JP6531556B2 - 配線基板の製造方法、および配線基板 - Google Patents

配線基板の製造方法、および配線基板 Download PDF

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本発明は、配線基板の製造方法、および配線基板に関する。
従来、プリント基板製造工程におけるスミアの除去(デスミア)処理として、紫外線を用いた光処理方法が知られている。
特に、エキシマランプなどから放射される真空紫外線により生成されるオゾンや酸素ラジカル等の活性種を利用した方法は、より効率良く短時間で所定の処理を行うことができることから、好適に利用されている。
例えば特許文献1では、デスミア処理方法として、オゾンや酸素を含むガス雰囲気下で基板に紫外線を照射する方法が提案されており、酸素を含む雰囲気下で、ビアホールを形成した基板に紫外線を照射することが提案されている。
デスミア処理が施されたビアホールにはめっき処理が施され、ビアホールの底に露出した導電層とめっき層が接続される。
特開2014−239181号公報
発明者らは、鋭意検討の結果、ビアホールの底の銅の表面上に酸化銅(CuOやCuO)が形成されることを見出した。酸化銅の形成理由はいろいろ考えられるが、1つの形成理由を以下説明する。
ビアホールが、プリント基板の電気配線(銅)層上に形成された絶縁層(樹脂)に対して、レーザ加工を用いて形成された場合、レーザは絶縁層を貫通し、電気配線(銅)層にまで達する。その結果、レーザが照射された配線層(銅)の表面は酸化し酸化銅になる。ビアホール内において、絶縁層材料に起因するスミアは、上記で形成された酸化銅の上に積もる。
レーザ加工時に、配線層(銅)の表面にこのように形成される酸化銅は、意図したものではなく、本来不要なものである。そして、このような酸化銅の存在によって、導電層とめっき層との密着強度が低下する虞がある。
そこで、本発明は、このような密着強度の低下を抑制することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る配線基板の製造方法の一態様は、導電層の上に絶縁層が積層され、該絶縁層を貫通する貫通孔が形成された前記配線基板材料を、アンモニウムイオンを含む溶液に浸漬する浸漬工程と、前記貫通孔が形成された前記配線基板材料に対して、酸素を含んだ雰囲気中で紫外線を照射する光照射工程と、前記浸漬工程および前記光照射工程の両方を経た配線基板材料の、前記貫通孔の底を含む表面に、導電材料からなるめっき層を形成するめっき工程と、を含む。
本発明に係る配線基板の製造方法によれば、ビアホールが形成された基板をアンモニウムイオンを含む溶液に浸漬させることで導電層の金属酸化物がアンモニウムイオンと結合し錯イオンとなって水溶液中に溶ける。一方で、導電層の金属そのものはアンモニウムイオンとの反応が弱く、水溶液中に溶けにくい。従って浸漬工程では、導電層表面の金属酸化物が主に除去される。また、光照射工程によってスミアが除去される。
このように金属酸化物とスミアがビアホールから除去された後にめっき層を形成することで、導電層とめっき層との密着強度が向上するとともに、電気抵抗の悪化も防ぐことができる。
上記の配線基板の製造方法において、前記浸漬工程の後に前記光照射工程を行ってもよく、前記光照射工程の後に前記浸漬工程を行ってもよい。
前記浸漬工程の後に前記光照射工程を行うと、スミアが強固に結びついた酸化物が除去された後でスミアが除去されることになり、スミアの除去(デスミア)の処理速度を速くすることができる。
一方、前記光照射工程の後に前記浸漬工程を行うと、光照射工程の際に場合によって発生することがある金属酸化物も浸漬工程によって除去されるので、導電層とめっき層との密着がさらに確実となる。
上記の配線基板の製造方法において、前記絶縁層は、粒状フィラーが含有された樹脂よりなり、前記光照射工程の後に、前記配線基板材料に対して物理的振動を与える振動工程を行ってもよい。これにより、有機物質に起因するスミアは、光照射工程により分解することができ、無機物質に起因するスミアは、物理的振動により分解することができる。このように、有機物質および無機物質のいずれに起因するスミアであっても、確実に除去することができる。
また、上記の振動工程を含んだ配線基板の製造方法において、前記振動工程が、前記配線基板材料を前記溶液に浸漬し、該溶液中の該配線基板材料に対して物理的振動を与える、前記浸漬工程を兼ねた工程であることが好ましい。これにより、振動工程と浸漬工程とを同時に行うことができ、処理時間の短縮化に寄与することができる。
上記の配線基板の製造方法において、前記溶液がアンモニア水であることも好ましい。アンモニア水は、入手も取り扱いも容易であるため実施が容易である。
さらに、本発明に係る配線基板は、上記のいずれかの配線基板の製造方法により製造される。したがって、当該配線基板は、導電層とめっき層との密着性が担保された信頼性の高い配線基板とすることができる。
本発明によれば、酸化物の存在による密着強度の低下が抑制され、信頼性の高い配線基板を得ることができる。
本実施形態の配線基板の製造方法を示す図である。 比較形態の配線基板の製造方法を示す図である。 ピール試験時に生じるビアの各種状態を示す図である
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の配線基板の製造方法を示す図である。本実施形態において、製造対象の配線基板は、コア基板上に導電層(配線層)と絶縁層とを積層してなる多層配線基板である。コア基板は、例えばガラスエポキシ樹脂などによって構成されている。導電層(配線層)を構成する材料としては、例えば、銅、ニッケル、銀、亜鉛などを用いることができる。
絶縁層は、例えば無機物質よりなる粒状フィラーが含有された樹脂などによって構成されている。このような樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂などを用いることができる。また、粒状フィラーを構成する材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、マイカ、珪酸塩、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、酸化チタンなどを用いることができる。
多層配線基板を製造する場合、先ず、図1(a)に示すように、絶縁層10と、絶縁層10の表面上に積層された所要のパターンを有する導電層11と、導電層11を含む絶縁層10上に積層された絶縁層12とを含んで構成される配線基板材料を形成する。導電層11の上に絶縁層12を形成する方法としては、液状の熱硬化性樹脂中に粒状フィラーが含有されてなる絶縁層形成材料を塗布した後、当該絶縁層形成材料を硬化処理する方法や、粒状フィラーが含有された絶縁シートを熱圧着等によって貼り合わせる方法などを利用することができる。
次に、図1(b)に示すように、絶縁層12を、レーザLを用いて加工するなどにより、導電層11に到達する深さのビアホール12aを形成する。レーザ加工の方法としては、COレーザを用いる方法や、UVレーザを用いる方法などを利用することができる。なお、ビアホール12aを形成する方法は、レーザ加工に限定されるものではなく、例えばドリル加工などを用いてもよい。
このようにしてビアホール12aを形成すると、レーザは絶縁層12を貫通して導電層11にまで達し、レーザが照射された導電層11の表面は酸化して酸化膜Fが形成される。そして、絶縁層12におけるビアホール12aの内壁面(サイドウォール)、絶縁層12の表面におけるビアホール12aの周辺領域、およびビアホール12aの底部、即ち酸化膜Fの表面などには、絶縁層12を構成する材料に主に起因するスミア(残渣)Sが降り積もる。この降り積もったスミアSは酸化膜Fに強固に結びつく。
次に、本実施形態では、図1(c)に示すように、ビアホール12aが形成された配線基板材料を、アンモニウムイオンを含んだ溶液LQに浸す浸漬処理が行われる。溶液LQとしては例えばアンモニア水が入手や取り扱いの容易さという点で好ましく、他には塩化アンモニウム水溶液、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム水溶液などでもよい。また、アルカリ性に調整すれば過硫酸アンモニウム水溶液、酢酸アンモニウム水溶液なども溶液LQとして使用することができる。
このように溶液LQに配線基板材料を浸すことにより、導電層11上の酸化膜Fを構成している酸化物が溶液LQ中のアンモニウムイオンと反応し、錯イオンとなって溶液LQ中に溶け出す。一方で、導電層11の金属自体はアンモニウムイオンとの反応が弱く、溶液LQによる導電層11の浸食は問題とならない。これにより、導電層11上から酸化膜Fが除去され、スミアSが導電層11の表面からわずかに浮いた状態になる。
溶液LQに浸した後の配線基板材料に対して純水での洗浄と乾燥を行う。
次に、図1(d)に示すように、スミアSを除去する処理(デスミア処理)を行う。本実施形態では、デスミア処理として、被処理部分に対して紫外線(UV)を照射することでスミアSを除去する、所謂フォトデスミア処理を用いる。
フォトデスミア処理は、例えば大気などの酸素を含む雰囲気下において行うことができる。紫外線光源としては、波長220nm以下、好ましくは190nm以下の紫外線(真空紫外線)を出射する種々のランプを利用できる。例えば、キセノンガスを封入したキセノンエキシマランプ(ピーク波長172nm)、低圧水銀ランプ(185nm輝線)などを用いることができる。なかでも、デスミア処理に用いるものとしては、例えばキセノンエキシマランプが好適である。
有機物質に起因するスミアは、フォトデスミア処理において、波長220nm以下の紫外線を照射することにより、紫外線のエネルギーおよび紫外線の照射に伴って生ずるオゾンや活性酸素によって分解される。また、無機物質に起因するスミア、具体的にはシリカやアルミナは、紫外線が照射されることによって脆いものとなる。
本実施形態では、スミアSが強固に結びついていた酸化膜Fは上述した浸漬処理で除去され、スミアSが導電層11の表面からわずかに浮いた状態になっているため、デスミア処理でスミアSが紫外線やオゾンや活性酸素によって効率よく分解され、処理速度は速い。
次に、デスミア処理で残ったスミアSを除去するため、図1(e)に示すように、配線基板材料に物理的振動を与える物理的振動処理が行われる。物理的振動処理は、例えば超音波振動処理によって行うことができる。
無機物質に起因するスミアSは、有機物質に起因するスミアSの除去により露出し、さらに、紫外線が照射されることによって脆いものとなっている。その状態のスミアSに物理的振動処理を施すことにより、露出した無機物質に起因するスミアSや有機物質に起因するスミアSの残部は、振動による機械的作用によって破壊され、除去される。或いは、無機物質に起因するスミアSの収縮や、紫外線を照射したときに発生する熱膨張の差などによって、スミア間にわずかな隙間が生じ、無機物質に起因するスミアSは、物理的振動処理を施すことにより配線基板材料から離脱する。
超音波振動処理における超音波の周波数は、例えば20kHz以上70kHz以下であることが好ましい。超音波の周波数が70kHzを超えると、無機物質に起因するスミアを破壊して配線基板材料から離脱させることが困難となるためである。
このような超音波振動処理においては、超音波の振動媒体として、水などの液体および空気などの気体を用いることができる。
具体的に説明すると、振動媒体として水を用いる場合には、配線基板材料を、例えば水中に浸漬し、この状態で、当該水を超音波振動させることにより、超音波振動処理を行うことができる。超音波の振動媒体として液体を用いる場合には、超音波振動処理の処理時間は、例えば10秒間〜600秒間である。
また、振動媒体として空気を用いる場合には、圧縮空気を超音波振動させながら配線基板材料に吹きつけることにより、超音波振動処理を行うことができる。ここで、圧縮空気の圧力は、例えば0.2MPa以上であることが好ましい。また、圧縮空気による超音波振動処理の処理時間は、例えば5秒間〜60秒間である。
このように、フォトデスミア処理と物理的振動処理の両方を行うことで、配線基板材料から無機物質に起因するスミアSと、有機物質に起因するスミアSとが完全に除去される。
フォトデスミア処理および物理的振動処理は、上記の順でそれぞれ1回ずつ行ってもよいが、フォトデスミア処理および物理的振動処理を交互に繰り返して行うことが好ましい。ここで、フォトデスミア処理および物理的振動処理の繰り返し回数は、各フォトデスミア処理における紫外線の照射時間などを考慮して適宜設定されるが、例えば1回〜5回である。
フォトデスミア処理および物理的振動処理が完了すると、次に、図1(f)に示すように、例えば電解めっきにより、ビアホール12a内から絶縁層12の表面にかけてめっき層14を形成する。めっき層14としては、例えば、Cu(銅)などからなる層(20μm〜50μm程度)を用いることができる。このように形成されるめっき層14は、導電層11の上層の配線層となるものであり、ビアホール12aの底で導電層11とめっき層14がスミアSや酸化膜Fに邪魔されること無く接続されるので密着強度が高く、配線層同士の抵抗悪化も防がれる。
なお、図1に示す各工程のうち、図1(c)に示す工程が、溶液に浸漬する浸漬工程に対応し、図1(d)に示す工程が、酸素を含んだ雰囲気中で紫外線を照射する光照射工程に対応している。また、図1(e)に示す工程が、光照射工程の後に物理的振動を与える振動工程に対応し、図1(f)に示す工程が、導電材料からなるめっき層を形成するめっき工程に対応している。
ここで、本実施形態と比較する比較形態について説明する。
図2は、比較形態の配線基板の製造方法を示す図である。
比較形態の場合も、製造対象の配線基板は、コア基板上に導電層(配線層)と絶縁層とを積層してなる多層配線基板であり、先ず、図2(a)に示すように、絶縁層10上に導電層11と絶縁層12とが積層されてなる配線基板材料を形成する。
次に、図2(b)に示すように、絶縁層12を、レーザLを用いて加工するなどにより、導電層11に到達する深さのビアホール12aを形成する。
次に、比較形態では、図1に示す実施形態のような浸漬処理を行わずに、図2(g)に示すように、スミアSを除去する処理(デスミア処理)を行う。このデスミア処理としては、図1に示す実施形態におけるフォトデスミア処理と同様のフォトデスミア処理を行うが、比較形態ではスミアSが酸化膜Fと強固に結びついているため、デスミア処理の速度が遅い。また、デスミア処理後も酸化膜Fは残っている。
次に、デスミア処理で残ったスミアSを除去するため、図2(h)に示すように、配線基板材料に物理的振動を与える物理的振動処理が行われる。
そして、図2(i)に示すように、ビアホール12a内から絶縁層12の表面にかけてめっき層14を形成する。このように形成されためっき層14と導電層11との間には酸化膜Fが挟まっており、この酸化膜Fの存在によってめっき層14と導電層11との密着強度が低下し、めっき層14が属する配線層と導電層11が属する配線層との抵抗が悪化する虞もある。
ところで、図1に示す実施形態では、フォトデスミア処理の後に物理的振動処理を行うが、本発明の配線基板の製造方法では、物理的振動処理は必須ではない。例えば絶縁層がフィラーを有さない絶縁層である場合などには物理的振動処理を省略することができる。
また、図1に示す実施形態では、浸漬処理の後にフォトデスミア処理を行うが、本発明の配線基板の製造方法では、フォトデスミア処理の後に浸漬処理を行ってもよい。フォトデスミア処理では場合によっては導電層11上に新たに酸化膜が形成される場合があり、フォトデスミア処理の後に浸漬処理を行うと、そのように形成された酸化膜も除去されるので、導電層11とめっき層14との接続の信頼性が一層高いと言える。
フォトデスミア処理の後に浸漬処理を行う場合、物理的振動処理の実行手順を考慮すると以下の4つの実行パターンが考えられる。
1番目は、物理的振動処理を省略するパターンで、フィラーを有さない絶縁層である場合などに採用される。
2番目は、浸漬処理の前に物理的振動処理を行うパターンで、スミアを全て除去してから酸化膜を除去する。
3番目は、浸漬処理の後に物理的振動処理を行うパターンで、酸化膜を除去することでスミアの残りが導電層から浮くので物理的振動処理によるスミアの除去が、より速くより確実となる。
4番目は、浸漬処理と物理的振動処理とを同時に行うパターンで、浸漬処理の溶液を、物理的振動処理の超音波の振動媒体としても用いる。浸漬処理と物理的振動処理とを同時に行うことで全体としての処理時間短縮となる。
(実施例)
次に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
<配線基板材料>
先ず、ガラスエポキシ樹脂と銅からなるプリプレグのコア材に、25μmのエポキシ樹脂を両面真空ラミネートし、高圧プレスとベーキングにより作成した積層体を用意した。この積層体に、ビア加工機(COレーザもしくはUVレーザ)によってレーザ加工を施すことにより、ブラインドビアを、500μmピッチで格子状に作成した。ビア開口径は、φ50μmとした。このようにして、配線基板材料を得た。また、このとき、配線基板材料のブラインドビアの底部に、スミアが残留していることを確認した。
<実施例1>
上記配線基板材料に対し、溶液としてアンモニア水を用いた15秒間の浸漬処理を行った。そして、フォトデスミア処理と物理的振動処理を行い、めっき層を形成し、配線基板を得た。同様の処理を行って得た配線基板のサンプルを5枚用意した。
<比較例1>
上記配線基板材料に対し、溶液として塩酸を用いた15秒間の浸漬処理を行った。そして、フォトデスミア処理と物理的振動処理を行い、めっき層を形成し、配線基板を得た。同様の処理を行って得た配線基板のサンプルを5枚用意した。
<比較例2>
上記配線基板材料に対し、溶液として塩酸を用いた4時間の浸漬処理を行った。そして、フォトデスミア処理と物理的振動処理を行い、めっき層を形成し、配線基板を得た。同様の処理を行って得た配線基板のサンプルを2枚用意した。
<比較例3>
上記配線基板材料に対し、溶液として純水を用いた15秒間の浸漬処理を行った。そして、フォトデスミア処理と物理的振動処理を行い、めっき層を形成し、配線基板を得た。同様の処理を行って得た配線基板のサンプルを5枚用意した。
<比較例4>
上記配線基板材料に対し、溶液として純水を用いた4時間の浸漬処理を行った。そして、フォトデスミア処理と物理的振動処理を行い、めっき層を形成し、配線基板を得た。同様の処理を行って得た配線基板のサンプルを2枚用意した。
上記の実施例1、比較例1〜4について、基板のCu層をJIS H8630付属書1に記載の方法に準拠して、1cmの幅にカッターナイフで切り込みを入れ、引っ張り試験器で90度方向に引き剥がすピール試験を行った。そして、後で説明するビア接続性の確認を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0006531556
上述したビア接続性の確認とは、各サンプル上のビアに対してピール試験を行い、そのビアの様子を顕微鏡で観察し、接続性が良好か不良かを確認したものである。
図3は、ピール試験時に生じるビアの各種状態を示す図である。
例えば、図3(a)に示すように、ピール試験において、試料100の絶縁層112に形成されたビア112aの底とサイドウォールとの両方でめっき層114が剥がれた場合、接続性が不良であると判定する。この図3(a)に示すパターンは、ビア底(導電層111とめっき層114)とビアのサイドウォール(絶縁層112とめっき層114)の両方の密着性が低い場合に起こる。
これに対して、ピール試験において、めっき層114と導電層111の接続界面が接着維持された状態のまま、図3(b)(d)に示すように導電層111が絶縁層10から引き剥がされた場合、あるいは図3(c)のようにめっき層114が絶縁層112表面から剥がれた場合は、接続性が良好であると判定する。
表1に示すように、実施例1では、5つのサンプルのいずれについてもビア接続性が良好であることが確認された。
これに対して比較例1〜4では、溶液が塩酸であっても純水であっても、浸漬時間が15秒間であっても4時間であっても、全てのサンプルでビア接続性が不良であることが確認された。
このように、アンモニウムイオンを含む溶液に配線基板材料を浸漬することでめっき層と導電層との密着強度が向上し、良好なビア接続性が得られる。これにより、信頼性の高い配線基板を作製することができる。
10…絶縁層、11…導電層、12…絶縁層、12a…ビアホール、14…めっき層、L…レーザ、S…スミア、F…酸化膜

Claims (4)

  1. 導電層の上に絶縁層が積層され、該絶縁層を貫通する貫通孔が形成された配線基板
    材料を、アンモニウムイオンを含む溶液に浸漬する浸漬工程と、
    前記貫通孔が形成された配線基板材料に対して、酸素を含んだ雰囲気中で紫外線を
    照射する光照射工程と、
    前記浸漬工程および前記光照射工程の両方を経た配線基板材料の、前記貫通孔の底を含
    む表面に、導電材料からなるめっき層を形成するめっき工程と、を含み、
    前記浸漬工程の後に前記光照射工程を行うことを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記絶縁層は、粒状フィラーが含有された樹脂よりなり、
    前記光照射工程の後に、前記配線基板材料に対して物理的振動を与える振動工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記振動工程が、前記配線基板材料を前記溶液に浸漬し、該溶液中の該配線基板材料に対して物理的振動を与える、前記浸漬工程を兼ねた工程であることを特徴とする請求項2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記溶液がアンモニア水であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
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