JP6507458B2 - 表面被覆切削工具の製造方法 - Google Patents

表面被覆切削工具の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、表面被覆切削工具およびその製造方法に関する。
従来から、基材上に被膜を形成した表面被覆切削工具が用いられている。たとえば、特開2013−063504号公報(特許文献1)には、工具基体の表面の法線に対し、Al23結晶粒の(0001)面の法線がなす傾斜角を測定した場合、その傾斜角が0〜10度であるAl23結晶粒の占める面積割合が、45面積%以上となる上部層を含む被膜を備える表面被覆切削工具が提案されている。
また、特開2007−125686号公報(特許文献2)には、被膜に含まれるAl23層が、好ましくは<001>成長方向の柱状のα−Al23結晶粒を含み、TC(006)>1.4の組織係数を有する切削工具インサートが提案されている。
特開2013−063504号公報 特開2007−125686号公報
上記特許文献1、2に提案されている表面被覆切削工具は、α−Al23層が(001)配向することで被膜の強度および熱伝導率が向上し、クレータ摩耗に代表される化学的損傷を抑制することができる効果がある。しかしながら、特定方向への配向性が高くなりすぎると、粒界で亀裂が進展しやすくなるため、被膜の突発的なチッピングが発生する場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされ、工具全体として特定方向への配向性を高く保ちながら、刃先部分のみ配向性を比較的低く制御することで、高い熱伝導率を維持し、かつ刃先の突発的なチッピングを抑制することができる表面被覆切削工具およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る表面被覆切削工具は、すくい面と、逃げ面と、該すくい面および該逃げ面の境界をなす刃先稜線とを有する表面被覆切削工具であって、基材と該基材上に形成された被膜とを備え、該被膜は、複数のα−Al23の結晶粒を含むα−Al23層を含み、該α−Al23層は、該刃先稜線と該すくい面上のA領域と該逃げ面上のB領域とからなる第1領域と、該すくい面において該A領域を除いた領域であって、かつ該被膜に被覆されている領域である第2領域と、該逃げ面において該B領域を除いた領域である第3領域と、を含み、該A領域は、該すくい面において該刃先稜線に沿って該刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と該刃先稜線とで挟まれる領域であり、該B領域は、該逃げ面において該刃先稜線に沿って該刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と該刃先稜線とで挟まれる領域であり、配向性指数TC(hkl)においてTC(006)の該第1領域における平均値がaであり、該TC(006)の該第2領域または該第3領域における平均値がbであるとき、b−a>0.5の関係を満たす。
上記によれば、高い熱伝導率を維持し、かつ刃先の突発的なチッピングを抑制することができる。
X線回折法を用いてTC(hkl)を算出するために、X線が照射される表面被覆切削工具上の5か所の測定点を模式的に示した説明図である。 表面処理がされる際に、刃先稜線に対してブラストが照射される方向(角度)を模式的に示した説明図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
[1]本発明の一態様に係る表面被覆切削工具は、すくい面と、逃げ面と、該すくい面および該逃げ面の境界をなす刃先稜線とを有する表面被覆切削工具であって、基材と該基材上に形成された被膜とを備え、該被膜は、複数のα−Al23の結晶粒を含むα−Al23層を含み、該α−Al23層は、該刃先稜線と該すくい面上のA領域と該逃げ面上のB領域とからなる第1領域と、該すくい面において該A領域を除いた領域であって、かつ該被膜に被覆されている領域である第2領域と、該逃げ面において該B領域を除いた領域である第3領域と、を含み、該A領域は、該すくい面において該刃先稜線に沿って該刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と該刃先稜線とで挟まれる領域であり、該B領域は、該逃げ面において該刃先稜線に沿って該刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と該刃先稜線とで挟まれる領域であり、配向性指数TC(hkl)においてTC(006)の該第1領域における平均値がaであり、該TC(006)の該第2領域または該第3領域における平均値がbであるとき、b−a>0.5の関係を満たす。このような構成により表面被覆切削工具は、高い熱伝導率を維持しながら刃先の突発的なチッピングを抑制することができる。
[2]上記aは、0.01<a<7の関係を満たし、上記bは、7<b<8の関係を満たすことが好ましい。これにより、より効果的に高い熱導電率を維持することができ、同時に刃先の突発的なチッピングを効果的に抑制することができる。
[3]上記α−Al23層は、上記配向性指数TC(hkl)においてTC(104)の上記第1領域における平均値がcであるとき、上記aとの関係において0.05<c/a<1の関係を満たすことが好ましい。これにより特に、刃先の突発的なチッピングの抑制効果を向上させることができる。
[4]本発明の一態様に係る表面被覆切削工具の製造方法は、上記基材上に上記被膜を形成する工程と、該被膜において前記第1領域に対応する部分に表面処理を行なう工程と、を含む。このような構成により、高い熱伝導率を維持しながら刃先の突発的なチッピングを抑制することができる表面被覆切削工具を製造することができる。
[5]上記表面処理は、ブラシ処理またはブラスト処理を少なくとも含むことが好ましい。これにより、高い熱伝導率を維持しながら刃先の突発的なチッピングを抑制することができる表面被覆切削工具を有利に製造することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態(以下「本実施形態」とも記す)についてさらに詳細に説明する。
<表面被覆切削工具>
本実施形態の表面被覆切削工具は、すくい面と、逃げ面と、このすくい面および逃げ面の境界をなす刃先稜線とを有している。
すくい面とは、切削加工時において主として被削材の切り屑と接する面をいう。たとえば、図1の説明図において、表面被覆切削工具の上面および底面がすくい面となる。逃げ面とは、主として加工面(被削材を切削することにより新たに形成される面)に対向する面をいう。たとえば、図1の説明図において、表面被覆切削工具の側面が逃げ面となる。刃先稜線は、すくい面および逃げ面の境界をなす。換言すれば、すくい面と逃げ面とが交差する部分が刃先稜線となる。刃先稜線は、表面被覆切削工具において通常、切れ刃(以下、「刃先」とも記す)となる部分である。
また、本実施形態の表面被覆切削工具は、基材と該基材上に形成された被膜とを備える。被膜は、基材の全面を被覆することが好ましい。しかしながら、基材の一部がこの被膜で被覆されていなかったり被膜の構成が部分的に異なっていたりしていたとしても、本発明の範囲を逸脱するものではない。
本実施形態の表面被覆切削工具は、ドリル、エンドミル、ドリル用刃先交換型切削チップ、エンドミル用刃先交換型切削チップ、フライス加工用刃先交換型切削チップ、旋削加工用刃先交換型切削チップ、メタルソー、歯切工具、リーマ、タップなどの切削工具として好適に使用することができる。
<基材>
基材は、この種の基材として従来公知のものであればいずれも使用することができる。たとえば、超硬合金(たとえば、WC基超硬合金、WCのほか、Coを含み、あるいはTi、Ta、Nbなどの炭窒化物を添加したものも含む)、サーメット(TiC、TiN、TiCNなどを主成分とするもの)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなど)、立方晶型窒化ホウ素焼結体、またはダイヤモンド焼結体のいずれかであることが好ましい。
これらの各種基材の中でも超硬合金、特にWC基超硬合金、またはサーメット(特にTiCN基サーメット)を選択することが好ましい。これらの基材は、特に高温における硬度と強度のバランスに優れ、上記用途の表面被覆切削工具の基材として優れた特性を有している。
表面被覆切削工具が刃先交換型切削チップなどである場合、基材はチップブレーカーを有するものも、有さないものも含まれる。また、刃先稜線の形状は、尖った形状となるシャープエッジであるものをはじめ、ホーニング(シャープエッジに対してアールを付与したもの)、ネガランド(面取りをしたもの)、ホーニングとネガランドとを組み合わせたものなど、いずれのものも含まれる。ただし、本明細書において刃先稜線は、すくい面と逃げ面とが交差する部分の線(面積のないもの)として、後述する第1領域の範囲を決定する際などに用いられるとき、ホーニングまたはネガランドなどを施す前の状態の刃先稜線を前提にして説明される。ホーニングまたはネガランドなどを施せば、線としての刃先稜線が消失してしまい、第1領域の範囲を明確に決定することが困難となるからである。したがって、表面被覆切削工具にホーニングまたはネガランドなどが施されている場合、仮想的にすくい面と逃げ面とを延長させたときにこれらが交差して形成される線を、刃先稜線とみなすものとする。
<被膜>
被膜は、複数のα−Al23の結晶粒を含むα−Al23層を含んでいる。たとえば被膜は、α−Al23層を1層以上含み、さらに他の層を含んだ複数の層から構成することができる。
被膜は、平均層厚が3〜35μm(3μm以上35μm以下、なお本願において数値範囲を「〜」を用いて表わす場合、その範囲は上限および下限の数値を含むものとする)である。さらに被膜の平均層厚は、5〜20μmであることが好適である。この平均層厚が3μm未満であれば、被膜の強度が不十分となる恐れがある。この平均層厚が35μmを超えると、断続加工において被膜と基材との間に大きな応力が加わった際に、被膜の剥離または破壊が高頻度に発生する恐れがある。
<α−Al23層>
α−Al23層は、α−Al23の結晶粒を主成分とする。「α−Al23の結晶粒を主成分とする」とは、α−Al23層を構成するAl23の結晶粒のうち、α−Al23の結晶粒が90質量%以上を占めることを意味する。また、好ましくは不可避的にβ−Al23、γ−Al23およびκ−Al23の少なくとも1つ以上の結晶粒が混入する場合を除き、α−Al23の結晶粒からα−Al23層が構成されることを意味する。
<α−Al23層における第1領域、第2領域および第3領域>
α−Al23層は、刃先稜線と、すくい面上のA領域と、逃げ面上のB領域とからなる第1領域を含む。さらに、すくい面においてA領域を除いた領域であって、かつ被膜に被覆されている領域である第2領域を含む。また、逃げ面においてB領域を除いた領域である第3領域も含む。ここで、A領域はすくい面において、刃先稜線に沿って刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と刃先稜線とで挟まれる領域である。B領域は逃げ面において、刃先稜線に沿って刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と刃先稜線とで挟まれる領域である。また、第1領域には、刃先稜線の交点(以下、「コーナー」と記す)、上記仮想線の交点、および刃先稜線と仮想線とが交わる交点が含まれる。第2領域および第3領域に刃先稜線は含まれない。
<第1領域および第2領域におけるTC(006)>
α−Al23層は、配向性指数TC(hkl)においてTC(006)の第1領域における平均値がaであり、TC(006)の第2領域における平均値がbであるとき、b−a>0.5の関係を満たす。これにより、配向性の高い単一性を保って熱伝導率を高く維持しながら、刃先部分のみ配向性を比較的低く制御することで刃先の突発的なチッピングを抑制することができる。
<第3領域におけるTC(006)>
また、第2領域はすくい面に形成されるが、該すくい面の表面に凹凸が存在して配向性指数TC(hkl)を測定することが困難であるケースがあり得る。この場合であっても、本実施形態のα−Al23層は、TC(006)の第3領域における平均値をbとしたとき、TC(006)の第1領域における平均値であるaに対して、b−a>0.5の関係を満たす。これにより、配向性の高い単一性を保って熱伝導率を高く維持しながら、刃先部分のみ配向性を比較的低く制御することで刃先の突発的なチッピングを抑制することができる。
ここで配向性指数TC(hkl)は、下記式(1)のように規定することができる。
Figure 0006507458
式(1)中、I(hkl)は、(hkl)反射面のX線回折強度を示し、I0(hkl)は、ICDDのPDFカードNo.00−042−1468による標準強度を示す。また式(1)中のnは、計算に使用した反射数を示す。(hkl)反射として、(012)、(104)、(110)、(006)、(113)、(024)、(116)および(300)を使用する。したがって、本実施形態においてnは8である。
また、α−Al23層における第1領域と、第2領域または第3領域との任意の箇所で測定した地点のTC(006)は、下記式(2)で示すことができる。
Figure 0006507458
なお、ICDD(登録商標)とは、International Centre for Diffraction Data(国際回折データセンター)の略称である。また、PDF(登録商標)とは、Powder Diffraction Fileの略称である。
以上のようなTC(hkl)の測定は、X線回折装置を用いた分析により可能となる。TC(hkl)は、たとえば、X線回折装置(商品名:「SmartLab(登録商標)3」、株式会社リガク製)を用いて以下のような条件で測定することができる。
特性X線: Cu−Kα
管電圧: 45kV
管電流: 200mA
X線回折法: θ−2θ法
X線照射範囲: ピンホールコリメーターを使用し、直径0.3mm程度の範囲にX線を照射。
本実施形態において、TC(006)の測定は、たとえば、表面被覆切削工具のすくい面において行なう。表面被覆切削工具のすくい面で測定する限り、TC(006)の値を測定するための測定点を、第1領域(A領域)内の重なり合わない任意の箇所に複数設定することができ、同様に第2領域内の重なり合わない任意の箇所に複数設定することができる。そして、これらの測定点に対してX線を照射してTC(006)の値を得て、その平均値であるaおよびbの値を算出することができる。
また、TC(006)の測定は、すくい面に凹凸が存在して配向性指数TC(hkl)を測定することが困難であるとき、表面被覆切削工具の逃げ面において行なってもよい。この場合も、TC(006)の値を測定するための測定点を、逃げ面における第1領域(B領域)内の重なり合わない任意の箇所に複数設定することができ、同様に第3領域内の重なり合わない任意の箇所に複数設定することができる。そして、これらの測定点に対してX線を照射してTC(006)の値を得て、その平均値であるaおよびbの値を算出することができる。
なお、第1領域上、第2領域上および第3領域上の測定箇所は平坦な部分を選択し、測定点は重なり合わない2点以上とすることが好ましい。ただし、測定点を設定しようとすると、必ず重なり合ってしまうような場合には、測定点を1点のみとすることでも構わない。測定値が明らかに異常値である場合、これを排除することも可能である。
図1に示すように、本実施形態では、たとえば、すくい面の4つの角のうち鋭角(θ=60°)の角Aと角Cとを結んだ対角線に沿って、角A(2本の刃先稜線の交点であるコーナー)から0.75mm間隔で測定点(第1測定点1、第2測定点2、第3測定点3、第4測定点4、第5測定点5)を設定することができる。これらの測定点に対し、上記条件でX線を照射することによりX線回折(XRD:X−Ray Diffraction)データを得て、このXRDデータに基づいてTC(006)の値を算出することができる。なお、図1において貫通孔13は、表面被覆切削工具のすくい面から反対側の面(底面)を貫通する孔である。
ここで第1領域は、上述のように刃先稜線と、すくい面上の刃先稜線に沿って刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と刃先稜線とで挟まれる領域(A領域)と、逃げ面上の刃先稜線に沿って刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と刃先稜線とで挟まれる領域(B領域)とからなる。このため、図1に基づけば、鋭角(θ=60°)である角Aと角Cとを結んだ対角線に沿ってコーナーから0.75mm間隔で設定された第1測定点1および第2測定点2が第1領域に含まれ、これらの測定点において得られたTC(006)の値の平均値がaの値となる。また、第2領域は、上述のようにすくい面において、上記A領域となる領域を除き、かつ被膜が被覆されている領域である。このため、上記対角線に沿って0.75mm間隔で、第1測定点1および第2測定点2に続いて設定された第3測定点3、第4測定点4および第5測定点5が第2領域に含まれ、これらの測定点において得られたTC(006)の値の平均値がbの値となる。そして、本実施形態において、b−aの値は0.5を超える。b−aの上限値は、上記式(1)の定義からTC(006)の上限値が8となるため、b−a<8の関係が成立する。
なお図1において、表面被覆切削工具のコーナーから中心に向かう対角線上に測定点を設定した例を示したが、これに限定されず、たとえば、第1領域、第2領域および第3領域の各領域中で、複数の測定点を極力分散させて設定することができ、これらの測定点においてTC(006)の値を測定すればよい。
たとえば、第1領域の測定点として、刃先稜線と、刃先稜線に沿って刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線との中間線上に1点または2点以上設定することができる。第2領域測定点としては、第1領域との境界線から第2領域側へ1mm離れた線上に1点または2点以上設定することができ、第3領域の測定点としては、第1領域との境界線から第3領域側へ1mm離れた線上に1点または2点以上設定することができる。このほか、表面被覆切削工具が四角形以上の正多角形であれば、本実施形態と同じように、測定点を対角線上に設定することもできる。表面被覆切削工具が円形であれば、刃先稜線上の任意の1点、円の中心を通る線上に1点または2点以上として測定点を設定することが可能である。
TC(006)の第1領域における平均値であるaは、0.01<a<7の関係を満たすことが好ましい。また、TC(006)の第2領域における平均値であるbは、7<b<8の関係を満たすことが好ましい。なお、TC(006)を第3領域において測定するときにも、その平均値となるbは、7<b<8の関係を満たすことが好ましい。これらの関係を満たすことにより、より効果的に高い熱導電率を維持することができる。同時に、刃先の突発的なチッピングをより効果的に抑制することもできる。
aがa≦0.01の関係となるとき、第1領域においてα−Al23層の特定方向への配向性が低くなりすぎ、第1領域における被膜の所望の硬度および強度を維持することができなくなる恐れがある。7≦aの関係となれば、第1領域におけるα−Al23層の特定方向への配向性が高くなりすぎ、粒界で亀裂が進展しやすくなって突発的なチッピングが発生する恐れがある。また、b≦7の関係となれば、工具全体におけるα−Al23層の特定方向への配向性が低くなりすぎ、高い熱伝導性を維持することができない恐れがある。なお、上記式(1)の定義から、TC(006)の上限値は8となるので、b<8の関係が成立する。
<第1領域におけるTC(104)>
α−Al23層は、配向性指数TC(hkl)においてTC(104)の第1領域における平均値がcであるとき、上記aとの関係において0.05<c/a<1の関係を満たすことが好ましい。
一般に、配向する結晶面同士のなす角度(方位差)が大きいほど、亀裂が進展しにくくなって刃先の突発的なチッピングを抑制する効果が得られる。その一方で、配向する結晶面同士のなす角度が大きいほど、熱伝導率を低下させてしまうことが知られる。そのため、配向する結晶面同士のなす角度が45°前後であるとき、チッピングの抑制効果と熱伝導率を維持する効果とを高度に両立させることができる可能性がある。
そして、(104)面と(006)面とのなす角度が45°であるため、本実施形態では、(006)配向するα−Al23層に対し、(104)面にも配向性を持たせるように制御し、第1領域において0.05<c/a<1の関係を満たすα−Al23層とした。これにより、粒界で亀裂が進展するのをさらに抑制し、かつ刃先の突発的なチッピングをより効果的に抑制することができる効果を得ることができるようにした。
TC(104)の測定は、たとえば、上述したTC(006)の測定に用いたXRDデータに基づいて行なうことができる。そして、本実施形態においてc/aの値を算出すれば、0.05を超え1未満となることが好ましい。
c/aの値がc/a≦0.05の関係となるとき、第1領域において特定方向への配向性を比較的低く制御することが不十分となって、刃先の突発的なチッピングを抑制する効果が十分に得られない恐れがある。c/a≧1の関係となるとき、第1領域において特定方向への配向性が低くなりすぎ、第1領域における被膜の所望の硬度と強度とを維持することができなくなる恐れがある。
<他の層>
被膜は上述のとおり、α−Al23層以外に他の層を含むことができる。他の層として、TiCNO層、TiBN層、TiC層、TiN層、TiAlN層、TiSiN層、AlCrN層、TiAlSiN層、TiAlNO層、AlCrSiCN層、TiCN層、TiSiC層、CrSiN層、AlTiSiCO層、TiSiCN層などを例示することができる。ここで本明細書において上記のように化合物を化学式で表わすとき、原子比を特に限定しない場合は従来公知のあらゆる原子比を含み、必ずしも化学量論的範囲のものに限定されない。
たとえば「TiAlN」と記載されている場合、TiAlNを構成する原子数の比はTi:Al:N=0.5:0.5:1に限られず、従来公知のあらゆる原子比が含まれる。このことは、「TiAlN」以外の化合物の記載についても同様である。また、本実施形態において、Ti、Al、Si、ZrまたはCrなどの金属元素と、N(窒素)、O(酸素)またはC(炭素)などの非金属元素とは、必ずしも化学量論的な組成を構成している必要がない。
他の層の例示としてたとえば、TiCN層は、α−Al23層と基材との間に配置される。このTiCN層は耐摩耗性に優れるため、被膜により好適な耐摩耗性を付与することができる。TiCN層は、とりわけMT−CVD(medium temperature CVD)法により形成することが好ましい。MT−CVD法は約850〜900℃という比較的低温で成膜することができ、成膜時の加熱による基材のダメージを低減することができる。
TiCN層は、平均層厚が5〜15μmであることが望ましい。TiCN層の平均層厚は7〜12μmであることがさらに望ましい。この平均層厚を5μm未満とすれば摩耗が進みやすくなる恐れがある。この平均層厚が15μmを超えると耐チッピング性が低下する恐れがある。
なお他の層として、最表面層および中間層なども被膜に含むことができる。最表面層は、被膜の最も表面側に配置される層である。中間層は、この最表面層とα−Al23層との間、α−Al23層とTiCN層の間またはTiCN層と基材との間などに配置される層である。最表面層としてたとえば、TiN層を例示することができる。中間層としてたとえば、TiCNO層を例示することができる。
<表面被覆切削工具の製造方法>
本実施形態の表面被覆切削工具の製造方法は、基材上に被膜を形成する工程を含む。本実施形態では、基材上に被膜を、化学気相蒸着(CVD)法により形成することによって好適に製造することができる。CVD法を用いると、成膜温度が800〜1200℃となり、これは物理蒸着法と比較して高く、これにより基材との密着性が向上する。被膜のうち、α−Al23層以外の他の層が形成される場合、それらの層は従来公知の条件で形成することができる。
α−Al23層を形成するには、原料ガスとしてたとえば、AlCl3、HCl、CO2、H2S、O2およびH2を用いればよい。配合量は、AlCl3を0.5〜5体積%、HClを1〜5体積%、CO2を0.5〜1体積%、H2Sを0.5〜1体積%とし、残部をH2とする。さらにCVD法の諸条件は、温度が950〜1050℃であり、圧力が1〜10kPaであり、ガス流量(全ガス量)が10〜150L/minである。
なお、α−Al23層およびその他の層の厚みは、成膜時間を適宜調節することにより調整することができる。
また、本実施形態の表面被覆切削工具の製造方法は、被膜において第1領域に対応する部分に表面処理を行なう工程を含む。特に表面処理は、ブラシ処理またはブラスト処理を少なくとも含むことが好ましい。これにより、高い熱伝導率を維持しながら刃先の突発的なチッピングを抑制することができる表面被覆切削工具を有利に製造することができる。
具体的には、上述のようにして基材上に被膜を形成した後、この被膜の第1領域に対応する部分に表面処理を行なう。表面処理としてブラスト処理、たとえば、ウェットブラスト処理を施す例を説明する。図2に示すように、表面被覆切削工具11の刃先稜線12(たとえば、コーナー)に対し、平均粒径25〜100μmの固体微粒子(たとえば、平均粒径70μmのセラミックス砥粒)を10〜80°の角度(たとえば、45°)に配置したノズルの先端から与える。同時に、すくい面の中心の貫通孔13を軸中心として、表面被覆切削工具11を15〜50rpmで回転させる。
このときの投射圧は0.01〜0.2MPa(例えば0.05MPa)、投射距離は2〜20mm(例えば5mm)、投射時間は5〜10秒、固体微粒子の濃度は1〜10体積%(残部は水を主成分とする液体)とすることができる。さらに、表面被覆切削工具11が回転することによって刃先稜線12からノズル先端までの距離が伸縮するため、刃先稜線12とノズル先端との間が常に等距離で維持されるように、表面被覆切削工具11の回転とノズル位置の移動とを同期させることが好ましい。
なお、従来から広く知られるブラシ処理、各種のブラスト処理(サンドブラスト処理、ショットピーニング処理など)を公知の条件により適用してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<基材の調製>
6.5質量%のCoと、1.2質量%のTaCと、0.8質量%のTiCと、1.3質量%のNbCと、残部のWCとからなる組成比で配合した原料粉末をアトライタ(湿式メディア攪拌型微粉砕機、商品名(型番):「湿式アトライタ100S」、日本コークス工業株式会社製)で8時間湿式混合した後、乾燥させた。その後100MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を真空容器に入れて2Paの真空中で1400℃、1時間保持した。
次に、この圧粉体を真空容器から取り出し、底面を平面研磨した後、刃先処理としてSiCブラシですくい面から見て0.6mmのホーニングを行なってJIS(Japanese Industrial Standard) B 4120(2013)に規定されるCNMA120408の形状のWC超硬合金製の基材(住友電気工業製)を調製した。調製した基材は、後述する3とおりのα−Al23層の形成条件に対応するため、試料1〜試料3と名付けて3グループに分類した。なお、各グループごとにサンプルを2個準備した。
<被膜の形成>
上記で得られた各基材に対し、その表面に被膜を形成した。具体的には、基材をCVD装置内にセットすることにより、CVD法により基材上に被膜を形成した。被膜の形成条件は、以下の表1、表2および表3に記載したとおりである。表1に、α−Al23層およびこのα−Al23層以外の各層を作製するための形成条件(温度条件、圧力条件および層厚)を示し、表2にα−Al23層以外の各層を作製するための原料ガスの組成比を示した。表3に、α−Al23層を作製するための原料ガスの組成比を示した。表1および表3に示すように、α−Al23層の形成条件はX、Y、Zの3とおりのガス条件があり、これらのガス条件を適用した基材を、それぞれ試料1、試料2、試料3と名付けた。
なお、α−Al23層およびα−Al23層以外の各層の層厚は、成膜時間を適宜調節することにより調整することができる。また、表1および表2中、MT−TiCNとは、MT−CVD法により形成するTiCN層を意味し、HT−TiCNとは、HT−CVD(High temperature CVD)法により形成するTiCN層を意味する。TiN(第1層)とは、基材上にまずTiN層が成膜されたことを意味する。本実施例において被膜の構成は、基材側から順にTiN層、MT−TiCN層、HT−TiCN層、TiCNO層、α−Al23層である。本実施例においてα−Al23層は、被膜の最表面に配置される。
Figure 0006507458
Figure 0006507458
Figure 0006507458
<表面処理>
各試料のそれぞれ1個について、その刃先稜線に対して表面処理を行なった。具体的には、表面被覆切削工具を60rpmの速度ですくい面の貫通孔を軸中心として回転させながら、粒径70μmのセラミック砥粒を45°の角度に配置したノズルの先端から与え、ウエットブラスト処理を施した。このときのセラミック砥粒の投射圧は0.05MPa、投射距離は5mm、投射時間は5〜10秒、濃度は5体積%(残部は水を主成分とする溶媒)とした。特に、刃先稜線とノズル先端との間の距離が常に5mmとなるように、表面被覆切削工具の回転とノズルの動きとを同期させた。以下、各試料について表面処理を施した各1個を、試料1A、試料2A、試料3Aと称する。このようにして、以下の表4に示す試料1〜試料3および試料1A〜試料3Aからなる表面被覆切削工具を作製した。
<TC(006)およびTC(104)の測定>
各試料に対し、X線回折装置(商品名:「SmartLab(登録商標)3」、株式会社リガク製)を使用し、Cu−KαX線を用いたθ−2θ法によってXRDデータを得た。管電圧は45kV、管電流は200mAとし、X線照射範囲はピンホールコリメーターを使用し、すくい面上の直径0.3mmの範囲にX線を照射した。
ここで各試料に関し、すくい面と逃げ面とが交差する線としての刃先稜線はホーニングされて消失しているが、仮想的にすくい面と逃げ面とを延長させて、これらが交差して形成される線を刃先稜線とみなし、この仮想的な刃先稜線に基づいてX線の照射部位を設定した。具体的には、図1に示すように、すくい面の鋭角(θ=60°、仮想的な2本の刃先稜線の交差角)の角Aと角Cとを結んだ対角線に沿って、角Aのコーナーから0.75mm間隔で測定点(第1測定点1、第2測定点2、第3測定点3、第4測定点4、第5測定点5)を設定し、これらの測定点に対して上記条件でX線を照射した。そして、得られたXRDデータから各測定点におけるTC(006)の値を算出した。
また、各試料に関し、上記のX線回折装置を使って得られたXRDデータに基づいてTC(104)の値も算出した。これらの測定結果を以下の表4に示す。
なお、本実施例において第1領域は、すくい面上の刃先稜線に沿って刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と刃先稜線とで挟まれる領域(A領域)を含むから、第1測定点1および第2測定点2が第1領域に含まれる。また、第2領域は、すくい面において上記A領域となる領域を除き、かつ被膜に被覆されている領域であるので、第3測定点3、第4測定点4および第5測定点5が第2領域に含まれる。したがって、第1測定点1、第2測定点2において得られたTC(006)の値の平均値がaの値となる。第3測定点3、第4測定点4、第5測定点5において得られたTC(006)の値の平均値がbの値となる。第1測定点1、第2測定点2において得られたTC(104)の値の平均値がcの値となる。
<切削試験>
また各試料に対し、以下の条件により切削試験を行なった。
被削材: FCD250丸棒
切削速度: 500m/min
送り: 0.2mm/rev
切込み: 1.5mm
切削油: 湿式(水溶性油)
評価: 欠損するまでの時間(分)を寿命として測定。
切削試験では、切削工具をNC旋盤にセットし、被削材を切削して当該切削工具に欠損が生じるまでの時間を測定し、これを寿命として評価した。欠損が生じるまでの時間が長いほど寿命が長いといえ、刃先の突発的なチッピングが抑制されたと評価することができる。この結果についても以下の表4に示す。
なお、表4における備考の欄には、切削試験中および切削試験終了後に各試料を観察することで認められた工具の形状変化について記載した。
Figure 0006507458
<試験結果および考察>
表4に示すように、試料1および試料2は、TC(006)の値からα−Al23層が(006)配向していることが理解されるものの、切削試験から短寿命となることが分かった。切削試験を観察したところ、短時間で刃先のチッピングが発生し、これを起点に損傷が広がった。また、試料3および試料3Aは、TC(006)の値からα−Al23層が(006)配向していないことが理解される。切削試験を観察したところ、熱伝導性が低いために刃先温度が上昇し、塑性変形が起こり短寿命となった。
一方、試料1Aおよび試料2AはTC(006)の値からα−Al23層が(006)配向していることが理解される。さらに、表面処理の効果により、刃先の突発的なチッピングが抑制され、切削試験において良好な寿命が得られる結果となった。特に、試料2Aは、c/aの値から刃先のα−Al23層の大部分が(006)配向または(104)配向していることが理解され、切削試験においてさらに良好な寿命が得られる結果となった。
また、表4から試料1Aおよび試料2Aは、b−a>0.5の関係を満たす。特に、試料2Aは、0.05<c/a<1の関係も満たし、0.01<a<7の関係を満たし、かつ7<b<8の関係をも満たすことが理解される。
したがって、試料1Aおよび試料2Aの表面被覆切削工具は、b−a>0.5および0.05<c/a<1の関係をいずれも満たさない試料1、試料2、試料3および試料3Aの表面被覆切削工具に比べ、高い熱伝導率を維持しながら刃先の突発的なチッピングを抑制することができる点で優れているといえる。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせたり、様々に変形したりすることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 第1測定点、2 第2測定点、3 第3測定点、4 第4測定点、5 第5測定点、11 表面被覆切削工具、12 刃先稜線、13 貫通孔。

Claims (3)

  1. すくい面と、逃げ面と、該すくい面および該逃げ面の境界をなす刃先稜線とを有し、
    基材と該基材上に形成された被膜とを備え、
    前記被膜は、複数のα−Al23の結晶粒を含むα−Al23層を含み、
    前記α−Al23層は、前記刃先稜線と前記すくい面上のA領域と前記逃げ面上のB領域とからなる第1領域と、前記すくい面において前記A領域を除いた領域であって、かつ前記被膜に被覆されている領域である第2領域と、前記逃げ面において前記B領域を除いた領域である第3領域と、を含み、
    前記A領域は、前記すくい面において前記刃先稜線に沿って前記刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と前記刃先稜線とで挟まれる領域であり、
    前記B領域は、前記逃げ面において前記刃先稜線に沿って前記刃先稜線から1mm離れた地点を通る仮想線と前記刃先稜線とで挟まれる領域である、表面被覆切削工具の製造方法であって、
    前記基材上に前記被膜を形成する工程と、
    前記被膜において前記第1領域に対応する部分に表面処理を行なう工程と、を含み、
    前記被膜を形成する工程は、前記α−Al 2 3 層をCVD法により形成する工程を含み、
    前記α−Al 2 3 層をCVD法により形成する工程では、温度を950〜1050℃とし、圧力を1〜10kPaとし、ガス流量を10〜150L/minとし、かつAlCl 3 を0.5〜5体積%、HClを1〜5体積%、CO 2 を0.5〜1体積%、H 2 Sを0.5〜1体積%とし、残部をH 2 とした配合量の原料ガスが用いられ、
    前記表面処理は、ブラスト処理を含み、
    前記ブラスト処理は、
    前記すくい面の中心を軸中心として、前記表面被覆切削工具を15〜50rpmで回転させつつ、前記表面被覆切削工具の前記刃先稜線に対して10〜80°の角度に配置したノズルの先端から、前記刃先稜線へ平均粒径25〜100μmの固体微粒子を与える操作を含む、表面被覆切削工具の製造方法。
  2. 前記固体微粒子を与える操作は、投射圧が0.01〜0.2MPaであり、投射距離が2〜20mmであり、投射時間が5〜10秒であり、前記固体微粒子の濃度が1〜10体積%である条件下で行なわれる、請求項1に記載の表面被覆切削工具の製造方法。
  3. 前記表面被覆切削工具は、配向性指数TC(hkl)においてTC(006)の前記第1領域における平均値がaであり、前記TC(006)の前記第2領域または前記第3領域における平均値がbであるとき、b−a>0.5の関係を満たす、請求項1または請求項2に記載の表面被覆切削工具の製造方法。
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