JP6506115B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
電動パワーステアリング装置とは、運転者の操舵力をモータでアシストし、車両進行方向を変えるための装置である。その一種で、モータの軸線とラック軸とを平行に配置し、モータの動力をベルトとボールねじで伝達するベルト駆動式の電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
特許文献1、2に記載の電動パワーステアリング装置は、電動モータの出力軸の回転をプーリ・ベルト機構からなる減速機構を介して減速した後、ラック軸と同軸上に配置されたボールねじ機構を介してラック軸の軸方向運動に変換するものである。
特開2004−314770号公報 特開2013−194901号公報
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、ラック軸の軸直角方向から見て、駆動側プーリと従動側プーリに巻きかけられているベルトが、ボールねじを構成するナットや、ナットを回転自在に支持するベアリングの重心からオフセットした位置で配置されている。
このため、図9に示すように、ベルト6の張力は、ベアリングを回転中心とするモーメントとなり、ナット3をラック軸8に対して傾ける。このようなナット3とラック軸8との傾きは、ボール12に偏った負荷を与え、ボールねじの効率低下や、ボールがねじ面を転動する際に発生するボール転動音を増大させる。
また、特許文献2に記載の電動パワーステアリング装置では、ナット軸まわりの回転モーメントを発生させないために、従動側プーリと、ナットを回転自在に支持するベアリングとが、ラック軸の軸直角方向に沿って同一位置に配置されている。このため、装置の大型化や複雑化を招いている。
本発明の課題は、プーリ・ベルト機構とボールねじ機構を有する電動パワーステアリング装置において、装置の大型化や複雑化を招くことなく、ベルトの張力によって生じるラック軸に対するナットの傾きを抑制することにある。
上記の課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。その一例としては、ナットの回転運動をラック軸の軸方向運動に変換するボールねじ機構と、モータの駆動力を前記ナットに伝達するベルトと、を備えた電動パワーステアリング装置において、前記ナットに直接又は間接に作用する前記ベルトの張力に対抗する反力を発生させる反力発生機構を設け、前記ナットの軸方向の一端側において前記ナットを回転可能に支持するベアリングを備え、前記反力発生機構は、前記ベアリングを回転中心とする前記ベルトの張力によるモーメントとは逆方向のモーメントを発生させ、前記反力発生機構は、前記ベアリングが配置される側の前記一端側とは前記ベルトを挟んで反対側である前記ナットの他端側に前記逆方向のモーメントを発生させるものであり、前記反力発生機構は、前記ナットの前記他端側を前記ベルトの張力とは反対側に付勢する付勢手段であることを特徴とする。
本発明によれば、モータの動力をベルトとボールねじで伝達するベルト駆動式の電動パワーステアリング装置において、ナットとラック軸の相対角度が減少し、ボールねじ機構のボールの負荷を均一化することができる。したがって、小型で簡易な構造でありながら、ボールねじの効率が高く、ボールがねじ面を転動する際に発生するボール転動音が小さい電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 本発明の第2の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 本発明の第3の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 本発明の第4の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 本発明の第5の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 本発明の第6の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 図6(a)のA−A断面から見た断面図 本発明の第7の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 本発明の第8の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図 図8(a)のB−B断面から見た断面図 従来の電動パワーステアリング装置の断面図
以下、図面を参照して、本発明に係る電力変換装置の実施の形態について説明する。なお、各図において同一要素については同一の符号を記し、重複する説明は省略する。
まず、図9を用いて、本発明が解決しようとする課題について詳説する。図9は、従来の電動パワーステアリング装置の構造を示す要部断面図である。
電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力をプーリ・ベルト機構からなる減速機構を介してラック軸8に伝達することで、運転者の操舵力に対するアシスト力を付与するものである。不図示のモータには、出力軸に円筒状の駆動側プーリが設けられる。駆動側プーリは、モータの出力軸と一体に回転するように固定されている。
電動パワーステアリング装置は、ラック軸8と、ナット3と、ボール12により構成されるボールねじ機構を備える。ラック軸8は、モータの出力軸と平行に配置される。ラック軸8の外周には、らせん状に雄ねじ溝が形成される。ナット3の内周には、らせん状に雌ねじ溝が形成される。ラック軸8の雄ねじ溝とナット3の雌ねじ溝の間には、ボール12が複数個設けられる。ボールねじ機構は、ナット3の回転運動をラック軸8の直動運動に変換する。
ナット3の外周には、円筒状の従動側プーリ7が設けられる。従動側プーリ7は、ナット3と同軸となるようにナット3に固定される。駆動側プーリと従動側プーリ7には、ベルト6が巻回される。ベルト6は、モータの動力をナット3に伝達し、ナット3を回転させる。また、ナット3の外周には、当該ナット3を回転可能に支持するベアリングが設けられる。図9では、ナット3の外周面がベアリングインナーレースとして形成されている。また、ベアリングは、ベアリングボール4と、ベアリングアウターレース2とを有する。ベアリングアウターレース2は、ハウジング1の内周に固定される。
図9に示されるように、ナット3は、軸方向の一端がベルト6によって径方向に張力を受けている一方で、軸方向の他端がベアリングによってハウジングに対して回転可能に支持される。このようなベルト6の張力は、ベアリングを回転中心とするモーメントとなるため、ナット3をラック軸8に対して傾けるように作用する。図9においては、ベルト張力によるモーメントは、ナット3に対して反時計周りの方向に働くモーメントとなる。図中の符号11で示すのは、ナット3の軸方向であるナット軸方向9とラック軸8の軸方向であるラック軸方向10との相対角度差である。なお、図中では説明のため、角度11を実際よりも強調して図示している。
ナット軸方向9とラック軸方向10との間に図9のように角度差11が存在する場合、ボールねじボール12の中でも特に、符号13で示すボールねじボールに荷重が加わる。荷重を受けるボールねじボール13は、循環中のボールねじボール12の中でも、ナット3がベルト6によって張力を受ける側の軸方向一端において、駆動側プーリとは反対側に位置するボールねじボールである。また、ナット3の他端において、駆動側プーリが配置される側に位置するボールねじボールも荷重を受けるボールねじボール13となる。
このような荷重を受けるボールねじボール13がラック軸8やナット3の転動面を転がることで騒音が発生する。また、このようなボールねじボール12の偏った負荷は、ボールねじの効率低下や耐久性の低下なども引き起こす可能性がある。
このような課題に鑑み、以下で説明する本発明の各実施形態は、ベルト6によるナット3への張力に対抗して、ナット軸方向9とラック軸方向10との間の角度差を極力低減させるような構造とすることを基本的な思想として考案されたものである。本発明の実施の形態は、図1〜図8を用いて順に説明をする。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ナット3の最大傾斜角を減少させる反力発生機構として、ベアリングのアウターレース2の外周側にシム14を設けたものである。
本実施形態に係るベアリングアウターレース2は、シム14によって、ラック軸方向10の直角方向15に対して傾斜している。従動側プーリ7に対して駆動側プーリが配置される側の方向を上方向と定義した場合に、シム14は、ナット3の上方向であって、ベアリングアウターレース2に対してベルト6が配置される側とは反対側に配置される。ベアリングアウターレース2の径方向であるベアリング外周径方向5は、ナット径方向15に対して時計回りに傾斜している。
本実施形態において反力発生機構として機能するシム14は、ベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントとは逆方向のモーメントを発生させる機構であり、ベアリングのアウターレース2をインナーレースに対して傾斜させる力を発生させる機構である。
このように、ベアリング外周径方向5とナット径方向15との間に相対角度差16が形成されていることにより、ナット3に対して、ベアリングボール4の変形に起因する時計回りのモーメントを生じる。この時計回りのモーメントにより、ベルト6の張力による反時計回りのモーメントが相殺され、ナット3の最大傾斜角が減少される。したがって、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。
なお、本実施形態におけるシム14の構成としてはこれに限られない。例えば、軸方向厚さが周方向に異なる環状のシム14を用意し、軸方向厚さが厚い部分をナット3に対して上方向に、軸方向厚さが薄い部分をナット3に対して下方向に配置する構成としても良い。また、アウターレース2の径方向外側の外周にシム14を設けても良い。要するに、ベアリングのアウターレース2をインナーレースに対して傾斜する力を発生させることができれば良い。
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ナット3の最大傾斜角を減少させる反力発生機構として、ハウジング1の内周側に傾斜面17を設けたものである。
本実施形態に係るベアリングアウターレース2は、ハウジング1の内周側に形成された傾斜面17によって、ラック軸方向10の直角方向15に対して傾斜している。ここでいう傾斜面17は、ベアリングのインナーレースたるナット3に対して傾斜して設けられるベアリングのアウターレース2の外周面に対応するハウジング1側の内周面である。
本実施形態において反力発生機構として機能する傾斜面17は、ベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントとは逆方向のモーメントを発生させる機構であり、ベアリングのアウターレース2をインナーレースに対して傾斜させる力を発生させる機構である。
このように、ベアリング外周径方向5とナット径方向15との間に相対角度差16が形成されていることにより、ナット3に対して、ベアリングボール4の変形に起因する時計回りのモーメントを生じる。この時計回りのモーメントにより、ベルト6の張力による反時計回りのモーメントが相殺され、ナット3の最大傾斜角が減少される。したがって、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。
また、本実施形態においては、ベアリング外周径方向5とナット径方向15との間に相対角度差16を設けるために別途シムなどを設ける必要がない。そのため、部品点数を増やすことなく、所望の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図3は、第3の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ナッ3トの最大傾斜角を減少させる反力発生機構として、ベアリングのアウターレース2の外周側に弾性体18を設けたものである。
本実施形態に係るベアリングアウターレース2は、弾性体18によって、図3における時計回りにモーメントが加わるように付勢されている。本実施形態では、従動側プーリ7に対して駆動側プーリが配置される側の方向を上方向と定義した場合において、弾性体18は、ナット3よりも上方向ではアウターレース2に対してベルト6が配置される側とは反対側に配置される。また、弾性体18は、ナット3よりも下方向では、アウターレース2に対してベルト6が配置される側に配置される。
本実施形態において反力発生機構として機能する弾性体18は、ベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントとは逆方向のモーメントを発生させる機構であり、ベアリングのアウターレース2をインナーレースに対して傾斜させる力を発生させる機構である。
このような弾性体18によって発生するナット3を中心とする時計回りのモーメントは、ベルト6の張力によって発生する反時計回りのモーメントと相殺される。したがって、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。
また、本実施形態においては、ベアリングが弾性支持されるため、ハウジング1に伝達する振動を抑制し、音振動低減効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
図4は、第4の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ナット3の最大傾斜角を減少させる反力発生機構として、ナット3の他端側を回転可能に保持する第2のベアリングを設けたものである。
本実施形態に係る第2のベアリングは、ナット3の他端側に一体に設けられたインナーレースと、ベルト側ベアリングアウターレース19と、ベルト側ベアリングボール20と、により構成される。ベルト側ベアリングアウターレース19は、ベアリングアウターレース2と同様に、ハウジング1の内周側に保持される。ナット3は、一端側に形成されたインナーレースがベアリングボール4と当接し、他端側に形成されたインナーレースがベルト側ベアリングボール20と当接する。
本実施形態において反力発生機構として機能する第2のベアリングは、ナット3の他端側に配置される当該第2のベアリングによる反力によって、ナット3の一端側に配置されるベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントとは逆方向のモーメントを発生させる機構となっている。
このように、ナット3の他端側にも第2のベアリングが備えられているため、ベルト6の張力によるモーメントがベアリングの反力によるモーメントで相殺され、ナット3の最大傾斜角が減少される。したがって、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。また、本実施形態では、ベルト側に反力発生機構が備えられているため、小さな力でもベルト6の張力に対抗することができる。
(第5の実施形態)
図5は、第5の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ナット3の最大傾斜角を減少させる反力発生機構として、ナット3の他端側をベルト6の張力とは反対方向に付勢する付勢手段を設けたものである。
本実施形態に係る前記付勢手段としては、ベルト6を挟んでベアリングアウターレース2とは反対側に弾性体21が設けられる。弾性体21は、一端がハウジング1の内周側に固定され、他端が摺動部22に押圧されている。摺動部22は、弾性体21とナット3の外周の間に配置される。弾性体21は、摺動部22を介して、ナット3を回転可能に押圧する。弾性体21および摺動部22は、ナット3に対して、駆動側プーリが配置される側と同じ側に配置される。
本実施形態において反力発生機構として機能する付勢手段は、当該付勢手段によってナット3の他端側をベルト6の張力とは反対方向に付勢することで、ナット3の一端側に配置されるベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントとは逆方向のモーメントを発生させる機構となっている。
このように、ナット3の他端側に付勢手段が備えられているため、ベルト6の張力によるモーメントが付勢手段の付勢力によるモーメントで相殺され、ナット3の最大傾斜角が減少される。したがって、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。また、本実施形態では、ベルト側に反力発生機構が備えられているため、小さな力でもベルト6の張力に対抗することができる。
なお、本実施形態においては、図5において付勢手段である弾性体21をナット3の上方に配置して、弾性体21がナット3を下方に押す構造となっているが、付勢手段の設け方としてはこれに限られない。付勢手段をナット3の下方に配置し、当該付勢手段がナット3を下方に引っ張る構造としても良い。
(第6の実施形態)
図6(a)は、第6の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ラック軸8を傾斜させる機構として、ラック軸8を傾斜させる方向に付勢力を発生するラックリテーナ24を設けたものである。
本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、運転者による操舵力をラック軸8に伝達するピニオン23と、ラック軸8を保持するラックリテーナ24と、を備える。本実施形態に係る電動パワーステアリング装置の特徴は、ラックリテーナ24がラック軸8を傾斜させる機構を兼ねている点である。ここで、図6(a)において、ラック軸8の軸方向をx軸方向とし、x軸方向に直交する方向をy軸方向、z軸方向と定義する。
図6(b)は、図6(a)のA−A断面における断面図である。ラックリテーナ24は、ラック軸8と当接するリテーナ摺動部25と、リテーナ摺動部25をラック軸8に向かって押圧する圧縮ばね26と、を有する。図中でピニオン23の軸方向は、z軸方向に配置される。本実施形態に係るラックリテーナ24がラック軸8を付勢する方向は、ピニオン23の軸方向であるピニオン軸方向27に対して射交している。これによりラックリテーナ24は、ラック軸8をy軸負方向に付勢するとともに、ラック軸8をz軸負方向に付勢する。
図6(a)を見て分かるように、本実施形態のラックリテーナ24は、ナット3を支持するベアリングを中心とする反時計回りのモーメントをラック軸8に発生させている。これにより、ラック軸8は、ベアリングアウターレース2の軸方向に対して反時計回り方向に傾斜する。
したがって、ベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントにより、ナット3は傾斜角度を有するが、ラック軸8はナット3の傾斜角度に沿って傾斜する。これにより、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。
(第7の実施形態)
図7は、第7の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、ラック軸8を傾斜させる機構として、ラック軸8を傾斜した状態に規制する位置に配置されるラックリテーナ24を設けたものである。
本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、運転者による操舵力をラック軸8に伝達するピニオン23と、ラック軸8を保持するラックリテーナ24と、を備える。ラックリテーナ24は、ラック軸8にベアリングアウターレース2の軸方向31に対する傾斜角32を与えるように、配置される。
このように、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置においては、ベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントにより、ナット3は傾斜角度を有するが、リテーナ24の位置がオフセットされているため、ラック軸8はナット3の傾斜角度に沿って傾斜する。これにより、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。
なお、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置では、ラック軸8を傾斜した状態に規制する部材として、ラックリテーナ24を用いたが、ラックリテーナ24を用いずに別の部材によってラック軸8を傾斜した状態に規制することとしてもよい。その場合は、ラック軸8の位置を規制するための部品点数が増加するが、ボールねじボール12に加わる負荷が均一化されるため、ボールねじ転動音を低減することができる。
(第8の実施形態)
図8(a)は、第8の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す要部断面図である。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、前記従動側プーリの軸方向が前記ナットの軸方向に対して傾斜可能となるように、ナット3および従動側プーリ7が設けられている。
図8(b)は、図8(a)のB−B断面における断面図である。ナット3および従動側プーリ7は、スプライン係合部30を介して係合されている。これにより、ナット3と従動側7プーリの径方向の相対角度の発生を許容し、且つ、従動側プーリ7からナット3への回転力の伝達を許容することができる。したがって、ベアリングを回転中心とするベルト6の張力によるモーメントにより、従動側プーリ7は傾斜角度を有するが、ナット3とラック軸8の間の傾斜角度の発生を抑えることができる。本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、操舵時において転動するボールねじボール12に加わる負荷が均一化され、ボールねじ転動音を低減することができる。
上述した第1〜第8の実施形態は、適宜組み合わせて実施することが可能である。例えば、反力発生機構としてベアリングのアウターレース2の外周側にシム14を設けると共に、ラックリテーナ24によってラック軸8を傾斜させることで、ナット軸方向9とラック軸方向10との間の角度差を低減させる構成としてもよい。
1:ハウジング
2:ベアリングアウターレース
3:ナット
4:ベアリングボール
5:ベアリング外周径方向
6:ベルト
7:従動側プーリ
8:ラック軸
9:ナット軸方向
10:ラック軸方向
11:ナットとラック軸方向の相対角度差
12:ボールねじボール
13:荷重を受けるボールねじボール
14:シム
15:ナット径方向
16:ベアリング外周とナット径方向の相対角度差
17:ハウジング内周側の傾斜面
18:弾性体
19:ベルト側ベアリングアウターレース
20:ベルト側ベアリングボール
21:ベルト側弾性体
22:摺動部材
23:ピニオン
24:ラックリテーナ
25:ラックリテーナの摺動部
26:ラックリテーナの圧縮バネ
27:ピニオン軸方向
28:リテーナ軸方向
29:ピニオンとリテーナ軸方向の相対角度差
30:ナットとラック軸のスプライン係合部
31:ベアリングアウターレース軸方向
32:ベアリングアウターレースとラック軸方向の相対角度差
35:ベルトの張力方向

Claims (3)

  1. ナットの回転運動をラック軸の軸方向運動に変換するボールねじ機構と、
    モータの駆動力を前記ナットに伝達するベルトと、を備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記ナットに直接又は間接に作用する前記ベルトの張力に対抗する反力を発生させる反力発生機構を設け
    前記ナットの軸方向の一端側において前記ナットを回転可能に支持するベアリングを備え、
    前記反力発生機構は、前記ベアリングを回転中心とする前記ベルトの張力によるモーメントとは逆方向のモーメントを発生させ、
    前記反力発生機構は、前記ベアリングが配置される側の前記一端側とは前記ベルトを挟んで反対側である前記ナットの他端側に前記逆方向のモーメントを発生させるものであり、
    前記反力発生機構は、前記ナットの前記他端側を前記ベルトの張力とは反対側に付勢する付勢手段であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記反力発生機構は、前記ナットを引っ張る機構であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記反力発生機構は、前記ナットを押す機構であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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