JP6520750B2 - コイルユニット - Google Patents

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Description

本発明は、コイルユニットに関する。
特許文献1〜5に開示されているように、受電装置に非接触で電力を送電する送電装置や、送電装置から非接触で電力を受電する受電装置が知られている。
特許文献6(特開2008−120239号公報)に記載された送電装置は、送電側コイルユニットを含み、受電装置は、受電側コイルユニットを含む。各コイルユニットは、コイルと、コイルが装着されたフェライト板とを含む。
特開2013−154815号公報 特開2013−146154号公報 特開2013−146148号公報 特開2013−110822号公報 特開2013−126327号公報 特開2008−120239号公報
一般的に、送電コイルには、周波数変換器が接続される。周波数変換器は複数のスイッチング素子を含み、スイッチング動作によってノイズが発生しやすい。受電装置においては、送電電力に含まれるノイズを受信し、その後、整流器などの機器においてノイズが反射され、受電コイルから外部に放射される場合がある。
そこで、送電装置のコイルユニットにおいて、送電コイルに接続されたフィルタコイルを接続し、さらに、受電装置のコイルユニットにおいて、受電コイルに接続されたフィルタコイルを接続する場合がある。
送電装置および受電装置のいずれにおいても、フィルタコイルを各装置内に搭載する際には、各装置の小型化の観点からフィルタコイルがフェライト板の近傍に配置される。
たとえば、送電コイルおよびフィルタコイルとをフェライト板に配置すると、送電コイルおよびフィルタコイルからの磁束がフェライト板内を流れる。送電コイルからの磁束と、フィルタコイルからの磁束が互いに強め合う場合には、フェライト板内で生じる鉄損が多くなる。
受電装置においても同様に、受電コイルからの磁束とフィルタコイルからの磁束とが互いに強め合う場合には、フェライト板での鉄損が大きくなる。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、送電装置や受電装置に設けられているコイルユニットにおいて、鉄損の低減が図られたコイルユニットを提供することである。
本発明に係るコイルユニットは、板状に形成されると共に厚さ方向に配列する第1主表面および第2主表面を含むフェライト板と、フェライト板の第1主表面に設けられた渦巻き型のコイルと、フェライト板の第2主表面に設けられた渦巻き型のフィルタコイルとを備える。上記コイルを流れる電流と、フィルタコイルを流れる電流の位相差が−90度以上90度以下のときには、コイルの巻回方向とフィルタコイルの巻回方向とが同じ方向となるようにコイルおよびフィルタコイルが接続されている。上記コイルを流れる電流と、フィルタコイルを流れる電流の位相差が−180度以上−90度未満、または、90度より大きく180度以下のときには、コイルの巻回方向とフィルタコイルの巻回方向とが反対方向となるようにコイルおよびフィルタコイルが接続されている。
上記コイルユニットによれば、コイルの周囲に形成されると共にフェライト板内を流れる第1磁束と、フィルタコイルの周囲に形成される第2磁束とが互いに弱め合うように流れ、フェライト板内を流れる磁束量は少なくなる。フェライト内を流れる磁束量が少なくなると、フェライト板内で生じる鉄損が小さくなる。
好ましくは、コイルおよびフィルタコイルとの接続状態を切り替えることで、フィルタコイルを流れる電流の方向を切り替える切替部をさらに備える。上記切替部は、位相差が−90度以上90度以下のときには、コイルの巻回方向とフィルタコイルの巻回方向とが同じ方向となるようにコイルおよびフィルタコイルを接続し、位相差が−180度以上−90度未満、または、90度より大きく180度以下のときには、コイルの巻回方向とフィルタコイルの巻回方向とが反対方向となるようにコイルおよびフィルタコイルを接続する。
上記のコイルユニットによれば、各コイルの位相差が変動して、フェライト板内で第1磁束および第2磁束が互いに強め合う状態になったとしても、切替部が各コイルの接続状態を切り替えることで、第1磁束および第2磁束が互いに弱め合う状態に戻すことができる。
本発明に係るコイルユニットによれば、フェライト板において生じる鉄損の低減を図ることができる。
非接触充電システム1を模式的に示す模式図である。 非接触充電システム1を模式的に示す電気回路図である。 受電装置10を示す分解斜視図である。 図3に示すIV−IV線における断面図である。 受電コイル16およびフェライト板19よりも上方から受電コイル16およびフェライト板19などを平面視したときの平面図である。 受電コイル16を流れる交流電流の位相およびフィルタコイル36,40を流れる交流電流の位相差と、フェライト板19に生じる鉄損との関係を示すグラフである。 変形例に係るコイルユニット12Aを示す平面図である。 受電装置10Bを示す分解斜視図である。 フィルタコイル36Bおよびフィルタコイル40Bを断面視したときの断面図である。 フィルタコイル40Bと、受電コイル16Bとの接続状態を示す平面図である。 フィルタコイル36Bと受電コイル16Bとの接続状態を示す平面図である。 コイルユニット12Cを示す平面図である。 コイルユニット12Cを示す平面図である。 実施の形態3に係るコイルユニット12Dを示す平面図であり、接続状態が第1状態のときの平面図である。 実施の形態3に係るコイルユニット12Dを示す平面図であり、接続状態が第2状態のときの平面図である。 フィルタ13およびフェライト板19(分割フェライト33)の変形例を示す断面図である。
(実施の形態1)
図1などを用いて、本実施の形態1に係る非接触充電システム1について説明する。図1に示すように、非接触充電システム1は、受電装置10および蓄電装置15を含む車両2と、受電装置10に非接触で電力を送電する送電装置20とを備える。
図2は、非接触充電システム1を模式的に示す電気回路図である。図2に示すように、受電装置10は、コイルユニット12と、コイルユニット12に接続されたフィルタ13,14と、フィルタ13,14に接続された整流器11と、整流器11に接続された蓄電装置15とを含む。
コイルユニット12は、受電コイル16と、受電コイル16に直列に接続されたコンデンサ17とを含む。
送電装置20は、コイルユニット22と、コイルユニット22に接続されたフィルタ24,25と、フィルタ24,25に接続された変換器21とを含む。変換器21は、電源23に接続されている。コイルユニット22は、送電コイル26と、送電コイル26に直列に接続されたコンデンサ27とを含む。
変換器21は、電源23から供給される交流電力の周波数および電圧を調整して、フィルタ24,25に供給する。フィルタ24,25は、変換器21から供給される交流電力のノイズを除去して、コイルユニット22に供給する。
コイルユニット12は、コイルユニット22から非接触で電力を受電する。フィルタ13,14は、コイルユニット12から供給される電力からノイズを除去して、整流器11に供給する。整流器11は、供給された交流電力を直流電力に変換して、蓄電装置15に供給する。
図3は、受電装置10を示す分解斜視図である。図3においては、コンデンサ17および整流器11については図示していない。受電装置10は、コイルユニット12と、フィルタ13,14とを内部に収容する筐体30を含む。
筐体30は、下方に向けて開口する開口部が形成されたケース本体31と、ケース本体31の開口部を閉塞するように設けられた樹脂蓋32とを含む。
コイルユニット12は、板状に形成されたフェライト板19と、フェライト板19の下面に設けられた受電コイル16とを含む。
受電コイル16は、中空状に形成されており、巻回軸線O2の周囲を取り囲むように形成された渦巻き型コイルである。受電コイル16の中央部には、中空部が形成されている。
フェライト板19は、複数の分割フェライト33を含み、フェライト板19の中央部には中空部が形成されている。フェライト板19は、複数の角部34を含む。角部34間に位置するフェライト板19の辺部には切欠部35が形成されている。各フェライト板19は、中空部から受電コイル16の径方向に延びるように形成されている。
フィルタ13は、フェライト板19の上面に配置されている。フィルタ13は、フィルタコイル36と、フィルタコイル36が装着されたコア37とを含む。
コア37は、天板部38と、天板部38の一方の側辺部に接続されると共にフェライト板19の上面に接触する脚部39Aと、天板部38の他方の側辺部に接続されると共にフェライト板19の上面に接続された脚部39Bとを含む。脚部39Aおよび脚部39Bの配列方向は、受電コイル16の径方向に対して垂直な方向である。
フィルタ14は、フィルタ13と同様に構成されている。フィルタ14は、フィルタコイル40と、フィルタコイル40が装着されたコア41とを含む。コア41は、天板部42と、天板部42の一方の側辺部に接続された脚部43Aと、天板部42の他方の側辺部に接続された脚部43Bとを含む。
図4は、図3に示すIV−IV線における断面図である。コア37は、天板部38の下面に形成された突起部39Cを含み、フィルタコイル36は、突起部39Cの周囲を取り囲むように形成されている。フィルタコイル36は、巻回軸線O3の周囲を取り囲むように形成された渦巻き型コイルである。
フィルタコイル36に交流電流が流れると、突起部39Cと天板部38と、脚部39A(脚部39B)と、分割フェライト33とを順次通るように磁束MFが流れる。なお、受電コイル16が電力を受電するときには、受電コイル16の周囲に形成される磁束MF2も、分割フェライト33内を流れる。
図5は、受電コイル16およびフェライト板19よりも上方から受電コイル16およびフェライト板19などを平面視したときの平面図である。
受電コイル16は、端部44および端部45を含む。端部44から端部45に向かうにつれて、受電コイル16は、巻回軸線O2の周囲を反時計回りに取り囲むように形成されている。
受電コイル16の端部45は、コンデンサ17の一方の電極に接続されており、コンデンサ17の他方の電極はフィルタコイル36の端部46に接続されている。フィルタコイル36は、端部46および端部47を含む。端部46から端部47に向かうにつれて、巻回軸線O3の周囲を反時計回りに取り囲むように形成されている。端部47は、整流器11に接続されている。
フィルタコイル40は、端部48および端部49を含み、巻回軸線O4の周囲を取り囲むように形成された渦巻き型コイルである。端部48は整流器11に接続されており、端部49は受電コイル16の端部44に接続されている。フィルタコイル40は、端部48から端部49に向かうにつれて、巻回軸線O4の周囲を反時計回りに取り囲むように形成されている。端部48、フィルタコイル40、受電コイル16、端部46、送電コイル26および端部47の順に見たときに、受電コイル16の巻回方向と、フィルタコイル36,40の巻回方向とは同じ方向である。
本実施の形態1に係る受電装置10(コイルユニット12)においては、受電コイル16を流れる交流電流の位相と、フィルタコイル36,40を流れる交流電流の位相差は、−90度以上90度以下である。換言すれば位相差が当該範囲となるように、受電コイル16、フィルタコイル36,40のインダクタンスなどが設定されている。
図6は、受電コイル16を流れる交流電流の位相およびフィルタコイル36,40を流れる交流電流の位相差と、フェライト板19に生じる鉄損との関係を示すグラフである。図6中のグラフ線L1は、本実施の形態1に係る受電装置10における位相差−鉄損の関係を示すグラフである。
この図6に示すように、受電装置10においては、受電コイル16とフィルタコイル36,40との位相差が−90度以上90度以下のときに生じる鉄損は、位相差が−180度以上−90度未満、および90度より大きく180度以下のときに生じる鉄損よりも小さいことが分かる。
図5において、位相差が0度のときには、たとえば、電流I1は、端部48、フィルタ14、端部49、受電コイル16、コンデンサ17、端部46、フィルタ13および端部47を順次流れる。
受電コイル16の巻回方向とフィルタコイル36,40の巻回方向は同じ方向である。このため、位相差が0度の場合には受電コイル16内を流れる電流I1が巻回軸線O2の周囲を反時計回りに流れるときには、フィルタ13,14内を流れる電流I1も、巻回軸線O3,O4の周囲を反時計回りに流れる。
そして、受電コイル16内を流れる電流I1が巻回軸線O2の周囲を時計回りに流れるときには、フィルタ13,14内を流れる電流I1も、巻回軸線O3,O4の周囲を時計回りに流れる。
上記のように、受電コイル16およびフィルタ13,14を電流I1が流れることで、受電コイル16の磁束MF2と、フィルタ13,14の磁束MF1とが互いに弱め合う。
その一方で、受電コイル16内を流れる電流が巻回軸線O2の周囲を反時計回り(時計回り)に流れるときに、フィルタ13,14内を流れる電流が巻回軸線O3,O4の周囲を時計回り(反時計回り)に流れるときには、磁束MF1と磁束MF2とが互いに強め合う。
そして、磁束MF1および磁束MF2が互いに弱め合うときにはフェライト板19内を流れる磁束量は少なくなり、互いに強め合うときにはフェライト板19内を流れる磁束量が多くなる。
フェライト板19内を流れる磁束量が少なくなると、フェライト板19内を磁束が流れるときに生じる鉄損は、小さくなる。その結果、図6のグラフ線L1に示すように、位相差が−90度以上90度以下のときに生じる鉄損が小さくなる。
このように、本実施の形態においては、フェライト板19の下面(第1主表面)に受電コイル16を配置し、フェライト板19の上面(第2主表面)にフィルタコイル36,40を配置した状態において、受電コイル16およびフィルタ13,14の電流方向が同じ方向のときには、各磁束MF1、MF2は互いに最も弱め合い、鉄損が小さくなる。
その一方で、受電コイル16の電流方向とフィルタ13,14の電流方向とが反対方向となるときには、磁束MF1,MF2は互いに最も強め合い、鉄損が大きくなる。
なお、本実施の形態1においては、フィルタコイル36,40と、受電コイル16との位相差が、−90度以上90度以下となるように、各コイルのインダクタンスを調整したうえで、図5に示すように、フィルタコイル36,40と受電コイル16とを接続した例について説明した。
その一方で、各コイルのインダクタンスによっては、フィルタコイル36,40と、受電コイル16との位相差が−180度以上−90度未満、または、90度より大きく180度以下となる場合がある。
このような場合における変形例について、図7などを用いて説明する。図7は、変形例に係るコイルユニット12Aを示す平面図である。
この図7に示す変形例においては、フィルタコイル40の端部49は、整流器11に接続されており、フィルタコイル40の端部48は、受電コイル16の端部44に接続されている。受電コイル16の端部45はコンデンサ17の一方の電極に接続され、コンデンサ17の他方の電極に、フィルタコイル36の端部47に接続されている。フィルタコイル36の端部46は整流器11に接続されている。このため、端部49、フィルタコイル40、受電コイル16、端部47、フィルタコイル36および端部46の順で、受電コイル16およびフィルタコイル40,36の巻回方向を観察すると、フィルタコイル40,36は、巻回軸線O4,O3に対して時計回りに巻回しており、受電コイル16は巻回軸線O2に対して反時計回りに巻回している。
受電コイル16を流れる電流I2と、フィルタ13,14を流れる電流I2の位相差が180度のときについて検討する。
フィルタ13,14において、巻回軸線O3,O4の周囲を電流I2が反時計回りに流れるときには、受電コイル16を流れる電流I2も、巻回軸線O2の周囲を反時計回りに流れる。
そのため、図5に示すコイルユニット12と同様の磁束がフェライト板19内を流れることになり、図5に示す例と同様に、受電コイル16の周囲に形成される磁束と、フィルタコイル36,40の周囲に形成される磁束とが互いに弱め合う。
図6中のグラフ線L2は、図7に示すコイルユニット12Aにおける位相差−鉄損との関係を示すグラフである。
グラフ線L2に示されるように、位相差が−180度以上−90度未満および90度より大きく180度以下のときの鉄損は、−90度以上90度以下のときに生じる鉄損よりも小さくなる。
このように、本実施の形態1においては、フェライト板19内において、磁束MF1と、磁束MF2とが互いに弱め合うように、受電コイル16、フィルタ13およびフィルタ14が接続される。
なお、上記の実施の形態1においては、フィルタ13およびフィルタ14を水平方向に隣り合うように配置しているが、フィルタ13およびフィルタ14を上下方向に重ねるように設けてもよい。
(実施の形態2)
図8など用いて、実施の形態2に係る受電装置10Bについて説明する。図8は、受電装置10Bを示す分解斜視図である。図8に示すように、受電装置10Bは、フィルタコイル36Bおよびフィルタコイル40Bとが上下方向に積層するように設けられている。
図9は、フィルタコイル36Bおよびフィルタコイル40Bを断面視したときの断面図である。この図9に示すように、フィルタコイル36Bおよびフィルタコイル40Bは、コア50に装着されている。コア50は、天板部51と、天板部51の一方の側辺部に形成された脚部52Aと、天板部51の他方の側辺部に形成された脚部52Bと、天板部51の下面に形成された突起部52Cとを含む。
フィルタコイル36B,40Bは、突起部52Cの周囲を取り囲むように配置されており、フィルタコイル36B,40Bは、巻回軸線O5の周囲を取り囲むように形成されている。フィルタコイル40B上にフィルタコイル36Bが配置されている。
図10は、フィルタコイル40Bと、受電コイル16Bとの接続状態を示す平面図である。図10においては、フィルタコイル36Bは図示されていない。
フィルタコイル40Bの端部48Bは整流器11に接続されており、フィルタコイル40Bの端部49Bは、受電コイル16Bの端部44Bに接続されている。受電コイル16Bの端部45Bは、コンデンサ17の一方の電極に接続されている。
図11は、フィルタコイル36Bと受電コイル16Bとの接続状態を示す平面図である。この図11に示すように、フィルタコイル36Bの端部46Bは、コンデンサ17の他方の電極に接続されており、フィルタコイル36Bの端部47Bは整流器11に接続されている。
なお、図10および図11に示す例においては、フィルタコイル36B,40Bを流れる電流I3の位相と、受電コイル16Bを流れる電流I3の位相との位相差は、−90度以上90度以下となるように、各コイルのインダクタンスなどが調整されている。
たとえば、フィルタコイル36B,40Bを流れる電流I3の位相と、受電コイル16Bを流れる電流I3の位相との位相差が0度である場合について検討する。
この場合、図10において、フィルタコイル40Bを流れる電流I3が巻回軸線O5の周囲を反時計回りに流れるときには、受電コイル16Bにおいても、巻回軸線O2の周囲を反時計回りに回ることになる。
図11において、フィルタコイル36B内を流れる電流I3も巻回軸線O5の周囲を反時計回りに流れることになる。
その結果、図5に示す例と同じような磁束MF1および磁束MF2がフェライト板19内を流れることになる。図10および図11に示す例においても、受電コイル16Bによって形成される磁束MF2と、フィルタコイル36B,40Bによって形成される磁束MF1とは互いに弱め合う。
その結果、図10および図11に示すコイルユニット12Bの「位相差−鉄損」特性は、図6に示すグラフ線L1となる。
次に、受電コイルを流れる電流の位相と、各フィルタコイルを流れる電流の位相とが、位相差が−180度以上−90度未満または90度より大きく180度以下となるように、各コイルのインダクタが設定された変形例について説明する。
図12および図13は、コイルユニット12Cを示す平面図である。なお、コイルユニット12Cは、受電コイル16Cと、フィルタコイル40Cと、フィルタコイル36Cとを含む。
図12においては、フィルタコイル36Cは図示されておらず、図13においては、フィルタコイル40Cが図示されていない。
図12に示すように、フィルタコイル40Cの端部49Cには、整流器11が接続され、フィルタコイル40Cの端部48Cには、受電コイル16Cの端部44Cが接続されている。受電コイル16Cの端部45Cは、コンデンサ17の一方の電極に接続されている。
図13において、フィルタコイル36Cの端部47Cは、コンデンサ17の他方の電極に接続されている。フィルタコイル36Cの端部46Cは、整流器11に接続されている。
たとえば、受電コイル16Cを流れる電流I4の位相と、フィルタコイル36C,40Cを流れる電流I4の位相との位相差が180度のときについて検討する。
図12において、フィルタコイル40Cを流れる電流I4が巻回軸線O5の周囲を反時計回りに回るときには、受電コイル16C内を流れる電流I4は、巻回軸線O2の周囲を反時計回りに流れることになる。そして、図13において、フィルタコイル36C内を流れる電流I4は、巻回軸線O5の周囲を反時計回りに流れる。
このため、図12および図13に示すコイルユニット12Cは、図7に示すコイルユニット12Aと同様の磁束MF1および磁束MF2がフェライト板19内を流れることになる。
したがって、図12および図13に示すコイルユニット12Cの「位相差−鉄損」特性は、図6に示すグラフ線L2となる。その結果、図12および図13に示す例においても、位相差が−180度以上−90度未満および90度より大きく180度以下のときの鉄損は、−90度以上90度以下のときに生じる鉄損よりも小さくなる。
上記実施の形態1,2に係るコイルユニットにおいては、受電コイルおよびフィルタコイルのインダクタンスを調整することで、受電コイル内を流れる電流の位相とフィルタコイル内を流れる電流の位相との位相差が、予め、所定の位相差となるように形成されている。
その一方で、送電装置20から受電装置10への電力伝送効率の向上を図るために、送電装置20のコイルユニット22に供給される交流電流の周波数を調整する場合がある。コイルユニット22に供給される交流電流の周波数によって、受電コイル(送電コイル)内を流れる電流の位相とフィルタコイル内を流れる電流の位相との位相差が変動する。
位相差が変動すると、磁束MF1および磁束MF2が互いに弱め合う状態から磁束MF1および磁束MF2が互いに強め合う状態となるおそれがある。
そこで、下記の実施の形態3においては、位相差に応じて、受電コイル(送電コイル)およびフィルタコイルの接続状態を切り替えることが可能なコイルユニットについて説明する。
(実施の形態3)
図2において、送電装置20および受電装置10の間のギャップなどによって、送電コイル26および受電コイル16の間のインピーダンスが変動する。そこで、送電装置20から受電装置10への伝送効率の向上を図るために、変換器21は、コイルユニット22に供給する電流の周波数を調整する。コイルユニット22に供給される電流の周波数が変動すると、フィルタ24,25を流れる電流と、送電コイル26を流れる電流との位相差が変動する。
また、送電コイル26を流れる電流の周波数が変動すると、受電コイル16が受電する受電電流の周波数が変動し、受電コイル16を流れる電流とフィルタ13,14を流れる電流との位相差も変動する。
次に、図14および15を用いて、実施の形態3に係るコイルユニット12Dについて説明する。
図14は、実施の形態3に係るコイルユニット12Dを示す平面図である。図14に示すように、コイルユニット12Dは、受電コイル16Dと、フィルタコイル36D,40Dとの接続状態を切り替える切替部60を含む。
切替部60は、受電コイル16Dを流れる電流I5と、フィルタコイル36D,40Dを流れる電流I5との位相差が、−90度以上90度以下のときには、各コイルの接続状態を第1状態とし、位相差が−180度以上−90度未満または90度より大きく180度以下のときには各コイルの接続状態を第2状態とする。
図14においては、切替部60は、各コイルの接続状態を第1状態としており、図15においては、切替部60は、各コイルの接続状態を第2状態としている。
図14において、切替部60は、フィルタコイル40Dの端部49Dと受電コイル16Dの端部44Dとを接続し、フィルタコイル40Dの端部48Dと整流器11とを接続する。切替部60は、フィルタコイル36Dの端部47Dと整流器11とを接続し、フィルタコイル36Dの端部46Dとコンデンサ17の電極とを接続する。なお、受電コイル16Dの端部45Dはコンデンサ17の一方の電極に接続されており、端部46Dはコンデンサ17の他方の電極に接続されている。そして、第1状態においては、受電コイル16Dの巻回方向と、フィルタコイル36D,40Dの巻回方向とは同じ方向となっている。
切替部60が図14に示すように接続することで、図14に示すコイルユニット12Dと、図5に示すコイルユニット12とは、電気回路として同じ状態になる。
たとえば、各コイルを流れる電流の位相差が0度のときには、コイルユニット12およびコイルユニット12Dのいずれにおいても、受電コイル16,16Dを流れる電流が巻回軸線O2の周囲を反時計回りに流れるときには、フィルタコイル36,36D,40,40D内を流れる電流は、巻回軸線O3,O4の周囲を反時計回りに流れる。
このため、コイルユニット12Dの位相差−鉄損特性は、コイルユニット12と同様に図6に示すグラフ線L1となる。
図14に示す状態において、各コイルを流れる電流の位相差が−90度以上90度以下のときには、フェライト板19で生じる鉄損を小さく抑えることができることが分かる。
図15において、切替部60は、フィルタコイル36Dの端部46Dを整流器11に接続し、フィルタコイル36Dの端部47Dをコンデンサ17に接続する。切替部60は、フィルタコイル40Dの端部48Dを受電コイル16Dの端部44に接続し、フィルタコイル40Dの端部49Dを整流器11に接続する。このため、受電コイル16Dの巻回方向と、フィルタコイル36D,40Dの巻回方向とは反対方向である。
図15に示すコイルユニット12Dは、図7に示すコイルユニット12Aと電気回路として同じとなる。
たとえば、たとえば、各コイルを流れる電流の位相差が180度のときには、コイルユニット12およびコイルユニット12Dのいずれにおいても、受電コイル16,16Dを流れる電流が巻回軸線O2の周囲を反時計回りに流れるときには、フィルタコイル36,36D,40,40D内を流れる電流は、巻回軸線O3,O4の周囲を反時計回りに流れる。
そのため、図15に示すコイルユニット12Dの位相差−鉄損特性は、図6に示すグラフ線L2となる。そのため、各コイルの位相差が−180度以上−90度未満および90度より大きく180度以下のときには、フェライト板19に生じる鉄損を低く抑えることができることが分かる。
このように、本実施の形態3に係るコイルユニット12Dにおいては、受電コイル16Dと、フィルタコイル36D,40Dとの接続状態を切り替えることで、フィルタコイル36D,40Dを流れる電流I5の流れる方向を切り替える。そして、各コイルの電流の位相差によって、フェライト板19内で磁束MF1および磁束MF2が互いに強め合う状態になると、切替部60は、磁束MF1および磁束MF2が互いに弱め合うように、各コイルの接続状態を切り替える。その結果、コイルユニット12Dにおいては、フェライト板19内で大きな鉄損が生じることを抑制することができる。
なお、図16は、フィルタ13およびフェライト板19(分割フェライト33)の変形例を示す断面図である。この図16に示す例においては、分割フェライト33の上面に突起部が形成されている。この分割フェライト33の各突起部にコア37の脚部39A,39Bおよび突起部39Cを配置するようにしてもよい。
なお、上記実施の形態1〜3においては、コイルユニットとして、受電装置10のコイルユニット12を用いて説明したが、送電装置20のコイルユニット22にも適用することができる。
以上、本発明に基づいた実施の形態について説明したが、今回開示された事項はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、送電装置および受電装置のコイルユニットに適用することができる。
1 非接触充電システム、2 車両、10,10B 受電装置、11 整流器、12,12A,12B,12C,12D,22 コイルユニット、13,14,24,25 フィルタ、15 蓄電装置、16,16B,16C,16D 受電コイル、17,27 コンデンサ、19 フェライト板、20 送電装置、21 変換器、23 電源、26 送電コイル、30 筐体、31 ケース本体、32 樹脂蓋、33 分割フェライト、34 角部、35 切欠部、36,36B,36C,36D,40,40B,40C,40D フィルタコイル、37,41,50 コア、38,42,51 天板部、39A,39B,43A,43B,52A,52B 脚部、39C,52C 突起部、44,44B,44C,44D,45,45B,45C,46,46B,46C,46D,47,47B,47C,47D,48,48B,48C,48D,49,49B,49C,49D 端部、60 切替部、I1,I2,I3,I4,I5 電流、L1,L2 グラフ線、MF,MF1,MF2 磁束、O2,O3,O4,O5 巻回軸線。

Claims (1)

  1. 板状に形成されると共に厚さ方向に配列する第1主表面および第2主表面を含むフェライト板と、
    前記フェライト板の前記第1主表面に設けられた渦巻き型のコイルと、
    前記フェライト板の前記第2主表面に設けられた渦巻き型のフィルタコイルと、
    を備え、
    前記コイルを流れる電流と、前記フィルタコイルを流れる電流の位相差が−90度以上90度以下のときには、前記コイルの巻回方向と前記フィルタコイルの巻回方向とが同じ方向となるように前記コイルおよび前記フィルタコイルが接続されており、
    前記コイルを流れる電流と、前記フィルタコイルを流れる電流の位相差が−180度以上−90度未満、または、90度より大きく180度以下のときには、前記コイルの巻回方向と前記フィルタコイルの巻回方向とが反対方向となるように前記コイルおよび前記フィルタコイルが接続されており、
    前記コイルおよび前記フィルタコイルとの接続状態を切り替えることで、前記フィルタコイルを流れる電流の方向を切り替える切替部をさらに備え、
    前記切替部は、前記位相差が−90度以上90度以下のときには、前記コイルの巻回方向と前記フィルタコイルの巻回方向とが同じ方向となるように前記コイルおよび前記フィルタコイルを接続し、前記位相差が−180度以上−90度未満、または、90度より大きく180度以下のときには、前記コイルの巻回方向と前記フィルタコイルの巻回方向とが反対方向となるように前記コイルおよび前記フィルタコイルを接続する、コイルユニット。
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