JP6524866B2 - 照射装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、単に種類の異なるランプを交換しただけでは、種類の異なるランプの照射野における均斉度に差違が生じる場合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ランプの種類を変更しても均斉度の低下を抑制可能な照射装置を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態に係る紫外線照射装置の構成を示す斜視図である。
紫外線照射装置1は、ワーク2に紫外線を照射する照射装置であり、紫外線を直下のワーク2に照射する複数の照射器3を装置筐体(不図示)内に備えている。
照射器3は、底面開放型の直方体状の照射器筐体10を有し、この照射器筐体10には、ランプユニット5が内設されている。このランプユニット5は、紫外線を線状に放射する線状紫外線光源たるランプ11と、このランプ11を包囲する半楕円筒状(シリンドリカル状)のミラー12とを備え、ランプ11から放射される紫外線をミラー12で反射して照射器筐体10の底面から線状に紫外線を照射する。
ただし、両端の照射器3については、ワーク2の照射エリア2Aに照射されずに外に漏れる紫外線が比較的多く、効率が悪い。
具体的には、補助反射板6は、ランプ11の両端に対面する一対の端板6Aと、ランプ11の両側に対面する一対の側板6Bとを有し、これらがランプ11の四方を囲む四角筒状に組まれ、その内壁面が反射面として構成されている。これにより、各照射器3からワーク2の長さL方向の外に漏れる光がワーク2の照射に使われ、ワーク2が効率良く照射されることとなる。
しかしながら、種類の異なるランプ、具体的には、添加物の分量や種類が異なるランプを、単に交換しただけでは、種類の異なるランプの照射野における均斉度に差違が生じる。
従来では、照射器のワークに対する距離をランプの種類毎に変更して紫外線照射装置を設計していたため、ランプの種類毎に異なる設計の紫外線照射装置を必要とする。また、ガリウムランプを用いる場合には、照射器をワークに対して比較的大きく(例えば、150mm程度)離す必要があり、紫外線照射装置が大型化してしまう。
そこで、本実施形態では、紫外線照射装置1は、輝度分布中心の差違に基づいて、ランプ11の取付位置を可変する構成としている。
ランプユニット5は、図2に示すように、底面を開放する直方体状の灯体21を有し、この灯体21内にランプ11及びミラー12を収めて構成されている。灯体21内には、両端側に金属製の端板22が設けられ、この灯体21と端板22がランプユニット5のユニット筐体20を構成している。
端板22は、図3に示すように、下方に開口する溝22Aが形成されており、開口形状が略矩形状をなし、端板22は全体として略U字形状に形成されている。この端板22は、ランプ11の軸C(図5参照)方向に延在して灯体21に固定される一対の支持片23に固定されている。
固定板41は、溝22Aを覆う大きさに形成され、この固定板41には、ランプ11を挿入する切り欠き部41Aが形成されている。切り欠き部41Aは、下方に向けて開口し、この開口部41A1からランプ11が切り欠き部41Aに挿入される。切り欠き部41Aはランプ11との間に所定の隙間が空く大きさに形成されている。
ランプ絶縁体42A,42Bは、絶縁性材料、例えば、セラミック(本実施形態では、ステアタイト)で溝22Aと略同一の大きさに形成され、ランプ11と端板22(及び固定板41)との間の絶縁を図る。ランプ絶縁体42A,42Bは、上下に分割されて構成されて、発光管端部30Aを上下に包囲する。ランプ絶縁体42A,42Bには、発光管端部30Aと所定の隙間を空けて発光管端部30Aに沿った形状の凹部42A1,42B1が形成されている。
固定枠51及び固定板52はそれぞれ金属板であり、固定枠51は下方及びランプ11の軸方向外側を開放した箱状に形成され、この固定枠51の内側に、固定板52が固定されている。固定板52は、固定枠51に固定される平板状の基体52Aと、基体52Aから下方に板状に延出する延出部52Bとを有して、略L字状に形成されている。
絶縁体53は、絶縁性材料、本実施形態では、ポリテトラフルオロエチレンで形成されている。この絶縁体53は、固定板52とランプ保持体54Aの間に介在される略角柱状の介在部53Aと、介在部53Aから下方(ランプ保持体54A側)に板状に延出する延出部53Bとを有して、略L字状に形成されている。
ランプ保持体54A,54Bは、絶縁性材料、例えば、セラミック(本実施形態では、ステアタイト)で形成されている。ランプ保持体54A,54Bは全体として略矩形状に形成され、上下に分割されて構成されて、碍子31を上下に挟持する。ランプ保持体54A,54Bには、碍子31に沿った形状の凹部54A1,54B1が形成されている。
碍子31はランプ保持体54A,54Bに挟持されてランプ保持体54A,54Bに固定され、ランプ保持体54A,54Bはねじ等の締結具によって互いに結合された上で、ねじ等の締結具によって絶縁体53に固定される。絶縁体53はねじ等の締結具によって固定板52に固定され、この固定板52もねじ等の締結具によって固定枠51に固定される。
固定板41及び固定枠51は、それぞれねじ等の締結具55によって端板22に固定される。
本実施形態では、メタルハライドランプをミラー12の焦点Fに配置した設計を基準に、ガリウムランプの位置を決めている。すなわち、上側位置はランプ11がメタルハライドランプの場合の位置、下側位置はランプ11がガリウムランプの場合の位置とし、上述の所定長さを5mmに設定している。ランプ11がメタルハライドランプの場合には、ランプ11は上側位置に取り付けられ、ランプ11がガリウムランプの場合には、ランプ11が下側位置に取り付けられる。
なお、本実施形態では、ランプ11の種類に合わせて波長選択フィルタ13を代えている。
図6は、照射器3が1灯の場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図であり、(A)はメタルハライドランプとガリウムランプが同一位置にある場合、(B)はガリウムランプをメタルハライドランプよりミラー12の出射口12A側に5mmずらした場合を示す。図6中、符号Mはメタルハライドランプのグラフを示し、符号Gはガリウムランプのグラフを示す。
図7は、ランプ11にメタルハライドランプを用い、照射器3が4灯の場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図であり、図7(A)は照射エリア2Aの照度分布を示し、図7(B)は図7(A)の点線部分に相当する照射エリア2Aの長さ方向中心における照度分布を示す。
図8は、ランプ11にガリウムランプを用い、ランプ11をメタルハライドランプと同一位置に配置し、照射器3が4灯の場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図であり、図8(A)は照射エリア2Aの照度分布を示し、図8(B)は図8(A)の点線部分に相当する照射エリア2Aの長さ方向中心における照度分布を示す。
図9は、ランプ11にガリウムランプを用い、ランプ11をメタルハライドランプよりずらして配置し、照射器3が4灯の場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図であり、図9(A)は照射エリア2Aの照度分布を示し、図9(B)は図9(A)の点線部分に相当する照射エリア2Aの長さ方向中心における照度分布を示す。
図6、図7(B)、図8(B)及び図9(B)中、横軸はランプ11の幅W方向の位置を示し、縦軸は照度(相対値)(%)を示す。
一方、図6(A)及び図7に示すように、ランプ11がガリウムランプの場合は、幅W方向の中心に照度のピークがあり、均斉度も58%と比較的低くなる。
このように、本実施形態では、ランプ11がメタルハライドランプ及びガリウムランプのいずれであっても、輝度分布中心がミラー12の焦点Fに略一致させることができるので、ランプの種類を変更しても均斉度の低下を抑制できる。また、照射器をワークに対して比較的大きく離していた従来のガリウムランプ用の紫外線照射装置に比べ、照射器3がワーク2に近くなるので、照度を向上できる。
また、ランプ11を照射器3(具体的には、ランプユニット5のユニット筐体20)に対して取付位置を変更可能に取り付けたため、紫外線照射装置1の装置筐体の構造を変更する必要がないので、照射器3の間隔や数を容易に変更できる。したがって、照射器3の数を変更して照射エリア2Aの幅Wを拡張、伸縮することを容易に行うことができる。
例えば、上述の実施形態では、ランプ11をランプユニット5のユニット筐体20に取り付けたが、ランプ11の取り付け部は、これに限定されるものではなく、例えば、照射器3の照射器筐体10であってもよい。また、ランプ11を装置筐体に取り付ける構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、2種類のランプ11を取り付け可能に構成したが、取付可能なランプ11の数はこれに限定されず、3種類以上であってもよい。
また、上述の実施形態では、補助反射板6を設けたが、補助反射板6を省略してもよい。
また、上述の実施形態では、ステージ4は、ステージ反射板としたが、上面を反射面としないステージとして構成してもよい。
3 照射器
4 フィルタ
5 ステージ(ステージ反射板)
11 ランプ
12 ミラー
12A 出射口
20 ランプユニット
Claims (4)
- 光源たるランプと、前記ランプから放射される光を反射するミラーとを備える照射装置において、
前記ランプ内の輝度分布中心に差違が生じる前記ランプを前記ミラーに択一的に取り付け可能に構成し、
前記輝度分布中心の差違に基づいて、一のランプの取付位置を他のランプの取付位置よりも下方にずらして形成されていることを特徴とする照射装置。 - 光源たるランプと、前記ランプから放射される光を反射し、出射口を下側に有するミラーとを備える照射装置において、
前記ランプ内の輝度分布中心に差違が生じる前記ランプを前記ミラーに択一的に取り付け可能に構成し、
前記輝度分布中心の差違に基づいて、一のランプの取付位置を他のランプの取付位置よりもミラーの出射口側にずらして形成されていることを特徴とする照射装置。 - 前記ミラーに前記輝度分布中心に差違が生じるランプを択一的に取り付けたランプユニットと、ミラーの出射口に配置したフィルタとにより、照射器を構成し、前記照射器を、ワークを載置するステージに対して複数並べて配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の照射装置。
- 前記一のランプがガリウムランプで、前記他のランプがメタルハライドランプであることを特徴とする請求項1乃至3に記載の照射装置。
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