JP6530355B2 - 開閉体連動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸装置において、3枚の扉体を連動して開閉させるための開閉体連動装置に関する。
従来、引戸装置に設けられ、利用者側から見て前後方向に並べられた3枚の扉体を連動させて開閉するための開閉体連動装置が知られている。この開閉体連動装置を備えた引戸装置では、3枚の扉体のうちの前側(利用者側)或いは後側の扉体を開く方向へ移動させると、中間の扉体も連動して開く方向へ移動して、3枚の扉体が前後方向に完全に重なるように開くようになる。逆に、前側或いは後側の扉体を閉じる方向へ移動させると、連動して中間の扉体も閉じる方向へ移動して、引戸装置の開口を3枚の扉体で塞ぐ(閉じる)ようになる(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、3枚扉の引戸装置は、開閉の手間は2枚扉のものと同等であり、かつ、開いた時の開口面積を2枚扉と比較して大きく確保することができる点で優れている。
特開2005−336888号公報
上述した開閉体連動装置を備える引戸装置では、前側或いは後側の扉体を完全に開いた状態まで移動させると、3枚の扉体の開側の側面部が開口部の戸当たりに突き当たるようになる。このとき、扉体の側面部と戸当たりとの間で利用者が指を挟んでしまうおそれがある。
また、3枚のうちの後側の扉体に取手を設けて、この取手を掴んで開閉する場合には、3枚が前後方向に完全に重なるまで開くと、取手を掴んでいる指が中間の扉体で挟まれてしまうおそれがある。さらに、3枚が前後方向に完全に重なるまで開くと、前側に位置する扉体によって取手が隠れてしまうため、引戸を閉じるときに不便である。
これらの問題を解決するために、扉体の側面部と戸当たりとの間、或いは、扉体の前面又は後面にゴム製のストッパーを取り付けて、扉体が完全に開かないようにする(以下、「引き残し」という)方法も知られている。しかしながら、3枚扉で開口面積を広く確保できるにもかかわらず、引き残しを設けることによって開口面積がその分小さくなってしまうため、それを望まないニーズも存在する。また、ストッパーが利用者側から見えてしまうので、デザイン性もよくない。
一方、このストッパーを着脱式にして、引き残しを設けるか否かを利用者側で選択できるようにすることもできるが、利用者側からなるべく目立たない位置に取り付けられるストッパーを着脱する作業は手間がかかり煩わしく、部品点数も増えてしまう。さらには、取り外したストッパーが紛失しないように管理しておく手間も煩わしい。
さらには、引き残しを設けるために、前側または後側の扉体のいずれかを大きいサイズのものに変えて製作することも行われているが、扉体の種類が増えるとともに、施工時の管理が煩わしくなってしまう。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な操作で引き残しを設けることができる開閉体連動装置を提供するためのものである。
上述課題を解決するため、本発明の開閉体連動装置は、前後方向に並べられた3枚の前側扉体、中間扉体、後側扉体を連動させて開閉するためのものであり、前記3枚の扉体のうちの中間扉体に取り付けられ、開閉方向の両端部で水平方向に回転可能な一対のプーリーと、前記一対のプーリー間に巻き掛けられる伝動体と、巻き掛けられた前記伝動体の前側および後側にそれぞれ連結され、前記前側扉体および前記後側扉体がそれぞれ取り付けられる取付部を有する2つの伝達体と、を備え、前記伝達体の前記取付部は、前記3枚の扉体が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付部と、前記扉体取付部よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付部と、で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の開閉体連動装置は、前後方向に並べられた3枚の前側扉体、中間扉体、後側扉体を連動させて開閉するためのものであり、前記3枚の扉体のうちの中間扉体に取り付けられ、開閉方向の両端部で水平方向に回転可能な一対のプーリーと、前記一対のプーリー間に巻き掛けられる伝動体と、巻き掛けられた前記伝動体の前側および後側にそれぞれ連結され、前記前側扉体および前記後側扉体がそれぞれ取り付けられる取付部を有する2つの伝達体と、を備え、前記伝達体の前記取付部は、前側の前記伝達体および後側の前記伝達体の両方に、前記3枚の扉体が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付部と、前側の前記伝達体または後側の前記伝達体のいずれか一方に、前記扉体取付部よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付部と、で構成されていることを特徴とする。
また、前記扉体取付部または前記引き残し設定用取付部は、前記伝達体を貫通する穴または切欠きであり、前記扉体から突出するピボット軸を前記穴または前記切欠きに挿通させて取り付けられるようになっており、前記ピボット軸にフランジ部を設け、前記扉体取付部および前記引き残し設定用取付部に前記フランジ部が入り込むフランジ収容溝を設けることもできる。
さらに、前記穴または切欠きの径を前記ピボット軸の径よりも大きく形成し、前記ピボット軸が前記穴または前記切欠きと接する位置に緩衝部材を介在させてもよい。
一方、本発明の開閉体連動装置の引き残し設定方法は、前後方向に並べられた3枚の前側扉体、中間扉体、後側扉体のうちの中間扉体に取り付けられ、開閉方向の両端部で水平方向に回転可能な一対のプーリーと、前記一対のプーリー間に巻き掛けられる伝動体と、巻き掛けられた前記伝動体の前側および後側にそれぞれ連結され、前記前側扉体および前記後側扉体がそれぞれ取り付けられる取付部を有する2つの伝達体と、を備え、前記伝達体の前記取付部は、前記3枚の扉体が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付部と、前記扉体取付部よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付部とで構成される開閉体連動装置が用いられ、前記前側扉体または前記後側扉体のいずれか一方を前記扉体取付部に取り付け、前記前側扉体または前記後側扉体のいずれか他方を前記扉体取付部または前記引き残し設定用取付部に選択して取り付けることを特徴とする。
本発明に係る開閉体連動装置では、3枚の扉体が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付部と、扉体取付部よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付部とを備えているので、前側扉体或いは後側扉体のいずれか一方を引き残し設定用取付部に付け替えることで、引き残しを設けることができる。そのため、引き残しを設けるためのストッパーを設ける必要がなく、部品点数を増やさない。また、外側からストッパーが見えないため、意匠性を損なわない。
また、前側扉体または後側扉体のいずれか一方を扉体取付部に取り付け、前側扉体または後側扉体のいずれか他方を扉体取付部または引き残し設定用取付部に選択して取り付けるだけの簡単な作業で引き残しの有り無しを設定できるので、利用者が簡単に設定を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る開閉体連動装置が取り付けられたキャビネットであって、3枚の扉体が閉じた状態を示す正面図である。 図1の扉体を開いた状態であって、(A)は引き残しがない状態、(B)は引き残しがある状態を示す正面図である。 図2(B)の扉体を右側に開いた状態を示す正面図である。 図2(B)の開閉体連動装置を戸開側から拡大して見た側面図である。 開閉体連動装置が組み付けられた状態を示す斜視図である。 図5の分解斜視図である。 開閉体連動装置を右斜め上側から見た斜視図である。 図7を右斜め下側から見た斜視図である。 伝達体を右斜め上側から見た斜視図である。 図9を右斜め下側から見た斜視図である。 切替用ピボット軸を備えた(A)は正面図、(B)は(A)の右側面図である。 切替用ピボット軸の斜視図である。 開閉体連動装置を引き残しなしに設定した場合の動作説明図であって、(A)は扉体を閉じた状態、(B)は扉体を開いた状態を示す。 開閉体連動装置を引き残しありに設定した場合の動作説明図であって、(A)は扉体を閉じた状態、(B)は扉体を開いた状態を示す。
以下、本発明の実施の形態に係る開閉体連動装置10について、図1〜図12を用いて詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る開閉体連動装置10を備えた引き戸装置1を正面から見たものである。なお、以下の説明で使用する戸開側とは図1の紙面左側をいい、戸閉側とは紙面右側をいうものとする。また、前側とは、利用者側であって、図1の紙面手前側(図6の紙面左側)をいい、後側とは、図1の紙面奥側(図6の紙面右側)をいうものとする。
また、本実施例で示す引戸装置1は、3枚の扉体を図1の紙面左側(戸開側)および紙面右側(戸閉側)の両方に開閉することができるものである。図3、図13、図14の引戸装置1では、戸閉側および戸開側の表記が、扉体を実際に開く(閉じる)方向と逆になっているが、本実施形態で統一した名称の方向を用いて説明を行うために、図1で定義する戸開側、戸閉側の表記を用いる。
引戸装置1は、例えば、事務室などで使用されるキャビネットに用いられるものであり、筐体2の開口部を3枚の扉体3、4、5(前側扉体を符号3、中間扉体を符号4、後側扉体を符号5で示す)で開閉するものである。この引戸装置1は、図1〜図4に示すように、扉体3、4、5の上側に、開閉体連動装置10が設けられている。
開閉体連動装置10は、図5〜図8に示すように、開閉方向へ長尺に形成された本体部20と、この本体部20の前側および後側にそれぞれ設けられ、本体部20に沿って開閉方向に移動可能な伝達体60、60とを備えている。
本体部20には、開閉方向における両端部に、一対のプーリー40および当接片部41がそれぞれ設けられている。
これらの一対のプーリー40は、回転軸42を中心に水平方向に回転可能に取り付けられている。このプーリー40には、無端状ワイヤー50が巻き掛けられている。この無端状ワイヤー50には、球状のストッパー51が2カ所に設けられている。より詳細には、このストッパー51は、無端状ワイヤー50がプーリー40に巻き掛けられた状態で、開閉方向に延びるように張られた無端状ワイヤー50の前側および後側にそれぞれ位置するようになる。このストッパー51は、詳細は後述する伝達体60の取付凹部63に嵌め込まれる。これにより、無端状ワイヤー50と伝達体60とが連結され、プーリー40を介して移動する無端状ワイヤー50に伴って伝達体60が開閉方向に移動するようになる。また、前側の伝達体60と後側の伝達体60とは、互いに逆向きに同速度で移動するようになる。
当接片部41は、移動する伝達体60と当接し、伝達体60がこの当接片部41を超えて移動しないように(伝達体60とプーリー40とが突き当たらないように)している。
また、本体部20の前側および後側の両端部には、本体部20を上側に折り曲げた係合片部22、22が形成されている。この係合片部22は、本体部20の開閉方向の全長に亘って設けられている。この係合片部22には、詳細は後述する伝達体60の係合溝部64が組み付けられる。すなわち、係合片部22は、伝達体60を開閉方向に自在に案内するためのガイドレールの機能を果たしている。
さらに、本体部20には、上下方向に貫通する2つの挿通穴21、21が形成されている。この挿通穴21、21は、中間扉体4の上部に組み付けられた中間扉用ピボット軸80(図6参照)の位置に対応して設けられている。また、本体部20には、挿通穴21、21の上部に取付ブロック30がねじ31を介して取り付けられている。
中間扉体4の中間扉用ピボット軸80は、下側から挿通穴21、21に挿通され、取付ブロック30に係合する態様で取り付けられる。一方、取付ブロック30は、図4に示すように、筐体2の取付凹部2d内に埋め込まれたガイドレールR2に取り付けられる。この取付ブロック30は、ガイドレールR2に沿って開閉方向へスライド移動できるようになっている。これにより、中間扉体4は、本体部20に取り付けられ、かつ、本体部20および中間扉体4は、ガイドレールR2に沿って開閉方向へ移動することができるようになる。
図7は、本発明の主要部である伝達体60が組み付けられた開閉体連動装置10を斜め上側から見た斜視図である。また、図8は、開閉体連動装置10を斜め下側から見た斜視図である。さらに、図9は、伝達体60を斜め上側から見た斜視図、図10は、伝達体60を斜め下側から見た斜視図を示している。
なお、本体部20に対して前側および後側に組み付けられた伝達体60は、同一のものを180度回転させて使用したものである。そのため、同一の符号を付すと共に、以下の説明では、後側に位置する伝達体60についてのみ説明し、前側の伝達体60の説明を省略する。
伝達体60は、図9および図10に示すように、樹脂材料で一体に形成されたものであり、開閉方向に長尺な矩形形状になっている。また、伝達体60は、開閉方向への移動がスムーズに行えるように、肉盗み65を適宜設けて軽量化を図っている。
伝達体60の戸閉側の前側には、上述した取付凹部63、および係合溝部64が形成されている。この取付凹部63の取付溝63aには、無端状ワイヤー50のストッパー51が組み付けられる。
また、伝達体60中央部よりも若干戸開側に寄った位置には、扉体取付穴61が上下方向に貫通して設けられている。また、この扉体取付穴61から開閉方向の外側(戸開側。前側の伝達体60では、戸閉側)には、扉体取付穴61と同じ形状の引き残し設定用取付穴62が設けられている。この扉体取付穴61と引き残し設定用取付穴62との間隔は、引き残しLの長さと一致するようになる。
この扉体取付穴61および引き残し設定用取付穴62には、図10に示すように、伝達体60の下面から上側に向かって窪ませたフランジ収容溝61a、62aがそれぞれ設けられている。このフランジ収容溝61a、62aには、詳細は後述する切替用ピボット軸90のフランジ部93aが入り込むようにして取り付けられる。
また、扉体取付穴61の開閉方向における位置は、3枚の扉体3、4、5が取り付けられた状態で、この3枚の扉体3、4、5が前後方向に完全に重なって開く(図2(A)参照)ように位置決めされている。
扉体取付穴61と引き残し設定用取付穴62との間には、前後方向に延在し、かつ、上側に向けて突出する当接部66が設けられている。この当接部66は、詳細は後述するガイドレールR1(図4参照)の下端部と当接するようになる。
これらの扉体取付穴61、または、引き残し設定用取付穴62のいずれかには、後側扉体5の切替用ピボット軸90が挿通される。この切替用ピボット軸90は、図4〜図6に示すように、後側扉体5の戸閉側に取り付けられており、扉体取付穴61または引き残し設定用取付穴62のいずれかに挿通された後に、図4に示すように、筐体2の取付凹部2c内に埋め込まれたガイドレールR1に取り付けられる。この切替用ピボット軸90がガイドレールR1に取り付けられた状態では、ピボット軸90はガイドレールR2に沿って開閉方向へ自在に移動できるようになっている。
なお、後側扉体5の戸開側には、図6に示すように、後側扉体5を懸架するピボット軸70が設けられている。このピボット軸70は、いわゆる従来のピボット軸であり、ガイドレールR1に直接取り付けられて、ガイドレールR2に沿って開閉方向へ自在に移動するようになっている。
また、前側扉体3の切替用ピボット軸90およびピボット軸70については、中間扉体4を挟んで戸開側と戸閉側で対称に配置されている。すなわち、後側扉体5の場合と同様に、前側扉体3の切替用ピボット軸90は、前側の伝達体60の扉体取付穴61または引き残し設定用取付穴62のいずれかに挿通された後に、ガイドレールR1に取り付けられる。
伝達体60は、従来の伝達体と比較して、引き残し設定用取付穴62を設けた分だけ開閉方向に延びる長尺な形状になっている。そのため、取付凹部63および係合溝部64のみで本体部20側に支持されている伝達体60の先端側が下側に傾いてしまい、水平な姿勢を保つことが困難になる。そのため、扉体取付穴61、引き残し設定用取付穴62、および、切替用ピボット軸90には、この姿勢を保つための工夫がなされている。
図11(A)は、切替用ピボット軸90の正面図、図11(B)はその右側面図である。また、図12は、切替用ピボット軸90を斜め上側から見た斜視図である。
切替用ピボット軸90は、扉体側に取り付けられる扉体取付部91と、この扉体取付部91から上側に延びる軸体92と、この軸体92の上部に位置する嵌合部93とで構成されている。
扉体取付部91および軸体92は、ピボット軸70と同じ構造である。嵌合部93には、図12に示すように、軸体92よりも大きな径を有するフランジ部93aが形成されている。このフランジ部93aは、伝達体60の上述したフランジ収容溝61a(62a)内に入り込み、フランジ部93aの上面がフランジ収容溝61aの下面と面で接するように形成されている。
また、フランジ部93aが上側に持ち上げた状態で、伝達体60の当接部66がガイドレールR1(図4参照)の下側に当たり、上下方向の位置を規制するようになる。この当接部66は、ガイドレールR1の下側と摺動しながら開閉方向へ移動するようになる。そのため、開閉方向の全長に亘って、伝達体60がほぼ水平な姿勢を保つようになる。
一方、伝達体60が傾いている状態では、引き残し設定用取付穴62に嵌合部93を挿通させるときにそれぞれの中心が一致し難い。そのため、引き残し設定用取付穴62の径をピボット軸90の嵌合部93の径よりも大きくして、挿通し易いようにしている。しかしながら、引き残し設定用取付穴62の内側面と嵌合部93の外周面との間に隙間を作ると、扉体の開閉時に引き残し設定用取付穴62と嵌合部93との当接音が生じてしまう。そのため、嵌合部93にOリング(緩衝部材)93bを設け、静音性を高めている。
次に、本発明の実施の形態に係る開閉体連動装置10の作用・動作について主に図13および図14を用いて説明する。
この開閉体連動装置10は、図1の状態から前側扉体3を開方向へ移動させると、中間の扉体4も一緒に連動して開方向へ移動し、図2(A)および図13に示すように、3枚の扉体3、4、5の戸開側の側面部3a、4a、5aが戸開側の戸当たり2aに当接するまで開かれる。この開いた状態では、3枚の扉体3、4、5が前後に重なり、戸開時開口部M1が確保されるようになる。
このように前後に重なるように設定するには、前側扉体3および後側扉体5のそれぞれの切替用ピボット軸90を、前側および後側の伝達体60の扉体取付穴61にそれぞれ挿通させる。
一方、引き残しLを設定したい場合には、後側扉体5の切替用ピボット軸90を扉体取付穴61から一旦取り外し、図14(A)に示すように、切替用ピボット軸90を引き残し設定用取付穴62に挿通させて取り付ける。これにより、図14(B)および図3に示すように、後側扉体5には、扉体取付穴61と引き残し設定用取付穴62との間隔の分だけ引き残しLが発生し、戸開時開口部M2が確保されるようになる。これにより、後側扉体5に取手を設けている場合などに、後側扉体5を開いたときに利用者が取手と中間扉体4との間で指を挟むことがなくなる。
また、図2(B)に示すように、前側扉体3に取手を設けている場合などには、前側扉体3を開いたときに前側扉体3および中間扉体4の戸開側の側面部3a、4aが戸当たり2aに突き当たらないようになる。そのため、利用者が側面部3a、4aと戸当たり2aとの間で指を挟むことがなくなる。
なお、上述した構成とは逆に、後側扉体5のピボット軸90を後側の伝達体60の扉体取付穴61に挿入したまま、前側扉体3のピボット軸90を前側の伝達体60の引き残し設定用取付穴62に挿通させるようにすれば、前側扉体3に引き残しLを設定することもできる。人が出入りするような引戸では、利用者は前側と後側の両方から扉体を開くようになるので、それぞれ前側扉体3と後側扉体5のいずれにも引き残しLを設定できるようにしておくことは有用である。
本発明の実施の形態に係る開閉体連動装置10によれば、3枚の扉体3、4、5のうちの中間扉体4に取り付けられ、開閉方向の両端部で水平方向に回転可能な一対のプーリー40と、一対のプーリー40間に巻き掛けられる無端状ワイヤー50と、巻き掛けられた無端状ワイヤー50の前側および後側にそれぞれ連結され、前側扉体3および後側扉体5がそれぞれ取り付けられる取付穴を有する2つの伝達体60とを備え、伝達体60の取付穴は、3枚の扉体3、4、5が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付穴61と、扉体取付穴61よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付穴62とで構成されているので、前側扉体3或いは後側扉体5のいずれか一方を引き残し設定用取付穴62に付け替えることで、引き残しを設けることができる。そのため、従来技術のように引き残しを設けるためのストッパーを設ける必要がなく、部品点数を増やさない。また、外側からストッパーが見えないため、意匠性を損なわない。
また、扉体3、5から突出するピボット軸90を扉体取付穴61または引き残し設定用取付穴62に挿通させて取り付けられるようになっており、ピボット軸90にフランジ部93aを設け、扉体取付穴61または引き残し設定用取付穴62にフランジ部93aが入り込むフランジ収容溝62a、62bを設けているので、扉体3、5を取り付けた状態で、フランジ部93aが伝達体60を下側から持ち上げるようになる。そのため、伝達体60が下側に傾くのを防止し、伝達体60がほぼ水平な姿勢を保つようになる。
さらに、扉体取付穴61または引き残し設定用取付穴62の径をピボット軸90の径よりも大きく形成し、ピボット軸90が扉体取付穴61または引き残し設定用取付穴62と接する位置に緩衝部材であるOリングを介在させているので、扉体3、5の開閉時に扉体取付穴61或いは引き残し設定用取付穴62と嵌合部93との当接音を解消することができる。
また、本発明の実施の形態に係る開閉体連動装置10の引き残し設定方法によれば、前側扉体3または後側扉体5のいずれか一方を扉体取付穴61に取り付け、前側扉体3または後側扉体5のいずれか他方を扉体取付穴61または引き残し設定用取付穴62に選択して取り付けるだけの簡単な作業で引き残しLの有り無しを設定できるので、利用者が簡単に設定を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態に係る開閉体連動装置10について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、開閉体連動装置10を用いた引戸装置1の一例として、事務所などで使用されるキャビネットに用いたもので説明しているが、3枚の扉体を用いるものであれば他の用途にも使用することができる。例えば、人が出入りするドアや、収納庫などにも使用することができる。
また、伝達体60の扉体取付穴61および引き残し設定用取付穴62は、上下方向に貫通する穴としているが、これに限定されない。例えば、伝達体60の前側または後側の側部から中央に向けて切り込みを入れた切欠きであってもよい。すなわち、扉体を開閉方向へ移動させたときに、扉体3、5と伝達体60とが一緒に開閉方向へ移動するように取り付けられるものであればよい。
さらに、無端状ワイヤー50は、プーリーに巻き掛けられて動力を伝達するものであればよく、例えば、ゴムベルト、Vベルトのような伝動体であってもよい。
また、本実施の形態では、前側および後側に設ける伝達体60に同じ構造のものを使用して、どちら側でも引き残しLを設定できるようにしているが、事務室で使用するキャビネットなどでは利用者は前側でしか扉体を開閉しないので、前側または後側のいずれか一方だけで引き残しLを設定できるようにしてもよい。例えば、後側扉体5のみに引き残しLを設定できればよい場合には、前側の伝達体には扉体取付穴61のみを設け、後側の伝達体60には扉体取付穴61および引き残し設定用取付穴62の両方を設けるようにし、後側扉体5のみをいずれかの取付穴61、62に選択して取り付けられるようにする。なお、前側扉体3のみに引き残しLを設定したい場合には、その逆の構成にすればよい。
1 引戸装置
2 筐体
2a、2b 戸当たり
2c、2d 取付凹部
3 前側扉体
4 中間扉体
5 後側扉体
3a、4a、5a 戸開側の側面部
10 開閉体連動装置
20 本体部
21 挿通穴
22 係合片部
30 取付ブロック
31 取付ねじ
40 プーリー
41 当接片部
42 回転軸
50 無端状ワイヤー(伝動体)
51 ストッパー
60 伝達体
61 扉体取付穴(扉体取付部)
61a フランジ収容溝
62 引き残し設定用取付穴(引き残し設定用取付部)
62a フランジ収容溝
63 取付凹部
63a 取付溝
64 係合溝部
65 肉盗み
66 当接部
70 ピボット軸
80 中間扉用ピボット軸
90 切替用ピボット軸
91 扉体取付部
92 軸体
93 嵌合部
93a フランジ部
93b Oリング(緩衝部材)
L 引き残し
M1、M2 戸開時開口部
R1、R2 ガイドレール

Claims (5)

  1. 前後方向に並べられた3枚の前側扉体、中間扉体、後側扉体を連動させて開閉するための開閉体連動装置であって、
    前記3枚の扉体のうちの中間扉体に取り付けられ、開閉方向の両端部で水平方向に回転可能な一対のプーリーと、
    前記一対のプーリー間に巻き掛けられる伝動体と、
    巻き掛けられた前記伝動体の前側および後側にそれぞれ連結され、前記前側扉体および前記後側扉体がそれぞれ取り付けられる取付部を有する2つの伝達体と、を備え、
    前記伝達体の前記取付部は、
    前記3枚の扉体が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付部と、
    前記扉体取付部よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付部と、
    で構成されていることを特徴とする開閉体連動装置。
  2. 前後方向に並べられた3枚の前側扉体、中間扉体、後側扉体を連動させて開閉するための開閉体連動装置であって、
    前記3枚の扉体のうちの中間扉体に取り付けられ、開閉方向の両端部で水平方向に回転可能な一対のプーリーと、
    前記一対のプーリー間に巻き掛けられる伝動体と、
    巻き掛けられた前記伝動体の前側および後側にそれぞれ連結され、前記前側扉体および前記後側扉体がそれぞれ取り付けられる取付部を有する2つの伝達体と、を備え、
    前記伝達体の前記取付部は、
    前側の前記伝達体および後側の前記伝達体の両方に、前記3枚の扉体が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付部と、
    前側の前記伝達体または後側の前記伝達体のいずれか一方に、前記扉体取付部よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付部と、
    で構成されていることを特徴とする開閉体連動装置。
  3. 前記扉体取付部または前記引き残し設定用取付部は、前記伝達体を貫通する穴または切欠きであり、前記扉体から突出するピボット軸を前記穴または前記切欠きに挿通させて取り付けられるようになっており、
    前記ピボット軸にフランジ部を設け、前記扉体取付部および前記引き残し設定用取付部に前記フランジ部が入り込むフランジ収容溝を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開閉体連動装置。
  4. 前記穴または切欠きの径を前記ピボット軸の径よりも大きく形成し、前記ピボット軸が前記穴または前記切欠きと接する位置に緩衝部材を介在させたことを特徴とする請求項3に記載の開閉体連動装置。
  5. 前後方向に並べられた3枚の前側扉体、中間扉体、後側扉体のうちの中間扉体に取り付けられ、開閉方向の両端部で水平方向に回転可能な一対のプーリーと、
    前記一対のプーリー間に巻き掛けられる伝動体と、
    巻き掛けられた前記伝動体の前側および後側にそれぞれ連結され、前記前側扉体および前記後側扉体がそれぞれ取り付けられる取付部を有する2つの伝達体と、を備え、
    前記伝達体の前記取付部は、前記3枚の扉体が前後方向に重なって開くように位置決めされた扉体取付部と、前記扉体取付部よりも開閉方向の外側に設けられた引き残し設定用取付部とで構成される開閉体連動装置が用いられ、
    前記前側扉体または前記後側扉体のいずれか一方を前記扉体取付部に取り付け、前記前側扉体または前記後側扉体のいずれか他方を前記扉体取付部または前記引き残し設定用取付部に選択して取り付けることを特徴とする開閉体連動装置の引き残し設定方法。
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