JP6506950B2 - オレフィン重合用触媒ならびにそれを用いたオレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒ならびにそれを用いたオレフィンの重合方法 Download PDF

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Description

本発明は、オレフィン重合用触媒、およびそれを用いたオレフィンの重合方法に関し、さらに詳しくは、成形加工性および機械的強度に優れ、かつ粒子性状に優れたオレフィン重合体を高い重合活性で製造することができるようなオレフィン重合用触媒、および該触媒を用いる重合方法に関するものである。
オレフィン重合体は、様々な成形方法により成形され、多方面の用途に使用されている。
例えば、食料品、液体物や日用雑貨などの包装に用いられるフィルムやシートは、エチレン系重合体の押出成形体が用いられている。
成形方法や用途に応じて、オレフィン重合体に要求される特性は異なってくるが、例えば、Tダイ成形を行う際、高速においても安定的に成形が可能(高速成膜加工性)、ネックインが小さいなどの加工性能を有することが求められている。また、インフレーション成形を行う際、バブル安定性に優れるなどの加工性能を有することが求められている。
チーグラー触媒やメタロセン触媒で得られるエチレン系重合体は、線状の分子構造を有し、機械的強度に優れるが、溶融張力が小さく、高圧法ラジカル重合により製造される低密度ポリエチレン(LDPE)よりも成形加工性に劣るといった問題点がある。
これらの問題を解決するために、[1] LDPEとチーグラー触媒やメタロセン触媒を用いて得られるエチレン系重合体をブレンドする方法(特許文献1)、[2] 多段重合により分子量分布を広げる方法(特許文献2)、[3] クロム触媒を用いて長鎖分岐型のエチレン系重合体を製造する方法、[4] ある特定のメタロセン触媒を用いて長鎖分岐型のエチレン系重合体を製造する方法(特許文献3)、[5] 特定のメタロセン触媒を用いてマクロモノマーを共重合させ長鎖分岐型のエチレン重合体を製造する方法(特許文献4)、[6] 特定のメタロセン触媒を用いてエチレンとジエンを共重合させることにより長鎖分岐型のエチレン系重合体を製造する方法(特許文献5、6)、などが提案されているが、大幅なコストアップを伴う、十分な成形加工性が得られない、成形時にゲルが発生するなど、工業的実施においての課題が残されているといえる。
近年では、2種以上のメタロセン化合物を用いて分子量分布を広げる方法が報告されているが(特許文献7、8)、これらの方法においてもまだ溶融張力は十分とは言い難い。
WO99/046325号パンフレット 特開平2−053811号公報 特開平4−213306号公報 特開平8−502303号公報 特表平1−501633号公報 特表平4−506372号公報 特表2002−515521号公報 WO2006/045761号パンフレット
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、成形加工性および機械的強度に優れ、かつ粒子性状に優れたオレフィン重合体を高い重合活性で製造することができるようなオレフィン重合用触媒、および該触媒を用いる重合方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記状況に鑑み鋭意研究した結果、ある特定の2種の構造の架橋型メタロセン化合物を、同一の重合系に共存させることで、成形加工性に優れたオレフィン重合体を効率良く製造できるオレフィン重合用触媒ならびに重合方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のオレフィン重合用触媒は、成分(A)、成分(B)、成分(C)を含んでなることを特徴としている。
成分(A);下記一般式(I)で表される架橋型メタロセン化合物。
Figure 0006506950
〔一般式(I)中、R1、R2、R3およびR4は1価の基であり、水素原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基からばれる基であり、これら基は互いに同一でも異なっていてもよいが、全てが同時に水素原子ではなく、これら基のうち隣接する基は互いに結合して脂肪族環を形成していてもよく、Q1は2価の基であり、炭素数1以上20以下の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基であり、Xは1価の基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基およびリン含有基から選ばれる基であり、Mは、チタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子である。〕
成分(B);下記一般式(II)で表される架橋型メタロセン化合物。
Figure 0006506950
〔一般式(II)中、R5、R6、R8、R9、R10、およびR12は1価の基であり、水素原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、これら基のうち隣接する基は互いに結合して環を形成してもよく、R7およびR11は、炭素数3以上8以下の二価の飽和炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、nは、それぞれ0またはR7およびR11の炭素数の2倍以下の整数であり、nが2以上の整数の場合は複数のR7およびR11は、互いに同一でも異なっていてもよく、Q2は2価の基であり、炭素数1以上20以下の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基であり、Xは1価の基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基およびリン含有基から選択された基であり、Mは、チタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子である。〕
成分(C);(c-1)下記一般式(III)、(IV)または(V)で表される有機金属化合物、(c-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c-3)成分(A)、成分(B)と反応してイオン対を形成する化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物。
a mAl(ORb)n pq…(III)
〔一般式(III)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1〜15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。〕
a AlRa 4…(IV)〔一般式(IV)中、Ma はLi、NaまたはKを示し、Ra は炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示す。〕
a rbb st…(V)〔一般式(V)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Mbは、Mg、ZnおよびCdから選ばれ、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。〕
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、さらに固体状担体(S)を含んでいてもよく、このような触媒としては、固体状担体(S)、上記成分(C)および上記成分(A)から形成される固体状触媒成分(K1)と、固体状担体(S)、上記成分(C)および上記成分(B)から形成される固体状触媒成分(K2)からなるオレフィン重合用触媒、固体状担体(S)、上記成分(A)、成分(B)および成分(C)より形成される固体状触媒成分(K3)からなるオレフィン重合用触媒がある。
本発明では、前記一般式(I)中において、R1、R2、R3およびR4の少なくとも1つが、炭化水素基であることも好ましく、前記一般式(II)中において、R7およびR11の炭素数が4であることも好ましく、
成分(C)が有機アルミニウムオキシ化合物であることも好ましく、固体状担体(S)が多孔質酸化物であることも好ましい。
上記オレフィン重合用触媒の存在下、エチレン単独、またはエチレンと炭素数3以上20以下のオレフィンを重合することにより、エチレン系重合体を製造できる。
本発明によると成形加工性に優れたエチレン系重合体の効率的な製造方法が提供される。
以下、本発明に係るオレフィン重合用触媒、および該触媒を用いる重合方法について具体的に説明する。なお、本発明において「重合」という語は、単独重合のみならず、共重合を包含した意味で用いられることがあり、「重合体」という語は単独重合体のみならず、共重合体を包含した意味で用いられることがある。
まず、本発明のオレフィン重合用触媒で用いられる各成分について説明する。
本発明で用いられる成分(A)の架橋型メタロセン化合物は、下記一般式(I)で示される周期律表第4族のメタロセン化合物である。下記一般式(I)で示される周期表第4族のメタロセン化合物について詳細に説明する。
Figure 0006506950
一般式(I)中、Mは周期表第4族遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
1、R2、R3およびR4は1価の基であり、水素原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基であり、これら基は互いに同一でも異なっていてもよいが、全てが同時に水素原子ではない。また、R1、R2、R3およびR4は、隣接する基が互いに結合して脂肪族環を形成していてもよい。
一価の炭化水素基とは、好ましくは炭素数1以上20以下の炭素と水素からなるアルキル基、炭素数3以上20以下の炭素と水素からなるシクロアルキル基、炭素数2以上20以下の炭素と水素からなるアルケニル基、炭素数6以上20以下の炭素と水素からなるアリール基または炭素数7以上20以下の炭素と水素からなるアリールアルキル基を示す。該炭素数1以上20以下の炭素と水素からなるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、ノニル基、ドデシル基、アイコシル基などが挙げられる。該炭素数3以上20以下の炭素と水素からなるシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などが挙げられる。該炭素数2以上20以下の炭素と水素からなるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。該炭素数6以上20以下の炭素と水素からなるアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、α−またはβ−ナフチル、メチルナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ベンジルフェニル、ピレニル、アセナフチル、フェナレニル、アセアントリレニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニリルなどが挙げられる。該炭素数7以上20以下の炭素と水素からなるアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどが挙げられる。
一価のハロゲン含有基としては、ハロゲン原子および上記炭化水素基中の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置換された基、例えばトリフルオロメチル基などが挙げられる。
一価の酸素含有基としては、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられ、一価のイオウ含有基としては、チオール基、スルホン酸基などが挙げられ、一価の窒素含有基としては、ジメチルアミノ基などが挙げられ、リン含有基としては、フェニルホスフィン基などが挙げられる。一価のホウ素含有基としてはボランジイル基、ボラントリイル基、ジボラニル基などが挙げられる。
一価のケイ素含有基としては、シリル、メチルシリル、ジメチルシリル、ジイソプロピルシリル、メチル−t−ブチルシリル、ジシクロヘキシルシリル、メチルシクロヘキシルシリル、メチルフェニルシリル、ジフェニルシリル、メチルナフチルシリル、ジナフチルシリル、シクロジメチレンシリル、シクロトリメチレンシリル、シクロテトラメチレンシリル、シクロペンタメチレンシリル、シクロヘキサメチレンシリル、シクロヘプタメチレンシリルなどが挙げられ、一価のゲルマニウム含有基および一価のスズ含有基としては、上記ケイ素含有基においてケイ素をゲルマニウム、スズに変換した基などが挙げられる。
なお、R1、R2、R3およびR4の隣接する基が互いに結合して脂肪族環を形成する場合の例としては、テトラヒドロインデニル、2−メチルテトラヒドロインデニル、2,2,4−トリメチルテトラヒドロインデニル、4−フェニルテトラヒドロインデニル、2−メチル−4−フェニルテトラヒドロインデニル、R3とR4がテトラメチレン基で環状に結合し且つR1とR2がテトラメチレン基で環状に結合した置換シクロペンタジエニル基等が挙げられる。
好ましくは、R1、R2、R3およびR4は、水素原子、炭化水素基およびハロゲン含有基から選ばれ、より好ましくは、R1〜R4の少なくとも1つが炭化水素基であり、さらに好ましくは、R1、R2、R3およびR4の置換基のうち3つが水素原子であり、残りの一つが炭素数1以上15以下の炭化水素基であり、よりさらに好ましくは、R1、R2、R3およびR4の置換基のうち3つが水素原子であり、残りの一つが炭素数3以上15以下の炭化水素基であり、特に好ましくは、R1、R2、R3およびR4の置換基のうち3つが水素原子であり、残りの一つが炭素数3以上8以下の炭化水素基であり、極めて好ましくは、R1、R2、R3およびR4の置換基のうちR1とR4が水素原子であり、R2とR3どちらか一方が炭素数3以上8以下の炭化水素基でありもう一方が水素原子である。
1は、二つの配位子を結合する二価の基であって、アルキレン基、置換アルキレン基、アルキリデン基などの炭素数1以上20以下の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基である。
二価の炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換アルキレン基、アルキリデン基の具体例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンなどのアルキレン基、イソプロピリデン、ジエチルメチレン、ジプロピルメチレン、ジイソプロピルメチレン、ジブチルメチレン、メチルエチルメチレン、メチルブチルメチレン、メチル−t−ブチルメチレン、ジヘキシルメチレン、ジシクロヘキシルメチレン、メチルシクロヘキシルメチレン、メチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレン、ジトリルメチレン、メチルナフチルメチレン、ジナフチルメチレン、1−メチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1−エチル−2−メチルエチレンなどの置換アルキレン基、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノニリデン、ノルボルニリデン、アダマンチリデン、テトラヒドロナフチリデン、ジヒドロインダニリデンなどのシクロアルキレン基、エチリデン、プロピリデン、ブチリデンなどのアルキリデン基などが挙げられる。
二価のケイ素含有基としては、シリレン、メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジイソプロピルシリレン、ジブチルシリレン、メチルブチルシリレン、メチル−t−ブチルシリレン、ジシクロヘキシルシリレン、メチルシクロヘキシルシリレン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジトリルシリレン、メチルナフチルシリレン、ジナフチルシリレン、シクロジメチレンシリレン、シクロトリメチレンシリレン、シクロテトラメチレンシリレン、シクロペンタメチレンシリレン、シクロヘキサメチレンシリレン、シクロヘプタメチレンシリレンなどが挙げられ、二価のゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記ケイ素含有基においてケイ素をゲルマニウム、スズに変換した基などが挙げられる。
二価のハロゲン含有基としては、上記アルキレン基、置換アルキレン基、アルキリデン基中やケイ素含有基中の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置換された基が選ばれ、例えばビス(トリフルオロメチル)メチレン、4,4,4−トリフルオロブチルメチルメチレン、ビス(トリフルオロメチル)シリレン、4,4,4−トリフルオロブチルメチルシリレンなどが挙げられる。
このうちQ1の好ましい基としては、炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換アルキレン基、アルキリデン基、ハロゲン含有アルキレン基、ハロゲン含有置換アルキレン基、ハロゲン含有アルキリデン基、ケイ素含有基およびハロゲン含有ケイ素含有基から選ばれる基であり、特に好ましい基は、ケイ素含有基またはハロゲン含有ケイ素含有基である。
Xは1価の基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有基(例えば、ハロゲン含有炭化水素基)、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基およびリン含有基から選択された基であり、好ましくは、ハロゲン原子、炭化水素基である。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、炭化水素基、ハロゲン含有基(例えば、ハロゲン含有炭化水素基)、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基およびリン含有基としては上記R1、R2、R3およびR4として例示したものと同様のものが挙げられる。
一般式(I)で表されるメタロセン化合物は特に限定されないが、その具体例としては、例えば、エチレン(シクロペンタジエニル)(2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ペンチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-n-オクチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3-n-デシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジ−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジ−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,3-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,4-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,5-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル,4−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル,4−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,4-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチル,3−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチル,3−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,5−ジメチル,3,4-ジ−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,5−ジメチル,3,4-ジ−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、などのアルキレン基を架橋部位に有する架橋型非対称型メタロセン化合物;
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-n-ペンチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-n-ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-n-オクチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3-n-デシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジ−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジ−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,4-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,5-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−メチル,4−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−メチル,4−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,4-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチル,3−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチル,3−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,5−ジメチル,3,4-ジ−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,5−ジメチル,3,4-ジ−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、などの置換アルキレン基を架橋部位に有する架橋型非対称メタロセン化合物;
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ペンチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-オクチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-デシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジ−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4-ジ−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,3-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,5-エチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル,4−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル,4−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,3,4-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチル,3−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,5-ジメチル,3−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,5−ジメチル,3,4-ジ−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,5−ジメチル,3,4-ジ−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、などのケイ素含有基を架橋部位に有する架橋型非対称メタロセン化合物等が挙げられる。
一般式(I)で表されるその他のメタロセン化合物としては、上記置換アルキレン基のイソプロピリデン架橋基をジ−n−ブチルメチレン架橋基に変更した架橋型非対称メタロセン、ケイ素含有基のジメチルシリレン架橋基をジ−n−ブチルシリレン架橋基に変更した架橋型非対称メタロセン、架橋基中の水素原子の一つ以上をハロゲン原子に変更した架橋型非対称メタロセン、シクロペンタジエニル環に結合している置換基の水素原子の一つ以上をハロゲン原子に変更した架橋型非対称メタロセン等が挙げられる。また、上記化合物の中心金属が、チタンまたはハフニウムであるメタロセン化合物等も挙げられる。
これら一般式(I)で表されるメタロセン化合物うち、ジメチルシリレン基などのケイ素含有基を架橋部位に有する架橋型非対称メタロセン化合物が好ましく、該橋型非対称メタロセン化合物の中でも、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−オクチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジブチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジブチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジブチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−オクチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、トリフルオロメチルブチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、トリフルオロメチルブチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、トリフルオロメチルブチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−n−オクチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどがより好ましい。
本発明においては、一般式(I)で表される化合物のうち、化学構造の異なるメタロセン化合物を二種類以上用いてもよい。また、化学構造が同一である光学異性体を1種単独で用いてもよいし、化学構造が同一である光学異性体混合物(例えば、メソ体混合物またはラセミ体混合物)で用いてもよい。
このような一般式(I)で表される架橋型メタロセン化合物は、国際公開01/27124号パンフレットに開示された方法によって製造することが可能である。
本発明で用いられる成分(B)の架橋型メタロセン化合物は、下記一般式(II)で示される周期表第4族のメタロセン化合物である。下記一般式(II)で示される周期表第4族のメタロセン化合物について詳細に説明する。
Figure 0006506950
一般式(II)中、Mは、上記一般式(I)中のMと同様の周期表第4族遷移金属原子が挙げられ、好ましくはジルコニウムである。
5、R6、R8、R9、R10、およびR12は1価の基であり、上記一般式(I)中のR1、R2、R3およびR4と同様のものが挙げられ、好ましくは、水素原子、炭化水素基およびハロゲン含有基から選ばれる基である。
7およびR11は、炭素数3以上8以下の二価の飽和炭化水素基であり、例えば、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどが挙げられる。R7および R11は互いに同一でも異なっていてもよく、好ましくは炭素数4以上6以下の二価の飽和炭化水素基(例えば、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン)であり、特に好ましくは炭素数4の二価の飽和炭化水素基(例えば、テトラメチレン)である。
nは、それぞれ0またはR7およびR11の炭素数の2倍以下の整数であり、nが2以上の整数の場合は複数のR7およびR11は、互いに同一でも異なっていてもよい。
2は2価の基であり、上記一般式(I)中のQ1と同様のものが挙げられ、好ましくは炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換アルキレン基、アルキリデン基、ハロゲン含有アルキレン基、ハロゲン含有置換アルキレン基、ハロゲン含有アルキリデン基、ケイ素含有基およびハロゲン含有ケイ素含有基から選ばれる基であり、特に好ましくは、炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換アルキレン基、ケイ素含有基またはハロゲン含有ケイ素である。
Xは1価の基であり、上記一般式(I)中のXと同様のものが挙げられ、好ましくは、ハロゲン原子、炭化水素基である。
一般式(II)で表されるメタロセン化合物は特に限定されないが、その具体例としては、例えば、メチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムモノハイドライドモノクロリド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムモノメトキシドモノクロリド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジエトキシド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、エチリデンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチリデンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(2−メチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−エチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,4−ジメチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4−フェニルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、などのアルキレン基を架橋部位に有する架橋型メタロセン化合物;
イソプロピリデンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス〔4−(2−メチルテトラヒドロインデニル)〕ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス〔4−(2,7−ジメチルテトラヒドロインデニル)〕ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス〔4−(2−フェニルテトラヒドロインデニル)〕ジルコニウムジクロリド、などの置換アルキレン基を架橋部位に有する架橋型メタロセン化合物;
ジメチルシリレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス(2−メチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,4−ジメチルテトラヒドロ−4−シラインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔4−(2−フェニルテトラヒドロインデニル)〕ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔4−(2−tert−ブチルテトラヒドロインデニル)〕ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔4−(1−フェニル−3−メチルテトラヒドロインデニル)〕ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔4−(2−フェニル−3−メチルテトラヒドロインデニル)〕ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、テトラメチルジシリレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1,1’−(2−(2−フリル)テトラヒドロインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1,1’−(2−(2−フリル)−4−フェニルテトラヒドロインデニル)]ジルコニウムジクロリド、エチレンビス[1,1’−(2−(2−フリル)−4,5ベンゾ−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)]ジルコニウムジクロリド、などのケイ素含有基を架橋部位に有する架橋型メタロセン化合物等が挙げられる。
一般式(II)で表されるその他のメタロセン化合物としては、上記置換アルキレン基のイソプロピリデン架橋基をジ−n−ブチルメチレン架橋基に変更した架橋型メタロセン、ケイ素含有基のジメチルシリレン架橋基をジ−n−ブチルシリレン架橋基に変更した架橋型メタロセン、架橋基中の水素原子の一つ以上をハロゲン原子に変更した架橋型メタロセンが挙げられる。また、上記化合物の中心金属が、チタンまたはハフニウムであるメタロセン化合物等も挙げられる。
これら一般式(II)で表されるメタロセン化合物うち、エチレン基などのアルキレン基、ジメチルシリレン基などのケイ素含有基を架橋部位に有する架橋型メタロセン化合物が好ましい。
本発明においては、一般式(I)で表される化合物のうち、化学構造の異なるメタロセン化合物を二種類以上用いてもよい。また、化学構造が同一である光学異性体を1種単独で用いてもよいし、化学構造が同一である光学異性体混合物(例えば、メソ体混合物またはラセミ体混合物)で用いてもよい。
次に、成分(C)について詳細に説明する。
本発明に係るオレフィン重合用触媒において、前記成分(A)、成分(B)で表される化合物とともに用いられる、成分(C)は、
(c-1)下記一般式(III、(IV)または(V)で表される有機金属化合物
a mAl(ORb)npq…(III)
〔一般式(III)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。〕
aAlRa 4…(IV)
〔一般式(IV)中、Ma はLi、NaまたはKを示し、Ra は炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示す。〕
a rbb st…(V)
〔一般式(V)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Mbは、Mg、ZnおよびCdから選ばれ、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。〕
(c-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(c-3)成分(A)、成分(B)と反応してイオン対を形成する化合物
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
上記一般式(III)、(IV)または(V)で表される有機金属化合物(c-1)の中では、一般式(III)で示される有機金属化合物が好ましく、一般式(III)で示される有機金属化合物の具体例としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジヒドロフェニルアルミニウムハイドライド、ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジ-n-ブチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジイソヘキシルアルミニウムハイドライド、ジフェニルアルミニウムハイドライド、ジシクロヘキシルアルミニウムハイドライド、ジ-sec-ヘプチルアルミニウムハイドライド、ジ-sec-ノニルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライド、ジメチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジイソプロピルアルミニウムメトキサイド、ジイソブチルアルミニウムエトキサイドなどのジアルキルアルミニウムアルコキサイドなどが挙げられる。
これら化合物は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
また一般式(V)の例としては、特開2003−171412号公報などに記載されたジアルキル亜鉛化合物などが挙げられ、フェノール化合物などと組合せて用いることもできる。
有機アルミニウムオキシ化合物(c-2)としては、トリアルキルアルミニウムまたはトリシクロアルキルアルミニウムから調製された有機アルミニウムオキシ化合物が好ましく、トリメチルアルミニウムまたはトリイソブチルアルミニウムから調製されたアルミノキサンが特に好ましい。
このような有機アルミニウムオキシ化合物は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
成分(A)および成分(B)と反応してイオン対を形成する化合物(c-3)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報およびUS5321106などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物や、さらにはヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物などを用いることができる。
本発明に係るオレフィン重合用触媒では、助触媒成分としてメチルアルミノキサン等の有機アルミニウムオキシ化合物を併用すると、オレフィン化合物に対して非常に高い重合活性を示すだけでなく、固体状担体中の活性水素と反応し助触媒成分を含有した固体担体成分を容易に調製できるため、有機アルミニウムオキシ化合物(c−2)を成分(C)として用いることが好ましい。
次に固体状担体(S)について詳細に説明する。
本発明で必要に応じて用いることができる固体状担体(S)は、無機または有機の化合物であって、顆粒状または微粒子状の固体である。
このうち無機化合物としては、例えば、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物などが挙げられる。これら無機化合物の中でも、多孔質酸化物が好ましい。
多孔質酸化物としては、例えば、SiO2、Al23、MgO、ZrO、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaOおよびThO2などの組成を有する多孔質酸化物、またはこれら組成を含む複合酸化物またはこれら多孔質酸化物の混合物などが挙げられ、具体的には、天然または合成ゼオライト、SiO2−MgO、SiO2−Al23、SiO2−TiO2、SiO2−V25、SiO2−Cr23およびSiO2−TiO2−MgOなどの組成を有する多孔質酸化物が挙げられる。これらのうち、SiO2を主成分とする多孔質酸化物が好ましい。
なお、上記無機酸化物には、少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO43、BaSO4、KNO3、Mg(NO32、Al(NO33、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有していても差し支えない。
このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が0.2〜300μm、好ましくは1〜200μmであって、比表面積が50〜1200m2/g、好ましくは100〜1000m2/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜30cm3/gの範囲にあることが望ましい。このような担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で焼成して用いられる。
無機ハロゲン化物としては、例えば、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2などが挙げられる。無機ハロゲン化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコール等の溶媒に無機ハロゲン化物を溶解させた後、析出剤によって微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。また、イオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有するイオンが交換可能なものである。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。
また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物として、粘土、粘土鉱物、また、六方細密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、CdI2型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物等を例示することができる。
このような粘土、粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト等が挙げられ、イオン交換性層状化合物としては、α-Zr(HAsO42・H2O、α-Zr(HPO42、α-Zr(KPO42・3H2O、α-Ti(HPO42、α-Ti(HAsO42・H2O、α-Sn(HPO42・H2O、γ-Zr(HPO42、γ-Ti(HPO42、γ-Ti(NH4PO42・H2O等の多価金属の結晶性酸性塩等が挙げられる。
このような粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上のものが好ましく、0.3〜5cc/gのものが特に好ましい。ここで、細孔容積は、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法により、細孔半径20〜3×104Åの範囲について測定される。
半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/gより小さいものを担体として用いた場合には、高い重合活性が得られにくい傾向がある。
粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理等、いずれも使用できる。化学処理として具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等が挙げられる。酸処理は、表面の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また、塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離を変えることができる。
イオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl4、ZrCl4等の陽イオン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)、[Al134(OH)247+、[Zr4(OH)142+、[Fe3O(OCOCH36+等の金属水酸化物イオン等が挙げられる。これら化合物は単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。また、これら化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、Ge(OR)4等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)等を加水分解して得た重合物、SiO2等のコロイド状無機化合物等を共存させることもできる。また、ピラーとしては、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物等が挙げられる。
粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は、そのまま用いてもよく、またボールミル、ふるい分け等の処理を行った後に用いてもよい。また、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後に用いてもよい。さらに、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機化合物としては、例えば、粒径が10〜300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体などが挙げられる。有機化合物の具体例としては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素原子数が2〜14のオレフィンを主成分として生成される(共)重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレン、ジビニルベンゼンを主成分として生成される(共)重合体や反応体、およびそれらの変成体からなる顆粒状ないしは微粒子状固体などが挙げられる。
また、特開平11−140113号公報、特開2000−38410号公報、特開2000−95810号公報、WO2010/55652A1などに記載された方法で、上記成分(C)を不溶化させて得られる固体成分を、固体状担体(S)として用いることもできる。
次に、本発明におけるオレフィン重合用触媒の調製方法について記載する。
本発明に係る第1のオレフィン重合用触媒は、成分(A)、成分(B)および成分(C)を不活性炭化水素中または不活性炭化水素を用いた重合系中に添加することにより調製できる。
各成分の添加順序は任意であるが、好ましい順序としては、例えば、
i)成分(C)、成分(A)、成分(B)の順で重合系中に添加する方法
ii)成分(C)、成分(B)、成分(A)の順で重合系中に添加する方法
iii)成分(A)と成分(C)を混合接触させた接触物を重合系中に添加し、次いで成分(B)を重合系中に添加する方法
iv)成分(B)と成分(C)を混合接触させた接触物を重合系中に添加し、次いで成分(A)を重合系中に添加する方法
v)成分(C)を重合系中に添加し、次いで成分(A)と成分(B)を混合接触させた接触物を重合系中に添加する方法
vi)成分(C)、成分(A)、成分(B)の順で重合系中に添加し、再度成分(C)を重合系中に添加する方法
vii)成分(C)、成分(B)、成分(A)の順で重合系中に添加し、再度成分(C)を重合系中に添加する方法
viii)成分(A)と成分(C)を混合接触させた接触物を重合系中に添加し、次いで成分(B)を重合系中に添加した後、再度成分(C)を重合系中に添加する方法
ix)成分(B)と成分(C)を混合接触させた接触物を重合系中に添加し、次いで成分(A)を重合系中に添加した後、再度成分(C)を重合系中に添加する方法
x)成分(C)を重合系中に添加し、次いで成分(A)と成分(B)を混合接触させた接触物を重合系中に添加した後、再度成分(C)を重合系中に添加する方法
などが挙げられる。これらのうち、特に好ましい接触順序としては、上記i)、ii)およびv)の順序が挙げられる。
本発明に係る第2のオレフィン重合用触媒は、固体状担体(S)、上記成分(C)および上記成分(A)から形成される固体状触媒成分(K1)と、固体状担体(S)、上記成分(C)および上記成分(B)から形成される固体状触媒成分(K2)を不活性炭化水素中または不活性炭化水素を用いた重合系中に添加することにより調製できる。
各成分の接触順序は任意であるが、好ましい方法としては、例えば、
xi)成分(C)と成分(S)を接触させ、次いで成分(A)を接触させて調製する固体触媒成分(K1)と成分(C)と成分(S)を接触させ、次いで成分(B)を接触させて調製する固体触媒成分(K2)を用いる方法
xii)成分(A)と成分(C)を混合接触させ、次いで成分(S)に接触させて調製する固体触媒成分(K1)と成分(B)と成分(C)を混合接触させ、次いで成分(S)に接触させて調製する固体触媒成分(K2)を用いる方法
xiii)成分(C)と成分(S)を接触させ、次いで成分(A)と成分(C)の接触物を接触させて調製する固体触媒成分(K1)と成分(C)と成分(S)を接触させ、次いで成分(B)と成分(C)の接触物を接触させて調製する固体触媒成分(K2)を用いる方法
xiv)成分(C)と成分(S)を接触させ、次いで成分(A)を接触させ、さらに再度成分(C)を接触させて調製する固体触媒成分(K1)と成分(C)と成分(S)を接触させ、次いで成分(B)を接触させ、さらに再度成分(C)を接触させて調製する固体触媒成分(K2)を用いる方法
などが挙げられる。このうち、特に好ましい接触順序としては、xi)およびxiii)の順序が挙げられる。
本発明に係る第3のオレフィン重合用触媒(K3)は、成分(A)、成分(B)、成分(C)ならびに固体状担体(S)を不活性炭化水素中で接触させることにより調製できる。
各成分の接触順序は任意であるが、好ましい順序としては、例えば、
xv)成分(S)に成分(C)を混合接触させ、次いで成分(A)を接触させた後に、成分(B)を接触させて調製する方法
xvi)成分(S)に成分(C)を混合接触させ、次いで成分(B)を接触させた後に、成分(A)を接触させて調製する方法
xvii)成分(S)に成分(C)を混合接触させ、次いで成分(A)と成分(B)の接触混合物を接触させる方法、
xviii)成分(A)と成分(B)とを混合接触させ、次いで成分(C)と接触、引き続き成分(S)に接触させる方法、
xix)成分(S)に成分(C)を接触させ、さらに成分(C)を接触させた後に、次いで成分(A)、成分(B)の順で接触させる方法
xx)成分(S)に成分(C)を接触させ、さらに成分(C)を接触させた後に、次いで成分(B)、成分(A)の順で接触させる方法
xxi)成分(S)に成分(C)を接触させた後に、さらに成分(C)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)の接触混合物を接触させる方法
xxii)成分(S)に成分(C)を混合接触させ、次いで成分(A)と成分(B)と成分(C)の接触混合物を接触させる方法
xxiii)成分(S)に成分(C)を混合接触させ、次いで成分(A)と成分(C)の接触混合物を接触させ、さらに成分(B)を接触させる方法
xxiv)成分(S)に成分(C)を混合接触させ、次いで成分(B)と成分(C)の接触混合物を接触させ、さらに成分(A)を接触させる方法
xxv)成分(S)に成分(C)を接触させ、さらに成分(C)を接触させた後に、次いで成分(A)と成分(C)の接触混合物、成分(B)と成分(C)の接触混合物の順で接触させる方法
xxvi)成分(S)に成分(C)を接触させ、さらに成分(C)を接触させた後に、次いで成分(B)と成分(C)の接触混合物、成分(A)と成分(C)の接触混合物の順で接触させる方法
xxvii)成分(S)に成分(C)を接触させ、さらに成分(C)を接触させた後に、次いで成分(A)と成分(B)と成分(C)の接触混合物を接触させる方法
xxviii)成分(A)と成分(C)の混合物と成分(B)と成分(C)の混合物を予め混合させ、これを成分(S)と成分(C)の接触物に接触させる方法
xxix)成分(A)と成分(C)の混合物と成分(B)と成分(C)の混合物を予め混合させ、これを成分(S)、成分(C)、さらに成分(C)を接触させた接触物に接触させる方法、などが挙げられる。成分(C)が複数用いられる場合は、その成分(C)同士が同一であっても異なっていても良い。このうち、特に好ましい接触順序としては、xv)、xvi)、xvii)、xxii)、xxiii)、およびxxiv)の順序が挙げられる。
上記接触順序形態を示した各方法において、成分(S)と成分(C)の接触を含む工程(P1)、成分(S)と成分(A)の接触を含む工程(P2)、成分(S)と成分(B)の接触を含む工程(P3)、成分(S)と成分(A)と成分(B)の接触を含む工程においては、成分(G)として(g−1)ポリアルキレンオキサイドブロック、(g−2)高級脂肪族アミド、(g−3)ポリアルキレンオキサイド、(g−4)ポリアルキレンオキサイドアルキルエーテル、(g−5)アルキルジエタノールアミン、および(g−6)ポリオキシアルキレンアルキルアミンから選ばれる少なくとも1種の化合物を共存させてもよい。成分(G)を共存させることにより、重合反応中のファウリングを抑制することができ、また生成重合体の粒子性状が改善される。成分(G)の中では、(g−1)、(g−2)、(g−3)、(g−4)が好ましい。
本発明の固体触媒成分の調製に用いる溶媒としては、不活性炭化水素溶媒が挙げられ、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素およびこれらの混合物等が挙げられる。
成分(C)と成分(S)の接触により、成分(C)中の反応部位と成分(S)中の反応部位との反応により成分(C)と成分(S)が化学的に結合され、成分(C)と成分(S)の接触物が形成される。成分(C)と成分(S)との接触時間は、通常0〜20時間、好ましくは0〜10時間であり、接触温度は、通常−50〜200℃、好ましくは−20〜120℃である。成分(C)と成分(S)との初期接触を急激に行うと、その反応発熱や反応エネルギーにより成分(S)が崩壊し、得られる固体触媒成分のモルフォロジーが悪化し、これを重合に用いた場合ポリマーモルフォロジー不良により連続運転が困難になることが多い。そのため、成分(C)と成分(S)との接触初期は、反応発熱を抑制する目的で、−20〜30℃の低温で接触させる、または、反応発熱を制御し、初期接触温度を維持可能な速度で反応させることが好ましい。また、成分(C)と成分(S)を接触させ、さらに成分(C)を接触させる場合においても同様である。成分(C)と成分(S)との接触のモル比(成分(C)/成分(S))は、任意に選択できるが、そのモル比が高いほうが、成分(A)、成分(B)の接触量を増加でき、固体触媒成分あたりの活性も向上させることができる。
好ましい範囲として、成分(C)と成分(S)のモル比[=成分(C)のモル量/成分(S)のモル量]が、通常0.2〜2.0、特に好ましくは、0.4〜2.0である。
成分(C)と成分(S)の接触物と、成分(A)ならびに成分(B)との接触に関して、接触時間は、通常0〜5時間、好ましくは0〜2時間であり、接触温度は、通常−50〜200℃、好ましくは−50〜100℃の範囲内である。成分(A)および成分(B)の成分(C)に対する接触量は、成分(C)の種類と量に大きく依存し、成分(c-1)の場合は、成分(c-1)と成分(A)および成分(B)中の全遷移金属原子(M)とのモル比[(c-1)/M]が、通常0.01〜100000、好ましくは0.05〜50000となるような量で用いられ、成分(c-2)の場合は、成分(c-2)中のアルミニウム原子と成分(A)および成分(B)中の全遷移金属原子(M)とのモル比[(c-2)/M]が、通常10〜500000、好ましくは20〜100000となるような量で用いられる。成分(c-3)の場合は、成分(c-3)と、成分(A)および成分(B)中の全遷移金属原子(M)とのモル比[(c-3)/M]が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。なお、成分(C)と成分(A)および成分(B)中の全遷移金属原子(M)とのモル比は、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP分析法)により求めることができる。
成分(A)と成分(B)の使用比は、製造したいポリオレフィンの分子量および分子量分布などに応じて適宜決定できるが、好ましい範囲として、成分(A)と成分(B)から生成するポリマーの比率[=成分(A)の生成ポリマー量/成分(B)の生成ポリマー量]が、通常40/60〜95/5、好ましくは、50/50〜95/5、特に好ましくは、60/40〜95/5である。ここで、成分(A)由来のポリマーが多い方が好ましい理由は、成分(A)からマクロモノマーが生成し、この生成量が多い方が、より長鎖分岐を生成するために有利であるからなどのためである。また、使用する成分(A)と成分(B)との遷移金属化合物あたりのモル比は、上述のポリマー比を満足すれば良く、その比率は概ね成分(S)と成分(C)の接触物と成分(A)または成分(B)とをそれぞれ独立に接触させた固体触媒成分より発現する活性比によって決定することができる。
オレフィンの(共)重合には、上記のような固体触媒成分をそのまま用いることができるが、この固体触媒成分にオレフィンを予備重合させ予備重合固体触媒成分を形成してから用いることもできる。
予備重合触媒成分は、上記固体触媒成分の存在下、通常、不活性炭化水素溶媒中、オレフィンを導入させることにより調製することができる。反応方式としては、回分式、半連続式および連続式のいずれの方法でも使用することができる。また反応は、減圧、常圧または加圧下のいずれでも行うことができる。この予備重合によって、固体状触媒成分1g当たり、通常0.01〜1000g、好ましくは0.1〜800g、より好ましくは0.2〜500gの重合体を生成させる。
不活性炭化水素溶媒中で調製した予備重合触媒成分は、懸濁液から分離した後、再び不活性炭化水素中に懸濁させ、得られた懸濁液中にオレフィンを導入してもよく、また、乾燥させた後オレフィンを導入してもよい。
予備重合温度は、通常−20〜80℃、好ましくは0〜60℃である。また、予備重合時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜50時間である。
予備重合に使用する固体触媒成分の形態としては、すでに述べたものを制限無く利用することができる。また、必要に応じて成分(C)が用いられ、特に(c-1)中の上記式(III)に示される有機アルミニウム化合物が好ましく用いられる。成分(C)として式(III)の有機アルミニウム化合物が用いられる場合は、該成分(C)中のアルミニウム原子(Al−C)と成分(A)および(B)である遷移金属化合物とのモル比(成分(C)/遷移金属化合物)で、通常0.1〜10000、好ましくは0.5〜5000の量で用いられる。
予備重合系における固体触媒成分の濃度は、固体触媒成分(X)/重合容積1リットル比で、通常1〜1000グラム/リットル、好ましくは10〜500グラム/リットルであることが望ましい。予備重合時には、ファウリング抑制または粒子性状改善を目的として、前記成分(G)を共存させることができる。
また予備重合固体触媒成分の流動性改善や重合時のヒートスポット・シーティングやポリマー塊の発生抑制を目的に、予備重合によって一旦生成させた予備重合固体触媒成分に成分(G)を接触させてもよい。この際、使用する成分(G)として、(g−1)、(g−2)、(g−3)、(g−4)が好ましい。
上記成分(G)を混合接触させる際の温度は、通常−50〜50℃、好ましくは−20〜50℃であり、接触時間は1〜1000分間、好ましくは5〜600分間である。
固体触媒成分と成分(G)とを混合接触するに際して、成分(G)は、固体触媒成分100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜10重量部、より好ましくは0.4〜5重量部の量で用いられる。
固体触媒成分と成分(G)との混合接触は、不活性炭化水素溶媒中で行うことができ、不活性炭化水素溶媒としては、固体触媒成分の調製に用いる溶媒と同様のものが挙げられる。
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、予備重合固体触媒成分を乾燥して乾燥予備重合触媒として用いることができる。予備重合固体触媒成分の乾燥は、通常得られた予備重合触媒の懸濁液から濾過などにより分散媒である炭化水素を除去した後に行われる。
予備重合固体触媒成分の乾燥は、予備重合固体触媒成分を不活性ガスの流通下、70℃以下、好ましくは20〜50℃の範囲の温度に保持することにより行われる。得られた乾燥予備重合触媒の揮発成分量は2.0重量%以下、好ましくは1.0重量%以下であることが望ましい。乾燥予備重合触媒の揮発成分量は、少ないほどよく、特に下限はないが、実用的には0.001重量%である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが通常3〜8時間である。乾燥予備重合触媒の揮発成分量が2.0重量%を超えると、乾燥予備重合触媒の流動性が低下し、安定的に重合反応器に供給できなくなることがある。
ここで、乾燥予備重合触媒の揮発成分量は、たとえば、減量法、ガスクロマトグラフィーを用いる方法などにより測定される。
減量法では、乾燥予備重合触媒を不活性ガス雰囲気下において110℃で1時間加熱した際の減量を求め、加熱前の乾燥予備重合触媒に対する百分率として表す。
ガスクロマトグラフィーを用いる方法では、乾燥予備重合触媒から炭化水素などの揮発成分を抽出し、内部標準法に従って検量線を作成した上でGC面積から重量%として算出する。
乾燥予備重合触媒の揮発成分量の測定方法は、乾燥予備重合触媒の揮発成分量が約1重量%以上である場合には、減量法が採用され、乾燥予備重合触媒の揮発成分量が約1重量%以下である場合には、ガスクロマトグラフィーを用いる方法が採用される。
予備重合固体触媒成分の乾燥に用いられる不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ネオンガスなどが挙げられる。このような不活性ガスは、酸素濃度が20ppm以下、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下(体積基準)であり、水分含量が20ppm以下、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下(重量基準)であることが望ましい。不活性ガス中の酸素濃度および水分含量が上記の範囲を超えると、乾燥予備重合触媒のオレフィン重合活性が大きく低下することがある。
上記乾燥予備重合触媒は、流動性に優れているので、重合反応器への供給を安定的に行うことができる。また、気相重合系内に懸濁に用いた溶媒を同伴させずに済むため安定的に重合を行うことができる。
次に、本発明に係るエチレン系重合体の重合方法に関して記載する。上記したオレフィン重合用触媒の存在下、オレフィンを重合または共重合することによりエチレン系重合体を得る。本発明でのエチレン系重合体は、重合体中のエチレン含量が10モル%以上含まれるものをさす。
本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合等の液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できるが、本発明に係る第1のオレフィン重合用触媒下では溶解重合法が好ましく、第2および第3のオレフィン重合用触媒下では懸濁重合法および気相重合法が好ましい。
液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体の具体例としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素およびこれらの混合物等が挙げられる。また、液相重合法においては、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
上述のオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際して、成分(A)および成分(B)は、反応容積1リットル当たり、通常10-12〜10-1モル、好ましくは10-8〜10-2モルになるような量で用いられる。また、成分(C)が用いられ、特に(c−1)中一般式(III)に示される有機アルミニウム化合物が好まれて使用される。
また、上述の固体触媒成分を用いたオレフィンの重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃、特に好ましくは60〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/cm2、好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
得られるエチレン系重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによって調節することができる。重合時には、ファウリング抑制または粒子性状改善を目的として、前記成分(G)を共存させることができる。
また、本発明において重合反応に供給されるオレフィンは、通常、エチレンおよび炭素原子数3以上20以下のオレフィンから選ばれる1種以上のモノマーである。これらオレフィンのうち、少なくとも1種がエチレンまたはプロピレンであることが好ましい。炭素原子数が3以上20以下のオレフィンの具体例としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどのα−オレフィン;シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンなどの環状オレフィン;等が挙げられる。また、上記オレフィンの具体例として、例えば、スチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエンやアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸等;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸等の極性モノマー等も挙げられる。
一般的に、オレフィン重合用触媒のエチレン系重合体に対する反応性は、エチレン系重合体の分子量が小さくなるにつれて、また末端の二重結合の割合が多くなるにつれて高まり、多くの長鎖分岐を生成することができる。成分(A)は、分子量が比較的低く、また数多くの末端に二重結合を有する重合体を生成できるため、成分(B)により効率的に取り込まれ、従来公知の重合体に対し数多くの長鎖分岐を有する重合体を製造できる。また、成分(A)の重合活性に由来して、高い生産性で長鎖分岐を有する重合体を製造可能である。
本発明により得られるエチレン系重合体の特徴は、通常、下記の通りである。
190℃における、2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が好ましくは0.1〜100g/10分、より好ましくは1.0〜50g/10分、さらに好ましくは4〜30g/10分の範囲である。
MFRが0.1g/10分以上の場合、エチレン系樹脂のせん断粘度が高過ぎず成形性に優れ、例えばフィルムとした場合の外観が良好である。MFRが100g/10分以下の場合、エチレン系重合体の引張強度やヒートシール強度が良好である。
密度(D)が好ましくは875〜970kg/m3、より好ましくは885〜964kg/m3、さらに好ましくは905〜960kg/m3の範囲にある。
密度(D)が875kg/m3以上の場合、エチレン系重合体の耐熱性が良好であり、またエチレン系重合体から成形されたフィルム表面のべたつきが少ない。一方、密度(D)が970kg/m3以下の場合、エチレン系重合体の低温シール性が良好である。一般に、密度はエチレン系重合体のα−オレフィン含量に依存しており、α−オレフィン含量が少ないほど密度は高く、α−オレフィン含量が多いほど密度は低くなる。
190℃における溶融張力[MT(g)]と200℃、角速度1.0rad/秒におけるせん断粘度[η*(P)]との比[MT/η*(g/P)]が好ましくは5.0×10-5〜1.0×10-3、より好ましくは7.5×10-5〜6.1×10-4の範囲である。
MT/η*が5.0×10-5以上の場合、得られるエチレン系重合体は分子量の割に溶融張力が高いためTダイ成形におけるネックインが小さい、インフレーション成形におけるバブル安定性に優れるなど、成形加工性に優れる。
エチレン系重合体の、135℃デカリン中で測定した極限粘度([η](dl/g))とGPC-粘度検出器法(GPC-VISCO)により測定された重量平均分子量Mwとが好ましくは下記関係式(Eq-1)を満たす。
0.90×10-4×Mw0.776≦[η]≦2.25×10-4×Mw0.776-----(Eq-1)
より好ましくは、下記関係式(Eq-2)を満たす。
0.95×10-4×Mw0.776≦[η]≦2.05×10-4×Mw0.776-----(Eq-2)
さらに好ましくは、下記関係式(Eq-3)を満たす。
1.00×10-4×Mw0.776≦[η]≦1.82×10-4×Mw0.776-----(Eq-3)
エチレン系重合体中に長鎖分岐が導入されると、長鎖分岐の無い直鎖型エチレン系重合体に比べ、分子量の割に極限粘度[η](dl/g)が小さくなることが知られている(例えばWalther Burchard, ADVANCES IN POLYMER SCIENCE, 143, Branched PolymerII, p.137(1999))。そのため、本エチレン系重合体においても、極限粘度[η](dl/g)が2.25×10-4×Mw0.776以下の場合は多数の長鎖分岐を有しているので、成形性、流動性に優れる。
物性値のばらつきを抑制するため、重合反応により得られたエチレン系重合体粒子および所望により添加される他の成分は、任意の方法で溶融され、混練、造粒などを施される。
本発明で得られるエチレン系重合体は以下のような方法によりペレット化しても良い。
エチレン系重合体および所望により添加される他の成分を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして、所定の大きさにカットする方法。
エチレン系重合体および所望により添加される他の成分を適当な良溶媒(たとえば、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の炭化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を除去、しかる後に押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして所定の大きさにカットする方法。
本発明で得られるエチレン系重合体は、本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されていてもよい。
本発明で得られるエチレン系重合体、および必要に応じて熱可塑性樹脂や添加剤を含む樹脂組成物は、一般のフィルム成形やブロー成形、インジェクション成形および押出成形により加工される。フィルム成形では押出ラミネート成形、Tダイフィルム成形、インフレーション成形(空冷、水冷、多段冷却、高速加工)などが挙げられる。得られたフィルムは単層でも使用することができるが、多層とすることでさらに様々な機能を付与することができる。その場合には、前記各成形法における共押出法が挙げられる。一方押出ラミネート成形やドライラミネート法のような貼合ラミネート成形法によって、共押出が困難な紙やバリアフィルム(アルミ箔、蒸着フィルム、コーティングフィルムなど)との積層が挙げられる。ブロー成形やインジェクション成形、押出成形での、共押出法による多層化での高機能製品の作製については、フィルム成形と同様に可能である。
本発明で得られるエチレン系重合体、および必要に応じて熱可塑性樹脂や添加剤を含む樹脂組成物を加工することにより得られる成形体としては、フィルム、ブロー輸液バック、ブローボトル、ガソリンタンク、押出成形によるチューブ、パイプ、引きちぎりキャップ、日用雑貨品等射出成形物、繊維、回転成形による大型成形品などがあげられる。
さらに、本発明で得られるエチレン系重合体、および必要に応じて熱可塑性樹脂や添加剤を含む樹脂組成物を加工することにより得られるフィルムとしては水物包装袋、液体スープ包袋、液体紙器、ラミ原反、特殊形状液体包装袋(スタンディングパウチ等)、規格袋、重袋、ラップフィルム、砂糖袋、油物包装袋、食品包装用等の各種包装用フィルム、プロテクトフィルム、輸液バック、農業用資材等に好適である。また、ナイロン、ポリエステル等の基材と貼り合わせて、多層フィルムとして用いることもできる。
エチレン系重合体の物性測定方法を以下に示す。
メルトフローレート(MFR)は、ASTM D1238−89に従い、190℃、2.16kg荷重(kgf)の条件下で測定した。
密度(D)は、JIS K7112に準拠し、MFR測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、更に室温で1時間放置した後に密度勾配管法で測定した。
溶融張力(MT)は、190℃における溶融張力(MT)(単位;g)は、一定速度で延伸したときの応力を測定することにより決定した。測定には株式会社東洋精機製作所製キャピラリーレオメーター:キャピログラフ1Bを用いた。条件は樹脂温度190℃、溶融時間6分、バレル径9.55mmφ、押し出し速度15mm/分、巻取り速度24m/分(溶融フィラメントが切れてしまう場合には、巻取り速度を5m/分ずつ低下させる)、ノズル径2.095mmφ、ノズル長さ8mmとした。
極限粘度(η:[dl/g])は、測定サンプル約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、下記式(Eq-4)に示すように濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η](単位;dl/g)として求めた。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)--------(Eq-4)
せん断粘度(η*)は、測定温度200℃におけるせん断粘度(η*)の角速度〔ω(rad/秒)〕分散を0.01≦ω≦100の範囲で測定する。測定にはアントンパール社製粘弾性測定装置Physica MCR301を用い、サンプルホルダーとして25mmφのパラレルプレートを用い、サンプル厚みを約2.0mmとした。測定点はω一桁当たり5点とした。歪み量は、測定範囲でのトルクが検出可能で、かつトルクオーバーにならないよう、3〜10%の範囲で適宜選択した。せん断粘度測定に用いたサンプルは、神藤金属工業所製プレス成形機を用い、予熱温度190℃、予熱時間5分間、加熱温度190℃、加熱時間2分間、加熱圧力100kgf/cm2、冷却温度20℃、冷却時間5分間、冷却圧力100kgf/cm2の条件にて、測定サンプルを厚さ2mmにプレス成形することにより作製した。
GPC-VISCO法による重量平均分子量(Mw)はウォーターズ社製 GPC/V2000を用い、以下のようにして測定した。ガードカラムはShodex AT-G、分析カラムは AT-806を2本使用し、カラム温度は145℃とし、移動相にはo−ジクロロベンゼンおよび酸化防止剤としてBHT 0.3重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、検出器として示差屈折計、3キャピラリー粘度計を用いた。標準ポリスチレンは、東ソー社製を用いた。分子量計算は、粘度計と屈折計から実測粘度を算出し、実測ユニバーサルキャリブレーションより重量平均分子量(Mw)を算出した。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
固体状担体の調製
内容積270リットルの攪拌機付き反応器に、窒素雰囲気下、シリカゲル(富士シリシア株式会社製:平均粒径70μm、比表面積340m2/g、細孔容積1.3cm3/g、250℃で10時間乾燥)10kgを77リットルのトルエンに懸濁させた後0〜5℃に冷却した。この懸濁液にメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al原子換算で3.5mmol/mL)19.4リットルを30分間かけて滴下した。この際、系内温度を0〜5℃に保った。引き続き0〜5℃で30分間接触させた後、約1.5時間かけて系内温度を95℃まで昇温して、引き続き95℃で4時間接触させた。その後常温まで降温して、上澄み液をデカンテーションにより除去し、さらにトルエンで2回洗浄した後、全量115リットルのトルエンスラリーを調製した。得られたスラリー成分の一部を採取し濃度を調べたところ、スラリー濃度:122.6g/L、Al濃度:0.62mol/Lであった。
固体触媒成分の調製
内容積200ミリリットルの攪拌機付き反応器に、窒素雰囲気下、トルエンを50ミリリットル、および上記で得られた固体状担体スラリー8.2ミリリットル(Al原子換算で5.0mmol)を装入した。次いで、ジメチルシリレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド(和光純薬工業株式会社より購入)のトルエン溶液をZrとして0.015mmol、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド(特表2009−143901に基づき合成)のトルエン溶液をZrとして0.010mmol加え、系内温度20〜25℃で1時間接触させた後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、さらにヘキサンを用いて2回洗浄した後、全量50ミリリットルとし、固体触媒成分のスラリーを調製した。
エチレン系重合体の製造
内容積1リットルのSUS製オートクレーブに、窒素雰囲気下、ヘプタン500ミリリットルを添加した後に、エチレンを流通させ液相および気相をエチレンで飽和させた。次に、1−ヘキセン10ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム0.375mmol、および固体触媒成分を固体分として10mg装入した後、80℃、0.8MPaGに昇温、昇圧し、90分間重合反応を行った。得られたポリマーをろ過後、80℃で10時間真空乾燥し、エチレン系重合体57.1gを得た。
得られたエチレン系重合体パウダーに耐熱安定剤としてIrganox1076(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製)0.1重量%、Irgafos168(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製)0.1重量%を加え、ラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製)を用い、樹脂温度180℃、回転数50rpm.で5分間溶融混練した。さらに、この溶融ポリマーを、プレス成形機(株式会社神藤金属工業所製)を用い、冷却温度20℃、冷却時間5分間、冷却圧力100kg/cm2の条件にて冷却した。該試料を測定用試料として物性測定を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
固体触媒成分の調製
内容積200ミリリットルの攪拌機付き反応器に、窒素雰囲気下、トルエンを50ミリリットル、および実施例1で得られた固体状担体スラリー8.2ミリリットル(Al原子換算で5.0mmol)を装入した。次いで、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド(和光純薬工業株式会社より購入)のトルエン溶液をZrとして0.015mmol、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液をZrとして0.010mmol加え、系内温度20〜25℃で1時間接触させた後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、さらにヘキサンを用いて2回洗浄した後、全量50ミリリットルとし、固体触媒成分のスラリーを調製した。
エチレン系重合体の製造
内容積1リットルのSUS製オートクレーブに、窒素雰囲気下、ヘプタン500ミリリットルを添加した後に、エチレンを流通させ液相および気相をエチレンで飽和させた。次に、1−ヘキセン10ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム0.375mmol、および固体触媒成分を固体分として30mg装入した後、80℃、0.8MPaGに昇温、昇圧し、90分間重合反応を行った。得られたポリマーをろ過後、80℃で10時間真空乾燥し、エチレン系重合体75.8gを得た。
得られたエチレン系重合体を実施例1と同様の方法で溶融混練および冷却し、得られた試料を測定用試料として物性測定を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
ダウ・ケミカル・カンパニーより市販されている溶液重合法によるエチレン・1−オクテン共重合体(商品名:アフィニティーPF1140)は製品ペレットを測定試料とし、物性評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006506950

Claims (6)

  1. 下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含んでなるオレフィン重合用触媒。
    成分(A);下記一般式(I)で表される架橋型メタロセン化合物。
    Figure 0006506950
    〔一般式(I)中、R1、R2、R3およびR4 のうち3つが水素原子であり、残りの一つが炭素数1以上15以下の炭化水素基であり、12価のケイ素含有基であり、Xは1価の基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基およびリン含有基から選ばれる基であり、Mはジルコニウム原子である。〕
    成分(B);下記一般式(II)で表される架橋型メタロセン化合物。
    Figure 0006506950
    〔一般式(II)中、R5、R6、R8、R9、R10、およびR12水素原子であり、7およびR11テトラメチレンでありnは0であり、2は2価の基であり、炭素数1以上20以下の炭化水素基、およびケイ素含有基から選ばれる基であり、Xは1価の基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基およびリン含有基から選択された基であり、Mはジルコニウム原子である。〕
    成分(C);(c-1)下記一般式(III)、(IV)または(V)で表される有機金属化合物、(c-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および(c-3)成分(A)、成分(B)と反応してイオン対を形成する化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物。
    a mAl(ORb)npq…(III)
    〔一般式(III)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1〜15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。〕
    aAlRa 4…(IV)〔一般式(IV)中、MaはLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示す。〕
    a rbb st…(V)〔一般式(V)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Mbは、Mg、ZnおよびCdから選ばれ、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。〕
  2. 固体状担体(S)、上記成分(C)および上記成分(A)から形成される固体状触媒成分(K1)と、固体状担体(S)、上記成分(C)および上記成分(B)から形成される固体状触媒成分(K2)からなる請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
  3. 固体状担体(S)、上記成分(A)、成分(B)および成分(C)より形成される固体状触媒成分(K3)からなることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
  4. 成分(C)が有機アルミニウムオキシ化合物であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
  5. 固体状担体(S)が多孔質酸化物であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の存在下、エチレン単独、またはエチレンと炭素数3以上20以下のオレフィンを重合することを特徴とするエチレン系重合体の製造方法。
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