JP6503835B2 - 冷媒制御バルブ装置 - Google Patents

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本発明は、吐出ポートを有したハウジングの内部に、冷媒の流れを制御するロータを回転自在に収容した冷媒制御バルブ装置に関する。
冷媒制御バルブ装置として特許文献1には、ハウジングの内部に回転自在にロータ(文献では断面調節部材)を配置した技術が示されている。この特許文献1では、ハウジングに形成されたポート(文献では接続管の開口)に対して、ロータの外周に形成された開口が重なり合うことにより、ロータの内部とポートとの間での冷媒の流れを可能にするように構成されている。
この特許文献1では、ロータが球状に形成されると共に、回転軸芯に沿う方向に開放する開口と、球状の外壁面においてポートに対応する複数の開口とが形成されている。
特許文献2には、ハウジングの内部に、筒状のロータ(文献では弁体)を回転自在に配置した技術が示されている。この特許文献2の装置では、ハウジングに対し、ロータの回転軸芯に沿う方向で重複する位置に第1,2流体通路を備え、回転軸芯に沿う方向に開放する第3の流路を備えている。更に、ロータに対し、第3の流路に常時連通するように回転軸芯に沿う方向に開放する開口と、第1,2流体通路に対する冷媒の流れを制御するための開口とが形成されている。
この構成から、ロータの回転姿勢の設定により、第1,2流体通路の一方を閉じる状態で、他方に冷媒を流す状態と、第1流体通路を閉じた状態で2流体通路に流れる冷媒量を絞る状態とを作り出せるように構成されている。
特表2010−507762号公報 特開2002‐98245号公報
冷媒制御バルブ装置の小型化のため、ロータの回転軸芯方向での短縮化を考えると、特許文献1、あるいは、特許文献2に示されるようにハウジングの外面に吐出ポートを配置するための空間を確保する必要がある。
しかし、吐出ポートが大径であるものを回転軸芯に対して直交する姿勢で形成する構成を考えると、ロータの回転軸芯に沿う方向でのハウジングの寸法が吐出ポートの直径に対応して長くなり、冷媒制御バルブ装置の大型化を招くことも考えられた。このような理由から、ロータの回転軸芯に沿う方向でハウジングの短縮が望まれていた。
即ち、このような冷媒制御バルブ装置では小型化が求められている。
本発明の特徴は、内燃機関からの冷媒を受け入れる導入口、冷媒を送り出すよう円筒状に突出した第1吐出部及び第2吐出部と、を備えたハウジングと、
球状の外面を持つ壁部を有し、前記ハウジングの内部において、前記導入口に対して垂直に延出する回転軸芯の周りに回転するロータと、
前記第1吐出部に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第1シールと、
前記第2吐出部に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第2シールと、を備え、
前記ロータが、前記導入口からの冷媒を受け入れる受け部と、受け入れた冷媒を収容する収容室と、冷媒の流れを制御して冷媒を前記第1吐出部及び前記第2吐出部に送り出す孔部と、を備え、
前記第1吐出部の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記第1吐出部の吐出側端部が前記導入口から離間する方向に傾斜し
前記第2吐出部の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記第2吐出部の吐出側端部が前記導入口から離間する方向に傾斜している点にある。
例えば、吐出部の中心線が、回転軸芯に対して直交する姿勢で形成されたものを想定すると、この想定では、回転軸芯に沿う方向で吐出部の直径に対応する長さをハウジングに確保する必要があり、ハウジングの寸法の短縮が困難な面がある。
これと比較して、本発明の特徴では、第1吐出部及び第2吐出部の中心線が、回転軸芯に対して傾斜し、この傾斜方向が、第1吐出部(第2吐出部)の吐出側端部が導入口から離間する方向に傾斜するため、第1吐出部及び第2吐出部の開口の外周のうち導入口に近い領域を、導入口から離間する方向に変位させることが可能となる。
その結果、小型化された冷媒制御バルブ装置が構成された。
本発明の特徴は、内内燃機関からの冷媒を受け入れる円筒状に突出した第1導入口及び第2導入口と、冷媒を送り出す吐出部と、を備えたハウジングと、
球状の外面を持つ壁部を有し、前記ハウジングの内部において、前記吐出部に対して垂直に延出する回転軸芯の周りに回転するロータと、
前記第1導入口に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第1シールと、
前記第2導入口に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第2シールと、を備え、
前記ロータが、前記第1導入口及び前記第2導入口からの冷媒の流れを制御して冷媒を受け入れる部と、受け入れた冷媒を収容する収容室と、冷媒を前記吐出部に送り出す開口部と、を備え、
前記第1導入口は、前記第2導入口よりも内径が大きく、
前記第1導入口の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記第1導入口の導入側端部が前記吐出部から離間する方向に傾斜し、
前記第2導入口の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記回転軸芯に直交する点にある。
例えば、導入の中心線が、回転軸芯に対して直交する姿勢で形成されたものを想定すると、この想定では、回転軸芯に沿う方向で導入の直径に対応する長さをハウジングに確保する必要があり、ハウジングの寸法の短縮が困難な面がある。
これと比較して、本発明の特徴では、第1導入の中心線が、回転軸芯に対して傾斜し、この傾斜方向が、第1導入の導入側端部が吐出部から離間する方向に傾斜するため、第1導入の開口の外周のうち吐出部に近い領域を、吐出部から離間する方向に変位させることが可能となる。
その結果、小型化された冷媒制御バルブ装置が構成された。
本発明は、前記孔部は、前記ロータの周方向に沿って設けられる主長孔部と、前記主長孔部と区分され前記回転軸芯に沿う方向において前記主長孔部と並列して設けられて前記主長孔部よりも前記ロータの周方向に沿う長さが長い副長孔部と、を有し、
前記第1吐出部は、前記第2吐出部よりも内径が大きく、
前記主長孔部は、前記第1吐出部にのみ連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1吐出部の内径より長く、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1吐出部の内径よりも短く、
前記副長孔部は、前記第1吐出部及び前記第2吐出部に同時に連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1吐出部から前記第2吐出部に亘っており、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1吐出部の内径よりも短くてもよい。
本発明は、前記孔部は、前記ロータの周方向に沿って設けられる主長孔部と、前記主長孔部と区分され前記回転軸芯に沿う方向において前記主長孔部と並列して設けられて前記主長孔部よりも前記ロータの周方向に沿う長さが長い副長孔部と、を有し、
前記主長孔部は、前記第1導入口にのみ連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1導入口の内径より長く、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1導入口の内径よりも短く、
前記副長孔部は、前記第1導入口及び前記第2導入口に同時に連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1導入口から前記第2導入口に亘っており、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1導入口の内径よりも短くてもよい。
本発明は、前記収容室が、前記受け部から前記回転軸芯に沿う方向に連なる筒状の第1内壁部と、前記第1内壁部に滑らかに連なり前記第1内壁部を窄める方向に伸びる湾曲した第2内壁部とを備えても良い。
これによると、受け部から収容室に冷媒が流れる場合、冷媒は第1内壁部に沿って直線的に流れ、第2内壁面に沿って湾曲するように流れるため、ロータの収容室に淀みを招くことがない。これにより、内部空間から吐出部への冷媒の流れが円滑になる。
本発明は、前記ロータは、第2内壁部が前記球状の外面に平行な第2内壁面を備えても良い。
金型を用いて樹脂によりロータを製造する場合に、樹脂の厚みが不均一であるものでは、厚みが大きい部分に収縮を招き、ロータを歪ませることもある。これに対して球状の外面に平行な内面を形成したものでは、金型を用いて樹脂によりロータを形成しても、ロータを歪ませることもない。
本発明は、前記環状の第1シール及び第2シールが、前記ロータの外面の前記壁部に向けて付勢されても良い。
このように、ロータの外面に対してシールを付勢力により密着させることで、バルブ装置の閉じ状態を良好に維持することができる。
エンジン冷却系を示す図である。 第2吐出ポートに冷却水が送られる冷媒制御バルブ装置の縦断面図である。 第1吐出ポートに冷却水が送られる冷媒制御バルブ装置の縦断面図である。 冷媒制御バルブ装置の横断面図である。 全開姿勢にあるロータの展開図である。 第2開放姿勢にあるロータの展開図である。 第1開放姿勢にあるロータの展開図である。 全閉姿勢にあるロータの展開図である。 ロータの斜視図である。 仮想外壁面とリブ部との関係を示す断面図である。 ロータと第1シールとの関係を説明する断面図である。 第2実施形態のエンジン冷却系を示す図である。 第2導入ポートに冷却水が送られる冷媒制御バルブ装置の縦断面図である。 冷媒制御バルブ装置の横断面図である。 全開姿勢にあるロータの展開図である。 第2開放姿勢にあるロータの展開図である。 第1開放姿勢にあるロータの展開図である。 全閉姿勢にあるロータの展開図である。 ロータの斜視図である。 別実施形態(a)の冷媒制御バルブ装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態:基本構成〕
冷媒制御バルブ装置Vは、図1に示すように、車両に備えられ内燃機関としてのエンジンEからの冷却水(冷媒の一例)を受け入れる導入ポートPSと、冷却水をラジエータホース1を介してラジエータRに送り出す第1吐出ポートP1(吐出部の一例)と、冷却水をヒータホース2を介してヒータコアHに送り出す第2吐出ポートP2(吐出部の一例)とを備えている。エンジンEは、シリンダヘッド部Eaとシリンダブロック部Ebとを有しており、冷却水は、シリンダヘッド部Eaから冷媒制御バルブ装置Vの導入ポートPSに供給される。また、ラジエータRに供給された冷却水、及び、ヒータコアHに供給された冷却水は、インレットバルブ3からウォータポンプ4(W/P)に送られ、ウォータポンプ4からエンジンEのシリンダブロック部Ebにに戻される。
尚、この第1実施形態では、冷媒制御バルブ装置Vからの冷却水をラジエータRとヒータコアHとに供給するものであるが、例えば、エンジンオイルや、オートマチックミッションのフルード等の熱交換にために供給するように用いても良い。このように用いる場合に、冷媒制御バルブ装置Vに対して第3の吐出ポートを形成しても良い。
図2〜図4に示すように、冷媒制御バルブ装置Vは、樹脂製のハウジングAと、このハウジングAの内部に対し回転軸芯Xを中心に回転自在に収容される樹脂製で球状の外壁部23を有するロータBと、ロータBを回転駆動する電動制御部Cとを備えている。この冷媒制御バルブ装置Vは、エンジンEの冷却水(冷媒の一例)をラジエータR、又は、熱を必要とするデバイスとしてのヒータコアHの少なくとも一方に供給すると共に、ラジエータRとヒータコアHとの何れにも供給しない状態を作り出すように構成されている。尚、回転軸芯Xは導入ポートPSの中心位置から、この導入ポートPSの開口面に直交する姿勢に設定されている。
〔ハウジング〕
ハウジングAは、筒状となるハウジングボデー10の一方の端部を閉じるように蓋状のハウジングプレート11を備えており、ハウジングボデー10の開放側には導入ポートPSが形成されている。
第1吐出ポートP1は、ラジエータホース1が繋がれる円筒状の第1スリーブ部13(第1部材の一例)と、この第1スリーブ部13の外周に鍔状に形成される第1フランジ部14と、第1スリーブ部13の内端に対して外嵌する第1シール部15とを備えている。
第1フランジ部14は、その外周が全周に亘りハウジングボデー10に対して溶着により接続している。また、第1シール部15は、環状の第1シール15aと、第1パッキン15bと、第1中間リング15cと、第1スプリング15dとで構成されている。これらは第1スリーブ部13の内端位置に外嵌する状態で備えられている。尚、溶着に代えて、第1フランジ部14を接着剤によりハウジングボデー10に接着しても良い。
第1シール部15は、ロータBが、第1吐出ポートP1を閉塞する姿勢に設定された場合に球状の外壁部23に対し、全周が密着することで、第1吐出ポートP1とロータBの外壁部23との間での冷却水の流れを遮断するように機能する。
第1シール15aは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の可撓性の樹脂で環状に成形される。この第1シール15aは、第1スリーブ部13に外嵌する状態で、この第1スリーブ部13の第1中心線Q1に沿って移動可能である。第1パッキン15bは、可撓性の樹脂で形成される環状で、内周側には第1スリーブ部13の外周面に接触するリップ部が形成されている。この第1パッキン15bは第1スリーブ部13の第1中心線Q1に沿って移動可能である。
第1中間リング15cは、剛性の高い金属や樹脂で形成され、第1パッキン15bに外嵌する位置に配置されている。第1スプリング15dは、金属材で形成され、一端が第1フランジ部14に当接し、他端が第1中間リング15cに当接する位置に配置されている。第1スプリング15dの付勢力により、第1シール15aはロータBの外壁部23に接触する。
特に、第1スリーブ部13の中心となる第1中心線Q1が、回転軸芯Xに対して傾斜している。第1中心線Q1は回転軸芯Xに交差しており、この交差位置が壁中心Tとなり、この壁中心TがロータBの球状の外壁部23の中心と一致する。第1中心線Q1の傾斜方向は、第1スリーブ部13での冷却水の流れの下流ほど、この第1スリーブ部13の外端側が回転軸芯Xから離間すると共に、導入ポートPSから離間するように設定されている。
第2吐出ポートP2は、ヒータホース2が繋がれる第2スリーブ部17(第2部材の一例)と、この第2スリーブ部17の外周に鍔状に形成される第2フランジ部18と、第2スリーブ部17の内端に対して外嵌する第2シール部19とを備えている。
第2フランジ18部は、その外周が全周に亘りハウジングボデー10に対して溶着により接続している。また、第2シール部19は、環状の第2シール19aと、第2パッキン19bと、第2中間リング19cと、第2スプリング19dとで構成されている。これらは第2スリーブ部17の内端位置に外嵌する状態で備えられている。尚、溶着に代えて、第2フランジ部18を接着剤によりハウジングボデー10に接着しても良い。
第2シール部19は、ロータBが、第2吐出ポートP2を閉塞する姿勢に設定された場合に球状の外壁部23に対し、全周が密着することで、第2吐出ポートP2とロータBの外壁部23との間での冷却水の流れを遮断するように機能する。
第2シール部19を構成する第2シール19aと、第2パッキン19bと、第2中間リング19cと、第2スプリング19dとは、第1シール部15において、対応する部材と同様の素材が用いられ、第1シール部15と同様に機能する。
特に、第2スリーブ部17の中心となる第2中心線Q2が、回転軸芯Xに対して傾斜している。この第2中心線Q21は、回転軸芯Xの壁中心Tにおいて交差するように姿勢が設定されている。第2中心線Q2の傾斜方向は、第2スリーブ部17での冷却水の流れの下流ほど、この第2スリーブ部17の外端側が回転軸芯Xから離間すると共に、導入ポートPSから離間するように設定されている。
更に、第1シール15aのうち導入ポートPS側の外周部と、第2シール19aのうち導入ポートPS側の外周部とが、回転軸芯Xに沿う方向で一致するように第1吐出ポートP1と第2吐出ポートP2との相対的な位置関係が設定されている。
〔ロータ〕
図2〜図4,図9に示すように、ロータBは、回転軸芯Xと同軸芯上に配置されるシャフト27と一体的に回転するロータ本体20を有している。
ロータ本体20は、回転軸芯Xに沿う方向に開放して導入ポートPSから冷却水を受け入れる受け部としての開口部21と、この開口部21に連なり内部に内部空間20Sを形成するロータ内壁部22と、壁中心Tを中心とする球状となる外壁部23と、ロータBの内部空間20Sからの冷却水を第1吐出ポートP1又は第2吐出ポートP2に送り出すように当該外壁部23に形成された制御孔部24とを備えている。
また、ロータ本体20において、開口部21と反対側にはシャフト27が貫通状態で配置される開放部25が形成されている。シャフト27の突出端に形成された複数の連結体28が、ロータ本体20のロータ内壁部22に連結することにより、ロータBと一体回転するように構成されている。
前記ロータ内壁部22は、開口部21から回転軸芯Xに沿う方向に連なる導入内壁部22a(第内壁面の一例)と、この導入内壁部22aに滑らかに連なり、開口部21と反対側ほど当該導入内壁部22aを窄める方向に伸びる湾曲内壁部22b(第内壁面の一例)とを備えている。これにより、ロータBの内部空間20Sは、湾曲内壁部22b(第内壁面)の部位が外壁部23に対して平行に形成され、導入内壁部22a(第1内壁面)の部位が、所定の肉厚で筒状に形成される。また、湾曲内壁部22bに対して前述した開放部25が形成されている。
図5〜図9に示すように、制御孔部24は、第1吐出ポートP1の第1シール15aの内径より僅かに狭い幅となる第1孔部24aと、第2吐出ポートP2の第2シール19aの内径より僅かに狭い幅となる第2孔部24bとがロータ本体20の外周に沿って伸びる形態で一連に形成されている。
つまり、ロータBを、回転軸芯Xを中心に回転した場合に、第2孔部24bの外周のうち回転軸芯Xに沿う方向での一方の基準軌跡Ka(図5では下側・開口部21に近い側)が、第1孔部24aの外周と重なり合い、第2孔部24bの外周のうち回転軸芯Xに沿う方向での他方の中間軌跡Kbが、第1孔部24aにおいて回転軸芯Xに沿う方向での中央部に達するように位置関係が設定されている。
また、第1孔部24aの第1幅W1(回転軸芯Xに沿う方向での幅)は、第2孔部24bの第2幅W2(回転軸芯Xに沿う方向での幅)の略2倍に設定されている。更に、第1孔部24aには、前述した中間軌跡Kbに沿って形成されることで、第1孔部24aを幅方向で等しく2分割するリブ部24rが形成されている。
このようにリブ部24rが形成されることにより、ロータBの回転姿勢の設定により第2吐出ポートP2の第2シール19aが第1孔部24aに達した場合にも、この第2シール19aが第1孔部24aの開口縁と、リブ部24rとが接触する状態となり、第2シール19aを安定的に支持することが可能となる。このようにリブ部24rが形成されることにより主長孔部Ga(図5でリブ部24rより下側)と、この主長孔部Gaより長い副長孔部Gb(図5でリブ部24rより上側)とが並列して形成される。
特に、図9、図10に示すように、リブ部24rは、第1吐出ポートP1の第1シール15aに対して局所的な接触圧を作用させないように、外壁部23を延長した仮想外壁面Sより回転軸芯Xの方向に変位させている。また、このリブ部24rは、周方向での中央領域24raが、仮想外壁面Sから回転軸芯Xの方向に最も変位している。また、このリブ部24rの周方向での外端部が滑らかな傾斜で中央領域24raとロータBの外壁部(第1孔部24aの縁部)とが連なるように、リブ部24rの外端部には傾斜領域24rbが形成されている。この構成により、第1シール15aに対するリブ部24rの接触圧を軽減して第1シール15aの摩耗を抑制し、第1シール15aの寿命が長くなる。しかも、リブ部24rの中央領域24raの両端に傾斜領域24rbを形成することにより、ロータBの回転を円滑に行い、第1シール15aの寿命を一層延ばすことになる。
〔電動制御部〕
シャフト27は、ハウジングAのハウジングプレート11を貫通する状態で、このハウジングプレート11に回転自在に支持され、シャフト27とハウジングプレート11のボス部との間には、冷却水の漏出を阻止するシール29を備えている。
電動制御部Cは、シャフト27の端部に備えられたホイールギヤ31と、これに咬合するウォームギヤ32と、このウォームギヤ32を回転駆動する電動モータ33と、ウォームギヤ32の回転姿勢からロータBの回転姿勢を検知する非接触型の回転角センサ34とを備えている。
これらは水密型のケースに収容され、電動モータ33は外部の制御装置で制御される。
制御装置は、エンジンEの冷却水の温度を計測する水温センサの検知結果、及び、ヒータコアHを必要とする情報に基づいてロータBの目標姿勢を設定し、回転角センサ34の検知信号によりロータBの回転姿勢が目標姿勢に達するように制御を行う。
〔冷却水の制御〕
電動制御部Cは、第1吐出ポートP1及び第2吐出ポートP2を同時に開放する全開姿勢と、第2吐出ポートP2だけを開放する第2開放姿勢と、第1吐出ポートP1だけを開放する第1開放姿勢と、第1吐出ポートP1及び第2吐出ポートP2を同時に閉塞する全閉姿勢とにロータBの回転姿勢を設定する制御を実現する。
つまり、ロータBの回転姿勢が全開姿勢に設定された場合には、図5に示すように、第1吐出ポートP1と第2吐出ポートP2とが内部空間20Sに連通し、冷却水を第1吐出ポートP1からラジエータRに供給すると同時に、第2吐出ポートP2からヒータコアHに供給する。また、この全開姿勢では、第1シール15aが第1孔部24aの一対の縁部に当接し、第2シール19aが第2孔部24bの一対の縁部に当接するため第1シール15aと第2シール19aとの何れも姿勢が安定する。
また、全開姿勢を基準にして、ロータBが一方に回転操作され、第2開放姿勢に設定された場合には、図6に示すように、第2吐出ポートP2と内部空間20Sとが連通するため、ヒータコアHに対して冷却水の供給が可能となる。また、この第2開放姿勢では、第2シール19aが副長孔部Gbに沿って移動することで第1孔部24aの位置に達し、この第2シール19aの外周の一方が第1孔部24aの縁部に当接し、外周の他方がリブ部24rに接触するため、第2シール19aの姿勢が安定する
また、全開姿勢を基準にして、ロータBが他方に回転操作され、第1開放姿勢に設定された場合には、図7に示すように、第1吐出ポートP1と内部空間20Sとが連通するため、ラジエータRに対して冷却水の供給が可能となる。また、この第1開放姿勢では、第1シール15aが第1孔部24aにあるため、第1シール15aが第1孔部24aの一対の縁部(主長孔部Gaの縁部と副長孔部Gbの縁部と)に当接することになり、第1シール15aの姿勢が安定する。
更に、ロータBが全閉姿勢に設定された場合には、図8に示すように、第1吐出ポートP1と第2吐出ポートP2との何れも内部空間20Sと非連通状態となり、ラジエータRとヒータコアHとに冷却水は供給されない。この全閉姿勢は、エンジンEの始動直後のように早期の暖機を必要とする場合に設定される。また、この全閉姿勢では、第1シール15aがロータBの外壁部23に密着し、第2シール19aがロータBの外壁部23に密着する。
尚、電動制御部Cは、ロータBの回転姿勢の設定により、第1吐出ポートP1と第2吐出ポートP2との何れにおいても、冷却水の流れを制限する状態(全開にしない状態)で冷却水の供給量を任意に設定する制御も行えるように構成されている。
例えば、図11に示すように、第1吐出ポートP1の第1中心線Q1の姿勢を、壁中心Tを中心にして矢印の方向に揺動させるように変位させることにより、第1中心線Q1の姿勢を回転軸芯Xに対して直交する姿勢に設定されたものを想定する。この想定では、第1中心線Q1がロータBの外壁部23のうち最も大径となる位置に交わることになる。実線で示す第1シール15aの位置と比較すると、第1シール15aの位置が同図に仮想線(二点鎖線)で示す如く開口部21に接近する方向に(同図では下側)に変位する。
このように変位したものでは、第1シール15aの一部がロータBの外壁部23のうち、回転軸芯Xを中心にして最も大径となる部位より開口部21の方向の外壁部23に接触することになる。このような接触位置では、第1シール15aが接触するための領域を回転軸芯Xに沿って開口部21の方向に拡大することが必要となり、ロータBの外壁部23が回転軸芯Xに沿って伸びる構成となる。その結果として、同図に仮想線(二点鎖線)で示す如く回転軸芯Xに沿う方向でのロータBの寸法を拡大し、ロータ内壁部22の導入内壁部22aの内径の縮小を招くことになる。
これに対して、本実施形態の第1吐出ポートP1では、冷却水の流れの下流側ほど開口部21から離間するように第1中心線Q1の姿勢を回転軸芯Xに対して傾斜させている。
これにより、第1吐出ポートP1の第1シール15aのうち開口部21に近い部位を、ロータBの外壁部23のうち回転軸芯Xを中心にして最も大径となる位置に近接させている。この結果、冷媒制御バルブ装置Vの回転軸芯Xに沿う方向でのロータBの寸法が短くなって小型化が実現される。また、導入内壁部22aの大径化により冷却水の導入量を増すことができる。
また、第2吐出ポートP2の第2中心線Q2の姿勢を壁中心Tを中心にして傾斜する姿勢であるため、前述と同様に回転軸芯Xに沿う方向でのロータBの寸法を短縮して小型化を可能にする。特に、第2吐出ポートP2の第2中心線Q2の姿勢を壁中心Tを中心にして傾斜する姿勢に設定したため、例えば、回転軸芯Xに対して直交するように第2中心線Q2の姿勢を設定したものと比較すると、第2シール19aがロータBの外壁部23に接触する位置の、回転軸芯Xを中心とする半径を短縮する。このように第2シール19aの外壁部23に対する接触位置の半径を短縮することにより、ロータBの回転時には第2シール19aと外壁部23との相対移動距離も短縮して第2シール19aの摩耗の抑制を実現している。
更に、第1吐出ポートP1と第2吐出ポートP2とを、ハウジングAにおいて周方向に並ぶように配置しているため、例えば、第1吐出ポートP1と第2吐出ポートP2とを回転軸芯Xに沿う方向に並べたものと比較して、ハウジングAとロータBとの回転軸芯Xに沿う方向での寸法の短縮も実現している。
この冷媒制御バルブ装置Vでは、導入ポートPSの開口の断面積が、第1吐出ポートP1の断面積と、第2吐出ポートP2の断面積とを合わせた値より大きく設定されている。
また、ロータBの内部空間20Sを構成するロータ内壁部22において、導入ポートPSからの冷却水を導入内壁部22aに沿って直線的に送り、湾曲内壁部22bにおいて回転軸芯Xに案内するように送るため、冷却水に淀みを生ずることがなく流れに無理がない。
尚、この冷媒制御バルブ装置Vでは、導入ポートPSから供給された冷却水はロータBの内部空間20Sだけではなく、ロータBの外部に満たされることになる。
〔第2実施形態〕
この第2実施形態では、前述した実施形態と共通する構成の冷媒制御バルブ装置Vを用いるものであるが、冷却水(冷媒の一例)の流動方向が逆であり、第1シール部15と第2シール部19との構成が異なっている。尚、この第2実施形態では、第1実施形態と異なる構成を抽出して説明しており、前述した実施形態と共通する構成には第1実施形態と共通する符号を付している。
〔第2実施形態:基本構成〕
冷媒制御バルブ装置Vは、図12に示すように、車両に備えられ内燃機関としてのエンジンEからの冷却水(冷媒の一例)をエンジンEに戻す吐出ポートUS(吐出部の一例)と、ラジエータRの冷却水がラジエータホース1を介してに供給される第1導入ポートU1(導入口の一例)と、ヒータコアHの冷却水がヒータホース2を介して供給される第2導入ポートU2(導入口の一例)とを備えている。エンジンEは、シリンダヘッド部Eaとシリンダブロック部Ebとを有しており、冷却水は、シリンダヘッド部Eaからアウトレットバルブ5に供給される。このアウトレットバルブ5は、冷却水をラジエータRとヒータコアHとに分流できるように構成されている。また、吐出ポートUSからの冷却水はウォータポンプ4(W/P)に送られ、ウォータポンプ4からエンジンEのシリンダブロック部Ebにに戻される。
尚、この第2実施形態では、ラジエータRとヒータコアHとの冷媒制御バルブ装置VからエンジンEに戻すものであるが、例えば、アウトレットバルブ5において、エンジンオイルや、オートマチックミッションのフルード等の熱交換にために供給するように構成したものでは、エンジンオイルや、フルード等の熱交換を行う機器からの冷却水を受け入れ得るための冷媒制御バルブ装置Vに対して第3の導入ポートを形成しても良い。
図13,図14,図19に示すように、冷媒制御バルブ装置Vは、第1実施形態と同様に樹脂製のハウジングAと、回転軸芯Xを中心に回転自在となる樹脂製で球状の外壁部23を有するロータBと、ロータBを回転駆動する電動制御部Cとを備えている。この冷媒制御バルブ装置Vは、ラジエータR又はヒータコアHとの何れか一方からの冷却水の受け入れる状態と、ラジエータRとヒータコアHとの何れにからの冷却水も受け入れない状態とを作り出すように構成されている。尚、回転軸芯Xは吐出ポートUSの中心位置から、この導入ポートPSの開口面に直交する姿勢に設定されている。
〔ハウジング〕
ハウジングAのハウジングボデー10の開放側に吐出ポートUSが形成されている。また、ハウジングAには、外方に突出する筒状の第1スリーブ部13を有する第1第1導入ポートU1と、外方に突出する第2スリーブ部17を有する第2導入ポートU2とが形成されている。第1スリーブ部13の内径は、第2スリーブ部17の内径より大径に形成されている。
第1シール部15は、環状の第1シール15aと、第1パッキン15bと、第1中間リング15cと、第1スプリング15dとで構成されている。これらは第1スリーブ部13の内端位置に内嵌する状態で備えられている。
第1シール15aは、第1スリーブ部13に内嵌する状態で、この第1スリーブ部13の第1中心線Q1に沿って移動可能である。第1パッキン15bは、可撓性の樹脂で形成される環状で、外周側には第1スリーブ部13の内周面に接触するリップ部が形成されている。この第1パッキン15bは第1スリーブ部13の第1中心線Q1に沿って移動可能に構成されている。
特に、第1スリーブ部13の中心となる第1中心線Q1が、回転軸芯Xに対して傾斜しており、第1中心線Q1は回転軸芯Xに交差する。この交差位置が壁中心Tとなり、この壁中心TがロータBの球状の外壁部23の中心と一致する。第1中心線Q1の傾斜方向は、第1スリーブ部13での冷却水の流れの上流(導入側の端部)ほど、この第1スリーブ部13の外端側が回転軸芯Xから離間すると共に、吐出ポートUSから離間するように設定されている。
第2シール部19を構成する第2シール19aと、第2パッキン19bと、第2中間リング19cと、第2スプリング19dとは、第1シール部15において、対応する部材と同様の素材が用いられ、第1シール部15と同様に機能する。これらは第2スリーブ部17の内端位置に外嵌する状態で備えられている。
〔ロータ〕
ロータBは、回転軸芯Xと同軸芯上に配置されるシャフト27と一体的に回転するロータ本体20を有している。
ロータ本体20は、回転軸芯Xに沿う方向に開放して吐出ポートUSから冷却水を送り出す開口部21と、この開口部21に連なり内部に内部空間20Sを形成するロータ内壁部22と、壁中心Tを中心とする球状となる外壁部23と、第1導入ポートU1又は第2導入ポートU2からの冷却水をロータBの内部空間20Sからの冷却水を受け入れるように当該外壁部23に形成された制御孔部24とを備えている。
図15〜図18,図19に示すように、制御孔部24は、第1導入ポートU1の第1シール15aの内径より僅かに狭い幅となる第1受け部としての第1孔部24aと、第2導入ポートU2の第2シール19aの内径より僅かに狭い幅となる第2受け部としての第2孔部24bとがロータ本体20の外周に沿って伸びる形態で一連に形成されている。
また、第1孔部24aの第1幅W1(回転軸芯Xに沿う方向での幅)は、第2孔部24bの第2幅W2(回転軸芯Xに沿う方向での幅)の略2倍に設定されている。更に、第1孔部24aには、前述した中間軌跡Kbに沿って形成されることで、第1孔部24aを幅方向で等しく2分割するリブ部24rが形成されている。この第2実施形態では、第1実施形態とは逆に、主長孔部Gaがリブ部24rより上側に形成され、この主長孔部Gaより長い副長孔部Gbがリブ部24rより下側に形成される。
〔冷却水の制御〕
電動制御部Cは、第1実施形態と同じ構成を有している。また、電動制御部Cは、第1導入ポートU1及び第2導入ポートU2を同時に開放する全開姿勢と、第2導入ポートU2だけを開放する第2開放姿勢と、第1導入ポートU1だけを開放する第1開放姿勢と、第1導入ポートU1及び第2導入ポートU2を同時に閉塞する全閉姿勢とにロータBの回転姿勢を設定する制御を実現する。
つまり、ロータBの回転姿勢が全開姿勢に設定された場合には、図15に示すように、第1シール15aが第1孔部24aの一対の縁部に当接し、第2シール19aが第2孔部24bの一対の縁部に当接するため第1シール15aと第2シール19aとの何れも姿勢が安定する。
また、全開姿勢を基準にして、ロータBが一方に回転操作され、第2開放姿勢に設定された場合には、図16に示すように、第2シール19aが副長孔部Gbに沿って移動することで第1孔部24aの位置に達し、この第2シール19aの外周の一方が第1孔部24aの縁部に当接し、外周の他方がリブ部24rに接触するため、第2シール19aの姿勢が安定する
また、全開姿勢を基準にして、ロータBが他方に回転操作され、第1開放姿勢に設定された場合には、図17に示すように、第1シール15aが第1孔部24aにあるため、第1シール15aが第1孔部24aの一対の縁部(主長孔部Gaの縁部と副長孔部Gbの縁部と)に当接することになり、第1シール15aの姿勢が安定する。
更に、ロータBが全閉姿勢に設定された場合には、図18に示すように、第1シール15aがロータBの外壁部23に密着し、第2シール19aがロータBの外壁部23に密着する。
〔別実施形態〕
(a)図20に示すように、冷媒制御バルブ装置Vが、ハウジングAとして一方の端部がハウジングプレート11で閉じた筒状のハウジングボデー10を有すると共に、このハウジングボデー10が筒状の第1ボデー部10aと、これより小径となる第2ボデー部10bとを一体化した構成を有している。ロータBとして、第1ボデー部10aに収容される第1ロータ部Baと、第2ボデー部10bに収容される第2ロータ部Bbとを一体化した構成を有している。更に、第1ボデー部10aに第1吐出ポートP1を備え、第2ボデー部10bに第3吐出ポートP3を形成した(実施形態と共通する構成には実施形態と共通する符号を付している)。
この別実施形態(a)では、第1ボデー部10aのうち、第2ボデー部10bと反対側に導入ポートPSが形成され、第2ボデー部10bにハウジングプレート11が形成される。ハウジングプレート11に対してシャフト27が回転自在に支持されると共に、導入ポートPSにおいてシャフト27を支持する軸受部46を備えている。シャフト27は中間位置の連結体28によりロータBに連結し、ロータBと一体回転する。
ロータBは、第1ロータ部Baに開口部21が形成され、第2ロータ部Bbに開放部25が形成されている。第1ロータ部Baには、ロータBの外壁部23として回転軸芯Xの同軸芯上の第1壁中心T1を中心に球面となる第1外壁部23aを有している。また、第2ロータ部Bbには、ロータBの外壁部23として回転軸芯Xと同軸芯上の第2壁中心T2を中心に球面となる第2外壁部23bを有している。更に、第1外壁部23aには第1制御孔部H1が形成され、第2外壁部23bには第2制御孔部H2が形成されている。
実施形態と同様に、第1吐出ポートP1の第1スリーブ部13の第1中心線Q1が回転軸芯Xに対して傾斜する姿勢で交差しており、この交差位置が第1壁中心T1となる。また、第2吐出ポートP2の第2スリーブ部17の第2中心線Q2が回転軸芯Xと直交する姿勢で第1壁中心T1に交差している。
更に、第3吐出ポートP3は、第3スリーブ部41と、この外周に鍔状に形成される第3フランジ部42とを有すると共に、第3シール部43とを備えている。この第3シール部43は、環状の第3シール43aと、第3パッキン43bと、第3中間リング43cと、第3スプリング43dとで構成されている。
第1制御孔部H1と第2制御孔部H2との相対位置や、ロータBの周方向に沿って伸びる長さの設定により、第1吐出ポートP1からの冷却水の送り出しと、第3吐出ポートP3からの冷却水の送り出しのタイミングが決まる。
この別実施形態(a)では、図20から明らかなように、第1吐出ポートP1の第1中心線Q1が第1壁中心T1を通過する状態で、この第1中心線Q1の外端部が導入ポートPSから離間する方向に傾斜している。第3吐出ポートP3の第3中心線Q3が第2壁中心T2を通過する状態で、この第3中心線Q3の外端部が開放部25から離間する方向に傾斜している。これにより、第1吐出ポートP1の第1シール15aのうち開口部21に近い部位を開口部21から離間させる方向に変位させることが可能となる。これと同様に、第3吐出ポートP3の第3シール43aのうち開放部25に近い部位を、開放部25から離間させる方向に変位させることが可能となる。このような理由から、ロータBが2種の外壁部23を備えるものでありながら、回転軸芯Xに沿う方向での寸法の短縮を可能にし、冷媒制御バルブ装置Vの小型化を可能にする。
この構成でも、第2実施形態と同様に冷却水の流動方向を、第2実施形態のように逆方向に設定する形態で使用するように用いても良い。
(b)第1シール部15と第3シール部43とは、前述した構成に限るものではなく、これらの少なくとも一方を、例えば、スプリングを備えずにリップだけをロータBの外壁部23に接触するシールとして構成しても良い。
本発明は、吐出ポートを有したハウジングの内部にロータを回転自在に収容した冷媒制御バルブ装置に利用することができる。
15a シール(第1シール)
20S 収容室(内部空間)
21 受け部(開口部)
22a 第1内壁面(導入内壁部)
22b 第2内壁面(湾曲内壁部)
23 壁部(外壁部)
23a 壁部(第1外壁部)
24 孔部(制御孔部)
A ハウジング
B ロータ
E 内燃機関(エンジン)
PS 導入口(導入ポート)
P1 吐出部(第1吐出ポート)
US 吐出部(吐出ポート)
U1 導入口(第1導入ポート)
U2 導入口(第2導入ポート)
Q1 中心線(第1中心線)
T 壁中心
T1 壁中心(第1壁中心)
X 回転軸芯

Claims (7)

  1. 内燃機関からの冷媒を受け入れる導入口、冷媒を送り出すよう円筒状に突出した第1吐出部及び第2吐出部と、を備えたハウジングと、
    球状の外面を持つ壁部を有し、前記ハウジングの内部において、前記導入口に対して垂直に延出する回転軸芯の周りに回転するロータと、
    前記第1吐出部に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第1シールと、
    前記第2吐出部に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第2シールと、を備え、
    前記ロータが、前記導入口からの冷媒を受け入れる受け部と、受け入れた冷媒を収容する収容室と、冷媒の流れを制御して冷媒を前記第1吐出部及び前記第2吐出部に送り出す孔部と、を備え、
    前記第1吐出部の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記第1吐出部の吐出側端部が前記導入口から離間する方向に傾斜し
    前記第2吐出部の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記第2吐出部の吐出側端部が前記導入口から離間する方向に傾斜している冷媒制御バルブ装置。
  2. 内燃機関からの冷媒を受け入れる円筒状に突出した第1導入口及び第2導入口と、冷媒を送り出す吐出部と、を備えたハウジングと、
    球状の外面を持つ壁部を有し、前記ハウジングの内部において、前記吐出部に対して垂直に延出する回転軸芯の周りに回転するロータと、
    前記第1導入口に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第1シールと、
    前記第2導入口に設けられ、前記ロータの外面に当接する環状の第2シールと、を備え、
    前記ロータが、前記第1導入口及び前記第2導入口からの冷媒の流れを制御して冷媒を受け入れる部と、受け入れた冷媒を収容する収容室と、冷媒を前記吐出部に送り出す開口部と、を備え、
    前記第1導入口は、前記第2導入口よりも内径が大きく、
    前記第1導入口の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記第1導入口の導入側端部が前記吐出部から離間する方向に傾斜し、
    前記第2導入口の中心線が、前記ロータの球の中心を通り、前記回転軸芯に直交する冷媒制御バルブ装置。
  3. 前記孔部は、前記ロータの周方向に沿って設けられる主長孔部と、前記主長孔部と区分され前記回転軸芯に沿う方向において前記主長孔部と並列して設けられて前記主長孔部よりも前記ロータの周方向に沿う長さが長い副長孔部と、を有し、
    前記第1吐出部は、前記第2吐出部よりも内径が大きく、
    前記主長孔部は、前記第1吐出部にのみ連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1吐出部の内径より長く、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1吐出部の内径よりも短く、
    前記副長孔部は、前記第1吐出部及び前記第2吐出部に同時に連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1吐出部から前記第2吐出部に亘っており、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1吐出部の内径よりも短い請求項1記載の冷媒制御バルブ装置。
  4. 前記孔部は、前記ロータの周方向に沿って設けられる主長孔部と、前記主長孔部と区分され前記回転軸芯に沿う方向において前記主長孔部と並列して設けられて前記主長孔部よりも前記ロータの周方向に沿う長さが長い副長孔部と、を有し、
    前記主長孔部は、前記第1導入口にのみ連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1導入口の内径より長く、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1導入口の内径よりも短く、
    前記副長孔部は、前記第1導入口及び前記第2導入口に同時に連通可能であって、前記ロータの周方向に沿う長さが前記第1導入口から前記第2導入口に亘っており、前記回転軸芯に沿う長さが前記第1導入口の内径よりも短い請求項2記載の冷媒制御バルブ装置。
  5. 前記収容室が、前記受け部から前記回転軸芯に沿う方向に連なる筒状の第1内壁部と、前記第1内壁部に滑らかに連なり前記第1内壁部を窄める方向に伸びる湾曲した第2内壁部とを備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷媒制御バルブ装置。
  6. 前記ロータは、前記第2内壁部が前記球状の外面に平行な第2内壁面を備えている請求項記載の冷媒制御バルブ装置。
  7. 前記環状の第1シール及び第2シールが、前記ロータの外面の前記壁部に向けて付勢されている請求項1〜のいずれか一項に記載の冷媒制御バルブ装置。
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