JP6531656B2 - 含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法 - Google Patents

含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法に関し、さらに詳述すると、所定の含窒素有機化合物の共存下で行う、効率的な含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法に関する。
含窒素オルガノキシシラン化合物は、塗料添加剤、接着剤、シランカップリング剤、繊維処理剤、および表面処理剤などとして有用な化合物である。
この中でも、オルガノキシ基を一つ有する含窒素モノオルガノキシシラン化合物は、使用時にゲル化や高分子化を引き起こさないという特長を有するとともに、基板等の表面処理剤として用いた場合に処理後の表面に凹凸を生じさせにくいという特長等を有するため、上記用途において特に有用な化合物である。
この含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法としては、不飽和結合含有窒素化合物とハイドロジェンオルガノキシシラン化合物とを白金触媒存在下反応させる方法(非特許文献1)、ハロアルキルオルガノキシシラン化合物とアンモニアやアミン化合物とを反応させる方法(特許文献1)、不飽和結合含有窒素化合物とハイドロジェンハロシラン化合物とを反応させて得られた含窒素ハロシラン化合物と、水酸基含有化合物とを反応させる方法(特許文献2)などが知られている。
しかし、非特許文献1の方法は、反応性が低いため、多量の白金触媒を使用する必要があり、工業的に有利でない。しかも、分岐構造を有する異性体が多く副生し、高品質なものが得られない場合がある。
また、特許文献1の方法は、分岐構造を有する異性体は副生しないものの、反応性が低いため高温で長時間の反応が必要となり、工業的に有利な方法ではない。
さらに、特許文献2の方法では、反応性が低いという問題は解決される。しかし、この方法では、水酸基含有化合物との反応の際に生じるハロゲン化水素を捕捉するためにトリエチルアミン等の含窒素有機化合物を添加する必要があるところ、その結果生じる含窒素有機化合物のハロゲン化水素塩は一般に固体であるため、反応系における撹拌の維持に多量の溶媒が必要となるうえ、反応後に固体を除去するためのろ過工程も必要となるため、工業的に有利な方法ではない。
特開2008−143855号公報 特開2004−352695号公報
Comprehensive Handbook on Hydrosilylation,p.122〜123
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高品質な含窒素オルガノキシシラン化合物のより効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、水酸基含有化合物との反応の際に、所定の含窒素有機化合物をハロゲン化水素捕捉剤として使用することで、生成するハロゲン化水素塩が0〜200℃で液状となって分離するため分液操作によりそれを容易に除去でき、高品質な含窒素オルガノキシシラン化合物を効率的に製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 下記一般式(1)
Figure 0006531656
[{式中、R1′は、2価の単結合またはヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜18の2価炭化水素基を表し、Aは、下記一般式(2)または(3)
Figure 0006531656
(式(2)中、R2およびR3は、互いに独立して、水素原子、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、またはトリオルガノシリル基を表すが、これらが互いに結合して窒素原子とともに炭素数2〜20の環を形成してもよい。式(3)中、R4は、水素原子、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、またはトリオルガノシリル基を表し、R5およびR6は、互いに独立して炭素数1〜20の2価炭化水素基を表し、R7は、CHまたは窒素原子を表す。)
で示される基を表す。}]
で示される不飽和結合含有含窒素化合物と、下記一般式(4)
Figure 0006531656
(式中、R8は、置換または非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。)
で示されるハイドロジェンハロシラン化合物とを反応させ、得られた下記一般式(5)
Figure 0006531656
(式中、R1は、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数2〜20の2価炭化水素基を表し、A、R8、およびXは前記と同じ。)
で示される含窒素ハロシラン化合物と、下記一般式(6)
Figure 0006531656
(式中、R9は、置換または非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基を表す。)
で示される水酸基含有化合物とを反応させる、下記一般式(7)
Figure 0006531656
(式中、A、R1、R8およびR9は、前記と同じ。)
で示される含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法であって、前記含窒素ハロシラン化合物と前記水酸基含有化合物との反応を、総炭素数8以上のトリヒドロカルビルアミン化合物、ジアミン化合物、および窒素数3以上のポリアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の含窒素有機化合物の存在下で行うことを特徴とする含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法、
2. 前記含窒素ハロシラン化合物と前記水酸基含有化合物との反応で生じた含窒素有機化合物のハロゲン化水素塩を含む液状物を、0〜200℃にて分離し、除去する工程を含む1の含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法、
3. 前記含窒素有機化合物が、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、およびトリエチレンテトラミンから選ばれる少なくとも1種である1または2の含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法
を提供する。
本発明の含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法では、所定の含窒素有機化合物をハロゲン化水素捕捉剤として使用しているため、含窒素ハロシラン化合物と水酸基含有化合物との反応で生成するハロゲン化水素塩が液状となって、これを容易に除去でき、高品質な含窒素オルガノキシシラン化合物を効率的に製造できる。
このような高品質の含窒素オルガノキシシラン化合物は、塗料添加剤、接着剤、シランカップリング剤、繊維処理剤、表面処理剤として特に有用である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法は、下記のスキームに示されるように、一般式(1)の不飽和結合含有含窒素化合物と、一般式(4)のハイドロジェンハロシラン化合物とを反応させて一般式(5)の含窒素ハロシラン化合物を製造し、これを一般式(6)の水酸基含有化合物とを反応させて一般式(7)の含窒素オルガノキシシラン化合物を製造する際に、一般式(5)の含窒素ハロシラン化合物と一般式(6)の水酸基含有化合物との反応を、総炭素数8以上のトリヒドロカルビルアミン化合物、ジアミン化合物、および窒素数3以上のポリアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の含窒素有機化合物の存在下で行うことを特徴とする。
Figure 0006531656
式(1)において、R1′は、2価の単結合またはヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜18の2価炭化水素基を表すが、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜18の2価炭化水素基が好ましく、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の2価炭化水素基がより好ましい。
炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでもよい2価炭化水素の具体例としては、メチレン、エチレン、メチルエチレン、トリメチレン、プロピレン、メチルプロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、デカメチレン、イソブチレン基等のアルキレン基;フェニレン基等のアリーレン基;メチレンフェニレン、メチレンフェニレンメチレン基等のアラルキレン基;1−オキサメチレン、1−アザメチレン基等のヘテロ原子含有アルキレン基などが挙げられる。
式(1)において、Aは、下記一般式(2)または(3)で表される1価の窒素原子含有基を表す。
Figure 0006531656
式(2)中、R2およびR3は、互いに独立して、水素原子、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、またはトリオルガノシリル基を表すが、これらが互いに結合して窒素原子とともに炭素数2〜20の環を形成してもよい。
ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、n−イコシル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、テキシル、2−エチルヘキシル基等の分岐鎖状アルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル基等の環状アルキル基;ビニル、アリル、1−プロペニル基等のアルケニル基;フェニル、トリル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基などが挙げられる。
これらの中でも、特に原料の入手容易性の点から、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、t−ブチル基が好ましい。
なお、上記1価炭化水素基の水素原子の一部または全部がその他の置換基で置換されていてもよく、その他の置換基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、(イソ)プロポキシ基等のアルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子等のハロゲン原子;シアノ基;アミノ基;炭素数2〜10のアシル基;トリクロロシリル基;各アルキル基、各アルコキシ基が炭素数1〜5である、トリアルキルシリル、ジアルキルモノクロロシリル、モノアルキルジクロロシリル、トリアルコキシシリル、ジアルキルモノアルコキシシリル、モノアルキルジアルコキシシリル基などが挙げられる。
トリオルガノシリル基の具体例としては、トリメチルシリル、エチルジメチルシリル、ジエチルメチルシリル、トリエチルシリル、トリn−プロピルシリル、トリイソプロピルシリル、トリn−ブチルシリル、トリイソブチルシリル、トリsec−ブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリシクロペンチルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリフェニルシリル、t−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
一方、式(2)におけるR2およびR3が互いに結合して窒素原子とともに形成する炭素数2〜20の環状構造を有する基の具体例としては、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル基等が挙げられる。
式(3)において、R4は、水素原子、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、またはトリオルガノシリル基を表し、R5およびR6は、互いに独立して炭素数1〜20の2価炭化水素基を表し、R7は、CHまたは窒素原子を表す。ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基としては、上記式(2)で例示した基と同様のものが挙げられる。
炭素数1〜20の2価炭化水素基の具体例としては、上記式(1)で例示した基と同様のものが挙げられるが、中でも、メチレン、エチレン、メチルエチレン、ジメチルエチレン、プロピレン、メチルプロピレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、デカメチレン、イソブチレン基等のアルキレン基が好ましい。
式(1)で示される不飽和結合含有含窒素化合物の具体例としては、ジメチルアリルアミン、ジエチルアリルアミン、ジブチルアリルアミン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン、N−トリエチルシリルアリルアミン、N−t−ブチルジメチルシリルアリルアミン、N−トリイソプロピルシリルアリルアミン、1−アリル−4−メチルピペラジン、4−アリロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アリロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン、1−アリルモルホリン等が挙げられる。
式(4)において、R8は、置換または非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。
置換または非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基としては、上記式(2)で例示した基と同様のものが挙げられるが、中でも、炭素数1〜10の置換または非置換の1価炭化水素基が好ましく、この場合も、特に原料の入手容易性の点から、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、t−ブチル基が好ましい。
なお、この場合も炭化水素基の水素原子の一部または全部がその他の置換基で置換されていてもよく、その他の置換基としては、上記式(2)で例示したものと同様のものが挙げられる。
ハロゲン原子の具体例としても上記式(2)で例示した基と同様の基が挙げられる。
式(4)で示されるハイドロジェンハロシラン化合物の具体例としては、ジメチルフルオロシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルブロモシラン、ジメチルヨードシラン、ジエチルフルオロシラン、ジエチルクロロシラン、ジエチルブロモシラン、ジエチルヨードシラン等が挙げられる。
式(1)の不飽和結合含有含窒素化合物と、式(4)のハイドロジェンハロシラン化合物とを反応させて得られる式(5)の含窒素ハロシラン化合物におけるR1は、反応により上記R1′が二炭素増加する結果、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数2〜20の2価炭化水素基となるが、炭素数2〜10の2価炭化水素基が好ましい。
これらの具体例としては、上記式(1)で例示した基と同様のものが挙げられる。
式(6)において、R9は、置換または非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、この1価炭化水素基の具体例としては、上記式(2)で例示した基と同様のものが挙げられる。
式(6)で示される水酸基含有化合物の具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、フェノール、クレゾール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等が挙げられる。
式(1)の不飽和結合含有含窒素化合物と、式(4)のハイドロジェンハロシラン化合物との反応させる工程において、式(4)のハイドロジェンハロシラン化合物の使用量は特に限定されるものではないが、反応性および生産性の点から、式(1)の不飽和結合含有窒素化合物1molに対し、0.5〜2.0molが好ましく、0.8〜1.5molがより好ましい。
また、この反応では、触媒として白金化合物を用いてもよい。
白金化合物の具体例としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエンまたはキシレン溶液、テトラキストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビスアセトニトリル白金、ジクロロビスベンゾニトリル白金、ジクロロシクロオクタジエン白金、白金−活性炭等が挙げられる。
白金化合物の使用量も特に限定されるものではないが、反応性および生産性の点から、式(1)で示される含窒素不飽和結合含有化合物1molに対し、0.000001〜0.01molが好ましく、0.00001〜0.001molがより好ましい。
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜200℃が好ましく、10〜180℃がより好ましい。
なお、上記反応は溶媒の存在下で行うこともできる。
溶媒としては、この種の反応に汎用されるものから適宜選択して用いることができ、その具体例としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒などが挙げられ、これらの溶媒は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、反応に用いる各成分の配合順序は任意であるが、式(1)の不飽和結合含有含窒素化合物と必要に応じて用いられる触媒との混合物に、式(4)のハイドロジェンハロシラン化合物を添加することが好ましい。
上記反応により得られた式(5)の含窒素ハロシラン化合物と式(6)の水酸基含有化合物とを反応させる工程において、水酸基含有化合物の使用量は特に限定されないが、反応性および生産性等の点から、原料として用いた式(4)の不飽和結合含有窒素化合物1molに対し、0.5〜2.0molが好ましく、0.8〜1.5molがより好ましい。
上述したとおり、本発明では、この反応を、ハロゲン化水素捕捉剤である、総炭素数8以上のトリヒドロカルビルアミン化合物、ジアミン化合物、および窒素数3以上のポリアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の含窒素有機化合物の存在下で行う。
すなわち、これらの含窒素有機化合物をハロゲン化水素捕捉剤として用いることで、副生する含窒素有機化合物のハロゲン化水素塩が液状となって分離し易くなり、分液操作によって容易に除去できるようになる。
総炭素数8以上のトリヒドロカルビルアミン化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、トリn−ブチルアミン、トリn−オクチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の総炭素数8〜30のトリヒドロカルビルアミン化合物が好ましい。
ジアミン化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、エチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ヘキサメチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の総炭素数2以上、好ましくは、総炭素数2〜20のジアミン化合物が好適である。
窒素数3以上のポリアミン化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、ジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、アミノエチルピペラジン等の窒素数3〜10のポリアミン化合物が好ましい。
これらの中でも、原料の入手容易性等を考慮すると、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンがより好ましい。
なお、上記各含窒素有機化合物は、単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
含窒素有機化合物の使用量は特に限定されないが、反応性および生産性、並びに副生したハロゲン化水素塩を液状として効率的に除去することを考慮すると、原料として用いる式(4)で示される不飽和結合含有窒素化合物1molに対し、1.0〜5.0molが好ましく、1.0〜3.0molがより好ましく、1.0〜2.0molがより一層好ましい。
上記反応において、含窒素ハロシラン化合物、含窒素化合物、水酸基含有化合物の添加順序は任意であるが、通常、不飽和結合含有含窒素化合物とハイドロジェンハロシラン化合物とを反応させて得られた含窒素ハロシラン化合物を単離することなく、次工程の反応が行われるため、ハイドロジェンシラン化合物中に、含窒素有機化合物および水酸基含有化合物を添加することが好ましい。
これら両化合物の添加順序も任意であり、含窒素有機化合物を添加後、水酸基含有化合物を添加する方法、水酸基含有化合物を添加後、含窒素有機化合物を添加する方法、含窒素有機化合物および水酸基含有化合物を同時に添加する方法のいずれを採用してもよい。
なお、R2およびR3がトリオルガノシリル基であり、窒素原子に水素原子が結合している含窒素有機化合物、いわゆる1級または2級アミン化合物をハロゲン化水素捕捉剤として用いる場合は、含窒素有機化合物を先に添加することが好ましい。これにより、まず含窒素ハロシラン化合物と含窒素有機化合物が反応してケイ素−窒素結合を形成され、その後に水酸基含有化合物によってケイ素−窒素結合が切断されてオルガノキシ化する反応形式となり、フリーのハロゲン化水素が生成せず副反応が少なくなるという利点がある。
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜200℃が好ましく、10〜150℃がより好ましく、30〜80℃がより一層好ましい。
なお、この反応も第1工程の反応と同様、溶媒の存在下で行うこともできる。使用可能な溶媒の具体例としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
反応終了後は生じた含窒素有機化合物のハロゲン化水素塩を、0〜200℃の含窒素有機化合物のハロゲン化水素塩が液状となる温度にて分液操作等により分離、除去できる。
含窒素有機化合物のハロゲン化水素塩を除去した反応液を、蒸留等の通常の方法で精製し、目的物を得ることができる。
上記一連の反応で得られる式(7)で示される含窒素オルガノキシシラン化合物の具体例としては、3−ジメチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメチルプロポキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメチルブトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメチルフェノキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメチルベンジロキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルプロポキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルブトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルフェノキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメチルベンジロキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルプロポキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルブトキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルフェノキシシラン、3−ジブチルアミノプロピルジメチルベンジロキシシラン、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルメトキシシラン、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルエトキシシラン、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルプロポキシシラン、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルブトキシシラン、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルフェノキシシラン、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルベンジロキシシラン、3−(N−トリエチルシリルアミノ)プロピルジメチルメトキシシラン、3−(N−トリエチルシリルアミノ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(N−トリエチルシリルアミノ)プロピルジメチルプロポキシシラン、3−(N−トリエチルシリルアミノ)プロピルジメチルブトキシシラン、3−(N−トリエチルシリルアミノ)プロピルジメチルフェノキシシラン、3−(N−トリエチルシリルアミノ)プロピルジメチルベンジロキシシラン、3−(N−t−ブチルジメチルシリルアミノ)プロピルジメチルメトキシシラン、3−(N−t−ブチルジメチルシリルアミノ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(N−t−ブチルジメチルシリルアミノ)プロピルジメチルプロポキシシラン、3−(N−t−ブチルジメチルシリルアミノ)プロピルジメチルブトキシシラン、3−(N−t−ブチルジメチルシリルアミノ)プロピルジメチルフェノキシシラン、3−(N−t−ブチルジメチルシリルアミノ)プロピルジメチルベンジロキシシラン、3−(N−トリイソプロピルシリルアミノ)プロピルジメチルメトキシシラン、3−(N−トリイソプロピルシリルアミノ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(N−トリイソプロピルシリルアミノ)プロピルジメチルプロポキシシラン、3−(N−トリイソプロピルシリルアミノ)プロピルジメチルブトキシシラン、3−(N−トリイソプロピルシリルアミノ)プロピルジメチルフェノキシシラン、3−(N−トリイソプロピルシリルアミノ)プロピルジメチルベンジロキシシラン、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルメトキシシラン、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルプロポキシシラン、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルブトキシシラン、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルフェノキシシラン、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルベンジロキシシラン、3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルメトキシシラン、3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルエトキシシラン、3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルプロポキシシラン、3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルブトキシシラン、3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルフェノキシシラン、3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルベンジロキシシラン、3−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルメトキシシラン、3−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルエトキシシラン、3−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルプロポキシシラン、3−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルブトキシシラン、3−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルフェノキシシラン、3−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピルプロピルジメチルベンジロキシシラン、3−モルホリノプロピルジメチルメトキシシラン、3−モルホリノプロピルジメチルエトキシシラン、3−モルホリノプロピルジメチルプロポキシシラン、3−モルホリノプロピルジメチルブトキシシラン、3−モルホリノプロピルジメチルフェノキシシラン、3−モルホリノプロピルジメチルベンジロキシシラン等が挙げられる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
撹拌機、還流器、滴下ロートおよび温度計を備えたフラスコに、ジエチルアリルアミン90.6g(0.8mol)、20質量%塩化白金酸−2−プロパノール溶液0.16gを仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン75.7g(0.8mol)を3時間かけて滴下し、さらにその温度で1時間撹拌した。内温を50〜60℃とした後、エチレンジアミン72.1g(1.2mol)を30分かけて滴下し、続いてメタノール28.2g(0.88mol)を30分かけて滴下後、その温度で1時間撹拌した。この段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、上層を蒸留した。3−ジエチルアミノプロピルジメチルメトキシシランを沸点80℃/1.0kPaの留分として121.8g得た(収率75%)。
[実施例2]
エチレンジアミンをジエチレントリアミン123.8g(1.2mol)に変更した以外は、実施例1と同様に反応を行った。メタノール添加後1時間撹拌した段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−ジエチルアミノプロピルジメチルメトキシシランを沸点80℃/1.0kPaの留分として120.1g得た(収率74%)。
[比較例1]
エチレンジアミンをトリエチルアミン121.4g(1.2mol)に変更した以外は、実施例1と同様に反応を行った。メタノール滴下中に生じた固体のトリエチルアミン塩酸塩により撹拌不能となったため、溶媒としてトルエン200gを追加した。生成した塩をろ過により除去後、蒸留した。3−ジエチルアミノプロピルジメチルメトキシシランを沸点80℃/1.0kPaの留分として115.5g得た(収率71%)。
[実施例3]
撹拌機、還流器、滴下ロートおよび温度計を備えたフラスコに、1−アリル−4−メチルピペラジン112.2g(0.8mol)、20質量%塩化白金酸−2−プロパノール溶液0.16gを仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン75.7g(0.8mol)を3時間かけて滴下し、さらにその温度で1時間撹拌した。内温を50〜60℃とした後、エチレンジアミン72.1g(1.2mol)を30分かけて滴下し、続いてメタノール28.2g(0.88mol)を30分かけて滴下後、その温度で1時間撹拌した。この段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルメトキシシランを沸点103℃/0.4kPaの留分として133.7g得た(収率73%)。
[実施例4]
エチレンジアミンをトリエチレンテトラミン175.4g(1.2mol)に変更した以外は、実施例3と同様に反応を行った。メタノール添加後1時間撹拌した段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルジメチルメトキシシランを沸点103℃/0.4kPaの留分として131.4g得た(収率71%)。
[実施例5]
撹拌機、還流器、滴下ロートおよび温度計を備えたフラスコに、4−アリロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン98.7g(0.5mol)、20質量%塩化白金酸−2−プロパノール溶液0.10gを仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン47.3g(0.5mol)を2時間かけて滴下し、さらにその温度で1時間撹拌した。内温を50〜60℃とした後、エチレンジアミン45.1g(0.75mol)を30分かけて滴下し、続いてメタノール17.6g(0.55mol)を30分かけて滴下後、その温度で1時間撹拌した。この段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシプロピルジメチルメトキシシランを沸点132℃/0.4kPaの留分として103.7g得た(収率72%)。
[実施例6]
撹拌機、還流器、滴下ロートおよび温度計を備えたフラスコに、4−アリロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン169.0g(0.8mol)、20質量%塩化白金酸−2−プロパノール溶液0.16gを仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン75.7g(0.8mol)を3時間かけて滴下し、さらにその温度で1時間撹拌した。内温を50〜60℃とした後、エチレンジアミン72.1g(1.2mol)を30分かけて滴下し、続いてメタノール28.2g(0.88mol)を30分かけて滴下後、その温度で1時間撹拌した。この段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシプロピルジメチルメトキシシランを沸点145℃/0.4kPaの留分として187.4g得た(収率78%)。
[実施例7]
撹拌機、還流器、滴下ロートおよび温度計を備えたフラスコに、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン403.0g(2.0mol)、20質量%塩化白金酸−2−プロパノール溶液0.40gを仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン189.2g(2.0mol)を3時間かけて滴下し、さらにその温度で1時間撹拌した。内温を50〜60℃とした後、エチレンジアミン180.3g(3.0mol)を1時間かけて滴下し、続いてメタノール70.4g(2.2mol)を1時間かけて滴下後、その温度で1時間撹拌した。この段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルメトキシシランを沸点98℃/0.4kPaの留分として476.7g得た(収率82%)。
[実施例8]
撹拌機、還流器、滴下ロートおよび温度計を備えたフラスコに、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン403.0g(2.0mol)、20質量%塩化白金酸−2−プロパノール溶液0.40gを仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン189.2g(2.0mol)を3時間かけて滴下し、さらにその温度で1時間撹拌した。内温を50〜60℃とした後、エチレンジアミン180.3g(3.0mol)を1時間かけて滴下し、続いてエタノール101.4g(2.2mol)を1時間かけて滴下後、その温度で1時間撹拌した。この段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルエトキシシランを沸点105℃/0.4kPaの留分として529.4g得た(収率87%)。
[実施例9]
撹拌機、還流器、滴下ロートおよび温度計を備えたフラスコに、1−アリルモルホリン101.8g(0.8mol)、20質量%塩化白金酸−2−プロパノール溶液0.16gを仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン75.7g(0.8mol)を3時間かけて滴下し、さらにその温度で1時間撹拌した。内温を50〜60℃とした後、エチレンジアミン72.1g(1.2mol)を30分かけて滴下し、続いてメタノール28.2g(0.88mol)を30分かけて滴下後、その温度で1時間撹拌した。この段階で反応液は2層に分離していた。50〜60℃で下層を除去し、有機層である上層を蒸留した。3−モルホリノプロピルジメチルメトキシシランを沸点108℃/0.4kPaの留分として130.0g得た(収率75%)。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0006531656
    [{式中、R1′は、2価の単結合またはヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜18の2価炭化水素基を表し、Aは、下記一般式(2)または(3)
    Figure 0006531656
    (式(2)中、R2およびR3は、互いに独立して、水素原子、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、またはトリオルガノシリル基を表すが、これらが互いに結合して窒素原子とともに炭素数2〜20の環を形成してもよい。式(3)中、R4は、水素原子、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、またはトリオルガノシリル基を表し、R5およびR6は、互いに独立して炭素数1〜20の2価炭化水素基を表し、R7は、CHまたは窒素原子を表す。)
    で示される基を表す。}]
    で示される不飽和結合含有含窒素化合物と、下記一般式(4)
    Figure 0006531656
    (式中、R8は、置換または非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。)
    で示されるハイドロジェンハロシラン化合物とを反応させ、得られた下記一般式(5)
    Figure 0006531656
    (式中、R1は、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数2〜20の2価炭化水素基を表し、A、R8、およびXは前記と同じ。)
    で示される含窒素ハロシラン化合物と、下記一般式(6)
    Figure 0006531656
    (式中、R9は、置換または非置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基を表す。)
    で示される水酸基含有化合物とを反応させる、下記一般式(7)
    Figure 0006531656
    (式中、A、R1、R8およびR9は、前記と同じ。)
    で示される含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法であって、
    前記含窒素ハロシラン化合物と前記水酸基含有化合物との反応を、総炭素数2〜20のジアミン化合物、および窒素数3〜10のポリアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の含窒素有機化合物の存在下で行うことを特徴とする含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法。
  2. 前記含窒素ハロシラン化合物と前記水酸基含有化合物との反応で生じた含窒素有機化合物のハロゲン化水素塩を含む液状物を、0〜200℃にて分離し、除去する工程を含む請求項1記載の含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法。
  3. 前記総炭素数2〜20のジアミン化合物が、エチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ヘキサメチレンジアミン、および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7から選ばれる少なくとも1種であり、前記窒素数3〜10のポリアミン化合物が、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、アミノエチルピペラジンから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の含窒素オルガノキシシラン化合物の製造方法。
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