JP6525655B2 - バルーンカテーテル組立体 - Google Patents

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Description

本発明は、バルーンカテーテルとバルーンカテーテル保管用器具とを備えるバルーンカテーテル組立体に関する。
バルーンカテーテルを保管する際に使用される器具として、バルーンカテーテルのガイドワイヤルーメン内に挿通されるスタイレット(芯材)と、折り畳まれた状態のバルーンを覆って保護するバルーンカバー(保護シース)とを備えるものが知られている。
例えば、下記特許文献1に記載されているように、従来の保管器具は、バルーンカバー内にバルーンを挿入した際に、バルーンカバーの内面とバルーンカテーテルのバルーンの外表面とを接触させて、バルーンカバーとバルーンの間で相互に作用する摩擦力を利用することにより、バルーンカバーとバルーンカテーテルの相対的な位置関係を保持し得るように構成されている。
特開2011−255086号公報
しかしながら、バルーンカバーとバルーンの間で作用する摩擦力を利用して両者の位置関係を保持する保管器具を使用する場合、適正な摩擦力を確保するために、バルーンの製品仕様(バルーン長やバルーン径)に応じた適切な寸法で形成されたバルーンカバーを選定しなくてはいけない。
例えば、摩擦力が過度に大きく設定されてしまった場合は、バルーンカバーに対するバルーンの抜去抵抗が過度に大きくなるため、バルーンを抜去する作業を行う際にバルーンカテーテルに付与する引っ張り力を強めなければならず、作業時にバルーンカテーテルのシャフトを引き伸ばしてしまう可能性がある。一方で、摩擦力が過度に小さく設定されてしまった場合は、バルーンカバーに対するバルーンの抜去抵抗が過度に小さくなるため、バルーンカバーがバルーンから容易に位置ずれし、バルーンを保護するという本来の目的を達成し難くなってしまう。
したがって、上記のような従来の保管器具を使用する場合、品種の異なる複数種類のバルーンに対応できるように、製造現場等において複数種類のバルーンカバーを予め準備しておく必要がある上に、バルーンカバーの装着を行う都度、複数種類のバルーンカバーの中から適切なサイズのものを選定する作業を行う必要がある。このため、バルーンカバーの生産および維持管理に要するコストの増加を招く上に、バルーンカテーテルに保管器具を装着させる作業にも多大な手間を要することになる。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、経済性に優れ、かつ、バルーンへの装着作業を迅速かつ容易に行うことが可能な使用性に優れたバルーンカテーテル保管用器具と、当該バルーンカテーテル保管用器具によって保管がなされるバルーンカテーテルとを備えるバルーンカテーテル組立体を提供することを目的とする。
本発明に係るバルーンカテーテル組立体は、ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤルーメンを備える内管シャフトと、前記内管シャフトとの間に加圧媒体が流通可能な加圧媒体ルーメンを形成する外管シャフトと、先端部が前記内管シャフトに接続され、基端部が前記外管シャフトに接続され、前記加圧媒体の流入および排出により拡張および収縮可能なバルーンとを備えるバルーンカテーテルと、前記バルーンが挿入される内腔が形成され、折り畳まれた状態の前記バルーンを収納するバルーンカバーと、前記ガイドワイヤルーメンに挿通されるスタイレットとを備えるバルーンカテーテル保管用器具と、を有し、前記スタイレットは、前記バルーンカバーの移動を規制する係止部と、当該スタイレットの長手方向に沿う軸線に対して交差する方向に湾曲し、前記ガイドワイヤルーメン内に挿通された状態において前記内管シャフトの内面に接触して摩擦力を作用させる湾曲部とを有し、前記湾曲部は、前記バルーンの基端部よりも基端側の位置において前記内管シャフトの内面に接触することを特徴とする。
本発明に係るバルーンカテーテル組立体によれば、バルーンカテーテル保管用器具が備えるスタイレットに形成された湾曲部とバルーンカテーテルの内管シャフトとの間で作用する摩擦力により、スタイレットとバルーンカテーテルの相対的な位置関係を保持することが可能になる。そして、バルーンカテーテル保管用器具が備えるバルーンカバーは、スタイレットに形成された係止部により、軸方向への移動が規制される。これにより、本発明に係るバルーンカテーテル組立体は、バルーンカバーとバルーンカテーテルの相対的な位置関係を保持することが可能である。このため、バルーンカバーの内腔の設計寸法にある程度の幅(余裕)を持たせることができ、一種類のバルーンカバーで品種の異なる複数種類のバルーンに対応することが可能になる。これにより、バルーンへの装着作業が煩雑になるのを抑えることができ、かつ、複数種類のバルーンカバーの生産および維持管理に要するコストの増加を抑えることができる。よって、経済性に優れ、かつ、バルーンへの装着作業を迅速かつ容易に行うことが可能な使用性に優れたバルーンカテーテル保管用器具と、当該保管用器具により保管がなされるバルーンカテーテルとを備えるバルーンカテーテル組立体を提供することが可能になる。
実施形態に係るバルーンカテーテル組立体の概観斜視図である。 実施形態に係るバルーンカテーテル保管用器具のバルーンカバーおよびスタイレットを示す図であり、(A)は、バルーンカバーの断面図、(B)は、スタイレットの平面図である。 図3は、実施形態に係るバルーンカテーテルを示す図であり、(A)は、バルーンカテーテルの全体構成を簡略化して示す図、(B)は、バルーンカテーテルの先端側を示す拡大断面図である。 包装容器に収容した状態のバルーンカテーテル組立体を示す図である。 実施形態に係るバルーンカテーテル保管用器具の使用例を説明するための図であって、バルーンカバー内にバルーンを収容した際の様子を示す拡大断面図である。 変形例に係るバルーンカテーテル保管用器具を示す図である。 変形例に係るバルーンカテーテル組立体の概観斜視図である。 図8は、変形例に係るバルーンカバーを示す図であり、(A)は、変形例に係るバルーンカバーを備えるバルーンカテーテル組立体の概観斜視図、(B)は、変形例に係るバルーンカバーの断面図である。
以下、各図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、実施形態に係るバルーンカテーテル組立体を示す概観斜視図、図2は、バルーンカテーテル保管用器具が備えるバルーンカバーおよびスタイレットを示す図、図3は、実施形態に係るバルーンカテーテルを示す図、図4は、包装容器に収容した状態のバルーンカテーテル組立体を示す図、図5は、バルーンカテーテル保管用器具の使用例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係るバルーンカテーテル組立体500は、バルーンカテーテル400と、バルーンカテーテル保管用器具200とにより構成している。また、バルーンカテーテル保管用器具200には、スタイレット10およびバルーンカバー100が備えられている。
スタイレット10は、バルーンカテーテル400を保管する際にバルーンカテーテル400にキンク(折れ曲がり)等が発生するのを防止する芯材としての機能を有する。バルーンカバー100は、バルーンカテーテル400のバルーン410を収容して保護することにより、バルーン410に傷等の損傷が発生するのを防止する保護具(保護シース)としての機能を有する。
まず、図3を参照して、バルーンカテーテル保管用器具200の使用対象となるバルーンカテーテル400について説明する。なお、バルーンカテーテル400は、バルーンカテーテル保管用器具200の使用対象の一例として説明するものであり、バルーンカテーテル保管用器具200の使用対象となるバルーンカテーテルがここで説明される構成のものに限定されることはない。
バルーンカテーテル400は、シャフト420を生体器官に挿通させ、シャフト420の先端側に配置されたバルーン410を狭窄部(病変部)において拡張させることにより、狭窄部を押し広げて治療する医療装置である。
本実施形態においては、バルーンカテーテル400は、生体の下肢内を走行する動脈内に形成された狭窄部を治療するためのバルーンカテーテルとして構成している。ただし、バルーンカテーテル400は、例えば、冠動脈やその他の血管、胆管、気管、食道、尿道、その他の臓器等の生体器官内に形成された狭窄部の治療および改善を目的として使用されるものとして構成してもよい。
一般的に、下肢閉塞性動脈硬化症等の発症要因となる下肢の動脈中に形成される狭窄部は、冠動脈などに形成される狭窄部よりも血管の延伸方向に沿って長く形成される。このため、バルーンカテーテル400に備えられるバルーン410は、その軸方向の長さL3が、冠動脈などにおいて使用されるバルーンカテーテルのバルーンよりも長く形成されている。バルーン410の軸方向の長さL3は、例えば、20〜200mmに形成することができる。
図3(A)に示すように、バルーンカテーテル400は、可撓性を備える長尺状のシャフト420と、シャフト420の先端部側に配置された拡張変形および収縮変形可能なバルーン410と、シャフト420の基端部側に配置されたハブ450とを備える。なお、バルーンカテーテル400の説明においては、バルーン410が設けられた側を先端側と称し、ハブ450が設けられた側を基端側と称し、シャフト420の延伸方向を軸方向と称する。
バルーンカテーテル400は、シャフト420の先端部側寄りにガイドワイヤ480が導出される開口部435が設けられた、いわゆるラピッドエクスチェンジタイプと呼ばれるものである。ただし、バルーンカテーテル400は、ガイドワイヤルーメン431がシャフト420の先端から基端に亘って延在するように形成された、いわゆるオーバーザワイヤタイプと呼ばれるバルーンカテーテルとして構成することも可能である。
図3(B)に示すように、シャフト420は、ガイドワイヤ480が挿通されるガイドワイヤルーメン431が形成された内管シャフト430と、バルーン410を拡張するための加圧媒体が供給される加圧媒体ルーメン441を内管シャフト430の外周面との間に形成する外管シャフト440と、を備えている。
シャフト420は、内管シャフト430が外管シャフト440に内挿されて、内管シャフト430および外管シャフト440が同心状に位置合わせてして配置された二重管構造で構成されている。
図3(B)に示すように、内管シャフト430は、先端に形成された先端開口部433と、基端に形成された基端開口部435の二つの開口部を備えている。内管シャフト430の内部には、各開口部433、435に連通してガイドワイヤルーメン431が延在している。
内管シャフト430は、基端側が径方向外側へ湾曲した中空のチューブ材によって構成している。内管シャフト430の先端近傍には、溶着等の公知の方法によりバルーン410の先端部413を液密・気密に接合している。また、内管シャフト430の基端近傍は、外管シャフト440の所定の位置に形成された接続用開口部422と液密・気密に接合している。ガイドワイヤ480は、内管シャフト430の先端に設けられた先端開口部433および内管シャフト430の基端に設けられた基端開口部435のそれぞれを入口または出口として、ガイドワイヤルーメン431内に挿通される。
内管シャフト430の先端には、例えば、バルーンカテーテル400の先端が生体器官(血管の内壁等)に接触した際に、生体器官に損傷が生じるのを防止する先端チップを取り付けることが可能である。先端チップは、例えば、内管シャフト430よりも柔軟な管状部材により構成することができる。
内管シャフト430を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、軟質ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等の各種ゴム類、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種エラストマー、ポリアミド、結晶性ポリエチレン、結晶性ポリプロピレン等の結晶性プラスチックを使用することができる。これらの材料中に、例えば、ヘパリン、プロスタグランジン、ウロキナーゼ、アルギニン誘導体等の抗血栓性物質を配合し、抗血栓性を有する材料とすることも可能である。
外管シャフト440は、バルーン410の基端部415付近からハブ450まで延伸する中空状のチューブ材により構成している。外管シャフト440の先端近傍にはバルーン410の基端部415を溶着等の公知の方法により液密・気密に接合している。
外管シャフト440の構成材料には、例えば、内管シャフト430と同様の材料を用いることが可能である。また、外管シャフト440において血液と接触する部分(例えば、外管シャフト440の外表面)に抗血栓性を有する物質をコーティングすることも可能である。
図3(A)に示すように、ハブ450は、加圧媒体を供給するためのインデフレーター等の供給装置(図示省略)と液密・気密に接続可能な接続部451を備えている。ハブ450の接続部451は、例えば、流体チューブ等が接続・分離可能に構成された公知のルアーテーパー等によって構成することができる。
バルーン410の拡張に使用される加圧媒体(例えば、生理食塩水、造影剤等)は、ハブ450の接続部451を介してシャフト420内へ流入させることができる。加圧媒体は、加圧媒体ルーメン441を経由してバルーン410へ供給される。
図3(B)に示すように、バルーン410は、拡張変形に伴い狭窄部を押し広げる拡張有効部(加圧部)416と、拡張有効部416の先端側に連なる先端側テーパー部413aと、拡張有効部416の基端側に連なる基端側テーパー部415aと、を備えている。先端側テーパー部413aの先端側に位置する先端部413は、内管シャフト430の外表面に固定されており、基端側テーパー部415aの基端側に位置する基端部415は、外管シャフト440の外表面に固定されている。
内管シャフト430において拡張有効部416の中央に位置する部分には、拡張有効部416の中央部分を示すX線造影マーカーを設けている。なお、X線造影マーカーは、拡張有効部416の両端部分を示すように、内管430において拡張有効部416の両端に位置する部分に設けられていてもよい。
バルーン410の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等を用いることができる。
次に、バルーンカテーテル保管用器具200が備えるバルーンカバー100について説明する。
図1、図5に示すように、バルーンカバー100は、バルーンカテーテル400のバルーン410が挿入される内腔(ルーメン)111を備えており、折り畳まれた状態のバルーン410を収納可能に構成されている。ここで言うバルーン410が折り畳まれた状態とは、例えば、バルーンカテーテル400を製造した後、医療現場等において実際に使用を開始するまでの間に、バルーン410を内管シャフト430の外周に巻き付けられるようにして折り畳んだ状態のことである。折り畳まれた際のバルーン410の形状は、特に限定されず、医療分野において公知の折り畳み形状を適宜採用することができる。
図1、図2(A)に示すように、バルーンカバー100は、内腔111の先端側に連なる先端開口部113と、内腔111の基端側に連なる基端開口部115と、を備える中空の管状部材によって構成している。
図2(A)に示すように、バルーンカバー100の内腔111は、基端開口部115側から先端開口部113側に向けて径が徐々に小さくなるテーパー形状に形成している。
内腔111において最も径が小さくなる部位(先端開口部113近傍)の径d1は、例えば、0.5mm〜2.0mmに形成することができる。また、内腔111において最も径が大きくなる部位(基端開口部115近傍)の径d2は、例えば、0.6mm〜5.0mmに形成することができる。
一般的なバルーンカテーテル保管用器具においては、バルーンとバルーンカバーとの間で比較的大きな摩擦力を作用させることにより、バルーンに対してバルーンカバーを固定している。このため、バルーンカバーの内腔は、折り畳まれた状態のバルーンの外径とほぼ同様の径を有するように形成されるうえに、バルーンに対する固定力を確保するために軸方向に亘って同一の径を有するように形成される。これに対して、本実施形態に係るバルーンカバー100は、後述するように、バルーン410とバルーンカバー100との間で作用させる摩擦力の大きさを厳密に設定する必要がないため、バルーンカバー100の内腔111の径寸法の設計自由度が高く、様々な寸法で形成することが可能になっている。また、バルーンカバー100の内腔111の形状(軸方向に沿う断面形状等)の設計自由度も高いため、図示するようなテーパー形状等を採用することが可能になっており、また後述する変形例に示すバルーンカバー710のように基端部(基端開口部が形成される側の端部)の形状をテーパー形状に形成することが可能になっている(図8を参照)。
バルーンカバー100の長さ寸法(軸方向の長さ)L1は、例えば、30〜230mmに形成することができる。ただし、バルーンカバー100の長さ寸法L1は、折り畳まれたバルーン410を軸方向に亘って包囲するように収容することが可能であれば特に制限はなく、バルーン410の軸方向の長さ寸法L3に応じて適宜変更することができる。
バルーンカバー100は、例えば、弾性を有する材料により構成することができ、例えば、塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、スチレンーエチレンーブチレンースチレン共重合体(SEBS)、スチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体(SEPS)などの熱可塑性エラストマー、ナイロン、PETなどの熱可塑性樹脂、またはゴム、シリコーンエラストマーなどの熱硬化性樹脂などを使用して構成することができる。
次に、バルーンカテーテル保管用器具200が備えるスタイレット10について説明する。
図1、図2(B)に示すように、スタイレット10は、当該スタイレット10の長手方向に沿う軸線Aに対して交差する方向に湾曲した湾曲部30と、湾曲部30の先端側に形成された先端側基部23と、先端側基部23の先端側に形成された係止部40と、湾曲部30の基端側に形成された基端側基部25と、を有している。
スタイレット10の説明においては、先端側基部23および基端側基部25の延伸方向(長手方向)をスタイレット10の軸方向と称し、係止部40が形成された側を先端側と称し、基端側基部25が形成された側を基端側と称する。なお、先端部は、先端から基端側に至る所定の範囲を意味するものであり、基端部は、基端から先端側に至る所定の範囲を意味するものである。また、各図に付されたX軸は、スタイレット10の幅方向を示し、Y軸はスタイレット10の軸方向を示す。また、Z軸は、X軸とY軸がなす平面に対して直交する方向であり、湾曲部30が広がる方向を示す。
図2(B)に示すように、スタイレット10は、一つの線材により構成している。線材に対して所定の形状が付加された部分は湾曲部30と係止部40を構成している。線材に対して形状が付加されていない部分、つまり、軸方向に略直線状に延在する部分は、先端側基部23と基端側基部25を構成している。
湾曲部30は、スタイレット10の長手方向に沿う軸線Aに対して交差する方向に複数回折り返すように形状付けされた波形状部31により構成している。図示例においては、線材を5回折り返すように湾曲させることにより5つの折り返し部31aを形成し、この折り返し部31aが形成された部分を波形状部31として構成している。なお、湾曲部30を形成するために線材を折り返し回数は特に限定されるものではなく、適宜増減させることが可能である。また、折り返した際に形成する波形状は、図示するように軸線Aに対して外方に向けて緩やかに凸状に湾曲した形状に限定されることはなく、例えば、直線形状(ジグザグ形状)などでもよい。また、例えば、折り返し部31aの幅寸法d3は、折り返し部ごとに異なるように設定してもよい。また、例えば、湾曲部30は、X軸方向に広がる湾曲形状や、Z軸方向およびX軸方向の両方向に広がる湾曲形状を有するように構成してもよい。
図5に示すように、バルーンカテーテル保管用器具200を使用する際、バルーンカバー100は折り畳まれた状態のバルーン410を覆う(包囲する)ように配置される。一方、スタイレット10は、係止部40がバルーンカバー100の先端開口部113の開口縁部113aの先端側に位置するように配置され、先端側基部23、湾曲部30、および基端側基部25のそれぞれが内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431内に挿通される。図示省略するが、基端側基部25の基端は、ガイドワイヤルーメン431の基端に連通する基端開口部435を介して(図3(B)を参照)、ガイドワイヤルーメン431の外部に導出される。なお、スタイレット10の基端側基部25の基端は、ガイドワイヤルーメン431の基端に連通する基端開口部432を介してガイドワイヤルーメン431の外部に導出せずに、ガイドワイヤルーメン431内に配置してもよい。
スタイレット10の湾曲部30は、内管シャフト430に形成されたガイドワイヤルーメン431内に挿通された状態において、各折り返し部31aの外表面を内管シャフト430の内面に接触させることにより摩擦力を作用させる。スタイレット10は、この摩擦力を介して、バルーンカテーテル400の内管シャフト430に対して機械的に固定される。また、バルーンカバー100は、バルーン410を覆った状態で、その内面111aの一部をバルーン410の外表面に接触させて、湾曲部30と内管シャフト430との間で作用する摩擦力よりも小さな摩擦力をバルーン410の外表面との間で作用させる。これにより、バルーンカテーテル400とスタイレット10とが互いに固定され、バルーンカバー100とバルーン410とが互いに固定されることにより、バルーンカテーテル400、バルーンカバー100、スタイレット10が一体的に組み付けられた状態となる。
上記のように、スタイレット10は、湾曲部30と内管シャフト430の内面との間で作用する比較的大きな摩擦力でバルーンカテーテル400に対して固定されるため、バルーンカバー100とバルーン410との間で作用させる摩擦力、つまり機械的な固定力を小さく設定した場合においても、バルーンカテーテル400に対するバルーンカバー100やスタイレット10の相対的な位置ずれが発生するのを好適に防止することが可能となっている。
前述したように、下肢を走行する血管内で使用されるバルーンカテーテル400に備えられるバルーン410は、バルーン長が比較的長く形成される。このため、バルーン410をバルーンカバー100から引き抜く際には、バルーンカテーテル400に対して過度な引っ張り力が付与されてしまうことがあり、これが、バルーンカテーテル400のシャフト420を引き伸ばしてしまう原因となり得る。これに対して、本実施形態に係るバルーンカバー100およびスタイレット10においては、バルーンカバー100とバルーン410との間で作用する摩擦力を比較的小さく設定することが可能であるため、バルーン長が長く形成されたバルーン410に使用される場合においても、バルーンカテーテル400のシャフト420が引き伸ばされてしまう等の問題が発生することを好適に防止することが可能となっている。
なお、バルーンカバー100内にバルーン410を挿入した状態において、バルーン410とバルーンカバー100との間で摩擦力を作用させる部位は、所望の摩擦力を得ることが可能な範囲で適宜設定することが可能であるが、例えば、本実施形態のようにバルーンカバー100の内腔111がテーパー形状を有する場合、図5に示すように、バルーン410の先端部側寄りの部分をバルーンカバー100の内面111aに接触させて摩擦力を作用させるように構成することが可能となっている。
ただし、バルーン410をバルーンカバー100内に挿入した状態において、バルーン410とバルーンカバー100との間に摩擦力を作用させずに、スタイレット10、バルーンカバー100、バルーンカテーテル400とが組み付けられるようにしてもよい。
図2(A)に示すように、バルーンカバー100の内腔111は基端開口部115側から先端開口部113側へ向けて径が小さくなるテーパー形状を有している。このため、バルーンカバー100内へバルーン410を挿入する作業およびバルーンカバー100内からバルーン410を引き出す作業を円滑に行うことができる。
図2(B)、図5に示すように、係止部40は、バルーンカバー100の先端開口部113の径(内径)よりも大きな外径を有するリング形状を有している。係止部40は、バルーンカテーテル400、バルーンカバー100、およびスタイレット10を組み付けた状態において、バルーンカバー100がスタイレット10の先端側へ移動した際に、バルーンカバー100がバルーン410から離脱するのを防止する機能を有している。
バルーンカバー100に対して先端側へ移動させる向きの力が付与されて、バルーンカバー100が移動すると、バルーンカバー100の開口縁部113aが係止部40に突き当たる。これにより、バルーンカバー100の先端側への移動が阻止される。本実施形態においては、スタイレット10の湾曲部30が内管シャフト430に対して比較的大きな摩擦力を作用させて固定を行う構造となっているため、バルーンカバー100が先端側へ移動して係止部40に対して突き当たることがあったとしても、係止部40、つまりスタイレット10自体の移動が生じるのを防止することが可能となっている。
図2(B)に示すように、係止部40は、先端側に向けて略円形に湾曲した形状を有している。このため、医療従事者等がスタイレット10を取り扱う際に、スタイレット10の先端が手指や手に装着した手袋等に突き当たったり、引っ掛かったりするのを防止することができる。また、係止部40は、リング形状を有しているため、中空の空間部分41に手指等を掛けて把持しながら、スタイレット10を内管シャフト430内へ挿入する作業や、スタイレット10を内管シャフト430から取り出す作業を行うことができる。これにより、各作業を迅速かつ円滑に行うことが可能になる。
図5に示すように、スタイレット10の湾曲部30は、内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431に挿通された状態において、バルーン410の基端部415よりも基端側の位置(外管シャフト440が配置された位置と軸方向において重なる位置)で内管シャフト430の内面に接触するように配置されている。
バルーン410が形成された位置と軸方向において重なる位置に湾曲部30が配置されると、湾曲部30が内管シャフト430内で径方向外方に広がろうとする。このとき作用する押圧力により、内管シャフト430に巻き付けて折り畳まれた状態にあるバルーン410のプロファイル(折り畳まれた状態の形状)が広がってしまう可能性がある。バルーン410のプロファイルが広がってしまうと、バルーン410の外表面がバルーンカバー100の内面111aに押し付けられて、バルーン410とバルーンカバー100との間で作用する摩擦力が不必要に大きくなってしまう。これにより、バルーン410をバルーンカバー100から抜去等する際に、バルーンカテーテル400のシャフト420が引き伸ばされてしまうなどの問題が発生する可能性がある。本実施形態においては、スタイレット10の湾曲部30をバルーン410が配置された位置と軸方向において重ならない位置に配置することにより、上記のような問題が発生するのを未然に防止している。
バルーンカテーテル400に対してスタイレット10を固定する際は、スタイレット10の湾曲部30を内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431内へ押し込む作業が行われる。波形状に形成された湾曲部30は、内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431内に押し込まれると、内管シャフト430の内面に倣うようにして、軸方向に伸長した偏平な形状に変形する(図5において二点鎖線で示す変形)。このため、押し込みによる挿入作業を円滑に行うことができる。また、例えば、未使用時の状態において湾曲部30の幅方向の寸法d3(図2(B)を参照)が、内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431の径よりも大きく形成されている場合においても、スタイレット10を押し込む操作を行うことにより、湾曲部30をガイドワイヤルーメン431内の所望の位置に配置することが可能になる。なお、スタイレット10を内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431から引き抜く作業を行う際も、スタイレット10の係止部40等を手指等で引っ張る操作を行うことで、湾曲部30を変形させながら内管シャフト430の先端側へ移動させることができるため、作業を簡単かつ迅速に行うことが可能になる。
スタイレット10を構成する線材は、例えば、弾性を備える公知の樹脂材料や金属材料により構成することが可能である。線材が弾性を備えたもので構成されていると、スタイレット10を内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431に出し入れする際、湾曲部30を容易に変形させることが可能になるため、挿入する作業や引き出す作業をより一層円滑に行うことが可能になる。
線材を構成する材料としては、例えば、塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、スチレンーエチレンーブチレンースチレン共重合体(SEBS)、スチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体(SEPS)などの熱可塑性エラストマー、ナイロン、PETなどの熱可塑性樹脂、ゴム、シリコーンエラストマーなどの熱硬化性樹脂、SUS線、銅線、チタン線、ナイチノール線などの金属材料、上記各材料を適宜組み合わせたもの等を使用することが可能である。
図2(B)を参照して、スタイレット10の長さ寸法(軸方向の全長)L2は、例えば、100〜500mmに形成することができ、係止部40の長さ寸法L21は、例えば、1.0〜4.0mmに形成することができ、先端側基部23の長さ寸法L22は、例えば、30〜210mmに形成することができ、湾曲部30の長さ寸法L23は、例えば、例えば、10〜250mmに形成することができ、基端側基部25の長さ寸法L24は、例えば、10〜460mmに形成することができる。また、折り返し部31aの幅寸法d3は、例えば、0.4〜1.0mmに形成することができる。ただし、スタイレット10の各部の寸法は、バルーンカテーテル400およびバルーンカバー100の仕様(寸法等)に応じて適宜変更し得るものであり、上記の寸法例に限定されることはない。
また、スタイレット10を構成する線材の断面形状や外径も特に限定されることはない。
図4には、バルーンカテーテル組立体500が保管および流通される際の状態を示している。
バルーンカテーテル組立体500は、製造後に搬送や保管される際、ピール袋と呼ばれる包装容器510内に収容することができる。また、バルーンカテーテル400の長尺状のシャフト420は、運搬時や保管時の取り扱い性を考慮して、内腔521を備えるホルダチューブ520と呼ばれる所定の管状部材内に巻き回した状態で収容することができる(図5を参照)。シャフト420の先端側に配置されたバルーン410もシャフト420と同様にホルダチューブ520内に収容される。
バルーンカテーテル400は、この未使用の状態において、図5に示すように、バルーン410がバルーンカバー100により覆われて保護される。これにより、バルーン410がホルダチューブ520の内面などと擦れて損傷するのを防止することが可能になる。なお、図5は、図4に示す5A部分の内部を拡大して示した断面図である。
図4に示すように、ホルダチューブ520には、当該ホルダチューブ520を巻き回した状態に維持するための複数の固定具523と、バルーンカテーテル400のハブ450を固定するためのハブ固定具525と、が備えられている。
バルーンカテーテル400をホルダチューブ520内に収納する際、まず、バルーン410をバルーンカバー100に挿入する。次に、スタイレット10の基端側基部25、湾曲部30、および先端側基部23をバルーンカテーテル400のガイドワイヤルーメン431に順次挿入して、スタイレット10をバルーンカテーテル400の内管シャフト430に対して固定する。このようにして、バルーンカテーテル400、バルーンカバー100、およびスタイレット10が相互に組み付けられた後、バルーンカテーテル400の先端側からホルダチューブ520の内腔521内へバルーンカテーテル400を挿入する。そして、バルーンカバー100およびスタイレット10により折り畳まれた状態のバルーン410を保護した状態とし、バルーンカテーテル組立体500を包装容器510に収容してパッケージングする。その後、バルーンカテーテル組立体500を包装容器510に収容してパッケージングした状態で、バルーンカテーテル組立体500を滅菌する。バルーンカテーテル組立体500は、このようにパッケージングした状態で医療施設や医療現場等に提供することができる。
以上、本実施形態に係るバルーンカテーテル組立体500によれば、スタイレット10に形成された湾曲部30とバルーンカテーテル400の内管シャフト430との間で作用する摩擦力により、スタイレット10とバルーンカテーテル400の相対的な位置関係を保持することが可能になる。そして、バルーンカバー100は、スタイレット10に形成された係止部40により、軸方向への移動が規制される。これにより、本実施形態に係るバルーンカテーテル組立体500は、バルーンカバー100とバルーンカテーテル400の相対的な位置関係を保持することが可能である。このため、バルーンカバー100の内腔111の設計寸法にある程度の幅(余裕)を持たせることができ、一種類のバルーンカバー100で品種の異なる複数種類のバルーン410に対応することが可能になる。これにより、バルーンへの装着作業が煩雑になるのを抑えることができ、かつ、複数種類のバルーンカバーの生産および維持管理に要するコストの増加を抑えることができる。よって、経済性に優れ、かつ、バルーン410への装着作業を迅速かつ容易に行うことが可能な使用性に優れたバルーンカテーテル保管用器具200と、当該バルーンカテーテル保管用器具200により保管がなされるバルーンカテーテル400とを備えるバルーンカテーテル組立体500を提供することが可能になる。
また、湾曲部30が、バルーン410の基端部415よりも基端側の位置において内管シャフト430の内面に接触するように構成されているため、内管シャフト430に巻き付けて折り畳まれた状態にあるバルーン410のプロファイルが広がるのを防止でき、バルーン410とバルーンカバー100との間で作用する摩擦力が不必要に大きくなってしまうのを防止することができる。
また、湾曲部30が、スタイレット10の長手方向に沿う軸線Aに対して交差する方向に複数回折り返すように形状付けされた波形状部31を有するため、内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431内へスタイレット10を押し込む操作を行うことにより、湾曲部30をガイドワイヤルーメン431の所望の位置に容易に配置することが可能になる。
また、バルーンカバー100にバルーン410が挿入され、ガイドワイヤルーメン431にスタイレット10が挿入された状態において、バルーンカバー100は、バルーン410の外表面の少なくとも一部に内面を接触させることにより、湾曲部30が内管シャフト430の内面に作用させる摩擦力よりも小さな摩擦力をバルーン410に作用させるように構成されているため、バルーンカバー100内からバルーン410を引き出す作業を行う際に、バルーンカテーテル400に不要な負荷が掛かってバルーンカテーテル400のシャフト420が引き伸ばされてしまうのを防止することが可能になる。
また、係止部40が、バルーンカバー100の先端開口部113の内径d1よりも大きな外径を有しているため、バルーンカバー100に対して先端側へ移動させる向きの力が付与されてバルーンカバー100が移動した際に、バルーンカバー100の開口縁部113aが係止部40に突き当たることにより、バルーンカバー100の先端側への移動を好適に阻止することが可能である。
次に、変形例を説明する。各変形例の説明においては、既に説明した部材と同一の部材、同様に構成し得る点等についてはその説明を適宜省略する。
図6には、変形例に係るバルーンカテーテル保管用器具210を示す。
バルーンカテーテル保管用器具210においては、バルーンカバー100に対してスタイレット10の係止部40を固着(固定)している。このように構成することにより、バルーンカバー100とスタイレット10が互いに位置決めされた状態がより確実に維持されるため、バルーンカテーテル保管用器具210を使用している最中にバルーンカバー100が位置ずれするのをより一層好適に防止することが可能になる。
バルーンカバー100とスタイレット10を固定する位置は特に限定されないが、例えば、スタイレット10にリング状の係止部40が設けられている場合、バルーンカバー100の先端開口部113付近に位置する内面に係止部40の一部を固定することができる。また、固定方法も特に限定されないが、例えば、バルーンカバー100とスタイレット10の材質を考慮した上で、融着や接着材等による公知の固定方法を採用することができる。
図7には、変形例に係るバルーンカテーテル組立体600を示す。
本変形例に係るバルーン組立体600においては、スタイレット10に形成された湾曲部60が、スタイレット10の長手方向に沿う軸線Aの周方向に螺旋状に形状付けされた螺旋形状部61により構成されている。
湾曲部60がこのような螺旋形状に形成されている場合においても、前述した波形状に形成された湾曲部30と同様に、湾曲部60の外形形状を適宜変形させながら、内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431内への挿入、および内管シャフト430のガイドワイヤルーメン431からの引き出しを行うことができるため、上記各作業を簡単かつ迅速に行うことが可能になる。
なお、螺旋状部61の軸方向の長さや軸方向における粗密(間隔)の程度等は、特に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
図8には、バルーンカバーの変形例を示す。当該変形例に示すように、バルーンカバー710は、例えば、バルーン410が挿入される挿入方向側に位置する基端部715aを、基端開口部715に向けて内径が徐々に大きくなるテーパー形状に形成することが可能である。
バルーンカバー710が、図示するようなテーパー形状の基端部715aを備えているため、前述したバルーンカバー100と同様に、バルーンカバー710内へバルーン410を挿入する作業およびバルーンカバー710内からバルーン410を引き出す作業を円滑に行うことが可能になる。なお、バルーンカバー710の内腔711の形状は、基端部715aの先端側に向けて略直線状に延びるストレート形状に形成することが可能である。このような形状に内腔711を形成することにより、成形によるバルーンカバー710の製造を比較的容易に行うことが可能になる。
バルーンカバー710の各部の寸法例として、全長L4は、例えば、100〜500mmに形成することができ、先端開口部713の径d4は、例えば、0.9〜2.0mmに形成することができ、基端開口部715の径d5は、例えば、1.5〜3.0mmに形成することができ、基端部715aにおいてテーパー形状を有する部分の長さ寸法L4は、例えば、1.5〜3.0mmに形成することができ、管壁の厚みtは、例えば、0.2〜0.5mmに形成することができる。
なお、バルーンカバー710の先端部および基端部の両方にテーパー形状を付加して、先端開口部713および基端開口部715のそれぞれをバルーン410を挿入するための挿入口として利用可能に構成することも可能である。このように構成することにより、バルーンカバー710の利便性をより一層向上させることが可能になる。
以上、実施形態および複数の変形例を通じて本発明に係るバルーンカテーテル組立体を説明したが、本発明は実施形態および各変形例において説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、一つのスタイレットに波形状部と螺旋形状部を設けることが可能である。また、例えば、実施形態の説明においては、バルーンが配置された位置よりも基端側に位置するように湾曲部が配置された例を示したが、湾曲部は、内管シャフトの内面のいずれかの箇所に接触して摩擦力を付与することが可能であればよく、設置位置等は適宜変更することが可能である。また、例えば、実施形態の説明においては、先端側へ向けて径が小さくなるテーパー形状の内腔を備えるバルーンカバーを示したが、バルーンカバーの内腔の形状は、バルーンを収容し得る限りにおいて適宜変更することが可能である。
10 スタイレット、
23 先端側基部、
25 基端側基部、
30、60 湾曲部、
31 波形状部、
40 係止部、
61 螺旋形状部、
100 バルーンカバー、
111 内腔、
111a 内面、
113 先端開口部、
113a 開口縁部、
115 基端開口部、
200、210 バルーンカテーテル保管用器具、
400 バルーンカテーテル、
410 バルーン、
416 加圧部、
420 シャフト、
430 内管シャフト、
431 ガイドワイヤルーメン、
440 外管シャフト、
450 ハブ、
500、600 バルーンカテーテル組立体、
510 包装容器、
520 ホルダチューブ、
710 バルーンカバー、
713 先端開口部、
715 基端開口部、
715a 基端部。

Claims (6)

  1. ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤルーメンを備える内管シャフトと、前記内管シャフトとの間に加圧媒体が流通可能な加圧媒体ルーメンを形成する外管シャフトと、先端部が前記内管シャフトに接続され、基端部が前記外管シャフトに接続され、前記加圧媒体の流入および排出により拡張および収縮可能なバルーンとを備えるバルーンカテーテルと、
    前記バルーンが挿入される内腔が形成され、折り畳まれた状態の前記バルーンを収納するバルーンカバーと、前記ガイドワイヤルーメンに挿通されるスタイレットとを備えるバルーンカテーテル保管用器具と、を有し、
    前記スタイレットは、
    前記バルーンカバーの移動を規制する係止部と、当該スタイレットの長手方向に沿う軸線に対して交差する方向に湾曲し、前記ガイドワイヤルーメン内に挿通された状態において前記内管シャフトの内面に接触して摩擦力を作用させる湾曲部とを有し、
    前記湾曲部は、前記バルーンの基端部よりも基端側の位置において前記内管シャフトの内面に接触する、バルーンカテーテル組立体。
  2. 前記湾曲部は、前記スタイレットの長手方向に沿う軸線に対して交差する方向に複数回折り返すように形状付けされた波形状部および/または前記スタイレットの長手方向に沿う軸線の周方向に螺旋状に形状付けされた螺旋形状部を有する請求項1に記載のバルーンカテーテル組立体。
  3. 前記バルーンカバーの基端部は、基端開口部へ向けて内径が徐々に大きくなるテーパー形状を有する、請求項1または請求項2に記載のバルーンカテーテル組立体。
  4. 前記バルーンカバーに前記バルーンが挿入され、前記ガイドワイヤルーメンに前記スタイレットが挿入された状態において、前記バルーンカバーは、前記バルーンの外表面の少なくとも一部に内面を接触させることにより、前記湾曲部が前記内管シャフトの内面に作用させる摩擦力よりも小さな摩擦力を前記バルーンに作用させる、請求項1〜のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル組立体。
  5. 前記係止部と前記バルーンカバーが固着されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル組立体。
  6. 前記係止部は、前記バルーンカバーの先端開口部の内径よりも大きな外径を有している、請求項1〜のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル組立体。
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