以下の実施例は、本発明の構成要素と特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、特別の言及がない限り、選択的なものと考慮すればよい。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合していない形態で実施されもてよく、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。
本明細書において、本発明の実施例を、基地局と端末間のデータ送信及び受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と通信を直接行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を持つ。本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては基地局の上位ノード(upper node)によって行われることもある。
すなわち、基地局を含めた複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)、遠隔無線ヘッド(Remote Radio Head;RRD)、送信ポイント(TP)、受信ポイント(RP)などの用語に置き換えてもよい。中継機は、RN(Relay Node)、RS(Relay Station)などの用語に置き換えてもよい。また、「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に置き換えてもよい。
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されるものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示されることもある。また、本明細書を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、並びに3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書によって裏付けることができる。すなわち、本発明の実施例において、本発明の技術的思想を明確にするために説明を省いた段階又は部分は、上記の文書によって裏付けることができる。また、本文書で開示している用語はいずれも上記の標準文書によって説明することができる。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAはUMTS(Universal Mobile TelecommunicationsSystem)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(longterm evolution)は、E−UTRAを使用するE−UMTS(Evolved UMTS)の一部で、下りリンクにおいてOFDMAを採用し、上りリンクにおいてSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(Wireless MAN−OFDMA Reference System)及び進展したIEEE 802.16m規格(Wireless MAN−OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では3GPP LTE及び3GPP LTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることはない。
図1は、無線フレームの構造を説明するための図である。
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、上り/下りリンクデータパケット送信はサブフレーム(subframe)単位に行われ、1サブフレームは、複数のOFDMシンボルを含む一定の時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1無線フレーム(radio frame)構造と、TDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2無線フレーム構造を支援する。
図1(a)は、タイプ1無線フレーム構造を示す図である。下りリンク無線フレームは10個のサブフレームで構成され、1個のサブフレームは時間領域(time domain)において2個のスロットで構成される。1個のサブフレームを送信するために掛かる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msであってもよい。1スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、下りリンクでOFDMAを用いるので、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルはSC−FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ばれることもある。リソースブロック(RB)はリソース割当て単位であり、1スロットにおいて複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なることがある。CPには拡張CP(extended CP)と正規CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが正規CPによって構成された場合、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であってもよい。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合、1 OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、正規CPの場合に比べて少ない。拡張CPの場合に、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であってもよい。端末が速い速度で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定な場合には、シンボル間干渉をより減らすために拡張CPを用いることができる。
正規CPが用いられる場合、1スロットは7個のOFDMシンボルを含み、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。このとき、各サブフレームにおける先頭2個又は3個のOFDMシンボルはPDCCH(physical downlink control channel)に割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てることができる。
図1(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2個のハーフフレーム(half frame)で構成され、各ハーフフレームは、5個のサブフレーム、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period;GP)、及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、一つのサブフレームは2個のスロットで構成される。DwPTS、GP及びUpPTSで構成されるサブフレームを、特別サブフレーム(special subframe)と呼ぶことができる。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末の上り送信同期を取ることに用いられる。保護区間は、上りリンクと下りリンク間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで生じる干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプにかかわらず、1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるシンボルの数は様々に変更することができる。
図2は、下りリンクスロットにおけるリソースグリッド(resource grid)を示す図である。
同図では、1下りリンクスロットが時間領域で7個のOFDMシンボルを含み、1リソースブロック(RB)が周波数領域で12個の副搬送波を含むとしているが、本発明はこれに制限されない。例えば、正規CP(Cyclic Prefix)の場合では1スロットが7 OFDMシンボルを含むが、拡張CP(extended−CP)では1スロットが6 OFDMシンボルを含むことができる。リソースグリッド上の各要素をリソース要素(resource element)と呼ぶ。1リソースブロックは12×7個のリソース要素を含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの個数NDLは、下りリンク送信帯域幅による。上りリンクスロットの構造は下りリンクスロットの構造と同一であってもよい。
図3は、下りリンクサブフレームの構造を示す図である。
1サブフレーム内で第一のスロットの先頭における最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Chancel;PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。
3GPP LTEシステムで用いられる下り制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format Indicator Channel;PCFICH)、物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Chanel;PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内の制御チャネル送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、上り送信の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHで送信される制御情報を、下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、上りリンク又は下りリンクスケジューリング情報を含んだり、任意の端末グループに対する上り送信電力制御命令を含む。PDCCHは、下り共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当て及び送信フォーマット、上り共有チャネル(UL−SCH)のリソース割当て情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割当て、任意の端末グループ内の個別端末に対する送信電力制御命令のセット、送信電力制御情報、VoIP(Voice over IP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHが制御領域内で送信され、端末は複数のPDCCHをモニタすることもできる。
PDCCHは一つ以上の連続する制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)の組合せ(aggregation)で送信される。CCEは、無線チャネルの状態に基づくコーディングレートでPDCCHを提供するために用いられる論理割当て単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマットと利用可能なビット数は、CCEの個数とCCEによって提供されるコーディングレート間の相関関係によって決定される。
基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は用途によって無線ネットワーク臨時識別子(Radio Network Temporary Identifier;RNTI)という識別子でマスクされる。PDCCHが特定端末に対するものであれば、端末のcell−RNTI(C−RNTI)識別子をCRCにマスクすることができる。又は、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(Paging Indicator Identifier;P−RNTI)をCRCにマスクすることができる。PDCCHがシステム情報(より具体的に、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスクすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を示すために、ランダムアクセス−RNTI(RA−RNTI)をCRCにマスクすることができる。
図4は、上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
上りリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに区別できる。制御領域には上りリンク制御情報を含む物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを含む物理上り共有チャネル(Physical uplink shared channel;PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCHとPUSCHを同時に送信しない。一つの端末のPUCCHは、サブフレームにおいてリソースブロック対(RB pair)に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、2スロットに対して互いに異なる副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるリソースブロック対がスロット境界で周波数−ホップ(frequency−hopped)するという。
多重アンテナ(MIMO)システムのモデリング
図5は、多重アンテナを有する無線通信システムの構成図である。
図5(a)に示すように、送信アンテナの数をN
T個、受信アンテナの数をN
R個と増やすと、送信機又は受信機のいずれか一方のみで複数のアンテナを用いる場合とは違い、アンテナ数に比例して理論的なチャネル送信容量が増加する。したがって、送信レートを向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。チャネル送信容量が増加することから、送信レートを、理論的に、単一アンテナ利用時の最大送信レート(R
o)にレート増加率(R
i)を掛けた分だけ増加させることができる。
例えば、4個の送信アンテナと4個の受信アンテナを用いるMIMO通信システムでは、単一アンテナシステムに比べて理論上、4倍の伝送レートを取得することができる。多重アンテナシステムの理論的容量増加が90年代半ばに証明されて以来、これを実質的なデータ伝送率の向上へと導くための種々の技術が現在まで活発に研究されている。それらのいくつかの技術は既に3世代移動通信と次世代無線LANなどの様々な無線通信の標準に反映されている。
現在までの多重アンテナ関連研究動向をみると、様々なチャネル環境及び多元接続環境における多重アンテナ通信容量計算などと関連した情報理論側面の研究、多重アンテナシステムの無線チャネル測定及び模型導出の研究、及び伝送信頼度の向上及び伝送率の向上のための時空間信号処理技術の研究などを含め、様々な観点で活発に研究が行われている。
多重アンテナシステムにおける通信方法を数学的モデリングを用いてより具体的に説明する。当該システムには、NT個の送信アンテナとNR個の受信アンテナが存在するとする。
送信信号について説明すると、N
T個の送信アンテナがある場合に、送信可能な最大情報はN
T個である。送信情報を下記の数式2のように表現することができる。
多重アンテナ無線通信システムでチャネルをモデリングする場合、チャネルは、送受信アンテナインデックスによって区別することができる。
一方、図5(b)は、N
T個の送信アンテナから受信アンテナiへのチャネルを示す図である。これらのチャネルをまとめてベクトル及び行列の形態で表示することができる。図5(b)で、総N
T個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、次のように表すことができる。
したがって、N
T個の送信アンテナからN
R個の受信アンテナに到着する全てのチャネルは、次のように表現することができる。
上述した数式モデリングによって受信信号を次の通り表現することができる。
行列のランク(rank)は、互いに独立している(independent)行又は列の個数のうち最小の個数と定義される。そのため、行列のランクは行又は列の個数よりも大きいことはない。
ランクの他の定義は、行列を固有値分解(Eigen value decomposition)したとき、0でない固有値の個数と定義することができる。同様に、ランクの更に他の定義は、特異値分解(singular value decomposition)したとき、0でない特異値の個数と定義することができる。したがって、チャネル行列においてランクの物理的な意味は、与えられたチャネルで互いに異なる情報を送信できる最大数ということができる。
本文書の説明において、MIMO送信における「ランク(Rank)」とは、特定時点及び特定周波数リソースで独立して信号を送信できる経路の数を表し、「レイヤ(layer)の個数」は、各経路を通して送信される信号ストリームの個数を表す。送信端は、信号の送信に用いられるランク数に対応する個数のレイヤを送信するのが一般的であるため、特別な言及がない限り、ランクはレイヤ個数と同じ意味を有する。
参照信号(Reference Signal;RS)
無線通信システムでパケットを送信する際、送信されるパケットは無線チャネルを介して送信されるため、送信過程で信号の歪みが発生しうる。歪まれた信号を受信側で正しく受信するためには、チャネル情報を用いて受信信号から歪みを補正しなければならない。チャネル情報を把握するために、送信側も受信側も知っている信号を送信し、該信号がチャネルを介して受信される際の歪み程度を用いてチャネル情報を得る方法を主に用いる。該信号をパイロット信号(Pilot Signal)又は参照信号(Reference Signal)という。
多重アンテナを用いてデータを送受信する場合に、正しい信号を受信するためには、各送信アンテナと受信アンテナ間のチャネル状況を知る必要がある。そのために、各送信アンテナ別に異なる参照信号が存在しなければならない。
移動通信システムにおいて参照信号(RS)はその目的によって2種類に大別できる。その一つは、チャネル情報の取得のために用いられるRSであり、もう一つは、データ復調のために用いられるRSである。前者は、端末が下りチャネル情報を取得するためのRSであるため、広帯域に送信されなければならず、特定サブフレームで下りデータを受信しない端末であっても、当該RSを受信及び測定可能でなければならない。このようなRSは、ハンドオーバーなどのための測定などのためにも用いられる。後者は、基地局が下りデータを送る時、当該リソースで併せて送るRSであり、端末は当該RSを受信することによってチャネル推定ができ、データを復調することができる。このようなRSは、データの送信される領域で送信されなければならない。
既存の3GPP LTE(例えば、3GPP LTEリリース−8)システムでは、ユニキャスト(unicast)サービスのために2種類の下りリンクRSを定義する。その一つは共用参照信号(Common RS;CRS)であり、もう一つは、専用参照信号(Dedicated RS;DRS)である。CRSは、チャネル状態に関する情報取得及びハンドオーバーなどのための測定などのために用いられ、セル−特定(cell−specific)RSと呼ぶことができる。DRSは、データ復調のために用いられ、端末−特定(UE−specific)RSと呼ぶことができる。既存の3GPP LTEシステムで、DRSはデータ復調のみのために用いることができ、CRSは、チャネル情報取得のためにもデータ復調のためにも用いることができる。
CRSは、セル−特定に送信されるRSであり、広帯域(wideband)に対して毎サブフレームごとに送信される。CRSは、基地局の送信アンテナ個数によって最大4個のアンテナポートに対して送信可能である。例えば、基地局の送信アンテナが2個である場合、0番と1番のアンテナポートに対するCRSを送信し、4個の場合は、0〜3番のアンテナポートに対するCRSをそれぞれ送信する。
図6は、一つのリソースブロック対におけるCRS及びDRSの例示的なパターンを示す図である。
図6の参照信号パターンの例示では、基地局が4個の送信アンテナを支援するシステムで一つのリソースブロック対(正規CPの場合、時間上で14個のOFDMシンボル×周波数上で12個の副搬送波)上でCRS及びDRSのパターンを示している。図6で、「R0」、「R1」、「R2」及び「R3」と表示されたリソース要素(RE)は、それぞれ、アンテナポートインデックス0、1、2及び3に対するCRSの位置を表す。一方、図6で「D」と表示されたリソース要素は、LTEシステムで定義されるDRSの位置を表す。
LTEシステムの進展した形態のLTE−Aシステムでは、下りリンクで最大8個の送信アンテナを支援することができる。そのため、最大8個の送信アンテナに対するRSも支援されなければならない。LTEシステムにおける下りリンクRSは最大4個のアンテナポートのみに対して定義されているため、LTE−Aシステムにおいて基地局が4個以上最大8個の下りリンク送信アンテナを有する場合、それらのアンテナポートに対するRSがさらに定義されなければならない。最大8個の送信アンテナポートに対するRSとして、チャネル測定のためのRS、データ復調のためのRSの両方とも考慮されなければならない。
LTE−Aシステムを設計する上で重要な考慮事項の一つは逆方向互換性(backward compatibility)である。逆方向互換性とは、既存のLTE端末がLTE−Aシステムでも正しく動作するように支援することを意味する。RS送信観点からは、LTE標準で定義されているCRSが全帯域で毎サブフレームごとに送信される時間−周波数領域に最大8個の送信アンテナポートに対するRSを追加すると、RSオーバーヘッドが過度に大きくなる。そのため、最大8個のアンテナポートに対するRSを新しく設計するに当たり、RSオーバーヘッドを減らすことを考慮しなければならない。
LTE−Aシステムで新しく導入されるRSは、大きく、2種類に分類できる。その一つは、送信ランク、変調及びコーディング技法(Modulation and Coding Scheme;MCS)、プリコーディング行列インデックス(Precoding Matrix Index;PMI)などの選択のためのチャネル測定目的のRSであるチャネル状態情報−参照信号(Channel State Information RS;CSI−RS)であり、もう一つは、最大8個の送信アンテナを通して送信されるデータを復調するための目的のRSである復調−参照信号(DeModulation RS;DM RS)である。
チャネル測定目的のCSI−RSは、既存のLTEシステムにおけるCRSがチャネル測定、ハンドオーバーなどの測定などの目的と同時にデータ復調のために用いられるのとは違い、チャネル測定中心の目的のために設計される特徴がある。勿論、CSI−RSは、ハンドオーバーなどの測定などの目的に用いられてもよい。CSI−RSがチャネル状態に関する情報を得る目的のみに送信されるため、既存のLTEシステムにおけるCRSとは違い、毎サブフレームごとに送信されなくてもよい。したがって、CSI−RSのオーバーヘッドを減らすために、CSI−RSは時間軸上で間欠的に(例えば、周期的に)送信されるように設計されてもよい。
仮に、ある下りリンクサブフレーム上でデータが送信されると、データ送信がスケジュールされた端末に専用で(dedicated)DM RSが送信される。すなわち、DMRSは、端末特定(UE−specific)RSと呼ぶこともできる。特定端末専用のDM RSは、当該端末がスケジュールされたリソース領域、すなわち、当該端末に対するデータが送信される時間−周波数領域でのみ送信されるように設計することができる。
図7は、LTE−Aシステムで定義されるDM RSパターンの一例を示す図である。
図7では、下りリンクデータが送信される一つのリソースブロック対(正規CPの場合、時間上で14個のOFDMシンボル×周波数上で12個の副搬送波)上でDM RSが送信されるリソース要素の位置を示している。DM RSは、LTE−Aシステムでさらに定義される4個のアンテナポート(アンテナポートインデックス7、8、9及び10)に対して送信することができる。互いに異なるアンテナポートに対するDM RSは、異なる周波数リソース(副搬送波)及び/又は異なる時間リソース(OFDMシンボル)に位置することで区別することができる(すなわち、FDM及び/又はTDM方式で多重化できる)。また、同一の時間−周波数リソース上に位置する互いに異なるアンテナポートに対するDM RSは、直交コード(orthogonal code)によって区別することができる(すなわち、CDM方式で多重化できる)。図7の例示で、DM RS CDMグループ1と表示されたリソース要素(RE)にはアンテナポート7及び8に対するDM RSを位置させることができ、これらは、直交コードによって多重化できる。同様に、図7の例示で、DM RSグループ2と表示されたリソース要素にはアンテナポート9及び10に対するDM RSを位置させることができ、これらは、直交コードによって多重化できる。
基地局でDMRSを送信するに当たり、データに適用されるプリコーディングと同じプリコーディングがDMRSに適用される。したがって、端末でDMRS(又は、端末−特定RS)を用いて推定されるチャネル情報は、プリコーディングされたチャネル情報である。端末は、DMRSから推定したプリコーディングされたチャネル情報を用いて、データ復調を容易に行うことができる。しかし、端末は、DMRSに適用されたプリコーディング情報が把握できず、DMRSを用いては、プリコーディングされていないチャネル情報を取得することができない。端末は、DMRS以外の別の参照信号、すなわち、前述したCSI−RSを用いて、プリコーディングされていないチャネル情報を取得することができる。
図8は、LTE−Aシステムで定義されるCSI−RSパターンの例示を示す図である。
図8では、下りリンクデータが送信される一つのリソースブロック対(正規CPの場合、時間上で14個のOFDMシンボル×周波数上で12個の副搬送波)上でCSI−RSが送信されるリソース要素の位置を示している。ある下りリンクサブフレームで、図8(a)乃至8(e)のいずれか一つのCSI−RSパターンを用いることができる。CSI−RSは、LTE−Aシステムでさらに定義される8個のアンテナポート(アンテナポートインデックス15、16、17、18、19、20、21及び22)に対して送信することができる。互いに異なるアンテナポートに対するCSI−RSは、異なった周波数リソース(副搬送波)及び/又は異なった時間リソース(OFDMシンボル)に位置することで区別することができる(すなわち、FDM及び/又はTDM方式で多重化できる)。また、同一の時間−周波数リソース上に位置する互いに異なるアンテナポートに対するCSI−RSは、直交コード(orthogonal code)によって区別することができる(すなわち、CDM方式で多重化できる)。図8(a)の例示で、CSI−RS CDMグループ1と表示されたリソース要素(RE)にはアンテナポート15及び16に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交コードによって多重化できる。図8(a)の例示で、CSI−RS CDMグループ2と表示されたリソース要素にはアンテナポート17及び18に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交コードによって多重化できる。図8(a)の例示でCSI−RS CDMグループ3と表示されたリソース要素にはアンテナポート19及び20に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交コードによって多重化できる。図8(a)の例示で、CSI−RS CDMグループ4と表示されたリソース要素にはアンテナポート21及び22に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交コードによって多重化できる。図8(a)を基準にして説明した同一原理を、図8(b)乃至8(e)に適用することもできる。
図6乃至図8のRSパターンは単なる例示であり、本発明の様々な実施例を適用するにあって特定RSパターンに限定されるものでない。すなわち、図6乃至図8と異なるRSパターンが定義及び使用される場合にも、本発明の様々な実施例を同一に適用することができる。
CSI−RS設定(configuration)
前述したように、下りリンクで最大8個の送信アンテナを支援するLTE−Aシステムにおいて、基地局は全てのアンテナポートに対するCSI−RSを送信しなければならない。最大8個の送信アンテナポートに対するCSI−RSを毎サブフレームごとに送信すると過度なオーバーヘッドにつながりうるため、CSI−RSを毎サブフレームごとに送信せず、時間軸で間欠的に送信することによってそのオーバーヘッドを減らす必要がある。そのために、CSI−RSを、一つのサブフレームの整数倍の周期で周期的に送信したり、特定送信パターンで送信することができる。
このとき、CSI−RSが送信される周期やパターンは、ネットワーク(例えば、基地局)が設定(configuration)することができる。CSI−RSに基づく測定を行うために、端末は必ず自身の属したセル(又は、送信ポイント(TP))のそれぞれのCSI−RSアンテナポートに対するCSI−RS設定(configuration)を知っていなければならない。CSI−RS設定は、CSI−RSが送信される下りリンクサブフレームインデックス、送信サブフレームにおける、CSI−RSリソース要素(RE)の時間−周波数位置(例えば、図8(a)乃至図8(e)のようなCSI−RSパターン)、及びCSI−RSシーケンス(CSI−RS用に用いられるシーケンスであって、スロット番号、セルID、CP長などに基づいて所定の規則に従って擬似−ランダム(pseudo−random)に生成される)などを含むことができる。すなわち、任意の(given)基地局で複数個のCSI−RS設定を用いることができ、基地局は、複数個のCSI−RS設定のうち、セル内の端末に対して用いられるCSI−RS設定を知らせることができる。
複数個のCSI−RS設定は、端末がCSI−RSの送信電力が0でない(non−zero)と仮定するCSI−RS設定を一つ含んでも含まなくてもよく、また、端末が0の送信電力であると仮定するCSI−RS設定を一つ以上含んでも含まなくてもよい。
また、上位層によって0の送信電力のCSI−RS設定に対するパラメータ(例えば、16−ビットビットマップZeroPowerCSI−RSパラメータ)のそれぞれのビットはCSI−RS設定(又は、CSI−RS設定によってCSI−RSを割り当て可能なRE)に対応でき、端末は、当該パラメータで1に設定されるビットに対応するCSI−RS設定のCSI−RS REにおける送信電力が0であると仮定することができる。
また、それぞれのアンテナポートに対するCSI−RSは区別される必要があるため、それぞれのアンテナポートに対するCSI−RSが送信されるリソースは互いに直交(orthogonal)しなければならない。図8で説明した通り、それぞれのアンテナポートに対するCSI−RSを、直交する周波数リソース、直交する時間リソース及び/又は直交するコードリソースを用いてFDM、TDM及び/又はCDM方式で多重化できる。
CSI−RSに関する情報(CSI−RS設定)を基地局がセル内の端末に知らせる時、まず、各アンテナポートに対するCSI−RSがマップされる時間−周波数に関する情報を知らせなければならない。具体的に、時間に関する情報は、CSI−RSが送信されるサブフレーム番号、CSI−RSが送信される周期、CSI−RSが送信されるサブフレームオフセット、特定アンテナのCSI−RSリソース要素(RE)が送信されるOFDMシンボル番号などを含むことができる。周波数に関する情報は、特定アンテナのCSI−RSリソース要素(RE)が送信される周波数間隔(spacing)、周波数軸におけるREのオフセット又はシフト値などを含むことができる。
図9は、CSI−RSが周期的に送信される方式の一例を説明するための図である。
CSI−RSは、一つのサブフレームの整数倍の周期(例えば、5サブフレーム周期、10サブフレーム周期、20サブフレーム周期、40サブフレーム周期又は80サブフレーム周期)で周期的に送信することができる。
図9では、一つの無線フレームが10個のサブフレーム(サブフレーム番号0乃至9)で構成されている。図9では、例えば、基地局のCSI−RSの送信周期が10ms(すなわち、10サブフレーム)であり、CSI−RS送信オフセット(Offset)は3である場合を示している。複数セルのCSI−RSが時間上で均一に分布できるように、オフセット値は、基地局ごとにそれぞれ異なる値を有することができる。10msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜9のいずれか一つを有することができる。同様に、例えば、5msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜4のいずれか一つの値を有することができ、20msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜19のいずれか一つの値を有することができ、40msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜39のいずれか一つの値を有することができ、80msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜79のいずれか一つの値を有することができる。このオフセット値は、所定の周期でCSI−RSを送信する基地局がCSI−RS送信を開始するサブフレームの値を表す。基地局がCSI−RSの送信周期とオフセット値を知らせると、端末は、その値を用いて当該サブフレーム位置で基地局のCSI−RSを受信することができる。端末は、受信したCSI−RSを用いてチャネルを測定し、その結果としてCQI、PMI及び/又はRI(Rank Indicator)のような情報を基地局に報告することができる。本文書で、CQI、PMI及びRIを区別して説明する場合以外は、これらを総称してCQI(又は、CSI)ということができる。また、CSI−RSに関連した上記の情報は、セル−特定情報であり、セル内の端末に共通に適用することができる。また、CSI−RS送信周期及びオフセットは、CSI−RS設定別に異なるように指定することができる。例えば、後述するように、0の送信電力で送信されるCSI−RSを示すCSI−RS設定及び0でない(non−zero)送信電力で送信されるCSI−RSを示すCSI−RS設定に対して別々のCSI−RS送信周期及びオフセットを設定することができる。
PDSCH送信が可能な全てのサブフレームで送信されるCRSとは違い、CSI−RSは、一部のサブフレームでのみ送信されるように設定することができる。例えば、上位層でCSIサブフレームセットCCSI,0及びCCSI,1を設定することができる。CSIレファレンスリソース(すなわち、CSI計算の基準となる所定のリソース領域)は、CCSI,0又はCCSI,1のいずれかに属してもよく、CCSI,0及びCCSI,1の両方に同時に属しなくてもよい。そのため、CSIサブフレームセットCCSI,0及びCCSI,1が上位層によって設定される場合に、端末はCSIサブフレームセットのいずれにも属しないサブフレームに存在するCSIレファレンスリソースに対するトリガー(又は、CSI計算に対する指示)を受けると予想することが許容されない。
また、CSIレファレンスリソースは、有効な下りリンクサブフレーム上で設定されてもよい。有効な下りリンクサブフレームは、様々な要件を満たすサブフレームと設定することができる。それらの要件の一つは、周期的CSI報告の場合に、端末に対してCSIサブフレームセットが設定されると、周期的CSI報告にリンク(link)されるCSIサブフレームセットに属するサブフレームであろう。
また、CSIレファレンスリソースで、端末は次のような仮定を考慮してCQIインデックスを導出することができる(詳細な事項は、3GPP TS 36.213を参照する):
− 1サブフレームの先頭3個のOFDMシンボルは制御シグナリングによって占有される
− 1次同期信号(primary synchronization signal)、2次(secondary)同期信号又は物理放送チャネル(PBCH)によって用いられるリソース要素はない
− 非−MBSFN(non−Multicast Broadcast Single Frequency Network)サブフレームのCP長
− リダンダンシバージョン(Redundancy Version)は0である
− チャネル測定のためにCSI−RSが用いられる場合、PDSCH EPRE(Energy Per Resource Element)対CSI−RS EPREの比(ratio)は所定の規則に従う
− 送信モード9(すなわち、最大8レイヤ送信を支援するモード)におけるCSI報告の場合に、端末に対してPMI/RI報告が設定されると、DMRSオーバーヘッドは最近に報告されたランクに一致すると仮定する(例えば、DMRSオーバーヘッドは、図7で説明した通り、2個以上のアンテナポート(すなわち、ランク2以下)の場合には、一つのリソースブロック対におけるDMRSオーバーヘッドが12 REであるが、3個以上のアンテナポート(すなわち、ランク3以上)の場合には、24 REであるから、最近に報告されたランク値に対応するDMRSオーバーヘッドを仮定してCQIインデックスを計算することができる。)
− CSI−RS及び0−電力CSI−RSに対してREが割り当てられない
− PRS(Positioning RS)に対してはREが割り当てられない
− PDSCH送信技法は、端末に対して現在設定されている送信モード(デフォルトモードであってもよい)に従う
− PDSCH EPRE対セル−特定参照信号EPREの比(ratio)は所定の規則に従う
このようなCSI−RS設定は、例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて基地局が端末に知らせることができる。すなわち、専用(dedicated)RRCシグナリングを用いてCSI−RS設定に関する情報がセル内の各端末に提供されるようにすることができる。例えば、端末が初期アクセス又はハンドオーバーによって基地局と接続(connection)を確立(establish)する過程で、基地局が当該端末にRRCシグナリングでCSI−RS設定を知らせるようにすることができる。又は、基地局が端末にCSI−RS測定に基づくチャネル状態フィードバックを要求するRRCシグナリングメッセージを送信する時、当該RRCシグナリングメッセージでCSI−RS設定を当該端末に知らせるようにすることもできる。
一方、CSI−RSが存在する時間位置、すなわち、セル−特定サブフレーム設定周期及びセル−特定サブフレームオフセットは、例えば、次の表1のようにまとめることができる。
チャネル状態情報(CSI)
MIMO方式は開−ループ(open−loop)方式と閉−ループ(closed−loop)方式とに区別できる。開−ループMIMO方式は、MIMO受信端からのチャネル状態情報のフィードバックが無しで送信端でMIMO送信を行う方式を意味する。閉−ループMIMO方式は、MIMO受信端からチャネル状態情報のフィードバックを受けて送信端でMIMO送信を行う方式を意味する。閉−ループMIMO方式では、MIMO送信アンテナの多重化利得(multiplexing gain)を得るために送信端と受信端のそれぞれがチャネル状態情報に基づいてビームフォーミングを行うことができる。受信端(例えば、端末)がチャネル状態情報をフィードバックできるように、送信端(例えば、基地局)は受信端(例えば、端末)に上り制御チャネル又は上り共有チャネルを割り当てることができる。
端末は、CRS及び/又はCSI−RSを用いて下りリンクチャネルに対する推定及び/又は測定を行うことができる。端末によって基地局にフィードバックされるチャネル情報(CSI)は、ランク指示子(RI)、プリコーディング行列インデックス(PMI)及びチャネル品質指示子(CQI)を含むことができる。
RIは、チャネルランクに関する情報である。チャネルのランクは、同一の時間−周波数リソースを介して互いに異なる情報を送信できるレイヤ(又は、ストリーム)の最大個数を意味する。ランク値は、チャネルの長期間(long term)フェーディングによって主に決定されるため、PMI及びCQIに比べてより長い周期でフィードバックされてもよい。
PMIは、送信端からの送信に用いられるプリコーディング行列に関する情報であり、チャネルの空間特性を反映する値である。プリコーディングとは、送信レイヤを送信アンテナにマップさせることを意味し、プリコーディング行列によってレイヤ−アンテナマッピング関係を決定することができる。PMIとは、信号対雑音及び干渉比(Signal−to−Interference plus Noise Ratio;SINR)などの測定値(metric)を基準にして端末が好む(preferred)基地局のプリコーディング行列インデックスに該当する。プリコーディング情報のフィードバックオーバーヘッドを減らすために、送信端と受信端の両方で、様々なプリコーディング行列を含むコードブックを予め共有しており、当該コードブックにおいて特定プリコーディング行列を示すインデックスのみをフィードバックする方式を用いることができる。例えば、最近に報告されたRIに基づいてPMIを決定することができる。
CQIは、チャネル品質又はチャネル強度を示す情報である。CQIは、予め決定されたMCS組合せとして表現することができる。すなわち、フィードバックされるCQIインデックスは、該当する変調技法(modulation scheme)及びコードレート(code rate)を示す。CQIは、特定リソース領域(例えば、有効のサブフレーム及び/又は物理リソースブロックによって特定される領域)をCQIレファレンスリソースと設定し、当該CQIレファレンスリソースでPDSCH送信が存在すると仮定したうえ、所定のエラー確率(例えば、0.1)を越えることなくPDSCHが受信され得る場合を仮定して計算することができる。一般に、CQIは、基地局がPMIを用いて空間チャネルを構成する場合に得られる受信SINRを反映する値となる。例えば、最近に報告されたRI及び/又はPMIに基づいてCQIを計算することができる。
拡張されたアンテナ構成を支援するシステム(例えば、LTE−Aシステム)では、複数ユーザ−MIMO(MU−MIMO)方式を用いて更なる複数ユーザダイバーシティを取得することを考慮している。MU−MIMO方式では、アンテナ領域(domain)で多重化される端末間の干渉チャネルが存在するため、複数ユーザのうち一つの端末がフィードバックするチャネル状態情報を用いて基地局で下りリンク送信を行う場合に他の端末に干渉が生じないようにする必要がある。したがって、MU−MIMO動作が正しく行われるためには、単一ユーザ−MIMO(SU−MIMO)方式に比べてより高正確度のチャネル状態情報がフィードバックされなければならない。
このように、より正確なチャネル状態情報を測定及び報告するには、既存のRI、PMI及びCQIで構成されるCSIを改善した新しいCSIフィードバック方案を適用することができる。例えば、受信端がフィードバックするプリコーディング情報を2個のPMI(例えば、i1及びi2)の組合せによって示してもよい。これによって、より精度のPMIがフィードバックされ、このような精度のPMIに基づいてより精度のCQIを計算及び報告することができる。
一方、CSIは、周期的にPUCCHで送信されてもよく、非周期的にPUSCHで送信されてもよい。また、RI、第1のPMI(例えば、W1)、第2のPMI(例えば、W2)、CQIのいずれがフィードバックされるか、及びフィードバックされるPMI及び/又はCQIが広帯域(WB)に対するものか又はサブ帯域(SB)に対するものかによって、様々な報告モードを定義することができる。
CQI計算
以下では、下りリンク受信端が端末である場合を仮定してCQI計算について具体的に説明する。しかし、本発明で説明する内容は、下りリンク受信主体としての中継機にも同一に適用することができる。
端末がCSIを報告する時にCQIを計算する基準となるリソース(以下では、レファレンスリソース(reference resource)と称する)を設定/定義する方案について説明する。まず、CQIの定義についてより具体的に説明する。
端末の報告するCQIは、特定インデックス値に該当する。CQIインデックスは、チャネル状態に該当する変調技法、コードレートなどを示す値である。例えば、CQIインデックス及びその解釈は、次の表2のように与えることができる。
時間及び周波数で制限されない観察に基づいて、端末は、上りリンクサブフレームnで報告されるそれぞれのCQI値に対して、上記の表2のCQIインデックス1乃至15のうち、所定の要件を満たす最高のCQIインデックスを決定することができる。所定の要件は、当該CQIインデックスに該当する変調技法(例えば、MCS)及び送信ブロックサイズ(TBS)の組合せで、CQIレファレンスリソースと呼ばれる下りリンク物理リソースブロックのグループを占める単一PDSCH送信ブロックが、0.1(すなわち、10%)を越えない送信ブロックエラー確率で受信されるものと定めることができる。仮に、CQIインデックス1も上記の要件を満たさない場合には、端末はCQIインデックス0と決定することができる。
送信モード9(最大8レイヤまでの送信に該当する)及びフィードバック報告モードの場合に、端末は、CSI−RSのみに基づいて、上りリンクサブフレームnで報告されるCQI値を計算するためのチャネル測定を行うことができる。他の送信モード及び該当する報告モードでは、端末はCRSに基づいてCQI計算のためのチャネル測定を行うことができる。
下記の要件を全て満たす場合に、変調技法及び送信ブロックサイズの組合せは、一つのCQIインデックスに該当しうる。関連した送信ブロックサイズテーブルによってCQIレファレンスリソースにおけるPDSCH上の送信に対して上記の組合せがシグナリングされ、変調技法が当該CQIインデックスによって指定され、及び、送信ブロックサイズ及び変調技法の組合せが上記レファレンスリソースに適用される場合に、当該CQIインデックスによって指定されるコードレートに一番近い有効チャネルコードレートを有するものが、上記の要件に該当する。送信ブロックサイズ及び変調技法の組合せの2個以上が、当該CQIインデックスによって指定されるコードレートに同程度で近い場合には、送信ブロックサイズが最小である組合せと決定されてもよい。
CQIレファレンスリソースは、次のように定義される。
周波数領域でCQIレファレンスリソースは、導出されたCQI値が関連している帯域に該当する下りリンク物理リソースブロックのグループと定義される。
時間領域でCQIレファレンスリソースは、単一下りリンクサブフレームn−nCQI_refと定義される。ここで、周期的CQI報告の場合には、nCQI_refは、4以上の値のうち、最小の値であるととともに、下りリンクサブフレームn−nCQI_refが有効の下りリンクサブフレームに該当する値に決定される。非周期的CQI報告の場合には、nCQI_refは、上りリンクDCIフォーマット(すなわち、上りリンクスケジューリング制御情報を端末に提供するためのPDCCH DCIフォーマット)におけるCQI要請に該当する(又は、CQI要請が受信された)有効の下りリンクサブフレームと同じ下りリンクサブフレームが、CQIレファレンスリソースと決定される。また、非周期的CQI報告の場合に、nCQI_refは4であり、下りリンクサブフレームn−nCQI_refは有効の下りリンクサブフレームに該当し、ここで、下りリンクサブフレームn−nCQI_refは、任意接続応答グラント(random access response grant)におけるCQI要請に該当する(又は、CQI要請が受信された)サブフレーム以降に受信さてもよい。ここで、有効の下りリンクサブフレームとは、当該端末に対して下りリンクサブフレームと設定され、送信モード9以外はMBSFNサブフレームではなく、DwPTSの長さが7680*Ts(Ts=1/(15000×2048)秒)以下である場合にDwPTSフィールドを含まず、そして、当該端末に対して設定された測定ギャップに属しない下りリンクサブフレームを意味する。仮に、CQIレファレンスリソースのための有効の下りリンクサブフレームがないと、上りリンクサブフレームnでCQI報告は省略されてもよい。
レイヤ領域でCQIレファレンスリソースは、CQIが前提とする任意のRI及びPMIと定義される。
CQIレファレンスリソースで端末がCQIインデックスを誘導するために次の事項を仮定することができる:(1)下りリンクサブフレームにおける先頭の3 OFDMシンボルは、制御シグナリングの用途に用いられる。(2)1次同期信号、2次同期信号又は物理放送チャネルによって用いられるリソース要素はない。(3)非−MBSFNサブフレームのCP長を有する。(4)リダンダンシバージョンは0である。(5)チャネル測定のためにCSI−RSが用いられる場合、PDSCH EPRE対CSI−RS EPREの比率は、上位層によってシグナリングされる所定の値を有する。(6)送信モード別に定義されたPDSCH送信技法(単一アンテナポート送信、送信ダイバーシティ、空間多重化、MU−MIMOなど)が当該端末に対して現在設定されている(デフォルトモードであってもよい)。(7)チャネル測定のためにCRSが用いられる場合、PDSCH EPRE対CRS EPREは所定の要件によって決定されうる。CQI定義に関するより具体的な事項は、3GPP TS 36.213を参照すればよい。
要するに、下りリンク受信端(例えば、端末)は、現在CQI計算を行う時点を基準に過去の特定の単一サブフレームをCQIレファレンスリソースと設定し、当該CQIレファレンスリソースで基地局からPDSCHが送信された時、そのエラー確率が10%を越えない条件を満たすようにCQI値を計算することができる。
CSIプロセス
端末に対して一つ以上のCSIプロセスを設定することができる。それぞれのCSIプロセスは、チャネル測定のためのCSI−RSリソース及びCSI−干渉測定リソース(CSI−IM resource)と関連づけることができる。具体的に、一つのCSIプロセスは、所望する信号測定のための一つのNZP CSI−RSリソースと、干渉測定のための一つの干渉測定リソース(IMR)との関連(association)と定義される。それぞれのCSIプロセスは、独立したCSIフィードバック設定を有する。独立したCSIフィードバック設定は、フィードバックモード(いかなる種類のCSI(RI、PMI、CQIなど)をいかなる順序で送信するか)、フィードバック周期及びオフセットなどを意味する。
端末に対して、一つ以上のCSI−IMリソース設定を与えることができる。それぞれのCSI−IMリソース設定に対して、ZP(zero power)CSI−RS設定(すなわち、ZP CSI−RSがマップされるRE位置に関する設定情報)及びZP CSI−RSサブフレーム設定(すなわち、ZP CSI−RSが発生(occur)する周期及びオフセットに関する設定情報)のような上位層パラメータを設定することができる。
また、端末に対して、一つ以上のZP CSI−RSリソース設定を与えることができる。それぞれのZP CSI−RSリソース設定に対して、ZP CSI−RS設定リスト(すなわち、ZP CSI−RSに対する16ビットサイズのビットマップ情報)及びZP CSI−RSサブフレーム設定(すなわち、ZP CSI−RSが発生する周期及びオフセットに関する設定情報)のような上位層パラメータを設定することができる。
搬送波併合
搬送波併合を説明するに先立ち、LTE−Aで無線リソースを管理するために導入されたセル(Cell)の概念についてまず説明する。セルは、下りリンクリソース及び上りリンクリソースの組合せと理解できる。ここで、上りリンクリソースは必須の要素ではなく、よって、セルは、下りリンクリソース単独で構成されてもよく、又は下りリンクリソース及び上りリンクリソースで構成されてもよい。下りリンクリソースは、下りリンク構成搬送波(Downlink component carrier;DL CC)と、上りリンクリソースは上りリンク構成搬送波(Uplink component carrier;UL CC)と呼ぶことができる。DL CC及びUL CCは、搬送波周波数(carrier frequency)と表現することができ、搬送波周波数は、当該セルにおける中心周波数(center frequency)を意味する。
セルは、プライマリ周波数(primary frequency)で動作するプライマリセル(primar ycell、PCell)と、セカンダリ周波数(secondary frequency)で動作するセカンダリセル(secondary cell、SCell)と分類できる。PCellとSCellはサービングセル(serving cell)と呼ぶことができる。PCellは、端末が初期接続設定(initial connection establishment)過程を行ったり、接続再設定過程又はハンドオーバー過程で指示されたセルとすることができる。すなわち、PCellは、後述する搬送波併合環境で制御関連の中心となるセルと理解すればよい。端末は、自身のPCellでPUCCHの割当てを受けて送信することができる。SCellは、RRC(Radio Resource Control)接続設定がなされた後に構成可能であり、追加の無線リソースを提供するために用いることができる。搬送波併合環境でPCell以外の残りのサービングセルをSCellと見なすことができる。RRC_CONNECTED状態にあるが、搬送波併合が設定されていないか又は搬送波併合を支援しない端末の場合、PCellのみで構成されたサービングセルが一つだけ存在する。一方、RRC_CONNECTED状態にあるとともに搬送波併合が設定された端末の場合、一つ以上のサービングセルが存在し、全体サービングセルにはPCellと全体SCellが含まれる。搬送波併合を支援する端末のために、ネットワークは、初期保安活性化(initial security activation)過程が開始された後、接続設定過程で初期に構成されるPCellに付加して一つ以上のSCellを構成することができる。
搬送波併合は、高い高速送信率の要求に符合するために、より広い帯域を使用するように導入された技術である。搬送波併合は、搬送波周波数が互いに異なる2個以上の構成搬送波(component carrier、CC)又は2個以上のセルの併合(aggregation)と定義することができる。ここで、各CCは、周波数上で連続していてもよく、非連続していてもよい。
端末は、下りリンクデータを複数個のDL CCを介して同時に受信し、モニタリングすることができる。各DL CCとUL CC間のリンケージ(linkage)はシステム情報で示すことができる。DL CC/UL CCリンクは、システムに固定していてもよく、半−静的に構成されてもよい。また、システム全体帯域がN個のCCで構成されても、特定端末がモニタリング/受信できる周波数帯域はM(<N)個のCCに限定されてもよい。キャリア併合に関する様々なパラメータは、セル特定(cell−specific)、端末グループ特定(UE group−specific)又は端末特定(UE−specific)の方式で設定することができる。
クロス−搬送波スケジューリングとは、例えば、複数サービングセルのいずれか一つのDL CCの制御領域に、他のDL CCの下りリンクスケジューリング割当て情報を全て含むこと、又は複数サービングセルのいずれか一つのDL CCの制御領域に、該DL CCとリンクされている複数のUL CCに関する上りリンクスケジューリング承認情報を全て含むことを意味する。
クロス−搬送波スケジューリングに関して、搬送波指示子フィールド(carrier indicator field、CIF)について説明する。CIFは、PDCCHを介して送信されるDCIフォーマットに含まれてもよく(例えば、3ビットサイズで定義される)、含まれなくてもよく(例えば、0ビットサイズで定義される)、含まれた場合、クロス−搬送波スケジューリングが適用されることを示す。クロス−搬送波スケジューリングが適用されない場合には、下りリンクスケジューリング割当て情報は、現在下りリンクスケジューリング割当て情報が送信されるDL CC上で有効である。また、上りリンクスケジューリング承認は、下りリンクスケジューリング割当て情報が送信されるDL CCとリンクされた一つのUL CCに対して有効である。
クロス−搬送波スケジューリングが適用された場合、CIFは、いずれか一つのDL CCでPDCCHを介して送信される下りリンクスケジューリング割当て情報に関連したCCを示す。例えば、DL CC A上の制御領域におけるPDCCHを介してDL CC B及びDL CC Cに関する下りリンク割当て情報、すなわち、PDSCHリソースに関する情報が送信される。端末は、DL CC Aをモニタリングし、CIFからPDSCHのリソース領域及び該当のCCが把握できる。
PDCCHにCIFが含まれるか又は含まれないかは半−静的に設定されてもよく、CIFは上位層シグナリングによって端末−特定に活性化されてもよい。
CIFが非活性化(disabled)された場合に、特定DL CC上のPDCCHは、該DL CC上のPDSCHリソースを割り当て、特定DL CCにリンクされたUL CC上のPUSCHリソースを割り当てることができる。この場合、既存のPDCCH構造と同じコーディング方式、CCEベースのリソースマッピング、DCIフォーマットなどを適用することができる。
一方、CIFが活性化(enabled)された場合に、特定DL CC上のPDCCHは、複数個の併合されたCCのうち、CIFが示す一つのDL/UL CC上におけるPDSCH/PUSCHリソースを割り当てることができる。この場合、既存のPDCCH DCIフォーマットにCIFをさらに定義することができ、CIFは、固定した3ビット長のフィールドと定義されてもよく、CIF位置がDCIフォーマットサイズに関わらずに固定されてもよい。この場合にも、既存のPDCCH構造と同じコーディング方式、CCEベースのリソースマッピング、DCIフォーマットなどを適用することができる。
CIFが存在する場合にも、基地局は、PDCCHをモニタリングするDL CCセットを割り当てることができる。これによって、端末のブラインドデコーディングの負担を減少させることができる。PDCCHモニタリングCCセットは、全体併合されたDL CCの一部分であり、端末は、PDCCHの検出/デコーディングを該当のCCセットのみで行うことができる。すなわち、端末に対してPDSCH/PUSCHをスケジュールするために、基地局はPDCCHをPDCCHモニタリングCCセット上でのみ送信することができる。PDCCHモニタリングDL CCセットは、端末−特定、端末グループ−特定、又はセル−特定に設定することができる。例えば、3個のDL CCが併合される場合に、DL CC AをPDCCHモニタリングDL CCと設定することができる。CIFが非活性化される場合、それぞれのDL CC上のPDCCHは、DL CC AにおけるPDSCHのみをスケジュールすることができる。一方、CIFが活性化されると、DL CC A上のPDCCHは、DL CC Aはもとより、他のDL CCにおけるPDSCHもスケジュールすることができる。DL CC AがPDCCHモニタリングCCと設定される場合には、DL CC B及びDL CC CにはPDCCHが送信されなくてもよい。
QCL(Quasi Co−location)
QC又はQCL(Quasi Co−Located)関係は、信号に対する観点又はチャネルに対する観点で説明することができる。
一つのアンテナポート上で受信される信号の大規模特性(large scale properties)を、他のアンテナポート上で受信される信号から類推(infer)できる場合に、これら2つのアンテナポートはQCLされていると見なすことができる。ここで、信号の大規模特性は、遅延拡散(delay spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、周波数シフト(frequency shift)、平均受信電力(average received power)、受信タイミング(received timing)のうち一つ以上を含むことができる。
又は、一つのアンテナポート上のシンボルが送信されるチャネルの大規模特性を、他のアンテナポート上のシンボルが送信されるチャネルの特性から類推できる場合に、これら2つのアンテナポートがQCLされていると見なすことができる。ここで、チャネルの大規模特性は、遅延拡散(delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、平均利得(average gain)、及び平均遅延(average delay)のうち一つ以上を含むことができる。
本発明でQC又はQCLという用語を使用するに当たり、上述した信号観点又はチャネル観点の定義は区別しない。
端末の立場でQCLに対する仮定が成立するアンテナポート間には、実際には2つのアンテナポートがco−locatedされていなくても、co−locatedされていると仮定することができる。例えば、端末は、QCL仮定が成立する2つのアンテナポートが同一の送信ポイント(TP)に存在すると仮定することができる。
例えば、特定CSI−RSアンテナポートと、特定下りリンクDMRSアンテナポートと、特定CRSアンテナポートがQCLされていると設定することができる。これは、特定CSI−RSアンテナポートと、特定下りリンクDMRSアンテナポートと、特定CRSアンテナポートが一つのサービングセル(serving−cell)からのものである場合であってもよい。
また、CSI−RSアンテナポートと下りリンクDMRSアンテナポートがQCLされていると設定されてもよい。例えば、複数個のTPが参加するCoMP状況で、いずれのCSI−RSアンテナポートが実際にいずれのTPから送信されるかは端末に明示的に知らせられない。この場合、特定CSI−RSアンテナポートと特定DMRSアンテナポートとがQCLされていることを端末に知らせることができる。これは、特定CSI−RSアンテナポートと特定DMRSアンテナポートがいずれか一つのTPからのものである場合であってもよい。
このような場合、端末はCSI−RS又はCRSを用いて取得したチャネルの大規模特性情報を用いて、DMRSを用いたチャネル推定の性能を高めることができる。例えば、CSI−RSから推定されたチャネルの遅延拡散を用いて、DMRSから推定されたチャネルの干渉を抑制するなどの動作を行うことができる。
例えば、遅延拡散及びドップラー拡散に関して、端末はいずれか一つのアンテナポートに対する電力−遅延−プロファイル(power−delay−profile)、遅延拡散及びドップラースペクトル、ドップラー拡散推定結果を、他のアンテナポートに対するチャネル推定時に用いられるウィナーフィルタ(Wiener filter)などに同一に適用することができる。また、周波数シフト及び受信タイミングに関して、端末はいずれか一つのアンテナポートに対する時間及び周波数同期化(synchronization)を行った後、同一の同期化を他のアンテナポートの復調に適用することができる。また、平均受信電力に関して、端末は2個以上のアンテナポートに対して参照信号受信電力(reference signal received power;RSRP)測定を平均化することができる。
例えば、端末がPDCCH又はEnhanced−PDCCH(EPDCCH)を介して特定DMRSベースのDL関連DCIフォーマット(DMRS−based DL−related DCI format)でDLスケジューリング情報を受信することがある。この場合、端末は、設定されたDMRSシーケンスを用いて該当のスケジュールされたPDSCHに対するチャネル推定を行った後、データ復調を行う。例えば、端末がこのようなDLスケジューリング情報から受けたDMRSポート設定が特定RS(例えば、特定CSI−RS、特定CRS、又は自身のDLサービングセルCRSなど)ポートとQCLされていると仮定できるならば、端末は、当該DMRSポートからチャネル推定時に、上記の特定RSのポートから推定した遅延拡散などの大規模特性推定値をそのまま適用してDMRSベース受信の性能を向上させることができる。
これは、CSI−RS又はCRSは、周波数ドメインで全帯域にわたって送信されるセル−特定信号であり、端末−特定に送信されるDMRSに比べてチャネルの大規模特性をより正確に把握できるからである。特に、CRSは、毎サブフレームで全帯域にわたって相対的に高い密度でブロードキャストされる参照信号であるから、一般に、チャネルの大規模特性に対する推定値は、CRSから安定してより正確に取得することができる。一方、DMRSは、スケジュールされた特定RBのみで端末−特定に送信されるため、チャネルの大規模特性推定値の正確度がCRS又はCSI−RSに比べて劣る。また、端末に多数のPRBGがスケジュールされた場合であっても、基地局が送信に用いたプリコーディング行列は物理リソースブロックグループ(PRBG)単位に変わることもあるため、端末に受信される有効チャネルはPBRG単位に変わることがある。そのため、広い帯域にわたってDMRSに基づいて大規模チャネル特性を推定しても、その正確性が低下しうる。
一方、端末は、QCLされていない(non−quasi−co−located;NQC)アンテナポート(AP)に対しては、これらのAPが同一の大規模チャネル特性を有すると仮定することができない。この場合、端末はタイミング取得及び追跡(timing acquisition and tracking)、周波数オフセット推定及び補償(frequency offset estimation and compensation)、遅延推定(delay estimation)、及びドップラー推定(Doppler estimation)などについてNQC AP別に独立して処理しなければならない。
PDSCHリソースマッピングパラメータ
QCLされているか否かは、下りリンク制御情報(例えば、DCIフォーマット2DのPQIフィールド(PDSCH REマッピング及びQCL指示子フィールド))を用いて端末に提供することができる。具体的に、QCL設定に対するパラメータセット(例えば、最大4個のパラメータセット)は上位層によってあらかじめ設定されており、これらQCLパラメータセットの中から特定一つのパラメータセットをDCIフォーマット2DのPQIフィールドを用いて知らせることができる。
また、アンテナポートインデックス7乃至14(すなわち、UE−specific RSアンテナポート)上で送信されるPDSCHのデコーディングのために、端末に、QCLタイプA又はタイプBの一つ以上を上位層によって(例えば、上位層パラメータqcl−Operationに基づいて)設定することができる。
QCLタイプAは、端末が、サービングセルのアンテナポートインデックス0乃至3(すなわち、CRSアンテナポート)、7乃至14(すなわち、UE−specific RSアンテナポート)及び15乃至22(すなわち、CSI−RSアンテナポート)が、遅延拡散、ドップラー拡散、ドップラーシフト及び平均遅延に対してQCLされていると仮定する動作方式といえる。
QCLタイプBは、端末が、上位層によって与えられるNZP(Non−Zero Power)CSI−RS設定情報(qcl−CSI−RS−ConfigNZPId−r11)によって識別されるCSI−RSリソース設定に該当するアンテナポートインデックス15乃至22(すなわち、CSI−RSアンテナポート)及びPDSCHに関連したアンテナポート7乃至14(すなわち、UE−specific RSアンテナポート)が、ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延及び遅延拡散に対してQCLされていると仮定する動作方式といえる。
QCLタイプBに設定された端末は、検出されたPDCCH/EPDCCHのDCIフォーマット2DのPQIフィールドが示すパラメータセットを用いてPDSCH REマッピングを決定し、またPDSCH AP QCLを決定することができる。下記の表3に、DCIフォーマット2DのPQIフィールドを示す。
上位層シグナリングによって設定されるPDSCH REマッピング及びPDSCH AP QCLを決定するためのパラメータセットのそれぞれは、CRSポート個数情報(crs−PortsCount−r11)、CRS周波数シフト情報(crs−FreqShift−r11)、MBSFN(Multicast Broadcast Single Frequency Network)サブフレーム設定情報(mbsfn−SubframeConfigList−r11)、ZP CSI−RS(Zero Power Channel State Information−Reference Signal)設定情報(csi−RS−ConfigZPId−r11)、PDSCH開始シンボル値(pdsch−Start−r11)、又はNZP(Non−Zero Power)CSI−RS設定情報(qcl−CSI−RS−ConfigNZPId−r11)のうち一つ以上のパラメータを含むことができる。
QCLタイプBに設定された端末が、C−RNTIでCRCマスクされているDCIフォーマット1AのPDCCH/EPDCCHを検出する、上記の表3のパラメータセット1を用いて、アンテナポートインデックス7上で送信されるPDSCHデコーディングを行うものと動作することができる。
端末がDCIフォーマット1AのPDCCH/EPDCCHによってスケジュールされるPDSCHをデコードする際、このPDSCHがアンテナポートインデックス0乃至3(すなわち、CRSアンテナポート)上で送信される場合には、端末は、最も低いインデックスのZP CSI−RSリソースを用いてPDSCH REマッピングを決定することができる。
PDSCHに対するアンテナポートQCL
端末は、サービングセルのアンテナポートインデックス0乃至3(すなわち、CRSアンテナポート)が、遅延拡散、遅延拡散(delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、平均利得(average gain)及び平均遅延(average delay)に対してQCLされていると仮定することができる。
端末は、サービングセルのアンテナポートインデックス7乃至14(すなわち、UE−specific RSアンテナポート)が、特定サブフレームで遅延拡散、ドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得及び平均遅延に対してQCLされていると仮定することができる。
端末は、サービングセルのアンテナポートインデックス0乃至3(すなわち、CRSアンテナポート)、5(すなわち、3GPP LTEリリース8で定義されたUE−Specific RSアンテナポート)、7乃至14(すなわち、3GPP LTEリリース9以降に定義されたUE−Specific RSアンテナポート)及び15乃至22(すなわち、CSI−RSアンテナポート)が、ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延及び遅延拡散に対してQCLされていると仮定することができる。
QCLを考慮したCSI−RS定義
CSI−RS設定に対して、前述した内容に加えて、QCLを考慮したCSI−RS定義について説明する。
上位層によって端末に一つ以上のCSI−RSリソース設定(resource configuration)を与えることができる。CSI−RSリソース設定は、CSI−RSリソース設定識別情報、CSI−RSポートの個数、CSI−RS設定(すなわち、CSI−RSがマップされるRE位置に対する設定)、CSI−RSサブフレーム設定、CSIプロセス(CSI process)のそれぞれに対するレファレンスPDSCHの送信電力に対するUE仮定、擬似−ランダムシーケンス生成器パラメータ、又はQCLタイプBに対するCRSアンテナポートとCSI−RSアンテナポートに対する仮定に対する上位層パラメータ(qcl−CRS−Info−r11)のうち一つ以上の情報を含むことができる。ここで、qcl−CRS−Info−r11パラメータは、擬似−ランダムシーケンス生成器パラメータ(qcl−ScramblingIdentity−r11)、CRSポート個数パラメータ(crs−PortsCount−r11)及びMBSFNサブフレーム設定情報(mbsfn−SubframeConfigList−r11)を含むことができる。
端末は、一つのCSI−RSリソース設定のCSI−RSアンテナポートが遅延拡散、ドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得及び平均遅延に対してQCLされていると仮定することができる。
QCLタイプBに設定された端末は、CSI−RSリソース設定に該当するqcl−CRS−Info−r11パラメータに関連したCRSアンテナポートインデックス0乃至3と、上記CSI−RSリソース設定に該当するCSI−RSアンテナポートインデックス15乃至22が、ドップラーシフト及びドップラー拡散に対してQCLされていると仮定することができる。
協調マルチポイント(Coordinated Multi−Point:CoMP)
3GPP LTE−Aシステムの改善されたシステム性能要求条件に応じて、CoMP送受信技術(co−MIMO、共同(collaborative)MIMO又はネットワークMIMOなどと表現されることもある)が提案されている。CoMP技術は、セル−境界(cell−edge)に位置している端末の性能を増加させ、平均セクター収率(throughput)を増加させることができる。
一般に、周波数再使用因子(frequency reuse factor)が1である多重−セル環境で、セル−間干渉(Inter−Cell Interference;ICI)によって、セル−境界に位置している端末の性能と平均セクター収率が減少することがある。このようなICIを低減するために、既存のLTEシステムでは、端末特定電力制御による部分周波数再使用(fractional frequency reuse;FFR)のような単純な受動的な技法を用いて、干渉によって制限を受けている環境でセル−境界に位置している端末が適切な収率性能を有するようにする方法が適用されてきた。しかし、セル当たり周波数リソース使用を減らすよりは、ICIを低減したり、ICIを端末が所望する信号として再使用することが一層好ましいだろう。このような目的を達成するために、CoMP送信技法を適用することができる。
下りリンクで適用可能なCoMP技法は、大きく、ジョイント−プロセシング(joint processing;JP)技法と調整スケジューリング/ビームフォーミング(coordinated scheduling/beamforming;CS/CB)技法とに分類できる。
JP技法は、CoMP協調単位のそれぞれのポイント(基地局)でデータを用いることができる。CoMP協調単位は、協調送信技法に用いられる基地局の集合を意味する。JP技法は、ジョイント送信(Joint Transmission)技法と動的セル選択(Dynamic cell selection)技法とに分類できる。
ジョイント送信技法とは、PDSCHが一度に複数個のポイント(CoMP協調単位の一部又は全部)から送信される技法のことをさす。すなわち、単一端末に送信されるデータを複数個の送信ポイント(transmission point、TP)から同時に送信することができる。ジョイント送信技法によれば、コヒーレントに(coherently)又はノン−コヒーレントに(non−coherently)受信信号の品質を向上させることができ、且つ、他の端末に対する干渉を能動的に消去することができる。
動的セル選択技法とは、PDSCHが一度に(CoMP協調単位の)一つのポイントから送信される技法のことを指す。すなわち、特定時点で単一端末に送信されるデータは一つのポイントから送信され、その時点に協調単位内の他のポイントは当該端末に対してデータ送信を行わない。ここで、当該端末にデータを送信するポイントを動的に選択することができる。
一方、CS/CB技法によれば、CoMP協調単位が単一端末に対するデータ送信のビームフォーミングを協調的に行うことができる。ここで、データはサービングセルのみで送信されるが、ユーザスケジューリング/ビームフォーミングは、当該CoMP協調単位におけるセルの調整によって決定されうる。
一方、上りリンクでは、調整(coordinated)多重−ポイント受信は、地理的に離れた複数個のポイントの調整によって送信された信号を受信することを意味する。上りリンクにおいて適用可能なCoMP技法は、ジョイント受信(Joint Reception;JR)と調整スケジューリング/ビームフォーミング(coordinated scheduling/beamforming;CS/CB)とに分類できる。
JR技法は、PUSCHを介して送信された信号が複数個の受信ポイントに受信されることを意味し、CS/CB技法は、PUSCHが一つのポイントのみに受信されるが、ユーザスケジューリング/ビームフォーミングはCoMP協調単位のセルの調整によって決定されることを意味する。
このようなCoMPシステムを用いると、端末は、多重−セル基地局(Multi−cell base station)から共同にデータの支援を受けることができる。また、各基地局は、同一の無線周波数リソース(Same Radio Frequency Resource)を用いて一つ以上の端末に同時に支援することによって、システムの性能を向上させることができる。また、基地局は、基地局と端末間のチャネル状態情報に基づいて空間分割多元接続(Space Division Multiple Access:SDMA)方法を行うこともできる。
CoMPシステムでサービング基地局及び一つ以上の協調基地局はバックボーン網(Backbone Network)を通してスケジューラ(scheduler)に接続する。スケジューラは、バックボーン網を通して、各基地局が測定した各端末及び協調基地局間のチャネル状態に関するチャネル情報をフィードバック受けて動作することができる。例えば、スケジューラは、サービング基地局及び一つ以上の協調基地局に対して協調的MIMO動作のための情報をスケジュールすることができる。すなわち、スケジューラから各基地局に協調的MIMO動作に関する指示を直接下すことができる。
上述したとおり、CoMPシステムは、複数個のセルを一つのグループにまとめて仮想MIMOシステムとして動作するものと見なすことができ、基本的に、CoMPシステムには多重アンテナを用いるMIMOシステムの通信技法を適用することができる。
CoMP及びCSIプロセス
図10は、下りリンクCoMP動作の例示を示す図である。
図10の例示で、UEは、eNB1とeNB2との間に位置しており、両eNBは、当該UEへの干渉問題を解決するために、JT(Joint Transmission)、DCS(Dynamic Cell Selection)、DPB(Dynamic Point Blanking)、CS/CB(coordinated scheduling/beamforming)のような適切なCoMP動作を行う。UEは、このようなCoMP動作を助けるために、適切なCSIフィードバックを行う。このCSIフィードバックには、各eNBに対するRI情報、PMI情報及びCQI情報が含まれ、さらに、JTのための両eNB間のチャネル情報(例えば、eNB1からUEへのチャネルとeNB2からUEへのチャネル間の位相オフセット情報)を含めることができる。
図10で、UEは、自身のサービングセルであるeNB1にCSIフィードバックを報告しているが、状況によって、eNB2にCSIフィードバックを報告してもよい。或いは、両eNBがCSIフィードバックを受信することもできる。
ネットワークによるCoMPスケジューリングを支援するために、UEは、サービングeNB/TPのDL(downlink)CSI情報だけでなく、CoMPに参加する隣接eNB/TPのDL CSI情報も併せてフィードバックすることができる。このために、UEは、様々なデータ送信eNB/TPと様々な干渉環境を反映する複数個のCSIプロセスに対するCSIを生成及びフィードバックすることができる。
CoMP CSIの計算において、干渉の測定のために干渉リソース(IMR)が用いられる。UEには一つ以上のIMRが設定され、IMRは、それぞれ独立した設定を有する。すなわち、それぞれのIMRの発生周期、サブフレームオフセット、リソース設定(すなわち、REマッピング位置)は独立して与えられ、この情報を、上位層(例えば、RRC層)を用いてネットワークからUEにシグナルすることができる。
CoMP CSI計算において、所望の(desired)チャネル又は信号の測定のためにCSI−RSが用いられる。UEには一つ以上のCSI−RSが設定され、CSI−RSは、それぞれ独立した設定を有する。すなわち、それぞれのCSI−RSの送信周期、サブフレームオフセット、リソース設定(すなわち、REマッピング位置)、送信電力に対する仮定(すなわち、パラメータPc)、アンテナポート個数に対する設定が独立して与えられる。この情報は、上位層(例えば、RRC層)を用いてネットワークからUEにシグナルすることができる。これを信号測定リソース(SMR)と呼ぶこともできる。
UEに設定された一つ以上のCSI−RSと一つ以上のIMRのうち、信号測定のための一つのCSI−RSリソースと干渉測定のための一つのIMRとの関連付け(又は、組合せ)によって一つのCSIプロセスが定義される。異なったCSIプロセスに対して計算又は誘導されたCSI情報は、独立した周期及びサブフレームオフセットによってUEからネットワークにフィードバックすることができる。すなわち、それぞれのCSIプロセスは、独立したCSIフィードバック設定を有することができる。このようなCSI−RSリソースとIMRとの関連(又は、組合せ)に関する情報、及びCSIフィードバック設定情報などを、CSIプロセス別に、上位層シグナリングによってネットワークからUEに提供することができる。図10の例示において、例えば、下記の表4のような3個のCSIプロセスをUEに対して設定することができる。
上記の表4で、CSI−RS0とCSI−RS1はそれぞれ、UEのサービングeNBであるeNB1から受信するCSI−RSと、協調に参加する隣接eNBであるeNB2から受信するCSI−RSを表す。
下記の表5は、上記の表4の3個のIMR設定を示す。IMR0は、eNB1はミューティング(muting)(又は、ヌル(null)信号送信)を行い、eNB2はデータ送信を行うリソースと設定され、UEは、IMR0から、eNB1以外のeNBからの干渉を測定する。IMR1は、eNB2はミューティングを行い、eNB1はデータ送信を行うリソースと設定され、UEは、IMR1から、eNB2以外のeNBからの干渉を測定する。IMR2は、eNB1、eNB2の両方ともミューティングを行うリソースと設定され、UEは、IMR2から、eNB1及びeNB2以外のeNBからの干渉を測定する。
上記の表4で、CSI process0のCSI情報は、eNB1からデータを受信する場合に対する最適のRI、PMI、CQI情報を示す。CSI process1のCSI情報は、eNB2からデータを受信する場合に対する最適のRI、PMI、CQI情報を示す。CSI process2のCSI情報は、eNB1からデータを受信し、eNB2から干渉を全く受けない場合に対する最適のRI、PMI、CQI情報を示す。
NIB CoMPに対する改善方案
非−理想的なバックホール(Non−Ideal Backhaul;NIB)ネットワークは、地理的に離れているCoMPポイント間のバックホールリンクにおいて信号送受信にある程度の遅延(例えば、5乃至30ms)が存在するネットワークを意味する。既存のCoMP動作は、CoMPポイント間のバックホールリンク上で遅延無しで制御情報を送受できる理想的な状態であるという仮定の下に設計されたものであるため、CoMPポイント間にサブフレーム単位の動的なスケジューリング決定が可能であり、例えば、毎サブフレームごとにPDSCHの送信ポイントが変更される動的ポイントスイッチング(DPS)技法を支援することができる。例えば、DPSを支援するための目的で、送信モード10(TM10)に設定されたUEにDCIフォーマット2Dで下りリンク割当て(DL assignment)を提供する際、DCIフォーマット2D内の2ビットサイズのPQIフィールドを特定状態値にすることによって、PDSCH送信TPに対するPDSCH REマッピング情報及びRS間のQCL情報を動的に提供することができる。
しかし、このような既存のCoMP動作は、NIBネットワークにおけるCoMP動作にはそのまま適用できないという問題がある。例えば、CoMP参加ポイント間のバックホールリンクがNIBである場合、あるポイントが現在サブフレームでPQIフィールドを含むDCIフォーマット2DをUEに提供することによって、当該サブフレームで他のポイントから送信されるPDSCHに対するスケジューリング情報を知らせるためには、NIB上の送受信遅延以前に両ポイント間に上記PDSCHスケジューリングがあらかじめ決定及び共有されていなければならない。これは、動的ポイント選択というよりは、あらかじめ定義されたパターンに従う静的なPDSCHスケジューリング動作に近いため、NIBでは既存のCoMP方式を支援し難いという限界がある。
そこで、本発明では、NIBネットワークにおけるCoMPを正確に且つ效率的に実行又は支援できる方案について提案する。
以下では主に基地局(eNB)間のCoMPを取り上げて説明するが、本発明の原理は、送信ポイント(TP)、受信ポイント(RP)、遠隔無線ヘッド(remote radio head;RRH)、中継機(relay)間のCoMPにも適用することができる。すなわち、基地局、TP、RP、RRH、中継機という用語のいずれか一つは、その他の用語を代表するものとして理解しなければならない。
また、以下では3GPP LTEシステムに基づいて本発明を説明するが、本発明の原理は、他の技術に基づく通信システムにも適用することができる。
NIB CoMPのためのXn−signaling情報
図11は、CoMPが適用されない状況について説明するための図である。
図11の例示で、UEのサービングセルはTP1であり、UEは、DLスケジューリング情報をTP1から受信し、PDSCHもTP1から受信する。
図11の例示のような非−CoMP(non−CoMP)状況でTP1とTP2がNIBリンクを介して協調送信のためのシグナリングを交換することができる。このような協調送信のためのシグナリングは、TP間のリンクを意味するXnリンク(例えば、X2リンク/バックホールリンク)上で送信されるという点で、Xn−signalingの形態を有することができる。また、協調送信のためのシグナリングは、ローディング(loading)情報、一つ以上のCSI−RS設定情報、一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報、又はDMRS設定情報のうち一つ以上を含むことができる。
上記ローディング情報(又は、混雑(congestion)情報)は、特定TPが自身に接続中の(すなわち、自身をサービングセルとする)UEの個数に関する情報を含むことができる。これに併せて又は代わりに、上記ローディング情報は、特定TPが自身に接続可能な最大UEの個数を基準に、現在接続中のUEの個数に対する比率(又は、パーセント)情報のように、特定TPがサービス可能な容量対比使用量又は余裕分を示す情報を含むことができる。このようなローディング情報は、特定TPが他のTPにXn−signaling方式で伝達したり、複数個のTPにマルチキャスト/ブロードキャストすることができる。また、特定TPは、他のTPに上記のようなローディング情報を提供するように要請することもできる。
上記一つ以上のCSI−RS設定情報は、特定TPが自身のNZP CSI−RS設定情報(例えば、NZP CSI−RS RE位置、周期、オフセットなど)及び/又は自身のZP CSI−RS設定情報(例えば、ZP CSI−RS RE位置、周期、オフセットなど)を含むことができる。上記NZP CSI−RS設定情報は、一つ又は複数個のNZP CSI−RS設定に対するものであってもよく、上記TPが実際に送信中のNZP CSI−RSに対するものであってもよく、又は特定UEに設定されているNZP CSI−RSに対するものであってもよい。また、上記ZP CSI−RS設定情報は、一つ又は複数個のZP CSI−RS設定に対するものであってもよく、これは、PDSCHレートマッチングに適用されるZP CSI−RS設定情報であってもよい。このような一つ以上のCSI−RS設定情報は、特定TPが他のTPにXn−signaling方式で伝達してもよく、複数個のTPにマルチキャスト/ブロードキャストしてもよい。また、特定TPは、他のTPに上記のような一つ以上のCSI−RS設定情報を提供するように要請することもできる。
上記一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報は、特定TPの一つ以上のCSI−IM設定情報(例えば、ZP CSI−RS RE位置、周期、オフセットなど)及び/又は該当のCSI−IM設定のそれぞれに対して該当のRE位置に上記特定TPがミューティングを行うか否か(又は、送信を行うか否か)に関する情報を含むことができる。上記特定TPのCSI−RS設定情報は、特定TPが特定UEに設定したCSI−IM設定情報、上記特定TPに関連した(associate)UEに設定してはいないが、隣接TPのUEに設定されて該当のUEのCSI計算/生成のための特定干渉環境を提供するためのCSI−IM設定情報(例えば、ZP CSI−RS RE位置、周期、オフセットなど)などを含むことができる。このような一つ以上のCSI−IM設定情報は、特定TPが他のTPにXn−signaling方式で伝達してもよく、複数個のTPにマルチキャスト/ブロードキャストしてもよい。また、特定TPは、他のTPに上のような一つ以上のCSI−IM設定情報を提供するように要請することもできる。また、特定TPは他のTPに、特定CSI−IM設定の該当のRE位置でミューティングするように要請(又は、送信を行うように要請)することもできる。
上記DMRS設定情報は、CoMP送信の対象となるUE別にそれぞれのTPでPDSCHを送信する場合に適用するDMRS設定(例えば、DMRSシーケンススクランブリング初期化パラメータ(sequence scrambling initialization parameter))情報をあらかじめTPの間に交換するXn−signalingが支援される必要がある。例えば、TP1とTP2が互いに時間区間を分けてスイッチングしながらUEに対するPDSCH送信をするCoMP状況で、TP2が当該UEにPDSCH送信をするために用いるDMRS設定情報を、TP2がTP1にXn−signalingを用いてあらかじめ知らせなければならない。なぜなら、UEにPDSCH受信を正確に行わせるためには、TP1が当該UEにDMRS設定情報をRRCシグナリングを用いて知らせなければならないが、TP1とTP2間のXn−signalingのレイテンシ(latency)よりも、TP1からUEへのRRCシグナリングのレイテンシが大きいためである。したがって、TP1がTP2からあらかじめ受信したTP2のDMRS設定情報をUEにRRCシグナリングを用いて知らせると、UEは、TP2のDMRS設定に基づいて、TP2からのPDSCHを正しく受信することができる。
ここで、特定CSI−IM設定情報は、複数個のTPを含むネットワーク(例えば、CoMPクラスター)内に固有(unique)に指示されなければならない。すなわち、TP1が意図する特定CSI−IM設定を示す情報を受信したTP2に、当該情報からTP1が意図するCSI−IM設定を把握させるためには、複数個のTP間でいずれのCSI−IM設定情報がいずれのCSI−IM設定を示すかがあらかじめ定義されていなければならない。そこで、本発明ではネットワーク−ワイズ(network−wise)CSI−IM設定情報(以下、NW−CSI−IM設定情報)を定義することを提案する。例えば、NW−CSI−IM設定情報は、それぞれのCSI−IM設定に対してNW−CSI−IMインデックス(又は、NW−CSI−IM設定インデックス)を与えることによって定義することができ、TP間でXn−signalingの形態でNW−CSI−IM設定情報を交換することができる。
例えば、3個のeNBが一つのCoMPクラスターを構成していると仮定し、この場合、総M個のNW−CSI−IMインデックスを定義することができる。例えば、下記の表6のように、M=7個のNW−CSI−IMインデックスを与えることができる。
上記の表6の例示のように、本発明で提案するNW−CSI−IM設定情報は、特定eNB別にミューティングするか否かを直接的に示す情報ということもできる。
また、上記の表6は、単なる例示であり、non−mutingと表示された項目を複数個の送信電力レベルに細分化してもよく、この場合、Mは、7よりも高い値に設定することもできる。このような様々な干渉仮説(interference hypothesis)を考慮してNW−CSI−IM設定情報を定義する場合、M値は、7よりも高い値に設定することもできる。又は、それぞれのeNBがミューティングするか否かに対するあらゆる場合の数を考慮しないで一部のみを定義する場合には、M値は、7よりも低い値に設定することもできる。
また、NW−CSI−IM設定情報は、各eNBがミューティングするか否か(non−mutingの場合には電力レベル)を示すだけでなく、特定eNBの動作(behavior)がいずれのものであっても構わないことを示すこともできる。例えば、NW−CSI−IM設定情報は、CoMPクラスター内のそれぞれのeNB別に「muting」、「non−muting」又は「don’t care」を示すものと定義されてもよい。例えば、上記の表6の例示にNW−CSI−IM index 8を追加し、下記の表7のようにNW−CSI−IM設定情報を定義することもできる。
すなわち、NW−CSI−IM index 8では、eNB2の該当のNW−CSI−IMリソースにおける動作を「don’t care」に設定することができ、これは、eNB2が当該NW−CSI−IMリソースでmutingを行うか、non−mutingを行うか、又はnon−mutingの場合であっても、いかなるプリコーディング及びいかなる電力割当てが適用された信号が送信されるかなどは、eNB2が任意に決定できるということを意味する。このため、他のeNB(例えば、eNB1及びeNB3)は、eNB2が当該NW−CSI−IMリソースでいかなる動作を取るかについて予想できず、eNB2によって発生する干渉が一定であると保障できないことを意味する。
上記の例示のように、個別eNBの特定CSI−IMリソースにおける動作の仮説を明示するXn−signalingフォーマット(例えば、バックホールシグナリングフォーマット)が設計され、これに基づいてeNBの間にCSI−IM設定情報を交換することができる。例えば、それぞれのNW−CSI−IM indexは、それぞれのeNBに対して{ミューティング、所定の最大又は最小電力レベル値、特定プリコーディング情報(例えば、ビーム方向、プリコーディング係数、又はプリコーディングセット情報)、「don’t care」}で構成された集合中の一つ以上の元素を明示的に示すものと定義することができ、特定NW−CSI−IM indexを用いてバックホールシグナリングが行われるようにすることができる。
また、上記NW−CSI−IM設定情報は、eNBの間のシグナリングに用いられてもよく、eNBがUEに指示するCoMP仮説に関する情報として用いられてもよい。例えば、eNB1は、自身に接続しているUEに、RRCなどの上位層信号を用いて、上記NW−CSI−IM index1、2、3、4の一部(又は、全部)を設定することができる。例えば、eNB1に接続しているCoMP UE1には上記NW−CSI−IM index 4(non−CoMP干渉環境を反映)及びNW−CSI−IM index 2(eNB2がmutingするCoMP環境を反映)の2つのNW−CSI−IMインデックスをRRCによって設定することができ、NW−CSI−IM index 2及び4を別個のCSIプロセスに含めることによって、互いに異なるCoMP仮説(例えば、互いに異なる干渉環境)に基づいてCoMP UE1がCSIを計算/生成してeNB1にフィードバックするようにすることもできる。例えば、CoMP UE1に、NW−CSI−IM index 4はcsi−IM−ConfigId−r11=1に、NW−CSI−IM index 2はcsi−IM−ConfigId−r11=2に設定することができる。
すなわち、個別UEにはcsi−IM−ConfigId−r11値を{1,...,maxCSI−IM−r11}の中から一つを指定して設定することができるが、ネットワーク(例えば、CoMPクラスター)の観点では、これはネットワークで固有(unique)に与えられている上記のNW−CSI−IM index 1、...、7に該当してもよい。
他の例示として、eNB2は、自身に接続しているUEに、RRCなどの上位層信号を用いてNW−CSI−IM index1,2,5,6中の一部(又は、全部)を設定することができ、これらのUEは、それぞれのNW−CSI−IM indexに該当する異なったCoMP環境を考慮してCSIを計算してフィードバックすることができる。
上記の例示では主に、CSI−IM設定を示す情報をネットワーク−ワイズで定義する方案について説明したが、このような原理は、NZP CSI−RS設定情報やZP CSI−RS設定情報に対しても適用することができる。すなわち、複数個のeNBを含む特定規模のネットワーク(例えば、CoMPクラスター)内で、NW−NZP−CSI−RS設定情報(又は、NW−NZP−CSI−RSインデックス)及び/又はNW−ZP−CSI−RS設定情報(又は、NW−ZP−CSI−RSインデックス)を定義することによって、特定NW−NZP−CSI−RS設定及び/又は特定NW−ZP−CSI−RS設定がネットワーク内のeNB(また、当該eNBによってサービングされるUE)で固有(unique)に呼ばれてもよい。
さらに、CSI−IM設定を示す情報をネットワーク−ワイズに定義する概念は、CSIプロセス設定情報に対しても適用することができる。例えば、一つのCSIプロセスインデックスを(一つの)NZP CSI−RS index及び(一つの)CSI−IM indexの組合せの形態で定義することができる。すなわち、複数個のeNBを含む特定規模のネットワーク(例えば、CoMPクラスター)内で、NW−CSI−process設定情報(又は、NW−CSI−process index)を定義することによって、特定NW−CSI−process設定がネットワーク内のeNB(また、当該eNBによってサービングされるUE)で固有(unique)に呼ばれてもよい。
前述したローディング情報、一つ以上のCSI−RS設定情報、一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報、又はDMRS設定情報は、CoMPに参加するTPの間にXn−signalingなどで事前に(又は、周期的に)交換すべきな情報であってもよい。すなわち、NIB CoMP動作に参加するTPの間にこのような情報をXn−signalingなどで事前に交換し、これを、Xn−signaling遅延(例えば、数十ms)が発生しても、いついかなる条件にCoMP動作を開始すべきか(例えば、TP1のローディング状況に余裕があると、TP1はミューティングを行うなど)を判断する根拠として用することができる。
また、上記のローディング情報、一つ以上のCSI−RS設定情報、一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報、又はDMRS設定情報は、CoMP動作に限定されず、NAICS(Network−Assisted Interference Cancellation and Suppression)方式を用いる端末の動作を支援するなどの他の用途にも用いることができる。
SSPM技法のためのXn−signaling方案
図12は、SSPM技法を説明するための図である。
NIB CoMPのためにTPの間のXn−signalingを用いる技法として、半−静的ポイントミューティング(Semi−Static Point Muting;SSPM)技法を適用することができる。以下では、SSPMの場合にさらに考慮されるXn−signaling特徴について説明する。
SSPMは、特定TP(例えば、サービングTP1)のみがPDSCHを送信し、隣接TPは所定の時間区間に所定の帯域に対してミューティングを行う方式である。TPがミューティングを行う時間区間及び帯域に関する情報は、TPの間にXn−signalingを用いてあらかじめ約束することができる。特定時間区間に特定帯域で隣接TPが送信をしないSSPM技法によれば、CoMP UEの立場で隣接TPからの干渉が最小化するため、サービングTPから送信されるPDSCHを受信する性能を最大化することができる。
SSPM開始のための1−way Xn−signaling方案
SSPMのためのXn−signalingは、特定TPが一方向(1−way)にブロードキャスト(又は、一つ以上の他のTPにユニキャスト又はマルチキャスト)することと定義することができる。
このとき、Xn−signalingを送信するTPが提供する情報は、「特定時間区間」に「特定帯域」に対して自身が又は他のTPがミューティングを行うことを知らせる(又は、約束する)メッセージであってもよい。
ここで、「特定時間区間」は、所定の時間単位(例えば、サブフレーム)によって表現される値であってもよい。また、「特定時間区間」は、TP間に互いに確実に知っている基準時間に基づいて、いつからミューティングを始め、いつ終えるかを示す時間情報(例えば、サブフレームビットマップの形態で構成され、連続的又は不連続的な時間情報)で表現することもできる。また、このようなサブフレームビットマップ形態に加えて、いずれの時点(例えば、特定サブフレームインデックスなど)から当該「特定時間区間」が始まるかを明示的に示すこともでき、上記サブフレームビットマップが何回循環した後にいずれの時点(例えば、特定サブフレームインデックスなど)で「特定時間区間」が終了するかを明示的に示すこともできる。
このような「特定時間区間」を表現するために、CoMP動作(muting/non−mutingなど)が適用される(又は、始まる)フレーム番号(frame number)(例えば、システムフレーム番号(SFN))を用いることができる。例えば、Xn−signalingに含まれたSFNが明示的に示す無線フレームでCoMP動作が適用されることを表すことができる。この時のフレーム番号(例えば、SFN)は、Xn−signalingを送信するTPのタイミングを基準とすると定義することができる。又は、Xn−signalingを受信するTPのタイミングに関する情報を、Xn−signalingを送信するTPが知っている場合には、上記SFN値をXn−signalingを受信するTPのタイミングを基準とする値に設定して送信することもできる。
また、「特定帯域」は、所定の周波数単位(例えば、RB単位)によって表現される値であってもよい。
SSPM開始のための2−way Xn−signaling方案
SSPMのためのXn−signalingは、TP1がTP2にミューティングを行うこと(すなわち、リソース調整(resource coordination))を要請(request)し、TP2がそれに対してTP1に応答する形態の両−方向(2−way)シグナリングと定義することができる。このとき、TP2が送信する応答メッセージは、TP1及び他のTP(例えば、TP3,TP4,...)にマルチキャスト/ブロードキャスト方式で伝達することもでき、TP1及び他のTPに個別的にユニキャスト方式で伝達することもできる。
このとき、TP1が送信する要請メッセージに含まれる情報は、「特定時間区間」に「特定帯域」に対してTP2がミューティングを行うように要請するメッセージであってもよい。
また、「特定時間区間」及び「特定帯域」は、上記のSSPMのための1−way Xn−signaling方案で説明した事項を同様に適用することができる。
上記の例示で、TP1が要請メッセージを送信するための「特定条件」を定義することができる。
例えば、TP1が、自身に関連した(associate)UEにそれぞれ事前に複数個のCSIプロセスをRRCシグナリング(RRCシグナリングは100ms以上の遅延が発生しうると仮定する)を用いて設定し、それぞれのCSIプロセスに対するフィードバックを続けて受信しながら、異なったCSIプロセスに対してフィードバックされるCQIの差が所定の基準値以上になる場合に、TP1は上記要請メッセージを送信することができる。上記複数個のCSIプロセスは、CSIプロセス1及びCSIプロセス2を含むことができ、例えば、CSIプロセス1は、NZP CSI−RS1と、TP2がnon−mutingする時を反映するCSI−IM1との組合せと設定し、CSIプロセス2は、NZP CSI−RS1と、TP2がmutingする時を反映するCSI−IM2の組合せと設定することができる。CSIプロセス1に対してフィードバックされるCQI 1とCSIプロセス2に対してフィードバックされるCQI 2との差が所定の基準値以上になる場合、上記要請メッセージ送信に対する条件を満たすということができる。
このような「特定条件」には、TP1とTP2間のローディング情報も考慮されるようにすることができる。例えば、TP2のローディング状況が所定の基準値よりも余裕がある場合にのみ上記要請を許容すると定義することができる。又は、TP2のローディング状況が所定が基準値より混雑している場合には、上記要請が伝達されてもTP2がそれを拒絶することもできる。
また、このような「特定条件」としては、TP間に事前に優先順位が設定されるようにし(例えば、TP1がマスター(master)であり、TP2がスレーブ(slave)である関係とあらかじめ設定されてもよい)、この優先順位によってTP1が上記要請を送ると、TP2は必ず従わなければならない方式と定義することもできる。
上記ローディング情報、一つ以上のCSI−RS設定情報、一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報、又はDMRS設定情報のようにXn−signalingで事前に交換される情報を用いて、TP2が上記のような要請を受け入れるという事前確認(confirm)に該当する情報をTP1にあらかじめ提供した場合、TP1がTP2に送るSSPMのためのミューティング要請だけでも(すなわち、TP2の応答がなくても)SSPM動作を開始することができる。
上記のような要請メッセージ送信に対する特定条件が定義されており、当該条件を満たしてTP1から上記要請メッセージが送信される場合には、このような要請メッセージを受信するTP2はそれをそのまま受け入れるようにすることもできる。このように、特定条件を満たすと、TP2がTP1の要請に必ず従うべき場合(又は、TP2がTP1に応答メッセージを送信せずにも上記要請に従う場合)を、条件付き1−way方式のXn−signalingと表現することもできる。
SSPM動作中のXn−signaling方案
前述したような1−way又は2−way Xn−signalingなどによって特定時間区間に特定帯域におけるSSPMが開始された場合、当該時間区間が終了すると自動でSSPMは終了すると定義することができる。又は、当該時間区間が終了する前に追加のXn−signaling(例えば、1−way方式又は2−way方式)によって当該時間区間の延長が成立するようにすることもできる。延長される時間区間に関する情報は、新しい形態の時間情報で更新されてもよく、帯域情報も新しい形態の帯域情報で更新されてもよい。
例えば、CSIプロセス1は、NZP CSI−RS1と、TP2がnon−mutingする時を反映するCSI−IM1との組合せと設定し、CSIプロセス2は、NZP CSI−RS1とTP2がmutingする時を反映するCSI−IM2との組合せと設定することができる。この場合、SSPMが開始される前には、TP1は、CSIプロセス1に対するUEのフィードバック報告に基づくスケジューリング(すなわち、CQI 1を反映したMCS 1に設定など)でUEにPDSCH送信をすることができる。一方、SSPMが開始された区間では、TP1は、CSIプロセス2に対するUEのフィードバック報告に基づくスケジューリング(すなわち、TP2のミューティングが反映されたCQI 2を反映した(例えば、MCS 1よりも高いMCSである)MCS 2に設定など)でUEにSSPM−PDSCH送信をすることができる。このように、UEにPDSCHを送信するTPの立場では、CSIプロセス1及びCSIプロセス2に対するフィードバック報告は全て受信しているが、SSPM区間か否かによって特定CSIプロセスに対するCSIフィードバック情報に基づいてPDSCHスケジューリングを適用することができる。
SSPMに対するフィードバックのためのXn−signaling方案
SSPM時間区間に又は時間区間が終了した後に、SSPM−PDSCHを送信するTPが、隣接TPのミューティング帯域をどれくらい活用してCoMP UEをスケジューリングしてSSPM−PDSCHを送信したかという活用度情報をフィードバックするXn−signalingをさらに定義することができる。
例えば、SSPMに参加するTP間調整(coordination)によって指示されるリソース(例えば、周波数、時間、電力、空間ドメインのうちの一つ以上のドメインによって定義されるリソース)のどれくらい(例えば、パーセント比率)が、上記調整を必要としたUE(又は、CoMP UE)のためのスケジューリングに用いられたかを示す使用度usage)フィードバック情報を、Xn−signaling形態でTP間に交換することができる。また、SSPMに参加するTP間調整によって指示されるリソースのどれくらい(例えば、パーセント比率)が、上記調整を必要としないUE(又は、non−CoMP UE)のためのスケジューリングに用いられたかを示す使用度フィードバック情報をXn−signaling形態でTP間に交換することもできる。
上記のCoMP UE使用度フィードバック情報とnon−CoMP UE使用度フィードバック情報を併せて送信するものとXn−signalingが定義されてもよい。CoMP UE使用度フィードバック情報とnon−CoMP UE使用度フィードバック情報を併せて提供することによって、上記TP間調整によって指示されるリソースが、利益(benefit)を享受するUE(すなわち、CoMP UE)にどれくらい使われたかを示すことができ、次のSSPMリソース設定の基礎とすることができるためである。このため、隣接TPがミューティングを行った時間区間及び帯域が、実際に該当のCoMP UEをスケジュールするために使われるかの活用度を把握することによって、余分のミューティングリソース消耗を防止し、その分のリソースを他のUEへのデータ送信に活用することができ、全体ネットワークの性能を高めることができる。
CoMPネットワーク構造及びリソース調整のためのXn−signaling方案
本発明の様々な例示で、調整決定(coordination decision)を行い、且つ調整結果(coordination result)(又は、リソース調整結果)を伝達する主体は、CoMPに参加する複数個のTPのいずれか一つであってもよく、特別に定義される中心制御ノード(central control node;CCN)であってもよい。CoMPに参加する複数個のTPを制御するCCNがない形態を、分散型調整構造(distributed coordination architecture)と呼ぶことができ、CCNが存在する形態を、中心型調整構造(centralized coordination architecture)と呼ぶことができる。本発明の様々な例示では、説明の明瞭性のために、特定TP間のXn−signalingと総称するが、これは、分散型調整構造のTP間のXn−signalingを意味することもでき、中心型調整構造のCCNとTP間のXn−signalingを意味することもできる。
上記SSPMのためのXn−signaling方案で提案した事項において、上記リソース調整要請又はリソース調整結果を指示するためのXn−signalingは、下記の表8のように、送信側TP(又は、sender eNB)が知っているNW−CSI−IMインデックスのうちの特定インデックスを、特定周波数−時間リソース単位(例えば、PRB単位及び/又はサブフレーム単位)で示す形態で設計することができる。
上記の表8で示すように、Xn−signalingで指示されるNW−CSI−IMインデックスの意味は、次のように解釈することができる。
NW−CSI−IM指示情報を送信する送信者eNBがこれを受信する受信者eNBに、該NW−CSI−IM指示情報がリソース調整通知/結果に対するものであることを知らせたり、又はリソース調整要請に対するものであることを知らせるために、所定の選択子ビット(selector bit)を用いることができる。例えば、NW−CSI−IM指示情報に含まれた選択子ビットの値によって、上記NW−CSI−IM指示情報が、リソース調整通知/結果を示す情報と解釈されてもよく、リソース調整要請に対するものと解釈されてもよい。又は、上記NW−CSI−IM指示情報は、別の指示がないと、リソース調整通知/結果に対するものと解釈されるように(すなわち、NW−CSI−IM指示情報は、デフォルト(default)としてリソース調整通知/結果を示す情報と解釈されるように)定義することもできる。この場合、NW−CSI−IM指示情報がリソース調整要請に対するものであることを示すためには特別な指示情報を含まなければならない(例えば、特定フィールドが特別な値を有する場合は、リソース調整要請と解釈し、その他の場合はいずれも、リソース調整通知/結果と解釈することができる)。又は、リソース調整通知/結果の場合とリソース調整要請の場合に対して別個のXn−signalingフォーマットを設計することもできる。
NW−CSI−IM指示情報がリソース調整通知/結果を指示する場合
NW−CSI−IM指示情報は、NW−CSI−IM指示情報においてリストされたNW−CSI−IMインデックスで設定されたRE位置(時間/周波数リソース位置)で送信者eNBが送信する(干渉)信号に対する特性(例えば、送信電力及び/又はプリコーディング情報)が、指示されたPRB及び/又はサブフレームインデックス位置で実際に当該送信者eNBが送信する信号(例えば、PDSCHなど)に対する特性と同一であると仮定してもよいことを知らせるものと解釈することができる。
このようなNW−CSI−IM指示情報の解釈は主に、分散型調整構造に適用することができる。例えば、上記の表6又は表7の例示のような一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報の形態で、送信者eNBが「non−muting」で特定NW−CSI−IMリソースで信号送信を行う場合、上記送信者eNBは、当該NW−CSI−IMリソースに対して適用される信号特性が、特定周波数/時間リソース(又は、他の周波数/時間リソースマップ)に対して適用される信号特性と同一であることを、受信者eNBに通知することができる。このような通知情報を受信した他のeNBは、受信した情報が示す特定周波数/時間リソースでUEスケジューリングを行う時に、上記送信者eNBが上記特定周波数/時間リソースと連動する情報として知らせたNW−CSI−IM indexに対して当該UEがCSIフィードバックした情報に基づいて、下りリンク送信に適用されるプリコーダ、MCSなどを決定又は選択することができる。
また、ある受信者eNBが特定周波数/時間リソースマップに対して複数の送信者eNBからNW−CSI−IM指示情報をXn−signalingで受信した場合、それぞれの送信者eNBが提供する情報が示すNW−CSI−IMインデックスの積集合に該当する、共通に指示される特定NW−CSI−IMインデックスを決定することができる。これによって、上記共通に指示される特定NW−CSI−IMインデックスが含まれるCSIプロセスインデックスが決定され、上記受信者eNBは、上記CSIプロセスインデックスが設定され、CSIフィードバックを行うUEをスケジューリングの対象として考慮することができる。すなわち、特定NW−CSI−IMインデックスに対して「non−muting」と設定され、当該リソースで特定信号を加えるeNBが複数個である場合(例えば、上記の表6又は表7の例示でNW−CSI−IMインデックス4、6、7の場合)、できるだけ多いeNBから上記NW−CSI−IM指示情報を受信した特定時間/周波数リソースマップに対してUEスケジューリングを行うことによって、指示されたNW−CSI−IMインデックスにおける当該UEによって測定された干渉特性に基づくCSIフィードバック報告から把握されるチャネル情報が、UEスケジューリングに用いられる特定時間/周波数リソースにおけるチャネル状態と最大限に類似になる。
また、このようなNW−CSI−IM指示情報は、特定eNB集合(例えば、CoMPクラスター)に属したeNBに、マルチキャスト/ブロードキャスト形態で送信されるように定義又は設定することができる。ここで、上記特定eNB集合は、事前にあらかじめ定義されたものであってもよく、又は別途のXn−signalingで事前に特定eNB(又は、eNB集合)間の交渉を通じて決定又は設定されてもよい。すなわち、上記NW−CSI−IM指示情報は、一つの受信者eNBに伝達されるユニキャストシグナリングではなく、CoMPクラスターに属した複数のeNBに向かうマルチキャスト/ブロードキャストシグナリングで上記の表8のような情報要素を伝達することによって、これを受信する複数のeNBは、当該送信者eNBが指示する周波数/時間リソースマップを参考して、最善の努力(best effort)形態で最大限に類似の周波数/時間リソースマップに互いに関連づいたNW−CSI−IMインデックスを指示し、順次に(又は、連鎖的に)Xn−signalingを交換できるようにすることができる。これは、例えば、周波数選択性(frequency selectivity)に大差のないPRBに対して、上記NW−CSI−IM指示情報を受信した受信者eNBは、上記Xn−signalingを先に提供した送信者eNBの周波数/時間リソースマップを参考して可能なかぎり同一のNW−CSI−IMインデックスを選択し、受信者eNBがさらに他のeNBに向かうXn−signalingを送信するようにすることが好ましい。例えば、上記の表6又は表7の例示で、eNB2が先に特定周波数/時間リソースマップに対して「NW−CSI−IM index3、4、7」を指示したとすれば、これを受信したeNB3は、最大限に当該周波数/時間リソースマップと類似の形態に従いながら(例えば、一部の周波数/時間リソースは互いに重複しても異なってもよいが、できるだけ多くの周波数/時間リソースが重なるように周波数/時間リソースマップを設定して)ここに「NW−CSI−IM index 2、4、6」を指示してeNB1にXn−signalingすることができる。eNB2及びeNB3からのNW−CSI−IM指示情報を受信したeNB1は、ここに積集合を取ってNW−CSI−IM index 4を選択し、これを含んでいる特定CSIプロセスが設定されたUEをスケジューリング対象として優先的に考慮することができる。
また、上記周波数/時間リソースマップに関して、事前に別途のXn−signalingなどによって、CoMP可能な領域及びCoMP不可能な領域などをあらかじめ分けてeNB間に交渉することによって、できるだけCoMP可能な領域をeNB間に一致(align)させておく方法が効果的であろう。すなわち、それぞれのeNBにおいてはGBR(Guaranteed Bit Rate)ベアラーなどのためにCoMPを適用しない特定周波数/時間リソースを事前に定めておくことができ、このような情報をあらかじめ交換し、上記CoMP可能な領域を事前に交渉する上で活用することができる。より具体的に、上記NW−CSI−IM index別に当該CSI−IMリソースに大きく影響を与えるeNBの細部の集合を事前に構成/設定することができ(例えば、地理的によって隣接しているeNBを事前にサブセットとして構成/設定するなど)、このようなeNB間に上記周波数/時間リソースマップの一致(alignment)のための交渉が主に行われるようにすることができる。例えば、このような周波数/時間リソースマップ交渉のためのXn−signalingを、CoMPクラスターなどの特定eNB集合に向かってマルチキャスト/ブロードキャストしても、このうち、いかなるeNBがより高い優先順位を有する交渉対象となるかを別に指定することもできる。
このような動作が円滑に行われるようにするために、上記CoMPクラスターのような特定eNB集合内では前述のようなXn−signalingが互いに重ならないようにしなければならない。そのために、事前に定義又は設定された周期及び/又はオフセットにしたがって、上記特定eNB内のeNBが順番で又は、連鎖的に)上記Xn−signalingを送信する方式を適用することができる。
NW−CSI−IM指示情報がリソース調整要請を指示する場合
NW−CSI−IM指示情報は、NW−CSI−IM指示情報においてリストされたNW−CSI−IMインデックスで設定されたRE位置(時間/周波数リソース位置)で受信者eNBが送信する(干渉)信号に対する特性(例えば、送信電力及び/又はプリコーディング情報)を、指示されたPRB及び/又はサブフレームインデックス位置で実際に当該受信者eNBが送信する信号(例えば、PDSCHなど)に対する特性と同一にさせることを要請するものと解釈することができる。
NW−CSI−IM指示情報がリソース調整要請を指示する場合は、上記NW−CSI−IM指示情報がリソース調整通知/結果を指示する場合と比較して、送信者eNBと受信者eNBが互いに換わった形態である。また、上記NW−CSI−IM指示情報がリソース調整通知/結果を指示する場合に対して提案した本発明の例示は、送信者eNBと受信者eNBを互いに換えて、NW−CSI−IM指示情報を、リソース調整要請を指示する場合の例示として適用することができる。
さらに、リソース調整要請を指示するNW−CSI−IM指示情報を受信した受信者eNBは、このような要請に対する受容(accept)又は拒絶(reject)を示すシグナリングを応答することができる。
このような応答メッセージが単純に受容又は拒絶を示すこともできるが、他の方式で受容又は拒絶の意味が伝達されてもよい。
例えば、「拒絶」に対するXn−signalingは、上記リソース調整通知/結果を指示するNW−CSI−IM指示情報に代替されてもよい。この場合、リソース調整要請を受信した受信者eNBは、上記要請に対する「拒絶」であると同時に、受信者eNBが他の形態で再構成したリソース調整通知/結果を、リソース調整要請を送信した送信者eNBにXn−signalingしたことと理解することができる。
また、「受容」に対するXn−signalingは、受信者eNBが送信者eNBに応答シグナリングを送信しない場合(すなわち、応答が省略される場合)を含むものと設定することができる。すなわち、送信者eNBがリソース調整要請を指示するNW−CSI−IM指示情報を受信者eNBにXn−signalingする場合、受信者eNBからの別の応答がない限り、デフォルトとして上記要請が受容されることと定義又は設定することができる。このような動作は、中心型調整構造で効果的に用いることができる。例えば、CCN(又は、CCN役割を行う特定eNB(例えば、Macro−eNB)、以下では総称してCCNという)が他のeNBに、リソース調整要請を指示するNW−CSI−IM指示情報をXn−signalingする場合、これを受信する受信者eNBが応答メッセージをシグナルしないように設定したり、又は受信者eNBが送信者eNBのタイプによって(例えば、送信者eNBがCCN又はMacro−eNBである場合にのみ)、受容を示す応答メッセージをシグナルするように設定することもできる。この場合、送信者eNBが送信するXn−signalingはリソース調整要請の形態であるが、実質的にはリソース調整命令の機能を持つようになり、結局として、送信者eNB(例えば、CCN)と他の受信者eNB(例えば、non−CCN)を含む中心型調整構造を構成することができる。
一方、分散型調整構造では、リソース調整要請を指示するNW−CSI−IM指示情報を受信する受信者eNBがこれに対して受容するというメッセージを応答すると、リソース調整要請を指示するNW−CSI−IM指示情報を送信した送信者eNBは、NW−CSI−IM指示情報で指示された特定周波数/時間リソースにUEをスケジュールする時、上記特定周波数/時間リソースに連動した特定NW−CSI−IM indexに対して当該UEがCSIフィードバック1情報に基づいて、下りリンク送信に適用されるプリコーダ、MCSなどを決定又は選択することができる。
中心型調整構造Xn−signaling方案
本発明で提案する様々な例示において、特に中心型調整構造に有利な追加のXn−signalingとして利益メトリック(benefit metric)について以下に説明する。利益メトリックは、それぞれのeNBがCCNに特定周波数/時間リソースマップに対する自身のUEスケジューリングメトリック又は有用性(utility)メトリックと説明することができる。以下では有用性メトリック(utility metric)という用語を主に使用するが、これはUEスケジューリングメトリック(UE scheduling metric)又は利益メトリック(benefit metric)を代表する用語として理解しなければならない。
有用性メトリック(Utility metric)は、特定周波数/時間リソース(例えば、PRB及び/又はサブフレームインデックス単位で定義されるリソース)で特定UEをスケジューリングした時に期待できるデータレート(data rate)又は処理率(throughput)に対する値と定義することができる。具体的な例示として、有用性メトリックは、特定UEに対して期待可能なデータレート(又は、処理率)を当該UEの平均データレート(又は、平均処理率)で割った値と定義することができる。これに加えて又は代わりに、有用性メトリックは、特定UEに対して期待可能なデータレート(又は、処理率)を当該UEのQoSを反映して導出された値(例えば、当該UEのQoSなどによって事前に定義又は設定された特定関数によって計算された値)と定義することができる。
例えば、有用性メトリック値が大きいほど、該当の周波数/時間リソースにUEスケジューリングをすることが、該当のeNB立場で有利であることを意味できる。したがって、このような有用性メトリックをCCNなどにXn−signalingする送信者eNBの場合、有用性メトリック値の大きい周波数/時間リソースでは、上記送信者eNBがミューティングを行うよりは、データ(例えば、PDSCH)送信をすることを好むという情報をCCNに提供すると解釈することができる。
また、特定周波数/時間リソースに対して複数個の有用性メトリックsがXn−signalingされてもよい。この場合、それぞれの有用性メトリックは、互いに異なるCoMP仮説(hypothesis)を仮定して計算された値であってもよい。ここで、互いに異なるCoMP仮説は、互いに異なる干渉環境を意味してもよく、上記の表6又は表7のように、複数個のeNBがそれぞれミューティングするか否かを示すパターンと定義されてもよく、互いに異なるCSIプロセス単位を意味してもよい。
送信者eNBが仮定する互いに異なるCoMP仮説をXn−signalingで表現する方法として、上記の表6又は表7の例示のような一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報の形態を用いることができる。例えば、「NW−CSI−processインデックス」別に有用性メトリック値を計算してXn−signalingしたり、又は「NW−NZP−CSI−RSインデックス及び/又はNW−CSI−IMインデックス」別に有用性メトリック値を計算してXn−signalingする方式を提案する。
例えば、下記の表9のように、特定周波数/時間リソース単位(例えば、PRB単位及び/又はサブフレームインデックス単位)に対して特定NW−CSI−processインデックスによる該当のUEのCSIフィードバック結果を反映したデータ(例えば、PDSCH)送信を仮定し、この時の有用性メトリックを計算してその値をXn−signalingすることができる。
上記の表9で説明するように、有用性メトリックはUビットサイズ有することができ、有用性メトリックとNW−CSI−processインデックスで構成される対(pair)の形態でXn−signalingすることができる。
また、互いに異なるNW−CSI−process仮定に基づいて計算された他の有用性メトリックをXn−signalingすることができる。すなわち、上記の表9で説明するように、{utility metric,NW−CSI−process index(es)}の一つの対又は複数個の対をXn−signalingすることができる。
一つのNW−CSI−processインデックスが一つのNW−NZP−CSI−RSインデックスと一つのNW−CSI−IMインデックスとの組合せで構成されることを考慮すれば、前述したようにNW−CSI−processインデックス別に有用性メトリックを計算することは、NW−CSI−processインデックスによって指示されたNW−NZP−CSI−RSに基づいてチャネル(又は、所望の信号)を測定し、NW−CSI−processインデックスによって指示されたNW−CSI−IMに基づいて干渉を測定し、これらの測定結果に基づいて計算/生成されたCSIフィードバック情報(例えば、RI、PMI、CQI)に基づいてPDSCHが送信されると仮定した時の有用性メトリックを計算するという意味と解釈することができる。
このような有用性メトリックを含むXn−signalingを複数のeNBから受信するCCNは、受信した情報を総合的に考慮して、上記複数のeNBが含まれる特定eNB集合(例えば、CoMPクラスター)内における全般的な最適化(global optimization)を行うことができる。これによって、それぞれのeNBにおけるリソース調整要請を指示する情報を含むXn−signalingをeNBに送信することによって(例えば、前述の例示で説明したように、リソース調整要請を指示するNW−CSI−IM指示情報(実質的にはリソース調整命令)をXn−signalingして)、NIB CoMP動作を效率的に行わせることができる。
例えば、CCNが、特定周波数/時間リソースに対して有用性メトリック値が最も高いものをリソース調整結果として選択すると、CCNは、選択された有用性メトリックの計算の基礎となるNW−CSI−processインデックスを知っているため(すなわち、上記の表9のように{utility metric, NW−CSI−process index(es)}の対を知っているため)、当該NW−CSI−processインデックスに関連した特定NW−CSI−IMインデックスがわかる。これによって、CCNは、リソース調整要請(又は、リソース調整命令)を指示するNW−CSI−IM指示情報の形態でXn−signalingを構成してeNBに送信することができる。
前述したように、上記の表9の例示で「NW−CSI−process index(es)」は、「NW−NZP−CSI−RSインデックス及び/又はNW−CSI−IMインデックス」に取り替えてもよい。この場合、下記の表10のように有用性メトリック IEを定義することができる。
上記の表9のように定義される有用性メトリックIEに対するXn−signalingを利用する実施例は、上記の表8に関する説明で「NW−CSI−processインデックス」を「NW−NZP−CSI−RSインデックス及び/又はNW−CSI−IMインデックス」に取り替えた実施例として適用することができる。
具体的に、それぞれのeNBは、指示されたNW−NZP−CSI−RSに基づいてチャネル(又は、所望の信号)を測定し、指示されたNW−CSI−IMに基づいて干渉を測定し、これらの測定結果に基づいて計算/生成されたCSIフィードバック情報(例えば、RI、PMI、CQI)に基づいてPDSCHが送信されると仮定した時の有用性メトリックを計算するという意味と解釈することができる。
また、上記の表9のような例示で、NZP−CSI−RSインデックスを指示する情報は省略され、{utility metric(U bits),NW−CSI−IM index(es)}に対する一つ以上の対の形態でのみXn−signalingが構成されてもよい。この場合、有用性メトリック計算の基礎となるNW−NZP−CSI−RSインデックスは、有用性メトリックを送信する送信者eNBが別途に知らせると解釈してもよく、送信者eNBが設定/送信している特定NW−NZP−CSI−RSインデックスが暗黙的に指示されると解釈してもよい。
有用性メトリック類似情報のXn−signaling方案
前述した例示で説明した有用性メトリック(又は、UEスケジューリングメトリック、又は利益メトリック)のためのXn−signaling動作は、他の類似の情報(例えば、選好度等級(preference rating)又は優先順位マップ(priority map))のXn−signaling動作としても適用することができる。以下では、有用性メトリック、選好度等級及び優先順位マップについて具体的に説明する。
有用性メトリックは、前述したように、特定周波数/時間リソース(例えば、PRB単位及び/又はサブフレームインデックス単位)で特定UEをスケジューリングした時に期待できるデータレート又は処理率を示す値と定義される。さらに、有用性メトリックは、計算された値を事前に定義された量子化(quantization)基準によってマップされた値で表現されてもよい。しかし、ネットワーク販売者(network vender)ごとのeNB具現方式が完全に一致せず、eNBごとに有用性メトリック計算方式が同一でない可能性が高い。仮に、ネットワーク事業者が互いに異なるネットワーク販売者によって具現されたeNBが一つのCoMPクラスターを構成する場合には、それぞれのeNBによって計算されてXn−signalingされる有用性メトリック値が互いに異なる基準によって表現された値であってもよく、これを互いに比較不可能な場合もある。したがって、有用性メトリックと類似しているが、より単純化した比較基準を用いることもできる。
選好度等級(preference rating)又は優先順位マップ(priority map)は、有用性メトリックと違い、簡略化したレベルに設定(例えば、4段階レベルのいずれか一つを指示すると定義)することができる。選好度等級又は優先順位マップは、上記の表9又は表10で説明した有用性メトリックと同様に、NW CSIインデックスとペアリングすることができる。具体的に、Xn−signalingで、{選好度等級(又は、優先順位マップ)、NW−CSI−processインデックス}の一つ以上の対、{選好度等級(又は、優先順位マップ)、NW−CSI−IMインデックス}の一つ以上の対、又は{選好度等級(又は、優先順位マップ)、NW−NZP−CSI−RSインデックス及び/又はNW−CSI−IMインデックス}の一つ以上の対をリストすることができる。
このような選好度等級(又は、優先順位マップ)は、eNB具現によって異なりうるスケジューラアルゴリズムに依存するメトリックである必要がなく、簡略化した選好度又は優先順位を表示する形態で活用することができる。このような選好度又は優先順位値を表現するとき、ネットワーク販売者ではなくネットワーク事業者が直接ソフトウェアベースのアルゴリズムで挿入できるようにすることによって、互いに異なるネットワーク販売者によって具現されたeNB間でも比較可能な値として上記選好度又は優先順位を任意のCoMPクラスター内で活用することができる。
前述した有用性メトリック、UEスケジューリングメトリック、利益メトリック、選好度等級、優先順位マップなどのシグナリングは、NW−CSI−processインデックス(又は、NW−CSI−IMインデックス)によって表示される特定CoMP仮説(すなわち、CoMPクラスター内のそれぞれのeNBの動作(例えば、ミューティングするか否か、送信仮定(transmission assumptions)など))を仮定した状態で送信者eNBが自身の活用/利益/選好程度を他のeNBに知らせることであり、これは、上記特定CoMP仮説が適用される場合、上記送信者eNBの立場からは、好ましい他のeNBの動作を知らせることと解釈することができる。
本発明で提案する有用性メトリック、UEスケジューリングメトリック、利益メトリック、選好度等級、優先順位マップなどのシグナリングは、従来技術でeNB間のシグナリングの基本的な原則(すなわち、送信者eNBは自身の動作を他のeNBに知らせるだけであり、他のeNBの動作には関与しない)を超えて、送信者eNBは、自身の動作だけでなく、CoMPクラスター内の他のeNBの動作(すなわち、ネットワーク性能の最適化という観点で送信者eNBが判断したところ、他のeNBの好ましい動作及び/又は送信者eNBが所望する他のeNBの動作)を知らせるシグナリングであるという点で、従来のeNB−間シグナリングと明らかに相違する。
有用性メトリック関連情報のXn−signaling方案
上記の表9又は表10のような有用性メトリックをXn−signalingすることに加えて又は代わりに、このような有用性メトリックを計算し得る要素情報を、周波数/時間リソース単位にXn−signalinを用いてeNB間に交換することができる。また、中心型調整構造では、有用性メトリックを計算し得る要素情報をCCN以外のeNBがCCNに送信することと設計することができる。
上記の要素情報は、次の例示の一つ以上を含むことができる。
−スケジュールされるUEのCSI報告(例えば、RI、PMI、CQI)の一つ以上のセット
−スケジュールされるUEの測定報告(例えば、RSRP)の一つ以上のセット
−スケジュールされるUEのSRS(Sounding Reference Signal)受信電力
−スケジュールされるUEのユーザ認知処理率(User perceived throughput;UPT)
−スケジュールされるUEのPFメトリック(Proportional Fair metric)
−スケジュールされるUEのQCI(QoS Class Identifier)
上記例示で「スケジュールされるUE」は、eNBが該当の周波数/時間リソースでスケジューリングしようとする特定UEに関する情報が上記要素情報に含まれているという意味と解釈されるように定義又は設定することができる。すなわち、送信者eNBがサービングする全ての個別UEに対する上記要素情報を受信者eNBに伝達するという意味ではなく、最適の(best)UE又は代表者(representative)UEに対する上記要素情報を伝達するという意味と理解することができる。このため、Xn−signalingオーバーヘッドを大幅に減らすことができ、全体UEではなく一部のUEに関する要素情報のみをCCNが収集しても、該当のCoMPクラスターで全般的な最適化を行う上で問題はない。
より具体的に、上記の例示で「スケジュールされるUE」は、「(活性化された)UEのセット」と解釈することもできる。これは、活性化(active)状態の全てのUEに対する要素情報がシグナルされることと解釈してもよく、又は活性化された状態のUEの一部のUE(一部のUEは、送信者eNBが選択することができる)に対する要素情報がシグナルされることと解釈してもよい。
一部のUEに対する要素情報がシグナルされても、「UEのセット」のUE個数の下限は、1に設定することができる。すなわち、送信者eNBは必ず少なくとも一つのUEに対する要素情報をシグナルする動作を定義することができる。例えば、Xn−signalingプロトコル上で、上記のような要素情報を送信するように要請されたり指示を受ける場合(例えば、他のネットワークノードからの所定の作動メッセージ(invoke message)によって要請/指示することができる)、又は送信者eNBが最初に上記要素情報をeNB−間Xn−signalingで送信しようとする場合に、「UEのセット」のUE個数の下限は、1に設定することができる。
又は、Xn−signalingプロトコル上で「UEのセット」のUE個数の下限は、要素情報のタイプ別に0に設定することを許容することもできる。例えば、上記「スケジュールされるUEのCSI報告(例えば、RI、PMI、CQI)の一つ以上のセット」のスケジュールされるUE(すなわち、「UEのセット」)に属したUE個数は、少なくとも1と定義され、「スケジュールされるUEの測定報告(例えば、RSRP)の一つ以上のセット」のスケジュールされるUE(すなわち、「UEのセット」)に属したUE個数は、少なくとも0と定義されてもよい。これは、要素情報に対するXn−signalingにおいてCSI情報は、少なくとも一つのUEに対するものが他のeNBに提供されなければならないが、RSRP情報は、選択的に提供されるものと解釈することができる。又は、RSRP情報を提供しない(すなわち、0個のUEに対するRSRP情報を提供する)場合は、以前に提供された特定UEに対するRSRP情報が変動されず、その値をアップデートしないことを意味することもできる。
また、「スケジュールされるUE」又は「UEのセット」に属するUEは、最小限の要件を満たすUEの中から選択することもできる。例えば、CoMP設定が可能なUE(例えば、送信モード10及びそれ以上と設定されたUE)、2個以上のCSIプロセスが設定されたUE、UEケーパビリティ情報上で最大限に支援可能なCSIプロセスの個数が2以上であるUEが、「UEのセット」に含まれるように定義することができる。
上記の有用性メトリックに関連した要素情報の例示に加えて、送信バッファー情報(例えば、送信キューの状態(「Status of transmission queues」))をXn−signalingすることができる。
送信キューの状態情報は、パケット伝達遅延を最小化するために用いることができる。例えば、キュー(queue)の長さが長いほど、より高い有用性メトリック値が設定されるようにすることができる。例えば、eNBの送信キュー(Transmission queue)の長さ情報をXn−signalingすることによって、CCNで判断してキューの長さが長いほど有用性メトリックの値を高い値と付与することができる(これを、最大遅延スケジューリングアルゴリズムに従うと表現することもできる)。
また、送信キューの状態情報をTms間隔で送信者eNBがXn−signalingで送信することができる。この場合、特定時点で送信キューの状態は、次の情報の一つ以上を含むことができる。
−特定UE別に現在の送信バッファー状態を示す情報
−以前Xn−signaling時点(例えば、Tms以前時点)に比べてどれくらいのデータ(パケット)量が既にスケジュールされたかを示す情報
−以前Xn−signaling時点(例えば、Tms以前時点)に比べてどれくらいの新しいデータ(パケット)量がさらにバッファーに蓄えられたかを示す情報
−現在時点まで送信キューに積もっているQ状態を示す情報
上記情報の一つ以上の情報を用いて、このような情報をXn−signalingされるネットワークノード(例えば、CCN)は、当該情報を送信する送信者eNBに積もっているデータ量を把握し、リソース調整/割当て時に、多量のデータが積もっているeNBであるほど高い重みを付けることができる。
一方、後述する「統合Xn−signaling」方案において、利益メトリック(「benefit metric」)又は選好度等級値(「preference rate value」)と呼ばれるXn−signaling情報に送信バッファー及びキュー状態情報(「Transmit buffer and queue status information」)を含めることができる。前述した「送信キューの状態」情報に含まれる例示は、「送信バッファー及びキュー状態情報」の形態で送信されるように定義又は設定することができる。例えば、「送信バッファー及びキュー状態情報」で送信バッファー状態(「transmit buffer status」)情報は、上記の「特定UE別に現在の送信バッファー状態を示す情報」を意味し、キュー状態(「queue status」)情報は、上記「現在時点まで送信キューに積もっているキュー状態を示す情報」を意味することができる。このように、上記「送信キューの状態」の細部例示のうちの一部又は複数個の組合せを、様々なバッファー状態関連情報を伝達するメッセージの内容物としてXn−signalingすることができる。
NIB CoMP eNB−間シグナリングに対する追加例示1
NIB CoMPのために、eNB間のXnインターフェース(例えば、X2インターフェース)上で次のような情報をシグナルすることができる。
− CoMP仮説。CoMP仮説は、時間/周波数ドメインで少なくとも受信ノードのための仮説的な(hypothetical)リソース割当てを含むことができる。
− UEのセットに対するCSI情報(RI、PMI、CQI)の一つ以上のセット。
− UEのセットに対する一つ以上の測定報告(RSRP)。
−改善されたRNTP(Enhanced Relative Narrowband Tx Power)。改善されたRNTPの情報設定単位(granularity)は、周波数/時間ドメインに拡張することができる。また、改善されたRNTP内の情報は、送信eNBのみのための送信電力臨界値を含むことができ、これは多重−レベルに設定されてもよい。また、指示された周波数/時間リソースの使用度状態を交換するために、既存に定義されている状態報告(status report)をeNBの間でシグナルすることができる。
− 利益メトリック(benefit metric)。
以下では、上記Xn−signaling情報のうち、より具体的に定義する必要がある事項について説明する。
CoMP仮説
CoMP仮説は、時間/周波数ドメインで少なくとも受信ノードのための仮説的なリソース割当てを含み、これは、中心型調整(centralized coordination)を支援するためである。このようなCoMP仮説のシグナリングは、CCNによって決定されたリソース調整結果を指示するものとして用いられてもよく、又は(時間/周波数設定単位無しで)利益メトリックシグナリングのために仮定される仮説的な条件として用いられてもよい。
受信されたCoMP仮説シグナリングに対してどのように反応するかは、受信eNBの具現によるが、受信eNBが、これに対する受容/無視をそれぞれ意味するフィードバック(例えば、YES/NO)を送信ノードに送ることもできる。
CoMP仮説に対して必要な時間/周波数ドメインの設定単位及びシグナリング周期に対しては、PRB及びサブフレーム単位に設定し、サブフレームはL−ビットサイズのサブフレームビットマップによって指示されるようにすることができる。また、それぞれ異なるNIB遅延及びシグナリング周期を考慮して、Lは最大10と与えられることを提案する。CoMP仮説に対する適切なシグナリング周期であるL値は、送信者ノードによってそれぞれ異なってもよいため、CoMP仮説シグナリング情報にL値を含めたり、受信ノードが周期値(すなわち、L値)を要請するようにすることができる。CoMP仮説情報は、セル別電力割当て情報(ミューティングするか否かを示す情報、又は電力レベルを示す情報など)を含むことができ、これは、セルIDによって識別することができる。
CoMP仮説と関連づく利益メトリック
利益メトリック(benefit metric)は、次のように定義することができる。
利益メトリックは、CoMP仮説と関連づけられ、関連づくCoMP仮説を仮定した時に、送信者ノードのセルがそのスケジューリングにおいて期待する利益を定量化した(quantifying)情報である。
セル−特定利益メトリックは、当該セル内の全ての活性UEに対して、UEごとに与えられる要素情報から事業者が定義する関数の結果で最大値として計算される。上記要素情報は、関連づくCoMP仮説に対応するCSI報告(RI、PMI、CQI)セット、一つ以上の測定報告(RSRP)、平均ユーザ処理率、送信バッファー及びキュー状態情報(Transmit buffer and queue status information)、QCIなどであってもよい。
図13は、周波数/時間リソースマップに対してCoMP仮説と共にシグナルされる利益メトリックを説明するための図である。
図13で、CoMP仮説は、個別eNBに対する電力割当てリストによって指示することができる。電力割当てリストは、eNB1に対する電力割当て値、eNB2に対する電力割当て値、…、eNBNに対する電力割当て値を明示的に指示する形態で構成することができる。又は、CoMP仮説は、NW CSI−IMインデックスのように、より簡単な形態で指示されるようにすることもできる。すなわち、一つのインデックス値が個別eNBの動作を指示することができる。
利益メトリックは、時間/周波数設定単位(granularity)無しで、関連したCoMP仮説と共にシグナルされてもよい。具体的に、シグナルされる利益メトリックは、関連したCoMP仮説を仮定した時に(例えば、隣接セルのmuting/non−mutingパターンを仮定して)送信者ノードのセルがそのスケジューリングにおいて期待する定量化された利益値を意味する。
送信者ノードは複数個の利益メトリックをシグナルすることができ、それぞれの利益メトリックはそれぞれ異なったCoMP仮説と関連付けられている。このため、利益メトリックは、CoMP仮説(送信者eNBの動作だけでなく、他のeNBの動作も示す情報)別の、送信者eNB観点における選好度を表現することができる。
利益メトリックがCoMP仮説と共にシグナルされる点を考慮すれば、利益メトリックの送信周期は、前述したCoMP仮説の送信周期(例えば、周期値L)と同一に設定することができる。
利益メトリックの情報は、0乃至B(B>0)範囲の整数値と定義することができる。利益メトリックがセル内の全ての活性UEを考慮する定量化された値と定義される点を考慮すれば、例えば、B=100に設定することができる。簡単な例示として、関連したCoMP仮説に対応する少なくとも一つのCSI報告セット及び平均ユーザ処理率から導出されるPFメトリックを用いて上記の利益メトリックを計算することができる。ここで、CQIの計算のために、一つ以上の測定報告(RSRP)も用いることができる。このような計算はCCN以外の送信者eNBで行われるため、QCIや送信バッファー及びキュー状態情報のような追加情報が用いられてもよい。複数個の送信者ノードからのそれぞれ異なるCoMP仮説に関連づく利益メトリックがCCNに到達すると、CCNは、メンバー(member)eNBから提供された情報を全て用いてリソース調整決定を行うことができる。一方、CCNのリソース調整決定がメンバーeNBに提供される場合には、利益メトリックがシグナルされなくてもよい。すなわち、CCNは、メンバーeNBが期待する利益メトリックを考慮してリソース調整決定を行う機能を持つため、CCNが期待する利益メトリックがメンバーeNBに提供される必要はないわけである。仮にメンバーeNBがCCNに送信するシグナリングとCCNがメンバーeNBに送信するシグナリングが、後述する「統合シグナリングフォーマット」と定義される場合には、利益メトリック情報は、当該シグナリングが、CCNがメンバーeNBに送信するリソース調整決定の通知/命令タイプであることを示す特別な値に設定されてもよく、省略されてもよく(omitted)、又は留保されてもよい(reserved)。
このようなCoMP仮説及び利益メトリックのシグナリングは、中心型調整構造の他、分散型調整構造にも適用することができる。例えば、分散型調整構造で送信者がeNB1であり、受信者がeNB2である場合、利益メトリックシグナリングは、指示されるCoMP仮説をeNB1の観点で考慮した時のリソース調整要請(又は、リソース調整推薦(recommendation))シグナリングと理解することができる。この場合、eNB2は、eNB1から受信された情報を自身のスケジューリング決定に考慮することができる。具体的に、eNB2の立場では、送信者eNB1の動作に関する情報は、将来eNB1が適用すると保障(guarantee)するものと考慮することができ、これによって、受信者eNB2は、関連UEのCSIフィードバック報告を活用することができる。受信者eNB2の動作に関する情報は、eNB2が最善の努力(best effort)方式で動作する時に考慮することもできる。分散型調整構造ではこのようなシグナリングを非常に多く交換することができ、よって、他のeNBの動作に関する情報も受信者eNB2が自身のスケジューリングに考慮することができる。例えば、様々なCoMP仮説のうち、最も共通的に好まれる(すなわち、多数のeNBが、他のCoMP仮説に比べて相対的に高い利益メトリック値を付与した)CoMP仮説を、受信者eNB2の最終的なスケジューリング決定の仮定として用いることができる。
CSI及びRSRP情報
CSI情報の一つ以上のセット及び/又はUEのセットに対するRSRP情報は、中心型調整構造と分散型調整構造の両方においてCoMP動作のためにXn−signalingすることができる。前述したセル−特定利益メトリックは、UE識別情報(ID)と共に報告されるCSI及びそのために仮定されるNW−CSI−process識別情報(ID)のような明示的なUE−特定情報を含まず、、このようなタイプの情報は、利益メトリック情報のシグナリングに基づいて付加的な情報としてCoMPのために用いることができる。例えば、送信者eNBでスケジュールされるUEに対するPMIを含むCSI情報が他のeNBに提供される場合、分散型調整構造においても、受信者eNBは上記CSI情報に基づいてCB(Coordinated Beamforming)を含むCoMP動作を考慮することができる。
このようなUE−特定情報のシグナリングは、eNB間のXn−signalingのためにより多くのオーバーロードを引き起こすことから、QCI、バッファー状態、平均ユーザ処理率などの要素情報が同時にXn−signalingされない場合もある。このため、このようなUE−特定シグナリングは、補助的(supplementary)又は選択的(optional)情報として取り扱うことができる。
改善されたRNTP
改善されたRNTPのシグナリングは、指示された周波数/時間リソースマップ上における送信者eNBの電力レベル及び/又はビームフォーミング情報に関連した自身の動作に対する通知として認識されるため、NIB CoMPで分散型調整構造を支援することができる。既存のRNTP/ABS(Almost Blank Subframe)方式のシグナリングとの相違点は、そのリソース設定単位(granularity)が周波数−時間リソースマップの2次元ドメインに拡張され、多重−レベル電力割当て情報が指示され、空間ドメインにおける指示情報(例えば、プリコーディング情報)を含むということである。
改善されたRNTPは、送信電力臨界値及び周波数/時間ドメイン2−次元ビットマップを含むことができる。2−次元ビットマップのそれぞれのビットは、該当の臨界値以下の電力レベルを保障すること、又はそうでないことを示すことができる。リソース設定単位は、周波数上ではRB単位、時間上ではサブフレーム単位と定義することができる。2−次元リソースマップに対して、K個のRB及びL個のサブフレームに対するビットマップは、K−ビットのビットマップとL−ビットのビットマップに設計することができる。この場合、L−ビットのビットマップで指示される(例えば、1に設定されるビットに該当する)サブフレームでのみK−ビットのビットマップが有効であると解釈することができる。多重−レベルの電力臨界値を使用せず、一つの電力臨界値のみを使用することもできる。
統合Xn−signaling
前述した「NW−CSI−IM指示情報がリソース調整通知/結果を指示する場合」及び「NW−CSI−IM指示情報がリソース調整要請を指示する場合」に関する説明で言及した干渉調整に対する結果/通知/要請/推薦/命令などを指示するシグナリングを、一つの統合Xn−signalingフォーマットとして設計することができる。以下では、このような統合シグナリングフォーマットを、CoMP調整CSI−IMマップ(CoMP Coordination CSI−IM map)、すなわち、CCCマップと称する。表11に、CCCマップの一例を示す。
表11のような統合CCCマップの場合、CoMPクラスター内の送信者eNB、受信者eNB及び他のeNBの動作を一度で示すという特徴を有する。すなわち、CCCマップで特定周波数/時間リソース別にリストされたNW−CSI−IMインデックス情報から、それぞれのeNBの送信仮定(送信電力(ミューティングするか否かを含む)及び/又はプリコーディング情報)がわかる。そのうち、送信者eNBに対する送信仮定は、送信者eNBが、自身が当該送信仮定を上記指示された周波数/時間リソース上で同一に維持するという通知の意味と解釈することができる。これに加えて又は代わりに、受信者eNBに対する送信仮定は、受信者eNBが当該送信仮定を上記指示された周波数/時間リソース上で同一に維持させることを、送信者eNBが(強く)推薦するという意味と解釈することができる。これに加えて又は代わりに、その他のeNB(すなわち、CoMPクラスター内の残りeNB)に対する送信仮定は、当該eNBが当該送信仮定を上記指示された周波数/時間リソース上で同一に維持させることを、送信者eNBが(強く)推薦するという意味と解釈することができる。
したがって、受信者eNBは、他のeNBの動作が高い確率でCCCマップによって行われると仮定することができ、該当のNW−CSI−IMインデックスに対するCSIフィードバック報告を行ったUEをスケジュールする際に、該当のCSIフィードバック情報を考慮した最終スケジューリング決定をすることができる。
中心型調整構造では、上記の表11のようなCCCマップシグナリングは、特定eNB(例えば、CCN又はMarco−eNB)のみが送信するように定義又は設定することができる。この場合、受信者eNBは、前述したように、他のeNBの動作がCCCマップによって行われると仮定し、該当のNW−CSI−IMインデックスに対するCSIフィードバック報告を行ったUEをスケジュールする際に、該当のCSIフィードバック情報を考慮した最終スケジューリング決定をすることができる。
仮に、特定周波数/時間リソースに関連づく複数のNW−CSI−IMインデックスが指示され、受信者eNB(又は、他のeNB)に対する送信仮定が、上記指示された複数個のNW−CSI−IMインデックス間でそれぞれ異なる場合には、上記受信者eNB(又は、他のeNB)の動作は「don’t care」と解釈されるように定義又は設定することができる。又は、3個以上のNW−CSI−IMインデックスが指示される場合には、相対的に多数の同一の送信仮定が指示されたNW−CSI−IMインデックスに基づいて受信者eNB(又は、他のeNB)の動作が定義又は設定されてもよい。
上記の表11のようなCCCマップの例示に、上記の表9又は表10のような有用性メトリック(又は、選好度等級、優先順位マップ、又は利益メトリック)情報を含めて統合Xn−signalingフォーマットを構成することもできる。これに関する例示は、下記の表12のとおりであり、前述した有用性メトリック、選好度等級、又は優先順位マップという用語は、以下の例示で利益メトリック(benefit metric)という用語と総称する。
表12に、表11に関する説明をそのまま適用することができ、これに加えて、指示されたNW−CSI−IMインデックス別に「利益メトリック」情報を併せて提供することができる。
分散型調整構造では、表12の統合シグナリングは、送信eNBが自身の立場で推薦/所望するCoMPクラスター内のそれぞれのeNBの動作(すなわち、CoMP仮説)を知らせながら、当該CoMP仮説が送信eNBにとってどれくらい利益となるかをさらに知らせることと解釈することができる。
中心型調整構造では、表12の統合シグナリングは、送信eNBがCCN又はMacro−eNBである場合には、当該CoMPクラスター内のそれぞれのeNBが維持しなければならない動作(すなわち、CoMP仮説)を命令/通知することと解釈することができ、これを受信したそれぞれのeNBは、該当のNW−CSI−IMインデックスで適用する送信仮定を、指示された周波数/時間リソースに対して同一に適用することができる。この場合、CCNが送信する統合シグナリングフォーマットの「利益メトリック」情報は、元来の意味を持たず、統合シグナリングフォーマットで留保されてもよく(又は、含まれなくてもよく)、又は本発明で提案する選択子ビットとして用いられてもよい(例えば、利益メトリック情報の値があらかじめ定められた特別な値を有する場合に、統合シグナリングはリソース調整命令/通知として機能し、その他の値を有する場合には、メンバーネットワークノードがCCNに知らせるシグナリングであることを識別する用途に用いられてもよい)。本発明の範囲は、これに制限されず、統合シグナリングフォーマットで利益メトリック情報以外の他の情報が上記選択子ビットとして機能する例示も全て含む。
上記の表11又は表12の統合シグナリング(又は、CCCマップ)と類似するが、これらに代えて用いることができる統合シグナリングとして、下記の表13のような改善されたRNTP/改善されたABSタイプのシグナリングを定義することもできる。
表13の統合シグナリングの例示を、図14を参照して説明する。
図14は、周波数/時間リソースに対してシグナルされる改善されたRNTPマップ(又は、改善されたABSマップ)を説明するための図である。
例えば、送信者eNBがeNB1であり、受信者eNBがeNB2であると仮定する。図14で、M1値は、eNB1が自身の電力割当てがM1値を越えないことを通知する意味と解釈される。M2値は、eNB2の電力割当てがM2値を越えないことを、eNB1がeNB2に推薦する意味と解釈される。M3,M4,...の値は、他のeNB(eNB3,eNB4,...)の電力割当てがそれぞれ該当の値(M3,M4,...)を越えないことを、eNB1が他のeNBに推薦する意味と解釈され、受信者eNB2の立場では、他のeNBが該当の電力割当て推薦値によって動作すると仮定し、自身のスケジューリング決定を行うことができる。
また、図14の例示で、電力割当て値M1,M2,M3,M4,...に設定可能な候補値又は範囲を事前に定義又は設定することができる。例えば、電力割当て値の可能な範囲は、P_minからP_maxまでと設定することができ、それぞれの値は、最大電力臨界値を意味する(すなわち、上記範囲中の一つの値を指示することは、その指示された値を超えない電力割当てを意味する)。また、電力割当て臨界値が0と指示されること(例えば、P_min=0と事前に定義されており、P_minが指示されること)は、ミューティングすることを意味することができる。
図14のような改善されたRNTP又は改善されたABSは、既存のRNTP又はABSに対するシグナリングを、多重レベルに対するシグナリングに拡張するという特徴と、送信者eNB自身の電力割当てに関する情報だけでなく、他のeNBに対する電力割当て推薦/要請も含むという特徴を有する。
前述した本発明の例示で、eNB1,eNB2,eNB3,...などの特定eNBに対する識別は、事前にCoMPクラスターなどの特定eNB集合の形態と定義又は設定されていてもよい。このため、図14のM1,M2,...の値はいかなるeNBに対する値であるかがあらかじめ定義されていてもよく、又はそれぞれの電力割当て値がいかなるeNBに対するものかを示す識別子(例えば、当該eNBのセルID)が電力割当て値と対(pair)の形態でシグナルされてもよい。
また、前述した本発明の例示で、一つの統合シグナリングで上記のような様々な解釈が適用されることをより明確に指示するために、所定の選択子(selector)ビットを定義することができる。すなわち、選択子ビットの値によって、上記統合シグナリングがいかなる意味と解釈されなければならないかを知らせることもできる。
また、前述した本発明の例示において、中心型調整構造では、表13のようなXn−signalingは、特定eNB(例えば、CCN又はMacro−eNB)のみが送信できることと限定することもできる。
また、上記の表13の例示に上記の表12の利益メトリック情報を含めた統合シグナリングフォーマットを、下記の表14のように定義することができる。
下記の表15に、前述した表7乃至表14の例示を一般化した、統合一般的なシグナリングフォーマットの例示を示す。
表15の例示で、リソースマップはeICIC(Enhanced Inter−Cell Interference Coordination)ABSパターンシグナリングフォーマットを再使用することもできる(例えば、eICICのために設計された40ビットサイズのABSパターンなど)
また、アプリケーションタイプがCoMPである場合に、「関連したパラメータセット」は、{NW−CSI−IMインデックス、NW−CSI−RSインデックス、NW−CSI−processインデックス、改善されたRNTPマップ(又は、改善されたABSマップ)、利益メトリック(又は、有用性メトリック、選好度等級、優先順位マップ)、ビーム方向/係数を含むプリコーディング情報、NIB CoMP動作に用いられるパラメータ(例えば、CSI報告、RSRP、SRS電力、UPT、PFメトリック、QCI)}のセットの要素のうち一つ以上の要素をリストする形態で構成することができる。
また、eICIC、eIMTA(Enhanced Interference Mitigation & Traffic Adaptation)、及びNAICS(Network−Assisted Interference Cancellation and Suppression)などの他のアプリケーションタイプの場合にも、当該アプリケーションに関連したパラメータ(例えば、上記CoMPアプリケーションタイプ関連パラメータ、プリコーディング情報、多重レベル電力情報、変調次数情報)のうち一つ以上の要素を含むパラメータセットを設定又は指示することができる。
例えば、「アプリケーションタイプ」がCoMP又はeICICである場合、「関連パラメータセット」は、CSI測定パラメータとCSI−IMマッピング関連情報を含むことができる。
「アプリケーションタイプ」がNAICSである場合、「関連パラメータセット」は、変調次数、CFI、PMI、RI、MCS、リソース割当て、DMRSポート、nDMRSID、送信モード(TM)、RS設定情報などを含むことができる。また、NAICSの場合には、上記関連パラメータを、指示された周波数/時間リソースマップに対して適用される情報と解釈することができる。
また、「アプリケーションタイプ」情報は、あらかじめ定められたインデックス(例えば、00,01,...)によって指示され、インデックス値によって「関連パラメータセット」にいなかる情報が含まれるかが指示される形態に設計されてもよい。又は、「アプリケーションタイプ」情報は、選択的な(optional)ものと定義されてもよく、この場合には、「関連パラメータセット」がいかなる情報を含むか又はどのように解釈されるべきかがデフォルトとして設定されていてもよい。又は、「関連パラメータセット」の情報構成形態によって暗黙的に特定「アプリケーションタイプ」(又は、アプリケーションタイプを指示する特定インデックス)が指示されると定義又は設定されてもよい。
前述した例示で提案するXn−signalingフォーマットは、基地局と端末間に交換される上位層シグナリング(例えば、RRCシグナリング)のためのフォーマットとして適用することもできる。例えば、端末がこのようなRRCシグナリングを受信すると、CoMPクラスター内のeNBの動作(又は、送信仮定)が確認でき、これを考慮してCoMP受信動作を行うことができる。
NIB CoMP eNB−間シグナリングに対する追加例示2
NIB CoMPのために、eNB間のXnインターフェース(例えば、X2インターフェース)上で次のような情報をシグナルすることができる。
− 個別UEに対するCSI報告(RI、PMI、CQI)の一つ以上のセット
− 個別UEに対する一つ以上測定報告(RSRP)
− 個別UEに対するSRS受信電力
− 個別UEに対するUPT(User Perceived Throughput)
− セル別リソース活用情報
− 個別UEに対するPFメトリック
− 周波数/時間/電力/空間ドメイン上で定義される改善されたRNTPタイプの情報
− 電力及び空間ドメイン上で定義される改善されたABS情報
− QCI
− リソース調整結果又はリソース調整要請の指示(周波数/時間/電力/空間ドメイン上でのリソース割当て)
− 参照信号、CSIプロセス及びCSI−IM設定対して用いられた設定を示す情報
− 参照信号設定、CSIプロセス及びCSI−IM設定に対して調整結果又は調整要請を示す情報
CoMPのための前提条件
NIB CoMP動作のために、CoMPクラスター内で所定の前提条件に関する情報(例えば、参照信号、CSIプロセス及びCSI−IM設定に対して用いられた設定に関する情報)が与えられなければならない。たとえ参照信号設定、CSIプロセス及びCSI−IM設定はUE−専用RRCシグナリングによって結局としてUEに与えられるが、CSI−RS及びCSI−IM設定などは、O&M(operation and maintenance)又はバックホールシグナリング支援によって事前にネットワーク−ワイズ(NW)調整をすることが好ましい。例えば、NW CSI−IMインデックスセットがCoMPクラスター内であらかじめ定義され、これは、CSI−IMリソース別にそれぞれのeNBのmuting/non−muting又は「don’t care」動作を指示するものであってもよい。また、それらのNW CSI−IMインデックスセットのうちの一部インデックスはeNBによって選択され、当該eNBに関連づいたUEにRRCシグナリングによって設定することができる。
CSI−IMリソース別に個別eNBの動作に対する柔軟性を向上させるために、例えば、多重−レベル電力割当て及び/又はCBのためのプリコーディング情報設定などがCoMPクラスター内でシグナルされるようにすることができる。CSI−IMに対する例示と略同様に、NW RS設定インデックス、NW CSIプロセス設定インデックスがCoMPクラスター内で設定されてもよい。
リソース調整に対する統合シグナリング
NIB CoMPリソース調整のために必要な情報は共通の目的(例えば、CoMPクラスター内におけるリソース調整要請/推薦の目的、又はリソース調整結果/通知の目的)を有する点を考慮すれば、これらの情報のシグナリングを単純化(simplify)し統合化(unify)することが好ましい。
リソース調整要請/推薦は、CoMPスケジューリングのための要素情報をメンバーeNBからCCNに提供することであり、例えば、個別UEに対するCSI報告(RI、PMI、CQI)の一つ以上のセット、個別UEに対する一つ以上測定報告(RSRP)、個別UEに対するSRS受信電力、個別UEに対するUPT(User Perceived Throughput)、セル別リソース活用情報、QCI、個別UEに対するPFメトリック、リソース調整要請の指示(周波数/時間/電力/空間ドメイン上におけるリソース割当て)、参照信号設定/CSIプロセス/CSI−IM設定に対する調整要請の指示などを含むことができる。
リソース調整結果/通知は、調整結果をCCNからメンバーeNBに通知することであり、例えば、リソース調整結果の指示(周波数/時間/電力/空間ドメイン上におけるリソース割当て)、参照信号設定/CSIプロセス/CSI−IM設定に対する調整結果指示などを含むことができる。
このような2種類のシグナリングのうち、リソース調整要請/推薦のためのシグナリングは、異なる様々なシグナリングフォーマットを定義せずに、統合シグナリングフォーマットを定義することが好ましい。
また、「個別UEに対する」情報は、クラスター内で必ずしも共有する必要はない。その代わりに、送信者eNBの観点で、特定周波数/時間リソースマップ上で「スケジュールされるUEに対する」情報を含める方がより効率的であるといえる。それぞれのeNBにおける最終スケジューリング決定(すなわち、スケジュールされるUEを最終的に決定)は、個別eNBが自分で行うことであり、自身の全てのスケジューリング可能なUEに関する情報を他のeNBと共有することは、不要な情報交換に対するオーバーヘッドも発生させうるため、最適の(又は、代表的な)UEに関する情報を共有することで十分である。
また、中心型調整構造でもUE別にCSI報告情報、RSRP、SRS電力、UPT、QCIのような情報が必ずしも必要ではない。周波数/時間リソース別にスケジュールされる最適の代表的なUEに対する選好度等級値(又は、有用性メトリック(utility metric)、PFメトリック、又は利益メトリック)を共有することで十分であろう。これは、CoMPクラスター内で情報を共有することは、eNBの間のリソース調整のためのものであり、個別eNBの最終的なスケジューリング決定を下すためのものではないからである。このため、単純化された選好度等級値(又は、利益メトリック値)を用いることを考慮することができる。
特定周波数/時間リソースマップに対する単純化された選好度等級情報(又は、利益メトリック情報)は、仮定されるCoMP仮説に対する指示と共にシグナルされることが好ましい。ここで、CoMP仮説は、CoMPクラスター内のeNBの動作に対する仮定(例えば、eNB1はミューティングし、eNB2はミューティングをしないなど)であり、これは、あらかじめ定義されたNW−CSI−IMインデックス又は個別eNBに対する明示的な電力割当てリストを用いて簡単に表現することができる。
図15は、周波数/時間リソースマップに対してCoMP仮説と併せてシグナルされる利益メトリックを説明するための図である。
図15で、CoMP仮説は、個別eNBに対する電力割当てリストによって指示することができる。電力割当てリストは、eNB1に対する電力割当て値、eNB2に対する電力割当て値、…、eNBNに対する電力割当て値を明示的に示す形態で構成することができる。又は、CoMP仮説は、NW CSI−IMインデックスのように、より簡単な形態で示すこともできる。すなわち、一つのインデックス値が個別eNBの動作を指示することができる。
選好度等級値は、0乃至L(L>0)間の整数値と定義することができる。例えば、L=100に設定することができる。選好度等級値は、指示されたCoMP仮説が適用されると仮定した時の送信者eNBが予想するスケジューリング利益を考慮した選好度のレベルと表現することができる。又は、図13などで説明する利益メトリック値が選好度等級値に代えて適用されてもよい。
図15の統合シグナリングフォーマットの例示に対する解釈について以下に説明する。
中心型調整構造で送信者eNBがCCNではなくメンバーeNBである場合には、図15の統合シグナリングは、メンバーeNBの観点におけるリソース調整要請/推薦を示すことと解釈される。このため、CCNは、メンバーeNBから提供された全ての情報に基づいて調整決定を行うことができる。それぞれのメンバーeNBは、複数個のシグナリングを提供することができ、それぞれのシグナリングは、互いに異なるCoMP仮説(送信者eNBの動作だけでなく他のeNBの動作に対する仮説)に対するそれぞれ異なる選好度等級値(又は、利益メトリック値)を表示する情報を含むことができる。
中心型調整構造で送信者eNBがCCNである場合には、図15の統合シグナリングは、CCNによって決定されたリソース調整結果/通知を示すことと解釈され、これを受信する全てのメンバーeNBは、当該通知内容に従う。具体的に、それぞれの受信eNBは、図15で仮定されたCoMP仮説を指示するNW−CSI−IMインデックスが指示するCSI−IMリソース上における動作内容(例えば、送信電力値、ミューティングするか否か、プリコーディングなど)と同一に、指示された周波数/時間リソースでの動作を維持しなければならない。これによって、それぞれのeNBが、他のeNBの動作が指示のとおりに保障されたと仮定し、該当のCSI−IMリソースに基づくUEの最近のCSIフィードバック報告を直接的に適用し、指示された周波数/時間リソース上で自身のUEスケジューリング決定を最終的にすることができる。また、このような方式によれば、それぞれのeNBがCSI−IMリソース上で送信される信号の種類を自由に選択することができ、これによって、CBタイプのCoMP技法をNIB条件でも活用することができる。
図15で、個別eNBの(個別eNBのセルID指示によって識別される)明示的な電力割当てリストが用いられるフォーマットの場合には、指示された周波数/時間リソース上における当該eNBの送信電力は、当該eNBの電力臨界値で指示される値を越えてはならない。このような電力臨界値は互いに異なるレベルに設定されてもよく、CCNからこのようなシグナリングが送信される場合、これは複数個のeNBの動作を含む改善されたRNTP/ABSシグナリングと解釈されてもよい。
また、図15のフォーマットの送信者eNBがCCNである場合には、選好度等級情報(又は、利益メトリック情報)は、省略(omitted)されてもよく、固定された値(fixed value)に設定されてもよい。これは、中心型調整構造においてCCNからのシグナリングはリソース調整結果/通知として解釈されるためである。すなわち、CCNは、メンバーeNBが期待する選好度等級情報(又は、利益メトリック情報)を考慮してリソース調整決定を行う機能を持つため、メンバーeNBにCCNが期待する選好度等級情報(又は、利益メトリック情報)が提供される必要はない。本実施例のように、メンバーeNBがCCNに送信するシグナリングとCCNがメンバーeNBに送信するシグナリングとが統合シグナリングフォーマットと定義される場合には、選好度等級情報(又は、利益メトリック情報)は、当該シグナリングが、CCNがメンバーeNBに送信するリソース調整決定の通知/命令タイプであることを示す固定された/特別な値に設定されてもよく、省略されてもよく(omitted)、又は留保されてもよい(reserved)。
分散型調整構造における図15の統合シグナリングは、上記例示のうち、中心型調整構造で送信者eNBがCCNでない場合に関する説明をほとんどそのまま適用することができる。例えば、送信者がeNB1であり、受信者がeNB2である場合に、図15の統合シグナリングは、eNB1の選好度等級値を含むeNB1観点におけるリソース調整要請/推薦と解釈される。受信者eNB2は、受信した情報を自身のスケジューリング決定のために考慮することができる。
具体的に、eNB2の立場では、送信者eNB1の動作に関する情報は、将来eNB1が適用すると保障(guarantee)するものと考慮することができ、これによって、受信者eNB2は関連UEのCSIフィードバック報告を活用することができる。受信者eNB2の動作に関する情報は、eNB2が最善の努力(best effort)方式で動作する時に考慮することもできる。分散型調整構造ではこのようなシグナリングを非常に多く交換するとができ、よって、他のeNBの動作に関する情報も受信者eNB2が自身のスケジューリングに考慮することができる。例えば、様々なCoMP仮説のうち、最も共通に好まれる(すなわち、多数のeNBが他のCoMP仮説に比べて相対的に高い選好度等級値を付与した)CoMP仮説を、受信者eNB2の最終的なスケジューリング決定の仮定として用いることができる。
分散型調整構造に適用されるシグナリング
分散型調整構造において、改善されたRNTP−タイプ情報(例えば、周波数/時間/電力/空間ドメイン)及び改善されたABS情報(例えば、電力/空間ドメイン)をシグナルすることができ、これらの情報は、指示された周波数/時間リソース上における送信者eNBの電力レベル及び/又はビームフォーミング情報に関連した自身の動作に対する通知として認識される。
既存のRNTP/ABS(Almost Blank Subframe)方式のシグナリングとの相違点は、そのリソース設定単位(granularity)が周波数−時間リソースマップの2次元ドメインに拡張され、多重−レベル電力割当て情報が指示され、空間ドメインにおける指示情報(例えば、プリコーディング情報)を含むということである。
図15の統合シグナリングフォーマットは、中心型調整構造(例えば、送信者eNBがCCNである場合、CCNでない場合)又は分散型調整構造のいずれに適用されてもよく、送信者eNBの動作を通知する用途に用いられうるため、改善されたRNTP/ABSシグナリングも含むことができる。また、図15の統合シグナリングフォーマットは、他のeNBの動作を要請/推薦する目的に用いられてもよい。このため、改善されたRNTP/ABSタイプ情報は、統合シグナリングフォーマットのサブセット情報に対するシグナリングと見なすことができる。すなわち、図15の統合シグナリングにおいて選好度等級値に関する情報要素及び/又は他のeNBの動作を要請/推薦する情報要素を選択的な(optional)要素として設計すると、ネットワーク事業者が中心型調整構造や分散型調整構造のいずれにも使用可能な柔軟なシグナリングフォーマットを定義することができる。
しかし、分散型調整構造にのみ適用可能なシグナリングを導入すると、上記のような改善されたRNTP/ABSタイプ情報シグナリングは別個として定義され、また、図15のような統合シグナリングフォーマットは、NIB CoMPの中心型調整構造を適切に支援するものと定義することもできる。
この場合、指示された周波数/時間リソース上における使用度(usage)に対する状態報告シグナリング(すなわち、受信者eNBからのフィードバック情報)が必要とされてもよい。例えば、送信者eNBが指示した情報がnon−CoMP UE及びCoMP UEスケジューリングのためにどれくらい使われるかをフィードバック報告することができる。このようなフィードバック情報は、既存のABS状態報告と略同様に、それぞれのeNBが他のeNBからのフィードバック情報を考慮して次のバックホールシグナリングメッセージを決定する上で用いることができる。
Xn−signalingに対する設定単位(granularity)
前述した本発明の例示で説明したとおり、利益メトリックをCoMP仮説と関連付けてXn−シグナルすることができる。
CoMP仮説は、時間/周波数ドメインで少なくとも受信ノードのための仮説的なリソース割当てを含む。
受信されたCoMP仮説シグナリングに対してどのように反応するかは受信eNBの具現によるが、受信eNBがこれに対する受容/無視をそれぞれ意味するフィードバック(例えば、YES/NO)を送信ノードに送ることもできる。
時間/周波数ドメイン上でCoMP仮説に必要な設定単位(granularity)及びレートは、次のように与えることができる。例えば、CoMP仮説は、最大T(T=5)msのシグナリング周期を有することができる。また、シグナリング周期と同一のサブフレーム個数に基づいて定義されるサブフレームインデックスによって識別されるサブフレーム単位に、調整領域(例えば、CoMPクラスター)内でセルIDによって識別されるセル単位に、一つのRBの設定単位にCoMP仮説がビットマップの形態でシグナルされてもよい。
ここで、シグナリング設定単位は、上記のSSPMに対する1−wayシグナリング、2−wayシグナリングの例示で説明した特定時間区間及び/又は特定帯域に対する実施例と見なすことができる。
また、一つのRBではなく一つのサブ帯域(subband)に対する設定単位にCoMP仮説がビットマップの形態でシグナルされてもよい。これは、UEのCSIフィードバックの最小設定単位がサブ帯域単位である点を考慮したものである。また、CoMP仮説のXn−signalingに対する設定単位としてのサブ帯域は、送信ノード(すなわち、送信者eNB)が自身のシステム帯域幅(system bandwidth)をCoMP仮説が伝達されるXn−signalingと共に又は別のXn−signalingで伝達することができる。
例えば、システム帯域幅によって定義されるサブ帯域サイズは、下記の表16又は表17のように定義することができる。
表16は、システム帯域幅によるサブ帯域のサイズ(RB単位)を定義するものであり、表17は、周期的CSI報告の場合に、下りリンクシステム帯域幅、帯域幅部分及びサブ帯域のサイズ(RB単位)の関係を定義するものである。
又は、システム帯域幅によって定義されるサブ帯域サイズは、下記の表18のように定義することもできる。
表18は、非周期的CSI報告の場合に、下りリンクシステム帯域幅、帯域幅部分及びサブ帯域のサイズ(RB単位)の関係を定義するものである。表16又は表17の例示と比較して、同一システム帯域幅に対してサブ帯域のサイズがより小さく設定されるため、サブ帯域の設定単位がより細かいと理解することができる。
上記の例示のようなサブ帯域設定単位を用いて、CoMP仮説の周波数ドメイン設定単位を定義することができる。
また、UEセットに対するCSI情報がXn−signalingされてもよいが、そのための設定単位を、上記の表16、表17又は表18のようなサブ帯域設定単位と定義することもできる。
例えば、UEのセットに対してCSI情報の一つ以上のセットがXn−signalingされてもよい。上記CSI情報の一つ以上のセットの交換に対する必要なレートは、次のように与えることができる。例えば、最大5msのシグナリング周期を有することができ、さらに、eNBの要請に応じてCSI報告を提供する非周期的方式が支援されてもよい。また、シグナリング周期と同一のサブフレーム個数に基づいて定義されるサブフレームインデックスによって識別されるサブフレーム単位に、セルIDによって識別されるセル単位に、サブ帯域インデックスによって識別されるサブ帯域(ここで、サブ帯域のサイズは、上記の表16、表17又は表18に従うことができる)単位に、UE IDによって識別されるUE単位に、CSI情報の一つ以上のセット(最大4個のセット)及びそれぞれのCSI情報セットに関連づくCSIプロセス(これは、セル−特定CSIプロセスIDによって識別される)に対する仮定がシグナルされてもよい。
ここで、CSI情報に関連づくCSIプロセスに対する仮定をシグナルするために、当該UEに設定されたCSIプロセスIDごとに含まれた情報(例えば、一つのNZP CSI−RSリソース、一つのCSI−IMリソースなど)を、CSI情報セットに対するXn−signalingと併せて又は別にシグナルすることができる。又は、個別UEごとのCSIプロセス設定情報及び該当のCSIプロセスIDを複数個のeNB間であらかじめ交換又は知っている状態で(例えば、OAM(Operation And Management)などによって「セル−特定CSIプロセスID」のようにネットワーク−ワイズ(NW)でeNB間に固有に(unique)識別可能なCSIプロセスIDがeNB間にあらかじめ設定されている状態で)、「関連したCSIプロセスに対する仮定」は、CSIプロセスID(すなわち、NW−CSI−process ID)のみをシグナルすることで十分である。
また、「それぞれのCSI情報セットに関連したCSIプロセスに対する仮定」をシグナルするために、(周波数/時間リソース設定単位にかかわらず)CoMP仮説に対する仮定をシグナルするフォーマットを用いることができる。すなわち、特定CoMP仮説に該当するCSI情報セットであることをシグナルする形態に拡張されてもよい。ここで、元来のCoMP仮説は周波数/時間リソース設定単位に基づいて定義されるが、CSI情報セットのシグナルにおいては、それぞれのeNBの電力割当て状態のみに基づくため(すなわち、CSIプロセスに含まれたCSI−IM設定のように、いずれのセルがミューティングを行うかを表現する目的にのみCoMP仮説が必要であり、いずれの周波数/時間リソース上でそれぞれのセルの動作を表現する必要はないため)、CoMP仮説に関連したCSI情報セットのシグナルには、「周波数/時間リソース設定単位にかかわらず」という定義を追加することができる。
また、CoMP仮説の設定単位及びレートに対する追加例示として、個別UEごとに設定されたフィードバック周期を考慮してCoMP仮説シグナリング周期(すなわち、Tms)が設定されてもよい。例えば、上記T値は、あらかじめ定義されたものではなく、送信者eNBが決定してシグナル(CoMP仮説及び利益メトリックのシグナリングと併せて又は別に)することができる。送信者eNBがCoMP仮説及び利益メトリックを含むシグナリングを送信する度に(又は、複数個のシグナリングごとに1回ずつ)上記T値を知らせるようにすると、T値が変更される度に、変更されたTmsの周期でCoMP仮説及び利益メトリックなどを含むシグナリングが送信されるということを表現することができる。すなわち、T値が含まれないと、以前にシグナルされたT値と同一のT値が適用されることを表現することができる。例えば、T1値がシグナルされた後に、変更されたT2値がシグナルされると、この時点から更に他の変更されたT3値がシグナルされるまでは、周期T2によってCoMP仮説及び利益メトリックなどを含むシグナリングが送信されることを意味する。
又は、CoMP仮説及び利益メトリックなどを含むシグナリングの周期T値を、受信者eNB側で要請/指定してシグナルすることもできる。これは、受信者eNBの立場でCoMP仮説及び利益メトリックなどを含むシグナリングを受信することを希望する周期を知らせることを意味し、送信者eNBはこのようなT値を反映してシグナリングを送信することができる。又は、送信者eNBは、受信者eNBが所望するT1値を必ずしも反映する必要はなく、T1値を考慮して、送信者eNBが所望する周期T2によってシグナリングを送信することができる。仮に受信者eNBが所望するT1値と異なる周期T2によってシグナリングを送信する場合には、シグナリング周期T2に関する情報を受信者eNBに知らせることもできる。
周期TによってCoMP仮説,CSI情報セット及び利益メトリックなどを含むシグナリングが送信される状況で、CSI情報セットはUEのセットに関する情報を含むが、シグナリング送信時点ごとに上記UEのセットに含まれるUEが異なってもよい。これは、UE別にフィードバック周期が異なりうるためである。例えば、UE1のフィードバック周期は5msであり、UE2のフィードバック周期は10msだとすれば、T=5msと設定し、上記CSI情報セットを含むシグナリングを送信するが、特定送信時点のCSI情報セットに関連した「UEのセット」にはUE1のみが含まれており、その次の5ms以降の送信時点のCSI情報セットに関連した「UEのセット」にはUE2のみが含まれていてもよい。
CB技法
図16は、CB技法を説明するための図である。
CBは、CoMPに参加するあるTPが送信するビームの方向が、他のTPがサービングするUEに及ぼす干渉を最小化する技法である。例えば、図16に示すように、TP2が自身に関連したUE2にデータ送信を行う際に使用するプリコーダを選択するにあって、TP1によってサービングされるUE1に及ぼす干渉量を最小化するように、ビーム回避が可能なプリコーダを選択(例えば、PMI 2を選択)することができる。そのために、TP1とTP2はNIB環境でXn−signalingでPMIなどのチャネル状態情報を互いに交換することが要求される。
CB開始のための1−way Xn−signaling方案
CBのためのXn−signalingは、特定TP(例えば、図16のTP2)が一方向(1−way)にブロードキャスト(又は、一つ以上の他のTPにユニキャスト又はマルチキャスト)することと定義することができる。
このとき、Xn−signalingを送信するTPが提供する情報は、「特定時間区間」で「特定帯域」に対して自身が適用するPMIを知らせるメッセージであってもよい。
上記Xn−signalingに含まれるPMI情報は、単一PMIであってもよく、2つ以上のPMIを含むPMIセットであってもよい。PMI情報を受信する他のTPは、PMIセットによって形成されるビームによって可能なかぎり干渉を少なく受けるUEを選択してスケジュールすることができる。又は、TP2によって送信されたXn−signalingに含まれた「PMIセット」と、UEがTP2に対して測定した最適のPMI 2とをTP1が比較し、「PMIセット」と最大限に直交するPMI 2を報告するUEをスケジューリングの対象として選択することによって、TP2からの干渉を最小化するUEをスケジュールすることができる。これによって、ビーム回避による信号品質改善の効果を期待することができる。
ここで、「特定時間区間」は、所定の時間単位(例えば、サブフレーム)によって表現される値であってもよい。また、「特定時間区間」は、TP間に互いに確実に知っている基準時間に基づいて、いつからCBを始め、いつまで終えるかを示す時間情報(例えば、サブフレームビットマップの形態で構成され、連続的又は不連続的な時間情報)で表現することもできる。また、上記のようなサブフレームビットマップ形態に加えて、いずれの時点(例えば、特定サブフレームインデックスなど)から当該「特定時間区間」が始まるかを明示的に示すこともでき、上記サブフレームビットマップが何回循環した後にいずれの時点(例えば、特定サブフレームインデックスなど)で「特定時間区間」が終了するかを明示的に示すこともできる。
このような「特定時間区間」を表現するために、CoMP動作(muting/non−mutingなど)が適用される(又は、始まる)フレーム番号(frame number)(例えば、システムフレーム番号(SFN))を用いることができる。例えば、Xn−signalingに含まれたSFNが明示的に示す無線フレームでCoMP動作が適用されることを表すことができる。この時のフレーム番号(例えば、SFN)は、Xn−signalingを送信するTPのタイミングを基準とするものと定義することができる。又は、Xn−signalingを受信するTPのタイミングに関する情報を、Xn−signalingを送信するTPが知っている場合には、上記SFN値をXn−signalingを受信するTPのタイミングを基準とする値に設定して送信することもできる。
また、「特定帯域」は、所定の周波数単位(例えば、RB単位)によって表現される値であってもよい。
CB開始のための2−way Xn−signaling方案
CBのためのXn−signalingは、TP1がTP2に特定PMIセット(一つ以上のPMIに関する情報)を用いてCBを行うことを要請(request)し、TP2がこれに対してTP1に応答する形態の両−方向(2−way)シグナリングと定義されることができる。このとき、TP2が送信する応答メッセージは、TP1及び他のTP(例えば、TP3、TP4、...)にもマルチキャスト/ブロードキャスト方式で伝達されてもよく、又はTP2がTP1及び他のTPに個別にユニキャスト方式で伝達することもできる。
このとき、TP1が送信する要請メッセージに含まれる情報は、「特定時間区間」で「特定帯域」に対して特定PMIセット(一つ以上のPMIに関する情報)を用いてCBを行うことを要請するメッセージであってもよい。
また、「特定時間区間」及び「特定帯域」は、上記CBのための1−way Xn−signaling方案で説明した事項を同一に適用することができる。
上記の例示で、TP1が要請メッセージを送信するための「特定条件」を定義することができる。
例えば、TP1とTP2が互いのトラフィックロード状況を比較し(相互間のXn−signaling交換によって)、ローディング状況に所定の基準値以上の差が出る場合、上記要請メッセージ送信に対する条件を満たすということができる。
ここで、TP2のローディング状況が所定の基準値よりも余裕がある場合にのみ、上記要請を許容することと定義することができる。又は、TP2のローディング状況が所定の基準値よりも混雑している場合には、上記要請が伝達されてもTP2がそれを拒絶することができる。
また、このような「特定条件」としては、TP間に事前に優先順位が設定されるようにし(例えば、TP1がマスター(master)であり、TP2がスレーブ(slave)である関係とあらかじめ設定されてもよい)、この優先順位によってTP1が上記要請を送ると、TP2は必ず従わなければならない方式と定義することもできる。
上記ローディング情報、一つ以上のCSI−RS設定情報、一つ以上のCSI−IM(又は、IMR)設定情報、又はDMRS設定情報のようにXn−signalingで事前に交換される情報を用いて、TP2が上記のような要請を受け入れるという事前確認(confirm)に該当する情報をTP1にあらかじめ提供した場合、TP1がTP2に送るCBのためのミューティング要請だけでも(すなわち、TP2の応答がなくても)CB動作を開始することができる。
上記のような要請メッセージ送信に対する特定条件が定義されており、当該条件を満たしてTP1から上記要請メッセージが送信される場合には、このような要請メッセージを受信するTP2はそれをそのまま受け入れるようにすることもできる。このように、特定条件を満たすと、TP2がTP1の要請に必ず従うべき場合(又は、TP2がTP1に応答メッセージを送信せずにも上記要請に従う場合)を、条件付き1−way方式のXn−signalingと表現することもできる。
CB動作の中のXn−signaling方案
前述したような1−way又は2−way Xn−signalingなどによって特定時間区間に特定帯域におけるCBが始まった場合、当該時間区間が終了すると自動でCBは終了することと定義することができる。又は、当該時間区間が終了する前に追加のXn−signaling(例えば、1−way方式又は2−way方式)で当該時間区間の延長が成立するようにすることもできる。延長される時間区間に関する情報は、新しい形態の時間情報で更新されてもよく、帯域情報も新しい形態の帯域情報に更新されてもよい。
CBに対するフィードバックのためのXn−signaling方案
CB時間区間に又は時間区間が終了した後に、当該CBを考慮してCoMP UEをスケジュールした(例えば、CBを考慮したMCS設定など)PDSCH送信が行われたかに対する活用度情報をフィードバックするXn−signalingがさらに定義されてもよい。
これによって、隣接TPがCBを行った時間区間及び帯域が実際に当該CoMP UEをスケジュールするために使用されるかの活用度を把握することによって、不要なCB動作が適用されることを防止する効果を期待することができる。
SSPSとCBの結合
前述したCB動作は、基本的に、PDSCHを送信するTPは固定(例えば、図16のTP1)しており、隣接TP(例えば、TP2)で、CBによるビーム回避が適用されたPMIを使用する形態を有することができる。ここに、SSPS(Semi−static Point Switching)方式が結合され、PDSCHを送信するTPがSSPS(例えば、特定リソースでTP1とTP2が交互にPDSCHを送信)によって変更され(例えば、TP2)、隣接TP(例えば、TP1)でCBを適用する形態にも拡張して適用することができる。このように、前述した説明でTP1とTP2の役割を切り替えることができる。
図17は、本発明に係るシグナリング方法を説明するためのフローチャートである。
図17で、第1ネットワークノードと第2ネットワークノードはNIBネットワークでCoMPに参加する又は関与するネットワークノードである。例えば、第1及び第2ネットワークノードは、分散型調整構造でCoMPに参加するネットワークノードであってもよく、第1及び第2ネットワークノードのそれぞれは中心型調整構造でメンバーノード及びCCNに該当してもよい。
段階S1710で、第1ネットワークノードは第2ネットワークノードに第1タイプシグナリングを送信することができる。第1タイプシグナリングは、第1ネットワークノードの立場でにおける一つ以上のCoMP仮説(すなわち、第1のCoMP仮説)を含むことができ、さらにそれぞれのCoMP仮説に対する利益メトリックを含むことができる。このような第1タイプシグナリングは、リソース調整要請/推薦シグナリングとして理することができる。
段階S1720で、第1ネットワークノードは第2ネットワークノードから第2タイプシグナリングを受信することができる。第2タイプシグナリングは、第2ネットワークノード立場における一つ以上のCoMP仮説(すなわち、第2のCoMP仮説)を含むことができ、さらにそれぞれのCoMP仮説に対する利益メトリックを含むことができる。分散型調整構造で第2タイプシグナリングは、第2ネットワークノード立場におけるリソース調整要請/推薦シグナリングであってもよく、第1ネットワークノードに対するリソース調整結果/通知シグナリングであってもよい。
中心型調整構造で、第1タイプシグナリングは、メンバーノードがCCNに送るリソース調整要請/推薦シグナリングであってもよく、第2タイプシグナリングは、CCNがメンバーノードに送るリソース調整結果/通知シグナリングであってもよい。
第1及び第2タイプのシグナリングは、本発明で提案する統合シグナリングフォーマット(又は、情報要素フォーマット)によって構成することができる。すなわち、第1及び第2タイプは同一のシグナリングフォーマットを使用するが、そのシグナリング内容物によって識別/区別することができる。例えば、統合シグナリングフォーマットの特定ビットが、第1タイプ/第2タイプシグナリングを識別する機能することができる(例えば、中心型調整構造では、利益メトリック情報が第1タイプシグナリングでのみ意味を有するため、第2タイプシグナリングでは利益メトリック情報に該当するビットを特別な値に設定することによって、第2タイプシグナリングであることを表示することができる)。
また、第1又は第2のCoMP仮説のそれぞれは、CSI−プロセスインデックス別にCoMPネットワークノードのそれぞれの送信仮定に関する情報を含むことができる。すなわち、特定CSI−プロセスを仮定した時のCoMPネットワークノードのそれぞれの送信電力レベル(ミューティングするか否かを含む)、プリコーディング情報などがCoMP仮説情報を構成することができる。ここで、CSI−プロセスインデックスは、ネットワーク内で固有に識別される値として定義(すなわち、ネットワーク−ワイズ(NW)インデックスとして定義)することができる。さらに、CSI−プロセスを構成するNZP CSI−RSインデックス及びCSI−IMインデックスのそれぞれも、NW−NZP−CSI−RSインデックス及びNW−CSI−IMインデックスとして定義することができる。
また、上記CoMP仮説のそれぞれは、該当のCoMPネットワークノードを識別するID(例えば、セルID)情報と共に「CoMP仮説セット」として定義することができる。すなわち、いずれのセルに対するCoMP仮説であるかを明示する情報を、上記第1又は第2タイプシグナリングに含めることができる。
図17を参照して説明したPDSCH信号送受信方法に対して、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立して適用されてもよく、2以上の実施例が同時に適用されてもよい。ここで、重複する説明は省略する。
図17で説明する例示的な方法は、説明の簡明さのために動作のシリーズで表現されているが、これは、段階が行われる順序を制限するためのものではなく、必要な場合には、それぞれの段階が同時に又は異なった順序で行われてもよい。また、図17で例示する全ての段階が、本発明で提案する方法を具現する上で必ずしも必要であるわけではない。
図18は、本発明に係るネットワークノード装置の好適な実施例の構成を示す図である。
図18を参照すると、本発明に係るネットワークノード装置100は、送受信器110、プロセッサ120、メモリ130、複数個のアンテナを備えることができる。送受信器110は外部装置(例えば、端末、又は他のネットワークノード装置)と各種の信号、データ及び情報を交換することができる。プロセッサ120は、ネットワークノード装置100の動作全般を制御することができる。複数個のアンテナは、ネットワークノード装置100がMIMO送受信を支援することを意味する。
本発明の一例に係るネットワークノード装置100は、無線通信ネットワークでCoMP送信を実行又は支援するように設定することができる。プロセッサ120は、一つ以上の第1のCoMP仮説セット(hypothesis set)を含む第1タイプシグナリングを、第1ネットワークノードから第2ネットワークノードに送受信器110を用いて送信するように設定することができる。また、プロセッサ120は、一つ以上の第2のCoMP仮説セットを含む第2タイプシグナリングを、第1ネットワークノードで第2ネットワークノードから送受信器110を用いて受信するように設定することができる。
ネットワークノード装置100のプロセッサ120は、その他にも、ネットワークノード装置100が外部から受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を果たし、メモリ130は、演算処理された情報などを所定時間に記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に取り替えられてもよい。
ネットワークノード装置100は、CoMP動作に参加する基地局、TPなどに該当してもよい。
このようなネットワークノード装置100の具体的な構成は、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立して適用されたり又は2以上の実施例が同時に適用されるように具現することができ、重複する内容については説明を省略する。
また、本発明の様々な実施例の説明において、下りリンク送信主体(entity)又は上りリンク受信主体は主に基地局を例に挙げて説明し、下りリンク受信主体又は上りリンク送信主体は主に端末を例に挙げて説明したが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。例えば、基地局に関する説明は、セル、アンテナポート、アンテナポートグループ、RRH、送信ポイント、受信ポイント、アクセスポイント、中継機などが端末への下りリンク送信主体となったり、端末からの上りリンク受信主体となる場合にも同一に適用することができる。また、中継機が端末への下りリンク送信主体となったり端末からの上りリンク受信主体となる場合、又は中継機が基地局への上りリンク送信主体となったり基地局からの下りリンク受信主体となる場合にも、本発明の様々な実施例で説明した本発明の原理を同一に適用することができる。
上述した本発明の実施例は様々な手段によって具現することができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態として具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶させ、プロセッサによって駆動することができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
以上開示した本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者にとっては本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということは明らかである。例えば、当業者にとっては上記の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここに開示されている実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態として具体化できる。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的な解釈によって決定しなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成してもよく、出願後の補正によって新しい請求項として含めてもよい。