以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置、画像形成システム、画像形成方法、および、画像形成プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、本発明に係る画像形成装置を、複合機(MFP:Multifunction Peripheral)に適用した場合を例に挙げて説明する。複合機とは、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファックス機能のうち少なくとも2つの機能を有する装置である。
なお、本実施の形態では、本発明に係る画像形成装置を、MFPに適用した場合を例に挙げて説明するが、本発明に係る画像形成装置の適用機器は、これに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態の情報処理システム100の概略図である。
情報処理システム100は、MFP1と、端末装置2と、を備える。MFP1と端末装置2とは、インターネットなどのネットワーク30を介して接続されている。
図2は、本実施の形態のMFP1のハードウェア構成例を示すブロック図である。図1および図2では、情報処理システム100に含まれるMFP1および端末装置2の台数が、各々1台である場合を例示しているが、これに限らず、MFP1および端末装置2の各々の台数は任意である。
MFP1は、本体部10と、操作部20と、を備える。
本体部10は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファックス機能などの各種の複数の機能を実行可能である。操作部20は、ユーザの操作に応じた入力を受け付けるとともに、各種画面を表示する。本体部10と操作部20は、専用の通信路31を介して相互に通信可能に接続されている。通信路31は、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のものを用いることもできるが、有線か無線かを問わず任意の規格のものであってよい。
本体部10は、操作部20で受け付けた入力に応じた動作を行うことができる。また、本体部10は、クライアントPC(パーソナルコンピュータ)や端末装置2などの外部装置とネットワーク30を介して通信可能であり、外部装置から受信した指示に応じた動作を行うこともできる。
次に、本体部10のハードウェア構成について説明する。本体部10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、HDD(ハードディスクドライブ)14と、通信部15と、接続部16と、エンジン部17とを備え、これらがシステムバス18を介して相互に接続されている。
CPU11は、本体部10の動作を統括的に制御する。CPU11は、RAM13をワークエリア(作業領域)としてROM12またはHDD14等に格納されたプログラムを実行することで、本体部10全体の動作を制御し、上述したコピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファックス機能などの各種機能を実現する。
通信部15は、クライアントPC(パーソナルコンピュータ)等の外部装置と通信する。接続部16は、通信路31を介して操作部20と通信する。
エンジン部17は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファックス機能を実現させるための、汎用的な情報処理および通信以外の処理を行うハードウェアリソースを含む。
エンジン部17に含まれるハードウェアリソースは、例えば、画像読取部(スキャナ部)、HDD、プロッタ(画像形成部)、通信部、各種メモリ、などである。これらのハードウェアリソースは、機能ごとに、用いられるハードウェアリソースが定められている。
すなわち、エンジン部17は、例えば、原稿の画像をスキャンして読み取るスキャナ機能を実現するための複数のハードウェアリソース(例えば、画像読取部(スキャナ部)、HDD、など)、用紙等の記録媒体への印刷を行うコピー機能を実現するための複数のハードウェアリソース(例えば、プロッタ(画像形成部)、HDDなど)、ファックス機能を実現するための複数のハードウェアリソース(例えば、通信部、画像読取部、HDDなど)を備える。なお、これらのHDDは、HDD14であってもよい。
なお、エンジン部17は、更に、印刷済み記録媒体を仕分けるフィニッシャや、記録媒体を自動給送するADF(自動原稿給送装置)のような特定のオプションを備えることもできる。
次に、操作部20のハードウェア構成について説明する。図2に示すように、操作部20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、HDD24と、通信部25と、接続部26と、操作パネル27と、外部接続部29と、を備え、これらがシステムバス28を介して相互に接続されている。
CPU21は、操作部20の動作を統括的に制御する。CPU21は、RAM23をワークエリア(作業領域)としてROM22またはHDD24等に格納されたプログラムを実行することで、操作部20全体の動作を制御し、各種画像を操作パネル27(表示部27A)に表示する。
通信部25は、ネットワーク30を介して端末装置2などの外部装置と通信する。接続部26は、通信路31を介して本体部10と通信する。外部接続部29は、ICカードリーダー3と通信する。ICカードリーダー3は、ユーザ識別情報(以下、ユーザIDと称する場合がある)およびパスワードなどを記憶したICカードから、これらの情報を読取る機器である。
操作パネル27は、ユーザの操作に応じた各種の入力を受け付けるとともに、各種の画像を表示する。
本実施の形態では、操作パネル27は、表示部27Aと入力部27Bとを含んだ構成である場合を説明する。すなわち、本実施の形態では、操作パネル27は、タッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD)で構成される場合を説明するが、これに限られるものではない。例えば、操作パネル27は、タッチパネル機能が搭載された有機EL表示装置で構成されてもよい。さらに、これに加えて又はこれに代えて、ハードウェアキー等の入力部27BやLCD等の表示部27Aを設けることもできる。
次に、MFP1のソフトウェア構成について説明する。図3は、MFP1のソフトウェア構成の一例を示す模式図である。図3に示すように、本体部10は、アプリ層10Aと、サービス層10Bと、OS層10Cとを有する。アプリ層10A、サービス層10B、および、OS層10Cの実体は、ROM12やHDD14等に格納されている各種ソフトウェアである。CPU11が、これらのソフトウェアを実行することにより、各種の機能が提供される。
アプリ層10Aのソフトウェアは、ハードウェアリソースを動作させて所定の機能を提供するためのアプリケーションソフトウェア(以下の説明では、単に「アプリ」と称する場合がある)である。例えばアプリとしては、プリンタ機能を提供するためのコピーアプリ、スキャナ機能を提供するためのスキャナアプリ、ファックス機能を提供するためのファックスアプリ、コピー機能を提供するための印刷アプリなどが挙げられる。
サービス層10Bのソフトウェアは、アプリ層10AとOS層10Cとの間に介在し、アプリに対し、本体部10が備えるハードウェアリソースを利用するためのAPI(アプリケーションプログラムインタフェース)を提供するためのソフトウェアである。APIは、予め定義された関数などにより、アプリ層10Aからの処理要求を受信可能とする。
より具体的には、サービス層10Bのソフトウェアは、ハードウェアリソースに対する動作要求の受付、動作要求の調停を行う機能を提供するためのソフトウェアである。サービス層10Bが受け付ける動作要求としては、スキャナによる読み取りやプロッタによる印刷等の要求が考えられる。
なお、サービス層10BによるAPIの機能は、本体部10のアプリ層10Aだけではなく、操作部20のアプリ層21Aに対しても提供される。すなわち、操作部20のアプリ層21A(アプリ)も、サービス層10BのAPIを介して、本体部10のハードウェアリソースを利用した機能を実現することができる。
また、サービス層10Bは、要求されたハードウェアリソースが利用可能であるか(他の要求により利用されていないかどうか)を判断し、利用可能であれば要求されたハードウェアリソースが利用可能である旨を上位層に伝える。また、サービス層10Bは、上位層からの要求に対してハードウェアリソースの利用スケジューリングを行い、要求内容(例えば、プリンタエンジンにより紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成等)を実行する。
OS層10Cのソフトウェアは、本体部10を制御する基本ソフトウェア(オペレーティングシステム)である。サービス層10Bのソフトウェアは、各種アプリからのハードウェアリソースの利用要求を、OS層10Cが解釈可能なコマンドに変換してOS層10Cに渡す。そして、OS層10Cのソフトウェアによりコマンドが実行されることで、ハードウェアリソースは、アプリの要求に従った動作を行う。
操作部20は、アプリ層21Aと、サービス層21Bと、OS層21Cとを有する。操作部20が備えるアプリ層21A、サービス層21BおよびOS層21Cも、階層構造については本体部10側と同様である。ただし、アプリ層21Aのアプリにより提供される機能や、サービス層21Bが受け付け可能な動作要求の種類は、本体部10側とは異なる。アプリ層21Aのアプリは、操作部20が備えるハードウェアリソースを動作させて所定の機能を提供するためのソフトウェアであってもよい。
アプリ層21Aのアプリは、本実施の形態では、主として本体部10が備える機能(コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファックス機能)や後述する業務報告機能に関する操作や表示を行うためのUI(ユーザインタフェース)の機能や、該業務報告機能を実現するためのソフトウェアである。
業務報告機能は、入力原稿から抽出した抽出情報を出力先のフォーマットに割当てた第2の出力原稿と、ユーザから入力を受け付けた付加情報と、を含む出力情報を、出力先に出力する機能である。本実施の形態では、業務報告機能は、例えば、店舗などに属するユーザが、売上などの店舗情報や、販売した品物に関する品物情報や、顧客情報などを、親会社や管理会社などの出力先へ報告するときに、MFP1(操作部20)に実行させる機能である。業務報告機能の詳細は後述する。
また、アプリ層21Aのアプリには、Webブラウジングを可能とするWebアプリケーションプログラムが含まれる。Webアプリケーションプログラムは、ユーザによって選択された機能を管理するAPIを発行する。
なお、本実施の形態では、機能の独立性を保つために、本体部10のOS層10Cのソフトウェアと、操作部20側のOS層21Cのソフトウェアと、が互いに異なる。すなわち、本体部10と操作部20は、別々のオペレーティングシステムで互いに独立して動作する。例えば、本体部10側のOS層10CのソフトウェアとしてLinux(登録商標)を用い、操作部20側のOS層21CのソフトウェアとしてAndroid(登録商標)を用いることも可能である。
本実施の形態のMFP1において、本体部10と操作部20は別々のオペレーティングシステムで動作するため、本体部10と操作部20との間の通信は、共通の装置内のプロセス間通信ではなく、異なる装置間の通信として行われる。操作部20が受け付けた入力(ユーザからの指示内容)を本体部10へ伝達する動作(コマンド通信)や、本体部10が操作部20へイベントを通知する動作などがこれに該当する。ここでは、操作部20が本体部10へコマンド通信を行うことにより、本体部10の機能を使用することができる。また、本体部10から操作部20に通知するイベントには、本体部10における動作の実行状況、本体部10側で設定された内容などが挙げられる。
また、本実施の形態では、操作部20に対する電力供給は、本体部10から通信路31を経由して行われているので、操作部20の電源制御を、本体部10の電源制御とは別に(独立して)行うことができる。
次に、端末装置2について説明する。端末装置2は、携帯可能な端末装置である。図4は、端末装置2のハードウェア構成の説明図である。端末装置2は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、HDD34と、通信部35と、操作パネル36と、外部接続部37と、を備え、システムバス38を介して相互に接続されている。
CPU31は、端末装置2の動作を統括的に制御する。CPU31は、RAM33をワークエリア(作業領域)としてROM32またはHDD34などに格納されたプログラムを実行することで、端末装置2全体の動作を制御し、各種画像を操作パネル36(表示部36A)に表示する。
通信部35は、ネットワーク30を介してMFP1などの外部装置と通信する。外部接続部37は、ICカードリーダー4と通信する。ICカードリーダー4は、ユーザIDおよびパスワードなどを記憶したICカードから、これらの情報を読取る機器である。
操作パネル36は、ユーザの操作に応じた各種の入力を受け付けるとともに、各種の画像を表示する。
本実施の形態では、操作パネル36は、表示部36Aと入力部36Bとを含んだ構成である場合を説明する。すなわち、本実施の形態では、操作パネル36は、タッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD)で構成される場合を説明するが、これに限られるものではない。例えば、操作パネル36は、タッチパネル機能が搭載された有機EL表示装置で構成されてもよい。さらに、これに加えてまたはこれに代えて、ハードウェアキー等の入力部36BやLCD等の表示部36Aを設けることもできる。
次に、操作部20の機能について説明する。図5は、本実施の形態に係る操作部20の機能構成例を示す図である。
操作部20は、情報処理部40と、操作パネル27と、記憶部42と、を含む。情報処理部40と、操作パネル27と、記憶部42と、は信号授受可能に接続されている。
本実施の形態では、情報処理部40は、UI(ユーザインタフェース)の機能や、業務報告機能を実現する。
記憶部42は、図2のHDD24、RAM23などに相当する。記憶部42は、各種データを記憶する。本実施の形態では、記憶部42は、業務報告機能の実行に必要な各種データを記憶する。具体的には、記憶部42は、フォーマット管理情報、認証情報、管理情報、付加位置情報、および入力原稿などを記憶する。
図6は、記憶部42が記憶するデータのデータ構成の一例を示す図である。図6(A)は、フォーマット管理情報70のデータ構成の一例を示す図である。
フォーマット管理情報70は、フォーマットを管理する情報である。フォーマット管理情報70は、例えば、データベースや、テーブルであり、データ形式は限定されない。フォーマット管理情報70に格納されている各データは、予め生成され、フォーマット管理情報70に予め登録されているものとする。なお、フォーマット管理情報70に登録されているデータは、ユーザによる入力部27Bの操作によって適宜変更可能としてもよい。
フォーマットとは、出力先へ出力する出力原稿(第1の出力原稿と称する)の形態である。出力先とは、操作部20を操作するユーザが業務報告などの各種情報を提出する提出先を示す。出力先は、例えば、業務報告を行うユーザが店舗に関する情報を提出する場合、この店舗の配置されている施設の管理会社や、店舗の親会社などである。
第1の出力原稿は、出力先へ出力する出力原稿に含まれる項目を規定した書面である。項目は、例えば、売上、顧客情報、販売する品物名などであり、出力先に応じて異なる。また第1の出力原稿のフォーマットは、出力先に応じて異なる。フォーマットは、第1の出力原稿の形態である。フォーマットは、第1の出力原稿に含まれる項目、第1の出力原稿における項目の位置、項目に対応するデータのデータ形式などの形態を既定する。
本実施の形態では、1つの出力先に対して、1つのフォーマット(すなわち、1種類の第1の出力原稿の形態)が対応づけられているものとする。
図6(A)に示すようにフォーマット管理情報70は、出力先IDと、出力先名称と、フォーマットIDと、フォーマットと、出力形態と、出力先アドレスと、を対応づけた情報である。
出力先IDは、ユーザの属する店舗の業務報告先である出力先(親会社や管理会社など)の識別情報である。出力先名称は、出力先IDによって識別される出力先の名称である。出力先名称は、例えば、ユーザの属する店舗の業務報告先である出力先(親会社や管理会社など)の名称である。フォーマットIDは、フォーマットを識別する識別情報である。フォーマットは、フォーマットIDによって識別されるフォーマットであり、上述した通りである。本実施の形態では、1つの出力先IDに対して、1つのフォーマットが対応づけて予め記憶される。
出力形態は、対応する出力先IDによって特定される出力先への、出力情報の出力形態を示す。出力形態は、例えば、メール、ファックス、および郵送などである。
出力先アドレスは、出力先を示すアドレス情報である。フォーマット管理情報70の「出力先アドレス」の欄には、対応する出力形態が“メール”の場合、出力先アドレスとして、出力先のメールアドレスが予め登録されている。また、対応する出力形態が“ファックス”の場合、出力先アドレスとして、出力先のファックス番号が予め登録されている。また、対応する出力形態が“郵送”の場合、出力先アドレスとして、出力先の住所が予め登録されている。
図6(B)は、認証情報71のデータ構成の一例を示す図である。認証情報71は、ユーザ認証に用いる情報である。本実施の形態では、認証情報71は、テナントIDと、テナント名と、ユーザIDと、ユーザ名と、パスワードと、属性情報と、を対応付けた情報である。認証情報71は、データベースであってもよいし、テーブルであってもよい。認証情報71に格納されている各データは、予め生成され、認証情報71に予め登録されているものとする。なお、認証情報71に登録されているデータは、ユーザによる入力部27Bの操作によって適宜変更可能としてもよい。
テナントIDは、ユーザの属する店舗の識別情報である。テナント名は、テナントIDによって識別される店舗の名称である。ユーザIDは、ユーザを識別する識別情報である、ユーザ名は、ユーザIDによって識別されるユーザの名称である。パスワードは、認証時に用いるパスワードである。属性情報は、対応するユーザIDによって識別されるユーザの属性に関する情報である。属性情報は、例えば、対応するユーザIDによって識別されるユーザの所属部署や、データへのアクセス権などを含む。
なお、認証情報71は、少なくともユーザIDとパスワードとを対応づけた情報であればよく、テナントID、テナント名、ユーザ名、および属性情報の少なくとも1つを含まない構成であってもよい。
図6(C)は、管理情報72のデータ構成の一例を示す図である。管理情報72は、情報処理部40における業務処理機能の実行時に用いる各種情報である。管理情報72に登録されている各情報は、情報処理部40による業務報告機能の実行により、適宜更新される。
管理情報72は、例えば、テナントIDと、ユーザIDと、報告IDと、更新日時と、状態と、出力先IDと、出力先名称と、出力形態と、付加情報と、変更理由と、を含む。管理情報72は、データベースであってもよいし、テーブルであってもよく、データ形式は限定されない。
報告IDは、業務報告の各々を識別する識別情報である。更新日時は、対応する報告IDによって識別される業務報告の内容が更新された日時を示す。状態は、対応する報告IDによって識別される業務報告の、現在の状態を示す情報である。状態は、例えば、報告済、スキャン済、などである。
報告済とは、対応する報告IDによって識別される業務報告に対応する出力情報(詳細後述)の報告が済んでいることを示す。スキャン済とは、対応する報告IDによって識別される業務報告に関する入力原稿(詳細後述)を取得済であることを示す。なお、状態の種類は、これらに限定されない。
変更理由は、対応する報告IDによって識別される業務報告の内容が変更された場合の、変更理由を示す。変更理由は、ユーザによる操作パネル27の操作指示によって入力される。
付加情報は、出力先に応じて、ユーザが付加的に付与する情報である。言い換えると、付加情報は、出力先に対応するフォーマットに含まれない情報である。また、付加情報は、出力先へ出力する第1出力原稿に含まれない情報である。付加情報は、例えば、入力原稿から抽出した抽出情報をフォーマットに割当てた第2の出力原稿に含まれる情報の概要を示す情報や、補足情報などである。補足情報は、例えば、品物の割引に関する情報や、サービス品の無料配布を示す情報や、割引期間を示す情報などである。
付加情報は、ユーザによる操作パネル27の操作指示によって入力される。
図6(D)は、付加位置情報73のデータ構成の一例を示す図である。付加位置情報73に格納されている各データは、予め生成され、付加位置情報73に予め登録されている。なお、付加位置情報73に登録されているデータは、ユーザによる入力部27Bの操作によって適宜変更可能としてもよい。
付加位置情報73は、出力情報における、付加情報の付加位置を示す情報である。出力情報は、出力先へ出力する情報である。本実施の形態では、一例として、付加情報の付加位置は、出力形態ごとに予め定めらえている場合を説明する。出力形態“ファックス”に対応する付加位置としては、例えば、ファックス送信する第2の出力原稿の余白部分が挙げられる。また、出力形態“メール”に対応する付加位置としては、例えば、メールの本文の欄が挙げられる。
なお、付加情報の付加位置は、出力先ごとに定められていてもよい。この場合、付加位置情報73は、出力IDと、付加位置と、を対応づけた情報であればよい。
図5に戻り、情報処理部40は、本実施の形態では、業務報告機能を実行する。情報処理部40は、CPU21、ROM22、およびRAM23などによって機能するコンピュータである。
情報処理部40は、表示制御部40Aと、入力受付部40Bと、認証部40Cと、実行制御部40Dと、取得部40Eと、第1の受付部40Fと、特定部40Gと、抽出部40Hと、生成部40Iと、第2の受付部40Jと、付加部40Kと、出力部40Lと、を含む。
表示制御部40A、入力受付部40B、認証部40C、実行制御部40D、取得部40E、第1の受付部40F、特定部40G、抽出部40H、生成部40I、第2の受付部40J、付加部40K、および出力部40Lの一部またはすべては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
表示制御部40Aは、各種の画像や情報を表示部27Aに表示する制御を行う。表示制御部40Aは、上述したWebアプリケーションプログラムを実行することにより、表示部27Aを制御する。
図7は、表示部27Aに表示されるログイン画面50の一例を示す図である。MFP1の起動直後やユーザが何も操作を行っていない状態においては、表示制御部40Aは、例えば、図7に示すログイン画面50を表示部27Aに表示する制御を行う。なお、ログイン画面50は、ユーザの属する店舗のテナントIDを入力するための入力欄を更に設けた構成であってもよい。
ユーザは、ログイン画面50を参照しながら入力部27Bを操作することで、ユーザIDおよびパスワードを入力する。
図5に戻り、入力受付部40Bは、ユーザによる入力部27Bの操作指示を受付ける。例えば、ログイン画面50を介してユーザIDおよびパスワードが入力されると、入力受付部40Bは、ユーザIDおよびパスワードを受け付ける。
認証部40Cは、認証処理を実行する。認証処理とは、入力受付部40Bで受け付けたユーザIDとパスワードが、記憶部42の認証情報71に登録されているか否かを判別する処理である。
実行制御部40Dは、本体部10の各機能の実行を制御する。例えば、実行制御部40Dは、エンジン部17を制御する。
取得部40Eは、入力原稿を取得する。入力原稿は、管理会社や親会社などの出力先へ報告する各種情報の記入された書面のデータである。入力原稿は、例えば、売上伝票や顧客情報の記載された書面などをスキャンすることによって得られるデータである。伝票には、例えば、品物の名称である商品名、価格、個数、ユーザ名、品物の搬入日、および顧客への納品日や配送日などが記載されている。
取得部40Eは、本体部10のエンジン部17から入力原稿を取得してもよいし、HDD24や外部装置などから入力原稿を取得してもよい。具体的には、取得部40Eは、エンジン部17のスキャナ機能によって書面を読取り、読取った書面のデータを入力原稿として取得する。また、取得部40Eは、記憶部42に記憶された入力原稿を読取ることによって、入力原稿を取得する。また、取得部40Eは、外部装置などからネットワーク30を介して入力原稿を取得してもよい。
取得部40Eは、取得した入力原稿を記憶部42へ記憶する。本実施の形態では、取得部40Eは、新たに入力原稿を取得する毎に、新たな報告IDを生成する形態を一例として説明する。そして、取得部40Eは、生成した報告IDに対応づけて、取得した入力原稿を記憶部42へ記憶する。そして、取得部40Eは、管理情報72を更新する。なお、取得部40Eは、認証部40Cが、該入力原稿の取得の直前の認証処理時に用いたユーザIDに対応づけて、入力原稿を記憶部42へ記憶してもよい。
第1の受付部40Fは、入力原稿の出力先を受け付ける。ユーザは、操作パネル27を操作することで、入力原稿の出力先を入力する。第1の受付部40Fは、操作パネル27から、入力受付部40Bを介して出力先を受け付ける。
特定部40Gは、第1の受付部40Fが受け付けた出力先に対応する、該出力先へ出力する第1の出力原稿の形態であるフォーマットを特定する。具体的には、特定部40Gは、第1の受付部40Fが受け付けた出力先の出力先IDに対応するフォーマットを、フォーマット管理情報70(図6(A)参照)から読取る。これにより、特定部40Gは、受付けた出力先に対応するフォーマットを特定する。
抽出部40Hは、取得部40Eが取得した入力原稿から抽出情報を抽出する。抽出情報は、入力原稿に含まれる文字列や、予め定めた画像などである。本実施の形態では、抽出情報は、特定部40Gが特定したフォーマットに規定された各項目に対応するデータである。抽出部40Hは、例えば、公知の文字認識(OCR)技術により、入力原稿に含まれる文字列などを読取り、抽出情報として抽出すればよい。抽出部40Hが入力原稿からフォーマットに規定された各項目に対応するデータ(抽出情報)を抽出する方式には、公知の方式を用いればよい。
生成部40Iは、抽出部40Hが抽出した抽出情報を、特定部40Gが特定したフォーマットに割当てることによって、第2の出力原稿を生成する。具体的には、生成部40Iは、抽出部40Hが抽出した各項目に対応する抽出情報を、特定部40Gが特定したフォーマットに規定された対応する項目の各位置に割当てる。この割当てにより、特定部40Gは、特定部40Gが特定したフォーマットに、抽出部40Hが抽出した抽出情報を割り当てた、第2の出力原稿を生成する。生成部40Iによる第2の出力原稿の生成方法には、公知の方法を用いればよい。
ここで、入力原稿から抽出した抽出情報を、特定部40Gが特定したフォーマットに割当てた第2の出力原稿に対して、ユーザが、更に、付加情報を付与することを所望する場合がある。
付加情報は、上述したように、出力先に対応するフォーマットに含まれない情報である。また、上述したように、付加情報は、例えば、第2の出力原稿に含まれる情報の概要を示す情報や、補足情報(品物の割引に関する情報や、サービス品の無料配布を示す情報や、割引期間を示す情報)などである。
従来では、生成した第2の出力原稿に対して、付加情報を容易に付加することは困難であった。しかし、ユーザは、付加情報を適宜付与した上で出力先へ提出することを望む場合があった。例えば、随時発生する補足情報や、期間限定の割引による品物の値段変更などの情報を、付加的に出力先へ報告する必要が生じる場合がある。また、ユーザ側で追加することを所望する付加情報の内容は、出力先ごとに異なる場合が多く、従来のシステムでは、このような付加情報の付与に対応することは困難であった。
そこで、本実施の形態では、第2の受付部40Jが、第1の受付部40Fで受け付けた出力先に応じた付加情報の入力を受け付ける。ユーザは、後述する表示部27Aに表示された入力画面を参照しながら、入力部27Bを操作することで付加情報を入力する。第2の受付部40Jは、ユーザによる入力部27Bの操作指示によって入力された付加情報を、入力受付部40Bを介して受け付ける。
付加部40Kは、第2の受付部40Jが受け付けた付加情報を、第2の出力原稿に付加する。
まず、付加部40Kは、第1の受付部40Fで受け付けた出力先IDに対応する出力形態を、フォーマット管理情報70(図6(A)参照)から読取る。
そして、付加部40Kは、読取った出力形態に対応する付加位置を、付加位置情報73(図6(D)参照)から読取る。そして、付加部40Kは、読取った付加位置に、第2の受付部40Jが受け付けた付加情報を付加する。このため、例えば、付加部40Kは、出力形態が“メール”である場合、メール本文の欄に付加情報を付与する。
出力部40Lは、抽出部40Hで入力原稿から抽出した抽出情報を、特定部40Gで特定したフォーマットに割当てた第2の出力原稿と、第2の受付部40Jで受け付けた付加情報と、を含む出力情報を出力する。言い換えると、出力部40Lは、第2の出力原稿と、付加部40Kによって付加された付加情報と、を含む出力情報を出力する。
例えば、出力部40Lは、第1の受付部40Fで受け付けた出力先の出力先IDに対応する出力先アドレスをフォーマット管理情報70(図6(A)参照))から読取る。そして、出力部40Lは、読取った出力先アドレスに、出力情報を出力する。
具体的には、出力先アドレスが、メールアドレスである場合、出力部40Lは、該メールアドレスを宛先として、出力情報をメール送信する。また、出力先アドレスが、ファックス番号である場合、出力部40Lは、該ファックス番号を宛先として、出力情報をファックス送信する。
なお、出力先アドレスが、郵送先の住所である場合、出力部40Lは、出力情報を印刷するように、本体部10(具体的にはエンジン部17)を制御する。この場合、本体部10は、出力情報を記録媒体に印刷する。ユーザは、出力情報の印刷された記録媒体を、郵送により出力先へ郵送すればよい。
図8は、出力情報の説明図である。
図8に示すように、例えば、取得部40Eが、入力原稿90を取得したとする。図8には、入力原稿90として、入力原稿90Aおよび入力原稿90Bを示した。
第1の受付部40Fが受け付けた出力先が、例えばA社であり、この出力先に対応する第1の出力原稿のフォーマットが、図8に示すフォーマット92であったとする。そして、フォーマット92には、抽出情報A1および抽出情報B1の各々の項目および位置が既定されていると仮定する。
この場合、抽出部40Hは、入力原稿90Aから、例えば、抽出情報A1を抽出する。また、抽出部40Hは、入力原稿90Bから、例えば、抽出情報B1を抽出する。そして、生成部40Iは、例えば、抽出部40Hが抽出した抽出情報A1および抽出情報B1を、第1の出力原稿のフォーマット92に割当てることで、第2の出力原稿92Aを生成する。
そして、付加部40Kは、A社の出力先IDに対応する出力形態をフォーマット管理情報70から読取り、読取った出力形態に対応する付加位置を付加位置情報73から読取る。そして、付加部40Kは、読取った付加位置に、第2の受付部40Jで受け付けた付加情報(例えば、付加情報94)を付加する。
そして、出力部40Lは、第2の出力原稿92Aと、付加情報94と、を含む出力情報93を、出力する。例えば、A社の出力先IDに対応する出力形態が“メール”である場合、出力部40Lは、A社の出力先IDに対応する出力先アドレスをフォーマット管理情報70から読取り、該出力先アドレスに、出力情報93をメール送信する。
一方、第1の受付部40Fが受け付けた出力先が、例えばB社であり、この出力先に対応する第1の出力原稿のフォーマットが、図8に示すフォーマット96であったとする。そして、フォーマット96には、抽出情報A2、抽出情報B2、および抽出情報B3の各々の項目および位置が既定されていると仮定する。
この場合、抽出部40Hは、入力原稿90Aから、例えば、抽出情報A2を抽出する。また、抽出部40Hは、入力原稿90Bから、例えば、抽出情報B2、および抽出情報B3を抽出する。そして、生成部40Iは、例えば、抽出部40Hが抽出した抽出情報A2、抽出情報B2、および抽出情報B3を、第1の出力原稿のフォーマット96に割当てることで、第2の出力原稿96Aを生成する。
そして、付加部40Kは、B社の出力先IDに対応する出力形態をフォーマット管理情報70から読取り、読取った出力形態に対応する付加位置を付加位置情報73から読取る。そして、付加部40Kは、読取った付加位置に、第2の受付部40Jで受け付けた付加情報(例えば、付加情報98)を付加する。
そして、出力部40Lは、第2の出力原稿96Aと、付加情報98と、を含む出力情報97を、出力する。例えば、B社の出力先IDに対応する出力形態が“郵送”である場合、出力部40Lは、出力情報97を本体部10のエンジン部17へ送信することで、出力情報97を記録媒体に印刷させる。
上記ユーザによる出力先の入力や、付加情報の入力は、表示部27Aに表示した入力画面を介して行われる。表示制御部40Aは、各種入力画面を表示部27Aへ表示する。
図9〜図13は、入力画面の一例を示す模式図である。
例えば、図7に示すログイン画面50を介してユーザIDおよびパスワードが入力され、認証部40Cによる認証結果が認証OKであったとする。認証OKとは、入力されたユーザIDおよびパスワードが認証情報71に登録済であった場合である。
すると、表示制御部40Aは、例えば、ホーム画面51を表示部27Aに表示する。図9(A)は、ホーム画面51の一例を示す模式図である。
なお、表示制御部40Aは、ログイン画面50を介さずに、他の表示画面を表示した後に、ホーム画面51を表示部27Aに表示してもよい。
図10は、ホーム画面51に到るまでの他の表示画面の画面遷移の一例を示す模式図である。
例えば、表示制御部40Aは、ログイン画面50に代えて、テナント名選択画面81を表示部27Aに表示する(図10(A)参照)。テナント名選択画面81は、テナント名の一覧を含む画面である。
ユーザによる入力部27Bの操作指示によって、テナント名選択画面81に表示されたテナント名の一覧からテナント名が選択されると、表示制御部40Aは、選択されたテナント名のテナントIDを管理情報72に登録する。そして、表示制御部40Aは、ホーム画面51を表示部27Aに表示する(図10(B)参照)。なお、表示制御部40Aは、テナント名選択画面81で選択されたテナントIDによって識別される店舗で利用可能なアプリケーションのみを含むホーム画面51を、表示部27Aに表示してもよい。
この場合、認証処理に必要なコストの削減を図ることが出来る。また、この場合、各店舗に属するユーザが、他の店舗における業務報告処理を行う場合や、出力先の親会社や管理会社などに属するユーザが、各店舗における業務報告処理を行う場合にも対応可能となる。
また、例えば、表示制御部40Aは、ログイン画面50に代えて、テナント名選択画面81を表示部27Aに表示する(図10(C)参照)。
ユーザによる入力部27Bの操作指示によって、テナント名選択画面81に表示されたテナント名の一覧からテナント名が選択されると、表示制御部40Aは、選択されたテナント名のテナントIDによって識別される店舗に属するユーザ名の一覧82を表示部27Aに表示する(図10(D)参照)。
なお、記憶部42には、テナントIDと、テナントIDによって識別される店舗に属するユーザのユーザ名と、ユーザIDと、を対応づけて予め記憶しておけばよい。
そして、一覧82から、ユーザが自己のユーザ名を選択すると、表示制御部40Aは、ホーム画面51を表示部27Aに表示すればよい(図10(E)参照)。
この形態は、例えば、入力原稿の取得と、付加情報の入力と、を異なるタイミングで実行する場合に、特に効果的である。例えば、一度入力原稿の取得処理の指示を実行したユーザが、業務報告操作を再開する場合などに、ユーザによる操作性の向上を図ることができる。
また、例えば、表示制御部40Aは、ログイン画面50に代えて、端末装置2などのICカードからのユーザIDの取得を促す画面83を表示部27Aに表示してもよい(図10(F)参照)。例えば、ユーザは、ユーザIDおよびパスワードを記憶したICカード(端末装置2であってもよい)をICカードリーダー3へセットする。そして、情報処理部40は、ICカードから読取ったユーザIDおよびパスワードを用いて認証処理を行った後に、ホーム画面51を表示部27Aへ表示してもよい(図10(G)参照)。
図9(A)に戻り説明を続ける。ホーム画面51は、本体部10に搭載された機能の一覧、および業務報告機能、を選択可能に表示した画面である。図9(A)に示す例では、ホーム画面51は、本体部10に搭載されたコピー機能、スキャナ機能、ファックス機能、プリンタ機能などの各機能を示すアイコン(図9中、アプリA〜アプリD参照)や、業務報告機能を示すアイコンを含む。ユーザは、実行対象の機能のアイコンの表示領域を指示することで、実行対象の機能を選択する。
例えば、図9(A)のホーム画面51において、ユーザによる入力部27Bの操作指示によって“業務報告機能”を示すアイコン(図9(A)中、“業務報告”参照)が選択されると、情報処理部40は、業務報告機能を実行するためのアプリケーションを起動する。これにより、表示制御部40Aは、業務報告起動画面52を表示部27Aに表示する(図9(B)参照)。
図9(B)に示す例では、業務報告起動画面52は、業務報告操作を行うときに選択するための表示領域“業務報告する”と、業務報告一覧の表示を指示するための表示領域“業務報告一覧”と、各種設定を行うときに指示する表示領域“各種設定”と、を含む。
例えば、ユーザによる入力部27Bの操作指示によって、業務報告起動画面52における、業務報告操作を行うときに選択するための表示領域“業務報告する”が選択されると、表示制御部40Aは、メニュー画面53を表示部27Aに表示する(図9(C)参照)。
図9(C)に示す例では、メニュー画面53は、入力原稿の取得を指示するための表示領域“データ入力”と、出力先の選択を指示するための表示領域“出力先の選択”と、付加情報の入力時に操作する表示領域“付加情報追加”と、出力の実行を指示するための表示領域“出力実行”と、を含む。
入力原稿の取得を指示するための表示領域“データ入力”には、入力原稿の取得方法が選択可能に表示されている。図9(C)に示す例では、該表示領域“データ入力”には、表示領域“スキャン”、表示領域“外部取得”、および表示領域“取得のみ実施、報告は後ほど”の各々が表示されている。
表示領域“スキャン”は、エンジン部17のスキャナ機能によって書面を読取り、書面を読取ることによって得たデータを入力原稿として取得することを指示するための表示領域である。ユーザが、メニュー画面53における表示領域“スキャン”を指示すると、取得部40Eは、本体部10のエンジン部17から入力原稿を取得する。
表示領域“外部取得”は、記憶部42または外部装置などに記憶された入力原稿を、これらの記憶部42または外部装置から取得することを指示するための表示領域である。ユーザが、メニュー画面53における表示領域“外部取得”を指示すると、取得部40Eは、記憶部42や外部装置から入力原稿を取得する。
表示領域“取得のみ実施、報告は後ほど”は、入力原稿の取得を行うが、出力情報の出力を連続して行わない(別途指示入力がなされたときに実行する)ことを指示するための表示領域である。ユーザが、メニュー画面53における表示領域“取得のみ実施、報告は後ほど”を指示すると、取得部40Eは、入力原稿を取得して、記憶部42へ記憶する。
なお、取得部40Eは、新たに入力原稿を取得する毎に、新たな報告IDを生成する。そして、取得部40Eは、生成した報告IDに対応づけて、取得した入力原稿を記憶部42へ記憶する。また、取得部40Eは、ログイン画面50で受け付けたユーザIDと、テナントIDも取得した場合にはテナントIDと、生成した報告IDと、を管理情報72へ登録する。そして、取得部40Eは、管理情報72における、該報告IDに対応する「状態」の欄に“スキャン済”を登録する。
次に、ユーザによる入力部27Bの操作指示によって、メニュー画面53における表示領域“出力先の選択”が指示されると、表示制御部40Aは、出力先の一覧を選択可能に表示部27Aへ表示する。
例えば、表示制御部40Aは、フォーマット管理情報70に登録されている出力先名称を読取り、読取った出力先名称の一覧を表示部27Aへ表示する。
ユーザは、表示部27Aに表示された出力先の一覧の中から、入力原稿の出力先を選択する。すると、第1の受付部40Fが、選択された出力先を受け付ける。
そして、第1の受付部40Fは、受付けた出力先の出力先IDと、出力先名称と、出力形態と、を取得部40Eが生成した報告IDに対応づけて、管理情報72(図6(C)参照)へ登録する。
なお、第1の受付部40Fが複数の出力先を受け付けた場合、第1の受付部40Fは、出力先IDごとに異なる報告IDが付与されるように、新たな報告IDを生成し、管理情報72へ登録する。この場合、例えば、第1の受付部40Fは、取得部40Eが生成した報告IDとは異なる報告IDを生成し、生成した報告IDに対応づけて、受付けた出力先の出力先IDと、出力先名称と、出力形態と、を管理情報72へ登録すればよい。
また、この場合、第1の受付部40Fは、取得部40Eが生成した報告IDに対応づけて格納されている入力原稿に、更に、該第1の受付部40Fが新たに生成した報告IDを対応づけて記憶すればよい。すなわち、入力原稿を取得した後に、該入力原稿に対して複数の出力先が指定された場合、記憶部42には、出力先ごとに生成された報告IDに対応づけて入力原稿が記憶された状態となる。言い換えると、この場合、1つの(または1回のタイミングで取得した)入力原稿に対して、複数の報告IDが対応付けられた状態となる。
なお、第1の受付部40Fは、出力先IDに対応する、出力先名称および出力形態を、フォーマット管理情報70から読取り、管理情報72へ登録すればよい。
次に、ユーザによる入力部27Bの操作指示によって、メニュー画面53(図9(C)参照)における表示領域“付加情報追加”が指示されると、表示制御部40Aは、付加情報入力画面を表示部27Aへ表示する。
付加情報入力画面は、付加情報の入力を受け付ける入力画面である。
図11は、付加情報入力画面54の一例を示す模式図である。付加情報入力画面54は、例えば、取得部40Eが取得した入力原稿の画像54Aと、ユーザによって選択された出力先54Bと、付加情報の入力欄54Cと、を含む。
入力原稿の画像54Aは、例えば、取得部40Eが取得した入力原稿の印刷結果を推定したプレビュー画像である。表示制御部40Aは、例えば、取得部40Eが取得した入力原稿からプレビュー画像を生成して入力原稿の画像54Aとし、付加情報入力画面54内に表示する。
なお、付加情報入力画面54は、取得部40Eが取得した入力原稿の画像54Aに代えて、入力原稿から抽出した抽出情報を報告先のフォーマットに割当てた第2の出力原稿のプレビュー画像を含むものであってもよい。
ユーザによって選択された出力先54Bは、第1の受付部40Fが受け付けた出力先の出力先ID(図11中、“A”、“B”参照)と、該出力先IDに対応する出力先名称と、該出力先IDに対応する出力形態と、を含む。表示制御部40Aは、第1の受付部40Fが受け付けた出力先の出力先ID(図11中、“A”、“B”参照)と、該出力先IDに対応する出力先名称と、該出力先IDに対応する出力形態と、をフォーマット管理情報70から読取る。そして、表示制御部40Aは、これらの出力先IDと、出力先名称と、出力形態と、を、ユーザによって選択された出力先54Bとし、付加情報入力画面54内に表示する。
付加情報の入力欄54Cは、付加情報の入力をユーザから受け付けるための領域である。図11に示す例では、付加情報の入力欄54Cは、入力欄54Dと、入力欄54Eと、を含む。
入力欄54Dは、第1の受付部40Fで受け付けた出力先に応じた付加情報として、予め推測される入力項目を選択可能に示す領域である。図11に示す例では、入力項目として、「割引情報“1割引”」、「割引情報“無料”」、「割引情報“5割引”」、「理由“セール”」、「理由“贈呈品”」、「理由“展示品”」、「備考“ハンカチ”」が示されている。このように、表示制御部40Aは、第1の受付部40Fで受け付けた出力先に応じた付加情報として予め推測される入力項目を選択可能に示す入力画面(入力欄54Dを含む付加情報入力画面54)を表示部27Aに表示する。
また、本実施の形態では、表示制御部40Aは、付加情報として予め推定される入力項目の組合せを、選択可能に表示する。また、表示制御部40Aは、この組合せを出力先に応じて選択するための選択欄54Fを、入力欄54Dに表示する。ここで、第1の受付部40Fが、出力先として、出力先ID“A”および出力先ID“B”を受け付けていたとする。この場合、表示制御部40Aは、各出力先IDに対応する選択欄54Fを表示部27Aに表示する。
図11には、3種類の組合せが示されており、「割引情報“1割引”」および「理由“セール”」の組合せと、「割引情報“無料”」、「理由“贈呈品”」、および「備考“ハンカチ”」の組合せと、「割引情報“5割引”」および「理由“展示品”」の組合せと、が示されている。
ユーザは、出力先ID“A”および出力先ID“B”の各々に応じた付加情報として、3種類の何れかの組合せに対応する選択欄54Fのチェックボックスにチェックを入力することで、何れかの組合せを選択し、各出力先に応じた付加情報を入力することができる。
入力欄54Eは、ユーザが任意の付加情報を入力可能な領域である。本実施の形態では、表示制御部40Aは、選択欄54Gを更に表示する。選択欄54Gは、入力欄54Eに入力した付加情報を付与する出力先(図11に示す例では、出力先ID“A”および出力先ID“B”)を選択するための領域である。
ユーザは、入力欄54Eに任意の付与情報を入力し、任意の出力先に対応する選択欄54Gのチェックボックスにチェックを入力することで、付与する出力先を選択することができる。
付加情報入力画面54を介して、ユーザによって付加情報が入力されると、第2の受付部40Jは付加情報を受け付ける。本実施の形態では、付加情報入力画面54は、操作パネル27から入力受付部40Bを介して、付加情報と、該付加情報を付与する出力先の出力先IDと、を受け付ける。
第2の受付部40Jは、情報処理部40で現在処理中の報告IDと、受付けた出力先IDと、に対応づけて、該出力先IDに対応する受け付けた付加情報を、管理情報72(図6(C)参照)に登録する。
付加情報が管理情報72に登録され、ユーザによる入力部27Bの操作指示によって付加情報入力画面54における「終了」ボタンが指示されると、表示制御部40Aは、メニュー画面53(図9(C)参照)を表示部27Aに表示する。
メニュー画面53の画面において、出力の実行を指示するための表示領域“出力実行”が指示されたとする。すると、抽出部40Hが抽出情報を抽出し、生成部40Iが第2の出力原稿を生成し、付加部40Kが付加情報を付加した上で、出力部40Lが選択された出力先に出力情報を出力する。
そして、出力部40Lは、出力情報を出力した後に、出力した出力情報に対応する報告IDを把握し、管理情報72(図6(C)参照)における対応する「状態」の欄に“報告済”を登録する。
また、図9(B)に示す業務報告起動画面52において、表示領域“業務報告一覧”がユーザによって選択されると、表示制御部40Aは、業務報告一覧画面を表示部27Aへ表示する。業務報告一覧画面は、入力された業務報告の一覧を示す画面である。
図12は、業務報告一覧画面55の一例を示す模式図である。表示制御部40Aは、管理情報72(図6(C)参照)に登録されている情報を読取り、業務報告一覧画面55に表示する。
図12に示す例では、業務報告一覧画面55は、「チェックボタン」と、「状態」と、「作業日」と、「出力形態」と、「出力先」と、「付加情報」と、「変更理由」と、を含む。
「状態」、「作業日」、「出力形態」、「出力先」、「付加情報」、および「変更理由」は、管理情報72における「状態」、「更新日時」、「出力先名称」、「付加情報」、および「変更理由」の各々と同様である。
ユーザが、所望の業務報告に対応する「チェックボタン」の表示領域を選択した上で、業務報告一覧画面55における“参照”ボタンを指示したとする。この場合、表示制御部40Aは、選択された業務報告の報告IDに対応する情報を管理情報72から読取り、表示部27Aに表示する。
また、ユーザが、所望の業務報告に対応する「チェックボタン」の表示領域選択した上で、業務報告一覧画面55における「編集/作業再開」ボタンを指示したとする。この場合、表示制御部40Aは、選択された業務報告の報告IDに対応する情報を管理情報72から読取り、管理情報72に管理されている該報告IDに対応する付加情報や出力先IDを編集可能に表示部27Aに表示する。
なお、出力部40Lによって出力情報が出力された後に、「編集/作業再開」ボタンが指示され、付加情報などが変更された場合、情報処理部40は、変更前の出力情報に対応づけて、変更後の出力情報の参照を促す情報(例えば、“変更版を参照”)を記憶部42へ記憶することが好ましい。そして、情報処理部40は、管理情報72における、変更後の出力情報に相当する業務報告の報告IDに対応する内容を、変更後の内容に更新すると共に、「状態」の欄に、変更後であることを示す“報告済(変更版)”を登録する。また、情報処理部40は、管理情報72における対応する「更新日時」の欄に、変更された日時を登録する。
表示制御部40Aは、業務報告一覧画面55の表示時には、図12に示すように、報告済で且つ変更前の業務報告については、変更後の業務報告とは異なる表示形態で表示することが好ましい。例えば、色、明度、彩度などの表示形態を変更することが好ましい。
また、業務報告一覧画面55における、“変更版を参照”の表示領域がユーザによって選択された場合、表示制御部40Aは、選択された表示領域に対応する業務報告の欄にカーソルが移動するように制御してもよい。
次に、情報処理部40が実行する業務報告機能の処理の流れを説明する。図13は、情報処理部40が実行する業務報告機能の処理の流れを示すフローチャートである。
図示を省略する電源スイッチが操作されて、MFP1に電力が供給されると、操作部20における情報処理部40の表示制御部40Aは、ログイン画面50を操作パネル27(表示部27A)に表示する(ステップS200)。
ユーザは、ログイン画面50を参照しながら入力部27Bを操作することで、ユーザIDおよびパスワードを入力する。
入力受付部40Bが、ユーザIDおよびパスワードを受け付けると、認証部40Cが、認証処理を実行する(ステップS202)。ステップS202の認証結果が認証NGである場合(ステップS204:No)、本ルーチンを終了する。なお、ステップS202の認証結果が認証NGである場合(ステップS204:No)、ステップS200へ戻ってもよい。
ステップS204の認証結果が認証OKである場合(ステップS204:Yes)、ステップS206へ進む。ステップS206では、表示制御部40Aが、ホーム画面51(図9(A)参照)を表示部27Aに表示する(ステップS206)。
次に、入力受付部40Bは、ホーム画面51において、ユーザによる入力部27Bの操作指示によって“業務報告機能”を示すアイコンが選択されたか否かを判断する(ステップS208)。“業務報告機能”以外の他のアプリケーション(アプリA〜アプリD)が選択された場合(ステップS208:No)、情報処理部40は、本体部10のエンジン部17に対応する機能(ファックス機能、プリンタ機能など)を実行させた後に、本ルーチンを終了する。
“業務報告機能”が選択されると(ステップS208:Yes)、情報処理部40は、業務報告機能を実行するためのアプリケーションを起動し、ステップS210へ進む。ステップS210では、表示制御部40Aが、業務報告起動画面52(図9(B)参照)を表示部27Aに表示する(ステップS210)。
次に、入力受付部40Bが、業務報告が選択されたか否かを判断する(ステップS212)。入力受付部40Bは、業務報告起動画面52における表示領域“業務報告する”が選択されたか否かを判別することで、ステップS212の判断を行う。
業務報告が選択されたと判断すると(ステップS212:Yes)、ステップS214へ進む。ステップS214では、表示制御部40Aが、メニュー画面53(図9(C)参照)を表示部27Aに表示する(ステップS214)。
次に、入力受付部40Bが、入力原稿読取指示がなされたか否かを判断する(ステップS216)。入力受付部40Bは、メニュー画面53における、入力原稿の取得を指示するための表示領域“データ入力”が指示されたか否かを判別することで、ステップS216の判断を行う。
入力原稿読取指示がなされたと判断すると(ステップS216:Yes)、ステップS218へ進む。ステップS218では、実行制御部40Dが、本体部10のエンジン部17にスキャン機能を実行させる(ステップS218)。ステップS218の処理によって、取得部40Eは、エンジン部17から入力原稿を取得する。
次に、取得部40Eは、新たな報告IDを生成し、ステップS218で取得した入力原稿を、生成した報告IDに対応づけて記憶する(ステップS220)。また、取得部40Eは、管理情報72(図6(C)参照)を更新する(ステップS222)。詳細には、取得部40Eは、ステップS200で受け付けたユーザIDと、テナントIDも取得した場合にはテナントIDと、生成した報告IDと、を管理情報72へ登録することで、管理情報72を更新する。また、取得部40Eは、管理情報72における、該報告IDに対応する「状態」の欄に“スキャン済”を登録する。そして、上記ステップS210へ戻る。
一方、上記ステップS216で否定判断すると、ステップS224へ進む。ステップS224では、入力受付部40Bが、メニュー画面53(図9(C)参照)における表示領域“出力先の選択”が指示されたか否かを判断する(ステップS224)。
ステップS224で肯定判断すると、ステップS226へ進む。ステップS226では、表示制御部40Aが、出力先選択画面を表示部27Aへ表示する(ステップS226)。すなわち、ステップS226では、表示制御部40Aは、出力先の一覧を選択可能に表示部27Aへ表示する。
ユーザは、表示部27Aに表示された出力先の一覧の中から、入力原稿の出力先を選択する。すると、第1の受付部40Fが、選択された出力先を受け付ける(ステップS228)。そして、第1の受付部40Fは、管理情報72(図6(C)参照)を更新する(ステップS230)。ステップS230において、第1の受付部40Fは、受付けた出力先の出力先IDに対応する出力先名称と出力形態とをフォーマット管理情報70から読取り、ステップS218で取得部40Eが生成した報告IDに対応づけて、管理情報72(図6(C)参照)へ登録する。この登録処理により、管理情報72を更新する。そして、上記ステップS210へ戻る。
なお、上述したように、ステップS228で第1の受付部40Fが複数の出力先を受け付けた場合、第1の受付部40Fは、出力先IDごとに異なる報告IDが付与されるように、新たな報告IDを生成し、管理情報72へ登録すればよい。
一方、上記ステップS224で否定判断すると(ステップS224:No)、ステップS232へ進む。ステップS232では、入力受付部40Bが、メニュー画面53における表示領域“付加情報追加”がユーザによって指示されたか否かを判断する(ステップS232)。
ステップS232で肯定判断すると(ステップS232:Yes)、ステップS234へ進む。ステップS234では、表示制御部40Aが、付加情報入力画面54(図11参照)を表示部27Aに表示する(ステップS234)。
ユーザによる入力部27Bの操作指示によって、付加情報入力画面54を介して付加情報が入力されると、第2の受付部40Jが付加情報を受け付ける(ステップ236)。
本実施の形態では、付加情報入力画面54は、操作パネル27から入力受付部40Bを介して、付加情報と、該付加情報を付与する出力先の出力先IDと、を受け付ける。
そして、第2の受付部40Jは、管理情報72(図6(C)参照)を更新する(ステップS238)。ステップS238では、第2の受付部40Jは、ステップS218およびステップS230で生成した報告IDと、ステップS236で受付けた出力先IDと、に対応づけて、該出力先IDに対応する受け付けた付加情報を、管理情報72(図6(C)参照)に登録する。この登録処理により、第2の受付部40Jは、管理情報72を更新する。そして、上記ステップS210へ戻る。
一方、上記ステップS232で否定判断すると(ステップS232:No)、ステップS240へ進む。ステップS240では、入力受付部40Bが、メニュー画面53の画面において、出力の実行を指示するための表示領域“出力実行”が指示されたか否かを判断する(ステップ240)。ステップS240で否定判断すると(ステップS240:No)、上記ステップS210へ戻る。
ステップS240で肯定判断すると(ステップS240:Yes)、ステップS242へ進む。ステップS242では、特定部40Gが、フォーマットを特定する(ステップ242)。ステップS242では、特定部40Gは、出力実行を指示された報告IDに対応する出力先IDをフォーマット管理情報70から読取る。そして、特定部40Gは、読取った出力先IDに対応するフォーマットを、フォーマット管理情報70(図6(A)参照)から読取る。これにより、特定部40Gは、受付けた出力先に対応するフォーマットを特定する。
なお、入力受付部40Bは、ステップS240において、出力対象の報告IDを含む出力指示を受付ける。そして、第1の受付部40Fが、出力対象の報告IDに対応する出力IDを管理情報72から読取ることで、出力先を受付けるものとしてもよい。この場合、特定部40Gは、第1の受付部40Fが受け付けた出力先に対応する、該出力先へ出力する第1の出力原稿の形態であるフォーマットを特定すればよい。具体的には、特定部40Gは、第1の受付部40Fが受け付けた出力先の出力先IDに対応するフォーマットを、フォーマット管理情報70(図6(A)参照)から読取る。これにより、特定部40Gは、受付けた出力先に対応するフォーマットを特定すればよい。
次に、抽出部40Hが、出力対象の報告IDに対応する入力原稿から、抽出情報を抽出する(ステップS244)。次に、生成部40Iが、ステップS244で抽出部40Hが抽出した抽出情報を、ステップS242で特定部40Gが特定したフォーマットに割当てることによって、第2の出力原稿を生成する(ステップS246)。
次に、付加部40Kが、出力対象の報告IDに対応する付加情報を管理情報72(図6(C)参照)から読取ると共に、該報告IDに対応する出力形態を管理情報72から読取る。そして、付加部40Kは、読取った出力形態に対応する付加位置を、付加位置情報73(図6(D)参照)から読取る。
そして、付加部40Kは、読取った付加位置に、読取った付加情報を付加する(ステップS248)。次に、出力部40Lが、ステップS246で生成した第2の出力原稿と、ステップS248で付加した付加情報と、を含む出力情報を、対応する出力形態で出力する(ステップS250)。
次に、出力部40Lは、管理情報72を更新する(ステップS252)。ステップS252では、出力部40Lは、出力した出力情報に対応する報告IDを把握し、管理情報72(図6(C)参照)における対応する「状態」の欄に“報告済”を登録する。この登録処理によって、出力部40Lは、管理情報72を更新する。そして、本ルーチンを終了する。なお、ステップS252の処理の後に。上記ステップS206またはステップS210へ戻ってもよい。
一方、上記ステップS212で否定判断すると(ステップS212:No)、ステップS254へ進む。
ステップS254では、業務報告起動画面52における表示領域“業務報告一覧”がユーザによって選択されたか否かを判断する(ステップS254)。ステップS254で肯定判断すると(ステップS254:Yes)、ステップS256へ進む。
ステップS256では、表示制御部40Aが、業務報告一覧画面55(図12参照)を表示部27Aへ表示する(ステップS256)。
入力受付部40Bは、編集指示がなされたか否かを判断する(ステップS258)。例えば、入力受付部40Bは、業務報告一覧画面55における「編集/作業再開」ボタンが指示されたか否かを判別することで、ステップS258の判断を行う。
ステップS258で否定判断すると(ステップS258:No)、ステップS210へ戻る。ステップS258で肯定判断すると(ステップS258:Yes)、表示制御部40Aは、業務報告を編集するための画面を表示部27Aに表示し、ユーザの入力部27Bの操作による各情報の変更を受付ける。そして、ステップS260では、変更された内容に応じて管理情報72を更新する(ステップS260)。そして、上記ステップS210へ戻る。
表示制御部40Aは、管理情報72に応じて業務報告一覧画面55を表示部27Aに表示する。そして、上述したように、表示制御部40Aは、図12に示すように、報告済で且つ変更前の業務報告については、変更後の業務報告とは異なる表示形態で表示することが好ましい。このため、ユーザは、業務報告一覧画面55(図12参照)を確認することで、各業務報告の現在の状態、および変更されたものであるか否か、などを容易に確認することができる。なお、表示制御部40Aは、変更前後の差分を更に表示してもよい。
一方、上記ステップS254で否定判断すると(ステップS254:No)、ステップS262へ進む。ステップS262では、業務報告起動画面52において「終了」ボタンが指示されたか否かを判断する。ステップS262で肯定判断すると(ステップS262:Yes)、本ルーチンを終了する。ステップS262で否定判断すると(ステップS262:No)、上記ステップS210へ戻る。
以上説明したように、本実施の形態のMFP1における情報処理部40は、取得部40Eと、第1の受付部40Fと、特定部40Gと、第2の受付部40Jと、出力部40Lと、を備える。取得部40Eは、入力原稿を取得する。第1の受付部40Fは、入力原稿の出力先を受け付ける。特定部40Gは、出力先へ出力する第1の出力原稿の形態であるフォーマットを特定する。第2の受付部40Jは、出力先に応じた付加情報の入力を受け付ける。出力部40Lは、入力原稿から抽出した抽出情報を、特定したフォーマットに割当てた第2の出力原稿と、付加情報と、を含む出力情報を出力する。
このように、本実施の形態では、第2の出力原稿と、第2の受付部40Jが受け付けた、ユーザによって入力された付加情報と、を含む出力情報を出力する。
従って、本実施の形態では、出力先に応じた付加情報を、容易に付加して出力することができる。
また、本実施の形態のMFP1における情報処理部40は、表示制御部40Aを備える。表示制御部40Aは、付加情報の入力を受け付ける入力画面(付加情報入力画面54)を表示部27Aに表示する。第2の受付部40Jは、入力画面(付加情報入力画面54)を介して付加情報を受け付けることが好ましい。
このため、ユーザは、更に容易に、出力先に応じた付加情報を付与することができる。
また、表示制御部40Aは、受け付けた出力先に応じた付加情報として予め推測される入力項目を選択可能に示す入力画面(付加情報入力画面54)を表示部27Aに表示することが好ましい。
このため、ユーザは、更に容易に、出力先に応じた付加情報を付加することができる。
(第2の実施の形態)
上記実施の形態では、本発明に係る情報処理装置を、MFP1(具体的には、操作部20の情報処理部40)に適用した場合を例に挙げて説明した。本実施の形態では、本発明に係る情報処理装置の機能の一部を、端末装置2に適用する場合を説明する。
図1は、本実施の形態の情報処理システム100Aの概略図である。情報処理システム100Aは、MFP1Aと、端末装置2と、を備える。MFP1Aと端末装置2とは、インターネットなどのネットワーク30を介して接続されている。
MFP1Aの構成は、操作部20に代えて操作部20Aを備えた以外は、MFP1と同様である(図2参照)。また、端末装置2のハードウェア構成は、図4を用いて説明したため、説明を省略する。
図14は、操作部20Aの機能構成例を示す図である。
操作部20Aは、情報処理部41と、操作パネル27と、記憶部43と、を備える。操作パネル27および記憶部43は、情報処理部41に信号授受可能に接続されている。
記憶部43は、フォーマット管理情報70と、認証情報74と、管理情報72と、付加位置情報73と、入力原稿と、を記憶する。すなわち、記憶部43は、第1の実施の形態の記憶部42における認証情報71に代えて、認証情報74を記憶する以外は、第1の実施の形態と同様である。
図15は、認証情報74のデータ構成の一例を示す図である。認証情報74は、ユーザ認証に用いる情報である。認証情報74は、テナントIDと、テナント名称と、ユーザIDと、ユーザ名と、パスワードと、属性情報と、保有台数と、端末装置IDと、を対応付けた情報である。認証情報74は、DBであってもよいし、テーブルであってもよい。テナントIDと、テナント名称と、ユーザIDと、ユーザ名と、パスワードと、属性情報と、は、第1の実施の形態で説明した認証情報71と同様である。
認証情報74に格納されている各データは、予め生成され、認証情報74に予め登録されているものとする。なお、認証情報74に登録されているデータは、ユーザによる入力部27Bなどの操作によって適宜変更可能としてもよい。また、情報処理部41では、業務報告機能を利用する新たなユーザの登録要求を受け付けたときに、認証情報74を更新してもよい。
保有台数は、対応するユーザIDによって特定されるユーザの保有する、端末装置2の台数を示す。端末装置IDは、対応するユーザIDによって特定されるユーザが保有する端末装置2の各々の識別番号を示す。
このため、保有台数が複数である場合、対応する端末装置IDの欄には、複数の端末装置IDが予め登録される。
図14に戻り、情報処理部41は、表示制御部40Aと、入力受付部40Bと、認証部40Cと、実行制御部40Dと、取得部40Eと、送受信部41Aと、特定部40Gと、抽出部40Hと、生成部40Iと、付加部40Kと、出力部40Lと、課金処理部41Bと、を備える。
表示制御部40A、入力受付部40B、認証部40C、実行制御部40D、取得部40E、送受信部41A、特定部40G、抽出部40H、生成部40I、付加部40K、出力部40L、および課金処理部41Bの一部またはすべては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
表示制御部40A、入力受付部40B、認証部40C、実行制御部40D、取得部40E、特定部40G、抽出部40H、生成部40I、付加部40K、および出力部40Lは、第1の実施の形態と同様である。
送受信部41Aは、端末装置2との間で各種情報の送受信を行う。課金処理部41Bは、課金処理を実行する。課金処理は、端末装置2の台数に応じて、ユーザIDによって識別されるユーザごとに課金を行う処理である。例えば、認証情報74に登録されている、端末装置2の保有台数が多いほど、対応するユーザIDによって特定されるユーザに対してより高額の金額の課金を行う。例えば、端末装置2において業務報告機能を実行するためのプログラムをMFP1からダウンロードする(またはダウンロードした)ときに、課金処理部41Bは、該端末装置2の端末装置IDに対応するユーザIDによって識別されるユーザの端末装置2の保有台数に応じた課金情報(請求料金など)を算出し、該ユーザへ請求する。
例えば、課金処理部41Bは、該ユーザのメールアドレスなどに、算出した請求料金をメール送信する。なお、課金処理部41Bは、MFP1Aの消耗品(記録媒体やトナーなど)の請求時に、該課金情報を該ユーザへ請求してもよい。また、課金処理部41Bは、上記課金情報を、該消耗品の請求金額に対する値上がり率として算出し、ユーザへ請求してもよい。
なお、課金処理部41Bは、各ユーザに対して課金する課金処理に代えて、各ユーザの属する店舗ごとに、課金処理を行ってもよい。
また、端末装置2の保有台数に応じて課金するときの課金条件を予め設定し、課金処理部41Bは、この課金条件に応じて課金処理を行ってもよい。例えば、「2台目以降について課金」などの課金条件を予め設定してもよい。この場合、例えば、課金処理部41Bは、保有台数が1台の場合には課金せず、2台目以降については、保有台数が増えるほど高額の金額の課金を行えばよい。
また、課金条件は、定額制、従量課金、などの公知の課金条件であってもよい。
次に、端末装置2の機能構成を説明する。図16は、端末装置2の機能構成例を示す図である。
端末装置2は、情報処理部60と、操作パネル36と、記憶部61と、を備える。操作パネル36および記憶部61は、情報処理部60に信号授受可能に接続されている。記憶部61は、各種データを記憶する。記憶部61は、例えば、HDD34(図4参照)である。情報処理部60は、CPU31、ROM32、およびRAM33(図4参照)を含み、端末装置2全体を制御する。
本実施の形態では、情報処理部60は、表示制御部60Aと、入力受付部60Bと、送受信部60Cと、第1の受付部60Eと、第2の受付部60Gと、を備える。
表示制御部60A、入力受付部60B、送受信部60C、第1の受付部60E、および第2の受付部60Gの一部またはすべては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
表示制御部60A、入力受付部60B、取得部60D、第1の受付部60E、特定部60F、および第2の受付部60Gは、操作パネル27に代えて操作パネル36へ画像を表示または操作パネル36からユーザによる入力を受け付ける点、および記憶部42に代えて記憶部61にアクセスする以外は、第1の実施の形態の表示制御部40A、入力受付部40B、取得部40E、第1の受付部40F、特定部40G、および第2の受付部40Jと同様である。
送受信部60Cは、操作部20Aと各種情報を送受信する。具体的には、送受信部60Cは、第1の受付部60Eで受付けた出力先をMFP1Aへ送信する。また、送受信部60Cは、第2の受付部60Gで受け付けた付加情報を、MFP1Aへ送信する。
次に、情報処理システム100Aで実行する課金処理の手順を説明する。図17は、情報処理システム100Aで実行する課金処理の手順を示すシーケンス図である。
なお、図17のシーケンス実行前の状態では、端末装置2には、業務報告機能を実行するためのプログラムがインストールされていないものとして説明する。
まず、ユーザが、MFP1Aの操作パネル27を操作することで、ユーザIDおよびパスワードを入力する。すると、MFP1Aの入力受付部40BがユーザIDとパスワードを受付ける(SEQ500)。そして、認証部40Cが、認証処理を実行する(SEQ502)。ここでは、認証OKであったものとして説明する。
次に、MFP1Aの入力受付部40Bは、操作パネル27から、登録情報を受け付ける(SEQS504)。登録情報は、例えば、ユーザの属する店舗のテナントID、テナント名、を含む。例えば、表示制御部40Aは、テナントIDおよびテナント名の入力欄を操作パネル27に表示する。そして、ユーザによる操作パネル27の操作指示によって、テナントIDおよびテナント名が入力されると、入力受付部40Bは、これらの登録情報を受け付ける。
そして、入力受付部40Bは、SEQ500で受け付けたユーザIDおよびパスワードと、SEQ504で受け付けた登録情報と、を対応づけて認証情報74(図15参照)へ登録する(SEQ506)。
次に、表示制御部40Aは、業務報告機能を利用する端末装置2の関連付けの実行を指示する指示ボタンを、操作パネル27へ表示する(SEQ508)。ユーザによる操作パネル27の操作によって、該指示ボタンが指示されると、課金処理部41Bが、認証情報74における、SEQ500で受け付けたユーザIDに対応する端末装置IDの数が“1”以上であるか否かを判断する(SEQ510)。端末装置IDの数が“1”以上である場合とは、後述するSEQ520の処理による新たな端末装置IDの登録によって、該ユーザIDに対応する端末装置IDの数(すなわち、保有台数)が複数台となることを示す。
認証情報74における、SEQ500で受け付けたユーザIDに対応する端末装置IDの数が“0”である場合(SEQ510:No)、後述するSEQ516へ進む。
一方、認証情報74における、SEQ500で受け付けたユーザIDに対応する端末装置IDの数が“1”以上である場合(SEQ510:Yes)、表示制御部40Aは、新たな端末装置2の登録により、端末装置2の保有台数が複数台となるため有料となるが良いかの確認を示す、有料確認を表示する(SEQ512)。
ユーザによる操作パネル27の操作指示によって、有料となっても良いことを示す情報が入力されると(SEQ514:Yes)、表示制御部40Aは、新たに登録する端末IDの入力を促す画面を操作パネル27へ表示する(SEQ516)。一方、SEQ514で否定判断すると(SEQ514:No)、本シーケンスを終了する。
ユーザは、操作パネル27を介して、MFP1Aに未登録の端末装置2の端末IDを入力する。すると、MFP1Aの入力受付部40Bが端末IDを受け付ける(SEQ518)。そして、入力受付部40Bは、該端末IDを、SEQ500で受け付けたユーザIDに対応づけて認証情報74(図15参照)へ登録すると共に、対応する“保有台数”をカウントアップする(SEQ520)。なお、ユーザは、MFP1Aに接続されたカードリーダーに端末装置2を接触させてもよい。この場合、MFP1Aは、カードリーダーから、該端末装置2の端末IDを受け付ける。
次に、MFP1Aは、SEQ518で受け付けた端末IDの端末装置2に、業務報告機能がダウンロード可能であることを通知する(SEQ522)。端末装置2における情報処理部60の入力受付部60Bは、操作パネル36から、業務報告機能を実行するためのプログラムのインストール指示を受付ける(SEQ524)。例えば、情報処理部60は、このプログラムのインストールの実行を指示するための指示画像を表示部36Aに表示する。そして、ユーザによる入力部36Bの操作指示によって該指示画像が指示されると、入力受付部60Bは、インストール指示を受付ける。
すると、端末装置2における情報処理部41の送受信部41Aは、ユーザ情報と、端末IDと、業務報告機能を端末装置2で実行するためのプログラムのダウンロード要求をMFP1Aへ送信する(SEQ526)。
MFP1Aは、SEQ526で端末装置2から受け付けたダウンロード要求に含まれるユーザIDに対応する業務報告を管理情報72から読取る。そして、読取った業務報告と、業務報告機能を端末装置2で実行するためのプログラムと、を該端末装置2へ送信する(SEQ528)。
なお、MFP1Aは、端末装置2へ該プログラムを送信し、端末装置2で該プログラムを実行したときに、適宜、該実行に用いるデータを端末装置2へ送信してもよい。
また、MFP1Aは、SEQ526でダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求に含まれるユーザIDに対応する、該ユーザIDによって識別されるユーザを管理する管理者の端末装置2に対して確認情報を送信してもよい。そして、MFP1Aは、該管理者の端末装置2から、ダウンロードを許可する許可情報を受信したときに、SEQ528の処理を行ってもよい。
また、MFP1Aは、SEQ526でダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して、ダウンロードを許可するか否かを判別する審査処理を実行してもよい。そして、MFP1Aは、該審査処理によってダウンロード許可すると判別した場合に、SEQ528の処理を行ってもよい。
そして、端末装置2の課金処理部41Bは、SEQ526のユーザ情報を送信したユーザのユーザIDと、認証情報74(図15参照)と、を用いて課金処理を実行する(SEQ530)。そして、本シーケンスを終了する。なお、ユーザの保有する端末装置2の保有台数が1台のときには、課金処理を行わない形態であってもよい。そして、2台目以降の保有台数のときに、保有台数に応じて課金処理を実行してもよい。
なお、SEQ530の課金処理は、SEQ510で肯定判断(SEQ510:Yes)した後にSEQ518で端末IDを受け付けたときに実行してもよく、課金処理のタイミングは限定されない。
このように、業務報告を行うユーザの保有する端末装置2の保有台数に応じて、MFP1A側で課金処理を行ってもよい。なお、ユーザが、MFP1Aに設けられた操作部20Aを操作することで業務報告操作を行う場合には、MFP1Aでは、課金処理を省略することができる。
次に、本実施の形態における情報処理システム100Aで実行する、業務報告処理の流れを説明する。図18は、情報処理システム100Aで実行する業務報告処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
まず、MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41が、アプリケーション起動処理を実行する(SEQ300)。アプリケーション実行処理は、図13に示すステップS200〜ステップS204の処理に相当する。
次に、MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41が、入力原稿記憶処理を実行する(SEQ302)。入力原稿記憶処理は、図13におけるステップS216:Yes〜ステップS222の処理に相当する。すなわち、MFP1Aにおいて、入力原稿が取得され、記憶部43に記憶される。
次に、端末装置2における情報処理部60の表示制御部60Aが、ログイン画面50を操作パネル36へ表示する(SEQ304)。ユーザによる入力部36Bの操作指示によって、ユーザIDとパスワードが入力されると、送受信部60Cは、入力されたユーザIDと、パスワードと、を含む認証要求をMFP1Aへ送信する(SEQ306)。
なお、ログイン画面50の表示時または表示後に、表示制御部60Aは、認証要求を行う対象のMFP1Aの一覧を選択可能に表示してもよい。そして、送受信部60Cは、ユーザによる操作指示によって選択されたMFP1Aに対して認証要求を送信してもよい。
情報処理システム100Aに含まれるMFP1Aの数は、1台ではないことから、業務報告の種類などによって認証要求を行う対象のMFP1Aを使い分ける場合もある。このため、情報処理システム100Aに含まれるMFP1Aの内、認証要求を行うMFP1Aをユーザに対して選択可能とすることが好ましい。
MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41では、端末装置2から受信したユーザIDおよびパスワードを用いて、認証部40Cが認証処理を実行する(SEQ308)。なお、SEQ308では、認証OKであったと仮定して説明を続ける。
次に、送受信部41Aは、管理情報72から、SEQ306で受信したユーザIDに対応する業務報告を検索し(SEQ310)、端末装置2へ送信する(SEQ312)。なお、送受信部41Aは、端末装置2からの取得要求に応じて、適宜、対応する情報を端末装置2へ送信してもよい。なお、端末装置2側で業務報告処理の少なくとも一部を実行するときに用いる各種データを、MFP1Aに代えて、サーバ装置などからネットワーク30を介して取得してもよい。この場合、端末装置2は、該サーバ装置から、各種データを取得すればよい。
次に、端末装置2における情報処理部60が業務報告処理を実行する(SEQ314)。SEQ314の業務報告処理は、図13のステップS210〜ステップS262に相当する。なお、入力原稿を取得して記憶するステップS216:Yes〜ステップS222の処理は、MFP1A側で実行するためSEQ314では行わない。また、出力処理(ステップS242〜ステップS248)については、処理に必要な情報を端末装置2からMFP1Aへ送信し、MFP1A側で実行する。
すなわち、端末装置2における情報処理部60の送受信部60Cは、出力要求をMFP1Aへ送信する(SEQ316)。出力要求は、例えば、端末装置2におけるユーザの操作パネル36の操作指示に応じて更新した管理情報72と、端末装置2の端末IDと、端末装置2を操作するユーザのユーザIDと、出力対象の業務報告の報告IDと、第1の受付部60Eで受け付けた出力先と、第2の受付部60Gで受け付けた付加情報と、を含む。
MFP1Aの情報処理部41における送受信部41Aは、出力要求を端末装置2から受信する。そして、出力部40Lは、受信した出力要求を用いて、第1の実施の形態と同様にして、出力情報を出力する(SEQ318)。すなわち、SEQ318では、MFP1Aは、図13のステップS240:Yes〜ステップS252の処理を実行する。
そして、送受信部41Aは、出力結果を端末装置2へ送信し(SEQ320)、本シーケンスを終了する。
このように、端末装置2側で、付加情報の入力や出力先の入力を受付けてもよい。また、このように、MFP1A側で入力原稿の取得を予め行い、端末装置2側で付加情報の入力や出力先の入力を受け付けることで、ユーザがMFP1Aを占有して操作する時間の短縮を図ることができる。また、MFP1Aで入力原稿の取得を予め行い、別のタイミングでユーザが端末装置2を操作して付加情報や出力先を入力することができる。このため、ユーザは、手の空いたときに所望のタイミングで入力操作を行うことができ、業務の効率化を図ることができる。
なお、付加情報を第2の出力原稿に付加するタイミングを予め設定し、設定したタイミングで付加情報を付加してもよい。
この場合、情報処理システム100Aでは、図19に示すシーケンスを実行すればよい。
まず、MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41が、アプリケーション起動処理を実行する(SEQ400)。次に、MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41が、入力原稿記憶処理を実行する(SEQ401)。SEQ400およびSEQ401は、上記SEQ300およびSEQ302の各々と同様である。
次に、端末装置2における入力受付部40Bが、設定入力をユーザから受け付ける(SEQ402)。SEQ402では、入力受付部40Bは、入力部27Bから設定情報の入力を受け付ける。設定情報は、付加情報と、付加情報を付加するタイミングと、を含む。付加情報を付加するタイミングは、例えば、該付加情報を付加する期間(開始日と終了日)や、付加する月日(例えば、毎月月末、毎月15日)などである。
付加情報の入力は、第1の実施の形態と同様にすればよい。すなわち、端末装置2において、図13のステップS232:Yes〜ステップS236の処理を実行すればよい。
そして、端末装置2の情報処理部60における送受信部60Cが、設定情報をMFP1Aへ送信する(SEQ403)。
設定情報を取得したMFP1Aにおける操作部20Aの送受信部41Aは、取得した設定情報を記憶部43へ記憶する(SEQ404)。
次に、端末装置2における情報処理部60の表示制御部60Aが、ログイン画面50を操作パネル36へ表示する(SEQ405)。そして、送受信部60Cは、入力されたユーザIDと、パスワードと、を含む認証要求をMFP1Aへ送信する(SEQ406)。MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41では、端末装置2から受信したユーザIDおよびパスワードを用いて、認証部40Cが認証処理を実行する(SEQ408)。次に、送受信部41Aは、管理情報72から、SEQ406で受信したユーザIDに対応する業務報告を検索し(SEQ410)、端末装置2へ送信する(SEQ412)。
SEQ405、SEQ406、SEQ408、SEQ412の各々は、上述したSEQ304、SEQ306、およびSEQ308、SEQ310の各々と同様である。
次に、端末装置2における情報処理部60が業務報告処理を実行する(SEQ414)。SEQ414の業務報告処理は、図13のステップS210〜ステップS262に相当する。なお、出力処理(ステップS242〜ステップS248)については、処理に必要な情報を端末装置2からMFP1Aへ送信し、MFP1A側で実行する。
すなわち、端末装置2における情報処理部60の送受信部60Cは、出力要求をMFP1Aへ送信する(SEQ416)。この場合、出力要求は、例えば、端末装置2におけるユーザの操作パネル36の操作指示に応じて更新した管理情報72と、端末装置2の端末IDと、端末装置2を操作するユーザのユーザIDと、出力対象の業務報告の報告IDと、第1の受付部60Eで受け付けた出力先と、を含む。
MFP1Aの情報処理部41における送受信部41Aは、出力要求を端末装置2から受信する。そして、出力部40Lは、受信した出力要求を用いて、第1の実施の形態と同様にして、出力情報を出力する(SEQ418)。すなわち、SEQ418では、MFP1Aは、図13のステップS240:Yes〜ステップS252の処理を実行する。
但し、付加部40Kは、ステップS248の付加情報を付加する処理を実行するときには、現在の日時が、SEQ404で記憶部43に記憶した設定情報に含まれる、付加情報を付加するタイミングと一致する場合に、該設定情報に含まれる付加情報を付加すればよい。
そして、送受信部41Aは、出力結果を端末装置2へ送信し(SEQ420)、本シーケンスを終了する。
このように、付加情報を第2の出力原稿に付加するタイミングを予め設定し、設定したタイミングで付加情報を付加してもよい。この場合、付加情報の付加を更に容易とすることができる。
すなわち、この場合、店舗に属するユーザが、端末装置2を用いて設定情報を予めMFP1Aへ送信しておくことで、業務報告処理の実行時における付加情報の入力作業を省略することができる。なお、業務報告処理の実行時に、ユーザは、操作パネル36を操作することで付加情報を変更(編集)してもよい。変更については、第1の実施の形態と同様にして行えばよい。
ここで、MFP1Aの操作部20Aにおける情報処理部41の取得部40Eで取得した入力原稿を記憶部43に記憶してから、ユーザによる出力指示がなされないまま所定期間以上経過する場合がある。
このため、取得部40Eが入力原稿を取得して記憶部43に記憶してから所定時間経過した場合、ユーザに対して警告情報を送信してもよい。具体的には、入力原稿の取得時に操作を行ったユーザのユーザIDに対応する端末装置2に対して、警告情報を送信してもよい。警告情報は、例えば、入力原稿の取得日時と、該取得日時からの経過時間と、を含む。
この場合、情報処理システム100Aでは、例えば、図20に示すシーケンスを実行すればよい。
まず、MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41が、アプリケーション起動処理を実行する(SEQ600)。次に、MFP1Aにおける操作部20Aの情報処理部41が、入力原稿記憶処理を実行する(SEQ601)。SEQ600およびSEQ601は、上記SEQ300およびSEQ302と同様である。
次に、取得部40Eは、SEQ601で入力原稿を取得して記憶部43に記憶してから、所定時間が経過したか否かを判断する(SEQ602)。この所定時間は、予め記憶部43に記憶すればよい。また、この所定時間は、ユーザによる操作パネル27の操作指示によって変更可能としてもよい。
取得部40Eは、SEQ602で肯定判断(SEQ602:Yes)するまで、否定判断(SEQ602:No)を繰り返す。なお、SEQ602で否定判断した場合(SEQ602:No)、MFP1Aにおける情報処理部41は、処理を終了してもよい。
SEQ602で肯定判断すると(SEQ602:Yes)、送受信部41Aは、所定時間の経過した入力原稿に対応するユーザIDを読取り、読取ったユーザIDに対応する端末装置IDを認証情報74から読取る。そして、送受信部41Aは、読取った端末装置IDに、警告情報を出力する(SEQ603)。
警告情報を受け付けた端末装置2は、表示制御部60Aが、警告情報を表示部36Aへ表示する。なお、端末装置2の情報処理部60は、警告情報を受け付けると、端末装置2を振動させてもよいし、警告音をマイクから出力してもよい。また、送受信部41Aは、メール送信により警告情報を端末装置2へ送信してもよい。なお、警告情報を受け付けたときの端末装置2の処理は、端末装置2における操作パネル27の操作指示により、予め設定可能とすればよい。
そして、情報処理システム100Aでは、上記SEQ304〜SEQ320と同様にして、SEQ604〜SEQ620を実行すればよい。
このように、記憶部43に入力原稿を記憶してから、ユーザによる出力指示がなされないまま所定期間以上経過した場合、警告情報を出力してもよい。
上記実施の形態における操作部20、操作部20A、および端末装置2で実行される上記各種処理を実行するためのプログラムは、ROM等に予め組み込んで提供される。
なお、上記実施の形態における操作部20、操作部20A、および端末装置2で実行される上記各種処理を実行するためのプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供するように構成してもよい。
また、上記実施の形態における操作部20、操作部20A、および端末装置2で実行される上記各種処理を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施の形態における操作部20、操作部20A、および端末装置2で実行される上記各種処理を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
上記実施の形態における操作部20、操作部20A、および端末装置2で実行される上記各種処理を実行するためのプログラムは、上述した各部を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしてはCPUがROM等の記憶媒体から各プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、上記には、実施の形態を説明したが、上記実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。