JP6530847B1 - 電池 - Google Patents
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Abstract
Description
<1−1.電池の概要>
図1は、本実施の形態1に従う電池10の平面図である。図2は、図1のII−II断面図である。電池10は、タブ300の正極と負極が反対側に配置されており、たとえば電池を多数直列接続して高電圧で使用する電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両用に配慮した形態である。
図3は、収容体100を示す図である。図3に示されるように、収容体100は、電池素子400が収容される内部空間S1を有し、内部空間S1を電池10厚み方向における下側から覆う包装材料110と、内部空間S1を電池10の厚み方向における上側から覆う包装材料120を含んでいる。包装材料110,120の各々は、いわゆるラミネートフィルムで構成されており、平面視における形状は略同一の矩形形状である。
基材層31は、包装材料110,120の基材として機能する層であり、収容体100の最外層側を形成する層である。
接着剤層32は、基材層31に密着性を付与するために、基材層31上に必要に応じて配置される層である。すなわち、接着剤層32は、基材層31とバリア層33との間に必要に応じて設けられる。
バリア層33は、包装材料110,120の強度向上の他、電池10内に水蒸気、酸素、光等が侵入することを防止する機能を有する層である。バリア層33を構成する素材としては、たとえば、アルミニウム、ステンレス、チタン等の金属が挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。バリア層33は、たとえば、金属箔や金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜、及び、これらの蒸着膜を設けたフィルム等により形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム箔により形成することがさらに好ましい。各包装材料の製造時に、バリア層33にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、バリア層は、たとえば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS H4160:1994 A8021H−O、JIS H4160:1994 A8079H−O、JIS H4000:2014 A8021P−O、JIS H4000:2014 A8079P−O)等軟質アルミニウム箔により形成することがより好ましい。
接着層34は、熱融着性樹脂層35を強固に接着するために、バリア層33と熱融着性樹脂層35との間に、必要に応じて設けられる層である。
熱融着性樹脂層35は、収容体100の最内層を形成する。熱融着性樹脂層35は、収容体100の周縁において、対向する熱融着性樹脂層と熱融着することによって、電池素子400を収容体100内に密封する。また、熱融着性樹脂が一定の膜厚以上でバリア層を覆うことで、電解液とバリア層金属との絶縁性を保つことができる。
図6は、弁装置200の平面図である。弁装置200は、収容体100内の圧力を調整するためのガス抜き弁であり、繰り返しのガス抜きが可能な復帰弁である。図6に示されるように、弁装置200は、弁機能部210と、シール取付け部220とを含んでいる。詳細については後述するが、シール取付け部220は、少なくともその一部が、包装材料110,120(図2)に挟まれて固定されている。シール取付け部220がヒートシールされることで、シール取付け部220の外側の周面と、包装材料110,120の最内層である熱融着性樹脂層35とは、融着して接合された状態となる。
図9は、図1のVIII−VIII断面図であり、弁装置200の取付け状態を説明するための図である。図10Aは、図1の破線で示される円内の部分拡大図である。これらの図に示されるように、弁装置200の弁機能部210は、周縁接合部130の外側端縁P1よりも外側に位置している。一方、弁装置200のシール取付け部220の一部分は、周縁接合部130において、包装材料110の熱融着性樹脂層35と包装材料120の熱融着性樹脂層35との間に挟まれている。そして、シール取付け部220の外側の周面と、包装材料110,120の最内層である熱融着性樹脂層35とは、互いに融着して接合された状態となっている。なお、図9では、弁装置200が包装材料110,120の熱融着性樹脂層35と融着して接合された状態であることを説明するため、便宜的に、熱融着性樹脂層35を周縁接合部130付近のみ部分的に図示しているが、熱融着性樹脂層35は包装材料110,120の全面に備えられている。
図11は、電池10の製造手順を示すフローチャートである。たとえば、電池10は、製造装置によって製造される。
以上のように、本実施の形態1に従う電池10においては、シール取付け部220の内端221は、成形部112の外側端縁(フランジ部114の内側端縁に一致する)P3よりも外側に位置する。よって、シール取付け部220の内端部が、成形部112内に配置される電池素子400に接触する可能性が低くなり、電池素子400を傷つけるのを抑制することができる。また、本実施の形態1に従う電池10においては、弁装置200が、収容体100の周縁接合部130の内側端縁P2から内部空間S1に向かって突出している。すなわち、弁装置200の内端部が周縁接合部130から距離をあけている。そのため、周縁接合部130の形成時に、周縁接合部130に加わる熱や圧力等の弁装置200を故障させる原因が、弁装置200の内端部に作用し難くなる。よって、弁装置200の取り付け時の故障を抑制することができる。
本実施の形態2においては、上記実施の形態1と比較して、弁装置の構成が異なる。他の構成は、基本的に実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる部分について説明する。
実施の形態3においては、上記実施の形態1と比較して、弁装置の構成が異なる。他の構成は、基本的に実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態4においては、上記実施の形態1と比較して、弁装置の構成が異なる。他の構成は、基本的に実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態5においては、上記実施の形態1と比較して、弁装置の構成が異なる。他の構成は、基本的に実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態6においては、上記実施の形態1と比較して、弁装置の構成が異なる。他の構成は、基本的に実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態7においては、上記実施の形態1と比較して、弁装置の構成が異なる。他の構成は、基本的に実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる部分について説明する。
以上、実施の形態1〜7について説明したが、本発明は、上記実施の形態1〜7に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。但し、以下の変形例は適宜組合せ可能である。
上記実施の形態1〜7において、シール取付け部(シール取付け部220等)の断面は、円形をベースにした形状を有していた。しかしながら、シール取付け部の断面形状は、これに限定されない。たとえば、シール取付け部の断面形状は、多角形をベースにした形状を有してもよい。
上記実施の形態1〜7において、包装材料110のフランジ部114は、フラットな状態であった。しかしながら、フランジ部114の形状は、これに限定されない。たとえば、フランジ部114には、弁装置200のシール取付け部220を配置するための弁装置配置部が予め成形されていてもよい。
上記実施の形態1〜7においては、弁装置(たとえば、弁装置200)において、弁機能部(たとえば、弁機能部210)とシール取付け部(たとえば、シール取付け部220)との境界に段差が形成されていた。しかしながら、弁機能部とシール取付け部との境界には、必ずしも段差が形成されていなくてもよい。たとえば、弁機能部の断面の直径とシール取付け部の断面の直径とが同一であり、弁機能部とシール取付け部とがフラットに繋がっていてもよい。
上記実施の形態1〜7において、シール取付け部(シール取付け部220等)内に形成された通気路(たとえば、通気路A1)の断面は、円形をベースにした形状を有していた。しかしながら、通気路の断面形状は、これに限定されない。たとえば、通気路の断面形状は、多角形をベースにした形状であってもよい。
上記実施の形態1〜7において、シール取付け部(たとえば、シール取付け部220)の弁機能部(たとえば、弁機能部210)と反対側の端部の角にはRが形成されていた。しかしながら、該角には必ずしもRが形成されていなくてもよい。
上記実施の形態1〜7において、弁装置(たとえば、弁装置200)は、いわゆる復帰弁であった。しかしながら、弁装置は、必ずしも復帰弁である必要はない。弁装置は、たとえば、既に述べた通りいわゆる破壊弁であってもよいし、選択透過弁であってもよい。
再び図1を参照して、上記実施の形態1〜7においては、タブ300が収容体100の矢印LR方向の両端部に設けられ、弁装置(たとえば、弁装置200)が収容体100の矢印F方向の端部に設けられた。しかしながら、弁装置200及びタブ300の位置関係は、これに限定されない。たとえば、両方のタブ300が収容体100の周縁の同一の辺に配置され、弁装置が2つのタブ300の間に配置されてもよいし、両方のタブ300が収容体100の周縁の同一の辺に配置され、タブ300が配置された辺以外の三辺のいずれかの一辺に弁装置が配置されてもよい。
上記実施の形態1〜7において、収容体100は、エンボス成形等によって成形された包装材料110と、包装材料110とは別体の包装材料120とを含んでいた。しかしながら、収容体100は、必ずしもこのような構成でなくてもよい。
上記実施の形態1〜7において、弁機能部(たとえば、弁機能部210)の筐体とシール取付け部(たとえば、シール取付け部220)の筐体とは同一の材料(樹脂)で形成されていた。しかしながら、弁機能部の筐体とシール取付け部の筐体とは、必ずしも同一の材料で形成されている必要はない。たとえば、弁機能部の筐体とシール取付け部の筐体とが異なる材料で構成され、弁機能部の材質の融点がシール取付け部の材質の融点よりも高くてもよい。たとえば、弁機能部がポリプロピレン(PP)で構成され、シール取付け部がPPより融点が高い樹脂(たとえば、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル樹脂)や金属で構成されてもよい。シール取付け部に用いる樹脂としては、バリアが高いフッ素樹脂が好ましい。
上記実施の形態1〜7においては、弁装置200の筐体が樹脂製であるとし、シール取付け部220が熱融着性樹脂層35に直接挟まれた。しかしながら、弁装置200の筐体は必ずしも樹脂製である必要はなく、たとえば、金属(たとえば、アルミニウム、ステンレス)製であってもよい。この場合には、シール取付け部220と熱融着性樹脂層35との間に接着性保護フィルムが配置されてもよい。接着性保護フィルムは、一方の面が少なくとも樹脂に接着するように構成されており、他方の面が少なくとも金属に接着するように構成されている。接着性保護フィルムとしては、公知の種々の接着性保護フィルムを採用することができ、例えば、タブフィルム310と同じ接着性保護フィルムを使用することも可能である。
上記実施の形態1〜7において、シール取付け部(たとえば、シール取付け部220)の外周側(シール取付け部の弁機能部(たとえば、弁機能部210)側とは反対側の端部の角)にはRが形成されていたが、シール取付け部の内周側(通気路(たとえば、通気路A1)の縁部)にはRが形成されていなかった。しかしながら、シール取付け部の内周側にRが形成されてもよい。シール取付け部の内周側にRが形成されることによって、シール取付け部の内周側の角が削れてゴミ(たとえば、樹脂、金属等)が収容体100内に落下する可能性を低減することができる。
再び図23を参照して、上記実施の形態7においては、弁機能部210F及びシール取付け部220Fの両方の外表面において平面が形成された。しかしながら、必ずしも弁機能部210F及びシール取付け部220Fの両方の外表面において平面が形成される必要はない。弁機能部210F及びシール取付け部220Fの少なくとも一方の外表面に平面が形成されていればよい。
また、上記実施の形態1〜7の電池10は、二次電池ではあるが、電気を出力するものであればどのような電池であってもよく、たとえば、キャパシタ、電気二重層コンデンサ(EDLC)、リチウムイオンキャパシタ等の蓄電デバイスであってもよい。さらに、二次電池の種類についても特に限定されず、たとえば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛畜電池、ニッケル・水素畜電池、ニッケル・カドミウム畜電池、ニッケル・鉄畜電池、ニッケル・亜鉛畜電池、酸化銀・亜鉛畜電池、金属空気電池、多価カチオン電池、全固体電池等が挙げられる。
Claims (12)
- 電池素子と、収容体と、弁装置とを備える電池であって、
前記収容体は、積層体で構成されており、前記電池素子が収容される内部空間を有し、前記内部空間を前記電池の厚み方向における第1の側から覆う第1収容部分と、前記内部空間を前記電池の厚み方向における前記第1の側と反対の第2の側から覆う第2収容部分とを含み、
前記弁装置は、前記収容体に取り付けられ、前記収容体の前記内部空間を外部空間と連通可能であり、
前記収容体には、前記第1収容部分と前記第2収容部分とがそれぞれの周縁部に沿って融着されることにより、周縁接合部が形成されており、
前記弁装置は、少なくとも部分的に、前記周縁接合部において前記第1収容部分と前記第2収容部分との間に挟まれており、
前記第1収容部分は、前記周縁接合部の内側端縁よりも内側に配置され、前記周縁接合部よりも前記電池の厚み方向における前記第1の側に膨出した膨出部を有し、
前記弁装置の内端は、前記膨出部の外側端縁よりも外側に位置し、
前記弁装置は、
前記収容体の前記内部空間において発生したガスを前記収容体の前記外部空間へ排出する弁機構が内部に形成された第1部分と、
前記収容体の内部において発生したガスを前記弁機構へ誘導する通気路が内部に形成された第2部分と
を含み、
前記通気路の延びる方向に沿って視たときに、前記第1部分の外形は、前記第2部分の外形から前記電池の厚み方向においてはみ出している、
電池。 - 電池素子と、収容体と、弁装置とを備える電池であって、
前記収容体は、積層体で構成されており、前記電池素子が収容される内部空間を有し、前記内部空間を前記電池の厚み方向における第1の側から覆う第1収容部分と、前記内部空間を前記電池の厚み方向における前記第1の側と反対の第2の側から覆う第2収容部分とを含み、
前記弁装置は、前記収容体に取り付けられ、前記収容体の前記内部空間を外部空間と連通可能であり、
前記収容体には、前記第1収容部分と前記第2収容部分とがそれぞれの周縁部に沿って融着されることにより、周縁接合部が形成されており、
前記弁装置は、少なくとも部分的に、前記周縁接合部において前記第1収容部分と前記第2収容部分との間に挟まれており、
前記第1収容部分は、前記周縁接合部の内側端縁よりも内側に配置され、前記周縁接合部よりも前記電池の厚み方向における前記第1の側に膨出した膨出部を有し、
前記弁装置の内端は、前記膨出部の外側端縁よりも外側に位置し、
前記弁装置は、
前記収容体の前記内部空間において発生したガスを前記収容体の前記外部空間へ排出する弁機構が内部に形成された第1部分と、
前記収容体の内部において発生したガスを前記弁機構へ誘導する通気路が内部に形成された第2部分と
を含み、
前記第1部分は、前記第2部分よりも、前記通気路の延びる方向に直交する断面における断面積が大きい、
電池。 - 前記通気路の延びる方向に沿って視たときに、前記第1部分の外形は、前記第2部分の外形から前記電池の厚み方向においてはみ出している、
請求項2に記載の電池。 - 前記弁装置の内端は、少なくとも前記周縁接合部の前記内側端縁まで達している、
請求項1から3のいずれかに記載の電池。 - 電池素子と、収容体と、弁装置とを備える電池であって、
前記収容体は、積層体で構成されており、前記電池素子が収容される内部空間を有し、前記内部空間を前記電池の厚み方向における第1の側から覆う第1収容部分と、前記内部空間を前記電池の厚み方向における前記第1の側と反対の第2の側から覆う第2収容部分とを含み、
前記弁装置は、前記収容体に取り付けられ、前記収容体の前記内部空間を外部空間と連通可能であり、
前記収容体には、前記第1収容部分と前記第2収容部分とがそれぞれの周縁部に沿って融着されることにより、周縁接合部が形成されており、
前記弁装置は、少なくとも部分的に、前記周縁接合部において前記第1収容部分と前記第2収容部分との間に挟まれており、
前記第1収容部分は、前記周縁接合部の内側端縁よりも内側に配置され、前記周縁接合部よりも前記電池の厚み方向における前記第1の側に膨出した膨出部を有し、
前記弁装置は、前記収容体の前記内部空間において発生したガスを前記収容体の前記外部空間へ排出する弁機構と、前記弁機構が内部に形成された筐体とを有し、
前記弁装置の内端は、前記膨出部の外側端縁よりも外側に位置しており、かつ、少なくとも前記周縁接合部の前記内側端縁まで達しており、前記筐体の内端部には、前記弁機構の閉状態において前記収容体の前記内部空間に連通する開口が形成される、
電池。 - 前記筐体は、
前記弁機構が内部に形成された第1部分と、
前記収容体の内部において発生したガスを前記弁機構へ誘導する通気路が内部に形成された第2部分と
を含む、
請求項5に記載の電池。 - 前記通気路の延びる方向に沿って視たときに、前記第1部分の外形は、前記第2部分の外形から前記電池の厚み方向においてはみ出している、
請求項6に記載の電池。 - 前記第1部分は、前記第2部分よりも、前記通気路の延びる方向に直交する断面における断面積が大きい、
請求項6又は7に記載の電池。 - 前記第1部分は、前記周縁接合部の外側端縁よりも外側に位置する、
請求項1から4及び6から8のいずれかに記載の電池。 - 前記弁装置の内端は、前記周縁接合部の前記内側端縁から前記内部空間に向かって突出している、
請求項1から9のいずれかに記載の電池。 - 前記周縁接合部の前記内側端縁は、前記弁装置の近傍に位置し、前記弁装置と交差する第1ラインと、前記周縁接合部の前記内側端縁の延びる方向に沿って前記第1ラインの両側にそれぞれ隣接する第2ライン及び第3ラインとを含み、
前記第1ラインは、前記第2ライン及び前記第3ラインよりも外側に位置する、
請求項1から10のいずれかに記載の電池。 - 前記積層体は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有し、
前記第1収容部分と前記第2収容部分とは、前記熱融着性樹脂層が互いに対向するように配置されている、
請求項1から11のいずれかに記載の電池。
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