JP6515407B2 - ウィンドウフィルム、およびウィンドウフィルムの製造方法 - Google Patents

ウィンドウフィルム、およびウィンドウフィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウィンドウフィルム、およびウィンドウフィルムの製造方法に関する。
ウィンドウフィルムとは、自動車、建築物等の窓ガラスに、太陽光中の紫外線カット、プライバシーの保護、防犯、ガラスの飛散防止、装飾等を目的として貼付される粘着フィルムであり、広く利用されている。
このようなウィンドウフィルムとしては、フィルムの耐擦傷性や、取扱容易性を向上させるため、基材の表面にハードコート層を備えるものが知られている。
例えば、粘着剤層、基材、ハードコート層がこの順で積層されてなる飛散防止用フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−255351号公報
ハードコート性を有したフィルムは、生産性や取扱性の観点から、ハードコート層を塗布した後、ロール状に巻き取られ、保管される。しかし、ハードコート層を有したフィルムがロール状に巻き取られる際、ハードコート層と、ハードコート層に隣接する他の層とが貼りついてしまい、うまく巻き取ることのできないという問題が見られた。ハードコート層に隣接する他の層とは、例えば、ウィンドウフィルムの粘着剤層に積層された剥離シートである。また、ウィンドウフィルムの製造過程において、基材フィルムにハードコート層が形成されてなるハードコートフィルムの状態のフィルムをロール状に巻き取る場合がある。この場合、ハードコート層に隣接する他の層とは、基材フィルムである。
特許文献1に開示された飛散防止用フィルムについても、ハードコート層と、ハードコート層に隣接する他の層との貼りつきの防止については、改善の余地がある。
そこで、本発明者らは、上記問題を鋭意検討した結果、基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、前記基材フィルムの他方の側に粘着剤層を備えたウィンドウフィルムにおいて、当該ハードコート層を形成するハードコート層形成材料に疎水化シリカゾルを配合することにより、ハードコート層の貼りつきが効果的に防止されたウィンドウフィルムが得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、例えば、ハードコート層を有したフィルムがロール状に巻き取られる場合であっても、ハードコート層の貼りつきが効果的に防止されたウィンドウフィルム、及びハードコート層の貼りつきが効果的に防止されたウィンドウフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
[1]基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、
前記基材フィルムの他方の側に、紫外線吸収剤を含有する粘着剤層を備えたウィンドウフィルムであって、
前記ハードコート層が、少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルとを含むハードコート層形成材料の硬化物からなり、
前記(B)疎水化シリカゾルの配合量が、前記(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、固形分換算で、0.1〜25重量部の範囲内であり、
前記(B)疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化した後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在していることを特徴とするウィンドウフィルム。
[2]前記ハードコート層形成材料が、さらに(C)レベリング剤を含むことを特徴とする前記[1]に記載のウィンドウフィルム。
[3]前記(C)レベリング剤が、シリコーン、シリコーン変性アクリル、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記[2]に記載のウィンドウフィルム。
[4]前記(C)レベリング剤の配合量が、前記(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して固形分換算で0.045〜5重量部の範囲内の値であることを特徴とする前記[2]又は[3]に記載のウィンドウフィルム。
[5]前記(B)疎水化シリカゾルの平均粒子径が10〜100nmの範囲内の値であることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか一つに記載のウィンドウフィルム。
[6]前記(B)疎水化シリカゾルを塗膜にした際の塗膜に対するJIS R 3257に準拠して測定される水の接触角を100°以上の値とすることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれか一つに記載のウィンドウフィルム。
]前記ウィンドウフィルムのJIS A 5759に準拠して、測定される波長300〜380nmの紫外線の透過率が3%未満であることを特徴とする前記[1]〜[]のいずれか一つに記載のウィンドウフィルム。
]前記ウィンドウフィルムのJIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘーズが、1.0%以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
]前記ハードコート層の表面におけるJIS B 0601−1994に準拠して測定される算術平均粗さRaが、1.5〜5nmの範囲内の値であることを特徴とする前記[1]〜[]のいずれか一つに記載のウィンドウフィルム。
10]JIS K 7125に準拠して、測定される前記ハードコート層と前記基材フィルムとの動摩擦力が、15N以下であることを特徴とする前記[1]〜[]のいずれか一つに記載のウィンドウフィルム。
11]基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、前記基材フィルムの他方の側に粘着剤層を備えたウィンドウフィルムの製造方法であって、
下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とするウィンドウフィルムの製造方法。
(1)少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルとを含むハードコート層形成材料を、前記基材フィルムの一方の側に形成する工程
(2)前記ハードコート層形成材料を硬化させ、前記(B)疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化させた後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在しており、前記(B)疎水化シリカゾルの配合量が、前記(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、固形分換算で、0.1〜25重量部の範囲内であるハードコート層を形成する工程
(3)紫外線吸収剤を含む粘着剤層を、前記基材フィルムの他方の側に形成する工程
本発明によれば、ハードコート層の貼りつきが効果的に防止されたウィンドウフィルムを提供することができる。
本発明によれば、ハードコート層の貼りつきが効果的に防止されたウィンドウフィルムの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るウィンドウフィルムを模式的に説明した図である。 本発明の一実施形態に係るウィンドウフィルムを模式的に説明した図である。 表面が親水性のシリカゾルを含むハードコート層を説明するための図である。
<<ウィンドウフィルム>>
[第1の実施形態]
一実施形態において、本発明は、基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、前記基材フィルムの他方の側に、紫外線吸収剤を含有する粘着剤層を備えたウィンドウフィルムであって、前記ハードコート層が、少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルとを含むハードコート層形成材料の硬化物からなり、前記(B)疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化した後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在していることを特徴とするウィンドウフィルムを提供する。
以下、本実施形態のウィンドウフィルムを、適宜図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るウィンドウフィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。ただし、本発明に係るウィンドウフィルムは、ここに示すものに限定されない。
ここに示すウィンドウフィルム1は、基材フィルム10の一方の側にハードコート層12が積層され、基材フィルム10の他方の側に粘着剤層14が積層されてなるものである。前記ハードコート層12は基材フィルム10の表面10a上に積層され、前記粘着剤層14は基材フィルム10の表面10b上に積層されている。疎水化シリカゾル16がハードコート層12の、前記基材フィルム10が積層された側とは反対の表面側に偏在している。粘着剤層14の表面14b上には、剥離シート18が積層されている。
以下、本実施形態のウィンドウフィルムにつき、具体的に説明する。
1.ハードコート層形成材料
(1)(A)エネルギー線硬化性樹脂
(1)−1.種類
ハードコート層形成材料を構成する(A)エネルギー線硬化性樹脂の種類としては、特に制限はなく、従来公知のものの中から選択でき、エネルギー線硬化性のモノマー、オリゴマーまたはそれらを含む組成物等が挙げられる。
エネルギー線硬化性モノマーとしては、多官能(メタ)アクリレート、エネルギー線硬化性オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートや、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートや、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のジペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリアリル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
これらのうち、ハードコート層に適度な堅硬性を付与できることから、ペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレートまたはジペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
また、多官能(メタ)アクリレートが、EO(エチレンオキサイド)あるいはPO(プロピレンオキサイド)付加型の多官能(メタ)アクリレートを含むことも好ましい。
EO(エチレンオキサイド)あるいはPO(プロピレンオキサイド)付加型の多官能(メタ)アクリレートとは、EOあるいはPO付加型の多価アルコールをアクリル酸でエステル化することによって得られる化合物であり、より具体的には、EOまたはPO変性グリセロールトリアクリレート、EOまたはPO変性トリメチロールプロパンアクリレート、EOまたはPO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EOまたはPO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
これらのうち、ハードコート層に適度な柔軟性を付与することでハードコート層のクラックや割れを防止できることから、EOまたはPO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EOまたはPO変性トリメチロールプロパンテトラアクリレートであることがより好ましい。
また、EOまたはPO付加型多官能(メタ)アクリレートにおいて、ハードコート層に適度な柔軟性を付与するために、かかる多官能(メタ)アクリレート1mol当たりのEOまたはPO付加量が6〜18モルの範囲内の値であることが好ましく、8〜16モルであることがより好ましい。
(1)−2.配合量
また、ハードコート層形成材料を構成する(A)エネルギー線硬化性樹脂が、(a1)多官能(メタ)アクリレート化合物と、(a2)エチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加型の多官能(メタ)アクリレート化合物と、を含有し、(a1)多官能(メタ)アクリレート化合物と、(a2)エチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加型の多官能(メタ)アクリレート化合物との含有重量比が、100:0〜20:80の範囲内の値であることが好ましい。
この理由は、ハードコート層形成材料が、エネルギー線照射により比較的高硬度となる多官能(メタ)アクリレート化合物と、エネルギー線照射によっても、比較的高い柔軟性を有するエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加型の多官能化合物と、を所定の含有量で含むことにより、ハードコート層の硬度を容易に調整することができるためである。
すなわち、(a1)多官能(メタ)アクリレート化合物の含有重量比が20未満の値になると、硬化後のハードコート層の耐擦傷性が低下する場合があるためである。
したがって、(a1)多官能(メタ)アクリレート化合物と、(a2)エチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加型の多官能(メタ)アクリレート化合物との含有重量比が95:5〜30:70の範囲内の値であることがより好ましく、90:10〜50:50の範囲内の値であることがさらに好ましい。
(1)−3.(D)光重合開始剤
また、本発明におけるハードコート層形成材料においては、エネルギー線として紫外線を用いる場合には、(D)光重合開始剤を含有させることが好ましい。
この理由は、光重合開始剤を含有させることにより、ハードコート層形成材料に対して紫外線を照射した際に、効率的にハードコート層を形成することができるためである。
ここで、光重合開始剤とは、紫外線等の活性エネルギー線の照射により、ラジカル種を発生させる化合物をいう。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステル、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン−1−オン]等が挙げられ、これらのうち一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いても良い。
なお、(D)光重合開始剤を含有させる場合の含有量としては、(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対し、0.2〜20重量部の範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜15重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜13重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)(B)疎水化シリカゾル
(2)−1.種類
また、ハードコート層形成材料が、(B)疎水化シリカゾルを含むことを特徴とする。
ここで、シリカゾルの種類としては、アルコキシシラン化合物やクロロシラン化合物等を原料とするシリカ微粒子のゾルが挙げられる。
アルコキシシラン化合物としては、加水分解性のアルコキシル基を有するケイ素化合物であれば、特に限定されず、例えば一般式(1)で表される化合物を挙げることができる。
1 Si(OR24-n (1)
(式中R1は、水素原子、または非加水分解性基、具体的には、アルキル基、置換アルキル基(置換基:ハロゲン原子、エポキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基等)、アルケニル基、アリール基、またはアラルキル基を示し、R2は、低級アルキル基を示す。nは、0〜2の整数であり、R1およびOR2がそれぞれ複数である場合、複数のR1は同一でも異なっていてもよく、また複数のOR2は、同一でも異なっていてもよい。)
また、一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、トリメトキシシランヒドリド、トリエトキシシランヒドリド、トリプロポキシシランヒドリド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン等の一種単独または二種以上の組み合わせが好ましい。
この場合、アルコキシシラン化合物として、nが0またはnが1〜2でR1が水素原子である化合物を完全加水分解すれば無機シリカ系硬化物が得られるし、部分加水分解すれば、ポリオルガノシロキサン系硬化物または無機シリカ系とポリオルガノシロキサン系との混合系硬化物が得られる。
一方、nが1〜2で、R1が非加水分解性基である化合物では、非加水分解性基を有するので、部分または完全加水分解により、ポリオルガノシロキサン系硬化物が得られる。
クロロシラン化合物としては、エチルジクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン等が挙げられる。
また、シリカゾルは、シリカ微粒子が水または有機溶媒中で、ゾル状態で分散したものである。
かかる有機溶媒に特に制限はなく、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、n−プロピルセロソルブ、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等が挙げられるが、比較的沸点が高いメチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
また、本発明に係るシリカゾルは、シリカ粒子表面のシラノール基の一部又は全部が疎水性基を有する表面改質剤で処理されている疎水化シリカゾルであることを特徴とする。
ここで、表面改質剤としては、シリカ粒子表面上のシラノール基に対して、反応可能な官能基と、疎水基とを併せ持つシランカップリング剤が挙げられる。
より具体的に、疎水化シリカゾルとして、例えば、CIKナノテック社製SIRPGM15WT%−E26等が挙げられる。
(2)−2.疎水化度
また、シリカゾルの疎水化度は、シリカゾルを、PETフィルム上に塗工し、溶剤を除去してシリカゾル塗膜を作製し、かかる塗膜に対する水の接触角を測定して判断した。シリカゾルの塗膜に対する水の接触角の測定方法は、実施例1において、具体的に説明するようにシリカゾル塗膜を作製し、水の接触角を測定することにより算出することができる。
より具体的には、シリカゾルを塗膜にした際の塗膜に対する水の接触角を100°以上の値とすることが好ましい。
すなわち、シリカゾルの塗膜に対するJIS R 3257に準拠して測定される水の接触角が100°以上の値であれば、シリカゾルの表面が疎水性であると判断できる。
このように構成することにより、ハードコート層の貼りつきやブロッキングを効果的に防止することができる。
ここで、図1を参照すると、より具体的には、本発明の疎水化シリカゾル16は、ハードコート層形成材料を基材表面に塗布して硬化させると、ハードコート層12内で、他の成分と相分離し、基材表面10とは反対の表面側に多く偏在し、基材表面付近およびハードコート層内に存在する割合が低くなると考えられる。
したがって、少量の疎水化シリカゾルの添加で、ハードコート層の表面に、適度な表面粗さを付与できるため、ハードコート層を有したフィルムがロール状に巻き取られる場合であっても、ハードコート層の貼りつきを効果的に防止することができる。また、ハードコート層を有したフィルム同士が重なって時間が経過した場合であっても、フィルム同士のブロッキング(圧着)が生じることを防止することができる。
すなわち、比較的少量の添加で所定の耐貼りつき性及び耐ブロッキング性(アンチブロッキング性と称する場合がある)の効果を発揮可能であるため、透明性の高いウィンドウフィルムを得ることができることが理解される。
なお、疎水化シリカゾルの塗膜に対する水の接触角が過度に高くなると、ハードコート層上に接着剤層や印刷層を形成する場合に密着性が低下する恐れがあるため、疎水化シリカゾルの塗膜に対する水の接触角を100〜130°の範囲内の値とすることがより好ましい。
一方、シリカゾルの塗膜に対する水の接触角が100°未満の値となり、親水性が高くなると、図3に示すように、シリカゾル19は、基材フィルムと反対の表面側のみに偏在することなく、ハードコート層内全体に分散した状態で存在することが確認されている。
したがって、ハードコート層に所定の表面粗さを付与するためには、シリカゾルを比較的多い量で配合する必要があることが理解される。
(2)−3.平均粒子径
また、本発明にかかる疎水化シリカゾルの平均粒子径が10〜100nmの範囲内の値であることが好ましい。
このように構成することにより、ウィンドウフィルムの透明性を維持または効果的に向上させることができる。
疎水化シリカゾルの平均粒子径が10nm未満の値となると、所定の表面粗さを得ることが困難となり、特に、少量の配合では、ハードコート層の貼りつき及びブロッキングの発生を防止することが困難となる場合がある。
一方、疎水化シリカゾルの平均粒子径が100nmを超えた値となると、ウィンドウフィルムの光学特性が過度に低下する場合がある。
したがって、疎水化シリカゾルの平均粒子径が10〜50nmの範囲内の値であることがより好ましく、15〜40nmの範囲内の値であることがさらに好ましい。
なお、シリカゾルの平均粒子径は、レーザー回折錯乱式粒度分布測定装置を用いて求めた体積基準の粒度分布における積算値50%での粒径(メジアン径D50)であり、平均一次粒子径を意味する。
(2)−4.配合量
また、疎水化シリカゾルの配合量が、(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、固形分換算で0.3〜55重量部の範囲内の値であることが好ましい。
このように構成することにより、比較的少量の添加にも関わらず、効果的にハードコート層内で表面側に偏在させることができ、ウィンドウフィルムの透明性を効果的に向上させることができる。
疎水化シリカゾルの配合量が0.3重量部未満の値となると、ハードコート層の貼りつき及びブロッキングを防止する効果を発現させることが困難となる場合がある。
一方、疎水化シリカゾルの配合量が55重量部を超えた値となると、フィルムの密着性や耐擦傷性が過度に低下する場合がある。
また、上述のようにハードコート層内で基材表面とは反対の表面側に疎水化シリカゾルが偏在し易いため、疎水化シリカゾルの配合量が、(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、固形分換算で、0.3〜25重量部の範囲内の場合は、疎水化シリカゾルの配合量が比較的少量であっても、耐貼りつき効果及び耐ブロッキング効果を効果的に発現させることができるだけでなく、透明性にも優れるため、透明度が求められるウィンドウフィルムとして好適に用いることができる。
したがって、疎水化シリカゾルの配合量が、(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、固形分換算で、0.1〜25重量部の範囲内の値がより好ましく、0.1〜15重量部の範囲内の値がさらに好ましく、0.1〜7.0重量部の範囲内の値であることが特に好ましく、0.1〜4.0重量部の範囲内の値であることが特に好ましい。
(2)−5.分布
本発明に係る前記(B)疎水化シリカゾルは、前記ハードコート層形成材料を硬化した後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在している。疎水化シリカゾルの偏在の様子は、ハードコート層の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影すること等により確認することができる。
疎水化シリカゾルが、「前記ハードコート層形成材料を硬化した後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在している」とは、ハードコート層における疎水化シリカゾルの分布が均一でなく、ハードコート層における前記基材フィルムとは反対の表面側(表層部)における疎水化シリカゾルの分布が、表層部よりもハードコート層の少なくとも内部側(中層部等)における疎水化シリカゾルの分布よりも高められた状態のことである。
疎水化シリカゾルの存在は、ウィンドウフィルムの最表面から5nmの位置までの領域において、深さ方向のXPS分析によって測定される炭素原子、酸素原子、ケイ素原子の合計量(100atom%)に対して、ケイ素原子濃度を測定することにより確認することができる。これは、ハードコート層の最表面から5nmの位置までの領域において、深さ方向のXPS分析によって測定されるケイ素原子が、シリカゾルの存在比率を反映すると理解される場合に有効であり、例えば、本実施形態のウィンドウフィルムのように、ハードコート層形成材料がケイ素原子含有のレベリング剤を含まないような場合である。係る場合には、ハードコート層の最表面から5nmの位置までの領域において、深さ方向のXPS分析によって測定される炭素原子、酸素原子、ケイ素原子の合計量(100atom%)に対して、ケイ素原子濃度が0.5〜5.0atom%範囲内の値であることが好ましく、1.0〜4.5atom%範囲内の値であることがより好ましく、3.0〜4.2atom%範囲内の値であることがさらに好ましい。ケイ素原子濃度を上記値とすることにより、耐貼りつき性に優れたウィンドウフィルムとすることができる。
(3)その他の添加剤
また、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜、その他の添加剤を含むことができる。
その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、重合促進剤、重合禁止剤、赤外線吸収剤、可塑剤および希釈溶剤等が挙げられる。
なお、その他の添加剤の含有量は、一般に(A)エネルギー線硬化樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲内の値とすることが好ましく、0.02〜3重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.05〜2重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)厚さ
また、図1に例示されるハードコート層12の厚さを0.5〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるハードコート層の厚さが0.5μm未満の値となると、耐擦傷性が著しく低くなる場合があるためである。
一方、ハードコート層の厚さが10μmを超えた値となると、カールが大きくなる場合があるためである。
したがって、ハードコート層の厚さを0.5〜5μmの範囲内の値とすることがより好ましく、1.0〜4μmの範囲内とすることがさらに好ましい。
2.基材フィルム
(1)種類
図1(a)〜(b)に例示する基材フィルム10に使用される樹脂としては、柔軟性および透明性に優れるものが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等の他のプラスチックフィルムを挙げることができる。
これらの中でも、透明性に優れ、かつ汎用性があることから、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネートからなる透明樹脂フィルムを使用することが好ましい。
(2)厚さ
また、図1に例示する基材フィルム10の厚さを15〜250μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、基材フィルムの厚さが15μm未満の値となると、シワが生じやすいなど取扱性が著しく低下するためであり、一方、基材フィルムの厚さが250μmを超えると、取扱性が低下し、特にロール状にすることが困難となる場合があるためである。
したがって、機械的強度と光透過性との間のバランスがより良好となることから基材フィルムの厚さを25〜125μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
(3)プライマー層
また、図示しないものの、基材フィルムの表面にプライマー層を設けることにより、基材フィルムとハードコート層との密着性を向上させてハードコート層の耐擦傷性をさらに向上させることができる。
ここで、プライマー層の構成材料としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、プライマー層の厚さを0.01〜20μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、プライマー層の厚さが0.01μm未満の値となると、プライマー効果が発現しない場合があるためである。一方、プライマー層の厚さが20μmを超えた値となると、ウィンドウフィルムを構成した場合に、光透過性が低下する場合があるためである。
したがって、プライマー効果と、光透過性との間のバランスがより良好となるため、プライマー層の厚さを0.1〜15μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
3.ハードコート層の特性
(1)ハードコート層の表面粗さ
また、図1例示されるハードコート層12の表面におけるJIS B 0601−1994に準拠して測定される算術平均粗さ(Ra)が、1.5〜5nmの範囲内の値であることが好ましい。
このように構成することにより、得られたハードコート層の表面に微細な凹凸を得ることができ、ハードコート層の貼りつきやブロッキングを好適に防止することができる。
かかる算術平均粗さ(Ra)が、1.5nm未満の値となると、ハードコート層を有するフィルムを巻き取ったり、積み重ねたりする場合に、ハードコート層が隣接する他の層に貼りついてしまうことを防止することが困難となる場合がある。
一方、算術平均粗さ(Ra)が、5nmを超えた値となると、光透過性が著しく低下する場合がある。
したがって、ハードコート層の表面における算術平均粗さ(Ra)が、2.0〜4nmの範囲内の値であることがより好ましく、2.5〜3.5nmの範囲内の値であることがさらに好ましい。
(2)ハードコート層の動摩擦力
また、JIS K 7125に準拠して、測定される前記ハードコート層と前記基材フィルム間の動摩擦力が、15N以下であることが好ましく、12N以下であることがより好ましく、7N以下であることがさらに好ましい。この理由は、かかる動摩擦力が15Nを超える値となると、ハードコート層を有するフィルムを巻き取ったり、積み重ねたりする場合に、ハードコート層が隣接する他の層に貼りついてしまうことを防止することが困難となる場合があるためである。
前記動摩擦力は、JIS K 7125に準拠して、後述する実施例1に記載のように動摩擦力を測定した際に、前記ハードコート層と前記基材フィルム間でジッピングが生じていない条件下での測定値とすることが好ましい。
ここで、ジッピングとは、スティックスリップ(stick slip)とも呼ばれる現象であり、動摩擦力を測定した際に、フィルム間での動摩擦力の値が高すぎるために生じる現象と考えられる。ジッピングの様子は、例えば、フィルムAをフィルムB上で滑らせるように力をかけても、フィルムAとフィルムBとが貼りついてほぼ滑らなくなり、それに伴い測定される動摩擦力の値は上昇する。その後、フィルムAをフィルムB上で滑らせるように力をかけ続けると、フィルムAとフィルムBとの貼りつきが開放されて滑り出し、測定される動摩擦力の値は一気に減少する、という状態である。測定を継続すると、フィルムB上のフィルムAの滑りは停止と進行を繰り返し、測定される動摩擦力の値も上昇と低下を繰り返す。動摩擦力を測定した際に、一定値を示さず、値が上下に変動するようであれば、ジッピングが生じていると考えることができる(このときの波形数は10つ以上を採用することが好ましい。)。
ジッピングは、フィルム間での動摩擦力の値が高いことを意味しているため、前記ハードコート層と前記基材フィルムとの組み合わせは、JIS K 7125に準拠して、後述する実施例1に記載のように動摩擦力を測定した際に、ジッピングを生じない組み合わせとすることが好ましい。このような構成とすることで、ハードコート層の貼りつきが、より効果的に防止されたウィンドウフィルムとすることができる。
4.粘着剤層
粘着剤層形成材料は、一例として、粘着剤及び紫外線吸収剤から構成される。
図1に例示される粘着剤層14の厚さは、例えば5〜100μmであり、例えば10〜60μmである。
(1)粘着剤
本実施形態のウィンドウフィルムにおいては、基材フィルムのハードコート層が形成されていない側の面に、窓ガラスなどの被着体に貼着させるための粘着剤層を形成させることができる。この粘着剤層を構成する粘着剤としては、ウィンドウフィルム用途に適した、ウィンドウフィルム用粘着剤であることが好ましく、例えばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。
(2)紫外線吸収剤
本実施形態のウィンドウフィルムにおいては、粘着剤層が紫外線吸収剤を含有する。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤;サリチル酸フェニル、4−tert−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤;2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤;2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニル、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3−5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン等のトリアジン系紫外線吸収剤;ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、粘着剤組成物中の固形分100質量部に対して、例えば0.5〜20質量部であり、例えば1〜10質量部である。
5.剥離シート
本実施形態のウィンドウフィルムにおいては、さらに、この粘着剤層の上に、剥離シート18が設けられている。この剥離シートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどの各種プラスチックフィルムに、シリコーンなどの剥離剤を塗付したものなどが挙げられる。この剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
6.ウィンドウフィルムの特性
(1)ウィンドウフィルムの紫外線透過率
本実施形態のウィンドウフィルム1のJIS A 5759に準拠して、測定される紫外線の透過率が3%未満であることが好ましく、1%未満であることがより好ましい。
この理由はかかる紫外線透過率の値が、3%未満であることにより、ウィンドウフィルムがより効果的に紫外線を遮蔽可能なためである。
(2)ウィンドウフィルムのヘーズ
本実施形態のウィンドウフィルム1のJIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘーズが、基材フィルム単体に近い値がよく、1.0%以下の値であることが好ましい。
このように構成することにより、透明性に優れたウィンドウフィルムとすることができる。
かかるヘーズが、1.0%を超えた値となると、ウィンドウフィルムを通して見た写像がぼやけたように見える場合がある。
ヘーズが、1.0%以下の値であることが好ましく、0.7%以下の値であることがより好ましく、0.5%以下の値であることがさらに好ましい。
本実施形態のウィンドウフィルムでは、疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化した後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在しているので、ヘーズの上昇を抑えつつ、ハードコート層の貼りつきを効果的に防止することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態のウィンドウフィルムは、基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、前記基材フィルムの他方の側に粘着剤層が積層され、前記粘着剤層が紫外線吸収剤を含有するウィンドウフィルムであって、前記ハードコート層が、少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルとを含むハードコート層形成材料の硬化物からなり、前記(B)疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化した後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在しており、前記ハードコート層形成材料が、さらに(C)レベリング剤を含むものである。
すなわち本第2の実施形態のウィンドウフィルムは、前記ハードコート層形成材料がさらに(C)レベリング剤を含むという点で、前記第1の実施形態のウィンドウフィルムと異なっている。
以下、第2の実施形態のウィンドウフィルムについて説明するが、前記第1の実施形態のウィンドウフィルムと共通する点について説明を省略する。
(C)レベリング剤
(1)−1.構成
第2の実施形態のウィンドウフィルムは、ハードコート層形成材料が、(C)レベリング剤を含む。前記レベリング剤は(C)シリコーン系レベリング剤であることが好ましい。
またハードコート層形成材料として、(C)シリコーン系レベリング剤を含む場合、ハードコート層の最表面から5nmの位置までの領域において、深さ方向のXPS分析によって測定される炭素原子、酸素原子、ケイ素原子の合計量(100atom%)に対して、ケイ素原子濃度が0.2〜5.0atom%範囲内の値であることが好ましい。
一般的に、レベリング剤は、ハードコート層形成材料内で、最表面側に多く偏在することによって、基材フィルムに対し塗膜のゆがみやハジキを抑制することができることが知られている。
図2は、第2の実施形態のウィンドウフィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。図2に示すように、ハードコート層内で、上述のように、疎水化シリカゾルが、基材表面とは反対の表面側に偏在しており、シリコーン系レベリング剤が疎水化シリカゾルを覆って最表面に所定量の範囲で偏在することによって、疎水化シリカゾルおよびシリコーン系レベリング剤の相互作用により、耐貼りつき性、耐ブロッキング性およびレベリング性能に優れたウィンドウフィルムを得ることができる。
より具体的には、図2に例示するように、ハードコート層内で、基材から最も離れた領域にシリコーン系レベリング剤が、疎水化シリカゾルを覆うように極薄膜の状態17で偏在することが理解される。
したがって、ウィンドウフィルムの最表面から5nmの位置までの領域において、深さ方向のXPS分析によって測定される炭素原子、酸素原子、ケイ素原子の合計量(100atom%)に対して、ケイ素原子濃度が0.2〜5.0atom%範囲内の値であることを規定することにより、最表面に存在するレベリング剤を効率的に制御することにより、レベリング性能と、耐貼りつき性と、耐ブロッキング性とを効果的に向上させることができる。
すなわち、ケイ素原子濃度が0.2atom%未満の値となると、ハードコート層形成材料を塗工する際、レベリング剤がハードコート層形成材料の塗膜の最表面において薄膜を形成できないため、塗膜がゆがみ、ハジキを伴い、均一な薄膜の形成が困難になる場合があるためである。
一方、ケイ素原子濃度が5.0atom%を超えた値となると、ハードコート表面の表面エネルギーが低下するため、ハードコート層上に接着剤層や印刷層を形成する場合、かかる接着剤層等との密着性が損なわれる場合があるためである。
したがって、ウィンドウフィルムの最表面から5nmの位置までの領域におけるケイ素元素濃度を1.0〜5.0atom%の範囲内の値とすることがより好ましく、2.0〜4.5atom%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、XPSの元素分析測定によるケイ素原子濃度は、ハードコート層全体において、深さ方向のXPS分析によって測定される、各深さにおけるケイ素原子濃度を意味する。
(1)−2.種類
また、(C)シリコーン系レベリング剤として、シリコーン、シリコーン変性アクリル、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
この理由は、レベリング剤がこのような種類であれば、ハードコート層表面のレベリング剤薄膜17におけるケイ素原子濃度を上述の範囲内の値とすることが容易となり、レベリング剤に求められる表面平滑化と、ハードコート層上に接着剤層や印刷層を形成する場合、かかる接着剤層等との密着性とをバランスよく向上させることができるためである。
上述したシリコーン系レベリング剤の中でも、特に、ポリエーテル鎖を有するシリコーン系レベリング剤を含むことがより好ましい。
この理由は、シリコーン系レベリング剤が、ポリエーテル鎖を有するシリコーン系レベリング剤であれば、印刷層がはじかれにくく、塗工上のレベリング性を確保でき、また基材を巻き取る際の滑り性を容易に維持できるためである。
また、上述したシリコーン系レベリング剤の中でも、ビニル基等を有する反応性シリコーン系レベリング剤を含むこともより好ましい。
この理由は、シリコーン系レベリング剤が、反応性レベリング剤であれば、エネルギー
線硬化性樹脂と反応し、より強固なレベリング剤薄膜を形成できるため、例えば、画像表
示装置等に組み込んだ場合のレベリング剤に由来する汚染等を軽減できるためである。
なお、レベリング剤として、一般的に有用とされるフッ素系レベリング剤については、
本発明においては、確かに、ハジキを効果的に抑制することができるものの、撥水性が高
いために、シリコーン系レベリング剤と、疎水化シリカゾルと
による相乗効果が発現されないことが確認されている。
(1)−3.配合量
また、(C)レベリング剤を、(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、0.045〜5重量部の範囲内の値でさらに配合することが好ましい。
この理由は、レベリング剤をこのような範囲内の値にすることにより、ハードコート層上に接着剤層や印刷層を形成する場合に、かかる接着剤層等との密着性を向上させることができるためである。
より具体的には、レベリング剤の配合量が0.045重量部未満の値となると、レベリング剤の基材の最表面での偏在が不十分となり、ハードコート層形成材料の塗膜がゆがみ、ハジキを伴い、均一な塗膜の形成が困難になる場合となる場合があるためである。
一方、レベリング剤の配合量が5重量部を超えた値となると、レベリング効果を超えてレベリング剤が局在化し、ハードコート表面の表面エネルギーが低下し、ハードコート層上に接着剤層や印刷層を形成する場合に、かかる接着剤層等を積層しても、その後、接着剤層等の脱落等が生じる場合があるためである。
したがって、(D)レベリング剤の配合量を0.05〜3重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.05〜2重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましく、0.05〜0.5重量部の範囲内の値とすることが特に好ましい。
<<ウィンドウフィルムの製造方法>>
[第1の実施形態]
一実施形態において、本発明は、
基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、前記基材フィルムの他方の側に粘着剤層を備えたウィンドウフィルムの製造方法であって、下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とするウィンドウフィルムの製造方法を提供する。
(1)少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルとを含むハードコート層形成材料を、前記基材フィルムの一方の側に形成する工程
(2)前記ハードコート層形成材料を硬化させ、前記(B)疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化させた後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在しているハードコート層を形成する工程
(3)紫外線吸収剤を含む粘着剤層を、前記基材フィルムの他方の側に形成する工程
本実施形態のウィンドウフィルムの製造方法は、上記第1の実施形態のウィンドウフィルムの製造方法として、好適に用いることができる。なお、本発明のウィンドウフィルムの製造方法は、以下に説明するウィンドウフィルムの製造方法に限定されない。
以下、使用する基材フィルムおよびハードコート層については、第1の実施形態のウィンドウフィルムと同様の内容とすることができるため、ウィンドウフィルムの製造方法に関する事項を中心に説明する。
工程(1−1):ハードコート層形成材料の準備工程
工程1−1は、少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルと、を含むハードコート層形成材料を準備する工程である。
より具体的には、前述のハードコート層形成材料と、希釈溶剤と、を均一に混合する工程である。
溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール、エチルセロソルブ、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、プロピレンモノメチルエーテル及び水等が挙げられ、二種以上の溶剤を組み合わせてもよい。
特に、アクリルモノマー等のエネルギー線硬化性樹脂を容易に溶解できることから、プロピレンモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、シクロヘキサノン、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール等を使用することが好ましい。
なお、所定のハードコート層形成材料の構成については、既に記載した通りであるため、省略する。
工程(1−2):ハードコート層形成材料の基材フィルムへの塗布工程
工程1−2は、ハードコート層形成材料を基材フィルムの一方の側に塗布する工程である。
より具体的には、基材フィルム10を準備し、その上に、工程(1)で調整したハードコート層形成材料を、硬化後のハードコート層の膜厚が0.5〜10μmの範囲内の値となるように塗工する工程である。
なお、ハードコート層形成材料の塗工方法について、特に制限されるものではなく、公知の方法、たとえば、バーコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法等を用いることができる。
工程(2):ハードコート層形成材料の硬化およびハードコート層形成工程
工程2は、前述のハードコート層形成材料を硬化させ、(B)疎水化シリカゾルが、ハードコート層の基材フィルムとは反対の表面側に偏在しているハードコート層を形成する工程である。
より具体的には、乾燥工程を経て、溶剤を蒸発させたハードコート層形成材料の塗工物に対して、エネルギー線、例えば紫外線や電子線を照射して硬化させることが好ましい。
このように実施するとハードコート層を迅速に形成することができるとともに、基材フィルムと強固に密着させることができる。
また、疎水化シリカゾルをハードコート層の基材フィルムとは反対の表面側に効果的に偏在させることができる。
ハードコート層形成材料がシリコーン系レベリング剤を含む場合には、さらに、シリコーン系レベリング剤を最表面に偏在させることができ、最表面のケイ素原子濃度をウィンドウフィルムの最表面から5nmの位置までの領域において、深さ方向のXPS分析によって測定される炭素原子、酸素原子、ケイ素原子の合計量(100atom%)に対して、ケイ素原子濃度が0.2〜5.0atom%範囲内に調整することが容易となる。
したがって、ハードコート層の機械的強度を向上させることができるとともに、ハードコート層の貼りつき及びブロッキングを効果的に防止し、且つ、ハードコート層上に接着剤層や印刷層を形成する場合、かかる印刷層等との接着性を向上させることができる。
また、ハードコート層を形成するにあたり、例えば、紫外線を照射した場合、ハードコート層形成材料に対する照射量(積算光量)を100〜1000mJ/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる紫外線照射量が100mJ/cm2未満の値となると、ハードコート層の硬化が不十分となる場合があるためである。
一方、かかる紫外線照射量が1000mJ/cm2を超えた値となると、紫外線によりハードコート層及び基材フィルムが劣化する場合があるためである。
なお、使用するエネルギー線照射装置の種類について特に制限はなく、例えば高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、ヒュージョンHランプなどを用いた紫外線照射装置等を使用することができる。
工程(3):粘着剤層の形成工程
工程3は、紫外線吸収剤を含む粘着剤層を、前記基材フィルムの他方の側に形成する工程である。
まず、粘着剤層形成材料と溶剤とを均一に混合する。
粘着剤形成材料を溶解又は分散させる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒等が挙げられる。
より具体的には、図1に示すように、基材フィルム10の一方の表面10aにハードコート層12を形成した後、基材フィルム10の他方の表面10bに粘着剤層14を形成する工程である。
なお、塗布工程は、前述のハードコート層形成の工程と同様であるため、詳細は省略する。
なお、本実施形態においては、粘着剤層形成材料を基材フィルムへ塗布する場合を例示したが、予め形成した粘着剤層を基材フィルムに貼り合せることで、前記粘着剤層形成材料を、前記ハードコート層が積層されていない前記基材フィルムの他方の側に形成してもよい。
このように実施することによって、ウィンドウフィルムをRoll To Rollで製造した場合であっても、ハードコート層が、隣接する他の層に貼りついてしまうことを効果的に防止することができ、生産性を向上させることができる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。但し、以下の説明は、本発明を例示的に示すものであり、本発明はこれらの記載に制限されるものではない。
[実施例1]
1.ウィンドウフィルムの作製
(1)ハードコート層形成材料の準備工程
表1に示すように、(A)成分としてのエネルギー線硬化性樹脂と、(B)成分としての疎水化シリカゾルと、(C)成分としてのシリコーン系レベリング剤と、(D)成分としての光重合開始剤と、から、実施例1のハードコート層形成材料を調整した。
より具体的には、(A)成分として、(a1)ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(東亜合成社製、アロニックスM−305)100重量部と、(D)成分としての光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)10重量部、(B)成分としての疎水化シリカゾル(CIKナノテック社製、SIRPGM15WT%−E26、平均粒子径30nm、固形分濃度15%)3重量部、(C)成分としてのシリコーン系レベリング剤としてのシリコーン(東レ・ダウコーニング社製、DOW CORNING(R)8032 ADDITIVE)0.3重量部と、希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル80重量部及びトルエン80重量部で希釈して、ハードコート層形成材料(固形分濃度40重量%)を調整した。
(2)ハードコート層形成材料の塗布工程
次いで、ハードコート層形成材料を、基材フィルムとして、両面に易接着処理が施された易接着層付のPETフィルム(膜厚50μm)の片面に、マイヤーバーを用いて、乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布した。
(3)乾燥工程
次いで、基材フィルムに塗布したハードコート層形成材料に含まれる希釈溶剤を除去した。
すなわち、熱風乾燥装置を用いて、70℃、1分間の条件で加熱乾燥し、希釈溶剤を十分に除去した。
(4)硬化工程
次いで、高圧水銀ランプを用いて、紫外線を100mJ/cm2で照射して、ハードコート層形成材料を光硬化させてハードコート層を形成した。
(5)粘着剤層形成材料の準備工程
粘着剤としてアクリル酸エステル共重合体100重量部と、紫外線吸収剤としてサイアソーブUV−24(日本サイテック インダストリーズ社製)4.0重量部と、希釈溶剤としてMEKを8重量部とを混合した。
(6)粘着剤層形成材料の塗布工程
次いで、粘着剤層形成材料を、剥離シート(膜厚38μm)の片面に、ナイフコーターを用いて、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布した。
(7)乾燥工程
次いで、剥離シートに塗布した粘着剤層形成材料に含まれる希釈溶剤を除去した。
すなわち、熱風乾燥装置を用いて、70℃、1分間の条件で加熱乾燥し、希釈溶剤を十分に除去した。
(8)貼り合わせ工程
得られた粘着剤層とハードコート層が形成された基材フィルムとを貼り合わせ、実施例1のウィンドウフィルムを得た。
2.ウィンドウフィルムの評価
(1)ケイ素原子濃度分析
XPS測定分析装置(アルバックファイ社製、Quantum2000)を用いて、得られたウィンドウフィルムにおけるハードコート層の深さ方向のXPS分析によって測定される炭素原子、酸素原子、ケイ素原子の元素分析を行った。かかる測定から、最表面から5nmの位置までの領域において、炭素原子、酸素原子、ケイ素原子の合計量(100atom%)に対する、ケイ素原子濃度を算出した。得られた結果を表1に示す。
(2)シリカゾル塗膜の疎水化度測定
メチルイソブチルケトンに分散した疎水化シリカゾルA(固形分濃度15%)を、PETフィルム(東レ社製、ルミラーT−60、膜厚100μm)上にマイヤーバー#8で塗工した。
次いで、90℃のオーブンで1分間乾燥させ、乾燥後の厚さが1μmのシリカゾル塗膜を得た。
次いで、かかるシリカゾル塗膜に対するJIS R 3257に準拠して測定される水の接触角を測定し、疎水化度を評価した。
すなわち、平坦なガラス基板上にかかるシリカゾル塗膜を形成したPETフィルムを静置し、ガラス基板の傾きを0度としたときに、水滴2μLを滴下し、液滴が静止したところで、Youngの式にて水接触角を求めた。得られた結果を表1に示す。
(3)ハードコート層の接着性の評価
得られたウィンドウフィルムの表面に、紫外線硬化型インキ(帝国インキ製造(株)製、UVPAL911墨)を塗布し、紫外線を照射してインキを硬化させ、膜厚1μmの印刷層を形成した。印刷層の表面に碁盤目状に1mm幅のクロスカットを施し、その碁盤目状にクロスカットされた印刷層の表面に粘着テープ(ニチバン社製、セロテープ(登録商標))を貼り、JIS K 5600−5−6(クロスカット法)の碁盤目テープ法に準拠してセロテープ(登録商標)剥離試験を行い、下記の基準に従い硬化性樹脂層の印刷密着性を評価した。得られた結果を表1に示す。
○:ウィンドウフィルムから剥がれ粘着テープに転写する印刷層が1つもない。
△:粘着テープに転写する印刷層の数が5割未満である。
×:粘着テープに転写する印刷層の数が5割以上である。
(4)耐貼りつき性評価
(4−1)
ウィンドウフィルムを60×60cmの大きさに切り出して得られたウィンドウフィルム片と、実施例1のウィンドウフィルムの基材フィルムとして用いられているPETフィルム(膜厚50μm)とを重ねあわせた。この際、ウィンドウフィルム片のハードコート層(HC)とPETフィルムが平面接触するよう重ね合わせた。
重ね合せの後速やかに、JIS K 7125のプラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験方法に準拠して、動摩擦力の測定を行った。ウィンドウフィルム片及びPETフィルムに1kg/60cm2の荷重をかけた状態で、試験速度10mm/minにてウィンドウフィルム片を移動させ、動摩擦力Fを評価した。得られた結果を表1に示す。
(4−2)
ウィンドウフィルムを60×60cmの大きさに切り出して得られたウィンドウフィルム片と、スパッタフィルム(膜厚50μm)とを重ねあわせた。この際、ウィンドウフィルム片のハードコート層(HC)とスパッタフィルムが平面接触するよう重ね合わせた。当該スパッタフィルムは、難滑性の基材である。
重ね合わせの後速やかに、JIS K 7125のプラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験方法に準拠して、動摩擦力の測定を行った。ウィンドウフィルム片及びスパッタフィルムに1kg/60cm2の荷重をかけた状態で、試験速度10mm/minにてウィンドウフィルム片を移動させ、動摩擦力Fを評価した。得られた結果を表1に示す。比較例1〜4ではジッピングが生じていたため、(動摩擦力の最小値の平均―動摩擦力の最大値の平均)として示した。
(5)算術平均粗さRa
得られたウィンドウフィルムのハードコート層の表面における算術平均粗さ(Ra)を、JIS B 0601−1994に準拠して、表面粗さ測定装置(ビーコ社製、Wyko NT1100)を用いて測定した。得られた結果を表1に示す。
(6)ヘーズ
得られたウィンドウフィルムのヘーズを、JIS K7136:2000に準拠して、ヘーズメーター(日本電色工業社製、NDH−5000)を用いて測定した。得られた結果を表1に示す。
(7)紫外線透過率
得られたウィンドウフィルムの波長300〜380nmの紫外線の透過率をJIS A 5759に準拠して、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製、UV−3600)を用いて測定した。得られた結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例2では、(B)疎水化シリカゾルの配合量を、3重量部に変えて5重量部配合した以外は、実施例1と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例3では、(B)疎水化シリカゾルの配合量を、3重量部に変えて10重量部配合した以外は、実施例1と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例4では、(C)レベリング剤を配合せず、また(D)光重合開始剤の配合量を、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)5重量部のみとし、希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル160重量部で希釈した以外は、実施例3と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
比較例1では、(B)疎水化シリカゾルを配合しないこととした以外は、実施例3と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製した以外は、実施例4と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
比較例2では、(B)疎水化シリカゾルに代えて、シリカゾル(日産化学工業製、IPA−ST、平均粒子径10〜20nm、固形分濃度30%)を10重量部配合し、希釈溶剤としてトルエン160重量部で希釈した以外は、実施例4と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例3]
比較例3では、シリカゾル(日産化学工業製、IPA−ST、平均粒子径10〜20nm)に代えて、シリカゾル(日産化学工業製、IPA−ST−L、平均粒子径40〜50nm、固形分濃度30%)を配合した以外は、比較例2と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例4]
比較例4では、シリカゾル(日産化学工業製、IPA−ST−L、平均粒子径40〜50nm)に代えて、シリカゾル(日産化学工業製、IPA−ST−ZL、平均粒子径70〜100nm、固形分濃度30%)を配合した以外は、比較例2と同様の方法により、ウィンドウフィルムを作製し、評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0006515407
ハードコート層に疎水化シリカゾルが配合された実施例1〜4のウィンドウフィルムは、耐貼りつき性に優れ、かつ、光透過性および写像性にも優れていた。
しかしながら、ハードコート層に疎水化シリカゾルが配合されていない比較例1〜4のウィンドウフィルムは、耐貼りつき性に劣っていた。このようなウィンドウフィルムは、フィルムをロール状に巻き取ることが困難であると考えられる。
以上、詳述したように、本発明のウィンドウフィルムによれば、一方の側にハードコート層が積層され、前記基材フィルムの他方の側に粘着剤層が積層され、前記粘着剤層が紫外線吸収剤を含有するウィンドウフィルムであって、当該ハードコート層が、疎水化シリカゾルおよびを含むハードコート層形成材料の硬化物からなり、かかる疎水化シリカゾルが、ハードコート層内で、基材フィルムとは反対の表面側に偏在していることによって、ハードコート層の貼りつきが効果的に防止されたウィンドウフィルムが得られるようになった。
本発明のウィンドウフィルムは、自動車、建築物等の窓ガラス等に有効に使用可能である。
1,2,3:ウィンドウフィルム
10:基材フィルム
10a,10b:表面
12:ハードコート層
14:粘着剤層
14b:表面
16:疎水化シリカゾル
17:レベリング剤薄膜
18:剥離シート
19:親水性シリカゾル

Claims (11)

  1. 基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、
    前記基材フィルムの他方の側に、紫外線吸収剤を含有する粘着剤層を備えたウィンドウフィルムであって、
    前記ハードコート層が、少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルとを含むハードコート層形成材料の硬化物からなり、
    前記(B)疎水化シリカゾルの配合量が、前記(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、固形分換算で、0.1〜25重量部の範囲内であり、
    前記(B)疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化した後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在していることを特徴とするウィンドウフィルム。
  2. 前記ハードコート層形成材料が、さらに(C)レベリング剤を含むことを特徴とする請求項1に記載のウィンドウフィルム。
  3. 前記(C)レベリング剤が、シリコーン、シリコーン変性アクリル、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項2に記載のウィンドウフィルム。
  4. 前記(C)レベリング剤の配合量が、前記(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して固形分換算で0.045〜5重量部の範囲内の値であることを特徴とする請求項2又は3に記載のウィンドウフィルム。
  5. 前記(B)疎水化シリカゾルの平均粒子径が10〜100nmの範囲内の値であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
  6. 前記(B)疎水化シリカゾルを塗膜にした際の塗膜に対するJIS R 3257に準拠して測定される水の接触角を100°以上の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
  7. 前記ウィンドウフィルムのJIS A 5759に準拠して、測定される波長300〜380nmの紫外線の透過率が3%未満であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
  8. 前記ウィンドウフィルムのJIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘーズが、1.0%以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
  9. 前記ハードコート層の表面におけるJIS B 0601−1994に準拠して測定される算術平均粗さRaが、1.5〜5nmの範囲内の値であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
  10. JIS K 7125に準拠して、測定される前記ハードコート層と前記基材フィルムとの動摩擦力が、15N以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
  11. 基材フィルムの一方の側にハードコート層が積層され、前記基材フィルムの他方の側に粘着剤層を備えたウィンドウフィルムの製造方法であって、
    下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とするウィンドウフィルムの製造方法。
    (1)少なくとも(A)エネルギー線硬化性樹脂と、(B)疎水化シリカゾルとを含むハードコート層形成材料を、前記基材フィルムの一方の側に形成する工程
    (2)前記ハードコート層形成材料を硬化させ、前記(B)疎水化シリカゾルが、前記ハードコート層形成材料を硬化させた後の前記ハードコート層の、前記基材フィルムとは反対の表面側に偏在しており、前記(B)疎水化シリカゾルの配合量が、前記(A)エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、固形分換算で、0.1〜25重量部の範囲内であるハードコート層を形成する工程
    (3)紫外線吸収剤を含む粘着剤層を、前記基材フィルムの他方の側に形成する工程
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