JP6504534B2 - 液晶表示素子の出力光の均一化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示素子から出力される光を均一化する方法と、出力される光が均一化された液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、一対の基板間に液晶層が挟持され、前記液晶層に液晶組成物を備えて構成される。このような液晶表示素子は、液晶テレビ、コンピュータ用モニター、携帯電話機、情報端末機、ゲーム機等の画像表示装置において広く利用されている。
液晶表示素子の代表的な表示方式としては、例えば、TN(ツイステッド・ネマチック)型、STN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)型、ECB(電界効果複屈折)型等がある。また、TFT(薄膜トランジスタ)を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示素子では、液晶分子を垂直配向させるVA型や、液晶分子を水平配向させるIPS(イン・プレーン・スイッチング)型又はFFS型等の駆動方式が採用されている。
近年は、表示品位を向上させるために、これら液晶表示素子において、高コントラスト化、高速応答を可能とするための検討が種々進められている。例えば、動画像表示速度を高めるために、本発明者らはこれまでに、液晶分子に金属ナノ粒子を混合してなる液晶組成物を用いる技術を開発している(特許文献1参照。)。さらに、本発明者らは、液晶分子にナノ粒子を混合してなる液晶組成物を用いることにより、ネマティック液晶の液晶電気光学効果素子(LC−EOデバイス)における閾値電圧を低下させる技術についても報告している(非特許文献1参照。)。
その一方で、光源から液晶層を透過して液晶表示素子から出力される光(出力光)は、液晶層やこれと隣接する構造物の影響を受けるため、その出力特性も上記と同様に、液晶表示素子の表示品位に関わるものである。例えば、出力光相互の干渉等を抑制して、空間分布の均一性が高くなるように出力光を均一化することができれば、液晶表示素子の表示品位をさらに向上させることが可能となる。しかしながら、これまでのところ、この出力光の特性については、ほとんど検討されてこなかった経緯がある。
特開2005−148705号公報
F.Haraguchi,et.al.,Japanese Journal of Applied Physics,2007,vol.46,p.L796−797.
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、液晶表示素子からの出力光を均一化する方法と、出力光が均一化された液晶表示素子を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ナノ粒子を含有する液晶組成物を用いることで、全く意外にも、出力光の均一性が劇的に向上することを初めて見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示素子において、前記液晶層が有する液晶組成物として、平均粒子径が1〜100nmのナノ粒子を含有するものを用い、前記液晶表示素子から出力される光を均一化することを特徴とする液晶表示素子の出力光の均一化方法を提供する。
また、本発明は、前記出力光の均一化方法を適用して得られたことを特徴とする液晶表示素子を提供する。
本発明によれば、液晶表示素子からの出力光を均一化する方法と、出力光が均一化された液晶表示素子が提供される。
実施例1及び比較例1で用いたECB(電界効果複屈折)型液晶セルの撮像データである。 実施例1及び比較例1で用いたECB(電界効果複屈折)型液晶セルの表面の拡大撮像データである。 出力光の撮像データであり、(a)は比較例1での撮像データ、(b)は実施例1での撮像データである。 出力光の強度分布の測定結果であり、(a)は比較例1での測定結果、(b)は実施例1での測定結果である。 出力光の強度分布の測定結果をプロットしたグラフであり、(a)は比較例1でのグラフ、(b)は実施例1でのグラフである。
<<液晶表示素子の出力光の均一化方法>>
本発明の液晶表示素子の出力光の均一化方法は、一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示素子において、前記液晶層が有する液晶組成物として、平均粒子径が1〜100nmのナノ粒子を含有するものを用い、前記液晶表示素子から出力される光(出力光)を均一化することを特徴とする。本発明において均一化される出力光とは、光源から放射され、前記液晶層を透過して、液晶表示素子の外部に出力される光である。
液晶表示素子において、液晶層は例えば、液晶組成物を封入する液晶セル等の手段(封入手段)を用いて構成される。この場合、特に反射型液晶では、例えば、液晶セルの基板と対向する外表面や、液晶セルの前記外表面に対して反対側の、液晶組成物封入部位の内表面等の光の透過部位に、凸部や凹部等の何らかの規則的な構造物又は不規則的な構造物が存在すると、液晶層を透過して液晶表示素子から出力される光(出力光)は、これら構造物の影響を受けて、均一性が低くなる。これは、例えば、出力光が前記構造物によって回折し、相互に干渉を起こすことが原因であると考えられる。このような出力光の不均一化は、例えば、出力光をスクリーン上で受光した場合に、線状や点状のパターンが観測されることで、確認できる。
液晶表示素子における出力光の不均一化は、上記の場合以外にも、液晶セルに接触して又は接触せずに隣接して配置されている部材に、規則的な構造物又は不規則的な構造物が存在する場合にも発生する。例えば、垂直配向(VA)型液晶表示素子で液晶分子を垂直配向させるために使用されるポリイミド等の垂直配向膜は、通常、ラビング処理の際に、膜表面に目的外の不規則パターンが形成され、これも出力光の不均一化の原因になると考えられる。
これに対して、本発明によれば、上記のような出力光の不均一化が顕著に抑制される。出力光が均一化されていることは、例えば、出力光をスクリーン上で受光した場合に、線状や点状のパターンが観測されず、出力光の主たる像とその近傍以外に、明確な像が観測されないことで容易に確認できる。
本発明により、出力光が均一化される理由は定かではないが、液晶組成物がナノ粒子を含有することにより、液晶分子の配列に乱れが生じて、偏光の方向が乱されたり、散乱光の位相が乱されたりすることにより、出力光の相互の干渉が抑制されるからではないかと推測される。前記ナノ粒子は、液晶組成物において、沈降せずに分散していることで、出力光の顕著な均一化効果が得られる。
<液晶組成物>
前記液晶組成物は、液晶化合物以外に前記ナノ粒子を含有するものであれば、特に限定されず、公知の液晶組成物に所定の含有量となるように、前記ナノ粒子を添加したものが使用できる。
[ナノ粒子]
本発明において、前記ナノ粒子は、平均粒子径が1〜100nmのものであれば特に限定されない。
本発明において、「平均粒子径」とは、レーザー回折散乱法によって求められた粒度分布曲線における、積算値50%での粒子径(D50)の値を意味する。
前記ナノ粒子は、酸化物、半導体若しくはこれらの複合体、又は前記酸化物、半導体若しくはこれらの複合体を含むものが好ましい。
前記酸化物としては、金属酸化物が例示でき、より具体的には、二酸化ケイ素(SiO、シリカ)、酸化チタン(TiO、チタニア)、酸化アルミニウム(Al、アルミナ)、酸化ジルコニウム(ZrO、ジルコニア)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、ジルコン酸バリウム(BaZrO)等が例示できる。
前記半導体としては、セレン化カドミウム(CdSe)、硫化カドミウム(CdS)、硫化亜鉛(ZnS)、テルル化銅(CuTe)等が例示できる。
前記酸化物、半導体若しくはこれらの複合体を含むナノ粒子とは、前記酸化物、半導体若しくはこれらの複合体と、これ以外のその他の成分を含むナノ粒子を意味し、前記酸化物、半導体若しくはこれらの複合体を核として、この核がその他の成分で被覆されたものや、表面処理されたものが例示できる。
核を被覆する前記その他の成分としては、シクロデキストリン(α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン)、クラウンエーテル、シクロファン、カリックスアレーン等の包接化合物を形成可能なホスト化合物;1種以上の前記ホスト化合物が相互に結合してなるホスト化合物のオリゴマー又はポリマーが例示できる。
核がその他の成分で被覆された前記ナノ粒子は、公知の方法で調製でき、例えば、核を被覆する成分又はその前駆体と、核又はその前駆体とを混合して、必要に応じて反応を行うことにより、被覆処理すればよい。ここで「核を被覆する成分の前駆体」とは、核又はその前駆体を被覆することによって化学構造が変化し、最終的に核を被覆するものを意味する。また、「核の前駆体」とは、核を被覆する成分又はその前駆体によって被覆されることによって化学構造が変化し、最終的に前記その他の成分で被覆されるものを意味する。
一例を挙げれば、シクロデキストリンのポリマー(ポリシクロデキストリン)で被覆された金属酸化物であるナノ粒子は、金属アルコキシドとポリシクロデキストリンとを溶媒(分散媒)中で溶解又は分散させ、加熱して反応させる方法で調製できる。反応温度、反応時間、原料(金属アルコキシド、ポリシクロデキストリン)の使用量は、目的物の収率が向上する様、適宜調節すればよいが、例えば、反応温度は200〜300℃であることが好ましく、反応時間は5〜60分であることが好ましい。
核に施される前記表面処理としては、アルキルシリル化、ジアルキルシリル化、トリアルキルシリル化、ジアルキルシロキサン化、ジアルキルポリシロキサン化、アミノアルキルシリル化、アクリルシリル化、メタクリルシリル化、アルキル化、ジアルキル化、トリアルキル化等の疎水化処理が例示できる。
前記表面処理は、核の表面に存在する水酸基等の反応活性基に、表面処理剤を反応させることで行うことができる。例えば、前記疎水化処理の場合には、核の表面に存在する反応活性基に、シランカップリング剤、シリコーンオイル、シラザン等の疎水化剤を反応させればよい。
前記ナノ粒子を構成する前記酸化物、半導体、これらの複合体及びその他の成分は、いずれも1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
前記ナノ粒子は、金属酸化物を含むものであることが好ましく、シクロデキストリンが相互に結合してなるポリシクロデキストリンで被覆された金属酸化物であることがより好ましく、シクロデキストリンが相互に結合してなるポリシクロデキストリンで被覆された酸化ジルコニウムであることがさらに好ましく、ポリ−γ−シクロデキストリンで被覆された酸化ジルコニウムであることが特に好ましい。
前記ナノ粒子の平均粒子径は、1〜100nmであり、このような範囲であることで、出力光を均一化する効果が得られる。
なかでも、前記ナノ粒子の平均粒子径は、10〜90nmであることが好ましく、20〜80nmであることがより好ましく、30〜70nmであることがさらに好ましく、40〜50nmであることが特に好ましい。平均粒子径がこのような範囲であるナノ粒子は、調製が容易であると共に、出力光を均一化する効果がより高い。
前記液晶組成物が含有する前記ナノ粒子は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。本明細書においては、ナノ粒子の少なくとも材質が相互に異なる場合、これらナノ粒子は種類が異なるものとする。
前記液晶組成物は、前記ナノ粒子の含有量が、0.01〜1質量%であることが好ましく、0.1〜0.9質量%であることがより好ましく、0.3〜0.8質量%であることが特に好ましい。ナノ粒子の前記含有量が、前記下限値以上であることで、出力光の均一化効果がより高くなる。また、ナノ粒子の前記含有量が、前記上限値以下であることで、液晶組成物中でのナノ粒子の分散性がより向上し、出力光の均一化効果がより高くなる。
[液晶化合物]
前記液晶化合物としては、スメクチック液晶化合物、ネマチック液晶化合物、ディスコティック液晶化合物等、特に限定されずに使用でき、キラルな液晶化合物でもよいし、アキラルな液晶化合物でもよい。
以下、ネマチック液晶化合物を例に挙げて説明する。
(ネマチック液晶化合物)
ネマチック液晶化合物は、下記一般式(LC)
(一般式(LC)中、RLCは炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−又は−C≡C−で置換されていてもよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子に置換されていてもよく、
LC1及びALC2は、それぞれ独立して、
(a)トランス−1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個のCH基又は隣接していない2個以上のCH基は酸素原子又は硫黄原子で置換されていてもよい。)、
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個のCH基又は隣接していない2個以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよい。)、及び
(c)1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−3,7−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、又はクロマン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表すが、上記の基(a)、基(b)又は基(c)に含まれる1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ、フッ素原子、塩素原子、CF又はOCFで置換されていてもよく、
LCは単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−又は−OCO−を表し、
LCは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、及び炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CFO−、−OCF−で置換されてよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子で置換されていてもよく、
aは1〜4の整数を表すが、aが2、3又は4を表し、ALC1が複数存在する場合、複数存在するALC1は、同一であっても異なっていてもよく、ZLCが複数存在する場合、複数存在するZLCは、同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物であることが好ましい。
前記一般式(LC)で表される化合物は、下記一般式(LC1)及び一般式(LC2)
(式中、RLC11及びRLC21はそれぞれ独立して炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−又は−C≡C−で置換されていてもよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子によって置換されていてもよく、ALC11、及びALC21はそれぞれ独立して下記の何れかの構造
(該構造中、シクロヘキシレン基中の1つ又は2つ以上のCH基は酸素原子で置換されていてもよく、1,4−フェニレン基中の1つ又は2つ以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよく、また、該構造中の1つ又は2つ以上の水素原子はフッ素原子、塩素原子、CF又はOCFで置換されていてもよい。)を表し、
LC11、XLC12、XLC21〜XLC23はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF又はOCFを表し、
LC11及びYLC21はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、シアノ基、CF、OCHF、OCHF又はOCFを表し、
LC11及びZLC21はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−又は−OCO−を表し、
LC11及びmLC21はそれぞれ独立して1〜4の整数を表し、ALC11、ALC21、ZLC11及びZLC21が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
LC11及びRLC21はそれぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜5のアルケニル基であることがより好ましく、直鎖状であることが更に好ましく、アルケニル基としては下記構造を表すものが最も好ましい。
(式中、環構造へは右端で結合するものとする。)
LC11及びALC21はそれぞれ独立して下記の構造が好ましい。
LC11及びYLC21はそれぞれ独立してフッ素原子、シアノ基、CF又はOCFであることが好ましく、フッ素原子又はOCFであることが好ましく、フッ素原子であることが特に好ましい。
LC11及びZLC21はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−OCH−、−CHO−、−OCF−又は−CFO−であることが好ましく、単結合、−CHCH−、−OCH−、−OCF−又は−CFO−であることがより好ましく、単結合、−OCH−又は−CFO−であることが特に好ましい。
LC11及びmLC21はそれぞれ独立して1、2又は3であることが好ましく、低温での保存安定性、応答速度を重視する場合には1又は2であることが好ましく、ネマチック相上限温度の上限値を改善するためには2又は3であることが好ましい。
一般式(LC1)で表される化合物は、下記一般式(LC1−a)〜一般式(LC1−c)
(式中、RLC11、YLC11、XLC11及びXLC12はそれぞれ独立して前記一般式(LC1)におけるRLC11、YLC11、XLC11及びXLC12と同じ意味を表し、
LC1a1、ALC1a2及びALC1b1は、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、
LC1b1、XLC1b2、XLC1c1〜XLC1c4はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF又はOCFを表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
LC11はそれぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜5のアルケニル基であることがより好ましい。
LC11〜XLC1c4は、それぞれ独立して水素原子又はフッ素原子であることが好ましい。
LC11はそれぞれ独立してフッ素原子、CF又はOCFであることが好ましい。
一般式(LC1)で表される化合物は、下記一般式(LC1−d)〜一般式(LC1−m)
(式中、RLC11、YLC11、XLC11及びXLC12はそれぞれ独立して前記一般式(LC1)におけるRLC11、YLC11、XLC11及びXLC12と同じ意味を表し、
LC1d1、ALC1f1、ALC1g1、ALC1j1、ALC1k1、ALC1k2、ALC1m1〜ALC1m3は、それぞれ独立して1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、
LC1d1、XLC1d2、XLC1f1、XLC1f2、XLC1g1、XLC1g2、XLC1h1、XLC1h2、XLC1i1、XLC1i2、XLC1j1〜XLC1j4、XLC1k1、XLC1k2、XLC1m1及びXLC1m2は、それぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF又はOCFを表し、
LC1d1、ZLC1e1、ZLC1j1、ZLC1k1、及びZLC1m1は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−又は−OCO−を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
LC11は炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜5のアルケニル基であることがより好ましい。
LC11〜XLC1m2は、それぞれ独立して水素原子又はフッ素原子であることが好ましい。
LC11はフッ素原子、CF又はOCFであることが好ましい。
LC1d1〜ZLC1m1は、それぞれ独立して−CFO−、又は−OCH−であることが好ましい。
一般式(LC2)で表される化合物は、下記一般式(LC2−a)〜一般式(LC2−g)
(式中、RLC21、YLC21及びXLC21〜XLC23は、それぞれ独立して前記一般式(LC2)におけるRLC21、YLC21及びXLC21〜XLC23と同じ意味を表し、
LC2d1〜XLC2d4、XLC2e1〜XLC2e4、XLC2f1〜XLC2f4及びXLC2g1〜XLC2g4は、それぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF又はOCFを表し、
LC2a1、ZLC2b1、ZLC2c1、ZLC2d1、ZLC2e1、ZLC2f1及びZLC2g1は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−又は−OCO−を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
LC21はそれぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜5のアルケニル基であることがより好ましい。
LC21〜XLC2g4は、それぞれ独立して水素原子又はフッ素原子であることが好ましい。
LC21はフッ素原子、CF又はOCFであることが好ましい。
LC2a1〜ZLC2g4は、それぞれ独立して−CFO−、又は−OCH−であることが好ましい。
前記一般式(LC)で表される化合物は、下記一般式(LC3)、一般式(LC4)、一般式(LC4’)及び一般式(LC5)
(式中、RLC31、RLC32、RLC41、RLC42、RLC51及びRLC52はそれぞれ独立して炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−又は−C≡C−で置換されていてもよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子で置換されていてもよく、
LC31、ALC32、ALC41、ALC42、ALC51及びALC52はそれぞれ独立して下記の何れかの構造
(該構造中、シクロヘキシレン基中の1つ又は2つ以上のCH基は酸素原子で置換されていてもよく、1,4−フェニレン基中の1つ又は2つ以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよく、また、該構造中の1つ又は2つ以上の水素原子は塩素原子、CF又はOCFで置換されていてもよい。)のいずれかを表し、
LC31、ZLC32、ZLC41、ZLC42、ZLC51及びZLC52はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−CHCH−、−(CH−、−COO−、−OCH−、−CHO−、−OCHCH−、−CHCHO−、−OCF−又は−CFO−を表し、
はCH基又は酸素原子を表し、
LC41は水素原子又はフッ素原子を表し、
LC31、mLC32、mLC41、mLC42、mLC51及びmLC52はそれぞれ独立して0〜3を表し、ただし、mLC31+mLC32、mLC41+mLC42及びmLC51+mLC52は1、2又は3であり、ALC31〜ALC52、及びZLC31〜ZLC52が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
LC31〜RLC52は、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、アルケニル基としては下記構造を表すものが最も好ましく、
(式中、環構造へは右端で結合するものとする。)
LC31〜ALC52は、それぞれ独立して下記の構造が好ましく、
LC31〜ZLC51は、それぞれ独立して単結合、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−CFO−、−OCF−又は−OCH−であることが好ましい。
一般式(LC3)で表される化合物は、下記一般式(LC3−a)及び一般式(LC3−b)
(式中、RLC31、RLC32、ALC31及びZLC31は、それぞれ独立して前記一般式(LC3)におけるRLC31、RLC32、ALC31及びZLC31と同じ意味を表し、
LC3b1〜XLC3b6はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表すが、XLC3b1及びXLC3b2又はXLC3b3及びXLC3b4のうちの少なくとも一方の組み合わせは共にフッ素原子を表し、
LC3a1は1、2又は3を表し、mLC3b1は0又は1を表し、ALC31及びZLC31が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
LC31及びRLC32は、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、炭素原子数2〜7のアルケニル基又は炭素原子数2〜7のアルケニルオキシ基であることが好ましい。
LC31は、1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基であることが好ましく、1,4−フェニレン基、又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基であることがより好ましい。
LC31は単結合、−CHO−、−COO−、−OCO−、又は−CHCH−であることが好ましく、単結合であることがより好ましい。
一般式(LC3−a)としては、下記一般式(LC3−a1)〜一般式(LC3−a4)を表すことが好ましい。
(式中、RLC31及びRLC32は、それぞれ独立して前記一般式(LC3)におけるRLC31及びRLC32と同じ意味を表す。)
LC31及びRLC32は、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、RLC31が炭素原子数1〜7のアルキル基であり、RLC32が炭素原子数1〜7のアルコキシ基であることがより好ましい。
一般式(LC3−b)としては、下記一般式(LC3−b1)〜一般式(LC3−b12)を表すことが好ましく、一般式(LC3−b1)、一般式(LC3−b6)、一般式(LC3−b8)、又は一般式(LC3−b11)を表すことがより好ましく、一般式(LC3−b1)又は一般式(LC3−b6)を表すことがさらに好ましく、一般式(LC3−b1)を表すことが最も好ましい。
(式中、RLC31及びRLC32は、それぞれ独立して前記一般式(LC3)におけるRLC31及びRLC32と同じ意味を表す。)
LC31及びRLC32は、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、RLC31が炭素原子数2又は3のアルキル基であり、RLC32が炭素原子数2のアルキル基であることがより好ましい。
一般式(LC4)及び一般式(LC4’)で表される化合物は、下記一般式(LC4−a)〜一般式(LC4−c)及び一般式(LC4’−d)で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることがより好ましく、一般式(LC5)で表される化合物は下記一般式(LC5−a)〜一般式(LC5−c)で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることがより好ましい。
(式中、RLC41、RLC42及びXLC41は、それぞれ独立して前記一般式(LC4)及び一般式(LC4’)におけるRLC41、RLC42及びXLC41と同じ意味を表し、
LC51及びRLC52は、それぞれ独立して前記一般式(LC5)におけるRLC51及びRLC52と同じ意味を表し、
LC4a1、ZLC4b1、ZLC4c1、ZLC4d1、ZLC5a1、ZLC5b1及びZLC5c1は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−CHCH−、−(CH−、−COO−、−OCH−、−CHO−、−OCHCH−、−CHCHO−、−OCF−又は−CFO−を表す。)
LC41、RLC42、RLC51及びRLC52は、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、炭素原子数2〜7のアルケニル基又は炭素原子数2〜7のアルケニルオキシ基であることが好ましい。
LC4a1〜ZLC5c1は、それぞれ独立して単結合、−CHO−、−COO−、−OCO−、又は−CHCH−であることが好ましく、単結合であることがより好ましい。
前記一般式(LC)で表される化合物は、下記一般式(LC6)
(式中、RLC61及びRLC62は、それぞれ独立して炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−又は−C≡C−で置換されていてもよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子で置換されていてもよく、
LC61〜ALC63はそれぞれ独立して下記のいずれかの構造
(該構造中、シクロヘキシレン基中の1つ又は2つ以上のCHCH基は、−CH=CH−、−CFO−、又は−OCF−で置換されていてもよく、1,4−フェニレン基中の1つ又は2つ以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよい。)
を表し、
LC61及びZLC62は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−CHCH−、−(CH−、−COO−、−OCH−、−CHO−、−OCF−又は−CFO−を表し、
mLC61は0〜3を表す。ただし、前記一般式(LC1)〜一般式(LC5)で表される化合物を除く。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
LC61及びRLC62は、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、又は炭素原子数2〜7のアルケニル基であることが好ましく、アルケニル基としては下記構造を表すものが最も好ましい。
(式中、環構造へは右端で結合するものとする。)
LC61〜ALC63はそれぞれ独立して下記の構造が好ましく、
LC61及びZLC62はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−COO−、−OCH−、−CHO−、−OCF−又は−CFO−が好ましい。
一般式(LC6)で表される化合物は、下記一般式(LC6−a)〜一般式(LC6−m)
(式中、RLC61及びRLC62は、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、炭素原子数2〜7のアルケニル基又は炭素原子数2〜7のアルケニルオキシ基を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であるのがより好ましい。
前記液晶組成物が含有する液晶化合物は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
前記液晶組成物の液晶化合物の含有量は、液晶化合物の種類に応じて適宜調節すればよく、特に限定されない。
[その他の成分]
前記液晶組成物は、前記ナノ粒子及び液晶化合物以外に、これらに該当しないその他の成分を含有していてもよく、目的に応じて任意に選択できる。
前記その他の成分としては、キラル化合物、重合性化合物等が例示できる。
前記キラル化合物としては、不斉原子を有する化合物、軸不斉を有する化合物、面不斉を有する化合物、アトロプ異性体のいずれでもよく、重合性基を有するもの及び重合性基を有しないもののいずれでもよい。
前記重合性化合物としては、液晶組成物を安定化させるものが例示できる。
前記液晶組成物の前記その他の成分の含有量は、その他の成分の種類に応じて適宜調節すればよく、特に限定されない。
<<液晶表示素子>>
本発明の液晶表示素子は、液晶組成物として、出力光が均一化するように上述のナノ粒子を含有するものを有する点以外は、公知の液晶表示素子と同様のものであり、一対の基板間に液晶層が挟持されてなり、前記液晶層が前記液晶組成物を有するものである。
例えば、前記液晶表示素子は、一対の基板の少なくとも一方が透明であり、基板にはさらに配向膜、電極が設けられ、前記電極に電気を印加することで、液晶分子の配向が制御され、偏光板、位相差フィルム等を備えることで、この配向状態を利用して表示を行う。液晶層の厚さ(一対の基板間の距離)は、例えば、3〜20μmであることが好ましい。
前記液晶表示素子は、TN、STN、ECB、VA、IPS、 FFS、πセル、OCB、SSFLC、Polymer−Stabilized V−FLCD等の各動作モードに適用できる。
本発明の液晶表示素子は、上述の本発明の出力光の均一化方法を適用して得られる。例えば、液晶層として、この液晶層にレーザー等の光を照射したときに、この液晶層を透過して出力された光(出力光、透過光)が均一化されることを確認したものを用いて、液晶表示素子を構成することで、出力光が均一化された液晶表示素子を効率よく製造できる。
従来は、液晶表示素子の出力光の特性については、ほとんど検討されておらず、出力光の均一化についての有効な手段がないのが実情であった。
これに対して、本発明によれば、液晶表示素子の出力光が均一化され、出力光の空間分布の均一性が高くなるため、液晶表示素子の表示品位を向上させることができる。
また、本発明によれば、出力光が均一化されることにより、出力光の集光率が向上する。これは、例えば、出力光をスクリーン上で受光した場合に、出力光の主たる像の周囲が、スクリーンの周縁部とその近傍領域よりも明るいことで確認できる。
また、本発明によれば、液晶表示素子の動作電圧を低減できる。通常、液晶組成物の温度が上昇すると、液晶分子の配列に乱れが生じることで、動作電圧を低減できることが知られており、例えば、7℃の温度上昇では動作電圧を約5%低減できることが知られている。本発明における動作電圧の低減は、この温度上昇時の現象と類似しており、本発明によって液晶分子の配列に乱れが生じることを裏付けており、液晶組成物中で前記ナノ粒子が良好な均一性で分散していることと整合している。また、このような動作電圧の低減により、液晶表示素子の電力消費を低減できる。
以下、実施例により、本発明についてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1、比較例1]
図1に示すECB(電界効果複屈折)型の液晶セルを用いて、以下の手順で、出力光の均一化効果を確認した。この液晶セルは、液晶組成物の封入部位が約1cm×約1cm×20μmのサイズで、その基板と対向する一対の外表面に、規則的なドット状の薄い突起の配列を有するものである。液晶セルの前記表面を拡大して撮像したデータを図2に示す。図2は光の照射によって、突起の存在を強調した撮像データである。図2に示すように、前記ドット状の突起は、ほぼ互いに直交する二方向に約1.2μmの間隔で規則的に配列している。
<ナノ粒子を含有しない液晶組成物を用いた場合の出力光の分析(比較例1)>
この液晶セルに、ネマチック液晶組成物を封入し、液晶セルの外部から液晶セルの一方の前記外表面に対して、アルゴンレーザーを照射した。このときのアルゴンレーザーの照射条件は、以下のとおりである。アルゴンレーザーの照射方向は、液晶セルの前記外表面に対して略垂直な方向とした。そして、液晶組成物を透過して液晶セルの他方の前記外表面から出射された光(出力光、透過光)を、前記他方の外表面から約30m離れた距離に、出力光の進行方向に対して表面が直交するように設置されたスクリーンで受光し、その像を観察した。このときスクリーン上で観察された出力光の撮像データを図3(a)に示す。また、この出力光について、光測定器(ELDEM社製「EZ−contrast,XL−88」)を用いて、強度分布を測定した。その測定結果を図4(a)に、その測定結果をグラフにプロットしたものを図5(a)に、それぞれ示す。なお、図5において、縦軸は出力光の強度を示し、横軸は図4に示す測定領域の径方向の位置を示す。
(アルゴンレーザーの照射条件)
照射装置としてLasos Lasertechnik GmbH社製「LGK 7872 M」を用い、波長488nm 出力20mWの条件でアルゴンレーザーを照射した。
図3(a)に示すように、出力光の像としては、スクリーンの中央付近に見られる出力光の主たる像(白色部分)以外に、干渉が原因と考えられる点状及び線状のパターンが広範囲に形成されていた。
また、図3(a)及び図4(a)から明らかなように、スクリーンの中央付近に見られる出力光の主たる像(白色部分)の周囲以外に、比較的明るい像が広範囲に分散しており、出力光がスクリーンの中央付近以外に分散していることが確認された。
このように、出力光の空間分布がばらついており、出力光は均一性が低かった。
<ナノ粒子を含有する液晶組成物を用いた場合の出力光の分析(実施例1)>
ネマチック液晶組成物として、上記のものにさらに、ナノ粒子としてポリ−γ−シクロデキストリンで被覆された酸化ジルコニウムを0.75質量%の含有量で含有する液晶組成物を用いた点以外は、比較例1と同様の方法で出力光を分析した。前記ナノ粒子は、γ−シクロデキストリン同士が架橋されてなるポリマーで酸化ジルコニウムの表面が被覆された、平均粒子径が40〜50nmのものであり、下記方法で調製した。このときスクリーン上で観察された出力光の撮像データを図3(b)に示す。また、この出力光の強度分布の測定結果を図4(b)に、この測定結果をグラフにプロットしたものを図5(b)に、それぞれ示す。
(ナノ粒子の調製)
50mLのフラスコ中に、ジルコニウム(IV)エトキシド(Zr(OCHCH
(0.14mmol)、メタノール(15mL)を加え、1時間撹拌して、混合物(A)を得た。
一方、300mLのフラスコ中に、ポリ−γ−シクロデキストリン(0.014mmol)、水(15mL)を加え、1時間撹拌した後、さらにトリエチレングリコール(185mL)を加え、30分撹拌して、混合物(B)を得た。
次いで、混合物(B)に混合物(A)を加え、30分撹拌した後、超音波−マイクロ波ホモジナイザーを用いて反応を行い、ナノ粒子としてポリ−γ−シクロデキストリンで被覆された酸化ジルコニウムを得た。超音波−マイクロ波ホモジナイザーを用いた反応は、以下の条件で行った。
昇温速度:21.5℃/分
昇温時間:10分
反応温度:240℃
反応時間(反応温度の保持時間):30分
図3(b)に示すように、出力光の像は、比較例1で観察された、干渉が原因と考えられる点状のパターンがすべて消失し、線状のパターンもほぼ消失していた。なお、図3(b)中、スクリーンの中央付近に見られる出力光の主たる像(白色部分)の右側には、同程度の大きさの像(白色部分)が見られるが、これは、上記の出力光の像のスクリーン上における位置を確定するために、比較用に照射したヘリウム−ネオンレーザーの像であり、本分析結果に影響を与えるものではない。
また、図3(b)及び図4(b)から明らかなように、スクリーンの中央付近に見られる出力光の主たる像(白色部分)の周囲が、スクリーンの周縁部とその近傍領域よりも顕著に明るくなっており、出力光がスクリーンの中央付近に集光していることが確認された。図5(a)及び図5(b)から、スクリーンの中央付近に見られる出力光の強度が、実施例1では、比較例1の約2倍となっており、実施例1では比較例1よりも出力光が中央付近に顕著に集光していることが裏付けられた。
このように、出力光の空間分布は均一性が高く、出力光は均一性が極めて高かった。
実施例1及び比較例1の結果から、液晶組成物としてナノ粒子を含有するものを用いることで、出力光を均一化できることが確認され、液晶表示素子でも同様の効果が得られることが確認された。

Claims (6)

  1. 一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示素子において、前記液晶層が有する液晶組成物として、平均粒子径が1〜100nmのナノ粒子を含有するものを用い、前記液晶表示素子から出力される光を均一化することを特徴とする液晶表示素子の出力光の均一化方法。
  2. 前記ナノ粒子が金属酸化物を含む、請求項1に記載の液晶表示素子の出力光の均一化方法。
  3. 前記ナノ粒子が、ポリシクロデキストリンで被覆された酸化ジルコニウムである、請求項2に記載の液晶表示素子の出力光の均一化方法。
  4. 前記液晶組成物の前記ナノ粒子の含有量が、0.01〜1質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示素子の出力光の均一化方法。
  5. 前記ナノ粒子の平均粒子径が30〜60nmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶表示素子の出力光の均一化方法。
  6. 前記液晶組成物において、前記ナノ粒子が分散している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶表示素子の出力光の均一化方法。
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