JP6508080B2 - キャンロールと長尺体の処理装置および処理方法 - Google Patents
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Description
冷媒が循環する冷媒循環路を備え、真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体を外周面に巻き付けて冷却するキャンロールにおいて、
ロールの周方向に沿って略均等な間隔を開けかつ全周に亘り回転軸方向に沿って配設された複数のガス導入路を有し、該ガス導入路の各々はロールの回転軸方向に沿って略均等な間隔で外周面側に開口する複数のガス放出孔を有すると共に、ロールの外径が回転軸方向中央部で最も短くかつ中央部から両端部に向けて次第に長くなる逆クラウン形状の外周面を備え、かつ、上記中央部の外径と両端部の外径との差Yが、中央部と両端部までの距離Xmmに対して式1で示される範囲にあることを特徴とし、
0.05×X/375≦Y≦1.0×X/375 (式1)
第2の発明は、
第1の発明に記載のキャンロールにおいて、
上記ガス導入路のガス供給側に、長尺体がキャンロール外周面に接触する角度範囲外に位置しているガス導入路に対してガスの供給を遮断するガス供給制御手段を備えることを特徴とし、
また、第3の発明は、
第1の発明または第2の発明に記載のキャンロールにおいて、
上記逆クラウン形状の外周面は外径が略均一の曲率で変化していることを特徴とするものである。
真空チャンバーと、該真空チャンバー内においてロールツーロールで長尺体を搬送する搬送機構と、外周面に長尺体を巻き付けて冷却するキャンロールと、キャンロールの外周面に巻き付けられた長尺体に対して熱負荷の掛かる処理を施す処理手段を備えた長尺体の処理装置において、
第1の発明〜第3の発明のいずれかに記載のキャンロールにより上記キャンロールが構成されていることを特徴し、
第5の発明は、
第4の発明に記載の長尺体の処理装置において、
熱負荷の掛かる上記処理が、プラズマ処理、イオンビーム処理、真空成膜処理の少なくともいずれか1種であることを特徴とするものである。
真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体をキャンロールの外周面に巻き付けると共に、キャンロールに巻き付けられた長尺体に対し熱負荷の掛かる処理を施す長尺体の処理方法において、
第1の発明〜第3の発明のいずれかに記載のキャンロールにより上記キャンロールが構成されていることを特徴とし、
第7の発明は、
第6の発明に記載の長尺体の処理方法において、
熱負荷の掛かる上記処理が、プラズマ処理、イオンビーム処理、真空成膜処理の少なくともいずれか1種であることを特徴とするものである。
まず、処理装置の一例である長尺体の真空成膜装置について説明する。
上記成膜装置等の長尺樹脂フィルムの処理装置で使用する本発明に係るキャンロールは、図2に示すようにロールの周方向に沿って略均等な間隔を開けかつ全周に亘り回転軸112、117の方向に沿って配設された複数のガス導入路113を有し、これ等ガス導入路113の各々はキャンロールの回転軸112、117の方向に沿って略均等な間隔で外周面側に開口する複数のガス放出孔114を有している。
0.05×X/375≦Y≦1.0×X/375 (式1)
複数のガス導入路113に供給するガスは、ガス供給源(図示せず)からパイプ等を経て複数のガス分配管122により各ガス導入路113に供給される。
本発明に係るキャンロールは、外周面が逆クラウン形状であることが最大の特徴である。逆クラウン型キャンロールによる長尺体(フィルム)の幅方向における拡幅効果については下記式2で表すことができる(特許文献9の段落0021参照)。
拡幅長ΔX=(πθ/180)×[√(σ2+2rσ)] (式2)
スパッタリングの熱負荷に起因したフィルム皺の発生が防止されることになる。
本発明に係るキャンロールは、上述の成膜装置(スパッタリングウェブコータ)以外のプラズマ処理やイオンビーム処理にも好適に使用することができる。
本発明に係る長尺体としては、上述した長尺樹脂フィルムに加えて長尺の金属箔や金属ストリップが対象に含まれる。
図2に示すキャンロールとして、ロール中央部の高さが両端部よりも0.05mm(=50μm)小さい逆クラウン型形状のキャンロールを適用し、上記長尺樹脂フィルム上にNi−Cr膜とCu膜を積層して成膜した。
上記パラメータである巻出ロールと巻取ロールの張力を200Nから300Nに変更した以外は実施例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
ロール中央部の高さが両端部よりも0.10mm(=100μm)小さい逆クラウン型形状のキャンロールを適用した以外は実施例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
上記パラメータである巻出ロールと巻取ロールの張力を200Nから300Nに変更した以外は実施例3と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
ロール中央部の高さが両端部よりも0.20mm(=200μm)小さい逆クラウン型形状のキャンロールを適用した以外は実施例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
上記パラメータである巻出ロールと巻取ロールの張力を200Nから300Nに変更した以外は実施例5と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
ロール中央部の高さが両端部よりも0.50mm(=500μm)小さい逆クラウン型形状のキャンロールを適用した以外は実施例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
上記パラメータである巻出ロールと巻取ロールの張力を200Nから300Nに変更した以外は実施例7と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
ロール中央部の高さが両端部よりも1.00mm(=1000μm)小さい逆クラウン型形状のキャンロールを適用した以外は実施例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
上記パラメータである巻出ロールと巻取ロールの張力を200Nから300Nに変更した以外は実施例9と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
ロール中央部の高さと両端部の高さが同一である円筒型キャンロールを適用した以外は実施例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
上記パラメータである巻出ロールと巻取ロールの張力を200Nから300Nに変更した以外は比較例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
ロール中央部の高さが両端部よりも2.00mm(=2000μm)小さい逆クラウン型形状のキャンロールを適用した以外は実施例1と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
上記パラメータである巻出ロールと巻取ロールの張力を200Nから300Nに変更した以外は比較例3と同様にしてNi−Cr膜とCu膜のスパッタリング成膜を行った。
この結果も以下の表1に示す。
表1に示された結果から、直径800mm程度の逆クラウン型キャンロールが適用された場合、ロール中央部の直径とフィルム端部が接触する位置におけるロール端部の直径差(すなわち、キャンロール直径差)は0.05mm(=50μm)〜1.00mm(=1000μm)の範囲に設定する必要があることが確認された。
2 耐熱性樹脂フィルム
F 長尺耐熱性樹脂フィルム(長尺樹脂フィルム)
50 成膜装置(スパッタリングウェブコータ)
51 真空チャンバー
52 巻出ロール
53 フリーロール
54 フィードロール
55 張力センサロール
56 キャンロール
57 マグネトロンスパッタリングカソード
58 マグネトロンスパッタリングカソード
59 マグネトロンスパッタリングカソード
60 マグネトロンスパッタリングカソード
61 フィードロール
62 張力センサロール
63 フリーロール
64 巻取ロール
110 冷却循環部
111 ベアリング
112 回転軸
113 ガス導入路
114 ガス放出孔
115 ガスロータリージョイント
115a 固定リングユニット
115b 回転リングユニット
116 ベアリング
117 回転軸
118 外周面
119 ガス導入口
120 内筒部
121 ガス導入溝
122 ガス分配管
123 側板
124 ガス分配溝
Claims (7)
- 冷媒が循環する冷媒循環路を備え、真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体を外周面に巻き付けて冷却するキャンロールにおいて、
ロールの周方向に沿って略均等な間隔を開けかつ全周に亘り回転軸方向に沿って配設された複数のガス導入路を有し、該ガス導入路の各々はロールの回転軸方向に沿って略均等な間隔で外周面側に開口する複数のガス放出孔を有すると共に、ロールの外径が回転軸方向中央部で最も短くかつ中央部から両端部に向けて次第に長くなる逆クラウン形状の外周面を備え、かつ、上記中央部の外径と両端部の外径との差Yが、中央部と両端部までの距離Xmmに対して式1で示される範囲にあることを特徴とするキャンロール。
0.05×X/375≦Y≦1.0×X/375 (式1) - 上記ガス導入路のガス供給側に、長尺体がキャンロール外周面に接触する角度範囲外に位置しているガス導入路に対してガスの供給を遮断するガス供給制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のキャンロール。
- 上記逆クラウン形状の外周面は外径が略均一の曲率で変化していることを特徴とする、請求項1または2に記載のキャンロール。
- 真空チャンバーと、該真空チャンバー内においてロールツーロールで長尺体を搬送する搬送機構と、外周面に長尺体を巻き付けて冷却するキャンロールと、キャンロールの外周面に巻き付けられた長尺体に対して熱負荷の掛かる処理を施す処理手段を備えた長尺体の処理装置において、
請求項1〜3のいずれかに記載のキャンロールにより上記キャンロールが構成されていることを特徴とする長尺体の処理装置。 - 熱負荷の掛かる上記処理が、プラズマ処理、イオンビーム処理、真空成膜処理の少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項4に記載の長尺体の処理装置。
- 真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体をキャンロールの外周面に巻き付けると共に、キャンロールに巻き付けられた長尺体に対し熱負荷の掛かる処理を施す長尺体の処理方法において、
請求項1〜3のいずれかに記載のキャンロールにより上記キャンロールが構成されていることを特徴とする長尺体の処理方法。 - 熱負荷の掛かる上記処理が、プラズマ処理、イオンビーム処理、真空成膜処理の少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項6に記載の長尺体の処理方法。
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