JP6530291B2 - 水硬性ポリマーセメント組成物 - Google Patents

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本発明は、熱水による洗浄を高頻度で行う食品工場床に適した水硬性ポリマーセメント組成物に関し、特には熱水と冷水の繰り返し流下による熱衝撃性に優れると共に、落球による耐衝撃性を有し、コンクリート下地表面に厚さ3mm〜5mmに塗付する水硬性ポリマーセメント組成物に関し、さらには防かび性にも優れる水硬性ポリマーセメント組成物に関する。
従来、耐熱水性、耐摩耗性、耐衝撃性に優れる樹脂セメント組成物として、分子量が1000〜3000で両末端に水酸基を持ち、側鎖を持つポリエステルポリオールとポリフェニルポリメチルポリイソシアネート並びに水硬性セメントを含む骨材とが配合されていることを特徴とする樹脂セメント組成物が提案されている(特許文献1)。
特開2004−292209号公報
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂セメント組成物は、耐熱水性に優れるとはいっても、あくまで硬化物を90℃の熱水に28日間浸漬し、その外観の変化を目視で評価して異常なしと判断するものであり、該評価方法は、実際に例えば食品工場床で行われている熱水による洗浄を模擬的に再現した評価方法ではなく、食品工場床として使用するためには、少なくとも該食品工場床で行われているような熱水による洗浄を模擬的に再現した評価方法を行ったうえで、該評価結果が良好と判断される必要があるという課題がある。
また、特許文献1に記載の樹脂セメント組成物は、コンクリート下地表面に塗付して硬化後に徐々に色調が白茶けていく場合があるという課題があり、さらには仮に該食品工場床で行われているような熱水による洗浄を模擬的に再現した評価方法により評価すると、防かび性が十分ではないという課題がある。
本発明が解決しようとする課題は、従来よりやや薄い膜厚の3mm〜5mm厚さに塗付しても良好な塗付作業性を有し、また食品工場床で行われているような熱水による洗浄を模擬的に再現した評価方法を行っても、該熱水の繰り返し流下によって塗材が剥がれたり割れたりすることが無く、また硬化後に徐々の塗膜表面の色調が白茶けてしまうことが無く、さらには十分な防かび性を有すると共に、該熱水が繰り返し流下することによる耐熱衝撃性に優れ、また重量物が落下しても剥離しないような耐衝撃性を有する水硬性ポリマーセメント組成物を提供することにある。
請求項1記載の発明は、コンクリート下地表面に厚さ3mm〜5mmに塗付する、水分散ポリオールとポリイソシアネートとセメントと骨材と水とを含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物であって、水分散ポリオールはヒマシ油変性2官能ポリオールとヒマシ油変性3官能ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールと希釈剤と乳化剤と水とから成り、水分散ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ヒマシ油変性3官能ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ヒマシ油変性2官能ポリオールとヒマシ油変性3官能ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの混合物は水分散ポリオール100重量部中20〜40重量部であり、希釈剤はアルキルスルホン酸フェニルエステルとフタル酸ジオクチルを含み、アルキルスルホン酸フェニルエステルは水分散ポリオール100重量部中5〜15重量部であり、フタル酸ビス(2−ブトキシエチル)は水分散ポリオール100重量部中20〜40重量部であり、セメント及び骨材の合計部数は組成物全体100重量部中の75〜90重量部であり、水分散ポリオールの水酸基当量をポリイソシアネートのNCO当量で除した値が2〜3であることを特徴とする水硬性ポリマーセメント組成物を提供する。
また、請求項2記載の発明は、ポリイソシアネートはポリメチルポリフェニルポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1記載の水硬性ポリマーセメント組成物を提供する。
また、請求項3記載の発明は、さらにベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水硬性ポリマーセメント組成物を提供する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物は、従来よりやや薄めの3〜5mm厚さに塗付しても良好な塗付作業性を有し、また食品工場床で行われているような熱水による洗浄が行われても、剥離や割れ等が発生しないような十分な耐熱衝撃性を有するという効果がある。また、硬化後に徐々に塗膜表面の色調が白茶けてしまうことが無く、さらには重量物が落下しても剥離しないような耐衝撃性を有する効果がある。
特に、請求項3に記載の水硬性ポリマーセメント組成物は、熱水の洗浄を行っても防かび性を長期に亘って保持する効果があり、特に食品工場床としての用途に優れるという効果がある。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物は、コンクリート下地表面に厚さ3mm〜5mmに塗付する、水分散ポリオールとポリイソシアネートとセメントと骨材と水とを含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物であって、水分散ポリオールはヒマシ油変性2官能ポリオールとヒマシ油変性3官能ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールと希釈剤と乳化剤と水とから成り、水分散ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ヒマシ油変性3官能ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ヒマシ油変性2官能ポリオールとヒマシ油変性3官能ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの混合物は水分散ポリオール100重量部中20〜40重量部であり、希釈剤はアルキルスルホン酸フェニルエステルとフタル酸ジオクチルを含み、アルキルスルホン酸フェニルエステルは水分散ポリオール100重量部中5〜15重量部であり、フタル酸ジオクチルは水分散ポリオール100重量部中20〜40重量部であり、セメント及び骨材の合計部数は組成物全体100重量部中の75〜90重量部であり、水分散ポリオールの水酸基当量をポリイソシアネートのNCO当量で除した値が2〜3であることを特徴とする水硬性ポリマーセメント組成物であり、また該水硬性ポリマーセメント組成物にさらにベンズイミダゾール系化合物からなる防かび剤を含むことを特徴とする水硬性ポリマーセメント組成物であり、必要に応じてこれらの他に、顔料や分散剤、消泡剤等の添加剤が配合することができる。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用される水分散ポリオールは、上記のように、ヒマシ油変性2官能ポリオールとヒマシ油変性3官能ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールと希釈剤と乳化剤と水とから成り、希釈剤はアルキルスルホン酸フェニルエステルとフタル酸ジオクチルを含む。特にアルキルスルホン酸フェニルエステルは、水分散ポリオール100重量部中5〜15重量部が好ましく、該アルキルスルホン酸フェニルエステルを配合することにより、本組成物をコンクリート下地表面に3〜5mm厚さに塗付した際、塗材表面に均一な樹脂の浮きを発現させることが出来ると共に、塗付作業性を良好なものとすることができる。市販のアルキルスルホン酸フェニルエステルとしては、メザモール(商品名、バイエル社製)ある。
また、希釈剤に含まれるフタル酸ジオクチルは、水分散ポリオール100重量部中20〜40重量部が好ましく、該フタル酸ジオクチルを配合することにより、本組成物をコンクリート下地表面に3〜5mm厚さに塗付する際の塗付作業性が良好なものとなる。
水分散ポリオール中に配合されるひまし油変性3官能ポリオール、ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの水酸基当量は250〜450が好ましく、水酸基当量が250未満では水硬性ポリマーセメント組成物としての硬化が早くなって作業性が不良となり、水酸基当量が450超では水硬性ポリマーセメント組成物として硬化後の強度が不十分となる。
また、水分散ポリオール中に配合されるヒマシ油変性2官能ポリオールの水酸基当量は、水分散ポリオールの水酸基当量が250〜450と成るように、他に配合される上記希釈剤、水、乳化剤の配合量によって調整する。
水分散ポリオールに使用する乳化剤としては、合成界面活性剤、樹脂酸塩系界面活性剤、タンパク系界面活性剤のいずれも使用でき、界面活性剤の種類としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が単独又は併用して使用することが出来る。乳化剤は本組成物の塗付作業性が下記評価方法によって良好になるよう、また硬化後の塗材の圧縮強度が十分となるようにこれらの活性剤の中から選択する。敢えてより好ましい乳化剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩系を挙げることが出来る。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用するポリイソシアネートは、作業性が良好となり、また低温での速硬化性さらには硬化後の強度が高いことより、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートからなるポリメリックMDI(ポリメチルポリフェニルポリイソシアネート)を使用することが好ましく、NCO当量は100〜150が好ましい。NCO当量が100未満では硬化物が発泡による膨れが生じる等で仕上がりが不良となり、NCO当量が150超では硬化後の強度が不十分となる。もちろん、他の脂肪族ポリイソシアネートや芳香族ポリイソシアネートや脂環式ポリイソシアネート等も使用することもでき、また併用することも可能である。市販のポリメリックMDIとしては、ルプラネートM5S(商品名、NCO当量135、BASF INOACポリウレタン社製)がある。
水分散ポリオールの水酸基当量をポリイソシアネートのNCO当量で除した値は2〜3が好ましく、該値が2未満及び3超では、本組成物の色調が硬化後に徐々に白茶けてしまう場合がある。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用するベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤は、熱に対する安定性とpHに対する安定性が高いため、熱水洗浄が行われ、組成物としてセメントを含有する本水硬性ポリマーセメント組成物に適する防かび剤として使用される。市販品として10%水懸濁液としてコートサイドD2(商品名、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)がある。ベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤の配合量は、組成物全体100重量部に対して0.1〜0.3重量部が好ましい。0.1重量部未満では防かび効果が不十分であり、0.3重量部超では貯蔵安定性が低下すると共にコスト高と成る。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用するセメントは、本発明の水系ポリウレタン組成物が床下地コンクリートに塗布し美観を付与することを目的としているため、特定の色調が付与できるように、主として白色ポルトランドセメントを使用することが好ましい。他に普通ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉セメント、早強ポルトランドセメントを併用することができる。セメントの配合量は組成物全体100重量部中の10〜15重量部である。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用する骨材には、粒子径が0.5〜1.5mmのガイシ粉末と、粒子径が0.21〜1.18mmの硅砂と、粒子径が0.07〜0.6mmの硅砂を併用して使用する。ガイシ粉末は、ガイシの生産工場において破損若しくは廃棄されたガイシを粉砕処理したもので、陶磁器の持つ強度、耐摩耗性、耐熱性などを床に付与する効果がある。粒子径が0.5mm未満では床下地コンクリートへの塗布作業性が悪くなり、1.5mm超では組成物中への分散性及び硬化後の塗膜表面の凹凸が大きくなりすぎる。
粒子径が0.21〜1.18mmの硅砂は硅砂4号が、粒子径が0.07〜0.6mmの硅砂は6号硅砂がそれぞれ該当する。粒子径が0.5〜1.5mmのガイシ粉末と、粒子径が0.21〜1.18mmの硅砂と、粒子径が0.07〜0.6mmの硅砂の併用比率は、重量で0.9〜1.1:3.0〜4.0:0.5〜0.7が床下地コンクリートへの塗布作業性と強度発現及び耐衝撃性の観点から好ましい。ガイシ粉末及びこれらの硅砂の合計量が組成物全体に対する割合は、組成物全体100重量部中75〜90重量部である。75重量部未満では硬化物表面に樹脂が浮いて防滑性が低下し、90重量部超では塗布作業性が不良となる。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物には、上記のほかに消石灰を配合することが好ましい。該消石灰は、ポリイソシアネートと水とのウレア反応で発生する炭酸ガスを吸収し、組成物が床下地コンクリート上に塗布され硬化するまでに発生する炭酸ガスが特定部分に集中して塗膜を押上げて膨れを生じさせることを抑制する効果がある。
以下,実施例及び比較例にて具体的に説明する。
[実施例1]
水酸基当量が350のヒマシ油変性3官能ポリオールと、水酸基当量が350のビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールと、ヒマシ油変性2官能ポリオールとの混合物が30重量部と、アルキルスルホン酸フェニルエステルとしてメザモールを10重量部と、フタル酸ジオクチルを25重量部と、水33重量部と、乳化剤2重量部とで全体として水酸基当量が360と成る水分散ポリオールA 100重量部のうち 90重量部に着色トナー(顔料濃度80重量%)10重量部を加えて主剤部100重量部とした。またポリイソシアネートとしてNCO当量135のポリメチルポリフェニルポリイソシアネート ルプラネートMB5Sを使用して硬化剤部100重量部とした。また骨材には、ガイシ粉末として粒子径0.5〜1.5mmのセルベン(商品名、株式会社オクムラセラム製)160重量部と、粒子径0.21〜1.18mmの硅砂:東北硅砂4号(商品名、東北硅砂株式会社製)550重量部と、粒子径0.07〜0.6mmの硅砂:東北硅砂6号(商品名、東北硅砂株式会社製)100重量部を使用し、セメントとして白色ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)100重量部を使用し、実施例1の水硬性ポリマーセメント組成物の骨材及びセメント910重量部とした。
骨材とセメントは、上記ガイシ粉末と2種類の硅砂と白色ポルトランドセメントを予め均一に混合し、さらにこれらの他に消石灰40重量部を加えて実施例1の水硬性ポリマーセメント組成物のセメント骨材部950重量部とした。床下地コンクリートへの塗布及び下記評価項目の評価に当たっては上記実施例1の主剤部100重量部と実施例1の硬化剤部100重量部と実施例1のセメント骨材部950重量部を均一に混合したものを、実施例1の水硬性ポリマーセメント組成物とした。
[実施例2]
上記実施例1の水硬性ポリマーセメント組成物1150重量部にベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤としてコートサイドD2(10%水懸濁液)2重量部を加え均一に混合したものを実施例2の水硬性ポリマーセメント組成物とした。
[比較例1]
上記実施例1の主剤部100重量部に代えて、水酸基当量が350のヒマシ油変性3官能ポリオール35〜40重量部と、水酸基当量が350のビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオール3〜8重量部と、アルキルスルホン酸フェニルエステルとしてメザモールを20〜25重量部と、水30重量部と、乳化剤2重量部とで全体として水酸基当量が750と成る水分散ポリオールB 100重量部のうち90重量部に着色トナー(顔料濃度80重量%)10重量部を加えて主剤部100重量部とした以外は、同じにし、比較例1の水硬性ポリマーセメント組成物とした。
[比較例2]
上記比較例1の主剤部100重量部に代えて、ヒマシ油変性3官能ポリオールとヒマシ油変性2官能ポリオールの混合物が48重量部と、フタル酸ジオクチルを15重量部と、水30重量部と、乳化剤2重量部と、アルキルスルホン酸フェニルエステルとしてメザモールを5重量部とで全体として水酸基当量が800と成る水分散ポリオールC 100重量部のうち90重量部に着色トナー(顔料濃度80重量%)10重量部を加えて主剤部100重量部とした以外は、同じにし、比較例2の水硬性ポリマーセメント組成物とした。
[比較例3]
上記実施例2の主剤部100重量部に代えて、ヒマシ油変性3官能ポリオールとヒマシ油変性2官能ポリオールの混合物が30重量部と、フタル酸ジオクチルを28重量部と、水30重量部と、アルキルスルホン酸フェニルエステルとしてメザモールを10重量部、乳化剤2重量部とで全体として水酸基当量が360となる水分散ポリオールD 100重量部のうち 90重量部に着色トナー(顔料濃度80重量%)10重量部を加えて主剤部100重量部とした以外は、同じにし、比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物とした。
[評価項目及び評価方法]
[圧縮強度]
23℃下にて7日養生後の実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物の硬化物について、JIS K 6911の規定に準じて圧縮強さ(N/mm)を測定した。
[耐衝撃性]
23℃下でJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、均一に混合した実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ3〜5mmに金ゴテで塗布して7日間養生し、中央部に高さ1mから1kgの鋼球を30回落下させ、塗膜に割れ、剥がれ等の異常のないものを○、割れ、剥がれ等の異常が生じたものを×と評価した。
[耐熱衝撃性]
JISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)を4分の1にカットして150mm×150mm×厚さ60mmの試験板とし、該試験板の表面であって4面の木口より5mm内側に深さ10mm幅10mmの目地部を設ける。23℃下において該目地部に、均一に混合した実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物を充填しながら、厚さ3〜5mmに塗布し7日間養生する。その後試験体中央部に95℃熱水を5分流下させ次に20℃の冷水を10分流下させることを1サイクルとして4000サイクル繰り返し、塗膜に剥がれ、浮き等異常が生じないものを○、異常が生じたものを×と評価した。
[付着性]
23℃下でJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、均一に混合した実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ3〜5mmに金ゴテで塗布して7日間養生し、建研式接着力試験器により、40×40mm部分の水硬性ポリマーセメント組成物とコンクリート平板との付着強度を測定した。破壊状態は下地コンクリート100%凝集破壊を○と、それ以外を×と評価した。
[防かび性]
23℃下にて7日養生後の実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物の硬化物について、95℃熱水を5分流下させ次に20℃の冷水を10分流下させることを1サイクルとした熱衝撃を250回加え、その後の試験体について、JIS Z 2911 かび抵抗性試験方法(プラスチック製品の試験(方法A:乾式法)に準じ、シャーレ中の試験体(5cm×5cm)上に試験かび混合胞子を付着乾燥させた磁器素焼き板を置き、ガラス板を載せ蓋をする。26±2℃で4週間培養し、菌糸の発育の様子を観察し、以下によって評価した。A法培地は無機塩寒天培地であり、試験菌はAspergillus niger、Penicillium pinophilum、Paecilomyces variotii、Trichoderma virens、及びChaetomium globosumである。
0:肉眼及び顕微鏡下でかびの発育は認められない。
1:肉眼でかびの発育が認められ、顕微鏡下では明らかに確認できる。
2:肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%未満。
3:肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%以上〜50%未満。
4:菌糸はよく発育し、発育部分の面積は全面積の50%以上。
5:菌糸の発育は激しく、試料全面を覆っている。
[塗付作業性]
23℃下でJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、均一に混合した実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ3〜5mmに金ゴテで塗布する際の、塗布し易さについて評価した。塗付作業性が良好なものを○、組成物の流動性が低くコンクリート平板の表面に均一に塗り拡げられないものを×と評価した。
[塗膜表面仕上がり性]
23℃下でJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、均一に混合した実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ3〜5mmに金ゴテで塗布し23℃7日間養生後の塗膜表面の状態を目視にて評価した。塗膜表面全体が均一な状態で樹脂に覆われている状態にあるものを○、不均一な状態で樹脂に覆われているものを×と評価した。
[色調安定性]
床下地コンクリート上に、均一に混合した実施例1、実施例2、比較例1乃至比較例3の水硬性ポリマーセメント組成物を、厚さ3〜5mmに金ゴテで塗布し、硬化した塗膜表面の色調(発色状態)が良好であることを目視にて確認し該状態を初期色調とする。その後23℃28日間放置し再度塗膜表面の色調を目視にて観察し、初期色調が変化して白化しているものを×とし、初期色調が白化することなく保持されているものを○と評価した。
[評価結果]
評価結果を表1に示す。
Figure 0006530291


Claims (3)

  1. コンクリート下地表面に厚さ3mm〜5mmに塗付する、水分散ポリオールとポリイソシアネートとセメントと骨材と水とを含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物であって、水分散ポリオールはヒマシ油変性2官能ポリオールとヒマシ油変性3官能ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールと希釈剤と乳化剤と水とから成り、水分散ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ヒマシ油変性3官能ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの水酸基当量は250〜450であり、ヒマシ油変性2官能ポリオールとヒマシ油変性3官能ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの混合物は水分散ポリオール100重量部中20〜40重量部であり、希釈剤はアルキルスルホン酸フェニルエステルとフタル酸ジオクチルを含み、アルキルスルホン酸フェニルエステルは水分散ポリオール100重量部中5〜15重量部であり、フタル酸ジオクチルは水分散ポリオール100重量部中20〜40重量部であり、セメント及び骨材の合計部数は組成物全体100重量部中の75〜90重量部であり、水分散ポリオールの水酸基当量をポリイソシアネートのNCO当量で除した値が2〜3であることを特徴とする水硬性ポリマーセメント組成物。
  2. ポリイソシアネートはポリメチルポリフェニルポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1記載の水硬性ポリマーセメント組成物。
  3. さらにベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水硬性ポリマーセメント組成物。

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