトラックからインクリメント信号を検出するインクリメントセンサ21と、原点トラックから原点信号を検出する原点センサ22とバイアス磁石23が設けられている。
このロータリーエンコーダ50では、上記インクリメントセンサ21と原点センサ22に上記バイアス磁石23により発生されるバイアス磁界が印加されたホール素子が用いられており、上記インクリメンタルトラックとインクリメントセンサ21の相対位置が変化することにより生ずる上記バイアス磁界の変化を上記インクリメントセンサ21で検出することによりインクリメント信号を得るとともに、上記原点トラックと原点センサ22の相対位置が変化することにより生ずる上記バイアス磁界の変化を上記原点センサ22で検出することにより原点信号を得るようになっている。
そして、このロータリーエンコーダ50には、図3に示すように、切欠部13が形成された原点歯車12と、3個のホール素子22A,22B,22Cと、信号処理部28からなる原点検出装置30が搭載されている。
上記原点歯車12は、原点位置に切欠部13が形成されることにより、原点位置を凹状とした原点トラックを形成した歯車であって、上記歯車部10において、インクリメンタルトラックを形成したインクリメンタル歯車11とともに一体的に回転するようになっている。
すなわち、このロータリーエンコーダ50に搭載された原点検出装置30は、インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置にホール素子の感磁面と対向して設けられた原点信号発生手段として、原点位置に切欠部13が形成された原点歯車12を備えている。
この原点検出装置30は、上記原点歯車12すなわち原点信号発生手段に起因する原点位置におけるバイアス磁界の変化を上記3個のホール素子22A,22B,22Cで検出することにより原点信号SOUTを得るものであって、原点位置検出用の主ホール素子22Aを中心にして上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cが配置されている。
そして、上記3個のホール素子22A,22B,22Cによる検出出力信号S,S,Sが上記信号処理部28に供給されている。
この原点検出装置30において、上記信号処理部28は、上記主ホール素子22Aにより得られる検出出力信号Sと上記少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cにより得られる各検出出力信号S,Sの和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理手段として機能する。
ここで、上記信号処理部28は、その具体的な構成例を図4示すように、上記センサヘッド20に内蔵された上記3個のホール素子22A,22B,22Cが抵抗R〜Rを介して接続された演算増幅器24、この演算増幅器24により得られる合成信号Sが差動信号としてケーブル40を介して供給される差動増幅器25と、この差動増幅器25を介して上記合成信号Sが供給される比較部26等からなる。
図3に示す信号処理部28において、演算増幅器24に接続されている抵抗R〜Rの各抵抗値は、
=R=2R=2R=2R=2R
=R
となっており、上記演算増幅器24では、上記3個のホール素子22A,22B,22Cにより得られる検出出力信号S,S,Sについて、上記主ホール素子22Aにより得られる検出出力信号Sと上記少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cにより得られる各検出出力信号S,Sの和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理を行い、
=S−(S+S)/2
にて示される合成信号Sを出力する。
上記演算増幅器24では、図5の(A)に示すように上記原点歯車12の切欠部13が形成されている原点位置P近傍において、上記3個のホール素子22A,22B,22Cが上記切欠部13と対向することにより、インクリメンタルエンコーダの相対移動に伴い、上記3個のホール素子22A,22B,22Cから得られる検出出力信号S,S,Sを図5の(B)に示すように合成する演算処理を行うことにより、図5の(C)に示すような左右対称の合成信号Sが得られる。
そして、上記差動増幅器25を介して上記合成信号Sが供給される比較部26では、上記合成信号Sを閾値電圧VREFと比較することにより、原点検出信号SOUTを得ることができる。
ここで、上記演算増幅器24により得られる合成信号Sは、例えば、温度変化に伴い、上記3個のホール素子22A,22B,22Cにより得られる検出出力信号S,S,Sの直流レベルが図6(A)に示すように上昇した場合、あるいは、図7の(A)に示すように降下した場合にも、上記主ホール素子22Aにより得られる検出出力信号Sと上記少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cにより得られる各検出出力信号S,Sの和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理を行うことにより、上記直流レベルの変動分が相殺されるので、図6の(B)あるいは図7の(B)に示すように、上記温度変化による直流レベル変動のない安定したものとなっている。
また、上記演算増幅器24により得られる合成信号Sは、上記原点歯車12の切欠部13が形成されている原点位置P近傍において、上記主ホール素子22Aにより得られる図8の(A)に示す検出出力信号Sよりも、図8の(B)に示すように、急峻に変化する。
したがって、上記差動増幅器25を介して上記合成信号Sが供給される比較部26では、上記合成信号Sを閾値電圧VREFと比較することにより、原点検出信号SOUTを高精度に且つ安定に得ることができる。
なお、上記演算増幅器24により得られる合成信号Sには、上記主ホール素子22Aの検出出力信号Sによる主原点検出信号の左右に副ホール素子22B,22Cの各検出出力信号S,Sによる擬似原点信号が現れるが、閾値電圧VREFよりも十分低いので問題とならない。
ここで、本発明は、以上説明した実施の形態のみに限定されるものでなく、例えば、上記ロータリーエンコーダ50に備えられた原点検出装置30では、インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置にホール素子の感磁面と対向して設けられた原点磁界発生手段として、原点位置に切欠部13が形成された原点歯車12、すなわち、原点位置を凹状の磁極面とした原点トラックからなる原点磁界発生手段を備えるものとしたが、上記原点磁界発生手段は、例えば図9の(A)に示すように、原点位置に突部13Aが形成された原点歯車12A、すなわち、原点位置を凸状の磁極面とした原点トラックからなるものとすることができる。
上記原点検出装置30において、上記原点位置に切欠部13が形成された原点歯車12に代えて、原点位置に突部13Aが形成された原点歯車12Aを備えるようにした場合には、上記演算増幅器24では、図9の(A)に示すように上記原点歯車12Aの突部13Aが形成されている原点位置P近傍において、上記3個のホール素子22A,22B,22Cが上記突部13Aと対向することにより、インクリメンタルエンコーダの相対移動に伴い、上記3個のホール素子22A,22B,22Cから得られる検出出力信号S,S,Sを図9の(B)に示すように合成する演算処理を行うことにより、図9の(C)に示すような合成信号Sが得られる。
なお、上記図9の(C)に示す合成信号Sは、上述の図5の(C)に示した合成信号Sとは逆方向に変化しているので、上記ケーブル40の接続切り換えて差動増幅器25に供給する。
この場合にも、上記差動増幅器25を介して上記合成信号Sが供給される比較部26では、上記合成信号Sを閾値電圧VREFと比較することにより、原点検出信号SOUTを高精度に且つ安定に得ることができる。
さらに、上記原点検出装置30において、上記原点磁界発生手段は、上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置におけるインクリメントトラックの磁性格子を除去してなるものとすることができる。
上記原点検出装置30では、上記原点位置に切欠部13が形成された原点歯車12に代えて、例えば、図10の(A)に示すように、原点位置に1歯欠け部13Bが形成された1歯欠け原点歯車12Bを備えるものとすることができる。
ここで、1歯欠け原点歯車12Bから1個のホール素子により得られる検出出力信号は、図10の(B)に示すように、原点位置以外の各歯の間の谷部と対向する位置においてピーク値を示すことになるが、上記原点検出装置30では、3個のホール素子22A,22B,22Cを備えており、図11に示すように、原点位置検出用の主ホール素子22Aを中心にして上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cが配置されているので、上記3個のホール素子22A,22B,22Cから図12の(A),(B),(C)に示すような検出出力信号S,S,Sが得られる。
そして、この原点検出装置30では、上記3個のホール素子22A,22B,22Cにより得られる検出出力信号S,S,Sについて、上記演算増幅器24により、図13の(A)に示すような上記主ホール素子22Aにより得られる検出出力信号Sと上記少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cにより得られる各検出出力信号S,Sの和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理を行い、図13の(B)に示すような合成信号Sを得ることができる。
すなわち、上記3個のホール素子22A,22B,22Cにより得られる検出出力信号S,S,Sには、原点位置以外の各歯の間の谷部と対向する位置においてピーク値を示すことになるが、上記演算増幅器24による合成演算処理によって、原点位置近傍以外に生じるピークを相殺して、原点位置に切欠部13が形成された原点歯車12を備える場合と同様な合成信号Sを得ることができる。
以上説明したように、上記原点検出装置30では、原点位置検出用の主ホール素子22Aを中心にしてインクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cを設け、上記主ホール素子22Aにより得られる検出出力信号Sと上記少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cにより得られる各検出出力信号S,Sの和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算するので、温度変動に伴うホール素子による検出出力信号の電圧DCレベルの変動を相殺することができ、簡単な構成で温度変化による測定精度の劣化を防止して、温度変動の影響受けることなく高精度に原点検出を行うことができ、また、双方向の原点検出や一歯欠け原点歯車を用いた原点検出にも対応することができる。
また、上記原点検出装置30では、インクリメンタルトラックを形成したインクリメンタル歯車11とともに一体的に回転するようにした原点トラックを形成した原点歯車12を備える歯車部10から、インクリメンタル信号と原点信号を得るようにしたが、例えば図14の(A)に示すように、磁界強度が規則正しく強弱を繰り返す磁性面を持つ磁性格子を形成したトラック11Aとホール素子を相対移動させることにより、ホール素子から図14の(B)に示すようなインクリメンタル信号を得ることができる。
そこで、例えば図15の(A)に示すように、磁界強度が規則正しく強弱を繰り返す磁性面の持つ磁性格子を形成したインクリメンタルトラック12Cの相対移動方向における原点位置の磁性格子を除去して原点領域13Cとすることにより、一歯欠け原点歯車と同様な原点信号発生手段として機能させることができ、図15の(B),(C),(D)に示すように、原点位置検出用の主ホール素子22Aを中心にしてインクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cを設けることにより、上記ホール素子22A,22B,22Cから図15の(B),(C),(D)に示すような各検出出力信号S,S,Sを得ることができる。上記主ホール素子22Aにより得られる検出出力信号Sと副ホール素子22B,22Cにより得られる各検出出力信号S,Sの和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理を行うことにより、温度変動に伴うホール素子による検出出力信号の電圧DCレベルの変動を相殺することができ、簡単な構成で温度変化による測定精度の劣化を防止して、温度変動の影響受けることなく高精度に原点検出を行うことができる。
また、例えば図16の(A)に示すように、一カ所だけ磁力が弱い又は強い原点領域13Dとした原点トラック12Dを原点信号発生手段として機能させることができ、図16の(B),(C),(D)に示すように、原点位置検出用の主ホール素子22Aを中心にしてインクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副ホール素子22B,22Cを設けることにより、上記ホール素子22A,22B,22Cから図16の(B),(C),(D)に示すような各検出出力信号S,S,Sを得ることができる。上記主ホール素子22Aにより得られる検出出力信号Sと副ホール素子22B,22Cにより得られる各検出出力信号S,Sの和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理を行うことにより、温度変動に伴うホール素子による検出出力信号の電圧DCレベルの変動を相殺することができ、簡単な構成で温度変化による測定精度の劣化を防止して、温度変動の影響受けることなく高精度に原点検出を行うことができる。
また、以上説明した実施の形態では、本発明を磁気式ロータリエンコーダに適用したが、磁気式リニヤエンコーダに本発明を適用することもできる。
さらに、本発明の実施の形態では、原点検出用の位置検出素子として、原点信号発生手段に起因する原点位置における磁界の変化を検出する主ホール素子と副ホール素子を備えるものとしたが、本発明で用いられる位置検出素子は、ホール素子に限定されることなく、上記原点信号発生手段に起因する原点位置における検出値の変化を検出する位置検出素子であればよく、磁気検出センサとして一般に使用されるAMRやGMR素子等の磁気抵抗素子や他の位置検出素子と原点信号発生手段とを組み合わせるようにしても良い。
すなわち、本発明では、インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置にホール素子の感磁面と対向して設けられた原点信号発生手段を備え、上記原点信号発生手段に起因する原点位置における検出値の変化を上記位置検出素子で検出することにより原点信号を得る原点検出装置であって、インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置に位置検出素子の検出面と対向して設けられた原点信号発生手段を備え、上記原点信号発生手段に起因する原点位置における検出値の変化を上記位置検出素子で検出することにより原点信号を得る原点検出装置であって、原点位置検出用の主位置検出素子と、上記主位置検出素子を中心にして上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副位置検出素子と、上記主位置検出素子により得られる検出出力信号と上記少なくとも二個の副位置検出素子により得られる各検出出力信号の和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理手段とを備えることにより、簡単な構成で温度変化による測定精度の劣化を防止して、温度変動の影響受けることなく高精度に原点検出を行うことができる。
10 歯車部、12 原点歯車、12A 原点歯車、12B 1歯欠け原点歯車、13 切欠部、13A 突部、13B 1歯欠け部、20 センサヘッド、22A 主ホール素子、22B,22C 副ホール素子、24 演算増幅器、25 差動増幅器、26 比較部、28 信号処理部、30 原点検出装置、40 ケーブル、50 ロータリーエンコーダ

Claims (7)

  1. インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置に位置検出素子の検出面と対向して設けられた原点信号発生手段を備え、上記原点信号発生手段に起因する原点位置における検出値の変化を上記位置検出素子で検出することにより原点信号を得る原点検出装置であって、
    原点位置検出用の主位置検出素子と、
    上記主位置検出素子を中心にして上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における対称位置に配置された少なくとも二個の副位置検出素子と、
    上記主位置検出素子により得られる検出出力信号と上記少なくとも二個の副位置検出素子により得られる各検出出力信号の和信号とをゲイン1:1で逆極性で加算する信号処理手段と
    を備える原点検出装置。
  2. 上記位置検出素子はホール素子であると共に、上記原点信号発生手段に起因する原点位置における磁界の変化を検出することにより原点信号を得ることを特徴とする請求項1記載の原点検出装置。
  3. 上記原点信号発生手段は、原点位置を凸状とした原点トラックからなることを特徴とする請求項2記載の原点検出装置。
  4. 上記原点信号発生手段は、原点位置を凹状とした原点トラックからなることを特徴とする請求項2記載の原点検出装置。
  5. 上記原点信号発生手段は、上記インクリメンタルエンコーダの相対移動方向における原点位置におけるインクリメントトラックの磁性格子を除去してなることを特徴とする請求項2記載の原点検出装置。
  6. 上記インクリメンタルエンコーダは、磁気式ロータリエンコーダであることを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れか1項記載の原点検出装置。
  7. 上記インクリメンタルエンコーダは、磁気式リニヤエンコーダであることを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れか1項記載の原点検出装置。
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