JP6512758B2 - トンネル用注意喚起システム - Google Patents
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Description
すなわち、この道路照明装置は、照明部の光とは異なる色相の光を発する注意喚起用発光部を有しており、何らかの原因でゆっくり走る自動車があった場合、注意喚起発光部を発光させることで、他の自動車の運転者に危険があることを知らしめるようになっている。
トンネルTN内で異常事象、例えば交通事故、火災等が発生した場合、それを発見した運転者が非常電話ボックスに設置された押しボタン式通報装置で通報すると、その通報に応じて警報表示板500や補助警報通知板510による通知が行われる。なお、押しボタン式方法装置での通報は、トンネルTNを管理する管理事務所へも通知され、警察署や消防署へも通知されるようになっている。
なお、管理事務所ではトンネルTN内に設置された監視カメラを介してトンネルTN内の状況をモニターしており、異常事象が確認された時点で、警報表示板500や補助警報通知板510による通知や警察署や消防署への通知が行われる。
このトンネルTNは、非常駐車帯EPが走行車線R2側に、その向かいの追い越し車線R1側に非常口EEが設けられた一般的な構造になっている。かかるトンネルTNは、14個のトンネル用注意喚起装置100A〜100Nを有し、非常口EEは追い越し車線R1側のトンネル用注意喚起装置100Iが設置された箇所に、非常駐車帯EPは走行車線R2側のトンネル用注意喚起装置100Jが設置された箇所に存在するものとする。
各トンネル用注意喚起装置100には固有のIDが付されており、このIDによって特定されるようになっている。また、各トンネル用注意喚起装置100は可視光通信の信号Lによって相互に接続されている。この可視光通信では、トンネル用注意喚起装置100A→トンネル用注意喚起装置100B→トンネル用注意喚起装置100C〜トンネル用注意喚起装置100M→トンネル用注意喚起装置100Nの順序で通信がリレーされるようになっている。
例えば、2系統の可視光通信があり、第1の系統はトンネル用注意喚起装置100A→トンネル用注意喚起装置100C→トンネル用注意喚装置E〜、第2の系統はトンネル用注意喚起装置100B→トンネル用注意喚起装置100D→トンネル用注意喚装置F〜のようにそれぞれ一つおきに信号Lが送られるようになっていてもよい。
なお、図1中のトンネル用注意喚起装置100A〜100N間に示された矢印は、可視光通信の通信順序を示している。
また、トンネルTN内に設置されたトンネル用注意喚起装置100A〜100Nのうち、トンネルTNの坑口部分のトンネル用注意喚起装置100A、100B、100M、100Nの可変発光部110A、110B、110M、110Nは、後述するようにトンネルTN内で重大な異常事象(例えば、トンネルTN内火災等)が発生した場合、トンネルTN内への進入を躊躇させるため、進入を躊躇するような色相(例えば、赤色)で点減させるものであるため、単色タイプであってもよい。
また、両筐体130、140の右側面には、各LEDモジュール111、121への電源ラインのためのコネクタ部131、141が形成されている。
さらに、両筐体130、140は、左右両端において取付用アングル170を介して平行に連結されている。この取付用アングル170は、両筐体130、140をトンネルTNの壁面に固定するためのものである。
なお、両筐体130、140の素材は、アルミ合金製に限定されるものでなく、他の素材、例えばステンレス板等であってもよいが、軽量化、低コスト化の観点からはアルミ合金製が望ましい。
このセンサ部150に用いられる速度計測部や温度計測部には、通常の赤外線センサやドップラー式速度センサ、画像センサ等が用いられる。
例えば、なんらかの原因で予め設定された速度以下で走行している自動車があると、他の自動車の走行の障害になるおそれがある。
従って、その予め設定された速度以下でゆっくりと走行している自動車を検知したトンネル用注意喚起装置100Eとその前後のトンネル用注意喚起装置100C、100D、100F、100Gの可変発光部110C、110D、110F、110Gは、各照明部120C、120D、120F、120Gから発せられる光とは異なる色相の光(例えば、黄色の光)を発するように設定されている。ゆっくりと走行している自動車があれば、それを検知するトンネル用注意喚起装置100もその自動車の走行に応じて変わっていくので、その自動車の走行に沿って順々に黄色の光を発するトンネル用注意喚起装置100も移り変わっていくことになる。
しかも、各可変発光部110からの光は、トンネルTNの壁面や道路面をも照射するようになっているので、予め設定された速度以下で走行している自動車より後方を走行している自動車は前方においてなんらかの異常事象が発生している旨を察知することができる。
また、走行車線R2を予め設定された速度以下でゆっくりと走行している自動車がある場合は、追い越し車線R1を走行している場合より危険性は低いと思われるので、走行車線R2側のトンネル用注意喚起装置100D、100Fの可変発光部110D、110Fのみを発光させるようにしてもよい。
なお、これらの場合もゆっくりと走行する自動車の走行に沿って順々に黄色の光を発するトンネル用注意喚起装置100が移り変わっていくようにすることは上述した場合と同様である。
例えば、自動車が車線上で完全に停止しているような異常事象が発生している場合、後方の自動車をそのままゆっくりとでも走行させるとより重大な事故が発生するおそれが高いので、トンネルTN内のすべてのトンネル用注意喚起装置100A〜100Nの可変発光部110A〜110Nからの光の色相を赤色とし、重大な異常事象が発生している旨を他の運転者に知らしめる。
その上、トンネルTN内に設置されたトンネル用注意喚起装置100A〜100Nのうち、トンネルTNの坑口付近に設置されたトンネル用注意喚起装置100A、100B、100M、100Nの可変発光部110A、110B、110M、110Nは、トンネルTNへの進入を躊躇わせる色相(例えば、赤色)とし、さらには点減させるようにする。このように、トンネル用注意喚起装置100A〜100Nのうち、トンネルTNの坑口付近に設置されたトンネル用注意喚起装置100A、100B、100M、100Nの可変発光部110A、110B、110M、110Nの光の色相をトンネルTNへの進入を躊躇させる色相にし、さらに点減させることによって新たにトンネルTN内に進入しようとする自動車をなくすことができる。
なお、このトンネルTN内への進入を躊躇させる機能は、障害物、例えばトラック等からの大きな落下物がある場合等の障害物事象にも適用することができる。
非常口EEに設置されたトンネル用注意喚起装置100Iの可変発光部110Iは、異常事象が発生した場合、他の部分のトンネル用注意喚起装置100A〜100H、100J〜100Nの可変発光部110A〜110H、110J〜110Nとは異なる色相の光を発するようにする。
例えば、異常事象が発生した場合、非常口EE以外のトンネル用注意喚起装置100A〜100H、100J〜100Nの可変発光部110A〜110H、110J〜110Nは、赤色又は黄色の光を発するように構成されている場合、非常口EEに位置するトンネル用注意喚起装置100Iの可変発光部110Iは緑色の光を発するようにしておけば、非常口EEの存在を直感的に運転者に知らしめることができる。
しかしながら、異常事象ではあってもトンネルTN内への進入を禁止させるほどでなく、単にトンネルTN内の速度を通常の制限速度から低くする程度で対処できるものもある。例えば、故障車が非常駐車帯EPに停車しているような状態である。このような場合は、故障車が停車している非常駐車帯EPの手前側の制限速度を低くすることで対処する。
従来であれば、電光表示形式の速度標識に表示される制限速度を変化させることで対処していたが、本発明の実施の形態に係るトンネル用注意喚起システムを用いることで、より直感的に対処することができるようになる。
なお、可変発光部110A〜110Fを順次点減させることで、運転者に光の帯が走行しているように感覚を与えるのは、各可変発光部110からの光が、トンネルTNの壁面や道路面をも照射するようになっているためである。
もちろん、可変発光部110が発する光の光束も変化できるようにしておいてもよい。
例えば、夜間は昼間よりも照度を低くするような設定が考えられる。
さらに、上述したトンネル用注意喚起装置100では、照明部120の存在を必須のものとしたが、従来から設置されている通常の照明装置とは別に、照明部120に相当するものをもたないトンネル用注意喚起装置を併設することでトンネル用注意喚起システムを構成することも可能である。
また、トンネル用設備として既存の他の装置、例えば監視カメラ、火災探知器、トンネル用非常用設備をセンサ部150として流用することも可能である。例えば、監視カメラとそれに映し出された物体の移動速度を演算するプログラムとを組み合わせてセンサ部150とすることも可能である。また、火災探知器が火災を探知した際に発する信号を中央制御部200に入力することで火災探知器をセンサ部150として流用することも可能である。
200 中央制御部
1000 トンネル用注意喚起システム
Claims (12)
- トンネル内の異常事象がセンサ部で検知されると可変発光制御部が可変発光部を発光させる複数のトンネル用注意喚起装置と、これら複数のトンネル用注意喚起装置を制御する中央制御部とを具備しており、前記可変発光部はトンネルの壁面や道路面をも照射することができるものであり、前記トンネル用注意喚起装置には固有のIDが付されており、前記中央制御部は、トンネル内の異常事象を検知したトンネル用注意喚起装置を前記IDで特定するとともに、特定されたトンネル用注意喚起装置及び特定されたトンネル用注意喚起装置の前後のトンネル用注意喚起装置の可変発光部の光の色相を変化させることで、異常事象が移動する場合、色相の異なる光が異常事象の移動に従って移動するようにみえることを特徴とするトンネル用注意喚起システム。
- トンネル内の異常事象がセンサ部で検知されると可変発光制御部が可変発光部を発光させる複数のトンネル用注意喚起装置と、これら複数のトンネル用注意喚起装置を制御する中央制御部とを具備しており、前記トンネル用注意喚起装置は、トンネル内の道路の路面に光を照射する照明部と、センサ部と、可変発光部と、可変発光制御部とを格納する筐体とを備えており、前記可変発光部はトンネルの壁面や道路面をも照射することができるものであり、前記トンネル用注意喚起装置には固有のIDが付されており、前記中央制御部は、トンネル内の異常事象を検知したトンネル用注意喚起装置を前記IDで特定するとともに、特定されたトンネル用注意喚起装置及び特定されたトンネル用注意喚起装置の前後のトンネル用注意喚起装置の可変発光部の光の色相を変化させることで、異常事象が移動する場合、色相の異なる光が異常事象の移動に従って移動するようにみえることを特徴とするトンネル用注意喚起システム。
- 前記センサ部は、トンネル用注意喚起装置独自のもの又は/及び既存のトンネル装置を流用したものであることを特徴とする請求項1又は2記載のトンネル用注意喚起システム。
- 前記可変発光制御部は、異常事象が検出された場合以外でも、可変発光部を発光させることができることを特徴とする請求項1、2又は3記載のトンネル用注意喚起システム。
- 前記センサ部が検知すべき異常事象には、トンネル内を走行する自動車が予め設定された速度以下になる低速事象、トンネル内を走行する自動車の走行を阻害する障害物が出現する障害物事象が含まれることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のトンネル用注意喚起システム。
- 前記センサ部が検知すべき異常事象には、トンネル内火災が含まれることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のトンネル用注意喚起システム。
- 前記可変発光部は、発する光の色相を変化させることができることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のトンネル用注意喚起システム。
- 各トンネル用注意喚起装置は、通信手段で相互に接続されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のトンネル用注意喚起システム。
- 前記可変発光部が発する光の色相は、検知された異常事象の内容によって異なることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のトンネル用注意喚起システム。
- 前記可変発光部が発する光の色相は、トンネル内の異常事象を検知したトンネル用注意喚起装置からの距離によって異なることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載のトンネル用注意喚起システム。
- トンネル内の非常口に設置されたトンネル用注意喚起装置の可変発光部は、異常事象が発生した場合、他の部分とは異なる色相の光を発することを特徴とする1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載のトンネル用注意喚起システム。
- トンネル内に設置されたトンネル用注意喚起装置のうち、トンネルの坑口付近に設置されたトンネル用注意喚起装置の可変発光部は、異常事象が発生した場合、トンネルへの浸入を躊躇させる色相の光を発することを特徴とする1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載のトンネル用注意喚起システム。
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