JP6532215B2 - 羽根車及び遠心圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、羽根車及び遠心圧縮機に関する。
遠心圧縮機は、ハウジングと、ハウジングの内部において回転する羽根車(インペラ)と、羽根車からの気体の圧力を高めるディフューザとを備えている。羽根車は、回転軸を中心に回転するハブ板と、ハブ板の表面に配置される複数の羽根とを有する。羽根の設計において、複数の翼断面を翼高さ方向に積層する手法が用いられる場合がある。直線要素を用いて翼断面を積層することによって設計される羽根(直線要素羽根)、及び曲線要素を用いて翼断面を積層することによって設計される羽根(曲線要素羽根)の一例が特許文献1に開示されている。例えば加工性の向上を重視する場合、直線要素が用いられる。羽根車の性能の向上を重視する場合、曲線要素が用いられる。
特開2012−219779号公報
遠心圧縮機の性能の低下を抑制するためには、羽根車の性能の低下を抑制することが重要である。羽根車の性能は、羽根の形状に基づいて変化する。そのため、性能の低下を抑制できる形状を有する羽根の案出が要望される。
本発明の態様は、性能の低下が抑制される羽根車及び遠心圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、回転軸を中心に第1方向に回転するハブ板と、前記ハブ板の表面において前記回転軸の回転方向に配置される複数の羽根と、を備え、前記羽根は、前縁と、後縁と、ハブと、チップと、を有し、前記チップとの境界の前記後縁の第1端部が前記ハブとの境界の前記後縁の第2端部よりも前記第1方向に配置されるように前記後縁にタンジェンシャルリーンが与えられ、前記回転方向に関して、前記ハブ板の表面に垂直な基準線と、前記第1端部と前記第2端部とを結ぶ仮想線との距離を基準リーン量Δθr、前記回転方向に関して、前記基準線と、前記第1端部と前記第2端部との間の前記後縁の中心線との距離を後縁リーン量Δθ、前記後縁リーン量Δθの最大値をmaxΔθ、としたとき、前記Δθは、前記Δθrよりも大きく、前記maxΔθとなる前記羽根の最大部は、前記ハブから前記チップまでの前記羽根の翼高さ方向の前記羽根の中間部よりも前記チップ側に設けられる羽根車が提供される。
本発明の第1の態様によれば、maxΔθとなる最大部が、羽根の中間部よりもチップ側に設けられるので、最大部とハブとの間の羽根の圧力面の表面積を大きくすることができる。その結果、ハブ板が回転すると、最大部とハブとの間の羽根の圧力面の気体の圧力は高くなる。そうすると、回転する羽根の後縁の第2端部とその周囲の気体との相対速度(流速)が小さくなり、後縁近傍の圧力面において気流の剥離が発生することが抑制される。そのため、後縁の第2端部におけるウェーク(乱気流)が小さくなる。したがって、損失が低減され、圧縮効率の低減が抑制されるので、羽根車の性能の低下が抑制される。
本発明の第1の態様において、前記翼高さ方向に関して、前記第2端部の位置を0%位置、前記第1端部の位置を100%位置としたとき、前記最大部は、60%以上80%以下の位置に設けられてもよい。
これにより、圧縮効率の低減が抑制され、羽根車の性能の低下が抑制される。
本発明の第1の態様において、前記ハブは、前記基準線と直交するハブ面を含み、前記チップは、前記基準線と直交するチップ面を含み、前記第1方向を向く前記羽根の圧力面と前記ハブ面とがなす角度αhは、90[°]よりも小さく、前記圧力面と前記チップ面とがなす角度αsは、90[°]よりも小さくてもよい。
これにより、圧縮効率の低減が抑制され、羽根車の性能の低下が抑制される。
本発明の第1の態様において、前記角度αsは、前記角度αhよりも大きくてもよい。
これにより、圧縮効率の低減が抑制され、羽根車の性能の低下が抑制される。
本発明の第1の態様において、前記ハブは、前記基準線と直交するハブ面を含み、前記チップは、前記基準線と直交するチップ面を含み、前記第1方向を向く前記羽根の圧力面と前記ハブ面とがなす角度αhは、90[°]よりも小さく、前記圧力面と前記チップ面とがなす角度αsは、90[°]でもよい。
これにより、加工性の低下が抑制される。
本発明の第2の態様に従えば、ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置される第1の態様の羽根車と、を備える遠心圧縮機が提供される。
本発明の第2の態様によれば、羽根車の性能の低下が抑制されるので、遠心圧縮機の性能の低下が抑制される。
本発明の第2の態様において、前記羽根車は、オープン羽根車でもよい。
これにより、羽根の圧力面において気流の剥離が発生することが抑制され、遠心圧縮機の性能の低下が抑制される。
本発明の態様によれば、性能の低下が抑制される羽根車及び遠心圧縮機が提供される。
図1は、第1実施形態に係る遠心圧縮機の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、図1の一部を拡大した図である。 図3は、第1実施形態に係る羽根車の一例を示す斜視図である。 図4は、第1実施形態に係る羽根車の一例を示す正面図である。 図5は、第1実施形態に係る羽根車の一例を示す側面図である。 図6は、第1実施形態に係る羽根の設計方法の一例を説明するための模式図である。 図7は、第1実施形態に係る羽根の後縁の形状の一例を模式的に示す図である。 図8は、第1実施形態に係る羽根の後縁の形状の一例を模式的に示す図である。 図9は、第1実施形態に係る羽根の作用の一例を説明するための模式図である。 図10は、比較例に係る羽根の作用を説明するための模式図である。 図11は、第1実施形態に係る羽根の一例を示す模式図である。 図12は、第2実施形態に係る羽根の後縁の形状の一例を模式的に示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る遠心圧縮機100の一例を模式的に示す断面図である。図2は、図1の一部を拡大した図である。
図1及び図2に示すように、遠心圧縮機100は、ハウジング10と、ハウジング10の内部において回転する羽根車(インペラ)40と、羽根車40からの気体の圧力を高めるディフューザ90と、を備えている。
羽根車40は、シャフト部材91に支持される。シャフト部材91は、モータ92の回転により、回転軸(中心軸)AXを中心に回転する。羽根車40は、シャフト部材91に固定されている。シャフト部材91が回転することにより、羽根車40は、回転軸AXを中心に回転する。羽根車40は、回転軸AXを中心に一方向(第1方向)に回転する。
以下の説明においては、回転軸AXと平行な方向を適宜、軸方向、と称し、回転軸AXの回転方向を適宜、周方向、と称し、回転軸AXに対する放射方向を適宜、径方向、と称する。
ハウジング10は、入口ダクト11と、出口ダクト12とを有する。入口ダクト11は、流入口11Mを含む。出口ダクト12は、流出口12Mを含む。流入口11Mは、軸方向に関してハウジング10の一端部に設けられた開口を含む。流出口12Mは、径方向に関してハウジング10の一端部に設けられた開口を含む。入口ダクト11を介して、ハウジング10の外部の気体がハウジング10の内部に流入する。出口ダクト12を介して、ハウジング10の内部の気体がハウジング10の外部に流出する。
なお、入口ダクト11に、ハウジング10の外部からハウジング10の内部に流入する気体の流量を調整する入口案内翼(Inlet Guide Vane:IGV)が設けられてもよい。
羽根車40は、ハウジング10の内部に配置される。羽根車40は、ハウジング10の内部において、回転軸AXを中心に第1方向に回転する。羽根車40は、回転することによって、入口ダクト11からの気体に速度エネルギーを与える。
出口ダクト12は、ディフューザ90を含む。ディフューザ90は、出口ダクト12に配置される。ディフューザ90は、羽根車40からの気体を減速して、その気体の圧力を高める。
羽根車40は、シャフト部材91と接続され、回転軸AXを中心に第1方向に回転するハブ板50と、ハブ板50の表面52に配置される複数の羽根60と、を備える。羽根60は、回転軸AXの周囲において、周方向に複数配置される。
ハブ板50は、シャフト部材91と一緒に、回転軸AXを中心に第1方向に回転する。ハブ板50は、略円錐形状の部材である。ハブ板50は、回転軸AXと直交し、入口ダクト11に面する前面51と、前面51の周囲に配置され、羽根60が接続される表面52と、回転軸AXと直交し、前面51の反対方向を向く背面53と、表面52と背面53とを結ぶ側面54と、を有する。表面52は、回転軸AXに向かって凹む曲面を含む。
羽根60は、ハブ板50の表面52に複数配置される。複数の羽根60は、周方向に一定間隔で配置される。羽根60は、入口ダクト11に面する前縁61と、出口ダクト12に面する後縁62と、ハブ板50の表面52に接続されるハブ(ハブエッジ)63と、チップ(シュラウドエッジ)64と、を有する。
ハウジング10は、間隙を介して羽根60のチップ64と対向する表面13と、間隙を介してハブ板50の側面54と対向する内面14と、間隙を介してハブ板50の背面53と対向する後面15と、を有する。後面15は、シールプレートとして機能する。
中心軸AXと平行な断面において、ハブ63は、回転軸AXに向かって凹む曲線を含む。中心軸AXと平行な断面において、チップ64は、回転軸AXに向かって凹む曲線を含む。ハウジング10の表面13は、入口ダクト11の内面と出口ダクト12の内面とを結ぶように配置される。ハウジング10の表面13は、回転軸AXに向かって突出する曲面を含む。ハウジング10の表面13と、チップ64との間の間隙の寸法は、実質的に一定である。
羽根車40が回転すると、ハウジング10の外部の気体が、流入口11M及び入口ダクト11を介して、ハウジング10の内部に流入する。ハウジング10の内部に流入した気体は、回転する羽根車40により圧縮される。羽根車40が回転することによって、気体が圧縮される。これにより、気体の圧力が上昇する。圧縮された気体は、ハウジング10の表面13と羽根車40の羽根60のチップ64との間の通路16を通過する。羽根車40により圧縮され、通路16を通過した気体は、出口ダクト12に送られる。出口ダクト12に配置されたディフューザ90により、気体の圧力が高められる。圧力が高められた気体は、出口ダクト12の流出口12Mから流出する。
図3は、本実施形態に係る羽根車40の一例を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る羽根車40の一例を示す正面図である。図5は、本実施形態に係る羽根車40の一例を示す側面図である。
図2、図3、図4、及び図5に示すように、羽根車40は、回転軸AXを中心に第1方向に回転するハブ板50と、ハブ板50の表面52において周方向に配置される複数の羽根60と、を備えている。
羽根60の前縁61は、チップ64側の端部65と、ハブ63側の端部66と、を含む。端部65は、前縁61とチップ64との境界に配置される。端部66は、前縁61とハブ63との境界に配置される。
羽根60の後縁62は、チップ64側の端部(第1端部)67と、ハブ63側の端部(第2端部)68と、を含む。端部67は、後縁62とチップ64との境界に配置される。端部68は、後縁62とハブ63との境界に配置される。
本実施形態においては、後縁62の端部67が後縁62の端部68よりも第1方向(回転方向に関して前方)に配置されるように、後縁62にタンジェンシャルリーンが与えられている。タンジェンシャルリーンは、羽根60の後縁62の周方向の傾きを示す。端部67が端部68よりも回転方向の前方に配置されるように、後縁62が周方向に傾いている。本実施形態においては、後縁62に、正のタンジェンシャルリーンが与えられる。
図6は、本実施形態に係る羽根60の設計方法の一例を説明するための模式図である。図6に示すように、羽根60は、複数の翼断面を翼高さ方向に積層することによって設計される。翼高さ方向とは、ハブ63からチップ64に向かう方向である。翼高さ方向を、翼スパン高さ方向、と称してもよい。翼高さ方向は、ハブ板50の表面52と直交する方向である。
本実施形態においては、形状が等しい複数の翼断面を周方向(回転方向)にシフトしながら翼高さ方向に積層することによって、後縁62に正のタンジェンシャルリーンが与えられる。本実施形態においては、曲線要素をガイドとして、複数の翼断面の積層が行われる。曲線要素の少なくとも一部は、ハブ50の表面52と交差(例えば直交)するように設けられる。
図7は、本実施形態に係る羽根60の後縁62の形状の一例を模式的に示す図である。図3、図5、及び図7に示すように、羽根60の圧力面(正圧面)69及び負圧面70は、曲面を含む。曲線要素をガイドとして複数の翼断面が積層されることによって羽根60が設計される。圧力面69とは、第1方向(回転方向の前方)を向く羽根60の表面である。負圧面70とは、回転方向に関して第1方向の逆方向である第2方向(回転方向の後方)を向く羽根60の表面である。圧力面69と負圧面70とは、ほぼ平行である。
圧力面69は、第1方向に突出する曲面を含む。負圧面70は、第2方向に対して凹む曲面を含む。
圧力面69が最も第1方向側に突出する部分71は、ハブ63からチップ64までの羽根60の翼高さ方向に関して、羽根60の中間部72よりもチップ64側に配置される。
すなわち、回転方向に関して、ハブ板50の表面52に垂直な基準線Lrと、端部67と端部68とを結ぶ仮想線Lmとの距離を基準リーン量Δθr、回転方向に関して、基準線Lmと、端部67と端部68との間の後縁62の中心線Lcとの距離を後縁リーン量Δθ、後縁リーン量Δθの最大値をmaxΔθ、としたとき、Δθは、Δθrよりも大きく、maxΔθとなる羽根60の部分71は、ハブ63からチップ64までの羽根60の翼高さ方向の羽根60の中間部72よりもチップ64側に設けられる。
以下の説明においては、maxΔθとなる羽根60の部分71を適宜、最大部71、と称する。
図8は、本実施形態に係る羽根60の後縁62の形状の一例を模式的に示す図である。図8において、横軸は、基準線Lrからの距離(リーン量)を示す。縦軸は、翼高さ方向の位置を無次元化した値を示す。ハブ63からある翼断面までの翼高さ方向の距離(翼高さ)をh、ハブ63からチップ64までの翼高さ方向の距離をHとしたとき、図8の縦軸は、無次元翼高さ(h/H)を示す。
翼高さ方向に関して、ハブ63との境界の後縁62の端部68の位置は、0%位置である。翼高さ方向に関して、チップ64との境界の後縁62の端部67の位置は、100%位置である。翼高さ方向に関して、羽根60の中間部72の位置は、50%位置である。
図8に示すように、回転方向に関して、基準線Lrと仮想線Lmとの距離を基準リーン量Δθr、基準線Lrと中心線Lcとの距離を後縁リーン量Δθ、後縁リーン量Δθの最大値をmaxΔθとしたとき、以下の(1)式の条件が満足される。
Δθ>Δθr …(1)
基準線Lrとは、後縁62の端部(第2端部)68と接続されるハブ板50の表面52に垂直な線をいう。仮想線Lmとは、後縁62の端部67と後縁62の端部68とを結ぶ線である。中心線Lcとは、後縁62の厚さ方向(回転方向)に関して後縁62の中心を通る線であり、端部67と端部68とを結ぶ線である。端部68において、基準線Lrと仮想線Lmと中心線Lcとは交わる。端部67において、仮想線Lmと中心線Lcとは交わる。
(1)式の条件が満たされることにより、圧力面69は、第1方向に突出する曲面で形成される。
また、maxΔθとなる羽根60の最大部71は、翼高さ方向の羽根60の中間部72よりもチップ64側に設けられる。すなわち、圧力面69が最も第1方向側に突出する最大部72は、翼高さ方向に関して、50%以上100%以下の範囲に配置される。
最大部72は、翼高さ方向に関して、60%以上80%以下の位置に設けられてもよい。図8に示す例では、最大部71は、約65%の位置に設けられている。
ハブ63は、基準線Lrと直交するハブ面を含む。チップ64は、基準線Lrと直交するチップ面を含む。ハブ面は、ハブ63の表面を通り、基準線Lrと直交する仮想面である。チップ面は、チップ64の表面を通り、基準線Lrと直交する仮想面である。
本実施形態において、第1方向を向く羽根60の圧力面69とハブ面とがなす角度αhは、90[°]よりも小さい。圧力面69とチップ面とがなす角度αsは、90[°]よりも小さい。すなわち、角度αhは、鋭角である。角度αsは、鋭角である。
また、角度αsは、角度αhよりも大きい。すなわち、以下の(2)式の条件が満足される。
αs>αh …(2)
本実施形態においては、最大部71が、翼高さ方向に関して、50%以上100%以下の位置に設けられるので、羽根車40の性能の低下が抑制される。
図9は、本実施形態に係る羽根60の作用の一例を説明するための模式図である。図9に示すように、本実施形態においては、maxΔθとなる最大部71が、羽根60の中間部72よりもチップ64側(端部67側)に設けられる。そのため、最大部71とハブ63(端部68)との間の羽根60の圧力面69の表面積を大きくすることができる。すなわち、本実施形態においては、圧力面69のうち、最大部71とハブ63との間の領域69Aの表面積が大きくなる。
羽根車40が回転軸AXを中心に回転すると、圧力面69の領域69Aには多くの気体が当たることとなる。その結果、羽根車40が回転すると、圧力面69の領域69Aの気体の圧力が高くなる。
領域69Aの気体の圧力が高くなると、回転する羽根60の後縁62の端部68と、その周囲の気体との相対速度(流速)は低下する。これにより、後縁62近傍の圧力面69において気流の剥離が発生することが抑制される。そのため、後縁62の端部68におけるウェーク(乱気流)が小さくなる。したがって、損失が低減され、圧縮効率の低減が抑制されるので、羽根車40の性能の低下が抑制される。
図10は、比較例に係る羽根60Jの作用の一例を説明するための模式図である。図10に示すように、比較例に係る羽根60Jにおいては、maxΔθとなる最大部71が、羽根60の中間部72よりもハブ63側(端部68側)に設けられる。そのため、最大部71とハブ63(端部68)との間の羽根60の圧力面69の表面積は小さい。すなわち、比較例に係る羽根60Jにおいては、圧力面69のうち、最大部71とハブ63との間の領域69Aの表面積が小さい。
比較例に係る羽根60Jを有する羽根車40が回転軸AXを中心に回転した場合、圧力面69の領域69Aに当たる気体は少ない。その結果、羽根車40が回転した場合において、圧力面69の領域69Aの気体の圧力は十分に上昇しない。
領域69Aの気体の圧力が十分に上昇しないと、回転する羽根60Jの後縁62の端部68と、その周囲の気体との相対速度は高い状態を維持したままである。その結果、後縁62近傍の圧力面69において気流の剥離が発生する可能性が高くなり、損失が増大し、羽根車40の性能が低下する。
また、本実施形態において、羽根車40にシュラウドは接続されない。羽根車40は、ハウジング10と間隙を介して対向する。すなわち、本実施形態において、羽根車40は、所謂、オープン羽根車(オープンインペラ)である。
図11は、本実施形態に係る羽根60の一例を示す模式図である。図11は、端部67の近傍における羽根60の一部を模式的に示す。本実施形態において、羽根車40は、オープン羽根車である。図11に示すように、端部67を含む羽根60のチップ64とハウジング10の表面13とは間隙を介して対向する。
羽根60のハブ63は、ハブ板50と接続される固定端である。羽根60のチップ64は、自由端である。すなわち、羽根60は、ハブ板50に片持ち支持される。そのため、ハブ63側の羽根60の厚みが、チップ64側の羽根60の厚みよりも厚くなるように、羽根60が製造される。
本発明者は、チップ64とハウジング10との間に間隙が形成された状態で、羽根60のうち厚みが厚いハブ63側の部分から厚みが薄いチップ64側の部分に気体が流れると、ハブ63側の圧力面69において気流の剥離が発生する可能性が高くなることを見出した。また、本発明者は、オープン羽根車において、チップ64側の圧力面69よりも、ハブ63側の圧力面69におけるウェークが大きくなることを見出した。
そして、本発明者は、羽根60の最大部71を羽根60の中間部72よりもチップ64側に設けて、最大部71とハブ63との間の圧力面69の表面積を大きくすることによって、ハブ63側の圧力面69においてウェークが大きくなることを抑制できることを見出した。
以上説明したように、本実施形態によれば、maxΔθとなる最大部71が、羽根60の中間部71よりもチップ64側に設けられるので、最大部71とハブ63との間の羽根60の圧力面69の表面積を大きくすることができる。その結果、ハブ板50が回転すると、最大部71とハブ63との間の羽根60の圧力面69の気体の圧力を高めることができる。これにより、回転する羽根60の後縁62の端部68とその周囲の気体との相対速度(流速)が小さくなり、後縁62近傍の圧力面69において気流の剥離が発生することが抑制される。そのため、後縁62の端部68におけるウェークが小さくなる。したがって、損失が低減され、圧縮効率の低減が抑制されるので、羽根車40の性能の低下及び遠心圧縮機100の性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、翼高さ方向に関して、最大部71は、60%以上80%以下の位置に設けられる。これにより、圧縮効率の低減が抑制され、羽根車40の性能の低下及び遠心圧縮機100の性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、角度αhは、90[°]よりも小さく、角度αsは、90[°]よりも小さい。これにより、圧縮効率の低減が抑制され、羽根車40の性能の低下及び遠心圧縮機100の性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、角度αsは、角度αhよりも大きい。これにより、圧縮効率の低減が抑制され、羽根車40の性能の低下及び遠心圧縮機100の性能の低下が抑制される。
なお、本実施形態においては、羽根車40がオープン羽根車であることとした。オープン羽根車に本発明の態様を適用することにより、気流の剥離及びウェークの発生が効果的に抑制される。なお、羽根車40は、オープン羽根車でなくてもよい。羽根車40は、シュラウドが接続されたシュラウド付き羽根車(クローズドインペラ)でもよい。以下の実施形態においても同様である。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図12は、本実施形態に係る羽根60の後縁62の形状の一例を模式的に示す図である。図12において、横軸は、基準線Lrからの距離(リーン量)を示す。縦軸は、翼高さ方向の位置を無次元化した値を示す。翼高さ方向に関して、ハブ63との境界の後縁62の端部68の位置は、0%位置である。翼高さ方向に関して、チップ64との境界の後縁62の端部67の位置は、100%位置とする。翼高さ方向に関して、羽根60の中間部72の位置は、50%位置である。
図12に示すように、回転方向に関して、基準線Lrと仮想線Lmとの距離を基準リーン量Δθr、基準線Lrと中心線Lcとの距離を後縁リーン量Δθ、後縁リーン量Δθの最大値をmaxΔθとしたとき、Δθは、Δθrよりも大きい。
また、maxΔθとなる羽根60の最大部71は、翼高さ方向の羽根60の中間部72よりもチップ64側に設けられる。本実施形態において、最大部71は、端部(第1端部)67を含む。
ハブ63は、基準線Lrと直交するハブ面を含む。チップ64は、基準線Lrと直交するチップ面を含む。ハブ面は、ハブ63の表面を通り、基準線Lrと直交する仮想面である。チップ面は、チップ64の表面を通り、基準線Lrと直交する仮想面である。
本実施形態において、第1方向を向く羽根60の圧力面69とハブ面とがなす角度αhは、90[°]よりも小さい。圧力面69とチップ面とがなす角度αsは、90[°]である。すなわち、角度αhは、鋭角である。角度αsは、直角である。
以上説明したように、本実施形態においても、後縁62近傍の圧力面69において気流の剥離が発生することが抑制される。そのため、後縁62の端部68におけるウェークが小さくなる。したがって、損失が低減され、圧縮効率の低減が抑制されるので、羽根車40の性能の低下及び遠心圧縮機100の性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、羽根60を加工性良く製造することができる。
10 ハウジング
11 入口ダクト
11M 流入口
12 出口ダクト
12M 流出口
13 表面
14 内面
15 後面
16 通路
40 羽根車
50 ハブ板
51 前面
52 表面
53 背面
54 側面
60 羽根
60J 羽根
61 前縁
62 後縁
63 ハブ
64 チップ
65 端部
66 端部
67 端部(第1端部)
68 端部(第2端部)
69 圧力面
69A 領域
70 負圧面
71 部分(最大部)
72 中間部
90 ディフューザ
91 シャフト部材
92 モータ
100 遠心圧縮機
AX 回転軸
Lc 中心線
Lm 仮想線
Lr 基準線

Claims (7)

  1. 回転軸を中心に第1方向に回転するハブ板と、
    前記ハブ板の表面において前記回転軸の回転方向に配置される複数の羽根と、
    を備え、
    前記羽根は、
    前縁と、
    後縁と、
    ハブと、
    チップと、
    を有し、
    前記羽根は、形状が等しい複数の翼断面を前記回転方向にシフトしながら前記ハブ板の表面と交差する曲面要素をガイドとして前記羽根の翼高さ方向に積層された形状を有し、
    前記第1方向を向く前記羽根の圧力面は、前記第1方向に突出する曲面であり、前記回転方向に関して前記第1方向の逆方向である第2方向を向く前記羽根の負圧面は、前記第2方向に凹む曲面であり、
    前記チップとの境界の前記後縁の第1端部が前記ハブとの境界の前記後縁の第2端部よりも前記第1方向に配置されるように前記後縁にタンジェンシャルリーンが与えられ、
    前記チップの境界の前記前縁の第3端部が前記ハブとの境界の前記前縁の第4端部よりも前記第1方向に配置されるように前記前縁にタンジェンシャルリーンが与えられ、
    前記回転方向に関して、前記ハブ板の表面に垂直な基準線と、前記第1端部と前記第2端部とを結ぶ仮想線との距離を基準リーン量Δθr、
    前記回転方向に関して、前記基準線と、前記第1端部と前記第2端部との間の前記後縁の中心線との距離を後縁リーン量Δθ、
    前記後縁リーン量Δθの最大値をmaxΔθ、
    としたとき、
    前記Δθは、前記Δθrよりも大きく、
    前記maxΔθとなる前記羽根の最大部は、前記ハブから前記チップまでの前記羽根の翼高さ方向の前記羽根の中間部よりも前記チップ側に設けられる、
    羽根車。
  2. 前記翼高さ方向に関して、前記第2端部の位置を0%位置、前記第1端部の位置を100%位置としたとき、前記最大部は、60%以上80%以下の位置に設けられる、
    請求項1に記載の羽根車。
  3. 前記ハブは、前記基準線と直交するハブ面を含み、
    前記チップは、前記基準線と直交するチップ面を含み、
    前記第1方向を向く前記羽根の圧力面と前記ハブ面とがなす角度αhは、90[°]よりも小さく、
    前記圧力面と前記チップ面とがなす角度αsは、90[°]よりも小さい、
    請求項1又は請求項2に記載の羽根車。
  4. 前記角度αsは、前記角度αhよりも大きい、
    請求項3に記載の羽根車。
  5. 前記ハブは、前記基準線と直交するハブ面を含み、
    前記チップは、前記基準線と直交するチップ面を含み、
    前記第1方向を向く前記羽根の圧力面と前記ハブ面とがなす角度αhは、90[°]よりも小さく、
    前記圧力面と前記チップ面とがなす角度αsは、90[°]である、
    請求項1又は請求項2に記載の羽根車。
  6. ハウジングと、
    前記ハウジングの内部に配置される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の羽根車と、
    を備える遠心圧縮機。
  7. 前記羽根車は、オープン羽根車である、請求項6に記載の遠心圧縮機。
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