JP6511573B1 - 転がり軸受の異常診断方法及び異常診断装置、異常診断プログラム - Google Patents

転がり軸受の異常診断方法及び異常診断装置、異常診断プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】回転周波数や伝達関数の影響を考慮したロバストな評価指標を算出して、異常の有無を高い精度で判断可能とする。【解決手段】S1で振動を測定する回転周波数に変更し、S2で振動加速度を測定し記憶する。S3で振動測定時の回転周波数と振動加速度とにより修正振動値を算出し、S4で修正振動値のフーリエ変換を行い、比周波数毎の振幅を記録する。S5の判別で既定された全ての振動を測定する複数の回転周波数における振動測定が終了していれば、S6で記録された比周波数毎の修正振動値の値について平均を算出し、S7で特徴比周波数の修正振動値の値を抽出する。振動の成長率によって診断する場合、全ての振動を測定する回転周波数における振動測定を2回繰り返した後、S11で軸受起因振動値より評価指標を算出し、S12で評価指標がしきい値を超過したか否かを判断する。【選択図】図5

Description

本発明は、工作機械等に用いられて主軸等の回転体を支持する転がり軸受の異常を診断する方法及び装置、プログラムに関するものである。
回転体を支持する転がり軸受に内輪の損傷などの異常が生じると振動が発生する。軸受の異常によって発生する力は単純な正弦波状ではないため、高調波の周波数成分の振動が同時に観測される。この際に発生する振動の周波数(特徴周波数)は、回転速度に比例しており、回転体の回転速度と軸受諸元から算出することが可能である。
基本周波数だけ離れた2つの特徴周波数の振動の大きさがともに大きい場合、測定される振動の波形を見ると、基本周波数で振幅が変動しているように解釈することも可能である。よって、測定された振動の波形に対してエンベロープ処理をしたのちに周波数分析をすることで、振幅の変動の度合いを定量化し、診断する手法が知られている。
例えば特許文献1では、振動もしくは音響を測定してエンベロープ処理および周波数分析し、基本周波数成分の振動の大きさを全スペクトル成分の積分値であるオーバーオール値で除算して得られた算出値の大小によって異常の有無の判定を行う手法が示されている。
特許文献2では、振動を測定してエンベロープ処理および周波数分析し、特徴周波数成分の値を、打撃試験により予め測定した振動応答のレベル差や回転周波数を考慮した特徴周波数ごとに個別に設定されるしきい値と比較して診断する手法が示されている。
特許第4120099号公報 特許第5146008号公報
工作機械のような手作業による精度の調整が行われる機械の場合には、機能上問題とならない範囲では機台ばらつきが存在する。工場の地盤、室温等の機械の使用環境も機械の伝達関数を変化させる要因となる。同一機種で同一の異常による同一の大きさの加振力が発生する同一の回転周波数において振動測定する場合であったとしても、機械の振動モード(伝達関数)の影響を受けるため、振動の大きさは同一に測定することはできない。後述する事例では、同一機種3台の伝達関数の大きさを比較した場合、ある周波数において伝達関数の大きさが最小の機台は最大の機台に対して約10%以下となっていた。同一機種の多数の機台において振動の大きさの分布を調査し、正常と異常を判別するしきい値を決定しようと試みても、機台ばらつきによる伝達関数の大きさの違いに比べて、正常時と異常時の振動の大きさの違いが小さい場合には、機台ばらつきを考慮すると正常・異常を確実に識別するためのしきい値を設けることができないことになる。
工作機械の主軸のような複雑な振動モードを持つ回転体に対して診断を実施する場合、エンベロープ処理をしたとしても回転体の回転周波数を1割変化させて特徴周波数が1割変化しただけであっても特徴周波数の振動の大きさは数倍変わってしまうことがある。これは、伝達関数の大きさが周波数毎に大きく異なるためである。エンベロープ処理は、伝達関数の大きさがそれぞれの周波数において異なることを考慮せず、複数の周波数の振動を一括して捉える処理である。複数の周波数の情報が不可逆に混ざり合ってしまう処理手法であるため、エンベロープ処理後に伝達関数の大きさを考慮した処理を行うことは理論上不可能である。
よって、特許文献1のようにエンベロープ処理後の特徴周波数の振動の大きさをオーバーオールで除算するという処理も、伝達関数や回転周波数の影響を除去する手法ではないため、特許文献1の手法で算出される算出値は、傷の有無の判別程度には用いることができても、定量的な比較をすることはできないという課題がある。
また、特許文献2で提案されているような、エンベロープ処理後の特徴周波数の振動の大きさに対する、伝達関数や回転周波数の影響を考慮したしきい値というのは、伝達関数や回転周波数から合理的に決定することはできないといった課題がある。
このため、一般に市販されている軸受診断装置では、異常と判断するしきい値の設定が使用者に任されており、容易に異常診断に用いることができないか、異常と判断するしきい値をもっているが測定を実施する回転周波数をわずかに変えるだけであっても判定結果が大きく変わってしまい、本当に異常であるのか判断できないという課題がある。
一方、回転周波数によって軸受異常により生じる力の大きさが変化する種類の異常の場合には、回転周波数の影響も考慮しなければ適切な診断ができないという課題がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、回転周波数や伝達関数の影響を考慮したロバストな評価指標を算出して、異常の有無を高い精度で判断できる転がり軸受の異常診断方法及び装置、異常診断プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転体を支持する転がり軸受の異常を診断する方法であって、
前記回転体の複数の回転周波数における前記回転体の振動を測定する振動測定ステップと、
前記振動を振動測定時の前記回転体の回転周波数と比例関係にある所定の物理量の零より大きい指数のべき乗で除すと共に周波数分析して、周波数毎の振動の大きさを算出する周波数分析ステップと、
前記振動測定ステップでの振動測定時の前記回転体の回転周波数に対する周波数の比が同一な前記振動の大きさについて平均をとった振動平均値を算出する振動平均値算出ステップと、
前記振動平均値のうち、前記軸受に起因する振動が生じる周波数の前記回転周波数に対する比である特徴比周波数における軸受起因振動値を抽出する軸受起因振動値抽出ステップと、
前記軸受起因振動値に基づき評価指標を算出する評価指標算出ステップと、
前記評価指標に基づいて異常の有無を判断する判断ステップと、を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、前記振動平均値算出ステップでは、前記回転周波数、前記回転周波数の逆数、前記回転周波数の対数のいずれか1つが等間隔となるような前記回転周波数の組み合わせにおいて測定された前記振動の大きさを用いて前記振動平均値を算出することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、前記振動測定ステップでは、前記回転周波数が同一の組み合わせの振動測定を複数回行い、
前記評価指標算出ステップでは、前記軸受起因振動値の変化の度合いに基づいて前記評価指標を算出することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の構成において、前記振動平均値算出ステップでは、振動の周波数が既定した範囲内である振動の大きさのみを用いて平均を取ることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、回転体を支持する転がり軸受の異常を診断する装置であって、
前記回転体の複数の回転周波数における前記回転体の振動を測定する振動測定手段と、
前記振動を振動測定時の前記回転体の回転周波数と比例関係にある所定の物理量の零より大きい指数のべき乗で除すと共に周波数分析して、周波数毎の振動の大きさを算出する周波数分析手段と、
前記振動測定手段での振動測定時の前記回転体の回転周波数に対する周波数の比が同一な前記振動の大きさについて平均をとった振動平均値を算出する振動平均値算出手段と、
前記振動平均値のうち、前記軸受に起因する振動が生じる周波数の前記回転周波数に対する比である特徴比周波数における軸受起因振動値を抽出する軸受起因振動値抽出手段と、
前記軸受起因振動値に基づき評価指標を算出する評価指標算出手段と、
前記評価指標に基づいて異常の有無を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、回転体を支持する転がり軸受の異常を診断するプログラムであって、複数の回転周波数でそれぞれ測定された回転体の振動が各回転周波数と共に入力されたコンピュータに、請求項1乃至4の何れかに記載の転がり軸受の異常診断方法における周波数分析ステップと、振動平均値算出ステップと、軸受起因振動値抽出ステップと、評価指標算出ステップと、判断ステップとを実行させることを特徴とする。
請求項1及び5,6に記載の発明によれば、測定された振動値から回転周波数の影響を取り除いた上で平均を算出するため、機台ばらつきの影響を低減して軸受起因振動値を得ることができる。この軸受起因振動値より算出する評価指標も機台ばらつきの影響が小さいため、異常と判断するしきい値の設定が容易となる。すなわち、回転周波数や伝達関数の影響を考慮したロバストな評価指標を算出して、異常の有無を高い精度で判断可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、伝達関数の大きさの機台ばらつき、および、伝達関数の大きさの比周波数毎のばらつきの低減効果が向上する。
請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加えて、評価指標の値が伝達関数の大きさの値に依存しない値となるため、異なる構造の回転体の診断をする場合や異なる振動センサ位置で測定する場合でも同一のしきい値を用いた診断が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、伝達関数の大きさの機台ばらつき、および、伝達関数の大きさの比周波数毎のばらつきの低減効果がさらに向上する。
転がり軸受の異常診断装置の機能ブロック図である。 軸受異常による加振力と角速度との関係を示すグラフである。 同一機種における伝達関数の大きさのばらつきを示すグラフである。 同一機種における伝達関数の大きさの平均のばらつきを示すグラフである。 異常診断方法のフローチャートである。 評価指標として振動の成長率を用いる場合の診断結果表示の説明図である。 評価指標として軸受起因振動値の最大値を用いる場合の診断結果表示の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は転がり軸受の異常診断装置を工作機械の主軸に対して適用した場合の構成を示した機能ブロック図で、この図に基づいて具体的に説明する。
主軸1は、転がり軸受である軸受7を介して主軸ハウジング2に対して回転可能に取り付けられており、加工を行うための工具3が固定されている。モータ4は主軸1を駆動する。モータ4には速度検出器5が設けられて、測定されたモータ4の回転周波数が制御装置6に入力されるようになっている。制御装置6は、加工時には、速度検出器5で測定されたモータ4の回転周波数を指令回転周波数に保つようにモータ4へ供給する電流の制御を行っている。
主軸ハウジング2には、振動測定手段としての振動センサ8が取り付けられ、振動センサ8で測定される振動加速度は、A/D変換部9でデジタル値に変換され、振動測定時の回転周波数とともに記憶部10に記憶される。記憶部10は、予め設定するしきい値も記憶する。コンピュータである演算部11は、記憶部10に記憶された異常診断プログラムに従い、記憶部10に記憶された軸受諸元より軸受異常の特徴比周波数の算出を行い、記憶部10に記憶された振動測定時の回転周波数と振動加速度より、乗算、フーリエ変換、絶対値の算出、内挿処理を行って、比周波数に対する後述する修正振動値を算出すると共に、周波数毎の振動の大きさを算出する。また、演算部11は、振動測定時の主軸1の回転周波数に対する周波数の比が同一な振動の大きさについて平均をとった振動平均値を算出し、振動平均値の軸受に起因する振動が生じる周波数の回転周波数に対する比である特徴比周波数における軸受起因振動値を抽出する。さらに、演算部11は、軸受起因振動値に基づいて評価指標である異常度合いを算出し、軸受7が正常か否かを判断する。すなわち、演算部11は、周波数分析手段、振動平均値算出手段、軸受起因振動値抽出手段、評価指標算出手段、判断手段として機能する。演算部11による診断結果は表示部12に表示される。
軸受7において、内輪傷が局所的に存在する場合、内輪傷は主軸1の回転とともに回転し傷の位置を転動体が通過する際に生じる振動の方向が変化するため、内輪傷に対して転動体が通過する周波数に対して、回転周波数fROTだけ低い周波数と回転周波数fROTだけ高い周波数の振動が観測される。この特徴周波数の計算は、以下の数1、数2のように行うことができる。ここで、fI,N−は内輪傷N次の低い側の特徴周波数、fI,N+は内輪傷N次の高い側の特徴周波数、Zは軸受7の転動体の数、Dは軸受7のピッチ円直径、dは軸受7の転動体直径、αは軸受7の接触角である。
Figure 0006511573
Figure 0006511573
図2は、内輪傷の存在する軸受7により支持された主軸1について複数の回転周波数で振動加速度を測定し、特徴比周波数の振動振幅を算出し、それぞれの特徴比周波数に対応する軸受異常による加振力から振動センサ8の位置における振動への伝達関数で除算して算出された軸受異常による加振力Fを、角速度を横軸にプロットしたものである。
但し、ここで用いた伝達関数は、軸受異常による加振力から振動センサ8の位置における振動への伝達関数ではなく、軸受近傍を加振した際の振動センサ8の位置における振動を測定することで得られた伝達関数を代用している。ここで、軸受近傍とは、有限要素解析などにより求めた、振動センサ8の位置に加振した際に、軸受異常による加振力の発生位置と振動の方向・大きさが少なくともある周波数範囲において、同じと見なせる位置のことを表している。伝達関数の入力と出力を入れ替えても同じとなる相反定理により、ある周波数範囲においては軸受近傍を加振して得られる伝達関数は、軸受異常による加振力から振動センサ8の位置における振動への伝達関数として代用することが可能である。
図2から、角速度の増加に対して軸受異常による加振力が増加する傾向があることがわかる。おおむね、軸受異常による加振力は角速度の2乗前後に比例している。内輪傷があると、転動体が通過する際に、主軸1は傷方向に変位・変形させられると考えられるが、この際、主軸1の重心が通る軌跡(変位)が回転周波数によらず一定と見なせるのであれば、主軸1の重心を変位させる反作用として発生する力は重心の変位の2階微分に比例することになる。重心の振動変位の周波数は回転周波数や角速度に比例する特徴周波数であるため、この力は振動測定をした際の回転周波数の2乗に比例することになる。これらの実験結果と仮説により、内輪傷による加振力は回転周波数の2乗に比例して近似していると推測される。
このように、軸受異常による加振力と回転周波数との関係が明らかとなると、測定した振動の値から回転周波数の影響を除いた値(修正振動値)を算出することが可能となるため、複数の回転周波数において振動測定を行うことで、伝達関数の大きさの影響を低減する処理を実現することができる。
なお、複数の回転周波数で測定する場合、回転周波数によって変化する特徴周波数では議論がしにくいため、特徴周波数を回転周波数で割った値(特徴比周波数)で論じる。内輪傷のN次の低い側の特徴比周波数kI,N−、内輪傷のN次の高い側の特徴比周波数kI,N+は、以下の数3、数4のようにそれぞれ求めることができる。
Figure 0006511573
Figure 0006511573
一方、回転周波数がfROTの場合の特徴比周波数kにおける軸受異常による加振力の大きさF(k、fROT)は、軸受7の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数Fを用いて以下の数5のように表現できる。
Figure 0006511573
この軸受異常による加振力から振動センサ8の位置における振動への伝達関数の大きさをG(k、fROT)とすると、振動センサ8で測定される回転周波数がfROTの場合の特徴比周波数kにおける振動の大きさA(k、fROT)は、以下の数6のように表現できる。なお、伝達関数の大きさG(k、fROT)は、比周波数が同一であっても回転周波数が異なる場合は別の値をとる。
Figure 0006511573
よって、振動センサ8で測定される振動の大きさA(k、fROT)と軸受7の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数Fには、以下の数7の関係がある。
Figure 0006511573
測定される振動から回転周波数による軸受異常による加振力の大きさの変化の影響を除去するためには、特徴比周波数kにおける振動の大きさA(k、fROT)を角速度2πfROTの2乗で除算して、修正振動値A(k、fROT)を以下の数8のように求めれば良い。
Figure 0006511573
図3に、同一機種3台のそれぞれの伝達関数の大きさと、3台における伝達関数の大きさの最大に対する最小の比を示す。回転周波数のわずかな違いによって伝達関数の大きさが大きく異なるため、測定する回転周波数を変えることで特徴周波数が変わると、測定される振動の大きさが大きく変化することは明らかである。さらに、ある周波数において伝達関数の大きさが最小の機台は最大の機台に対して約10%以下となっている。このように、伝達関数G(k、fROT)は、同一構造の機械であっても機台ばらつきがあり、同一の異常度合いであっても機台と回転周波数の組み合わせによって振動は全く異なる大きさに測定される可能性があるため、異常と判断するしきい値の設定は困難である。また、伝達関数の大きさは機械の使用環境・使用状況などによって変化する。
そこで、数8を用いて、数7の特徴比周波数kにおける振動の大きさA(k、fROT)を修正振動値A(k、fROT)に置き換えると、以下の数9となる。
Figure 0006511573
数9について既定範囲内であるN条件の回転周波数で平均をとった値を算出すると、以下の数10となる。数10の左辺は修正振動値の平均(振動平均値)であり、特徴比周波数kにおける軸受起因振動値でもある。数10の右辺は複数の回転周波数のそれぞれに対応する特徴比周波数kの伝達関数の大きさの平均と、軸受の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数Fとの積である。
Figure 0006511573
図4に、前述の同一機種3台について複数の回転周波数のそれぞれに対応する比周波数毎の伝達関数の大きさの平均(振動の大きさの平均)を示す。伝達関数の大きさの平均は、特定の比周波数範囲において比周波数が異なってもほとんど大きさが変わらないことがわかる。また、伝達関数の大きさの平均は機台ばらつきも小さく、伝達関数の大きさの平均が最小の機台であっても最大の機台に対して約70%の大きさがある。
軸受の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数Fは、数9、数10のいずれであっても同じであり、軸受の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数Fにかかる比例係数の機台ばらつきが小さいため、数9の左辺の値(修正振動値)によって評価指標を算出するよりも、修正振動値の平均(数10左辺の値)によって評価指標を算出する方が高い診断精度となる。伝達関数の大きさの平均の機台ばらつきに比べれば、正常時と異常時で振動の大きさの差異が十分大きいため、同一機種のデータを十分数集めることで修正振動値の平均(数10左辺の値)から算出した評価指標に対するしきい値の設定は容易である。
さらに、軸受がM回転した後に同一条件で測定した修正振動値の大きさをA’(k、fROT)、そのときの伝達関数をG’(k、fROT)、軸受の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数をF’ とすると、同様に以下の数11が成り立つ。伝達関数の大きさの平均は機械の使用環境・使用状況の影響も小さいため、以下の数12の近似が成立する。
Figure 0006511573
Figure 0006511573
振動の成長率Rを、軸受1回転あたりの軸受の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数の増分の、軸受の損傷度合いに依存し回転周波数に依存しない定数の平均に対する比として、以下の数13のようにおく。数13は伝達関数の大きさを含んでいないため、異なる機種であっても比較可能な値である。
Figure 0006511573
数13に含まれるFおよびF’ は直接測定することができない値だが、数8、数9、数10、数11、数12を用いて、数13は以下の数14のように書き換えられる。
Figure 0006511573
数14の右辺は全て測定可能又は算出可能な変数しか含まれておらず、振動の成長率Rを推定することは容易である。同一機種のデータを十分数集めることが困難な場合は、機種に依存する変数を含まない振動の成長率Rの分布を求めてしきい値を設定すれば異常を検出することができる。
ここでの振動の成長率Rは、軸受1回転あたりの振動の平均に対する振動の増加量の比として算出する事例を示したが、2回の測定における振動の平均値の比、軸受の回転回数M、基準の軸受の回転回数Mを使った以下の式15など別の定義式を用いることも可能である。
Figure 0006511573
そして、図5は、軸受7の異常診断を行う方法のフローチャートを示したものであり、このフローチャートに基づいて具体的に説明する。
まず、S1で、主軸1の回転周波数を振動を測定する回転周波数に変更し、S2で、振動センサ8によって振動加速度を測定し記憶する(S1,S2:振動測定ステップ)。
次に、S3で、振動測定時の回転周波数と振動加速度とにより修正振動値を算出し、S4で、修正振動値のフーリエ変換を行い、周波数が既定範囲内である修正振動値について比周波数毎の振幅を記録する(S3,S4:周波数分析ステップ)。
そして、S5で、既定された全ての振動を測定する複数の回転周波数における振動測定が終了しているか否かを判別し、振動測定が終了していればS6へ移行し、終了していなければS1へ戻ってS4までの処理を繰り返す。
なお、ここで振動を測定する複数の回転周波数は、回転周波数、回転周波数の逆数、回転周波数の対数の何れか1つが等間隔となるような回転周波数の組み合わせとするのが望ましい。このような回転周波数の組み合わせで測定された振動の大きさを用いて振動平均値を算出すれば、伝達関数の大きさの機台ばらつき、および、伝達関数の大きさの比周波数毎のばらつきの低減効果が向上する。
S6で、記録された比周波数毎の修正振動値の値について振動平均値を算出し(振動平均値算出ステップ)、S7で、特徴比周波数における修正振動値の値(軸受起因振動値)を抽出する(軸受起因振動値抽出ステップ)。
次に、S8では、診断を行う責任者が予め選択して設定した振動の成長率(軸受起因振動値の変化の度合い)によって診断するか否かを判断する。ここで振動の成長率によって診断する場合はS9へ移行し、振動の成長率によって診断しない場合はS11へ移行する。
振動の成長率によって診断する場合、S9では、全ての振動を測定する回転周波数における振動測定が2回繰り返されたか否かを判断する。ここで当該振動測定が2回繰り返された場合は、S11へ移行する。一方、当該振動測定が2回繰り返されていない場合は、S10へ移行し、予め設定された時間又は回数だけ軸受7が回転するまで慣らし運転を実施し、S1へ移行する。
そして、S11では、軸受起因振動値より評価指標を算出し(評価指標算出ステップ)、S12で評価指標がしきい値を超過したか否かを判断する(判断ステップ)。ここで評価指標がしきい値を超過した場合はS13で異常と判断し、評価指標がしきい値を超過していない場合はS14で正常と判断して、S15で図6または図7に示すような診断結果を表示する。図6は、評価指標として振動の成長率を用いた場合の診断結果画面であり、図7は、評価指標として軸受起因振動値の最大値を用いた場合の診断結果画面である。
このように、上記形態の転がり軸受の異常診断方法及び異常診断装置、異常診断プログラムによれば、主軸1の複数の回転周波数における主軸1の振動を測定する振動測定ステップと、振動を振動測定時の主軸1の回転周波数と比例関係にある角速度の2乗で除すと共に周波数分析して、周波数毎の振動の大きさを算出する周波数分析ステップと、振動測定ステップでの振動測定時の主軸1の回転周波数に対する周波数の比が同一な振動の大きさについて平均をとった振動平均値を算出する振動平均値算出ステップと、振動平均値の軸受7に起因する振動の生じる周波数の回転周波数に対する比である特徴比周波数における軸受起因振動値を抽出する軸受起因振動値抽出ステップと、軸受起因振動値に基づき評価指標を算出する評価指標算出ステップと、評価指標に基づいて異常の有無を判断する判断ステップと、を実行することで、測定された振動値から回転周波数の影響を取り除いた上で平均を算出するため、機台ばらつきの影響を低減して軸受起因振動値を得ることができる。この軸受起因振動値より算出する評価指標も機台ばらつきの影響が小さいため、異常と判断するしきい値の設定が容易となる。すなわち、回転周波数や伝達関数の影響を考慮したロバストな評価指標を算出して、異常の有無を高い精度で判断可能となる。
特にここでは、振動測定ステップでは、測定ばらつきに対して振動の成長が明確に捉えられるように既定時間又は既定回転だけ軸受が回転する間隔をあけて回転周波数が同一の組み合わせの振動測定を複数回行い、評価指標算出ステップでは、軸受起因振動値の変化の度合い(振動の成長率)に基づいて評価指標を算出するようにしているので、評価指標の値が伝達関数の大きさの値に依存しない値となるため、異なる構造の主軸1の診断をする場合や異なる振動センサ8の位置で測定する場合でも同一のしきい値を用いた診断が可能となる。
また、振動平均値算出ステップでは、振動の周波数が既定した範囲内である振動の大きさのみを用いて平均を取るようにしているので、伝達関数の大きさの機台ばらつき、および、伝達関数の大きさの比周波数毎のばらつきの低減効果がさらに向上する。
なお、上記形態では、回転周波数を考慮した振動値(修正振動値)の算出において、角速度の2乗で除算しているが、回転周波数そのものなど、回転周波数と比例関係にある物理量であれば同等の効果が得られるため置き換えてもよい。べき乗の指数の値が2である場合を示したが、回転周波数により加振力が変化する影響を低減する目的を達することが可能な別の数値(指数の値は0より大きい)に置き換えることが可能である。
また、角速度の2乗で除算する計算は定数のスカラー量で除算するだけの処理であるため、上記形態の周波数分析ステップでは、周波数分析の前に修正振動値を算出する例となっているが、振動平均値算出ステップを開始するまでであれば計算結果に影響しないため、例えばフーリエ変換して周波数領域での加速度を算出した後、角速度の2乗で除算する等、どのタイミングで行ってもよい。
一方、軸受起因振動値から評価指標を算出する場合は、各特徴比周波数の軸受起因振動値の平均値を採用しても良いし、各特徴比周波数の振動の成長率を求めてそれらの最大値や平均値としても良い。さらに、軸受起因振動値以外の振動平均値の値も参照した複雑な関数等によって決定してもよい。
その他、上記形態では、内輪傷による軸受異常を例に挙げて説明をしたが、転動体の損傷等異なる軸受異常に対して適用しても良い。
また、工作機械以外の機械に用いられる転がり軸受であっても本発明は適用可能である。
さらに、異常診断装置としては工作機械に組み込む形態の他、少なくとも記憶部と演算部と表示部とを工作機械とは別の装置として工作機械と有線又は無線で通信可能とし、工作機械側で振動を測定してデータを取得しつつ、異常診断プログラムに基づいて異常診断方法を実行するようにしてもよい。このようにすれば複数の工作機械に対して集中管理が行える。
1・・主軸、2・・主軸ハウジング、3・・工具、4・・モータ、5・・速度検出器、6・・制御装置、7・・軸受、8・・振動センサ、9・・A/D変換器、10・・記憶部、11・・演算部、12・・表示部。

Claims (6)

  1. 回転体を支持する転がり軸受の異常を診断する方法であって、
    前記回転体の複数の回転周波数における前記回転体の振動を測定する振動測定ステップと、
    前記振動を振動測定時の前記回転体の回転周波数と比例関係にある所定の物理量の零より大きい指数のべき乗で除すと共に周波数分析して、周波数毎の振動の大きさを算出する周波数分析ステップと、
    前記振動測定ステップでの振動測定時の前記回転体の回転周波数に対する周波数の比が同一な前記振動の大きさについて平均をとった振動平均値を算出する振動平均値算出ステップと、
    前記振動平均値のうち、前記軸受に起因する振動が生じる周波数の回転周波数に対する比である特徴比周波数における軸受起因振動値を抽出する軸受起因振動値抽出ステップと、
    前記軸受起因振動値に基づき評価指標を算出する評価指標算出ステップと、
    前記評価指標に基づいて異常の有無を判断する判断ステップと、を実行することを特徴とする転がり軸受の異常診断方法。
  2. 前記振動平均値算出ステップでは、前記回転周波数、前記回転周波数の逆数、前記回転周波数の対数のいずれか1つが等間隔となるような前記回転周波数の組み合わせにおいて測定された前記振動の大きさを用いて前記振動平均値を算出することを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受の異常診断方法。
  3. 前記振動測定ステップでは、前記回転周波数が同一の組み合わせの振動測定を複数回行い、
    前記評価指標算出ステップでは、前記軸受起因振動値の変化の度合いに基づいて前記評価指標を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の転がり軸受の異常診断方法。
  4. 前記振動平均値算出ステップでは、振動の周波数が既定した範囲内である振動の大きさのみを用いて平均を取ることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の転がり軸受の異常診断方法。
  5. 回転体を支持する転がり軸受の異常を診断する装置であって、
    前記回転体の複数の回転周波数における前記回転体の振動を測定する振動測定手段と、
    前記振動を振動測定時の前記回転体の回転周波数と比例関係にある所定の物理量の零より大きい指数のべき乗で除すと共に周波数分析して、周波数毎の振動の大きさを算出する周波数分析手段と、
    前記振動測定手段での振動測定時の前記回転体の回転周波数に対する周波数の比が同一な前記振動の大きさについて平均をとった振動平均値を算出する振動平均値算出手段と、
    前記振動平均値のうち、前記軸受に起因する振動が生じる周波数の回転周波数に対する比である特徴比周波数における軸受起因振動値を抽出する軸受起因振動値抽出手段と、
    前記軸受起因振動値に基づき評価指標を算出する評価指標算出手段と、
    前記評価指標に基づいて異常の有無を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする転がり軸受の異常診断装置。
  6. 複数の回転周波数でそれぞれ測定された回転体の振動が各前記回転周波数と共に入力されたコンピュータに、請求項1乃至4の何れかに記載の転がり軸受の異常診断方法における周波数分析ステップと、振動平均値算出ステップと、軸受起因振動値抽出ステップと、評価指標算出ステップと、判断ステップとを実行させることを特徴とする転がり軸受の異常診断プログラム。
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