JP6498921B2 - 超電導コイルモジュール及び回転装置 - Google Patents

超電導コイルモジュール及び回転装置 Download PDF

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Description

本発明は、超電導コイルモジュール及び回転装置に関する。
超電導コイルを形成する超電導線は極低温下で超電導状態となることから、超電導コイルを極低温に冷却するための液体冷媒と共に超電導コイルを内部に収容する断熱性の容器によりモジュール化されている。
例えば、特許文献1には、レーストラック形の超電導コイルと、レーストラック形であって内部に超電導コイルと液体冷媒とを格納する内槽と、内槽を格納し断熱する外槽とを備える超電導コイルモジュールが記載されている。
この超電導コイルモジュールは、外槽の内部において、内槽のいずれかの位置を3軸方向に剛性を有する支持体により支持し、内槽の両端部及び外周と内周とを1軸方向に剛性を有する支持体により支持することで超電導コイルに加わる振動の発生を抑制している。
特開平06−140239号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の超電導コイルモジュールでは、いずれの支持体もその両端部が内槽又は外槽に固定されていることから、超電導コイルの冷却状態又は非冷却状態への移行時の熱応力を支持部材が受けやすかった。このため、熱応力に対応するために支持部材の数を増やす、或いは支持部材を大型化する等の対策を必要とし、これにより、侵入熱が増え、また、超電導コイルにクエンチが発生するおそれがある等の問題があった。
また、上記超電導コイルモジュールは、内槽は超電導コイルに倣ってレーストラック形に形成されているが、外槽は箱形に形成されている。このため、超電導コイルの内側に鉄心を配置することができず、超電導コイルの磁束を高めることができないという問題があった。
本発明は、超電導コイルモジュールの熱侵入の低減を図ることをその目的とする。
請求項1記載の発明は、超電導コイルモジュールにおいて、
環状に巻かれた超電導線材からなる超電導コイルと前記超電導コイルを冷却するために前記超電導コイルの形状に合わせて環状に形成された冷却モジュールとを有するコイルユニットと、
前記コイルユニットを収容する外槽と、
前記外槽と前記コイルユニットとの間で、一端部のみが前記外槽の内壁又は前記コイルユニットの外部に固定され、他端部は前記コイルユニットの外部又は前記外槽の内壁側に延出されると共に固定されない支持部材によって、前記コイルユニットを支持する複数の支持部を備えることを特徴とする。
さらに、請求項1記載の発明は、
前記複数の支持部は、二つの前記支持部材により二方向から前記コイルユニットを支持する第一の支持部を含むことを特徴とする。
さらに、請求項1記載の発明は、
前記複数の支持部は、三つ以上の前記支持部材により三以上の方向から前記コイルユニットを支持する第二の支持部を含み、
前記外槽は、前記超電導コイルの形状に合わせて環状に形成されると共に、
前記第一の支持部は、前記コイルユニットを、長手方向には保持せずに、当該長手方向の周囲の二方向から保持を行い、
前記第二の支持部は、前記コイルユニットを、長手方向には保持せずに、当該長手方向を中心とする四方から保持を行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の超電導コイルモジュールにおいて、
前記超電導コイルと前記冷却モジュールと前記外槽とが、いずれも、平行な二つの直線形状部を有し、
一方の前記直線形状部に設けられた前記第一の支持部の支持部材と、他方の前記直線形状部に設けられた前記第一の支持部の支持部材とが、いずれも同じ二方向から前記コイルユニットを支持することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の超電導コイルモジュールにおいて、
前記第一の支持部が前記コイルユニットを支持する二方向は、前記超電導コイルが外部の磁界から受ける電磁力の方向に対応する方向であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、回転装置において、
前記超電導コイルと前記冷却モジュールと前記外槽とが、いずれも、平行な二つの直線形状部を有する請求項2又は請求項3記載の超電導コイルモジュールが回転子の周方向に複数並べて保持され、
前記回転子は、前記複数の超電導コイルモジュールの前記外槽の環状形状の内側に配置する鉄心を有し、
前記回転子の外周に対向して設けられた電機子とを備えることを特徴とする。
本発明は、外槽とコイルユニットとの間で、一端部のみが外槽の内壁又はコイルユニットの外部に固定され、他端部はコイルユニットの外部又は外槽の内壁側に延出されると共に固定されない支持部材によって、コイルユニットを支持するので、超電導コイルの大きな温度変化よって熱収縮や熱膨張を生じた場合でも、超電導コイルの長手方向の挙動を各支持部材が許容するので、支持部材の数を増やす、或いは支持部材を大型化する等の強化をすることなくコイルユニットの周囲から外槽の内部で適正に位置保持することが可能となる。
従って、侵入熱を低減し、超電導コイルのクエンチを効果的に抑制することが可能となる。
さらに、二方向からコイルユニットを支持する第一の支持部を用いてコイルユニットの支持を行う場合には、支持部材の低減を図ることができ、これにより、熱侵入をさらに効果的に低減することが可能となる。
図1(A)は発電機の概略斜視図、図1(B)は発電機に取り付けられる超電導コイルモジュールの斜視図である。 インナーヨークの外周面に対する接触面に沿った断面による超電導コイルモジュールの断面図である。 図3(A)は第二の支持部の形成位置における超電導コイルモジュールの長手方向に垂直な断面による当該超電導コイルモジュールの断面図、図3(B)は支持部材の斜視図である。 第一の支持部の形成位置における超電導コイルモジュールの長手方向に垂直な断面による当該超電導コイルモジュールの断面図である。 超電導コイルの一方の直線形状部としての長辺部と他方の直線形状部としての長辺部とに対してこれらが外部の磁界に起因して受ける力を示した説明図である。
[発明の実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
この実施形態では、図1(A)に示す回転装置としての発電機100に搭載される超電導コイルモジュール10を例示する。
[発電機の概要]
上記発電機100は、図示しない外枠に回転可能に支持されたインナーヨーク110と、インナーヨーク110の外周面全体に周方向に均一の間隔で並んで保持された複数の超電導コイルモジュール10と、インナーヨーク110の外周に対向して設けられた電機子120(図5参照)とを備えている。なお、図1(A)では一部の超電導コイルモジュール10について図示を省略している。
インナーヨーク110は、円筒状の鉄枠であり、その外周面上には環状に形成された超電導コイルモジュール10の外槽40(後述)の環状形状の内側に配置される鉄心111を備えている。超電導コイルモジュール10はその外槽40が図1(B)に示すように、長円に近い略長方形状に形成されており、インナーヨーク110の外周面上に設けられた複数の鉄心111は当該インナーヨーク110の回転中心線方向に沿って形成された長方形の凸条である。各超電導コイルモジュール10は鉄心111に嵌合した状態で取り付けられるので、各超電導コイルモジュール10もその長手方向がインナーヨーク110の回転中心線方向に沿った状態となっている。
各超電導コイルモジュール10は、発電の際には、内部の超電導コイル20の冷却のために液体冷媒としての液体窒素又は液体ヘリウムが供給された状態で通電が行われ、電磁誘導により外側の電機子120に設けられたコイル121(図5参照)に電流を生じさせる電磁石として機能する。このため、各超電導コイルモジュール10は、回転式の接点を備える配線により超電導コイル20に対する通電が行われる。
[超電導コイルモジュール]
図2はインナーヨーク110の外周面に対する接触面に沿った断面による超電導コイルモジュール10の断面図である。以下、インナーヨーク110の半径方向に対する垂直平面を便宜的に「水平面」、当該垂直平面に沿った方向を水平方向という。
超電導コイルモジュール10は、環状に巻かれた超電導線材からなる超電導コイル20と超電導コイル20を液体窒素又は液体ヘリウムと共に収容するために超電導コイル20の形状に合わせて環状に形成された冷却モジュールとしての内槽30とを有するコイルユニット2と、内槽30を収容して外気から断熱し、内槽30の形状に合わせて環状に形成された外槽40と、外槽40と内槽30との間で相互間を支持する第一と第二の支持部60,50とを備えている。
図3(A)は第二の支持部50の形成位置における超電導コイルモジュール10の長手方向に垂直な断面による当該超電導コイルモジュール10の断面図、図4は第一の支持部60の形成位置における超電導コイルモジュール10の断面図である。
超電導コイル20は、超電導線材を長方形の環状となるように幾重にも巻回して形成されている。超電導コイル20を形成する超電導線材は、巻回に適したテープ状、ケーブル状のいずれも良い。また、超電導線材に用いられる超電導材料としては、酸化物超電導体、特に銅酸化物超電導体を含んでいることが好ましい。銅酸化物超電導体としては、高温超電導体としてのREBaCu7−δ(以下、RE系超電導体と称す)が好ましい。なお、RE系超電導体中のREは、Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er,Tm,YbやLuなどの単一の希土類元素又は複数の希土類元素であり、これらの中でもBaサイトと置換が起き難い等の理由でYであることが好ましい。また、δは、酸素不定比量を示している。
内槽30は、図3(A)及び図4に示すように、平行な二つの長辺部31,33と平行な二つの短辺部32,34とを有する内部中空の長方形の筐体であり、剛性に優れる材料、例えば、SUS(Stainless steel)から形成されている。
内槽30の両側の短辺部32,34には液体窒素又は液体ヘリウムの供給口35及び排出口36が設けられており、内槽30はこれらの供給口35及び排出口36を除き内部が密閉されている。
また、内槽30内に収容された超電導コイル20は、内槽30の内部壁面に直接接触しないように、超電導コイル20の両側から柱状の支持体37,37により支持されている。なお、この支持体37,37は、接着により、その一端部が内槽30の内壁に固定され、他端部が超電導コイル20の表面に固定されている。
また、内槽30の内部壁面と超電導コイル20との間の空間には液体窒素又は液体ヘリウムが充填され、供給口35から排出口36にかけて循環されることで超電導コイル20は一定の極低温に冷却される。なお、超電導コイル20は供給口35又は排出口36を通じて外部に配線されている。
外槽40は、平行な二つの直線形状部としての長辺部41,43と平行な二つの短辺部42,44とを有する内部中空の長方形の筐体であり、剛性に優れる材料、例えば、SUSから形成されている。この外槽40は、内部に収容する内槽30に対応して当該内槽30と同様に長方形状としているので、その中央部が長方形状に大きく開口している。このため、この長方形状の開口に前述した鉄心111を挿入することにより、超電導コイル20の内側に鉄心111を配置することができ、超電導コイル20による磁束密度を高めて磁力を高めることができる。
外槽40の両側の短辺部42,44には内槽30の供給口35及び排出口36に対応して断熱管45と断熱管46とが設けられており、これらの断熱管45,46の先端部は閉塞されている。外槽40の長辺部41,43と短辺部42,44と断熱管45,46の内部空間は全て連通しており、これらの内部空間は外部とは遮断され、外気の侵入は防止されている。
また、外槽40内に収容された内槽30は、外槽40の内部壁面に直接接触しないように、第一及び第二の支持部60,50によって支持されている。
上記第二の支持部50は、長辺部41,43の中央部と短辺部42,44の中央部の四箇所に設けられており、第一の支持部60は、長辺部41,43の両端部の四箇所に設けられている。
第二の支持部50は、図3(A)に示すように、外槽40の中央に位置する内槽30を、支持部材51〜54によって上下左右の四方向から支持する。
上記各支持部材51〜54は、図3(B)に示すように、中心に貫通孔が形成された円筒状であり、その中心線方向における一端部のみが外槽40の内壁に固定され、他端部は内槽30の外壁側に延出されているが固定はされておらず、超電導コイル20が外力を受けていない状態では若干のクリアランスが生じる状態で自由端となっている。なお、各支持部材51〜54は、剛性及び断熱性に優れる材料、例えば、FRPから形成されている。
つまり、各支持部材51〜54は、内槽30が大きく移動変動を生じないように上下左右から位置保持を行いつつも、内槽30の長辺部31,33及び短辺部32,34の長手方向については保持せずに、その位置変動を許容する構造となっている。
第一の支持部60は、図4に示すように、外槽40の中央に位置する内槽30を、支持部材61,62によって下側と右側の二方向から支持する。
上記各支持部材61,62も、図3(B)に示す中心に貫通孔が形成された円筒状であり、その中心線方向における一端部のみが外槽40の内壁に固定され、他端部は内槽30の外壁側に延出されているが固定はされていない。なお、各支持部材61,62は、剛性及び断熱性に優れる材料、例えば、FRPから形成されている。
つまり、各支持部材61,62は、内槽30が大きく移動変動を生じないように下側と右側から位置保持を行いつつも、内槽30の長辺部31,33及び短辺部32,34の長手方向については保持せずに、その位置変動を許容する構造となっている。
また、一方の長辺部41に設けられた第一の支持部60と他方の長辺部43に設けられた第一の支持部60とは、いずれも内槽30を同じ方向から支持している。
この点については後述する。
外槽40の内部において内槽30は各支持部50,60により周囲から支持され、外槽40の内壁と内槽30の外壁との間には隙間空間が生じる。かかる隙間空間は真空引きが行われると共に、当該隙間空間にアルミニウムを蒸着させたポリエステルフィルムが積層されてなるスーパーインシュレーション材(図示略)が介挿され、外部からの輻射熱の遮断が図られている。
図5は、超電導コイル20の一方の直線形状部としての長辺部21と他方の直線形状部としての長辺部22とに対してこれらが外部の磁界に起因して受ける力の方向を示した説明図である。なお、この図では内槽30及び外槽40の図示を省略している。
発電機100では、発電の際には超電導コイル20に通電し、超電導コイル20を電磁石として機能させつつ、例えば、風力を利用したトルクによりインナーヨーク110を図5における反時計方向に回転させる。即ち、符号Wは、発電時にインナーヨーク110が回転する回転方向を示している。また、発電機100の電機子120は三相同期であるものとする。
発電時の超電導コイル20の通電方向は、一方の長辺部21が図5の紙面に対して垂直にこちら側に向かってくる方向に電流が流れ、他方の長辺部22が図5の紙面に対して垂直に遠ざかる方向に電流が流れる。
一方、インナーヨーク110に対向する電機子120の内周面には、先端部をインナーヨーク110側に向けた複数のコイル121が均一間隔で設けられており、各コイル121から発電電流が取り出される。
上記配置において、超電導コイル20の内側に鉄心111が配設されていると、発電時には、図5の実線矢印で示す磁界がインナーヨーク110と電機子120との間に形成される。インナーヨーク110の回転により、その回転方向上流側の磁束密度が幾分高くなっている。
図5における太線の矢印A1と矢印A2とは、それぞれ超電導コイル20の長辺部21と長辺部22とがそれぞれ受ける電機子反作用に基づく電磁力の方向を示している。
超電導コイル20の通電方向、インナーヨーク110の回転方向、磁界の形成方向等の諸条件により、超電導コイル20の長辺部21の電機子反作用に基づく電磁力A1と長辺部22の電機子反作用に基づく電磁力A2とは、同じ方向(図5における下方)に生じる。
図5における矢印B1と矢印B2とは、それぞれ超電導コイル20の長辺部21と長辺部22とがそれぞれ受けるローレンツ力の方向を示している。
ローレンツ力は、フレミングの左手の法則に従って、磁界の方向と電流の流れる方向とに起因する。この場合、超電導コイル20の長辺部21と長辺部22とは互いに逆方向に電流が流れるが、長辺部21と長辺部22のそれぞれの配置により磁界の方向もそれぞれ逆となるので、ローレンツ力B1,B2の発生する方向はいずれも等しく、図5における下側となる。
このように、超電導コイル20の一方の長辺部21と他方の長辺部22とは互いに逆方向に電流が流されるが、これらに生じる電磁力の方向は一致する。従って、外槽40の一方の長辺部41と他方の長辺部43とにそれぞれ設ける第一の支持部60は、いずれも二つの支持部材61,62の内槽30に対する配置を同じにすることができる。
[発明の実施形態の技術的効果]
上記超電導コイルモジュール10は、第一の支持部60及び第二の支持部50の支持部材51〜54,61,62はいずれも一端部のみが外槽40の内壁に固定され、他端部はコイルユニット2の外部、即ち、内槽30の外壁側に延出されているので、超電導コイルモジュール10の内槽30の内側に液体冷媒が供給された場合、或いは、液体冷媒が抜かれた場合であって、急な温度効果、或いは温度上昇が生じて、超電導コイル20及び内槽30がその長手方向に伸長又は収縮が生じた場合でも、これらの超電導コイル20及び内槽30の長手方向の挙動を許容することができ、各支持部材51〜54,61,62の破損を効果的に回避することが可能となる。
また、第二の支持部50は、支持部材51〜54により四方向から内槽30を支持し、第一の支持部60は、支持部材61,62により二方向から内槽30を支持することから、超電導コイルモジュール10が発電機100に取り付けられて回転運動を行ったり、運搬作業時に予定されない運動を行った場合でも、内槽30は第二の支持部50により周囲四方から保持されて、規定の配置を維持することができる。
さらに、超電導コイルモジュール10は、発電機100に装備され、発電を行う場合でも、第二の支持部50だけではなく、第一の支持部60により、超電導コイル20が磁界から受ける各種の外力に応じた方向から支持されるので、内槽30を適正な位置に保持することが可能となる。
また、第一の支持部60も利用して内槽30を支持することにより、従来よりも少ない支持部材で内槽30を支持することができ、熱侵入を低減して超電導コイル20を極低温状態に維持することができる。
また、第二の支持部材50は四方から内槽を支持するが、発電の際には、超電導コイル20が磁界から受ける各種の外力により、四つの内の二つの支持部材のみが内槽30に当接した状態となるので、この場合も、熱侵入を低減して超電導コイル20を極低温状態に維持することができる。
また、外槽40の二つの長辺部41,43の一方に設けられた第一の支持部60と他方に設けられた第一の支持部60は、いずれも同じ二方向から内槽30を支持している。これら第一の支持部60,60は、いずれも各長辺部41,43内で内槽30を適正な方向から支持することができ、内槽30の予期せぬ位置ズレを回避することが可能となる。
また、外槽40の二つの長辺部41,43の一方に設けられた第一の支持部60と他方に設けられた第一の支持部60は、いずれも同じ二方向から内槽30を支持している。これら第一の支持部60,60は、いずれも超電導コイル20が外部の磁界から受ける電磁力の方向に対応しているので、電磁力による内槽30の予期せぬ位置ズレを回避することが可能となる。
また、外槽40を環状としたので、超電導コイル20の環状形状の内側に鉄心111を配置することが可能となり、超電導コイル20の磁力強化を実現することが可能となる。
[比較例]
超電導コイル20(長辺1.5m、短辺0.5m)と液体冷媒とを収容する内槽30と、当該内槽30を収容する外槽40とを備え、内槽30の外壁と外槽40の内壁との間に、FRPの円筒からなる支持部材を図2に示す八箇所において、全て第二の支持部50と同じ配置で設置する。この時、全ての支持部材は、一端部を外槽40の内壁に、他端部を内槽30の外壁に接着剤により固定した。
さらに、外槽40の内部空間をロータリーポンプとターボ分子モータで真空引きした後、内槽30に液体窒素と液体ヘリウムを流して超電導コイル20を冷却した。
超電導コイル20が十分に冷却されたのを確認した後、内槽30に液体冷媒を流すのをやめ、超電導コイル20を常温に戻した。
その後、各支持部材を確認したところ、支持部材を接着した部分で支持部材の損傷が見られた。超電導コイル20の冷却時の熱応力に支持部材が耐えられなかったものと思われる。
[実施例]
超電導コイル20(長辺1.5m、短辺0.5m)と液体冷媒とを収容する内槽30と、当該内槽30を収容する外槽40とを備え、内槽30の外壁と外槽40の内壁との間に、FRPの円筒からなる支持部材を図2に示す八箇所において、全て第二の支持部50と同じ配置で設置する。この時、全ての支持部材は、一端部を外槽40の内壁にのみ接着剤により固定し、他端部は内槽30の外壁に固定しなかった。
さらに、外槽40の内部空間をロータリーポンプとターボ分子モータで真空引きした後、内槽30に液体窒素と液体ヘリウムを流して超電導コイル20を冷却した。
超電導コイル20が十分に冷却されたのを確認した後、内槽30に液体冷媒を流すのをやめ、超電導コイル20を常温に戻した。
その後、各支持部材を確認したところ、全ての支持部材は損傷が生じなかった。
また、全ての支持部材の一端部を内槽30の外壁にのみ接着剤により固定し、他端部は外槽40の内壁に固定しないで上記と同じ試験を行ったが、この場合も、全ての支持部材は損傷が生じなかった。
[その他]
超電導コイル20,内槽30,外槽40は、水平面上の形状が長方形状である場合を例示したがこれに限定されないことは勿論である。例えば、これらの形状は、環状であれば良く、例えば、長円状、レーストラック状等であっても良い。
支持部材51〜54,61,62は、一端部を内槽30の外壁(コイルユニット2の外部)に固定し、他端部を外槽40の外壁側に延出する構成としても良い。
また、第一の支持部60と第二の支持部50の配置については図2の例に限られず、任意だが、第二の支持部50は内槽30が自重により外槽40の内部に接触しないように支持することが可能な最小限の個体数で混在して使用することが望ましい。
また、上記実施形態では、回転装置として発電機100を例示したが、上述した超電導コイルモジュール10は、モーターにも適用することが可能である。
また、超電導コイルモジュール10が鉄心を内側に配置しなくともその磁力で目的を果たせる場合には、鉄心111の使用はしなくとも良い。また、その場合には、外槽40における平面視中央部の大きな開口部を形成しないで、直方体状の筐体としても良い。
また、上記実施形態では、超電導コイル20が内槽30の内側に格納されるコイルユニット2を例示したが、冷却モジュールとしての内槽30の外部に超電導コイル20が接触するように配置して超電導コイル20を冷却するコイルユニットを外槽40の内側に配置しても良い。この場合、超電導コイル20は内槽30の外側に治具等の拘束部材で複数箇所が固定され、第一の支持部60及び第二の支持部50は、拘束部材を介してコイルユニット2の支持を行うことが望ましい。
また、この場合、内槽30と超電導コイル20との間に冷却板(例えば銅板のような熱伝導性の良好な物)を介在させて冷却しても良い。
また、冷却モジュールは、内槽30のように内部に液体冷媒を封入したものに限らず、自ら温度低下を生じる冷却素子等を使用しても良い。
2 コイルユニット
10 超電導コイルモジュール
20 超電導コイル
21 長辺部
22 長辺部
30 内槽(冷却モジュール)
31,33 長辺部
32,34 短辺部
40 外槽
41,43 長辺部(直線形状部)
42,44短辺部
50 第二の支持部
60 第一の支持部
100 発電機(回転装置)
110 インナーヨーク
111 鉄心
120 電機子
A1,A2 電磁力
B1,B2 ローレンツ力

Claims (4)

  1. 環状に巻かれた超電導線材からなる超電導コイルと前記超電導コイルを冷却するために前記超電導コイルの形状に合わせて環状に形成された冷却モジュールとを有するコイルユニットと、
    前記コイルユニットを収容する外槽と、
    前記外槽と前記コイルユニットとの間で、一端部のみが前記外槽の内壁又は前記コイルユニットの外部に固定され、他端部は前記コイルユニットの外部又は前記外槽の内壁側に延出されると共に固定されない支持部材によって、前記コイルユニットを支持する複数の支持部を備え
    前記複数の支持部は、
    二つの前記支持部材により二方向から前記コイルユニットを支持する第一の支持部と、
    三つ以上の前記支持部材により三以上の方向から前記コイルユニットを支持する第二の支持部とを含み、
    前記外槽は、前記超電導コイルの形状に合わせて環状に形成されると共に、
    前記第一の支持部は、前記コイルユニットを、長手方向には保持せずに、当該長手方向の周囲の二方向から保持を行い、
    前記第二の支持部は、前記コイルユニットを、長手方向には保持せずに、当該長手方向を中心とする四方から保持を行うことを特徴とする超電導コイルモジュール。
  2. 前記超電導コイルと前記冷却モジュールと前記外槽とが、いずれも、平行な二つの直線形状部を有し、
    一方の前記直線形状部に設けられた前記第一の支持部の支持部材と、他方の前記直線形状部に設けられた前記第一の支持部の支持部材とが、いずれも同じ二方向から前記コイルユニットを支持することを特徴とする請求項1記載の超電導コイルモジュール。
  3. 前記第一の支持部が前記コイルユニットを支持する二方向は、前記超電導コイルが外部の磁界から受ける電磁力の方向に対応する方向であることを特徴とする請求項1記載の超電導コイルモジュール。
  4. 前記外槽が前記超電導コイルの形状に合わせて環状に形成されると共に、前記超電導コイルと前記冷却モジュールと前記外槽とが、いずれも、平行な二つの直線形状部を有する請求項2又は請求項3記載の超電導コイルモジュールが回転子の周方向に複数並べて保持され、
    前記回転子は、前記複数の超電導コイルモジュールの前記外槽の環状形状の内側に配置する鉄心を有し、
    前記回転子の外周に対向して設けられた電機子とを備えることを特徴とする回転装置。
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