JP6521800B2 - 熱電併給システム - Google Patents

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Description

本発明は、単相3線式の商用電源と系統連系される発電部と、前記商用電源のU相線及びV相線の夫々に各別に設置される一対の電流検出部と、運転を制御する運転制御部とが設けられ、前記運転制御部が、前記発電部の運転を停止した状態で、前記U相線から電力が供給されるU相側電気負荷及び前記V相線から電力が供給されるV相側電気負荷を選択的に作用させて、一対の前記電流検出部の設置状態を診断する診断処理を実行するように構成されている熱電併給システムに関する。
かかる熱電併給システムは、運転制御部が診断処理を実行することにより、一対の電流検出部の設置状態を診断できるようにしたものである。
つまり、例えば、一対の電流検出部の夫々が、商用電源側から負荷側に向けて流れる電流をプラスとして検出し、発電部側から商用電源側に流れる電流をマイナスとして検出する状態を適正とする場合において、一対の電流検出部の取付け向きが反転していると、プラスとマイナスとが逆転することになるため、一対の電流検出部の取付け向きが適正通り取付けられているか否かを診断し、また、一対の電流検出部が適正通りU相線及びV相線に設置されて、U相線の電流を検出する電流検出部が、適正通りU相線の電流を検出し、かつ、V相線の電流を検出する電流検出部が、適正通りV相線の電流を検出しているか否かを診断できるようにしたものである。
かかる熱電併給システムの従来例として、発電部に、U相線に接続されるU相ヒータ手段とV相線に接続されるV相ヒータ手段とが、余剰電力消費用のヒータ手段として備えられることを利用して、U相ヒータ手段をU相側電気負荷とし、V相ヒータ手段をV相側電気負荷として使用しながら、診断処理を行うように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、特許文献1においては、商用電源のU相線及びV相線の夫々に設置される一対の電流検出部の検出情報に基づいて、発電部に発電された電力が商用電源側に流れる、いわゆる逆潮流を回避するために、余剰電力消費用のヒータ手段としてのU相ヒータ手段やV相ヒータ手段を作動させるように構成され、そして、診断処理においては、余剰電力消費用のヒータ手段としてのU相ヒータ手段やV相ヒータ手段を、U相側電気負荷やV相側電気負荷として用いることが記載されている。
そして、特許文献1には、U相ヒータ手段及びV相ヒータ手段は、夫々3個のヒータから構成されていることが記載され、診断処理において、U相ヒータ手段及びV相ヒータ手段をU相側電気負荷やV相側電気負荷として用いる場合には、少なくとも1個又は2個以上のヒータを作動させることが記載されている。
ちなみに、特許文献1には記載されていないが、一般に、一対の電流検出部の検出情報は、商用電源の電力を使用した電力使用量を求めることにも使用され、そして、求めた電力使用量が、熱電併給システムの運転情報を指令するリモコン等に表示されることになる。
そして、電力使用量は、U相線の電圧とU相線の電流との積の積算値と、V相線の電圧とV相線の電流との積の積算値とを加えた値として求められるから、U相線の電流を検出する電流検出部が、適正通りU相線の電流を検出し、かつ、V相線の電流を検出する電流検出部が、適正通りV相線の電流を検出する必要がある。
尚、特許文献1においては、U相ヒータ手段とV相ヒータ手段とを作動させることに代えて、発電部の発電電力を増減させながら、U相線及びV相線への電力供給量を変動させて、一対の電流検出部が適正通りU相線及びV相線に設置されているか否かを検出することも記載されているが、診断処理のために、発電部の発電電力を変動させねばならない無駄がある。
また、特許文献1においては、発電部が、エンジンにて駆動される発電機を備えるように構成されているが、発電部が、都市ガス等の燃料ガスを改質処理する改質部と、改質部からの水素含有ガスを燃料として発電する燃料電池とを備える形態に構成される場合もある(例えば、特許文献2参照。)。
ちなみに、特許文献2においても、特許文献1と同様に、余剰電力消費用のヒータ手段として、電気ヒータを設けることが記載されている。
特開2002−286785号公報 特開2005−69667号公報
特許文献1では、U相ヒータ手段及びV相ヒータ手段をU相側電気負荷やV相側電気負荷として用いる場合に、U相側電気負荷やV相側電気負荷を一定の大きさの負荷としているため、一対の電流検出部の設置状態を判定するための電力消費が多くなる虞がある。
すなわち、U相側電気負荷やV相側電気負荷を一定の大きさの負荷とする場合において、商用電源に消費電力の大きい電気機器が接続されることにより大きい電流が流れる状態となっている場合は、電流が外乱によって脈動する範囲が大きくなるので、U相側電気負荷やV相側電気負荷が小さいと、その小さい負荷を作用させることにより発生する小さい電流値の変化を一対の電流検出部のいずれかの電流値により検出することが困難となる。
よって、U相側電気負荷やV相側電気負荷を一定の大きさの負荷とする場合には、診断処理において、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を大きい負荷として、その大きい負荷を作用させることにより発生する電流値の変化を一対の電流検出部のいずれかの電流値により検出することになる。
しかしながら、この場合においては、常に、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を大きい負荷にするものであるから、商用電源に消費電力の小さい電気機器が接続されることにより小さい電流が流れる状態となっているときには、電流が外乱によって脈動する範囲が小さくなるので、U相側電気負荷やV相側電気負荷を小さい負荷として作用させても、その作用させた負荷に対応する小さい電流値の変化を一対の電流検出部のいずれかの電流値により検出することができるにもかかわらず、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を大きい負荷として作用させることになるという不都合がある。
つまり、診断処理において、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を一定の大きい負荷とする場合には、商用電源に消費電力の小さい電気機器が接続されることにより小さい電流が流れる状態となっている場合にも、U相側電気負荷及びV相側電気負荷として大きい負荷を作用させることとなるので、診断処理のための電力消費が大きくなるという問題がある。
尚、U相側電気負荷やV相側電気負荷として、U相側に接続されたヒータ手段及びV相側に接続されたヒータ手段を用いる場合においては、湯水を不必要に加熱することにより、機器類を不必要に昇温して、熱的な損傷を与える虞もある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力消費の低減化を図りながら、一対の電流検出部の設置状態を診断する診断処理を行える熱電併給システムを提供することにある。
本発明に係る熱電併給システムは、
単相3線式の商用電源と系統連系される発電部と、
前記商用電源のU相線及びV相線の夫々に各別に設置される一対の電流検出部と、
運転を制御する運転制御部とが設けられ、
前記運転制御部が、前記発電部の運転を停止した状態で、前記U相線から電力が供給されるU相側電気負荷及び前記V相線から電力が供給されるV相側電気負荷を選択的に作用させて、一対の前記電流検出部の設置状態を診断する診断処理を実行するように構成されている熱電併給システムであって、その特徴構成は、
前記運転制御部が、前記診断処理において、
前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させる前に、一対の前記電流検出部の夫々により検出された電流値に基づいて、前記商用電源からの電力の供給量に対応する電力供給指標値を求め、当該電力供給指標値が大きいほど、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を大きく設定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、診断処理において、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を選択的に作用させる前に、一対の電流検出部の夫々により検出された電流値に基づいて、商用電源からの電力の供給量に対応する電力供給指標値を求める。
そして、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を、電力供給指標値が大きいほど大きくする形態で、選択的に作用させて、一対の電流検出部の設置状態を診断することになる。
すなわち、電力供給指標値が小さい値を示す場合、つまり、商用電源に小さい電流が流れる状態となっている場合には、電流が外乱によって脈動する範囲が小さくなるので、作用させるU相側電気負荷及びV相側電気負荷が小さい負荷であっても、その小さいU相側電気負荷及びV相側電気負荷を作用させることにより発生する小さな電流値の変化を一対の電流検出部において検出することができるから、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を相対的に小さな負荷に設定する。
また、電力供給指標値が大きい値を示す場合、つまり、商用電源に大きな電流が流れる状態となっている場合には、電流が外乱によって脈動する範囲が大きくなるので、作用させるU相側電気負荷及びV相側電気負荷を小さい負荷とすると、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を作用させることにより発生する小さな電流値の変化を一対の電流検出部のいずれかの電流値から検出することができない。よって、このような場合には、作用させるU相側電気負荷及びV相側電気負荷を相対的に大きい負荷に設定する。
以上の通り、電力供給指標値が大きいほどU相側電気負荷及びV相側電気負荷を大きくするものであるから、電力供給指標値が小さいときは、作用させるU相側電気負荷及びV相側電気負荷を小さくすることができるため、商用電源に消費電力の小さな電気機器が接続される場合には、選択的に作用させるU相側電気負荷及びV相側電気負荷を小さくすることができ、その結果、診断処理における消費電力の低減化を図ることができる。
従って、本特徴構成によれば、診断処理において作用させるU相側電気負荷及びV相側電気負荷による電力消費の低減化を図りながら、一対の電流検出部の設置状態を診断する診断処理を行うことができる。
本発明に係る熱電併給システムの更なる特徴構成は、
前記運転制御部が、前記診断処理において、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させる前に、一対の前記電流検出部の夫々により検出される電流値を積算した積算電流値を求め、当該積算電流値に基づいて、前記電力供給指標値を求めるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、診断処理においてU相側電気負荷及びV相側電気負荷を選択的に作用させる前に、一対の電流検出部の夫々により検出された電流値を積算した積算電流値を求め、その積算電流値に基づいて電力供給指標値を求めるので、U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させる前の商用電源の電流値を、例えば、一対の電流検出部の夫々により検出された電流値の瞬時値により検出する場合よりも、外乱の影響を除外しながら適切に検出することができる。
よって、診断処理において作用させるU相側電気負荷及びV相側電気負荷の大きさを決定する指標となる電力供給指標値を、外乱の影響を除外しながら適切に検出した積算電流値に基づいて求めることができる。
本発明に係る熱電併給システムの更なる特徴構成は、
前記運転制御部が、前記診断処理において、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させたときに、一対の前記電流検出部の夫々により検出される電流値を積算した積算電流値を求め、当該積算電流値に基づいて、一対の前記電流検出部の設置状態を診断するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、診断処理において、一対の電流検出部の夫々により検出された電流値を積算した積算電流値に基づいて、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を選択的に作用させたときに発生する電流値の変化を検出する。
よって、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を選択的に作用させたときに発生する電流値の変化を、例えば、一対の電流検出部の夫々により検出された電流値の瞬時値により検出する場合よりも、外乱の影響を除外しながら適切に検出することができる。
本発明に係る熱電併給システムの更なる特徴構成は、
前記運転制御部が、前記診断処理において、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させたときに、一対の前記電流検出部のいずれかにて電流値の変化が検出されない場合には、異常状態であると判定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、診断処理において、U相側電気負荷及びV相側電気負荷を作用させることによる電流値の変化が、一対の前記電流検出部のいずれかにて検出されない場合には異常状態であると判定する。
これにより、例えば、異常状態であると判定された時に警報等により使用者に知らせることができる。そして、使用者は、商用電源に接続されている電気機器として、診断処理を行うのに不適な消費電力が大きな電気機器が接続されていないかを確認する等の処置を行うことができる。
熱電併給システムの概略構成図 熱電併給システムの電気系統図 電力供給指標値とU相側電気負荷及びV相側電気負荷との関係を示す図 診断処理を示すフローチャート 診断処理を示すフローチャート 第2実施形態に係るテスト処理を示すフローチャート
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る第1実施形態の熱電併給システムを図面に基づいて説明する。
(熱電併給部の全体構成)
図1に示すように、熱電併給システムには、発電部Ha及び排熱回収消費部としての熱源部Hbを備える熱電併給部Hが備えられ、熱源部Hbには、発電部Haの排熱を回収した湯水を貯湯する貯湯タンク1や、都市ガス等の燃料ガスを用いて燃焼する補助熱源機2が備えられている。
発電部Haには、原料ガスを水蒸気改質処理する改質部Kから水素ガス供給路3を通して供給される水素ガス(水素含有ガス)を用いて発電する燃料電池4が備えられている。尚、改質部Kに対する原料ガスの供給を断続する供給断続弁3Aが設けられている。
燃料電池4は、燃料極4n及び酸素極4sを備えるセルを積層して構成されるものであって、隣接するセルの燃料極4nと酸素極4sとの間には、冷却水が通流する通流部4dが設けられている。
改質部Kは、原料ガスとして、都市ガス等が供給されるものであって、図示はしないが、改質部Kには、供給された原料ガスに対して脱硫作用する脱硫器と、脱硫器からの脱硫ガスを水蒸気にて改質処理して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器にて改質処理された改質ガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成処理する変成器と、変成器にて変成処理された変成ガス中に含まれる一酸化炭素を選択酸化する一酸化炭素選択酸化器とが設けられている。そして、この一酸化炭素選択酸化器により生成された水素ガス(水素含有ガス)が、上述の如く、水素ガス供給路3を通して燃料電池4に供給されるように構成されている。
燃料電池4が発生する熱を冷却水にて回収する冷却水循環路5Aと、発電部Haと熱源部Hbとの間で湯水を循環する湯水循環路5Bと、冷却水循環路5Aを循環する冷却水と湯水循環路5Bを循環する湯水とを熱交換する熱交換部5Cとが設けられている。
冷却水循環路5Aには、冷却水循環ポンプPa及び冷却水貯留タンクQが設けられ、湯水循環路5Bには、湯水循環ポンプPbと、燃料電池4による発電電力の余剰電力を熱に換えて回収する余剰電力ヒータ部Gとが設けられている。
そして、発電部Haと熱源部Hbとの間で湯水を循環する湯水循環路5Bの湯水を、冷却水循環路5Aを循環する冷却水にて加熱して、発電部Haの排熱を熱源部Hbに供給することにより、熱源部Hbが、一般給湯、湯張給湯、暖房運転、及び、追焚き運転を行うように構成され、そして、熱量が不足する場合には、補助熱源機2を作動させるように構成されており、その詳細は後述する。
燃料電池4の電力の出力側には、発電部Haの運転を制御する運転制御部6が設けられている。
運転制御部6は、系統連系用のインバータを装備して、燃料電池4の発電電力を商用電源7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
また、詳しくは後述するが、運転制御部6は、逆潮流が生じないように、燃料電池4による発電電力の余剰電力を余剰電力ヒータ部Gにて消費すべく、余剰電力ヒータ部Gの消費電力を調整するように構成されている。
商用電源7は、単相3線式100/200Vである。商用電源7が接続される分電盤8には、受電電力供給ライン9が接続され、商用電源7からの電力が、受電電力供給ライン9を介してテレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電気負荷10に供給されるように構成されている。
また、発電部Haが、分電盤8に接続され、燃料電池4からの発電電力が受電電力供給ライン9を介して電気負荷10に供給されるように構成されている。
熱源部Hbには、熱源部Hbの運転を制御する端末側制御部11が設けられており、熱電併給部Hの運転を制御する熱電制御部Cが、運転制御部6と端末側制御部11とから構成されている。
運転制御部6と端末側制御部11とは、通信ラインLにて接続されて、各種の情報を通信自在に構成され、また、運転制御部6と端末側制御部11とに対して運転開始指令や運転停止指令等の各種の情報を指令するリモコンRが、通信ラインLに接続される形態で設けられている。
(電気系統について)
図2に示すように、分電盤8には、商用電源7のU相線U、V相線V、中性線Oが引き込まれている。
分電盤8の内部には、負荷電流を契約した設定値以下に制限するリミッタ(電流制限器)12、主幹ブレーカ(漏電ブレーカ)13、上述した受電電力供給ライン9を接続する複数の分岐ブレーカ14、及び、運転制御部6を接続する連係ブレーカ15が装備されている。
尚、図2においては、電気負荷10に対して100Vの電力を供給する形態を例示するが、必要に応じて、電気負荷10に対して200Vの電力を供給するようにしてもよい。
発電部Haには、内部配線Nにて運転制御部6に接続された電源端子台16が設けられ、その電源端子台16が、外部配線Mにて連係ブレーカ15に接続されている。
内部配線Nには、U相用内線Nu、V相用内線Nv及び中性用内線Noが備えられ、外部配線Mには、U相用外線Mu、V相用外線Mv及び中性用外線Moが備えられている。
分電盤8には、商用電源7のU相線U及びV相線Vに流れる電流を各別に検出する第1電流検出部D1及び第2電流検出部D2が、U相線U及びV相線Vに対応して設置されている。
ちなみに、本実施形態においては、第1電流検出部D1及び第2電流検出部D2が、主幹ブレーカ13と分岐ブレーカ14との間に設置されているが、例えば、第1電流検出部D1及び第2電流検出部D2を、リミッタ12よりも商用電源7側に設置する等、第1電流検出部D1及び第2電流検出部D2の設置箇所は変更できる。
運転制御部6には、U相用信号線Su及びV相用信号線Svが接続されている。
そして、第1電流検出部D1がU相用信号線Suに接続され、第2電流検出部D2がV相用信号線Svに接続されている。
したがって、第1電流検出部D1をU相線Uに流れる電流を検出するように設置し、第2電流検出部D2をV相線Vに流れる電流を検出するように設置することになる。
尚、第1電流検出部D1及び第2電流検出部D2を総称して、一対の電流検出部Dと呼称する。
一対の電流検出部Dは、電流トランス式の交流電流センサを用いて構成されるものであって、本実施形態においては、設置向きが適正である場合には、商用電源7から電気負荷10に向かう方向に電流が流れると、プラスの電圧信号を出力し、商用電源7に向かう方向に電流が流れると、マイナスの電圧信号を出力するように構成されている。
そして、熱電併給システムを家庭等の設置箇所に設置する際には、U相用信号線Suに接続する第1電流検出部D1を、適正な設置向きでU相線Uに設置し、V相用信号線Svに接続する第2電流検出部D2を、適正な設置向きでV相線Vに設置することになるが、本実施形態においては、運転制御部6が、一対の電流検出部Dの設置状態が適正であるか否かを診断する診断処理を実行するように構成されており、その詳細は後述する。
本実施形態の熱電併給システムは、逆潮流が発生しないように商用電源7に系統連系されるものであり、第1電流検出部D1及び第2電流検出部D2の検出情報は、余剰電力ヒータ部Gの消費電力を調整する情報として使用され、加えて、商用電源7の電力を使用した量(電力使用量)を求めることに使用される。なお、求めた電力使用量が、熱電併給部Hの運転情報を指令するリモコンRに表示されることになる。
ちなみに、電力使用量は、U相線Uの電圧とU相線Uの電流との積の積算値と、V相線Vの電圧とV相線Vの電流との積の積算値とを加えた値として求められるから、1対の電流検出部Dが、U相線Uの電流及びV相線Vの電流を適切に検出する必要がある。
運転制御部6には、図示は省略するが、U相線Uの電圧を検出するU相側電圧検出部及びV相線Vの電圧を検出するV相側電圧検出部が設けられている。
そして、運転制御部6に設けた演算処理部(CPU)が、U相側電圧検出部及びV相側電圧検出部の検出情報、並びに、一対の電流検出部Dの検出情報に基づいて、上述した電力使用量を求めて、求めた電力使用量をリモコンRに表示するように構成されている。
(熱源部の構成)
図1に示すように、熱源部Hbには、上述した貯湯タンク1及び補助熱源機2に加えて、多機能循環ポンプ20、暖房用循環ポンプ21、風呂追焚用循環ポンプ22、排熱回収熱交換器23、暖房用熱交換器24、及び、風呂追焚用熱交換器25が備えられている。
また、熱源部Hbには、給湯用混合弁26、湯張弁27、暖房回路補給弁28、蓄熱切換弁29、循環開閉弁30、三方弁31、及び、循環量調整弁32が設けられている。
貯湯タンク1の上部には、タンク上部路33が設けられ、貯湯タンク1の底部には、タンク下部路34が設けられている。そして、タンク上部路33が、給湯用混合弁26に接続され、タンク下部路34が、三方弁31に接続されている。
水道水等の給水源からの湯水を供給する給水路35が、給湯用混合弁26に接続される第1給水路35aと、貯湯タンク1の底部に接続される第2給水路35bとに分岐されている。
多機能循環ポンプ20が配置される多機能循環路36が、補助熱源機2、循環量調整弁32、循環開閉弁30、暖房用熱交換器24、風呂追焚用熱交換器25、三方弁31、及び、排熱回収熱交換器23を経由する状態で設けられている。
排熱回収熱交換器23には、発電部Haと熱源部Hbとの間で湯水を循環する湯水循環路5Bが接続され、排熱回収熱交換器23により、発電部Haの排熱により多機能循環路36を循環する湯水を加熱するように構成されている。
暖房用熱交換器24と風呂追焚用熱交換器25とは、多機能循環路36に直列状態で配置され、循環開閉弁30の開閉により、暖房用熱交換器24及び風呂追焚用熱交換器25を通した湯水の通流が断続されるように構成されている。
多機能循環路36における補助熱源機2の下流側箇所とタンク上部路33とを接続する蓄熱路37が設けられ、この蓄熱路37に、蓄熱切換弁29が設けられている。
床暖房装置等の暖房用の端末Tに対して暖房用熱媒を循環させる暖房用循環路38が、暖房用熱交換器24を経由する状態で設けられ、暖房用循環ポンプ21が、暖房用循環路38に設けられている。
暖房用循環路38には、暖房用熱媒を短絡流動させるための短絡路38aや膨張タンク39が設けられている。また、給水路35からの湯水を膨張タンク39に補給する補給路40が設けられ、この補給路40に、暖房回路補給弁28が設けられている。
浴槽41に接続される風呂用循環路42が、風呂追焚用熱交換器25を経由する状態で設けられ、風呂追焚用循環ポンプ22が、風呂用循環路42に設けられている。
給湯用混合弁26から延出される給湯路43が、一般給湯栓(図示せず)に接続される状態で設けられ、給湯路43の途中箇所と風呂用循環路42の途中箇所とを接続する湯張路44が設けられ、この湯張路44に、湯張弁27が設けられている。
(熱源部の作動の概要)
熱源部Hbは、循環開閉弁30を閉じ、蓄熱切換弁29を開き、かつ、三方弁31をタンク下部路34と多機能循環路36とを連通する状態に切換えた状態で、多機能循環ポンプ20を作動させることにより、貯湯運転を行うように構成されている。
つまり、タンク下部路34から取出した湯水を、三方弁31を経由して多機能循環路36に流動させて排熱回収熱交換器23にて加熱し、加熱した湯水を、蓄熱路37を経由して貯湯タンク1に戻すようにしながら貯湯運転を行うように構成されている。
尚、このとき、循環量調整弁32による湯水通流量の調節により、貯湯される湯水の温度を適正温度(例えば、70℃)に調節するように構成されている。
また、循環開閉弁30を開き、蓄熱切換弁29を閉じ、かつ、三方弁31をタンク下部路34と多機能循環路36とを連通しない状態に切換えて、多機能循環ポンプ20を作動させることにより、多機能循環路36を通して湯水を循環させながら、暖房用循環路38を通して暖房用の端末Tに熱媒を供給する暖房運転、及び、風呂用循環路57を通して浴槽水を循環させながら加熱する風呂追焚運転を行うように構成されている。
さらに、熱源部Hbは、タンク上部路33からの湯水と第1給水路35aからの湯水を混合させて給湯路43から供給する一般給湯運転、給湯路43の湯水を湯張路44に分岐させて、風呂用循環路42を通して浴槽41に供給する湯張給湯運転を行うように構成されている。
暖房運転及び風呂追焚運転の夫々は、基本的には、多機能循環ポンプ20の作動により多機能循環路36を通して湯水を循環させて、排熱回収熱交換器23にて、発電部Haの排熱により多機能循環路36を循環する湯水を加熱することによって行われるが、発電部Haの排熱が不足するときには、補助熱源機2を作動させて、多機能循環路36を循環する湯水を加熱することになる。
一般給湯運転及び湯張給湯運転の夫々は、基本的には、貯湯タンク1の湯水を用いて行われることになるが、貯湯タンク1の貯湯熱量が不足する場合には、補助熱源機2が燃焼作動されるように構成されている。
つまり、多機能循環ポンプ20を作動させた状態で、タンク下部路34から三方弁31を経由して多機能循環路36に流動させた湯水を補助熱源機2にて加熱し、加熱した湯水を、蓄熱路37を経由してタンク上部路33に流動させることができるように構成されている。
(補助熱源機の詳細)
補助熱源機2は、図1に示すように、湯水が通流するフィンチューブ式熱交換部2A、当該フィンチューブ式熱交換部2Aを加熱する加熱用バーナ2B、及び、加熱用バーナ2Bに燃焼用空気を供給する送風ファン2Cを備えるように構成されている。
そして、補助熱源機2の運転を制御する熱源機制御部2D(図2参照)が、加熱用バーナ2B及び送風ファン2Cの作動を制御するように構成されている。
すなわち、熱源機制御部2Dは、通水量センサ(図示せず)によって、フィンチューブ式熱交換部2Aを通して流動する湯水の通水量が設定通水量以上であることが検出され、且つ、湯水温度センサ(図示せず)によって、フィンチューブ式熱交換部2Aを通して流動する湯水の温度が設定目標温度(例えば、70℃)以下であることが検出されると、加熱用バーナ2B及び送風ファン2Cの作動を開始し、且つ、加熱した湯水の温度を設定目標温度(例えば、70℃)にするように、加熱用バーナ2Bの加熱量を調整するように構成されている。
ちなみに、図示は省略するが、端末側制御部11と熱源機制御部2Dとは通信ラインにて通信自在に接続されて、端末側制御部11が、熱源機制御部2Dに対して、加熱作動の許可を指令する指令情報等、各種の情報を指令するように構成されている。
(発電部の凍結防止について)
図1に示すように、発電部Haには、冷却水循環路5Aを加熱する第1電気ヒータ46、及び、湯水循環路5Bを加熱する複数の第2電気ヒータ47が備えられている。
そして、冷却水循環路5A及び湯水循環路5Bの温度を検出する複数の温度検出センサ(図示せず)の検出温度のいずれかが凍結防止温度(例えば、5℃)以下になると、運転制御部6が、冷却水循環ポンプPa及び湯水循環ポンプPbを作動させ、且つ、第1電気ヒータ46及び第2電気ヒータ47を作動させることによって、冷却水循環路5Aや湯水循環路5Bを昇温させるように構成されている。
その後、冷却水循環路5A及び湯水循環路5Bの温度を検出する複数の温度検出センサ(図示せず)の検出温度の全てが、凍結防止温度よりも高い設定終了温度(例えば、10℃)以上になると、運転制御部6が、冷却水循環ポンプPa及び湯水循環ポンプPbの作動を停止させ、且つ、第1電気ヒータ46及び第2電気ヒータ47の作動を停止させるように構成されている。
(熱源部の凍結防止について)
図1に示すように、熱源部Hbには、給水路35、第1給水路35a、第2給水路35b、多機能循環路36、補給路40及び給湯路43の夫々を加熱する複数の第3電気ヒータ48が設けられている。
また、補助熱源機2には、フィンチューブ式熱交換部2Aの近くの管路を加熱する第4電気ヒータ49が設けられている。
そして、給水路35、第1給水路35a、第2給水路35b、多機能循環路36、補給路40及び給湯路43の温度を検出する複数の温度検出センサ(図示せず)の検出温度のいずれかが、凍結防止温度(例えば、5℃)以下になると、端末側制御部11が、第3電気ヒータ48を作動させて、給水路35、第1給水路35a、第2給水路35b、多機能循環路36、補給路40及び給湯路43を昇温させるように構成されている。
その後、給水路35、第1給水路35a、第2給水路35b、多機能循環路36、補給路40及び給湯路43の温度を検出する複数の温度検出センサ(図示せず)の検出温度の全てが、凍結防止温度(例えば、5℃)よりも高い設定終了温度(例えば、10℃)以上になると、端末側制御部11が、第3電気ヒータ48の作動を停止させるように構成されている。
補助熱源機2におけるフィンチューブ式熱交換部2A又はその近くの管路部分の温度を検出する温度検出センサ(図示せず)の検出温度が、凍結防止温度(例えば、5℃)以下になると、熱源機制御部2Dが、第4電気ヒータ49を作動させて、フィンチューブ式熱交換部2A及びその近くの管路部分を昇温させるように構成されている。
その後、フィンチューブ式熱交換部2A又はその近くの管路部分の温度を検出する温度検出センサ(図示せず)の検出温度が、結防止温度(例えば、5℃)よりも高い設定終了温度(例えば、10℃)以上になると、熱源機制御部2Dが、第4電気ヒータ49の作動を停止させるように構成されている。
(発電部の駆動構成の詳細)
図2に示すように、発電部Haには、冷却水循環ポンプPaを駆動するための第1駆動回路部51、湯水循環ポンプPbを駆動するための第2駆動回路部52、第1電気ヒータ46を駆動するための第3駆動回路部53、及び、第2電気ヒータ47を駆動するための第4駆動回路部54が設けられている。
さらに、発電部Haには、上述した余剰電力ヒータ部Gが設けられている。この余剰電力ヒータ部Gには、余剰電力ヒータとしての第1余剰電力ヒータF1〜第6余剰電力ヒータF6の夫々を駆動する第1余剰電力ヒータ駆動部61〜第6余剰電力ヒータ駆動部66が設けられている。
本実施形態においては、第1余剰電力ヒータ駆動部61〜第3余剰電力ヒータ駆動部63、第1駆動回路部51及び第3駆動回路部53が、内部配線NにおけるU相用内線Nuと中性用内線Noとに接続され、そして、第4余剰電力ヒータ駆動部64〜第6余剰電力ヒータ駆動部66、第2駆動回路部52及び第4駆動回路部54が、内部配線NにおけるV相用内線Nvと中性用内線Noとに接続されている。
そして、第1駆動回路部51、第2駆動回路部52、第3駆動回路部53及び第4駆動回路部54の夫々に対応して、電力の供給を各別に断続する第1駆動スイッチ51S、第2駆動スイッチ52S、第3駆動スイッチ53S、及び、第4駆動スイッチ54Sが設けられ、それらの第1駆動スイッチ51S〜第4駆動スイッチ54Sが、運転制御部6の指令により断続操作されるように構成されている。また、第1余剰電力ヒータ駆動部61〜第6余剰電力ヒータ駆動部66の夫々に対応して、電力の供給を各別に断続する第1余剰電力ヒータスイッチ61S〜第6余剰電力ヒータスイッチ66Sが、運転制御部6の指令により断続操作されるように構成されている。
したがって、運転制御部6は、第1駆動スイッチ51S〜第4駆動スイッチ54Sを断続操作することにより、冷却水循環ポンプPa、湯水循環ポンプPb、第1電気ヒータ46、第2電気ヒータ47の夫々を作動状態と作動停止状態とに切換えることができるように構成されている。また、運転制御部6は、第1余剰電力ヒータスイッチ61S〜第6余剰電力ヒータスイッチ66Sを断続操作することにより、第1余剰電力ヒータF1〜第6余剰電力ヒータF6の夫々を作動状態と作動停止状態とに切換えることができるように構成されている。
ちなみに、運転制御部6は、発電部Haから商用電源7への逆潮流を防止するため、一対の電流検出部Dの検出情報に基づいて、燃料電池4による発電電力の余剰電力の大きさが大きくなるほど、余剰電力ヒータ部Gの消費電力が大きくなるように、第1余剰電力ヒータスイッチ61S〜第6余剰電力ヒータスイッチ66Sを断続操作するように構成されている。
また、発電部Haには、一対の第1端子台55A及び第2端子台55Bが設けられ、これらの第1端子台55A及び第2端子台55Bに対して、熱源部Hbの端末側制御部11及び補助熱源機2の熱源機制御部2Dが接続自在に構成されている。
そして、第1端子台55Aが、内部配線NにおけるU相用内線Nuと中性用内線Noとに接続されることにより、U相線Uからの電力を外部に出力するU相側接続部として構成され、また、第2端子台55Bが、内部配線NにおけるV相用内線Nvと中性用内線Noとに接続されることにより、V相線Vからの電力を外部に出力するV相側接続部として構成されている。
第1端子台55Aと内部配線Nとの接続を断続するU相側断続部としてのU相側スイッチ56A、及び、第2端子台55Bと内部配線Nとの接続を断続するV相側断続部としてのV相側スイッチ56Bが設けられ、そして、これらのU相側スイッチ56A及びV相側スイッチ56Bが、運転制御部6にて断続操作されるように構成されている。
つまり、U相側接続部としての第1端子台55Aが、U相側スイッチ56Aにより、出力作用状態と出力停止状態とに切換え自在に構成され、同様に、V相側接続部としての第2端子台55Bが、V相側スイッチ56Bにより、出力作用状態と出力停止状態とに切換え自在に構成されている。
端末側制御部11及び熱源機制御部2Dは、第1端子台55A及び第2端子台55Bのいずれにも接続自在に構成されているが、基本接続状態は、図2に示すように、端末側制御部11を第1端子台55Aに接続し、熱源機制御部2Dを第2端子台55Bに接続する状態である。
ちなみに、端末側制御部11及び熱源機制御部2Dは、第1中継線57A及び第2中継線57Bを介して第1端子台55A及び第2端子台55Bに接続されることになる。
また、本実施形態においては、運転制御部6と熱源機制御部2Dとが通信線58にて接続されており、後述する第2実施形態において診断処理を行う際に、運転制御部6が、熱源機制御部2Dに対して、送風ファン2C及び第4電気ヒータ49を作動させる指令情報を指令するように構成されている。
(熱源部の詳細)
熱源部Hbが、図2に示すように、多機能循環ポンプ20、暖房用循環ポンプ21、風呂追焚用循環ポンプ22、及び、第3電気ヒータ48を本体側電気機器E1として備える本体処理部B1と、送風ファン2C及び第4電気ヒータ49とを補助側電気機器E2として備える補助熱源機2を補助処理部B2として備える形態に構成されている。
尚、本体側電気機器E1と補助側電気機器E2とを総称して、熱源部Hbが備える電気機器Ebと呼称する。
また、本体処理部B1が、第1端子台55A及び第2端子台55Bのいずれかとの接続による電力供給状態において、運転制御部6との間で通信ラインLを介して通信する端末側制御部11を備える形態に構成されている。
さらに、補助処理部B2が、第1端子台55A及び第2端子台55Bのいずれかとの接続による電力供給状態において、運転制御部6との間で通信線58を介して通信する熱源機制御部2Dを備える形態に構成されている。
つまり、熱源部Hbの本体処理部B1が、第1端子台55A及び第2端子台55Bの一方に接続しかつ電気負荷として本体側電気機器E1を備え、加えて、電力供給状態において、運転制御部6との間で通信する端末側制御部11を備えるように構成されている。
また、熱源部Hbの補助処理部B2が、第1端子台55A及び第2端子台55Bの他方に接続しかつ電気負荷として補助側電気機器E2を備え、加えて、電力供給状態において、運転制御部6との間で通信する熱源機制御部2Dを備えるように構成されている。
ちなみに、端末側制御部11が、第1中継線57Aを介して第1端子台55A及び第2端子台55Bのいずれかに接続され、熱源機制御部2Dが、第2中継線57Bを介して第1端子台55A及び第2端子台55Bのいずれかに接続されることになる。
(運転制御部の制御作動)
運転制御部6は、燃料電池4の発電を停止させた状態で、U相線Uに接続されるU相側電気負荷Eu及びV相線Vに接続されるV相側電気負荷Evを選択的に作用させて、一対の電流検出部Dの設置状態を診断する診断処理を実行するように構成されている。
この診断処理においては、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを選択的に作用させる前に、一対の電流検出部Dの夫々により検出された電流値に基づいて、商用電源7からの電力の供給量に対応する電力供給指標値Wを求め、その電力供給指標値Wが大きいほど、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを大きくするように構成されている(図3参照)。
すなわち、運転制御部6が、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを選択的に作用させる前に、一対の電流検出部Dの夫々により検出される電流値に基づいて、電力供給指標値Wを求めるように構成されている。具体的には、一対の電流検出部Dの夫々において検出された電流値を積算した積算電流値を算出し、その積算電流値の絶対値が大きくなるほど電力供給指標値Wが大きくなるように構成されている。本実施形態では、第1電流検出部D1において検出された電流値を積算した積算電流値と、第2電流検出部D2において検出された電流値を積算した積算電流値とのうち、大きい方の積算電流値の絶対値を電力供給指標値Wとして求めるように構成されている。
電力供給指標値Wを求めるための電流値としては、瞬時値を用いることもできるが、本実施形態においては、設定時間(例えば、1秒)の積算値を用いることにより、外乱の影響を除外しながら、電力供給指標値Wを求めるための電流値を検出することができる。
そして、図3に示すように、求められた電力供給指標値Wが大きいほど、一対の電流検出部Dの設置状態を診断するために作用させるU相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを負荷増加側に向けて段階的に増大させるように構成されており、その詳細は後述する。
本実施形態においては、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evとして、余剰電力ヒータ部Gを用いるように構成されている。
すなわち、運転制御部6が、第1余剰電力ヒータF1〜第3余剰電力ヒータF3を駆動する第1余剰電力ヒータ駆動部61〜第3余剰電力ヒータ駆動部63を、U相線Uに接続されるU相側電気負荷Euとして用い、第4余剰電力ヒータF4〜第6余剰電力ヒータF6を駆動する第4余剰電力ヒータ駆動部64〜第6余剰電力ヒータ駆動部66をV相線Vに接続されるV相側電気負荷Evとして用いる形態で、上記診断処理を実行するように構成されている。
U相側電気負荷Euは、大きさの異なる3段階の負荷、つまり、小さい負荷である第1U相側電気負荷Eu1、中間の負荷である第2U相側電気負荷Eu2、大きい負荷である第3U相側電気負荷Eu3に変更できるように構成されている。そして、第1U相側電気負荷Eu1が第1余剰電力ヒータ駆動部61により構成され、第2U相側電気負荷Eu2が第1余剰電力ヒータ駆動部61及び第2余剰電力ヒータ駆動部62により構成され、第3U相側電気負荷Eu3が第1余剰電力ヒータ駆動部61、第2余剰電力ヒータ駆動部62及び第3余剰電力ヒータ駆動部63により構成されている。
同様に、V相側電気負荷Evは、大きさの異なる3段階の負荷、つまり、小さい負荷である第1V相側電気負荷Ev1、中間の負荷である第2V相側電気負荷Ev2、大きい負荷である第3V相側電気負荷Ev3に変更できるように構成されている。そして、第1V相側電気負荷Ev1が第4余剰電力ヒータ駆動部64により構成され、第2V相側電気負荷Ev2が第4余剰電力ヒータ駆動部64及び第5余剰電力ヒータ駆動部65により構成され、第3V相側電気負荷Ev3が第4余剰電力ヒータ駆動部64、第5余剰電力ヒータ駆動部65及び第6余剰電力ヒータ駆動部66により構成されている。
そして、図3に示すように、電力供給指標値Wの大きさが3段階のいずれであるかにより、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evが3段階に設定されるように構成されている。すなわち、電力供給指標値Wが第1電力供給指標値W1未満であるときは、第1U相側電気負荷Eu1及び第1V相側電気負荷Ev1を設定し、電力供給指標値Wが第1電力供給指標値W1以上であって第2電力供給指標値W2未満であるときは、第2U相側電気負荷Eu2又は第2V相側電気負荷Ev2を設定し、電力供給指標値Wが第2電力供給指標値W2以上であるときは、第3U相側電気負荷Eu3又は第3V相側電気負荷Ev3を設定するように構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、電力供給指標値Wが第1電力供給指標値W1未満となっている状態を、電力供給指標値Wが小規模であるという。また、電力供給指標値Wが、第1電力供給指標値W1以上であって第2電力供給指標値W2未満にある状態を、電力供給指標値Wが中規模の状態にあるという。さらに、電力供給指標値Wが第2電力供給指標値W2以上となっている状態を、電力供給指標値Wが大規模であるという。
また、第1U相側電気負荷Eu1、第2U相側電気負荷Eu2及び第3U相側電気負荷Eu3のいずれかを作用させることにより発生する電流値の変化の検出は、負荷を作用させる前の電流値の絶対値に対して、負荷を作用させた後の電流値の絶対値が設定値以上変化したか否かを検出することになる。
この設定値は、第1U相側電気負荷Eu1、第2U相側電気負荷Eu2及び第3U相側電気負荷Eu3の大きさに対応して設けられている。例えば、第1U相側電気負荷Eu1、第2U相側電気負荷Eu2及び第3U相側電気負荷Eu3の夫々の電力消費量から算出される電流値の90%程度の電流値が設定値として設定される。
また、本実施形態においては、一対の電流検出部Dにより検出される電流値を積算した積算電流値を求め、この積算電流値に基づいて、第1U相側電気負荷Eu1、第2U相側電気負荷Eu2及び第3U相側電気負荷Eu3を作用させたときに発生する電流値の変化を検出するように構成されている。
つまり、第1U相側電気負荷Eu1、第2U相側電気負荷Eu2及び第3U相側電気負荷Eu3を投入する前の電流値や、それらの負荷を投入した後の電流値としては、瞬時値を用いることもできるが、本実施形態においては、設定時間(例えば、1秒)の積算値を用いることにより、外乱の影響を除外しながら、第1U相側電気負荷Eu1、第2U相側電気負荷Eu2及び第3U相側電気負荷Eu3を投入することによる電流値の変化を適切に検出することができる。
また、第1V相側電気負荷Ev1、第2V相側電気負荷Ev2及び第3V相側電気負荷Ev3のいずれかを作用させることにより発生する電流値の変化の検出は、上述した、第1U相側電気負荷Eu1、第2U相側電気負荷Eu2及び第3U相側電気負荷Eu3のいずれかを作用させることにより発生する電流値の変化の検出と同様に行うように構成されている。
また、熱電併給部Hの設置時等において、リモコンRにて指令することにより、運転制御部6が、診断処理を実行するように構成されている。
(診断処理の詳細)
次に、運転制御部6が実行する診断処理を、図4及び図5のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、一対の電流検出部Dの夫々の電流値を検出する(#20)。そして、一対の電流検出部Dの夫々により検出された電流値の大きい方の電流値の絶対値を電力供給指標値Wとして求める(#21)。
次に、電力供給指標値Wが小規模であるか否かを判定する(#22)。電力供給指標値Wが小規模である場合は、第1余剰電力ヒータスイッチ61Sを入り操作することにより、第1U相側電気負荷Eu1を投入する(#23)。電力供給指標値Wが小規模ではない場合は、電力供給指標値Wが中規模であるか否かを判定する(#24)。
そして、電力供給指標値Wが中規模である場合は、第1余剰電力ヒータスイッチ61S及び第2余剰電力ヒータスイッチ62Sを入り操作することにより、第2U相側電気負荷Eu2を投入する(#25)。電力供給指標値Wが中規模ではない場合は、電力供給指標値Wが大規模となっているものとして、第1余剰電力ヒータスイッチ61S〜第3余剰電力ヒータスイッチ63Sを入り操作することにより、第3U相側電気負荷Eu3を投入する(#26)。
#23、#25及び#26のいずれかを実行した後に、一対の電流検出部Dのいずれかにおいて電流値の変化が検出されたか否かを判別する(#27)。電流値の変化が検出されない場合には、#20の処理に移行して、#20〜#27までの処理を繰り返すように構成されている。
そして、#20〜#27までの処理を3回繰り返しても、#27において電流値の変化が検出されない場合には、例えば、投入したU相側電気負荷Euの大きさが不十分であったと判定し、リモコンRにて異常状態であることを表示する等の警報処理を実行する(#29)。つまり、U相側電気負荷Euを作用させたときに、一対の電流検出部Dのいずれかにて電流値の変化が検出されない場合には、異常状態であると判定するように構成されている。
#27において、一対の電流検出部Dのいずれかにおいて電流値の変化が検出された場合には、その電流値の変化が第1電流検出部D1にて検出されたか否かを判別し(#30)、電流値の変化が第1電流検出部D1にて検出された場合には、第1電流検出部D1をU相側に設定する(#31)。
続いて、電流値が正値であるか否かを判別し(#33)、電流値が正値でない(負値である)場合には、電流値を反転させることに設定する(#34)。
#30にて、電流値の変化が第1電流検出部D1にて検出されていない場合には、電流値の変化が第2電流検出部D2にて検出されていることになるので、第2電流検出部D2をU相側に設定する(#32)。
続いて、電流値が正値であるか否かを判別し(#33)、電流値が正値でない(負値である)場合には、電流値を反転させることに設定する(#34)。
続いて、第1V相側電気負荷Ev1〜第3V相側電気負荷Ev3を投入することによる一対の電流検出部Dの設置状態の判定を実行することになるが、この第1V相側電気負荷Ev1〜第3V相側電気負荷Ev3を投入することによる一対の電流検出部Dの設置状態の判定の手順は、上述の第1U相側電気負荷Eu1〜第3U相側電気負荷Eu3を投入することによる一対の電流検出部Dの設置状態の判定の手順と同様である。
すなわち、先ず、一対の電流検出部Dの夫々の電流値を検出する(#35)。そして、一対の電流検出部Dの夫々により検出された電流値の大きい方の電流値の絶対値を電力供給指標値Wとして求める(#36)。
次に、求めた電力供給指標値Wが小規模であるか否かを判定する(#37)。電力供給指標値Wが小規模である場合は、第4余剰電力ヒータスイッチ64Sを入り操作することにより、第1V相側電気負荷Ev1を投入する(#38)。電力供給指標値Wが小規模ではない場合は、電力供給指標値Wが中規模であるか否かを判定する(#39)。
そして、電力供給指標値Wが中規模である場合は、第4余剰電力ヒータスイッチ64S及び第5余剰電力ヒータスイッチ65Sを入り操作することにより、第2V相側電気負荷Ev2を投入する(#40)。電力供給指標値Wが中規模ではない場合は、電力供給指標値Wが大規模となっているものとして、第4余剰電力ヒータスイッチ64S〜第6余剰電力ヒータスイッチ66Sを入り操作することにより、第3V相側電気負荷Ev3を投入する(#41)。
#38、#40及び#41のいずれかを実行した後に、一対の電流検出部Dのいずれかにおいて電流値の変化が検出されたか否かを判別する(#42)。電流値の変化が検出されない場合には、#35の処理に移行して、#35〜#42までの処理を繰り返すように構成されている。
そして、#35〜#42までの処理を3回繰り返しても、#42において電流値の変化が検出されない場合には、例えば、投入したV相側電気負荷Evの大きさが不十分であったと判定し、リモコンRにて異常状態であることを表示する等の警報処理を実行する(#44)。つまり、V相側電気負荷Evを選択的に作用させたときに、一対の電流検出部Dのいずれかにて電流値の変化が検出されない場合には、異常状態であると判定するように構成されている。
#42において、一対の電流検出部Dのいずれかにおいて電流値の変化が検出された場合には、その電流値の変化が第1電流検出部D1にて検出されたか否かを判別し(#45)、電流値の変化が第1電流検出部D1にて検出された場合には、第1電流検出部D1をV相側に設定する(#46)。
続いて、電流値が正値であるか否かを判別し(#48)、電流値が正値でない(負値である)場合には、電流値を反転させることに設定する(#49)。
#45にて、電流値の変化が第1電流検出部D1にて検出されていない場合には、電流値の変化が第2電流検出部D2にて検出されていることになるので、第2電流検出部D2をV相側に設定する(#47)。
続いて、電流値が正値であるか否かを判別し(#48)、電流値が正値でない(負値である)場合には、電流値を反転させることに設定する(#49)。
(第1実施形態のまとめ)
第1実施形態においては、診断処理において、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを選択的に作用させる前に、一対の電流検出部Dの夫々により検出された電流値に基づいて、商用電源7からの電力の供給量に対応する電力供給指標値Wを求める。そして、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを、電力供給指標値Wが大きいほど大きくする形態で、選択的に作用させて、一対の電流検出部Dの設置状態を診断することになる。
これにより、電力供給指標値Wが小さいときは、作用させるU相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを小さくすることができるため、商用電源7に消費電力の小さな電気機器が接続される場合には、選択的に作用させるU相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを小さくすることができる。
よって、診断処理において作用させるU相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evによる電力消費の低減化を図りながら、一対の電流検出部Dの設置状態を診断する診断処理を行うことができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、運転制御部6が、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evとして、熱源部Hbが備える電気機器Ebを用いる形態で診断処理を行うように構成されている点において第1実施形態と異なるものであって、その他の構成は第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明して、第1実施形態と同様な構成については、詳細な説明を省略する。
この第2実施形態においては、運転制御部6が、U相線Uに接続されるU相側電気負荷Eu及びV相線Vに接続されるV相側電気負荷Evとして、熱源部Hbの本体処理部B1の本体側電気機器E1と補助処理部B2の補助側電気機器E2とを用いる形態で、診断処理を実行するように構成されている。
よって、この第2実施形態においては、運転制御部6が、診断処理の前に、第1端子台55A及び第2端子台55Bの一方を出力作用状態に切換えて、端末側制御部11との間で通信することにより、本体処理部B1が第1端子台55A及び第2端子台55Bのいずれに接続されているかを判別する接続確認処理、及び、本体処理部B1が第1端子台55Aに接続される場合には、本体側電気機器E1をU相側電気負荷Euにかつ補助処理部B2をV相側電気負荷Evに定め、且つ、本体処理部B1が第2端子台55Bに接続される場合には、本体側電気機器E1をV相側電気負荷Evにかつ補助側電気機器E2をU相側電気負荷Euに定める負荷設定処理を実行するように構成されている。
つまり、熱電併給部Hの設置時等において、リモコンRにてテスト指令を指令することにより、運転制御部6が、接続確認処理、負荷設定処理、及び、診断処理を順次行うテスト処理を実行するように構成されている。
(テスト処理の詳細)
次に、運転制御部6が実行するテスト処理を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、U相側スイッチ56AをONにし、かつ、V相側スイッチ56BをOFFにするスイッチ操作処理を行い(#51)、続いて、端末側制御部11との間でテスト通信を実行し(#52)、その後、端末側制御部11との間でのテスト通信が適正であるか否かを判断する(#53)。
ちなみに、テスト通信の目的は、端末側制御部11が第1端子台55Aに接続されることによって、端末側制御部11に第1端子台55Aから電力が供給されているか否かを確認することを目的とするものであるから、例えば、運転制御部6が、端末側制御部11に対して応答要求情報を通信し、応答要求情報を受信した端末側制御部11が、運転制御部6に対して応答情報を通信する形態で実行され、運転制御部6は、端末側制御部11からの応答情報を受信すると、通信が適正であると認識することになる。
#53にて、テスト通信が適正であると判断した場合には、本体側電気機器E1をU相側電気負荷Euに設定し、且つ、補助側電気機器E2をV相側電気負荷Evに設定し(#54)、その後、診断処理に移行する(#59)。
#53にて、テスト通信が適正でないと判断した場合には、U相側スイッチ56AをOFFにし、かつ、V相側スイッチ56BをONにするスイッチ操作処理を行い(#55)、続いて、端末側制御部11との間でテスト通信を実行し(#56)、その後、端末側制御部11との間でのテスト通信が適正であるか否かを判断する(#57)。
#57にて、テスト通信が適正であると判断した場合には、本体側電気機器E1をV相側電気負荷Evに設定し、且つ、補助側電気機器E2をU相側電気負荷Euに設定し(#58)、その後、診断処理に移行する(#59)。
#57にて、テスト通信が適正でないと判断した場合には、熱源部Hbの本体処理部B1及び補助処理部B2が発電部Haに接続されていない等の異常であるため、リモコンRにて異常状態であることを表示する等の警報処理を実行する(#60)。
ちなみに、上述の#51〜#53の処理及び#55〜#57の処理が、接続確認処理に相当し、#54及び#58の処理が、負荷設定処理に相当することになる。
そして、負荷設定処理において、例えば、本体側電気機器E1をU相側電気負荷Euに設定し、且つ、補助側電気機器E2をV相側電気負荷Evに設定した場合には、U相側電気負荷Euとして、例えば、多機能循環ポンプ20、暖房用循環ポンプ21及び風呂追焚用循環ポンプ22を使用することができ、V相側電気負荷Evとして、例えば、送風ファン2Cを使用することができる。
この場合、U相側電気負荷Euについては、多機能循環ポンプ20を第1U相側電気負荷Eu1とし、多機能循環ポンプ20及び暖房用循環ポンプ21の2つのポンプを第2U相側電気負荷Eu2とし、多機能循環ポンプ20、暖房用循環ポンプ21及び風呂追焚用循環ポンプ22の3つのポンプを第3U相側電気負荷Eu3として図3及び図4に示した診断処理を実施する。
また、V相側電気負荷Evについては、送風ファン2Cの回転数を変化させて、第1V相側電気負荷Ev1から第3V相側電気負荷Ev3まで段階的に増加させる。具体的には、送風ファン2Cを定格回転数の40%の回転数とする状態を第1V相側電気負荷Ev1とし、送風ファン2Cを定格回転数の70%の回転数とする状態を第2V相側電気負荷Ev2とし、送風ファン2Cを定格回転数とする状態を第3V相側電気負荷Ev3として図3及び図4に示した診断処理を実施する。
(第2実施形態のまとめ)
第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、電力消費の低減化を図りながら、一対の電流検出部Dの設置状態を診断する診断処理を行うことができる。
また、第2実施形態においては、熱源部Hbが装備する電気機器Ebとしての、本体側電気機器E1及び補助側電気機器E2のうちの一方を、U相側電気負荷Euとして使用し、且つ、本体側電気機器E1及び補助側電気機器E2のうちの他方を、V相側電気負荷Evとして使用しながら、診断処理を行うものであるから、熱源部Hbに装備する電気機器Ebを利用しながら、診断処理を行うことができる。
よって、例えば、発電部Haが装備する余剰電力ヒータ部Gが省略された場合にも、診断処理を実施することができる。つまり、発電部Haが逆潮流可能に商用電源7に接続された場合には、余剰電力ヒータ部Gが省略されることとなるが、そのような場合においても診断処理を実施することができる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明するが、この第3実施形態は、運転制御部6が、U相側電気負荷Euとして、熱源部Hbの本体処理部B1が備える本体側電気機器E1を用い、V相側電気負荷Evとして、発電部Haが備える電気機器を用いる形態で診断処理を行うように構成されている点において第1実施形態と異なるものであって、その他の構成は第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明して、第1実施形態と同様な構成については、詳細な説明を省略する。
この第3実施形態においては、発電部Haが備える電気機器のうちで、第2駆動回路部52が、大きな電気負荷となる湯水循環ポンプPbを駆動し、第4駆動回路部54が、大きな電気負荷となる複数の第2電気ヒータ47を駆動するものである点に鑑みて、発電部HaのV相用内線Nvと中性用内線Noとに接続されている第2駆動回路部52及び第4駆動回路部54を、V相側電気負荷Evとして使用するように構成されている。
すなわち、先ず、運転制御部6が、診断処理の前に、第1端子台55A及び第2端子台55Bの一方を出力作用状態に切換えて、端末側制御部11との間で通信することにより、本体処理部B1が第1端子台55A及び第2端子台55Bのいずれに接続されているかを判別する接続確認処理を行う。
そして、運転制御部6が、万が一、第2端子台55Bに接続されている場合には、運転制御部6を第1端子台55Aに付け替えることを促すコメントをリモコンRにて報知する等、報知処理を実行する。
次に、本体処理部B1が第1端子台55Aに接続される状態において、運転制御部6が、本体側電気機器E1をU相側電気負荷Euに設定し、かつ、発電部HaのV相用内線Nvと中性用内線Noとに接続されている第2駆動回路部52及び第4駆動回路部54をV相側電気負荷Evに設定する負荷設定処理を行う。
その後、第1実施形態と同様に、U相側電気負荷EuとV相側電気負荷Evとを選択的に作用させながら、一対の電流検出部Dの設置状態を診断する診断処理を実行する。
本実施形態の診断処理においては、U相側電気負荷Euとして、例えば、多機能循環ポンプ20、暖房用循環ポンプ21及び風呂追焚用循環ポンプ22を使用することができ、多機能循環ポンプ20を第1U相側電気負荷Eu1とし、多機能循環ポンプ20及び暖房用循環ポンプ21の2つのポンプを第2U相側電気負荷Eu2とし、多機能循環ポンプ20、暖房用循環ポンプ21及び風呂追焚用循環ポンプ22の3つのポンプを第3U相側電気負荷Eu3として図3及び図4に示した診断処理を実施する。
また、V相側電気負荷Evとして、例えば、第2駆動回路部52に接続された湯水循環ポンプPbを第1V相側電気負荷Ev1とし、湯水循環ポンプPbに加えて第4駆動回路部54に接続された第2電気ヒータ47を定格出力の50%の出力とした状態を第2V相側電気負荷Ev2とし、湯水循環ポンプPbに加えて第4駆動回路部54に接続された第2電気ヒータ47を定格出力とした状態を第3V相側電気負荷Ev3として図3及び図4に示した診断処理を実施する。
上述の如く、熱電併給部Hの設置時等において、リモコンRにてテスト指令を指令することにより、運転制御部6が、接続確認処理、報知処理、負荷設定処理、及び、診断処理を順次行うテスト処理を実行するように構成されている。
(第3実施形態のまとめ)
第3実施形態においては、第1実施形態と同様に、電力消費の低減化を図りながら、一対の電流検出部Dの設置状態を診断する診断処理を行うことができる。
また、第3実施形態においては、熱源部Hbが装備する電気機器Ebとしての本体側電気機器E1を、U相側電気負荷Euとして使用し、かつ、発電部Haが装備する第2駆動回路部52及び第4駆動回路部54を、V相側電気負荷Evとして使用しながら、診断処理を良好に行うことができる。
よって、例えば、発電部Haが装備する余剰電力ヒータ部Gが省略された場合にも、診断処理を行うことができる。つまり、発電部Haが商用電源7に逆潮流可能に接続された場合には、余剰電力ヒータ部Gが省略されることとなるが、そのような場合においても診断処理を実施することができる。
〔別実施形態〕
次に、その他の別実施形態を列記する。
(1)上記第1〜第3実施形態においては、診断処理において、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evの夫々を、電力供給指標値Wに大きさに応じて、小負荷側から大負荷側に向けて、3段階にて段階的に増大させるように構成したが、これに限らず、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evを、電力供給指標値Wの大きさに応じて、小負荷側から大負荷側に向けて、2段階にて段階的に増大させるように構成してもよく、4段階以上にて段階的に増大させるように構成してもよい。
(2)上記第1〜第3実施形態においては、診断処理において、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evの夫々を、電力供給指標値Wの大きさに応じて、小負荷側から大負荷側に向けて、3段階にて段階的に増大させるように構成したが、これに限らず、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evの夫々を、小負荷側から大負荷側に向けて、電力供給指標値Wの大きさに比例して無段階的に増加するように構成してもよい。
(3)上記第1〜3実施形態においては、一対の電流検出部Dによって検出された電流値の絶対値のうち、大きい方の電流値の絶対値を電力供給指標値Wとして求めるように構成したが、一対の電流検出部Dの夫々により検出された電流値に基づいて求められる電力供給指標値Wはこれに限られるものではない。例えば、一対の電流検出部Dによって検出された電流値の絶対値の夫々を加えた値を電力供給指標値Wとして求めるようにする等、種々の形態で電力供給指標値Wを求めることができる。
(4)上記第1実施形態においては、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evとして、余剰電力ヒータ部Gを使用したが、これに限らず、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evとして、発電部Haに設けられた余剰電力ヒータ部G以外の複数の電気機器を使用してもよい。
(5)上記第1実施形態においては、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evとして、余剰電力ヒータ部Gを使用したが、これに限らず、U相側電気負荷Eu及びV相側電気負荷Evとして、発電部Haに設けられた余剰電力ヒータ部G以外の複数の電気機器を使用してもよい。
(6)上記第1〜第3実施形態においては、熱電併給部Hの運転を制御する熱電制御部Cが、発電部Haの運転を制御する運転制御部6と熱源部Hbの運転を制御する端末側制御部11とから構成される場合を例示したが、運転制御部6と端末側制御部11とを一つの制御部としてまとめて、熱電制御部Cを一つの制御部として構成する形態で実施してもよい。
(7)上記第1〜第3実施形態においては、発電部Haと熱源部Hbとを別体のユニットとして構成する場合を例示したが、発電部Haと熱源部Hbとを一つのユニットとして構成する形態で実施してもよい。
(8)上記第1〜第3実施形態においては、発電部Haが、燃料電池4を備える場合を例示したが、発電部Haが、燃料ガスにて作動するエンジンと、そのエンジンにて駆動される発電機とを備える場合にも本発明は適用できるものである。
(9)上記第1〜第3実施形態においては、診断処理として、U相側電気負荷EuとV相側電気負荷Evとを選択的に作用させながら、一対の電流検出部Dの設置状態、つまり、一対の電流検出部Dの夫々がU相用信号線Su及びV相用信号線Svのいずれに設置されているかの診断、及び、一対の電流検出部Dの夫々の設置向きの診断を行う場合を例示したが、例えば、U相側電気負荷EuとV相側電気負荷Evとを作用させる前に、一対の電流検出部Dの検出する電流の流れ方向に基づいて、一対の電流検出部Dの夫々の設置向きの診断を行い、その後、U相側電気負荷EuとV相側電気負荷Evとを選択的に作用させながら、一対の電流検出部Dの夫々がU相用信号線Su及びV相用信号線Svのいずれに設置されているかの診断を行うようにする等、診断処理の具体構成は各種変更できる。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、電力消費の低減化を図りながら、一対の電流検出部の設置状態を診断する診断処理を行える熱電併給システムを提供することができる。
6 運転制御部
7 商用電源
D 電流検出部
Eu U相側電気負荷
Ev V相側電気負荷
Ha 発電部
U U相線
V V相線
W 電力供給指標値

Claims (4)

  1. 単相3線式の商用電源と系統連系される発電部と、
    前記商用電源のU相線及びV相線の夫々に各別に設置される一対の電流検出部と、
    運転を制御する運転制御部とが設けられ、
    前記運転制御部が、前記発電部の運転を停止した状態で、前記U相線から電力が供給されるU相側電気負荷及び前記V相線から電力が供給されるV相側電気負荷を選択的に作用させて、一対の前記電流検出部の設置状態を診断する診断処理を実行するように構成されている熱電併給システムであって、
    前記運転制御部が、前記診断処理において、
    前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させる前に、一対の前記電流検出部の夫々により検出された電流値に基づいて、前記商用電源からの電力の供給量に対応する電力供給指標値を求め、当該電力供給指標値が大きいほど、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を大きく設定するように構成されている熱電併給システム。
  2. 前記運転制御部が、前記診断処理において、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させる前に、一対の前記電流検出部の夫々により検出される電流値を積算した積算電流値を求め、当該積算電流値に基づいて、前記電力供給指標値を求めるように構成されている請求項1に記載の熱電併給システム。
  3. 前記運転制御部が、前記診断処理において、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させたときに、一対の前記電流検出部の夫々により検出される電流値を積算した積算電流値を求め、当該積算電流値に基づいて、一対の前記電流検出部の設置状態を診断するように構成されている請求項1又は請求項2に記載の熱電併給システム。
  4. 前記運転制御部が、前記診断処理において、前記U相側電気負荷及び前記V相側電気負荷を選択的に作用させたときに、一対の前記電流検出部のいずれかにて電流値の変化が検出されない場合には、異常状態であると判定するように構成されている請求項1から3の何れか1項に記載の熱電併給システム。
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