JP6524257B2 - 船体整備支援装置 - Google Patents

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Description

本開示は、船体整備支援装置に関する。
従来から、就航中の船舶をドックに入れずに水中でプロペラの粗度を定期的に測定し、粗度が悪い場合はプロペラを水中で研磨する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-108216号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載される従来の技術は、プロペラ単体に関する技術であり、船体に適用することは難しい。船体は、プロペラ単体とは異なり、表面積が大きく、表面粗度が悪い部位全体を水中で研磨することが現実的に困難であるためである。また、上記の特許文献1に記載される従来の技術は、あくまでプロペラの粗度を測定するだけであり、その後の粗度の推移を予測するものではない。
そこで、本開示は、船体の表面粗度を予測する船体整備支援装置等の提供を目的とする。
本開示の一局面によれば、第1時点で得られる船体に関するデータである船体の表面粗度を表すデータに基づいて、前記第1時点よりも後の時点である第2時点での前記船体の表面粗度を予測する、船体整備支援装置であって、
前記第2時点での前記船体の表面粗度の予測結果に基づいて、次回以降のドックでの整備時に前記船体に対するブラスト施工が実施された場合の前記表面粗度の改善に起因した省燃費効果と、前記ブラスト施工に起因して発生する整備コストとの関係を出力する、船体整備支援装置が提供される。
本開示によれば、船体の表面粗度を予測する船体整備支援装置等が得られる。
船体整備支援装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。 船体整備支援装置100の機能ブロックの一例を示す図である。 粗度増加率の算出方法の説明図である。 船舶データベース130内のデータの一例を概念的に示す図である。 船舶データベース130内の測定結果の一例を概念的に示す図である。 船体整備支援装置100により実行される処理の一例の流れを概略的に示すフローチャートである。 表面粗度の予測結果の出力例を概念的に示す図である。 船体整備支援装置100により実行される処理の他の一例の流れを概略的に示すフローチャートである。 表面粗度の予測結果の出力例を概念的に示す図である。 船体整備支援装置100により実行される処理の更なる他の一例の流れを概略的に示すフローチャートである。 図9に示す処理による支援情報の出力例を概念的に示す図である。 図9に示す処理による支援情報の他の出力例を概念的に示す図である。 ブラスト施工の実施態様の候補例を示す図である。 支援情報の他の出力例を概念的に示す図である。 第1時点よりも前の第2時点の表面粗度の利用方法の一例を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、船体整備支援装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。船体整備支援装置100は、船体の表面粗度を予測する機能を備える装置である。
図1に示す例では、船体整備支援装置100は、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、ドライブ装置104、ネットワークI/F部106、入力部107を含む。
制御部101は、主記憶部102や補助記憶部103などの記憶装置に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力部107や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、記憶装置などに出力する。
主記憶部102は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などである。主記憶部102は、制御部101が実行する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部103は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
ドライブ装置104は、記録媒体105、例えばフレキシブルディスクからプログラムを読み出し、記憶装置にインストールする。
記録媒体105は、所定のプログラムを格納する。この記録媒体105に格納されたプログラムは、ドライブ装置104を介して補助記憶部103にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、制御部101により実行可能となる。
ネットワークI/F部106は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたネットワークを介して接続された通信機能を有する表示装置110と船体整備支援装置100とのインターフェースである。尚、表示装置110は、例えば液晶ディスプレイ等である。
入力部107は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、マウスやタッチパッド等を有する。尚、入力部107は、表示装置110と協動してユーザインターフェースを形成する。
尚、図1に示す例において、以下で説明する各種処理等は、プログラムを制御部101に実行させることで実現することができる。また、プログラムやデータを記録媒体105に記録し、このプログラムやデータが記録された記録媒体105を船体整備支援装置100に読み取らせて、以下で説明する各種処理等を実現させることも可能である。なお、記録媒体105は、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。例えば、記録媒体105は、CD(Compact Disc)−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等であってよい。
図2は、船体整備支援装置100の機能ブロックの一例を示す図である。
船体整備支援装置100は、データ取得部120と、粗度予測部122と、支援情報出力部124と、船舶データベース130とを含む。尚、データ取得部120、粗度予測部122、及び支援情報出力部124は、図1に示す制御部101が主記憶部102等に記憶された1つ以上のプログラムを実行することで実現できる。船舶データベース130は、図1に示す補助記憶部103により実現できる。
データ取得部120は、対象船舶の船体(以下、単に「船体」という)に関する過去の表面粗度の測定結果を、船舶データベース130から取得する。対象船舶は、支援情報を得る対象の船舶であり、例えばユーザインターフェースを介してユーザから指定されてよい。取得対象の表面粗度の測定結果は、現時点よりも前(過去)の測定結果であり、例えば竣工時の測定結果や、ドックでの測定結果、水中での測定結果等であってよい。ここでは、過去の表面粗度の測定結果は、「第1時点の表面粗度の測定結果」とも称する。尚、水中での表面粗度の測定は、例えば荷役で停泊中に実施できる。
尚、データ取得部120は、ユーザインターフェースを介して対話型で表面粗度の測定結果を取得してもよい。例えば、データ取得部120は、船舶データベース130内のデータの内容を表示装置110を介してユーザに提示し、ユーザから入力部107を介して指定された表面粗度の測定結果を船舶データベース130から取得してもよい。尚、データ取得部120は、表面粗度の測定結果を、船舶データベース130を介さずに取得してもよい。即ち、データ取得部120は、表面粗度の測定結果を、例えば記録媒体105を介して外部から取得(インポート)してもよいし、ネットワークI/F部106を介して外部から取得してもよい。尚、このようにして取得された表面粗度の測定結果は、今後の利用のために、船舶データベース130に記憶(蓄積)されてよい。
粗度予測部122は、表面粗度の測定結果に基づいて、第1時点よりも後の第2時点での船体の表面粗度を予測する。この際、粗度予測部122は、船体の所定の部位ごとに、第2時点での表面粗度を予測してよい。所定の部位は、第1時点での表面粗度の測定結果が得られている各部位に対応してよい。第1時点での表面粗度の測定結果に基づく第2時点での表面粗度の予測方法は、任意であるが、例えば、以下の算出式が用いられてもよい。
prd=Rref+k×(tprd−tref)/365 式(1)
ここで、tprdは、第2時点であり、ここでは一例として日のオーダーである。trefは、第1時点であり、ここでは一例として日のオーダーである。(tprd−tref)は、第1時点から第2時点までの時間(日数)であり、“/365”の項により年単位に変換されている。Rprdは、第2時点での表面粗度(予測値)である。Rrefは、第1時点の表面粗度を表し、データ取得部120により取得された第1時点の表面粗度の測定結果が用いられる。kは、時間当たりの粗度増加率を表す。粗度増加率kは、例えば、図3に概念的に示すように、過去の2時点の実測データ(竣工時の表面粗度と、その後の表面粗度の実測データ)に基づいて、算出できる。図3に示す例では、例えば時点t1は、竣工時であり、時刻t2は、その後の計測時点であり、ΔT=t2−t1[日]である。この場合、時点t1の表面粗度と時刻t2での表面粗度の差をΔKとすると、一年当たりの粗度増加率kは、k=ΔK/ΔT×365として算出できる。尚、このようにして算出された粗度増加率kは、船舶データベース130に記憶されてもよい(図4A参照)。尚、ここでは一年当たりの粗度増加率kを用いているが、一日当たりの粗度増加率が用いられてよい。この場合、式(1)における“/365”の項は不要となる。
尚、式(1)において、第1時点trefを竣工時としたとき、第1時点の表面粗度Rrefは、測定以外の手法でから導出される表面粗度、例えば経験値等から導出される表面粗度を用いることができる。これは、竣工時の表面粗度は、基本的に、所定の基準値以内に収まっていることが多いためである。この場合、第1時点の表面粗度Rrefは、例えば所定の基準値であってよい。この場合、竣工時の表面粗度の測定結果の取得は不要となる。
粗度予測部122は、上述の粗度予測機能(支援情報生成機能の一例)の他、他の支援情報生成機能を有してもよい。他の支援情報生成機能は、例えば省燃費効果等を算出する機能であり、図9等を参照して後述する。
支援情報出力部124は、表面粗度の予測結果に基づいて、船体に対して推奨される整備方法を表す支援情報を出力する。支援情報の例や支援情報の出力方法の例は後述する。
船舶データベース130には、表面粗度の測定結果が記憶される。図4Aは、船舶データベース130に記憶されるデータの一例を概念的に示す図である。図4Aに示す例では、船舶データベース130には、個々の測定結果を特定するための測定結果ID(Identification)ごとに、測定対象の船舶を特定するための船舶ID、測定対象の船舶の種類を表す船種、測定日時、及び測定結果が記憶されている。また、図4Aに示す例では、船舶データベース130には、船舶IDごとに、粗度増加率kが記憶されている。図4Bは、図4Aの測定結果の一例を概念的に示す図である。図4Bは、ある1つの測定結果IDに関する測定結果である。図4Bに示す例では、表面粗度の測定結果は、船体の複数の部位のそれぞれごとに(測定IDごとに)、表面粗度の測定値を含む。表面粗度の測定値は、各部位(範囲)における複数点の測定値の平均値であってもよい。尚、船体の各部位の分け方は任意であるが、例えば、底部、側部といった比較的荒い分け方であってもよい。尚、図4A及び図4Bにおいて、「****」や「***」は何らかの情報が入っていることを意味し、「‐」は、情報が入っていないことを意味する。尚、図4Aに示す例では、船舶ID“0002”に係る船舶については粗度増加率kの情報が存在しない。
船舶データベース130には、その他の対象船舶のデータや情報が記憶されてよい。例えば、船舶データベース130には、以下で図5等に示す処理を実行するうえで必要となるデータや情報が追加的に記憶されてもよい。具体的には、船舶データベース130には、表面粗度の測定結果に加えて、ドックでのブラスト施工履歴、将来のドックでの整備スケジュールのデータが記憶されてもよい。また、船舶データベース130には、後述の省燃費効果関連パラメータのうちの、対象船舶に固有のパラメータ(例えば推進性能、浸水表面積、摩擦抵抗係数等の各種係数等)が記憶されてもよい。
図5は、船体整備支援装置100により実行される処理の一例の流れを概略的に示すフローチャートである。図5に示す処理は、例えば現時点よりも後の所望の時点の船体の表面粗度の予測結果を取得する際に実行されてよい。
ステップS500では、データ取得部120は、船体(対象船舶の船体)に関する過去の表面粗度の測定結果(第1時点の表面粗度の測定結果)を取得する。例えば、データ取得部120は、ユーザから入力部107を介して入力された支援開始指令に応答して、対象船舶に係る、第1時点の表面粗度の測定結果を、船舶データベース130から取得する。この場合、対象船舶を特定する情報(例えば船舶ID)は、ユーザにより支援開始指令と共に入力部107を介して入力されてもよい。尚、複数の第1時点の表面粗度の測定結果が存在する場合は、データ取得部120は、直近の第1時点の表面粗度の測定結果を取得してよい。
ステップS502では、粗度予測部122は、ステップS500で取得した第1時点の表面粗度の測定結果に基づいて、第1時点よりも後の第2時点での船体の表面粗度を予測する。表面粗度の予測方法は上述のとおりである。第2時点は、第1時点よりも後であれば任意である。例えば、第2時点は、入力部107を介してユーザから指定される時点であってもよい。例えば、第2時点を指定する情報は、ユーザにより支援開始指令と共に入力部107を介して入力されてもよい。この場合、ユーザは、所望の時点での表面粗度の予測結果を得ることができる(ステップS504参照)。尚、第2時点は、1時点のみならず、複数の時点を含んでもよい。
ステップS504では、支援情報出力部124は、ステップS502の予測結果を表示装置110上に出力する。予測結果の出力態様は、任意である。例えば、支援情報出力部124は、例えば第2時点と予測結果とを表す情報を出力する。尚、第2時点での表面粗度の予測結果は、第2時点において船体に対して推奨される整備方法(例えばブラスト施工が推奨されるか否か)を表す情報であり、支援情報の一例である。例えば、第2時点での表面粗度の予測値が良好でないときは、ユーザは、第2時点において船体に対してブラスト施工が推奨されることを理解できる。尚、支援情報出力部124は、第2時点での表面粗度の予測結果に代えて又は加えて、より直接的に、第2時点において船体に対してブラスト施工が推奨されるか否かを表す情報を出力してもよい。例えば、支援情報出力部124は、第2時点での表面粗度の予測値が所定値以上である場合、第2時点において船体に対してブラスト施工が推奨されることを明示的に表す情報を出力してもよい。
図6は、図5に示す処理による表面粗度の予測結果の出力例を概念的に示す図である。図6に示す例では、横軸に時間(年単位)が示され、縦軸に表面粗度が示されている。図6に示す例では、現時点が[2015年12月2日]である場合を示す。横軸のスケール等は、ユーザの操作に応じて変更されてもよい。図6に示す例では、第2時点は、現時点よりも後の任意の時点(又は複数の時点)に対応している。尚、船体の複数の部位のそれぞれごとに、表面粗度の予測が行われる場合は、図6に示すような表面粗度の予測結果の出力は、船体の部位ごとに得られる。
このように図5に示す処理によれば、現時点よりも後の第2時点での船体の表面粗度の予測結果が出力される。これにより、ユーザは、船体の表面粗度の予測結果に基づいて、表面粗度の改善のための整備等の計画を効率的に行うことができる。
図7は、船体整備支援装置100により実行される処理の他の一例の流れを概略的に示すフローチャートである。図7に示す処理は、例えば対象船舶の次回のブラスト施工のタイミングを計画する際に実行されてよい。
ステップS700の処理は、上記のステップS500の処理と同一であり、説明を省略する。
ステップS702では、データ取得部120は、次回以降の、対象船舶のドックでの整備予定日を取得する。次回以降の整備予定日は、船舶データベース130から取得されてもよい。この際、船舶データベース130内に次回以降の整備予定日を直接表す情報が存在しない場合、次回以降の整備予定日は、それに関連する情報(前回のドックでの整備日時と、ドックでの整備の間隔を表す情報)に基づいて取得されてもよい。或いは、整備予定日は、例えば入力部107を介してユーザから直接的に取得されてもよい。この場合、整備予定日は、ユーザにより支援開始指令と共に入力部107を介して入力されてもよい。或いは、整備予定日は、例えばユーザインターフェースを介して対話型でユーザに入力部107からの入力を促す態様で取得されてもよい。尚、整備予定日は、複数存在してもよい。
ステップS704では、粗度予測部122は、ステップS700で取得した第1時点の表面粗度の測定結果に基づいて、次回以降の整備予定日での船体の表面粗度を予測する。表面粗度の予測方法は、上述のとおりである。この場合、整備予定日が第2時点として用いられる。尚、整備予定日が複数存在する場合は、整備予定日ごとに船体の表面粗度が予測されてよい。
ステップS706では、支援情報出力部124は、ステップS704の予測結果を表示装置110上に出力する。予測結果の出力態様は、任意であるが、支援情報出力部124は、例えば整備予定日と予測結果とを表す情報を出力する。尚、整備予定日での表面粗度の予測結果は、整備予定日において船体に対して推奨される整備方法(例えばブラスト施工が推奨されるか否か)を表す情報であり、支援情報の一例である。例えば、ある整備予定日での表面粗度の予測値が良好でないときは、ユーザは、該整備予定日において船体に対してブラスト施工が推奨されることを理解できる。尚、支援情報出力部124は、整備予定日での表面粗度の予測結果に代えて又は加えて、より直接的に、どの整備予定日において船体に対してブラスト施工が推奨されるかを表す情報を出力してもよい。例えば、支援情報出力部124は、ある整備予定日での表面粗度の予測値が所定値以上である場合、該整備予定日において船体に対してブラスト施工が推奨されることを明示的に表す情報を出力してもよい。
図8は、図7に示す処理による表面粗度の予測結果の出力例を概念的に示す図である。図8に示す例では、横軸に時間(年単位)が示され、縦軸に表面粗度が示されている。図8に示す例では、現時点が[2015年12月2日]である場合を示す。図8に示す例では、第1回目の整備予定日X1は、[2017年10月]であり、第2回目の整備予定日X2は、その2年半後の[2020年4月]である。Rは、第1回目の整備予定日X1での表面粗度の予測値を表し、実際には数値で表現される。Rは、第2回目の整備予定日X2での表面粗度の予測値を表し、実際には数値で表現される。尚、船体の複数の部位のそれぞれごとに、表面粗度の予測が行われる場合は、図8に示すような表面粗度の予測結果の出力は、船体の部位ごとに得られる。
ところで、船体の場合、例えば、ドックでの整備時に船体の表面粗度が良好でないことが判明しても、当該整備日にて予めブラスト施工を予定していない場合、次回のドックでの整備時にブラスト施工が持ち越されることが多い。これは、事前に予定していなかったブラスト施工を実行するには、他の船舶のドックの予定の変更等が必要となりうるためである。即ち、次回のドックでの整備時に船体に対してブラスト施工を行う場合には、ブラスト施工を行うことを事前に予定しておくことが望ましい。
この点、従来の手法では、船体のブラスト施工の要否を判断するために、対象船舶の入渠前に燃費性能解析を実施し、その解析結果により燃費が悪化していると判断されたものについては実際に対象船舶が入渠した際に原因が船体汚損なのか、表面粗度の悪化しているのか等の状態を精査したうえで、次回のドックでの整備時におけるブラスト施工の要否を判断していた。
これに対して、図7に示す処理によれば、現時点よりも後の整備予定日での船体の表面粗度の予測結果が出力される。これにより、ユーザは、ドックでの整備予定日における船体の表面粗度の予測結果に基づいて、整備予定日での表面粗度の改善のためのブラスト施工の要否を事前に判断でき、ブラスト施工の計画を効率的に行うことができる。この結果、上記の従来の手法で行われている入渠時の精査を簡素化し又は無くすことも可能となりうる。
図9は、船体整備支援装置100により実行される処理の更なる他の一例の流れを概略的に示すフローチャートである。図9に示す処理は、例えば対象船舶の次回のブラスト施工のタイミングを計画する際に実行されてよい。
ステップS900の処理は、上記のステップS500の処理と同一であり、説明を省略する。
ステップS902では、データ取得部120は、次回以降の対象船舶のドックでの整備予定日を取得する。ここでは、一例として、データ取得部120は、次回の対象船舶のドックでの整備予定日(以下、「第1回目の整備予定日」と称する)と、更にその次の整備予定日(以下、「第2回目の整備予定日」と称する)とを取得する。上述したステップS702と同様、第1回目の整備予定日及び第2回目の整備予定日は、船舶データベース130から取得されてもよい。この際、第2回目の整備予定日は、第1回目の整備予定日よりも所定期間(例えば2年半)後に自動的に決定されてもよい。或いは、第1回目の整備予定日及び第2回目の整備予定日は、例えば入力部107を介してユーザから入力された情報に基づいて決定されてもよい。
ステップS904では、粗度予測部122は、ステップS900で取得した第1時点の表面粗度の測定結果に基づいて、第1回目の整備予定日での船体の表面粗度を予測する。更に、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行わない場合の、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間にわたる表面粗度の変化を予測する。第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間にわたる表面粗度の変化は、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間中の複数時点の表面粗度を予測することで予測できる。表面粗度の変化は、上述の粗度増加率kに基づき予測されてよい。即ち、表面粗度の変化は、第1回目の整備予定日での表面粗度(上記の予測値)を開始点として上述の粗度増加率kに従って表面粗度が増加していくと仮定して予測されてよい。この際、粗度予測部122は、船体の所定の部位ごとに、第1回目の整備予定日での表面粗度及びその後の表面粗度の変化を予測してよい。
ステップS906では、粗度予測部122は、燃費関連パラメータ(例えば、推進性能、浸水表面積、排水量、各種係数、航海速力、燃料価格、稼働率等)を取得する。尚、推進性能は、例えば設計値に基づく推進性能(速力と馬力の関係など)である。燃費関連パラメータの一部は、船舶データベース130から取得されてもよい。或いは、燃費関連パラメータは、ユーザにより支援開始指令と共に入力部107を介して入力されてもよい。
ステップS908では、粗度予測部122は、ステップS906で得た燃費関連パラメータと、ステップS904で得た予測結果とに基づいて、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行わない場合の、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの燃料消費量を算出する。例えば、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間中の複数時点の表面粗度(予測値)に基づいて、複数時点での粗度修正係数ΔCfを算出する。粗度修正係数ΔCfとは、基準となる粗度における船体の摩擦抵抗と実際の粗度における船体の摩擦抵抗の差を修正するものである。粗度予測部122は、複数時点での粗度修正係数ΔCfに基づいて、同複数時点での、船舶に働く流体抵抗を算出(補正)する。また、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間中の複数時点の表面粗度(予測値)と、燃費関連パラメータとに基づいて、同複数時点での、発生させるべき船舶の推進力を算出する。そして、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間中の複数時点での流体抵抗と、同複数時点での推進力とに基づいて、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの燃料消費量を算出する。以下、このようにして算出される燃料消費量を「基準燃料消費量」と称する。基準燃料消費量は、例えば一日当たりの燃料消費量として算出されてよい。
ステップS910では、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行う場合の表面粗度の値を取得する。ブラスト施工が実施された場合の表面粗度の値は、該ブラスト施工による改善後の値であり、例えば期待値や経験値(実績値など)が使用されてよい。この場合、ブラスト施工が実施された場合の表面粗度の値は、船舶データベース130内に予め記憶されていてよい。或いは、ブラスト施工が実施された場合の表面粗度の値は、例えば入力部107を介してユーザから入力された情報を用いることもできる。
ステップS912では、粗度予測部122は、ステップS906で得た燃費関連パラメータと、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行う場合の表面粗度(改善後の値)とに基づいて、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行う場合の、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの燃料消費量を算出する。例えば、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行う場合の表面粗度(改善後の値)に基づいて、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間にわたる表面粗度の変化を予測する。表面粗度の変化は、上述の粗度増加率kに基づき予測されてよい。即ち、表面粗度の変化は、第1回目の整備予定日での表面粗度(改善後の値)を開始点として上述の粗度増加率kに従って表面粗度が増加していくと仮定して予測されてよい。そして、上述したステップS908と同様、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間中の複数時点の表面粗度(予測値)に基づいて、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの燃料消費量を算出する。尚、同様に、複数時点は、例えば月単位又は年単位の幅で決定されてよい。以下、このようにして算出される燃料消費量を「改善後の燃料消費量」と称する。改善後の燃料消費量は、例えば一日当たりの燃料消費量として算出されてよい。
ステップS914では、粗度予測部122は、ステップS908で得た基準燃料消費量と、ステップS912で得た改善後の燃料消費量とに基づいて、省燃費効果を算出する。省燃費効果は、例えば、燃料節約量(例えば、一日当たりの燃料節約量)や燃料節約額(例えば一年あたりの燃料節約額)であってよい。燃料節約量は、例えば基準燃料消費量から改善後の燃料消費量を差し引くことで算出されてよい。また、一年あたりの燃料節約額は、一年あたりの燃料節約量に燃料価格(燃費関連パラメータ)を乗算することで算出されてよい。
ステップS916では、粗度予測部122は、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行う場合の整備コストを取得する。整備コストは、ブラスト施工後に実行される塗装施工のコストを含んでよい。整備コストは、例えば入力部107を介してユーザから入力された情報を用いることができる。
ステップS918では、粗度予測部122は、ステップS914で得た省燃費効果とステップS916で得た整備コストとの関係を表す評価値を算出する。評価値は、例えば、所定期間での利得(所定期間での燃料節約額から整備コストを引いた値)や、整備コストの回収年月であってもよい。所定期間は、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの期間に対応してよい。
ステップS920では、支援情報出力部124は、ステップS918等で得た評価値等を表示装置110上に出力する。評価値等の出力態様は、任意であるが、支援情報出力部124は、例えば省燃費効果、整備コスト、及びそれらの関係を表す評価値(以下、これらを「省燃費効果指標値」と称する)を表す情報を出力する。省燃費効果指標値は、ドックでの次回の整備予定日において船体に対して推奨される整備方法(例えばブラスト施工が推奨されるか否か)を表す情報であり、支援情報の一例である。例えば、省燃費効果指標値が良好な値であるときは、ユーザは、ドックでの次回の整備予定日において船体に対してブラスト施工が推奨されることを理解できる。尚、支援情報出力部124は、省燃費効果指標値に代えて又は加えて、より直接的に、次回の整備予定日において船体に対してブラスト施工が推奨されるか否かを表す情報を出力してもよい。例えば、支援情報出力部124は、評価値である利得が所定値以上である場合、次回の整備予定日において船体に対してブラスト施工が推奨されることを明示的に表す情報を出力してもよい。
図10Aは、図9に示す処理による支援情報の出力例を概念的に示す図である。図10Aに示す例では、横軸に時間(年単位)が示され、縦軸に燃料消費量(一月当たりの燃料消費量)が示されている。図10Aに示す例では、現時点が[2015年12月2日]である場合を示す。図10Aに示す例では、第1回目の整備予定日X1は、[2016年10月]であり、第2回目の整備予定日X2は、その2年半後の[2020年4月]である。一点鎖線の予測線90は、第1回目の整備予定日でブラスト施工が実施されない場合の燃料消費量(即ち予測値)の経時変化を示す。予測線90は、基準燃料消費量の算出結果(ステップS908参照)に基づいて生成できる。予測線92は、第1回目の整備予定日でブラスト施工が実施される場合の燃料消費量(予測値)の経時変化を示す。予測線92は、改善後の燃料消費量の算出結果(ステップS912参照)に基づいて生成できる。矢印93は、第1回目の整備予定日で実施されるブラスト施工に起因した燃料節約量を表す。尚、図10Aに示す例では、第1回目の整備予定日でブラスト施工を行う場合の、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの燃料節約額が、表示94にて併せて示されている。尚、表示94の“**”は、燃料節約額に対応する数字が入っていることを表す。
図10Bは、図9に示す処理による支援情報の他の出力例を概念的に示す図である。図10Bに示す例では第1回目の整備予定日でブラスト施工が実施される場合の、燃料節約量、整備コスト、燃料節約額、利得、及び回収年月のそれぞれが、表形式で示されている。尚、図10Bにおいて、“***”は、対応する数字が入っていることを表す。尚、図10Bに示す支援情報は、図10Aに示した支援情報と共に出力されてもよい。
図9に示す処理によれば、第1回目の整備予定日での船体の表面粗度の予測結果に基づいて、第1回目の整備予定日でブラスト施工が実施される場合の省燃費効果指標値が出力される。これにより、ユーザは、省燃費効果指標値に基づいて、整備予定日での表面粗度の改善のためのブラスト施工の要否を事前に判断でき、ブラスト施工の計画を効率的に行うことができる。
尚、図9に示す処理では、第1回目の整備予定日でブラスト施工が実施される場合の、第1回目の整備予定日でブラスト施工が実施されない場合に対する、第1回目の整備予定日から第2回目の整備予定日までの省燃費効果指標値が、算出及び出力されているが、これに限られない。即ち、比較対象や評価期間は任意である。例えば、第2回目の整備予定日でブラスト施工が実施される場合の、第1回目及び第2回目の整備予定日でブラスト施工が実施されない場合に対する、第1回目の整備予定日から第3回目の整備予定日までの省燃費効果指標値が、算出及び出力されてもよい。或いは、第1回目の整備予定日でブラスト施工が実施される場合の、第1回目でブラスト施工が実施されず第2回目の整備予定日でブラスト施工が実施される場合に対する、第1回目の整備予定日から第3回目の整備予定日までの省燃費効果指標値が、算出及び出力されてもよい。或いは、このような3つ以上の任意の候補について、所定の基準に対して、それぞれの省燃費効果指標値が算出され、出力されてもよい。この場合、ユーザは、複数の候補を相対的に評価できる。この場合、所定の基準は、いずれの整備予定日においてもブラスト施工が実施されない場合の各パラメータ(燃料消費量等)であってよいし、特定の整備予定日においてブラスト施工が実施される場合の各パラメータであってもよい。例えば、図11Aには、第1回目の整備予定日から第4回目の整備予定日におけるブラスト施工の実施予定の複数の候補の例が示される。図11Aにおいて、“○”は、ブラスト施工が実施されることを表し、“×”は、ブラスト施工が実施されないことを表す。図11Aに示す各候補1〜4は、例えばユーザにより作成されてもよい。この場合、候補1〜4のそれぞれについて、所定の基準に対して、それぞれの省燃費効果指標値が算出され、算出された省燃費効果指標値に基づいて、支援情報が出力されてもよい(図11B参照)。例えば、この場合、それぞれの省燃費効果指標値は、第1回目の整備予定日から第5回目の整備予定日までブラスト施工が実施されない場合を基準として算出されてよい。このようにして、ユーザは、対象船舶のライフサイクルコストや、改善される性能を踏まえて、どのタイミングでブラスト施工を行うことが最も費用対効果が大きいかを判断するための材料を得ることができる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、ブラスト施工は、ドックで行う船体全体(底部全体)に対するブラスト施工を想定しているが、部分的なブラスト施工であってもよい。
また、上述した実施例では、粗度予測部122は、過去の少なくとも1時点(第1時点)での表面粗度の測定結果に基づいて、第1時点よりも後の第2時点(整備予定日等)での船体の表面粗度を予測している。しかしながら、表面粗度の予測は、必ずしも過去の表面粗度の測定結果に基づく必要はない。例えば、粗度予測部122は、第1時点での船体の汚損状態の観察結果(例えば画像データ)に基づいて、第1時点での表面粗度を推定し、その推定結果に基づいて、第1時点よりも後の第2時点(整備予定日等)での船体の表面粗度を予測してもよい。これは、船体の汚損状態と表面粗度とは相関があるためである。この場合、対象船舶以外の複数の船舶に関して、船体の汚損状態の画像とそのときの表面粗度との関係を試験データ等に基づいて学習し、該学習結果に基づいて、船体の汚損状態の画像から表面粗度を推定することしてもよい。この場合、対象船舶の船体の表面粗度を一度も計測することなく、船体の汚損状態の画像に基づいて、該画像の撮像時点よりも後の第2時点での船体の表面粗度を予測することができる。
また、粗度予測部122は、表面粗度の測定結果に代えて、表面粗度に相関する所定パラメータの測定結果であって、過去の少なくとも1時点(第1時点)での所定パラメータの測定結果に基づいて、第1時点よりも後の第2時点(例えば整備予定日等)での船体の表面粗度を予測してもよい。所定パラメータは、例えば摩擦抵抗であってもよい。これは、塗料に依存しうるが、摩擦抵抗は、表面粗度に相関(例えば比例)するためである。尚、摩擦抵抗の測定方法は、例えば、回流水槽中に、水流に対して平行に、塗装された試験平板を設置し、ロードセルにより試験平板にかかる力を測定する方法などがあり得る。
また、上述した実施例では、粗度増加率kは、過去の2時点の実測データ(竣工時の表面粗度と、その後の表面粗度の実測データ)に基づいて算出されている。しかしながら、粗度増加率kは、必ずしも過去の実測データに基づいて算出される必要はない。例えば、粗度増加率kは、上述のような船体の汚損状態の観察結果に基づく表面粗度の推定結果に基づいて算出されてもよい。或いは、粗度増加率kは、過去の同一の塗料を使用した同種の船舶(対象船舶以外の船舶)における実測データに基づく該同種の船舶に係る粗度増加率に基づいて算出されてもよい。この場合、対象船舶の粗度増加率kは、粗度増加に起因するパラメータ(例えば航海速力、稼働率、せん断応力等)に関する該同種の船舶と対象船舶間での相違を考慮して、該同種の船舶に係る粗度増加率を補正することで算出されてもよい。
また、上述した実施例では、粗度増加率kは、過去の2時点の実測データに基づいて算出されているが、過去の3時点以上の実測データに基づいて算出されてもよい。この場合、例えば多項式(次数は任意)を用いて、3時点以上の実測データに基づいて粗度予測式が同定されてもよい。この場合、第1時点よりも後の第2時点(整備予定日等)での船体の表面粗度は、第1時点での粗度を基準として、同定された予測式に基づいて予測できる。
また、上述した実施例では、第2時点は、第1時点よりも後の時点であるが、第1時点よりも前の時点であってもよい。この場合、式(1)における項(tprd−tref)は、マイナスとなり、Rprdは、Rrefよりも小さい値となる。第1時点よりも前の第2時点の表面粗度の予測値は、例えば、ステップS912〜ステップS914での省燃費効果の算出処理のために利用できる。図12は、第1時点よりも前の第2時点の表面粗度の利用方法の一例を概念的に示す説明図である。図12に示す例では、横軸に時間(年単位)が示され、縦軸に表面粗度及び燃料消費量が示されている。図12に示す例では、現時点が[2015年12月2日]である場合を示す。燃料消費量を示す曲線41は、実測データに基づき、例えば移動平均等で算出されてもよい。直線40は、表面粗度を示し、傾きが上述のように粗度増加率kに対応する。図12に示す例では、[2015年4月]は過去の整備実施日(ドックでの整備実施日)であり、該整備実施日では、ブラスト施工は実施されず、船体の清掃が実施されている。このため、燃料消費量は、曲線41にP1にて示すように、整備実施日にて一時的に改善されている(汚れに起因した燃料消費量の悪化が無くなっている)。例えば、第2時点を該整備実施日とすると、第2時点での表面粗度は、第1時点の表面粗度の測定結果に基づいて、上述のように予測できる。ここでは、第2時点での表面粗度の予測値はRとする。また、第2時点での燃料消費量はFO[トン/月]とする。この場合、表面粗度の予測値Rと燃料消費量FOとが対応付けることができる。そして、かかる対応データを蓄積することで、表面粗度と燃料消費量との複数の関係(及び同関係を表す近似式)を導出できる。かかる関係は、上述したステップS912〜ステップS914での省燃費効果の算出処理のために有効に利用できる。例えば、将来のある時点の表面粗度の予測値がRである場合は、該時点における燃料消費量はFOと予測できる。
100 船体整備支援装置
120 データ取得部
122 粗度予測部
124 支援情報出力部
130 船舶データベース

Claims (3)

  1. 第1時点で得られる船体に関するデータである船体の表面粗度を表すデータに基づいて、前記第1時点よりも後の時点である第2時点での前記船体の表面粗度を予測する、船体整備支援装置であって、
    前記第2時点での前記船体の表面粗度の予測結果に基づいて、次回以降のドックでの整備時に前記船体に対するブラスト施工が実施された場合の前記表面粗度の改善に起因した省燃費効果と、前記ブラスト施工に起因して発生する整備コストとの関係を出力する、船体整備支援装置。
  2. 前記データは、竣工時の前記船体の表面粗度を表すデータを更に含む、請求項1に記載の船体整備支援装置。
  3. 前記第2時点での前記船体の表面粗度の予測結果に基づいて、前記船体に対して推奨される整備方法を表す支援情報を出力する、請求項1又は2に記載の船体整備支援装置。
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