JP6523602B2 - ポリ塩化ビニル樹脂組成物及び絶縁被覆電線 - Google Patents

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Description

本発明は、電線を被覆する電気絶縁材料として有用なポリ塩化ビニル樹脂組成物、及び、それを利用して製造される絶縁被覆電線に関し、特に、非鉛系の成分によって構成され、耐寒性等の機械特性を保持しつつ薄肉に成形可能な加工性を有する電線被覆用のポリ塩化ビニル樹脂組成物、及び、自動車のワイヤーハーネス等への適用において電線の細径化による車両の軽量化に貢献可能であって、自動車の使用環境に適した絶縁被覆電線に関するものである。
車載装置の電子化等に伴って、自動車内で使用される電気、電子配線回路の数が著しく増加して車内に占める空間が増大し、配線回路用電線による車両総重量の増加を招いている。このような電線の重量増加は、自動車の燃費の低下を生じるので、燃費向上の観点から、電線の軽量化は重要であるが、マイクロコンピュータを搭載して自動車を安全且つ快適に走行させるためには、電線の使用量の増加は避けられない。このため、近年、自動車用電線の軽量化が研究されている。又、電子機器の小型・精密化に伴って、ワイヤーハーネス及び絶縁被覆電線として使用する電線の細径化、及び、電線導体を被覆する絶縁体の肉厚を薄くする薄肉化が求められている。
一般に、自動車のワイヤーハーネスや電子機器等に使用される電線を被覆する絶縁体としては、ポリ塩化ビニルを主成分とする樹脂組成物が用いられている。このような被覆用のポリ塩化ビニル樹脂組成物には可塑剤が配合されており、その配合量の増加によって樹脂組成物の柔軟性が良くなり、耐寒性を高めることができるが、一方で、耐摩耗性等の機械特性が低下する。従って、電線の細径化及び薄肉化を進めると、更に耐摩耗性が低下し易くなる。これに対応するために、可塑剤の配合量を減らして樹脂組成物を硬くすることによって、耐摩耗性を向上させることは可能である。しかし、単に可塑剤の配合量を減らすだけでは、樹脂組成物の耐寒性が低下し、電線を低温で使用することが難しくなる。このようなことから、従来の塩化ビニル樹脂組成物では、絶縁被覆電線を肉薄にした時に機械的強度、特に耐摩耗性を維持可能な電線構造における電線サイズは公称導体断面積0.35mm程度で、肉厚は0.35mm程度が限界となっている。
ポリ塩化ビニルを主成分とする樹脂組成物で被覆した電線の薄肉化を進めるものとして、例えば、下記特許文献1がある。この文献では、ショアD硬度が72以上のポリ塩化ビニルを主成分とする絶縁体の押出し成形によって絶縁被覆電線を形成して、肉厚が0.08〜0.2mmの薄肉電線を得ており、n−トリメリット酸オクチルエステルの配合量を調整してショアD硬度が72以上の絶縁体が調製される。
一方、環境問題や廃棄物処理及びリサイクル等の観点から、鉛系の添加剤の使用を回避することが求められつつあり、電線を被覆する絶縁材においても、このような要件に対応する技術の開発が進められている。下記特許文献2は、ポリ塩化ビニル樹脂に、可塑剤、非鉛系安定剤、非鉛系滑剤、及び、脂肪族アルコールの二塩基酸エステルを配合した電線被覆用塩化ビニル樹脂組成物の押出し成形によって形成される電線を開示し、可塑剤及び脂肪族アルコールの二塩基酸エステルについて、その配合量が所定条件を満たすように制限して樹脂組成物を調製することによって、電気絶縁性及び熱安定性に優れ、表面状態が良好な絶縁材で被覆された電線が得られることを記載する。
特開平10−341462号公報 特開平11−240992号公報
上記特許文献1では、硬度が高い絶縁体によって薄肉電線を実現しているが、電線に必要とされる耐寒性は十分ではなく、現在のISO6722に準拠する低温衝撃性を満足するものは得られないので、低温環境での使用に対応できない虞がある。又、特許文献1の絶縁体は、硬度が高くなった反面、成形性が低下するので、押出し成形における成形安定性が得られ難いという問題があり、生産コストの削減において不利となる。更に、鉛系添加剤の使用を回避するための改善も必要である。
又、上記特許文献2の樹脂組成物には、細径且つ薄肉電線としての押出し成形が行い難く、生産効率の点で問題があり、成形された絶縁被覆電線についても、樹脂表面に添加剤が経時的に凝集固化するブリードアウトが自動車の使用環境条件において生じるため、自動車のワイヤーハーネス等に適用する絶縁被覆電線としては十分ではない。
このように、絶縁材の特性に求められる要件は、年々厳しくなり、ワイヤーハーネスや耐熱・耐寒電線等の用途において、環境やリサイクルを配慮しつつ、より高い材料特性を備えるように改良が必要となっている。
本発明は、環境及びリサイクルの観点から鉛系添加剤の使用を回避し、且つ、押出し成形が容易で成形安定性が良く、自動車の使用環境に適応可能な優れた耐摩耗性及び耐寒性を有するポリ塩化ビニル樹脂組成物を提供することを課題とする。
又、本発明は、好適な成形安定性で効率的に細径に製造可能な絶縁被覆電線であって、薄肉な絶縁部材の被覆であっても十分な耐摩耗性及び強度を発揮し、優れた耐寒性によって自動車のワイヤーハーネス等の使用環境に適応可能な絶縁被覆電線を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、絶縁部材を構成するポリ塩化ビニル樹脂組成物の配合について検討し、非鉛系の滑剤として特定のポリエチレンワックスを使用することによって、樹脂組成物で形成される絶縁部材の材料特性を改善すると共に、高い成形安定性で効率的に細径の絶縁被覆電線を形成することが可能となることを見出し、本発明を成すに至った。
本発明の一態様によれば、ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、ポリ塩化ビニル100質量部に対して、可塑剤24〜28質量部、有機酸金属塩とハイドロタルサイトとの混合物からなる非鉛系熱安定剤4〜10質量部、及び、極性基が導入された酸化型変性ポリエチレンワックスからなる非鉛系滑剤0.2〜0.4質量部を含有することを要旨とする。変性ポリエチレンワックスとして、平均分子量が2600〜3200のものを使用すると好ましい。
又、本発明の一態様によれば、絶縁被覆電線は、線状導体と、前記線状導体を被覆する絶縁部材とを有し、前記絶縁部材は上記ポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成されることを要旨とする。
上記ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、ワイヤーハーネス又は電線の絶縁部材に成形して電線の絶縁被覆に使用することができる。上記ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、更に、充填材、改質剤などを含有してよい。充填材は、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、焼成カオリン、タルク、シリカ、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、硫酸バリウムからなる群より選択される少なくとも1種であって良く、改質剤は、メチルメタクリレート、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、(塩素化ポリエチレン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体)からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂であって良い。
上記絶縁被覆電線は、線状導体の断面積が0.08〜1.25mmで、上記絶縁部材の肉厚が公称0.16mm(最小0.12mm)以上の管状であるような細径に形成することができ、自動車のワイヤーハーネスに使用することができる。
本発明によれば、鉛系添加剤を使用せずに非鉛系添加剤を利用して、押出し成形が容易で成形安定性が良く、耐摩耗性及び耐寒性に優れたポリ塩化ビニル樹脂組成物が提供され、これを利用して、薄肉な被覆絶縁部材で十分な耐摩耗性及び強度を発揮し、優れた耐寒性を有する細径の絶縁被覆電線を高い成形安定性で効率的に製造できるので、ワイヤーハーネス等に適用することによって自動車等の使用環境に十分に適応可能な細径の絶縁被覆電線が提供され、車両用電気・電子機器や車載装置の軽量化を可能にし、自動車の軽量化及び燃費向上に貢献することができる。
電線を被覆する絶縁体を構成する樹脂組成物には、必要とされる材料特性を付与するための添加剤が配合されている。添加剤の配合は、目的とする材料特性を向上させる一方で、他の材料特性を減退させる可能性が常にある。従って、添加剤の配合においては、通常、使用形態において求められる材料特性を全体的に考慮して、バランス良く材料特性が発揮されるように添加量を決定する。
本願発明者は、絶縁被覆電線の絶縁部材を構成するポリ塩化ビニル樹脂組成物に関して、細径電線の押出し成形が行い難くなる現象について調べたところ、電線サイズが細くなる或いは絶縁体厚が薄肉化されるにつれて、絶縁体材料としては可塑剤含有量が少なくなることが一因であるとの考えに至った。また、この問題を改善するために、単純に滑剤を増量して成形性を改善した場合は、電線表面に原料の一部がブリードアウトすることも確認した。成形性が良く、ブリードアウトも抑制される絶縁部材を構成可能な樹脂組成物を実現するために検討を重ねた結果、滑剤として、特定のポリエチレンワックスを使用することが有効であり、これを使用して効率的に摩擦を軽減して可塑剤と滑剤との配合バランスを好適に整えることで、成形性の改善及びブリードアウトの抑制が達成され、被覆する絶縁体が薄肉であっても好適な耐摩耗性を発揮し得る絶縁部材が得られることが判明した。
本発明は、電線を被覆する絶縁体を構成するための、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とするポリ塩化ビニル樹脂組成物、及び、これを用いて成形される絶縁被覆電線に関し、ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、(A)ポリ塩化ビニル樹脂、(B)可塑剤、(C)有機酸金属塩とハイドロタルサイトとの混合物からなる非鉛系熱安定剤、及び、(D)非鉛系滑剤を含有し、(D)非鉛系滑剤として、変性ポリエチレンワックスが用いられる。以下に、本発明に係るポリ塩化ビニル樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、可塑剤24〜28質量部、非鉛系熱安定剤4〜10質量部、及び、非鉛系滑剤として変性ポリエチレンワックス0.2〜0.4質量部を含有する。更に、必要に応じて、充填材、改質剤等をポリ塩化ビニル樹脂組成物に配合することができる。
(A)ポリ塩化ビニル樹脂として、平均重合度が1300〜2000程度のものを使用すると、耐寒性及び耐摩耗性に優れた樹脂組成物を得ることができる。平均重合度が1300未満の樹脂を使用すると、電線特性の公的規格であるISO6722に準拠した低温衝撃試験に適合する絶縁被覆電線を得ることが難しくなり、平均重合度が2000を超えるものを使用すると、可塑剤の効力が効き難くなったり、不均一に作用して樹脂組成物の機械特性のバラツキが大きくなり、押出し成形時の成形安定性が低下して被覆樹脂と電線との同心性が損なわれ易くなる。市場で入手可能な平均重合度が1300〜2000の範囲のポリ塩化ビニル樹脂としては、例えば、信越化学工業製のTK−1300及び大洋塩ビ製のTH−1300(以上、平均重合度1300)、信越化学工業製のTK−1400及び大洋塩ビ製のTH−1400(以上、平均重合度1400)が挙げられる。
(B)可塑剤は、単体では加工性が低いポリ塩化ビニル樹脂に柔軟性を付与して熱加工し易くするために配合される。最終製品である自動車用電線に求められる諸特性(耐熱性、耐寒性、耐油性等)を勘案して、一般的にポリ塩化ビニル樹脂に対して使用される可塑剤から適宜選択して使用することとができる。具体的には、可塑剤として、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、マレイン酸エステル系可塑剤、フマル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、イタコン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等のエステル化合物が挙げられる。その中でも、フタル酸エステル系可塑剤及びトリメリット酸エステル系可塑剤の中から1種又は2種以上を組みあわせて用いることが好ましい。フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ブチルヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート[又はビス(2−ヘチルヘキシル)フタレート]、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジオクチルテレフタレート等があり、トリメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ(n−オクチル)トリメリテート、トリ(イソノニル)トリメリテート等がある。中でも、ジウンデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ(n−オクチル)トリメリテート、トリ(イソノニル)トリメリテート等が好ましく、特に、トリ(n−オクチル)トリメリテート[n−TOTM]が好適である。市場で入手可能なトリメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、ADEKA製アデカサイザーC−810PS、C−880、C−8、C−8NB等がある。可塑剤は、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して24〜28質量部となる割合で添加することが好ましく、添加割合が24質量部より少ないと、樹脂組成物の加工性が低下して加工温度の上昇が必要となり、材料の熱劣化を招き易くなる。可塑剤の絶対量が少ないことから、耐低温性が悪化する。添加割合が28質量部を超えると、樹脂組成物の耐摩耗性が低下する。
(C)熱安定剤は、ポリ塩化ビニル樹脂に特有の劣化機構の1つである脱塩化水素反応を抑制する目的で配合される。本発明では、電気絶縁性を考慮して、非鉛系の各種熱安定剤の中から、有機酸金属塩とハイドロタルサイトとの混合物が用いられる。
有機酸金属塩は、Ca、Mg、Zn、Ba及びSnからなる群より選択される金属原子と有機酸との塩である。塩を構成する有機酸について特に制限はなく、一塩基酸又は多塩基酸、脂肪族カルボン酸又は芳香族カルボン酸の何れであってもよい。有機酸として、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ネオ酸、2−エチルヘキサン酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンダン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、オクチルメルカプトプロピオン酸などの一塩基脂肪族カルボン酸;安息香酸、モノクロロ安息香酸、p−(t−ブチル)安息香酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、3,5−ジ(t−ブチル)−4−ヒドロキシ安息香酸、トルイル酸、ジメチル安息香酸、エチル安息香酸、クミン酸、n−プロピル安息香酸、アミノ安息香酸、N,N−ジメチルアミノ安息香酸、アセトキシ安息香酸、サリチル酸、p−(t−オクチル)サリチル酸等の一塩基芳香族カルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メタコン酸、イタコン酸、チオジプロピオン酸等の二塩基脂肪族カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オキシフタル酸、クロロフタル酸、アミノフタル酸等の二塩基芳香族カルボン酸;アニコット酸等の三塩基脂肪族カルボン酸;ヘミメリット酸、トリメリット酸等の三塩基芳香族カルボン酸;メロファン酸、ピロメリット酸等の四塩基芳香族カルボン酸;メリット酸等の六塩基芳香族カルボン酸などが挙げられる。
ハイドロタルサイトは、一般式:[Mg1-xAlx(OH)2x+ [(CO3x/2・mH2O]x- で表される不定比化合物であり(式中、xは0より大きく0.33以下の数である)、正に荷電した基本層:[Mg1-xAlx(OH)2x+ と、負に荷電した中間層:[(CO3x/2・mH2O]x- とからなる層状の結晶構造を有する。天然には、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oとして得られ、人工的には、主としてMg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oの合成品が調製及び市販されている。
市場で入手可能な有機酸金属塩とハイドロタルサイトとの混合物としては、例えば、(株)ADEKA社製アデカスタブRUP103、(株)ADEKA社製アデカスタブRUP14が挙げられる。熱安定剤として配合される、有機酸金属塩とハイドロタルサイトとの混合物の添加量は、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して4〜10質量部の割合となる様に調整するとよい。4質量未満であると樹脂組成物の熱安定性が満足に得られず、自動車用電線としての使用環境において耐摩耗性が低下する虞があり、10質量部を超えると、混練あるいは押出加工時に十分な剪断力が得られず、電線絶縁体として十分な品質が得られ難く、製造コストの観点においても不利となる。
(D)非鉛系滑剤として使用する変性ポリエチレンワックスは、酸化型が好ましく、分子量(粘度法に従った測定による平均分子量)が2600〜3200のものが好ましい。酸化型変性ポリエチレンは、既知の方法によるポリエチレンの酸化によって極性基(水酸化、カルボキシル基)をポリエチレンに導入したものであり、ポリ塩化ビニル樹脂組成物に対してブリードアウトを生じ難い。従って、上記変性ポリエチレンワックスの添加によって、樹脂組成物の成形加工が容易且つ円滑になって、細径の電線と共に押し出し成形して高弾性の樹脂組成物で構成される薄肉の絶縁部材を形成することが可能になる。又、成形安定性が向上するので、外観の良い細径の絶縁被覆電線を高速で効率良く製造することが可能になる。変性ポリエチレンワックスの分子量が2600未満であると、絶縁被覆電線の成形加工時や自動車用電線としての使用環境下において液状物のブリードアウトを生じ易くなる。分子量が3200を超えるものを用いると、樹脂間での滑性を十分に付与することが難しくなり、成形した絶縁被覆電線の外観不良や寸法不良を生じ易くなる。非変性のポリエチレンワックスを用いると、樹脂組成物と押出機内の滑性が過剰になって外部滑剤としての作用が強くなり、押出し成形時にシリンダ内やヘッド部でスリップを起こし易くなるため、成形安定性が却って低下し、絶縁被覆電線の寸法不良が増加し易くなる。変性ポリエチレンワックスは、塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.2〜0.4質量部程度となる割合で添加することが好ましい。配合割合が0.2質量未満であると、効果が十分に得られず、成形した絶縁被覆電線の外観不良や寸法不良を生じ易くなり、0.4質量部を超えると、成形加工時や自動車用電線としての使用環境下においてブリードアウトを生じ易くなる。使用可能な市販の変性ポリエチレンワックスとしては、例えば、三井化学社製のハイワックス310MP、ハイワックス2203A等を挙げることができる。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、上述の(A)ポリ塩化ビニル樹脂、(B)可塑剤、(C)有機酸金属塩とハイドロタルサイトとの混合物からなる非鉛系熱安定剤、及び、(D)非鉛系滑剤として用いる変性ポリエチレンワックスに加えて、必要に応じて、充填材、改質剤等を配合することができる。
充填材は、一般的に、樹脂組成物の物性を低下させずに増量や補強等を行うことを目的として配合され、本発明では、充填材の配合によって樹脂組成物の摩耗性や低温衝撃性を改善することが可能である。本発明の充填材には、ポリ塩化ビニル樹脂の充填材として通常用いられるものから適宜選択して使用することができ、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、焼成カオリン、タルク、シリカ、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、硫酸バリウム等の無機材料を挙げることができ、複数種の充填材を組みあわせた混合物として用いても良い。細径電線に薄肉の絶縁部材を形成する点や樹脂組成物の均質性等の観点から、BET比表面積が9.0〜15.0m/g程度の炭酸カルシウムを用いることが好ましく、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、好ましくは2〜10質量部程度の割合で配合するとよい。
改質剤は、樹脂組成物に他の機能性を付与することを目的として配合され、本発明では、樹脂組成物の耐衝撃性を向上させる衝撃吸収剤を添加することができる。本発明の衝撃吸収剤には、ポリ塩化ビニルの衝撃吸収剤として通常用いられるものから適宜選択して使用することができ、例えば、メチルメタクリレート(MMA)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、(塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等)のエラストマー性を有する樹脂が挙げられる。衝撃吸収剤は、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、好ましくは2〜8質量部程度の割合で使用するとよい。
上述の(A)〜(D)の成分、及び、必要に応じて利用する上述の添加剤を用いて、常法に従って均一な溶融混合物を調製することによって、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物が得られる。この樹脂組成物を電線の絶縁被覆用の樹脂として用いて、電線(銅線等の導電性金属で形成される線状導体)と共に押出し成形することによって、管状に固化した樹脂組成物が絶縁体となって電線を被覆する絶縁部材が形成され、絶縁部材で電線が被覆された絶縁被覆電線が得られる。本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、細径薄肉の押出し成形における成形安定性に優れており、公称導体断面積が0.08〜1.25mm程度の電線を用いて、絶縁部材の肉厚が公称0.16mm(最小0.12mm)以上の薄肉の絶縁被覆電線を、効率良く製造することができる。従って、0.35mm以下の細径の絶縁被覆電線を製造する上で非常に有利である。得られる絶縁被覆電線は、樹脂表面の外観が良く、自動車のワイヤーハーネス等としての使用環境に十分耐えられる耐熱性、耐寒性、硬度及び耐摩耗性を有し、添加成分のブリードアウトも抑制されるので、長期間の使用に十分耐えることができる。又、鉛を使用しないので、廃棄物処理やリサイクルにおいても安心して取り扱うことができる。
<試料の調製原料>
ポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製するための原料、及び、絶縁被覆電線用の線状導体として、以下のものを用意した。
(A)ポリ塩化ビニル樹脂(PVC、重合度:1300、1700及び2000の3種)
(B)可塑剤:n−トリオクチルトリメリテート(n−TOTM)
(C)熱安定剤:ステアリン酸Znとハイドロタルサイトとの混合物
(D)滑剤:酸化型変性ポリエチレンワックス(平均分子量:1500、2000、2600、3200及び4000の6種)及び非変性のポリエチレンワックス(平均分子量:2000、3000及び4000の3種)
充填材:炭酸カルシウム(BET比表面積:12.2m/g)
改質剤:MBS
絶縁被覆電線用線状導体:銅線(サイズ:0.13sq及び0.35sq)
<試料の調製及び評価>
表1〜表2に示す樹脂組成の配合割合(表中、質量部で数値を示す)に従って上述の調製用原料を配合し、180℃のオープンロールを用いて均一に混練して、試料A1〜A15,B1〜B10のポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製した。
得られた試料A1〜A15,B1〜B10のポリ塩化ビニル樹脂組成物の各々について、表中に記載するサイズの銅線をセットした押出機(φ40mm、材料押出し温度:185℃、大宮精機製)に投入して、樹脂の肉厚が0.2mmとなる設定でポリ塩化ビニル樹脂組成物を銅線と共に同心状に押し出し成形を行って、銅線を被覆する絶縁部材を樹脂組成物によって形成し、試料A1〜A15,B1〜B10の絶縁被覆電線を得た。
得られた絶縁被覆電線の各試料について、以下のように、絶縁被覆電線の外観評価を行い、電線構造の評価として、同心率及び外径安定性を求めた。更に、硬度、耐寒性、耐摩耗性、耐低温性、耐低温衝撃性、及び、ブリードアウトの有無について以下のように評価した。評価の結果を表1及び2に示す。尚、電線構造の評価において評価基準に満たなかった試料については、耐摩耗性、耐低温性及び耐低温衝撃性の評価は省略した。
(外観評価)
絶縁被覆電線試料の樹脂表面を目視によって観察し、ざらつきや導体の拠り目、凹凸がないものを○印(中でも表面状態が特に良好なものは◎印)で、これらの何れかが見られるものを×印で記載する。
(電線の同心率)
絶縁被覆電線試料の径方向断面において、絶縁部材の肉厚(銅線を被覆する樹脂層の径方向の厚さ)を1サンプルにつき4箇所で10サンプル測定して、肉厚の最小値aと最大値bとを求め、下記式に従って同心率αを計算し、10サンプル中細小の同心率αが80%以上のものを○印で、これを下回るものを×印で記載する。
同心率: α=(b/a)×100
(外径安定性)
レーザー外測計を用いて、絶縁被覆電線試料の電線径を測定し、この際に、電線を回転させることによって相対的にレーザーを電線の周囲を1周回させて、最大径x及び最小径yを求め、変形率z[%]を下記式に従って算出した。
変形率: z=(x/y)×100
更に、電線を軸方向に10cmずらして上記の外径測定及び変形率の算出を行い、この作業を30回繰り返して、n=30の変形率データを収集した。このデータから、規格値を90%以上として工程能力指数Cpkを算出した。Cpkが1.67以上のものを○印で、これを下回るものを×印で記載する。
(硬度)
日本工業規格JIS K7215の規定に基づいて、タイプDのデュロメーターを用いて絶縁被覆電線試料の硬度の測定を行った。針を試料に落としてから10秒後のデュロメーターの値を読み取り、この値を硬度の測定値とした。測定値が大きいほど試料が硬いことを示す。
(耐寒性)
日本工業規格JIS K6723の規定に従って、絶縁被覆電線試料の耐寒性試験を行った。この試験において測定される脆化温度に基づいて耐寒温度を決定した。
(耐摩耗性)
国際規格ISO6722 9・3項に準拠して、絶縁被覆電線試料の耐摩耗試験(スクレープ試験)を行った。スクレープ試験では、23℃において、ブレードにかかる荷重を7Nに設定して電線試料に沿って往復させ、内部の銅線に導通するまでの往復回数を測定した。電線試料を軸中心に90度回転させて同じ測定を繰り返し、1本の電線について計4回の測定を行った。4回の測定における最小値が250回以上のものを○印で、100回以上で250回未満のものを△印で、100回に満たないものを×印で記載する。
(耐低温性:巻付試験)
低温特性を評価する国際規格ISO6722 8・1項に準拠して、絶縁被覆電線試料の低温巻付試験を行った。低温巻付試験では、電線試料の外径の5倍の外径を有するマンドレル及び電線試料を−40℃に4時間以上冷却した後、マンドレルに電線試料を巻き付け、巻き付け後に導体部分の露出がないことを確認して、電線試料の導体と被覆する樹脂の外周面との間に1000Vの電圧を1分間印加し、樹脂における絶縁破壊の有無を調べた。絶縁破壊を生じないものを○印で、生じたものを×印で記載する。
(耐低温衝撃性)
低温特性を評価する国際規格ISO6722 8・2項に準拠して、絶縁被覆電線試料の低温衝撃試験を行った。低温衝撃試験では、100gのハンマー(重り)を含む試験治具を−15℃に16時間以上冷却した。電線試料を−15℃に4時間以上冷却して静置し、冷却したハンマーを100mmの高さから電線試料上に自由落下させ、落下の衝撃による樹脂の割れの有無を目視によって調べた。目視によって割れが見られない場合には、更に、電線試料の導体と被覆する樹脂の外周面との間に1000Vの電圧を1分間印加し、樹脂における絶縁破壊の有無を調べた。絶縁破壊を生じないものを○印で記載し、絶縁破壊を生じたもの、及び、割れが見られたものを×印で記載する。
(ブリードアウトの有無)
電線を被覆する樹脂を、幅20mm×厚さ1mm×長さ150mmに成形した試料を半分の長さに折り曲げて、180℃折り曲げの状態で、40℃の雰囲気中に24時間放置した後に試料を開いて、内側における液状物のブリードアウトの有無を目視により調べた。ブリードアウトが見られないものを○印で、ブリードアウトが生じたものを×印で記載する。
<試料の評価結果>
試料A1〜A15は、(A)ポリ塩化ビニル樹脂に配合する添加剤として、(B)可塑剤、(C)熱安定剤及び(D)滑剤に加えて、充填材及び改質剤を用いて調製したポリ塩化ビニル樹脂組成物で銅線を被覆した絶縁被覆電線であり、(D)滑剤として変性ポリエチレンワックスを使用し、何れも良好な特性を有している。試料B1〜B10は、ポリ塩化ビニル樹脂組成物における配合割合等を変化させた場合や使用する滑剤を変更した場合の影響を調べるためのものであり、絶縁被覆電線の特性の何れかにおいて減退が見られる。
Figure 0006523602
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表1によれば、試料A1〜A3及び試料A5〜7において使用されるポリ塩化ビニル樹脂は、重合度が異なるが、何れの樹脂組成物も良好な評価結果を示しており、重合度が1300〜2000の範囲のポリ塩化ビニル樹脂を好適に使用できることが判る。これらの比較において、ポリ塩化ビニル樹脂の重合度の増加によって樹脂組成物の耐寒性及び耐摩耗性が向上する傾向が見られ、この傾向は、銅線のサイズが0.13sq及び0.35sqの何れにおいても同様である。又、試料A2と試料A8の比較、試料A4と試料A6との比較において、可塑剤の配合量が増加すると樹脂組成物の耐寒性が向上するが、硬度及び耐摩耗性が低下することが判る。この点は、表2の試料B1〜B6との比較によって明白である。更に、可塑剤の不足によって樹脂組成物の外観不良を生じ、耐低温衝撃性が低下することが試料B1〜B3から明らかであり、特に、重合度が高いポリ塩化ビニル樹脂を用いた場合には樹脂組成物の耐低温性が低下して絶縁部材にクラックやピンホール等が生じ易くなる。従って、可塑剤の配合量は、これらの特性のバランスを考慮して決定する必要があり、試料A1〜8及びB1〜B6から、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して可塑剤の割合が24〜28質量部の場合に好適な絶縁被覆電線が得られることが判る。
試料A9〜A12及びA14、及び、試料B8〜B10においては、(D)滑剤として使用する変性ポリエチレンワックスの分子量が異なるが、何れも良好な特性を有している。中でも、分子量2600(試料A14)〜3200(試料A11)においては非常に良好な外観が得られることが判る。
尚、(D)滑剤として非変性のポリエチレンワックスを使用すると、試料B8〜B10の結果から判るように、ポリエチレンワックスの分子量に関係なく、樹脂表面の外観不良を生じ、成形安定性も減退して同心率及び外径安定性の評価が低下する。従って、滑剤としての有効性は、変性ポリエチレンワックスと非変性のポリエチレンワックスとでは大きく異なる。
試料A13〜A15及び試料B7においては、(D)滑剤として使用する変性ポリエチレンワックスの添加量が異なり、変性ポリエチレンワックスの添加によって樹脂組成物に耐低温衝撃性が付与され(試料B7)、添加量の増加によって樹脂組成物の外観が良好になる(試料A13〜15)。これらの結果から、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.2〜0.4質量が、変性ポリエチレンワックスの適正量であると言える。
表1において、銅線のサイズが小さい試料A1〜A3,A8と銅線のサイズが大きい試料A4〜A7との比較から、銅線のサイズが小さい方が絶縁被覆電線の耐摩耗性が低いことが理解される。つまり、細径の絶縁被覆電線の作成においては、耐摩耗性の付与が基本的な要件である。従って、電線を被覆する樹脂が耐摩耗性を保持するように可塑剤の配合を抑制し、耐寒性等の他の特性を良好に発揮し得るようにバランスを考慮して変性ポリエチレンワックスを添加することは、細径・薄肉の絶縁被覆電線を形成する上で非常に重要である。
本発明は、電気絶縁材料として優れた特性を発揮するポリ塩化ビニル樹脂及び非鉛系の成分を用いて、加工性が良い電線被覆用のポリ塩化ビニル樹脂組成物、及び、機械特性に優れた絶縁被覆電線を提供する。特に、効率的に製造でき、耐寒性、耐摩耗等に優れた細径の絶縁被覆電線が提供され、ワイヤーハーネス等への適用による自動車の軽量化に有用であり、自動車産業への貢献が大である。

Claims (3)

  1. ポリ塩化ビニル100質量部に対して、可塑剤24〜28質量部、有機酸金属塩とハイドロタルサイトとの混合物からなる非鉛系熱安定剤4〜10質量部、及び、極性基が導入された酸化型変性ポリエチレンワックスからなる非鉛系滑剤0.2〜0.5質量部を含有するポリ塩化ビニル樹脂組成物。
  2. 前記酸化型変性ポリエチレンワックスの平均分子量が2600〜3200である請求項1に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
  3. 線状導体と、前記線状導体を被覆する絶縁部材とを有し、前記絶縁部材は、請求項1又は2に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成される絶縁被覆電線。
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