JP6524806B2 - 多孔質膜の製造方法 - Google Patents

多孔質膜の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6524806B2
JP6524806B2 JP2015115474A JP2015115474A JP6524806B2 JP 6524806 B2 JP6524806 B2 JP 6524806B2 JP 2015115474 A JP2015115474 A JP 2015115474A JP 2015115474 A JP2015115474 A JP 2015115474A JP 6524806 B2 JP6524806 B2 JP 6524806B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
porous membrane
group
macromonomer
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015115474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016013539A (ja
Inventor
真悟 疋田
真悟 疋田
野田 哲也
哲也 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2015115474A priority Critical patent/JP6524806B2/ja
Publication of JP2016013539A publication Critical patent/JP2016013539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6524806B2 publication Critical patent/JP6524806B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

本発明は、多孔質膜の製造方法に関する。
多孔質膜は、飲料水製造、浄水処理、排水処理等の水処理分野等の様々な分野で利用されている。近年、高い分画性能や親水性といった膜の性能に加え、製造工程の簡略化が望まれている。
多孔質膜として、特許文献1には、ポリフッ化ビニリデン等の疎水性マトリックスポリマー及び両親媒性ブロックコポリマーを含むポリマー膜が提案されている。しかし、特許文献1で使用されるブロックコポリマーは、ニトロキシド媒介重合(NMP)等の制御されたラジカル重合法で製造されていることから重合後にモノマーを取り除く必要があり、コスト的に有利とはいえない。また、膜はブロックコポリマーとPVDF樹脂のみからなり、純粋なブロックコポリマーを得るために沈殿法や蒸発によって精製する工程を含む。また、非特許文献1のように、PVDFを予め溶解した溶液を用いてin situでモノマーを重合した後に多孔質膜を得る方法が提案されている。しかし、PMMAマクロモノマーのような中〜高分子量体をもつ反応性モノマーを用いる場合、重合前に系内の粘度が上がりすぎて、溶解に時間がかかる問題が生じる。また、予めPVDFが溶解していることでマクロモノマーを少量しか溶解できず、他のコモノマーとの反応率が上がらず、特に共重合等には不向きな問題がある。
特表2012−506772号公報
Journal of Materials Chemistry,2012,22,9131.
本発明は、沈殿法や蒸発等の精製工程を含むことない通常のラジカル重合によって容易に得られるポリマー組成物を使用して得られる多孔質膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題は、以下の本発明[1]〜[5]によって解決される。
[1]下式(1)で示されるメタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)(以下、「マクロモノマー(b1)」という)と、その他のモノマー(b2)を含むモノマー組成物を溶媒中で重合して得られるポリマー(B)を含む重合液(C)を調整する工程、前記重合液(C)に、膜形成ポリマー(A)を溶解して多孔質膜調製用溶液(D)を調整する工程多孔質膜調製用溶液(D)、凝固液に浸漬して前駆体を得る工程、及び、洗浄により前駆体からポリマー(B)を一部または全部除去する洗浄工程を含む多孔質膜の製造方法。

式(1)において、R及びR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基であり、nは、2以上10,000以下の整数である。
[2] 前記膜形成ポリマー(A)がフッ素含有ポリマーである[1]に記載の多孔質膜。
[3] 前記その他のモノマー(b2)が、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリレートである[1]〜[3]のいずれかに記載の多孔質膜の製造方法。
[4]前記多孔質膜中に含まれるポリマー(B)がメタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)の合計100質量%に対するその他のモノマー(b2)の割合が51〜100%であるポリマー(B)を含む[1]〜[3]のいずれかに記載の多孔質膜の製造方法。
[5]前記洗浄工程が、60℃〜100℃の熱水を用いて行う求項1〜請求項4のいずれかに記載の多孔質膜の製造方法。
本発明の製造方法によって、沈殿法や蒸発等の精製工程を含むことない通常のラジカル重合によって容易に得られるポリマー組成物を使用して、多孔質膜を得ることができる。
また、本発明の多孔質膜の製造方法により得られる多孔質膜は、水処理分野の用途に限らず、電解液の支持体に用いられるような多孔質膜としても好適であり、特に、リチウムイオン電池のリチウムイオン電解液で膨潤した支持体が好適である。
<膜形成ポリマー(A)>
膜形成ポリマー(A)は、本発明の多孔質膜調製用溶液(D)及び多孔質膜の構成成分の一つである。
膜形成ポリマー(A)は本発明の多孔質膜調製用溶液(D)から得られる多孔質膜の構造を維持させるためのものであり、多孔質膜に求められる特性に応じて膜形成ポリマー(A)の組成を選択することができる。
膜形成ポリマー(A)として耐薬品性、耐酸化劣化性及び耐熱性が要求される場合には、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PVDF−co−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、エチレン−co−クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素含有ポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスチレン誘導体、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びセルロースアセテートが挙げられる。これらの中で、多孔質膜の耐薬品性及び耐酸化劣化性の点で、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PVDF−co−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、エチレン−co−クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、ポリフッ化ビニル及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素含有ポリマーが好ましい。これらの中で、多孔質膜の耐酸化劣化性及び機械的耐久性の点で、PVDFが好ましい。
膜形成ポリマー(A)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
膜形成ポリマー(A)は、後述の溶剤(ロ)に溶解可能であり、純水に溶解しないポリマーが好ましい。
前述のポリマーの中で、後述する溶剤(ロ)への相溶性、耐薬品性及び耐熱性の観点からPVDFが好ましい。
膜形成ポリマー(A)としては、質量平均分子量(以下、「Mw」という)100,000〜2,000,000が好ましい。Mwが100,000以上の場合に、本発明の多孔質膜の機械的強度が良好となる傾向にあり、Mwが2,000,000以下の場合に、溶剤(ロ)への溶解性が良好となる傾向にある。Mwの下限値は300,000以上がより好ましく、Mwの上限値は1,500,000以下がより好ましい。
尚、膜形成ポリマー(A)として上記のMwを有するものを使用する場合、異なるMwを有するものを混合して所定のMwを有する膜形成ポリマー(A)とすることができる。
<マクロモノマー(b1)>
マクロモノマー(b1)は、本発明の重合液(C)、多孔質膜調製用溶液(D)及び多孔質膜に含有されるポリマー(B)の構成成分の一つである。
マクロモノマー(b1)は、式(1)に示されるモノマーで、ポリメタクリル酸エステルセグメントの片末端に不飽和二重結合を有するラジカル重合可能な基が付加したものである。
式(1)において、R及びR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基は、置換基を有することができる。
R又はR〜Rのアルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の分岐又は直鎖アルキル基が挙げられる。R又はR〜Rのアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びi−プロピル基が挙げられる。
R又はR〜Rのシクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜20のシクロアルキル基が挙げられる。R又はR〜Rのシクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基及びアダマンチル基が挙げられる。
R又はR〜Rのアリール基としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。R又はR〜Rのアリール基の具体例としては、フェニル基及びナフチル基が挙げられる。
R又はR〜Rの複素環基としては、例えば、炭素数5〜18の複素環基が挙げられる。R又はR〜Rの複素環基の具体例としては、γ―ラクトン基及びε―カプロラクトン基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基としては、それぞれ独立して、アルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(−COOR’)、カルバモイル基(−CONR’R’’)、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基(−NR’R’’)、ハロゲン、アリル基、エポキシ基、アルコキシ基(−OR’)又は親水性若しくはイオン性を示す基からなる群から選択される基が挙げられる。尚、R’又はR’’は、それぞれ独立して、複素環基を除いてRと同様の基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のカルバモイル基としては、例えば、N−メチルカルバモイル基及びN,N−ジメチルカルバモイル基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のアミド基としては、例えば、ジメチルアミド基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のハロゲンとしては、例えば、ふっ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜12のアルコキシ基が挙げられ、具体例としては、メトキシ基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基の親水性又はイオン性を示す基としては、例えば、カルボキシル基のアルカリ塩又はスルホキシル基のアルカリ塩、ポリエチレンオキシド基、ポリプロピレンオキシド基等のポリ(アルキレンオキシド)基及び四級アンモニウム塩基等のカチオン性置換基が挙げられる。
nは重合度を表し、2以上10,000以下の整数である。より好ましくは、3以上1,000以下である。
Rとしては、マクロモノマー(b1)の入手のし易さ、得られるポリマー(B)の溶剤(ロ)への溶解性から、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はi−プロピル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
マクロモノマー(b1)の末端基は、公知のラジカル重合で得られるポリマーの末端基となる。と同様に、例えば水素原子及びラジカル重合開始剤に由来するアルキル基、ヒドロキシル基、チオール基などが挙げられるがこれに限定されない。
マクロモノマー(b1)は、マクロモノマー(b1)を含有するモノマー混合物をラジカル重合する際に連鎖移動剤として作用する効果を有する。従って、マクロモノマー(b1)及び後述するその他のモノマー(b2)を含むモノマー組成物をラジカル重合させると、金属触媒や硫黄化合物を用いることなくブロック共重合体及びグラフト共重合体から選ばれる少なくとも1種を有するポリマー(B)を得ることができるため、得られるポリマー(B)は、金属等の不純物の含有量が少ないことが求められる成形品や水処理膜等に用いる点で好適である。
また、マクロモノマー(b1)を用いることにより、従来の制御されたラジカル重合よりも比較的安価にブロック共重合体及びグラフト共重合体から選ばれる少なくとも1種を含有する重合物を得ることが可能である。尚、制御されたラジカル重合としては、例えば、可逆付加開裂連鎖移動重合(RAFT)、原子移動ラジカル重合(ATRP)、ニトロキシド媒介重合(NMP)及び有機テルルを成長末端とするリビングラジカル重合(TERP)が挙げられる。これら制御されたラジカル重合は、制御された分子量と狭い分子量分布を有することが特徴である。
本発明において、マクロモノマーとは、重合可能な官能基を持つ高分子化合物をいい、別名、マクロマーとも呼ばれるものである。
マクロモノマー(b1)中のポリメタクリル酸エステルセグメントを構成するための原料となるラジカル重合性モノマーとしては、ポリマー(B)の溶剤(ロ)への溶解性から、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFM(商品名、ダイセル化学(株)製;カプロラクトン付加モノマー)、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸ノルマルブトキシエチル、メタクリル酸イソブトキシエチル、メタクリル酸t−ブトキシエチル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸ノニルフェノキシエチル、メタクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーPME−100(商品名、日本油脂(株)、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が2であるもの))、ブレンマーPME−200(商品名、日本油脂(株)、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が4であるもの))、ブレンマーPME−400(商品名、日本油脂(株)、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が9であるもの))、ブレンマー50POEP−800B(商品名、日本油脂(株)、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−メタクリレート(エチレングリコールの連鎖が8であり、プロピレングリコールの連鎖が6であるもの))及びブレンマー20ANEP−600(商品名、日本油脂(株)、ノニルフェノキシ(エチレングリコール−ポリプロピレングリコール)モノアクリレート)が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中で、原料となるラジカル重合性モノマーの入手のし易さ、得られるポリマー(B)の溶剤(ロ)への溶解性の観点から、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200及びブレンマーPME−400が好ましい。また、原料となるラジカル重合性モノマーとしては、膜形成ポリマー(A)、特にPVDFとの相溶性が良好な点で、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200及びブレンマーPME−400がより好ましく、メタクリル酸メチルが更に好ましい。
マクロモノマー(b1)の数平均分子量(以下、「Mn」という)は、得られるポリマー(B)の機械物性及び溶剤(ロ)への溶解性の点から、1,000以上1,000,000以下が好ましい。Mnの下限値は、3,000以上がより好ましく、4,000以上が更に好ましい。Mnの上限値は、60,000以下がより好ましく、50,000以下が更に好ましい。
マクロモノマー(b1)の分子量分布(以下、「Mw/Mn」という)は、得られるポリマー(B)の機械物性及び溶剤(ロ)への溶解性の点から、1.5以上5.0以下が好ましい。
本発明においては、マクロモノマー(b1)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
マクロモノマー(b1)の製造方法としては、例えば、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法(例えば、米国特許第4,680,352号明細書)、α−ブロモメチルスチレン等のα−置換不飽和化合物を連鎖移動剤として用いる方法(例えば、国際公開第88/04,304号)、重合性基を化学的に結合させる方法(例えば、特開昭60−133,007号公報、米国特許第5,147,952号明細書)及び熱分解による方法(例えば、特開平11−240,854号公報)が挙げられる。これらの中で、効率的にマクロモノマー(b1)を製造可能な点から、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法が好ましい。
マクロモノマー(b1)の製造方法としては、例えば、塊状重合法、溶液重合法及び懸濁重合法、乳化重合法等の水系分散重合法が挙げられる。これらの中で、マクロモノマー(b1)の回収工程の簡略化の点から、溶液重合及び水系分散重合法が好ましい。
マクロモノマー(b1)を溶液重合法で得る際に使用される溶剤(イ)としては、例えば、トルエン等の炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;アセトン等のケトン;メタノール等のアルコール;アセトニトリル等のニトリル;酢酸エチル等のビニルエステル;エチレンカーボネート等のカーボネート;及び超臨界二酸化炭素が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
<その他のモノマー(b2)>
その他のモノマー(b2)は、本発明の重合液(C)、多孔質膜調製用溶液(D)及び多孔質膜に含有されるポリマー(B)を構成するための原料の一つである。
その他のモノマー(b2)としては、例えば、マクロモノマー(b1)中のポリメタクリル酸エステルセグメントを構成するための原料となるラジカル重合性モノマーと同様のモノマー並びにアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アタクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFA(ダイセル化学(株);カプロラクトン付加単量体)、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ノルマルブトキシエチル、アクリル酸イソブトキシエチル、アクリル酸tーブトキシエチル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ノニルフェノキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーAME−100、200(日油(株))、ブレンマー50AOEP−800B(日油(株))、アクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエンスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、N−メチロールメタクリルアミド、ブトキシメタクリルアミド、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ブトキシアクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートメチルクロライド塩、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートベンジルクロライド塩、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートメチルクロライド塩、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートベンジルクロライド塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びビニルトリメトキシシランが挙げられる。
これらの中で、マクロモノマー(b1)との共重合性の点で、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリレートが好ましい。
<モノマー組成物>
本発明において、モノマー組成物は、マクロモノマー(b1)及びその他のモノマー(b2)を含む。
モノマー組成物中のマクロモノマー(b1)とその他のモノマー(b2)の合計量100質量部に対するマクロモノマー(b1)の含有量は、5〜99質量部が好ましい。マクロモノマー(b1)の含有量が5質量部以上の場合は、得られた重合液(C)に膜形成ポリマー(A)を添加して、多孔質膜調製用溶液(D)を調整する際の液の均一性を向上させる傾向にあり、99質量部以下の場合は、本発明の多孔質膜の純水に対する接触角が90°以下となる傾向にある。マクロモノマー(b1)の含有量の下限値は20質量部以上がより好ましく、40質量部以上が更に好ましく、50質量部以上が特に好ましい。マクロモノマー(b1)の含有量の上限値は、98質量部以下がより好ましく、95質量部以下が更に好ましい。
<ポリマー(B)>
ポリマー(B)は、本発明の重合液(C)、多孔質膜調製用溶液(D)及び多孔質膜の構成成分の一つである。

ポリマー(B)は、マクロモノマー(b1)及びその他のモノマー(b2)を含むモノマー組成物を重合して得られるもので、マクロモノマー(b1)とその他のモノマー(b2)のブロック共重合体及び側鎖にマクロモノマー(b1)単位を有するその他のモノマー(b2)のグラフト共重合体から選ばれる少なくとも1種で構成される。
本発明において、ポリマー(B)中にはマクロモノマー(b1)単位のみを有するポリマー、その他のモノマー(b2)単位のみを有するポリマー、未反応のマクロモノマー(b1)及び未反応のその他のモノマー(b2)から選ばれる少なくとも1種を含有することができる。
ポリマー(B)のMnは、ポリマー(B)の熱安定性及び得られた多孔質膜の機械強度や多孔質膜外表面の親水性の点から、1,000以上5,000,000以下が好ましい。ポリマー(B)のMnの下限値は2,000以上がより好ましく、5,000以上が更に好ましい。ポリマー(B)のMnの上限値は、300,000以下がより好ましい。
ポリマー(B)は、単独で又は異なる組成比、連鎖分布若しくは分子量のポリマー2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリマー(B)の製造方法としては、溶液重合法が挙げられる。
ポリマー(B)を溶液重合法で製造する際に使用される溶剤(ロ)としては、例えば、膜形成ポリマー(A)を溶解する点から、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、テトラメチルウレア(TMU)、トリエチルフォスフェート(TEP)及びリン酸トリメチル(TMP)が挙げられる。これらの中で、膜形成ポリマー(A)及びポリマー(B)の溶解性及び取り扱いの容易さの点で、アセトン、DMF、DMAc、DMSO及びNMPが好ましい。溶剤(ロ)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリマー(B)を製造する際には、ポリマー(B)の分子量を調節するために、メルカプタン、水素、αメチルスチレンダイマー、テルペノイド等の連鎖移動剤を使用することができる。
ポリマー(B)を得る際にはラジカル重合開始剤を使用することができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物及びアゾ化合物が挙げられる。
有機過酸化物の具体例としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、入手のし易さ、重合条件に好適な半減期温度を有する点から、ベンゾイルパーオキサイド、AIBN、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が好ましい。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ラジカル重合開始剤の添加量は、その他のモノマー(b2)100質量部に対して0.0001質量部以上10質量部以下が好ましい。
ポリマー(B)を得るための重合温度としては、例えば、使用する溶媒の沸点やラジカル重合開始剤の使用温度範囲が好適である点で、−100〜250℃が好ましい。重合温度の下限値は0℃以上がより好ましく、上限値は200℃以下がより好ましい。
<重合液(C)>
本発明の重合液(C)とは、マクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)を含むモノマー組成物を溶媒(ロ)中で重合して得られるポリマー(B)を含む溶液である。本発明の重合液(C)を用いて後述の多孔質膜調製用溶液(D)を調製することで、再沈殿や蒸発法のような煩雑な工程を含むことなく多孔質膜を得ることができる。
<多孔質膜調製用溶液(D)>
本発明の多孔質膜調製用溶液(D)は、ポリマー(B)を含む重合液(C)に、膜形成ポリマー(A)を溶解することで得られる。本発明の多孔質膜調製用溶液(D)を重合液(C)に膜形成ポリマー(A)を溶解して得ることによって、ポリマー(B)中に含まれるマクロモノマー(b1)及びその他のモノマー(b2)の反応率が良好で、従来よりも簡便な方法で多孔質膜を得ることが可能となる。尚、多孔質膜調製用溶液(D)は、膜形成ポリマー(A)又はポリマー(B)の一部が重合液(C)中に溶解せずに分散していても、均一であり、均一性を維持できているのであれば分散した状態のものでもよい。
尚、多孔質膜調製用溶液(D)得る際、溶剤(ロ)の沸点以下であれば溶剤(ロ)を加熱しながら膜形成ポリマー(A)を重合液(C)に溶解することができる。また、重合液(C)を必要に応じて冷却することができる。
本発明の多孔質膜調製用溶液(D)中の膜形成ポリマー(A)の含有量としては、膜形成ポリマー(A)、ポリマー(B)及び溶剤(ロ)の合計量100質量部に対して5〜40質量部が好ましい。膜形成ポリマー(A)の含有量が5質量部以上で多孔質膜とすることができる傾向にある。また、膜形成ポリマー(A)の含有量が30質量部以下で重合溶液へ容易に溶解することができる傾向にある。
膜形成ポリマー(A)の含有量の下限値は、8質量部以上がより好ましく、10質量部以上が更に好ましい。膜形成ポリマー(A)の含有量の上限値は、30質量部以下がより好ましく、25質量部以下が更に好ましく、20質量部以下が特に好ましい。
本発明の多孔質膜調製用溶液(D)中のポリマー(B)の含有量としては、膜形成ポリマー(A)、ポリマー(B)及び溶剤(ロ)の合計量100質量部に対して1〜30質量部が好ましい。ポリマー(B)の含有量が1質量部以上で多孔質膜とすることができる傾向にある。また、ポリマー(B)の含有量が30質量部以下でポリマー(A)の重合液(C)への溶解が簡便となる傾向にある。
ポリマー(B)含有量の下限値は、2質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。膜形成ポリマー(A)の含有量の上限値は、30質量部以下がより好ましく、20質量部以下が更に好ましく、15質量部以下が特に好ましい。
<多孔質膜>
本発明の多孔質膜中に含まれるポリマー(B)は、メタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)の合計100質量%に対するその他のモノマー(b2)の割合が51〜100質量%であるポリマー(B)を含んでいる。
ポリマー(B)中のメタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)の合計100質量%に対するその他のモノマー(b2)の割合が51質量%以上で、得られた多孔質膜の孔径を従来の方法よりも大きくできる傾向にあり、100質量%以下で後述の多孔質膜の製造方法を用いても多孔質膜中にポリマー(B)を含有することができる。
本発明の多孔質膜に含まれるポリマー(B)中のメタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)の合計100質量%に対するその他のモノマー(b2)の割合の上限値は99質量%がより好ましく、95質量%が更に好ましい。本発明の多孔質膜に含まれるポリマー(B)中のメタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)の合計100質量%に対するその他のモノマー(b2)の割合の下限値は、60質量%がより好ましく、70質量%が更に好ましい。
<多孔質膜の製造方法>
本発明の多孔質膜の製造方法としては、一例として、以下の方法が挙げられる。
まず、前述のとおり、ポリマー(B)を含む重合液(C)に、膜形成ポリマー(A)を溶解することで得た多孔質膜調製用溶液(D)を、凝固液に浸漬して凝固させて多孔質膜前駆体を得る。この後、多孔質膜前駆体中に残存する溶剤(ロ)並びにポリマー(B)の一部または全部を洗浄して取り除き、洗浄後の多孔質膜前駆体を乾燥して本発明の多孔質膜を得る。
多孔質膜前駆体を得る際に使用される凝固液としては、膜の孔径制御の点から、溶剤(ロ)の0〜50質量%水溶液が好ましい。
凝固液の温度は、10℃以上90℃以下が好ましい。凝固液の温度が10℃以上であれば本発明の多孔質膜の透水性能を向上できる傾向に有り、90℃以下であれば本発明の多孔質膜の機械強度を損なわない傾向がある。
得られた多孔質膜前駆体は、40〜100℃の熱水中への浸漬、洗浄により、溶剤(ロ)を除去することが好ましい。熱水の温度が40℃以上であれば、多孔質膜前駆体に対する高い洗浄効果が得られる傾向に有り、熱水の温度が100℃以下であれば多孔質膜前駆体が融着しにくい傾向にある。
洗浄後の多孔質膜前駆体は、60℃以上120℃以下で、1分間以上24時間以下乾燥させることが好ましい。洗浄後の多孔質膜前駆体の乾燥温度が60℃以上であれば、乾燥処理時間が短時間で良く、生産コストも抑えられるため工業生産上好ましい。また、洗浄後の多孔質膜前駆体の乾燥温度が120℃以下であれば、乾燥工程で多孔質膜前駆体が収縮しすぎることがない傾向にあり、膜外表面に微小な亀裂が発生することもない傾向にあり、好ましい。
多孔質膜における細孔の平均孔径は、バクテリアやウイルスの除去、たんぱく質若しくは酵素の精製又は上水用途で利用可能な点から、1nm以上1200nm以下が好ましい。細孔の平均孔径が1200nm以下であればバクテリアやウイルスや上水中の懸濁物質の除去が可能である傾向にあり、1nm以上であれば水を処理する際に高い透水圧力を必要としない傾向にある。
尚、本発明の多孔質膜における細孔の平均孔径は、走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製、製品名:JSM−7400)を用いて本発明の多孔質膜の外表面部分の細孔の最長径を実測して得られる平均孔径をいう。
本発明の多孔質膜は、純水に対する接触角が90°以下である外表面を有することができる。多孔質膜の外表面における接触角は、多孔質膜外表面の親水性を表す指標となる。本発明の多孔質膜の外表面の接触角が小さいほど多孔質膜の外表面は高い親水性を有し、多孔質膜は高い透水性能が期待できる。
多孔質膜の外表面の純水に対する接触角を90°以下とすることにより、本発明の多孔質膜の透水性を良好とすることができる。
多孔質膜の外表面の純水に対する接触角を低くする方法としては、例えば、ポリマー(B)としてマクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)として水酸基やカルボキシル基等の親水性の官能基を有するモノマーとのコポリマーを使用して多孔質膜を得る方法が挙げられる。上記のコポリマーを使用して多孔質膜を得ることにより、多孔質膜の外表面に効率的に親水性の官能基を有するポリマーセグメントを偏在化させたものを得ることができる。
多孔質膜の外表面の純水に対する接触角の上限値は、86°以下がより好ましい。また、多孔質膜の外表面の純水に対する接触角の下限値は低い程好ましく、一般的に1°以上である。多孔質膜の外表面の純水に対する接触角の下限値は、使用するポリマー(A)の種類によって変動するが、ポリマー(A)としてPVDFを使用する場合には、20°以上が一般的である。
本発明の多孔質膜の形態としては、例えば、平膜及び中空糸膜が挙げられる。
多孔質膜が平膜の場合、厚みは、10〜1,000μmが好ましい。10μm以上であれば高い伸縮性を有し、耐久性が満足できる傾向にあり、1,000μm以下であれば低コストで生産できる傾向にある。多孔質膜が平膜の場合、厚みの下限値は、20μm以上がより好ましく、30μm以上が更に好ましい。厚みの上限値は、900μm以下がより好ましく、800μm以下が更に好ましい。
本発明の多孔質膜が平膜の場合、膜の内部の構造としては、例えば、膜の断面における特定方向に孔の大きさが小さくなる傾斜構造又は均質な孔を有する構造が挙げられる。
本発明の多孔質膜が平膜の場合、膜中にはマクロボイド又は球晶構造を有することができる。
本発明の多孔質膜の形状が中空糸膜の場合、中空糸膜の外径は、20〜2,000μmが好ましい。多孔質膜の外径が20μm以上であると製膜時に糸切れが発生しにくい傾向にある。また、中空糸膜の外径が2,000μm以下であれば中空形状を保ちやすく、特に外圧がかかっても扁平化しにくい傾向にある。中空糸膜の外径の下限値は、30μm以上がより好ましく、40μm以上が更に好ましい。また、中空糸膜の外径の上限値は、1,800μm以下がより好ましく、1,500μm以下が更に好ましい。
本発明の多孔質膜の形状が中空糸膜の場合、中空糸膜の肉厚は、5〜500μmが好ましい。中空糸膜の肉厚が5μm以上であれば、製膜時に糸切れが発生しにくい傾向に有り、500μm以下であれば中空形状を保ちやすい傾向にある。中空糸膜の肉厚の下限値は、10μm以上が好ましく、15μm以上が更に好ましい。中空糸膜の肉厚の上限値は、480μm以下がより好ましく、450μm以下が更に好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。尚、以下において、マクロモノマー(b1)及びポリマーの組成及び構造、ポリマーのMw並びにマクロモノマー(b1)並びにポリマーのMn及びMw/Mnは、以下の方法により評価した。
また、以下において「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
・ マクロモノマー(b1)、ポリマー(B)及びポリマー(B’)の組成及び構造
マクロモノマー(b1)、ポリマー(B)及びポリマー(B’)の組成及び構造を、1H−NMR(日本電子(株)製、製品名:JNM−EX270)により解析した。
ポリマー(B)及びポリマー(B’)中の、マクロモノマー(b1)及びその他のモノマー(b2)の組成は、独立行政法人 産業技術総合研究所の提供する有機化合物のスペクトルデータベース(SDBS)を参考に算出した。
(2)膜形成ポリマー(A)のMw
膜形成ポリマー(A)のMwは、GPC(東ソー(株)製、「HLC−8020」(商品名))を使用して以下の条件で求めた。
・カラム:TSK GUARD COLUMN α(7.8mm ×40mm)と3本のTSK−GEL α―M(7.8×300mm)を直列に接続
・溶離液:DMF 20mM LiBr溶液
・測定温度:40℃
・流速:0.1mL/分
尚、Mwは、東ソー(株)製のポリスチレンスタンダード(Mp(ピークトップ分子量)が76,969,900、2,110,000、1,260,000、775,000、355,000、186,000、19,500、1,050及びNSスチレンモノマー(株)製のスチレンモノマー(M=104)の9種)を用いて作成した検量線を使用して求めた。
(3)マクロモノマー(b1)、ポリマー(B)及びポリマー(B’)のMn及びMw/Mn
マクロモノマー(b1)、ポリマー(B)及びポリマー(B’)のMn及びMw/Mnは、GPC(東ソー(株)製、「HLC−8220」(商品名))を使用して以下の条件で求めた。
・カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER H−L(4.6×35mm)と2本のTSK−GEL SUPER HZM−H(4.6×150mm)を直列に接続
・溶離液:DMF 0.01M LiCl溶液
・測定温度:40℃
・流速:0.6mL/分
尚、Mwは、東ソー(株)製のポリスチレンスタンダード(Mp(ピークトップ分子量)が6,200,000、2,800,000、1,110,000、707,000、354,000、189,000、98,900、37,200、9,830、5,870、870、及び500の12種)を用いて作成した検量線を使用して求めた。
(4)接触角
多孔質膜の純水に対する接触角を以下の方法で測定した。

多孔質膜試験片を接触角測定装置(Kruss社製、製品名:DSA−10)のサンプルテーブルの上に設置した。次いで、接触角測定用サンプルの外表面に純水(和光純薬(株)製、LC/MS用)の水滴(10μl)を滴下してから3秒後の水滴の状態を、装置に付属しているCCDカメラを用いて撮影した。得られた写真の水滴の接触角を接触角測定装置に組み込まれた画像処理プログラムでの自動計測によって求めた。
(5)平均孔径
多孔質膜の外表面の任意の500μm×500μmの範囲を5箇所以上選択し、それらの中に存在するランダムに選択された細孔30個についての孔径を測定し、それらの平均値を平均孔径とした。
(合成例1)コバルト連鎖移動剤CoBF−1の合成
撹拌装置を備えた反応装置中に、窒素雰囲気下で、酢酸コバルト(II)四水和物(和光純薬(株)製、和光特級)1.00g、ジフェニルグリオキシム(東京化成(株)製、EPグレード)1.93g及び予め窒素バブリングにより脱酸素したジエチルエーテル(関東化学(株)製、特級)80mlを入れ、室温で30分間攪拌した。次いで、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(東京化成(株)製、EPグレード)10mlを加え、更に6時間攪拌した。混合物をろ過し、固体をジエチルエーテル(関東化学(株)製、特級)で洗浄し、15時間真空乾燥して、赤褐色固体であるコバルト連鎖移動剤CoBF−1を2.12g得た。
(合成例2)分散剤1の合成
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中に、17%水酸化カリウム水溶液61.6部、メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)19.1部及び脱イオン水19.3部を仕込んだ。次いで、反応装置内の液を室温にて撹拌し、発熱ピークを確認した後、更に4時間撹拌した。この後、反応装置中の反応液を室温まで冷却してメタクリル酸カリウム水溶液を得た。
次いで、撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水900部、42%メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム水溶液(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルSEM−Na)70部、上記のメタクリル酸カリウム水溶液16部及びメタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)7部を入れて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、50℃に昇温した。その中に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業(株)製、商品名:V−50)0.053部を添加し、更に60℃に昇温した。重合開始剤の投入後、15分毎にメタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)1.4部を計5回、分割添加した。この後、重合装置内の液を撹拌しながら60℃で6時間保持した後、室温に冷却して、透明な水溶液である固形分8%の分散剤1を得た。
(合成例3)マクロモノマー(b1−1)の合成
冷却管付フラスコに、メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)100部、脱イオン水150部、硫酸ナトリウム1.39部、分散剤1、1.53部、CoBF−1、0.00125部を仕込んだ。フラスコ内の液を70℃に加温した状態で、CoBF−1を溶解させ、窒素バブリングにより内部を窒素置換した。次いで、AIBN、1質量部を加えた後、内温を70℃に保った状態で、6時間保持し、重合を完結させた。この後、重合反応物を室温まで冷却し、更にろ過して重合体を回収した。得られた重合体を水洗後、50℃で一晩真空乾燥することによりマクロモノマー(b1−1)を得た。マクロモノマー(b1−1)のMnは13,000、Mw/Mnは2.3であった。マクロモノマー(b1−1)の末端二重結合の導入率はほぼ100%であった。マクロモノマー(b1−1)は、前記の式(1)において、Rはメチル基であった。
(合成例4)マクロモノマー(b1−2)の合成
冷却管付フラスコに、メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)100部、脱イオン水150部、硫酸ナトリウム1.39部、分散剤1、1.53部、CoBF−1、0.00045部を仕込んだ。フラスコ内の液を70℃に加温した状態で、CoBF−1を溶解させ、窒素バブリングにより内部を窒素置換した。次いで、AIBN、1質量部を加えた後、内温を70℃に保った状態で、6時間保持し、重合を完結させた。この後、重合反応物を室温まで冷却し、更にろ過して重合体を回収した。得られた重合体を水洗後、50℃で一晩真空乾燥することによりマクロモノマー(b1−1)を得た。マクロモノマー(b1−2)のMnは40,000、Mw/Mnは2.3であった。マクロモノマー(b1−2)の末端二重結合の導入率はほぼ100%であった。マクロモノマー(b1−2)は、前記の式(1)において、Rはメチル基であった。
(合成例5)ポリマー(B−1)の合成
冷却管付フラスコに、マクロモノマー(b1−1)50部、その他のモノマー(b2)としてアクリル酸2−ヒドロキシエチル(和光純薬(株)製、和光一級、HEA)50部及び溶媒(ロ)としてN,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬(株)製、試薬特級、D
MAc)300部を含有するモノマー組成物を投入し、窒素バブリングにより内部を窒素置換した。次いで、モノマー組成物を加温して内温を70℃に保った状態で、ラジカル重合開始剤としてAIBN、0.1部(和光純薬(株)、和光特級)をモノマー組成物に加えた後、4時間保持し、次いで80℃に昇温して30分間保持し重合を完結させ、重合液(C―1)を得た。この後、得られた重合液(C−1)を室温まで冷却し、重合液(C−1)中にポリマー(B−1)を得た。GPC測定によって得られた重合液(C−1)中に含まれるポリマー(B−1)のMnは51,000であり、Mw/Mnは3.0であった。1H−NMRより求めたポリマー(B−1)中のマクロモノマー(b1)の含有量は、50%であった。また、その他のモノマー(b2)の含有量は50%であった。評価結果を表1に示す。
(合成例6)〜(合成例10)ポリマー(B−2)〜(B−6)の合成
モノマー組成物を表1の割合にした以外は、合成例5と同様の方法でポリマー(B−2)〜(B−6)を得た。ポリマー(B−2)〜(B−6)の評価結果を表1に示す。
(合成例11)ポリマー(B’−1)の合成
合成例5で得られた重合液(C−1)を100部抜き出し、DMAc400部に溶解して希釈した後、大量の脱イオン水に再沈殿した。再沈殿によって析出したポリマーを回収し、75℃の熱風乾燥器で1昼夜乾燥し、ポリマー(B’−1)を得た。ポリマー(B’−1)の収率は94%であった。GPC測定によって得られたポリマー(B’−1)のMnは62,000であり、Mw/Mnは2.6であった。1H−NMRより求めたポリマー(B−1)中のマクロモノマー(b1)の含有量は、65%であった。また、その他のモノマー(b2)の含有量は35%であった。評価結果を表1に示す。
(合成例12)〜(合成例16)ポリマー(B’−2)〜(B’−6)の合成
用いた重合液を表1に示したものを使用した以外は、合成例9と同様の方法でポリマー(B’−2)〜(B’−6)を得た。ポリマー(B’−2)〜(B’−6)の評価結果を表1に示す。
(合成例17)
冷却管付フラスコに、膜形成ポリマーとしてKynar761A 16.2部、マクロモノマー(b1−2)8.2部、及び溶媒(ロ)としてN,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬(株)製、試薬特級、DMAc)72.4部を含有するモノマー組成物を投入し、フラスコ内を70℃に過熱して2時間保持し、Kynar761A、マクロモノマー(b1−2)をDMAcに溶解した。フラスコを一旦30℃に冷却した後、その他のモノマー(b2)としてアクリル酸2−ヒドロキシエチル(和光純薬(株)製、和光一級、HEA)4.2部をフラスコ内に投入し、窒素バブリングにより内部を窒素置換した。次いで、モノマー組成物を加温して内温を70℃に保った状態で、ラジカル重合開始剤としてAIBN、0.011部(和光純薬(株)、和光特級)をモノマー組成物に加えた後、4時間保持し、次いで80℃に昇温して30分間保持し重合を完結させ、重合液(C―7)を得た。この後、得られた重合液(C−7)を室温まで冷却し、重合液(C−7)中にポリマー(B’−7)を得た。GPC測定によって重合液(C−7)中に含まれるポリマー(B’−7)の分子量測定を試みたが、同時に含有するKynar761Aとの混合物であったため計測できなかった。1H−NMRより求めたポリマー(B−1)中のマクロモノマー(b1)の含有量は、50%であった。また、その他のモノマー(b2)の含有量は50%であった。評価結果を表1に示す。

表中の略号は以下の化合物を示す。
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル(和光純薬(株)製、和光一級)
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬(株)製、試薬特級)
[実施例1]
膜形成ポリマー(A)としてKynar761A(アルケマ社製、PVDFホモポリマー、商品名、Mw=550,000)5.1部、ポリマー(B)としてポリマー(B−1)を含有する重合液(C−1)を2.25部及び溶剤(ロ)としてDMAc(和光純薬(株)製、和光特級)21.45部をガラス容器に配合し、50℃で、スターラーで10時間攪拌して製膜液を調製した。
得られた製膜液を室温下で一日静置し、次いで、バーコーターを用いてガラス基板上に125μmの厚みになるように塗工し、塗膜積層体を得た。塗膜積層体を、脱イオン水40部及びDMAc60部を含む室温の凝固浴に浸漬した。
塗膜積層体を凝固浴中に5分間放置した後、塗膜の凝固物をガラス基板から剥がし、塗膜の凝固物を80℃の熱水で5分間洗浄してDMAcを取り除き、平膜形状の多孔質膜を作製した。得られた平膜形状の多孔質膜を室温で20時間乾燥し、厚み100μmの多孔質膜試験片を得た。多孔質膜試験片の外表面の水に対する接触角は76.3°であり、平均孔径は300nmであった。評価結果を表2に示す。

表中の略号は以下の化合物を示す。
Kynar761A:PVDFホモポリマー(アルケマ社製、商品名、Mw=550,000)
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬(株)製、和光一級)
[実施例2〜8]
製膜液及び凝固浴として表2に示すものを使用する以外は実施例1と同様にして多孔質膜試験片を得た。評価結果を表2に示す。
[比較例1〜9]
製膜液及び凝固浴として表2に示すものを使用する以外は実施例1と同様にして多孔質膜試験片を得た。評価結果を表2に示す。
比較例1では、ポリマー(B−1)を含有する重合液(C−1)代わりに(B’−1)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が76.9°と実施例1と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、220nmと実施例1と比較して小さくなった。
比較例2では、ポリマー(B−2)を含有する重合液(C−2)代わりに(B’−2)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が79.9°と実施例2と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、100nmと実施例2と比較して小さくなった。
比較例3では、ポリマー(B−3)を含有する重合液(C−3)代わりに(B’−3)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が97.8°と実施例3と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、1,000nmと実施例3と比較して小さくなった。
比較例4では、ポリマー(B−3)を含有する重合液(C−3)代わりに(B’−3)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が66.6°と実施例4と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、200nmと実施例4と比較して小さくなった。
比較例5では、ポリマー(B−4)を含有する重合液(C−4)代わりに(B’−4)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が57.5°と実施例5と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、230nmと実施例5と比較して小さくなった。
比較例6では、ポリマー(B−4)を含有する重合液(C−4)代わりに(B’−4)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が77.6°と実施例6と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、250nmと実施例6と比較して小さくなった。
比較例7では、ポリマー(B−5)を含有する重合液(C−5)代わりに(B’−5)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が57.1°と実施例7と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、280nmと実施例6と比較して小さくなった。
比較例8では、ポリマー(B−6)を含有する重合液(C−6)代わりに(B’−6)を使用したため、再沈殿の工程が必要であり、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が61.3°と実施例8と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。平均孔径は、100nmと実施例8と比較して小さくなった。
比較例9では、重合液(C−7)中に分子量の高いKynar761Aを混合した状態で重合を行ったために重合が十分に進行せず(C−7)から直接多孔質試験片を調製して、得られた多孔質膜外表面の純水に対する接触角が80.2°と実施例2と比較して親水性の高い膜を得ることができなかった。また、多孔質膜の表面には孔が観察できなかった。

Claims (5)

  1. 下式(1)で示されるメタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)(以下、「マクロモノマー(b1)」という)と、その他のモノマー(b2)を含むモノマー組成物を溶媒(ロ)中で重合して得られるポリマー(B)を含む重合液(C)を調整する工程、
    前記重合液(C)に、膜形成ポリマー(A)を溶解して多孔質膜調製用溶液(D)を調整する工程
    凝固液に前記多孔質膜調製用溶液(D)を浸漬して前駆体を得る工程、
    及び
    洗浄により前駆体からポリマー(B)を一部または全部除去する洗浄工程
    を含む多孔質膜の製造方法。
    式(1)において、R及びR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基であり、nは、2以上10,000以下の整数である。Zは、ラジカル重合で得られるポリマーの末端基、又は水素原子である。
  2. 前記膜形成ポリマー(A)がフッ素含有ポリマーである請求項1に記載の多孔質膜の製造方法。
  3. 前記その他のモノマー(b2)が、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリレートである請求項1又は請求項2のいずれかに記載の多孔質膜の製造方法。
  4. 前記多孔質膜中に含まれるポリマー(B)がメタクリル酸エステルマクロモノマー(b1)と、その他のモノマー(b2)の合計100質量%に対するその他のモノマー(b2)の割合が51〜100質量%であるポリマー(B)を含む請求項1〜請求項3のいずれかに記載の多孔質膜の製造方法。
  5. 前記洗浄工程が、60℃〜100℃の熱水を用いて行う求項1〜請求項4のいずれかに記載の多孔質膜の製造方法。
JP2015115474A 2014-06-10 2015-06-08 多孔質膜の製造方法 Active JP6524806B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015115474A JP6524806B2 (ja) 2014-06-10 2015-06-08 多孔質膜の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014119174 2014-06-10
JP2014119174 2014-06-10
JP2015115474A JP6524806B2 (ja) 2014-06-10 2015-06-08 多孔質膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016013539A JP2016013539A (ja) 2016-01-28
JP6524806B2 true JP6524806B2 (ja) 2019-06-05

Family

ID=55230193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015115474A Active JP6524806B2 (ja) 2014-06-10 2015-06-08 多孔質膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6524806B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016190416A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 三菱レイヨン株式会社 多孔質膜
JP2018069115A (ja) * 2016-10-25 2018-05-10 三菱ケミカル株式会社 多孔質膜の製造方法
WO2018088232A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 旭化成株式会社 多孔性中空糸膜及び多孔性中空糸膜の製造方法
JP6864254B2 (ja) * 2016-11-25 2021-04-28 三菱ケミカル株式会社 多孔質膜
JP6690780B2 (ja) * 2017-03-27 2020-04-28 三菱ケミカル株式会社 多孔質膜、膜モジュール、水処理装置、及び多孔質膜の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69738823D1 (de) * 1996-08-26 2008-08-21 Massachusetts Inst Technology Herstellung von polymergegenständen mit hydrophiler oberfläche
JP2006160995A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Mitsubishi Rayon Co Ltd 共重合体およびその成形体
KR20130096314A (ko) * 2011-01-06 2013-08-29 미쯔비시 레이온 가부시끼가이샤 폴리불화비닐리덴용 개질제, 전지용 결합제 수지 조성물, 이차 전지용 전극 및 전지
WO2014098234A1 (ja) * 2012-12-20 2014-06-26 三菱レイヨン株式会社 ポリマー組成物及び多孔質膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016013539A (ja) 2016-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101883130B1 (ko) 중합체 조성물 및 다공질막
JP6524806B2 (ja) 多孔質膜の製造方法
CN107759753B (zh) 氟聚合物和包含氟聚合物的膜(ii)
JP5858154B2 (ja) 多孔質膜用樹脂組成物、製膜原液、多孔質膜の製造方法、中空糸膜用多孔質膜の製造方法、水処理装置用多孔質膜の製造方法、電解質支持体用多孔質膜の製造方法、及びセパレーター用多孔質膜の製造方法
TW200911848A (en) Vinylidene fluoride copolymers
JP6690780B2 (ja) 多孔質膜、膜モジュール、水処理装置、及び多孔質膜の製造方法
JP6156585B2 (ja) 多孔質膜
JP6866635B2 (ja) 多孔質膜、及び多孔質膜の製造方法
JP6805527B2 (ja) 中空状多孔質膜
JP6864254B2 (ja) 多孔質膜
JP2018069115A (ja) 多孔質膜の製造方法
JP2018104541A (ja) 多孔質膜、及び多孔質膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190422

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6524806

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151