JP6530105B2 - テープカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、テープ印刷装置のカートリッジ装着部に装着して用いられ、テープ印刷装置により印刷に供されるテープカートリッジに関する。
従来、この種のテープカートリッジとして、印字装置のカセット装着部に位置決め状態で装着されるテープカセットが知られている(特許文献1参照)。
このテープカセットは、両面粘着テープを巻回した粘着テープスプールと、フィルムテープ(印刷テープ)を巻回したフィルムテープスプールと、インクリボンを巻回したリボンスプールと、を備えている。また、テープカセットは、インクリボンを巻き取るリボン巻取りスプールと、テープ駆動ローラーと、これらを収容したカセットケースと、を備えている。また、カセットケースの長手方向の両端縁には、2箇所にピン孔が設けられている。
一方、印字装置は、カセット装着部を凹設した本体カバーと、カセット装着部を開閉するカバーと、を備えている。カセット装着部には、テープ駆動軸、リボン巻取軸および印字ヘッドを搭載したヘッドホルダが設けられ、更に上記のピン孔が係合する2つの位置決めピンが設けられている。また、カバーの内側には、カセット装着部に装着したテープカセットを押えるカセット押え機構が設けられている。
カセット押え機構は、カバーに回動自在に取り付けられた押圧板と、押圧板とカバーとの間に介設した2つのコイル状の弾性体と、押圧板に突設され、テープカセットを押える3つの押圧部材と、を有している。
テープカセットは、そのピン孔をカセット装着部の位置決めピンに係合するようにしてカセット装着部に装着される。この状態で、カバーを閉塞すると、カセット押え機構の3つの押圧部材が、弾性体の弾性力により、テープカセットを押圧する。これにより、テープカセットは、カセット装着部に位置決めされ、印字ヘッドにより印字に供される。
特開2012−152951号公報
ところで、カセット装着部の位置決めピンとテープカセットのピン孔とは、テープカセット(カセットケース)の製造上の誤差を考慮して、寸法公差に余裕を持った係合状態となっている。このため、テープカセットに対する装着方向の押圧力が弱くなると、テープカセットの位置ズレや浮きが生じ易くなる。
上記従来の印字装置におけるテープカセットの押圧(位置決め)は、カバーに設けたコイル状の弾性体(コイルばね)により行われが、この弾性体には、経時的に押圧力(ばね力)が弱くなる問題があった。すなわち、いわゆる「へたり」が生じることで押圧力が低下する問題があった。特に、テープカセットには、厚みの異なる複数種のものが用意されており、弾性体の収縮は、使用するテープカセットにより区々となるため、テープカセットの厚みによっては、弾性体の「へたり」によって押圧力が不足する場合もあった。また、カバーの内側には、カセット押え機構の3つの押圧部材が大きく突出している。このため、押圧部材がテープカセットの着脱の支障となる問題があった。
本発明は、装置側の構造やカートリッジケースの厚みの大小に関わらず、位置決めのための押圧を適切且つ安定に行うことができるテープカートリッジを提供することを課題としている。
本発明のテープカートリッジは、テープ印刷装置に着脱自在に装着された状態で、印刷テープを繰り出しながらテープ印刷装置の印刷ヘッドによって印刷テープに印刷が行われる為のテープカートリッジであって、印刷テープと、当該テープカートリッジの外郭を構成し、印刷テープが収容されるカートリッジケースと、を備え、カートリッジケースは、テープ印刷装置に装着したとき、手前側となる第1カートリッジケースと、奥側となる第2カートリッジケースと、で構成され、第1カートリッジケースは、テープ印刷装置の押え部の押圧力によって弾性変形する弾性部を、手前側のケース壁に備えることを特徴とする。
この場合、弾性部は、ケース壁において押え部が当接する部分の周囲を線状に除去して形成された弾性片を有していることが好ましい。
この場合、弾性片は、ケース壁を「U」字状に除去して形成されていることが好ましい。
この場合、弾性部は、押え部が当接すると共に、ケース壁から内側に延びる弾性片と、ケース壁に形成され、押え部を受容する受容開口と、を有し、弾性片は、ケース壁から奥側に向けて延びる垂設片部と、テープ印刷装置の押え部が当接する当接片部と、を有していることが好ましい。
この場合、第2カートリッジケースは、カートリッジケースのテープ印刷装置への装着方向において、弾性部の直下に印刷テープの種別を検出する被検出部を有することが好ましい。
なお、以下の構成でもよい。
本発明のテープカートリッジは、テープ印刷装置に着脱自在に装着された状態で、印刷テープを繰り出しながらテープ印刷装置の印刷ヘッドによって印刷テープに印刷が行われるテープカートリッジであって、印刷テープと、印刷テープが収容されるカートリッジケースと、カートリッジケースの表面に設けられ、テープ印刷装置の押え部の押圧力によって変位すると共に変位の変位量に応じて増加する反力を押え部に与える反力付与部と、を備えていることを特徴とする。
この場合、反力は、変位量に比例して増加することが好ましい。
これらの構成によれば、カートリッジケースに設けられた反力付与部は、テープ印刷装置の押え部の押圧力により、変位すると共にその変位量に応じて反力を押え部に与える。すなわち、カートリッジケースは、その反力付与部を介して、押え部により弾力的に押さえられる。これにより、カートリッジケースは、テープ印刷装置側の所定位置に位置決めされる。テープカートリッジは、それ自体が消耗品であり、印刷テープを消費したら交換される。よって、反力付与部が所定の反力を奏さなくなる前に交換されることから、従来技術のような「へたり」の問題が生ずることを抑制することができる。また、反力付与部は、カートリッジケースに設けられているため、テープカートリッジ自体の支障となることを抑制することができる。したがって、装置側の構造やカートリッジケースの厚みの大小に関わらず、位置決めのための押圧を適切且つ安定に行うことができる。
また、カートリッジケースは、シェル構造を有することが好ましい。
この構成によれば、カートリッジケース内の空きスペースを利用して、反力付与部を簡単に作り込むことができる。
さらに、反力付与部は、押圧力によって弾性変形する弾性部を、備えていることが好ましい。
この構成によれば、反力付与部を単純な構造とすることができ、テープカートリッジの生産性を高めると共に、生産コストの増加を抑制することができる。
この場合、弾性部は、押え部に当接される部分を、カートリッジケースのケース壁を線状に除去して形成された部分に有する弾性片を、有していることが好ましい。
またこの場合、弾性片は、ケース壁を「U」字状に除去して形成されていることが好ましい。
この構成によれば、成形や加工等により、カートリッジケースに弾性部を極めて容易に作り込むことができる。すなわち、弾性部を単純な構造とすることができる。
また、弾性部は、押え部が当接すると共に、カートリッジケースのケース壁から内側に延びる断面「L」字状の弾性片と、ケース壁に形成され、押え部を受容する受容開口と、を有していることが好ましい。
この構成によれば、弾性片が断面「L」字状に形成されているため、平面的な弾性片に比して弾性変形のストロークを大きくとることができ、反力(受ける押圧力)を安定させることができる。また、受容開口を押え部の当接ガイドとして、機能させることができる。
この場合、受容開口は、弾性片の両側端に対応する2つの辺を有し、2つの辺は、交差する方向において、押え部により位置決めされることが好ましい。
この構成によれば、押え部自体を、カートリッジケースの位置決め部材として機能させることができる。これにより、テープカートリッジは、それ自体が位置決め状態で、テープ印刷装置に押圧される。したがって、装着されたテープカートリッジを、テープ印刷装置に精度良く位置決めすることができる。
また、弾性片は、カートリッジケースの押え部側の面における隅部に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、カートリッジケースにおける剛性の高い部分に、弾性片を配設することができる。これにより、テープカートリッジをテープ印刷装置に押圧する押え部の押圧力が、カートリッジケースの変形によって吸収されてしまうのを抑制することができる。したがって、テープカートリッジが受ける押圧力を安定させることができる。
さらに、テープ印刷装置は、テープカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、ヒンジ部を中心にカートリッジ装着部を開閉する開閉蓋とを備え、押え部は開閉蓋に設けられており、弾性片は、ヒンジ部側を基端とし、ヒンジ部の延在方向に交差する方向に延在していることが好ましい。
この構成によれば、弾性片を、開閉蓋の回動方向と同方向に撓ませる(変形)ことができる。これにより、弾性片を撓ませる過程で、押え部と弾性片との当接部位が移動する(滑る)ことがなく、テープカートリッジが受ける押圧力を安定させることができる。
一方、反力付与部は、カートリッジケースのケース壁に形成され押え部を受容する受容凹部と、受容凹部に設けられ、カートリッジケースとは別体に構成された弾性部材と、を有していることが好ましい。
この構成によれば、弾性変形のストロークを大きくとることができ、反力(受ける押圧力)を安定させることができる。また、受容凹部を押え部の当接ガイドとして、機能させることができる。
この場合、弾性部材は、樹脂製の弾性材料および金属製の弾性材料のいずれか一方で、構成されていることが好ましい。
この構成によれば、カートリッジケースの性状やコストを考慮して、弾性部材を選択することができる。
この場合、樹脂製の弾性材料は、ゴムおよびスポンジのいずれか一方で、構成されていることが好ましい。
同様に、金属製の弾性材料は、板バネおよびコイルばねのいずれか一方で、構成されていることが好ましい。
これらの構成によれば、弾性部材を単純な構造とすることができ、コストアップを抑制することができる。
また、反力付与部は、押え部に対峙すると共に、装着方向に交差するカートリッジケースの一方の面に設けられ、カートリッジケースの他方の面には、印刷テープの属性情報を検出するための被検出部が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、テープ印刷装置に対し、被検出部を適切に機能させることができる。
一方、テープ印刷装置は、テープカートリッジを装着方向において位置決めするための装着ベース面を有し、カートリッジケースには、厚みの異なる複数種のものが用意され、複数種のカートリッジケースにおいて、装着ベース面と押え部の押え端との距離が略等しくなるように、各カートリッジケースにおける反力付与部が配設されていることが好ましい。
この構成によれば、厚みの異なるカートリッジケース(テープカートリッジ)において、一部を変更した反力付与部を設けることで、テープカートリッジが受ける押圧力を一定にすることができる。したがって、テープカートリッジの厚みに関係なく、その位置決め状態を安定させることができる。
また、カートリッジケースは、2分割構造の2つのケースを含み、反力付与部は、2つのケースの一方に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、同形の既存のテープカートリッジが存在する場合、一方のケースのみ設計変更することで、反力付与部を有するテープカートリッジを簡単に製造することができる。
さらに、反力付与部は、装着方向から見た場合にカートリッジケースの輪郭線の内側に配設されていることが好ましい。
この構成によれば、カートリッジケースにおける反力付与部の有無が、特定のテープ印刷装置に対する装着の可否に影響を及ぼすことがない。したがって、反力付与部の有るテープカートリッジも反力付与部の無いテープカートリッジも、特定のテープ印刷装置に使用することができ、ユーザーの利便性を損なうことがない。
実施形態に係るテープ印刷装置の開蓋状態の外観斜視図である。 実施形態に係るテープカートリッジの平面図(a)および側面図(b)である。 カートリッジ装着部の平面図である。 開閉蓋を裏面側から見た斜視図である。 上ケースを取り去った状態のテープカートリッジの平面図(a)および上ケースの裏面図(b)である。 テープカートリッジを裏面側から見た斜視図である。 第1実施形態に係るテープカートリッジの弾性部廻りの拡大平面図(a)、押え部廻りの拡大斜視図(b)および押え部により弾性部を押圧した状態の断面図である。 第2実施形態に係るテープカートリッジの弾性部廻りの拡大平面図(a)、押え部廻りの拡大斜視図(b)および押え部により弾性部を押圧した状態の断面図である。 第2実施形態の変形例に係るテープカートリッジの弾性部廻りの拡大平面図(a)、押え部廻りの拡大斜視図(b)および押え部により弾性部を押圧した状態の断面図である。 第3実施形態に係るテープカートリッジの弾性部廻りの拡大平面図(a)および弾性部廻りの断面図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係るテープカートリッジにつき、これが装着されるテープ印刷装置と共に説明する。このテープ印刷装置は、装着したテープカートリッジから印刷テープおよびインクリボンを繰り出しながら印刷を行い、印刷テープの印刷済み部分を切断して、ラベル(テープ片)を作成するものである。
[テープ印刷装置の概要]
図1は、テープ印刷装置およびこれに装着されるテープカートリッジの外観斜視図である。同図に示すように、テープ印刷装置1は、外殻を構成する装置ケース3と、テープカートリッジ100が着脱自在に装着されるカートリッジ装着部5と、カートリッジ装着部5を開閉する開閉蓋7と、を備えている。装置ケース3の上面には、奥側にカートリッジ装着部5が設けられ、中央にディスプレイ11が設けられ、手前側にキーボード13が設けられている。開閉蓋7の近傍には、指掛け用の窪入部15が設けられている。開閉蓋7は、この窪入部15に指を掛けるて引き上げることで開放される。そして、装置ケース3の側面(左側面)には、印刷テープ102が排出される縦長のテープ排出口17が設けられている。
また、テープ印刷装置1は、カートリッジ装着部5に立設された印刷ヘッド21を有する印刷機構部23と、カートリッジ装着部5の裏側空間に内蔵したテープ送り機構部25と、テープ排出口17の近傍に内蔵したテープ切断機構部27と、を備えている。ユーザーは、キーボード13から印刷情報を入力し、ディスプレイ11で印刷情報を確認した後、キー操作により印刷を実行する。印刷が指令されると、テープ送り機構部25が駆動することで、印刷テープ102とインクリボン110とが並走する。さらに、印刷機構部23からインクリボン110に加えられる熱によって、インクリボン110のインクを印刷テープ102へ熱転することで印刷が行われる。この印刷送りにより、印刷テープ102はテープ排出口17から排出されてゆき、印刷が完了すると、テープ切断機構部27が駆動して、印刷テープ102の印刷済み部分が切り離される。
[テープカートリッジの概要]
図2および図5に示すように、テープカートリッジ100は、印刷テープ102をテープコア104に巻回したテープロール106と、インクリボン110を繰出しコア112に巻回したリボンロール114と、を備えている。また、テープカートリッジ100は、使用後のインクリボン110を巻き取る巻取りコア116と、印刷ヘッド21が当接すると共に印刷テープ102およびインクリボン110を送るプラテンローラー120(プラテン)と、を備えている。さらに、テープカートリッジ100は、これらテープロール106、リボンロール114、巻取りコア116およびプラテンローラー120を収容したカートリッジケース130と、を備えている。このように、本実施形態のテープカートリッジ100は、外殻をカートリッジケース130で覆われた、いわゆるシェル構造を有している。
また、テープカートリッジ100は、カートリッジケース130に形成され印刷ヘッド21が挿入される挿入開口134を備えている。また、テープカートリッジ100は、カートリッジケース130に形成され印刷テープ102が送り出されるテープ送出口138を備えている。なお、詳細は後述するが、テープロール106は、カートリッジケース130の内側に突設した円筒状のコア軸192に回転自在に支持されている。
上記のテープ送り機構部25により、プラテンローラー120および巻取りコア116が駆動されると、印刷テープ102はテープコア104から繰り出され、インクリボン110は繰出しコア112から繰り出される。繰り出された印刷テープ102およびインクリボン110は、プラテンローラー120の部分で並走し、印刷ヘッド21によって印刷に供される。印刷が行われた印刷テープ102の繰出し端部(印刷済部分)は、テープ送出口138からテープ排出口17に向かって送り出される。一方、インクリボン110は、挿入開口134の周壁部分を周回し、巻取りコア116に巻き取られる。なお、テープカートリッジ100は、印刷テープ102のテープ幅に応じて、厚みの異なる複数種が用意されている。
[テープ印刷装置の詳細]
図1および図3に示すように、カートリッジ装着部5は、テープカートリッジ100の平面形状と相補的な平面形状に形成されると共に、最大厚のテープカートリッジ100に対応する深さを有して、窪入形成されている。この場合、カートリッジ装着部5の底板部を構成する装着ベース31と側板部33とは、樹脂等で一体に形成(成形)されている。カートリッジ装着部5と上記のテープ排出口17との間には、スリット状のテープ排出経路35が形成されており、この部分に、上記のテープ切断機構部27が内蔵されている。
カートリッジ装着部5の装着ベース31には、テープカートリッジ100の上記コア軸192が嵌合して位置決めされる位置決め突起41と、ヘッドカバー43に覆われた印刷ヘッド21と、プラテンローラー120を回転駆動するプラテン駆動軸45と、巻取りコア116を回転駆動する巻取り駆動軸47と、が立設されている。また、巻取り駆動軸47の近傍に位置して装着ベース31には、印刷テープ102の種別(属性情報)を検出する検出部51と、繰出しコア112および巻取りコア116の回転止めを解除するコア解除部53と、が設けられている。
さらに、装着ベース31には、その対角位置に一対の小突起55が設けられ、加えて装着したテープカートリッジ100の中間部を掛け止めする一対の掛止め片57が設けられている。そして、装着ベース31の裏側空間には、プラテン駆動軸45および巻取り駆動軸47を回転させるモーターおよびギヤ列(いずれも、図示省略)等で構成される、上記のテープ送り機構部25が内蔵されている。テープ送り機構部25は、ギヤ列で動力分岐し、プラテン駆動軸45および巻取り駆動軸47を同期回転させる。
印刷機構部23は、サーマルヘッドで構成された印刷ヘッド21と、印刷ヘッド21を支持すると共に回動させるヘッド支持フレーム61と、を備えている。また、印刷機構部23は、ヘッド支持フレーム61を介して印刷ヘッド21を印刷位置と退避位置との間で回動させるヘッドリリース機構(図示省略)と、印刷ヘッド21(およびヘッド支持フレーム61)を覆うヘッドカバー43と、を備えている。
ヘッドリリース機構は、上記の開閉蓋7の開閉に連動して作動し、開閉蓋7の閉塞動作で印刷ヘッド21を印刷位置に移動(回動)させ、開放動作で印刷ヘッド21を退避位置に移動(回動)させる。印刷位置に移動した印刷ヘッド21は、プラテンローラー120に当接し、退避位置に移動した印刷ヘッド21は、プラテンローラー120から離間する。これにより、テープカートリッジ100を着脱する際に、印刷テープ102やインクリボン110の印刷ヘッド21への干渉が防止される。
印刷ヘッド21には、複数の発熱素子が設けられ、複数の発熱素子は、プラテンローラー120の軸方向と同方向に列設されている。そして、印刷テープ102およびインクリボン110の送りと、複数の発熱素子の選択的駆動により印刷が行われる。ヘッドカバー43は、平面視略矩形に形成されおり、上記の装着ベース31(カートリッジ装着部5)と一体に形成(成形)されている。また、ヘッドカバー43は、装着ベース31から垂直に突出しており、その内側において印刷ヘッド21の回動を許容し、外側においてテープカートリッジ100の装着ガイドとして機能する。
検出部51は、複数のマイクロスイッチ51aで構成されており、後述するテープカートリッジ100の被検出部180に対し選択的に係合し、印刷テープ102のテープ幅やテープ色、材質等の種別を検出する。そして、この検出結果に基づいて、印刷ヘッド21やテープ送り機構部25の駆動が制御される。コア解除部53は、繰出しコア112用および巻取りコア116用の2つの解除ピン53aで構成されている。詳細は後述するが、カートリッジケース130には、繰出しコア112および巻取りコア116にそれぞれ掛止めされる回転止めフック206が設けられており(図6参照)、テープカートリッジ100を装着すると、これら回転止めフック206に解除ピン53aが係合し、繰出しコア112および巻取りコア116の回転止めが解除される。
プラテン駆動軸45は、プラテンローラー120を挿通するように長く延びた固定軸45aと、固定軸45aの基部に回転自在に軸支されたスプライン形状の可動軸45bとを有している。テープ送り機構部25の回転動力は、この可動軸45bに伝達され、更に可動軸45bからプラテンローラー120に伝達される。同様に、巻取り駆動軸47は、固定軸47aと、固定軸47aに回転自在に軸支されたスプライン形状の可動軸47bとを有している。この場合も、テープ送り機構部25の回転動力は、可動軸47bに伝達され、更に可動軸47bから巻取りコア116に伝達される。
テープカートリッジ100をカートリッジ装着部5に装着すると、位置決め突起41にコア軸192(テープコア104)が係合し、プラテン駆動軸45にプラテンローラー120か係合し、更に巻取り駆動軸47に巻取りコア116が係合する。そして、開閉蓋7を閉塞すると、印刷ヘッド21が回動し、印刷テープ102およびインクリボン110を挟んでプラテンローラー120に当接して、テープ印刷装置1は印刷待機状態となる。
図1および図4に示すように、開閉蓋7は、奥側に設けたヒンジ部71を介して、装置ケース3に回動自在に、すなわち開閉自在に取り付けられている。開閉蓋7は、平面視矩形に形成され開閉蓋本体73と、開閉蓋本体73の中央に設けた覗き窓75と、開閉蓋本体73の裏面に突設されヒンジ部71に回動自在に軸支された一対の軸支片77と、を備えている。また、開閉蓋7は、開閉蓋本体73の裏面に突設され印刷ヘッド21を回動させる作動レバー79と、開閉蓋本体73の裏面に突設されテープカートリッジ100を押し込む押込み突起81と、を備えている。さらに、開閉蓋7は、開閉蓋本体63の裏面に突設され、内蔵する蓋閉塞検出スイッチ(図示省略)を作動する(ONとする)押下突起83と、開閉蓋本体73の裏面に突設され後述するテープカートリッジ100の弾性部182を押さえる押え部85と、を備えている。
覗き窓75は、横長に形成され、開閉蓋本体73とは別体となる透明(可視光に対し透明)な樹脂で構成されている。この覗き窓75越しに、カートリッジ装着部5に装着されたテープカートリッジ100が、視認(印刷テープ102の種別やテープ残量)できるようになっている。また、一対の軸支片77、作動レバー79、押込み突起81、押下突起83および押え部85と、開閉蓋本体73とは、樹脂で一体に形成(成形)されている。
作動レバー79は、開閉蓋本体73の裏面から突出しており、開閉蓋7の閉塞に伴って、カートリッジ装着部5の側方に設けたスリット開口87に挿入される。スリット開口87に挿入された作動レバー79は、上記のヘッドリリース機構を作動させ、印刷ヘッド21をプラテンローラー120に向かって回動させる。同様に、押下突起83は、開閉蓋7の閉塞に伴って、スリット開口87に隣接する矩形開口91に挿入され、蓋閉塞検出スイッチを作動(例えば「ON」)させる。押込み突起81は、テープカートリッジ100のプラテンローラー120の近傍位置に対応しており、開閉蓋7の閉塞に伴って、テープカートリッジ100がカートリッジ装着部5の装着ベース31に着座するようにこれを押し込む。
押え部85は、作動レバー79の近傍に配設され、開閉蓋本体73の裏面から垂直に突出している。また、押え部85は、断面「T」字状に形成され、そのフランジ片95側を開閉蓋本体73の先端側に向けると共に、リブ片97側を開閉蓋本体73の基端側に向けるようにして配設されている(詳細は後述する)。
[テープカートリッジの詳細]
次に、図2、図5および図6を参照して、テープカートリッジ100について詳細に説明する。なお、テープカートリッジ100の説明では、図2を例に、テープカートリッジ100の正面である装着方向手前の面を「表面」と、逆側の装着方向奥側の面を「裏面」と称するものとする。また、図2を例に、テープカートリッジ100の左側の側面を「左側面」と、右側の側面を「右側面」と、上側の円弧状の側面を「先端面」と、下側の側面を「基端面」と、称呼するものとする。
テープカートリッジ100は、上述のように、カートリッジケース130と、これに収容したテープロール106、リボンロール114、巻取りコア116およびプラテンローラー120と、を備えている。また、テープカートリッジ100は、カートリッジケース130に形成され挿入開口134と、プラテンローラー120の近傍において左側面に形成したテープ送出口138と、テープロール106が収容されている部位の表面、左側面および右側面に亘って貼着された識別シール141(図1参照)と、を備えている。識別シール141には、カートリッジケース130に収容されている印刷テープ102のテープ幅やテープ色、材質等が、表面および左側面の2箇所に文字表示されている。
カートリッジケース130は、テープカートリッジ100の外郭を構成するものであり(シェル構造)、右側面の基端側が幾分突出した、平面視「L」字状の外観を呈している。表裏方向においてカートリッジケース130は、カートリッジ装着部5に装着したときに奥側となる下ケース150と、手前側となる上ケース152と、で構成されている。本実施形態のカートリッジケース130は、上ケース152が収容されている印刷テープ102が視認可能に程度に透明な樹脂の成型品で構成され、下ケース150が不透明な樹脂の成型品で構成されている。上述のように、テープカートリッジ100は、厚みの異なる複数種が用意されており、この厚みの相違は下ケース150で調整され、上ケース152は共通の部品として用いられる。
上ケース152は、カートリッジケース130の表面を構成する天壁部156と、天壁部156の周縁部に垂設された上周壁部158と、で一体に形成(成形)されている。また、下ケース150は、カートリッジケース130の裏面を構成する底壁部160と、底壁部160の周縁部に立設された下周壁162と、上記の挿入開口134を画成すべく底壁部160に立設された開口周壁部164と、で一体に形成(成形)されている。
上ケース152における上周壁部158の下端面には、適宜の間隔で複数の接合ピン170が設けられる一方、下ケース150の下周壁162には、この複数の接合ピン170に対応して複数の接合孔172が設けられている(図5参照)。下ケース150に、テープロール106やリボンロール114等の構成部品を配設した後、複数の接合孔172に複数の接合ピン170を圧入するように上ケース152を接合することによって、テープカートリッジ100が組み立てられる。なお、各接合孔172は、成形の容易性を考慮し貫通孔となっている。
一方、下ケース150の左側面および右側面には、上記の一対の掛止め片57に掛け止めされる一対の掛止受け部174が設けられている(図2および図6参照)。装着したテープカートリッジ100の一対の掛止受け部174に、カートリッジ装着部5側の一対の掛止め片57が掛け止めされることにより、テープカートリッジ100の浮き上がりが防止される。また、下ケース150の裏面には、上記の一対の小突起55が幾分余裕をもって嵌合する嵌合***176が設けられている(図6参照)。嵌合***176に、カートリッジ装着部5側の一対の小突起55が嵌合されることによって、装着ベース31上におけるテープカートリッジ100の簡単な位置決めが為される。
さらに、下ケース150の裏面には、基端面側の左隅部(表面側から見て右隅部)に位置して、上記の検出部51に対応する被検出部180が設けられている(図6参照)。被検出部180は、検出部51の複数のマイクロスイッチ51aに対応する部分で構成され、この部分に設けた受け穴180aの有無により、複数のビットパターンを得るようにしている。すなわち、このビットパターンが、上記した印刷テープ102の種別に対応している。
一方、テープカートリッジ100の表面における基端面側の右隅部、すなわち上ケース152の表面における基端面側の右隅部には、上記の押え部85が当接する弾性部182が設けられている(図2および図5参照)。詳細は後述するが、開閉蓋7を閉塞すると、開閉蓋7に設けた押え部85が、テープカートリッジ100の弾性部182を押圧する。押圧された弾性部182は、弾性変形し、これにより生じた弾性力により、テープカートリッジ100自身が、カートリッジ装着部5(装着ベース31)に押圧される。
図5に示すように、カートリッジケース130内の上側空間(先端面側)には、広くテープロール106が収容されるテープ収容エリア190が構成されている。テープ収容エリア190の中央には、下ケース150に一体に形成(成形)されたコア軸192が立設されている。コア軸192は、円筒状に形成されており、その外周面にはテープロール106(テープコア104)が回転自在に軸支されている。また、プラテンローラー120の近傍に位置してテープ収容エリア190には、繰り出された印刷テープ102をプラテンローラー120に導くテープガイド194が、下ケース150に一体に立設されている。
すなわち、カートリッジケース130の内部には、テープロール106を起点とし、テープガイド194およびプラテンローラー120を経てテープ送出口138に至るテープ送り経路196が構成されている。テープロール106から繰り出された印刷テープ102は、テープガイド194を介してプラテンローラー120に導かれ、ここで印刷に供され、更にプラテンローラー120からテープ送出口138に導かれる。
テープロール106は、印刷テープ102およびテープコア104を有すると共に、ロール状の印刷テープ102の両端面に貼着された2枚のフイルム198を有している。この2枚のフイルム198は、テープコア104に巻回した印刷テープ102のバラケを防止している。また、テープコア104には、図示では省略したが、逆転止め機構が組み込まれている。テープカートリッジ100を持ち運びするときには、この逆転止め機構によって、印刷テープ102の逆転が防止される。一方、テープカートリッジ100をカートリッジ装着部5に装着すると、上記の位置決め突起41により逆転止め機構の逆転止めが解除され、印刷テープ102の送りが可能になる。
カートリッジケース130内の基部右側には、挿入開口134に隣接してリボン収容エリア200が構成されている。リボン収容エリア200の右寄りには、リボンロール114(繰出しコア112)を回転自在に支持する繰出し側軸受部202が、また左寄りには、巻取りコア116を回転自在に支持する巻取り側軸受部204が、それぞれカートリッジケース130に一体に形成されている。すなわち、上ケース152および下ケース150に、それぞれ繰出し側軸受部202および巻取り側軸受部204が形成されている。
下ケース150に形成された繰出し側軸受部202および巻取り側軸受部204の切欠き部分には、先端部をこれら繰出し側軸受部202および巻取り側軸受部204に臨ませた回転止めフック206が、それぞれ一体に形成されている。そして、一方の回転止めフック206は繰出しコア112に、他方の回転止めフック206は巻取りコア116に、それぞれ回転止め状態に係合されている。
繰出し側軸受部202の近傍に位置してリボン収容エリア200には、繰り出されたインクリボン110をプラテンローラー120に導く第1リボンガイド210が、下ケース150に一体に立設されている。また、上記の開口周壁部164の外周側には、インクリボン110の周回をガイドする複数の第2リボンガイド212が一体に形成されている。
すなわち、カートリッジケース130の内部には、リボンロール114を起点とし、第1リボンガイド210、プラテンローラー120および複数の第2リボンガイド212を経て巻取りコア116に至るリボン送り経路214が構成されている。リボンロール114から繰り出されたインクリボン110は、第1リボンガイド210を介してプラテンローラー120に導かれ、ここで印刷に供され、更にプラテンローラー120から開口周壁部164(複数の第2リボンガイド212)を周回して巻取りコア116に巻き取られる。
リボンロール114は、インクリボン110および繰出しコア112を有すると共に、繰出しコア112に制動負荷を付与する円環状の板ばね220を有している(図5(b)参照)。板ばね220は、周方向において波状に形成されており、軸方向において上ケース152の天壁部156と繰出しコア112との間に介設されている。すなわち、繰出しコア112には、この板ばね220の弾発力により回転制動負荷が付与される。これにより、巻取りコア116により繰り出されてゆくインクリボン110には、バックテンションが付与されその弛みが防止される。
繰出しコア112は円筒状に形成され、その下ケース150側の端部には、周方向に複数の切欠き222が形成されている(図6参照)。そして、複数の切欠き222には、上記の回転止めフック206が係脱するようになっている。なお、繰出しコア112を支持する下ケース150側の繰出し側軸受部202は円形の開口で構成されているが、上ケース152側の繰出し側軸受部202は、円筒状の突出部分で構成されている。そして、この突出部分に上記の板ばね220が装着されている(いずれも、図5(b)参照)。
同様に、巻取りコア116は円筒状に形成され、その下ケース150側の端部には、周方向に複数の切欠き224が形成されている。そして、複数の切欠き224には、上記の回転止めフック206が係脱する。また、巻取りコア116の内周面にはスプライン溝226が形成され、上記の巻取り駆動軸47にスプライン係合する。これにより、巻取り駆動軸47の回転力が巻取りコア116に伝達され、インクリボン110が巻き取られる。
カートリッジケース130内の基部左側には、挿入開口134に隣接してプラテン収容エリア230が構成されている。プラテン収容エリア230の中央には、下ケース150に形成した楕円状開口の下軸受部234と(図6参照)、上ケース152に形成した楕円状開口の上軸受部232と(図5(b)参照)が設けられている。そして、上軸受部232および下軸受部234には、プラテンローラー120が回転自在且つ僅かに移動(横移動)可能に支持されている。すなわち、楕円状の上軸受部232および下軸受部234に支持されたプラテンローラー120は、プラテン駆動軸45に係合するホーム位置と、印刷テープ102を挟み込んでテープガイド194に接する挟持位置との間で、移動(微小移動)可能に構成されている。
ところで、このテープカートリッジ100は、印刷テープ102の繰出し端部を、テープ送出口138から外部に僅かに突出させた状態で持ち運びされる(図1参照)。その際、誤って印刷テープ102の繰出し端部に押込み力や引込み力が作用すると、これに引きずられたプラテンローラー120が上記の挟持位置に移動する。これにより、印刷テープ102の繰出し端部が、テープ送出口138からカートリッジケース130内に引き込まれることが防止される。
プラテンローラー120は、円筒状のローラー基体240と、ローラー基体240の外周面に装着したゴムローラー242と、を有している。ゴムローラー242は、軸方向において印刷ヘッド21に対応する長さを有しており、印刷位置に移動した印刷ヘッド21は、印刷テープ102およびインクリボン110を挟み込んでこのゴムローラー242に接触する。また、ローラー基体240の内周面にはスプライン溝244が形成され、上記のプラテン駆動軸45にスプライン係合する。これにより、プラテン駆動軸45の回転力がプラテンローラー120に伝達され、印刷テープ102(およびインクリボン110)が印刷送りされる。
[弾性部と押え部(第1実施形態)]
次に、図7を参照して、第1実施形態に係るテープカートリッジ100の弾性部182の構造について、開閉蓋7の押え部85の構造と共に詳細に説明する。上述のように、弾性部182(反力付与部)は、上ケース152における天壁部156の基端面側右隅部に設けられ、これに対応する押え部85は、開閉蓋7(開閉蓋本体73)の裏面に突出するように設けられている。
図7(a)に示すように、弾性部182は、天壁部156(ケース壁)を線状に除去して形成された弾性片300を有しており、第1実施形態の弾性片300は、天壁部156を「U」字状に除去した長方形部分として形成されている。弾性片300は、上ケース152の表面において、右側面と基端面が交わる隅部に配設され、右側面に平行に、上ケース152の先端側から基端側に向かって延在している。弾性片300の幅および長さは、これが押え部85により変形したときに適度な弾性力を発揮するよう設計されている。
図7(c)に示すように、弾性片300は、開閉蓋7を閉塞したときの押え部85の押圧力によって、変位すると共にこの変位量に応じて増加(好ましくは、比例的に増加)する反力を押え部85に与える。言い換えれば、押え部85を受けとし、テープカートリッジ100が、自身の弾性片300により装着ベース31に押圧される。このため、弾性片300の弾性力は、装着方向において、テープカートリッジ100が装着ベース31に位置決めされるよう設計されている。
より具体的には、テープカートリッジ100は、プラテンローラー120を介して印刷ヘッド21の押圧力を受け、またプラテンローラー120(プラテン駆動軸45)や巻取りコア116(巻取り駆動軸47)の回転に伴って、プラテンローラー120廻りや巻取りコア116廻りの回転力を受ける。このため、テープカートリッジ100には、これら押圧力および回転力の合成力、更にはその分力を受け、装着ベース31上で位置ズレや浮き上がり(浮上力)を生じる。実施形態の弾性片300の弾性力は、これら合成力やその分力に抗して、テープカートリッジ100を所定の位置に装着させる。
一方、図7(b)に示すように、押え部85は、断面「T」字状に形成され、開閉蓋本体73の裏面から垂直に突出している。開閉蓋本体73と押え部85とは、樹脂等で一体に成形されており、押え部86を断面「T」字状とすることで、成形不良(肉ひけ)が防止される。断面「T」字状の押え部85は、そのフランジ片95側を開閉蓋本体63の先端側に向けると共に、リブ片97側を開閉蓋本体73の基端側に向けるようにして配設されている。そして、押え部85の先端は、変形した弾性片300の形状に倣った斜面に形成されており、先端の全域が弾性片300を押圧するようになっている。
以上のように、第1実施形態のテープカートリッジ100によれば、開閉蓋7を閉塞すると、その押え部85が弾性片300を弾性変形させる。これにより、テープカートリッジ100は、押え部85により弾性片300を介して装着ベース31(カートリッジ装着部5)に押圧され、同時に位置決めされる。このように、テープカートリッジ100を押圧・位置決めする弾性部182(弾性片300)を、カートリッジケース130の一部としてテープカートリッジ100に設けたことから、テープカートリッジ100の位置決め構造を極めて単純なものとすることができる。また、弾性部182が、消耗品であるテープカートリッジ100に設けられているため、弾性部182に耐久性を必要とせず、この点でも弾性部182の構造を単純化することができ、コストアップを抑制することができる。さらに、弾性片300が消耗品であるテープカートリッジ100に設けられているため、テープカートリッジ100の新品への交換毎に初期の弾性部182の弾性力を得ることができる。よって、弾性部182の弾性力の低下を抑制することができる。
一方、弾性部182の直下には、被検出部180が位置しており(図6参照)、被検出部180は検出部51に強く押圧されることになる。このため、テープ種別の検出不良を有効に防止することができる。また、弾性片300は、開閉蓋7の回動方向と同方向に撓む(変形)。このため、テープカートリッジ100が受ける押圧力を安定させることができる。さらに、弾性部182は、カートリッジケース130の表面に設けられており、テープカートリッジ100の基本形態が損なわれることがない。なお、上記実施形態の弾性片300は、単純な長方形に形成したが、例えば鍵穴形状等、その形状は任意である。
[弾性部と押え部(第2実施形態)]
次に、図8を参照して、第2実施形態に係るテープカートリッジ100Aの弾性部182の構造について、開閉蓋7の押え部85Aの構造と共に詳細に説明する。また、第2実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
図8(a)および(c)に示すように、第2実施形態の弾性部182は、上ケース152における天壁部156から内側に延びる断面「L」字状の弾性片310と、天壁部156に形成され、押え部85Aを受容する受容開口312と、を有している。弾性片310は、天壁部156から延びる垂設片部316と、押え部85Aが突き当てられる(当接)当接片部318とから成り、上ケース152に一体に形成(成形)されている。また、弾性片310は、平面視長方形に形成される一方、受容開口312は、弾性片310により一回り大きい長方形に形成されている。
上述のように、テープカートリッジ100Aには、厚みの異なる複数種のものが用意されている。このため、これら厚みの異なるテープカートリッジ100Aにおいて、装着ベース31面と押え部85の押え端との距離が同一でなるように、弾性片310の当接片部318が配設されていることが好ましい。これにより、厚みの異なるテープカートリッジ100Aにおいて、その受ける押圧力を一定にすることができる。
第2実施形態の押え部85Aは、第1実施形態の押え部85と同様の形態を有しているが(図8(b)参照)、弾性片310が断面「L」字状に窪入形成されている分、第1実施形態の弾性片300より長く形成されている。そして、弾性片310に押え部85Aの押圧力が作用すると、当接片部318が下方に撓むと同時に、垂設片部316が後方に撓んで、弾性力(ばね力)を発揮する。
このように、第2実施形態のテープカートリッジ100Aにおいても、開閉蓋7を閉塞すると、その押え部85Aが弾性片310を弾性変形させる。これにより、テープカートリッジ100Aは、押え部85Aにより弾性片310を介して装着ベース31(カートリッジ装着部5)に押圧され、同時に位置決めされる。この場合には、弾性片310が断面「L」字状に形成されているため、弾性ストロークを大きく執ることができ、テープカートリッジ100Aの位置決めを安定させることができる。
[第2実施形態の変形例]
図9は、第2実施形態の変形例に係るテープカートリッジ100Bである。同図に示すように、この変形例では、開閉蓋7の押え部85Bが、断面「U」字状の柱状突部320と、柱状突部320の先端部に設けた押圧片部322と、を有している。押圧片部322は、柱状突部320と一体に、且つ柱状突部320の延在方向に交差する板状に形成されている。また、押圧片部322は、柱状突部320の先端から幾分セットバックした位置に配設されている。そして、この押圧片部322が、上記の弾性片310の当接片部318に当接し、これを押圧変形させる。
柱状突部320の輪郭は、受容開口312と相補的形状に形成されており、柱状突部320は、受容開口312に嵌合するようになっている。断面「U」字状に形成された柱状突部320は、そのフランジ片324側を開閉蓋本体73の先端側に配設されると共に、一対のリブ片326を開閉蓋本体73の側面に平行になるように配設されている。
また、この嵌合を案内するように、柱状突部320の先端部の外面(3辺)には、先端に向かって狭窄する外ガイド斜面330aが形成されている。同様に、押圧片部322の当接片部318への突き当てを案内するように、柱状突部320の先端部の内面(3辺)には、先端に向かって拡開する内ガイド斜面330bが形成されている。
開閉蓋7の閉塞に伴い、弾性部182に嵌合してゆく押え部85Bは、外ガイド斜面330aに案内されて受容開口312に嵌合すると共に、押圧片部322は、内ガイド斜面330bを案内にして当接片部318に突き当てられる(当接)。この状態で、柱状突部320の外側の3辺は、対応する受容開口312の3辺に接触し、テープカートリッジ100Bは、受容開口312を介して押え部85B(柱状突部320)により位置決めされる。また、柱状突部320の先端部内側の3辺は、対応する当接片部318の3辺に接触し、テープカートリッジ100Bは、当接片部318を介して押え部85B(柱状突部320)により位置決めされる。
このように、第2実施形態の変形例に係るテープカートリッジ100Bでは、開閉蓋7の閉塞に伴って、押え部85Bが弾性部182を押圧すると共に弾性部182に嵌合する。このため、テープカートリッジ100Bは、装着ベース31に押し付けられて装着方向(表裏方向)に位置決めされると共に、装着ベース31上において、前後左右に位置決めされる。したがって、テープカートリッジ100Bの位置ズレを有効に防止することができる。
[弾性部と押え部(第3実施形態)]
次に、図10を参照して、第3実施形態に係るテープカートリッジ100Cの弾性部182の構造について、開閉蓋7の押え部85Cの構造と共に詳細に説明する。また、第3実施形態でも、主に第1・第2実施形態と異なる部分について説明する。第3実施形態の弾性部182は、上ケース152の天壁部156に形成された受容開口340(受容凹部)と、受容開口340に臨むように天壁部156の内側に配設した弾性部材342と、天壁部156の内側に突設され弾性部材342をその基端側で保持する保持部344と、を有している。
弾性部材342は、「V」字状に折り曲げた基部ばね片部346と、基部ばね片部346から天壁部156に平行に延びる当接ばね片部348と、を含む板ばねで構成されている。基部ばね片部346は、弾性部材342自身を保持部344に保持するためのばね力を発揮し、当接ばね片部348は、テープカートリッジ100Cを押圧するためのばね力を発揮する。
保持部344は、中間にスリット状に保持溝344aを有する内向きの突起部位で構成されている。弾性部材342は、その基部ばね片部346を保持溝344aに弾発的に嵌合することにより、保持部344に保持されている。受容開口340は、第2実施形態の受容開口312と同様の形態を有している。また、押え部85Cも第1実施形態や第2実施形態の押え部85,85Aと同様の形態を有している。なお、押え部85Cを、第2実施形態の変形例の押え部85Bと同様の、位置決め機能を持ったものとしてもよい。
このような、第3実施形態のテープカートリッジ100Cにおいても、開閉蓋7を閉塞すると、その押え部85Cが弾性部材342を弾性変形させる。これにより、テープカートリッジ100Cは、押え部85Cにより弾性部材342を介して装着ベース31(カートリッジ装着部5)に押圧され、同時に位置決めされる。この場合には、弾性部材342が板ばねで構成されているため、弾性ストロークを大きく執ることができ、テープカートリッジ100Cの位置決めを安定させることができる。
なお、上記の板ばねで構成された弾性部材342に代えて、コイルばね、ゴムおよびスポンジ等の弾性部材342を用いるようにしてもよい。かかる場合には、受容開口340を溝状の受容凹部とすることが好ましい。
1…テープ印刷装置、3…装置ケース、5…カートリッジ装着部、7…開閉蓋、11…ディスプレイ、13…キーボード、15…窪入部、17…テープ排出口、21…印刷ヘッド、23…印刷機構部、25…テープ送り機構部、27…テープ切断機構部、31…装着ベース、33…側板部、35…テープ排出経路、41…位置決め突起、43…ヘッドカバー、47…巻取り駆動軸、55…小突起、57…掛止め片、71…ヒンジ部、73…開閉蓋本体、75…覗き窓、77…軸支片、79…作動レバー、81…押込み突起、83…押下突起、85…押え部、95…フランジ片、97…リブ片、100…テープカートリッジ、102…印刷テープ、110…インクリボン、116…巻取りコア、120…プラテンローラー、134…挿入開口、138…テープ送出口、141…識別シール、150…下ケース、152…上ケース、182…弾性部

Claims (2)

  1. テープカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に設けられ、印刷テープの種別を検出する複数のマイクロスイッチと、ヒンジ部を介して前記カートリッジ装着部を回動自在に開閉する開閉蓋と、前記開閉蓋の裏面から突出する押え部と、を備えたテープ印刷装置に装着可能なテープカートリッジであって、
    前記テープカートリッジの外郭を構成するカートリッジケースと、
    前記カートリッジケースの装着方向奥側のケース壁に設けられ、前記テープカートリッジを前記カートリッジ装着部に装着した際、前記複数のマイクロスイッチに対応する受け穴と、
    前記カートリッジケースの装着方向手前側のケース壁に一体に形成され、前記テープカートリッジを前記カートリッジ装着部に装着して前記開閉蓋を閉塞した際、前記押え部により前記装着方向奥側に撓む片部と、を備え、
    前記受け穴は、前記片部の前記装着方向奥側に配設されていることを特徴とするテープカートリッジ。
  2. 前記カートリッジケースは、前記テープ印刷装置に装着した際、前記装着方向手前側となる第1カートリッジケースと、前記装着方向奥側となる第2カートリッジケースと、により構成され、
    前記片部は、
    前記第1カートリッジケースの前記装着方向手前側のケース壁を線状に除去した第一線状部と、
    前記第一線状部の一端に接続し、前記第一線状部が延びる方向と直交する方向に延びるように線状に除去した第二線状部と、
    前記第二線状部の一端に接続し、前記第二線状部が延びる方向と直交する方向に延びるように線状に除去した第三線状部と、
    に囲まれることで形成された請求項1に記載のテープカートリッジ。
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