JP6527064B2 - ベルト、転写ベルトユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト、転写ベルトユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、検出される被検出部を備えたベルト、転写ベルトユニット及び画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを用いたカラー画像形成装置において、中間転写ベルト、転写ベルト等の各種ベルト状転写部材が用いられている。特にカラー画像形成装置に用いられるベルト状転写部材は、用いられるカラートナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなど)のレジストレーションのズレを防止するためベルト駆動時に高精度な位置制御が行われる。また、ロール紙など連続用紙を印刷中にベルト状転写部材の伸びや速度変化による書き出し位置のズレを防止するため印刷中に高精度な位置制御が行われる。
この位置制御を行う手段として、ベルト上に形成された位置検出マークを位置検出部材で読み取り、ベルトの位置制御、速度制御を行うものがあり、位置検出マークとして、ベルト上に光を反射又は吸収する粘着テープを貼りつけたものなどがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−56292号公報(第5頁、図12)
しかしながら、このように粘着テープを貼り付ける場合、ベルトの材質で粘着力が大きく左右され、粘着力が弱いと剥離してしまうといった課題がある。
本発明によるベルトは、内側に配設される駆動ローラによって回転移動する無端状のベルトにおいて、当該ベルトの幅方向端部の外側表面部に被検出部を有する。前記被検出部は、凹凸パターンによって形成される。前記凹凸パターンは、前記回転移動の方向に沿って形成された凹溝の列を複数有する。前記凹溝の縁部に形成される凸部の最上部から前記凹溝の凹部の最低部までの距離を凹凸差とすると、前記被検出部の輪郭部の凹凸差dgは、前記被検出部の中央部の凹凸差dcよりも大きい。
本発明による別のベルトは、内側に配設される駆動ローラによって回転移動する無端状のベルトにおいて、当該ベルトの幅方向端部の外側表面部に被検出部を有する。前記被検出部は、凹凸パターンによって形成される。前記凹凸パターンは、前記回転移動の方向に沿って形成された凹溝の列を複数有する。前記回転移動の方向における前記凹溝の列の長さは、前記幅方向における前記被検出部の縁部よりも、前記幅方向における前記被検出部の中央部で長い
本発明による転写ベルトユニットは、上記ベルトと、
無端状の前記ベルトの内側に配置されて前記ベルトを駆動する駆動ローラと、無端状の前記ベルトの内側に配置されて前記ベルトにテンションを付与する支持ローラと、前記ベルトにトナー画像を1次転写する転写ローラとを備えたことを特徴とする。
本発明による画像形成装置は、上記転写ベルトユニットと、
前記ベルトに転写する前記トナー像を形成する画像形成部と、前記ベルトに転写された前記トナー像を記録媒体に2次転写する2次転写ローラと、前記ベルトの前記被検出部を検出する検出部と、前記検出部によって検出した検出情報に基づいて前記駆動ローラの回転を制御する駆動制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、耐久性にすぐれ、寿命まで安定して被検出部の検出を可能とするベルトを提供できる。
本発明に基づく転写ベルトを備えた実施の形態1の画像形成装置の要部構成を示す概略構成図である。 図1に示すクリーニング部材の構成を、対向する支持ローラと共に示す部分拡大図である。 無端状に形成された転写ベルトの部分平面図であり、矢印はその回転移動方向を示している。 図3の一点鎖線の囲み円で囲まれた、位置検出マークが形成された部分の拡大図である。 図4の一点鎖線の囲み枠で囲まれた部分の部分拡大図であり、ベルト外側表面の、位置検出マークが形成されている部分と、形成されていない部分の境界部に相当する。 図5のA−A断面図である。 転写ベルトに形成された位置検出マークを検出する(読み取る)検出部としての反射型センサーの構成を示す要部構成図である。 変形例の転写ベルトの構成を示す断面図である。 変形例の転写ベルトの、位置検出マークが形成されている部分と、形成されていない部分の境界部の断面図であり、図5のA−A断面に対応する位置での断面図に相当する。 本発明に基づく転写ベルトを備えた実施の形態2の画像形成装置の要部構成を示す概略構成図である。 図10に示すクリーニング部材の構成を、対向するガイドローラと共に示す部分拡大図である。 実施の形態2において、無端状に形成された転写ベルトの部分平面図であり、矢印はその回転移動方向を示している。 図12の一点鎖線の囲み円で囲まれた、位置検出マークが形成された部分の拡大図である。 図13の一点鎖線の囲み枠で囲まれた部分の部分拡大図である。 図14の部分拡大図である。 (a)は、実施の形態2において、試験ベルトの方形状の位置検出マークの平面を示し、(b)は、(a)のB−B断面図である。 (a)は、実施の形態2において、位置検出マークの輪郭部へのレーザー照射を2回行った場合の検出波形を示し、(b)は、位置検出マークの輪郭部へのレーザー照射を2回行わない場合の検出波形を示している。 実施の形態2において、無端状に形成された転写ベルトの部分平面図であり、矢印はその回転移動方向を示している。 実施の形態2において、転写ベルトに形成された位置検出マークを検出するための反射型センサーの構成を示す要部構成図である。
実施の形態1.
図1は、本発明に基づく転写ベルトを備えた実施の形態1の画像形成装置の要部構成を示す概略構成図である。
同図に示す画像形成装置1は、中間転写方式のカラー電子写真プリンタとしての構成を備え、装置内部には、記録媒体としての記録用紙25を収納する給紙カセット31が装着され、記録用紙25を給紙カセット31から取り出す図示しない給紙ローラ、記録用紙25を2次転写部まで搬送する搬送ローラ32が配置される。また、画像形成装置1内には、画像形成部として、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成するトナー画像形成部11〜14が、無端状のベルトである転写ベルト23の移動方向(同図の矢印方向)に沿って上流側から順に、トナー画像形成部11〜14の各感光体ドラム51が転写ベルト23に当接するように配置されている。これらのトナー画像形成部11〜14は、それぞれが所定色のトナーを使用する以外は同じ構成を有する。
例えばイエロー(Y)のトナーを使用するトナー画像形成部11に示すように、各トナー画像形成部11〜14は、静電潜像担持体としての感光体ドラム51、感光体ドラム51の表面に電荷を供給して帯電させる帯電ローラ52、帯電された感光体ドラム51の表面に画像データをもとに選択的に光を照射して静電潜像を形成するLEDヘッド53、感光体ドラム51に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像部54、及び感光体ドラム51の表面に残留したトナーを除去すべく、感光体ドラム51に接触して配置されるクリーニングブレード56を備える。
また、画像形成装置1内には、転写ベルトユニット10として、無端状のベルトとしての転写ベルト23、図示せぬ駆動部より回転されて転写ベルト23を矢印方向に駆動する駆動ローラ20、駆動ローラ20と共に無端状の転写ベルト23を所定の張架圧力によって張架する支持ローラ21,22、及び感光体ドラム51上に形成されたトナー画像を転写ベルト23に1次転写すべく、転写ベルト23を挟むように各感光体ドラム51に対向して配置された1次転写部材であって転写ローラとしての1次転写ローラ26が備えられている。以後、転写ベルト23が、駆動ローラ20、支持ローラ21,22によって、矢印方向に自転しながら移動する状態を、回転移動と称す場合がある。
転写ベルト23を介して支持ローラ21に対向する位置には、転写ベルト23に1次転写されたトナー画像を記録用紙25上に2次転写する2次転写部材としての2次転写ローラ33が配置され、転写ベルト23を介して支持ローラ22に対向する位置には、転写ベルト23上に付着した残トナーを掻き取りクリーニングするクリーニング部材24が配置されている。そして、記録用紙25上に形成されたトナー画像を、熱及び圧力を加えることによって定着させる定着装置34、定着装置34を通過した記録用紙25を搬送し、画像が定着された記録用紙25を装置外に排出する搬送ローラ35が配置されている。
以上の構成において、画像形成装置1による印刷処理動作について説明する。尚、図1中の点線矢印は、搬送される記録用紙25の搬送方向を示す。
各トナー画像形成部11〜14において、各感光体ドラム51の表面は、図示しない電源装置により電圧が印加された帯電ローラ52により帯電される。続いて、感光体ドラム51が矢印方向に回転することによって、感光体ドラム51の帯電された表面がLEDヘッド53の付近に到達すると、画像データをもとに選択的に光を照射するLEDヘッド53によって露光され、感光体ドラム51の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像部54により現像され、感光体ドラム51の表面にトナー画像が形成される。
各感光体ドラム51に形成されたトナー画像は、転写ベルト23に接する転写位置を通過する際に、図示しない電源装置により電圧が印加されている1次転写ローラ26によって、それぞれ転写ベルト23上に1次転写される。このとき、転写ベルト23に転写される各色のトナー像が、転写ベルト23上に順次重ねて転写されるように、各感光体ドラム51へのトナー画像形成タイミングが計られている。この段階で、転写ベルト23上には、重ねられた、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像によりカラー画像が形成される。
一方、上記した転写ベルト23上へのカラー画像の形成と並行して、給紙カセット31にセットされた記録用紙25は、図示しない給紙ローラによって給紙カセット31から取り出され、搬送ローラ32により、2次転写位置である2次転写ローラ33と転写ベルト23の接合部まで搬送される。そして、記録用紙25が、この転写位置を通過する際に、電源装置により電圧が印加されている2次転写ローラ33によって、転写ベルト23上のカラー画像が記録用紙25上の所定位置に2次転写される。
続いて、表面に各色のトナー画像によるカラー画像が形成された記録用紙25は、図示しない搬送手段によって定着装置34に搬送される。記録用紙25上のトナー画像は、定着装置34によって加圧しながら加熱することにより溶融し、記録用紙25上に定着する。トナー画像が定着した記録用紙25は、搬送ローラ35によって装置外の図示しないスタッカ部に排出され、印刷処理動作が終了する。この間、記録用紙25を分離した後の転写ベルト23は、転写ベルト23上に残留したトナーやその他の異物を除去するクリーニング部材24により清掃される。
図2は、図1に示すクリーニング部材24の構成を、対向する支持ローラ22と共に示す部分拡大図である。
同図に示すように、クリーニング部材24は、ブレード38と、このブレード38を保持して転写ベルト23を介して支持ローラ22に当接する位置で装置本体に固定する支持部材37とからなる。ブレード38は、ゴム硬度がJISA硬度65〜100°の範囲にある弾性材料が好適であり、ここではJISA硬度78°で板厚が2.0mmのウレタンゴムを使用した。これはウレタンゴム等の弾性材からなるブレード方式が、転写ベルト23上に残留した残トナーや異物等を除去する機能に優れ、その構成が簡単かつコンパクトで低コストであるからである。尚、ブレード38は、ここでは転写ベルト23の回転移動方向の下流側から支持ローラ22に接近するように保持されている。
またここでのブレード38は、当接角θが21°で、線圧が4.3g/mmとなるよう支持部材37によって固定されるが、線圧は、1〜6g/mm、好ましくは2〜5g/mmが良く、当接角θは、20°〜30°、好ましくは20°〜25°が良い。尚、ここでいう当接角θとは、ブレード38が、その先端部38aが転写ベルト23の面に当接する位置における接線Hとなす角度である。
尚、ここではブレード38の先端部38aが、転写ベルト23を介して支持ローラ22に当接するようにクリーニング部材24を配置したが、これに限定されるものではなく、転写ベルト23が平面上を平行移動する位置にて、ブレード38の先端部38aを転写ベルト23に当接するようにクリーニング部材24を配置することも可能である。
本実施の形態で使用される転写ベルト23は、ポリアミドイミド(PAI)樹脂による単層の部材を用いた。転写ベルト23の材料としては、PAI樹脂に限定されるものではなく、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、等の樹脂及びこれらを混合した樹脂系のものであっても良い。
また、樹脂には導電性材料が添加されている。導電性材料としては、導電性カーボン、イオン導電材、導電性高分子などが上げられるが、特にカーボンブラックが有用である。カーボンブラックとしては、ファーネスカーボンブラック、チャネルカーボンブラック、アセチレンカーボンブラックなどが利用可能であり、特に限定するものではない。
転写ベルト23の構成について更に説明する。図3は、無端状に形成された転写ベルト23の部分平面図であり、矢印はその回転移動方向を示している。例えば、ここで使用される転写ベルト23の、幅Wは350mm、周長Lは1211mm、厚みは80μmである。図4は、図3の一点鎖線の囲み円で囲まれた、位置検出マーク61が形成された部分の拡大図である。
これらの図に示すように、転写ベルト23には、印字に影響しないように印字領域外の幅方向端部の外側表面23aに複数の被検出部としての位置検出マーク61が形成されている。ここでの位置検出マーク61は、転写ベルト23の幅方向の一方の端部から1mmの距離に正方形状に7mm×7mmの広さで形成したが、形成位置及び大きさはこれに限定されるものではなく、用途によって適宜設定されるものである。
また、位置検出マーク61は、単独でもよいが、通常回転移動方向に沿って等間隔に複数設けることが好ましい。隣接する位置検出マーク61の距離間隔で転写ベルト23の伸びや速度変化を算出できるため、距離間隔が短いほど高精度で、色ずれや書き出し位置の制御が可能となる。
次に、位置検出マーク61の形成方法について更に説明する。図5は、図4の一点鎖線の囲み枠で囲まれた部分の部分拡大図であり、ベルト外側表面23aの、位置検出マーク61が形成されている部分と、形成されていない部分の境界部に相当する。図6は、図5のA−A断面図である。
位置検出マーク61は、レーザー装置(キーエンス社製MD−V9900A)を用いて、転写ベルト23の外側表面23aにレーザー光を照射し、照射部の視覚反射率が照射前の視覚反射率に対して高くなるように改質して形成した。
PAI樹脂を用いた転写ベルト23の外側表面23aにレーザー光をスポット状に照射すると、熱によって照射表面に凹溝65(図5)が形成される。凹溝65は、矢印で示す転写ベルト23の回転移動方向に沿って形成することが好ましい。ここでは、図5に示すように、同方向に隙間なく連続的に形成された凹溝65の列が、境界部23bを介して転写ベルト23の幅方向に複数並列に形成されている。
このように、ベルトの回転方向に沿って凹溝65を形成することにより、転写ベルト23の回転移動によりクリーニング用のブレード38(図2)が位置検出マーク61を通過する際に生じる負荷を抑制し、ビビリやメクレの発生を防止できる。ここでは、図5に示すように、移動方向に隣接する凹溝65のピッチ及び隣接する幅方向の凹溝65のピッチを共に10μmに設定して形成した。
ここでの位置検出マーク61は、凹溝65が集中する凹凸パターンで形成され、図4に示すようにここでは一辺が7mmの正方形状に形成されるが、四隅61aは、角部が形成されないように円弧状に形成されている。これにより、四隅61aに応力が集中しないため、転写ベルト23のシワや折れが防止できる。尚、ここでは、位置検出マーク61を一辺が7mmの正方形状に形成したが、センサーで読み取り可能であれば、形状や大きさは特に限定されるものではない。例えば長方形や円形や楕円形でもよく、また角を円弧状とするものでない場合でもよい。
転写ベルト23の外側表面23aは、レーザー光をスポット状に照射されると熱により照射部が改質して凹溝65が形成され、黒っぽく変色する。ここでは各凹溝65の、内径及び略半球状に形成される溝の最深部の深さが共に10μm程度に形成されている。凹溝65の深さは、照射するレーザー光の波長、振幅、時間などを変えることにより調整可能であり、凹溝65の深さについては更に後述する。
尚、ここでは、位置検出マーク61と、位置検出マーク61を施してない転写ベルト23の外側表面23aとの視覚反射率の差を大きくするため、図5に示すように、凹溝65を隙間なく形成した。しかしながら、ベルト外側表面23aの材質や位置検出マーク61を読み取るセンサーの種類等によって種々の条件が異なるため、凹溝65の形状、間隔、形成方向等は、特に本実施の形態での設定に限定されるものではない。
図7は、転写ベルト23に形成された位置検出マーク61を検出する(読み取る)検出部としての反射型センサー71の構成を示す要部構成図である。
反射型センサー71は、転写ベルト23の外側の外側表面23aに形成された位置検出マーク61を検出するもので、図1に示すように、画像形成装置1内の駆動ローラ20の近傍に配置されている。
図7に示すように、反射型センサー71は、転写ベルト23に向かって光を照射する発光部72、この照射光が転写ベルト23によって反射した反射光を受光する受光部73、これらの発光部72及び受光部73を所定の位置関係で保持する基体71aを備える。反射型センサー71は、駆動ローラ20によって矢印方向に回転移動する転写ベルト23の位置検出マーク61の移動経路上で照射光が反射し、この反射光が受光部73で受光される位置に配置され、受光する光の強度に応じた受光レベル情報を図示しない制御部に送信する。
従って、制御部は、受光部73が、転写ベルト23の外側表面23aの、位置検出マーク61が形成されていない非形成位置で反射した反射光を受光している時と、非形成位置とは視覚反射率の異なる位置検出マーク61で反射した反射光を受光している時では、異なるレベルの受光レベル情報を受信することになり、この受光レベル情報のレベルの違いから位置検出マーク61を検出することができる。
さらに制御部は、位置検出マーク61の検出に基づいて、例えばこの検出タイミングが所定のタイミングとなるように転写ベルト23の搬送速度を制御したり、位置制御を行うことによって、使用中のベルトの伸びの影響を受けることなく、書き出し位置がずれないように転写ベルト23の搬送を制御することが可能となる。
従って、位置検出マーク61での視覚反射率は、位置検出マーク61の非形成位置での視覚反射率に対して、視覚反射率の差が大きいことが好ましく、また位置検出マーク61は、ベルト表面をクリーニングするブレード38(図2)と摺擦して使用されるため、印刷動作を繰り返しても磨耗やトナー付着によるトナー汚れが抑制されて、視覚反射率が初期から変化しないものが好ましい。
本実施の形態の変形例について説明する。
図8は、前記した転写ベルト23の変形例である転写ベルト123の構成を示す断面図である。この変形例における転写ベルト123は、樹脂で形成された基層124の上に弾性層125、表面層126を有する3層型のベルトであり、前記した単層の転写ベルト23と同様に、ベルト表面123aにレーザー光を照射して位置検出マークを形成する。
基層124は、前記した転写ベルト23と同様の樹脂及び樹脂系とすることが好ましく、弾性層125としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、NBRゴムなどが上げられるが、歪特性などを考慮するとウレタンゴムが好適であり、表面層126としては、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂など特に限定されるものでないが、クリーニング性を確保するためフッ素系樹脂やウレタン系樹脂に潤滑成分を添加したものが好適である。
潤滑成分としては、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系オイル、シリコーン系オイル、フッ素系粒子、シリコーン系粒子などを単独或いは2種以上を組合せて用いてもよい。また、表面層126は、電気特性を確保するため、導電剤を添加してもよい。導電剤としては、電子導電性である各種カーボンブラック、イオン導電剤、金属酸化物、導電性高分子など特に限定されるものではない。
ここでは、PVDF樹脂の基層124にウレタンゴムの弾性層125を積層し、更にその表面をウレタン樹脂で被覆して表面層126とし、表面のウレタン樹脂は導電性カーボンブラック、PTFE粒子を添加した。
この変形例として説明する転写ベルト123は、前記した図3〜図6に示す転写ベルト23に対して異なるのは、転写ベルト23が単層構造であるのに対して三層構造となっている点、レーザー光を照射した後の照射部の形状が異なる点であり、その他の構成、即ち、周長、幅、位置検出マークの形成位置、及びレーザー光の照射位置等は転写ベルト23と同様である。
図9は、前記した図3〜図6に示す転写ベルト23と同様にレーザー光を照射した後の、ベルト外側表面123aの、位置検出マークが形成されている部分と、形成されていない部分の境界部の断面図であり、図5のA−A断面に対応する位置での断面図に相当する。
同図に示すように、転写ベルト123の表面123aにレーザー光をスポット状に照射すると、照射表面が熱で改質して***して凸部165が形成される。これは表面層126の材料が照射による熱で、照射部分が発泡したためであり、これに伴って視覚反射率も変化する。ここでの凸部165の、外径及び略半球状に形成される凸部の最高部の高さは、共に10μm程度に形成されている。こうした***現象は、表面層126に用いる樹脂の種類や添加剤により違いがあるが、熱に弱い材料を使用した場合、レーザー光を照射すると凸状に変形し、視覚反射率は大きく変化する傾向がある。
従って、この変形例での位置検出マークは、凸部165が集中する凹凸パターンで形成される。
ここで、例えば転写ベルト23、転写ベルト123のように、位置検出マークの形成方法又は形状の異なる複数の試験ベルトを試料として行った、位置検出マークの検出試験1〜3とその評価について説明する。
先ず、位置検出マークの検出試験1とその評価について説明する。
検出試験1は、以下の試験条件で行った。
(1)試験試料として用意した試験ベルトは、前記した転写ベルト23の構成を備えた実施例1のベルト、前記した転写ベルト123の構成を備える実施例2のベルト、及び比較参考例として用意した比較例1,2,3の計5つの試験ベルトである。
(2)比較例1,2,3の試験ベルトについて、
・比較例1の試験ベルトは、位置検出マークの表面の粗さが、形成時の型によって形成されている他は、転写ベルト23と同じものである。
・比較例2の試験ベルトは、位置検出マークの表面の粗さが、サンドペーパーで研磨して形成されている他は、転写ベルト23と同じものである。
・比較例3の試験ベルトは、位置検出マークが、ベルトの材料をベルト表面に部分的に塗布して作成されている他は、転写ベルト23と同じものである。
(3)各ベルトの、周長L、幅W、位置検出マークの形成位置及び形成領域の形状は、前記した転写ベルト23と同様である。
(4)各試験ベルトの、表面(位置検出マークが形成されていない位置)の視覚反射率をYr、位置検出マークでの視覚反射率をYpとしたとき、視覚反射率の差ΔYを次式
ΔY=Yp−Yr
で算出した。この場合、視覚反射率の差ΔYの値が大きいほどコントラストが強く、反射型センサー71での検出確率が高くなる。
(5)各視覚反射率は、コニカミノルタ製分光測色CM−2600dを用いて計測した。
(6)各試験ベルトを、要部構成が図1に示す画像形成装置1とは別形態となる沖データ製C910に装着し、平均粒径5.5μmの粉砕トナーを使用して、それぞれA4横で60K(単位:千)枚の印刷を実行した後、各評価項目を評価した。位置検出マークの検出評価は、位置検出マークを問題なく検出できるものを○、検出ミスが生じるなどの検出精度が悪いものを△、検出が難しいものを×とした。
検出試験1及びその評価結果について、表1を参照しながら説明する。
表1
Figure 0006527064
同表に示すように、実施例1、実施例2の試験ベルトは、位置検出マークが、トナーによって汚れることもなく、耐久性にも優れ、更に検出に必要な視覚反射率の差ΔYが維持されているため、常に安定して位置検出マークを検出することができた。
比較例1は樹脂そのもので粗さを形成し、比較例3は樹脂そのもので位置検出マークの外周部段差を形成しているため、共に視覚反射率の差ΔYが小さく、その検出が難しい結果となった。比較例3の場合、耐久性にも難があったが、視覚反射率の差ΔYが比較例3よりも良く、耐久性も問題ない比較例1の検出評価が悪いため、例え耐久性に問題がなかったとしても、比較例3の検出評価はかわらない。
比較例2は、位置検出マークの領域全体に、表面に細かい凹凸を形成できるため、印刷初期の段階では視覚反射率の差ΔYは大きいが、使用により凹凸部が磨耗してしまい、鏡面度が増して位置検出マーク外の表面よりも逆に視覚反射率が低くなるなどして、使用量が増加するにつれて視覚反射率の差ΔYが小さくなる結果となった。これにより最終的に、位置検出マークの検出が難しい結果となった。
次に、位置検出マークの検出試験2とその評価について説明する。この検出試験2は、前記した実施例1の転写ベルト23に対して、位置検出マーク61の領域に形成される凹溝の深さを変えた場合の位置検出マークの検出を評価するものである。
検出試験2は、以下の試験条件で行った。
(7)試験試料として用意した試験ベルトは、以下の5種類である。
・前記した転写ベルト23の構成を備えた実施例1のベルト。この場合、図6に示すように凹溝65の深さは10μmであり、図5に示すように、凹溝65の密度は密に形成されている。
・実施例1のベルトに対して、凹溝の深さを13μmとしたベルトC。
・実施例1のベルトに対して、凹溝の深さを16μmとしたベルトD。
・実施例1のベルトに対して、凹溝の密度を中位にしたベルトB。この場合、図6に示す境界部23bを介して、ベルトの幅方向で隣接する凹溝の距離を20μm程度とした。
・実施例1のベルトに対して、凹溝の密度を疎にしたベルトA。この場合、図6に示す境界部23bを介して、ベルトの幅方向で隣接する凹溝の距離を40μm程度とした。
(8)その他の試験条件は、前記した検出試験1の試験条件(3)〜(6)と同じとした。
検出試験2及びその評価結果について、表2を参照しながら説明する。
表2
Figure 0006527064
表2に示すように、ベルトA、ベルトB、及び実施例1の転写ベルト23は、何れも凹溝の深さが10μmで、位置検出マークがトナーによって汚れることはなかったが、凹溝の密度が疎のベルトAは、視覚反射率の差ΔYが0.7%と小さいため、位置検出マークの検出が難しい結果となり、視覚反射率の差ΔYが1.6%の凹溝の密度が中のベルトBは、位置検出マークを問題なく検出できた。
ベルトC及びベルトDは、実施例1の転写ベルト23と同様に凹溝の密度が密であり、未使用時において、凹溝の深さが13μmのベルトCの視覚反射率の差ΔYは8%、凹溝の深さが16μmのベルトDの視覚反射率の差ΔYは10%であって、実施例1の転写ベルト23のΔYである3.8%に比べても十分な数値であった。
しかしながら、これらのベルトC及びベルトDは、60K枚の印刷が終了した段階で、位置検出マークがトナーによって汚れて視覚反射率の差ΔYが低下し、ベルトCの場合、試験初期では問題なく位置検出マークを検出できたものの、最終的に精度よく検出できず、ベルトDの場合、試験初期では問題なく位置検出マークを検出できたものの、最終的に位置検出マークの検出が難しい結果となった。
以上のように、反射型センサー71による検出試験1,2を行った段階では、反射型センサー71での検知可能な位置検出マークは、視覚反射率の差ΔYが1.6%以上であることが好ましく、トナー汚れの発生を抑制するため、凹溝の深さは13μm以下が好ましく、更には10μm以下がより好ましいことが判明した。尚、ここでの凹部溝深さは、凹凸パターンの深さに相当する。
トナー汚れに関して更に説明する。位置検出マーク61(図4参照)の領域でのトナーによる汚れは、凹溝に入り込んだトナーが、クリーニング部材24(図1)で掻き取れないために発生するものである。検出試験で使用したトナーは、平均粒径5.5μmの粉砕トナーであるが、今回のテストでは、凹溝の溝深さが、使用したトナーの平均粒径の1.8倍(10μm/5.5μm)以下であればトナー汚れによる問題が発生しないことがわかった。
尚、検出試験2では、全ての試験ベルトの位置検出マークが、実施例1のベルト23と同様に、レーザー光照射による改質によって形成された凹溝が集中する凹凸パターンで形成されているため、耐久性については何れの試験ベルトも問題なかった。
次に、位置検出マークの検出試験3とその評価について説明する。この検出試験3は、実施例1の転写ベルト23に対して、位置検出マーク61の領域に形成される凹溝の凹溝深さをどの程度まで浅くできるかを確認するものである。
検出試験3は、以下の試験条件で行った。
(9)レーザー光をスポット状に照射して位置検出マーク61の凹溝を形成する際に、基準の照射量を照射して形成した試験ベルトFと、これに対して照射量を増減させて得たE〜Jまでの全6種類の試験ベルトを試験試料として用意した。これらのベルトE〜Jは、凹溝形成時のレーザー光の照射量以外は、凹溝形成位置も含めて実施例1の転写ベルト23と同じものである。
・ベルトEは、基準の照射量に対して+20%として凹溝を形成した。
・ベルトGは、基準の照射量に対して−20%として凹溝を形成した。
・ベルトHは、基準の照射量に対して−40%として凹溝を形成した。
・ベルトGは、基準の照射量に対して−60%として凹溝を形成した。
・ベルトJは、基準の照射量に対して−80%として凹溝を形成した。
(10)その他の試験条件は、前記した検出試験1の試験条件(3)、(4)、(5)と同じとした。
尚、検出試験3では、全ての試験ベルトの位置検出マークが、実施例1のベルト23と同様に、レーザー光照射による改質によって形成された凹溝が集中する凹凸パターンで形成され、且つ凹溝の深さが十分浅いため、耐久性及びトナー汚れについては何れの試験ベルトも問題なかった。
検出試験3及びその評価結果について、表3を参照しながら説明する。
表3
Figure 0006527064
検出試験3では、ベルトE〜Jの全てにおいて、トナー汚れによる問題は発生せず、位置検出マークを問題なく検出できた。その上で更に考察する。
表3において、凹部深さは、照射前の面に対する照射後の凹部の深さを示し、凸部高さは、照射前の面に対する、凹部の周囲に生じる***部の高さを示す。従って、ここでは凹溝深さを(凸部高さ+凹部の深さ)として説明する。また、各試験ベルトの視覚反射率の差ΔYは、各試験ベルトの位置検出マークでの視覚反射率Ypから、表面(位置検出マークが形成されていない位置)の視覚反射率Yr(0.9)を引いた値、
ΔY=Yp−Yr
である。
表3に示す結果から明らかなように、凹溝の形状及び視覚反射率の差ΔYは、凹溝形成時にスポット状に照射されるレーザー光の照射光量によって微妙に変化するが、少なくとも視覚反射率の差ΔYの下限を1%とすることができる。例えば、レーザー光の照射光量によっては、レーザー光を照射した部分の凹部深さよりもその周りの凸部高さの方が大きくなる場合があるが、トナー汚れにかかわる凹溝深さは、(凸部高さ+凹部の深さ)とすることができる。尚、ここでの凹部溝深さは、凹凸パターンの深さに相当する。
尚、検出試験3では、視覚反射率の差ΔYが0.98%以下の試験ベルトを作成できなかったが、検出試験2によれば、ΔYが0.7では、位置検出マークの検出は難しい。
以上の検出試験1〜3の結果を踏まえて考察すると、試験ベルトに形成した位置検出マークの凹凸パターンにおいて、視覚反射率の差ΔYを1.0%(下限)以上に設定し、トナー汚れによる検出劣化を防止するため、凹溝深さを、使用するトナー粒径の2.3倍(13μm/5.5μm)以下、更には1.8倍(10μm/5.5μm)以下とするのが好ましい。尚、凹溝深さの上限を、検出試験2の結果に基づいて視覚反射率の差ΔYに換算すると、2.3倍が8%、1.8倍が3.8%に相当する。
視覚反射率の差ΔYを所定値以上とする場合、表面の鏡面精度が高い転写ベルト23においては、例えば本実施の形態で実施したように、外側表面の位置検出マーク61の領域に凹凸部を形成して鏡面精度を下げて視覚反射率を高くする方向に改質する方が、位置検出マーク61の領域の鏡面精度を更に上げる場合より差が得やすく有利である。
また、本実施の形態の変形例で示すように、転写ベルト123に、複数形成された凸部165によって位置検出マークを構成することも可能である。この場合、視覚反射率の差ΔYを大きくすることが容易であるため、位置検出精度がさらに向上し、寿命まで常に安定した精度の高い転写ベルト123の搬送・位置制御が可能となる。
以上のように、本実施の形態の転写ベルト23によれば、必要とする耐久性を確保し、位置検出マーク61の検出に必要な視覚反射率の差ΔYを得ることができ、これを採用する画像形成装置によれば、印刷処理量が増加しても、位置検出マーク61のトナー汚れを抑制し、視覚反射率の差ΔYが低下するのを防止できるため、ベルトの寿命まで常に安定した精度の高い転写ベルト23の搬送・位置制御が可能となる。
実施の形態2.
図10は、本発明に基づく転写ベルトを備えた実施の形態2の画像形成装置の要部構成を示す概略構成図である。この画像形成装置201は、連続印刷用紙に対応した中間転写方式のカラー電子写真プリンタとしての構成を備える。
同図に示すように、画像形成装置201は、ロール状に巻かれた記録用紙225を保持する用紙ホルダ231を備え、用紙ホルダ231は、例えば記録用紙225の軸芯を回転自在に保持し、記録用紙225の先端側が画像形成装置201内の搬送ローラ232等に引っ張られるのに応じて回転して記録用紙225を連続的に供給し、搬送ローラ232は、記録用紙225を順次2次転写部まで搬送する。
画像形成装置201内には、画像形成部として、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成するトナー画像形成部211〜214が、無端状のベルトである転写ベルト223の移動方向(同図の矢印方向)に沿って上流側から順に、トナー画像形成部211〜214の各感光体ドラム251が転写ベルト223に当接するように配置されている。これらのトナー画像形成部211〜214は、それぞれが所定色のトナーを使用する以外は同じ構成を有する。
例えばイエロー(Y)のトナーを使用するトナー画像形成部211に示すように、各トナー画像形成部211〜214は、感光体ドラム251、感光体ドラム251の表面に電荷を供給して帯電させる帯電ローラ252、帯電された感光体ドラム251の表面に画像データをもとに選択的に光を照射して静電潜像を形成するLEDヘッド253、感光体ドラム251に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像部254、及び感光体ドラム251の表面に残留したトナーを除去すべく、感光体ドラム251に接触して配置されるクリーニングブレード256を備える。
また、画像形成装置201内には、転写ベルトユニット210として、無端状のベルトとしての転写ベルト223、図示せぬ駆動部より回転されて転写ベルト223を矢印方向に駆動する駆動ローラ222、駆動ローラ222と共に無端状の転写ベルト223を所定の張架圧力によって張架する支持ローラ220,221、及び感光体ドラム251上に形成されたトナー画像を転写ベルト223に1次転写すべく、転写ベルト223を挟むように各感光体ドラム251に対向して配置された1次転写ローラ226が備えられている。以後、転写ベルト223が、駆動ローラ222、支持ローラ220,221によって、矢印方向に自転しながら移動する状態を、回転移動と称す場合がある。
転写ベルト223を介して支持ローラ221に対向する位置には、転写ベルト223に1次転写されたトナー画像を記録用紙225上に2次転写する2次転写ローラ233が配置され、転写ベルト223を介してガイドローラ227に対向する位置には、転写ベルト223上に付着した残トナーを掻き取りクリーニングするクリーニング部材224が配置されている。そして、記録用紙225上に形成されたトナー画像を、熱及び圧力を加えることによって定着させる定着装置234、定着装置234を通過した記録用紙225を搬送し、画像が定着された記録用紙225を装置外に排出する搬送ローラ235が配置されている。尚、2次転写ローラ233と支持ローラ221とで2次転写部を形成している。
以上の構成において、画像形成装置201による印刷処理動作について説明する。尚、図10中の点線矢印は、搬送される記録用紙225の搬送方向を示す。
各トナー画像形成部211〜214において、各感光体ドラム251の表面は、図示しない電源装置により電圧が印加された帯電ローラ252により帯電される。続いて、感光体ドラム251が矢印方向に回転することによって、感光体ドラム251の帯電された表面がLEDヘッド253の付近に到達すると、画像データをもとに選択的に光を照射するLEDヘッド253によって露光され、感光体ドラム251の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像部254により現像され、感光体ドラム251の表面にトナー画像が形成される。
各感光体ドラム251に形成されたトナー画像は、転写ベルト223に接する転写位置を通過する際に、図示しない電源装置により電圧が印加されている1次転写ローラ226によって、それぞれ転写ベルト223上に1次転写される。このとき、転写ベルト223に転写される各色のトナー像が、転写ベルト223上に順次重ねて転写されるように、各感光体ドラム251へのトナー画像形成タイミングが計られている。この段階で、転写ベルト223上には、重ねられた、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像によりカラー画像が形成される。
一方、上記した転写ベルト223上へのカラー画像の形成と並行して、用紙ホルダ231にセットされた記録用紙225は、搬送ローラ232により、2次転写位置である2次転写ローラ233と転写ベルト223の接合部まで搬送される。そして、記録用紙225が、この転写位置を通過する際に、電源装置により電圧が印加されている2次転写ローラ233によって、転写ベルト223上のカラー画像が記録用紙225上の所定位置に2次転写される。
続いて、表面に各色のトナー画像によるカラー画像が形成された記録用紙225は、定着装置234に搬送される。記録用紙225上のトナー画像は、定着装置234によって加圧しながら加熱することにより溶融し、記録用紙225上に定着する。トナー画像が定着した記録用紙225は、搬送ローラ235によって装置外の図示しないスタッカ部に排出され、印刷処理動作が終了する。この間、記録用紙225を分離した後の転写ベルト223は、転写ベルト223上に残留したトナーやその他の異物を除去するクリーニング部材224により清掃される。
図11は、図10に示すクリーニング部材224の構成を、対向するガイドローラ227と共に示す部分拡大図である。
同図に示すように、クリーニング部材224は、ブレード238と、このブレード238を保持して転写ベルト223を介してガイドローラ227に当接する位置で装置本体に固定される支持部材237とからなる。ブレード238は、ゴム硬度がJISA硬度65〜100°の範囲にある弾性材料が好適であり、ここではJISA硬度78°で板厚が2.0mmのウレタンゴムを使用した。これはウレタンゴム等の弾性材からなるブレード方式が、転写ベルト223上に残留した残トナーや異物等を除去する機能に優れ、その構成が簡単かつコンパクトで低コストであるからである。また、ゴム材料としては、高硬度でしかも弾性に富み、耐磨耗性、機械的強度、耐油性、耐オゾン性等に卓越しているウレタンゴムが適しているからである。尚、ブレード238は、ここでは転写ベルト223の回転移動方向の下流側からガイドローラ227に接近するように保持されている。
またここでのブレード238は、当接角θが21°で、線圧が4.3g/mmとなるよう支持部材237によって固定されるが、線圧は、1〜6g/mm、好ましくは2〜5g/mmが良い。これは、小さすぎると転写ベルト223への密着性が不足することにより、クリーニング不良が発生しやすくなり、大きすぎると転写ベルト223との接触が面接触となることで、摩擦抵抗が過剰になり、掻きとり力よりも押付け力が勝ることで、ブレード238のメクレといった不具合が発生しやすくなるからである。
当接角θは、20°〜30°、好ましくは20°〜25°が良い。尚、ここでいう当接角θとは、ブレード238の、その先端部238aが転写ベルト223の面に当接する位置における接線Hが、転写ベルト223となす角度である。
本実施の形態で使用される転写ベルト223は、ポリアミドイミド(PAI)樹脂による単層の部材を用いた。転写ベルト223の材料としては、PAIに限定されるものではなく、耐久性や機械的特性の観点から、ベルト駆動時の張力変形が一定範囲であることが望ましく、例えばここで使用したPAI同様に、ヤング率が2000MPa以上、好ましくは3000MPa以上である、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、等の樹脂及びこれらを混合した樹脂系のものであっても良い。
また、樹脂には導電性材料が添加されている。導電性材料としては、導電性カーボン、イオン導電材、導電性高分子などが上げられるが、特にカーボンブラックが有用である。カーボンブラックとしては、ファーネスカーボンブラック、チャネルカーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンカーボンブラックなどが利用可能であり、特に限定するものではない。
これらは単独使用することもでき、または複数種類のカーボンブラックを併用しても良い。これらカーボンブラックの種類は、目的とする導電性により適宜選択することができるが、ここでの画像形成装置201に使用される転写ベルト223には、特にチャンネルブラック、ファーネスブラックが、所定の抵抗を得るために好適に用いられ、その用途によっては、酸化処理、クラフト処理等の酸化劣化防止したものや、溶媒への分散性を向上させたものを用いると好ましい。
ここでの画像形成装置201に使用される転写ベルト223のカーボンブラック含有量については、その機械的強度等から、その樹脂固形分に対し、3〜40重量%、より好ましくは3〜30重量%である。また、導電性を付加する手段としては、カーボンブラック等を利用した電子導電手法に限定されるものではなく、イオン導電化剤を添加することで所定の導電性を付与してもよい。
転写ベルト223の構成について更に説明する。図12は、無端状に形成された転写ベルト223の部分平面図であり、矢印はその回転移動方向を示している。例えば、ここで使用される転写ベルト223の、幅Wは143mm、周長Lは942mm、厚みは80μmである。図13は、図12の一点鎖線の囲み円で囲まれた、位置検出マーク261が形成された部分の拡大図であり、図14は、図13の一点鎖線の囲み枠で囲まれた部分の部分拡大図であり、図15は、図14の部分拡大図である。
図12に示すよう、位置検出マーク261は、転写ベルト223の外側表面223aの幅方向端部に設けられている。また位置検出マーク261は、レーザー装置(キーエンス社製MD−V9900A)を用いて転写ベルト223の外側表面223a表面にレーザー光を照射し、図14に示すようにスポット状の凹凸点265を複数、整列させて形成したものである。転写ベルト223の幅方向における位置検出マーク261の幅Wd、転写ベルト223の周方向(回転移動方向)における長さLdについては後述する。
PAI樹脂を用いた転写ベルト223の外側表面223aにレーザー光を照射すると、表面が熱で改質し、スポット状の凹溝と、この凹溝の縁部に相当する最近傍に熱により膨張した凸部とからなる、スポット径がおよそ0.1mmの凹凸点265が形成される。また、レーザー強度を適宜調整することで、凹凸点265の凹凸形状の異なる位置検出マーク261を形成できる。即ち、レーザーの照射強度を大きくして凹凸差を大きく形成し、照射強度を小さくして凹凸差を小さく形成することが出来る。
ここでいう凹凸差とは、凹凸点265の深さのことであり、凸部の最上部から凹部の最低部までの距離に相当する。尚、ここでは、図15に示すように、凹凸点265のスポット径d、隣接する凹凸点265の幅方向の距離t1、隣接する凹凸点265の周方向の距離t2がそれぞれ、0.1mm、0.08mm、0.1mm程度に形成されている。
ベルト表面のスポット状の凹凸点265の配列は、転写ベルト223の回転移動方向に沿って形成することが好ましい。ここでは、図14に示すように、同方向に隙間なく連続的に形成された凹凸点265の列が、転写ベルト223の幅方向に複数並列に形成されている。
このように、転写ベルト223の回転移動方向に沿って凹凸点265を形成することにより、転写ベルト223の回転移動によって、位置検出マーク261がクリーニング用のブレード238(図11)を通過する際に生じる負荷を抑制し、ビビリやメクレの発生を防止できる。
また、図13に示すように、位置検出マーク261は、四隅に、端部から0.5mmの範囲で面取りを施し、ここでは四隅をR=0.5mmとする円弧形状とし、四隅に角部が形成されないようにした。これにより四隅に応力が集中しないため、転写ベルト223の早期破断を防止できると共に、マーク/非マーク部の境界における欠けやメクレ等によるブレード238(図11)へのダメージを緩和することが出来る。
図19は、転写ベルト223に形成された位置検出マーク261を検出するための反射型センサー271の構成を示す要部構成図である。
図19に示すように、反射型センサー271は、転写ベルト223に向かって光を照射する発光部272、この照射光が転写ベルト223によって反射した反射光を受光する光センサーとしての受光部273、これらの発光部272及び受光部273を所定の位置関係で保持する基体271aを備える。反射型センサー271は、駆動ローラ222(図10)によって矢印方向に回転移動する転写ベルト223の位置検出マーク261の移動経路上で照射光が反射し、この反射光が受光部273で受光される位置に配置され、受光する光の強度に応じた受光レベル情報を図示しない制御部に送信する。尚、ここでは、受光部273として、受光スポット径αが2mmの受光素子を使用した。
従って、制御部は、受光部273が、転写ベルト223の外側表面223aの、位置検出マーク261が形成されていない非形成位置(以後、非マーク部と称す場合がある)で反射した反射光を受光している時と、非マーク部とは凹凸差の異なる凹凸点265で形成された位置検出マーク261で反射した反射光を受光している時では、異なるレベルの受光レベル情報を受信することになり、この受光レベル情報のレベルの違いから位置検出マーク261を検出することができる。
さらに制御部は、位置検出マーク261の検出に基づいて、例えばこの検出タイミングが所定のタイミングとなるように転写ベルト223の搬送速度を制御したり、位置制御を行うことによって、使用中のベルトの伸びの影響を受けることなく、書き出し位置がずれないように転写ベルト223の搬送を制御することが可能となる。
従って、位置検出マーク261の凹凸点265の凹凸差は、非マーク部での凹凸差に対して大きいことが好ましく、また位置検出マーク261は、転写ベルト223の表面をクリーニングするブレード238(図11)と摺擦して使用されるため、印刷動作を繰り返しても磨耗やトナー付着によるトナー汚れが抑制されて、凹凸点265の凹凸差が初期から変化しないものが好ましい。
また、位置検出マーク261は、単独でもよいが、通常回転移動方向に沿って等間隔に複数設けることが好ましい。隣接する位置検出マーク261の距離間隔で転写ベルト23の伸びや速度変化を算出できるため、距離間隔が短いほど高精度且つ高速で、色ずれや書き出し位置の制御が可能となる。
本実施の形態では、位置検出マーク261間の距離D2(図18)を78mmとし、隣接する感光体ドラム251(図10)間の距離と一致させた。尚、この感光体ドラム251間の距離は、ここでは、駆動ローラ222の周囲長と一致するように構成されている。このように設定するのは、転写ベルト223の膜厚階差に起因する色ズレを抑制するのに有効であるからである。
色ずれは、転写ベルト223の1周内の膜厚変動が大きいと、このベルト膜厚変動のプロファイルに伴って、部分的にベルト表面の走行速度が異なってしまうために発生する。ベルトが厚い部分では駆動ローラ222によって回転するときにはベルト速度が速くなり、反対にベルト膜厚が薄い部分が駆動ローラ222によって回転されるときにはベルト速度が遅くなる。
転写ベルト223の膜厚変動に起因する色ずれを抑制するためには、その膜厚階差を小さくすることが最善の方法であるが、転写ベルトが弾性体で且つ厚膜の場合には、膜厚階差を抑制することが難しい。このような場合にも、ベルト膜厚プロファイルの変動周期を感光体ドラム251間の移動タイミングと同期させることでベルト膜厚に起因する周期的な色ズレを抑制することが出来る。また、転写ベルト223の位置検出マーク261のピッチが、隣接する感光体ドラム251(図10)間の距離と一致することで、ベルトの速度制御へのフィードバック精度が向上する。
ここで、転写ベルト223の位置検出マークの形状の異なる複数の試験ベルトを試料として行った、位置検出マークの検出試験4〜7とその評価について説明する。尚、ここで使用する試験ベルトは、位置検出マークの形状を除いて、その他の規格は転写ベルト223と同じのものを使用した。
試験には、基本的構成が図10に示す画像形成装置201と同種の試験装置を使用し、反射型センサー271の受光部273が、転写ベルト223の非マーク部で反射した反射光を受光している時の受光電圧が例えば2.7Vとなるように発光部272の発光電流を予め調整した。次に転写ベルト223に替えて試験ベルトを装着し、6ips(インチ/秒)で回転移動させ、位置検出マークで反射した反射光の受光電圧を測定した。尚、ここでは便宜上、試験ベルトの位置検出マークには、符号を付けないで、本実施の形態の位置検出マーク261と区別する。
非マーク部と位置検出マーク部との受光電圧差ΔV1は、下式
ΔV1=(非マーク部での受光電圧)−(位置検出マーク部での受光電圧)
により算出した。
ベルト駆動制御を行うために、位置検出マークを安定して検出するには受光電圧差ΔV1が大きいことが望ましく、例えば1.0V以上あることが好ましい。これは、センサーの個体差や設置バラツキ、又は印刷処理量の増加に伴って増加するベルト表面のキズ等よって発生する非マーク部でのノイズが、位置検出マークの検出に影響を与えないためである。
先ず、位置検出マーク部の凹凸点265(図14参照)の凹凸差を種々設定した試験ベルトを複数用意して行った検出試験4とその評価結果について説明する。
検出試験4は、以下の試験条件で行った。
(1)この試験で用いた各試験ベルトの位置検出マーク(図12参照)は、
幅Wd=7mm、長さLd=7mm
とした。
(2)照射レーザー強度を調整して、凹凸点265の凹凸差(深さ)の異なる位置検出マークを形成した。尚、凹凸点265の凹凸差(深さ)は、レーザー顕微鏡(キーエンス社製VK8500)を使用して、凸部最大値と凹部最大値を測定し、その差を算出したものである。
(3)実施例11〜15及び比較例11〜13では、位置検出マークの輪郭部をより強調するため、輪郭部のみ2回レーザー照射を行った。一方、実施例16は、輪郭部も他の箇所と同じように1回のレーザー照射のみとした。
図16(a)は、試験ベルトの方形状の位置検出マークの平面を示し、図16(b)は、図16(a)のB−B断面図である。図16(b)に示すように、マーク輪郭部gにおける凹凸点265の深さをdg[μm]とし、マーク中央部cでの凹凸点265の深さをdc[μm]とする。
(4)各試験ベルトを試験装置に装着し、平均粒径5.5μmの粉砕トナーを使用して、印刷を実行した後、各評価項目を評価した。
(5)印刷時の試験ベルトの回転移動の線速度は6ips(インチ/s)である。
(6)検出試験4における試験結果の評価基準は、
○:検出問題なし(△V1≧1.0[V])
△:受光電圧が小さい(△V1<1.0[V])
▲:検出問題なし(△V≧1.0V)だが、トナー汚れ有り(ベルト1回転(ブレード通過1回)で清掃困難)
口:検出波形に、位置検出マークの後述する検出起点部としての極大ピークなし
とした。
検出試験4及びその評価結果について、表4を参照しながら説明する。
表4
Figure 0006527064
同表に示すように、非マーク部に対する位置検出マーク部の受光電圧の差△V1は、位置検出マークの凹凸差の大きさに依存しており、その凹凸差が大きいほど△V1が大きくなる傾向があり、
マーク中央部cの凹凸差dgがdc≧2.0μm、
である場合、
△V1≧1.0[V]となり、位置検出マークの検出が可能であることがわかった。これは、位置検出マーク部に凹凸点が形成されることで、平滑な非マーク部に比べて鏡面反射量が少なくなったためである。比較例12,13のように凹凸差が小さいと、受光電圧の差△V1が小さくなってしまうため好ましくない。
一方、比較例1のように凹凸差が必要以上に大きいと、受光電圧の差△V1が
△V1≧1.0[V]となり、
位置検出マークの検出には問題ないが、トナーのクリーニング不良が確認された。これは凹凸差が大きくて非マーク部との光反射量の差は十分で、△V1≧1.0[V]を確保できるが、凹凸差がトナー粒径より大きいため、トナーが凹部に埋没し、クリーニングブレードを1回通過するだけでは十分に掻きとることが困難なためであると考えられる。
また、実施例11〜15では、位置検出マークの輪郭部へのレーザー照射を2回行うことでdg>dcとなるような位置検出マークを形成している。このため、位置検出マークの検出波形は、図17(a)に示すように、位置検出マーク検出の起点部(矢印で示す部分)で極大ピークが生じ、位置検出マークの起点として判定することが出来るため、その位置検出精度が向上する。
一方、実施例16のようにマーク輪郭部へ複数回のレーザー照射を行わず、dg≒dcとした場合、図17(b)のような検出波形となり、位置検出マークの起点に極大値を持たないため、マークの起点を特定しにくくなり、位置特定精度が低下する。
以上の結果から、スポット状の凹凸点265を配列させた位置検出マークを検出するためには、マーク輪郭部の凹凸差dgとマーク中央部の凹凸差dcの関係が、dg>dcであり、且つdc≧2.0μmであることが好ましいことが分かった。
また、表4からわかるように、ここでは、検出に好ましい位置検出マークが、凹凸差が2μm〜10.2μmまでの範囲の凹凸点によって形成されている。
次に、試験ベルトの位置検出マークの長さLd(図12参照)を種々設定した試験ベルトを複数用意して行った検出試験5とその評価結果について説明する。
検出試験5は、以下の試験条件で行った。
(7)この試験で用いた各試験ベルト(実施例17〜26、比較例14,15)の位置検出マーク(図12参照)は、
・位置検出マークの凹凸差がdg≒5.5μm、dc≒3.2μmであり、実施例13の試験ベルトと同じレーザー照射条件で形成し、
・位置検出マークの幅WdはすべてWd=7mmであり、長さLdを1〜20mmまでの異なる値のもの、
とした。
(8)ここで実際に検出される位置検出マークの周方向の検出長δとは、図17(a)の検出波形に矢印で示す起点部から終点部までの長さに相当し、傾斜した段差部は含まれないため、長さLdと若干異なる。
(9)後述する長期放置とは、温度28度、湿度80%の環境下に2週間程度放置した状態をいう。
(10)検出試験5における試験結果の評価基準は、
○:検出問題なし(△V1≧1.0[V]、検出幅も問題なし)
△:検出長δが小さく、耐久によって生じるベルト表面キズと類似
▲:検出長δが、長期放置によるベルトのローラ痕(巻きグセ)部で検出される幅と一致
×:△V1<1.0[V]であり、検出幅が小さく、長期使用(印刷処理量の増加)によって生じるベルト表面キズと類似
口:検出問題ないが、位置検出マーク部に波打ちあり(ベルトの変形)
とした。
その他の測定条件は、前記した検出試験4と同じである。
検出試験5及びその評価結果について、表5を参照しながら説明する。
表5
Figure 0006527064
同表に示すように、位置検出マークの周方向の長さLdがLd≧2mmのときに、△V1>1.0[V]となり、検出可能であることが分かった。一方で、Ld=1mmの場合には、△V1=0.7[V]であり、非マーク部との十分な受光電圧差を得ることが出来なかった。これは、ここでの反射型センサー271の受光部273(図19)の受光スポット径αが2mmであり、位置検出マークの周方向の長さLdが、この受光スポット径αよりも小さいと(Ld<α(=2mm))、受光部273が、位置検出マーク部だけでなく、非マーク部の反射光も同時に受光することから反射量が多くなり、△V1が小さくなったものと考えられる。
一方で位置検出マークの周方向の長さLdが、受光スポット径α以上である場合には、位置検出マーク検出時に非マーク部の反射光を受光し難く、十分な△V1を得ることが出来たと考えられる。
しかしながら、Ld=2mmである場合には、検出長δが小さく、長期使用によってベルト表面に生じたキズから受ける反射光の幅(検出幅)が位置検出マークの検出長δと類似してしまう。また、Ldが3mm、4mm、20mmの場合、検出長δがそれぞれ2.2mm、3.2mm、15.7mmとなり、転写ベルトユニット210(図10)の長期放置によって生じるベルトの巻きグセ(ローラとの張架橋痕)部分の反射光の検出幅と一致してしまう。
即ち、検出長δが2.2mm、3.2mmの場合、サポートローラ228、229(図10)で発生した巻きグセ部の受光幅と一致し、検出長δが15.7mmの場合、駆動ローラ222(図10)で発生した巻きグセの受光幅と一致してしまう。
更に、位置検出マークの長さLdが20mm以上となる場合には、レーザー照射によるベルト表面の改質量が多くなり、位置検出マーク部が変形して波打ちを発生させた。ベルト端部の波打ちは、蛇行規制部材である図示しないフランジに乗り上げる要因となり、ベルトの機械的耐久性を著しく低下させ、寿命を満足することができない。
以上のことから、位置検出マークの長さLdは、反射型センサー271の受光部273の受光スポット径αに対して、
Ld≧αであることが必要であり、好ましくは、
5≦Ld≦15mmとすることで、反射型センサー271によって位置検出マークを検出することができることがわかった。
次に、試験ベルトの位置検出マークの幅Wd(図12参照)を種々設定した試験ベルトを複数用意して行った検出試験6とその評価結果について説明する。
検出試験6は、以下の試験条件で行った。
(11)この試験で用いた各試験ベルト(実施例27〜33、比較例16,17)の位置検出マーク(図12参照)は、
・位置検出マークの凹凸差がdg≒5.5μm、dc≒3.2μmであり、実施例13の試験ベルトと同じレーザー照射条件で形成し、
・位置検出マークの長さLdがすべてLd=7mmであり、幅Wdを2〜20mmまでの異なる値のもの、
とした。
(12)経時における受光電圧の差△Vの比較は、
(a)試験装置を水平にして試験ベルトを回転させたベルト1回転目の受光電圧差を△V1とし、
(b)試験装置を傾けて、ベルトを100回だけ回転させたときの各回転回数時における受光電圧差の検出値の最小値を△V2とし、△V1と△V2の差を△V3として評価を行った。
尚、試験装置が水平とは、例えば図10に示す転写ベルトユニット210の転写ベルト223が各トナー画像形成部211〜214を通過する際の移動方向、及び各トナー画像形成部211〜214の感光体ドラム251の回転軸の軸方向が共に水平方向となる、図10の状態をいう。
装置を傾けて(回転軸方向において)試験ベルトを回転移動させることで、試験ベルトが片側へ強制的に寄るように仕向けたもので、ベルトが蛇行し最大量偏ったときの検出電圧への影響を調査したものである。即ち、△V3が小さいほど位置検出マークの検出においてベルト蛇行の影響が小さいことを示し、△V3が大きいほど装置傾きによるベルト蛇行時の検出が困難となることを示している。
(13)検出試験6における試験結果の評価基準は、
◎:最大蛇行(±2mm)しても、△Vの低下無し。△V2≧1.0
○:最大蛇行した場合に△V低下するが、△V2≧1.0V
×:△V2<1.0
口:検出問題ないが、位置検出マーク部に波打ちあり
とした。
その他の測定条件は、前記した検出試験4と同じである。
検出試験6及びその評価結果について、表6を参照しながら説明する。
表6
Figure 0006527064
同表に示すように、位置検出マークの幅Wdが2mmの場合には、△V1が小さいだけでなく、△V3が大きく、初期、経時共に位置検出マークの検出には適していないことが分かる。これは検出試験5での位置検出マークの長さLdの場合と同様に、Wd=α(受光部273の受光スポット径)となり、微小なベルトの蛇行で受光部273が非マーク部の反射光を検出してしまうためであると考えられ、大きく蛇行した場合には、受光スポット径αの半分以上が非マーク部の反射光を検出することになり、△V2は小さくなってしまう。
一方でWd≧4mmの場合には、△V1≧1.0[V]且つ△V2≧1.0[V]であるため、経時における位置検出マークの検出に支障はない。しかしながら、Wdが4mm、5mmの場合には、それぞれ△V3が0.4[V]、0.5V[V]であり、検出電圧が経時で異なってしまうことが分かった。これはベルトの最大蛇行幅±β(図18参照)が機械的設計上±2mmであるためである。尚、図18では、転写ベルト223の所定部が幅方向に±βだけ蛇行するときの蛇行幅を示している。
検出試験6では、装置を傾けて片側へ試験ベルトを強制的に寄るようにして評価を行ったため、ベルト回転経時で最大蛇行距離である2mmだけ一方に移動したものと考えられる。そのため、最大蛇行した場合に、受光スポット径αの受光部273が非マーク部の反射光を受光してしまったため、△V2が小さくなったと考えられる。また、Wd=20mmの場合には、検出試験5で記載した理由と同様に位置検出マークが変形し、ベルトの波打ちが検出された。
以上の結果から、位置検出マークの幅Wdは、2α(4mm)≦Wd≦15mmであり、好ましくはα+2β≦Wd≦15mmとすることで、ベルト回転経時においても、位置検出マークの検出が可能であることがわかった。
次に、位置検出マークの、試験ベルトの幅方向の端部からの距離D1(図18参照)を種々設定した試験ベルトを複数用意して行った検出試験7とその評価結果について説明する。
検出試験7は、以下の試験条件で行った。
(14)試験装置を傾けて、位置検出マーク側の端部を蛇行規制部材であるフランジに側圧800gfとなるように当接させ、試験ベルトの耐久性を試験した。
尚、このフランジは、例えば、図10に示す、従動する支持ローラ220の、転写ベルト223の位置検出マークに対応する側の軸方向端部に形成されているものとする。
(15)ここで使用した試験ベルトの仕様は、位置検出マークの長さLd及び幅Wd、凹凸差dg、dcがそれぞれ、
Ld=Wd=7mm、dg=5.5μm、dc=3.2μm
であって、実施例13の試験ベルトと同じレーザー照射条件で形成し、試験ベルトの回転移動は、線速度=300mm/sとした。
(16)検出試験7における試験結果の評価基準は、
○:ベルト回転数≧500K(単位:千)以上問題なし
△:ベルト回転数<500Kで破断
×:ベルト回転数<200Kで破断
口:印字領域に位置検出マークが存在し、転写不良
とした。
その他の測定条件は、前記した検出試験4と同じである。
表7
Figure 0006527064
同表に示すように、ベルト端部からの距離D1が0mm、即ちベルト端部と面一に位置検出マークが存在した場合、ベルト端部のマーキングエッジ部からベルトが引き裂かれるように、ベルト回転回数200K未満の早期に破断した。これは位置検出マークがベルト端部と面一に存在することで、ベルト端部に段差が生じ、これが起点となってフランジとの摺動によってクラックが生じたためであると考えられる。
また、ベルト端部からの距離D1が0.5mmの場合においても、ベルト回転回数200K未満で、位置検出マーク位置からのベルトの早期破断が確認された。これは、ベルト端部がフランジと当接する摺動に伴って、ベルトが端部からの距離がおよそ0.5mmの位置を支点として屈曲を繰り返しているためであると考えられる。即ち、屈曲の支点が屈曲疲労により破断しやすい上に、位置検出マークのエッジがこれと重なったため、ベルトの屈曲疲労を伴った破断を助長したためであると考えられる。
一方でD1≧1.0mmの場合には、200K以上を満足する耐久性を有することが分かった。更にD1≧2.0mmとした場合には、500K以上の長期に亘るベルトの走行が可能であることが分かった。D1=1.0mm、及びD1=1.5mmの場合には、前述した屈曲の支点とは一致しないものの、位置検出マーク端部がその支点から近いためにD1≧2.0mmの場合と比べて早期に破断したと考えられる。
ベルトの破断に対して、位置検出マークのベルト端部からの距離は遠く離れていたほうが好ましいが、D1を大きくすると印字領域にマークが付与されてしまい、転写不良を引き起こす。ベルトの幅Wを大きくすることで、印字領域から回避可能であるが、ベルト幅増大は、装置自体の肥大化を招くため、好ましくない。
以上の結果から、
位置検出マークのベルト端部からの距離D1は、
D1≧1.0mmが必要であり、より好ましくは、
2.0mm≦D1≦W−(β+Wd+P)
とすることで、マーク付与によってベルトの破断を誘引することなく、長期に亘ってベルトを走行させることができる。
尚、W[mm]:ベルト幅、β[mm]:最大蛇行幅(片側)、Wd[mm]:位置検出マークの幅方向の大きさ、P[mm]:使用媒体最大幅(最大印字幅)である。
以上のように、本実施の形態の転写ベルト223は、位置検出マーク輪郭部の凹凸差dgと位置検出マークの中央部の凹凸差dcの関係が、dg>dcであることで、位置検出マーク261の起点を検出することが可能であり、より精度の高い位置制御を実施することが出来る。
また、位置検出マーク261を検知する反射型センサー271の受光部273の受光スポット径をα[mm]とし、ベルト駆動時における転写ベルト223の幅方向の蛇行最大量を±β[mm]としたとき、位置検出マーク261のベルト周方向の大きさLdが、
α≦Ld≦15mmであり、幅方向の大きさWdが、
2α(4mm)≦Wd≦15mm、好ましくはα+2β≦Wd≦15である場合に、
長期保管後において及び長期使用(印刷処理量の増加)に対してセンサー(受光部273)によって位置検出マーク261を安定して検出することが可能である。
更にこのように、ベルト最表面にスポット上の凹凸を配列させた位置検出マーク261を付与した転写ベルト223においても、位置検出マーク261のベルト端部からの距離D1を、
1.0mm以上、好ましくは、2.0mm≦D1≦W−(β+Wd+P)
とすることで転写ベルト223を、位置検出マーク261付与によって破断させることなく、長期にわたって走行させることが可能となる。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置201によれば、種々の使用条件、使用環境下において、常に安定して転写ベルト223の位置検出マーク261の検出が可能となる。
前記した実施の形態では、本発明を2次転写方式の転写ベルトとして採用した例を示したが、これに限定されるものではなく、搬送ベルト及び定着ベルトにも適用が可能である。
1 画像形成装置、 11 トナー画像形成部、 12 トナー画像形成部、 13 トナー画像形成部、 14 トナー画像形成部、 20 駆動ローラ、 21 支持ローラ、 22 支持ローラ、 23 転写ベルト、 23a 外側表面、 23b 境界部、 24 クリーニング部材、 25 記録用紙、 26 1次転写ローラ、 31 給紙カセット、 32 搬送ローラ、 33 2次転写ローラ、 34 定着装置、 35 搬送ローラ、 37 支持部材、 38 ブレード、 51 感光体ドラム、 52 帯電ローラ、 53 LEDヘッド、 54 現像部、 56 クリーニングブレード、 61 位置検出マーク、 61a 四隅、 65 凹溝、 71 反射型センサー、 71a 基体、 72 発光部、 73 受光部、 123 転写ベルト、 123a 表面、 124 基層、 125 弾性層、 126 表面層、 165 凸部、 201 画像形成装置、 210 転写ベルトユニット、 211 トナー画像形成部、 212 トナー画像形成部、 213 トナー画像形成部、 214 トナー画像形成部、 220 支持ローラ、 221 支持ローラ、 222 駆動ローラ、 223 転写ベルト、 223a 外側表面、 224 クリーニング部材、 225 記録用紙、 226 1次転写ローラ、 227 ガイドローラ、 228 サポートローラ、 229 サポートローラ、 231 用紙ホルダ、 232 搬送ローラ、 233 2次転写ローラ、 234 定着装置、 235 搬送ローラ、 237 支持部材、 238 ブレード、 238a 先端部、 251 感光体ドラム、 252 帯電ローラ、 253 LEDヘッド、 254 現像部、 256 クリーニングブレード、 261 位置検出マーク、 265 凹凸点、 271 反射型センサー、 271a 基体、 272 発光部、 273 受光部。


Claims (21)

  1. 内側に配設される駆動ローラによって回転移動する無端状のベルトにおいて、
    当該ベルトの幅方向端部の外側表面部に被検出部を有し、
    前記被検出部は、凹凸パターンによって形成され、
    前記凹凸パターンは、前記回転移動の方向に沿って形成された凹溝の列を複数有し、
    前記凹溝の縁部に形成される凸部の最上部から前記凹溝の凹部の最低部までの距離を凹凸差とすると、前記被検出部の輪郭部の凹凸差dgは、前記被検出部の中央部の凹凸差dcよりも大きい
    ことを特徴とするベルト。
  2. 内側に配設される駆動ローラによって回転移動する無端状のベルトにおいて、
    当該ベルトの幅方向端部の外側表面部に被検出部を有し、
    前記被検出部は、凹凸パターンによって形成され、
    前記凹凸パターンは、前記回転移動の方向に沿って形成された凹溝の列を複数有し、
    前記回転移動の方向における前記凹溝の列の長さは、前記幅方向における前記被検出部の縁部よりも、前記幅方向における前記被検出部の中央部で長い
    ことを特徴とするベルト。
  3. 前記被検出部は、円弧形状の四隅を有することを特徴とする請求項2に記載のベルト。
  4. 前記ベルトは樹脂層からなる一層のベルトであることを特徴とする請求項1から3までの何れか1項記載のベルト。
  5. 前記ベルトは、加熱によって発泡する表面層を有する複数層からなるベルトであることを特徴とする請求項4記載のベルト。
  6. 前記被検出部以外の前記ベルトの外側表面の視覚反射率をYr、前記被検出部の視覚反射率をYp、視覚反射率の差をΔYとしたとき、
    ΔY=Yp−Yr
    が1%以上であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のベルト。
  7. 前記凹凸パターンの凹部の深さが、前記ベルトに転写されるトナーの粒径の2.3倍以下であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のベルト。
  8. 内側に配設される駆動ローラによって回転移動する無端状のベルトにおいて、
    幅方向端部の外側表面部に被検出部を有し、
    前記被検出部は、前記外側表面部の所定領域を、
    前記被検出部以外の前記ベルトの外側表面の視覚反射率をYr、前記被検出部の視覚反射率をYp、視覚反射率の差をΔYとしたとき、
    ΔY=Yp−Yr>0
    となるように改質して形成したことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のベルト。
  9. 前記視覚反射率の差ΔYが1%以上であることを特徴とする請求項8記載のベルト。
  10. 前記凹凸パターンは、前記外側表面部の前記所定領域にレーザー光をスポット照射して形成されたものであることを特徴とする請求項8又は9記載のベルト。
  11. 前記凹溝の長さ方向は、前記ベルトが前記駆動ローラに張架される方向であることを特徴とする請求項1から10までの何れか1項に記載のベルト。
  12. 前記幅方向において隣り合う前記凹溝の距離は、前記凹溝の深さの2倍以下であることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載のベルト。
  13. 前記凹凸パターンが、前記外側表面部に形成されていることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載のベルト。
  14. 請求項1乃至13の何れかのベルトと、
    無端状の前記ベルトの内側に配置されて前記ベルトを駆動する駆動ローラと、
    無端状の前記ベルトの内側に配置されて前記ベルトにテンションを付与する支持ローラと、
    前記ベルトにトナー画像を1次転写する転写ローラと
    を備えたことを特徴とする転写ベルトユニット。
  15. 請求項14の転写ベルトユニットと、
    前記ベルトに転写する前記トナー画像を形成する画像形成部と、
    前記ベルトに転写された前記トナー画像を記録媒体に2次転写する2次転写ローラと、
    前記ベルトの前記被検出部を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出した検出情報に基づいて前記駆動ローラの回転を制御する駆動制御部と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項1から13までの何れか1項に記載のベルトと、
    前記ベルトでの反射光を受光して前記被検出部を検出するための光センサーと
    を備えた画像形成装置において、
    前記光センサーの受光スポット径をα[mm]、前記被検出部の前記ベルトの周方向の長さをLd、そして前記被検出部の前記ベルトの幅方向の大きさをWdとしたとき、
    α≦Ld≦15mm、且つ 2α≦Wd≦15mm
    としたことを特徴とする画像形成装置。
  17. 前記被検出部の、前記ベルトの幅方向端部からの距離が1mm以上であることを特徴とする請求項15又は16記載の画像形成装置。
  18. 前記ベルトの幅をW[mm]、使用媒体最大幅(最大印字幅)をP[mm]、前記ベルトの回転移動時の幅方向の最大蛇行幅を±β[mm]、前記ベルトの幅方向端部から前記被検出部までの距離をD1[mm]としたとき、
    1.0[mm]≦D1≦W−(β+Wd+P)
    としたことを特徴とする請求項15乃至17の何れかに記載の画像形成装置。
  19. 前記ベルトの回転移動時の幅方向の最大蛇行幅を±β[mm]としたとき、前記被検出部の前記ベルトの幅方向の大きさWd[mm]を、
    α+2β≦Wd≦15mm
    としたことを特徴とする請求項15乃至18の何れかに記載の画像形成装置。
  20. 前記被検出部の凹凸パターンの凹凸差の範囲が2.0μm〜10.2μmであることを特徴とする請求項15乃至19の何れかに記載の画像形成装置。
  21. 前記ベルトの回転移動方向に沿って複数配置され、前記ベルトに転写するトナー画像を形成する画像形成部を備え、
    前記被検出部は、前記ベルトの周方向に等間隔に形成され、該間隔が、隣接する前記画像形成部間の間隔と等しいことを特徴とする請求項15乃至20の何れかに記載の画像形成装置。
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