JP6522959B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生ごみ粉砕処理廃液を受け入れる受け入れ部を備え、前記受け入れ部から前記生ごみ粉砕処理廃液を移流させて、前記生ごみ粉砕処理廃液を沈殿分離する固液分離槽を備え、前記固液分離槽で固液分離された液相を受け入れて好気処理する好気処理槽を備え、前記固液分離槽にて沈殿分離された沈殿物を受け入れてバイオガス化する嫌気発酵槽を備え、前記固液分離槽から前記好気処理槽に液相を移送する移送部を設け、前記好気処理槽にて沈殿分離された沈殿物を前記受け入れ部まで返送する返送手段を設けてなる排水処理装置に関する。
近年、各家庭や集合住宅において、ゴミの減容化等を目的として、生ごみディスポーザが普及する傾向にあり、ディスポーザにより粉砕処理された生ごみを処理可能とする排水処理装置が設置される傾向にある。
このような排水処理装置は、粉砕処理された生ごみを水で希釈した生ごみ粉砕処理廃液を受け入れて、固液分離槽で固液分離し、固液分離された液相を好気処理槽にて好気処理して浄化するとともに、沈殿物を嫌気発酵槽にてバイオガス化する。
このような排水処理装置において、従来は、固液分離槽と好気処理槽とを仕切壁にて仕切った状態で隣接して設けるとともに、固液分離槽から液相の上澄液が仕切壁の上端をオーバーフローして好気処理槽に移流するように構成して、移送部を、仕切壁の上端部のオーバーフロー状の移送部にて構成していた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2013−27851号公報
ところで、生ごみ粉砕処理廃液中の生ごみには、水に浮遊する浮遊性の固形分が含まれているので、固液分離槽の上澄層は、浮遊性の生ごみ(以下、浮遊物と記載する場合がある)が混在した状態となっている。
しかしながら、従来の排水処理装置は、固液分離槽の上澄液が仕切壁の上端をオーバーフローして好気処理槽に移流する構成であるので、浮遊物が混在した上澄液が好気処理槽に移流することになり、好気処理槽には、固液分離槽から比較的多量の浮遊物が移流することになる。
したがって、好気処理槽における好気処理の負荷が大きくなるので、好気処理槽において好気処理を十分に行わせて、好気処理槽から排出する排水の清浄度を向上する上で、改善の余地があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、浄化処理して排出する排水の清浄度を向上し得る排水処理装置を提供することにある。
〔構成1〕
上記目的を達成するための本発明にかかる排水処理装置は、生ごみ粉砕処理廃液を受け入れる受け入れ部を備え、
前記受け入れ部から前記生ごみ粉砕処理廃液を移流させて、前記生ごみ粉砕処理廃液を沈殿分離する固液分離槽を備え、
前記固液分離槽で固液分離された液相を受け入れて好気処理する好気処理槽を備え、
前記固液分離槽にて沈殿分離された沈殿物を受け入れてバイオガス化する嫌気発酵槽を備え、
前記固液分離槽から前記好気処理槽に液相を移送する移送部を設け、
前記好気処理槽にて沈殿分離された沈殿物を前記受け入れ部まで返送する返送手段を設けてなる排水処理装置であって、
特徴構成は、前記固液分離槽から前記嫌気発酵槽に液相を移流させる液相移流部と、前記固液分離槽の下部に、前記沈殿物を移流させる沈殿物移流部を設けてなり、
端を前記固液分離槽の最低水位高さとして、前記固液分離槽と前記嫌気発酵槽とを仕切るように、上端縁が前記液相移流部となる仕切壁を設けるとともに、前記液相移流部の前記受け入れ部側に、前記固液分離槽の液面又はその液面の近くから、散気方向を前記仕切壁の上端として、嫌気性ガスを散気する散気装置を設け、
前記散気装置の散気領域と前記移送部の液相流入領域との間における浮遊物の移流を抑制する抑制機構を設けた点にある。
〔作用効果1〕
上記特徴構成によれば、固液分離槽において生ごみ粉砕処理廃液が固液分離され、沈殿分離された沈殿物は、沈殿物移流部により嫌気発酵槽に移流され、上澄みの液相は液相移流部により嫌気発酵槽に移流されるとともに、移送部により好気処理槽に移送される。
その液相移流部には、上端を固液分離槽の最低水位高さとして、固液分離槽と嫌気発酵槽とを仕切る仕切壁が設けられ、散気装置により、固液分離槽の液面又はその液面の近くから、仕切壁の上端に向けて嫌気性ガスが散気されるので、浮遊物が混在する状態の固液分離槽の上澄みの液層は、浮遊物が混在した状態で仕切壁の上端に向けて流動案内されて、仕切壁の上端をオーバーフローして、嫌気発酵槽に流入する。
そして、抑制機構により、散気領域から浮遊物が移送部の液相流入領域に流入するのが防止される。
これにより、移送部によって、固液分離槽の浮遊物が液相とともに好気処理槽に移送されるのを抑制することができるので、好気処理槽における好気処理の負荷を低くすることができる。
したがって、浄化処理して排出する排水の清浄度を向上し得る排水処理装置を提供することができる。
〔構成2〕
また、前記好気処理槽で沈殿分離された沈殿物を受け入れる汚泥沈降槽を備え、
前記返送手段を、前記好気処理槽から前記汚泥沈降槽まで沈殿物を返送する第一返送路と、前記汚泥沈降槽から前記受け入れ部まで沈殿物を返送する第二返送路とを備えて構成し、
少なくとも前記第二返送路における搬送ガスが嫌気性ガスであっても良い。
〔作用効果2〕
上記構成によれば、好気処理槽で沈殿分離された沈殿物は、第一返送路を通して汚泥沈降槽に返送され、その汚泥沈降槽において例えば好気処理されて減容化され、さらに、汚泥沈降槽で沈殿分離された沈殿物は、第二返送路を通して受け入れ部に返送される。これにより、移送部によって固液分離槽から液相とともに好気処理槽に移流される浮遊物の量を一層低減することができるので、好気処理槽における好気処理の負荷を一層低くすることができる。
なお、少なくとも第二返送路における搬送ガスが嫌気性ガスであるので、嫌気発酵槽が好気性に偏って沈殿物のバイオガス化が低下するのを防止することができる。
したがって、浄化処理して排出する排水の清浄度を一層向上することができる。
〔構成3〕
前記移送部が、前記固液分離槽で固液分離された液相を、前記汚泥沈降槽を経由して好気処理槽に移送させるものであってもよい。
〔作用効果3〕
固液分離槽で固液分離された液相は、固液分離槽から好気処理槽に移送することにより、好気処理槽に受け入れられて好気処理されるが、汚泥沈降槽を設けてなる構成においては、固液分離槽から直接好気処理槽に液相を移送させるのに代えて、汚泥沈降槽を経由して好気処理槽に移送する構成とすることもできる。すなわち、上記構成によっても、固液分離槽で固液分離された液相は良好に好気処理を受けるとともに、汚泥沈降槽で汚泥を沈殿分離した後の上澄液についても簡易に再度好気処理可能にする構成を実現することができる。
〔構成4〕
また、前記受け入れ部から前記固液分離槽へ前記生ごみ粉砕処理廃液を移流させる処理廃液移流部を、前記仕切壁に対向させた状態で、前記仕切壁の横方向における一端側に対応する側に寄せて設け、
前記散気装置を、前記処理廃液移流部と前記仕切壁との間に、前記処理廃液移流部側に寄せて設け、
前記移送部の液相流入領域を、前記散気装置の散気領域に対して、前記仕切壁の横方向における前記処理廃液移流部側とは反対側に対応する側方に設けてあっても良い。
〔作用効果4〕
上記構成によれば、散気装置により、固液分離槽の上澄みの液層を一層効果的に仕切壁の上端に向けて流動案内できるとともに、抑制機構により、散気領域から浮遊物が移送部の液相流入領域に流入するのを的確に防止できるので、移送部によって好気処理槽に移送される浮遊物の量をさらに低減して、好気処理槽における好気処理の負荷をさらに低くすることができる。
したがって、浄化処理して排出する排水の清浄度をさらに向上することができる。
〔構成5〕
また、前記抑制機構が、前記固液分離槽における前記散気領域と前記液相流入領域との間に、前記固液分離槽の液面より下側まで下降して設けられる下降仕切りであっても良い。
〔作用効果5〕
上記構成によれば、下降仕切りである抑制機構によって、固液分離槽の液面の下方で浮遊する浮遊物も、散気領域から液相流入領域に流入するのが防止されるので、移送部によって液相とともに好気処理槽に移送される浮遊物の量をさらに低減して、好気処理槽における好気処理の負荷をさらに低くすることができる。
したがって、浄化処理して排出する排水の清浄度をさらに向上することができる。
〔構成6〕
また、前記抑制機構が、前記散気領域と前記液相流入領域との間における液相の移流を許容し、浮遊物の移流を抑制する液相移流許容型抑制機構であっても良い。
〔作用効果6〕
上記構成によれば、抑制機構を下降仕切りで構成するに当たって、抑制機構を液相移流許容型抑制機構とすることにより、下降仕切りを、固液分離槽のより深い位置まで下降して設けることができるので、浮遊物が散気領域から液相流入領域に流入するのを一層効果的に防止できるようになり、移送部によって液相とともに好気処理槽に移送される浮遊物の量をさらに低減して、好気処理槽における好気処理の負荷をさらに低くすることができる。
したがって、浄化処理して排出する排水の清浄度をさらに向上することができる。
〔構成7〕
また、前記移送部を、前記固液分離槽と前記好気処理槽とにわたって設けた管状移送路を備えて構成し、
前記管状移送路の基端を、前記固液分離槽の液相における液面側部分に配設して、前記基端の周囲近傍を、前記液相流入領域としてあっても良い。
〔作用効果7〕
上記構成によれば、移送部を、管状移送路を備えて構成することにより、液相流入部となる管状移送路の基端を、固液分離槽の液面から液相に進入させた形態で配設できるので、固液分離槽の浮遊物が管状移送路に流入するのを一層効果的に防止できるようになり、移送部によって液相とともに好気処理槽に移送される浮遊物の量をさらに低減して、好気処理槽における好気処理の負荷をさらに低くすることができる。
したがって、浄化処理して排出する排水の清浄度をさらに向上することができる。
〔構成8〕
また、前記沈殿物移流部に、前記固液分離槽と前記嫌気発酵槽との間を前記沈殿物により閉塞して、固形成分の前記嫌気発酵槽から前記固液分離槽への逆流を防止可能にする絞部を設けるとともに、
前記沈殿物を前記絞部を介して前記嫌気発酵槽に移流させ、前記嫌気発酵槽の余剰の液相を前記絞部を介して前記固液分離槽に返送可能にする沈殿物移流機構を設けてあっても良い。
〔作用効果8〕
上記構成によれば、固液分離槽で分離された沈殿物は、沈殿して沈殿物移流部における絞部に達する。絞部では、固液分離槽と嫌気発酵槽との間を沈殿物により閉塞して、固形成分の嫌気発酵槽から固液分離槽への逆流を防止可能にする沈殿物移流機構を設けるから、沈殿物は、固液分離槽から嫌気発酵槽へ一方通行で移流する。一方、固液分離槽における上澄液を含む液相は、嫌気発酵槽において嫌気発酵されて、バイオガスを生成する。また、嫌気発酵槽の微生物からなる汚泥は、嫌気発酵槽内で保持され、外部に流出することなく保持される。すなわち、余剰の液相の移流量に応じて、嫌気発酵槽から固液分離槽へ液相の返流が生じるが、沈殿物がフィルタ効果を発揮し、嫌気発酵槽からの返流に含まれる嫌気微生物は沈殿物内に留まる。これにより嫌気発酵槽内の嫌気微生物濃度を高濃度に維持できる。そして、嫌気発酵槽では、固液分離槽の沈殿物が流入するが、嫌気発酵槽の内部の固形成分が固液分離槽に返送されることがなく、嫌気発酵槽内の微生物が嫌気発酵槽外に流出して減少することが抑制され、良好な嫌気発酵が維持でき、嫌気発酵により減容した固形成分量に見合う沈殿物が順次補給される運転状態を維持できる。
したがって、嫌気発酵槽では沈殿物を効率よくバイオガス化することができるので、バイオガスの生成量を増大することができる。
〔構成9〕
また、前記絞部は、前記固液分離槽下部に設けたスリット状出口を備え、前記固液分離槽における沈殿物が、前記スリット状出口を閉塞して堆積する堆積層を形成可能に構成してあっても良い。
〔作用効果9〕
上記構成によれば、固液分離槽下部に沈殿した沈殿物が、スリット状出口において 下すぼまりに集合するから、スリット状出口で堰きとめられて堆積する。すると、スリット状出口に堆積した沈殿物は、沈殿物や、嫌気発酵槽内の微生物などの固形成分に関しては、これらを嫌気発酵槽から固液分離槽に逆流させるのを防止するフィルタとして機能することになる。
すると、スリット状出口を絞部として沈殿物を堰きとめる簡単な構成により、沈殿物は、嫌気発酵槽に徐々に流入しつつ、嫌気発酵槽からの固形成分の逆流を防止できる。これにより、嫌気発酵槽における沈殿物量を好適に維持するとともに、嫌気発酵槽内の微生物を槽内に確実に保持でき、バイオガスの発生を良好に維持できる。
〔構成10〕
また、前記嫌気発酵槽に嫌気ガスを散気する移流用散気装置を設け、前記移流用散気装置に間欠的に嫌気ガスを供給するガス供給装置を設け、前記スリット状出口の下方から上昇する気液混相流を形成可能に配置して、前記沈殿物移流機構を形成してあっても良い。
〔作用効果10〕
上記構成によれば、移流用散気装置により嫌気ガスを嫌気発酵槽内に散気することによって、スリット状出口の下方から上昇する気液混相流を形成できる。気液混相流が、スリット状出口の近傍を上昇すると、気液混相流の流れによるイジェクタ効果が生じ、スリット状出口に堰きとめられていた沈殿物を、嫌気発酵槽側に吸い出し、固液分離槽から嫌気発酵槽に移流させる沈殿物移流機構として機能することになる。また、このとき、散気装置に供給されるのは嫌気ガスであるため、嫌気発酵槽の嫌気発酵条件は良好に維持できる。このような嫌気ガスとしては、例えば、嫌気発酵槽で生成したバイオガスを利用できる。
そのため、簡単な構成で沈殿物移流機構を構成できるとともに、移流用散気装置から間欠的に散気する散気量、散気の時期を調整するだけの簡単な制御で、固液分離槽から嫌気発酵槽に移流する沈殿物量を制御できる。
〔構成11〕
また、内部を一端側から他端側にわたって複数の水処理槽に仕切って、前記複数の水処理槽を一端側から前記嫌気発酵槽、前記固液分離槽、前記受け入れ部としての貯留槽、前記好気処理槽で沈殿分離された沈殿物を受け入れる汚泥沈降槽、前記好気処理槽の順に設けてあってもよい。
〔作用効果11〕
上記構成によると、前記固液分離槽で固液分離された液相は、嫌気発酵槽を跨ぐことなく好気処理槽に移送されるようになり、コンパクト化することができ、長期使用の間に浮遊物の付着による液相の移流路の狭窄、閉塞を招くおそれを大きく低減できるようになる。しかも、嫌気発酵槽を排水処理装置本体の最も一端側に配置して、好気処理槽を排水処理装置本体の最も他端側に配置することになるから、嫌気発酵槽において高温メタン発酵を行う場合に供給される熱が、汚泥沈降槽、好気処理槽に伝達されるのを固液分離槽や貯留槽で遮蔽して緩和することになって、固液分離槽を高温メタン発酵に適した50℃〜80℃の温度域(たとえば55℃)にまで加熱維持しやすくなる。そのために温度維持に要するエネルギー供給量を削減できるとともに、好気処理槽における排水温度が高くなりすぎて(たとえば35℃以上)、好気性微生物の活性が低下するというような問題を生起しにくい温度域(たとえば30℃程度)に維持することができる。
排水処理装置の縦断正面図 排水処理装置における固液分離槽及び嫌気発酵槽を示す図 排水処理装置における固液分離槽及び嫌気発酵槽の横断平面図 好気処理槽へ移送される上澄液及び好気処理槽から排出される排水それぞれのT−CODの推移を示す図 別実施形態における排水処理装置の横断平面図 別実施形態における排水処理装置の縦断正面図 別実施形態における排水処理装置の横断平面図 別実施形態における排水処理装置の縦断正面図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態にかかる排水処理装置を説明する。なお、以下に好適な実施形態を記すが、これら実施形態はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
〔排水処理装置〕
本発明の実施形態にかかる排水処理装置は、図1〜図3に示すように、生ごみ粉砕処理廃液を受け入れる受入口11を備えるとともに、その受入口11にて受け入れた生ごみ粉砕処理廃液を貯留する貯留槽1(受け入れ部の一例)、その貯留槽1から生ごみ粉砕処理廃液を移流させて、生ごみ粉砕処理廃液を沈殿分離する固液分離槽2、固液分離槽2にて沈殿分離された沈殿物を受け入れてバイオガス化する嫌気発酵槽3、固液分離槽2で固液分離された液相を受け入れて好気処理する好気処理槽4、及び、好気処理槽4で沈殿分離された沈殿物を受け入れる汚泥沈降槽5等を備えて構成してある。
また、貯留槽1にて受け入れた生ごみ粉砕処理廃液を固液分離槽2に移流させる処理廃液移流部12、固液分離槽2から好気処理槽4に上澄み液(即ち、液相)を移送する移送部M、固液分離槽2から嫌気発酵槽3に上澄み液(即ち、液相)を移流させる液相移流部21、沈殿物を移流させる沈殿物移流部22、好気処理槽4にて沈殿分離された沈殿物を貯留槽1まで返送する返送手段Rを設けてある。
この実施形態では、図1に示すように、返送手段Rを、好気処理槽4から汚泥沈降槽5まで主に汚泥(沈殿物の一例)を返送する第一返送路41と、汚泥沈降槽5から貯留槽1まで主に汚泥(沈殿物の一例)を返送する第二返送路51とを備えて構成してある。
さらに、嫌気発酵槽3にて発生したバイオガスを取り出すバイオガス取出口31、バイオガス取出口31からバイオガス取出路37を通して取り出されるバイオガスを一時貯留するとともに、必要に応じて外部に送出可能なバイオガスタンクT、及び、好気処理槽4にて好気処理された処理済みの排水を外部に排出する排水口42を設けてある。
そして、受入口11から受け入れた生ごみ粉砕処理廃液を固液分離槽2で沈殿分離し、沈殿物は嫌気発酵槽3での嫌気発酵によりバイオガス化して、バイオガスをバイオガス取出口31からバイオガス取出路37により取り出し、液相は好気処理槽4での好気処理により浄化して、清浄な排水として排水口42から外部に排出する構成となっている。
具体的には、図1に示すように、排水処理装置本体Aの内部を4つの仕切壁W12,W23,W35,W45にて排水処理装置本体Aの左右方向(図1の左右方向に一致する)に5つの槽に仕切り、左右方向の一端(図1の左端)から、貯留槽1、固液分離槽2、嫌気発酵槽3、汚泥沈降槽5、好気処理槽4を列状に並べて形成してある。各槽間の連通状態に関して述べると、図1から判明するように、貯留槽1と固液分離槽2及び嫌気発酵槽3とは、液相側、気相側とも連通している。汚泥沈降槽5及び好気処理槽4は、それぞれ独立の槽としてある。また、嫌気発酵槽3上部の気相部に、バイオガス取出口31を形成して、この嫌気発酵槽3で発生したガスが、バイオガス取出路37により取り出される構成となっており、気相がこの槽から汚泥沈降槽5及び好気処理槽4に流出しない構成となっている。
なお、以下の説明では、貯留槽1と固液分離槽2とを仕切る仕切壁W12を第一仕切壁W12と、固液分離槽2と嫌気発酵槽3とを仕切る仕切壁W23を第二仕切壁W23と、嫌気発酵槽3と汚泥沈降槽5とを仕切る仕切壁W35を第3仕切壁W35と、汚泥沈降槽5と好気処理槽4とを仕切る仕切壁W45を第4仕切壁W45とそれぞれ記載する場合がある。
図2において、図2(a)が固液分離槽2及び嫌気発酵槽3の縦断正面図を、図2(b)が図2(a)におけるIIb−IIb矢視図を、図2(c)が図2(a)におけるIIc−IIc矢視図をそれぞれ示し、図3が貯留槽1、固液分離槽2及び嫌気発酵槽3の横断平面図を示している。
〔貯留槽〕
図1〜図3に示すように、排水処理装置本体Aにおける貯留槽1の液面近傍に、受入口11を設け、貯留槽1の内部に生ごみ粉砕処理廃液を貯留可能な貯留空間13を形成している。また、貯留空間13内部には、バイオガスタンクTに貯留されているバイオガスを嫌気ガスとして嫌気ガスポンプP1により供給する貯留槽用散気装置14を設け、貯留槽1の下部より曝気撹拌することにより、受け入れた生ごみ粉砕処理廃液を貯留しつつ、より可溶化し、流動化を図る可溶化槽として機能するように構成してある。また、この貯留槽1では、金属等の比重の大きい異物が除去される。なお、バイオガスをバイオガスタンクTから貯留槽用散気装置14に送る送気流路(図示省略)には、開閉弁V1及び流量調整弁V2を設け、これら開閉弁V1と流量調整弁V2により、貯留槽用散気装置14からの散気の断続及び散気量の調整が可能に構成してある。
第一仕切壁W12の上端は、排水処理装置本体Aの天井近くまで延びて、貯留槽1の液面よりも上方に位置するようにしてあり、この第一仕切壁W12における排水処理装置本体Aの前後方向(図1、図2(a)の左右方向に一致する左右方向に対してその紙面表裏方向)の一端側部(後端側部)には、生ごみ粉砕処理廃液を可溶化した可溶化液がオーバーフローによって貯留槽1から固液分離槽2に移流可能なように開口部を形成し、この開口部にて、処理廃液移流部12を構成してある。
〔固液分離槽〕
図1〜図3に示すように、固液分離槽2には、処理廃液移流部12から受け入れた可溶化液から固形成分を沈殿分離可能にする沈殿分離空間23を形成してある。
図1、図2(a)に示すように、固液分離槽2の下部には、固液分離槽2において固形成分が沈殿分離された沈殿物を嫌気発酵槽3に可溶化液とともに移流させ、嫌気発酵槽3で嫌気処理された処理済の排水(余剰の液相)を固液分離槽2に返送可能にする沈殿物移流部22を設けてある。
さらに、この固液分離槽2の上澄液を嫌気発酵槽3に移流させる液相移流部21を設けてあるが、固液分離槽2及び嫌気発酵槽3それぞれに貯留される処理液に関して、両槽間においてその処理液表面側で上澄み液の流通が可能なように、独特の構成が採用されている。
図1及び図2(a)から判明するように、固液分離槽2では、その下部域に固形成分が沈殿分離された沈殿物の堆積層22cが形成されるとともに、その上部域が可溶化液の上澄層となる。この上澄層は、所謂上澄液と浮遊性のごみ(即ち、浮遊物)Sが混在した状態となる。そして、本発明の実施形態における排水処理装置では、沈殿物の嫌気発酵槽3へ移流を良好に行なう構成と、上澄液の嫌気発酵槽3及び好気処理槽4への移流及び移送を良好に行なう構成が採用されている。
即ち、図1〜図3に示すように、液相移流部21に、上端を固液分離槽2の最低水位高さとして、固液分離槽2と嫌気発酵槽3とを仕切る第二仕切壁W23を設けるとともに、液相移流部21の貯留槽1側に、固液分離槽2の液面の下方近くから、散気方向D(図2及び図3において、矢印にて示す)を第二仕切壁W23の上端として、嫌気性ガスを散気する浮遊物寄せ用散気装置25(即ち、散気装置)を設け、浮遊物寄せ用散気装置25の散気領域Z1と移送部Mの液相流入領域Z2との間における浮遊物Sの移流を抑制する抑制機構C(図2(b)、(c)及び図3参照)を設けてある。
以下、順に説明する。
〔沈殿物の嫌気発酵槽へ移流〕
図1及び図2(a)に示すように、沈殿物移流部22は、固液分離槽2の沈殿分離空間23の下部に設けた絞部としての下すぼまり状のスリット状出口22aを備えて構成されている。具体的には、流下案内板24を、下方側ほど嫌気発酵槽3側に位置する形態の傾斜状で、第一仕切壁W12における固液分離槽2側の面の下方よりの箇所から延設してある。また、第二仕切壁W23の下部を、下方側ほど固液分離槽2側に近づく傾斜壁部22bに構成し、その傾斜壁部22bの下端縁と流下案内板24の斜め上向きの面との間にスリットを形成して、流下案内板24と第二仕切壁W23の下部の傾斜壁部22bとにより、スリット状出口22aを形成してある。これにより、スリット状出口22aを介して、上記沈殿物と可溶化液、処理済みの排水の移流を抑制され、固液分離槽2における沈殿物が、スリット状出口22aを閉塞して堆積する堆積層22cを形成可能に構成してある(図2(a)参照)。
なお、上記構成において、スリット状出口22aの幅は10−30mm程度、好ましくは15mm程度とする。
〔上澄側の嫌気発酵槽及び好気処理槽への移流及び移送〕
図1、図2から判明するように、固液分離槽2と嫌気発酵槽3とを仕切る第二仕切壁W23は、その下部域に先に説明した傾斜壁部22bを備え、排水処理装置本体Aの前後方向において、排水処理装置本体Aの両側壁に渡る状態で設けられている。
そして、第二仕切壁W23の上端縁27を、排水処理装置本体Aの天井よりも下方に位置させて、その第二仕切壁W23の上端縁27が、固液分離槽2及び嫌気発酵槽3における処理液の液面位置を形成するように構成して、液相移流部21に、上端を固液分離槽2の最低水位高さとして、固液分離槽2と嫌気発酵槽3とを仕切る第二仕切壁W23を設けてある。これにより、両槽間の上澄液及び浮遊物Sは、液相移流部21を構成する第二仕切壁W23の上端縁27を越えて互いに移流可能に構成してある。
さらに、固液分離槽2の貯留槽1側の液面の下方近くには、嫌気ガスポンプP1により嫌気性ガスが供給される浮遊物寄せ用散気装置25(散気装置の一例)が備えられている。この浮遊物寄せ用散気装置25は、長さが排水処理装置本体Aの前後方向の長さよりも短い(例えば、排水処理装置本体Aの前後方向の長さの2/3程度)パイプに、その長さ方向に多数の散気孔を分散形成して、パイプ状に構成してある。
そして、このパイプ状の浮遊物寄せ用散気装置25を、第二仕切壁W23の上端縁27よりもやや下方の高さにて、第一仕切壁W12における固液分離槽2側の面に近接させるとともに、排水処理装置本体Aの前後方向において処理廃液移流部12側の端部に寄せた状態で、その長さ方向を略水平方向で第一仕切壁W12における固液分離槽2側の面に沿わせた姿勢で、配設してある。さらに、この浮遊物寄せ用散気装置25の散気方向D(各散気孔の向き)を、第二仕切壁W23の上端縁27に向く斜め上向きに設定してある。
つまり、固液分離槽2の液相域における浮遊物寄せ用散気装置25の上方の領域において、排水処理装置本体Aの前後方向における浮遊物寄せ用散気装置25が存在する範囲が、浮遊物寄せ用散気装置25の散気領域Z1となる。
そして、この浮遊物寄せ用散気装置25を働かせることにより、先に説明した浮遊物Sを、第二仕切壁W23の上端縁27を越えて、固液分離槽2から嫌気発酵槽3へ送ることができる。結果、浮遊物Sが、固液分離槽2における処理の阻害要因となることを回避できる。
さて、図1〜図3に示すように、移送部Mを、固液分離槽2と好気処理槽4とにわたって設けた管状移送路6を備えて構成してある。この管状移送路6は、嫌気発酵槽3及び汚泥沈降槽5それぞれの上方の気相域を通過させた状態で、基端を固液分離槽2内における第二仕切壁W23の上端縁27よりもやや下方に位置させ、且つ、先端を好気処理槽4内上方の気相域に位置させて配設してある。
嫌気発酵槽3では多量のバイオガスが発生し、この嫌気発酵槽3の気相域と固液分離槽2の気相域とは連通しているので、固液分離槽2の気相域は、好気処理槽4の気相域よりも高圧となる。
したがって、固液分離槽2の気相域と好気処理槽4の気相域との圧力差により、固液分離槽2の上澄液を、管状移送路6内にその基端から流入させて、管状移送路6を通して好気処理槽4に移送することができる。
ここで、この管状移送路6に、先に問題となった浮遊物Sが侵入することは、好気処理槽4での好気処理の負荷が高くなる。
そこで、図2(b)、(c)及び図3から判明するように、管状移送路6の吸引部(流入部)である基端を、排水処理装置本体Aの前後方向において、前端側の部分、即ち、浮遊物寄せ用散気装置25が存在しない部分に配設してある。つまり、固液分離槽2の液相域における液面側の領域において、排水処理装置本体Aの前後方向の前方側の浮遊物寄せ用散気装置25が存在しない範囲(即ち、管状移送路6の基端の周囲近傍)が、管状移送路6の液相流入領域Z2となる。
つまり、処理廃液移流部12を、第二仕切壁W23に対向させた状態で、第二仕切壁W23の横方向(即ち、排水処理装置本体Aの前後方向)における一端側(即ち、排水処理装置本体Aの前後方向の後端側)に対応する側に寄せて設け、浮遊物寄せ用散気装置25を、処理廃液移流部12と第二仕切壁W23との間に、処理廃液移流部12側に寄せて設け、移送部Mの液相流入領域Z2を、浮遊物寄せ用散気装置25の散気領域Z1に対して、第二仕切壁W23の横方向における処理廃液移流部12側とは反対側(即ち、排水処理装置本体Aの前後方向の前端側)に対応する側方に設けてある。
図2及び図3に示すように、浮遊物Sの移流を妨げる多孔状の邪魔板26を、その板面を上下方向と排水処理装置本体Aの左右方向とに沿わせた姿勢で、固液分離槽2内において、排水処理装置本体Aの前後方向における浮遊物寄せ用散気装置25と管状移送路6の基端との間に配設してある。
この邪魔板26は、第一仕切壁W12と第二仕切壁W23とにわたり、且つ、排水処理装置本体Aの天井部位から、管状移送路6の基端よりも下側に伸びるように設けてある。
そして、この多孔状の邪魔板26の孔径を、浮遊物Sの通過を阻止可能な径に設定して、この邪魔板26により、抑制機構Cを構成してある。
つまり、この邪魔板26が、固液分離槽2における浮遊物寄せ用散気装置25の散気領域Z1と管状移送路6の液相流入領域Z2との間に、固液分離槽2の液面より下側まで下降して設けられる下降仕切りの一例である。
また、この邪魔板26が、浮遊物寄せ用散気装置25の散気領域Z1と管状移送路6の液相流入領域Z2との間における液相の移流を許容し、浮遊物Sの移流を抑制する液相移流許容型抑制機構の一例である。
したがって、邪魔板26により、浮遊物Sが散気領域Z1から液相流入領域Z2に流入することが防止され、また、第一仕切壁W12の上端は貯留槽1の液面よりも高いので、浮遊物Sが貯留槽1から直接に液相流入領域Z2に流入するのも防止される。
これにより、浮遊物Sが管状移送路6内に吸引されるのを防止することが可能となっている。
〔嫌気発酵槽〕
図1に示すように、嫌気発酵槽3は、排水処理装置本体Aの内部において、沈殿物移流部22より受け入れられる沈殿物をメタン細菌による嫌気発酵により生物分解する嫌気発酵空間32を形成して構成してある。この嫌気発酵空間32には、この嫌気発酵空間32内の処理水を、メタン発酵を良好に行なう上で良好な温度に保持するための熱交換器33を設けてある。嫌気発酵空間32の上方空間は、この嫌気発酵空間32で生成したバイオガスを収集するバイオガス収集空間34を構成する。前述したバイオガス取出口31は、このバイオガス収集空間34に臨ませて設けてある。
嫌気発酵空間32には、バイオガスタンクTに貯留されているバイオガスを嫌気ガスとして嫌気ガスポンプP1により供給するイジェクタ用散気装置(即ち、移流用散気装置)35、循環用散気装置36を設けてある。バイオガスをバイオガスタンクTからイジェクタ用散気装置35、循環用散気装置36それぞれに送る送気流路(図示省略)には、開閉弁V1及び流量調整弁V2を設け、これら開閉弁V1と流量調整弁V2により、イジェクタ用散気装置35、循環用散気装置36それぞれからの散気の断続及び散気量の調整が可能に構成してある。そして、イジェクタ用散気装置35、循環用散気装置36それぞれにより、嫌気ガスを間欠的に散気するように構成してある。つまり、嫌気ガスポンプP1、開閉弁V1と流量調整弁V2により、イジェクタ用散気装置35、循環用散気装置36に間欠的に嫌気ガスを供給するガス供給装置Gを構成してある。
イジェクタ用散気装置35は、図1及び図2(a)において矢印で示すように、スリット状出口22aの下方から上昇する気液混相流を形成可能に配置して、固液分離槽2からスリット状出口22aを介して嫌気発酵槽3に沈殿物を移流させ、嫌気発酵槽3の余剰の液相をスリット状出口22aを介して固液分離槽2に返送可能にする沈殿物移流機構を形成してある。また、循環用散気装置36は、熱交換器33の下方側で熱交換器33と第3仕切壁W35との間に、嫌気発酵槽3全体に循環流を形成するように配置してある。
以下、イジェクタ用散気装置35、循環用散気装置36の順に、その働きを説明する。〔イジェクタ用散気装置〕
前記沈殿物移流機構は、スリット状出口22aのやや下方から、イジェクタ用散気装置35により大量の気泡を一時に供給することにより、前記気泡の上昇流によるイジェクタ効果で、固液分離槽2のスリット状出口22aに堆積した沈殿物を嫌気発酵槽3側に吸い込み、前記沈殿物を移流させる効果を発揮する。このとき、スリット状出口22aに堆積した堆積層22cの沈殿物は、全部同時に移流してしまうのではなく、常時スリット状出口22aには沈殿物の堆積層22cが維持されるように流動する。そのため、沈殿物が固液分離槽2から沈殿物移流部22を介して嫌気発酵槽3に移流しても、即座に嫌気発酵槽3内の液相は、固液分離槽2に逆流することはないものの、堆積層22cを通じて徐々に固液分離槽2に返送される。
一方、嫌気発酵槽3内の固形成分は、堆積層22cに阻まれて固液分離槽2に移流することができない。その結果、嫌気発酵槽3では、固液分離槽2の沈殿物が流入するが、嫌気発酵槽3の内部の固形成分が固液分離槽2に返送されることがなく、嫌気発酵槽3内の微生物が嫌気発酵槽3外に流出して減少することが抑制され、良好な嫌気発酵が維持でき、嫌気発酵により減容した固形成分量に見合う沈殿物が順次補給される運転状態を維持することができる。
〔循環用散気装置〕
図1に示すように、嫌気発酵槽3の汚泥沈降槽5側の嫌気発酵空間32には、この空間内の処理水を、メタン発酵に良好な温度に保持するための熱交換器33が備えられている。この熱交換器33は具体的には、上下に熱媒ヘッド33hを、それら一対の熱媒ヘッド33h間に内部を熱媒が流通可能な複数のチューブ33cを備えて構成されている。したがって、一方の熱媒ヘッド33hから、複数のチューブ33cを介して他方の熱媒ヘッド33hに熱媒を流通させることで、嫌気発酵空間32内の処理液を加温することができる。
図1から判明するように、循環用散気装置36は、熱交換器33と第3仕切壁W35との間に設け、嫌気発酵空間32内に存在する沈殿物を撹拌するとともに、処理液の対流を形成させて、熱交換器33との熱交換により嫌気発酵空間32の処理液を嫌気発酵に適切な温度(例えば55℃)に維持することが可能な構成が採用されている。
したがって、嫌気発酵槽3では沈殿物を嫌気発酵により連続的にガス化減容化し、バイオガスを回収できる。
なお、上記構成の場合、イジェクタ用散気装置35及び循環用散気装置36による散気は、収集されたバイオガスの一部をバイオガスタンクTから嫌気ガスポンプP1にて供給するので、嫌気発酵槽3の内部を、嫌気状態に維持することができる。また、それぞれ、1日に2回程度、70L/min程度の大量散気を20秒程度行えば、嫌気発酵槽3の処理能力に応じた沈殿物の移流を継続でき、大容量のポンプ等を用いることなく効率よく生ごみ粉砕処理物由来の沈殿物を移送できる。
〔汚泥沈降槽〕
図1に示すように、嫌気発酵槽3と好気処理槽4との間に、汚泥沈降槽5を設けている。この汚泥沈降槽5には、第一返送路41を介して、好気処理槽4から汚泥及び処理液が返送されるとともに、当該汚泥沈降槽5から、第二返送路51を介して、貯留槽1に汚泥及び処理液が返送される。
第一返送路41は、エアポンプP2により空気を揚水用ガスとして縦管部41aの下部に供給して、管内の水位を横管接続高さまで上昇させ、横管接続高さに達した被処理水を上流側に返送する構成としてある。空気を第一返送路41の縦管部41aに送る送気流路(図示省略)には、開閉弁V1及び流量調整弁V2を設け、これら開閉弁V1と流量調整弁V2により、縦管部41aへの給気の断続及び給気量の調整を行って、第一返送路41による汚泥及び処理液の返送の断続及び返送量の調整が可能に構成してある。
また、第二返送路51は、嫌気ガスポンプP1によりバイオガスタンクTのバイオガスを揚水用ガスとして縦管部51aの下部に供給して、管内の水位を横管接続高さまで上昇させ、横管接続高さに達した被処理水を上流側に返送する構成としてある。バイオガスをバイオガスタンクTから第二返送路51の縦管部51aに送る送気流路(図示省略)には、開閉弁V1及び流量調整弁V2を設け、これら開閉弁V1と流量調整弁V2により、縦管部51aへの給気の断続及び給気量の調整を行って、第二返送路51による汚泥及び処理液の返送の断続及び返送量の調整が可能に構成してある。
この汚泥沈降槽5は、下部に汚泥を沈降させる構成が採用されている。そして、エアポンプP2よりエアを供給して散気する汚泥沈降槽用散気装置52を設け、汚泥沈降槽用散気装置52からの散気により、槽内に循環流を形成するように構成してある。
これにより、汚泥沈降槽5では、第一返送路41を介して好気処理槽4から返送される汚泥及び処理液をさらに好気処理して浄化するとともに、汚泥沈降槽5で発生した沈殿汚泥を第二返送路51を介して上流側の貯留槽1に返送して、再度嫌気発酵槽3にて処理可能に構成してある。
なお、第二返送路51では、揚水用のガスとして、嫌気ガスを用いるので、上流側の貯留槽1、固液分離槽2、嫌気発酵槽3が好気性に偏るのを防止することができる。
なお、第二返送路51では、嫌気ガスを揚水用ガスとして用いて汚泥沈降槽5内の汚泥を貯留槽1に返送する構成とした、ほかに、水中ポンプで揚水して汚泥沈降槽5内の汚泥を貯留槽1に返送する構成とすることもできる。さらに、嫌気ガスに代えて空気を揚水用ガスとして用いた場合であっても、第二返送路51中に空気抜き路を設けるとともに、第二返送路51の貯留槽1側を被処理水内に水没させておくなどの構成を採用することができる。これによっても、空気の気泡が貯留槽1に流入せず、かつ、貯留槽1側の気相が大気解放されない状況を維持して汚泥沈降槽5の液相を貯留槽1に返送可能となる。要するに、貯留槽1側(嫌気性環境の処理槽)の嫌気状態が保たれる構成であれば、汚泥沈降槽5の液相を貯留槽1に返送する第二返送路51として、種々公知の構成を採用することができる。
〔好気処理槽〕
本発明の実施形態に係る排水処理装置では、固液分離槽2から上澄液を移送部M(管状移送路6)を介して好気処理槽4に移送して、好気処理することにより、自然界に放流可能な水質レベルにまで浄化して排水可能な家庭用浄化槽等として用いることとしている。
具体的には、排水処理装置本体Aの内部に汚泥沈降槽5に隣接して貯留槽1の反対側に好気処理槽4を形成してある。そして、固液分離槽2と好気処理槽4との間に、管状移送路6を設け、好気処理槽4に移送した上澄液をさらに浄化して、排水口42から排出するように構成してある。
この好気処理槽4には、スポンジ状の担体43を多数収容する。また、エアポンプP2により空気を供給して散気する好気処理槽用散気装置44を内装し、好気処理槽用散気装置44からの給気により、その担体43に、好気処理槽4内の液を好気処理する好気性菌を生育させるとともに、担体43が流動床を形成する循環流を槽内に形成可能に構成してある。
また、排水口42近傍に多孔状の固形分遮蔽体45を設け、排出される処理済の排水に固形成分が混入するのを抑制し、固形成分を含まない清浄な上澄液が排出される構成としてある。
次に、図4に基づいて、上述のような固液分離槽2から好気処理槽4への上澄液の移送構成を採用することにより、好気処理槽4での好気処理の負荷を低減できる点を検証した結果を説明する。
なお、図4は、固液分離槽2から好気処理槽4へ移送される上澄液(以下、流入水と称する場合がある)、好気処理槽4から排出される排水それぞれのT−COD(mg/L)を処理日毎に示し、図4の横軸は排水処理の日付を示し、縦軸はT−CODを示す。
図4において、縦線にて示す7月12日(7/12)から、浮遊物寄せ用散気装置25を働かせる構成を採用している。
本発明の実施形態の構成を採用する前の流入水、排水それぞれのT−CODの平均は、48000mg/L、14000mg/Lであった。
一方、本発明の実施形態の構成を採用した後の流入水、排水それぞれのT−CODの平均は、23000mg/L、7200mg/Lであった。
したがって、本発明の実施形態の構成を採用することにより、好気処理槽4での好気処理の負荷を低減できるとともに、排水の清浄度を向上することができる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(1) 移送部Mの具体構成は、上記の実施形態において例示した管状移送路6に限定されるものではない。
例えば、固液分離槽2と好気処理槽4とを仕切壁にて仕切った状態で隣接して設けるとともに、固液分離槽2から液相の上澄液が仕切壁の上端をオーバーフローして好気処理槽4に移流するように構成して、移送部Mを、仕切壁の上端部のオーバーフロー状の移送部にて構成しても良い。
(2) 抑制機構Cの具体構成は、上記の実施形態において例示した多孔状の邪魔板26に限定されるものではなく、孔の無い板状体でも良い。
(3) なお、上述の構成においては、排水処理装置本体Aにおける一端側に受入口11を設けるとともに、他端側に排水口42を設け、受入口11から排水口42に向かう方向(以下長手方向とする)に、貯留槽1、固液分離槽2、嫌気発酵槽3、汚泥沈降槽5、好気処理槽4をこの順に並設し、排水を処理する構成としたが、処理対象の生ごみ粉砕処理廃液を含有する排水が大量になる場合、排水処理装置本体A自体の容量が大きく設定されるのに伴って、各水処理槽間に排水を移流させる管状移送路6、返送手段R等を構成する管路が長大化する傾向が生じる。具体的には、たとえば、管状移送路6は固液分離槽2の液相から、嫌気発酵槽3を跨いで好気処理槽4に至る長さに形成する必要があるが、嫌気発酵槽3自体が最も排水量に依存して大型化しやすく、それにつれて管状移送路6が長大化するのである。このような場合、管状移送路6は、固液分離槽2の上澄液を移送するとはいえ、不可避的に上澄液とともにわずかな浮遊物Sを巻き込んで移送することがある。そのため、長期使用の間に管状移送路6に浮遊物Sが付着して、上澄液の移送を阻害することが懸念される。したがって、このような場合、管状移送路6をできるだけコンパクトに構成することが望まれる。
そこで、図5に示すように、排水処理装置本体Aにおける長手方向に向かって、貯留槽1、固液分離槽2、嫌気発酵槽3、汚泥沈降槽5、好気処理槽4をこの順に並設するのではなく、受入口11を排水処理装置本体Aにおける長手方向の中央部付近に設けるとともに、排水処理装置本体Aにおける長手方向の中央部分に貯留槽1を設け、その貯留槽1よりも前記一端側(上手側)に向かって順に固液分離槽2、嫌気発酵槽3を順に設け、貯留槽1よりも他端側(下手側)に向かって順に汚泥沈降槽5、好気処理槽4をこの順に並設することができる。
このように構成すると生ごみ粉砕処理廃液を含有する排水が受入口11から排水処理装置本体Aの内部に流入すると、排水処理装置本体Aにおける長手方向中央部分の貯留槽1に流入し、夾雑物を沈殿分離して嫌気的な消化が進行するとともに流動化する。その後、上手側に移流して、固液分離槽2に流入し、固液分離されたのち沈殿物が嫌気発酵槽3に流入し、メタン発酵されてバイオガス化する。一方固液分離された上澄液は、管状移送路6により下手側に移流して、好気処理槽4にて好気処理を受け、清浄化された排水が排水口42から排出されるとともに、好気生物処理により発生した沈殿汚泥を汚泥沈降槽5で濃縮した後、貯留槽1に返送可能な構成となる。
すると、前記管状移送路6は、嫌気発酵槽3を跨ぐことなく固液分離槽2の液相を好気処理槽4に移送できるようになり、コンパクト化することができ、長期使用の間に浮遊物Sの付着による流路の狭窄、閉塞を招くおそれを大きく低減できるようになる。しかも、嫌気発酵槽3を排水処理装置本体Aの最も上手側に配置して、好気処理槽4を排水処理装置本体Aの最も下手側に配置することになるから、嫌気発酵槽3において高温メタン発酵を行う場合に供給される熱が、汚泥沈降槽5、好気処理槽4に伝達されるのを固液分離槽2や貯留槽1で遮蔽して緩和することになって、固液分離槽2を高温メタン発酵に適した50℃〜80℃の温度域(たとえば55℃)にまで加熱維持するのに要するエネルギー供給量を削減できるとともに、好気処理槽4における排水温度が高くなりすぎて(たとえば35℃以上)、好気性微生物の活性が低下するというような問題を生起しにくい温度域(たとえば30℃程度)に維持することができる。
具体的には、前記排水処理装置本体Aにおける貯留槽1、固液分離槽2、嫌気発酵槽3に対応する外周壁部分を断熱構造として保温し、汚泥沈降槽5、好気処理槽4に対応する外周壁部分を非断熱構造としてある場合に、前記図1の実施形態では、嫌気発酵槽3を55℃に維持した場合、固液分離槽に隣接する貯留槽1の温度が48℃であったことから、上記図5の構成の場合、嫌気発酵槽3を55℃に維持した場合、貯留槽1の温度が40℃、好気処理槽4の温度が32℃のバランスで定常化するものと推定でき、好適な水処理環境が維持されることが期待される。
(4) また、上記構成においては、固液分離槽2で固液分離された液相を直接好気処理槽4に移送する移送部Mを、固液分離槽2と好気処理槽4とにわたって設けた管状移送路6にて構成したが、図6、図7に示すように構成することもできる。
すなわち、管状移送路6を固液分離槽2と汚泥沈降槽5とにわたって設ける構成とする。また、仕切壁W45の上端部を、固液分離槽2と汚泥沈降槽5との液面高さ近傍に設定して、その仕切壁W45の上端部を介して、汚泥沈降槽5から好気処理槽4に上澄液をオーバーフローさせるオーバーフロー部6aを形成しておく。そして、固液分離槽2と汚泥沈降槽5とにわたって設けた管状移送路6と、汚泥沈降槽5から好気処理槽4に上澄液をオーバーフローさせるオーバーフロー部6aとから移送部Mを構成する。
これにより、固液分離槽2で固液分離された液相は良好に好気処理を受けるとともに、汚泥沈降槽5で汚泥を沈殿分離した後の上澄液についても簡易に再度好気処理可能にすることができる。また、このように構成することにより、管状移送路6をさらにコンパクト化することができ、長期使用の間に浮遊物の付着による液相の移流路の狭窄、閉塞を招くおそれを大きく低減できるようになる。
(5) また、上記構成においては、汚泥沈降槽5と好気処理槽4とを区画して設けたが、図8に示すように、汚泥沈降槽5で生じた上澄液の好気処理槽4への移流を図るために、汚泥沈降槽5と好気処理槽4との間にオーバーフロー部6aを設けて連通して構成してあってもよい。この場合、汚泥沈降槽5には、第一返送路41を介して、好気処理槽4から汚泥および処理液が返送され、汚泥は汚泥沈降槽5内沈降され、処理液はオーバーフローで好気処理槽4へ流入するとともに、当該汚泥沈降槽5から、第二返送路51を介して、貯留槽1に汚泥が返送される。したがって、好気処理槽4から汚泥及び処理液の返送処理、および、汚泥沈降槽5から貯留槽1への汚泥返送処理を、定常的かつ安定的に行える利点がある。
以上説明したように、浄化処理して排出する排水の清浄度を向上し得る排水処理装置を提供することができる。
1 貯留槽(受入部)
2 固液分離槽
3 嫌気発酵槽
4 好気処理槽
5 汚泥沈降槽
6 管状移送路
12 処理廃液移流部
21 液相移流部
22 沈殿物移流部
22a スリット状出口(絞部)
22c 堆積層
25 浮遊物寄せ用散気装置(散気装置)
26 邪魔板(下降仕切り、液相移流許容型抑制機構)
35 イジェクタ用散気装置(移流用散気装置)
41 第一返送路
51 第二返送路
C 抑制機構
D 散気方向
G ガス供給装置
M 移送部
R 返送手段
S 浮遊物
W23 第二仕切壁(仕切壁)
Z1 散気領域
Z2 液相流入領域

Claims (11)

  1. 生ごみ粉砕処理廃液を受け入れる受け入れ部を備え、
    前記受け入れ部から前記生ごみ粉砕処理廃液を移流させて、前記生ごみ粉砕処理廃液を沈殿分離する固液分離槽を備え、
    前記固液分離槽で固液分離された液相を受け入れて好気処理する好気処理槽を備え、
    前記固液分離槽にて沈殿分離された沈殿物を受け入れてバイオガス化する嫌気発酵槽を備え、
    前記固液分離槽から前記好気処理槽に液相を移送する移送部を設け、
    前記好気処理槽にて沈殿分離された沈殿物を前記受け入れ部まで返送する返送手段を設けてなる排水処理装置であって、
    前記固液分離槽から前記嫌気発酵槽に液相を移流させる液相移流部と、前記固液分離槽の下部に、前記沈殿物を移流させる沈殿物移流部を設けてなり、
    端を前記固液分離槽の最低水位高さとして、前記固液分離槽と前記嫌気発酵槽とを仕切るように、上端縁が前記液相移流部となる仕切壁を設けるとともに、前記液相移流部の前記受け入れ部側に、前記固液分離槽の液面又はその液面の近くから、散気方向を前記仕切壁の上端として、嫌気性ガスを散気する散気装置を設け、
    前記散気装置の散気領域と前記移送部の液相流入領域との間における浮遊物の移流を抑制する抑制機構を設けた排水処理装置。
  2. 前記好気処理槽で沈殿分離された沈殿物を受け入れる汚泥沈降槽を備え、
    前記返送手段を、前記好気処理槽から前記汚泥沈降槽まで沈殿物を返送する第一返送路と、前記汚泥沈降槽から前記受け入れ部まで沈殿物を返送する第二返送路とを備えて構成し、
    少なくとも前記第二返送路における搬送ガスが嫌気性ガスである請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 前記移送部が、前記固液分離槽で固液分離された液相を、前記汚泥沈降槽を経由して好気処理槽に移送させるものである請求項2に記載の排水処理装置。
  4. 前記受け入れ部から前記固液分離槽へ前記生ごみ粉砕処理廃液を移流させる処理廃液移流部を、前記仕切壁に対向させた状態で、前記仕切壁の横方向における一端側に対応する側に寄せて設け、
    前記散気装置を、前記処理廃液移流部と前記仕切壁との間に、前記処理廃液移流部側に寄せて設け、
    前記移送部の液相流入領域を、前記散気装置の散気領域に対して、前記仕切壁の横方向における前記処理廃液移流部側とは反対側に対応する側方に設けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  5. 前記抑制機構が、前記固液分離槽における前記散気領域と前記液相流入領域との間に、前記固液分離槽の液面より下側まで下降して設けられる下降仕切りである請求項1〜4のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  6. 前記抑制機構が、前記散気領域と前記液相流入領域との間における液相の移流を許容し、浮遊物の移流を抑制する液相移流許容型抑制機構である請求項5に記載の排水処理装置。
  7. 前記移送部を、前記固液分離槽と前記好気処理槽とにわたって設けた管状移送路を備えて構成し、
    前記管状移送路の基端を、前記固液分離槽の液相における液面側部分に配設して、前記基端の周囲近傍を、前記液相流入領域としてある請求項1〜6のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  8. 前記沈殿物移流部に、前記固液分離槽と前記嫌気発酵槽との間を前記沈殿物により閉塞して、固形成分の前記嫌気発酵槽から前記固液分離槽への逆流を防止可能にする絞部を設けるとともに、
    前記沈殿物を前記絞部を介して前記嫌気発酵槽に移流させ、前記嫌気発酵槽の余剰の液相を前記絞部を介して前記固液分離槽に返送可能にする沈殿物移流機構を設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  9. 前記絞部は、前記固液分離槽下部に設けたスリット状出口を備え、前記固液分離槽における沈殿物が、前記スリット状出口を閉塞して堆積する堆積層を形成可能に構成してある請求項8に記載の排水処理装置。
  10. 前記嫌気発酵槽に嫌気ガスを散気する移流用散気装置を設け、前記移流用散気装置に間欠的に嫌気ガスを供給するガス供給装置を設け、前記スリット状出口の下方から上昇する気液混相流を形成可能に配置して、前記沈殿物移流機構を形成してある請求項9に記載の排水処理装置。
  11. 内部を一端側から他端側にわたって複数の水処理槽に仕切って、前記複数の水処理槽を一端側から前記嫌気発酵槽、前記固液分離槽、前記受け入れ部としての貯留槽、前記好気処理槽で沈殿分離された沈殿物を受け入れる汚泥沈降槽、前記好気処理槽の順に設けてある請求項1〜10のいずれか一項に記載の排水処理装置。
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