JP6516206B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
近年の車両には、表示器からコンバイナに映像を投射するヘッドアップディスプレイ装置が搭載されたものがある。こうしたヘッドアップディスプレイ装置では、表示器からコンバイナに映像を投射する際、コンバイナ表示面において所定の表示寸法の映像を得るために、表示器とコンバイナとの間に所定の距離(即ち、光路長)が確保されている。
また、コンバイナは、使用時には装置筐体の外へと展開されるが、非使用時には装置筐体内に収容される。具体的にいえば、コンバイナが収容された非使用時の装置筐体は、そのコンバイナの出入り口と、映像の通過光路との双方を塞ぐよう、カバーによって蓋された状態となる。使用時には、このカバーが移動して、塞がれていたコンバイナの出入り口が露出し、コンバイナが装置筐体の外の所定の表示位置まで移動可能となるとともに、塞がれていた映像の通過光路も確保される。
特許第5020252号公報
このようなヘッドアップディスプレイ装置では、通常、カバーとコンバイナとのそれぞれに駆動源を設け、それら駆動源を制御部がそれぞれ駆動制御する構成をとる。そして、その駆動制御の際には、カバーとコンバイナとを互いに干渉しないよう移動させる構成が必要となる。具体的にいえば、コンバイナが装置筐体内に収容されている状態においてコンバイナの出入り口を塞いでいるカバーをまず先に移動させ、コンバイナの出入り口を確保した後に、コンバイナを装置筐体外へと移動させる時間差制御及び可動機構が必要となる。その結果、制御及び機構が複雑かつ大型化してしまうという課題がある。
また、機構の大型化は、それを収容する装置筐体の大型と、駆動源への負荷の増大という別の課題も生じさせてしまう。
本発明の課題は、装置筐体のカバーとコンバイナとの双方を移動させる機構を、従来よりもシンプルな機構で実現したヘッドアップディスプレイ装置を提供することにある。
上記課題を解決するためのヘッドアップディスプレイ装置は、
装置筐体内に収容される収容位置と、前記装置筐体の外にてユーザにより視認可能となる表示位置との間で移動可能なコンバイナと、
表示像となる光を、前記装置筐体の内部から筐体開口を通る形で、前記表示位置にある前記コンバイナに投射する表示手段と、
前記装置筐体における前記コンバイナの出入り口と前記筐体開口とを閉状態とする閉位置と、前記出入り口と前記筐体開口とを開状態とする開位置との間で移動可能なカバーと、
所定の回転軸線周りを回転可能に設けられるとともに、前記コンバイナと前記カバーとがそれぞれ前記回転軸線周りの異なる位置にて連結するとともに、前記回転軸線周りにおいて、前記コンバイナが前記表示位置に、かつ前記カバーが前記開位置に位置する所定の第一角度位置と、前記コンバイナが前記収容位置に、かつ前記カバーが前記閉位置に位置する所定の第二角度位置と、の間で揺動動作可能な回転体と、
前記回転体を前記第一角度位置と前記第二角度位置との間で揺動動作させる駆動部と、
を備え
前記駆動部による前記回転体の揺動制御のみで、前記カバーの前記開位置と前記閉位置との間での位置移動と、前記コンバイナの前記表示位置と前記収容位置との間での位置移動との双方を同時に行うことを特徴とする。
上記構成によれば、回転体の揺動動作によって、カバーの開位置と閉位置との間での位置移動と、コンバイナの表示位置と収容位置との間での位置移動との双方が同時に実行される。したがって、カバーとコンバイナとのそれぞれに設けられた駆動源をそれぞれ駆動制御する必要が無く、回転体を回転させる駆動源のみを駆動制御するだけでよい。
また、回転体に連結するカバーとコンバイナとは、回転体が回転しても互いの位置関係を保ったまま相対的に回転するため、互いが干渉することがない。したがって、カバーの移動開始タイミングとコンバイナの移動開始タイミングとをずらすような制御や機構は不要である。コンバイナとの双方を移動させる可動機構が、回転体を備えるシンプルな機構で実現され、回転体の駆動制御もまたその回転体を揺動させるだけのシンプルな制御となる。
ヘッドアップディスプレイ装置に関する構成と車室内における配置を簡略的に示した図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが閉じた状態の外観を示す斜視図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが開いた状態の外観を示す斜視図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが閉じた状態の内部構造を示す斜視図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが開いた状態の内部構造を示す斜視図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが閉じた状態の内部構造を示す側面図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが開いた状態の内部構造を示す側面図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが閉じた状態を示す上面図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置においてカバーが開いた状態を示す上面図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置におけるカバーの移動を示した図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置における閉状態のカバーを簡略的に示した図。 図7AのI−I断面図。 図7Bのカバーを開状態とした場合の図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置の第一変形例における閉状態のカバーを簡略的に示した図。 図8AのII−II断面図。 図8Bのカバーを開状態とした場合の図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置の第二変形例における閉状態のカバーを簡略的に示した図。 図9AのIII−III断面図。 図9Bのカバーを開状態とした場合の図。 ヘッドアップディスプレイ装置の第三変形例に関する構成と車室内における配置を簡略的に示した図。 図1のヘッドアップディスプレイ装置の第四変形例における閉状態のカバーを簡略的に示した図。 図11AのIV−IV断面図。 図11Bのカバーを開状態とした場合の図。
図1のヘッドアップディスプレイ装置1は、車両100に搭載される車両用表示装置の一例である。ヘッドアップディスプレイ装置1は、例えば車室内の、運転者9が着座する空間、すなわち運転席空間の前方位置にあるインストルメントパネル部10に配置される。
ヘッドアップディスプレイ装置1は、インストルメントパネル部10の内部に組み込まれる装置筐体2(図2A及び図2B参照)を有する。装置筐体2の内部には、図3A及び図3Bに示すように、コンバイナ4と、表示部5(図1参照)と、回転体71を含む可動機構7と、制御部8(図1参照)と、が配置される。また、図2B,図4Bに示すように、装置筐体2の上面には開口2H(以下、筐体開口2Hともいう)が形成され、その開口2Hを塞ぐようにカバー3が配置される(図2A,図3A,図4A参照)。また、インストルメントパネル部10の上面にも開口10H(図1参照)が形成されており、装置筐体2は、その開口10Hの位置に自身の開口2Hが位置する形で、インストルメントパネル部10の内部に配置される。
カバー3は、装置筐体2におけるコンバイナ4の出入り口24H(図5B及び図6参照)及び筐体開口2Hを閉状態とする閉位置と、その出入り口24H及び筐体開口2Hを開状態とする開位置との間で移動可能である。また、カバー3は、この移動によって開位置にあるときには、装置筐体2の内部に収容された収容状態となる。収容状態のカバー3は、第一側に対しその逆の第二側が曲がることで貫通孔3Hを形成する曲がり状態となっている。この貫通孔3Hは、表示部5から出射される表示像をなす光の通過孔として機能する。表示部5から出射される光は、この貫通孔3Hを通過し、さらには筐体開口2Hを通過する形で、装置筐体2の外部のコンバイナ4に投射される。
ここでのカバー3は、図7A及び図7Bに示すように、第一側の第一カバー部31と、その逆の第二側の第二カバー部32と、それら第一カバー部31と第二カバー部32とを所定の回転軸線3x1の周りにおいて回動可能に連結する連結部33と、を有する。つまり、カバー3は、図7Cに示すように、連結部33を起点にして、第一カバー部31側と第二カバー部32側とが折れ曲がった折れ曲がり状態とすることができる。上記開位置のカバー3は、図2B及び図3Bに示すように、この折れ曲がり状態となって装置筐体2の内部に収容される。一方、図7Bに示すように、第一カバー部31と第二カバー部32とはそれぞれ板状をなしており、カバー3は、第一カバー部31と第二カバー部32とが平面状に並んだ平面状態とすることもできる。上記閉位置のカバー3は、図2A及び図3Aに示すように、この平面状態となって筐体開口2Hに配置され、筐体開口2Hを閉じて蓋した状態となる。
第一カバー部31と第二カバー部32とは、回転軸線3x1の周りにおける互いの角度θが所定の開角度θBをなす状態にある場合に(図4B参照)、その角度差により貫通孔3Hが形成される状態(即ち、貫通孔3Hの形成状態:図3B参照)となる。他方、第一カバー部31と第二カバー部32とは、所定の閉角度θAをなす状態にある場合に(図4A参照)、その貫通孔3Hが塞がれる状態(即ち、貫通孔3Hの非形成状態:図3A参照)となる。ここでは、閉角度θAが0度となるときに貫通孔3Hが塞がれる。そして、角度θが角度θAより大きい折れ曲がり状態となるに伴い貫通孔3Hが形成される。なお、ここでの第一カバー部31と第二カバー部32との折れ曲がり角度θは、図4Aの閉角度θAにおいて最少となり、図4Bの開角度θBにおいて最大となる。
第一カバー部31と第二カバー部32とは、互いが閉角度θAをなす状態において、図5Aに示すように、一方が凹部3Bを有し、他方がその凹部3Bの内側に入り込んで塞ぐ閉塞部としての凸部3Aを有した形状をなす。凹部3Bをなす凹んだ空間が貫通孔3Hとなる部分である。凸部3Aがその凹部3Bの凹んだ空間内を塞いだ状態が、貫通孔3Hの塞がれた角度状態(図4A及び図5A参照)であり、凸部3Aが凹部3Bの凹んだ空間内に無い状態が貫通孔3Hが開口した角度状態(図4B及び図5B参照)である。ここでは第一カバー部31が凹部3Bを有し、第二カバー部32が凸部3Aを有する。
カバー3は、可動機構7によって、装置筐体2の筐体開口2Hを閉状態とする閉位置(図4A及び図5A参照)と、筐体開口2Hを開状態とする開位置(図4B及び図5B参照)との間を移動する。この移動に伴い、カバー3は、上記の折れ曲がり動作(即ち上記の角度θの変化)を生じる。この折れ曲がり動作は、カバー3が、図4A及び図4Bに示すカバー用ガイド部をなすカム溝341,342からガイドを受ける形で実施される。
カム溝341,342は、それら第一カバー部31と第二カバー部32との双方に対応して設けられる。ここでのカム溝341,342は、装置筐体2において互いに対面する側面部21(ここでは車両左右両側の側面部:図2A及び図2B参照)の内側壁面の双方に同形状で形成されている。なお、図中では、一方の側面部21のカム溝341,342のみが図示され、対面側となる他方の側面部21のカム溝341,342については図示を略している。他方の第一カバー部31と第二カバー部32とには、図4A及び図4Bに示すように、それぞれに対応するカム溝341,342からガイドを受けるガイド受け部としてのカムピン351,352が設けられる。カムピン351,352は、カム溝341,342内を溝延出方向に沿って移動する。
なお、ガイド部をなすカム溝341,342は、カバー3の位置移動に伴い第一カバー部31と第二カバー部32とに所定の角度変化を生じるようガイドするものであれば、他のガイド方式、他のガイド形状を採用してもよい。
このようにして、カバー3は、可動機構7による開閉移動に連動して、第一カバー部31と第二カバー部32とがなす角度θを変化させる。即ち、カバー3が可動機構7によって閉位置から開位置へと移動するとき、カム溝341,342は、第一カバー部31と第二カバー部32とを回転軸線3x1の周りに相対的に回動させる形で、互いのなす角度θを閉角度θAから開角度θBへと変化させる。このとき、第一カバー部31と第二カバー部32とは、凸部3Aと凹部3Bとがその回動方向にずれて角度差θBが生じる。これにより、カバー3全体が折れ曲がった状態となり、凹部3Bの内側に凸部3Aの凸方向とは逆向きに貫通する貫通孔3Hが形成される。
一方、カバー3が可動機構7によって開位置から閉位置へと移動するとき、カム溝341,342は、第一カバー部31と第二カバー部32とを回転軸線3x1の周りに相対的に回動させる形で、互いのなす角度θを開角度θBから閉角度θAへと変化させる。このとき、第一カバー部31と第二カバー部32とは、凹部3Bと凸部3Aとの角度差が無くなる。これにより、カバー3全体が平面状態となり、凹部3Bの内側に形成されていた貫通孔3Hは、凸部3Aによって閉ざされる。
なお、カム溝341,342は、カバー3にこれらの角度変化を生じさせる角度移行手段として機能する。また、カム溝341,342は、カバー3が閉位置にある場合に、第一カバー部31と第二カバー部32とを閉角度θAに保持する閉角度保持部としても機能し、また、カバー3が開位置にある場合に、第一カバー部31と第二カバー部32とを、開角度θBに保持する開角度保持部としても機能する。ここでは、図6に示すように、カム溝341,342の第一側端部(ここでは上側端部)341A,342Aが閉角度保持部として機能し、その逆の第二側端部(ここでは下側端部)341B,342Bが開角度保持部として機能する。そして、カム溝341,342の第一側端部341A,342Aと第二側端部341B,342Bとの間の区間341C,342Cが角度移行手段として機能する。これらの角度移行手段と閉角度保持部と開角度保持部とが、カバー3に曲げを生じさせる曲げ手段である。
可動機構7は、上記のようにカバー3を閉位置と開位置との間で移動させるカバー移動機構と共に、そのカバー3の移動に連動して、コンバイナ4を、装置筐体2内に収容される収容位置(図3A及び図4A参照)と、装置筐体2の外にてユーザにより視認可能となる表示位置(図3B及び図4B参照)との間で移動させるコンバイナ移動機構を有する。コンバイナ4は、この移動に伴い、それら収容位置と表示位置との間を所定の姿勢で移動するよう、コンバイナ用ガイド部としてのガイドレール部2Rからガイドを受ける。つまり、コンバイナ4は、ガイドレール部2Rによって、自身の可動方向の第一側と第二側との間を所定のコンバイナ移動経路に沿って往復移動するようガイドを受ける。
コンバイナ4は、表示部5から表示像が投射される表示部材(投射部材ともいえる)である。ここでのコンバイナ4は、図1に示すように、車両のフロントウィンドウ11より運転者9側に配置される。コンバイナ4は、例えばアクリル樹脂等の透明材料で形成される。コンバイナ4は、例えば正面視で四角形状の板状の部材である。コンバイナ4は、表示部5からの表示像は反射させ、背面4b側からの光を透過させるハーフミラーのように機能する。
また、コンバイナ4は、表示面(投射面ともいえる)4aの面幅方向4x(ここでは車両左右方向:図3B参照)の両端の下端部40に転動体(ここではころ)4Rが設けられる。転動体4Rは、装置筐体2の車両前方側に設けられたガイドレール部2R上を回転する。この転動体4Rの回転により、コンバイナ4は、ガイドレール部2Rに沿って全体が上下移動する。
なお、ガイド部をなすガイドレール部2Rは、コンバイナ4を所定の姿勢で所定の移動軌跡に沿って移動可能にガイドするものであればよく、他のガイド方式、他のガイド形状を採用してもよい。例えば、ガイドレール部2Rは、摺動ガイドでもよく、コンバイナ4に上記転動体4Rに代わって設けられたガイド受け部としての摺動部を、当該摺動ガイドに沿って摺動させる構成としてもよい。
ガイドレール部2Rは、車両上下方向4zに直線状に延出する。転動体4Rがガイドレール部2Rの下端位置にある状態がコンバイナ4の収容位置であり、転動体4Rがガイドレール部2Rの上端位置にある状態がコンバイナ4の表示位置である。コンバイナ4は、表示位置において、装置筐体2の筐体開口2Hから上方に突出する突出状態となり、運転者9により視認可能となる(図1参照)。他方、コンバイナ4は、収容位置において、装置筐体2の筐体開口2Hよりも下方に位置する形で収容され、運転者9からは表示面4aが視認できないようになる。なお、装置筐体2の上面開口2Hにおけるコンバイナ4の通過領域が、装置筐体2におけるコンバイナ4の出入り口24H(図6参照)である。
表示部5は、運転者9に提示する表示像を生成し、図4A及び図4Bに示すように、その表示像となる光をコンバイナ4に投射する。図4A及び図4Bにおいて表示部5から延びる一点鎖線は、その光の通過経路を示している。表示部5は、光源部や表示パネル(例えば液晶パネル)等を有する周知の表示器(投射部ともいえる)である。表示部5は、装置筐体2の底面22上に配置され、装置筐体2内における車両前方側で、かつ収容位置にあるコンバイナ4よりも車両後方側に位置する。
表示部5から出射された表示像となる光は、図4Bに示すように、開位置にあるカバー3の第二カバー部32の上方を、当該第二カバー部32におけるカムピン352側とは逆の端部側から連結部33側に向かって通過し、その先で貫通孔3H(図3B参照)内を通過する。ここでの表示像となる光は、第二カバー部32の上方を、第二カバー部32に沿って(ここでは板状の第二カバー部32に対し平行に)通過する。なお、カバー3が閉位置から開位置に移動するとき第二カバー部32は上方から下方へと移動するから、第二カバー部32の上方は、この第二カバー部32が通過してきた通過領域である。つまり、表示部5から出射された光は、この第二カバー部32の通過領域(可動範囲ともいえる)を通る形で、貫通孔3Hへと向かう。
装置筐体2の内部には、表示像となる光が貫通孔3Hを通過した先に反射鏡50(ここでは拡大鏡をなす凹面鏡)が配置されている。貫通孔3Hを通過した光は、この反射鏡50に反射して、第一カバー部31の上方を、当該第一カバー部31における連結部33側からその逆の端部側に向かって通過し、さらにその先で装置筐体2の筐体開口2H内及びインストルメントパネル部10の上面開口10H(図1参照)内を通過する。それら開口2H,10Hを通過した光は、図1に示すように車室内へと進入し、表示位置に位置するコンバイナ4に投射される。つまり、表示部5は、反射鏡50と共に、表示像を装置筐体2の内部から装置筐体2の筐体開口2Hを通る形で、表示位置にあるコンバイナ4に投射する表示手段(投射手段ともいえる)として機能している。
制御部8は、周知のCPU、ROM、RAM等から構成される。制御部8は、可動機構7(具体的にいえばモータ72)を制御することでコンバイナ4及びカバー3の移動を制御する動作制御部である。また、制御部8は、表示部5を制御することでコンバイナ4に場面に応じた表示を行わせる表示制御部でもある。
以下、可動機構7について詳細に説明する。
可動機構7は、図4A及び図4Bに示すように、所定の回転軸線7xの周りを回転可能に設けられる回転体71と、駆動源としてのモータ72と、回転体71にモータ72の回転出力を伝達する回転力伝達部としてのギア部73と、を有する。
回転体71は、コンバイナ4とカバー3とを、それぞれ回転軸線7xの周りの異なる位置にて連結する。具体的にいえば、コンバイナ4は、回転軸線7xと直交する径方向の第一側(ここでは車両前方側)に位置し、カバー3は、その径方向の第一側とは逆の第二側(ここでは車両後方側)に位置しており、回転体71は、その径方向の第一側でコンバイナ4と連結し、その径方向の第二側でカバー3と連結する。
そして、回転体71は、可動機構7によって、回転軸線7xの周りにおける所定の第一角度位置(図4A参照)と第二角度位置(図4B参照)との間をシーソーのように揺動動作可能に構成される。この揺動動作により、コンバイナ4及びカバー3は以下のように動作する。
回転体71が第一角度位置にあるとき、コンバイナ4は収容位置にあり、かつカバー3は閉位置にある。第一角度位置にある回転体71は、第二角度位置に向かう第一方向回転が生じた場合、コンバイナ4を所定の可動方向の第一側(ここでは上側)に向かって移動させて収容位置から表示位置へと到達させるとともに、カバー3をその可動方向の第一側とは逆の第二側(ここでは下側)に向かって移動させて閉位置から開位置へと到達させる。他方、回転体71は、第二角度位置にあるときに上記第一方向回転とは逆の第二方向回転が生じた場合、コンバイナ4を上記可動方向の第二側(ここでは下側)に移動させて表示位置から収容位置へと到達させるとともに、カバー3を上記可動方向の第一側(ここでは上側)に移動させて前記開位置から前記閉位置へと到達させる。なお、ここでの可動方向は車両上下方向である。
また、回転体71は、コンバイナ4とカバー3との双方に連結しているため、第一角度位置において第二角度位置に向かう第一方向回転が開始されると同時に、コンバイナ4の収容位置から表示位置への移動とカバー3の閉位置から開位置への移動との双方が開始される。同様に、回転体71は、第二角度位置において第一方向回転とは逆の第二方向回転が開始されると同時に、コンバイナ4の表示位置から収容位置への移動とカバー3の開位置から閉位置への移動との双方が開始される。つまり、回転体71の移動と同時にコンバイナ4とカバー3との双方が動き出す構成であり、これにより、コンバイナ4とカバー3とが互いに干渉することなく移動する。干渉を避けるために、コンバイナ4とカバー3とのそれぞれをタイミングを計って動かすような複雑な制御ないし機構は不要となっている。
また、ここでの回転体71は、本体部710と、カバー3と連結する第一の連結部713と、コンバイナ4と連結する第二の連結部714と、円弧状部715と、を有する。
本体部710は、図3A及び図3Bに示すように、回転軸線7x方向に延出する直線状の回転軸部711と、回転軸部711の両端側でそれぞれが連結し、互いが対向して位置する対向フレーム712と、有する。対向フレーム712は、図4A及び図4Bに示すように、弧状フレーム部712Rと、回転軸部711の両端部から上記径方向(即ち回転軸線7xとの直交方向)に延出して弧状フレーム部712Rに接続する複数の連結フレーム部712rと、を一体に有する。ここでの対向フレーム712は、回転軸線7xを中心に所定角度をなして上記径方向外向きに延出する2つの連結フレーム部712rと、それらの外側を円弧状をなして連結する弧状フレーム部712Rと、が連結された扇形のフレームである。
カバー3の第二カバー部32は、それら対向フレーム712の間の空間を上方から下方に降りてくる形で回動して、開位置に到達する。一方、表示部5は、回転軸部711の下側に配置されている。表示部5から出射される光は、回転軸部711の下側のそれら対向フレーム712の間の空間を通過する形で上記貫通孔3Hを通過することになる。つまり、表示部5から出射される光は、第二カバー部32が移動する空間を通過した上で、上記貫通孔3Hを通過することになる。第二カバー部32の可動空間を、表示部5から出射される光の通過経路としても利用することで、装置筐体2内から無駄な空間を除き、装置筐体2のさらなる小型化が可能になっている。
第一の連結部713は、本体部710に対し一体をなし、本体部710と一体に回転する。第一の連結部713は、本体部710における回転体71の回転軸線方向7xの両端部からそれぞれ上記径方向に延出する。また、第一の連結部713は、その延出先端側において、カバー3の回転軸線方向3x1の両端部36に対し、カバー3が回転軸線3x1と平行な位置関係にある回転軸線3x2の周りを回転自在となるよう連結する。さらに第一の連結部713は、その延出方向の途中位置において、対向フレーム712と一体に連結する補強フレーム部713Rを有する。ここでの補強フレーム部713Rは、弧状フレーム部712Rから第一の連結部713側に向かって、当該弧状フレーム部712Rから円弧状に続く形状をなし、その両端側で対向フレーム712と第一の連結部713とに対し一体をなす。
また、第一の連結部713は、カバー3に対し連結部33とは異なる位置で連結する。連結部33は、カバー3の折れ曲がり動作の回動支点部となる部位であり、他方、第一の連結部713は、回転体71の回転力をカバー3に対し伝達する部位である。第一カバー部31と第二カバー部32とを連結する連結部33と、カバー3と第一の連結部713とが連結する連結部36とが別位置にあることで、さらにいえば、それぞれの回転軸線3x1,3x2が互いに平行でありつつも別位置にあることで、カバー3に対する回転体71の回転力の伝達と、カバー3の折れ曲がり動作とが、直接干渉することを避けている。つまり、回転体71の回転力の伝達を受けて回転するカバー3は、その回転力を直接受けることで折れ曲がるのではなく、回転が生じたときにカム溝341,342からガイドを受ける形で折れ曲がるようになっている。ここでの第一カバー部31は、その主面(ここでは主表面及びその裏の主裏面の双方のことを意味する)31aの面幅方向31xにおける両側の側面部(ここでは車両左右方向における両端)のうちの連結部33側において、その主面31aの面長さ方向31yに対し屈曲する方向に突出する屈曲端部36を有する(図3B参照)。その屈曲方向は、閉位置にあるカバー3(図4A参照)において、カバー3が開位置に向かって回転する方向側である。第一の連結部713は、その屈曲端部36に対し回転自在に連結される。
なお、第一カバー部31と第二カバー部32とにおける面幅方向31x,32xとは、3x1,3x2の方向である。ここでの面幅方向31x,32xは、回転軸線3x1,3x2,7xの延出方向と一致する。また、第一カバー部31と第二カバー部32とにおける面長さ方向31y,32yとは、それぞれの主面(ここでは主表面及びその裏の主裏面の双方)31a,32aにおいて面幅方向31x,32xに対し直交する方向であり、第一カバー部31と第二カバー部32とが平板状に並んだ状態(即ち、角度θが0度の状態:図4A参照)において、それら第一カバー部31と第二カバー部32とが連結する連結方向のことである。
また、第一の連結部713は、ガイド部としてのカム溝341,342によるガイドを受ける形で位置移動及び角度変化を生じる第一カバー部31と第二カバー部32とのうち、角度変化が小さい方のカバー部に対し連結される。ここでの第一の連結部713は、第一カバー部31に対し連結されている。
第二の連結部714は、本体部710(さらにいえば回転軸部711)における回転体71の回転軸線方向7xの両端部からそれぞれ、上述の径方向(即ち回転軸線7xとの直交方向)に延出し、本体部710の回転軸線7xの周りの回転に連動して回転軸線7xの周りを回転する。ここでの第二の連結部714の先端側は、回転体71の回転軸線7x方向におけるコンバイナ4の両端の下端部40に対し、回転軸線7xの周りにおいて回転自在となるよう連結されている。このコンバイナ4の下端部40は、転動体(ここではころ)4Rを、ガイドレール部2R上を回転可能となるよう支持する転動体支持部である。
なお、コンバイナ4は、回転体71の第二の連結部714に対し回転自在に連結するが、その連結部分であるコンバイナ4の下端部40には、コンバイナ4が所定の姿勢に対し回転して傾倒した際に元の姿勢に復帰させる姿勢保持手段40Sが設けられる(図3A及び図3B参照)。ここでの姿勢保持手段40Sは、付勢手段としてのバネ部材である。この姿勢保持手段40Sの調整により、コンバイナ4の傾倒角度を調整することができる。また、コンバイナ4の傾倒回転方向に荷重が加わったとしても、この姿勢保持手段40Sがその力を吸収するから、コンバイナ4の損傷を防ぐこともできる。
第二の連結部714は、回転軸線7xの周りを揺動動作するため、その移動軌跡は円弧状である。これに対し、コンバイナ4の移動軌跡は非円弧状(ここでは直線状)である。その結果、本体部710の揺動動作中、コンバイナ4と回転軸線7xとの距離は常に一定とはならない。このため、第二の連結部714は、回転軸線7xの周りの揺動動作をコンバイナ4の直線動作に変換する動作方向変換機構として、コンバイナ4と回転軸線7xとの間の距離変化を吸収する距離吸収部740を有する。具体的にいえば、第二の連結部714は、回転体71の回転軸線7xの周りの第一方向回転に伴いコンバイナ4をその直線状の可動方向の第一側(ここでは上側)に押し出す一方、その逆の第二方向回転に伴いコンバイナ4をその可動方向の第一側とは逆の第二側(ここでは下側)に押し出すよう、回転体71とコンバイナ4とを連結している。距離吸収部740は、それらの押し出しにより直線状に往復移動するコンバイナ4に生じる、回転体71(具体的にいえば回転軸線7x)に対する接近ないし離間する変位を吸収する変位吸収部である。
距離吸収部740は、第一の摺動部741及び第二の摺動部742と、摺動ガイド部743と、を有する。第一及び第二の摺動部741,742は、本体部710から、回転軸線7xの延出方向に突出する突出部であり、第二の連結部714の延出方向の異なる2か所に並んで設けられる。摺動ガイド部743は、それら摺動部741,742の並び方向、即ち第二の連結部714の延出方向に沿った往復摺動を許容する一方で、回転軸線7xに対する周方向の移動を規制する。
具体的にいえば、第一の突出部741は、回転軸部711の両端である。また、第二の突出部742は、回転軸部711の両端側の対向フレーム712と一体に設けられ、回転軸部711の両端に対しコンバイナ4側で、回転軸線7xの延出方向外向きに突出する突出部である。第二の連結部714は、回転軸部711に対しコンバイナ4側で、対向フレーム712から回転軸線7xの周りに突出する突出フレーム部714Rを有する。第二の突出部742は、その突出フレーム部714Rの先端に設けられる。ここでの突出フレーム部714Rは、対向フレーム712のコンバイナ4側から、弧状フレーム部712Rの円弧状に続く形で延出する。
摺動ガイド部743は、回転体71の回転軸線方向7xに貫通して、上述の径方向(即ち回転軸線7xとの直交方向)に延出する長孔743Hを有する長孔部であり、第一の摺動部741及び第二の摺動部742をなす突出部が内部に配置される。長孔743Hは、内部に配置される第一の摺動部741及び第二の摺動部742をなす突出部に対し、長孔743Hの長手方向(即ち回転体71の回転軸線7xとの直交方向)への移動を許容する一方、長孔743Hの短手方向(即ち回転体71の回転方向)への移動を規制する。
ギア部73には、ここではウォームギアが用いられている。回転体71を揺動動作させる駆動部であるモータ72には、その回転出力軸に、自身の回転出力を伝達する駆動部側ギア部として円筒ウォーム73Aが組み付けられる。一方で、回転体71は、これに噛合するウォームホイールとして機能する。具体的にいえば、回転体71は、対向フレーム712の外周側に、回転軸線7xを中心に円弧状に延出する円弧状部715を有する。円弧状部715の外周面には、円筒ウォーム73Aのギアに噛合する回転体側ギア部としてのギア73Bが直接設けられている。ここでの円弧状部715は、弧状フレーム部712Rに連結する2つの連結フレーム部712rが、その弧状フレーム部712Rからさらに外に続くよう延出しており、その先端を円弧状に連結する形状をなしている。このギア部73により、回転体71は、モータ72の回転出力によって回転軸線7xの周りを揺動回転可能となる。
次にカバー3について詳細に説明する。
第一カバー部31には、図5A及び図5Bに示すように、基端部31Bと、対向先端部31Sと、により凹部3Bが形成されている。基端部31Bは、凹形状をなす凹部3Bの底側をなす部位である。対向先端部31Sは、基端部31Bの面幅方向31xの両端側から面長さ方向31yに延出し、対向間に凹部3Bの凹空間を形成する部位である。ここでの凹部3Bは、図7Aに示すように、その開放側から面長さ方向31yにおける第一カバー部31の中間位置を越える形で広く形成されている。ここでの対向先端部31Sは、基端部31B側から先端側に向かって互いが対向方向に接近していく斜め形状をなす。これにより、表示部5から出射されて反射鏡50において反射した光の通過孔をなす貫通孔3Hは、図5Bに示すように、下側よりも上側の方が幅が広い逆台形状の開口となっている。
第一カバー部31は、図3Bに示すように、凹部3Bの開放側端部、即ち対向先端部31Sの先端にて、回動軸部をなす連結部33と連結する。ここでの連結部33は、板状の第一カバー部31と第二カバー部32との双方に対し面幅方向31x,32xに貫通して配置される直線状の部材である。
第一カバー部31は、図3Bに示すように、その面長さ方向31yにおいて基端部31B側となる位置に、面幅方向31xの両端から外向きに突出するカムピン351を有する。ここでのカムピン351は、第一カバー部31において面長さ方向31yの中間位置よりも、凹部3Bの開放側とは逆側となる位置に設けられる。さらにいえば、カムピン351は、面長さ方向31yにおいて、凹部3Bよりも、その開放側とは逆側となる位置に設けられる。
第二カバー部32は、基端部32Bと、凸部3Aと、を有したT字状に形成されている。基端部32Bは、面幅方向32xの幅が広い部位である。凸部3Aは、面幅方向32xの幅が基端部32Bよりも狭くなる形で、その基端部32Bの面幅方向32xにおける中央から面長さ方向32yに突出する突出部である。ここでの凸部3Aは、凹部3Bの凹形状の空間を埋めるよう、その凹形状に対応する形状をなす。具体的には、基端部32Bから先端側に向かって、面幅方向32xの幅が広くなっていく形状をなす。
第二カバー部32は、基端部32Bにおいて凸部3Aが非形成となる面幅方向32xの両端部32bの、凸部3A側の端部にて連結部33と連結する(図7A参照)。
第二カバー部32は、基端部32Bにおいて、面幅方向32xの両端から外向きに突出するカムピン352を有する(図4A及び図4B参照)。ここでのカムピン352は、面長さ方向32xにおいて、基端部32Bにおける凸部3Aとは逆側の端部に位置する。つまり、カムピン352は、第二カバー部32において、第一カバー部31とは逆側の端部に設けられる。
なお、図6に示すように、第一カバー部31において、カムピン351よりも凹部3Bの開放側とは逆側となる端部31Cは、カバー3が閉位置にあるときに、コンバイナ4の出入り口24Hを塞ぐ部分である。
ここでカバー3の移動について、図6を用いて詳細に説明する。
カバー3が閉位置から開位置に向かう際、まずはコンバイナ4の出入り口24Hからコンバイナ4が通過可能となるよう、第一カバー部31の端部31Cがその出入り口24Hから速やかに離れる方向へと移動する。
具体的にいえば、カバー3が閉位置から開位置に向かう開移動の少なくとも初期区間において、カムピン351の移動距離(第一カバー部31の移動距離ともいえる)は、出入り口24Hを形成するための開口2Hの面内方向(ここでは開口2Hの開口面上で、車両後方に向かう方向)において多く、収容位置が存在する下方向への移動量が少なくなる。ここでのカム溝341は、上記初期区間だけでなく全区間が、回転軸線7xの上側から、出入り口24Hから離れていく方向へと弧状に下っていく形状で形成されている。
一方、カム溝342は、カバー3が閉位置から開位置に向かう開移動の初期区間において、第二カバー部に対し平面状態にあった第一カバー部31を、凹部3Bに対し凸部3Aが上方にずれていくように、カムピン352を移動させる。その後、カバー3が上記初期区間の先に位置する残区間(言い換えれば、開位置から閉位置に向かう閉移動の初期区間)において、カバー3の回転軸線3x1が通過する円軌跡3Lに対し離間していく形状に切り替わる。その結果、第二カバー部32は、凹部3Bに対し上方にずれた凸部3Aが今度は凹部3Bに対し下方にずれていく形で、第一カバー部31に対する回転軸線3x1の周りの相対回転が生じる。その後、凹部3Bに対し凸部3Aの下方へのずれが拡大し、第一カバー部31と第二カバー部との角度差が角度θBをなす開位置に達する。なお、逆にカバー3が開位置から閉位置に向かう際には、カバー3は、上記とは逆の動作をすることになる。
このようにヘッドアップディスプレイ装置1は、その使用時に第一カバー部31と第二カバー部32とが折れ曲がる形で装置筐体2内に収容されるため、それら第一カバー部31と第二カバー部32とからなるカバー3の可動範囲を従来よりも小さくすることができる。ただし、第一カバー部と第二カバー部とが折れ曲がる形で装置筐体内に収容されるヘッドアップディスプレイ装置を設計する場合、通常であれば、装置筐体内に収容された折れ曲がり状態の第一カバー部と第二カバー部とに挟まれる領域が広大なデッドスペースとなり、無駄となる。ところが、ヘッドアップディスプレイ装置1では、それら第一カバー部31と第二カバー部32とが折れ曲がることでカバー3に貫通孔3Hが形成される。そして、折れ曲がり状態の第一カバー部31と第二カバー部32とに挟まれる領域3S(図6参照)を、表示部5から出射される映像光の通過経路として利用している。具体的にいえば、折れ曲がり状態の第一カバー部31と第二カバー部32とに挟まれる領域3Sを通過する映像光を、折れ曲がり状態の第一カバー部31と第二カバー部32とが形成する貫通孔3Hを通ってその領域3Sの外へと出射することができるから、デッドスペースを有効活用することができる。また、このデッドスペースは、第二カバー部32が通過する空間(即ち、第二カバー部32の可動領域)としても活用されている。そして、このようにしてデッドスペースを活用した分だけ装置筐体2内の他のスペースを省略することができ、装置筐体2の体格を、従来のヘッドアップディスプレイよりも小さくすることができる。
また、ヘッドアップディスプレイ装置1は、回転体71の揺動動作によって、カバー3の開位置と閉位置との間での位置移動と、コンバイナ4の表示位置と収容位置との間での位置移動との双方を同時に行う。つまり、制御部8は、カバー3とコンバイナ4とのそれぞれに設けられた駆動源をそれぞれ駆動制御する必要が無く、回転体71を回転させる駆動源(ここではモータ72)のみを駆動制御するだけでよい。通常、カバーとコンバイナとのそれぞれに対応する駆動源を設け、それらをそれぞれ駆動制御する構成をとるが、この場合、先にカバーの閉位置から開位置への移動を開始させてコンバイナの出入り口を確保し、その次のタイミングでコンバイナを収容位置から表示位置への移動を開始させるといった複雑な制御や機構が必要となる。ところが、ヘッドアップディスプレイ装置1では、そうしたタイミングをずらすような制御や機構が不要であり、回転体71を回転させればカバー3の開動作とコンバイナ4の表示位置への移動とが、カバー3とコンバイナ4とがぶつからない形で、同時に発生する。また、回転体71に連結するコンバイナ4とカバー3とは、回転体71が回転しても互いの位置関係を保ったまま相対的に回転するため、互いが干渉することもない。このように、ヘッドアップディスプレイ装置1では、回転体71を用いることによって、カバー3とコンバイナ4との双方を移動させる可動機構7がシンプルな形で実現されている。また、駆動源であるモータ72の駆動制御もまた非常に単純なものであり、複雑な要素がない。
上記実施例はあくまでも例示にすぎない。本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、追加及び省略等の種々の変更が可能である。
以下、他の実施例や変形例について説明する。ただし、上記実施例と同じ部分については同じ符号を付することで、説明を省略する。なお、上記実施例と下記実施例ないし下記変形例は、技術的な矛盾を生じない範囲において適宜組み合わせて実施できる。
上記実施例において、回転体71に対し、コンバイナ4を含む径方向の第一側で連結する連結体と、カバー3を含む径方向の第二側で連結する連結体とでは、一方を他方よりも重くすることができる。これにより、振動やギアのガタつきを防ぐことができる。また、回転体71の第一方向回転と第二回転方向とのいずれかに対する回転動作をアシストする効果も得られる。
逆に、上記実施例において、回転体71に対し、コンバイナ4を含む径方向の第一側で連結する連結体と、カバー3を含む径方向の第二側で連結する連結体とにおいて、双方を互いに釣り合う重さとすることもできる。この場合、特に可動方向が車両上下方向である場合、両連結体の自重が釣り合うため、モータのトルク・サイズを小さくすることができ、モータの回転出力を伝達する部材の強度も減じることができるから、コストダウンを図ることができる。
上記実施例において、回転体71の回転角度を検出する角度検出部を回転体71に設けることができる。角度検出部の検出結果を制御部8に入力し、制御部8が回転体71の速度制御を実行するよう構成してもよい。これにより、カバー3の開閉スピードやコンバイナ4の移動スピードを調整可能となる。
上記実施例において、カバー3は、図7Aに示すように凹部3Bが矩形の凹空間をなし、凹空間の底側が直線状をなす。これに対し、凹部3Bの形状を変更してもよい。例えば図8Aのように、凹空間の底側が湾曲面をなすような形状としてもよい。
図7Aの実施例において、カバー3は、第二カバー部32が凸部3Aと基端部32Bとを有する形状をなすが、第二カバー部32は、少なくとも第一カバー部31の凹部3Bの凹空間をふさぐ閉塞部を有する形状であれば、他の形状に変更してもよい。例えば図8Aのように、第二カバー部32は、少なくとも第一カバー部31の凹部3Bの凹空間をふさぐ閉塞部3Aのみからなる形状としてもよい。
図7Aの実施例において、カバー3は、平面状態に並ぶ第一カバー部31と第二カバー部32とにおいて、その並び方向の両端ではない位置に連結部33を有している。ところが、連結部33は、例えば図8Aのように、平面状態に並ぶ第一カバー部31と第二カバー部32とにおいて、その並び方向の第二カバー部32側の端部に設けることができる。この場合、カバー3は、図8B及び図8Cのように角度変化可能となる。さらに連結部33は、例えば図9Aのように、平面状態に並ぶ第一カバー部31と第二カバー部32とにおいて、その並び方向の第一カバー部31側の端部、つまり凹部3Bの底となる位置に設けることができる。この場合、カバー3は、図9B及び図9Cのように角度変化可能となる。また、この場合、表示部5からの光は、図9Cのように、第二カバー部32の下側を通過することになる。
上記実施例において、折れ曲がりにより貫通孔3Hを形成するカバー3は、コンバイナ4を有するヘッドアップディスプレイ装置1ではなく、コンバイナ4のような専用の表示部材を用いないヘッドアップディスプレイ装置、例えば図10に示すようなフロントウィンドウ11に表示像をなす光を投射するヘッドアップディスプレイ装置1に対しても適用できる。
上記実施例において、カバー3は、第一側に対しその逆の第二側が曲がる板状の弾性部材とすることもできる。この場合、板状の弾性部材であるカバー3には、曲がった時に貫通孔3Hを形成するために、その板厚方向に貫通する切り込み3Vを設ける必要がある。例えば、カバー3は、図11Aに示すような板状の弾性部材とし、H状の切り込み部3Vを形成しておく。カバー3は、図11Bのように曲がっていない平面状態においては、切り込み部3Vが存在するものの、貫通孔3Hは形成されていない。ところが、カバー3は、図11Cのように曲がった状態においては、切り込み3Vによって貫通孔3Hが形成される。なお、切り込み3Vの形状は、カバー3を曲げたときに貫通孔3Hができるのであれば他の形状でもよい。
1 ヘッドアップディスプレイ装置
100 車両
2 装置筐体
3 カバー
4 コンバイナ
5 表示部
7 可動機構
71 回転体

Claims (8)

  1. 装置筐体(2)内に収容される収容位置と、前記装置筐体(2)の外にてユーザにより視認可能となる表示位置との間で移動可能なコンバイナ(4)と、
    表示像となる光を、前記装置筐体(2)の内部から筐体開口(2H)を通る形で、前記表示位置にある前記コンバイナ(4)に投射する表示手段(5,50)と、
    前記装置筐体(2)における前記コンバイナ(4)の出入り口(24H)と前記筐体開口(2H)とを閉状態とする閉位置と、前記出入り口(24H)と前記筐体開口(2H)とを開状態とする開位置との間で移動可能なカバー(3)と、
    所定の回転軸線(7x)周りを回転可能に設けられるとともに、前記コンバイナ(4)と前記カバー(3)とがそれぞれ前記回転軸線(7x)周りの異なる位置にて連結するとともに、前記回転軸線(7x)周りにおいて、前記コンバイナ(4)が前記表示位置に、かつ前記カバー(3)が前記開位置に位置する所定の第一角度位置と、前記コンバイナ(4)が前記収容位置かつ前記カバー(3)が前記閉位置に位置する所定の第二角度位置と、の間で揺動動作可能な回転体(71)と、
    前記回転体(71)を前記第一角度位置と前記第二角度位置との間で揺動動作させる駆動部(72)と、
    を備え
    前記駆動部(72)による前記回転体(71)の揺動制御のみで、前記カバーの前記開位置と前記閉位置との間での位置移動と、前記コンバイナの前記表示位置と前記収容位置との間での位置移動との双方を同時に行うことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置(1)。
  2. 前記回転体(71)は、前記第一角度位置にあるときに前記第二角度位置に向かう第一方向回転が生じた場合には、前記コンバイナ(4)を所定の可動方向の第一側に向かって移動させて前記収容位置から前記表示位置へと到達させるとともに前記カバー(3)を前記可動方向の第一側とは逆の第二側に向かって移動させて前記閉位置から前記開位置へと到達させ、他方、前記第二角度位置にあるときに前記第二角度位置に向かう前記第一方向回転とは逆の第二方向回転が生じた場合には、前記コンバイナ(4)を前記可動方向の第二側に移動させて前記表示位置から前記収容位置へと到達させるとともに前記カバー(3)を前記可動方向の第一側に移動させて前記開位置から前記閉位置へと到達させる請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置(1)。
  3. 前記可動方向が上下方向である請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置(1)。
  4. 前記カバー(3)は、前記開位置の状態で前記装置筐体(2)の内部に収容される請求項1または請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置(1)。
  5. 前記ヘッドアップディスプレイ装置(1)は車両(100)に搭載され、
    前記回転体(71)は、前記回転軸線(7x)よりも前記車両(100)の前方側で前記コンバイナ(4)と連結し、前記回転軸線(7x)よりも前記車両(100)の後方側で前記カバー(3)と連結する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置(1)。
  6. 前記回転体(71)は、前記第一角度位置において前記第二角度位置に向かう第一方向回転が開始されると同時に、前記コンバイナ(4)の前記収容位置から前記表示位置への移動と前記カバー(3)の前記閉位置から前記開位置への移動との双方が開始され、他方、前記第二角度位置において前記第一方向回転とは逆の第二方向回転が開始されると同時に、前記コンバイナ(4)の前記表示位置から前記収容位置への移動と前記カバー(3)の前記開位置から前記閉位置への移動との双方が開始される請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置(1)。
  7. 前記コンバイナ(4)が所定の可動方向の第一側と第二側との間を、所定のコンバイナ移動経路に沿って往復移動するようガイドするガイド部(2R)と、
    前記回転体(71)の前記第一方向回転に伴い前記コンバイナ(4)を前記可動方向の第一側に押し出す一方で、前記第二方向回転に伴い前記コンバイナ(4)を前記可動方向の第二側に押し出すよう、前記回転体(71)と前記コンバイナ(4)とを連結するとともに、それら押し出しにより前記コンバイナ(4)に生じる前記回転軸線(7x)に対し接近ないし離間する変位を吸収する変位吸収部(740)を有する連結部(714)と、
    を備える請求項2、請求項3、請求項6のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置(1)。
  8. 前記駆動部(72)は、駆動源の回転出力を伝達する駆動部側ギア部(73A)を有し、
    前記回転体(71)は、回転軸線(7x)周りに円弧状に延出する円弧状部を有し、当該円弧状部に、前記駆動源の回転出力によって前記回転軸線(7x)周りを回転するよう前記駆動部側ギア部(73A)に対し噛合する回転体側ギア部(73B)が設けられる請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置(1)。
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